JP6963208B2 - 目標速度推定装置、レーダ装置、目標速度推定方法、およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、レーダシステム等に組み込まれて、ハフ変換(Hough 変換)を用いて目標の速度推定を行う目標速度推定方法に関する。
レーダシステムやライダーシステムなどには、目標(ターゲット)との距離や目標との相対速度を求める機器が組み込まれる。これらの機器を目標速度推定装置や、目標検出装置、目標追尾装置、ターゲット判断装置などと呼んでいる。以降、本明細書では目標速度推定装置の文言を主に用いて説明する。
目標速度推定装置に関する先行技術は、例えば特許文献1ないし3に開示されている。
特許文献1で開示した目標検出装置は、ハフ変換を用いて目標の速度推定を行う。この際、ハフ変換を活用することで、低シグナルノイズを達成して検出精度を高める技術である。なお、ハフ変換を用いた目標の速度推定に関して当該文献の図2を用いて原理を説明している([0020]及び[0021]参照)。
また特許文献2には、ハフ変換を用いて目標の速度推定を行うターゲット判断装置が開示されている。特許文献2のターゲット判断装置に関する説明では、得票によって速度を推定する仕組みを詳細に説明している([0068]から[0076]参照)。
他方、特許文献3では、アンビギュイティ(曖昧性)が生じるレーダシステムに使用される目標の航跡を効率よく高い精度で検出しようとする目標追尾装置が開示されている。関連する曖昧性には幾つかの種類がある。特許文献3では、総じてアンビギュイティ(曖昧性)との語彙を使用している。なお、特許文献3にはハフ変換を用いて目標の速度推定を行うことは記載されていない。
距離曖昧性を含むセンサ検出値を用いるレーダ装置は非特許文献1で説明されている。
ここでの距離曖昧性とは、Medium (High) Pulse Repetition Frequency (以降M(H)PRF)方式のパルス・ドップラ・レーダや時分割多周波CWレーダにおいて発生する、一定の距離で目標が折り返されて観測される現象である。
特開平08−271615号公報 特開平07−239382号公報 特開2017−67624号公報
Zhang Kun-fan, Zhao Yong-jun, Wang Feng and Wang Tian-peng 著, "A Modified Ranging Algorithm Based on Multiple Frequencies CW Radar" IEEE, 16-19 Oct. 2006
特許文献1及び特許文献2に例示したように、目標の距離を 測定したレーダ検出結果の時間遷移から目標のセンサ視線方向の速度を推定することが可能である。しかし、測定した距離に距離曖昧性がある場合、特許文献1及び特許文献2のような従前の技術では距離曖昧性を予め解決してから速度を推定する必要がある。仮に、距離曖昧性の解決を失敗した場合、速度の推定にも失敗する。問題点の概要を図8に示す。
この距離曖昧性を解くために、M(H)PRF方式のパルス・ドップラ・レーダでは、パルス繰返し周期によって折り返される距離が変わるため、複数の異なるパルス繰返し周期を使用して目標を観測し、折り返し距離が異なる距離の観測結果を得ている。このことで、曖昧性のない目標の距離を推定する。また、時分割多周波CWレーダでは位相差を比較する周波数の差が大きいほど距離の測定精度が高くなるが、折り返す距離が短くなるため、複数の周波数を切り替えて、折り返し距離が異なる距離の観測結果を得ている。このことで、測定精度が高く曖昧性のない目標の距離を推定する。しかしながら、これらの距離曖昧性を解くための処理は、目標信号の変動、マルチパス干渉やクラッタ信号の受信等の様々な要因により 目標信号を正しく測定できなかった場合、正しく距離曖昧性を解くことができない可能性が高まる。
一方、特許文献3に記載された目標追尾装置は、1つの観測に対して複数の仮探知データ群を生成することを開示している。この方式では、逐次データを処理して既存の航跡と相関判定を行い、航跡をひとつに決定している。このため、相関に誤ると追尾に失敗する可能性が高くなる。これを回避するためMultiple Hypothesis Tracking方式(MHT方式)を使用することを記載しているが、このMHT方式は非常に計算量が多く必要になる。
なお、距離曖昧性を解いてから目標の速度を推定する方法では、距離曖昧性を正しく解くことができなかった場合、誤った推定距離を算出したり、速度推定を正しく行なうことが出来ず、速度推定の信頼性若しくは精度が低くなる。
本発明は、上記課題に鑑み、目標の距離を測定した際に、距離曖昧性を持つセンサ値において低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の速度を出力する目標速度推定装置、レーダ装置、目標速度推定方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る目標速度推定装置は、距離曖昧性を含むセンサ検出値に関する検出プロット群に対してそれぞれハフ変換を実施して、距離と速度を軸とする離散的なパラメータ空間上の位置に各ハフ変換結果を投票すると共に、投票された離散的なパラメータ空間上の位置から距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を距離方向にシフトした位置に前記各ハフ変換結果を追加投票するハフ変換投票部と、前記ハフ変換投票部によって投票された投票度数分布が示す尤度に従って、目標のセンサ視線方向の推定速度を決定する速度決定部と、を有することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るレーダ装置は、Medium (High) Pulse Repetition Frequency (M(H)PRF)方式のレーダ装置であって、上記目標速度推定装置を具備して、決定された目標のセンサ視線方向の推定速度を用いて、距離曖昧性を解決することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るレーダ装置は、時分割多周波CW方式のレーダ装置であって、上記目標速度推定装置を具備して、決定された目標のセンサ視線方向の推定速度を用いて、距離曖昧性を解決することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る目標速度推定方法は、距離曖昧性を含むセンサ検出値に関する検出プロット群に対してそれぞれハフ変換を実施し、距離と速度を軸とする離散的なパラメータ空間上の位置に各ハフ変換結果を投票し、加えて、投票された離散的なパラメータ空間上の位置から距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を距離方向にシフトした位置に前記各ハフ変換結果を追加投票し、離散的なパラメータ空間上に投票された投票度数分布が示す尤度に従って、目標のセンサ視線方向の推定速度を決定することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る目標速度推定装置用プログラムは、情報処理装置のプロセッサを、距離曖昧性を含むセンサ検出値に関する検出プロット群に対してそれぞれハフ変換を実施して、距離と速度を軸とする離散的なパラメータ空間上の位置に各ハフ変換結果を投票すると共に、投票された離散的なパラメータ空間上の位置から距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を距離方向にシフトした位置に前記各ハフ変換結果を追加投票するハフ変換投票手段と、前記ハフ変換投票手段によって投票された投票度数分布が示す尤度に従って、目標のセンサ視線方向の推定速度を決定する速度決定手段、として動作させることを特徴とする。
本発明によれば、目標の距離を測定した際に、距離曖昧性を持つセンサ値において低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の速度を出力する目標速度推定装置、レーダ装置、目標速度推定方法、およびプログラムを提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る目標速度推定装置1の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る目標速度推定装置1の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の説明に使用するハフ変換得票処理経過を可視的に示した説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る目標速度推定装置2の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態で説明するハフ変換得票処理を可視的に示した説明図である。 本発明の第2の実施形態で説明するハフ変換得票処理を可視的に示した別の説明図である。 本発明の第2の実施形態の目標速度推定装置2で得られる得票度数を示したシミュレーション結果を示した説明図である。 距離曖昧性を含むセンサ検出値を用いる速度推定方法の問題点を可視化した説明図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る目標速度推定装置1の構成を示すブロック図である。
目標速度推定装置1は、ハフ変換投票部10と速度決定部20とを含み構成されている。また、目標速度推定装置1は、目標物を捉えるセンサから得たセンサ検出値を受け付ける。
このセンサ検出値からは、検出プロット群を取得できる。一方、この検出プロット群は距離曖昧性を含んでいるものとする。
ハフ変換投票部10は、検出プロット群(距離曖昧性が含まれている)に対してそれぞれハフ変換を実施して、距離と速度を軸とする離散的なパラメータ空間上に各ハフ変換結果を投票する。また、ハフ変換投票部10は、センサ検出値(検出プロット)からハフ変換を介して直接的に投票されたパラメータ空間上の位置(座標)から折り返し距離分をパラメータ空間の距離方向にシフトした位置(座標)に追加投票する。なお、折り返し距離は、使用するセンサ波の送出頻度(パルス頻度)によって予め定まる値である。ハフ変換投票部10は、使用するセンサ波の送出頻度を変更する場合には、連動して折り返し距離を変更するようにすればよい。
上記追加投票は、目的(要求精度やターゲット種別等)に合わせて、適宜追加するシフト回数(折り返し距離の倍数のシフト量)を変更することが望ましい。
例えば、この追加投票は、各ハフ変換結果に対する投票に対して、距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を、パラメータ空間の距離方向に複数回シフトした位置に追加投票するように構成してもよい。このシフト回数を増加して追加投票することで、精度の向上が見込める。
また例えば、この追加投票は、各ハフ変換結果に対する投票に対して、距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を、パラメータ空間の負の距離方向に1ないし複数回シフトした位置に追加投票するように構成してもよい。この負の方向へのシフト回数を増加して追加投票することで、レーダから遠ざかる対象の速度推定精度の向上がより見込める。
また例えば、この追加投票は、各ハフ変換結果に対する投票に対して、距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を、パラメータ空間の正及び負の距離方向にそれぞれ1ないし複数回シフトした全ての位置に追加投票するように構成してもよい。この正と負の両方方向へのシフト回数を増加してすることで、レーダに近づいて来る対象の速度推定精度とレーダから遠ざかる対象の速度推定精度の向上が見込める。また、正と負の方向へのシフト回数を選択可能にすることで、情報処理量に変更を加えることなく目標の速度推定精度を所要に調整できる。更には、ハフ変換投票部10は、目標との距離が最短距離になった位置(時間,タイミング)を検出して、その位置の前後で正と負の方向へのシフト回数のバランスを自動で調整するようにしてもよい。このことで、固定的に正と負の方向へのシフト回数を定める方式に対して、精度の向上が見込める場合がある。
この追加投票を行うことで、目標速度推定装置1は、投票度数分布を計測した際に、目標のセンサ視線方向のより精確な推定速度が尤度となって浮かび上がる。また、目標速度推定装置1は、MHT等の高演算処理を用いることなく、低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の目標速度の推定を可能にする。
速度決定部20は、ハフ変換投票部10によって投票された投票度数分布が示す尤度が高い位置(座標)の値を目標のセンサ視線方向の推定速度として決定し、その推定速度の値を目標速度推定装置1の出力値として含める。
上記構成によって、目標速度推定装置1は、目標の距離を測定した際に、距離曖昧性を持つセンサ値において低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の速度を出力できる。
次に、目標速度推定装置の動作を示し、目標速度推定方法を説明する。
図2は、第1の実施形態に係る目標速度推定装置1の動作を示すフローチャートである。図3は、ハフ変換得票処理経過を可視的に示した説明図である。
まず、目標速度推定装置1(プロセッサ)は、距離曖昧性を含むセンサ検出値の受け入れを開始し、センサ検出値(検出プロット)に対してそれぞれハフ変換を実施し、そのハフ変換結果をパラメータ空間上に投票する(S101)。
このハフ変換処理には、一度メモリーやストレージに逐次センサ検出値(検出プロット)を蓄積して、現在(最新)のセンサ検出値(検出プロット)と共に過去のセンサ検出値(検出プロット)を合わせて、複数のセンサ検出値(検出プロット)セットをハフ変換得票部10に投入すればよい。また、逐次センサ検出値(検出プロット)を投入しつつ、前回のハフ変換結果を合わせて複数のセンサ検出値(検出プロット)セットを得るようにしてもよい。
図3を用いて説明すれば、ハフ変換得票部10は、図3(a)に示すように8個のセンサ検出値(検出プロット)群を1回の目標の速度推定処理用に受け入れ、図3(b)に示されるように8個のハフ変換結果を一括若しくは順次得る。なお、この例示したハフ変換結果群では、ハフ変換結果の線分の多数交差箇所(3交差箇所)が2つ生じてしまい、何れが真の目標速度に近い速度を表している交差箇所か判断がつかない。換言すれば、この事例では、この処理による得票のみでは、2つの目標速度候補を得られる結果になる。
次に、目標速度推定装置1は、S101で投票されたパラメータ空間上の位置から距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を距離方向にシフトした位置に投票する(S102)。
この処理によれば、図3(c)に示される線分が示すように、ハフ変換結果及びシフト結果の線分の多数交差箇所(8交差箇所)が生じ、パラメータ空間の離散値の分解能で得た得票結果(度数分布)の最大度数位置が目標の真の速度に近い位置を示すこととなる。換言すれば、8個のハフ変換結果による投票と共に、得票位置をシフトした位置への投票を加えることで、より精確な推定速度を得られる投票度数分布の得票結果を得られるようになる。
次に、目標速度推定装置1は、S101及びS102で投票された得票結果(パラメータ空間上の位置)を集計する(S103)。なお、上記S101からS103によるハフ変換得票処理は、S101とS103のみによる得票処理に対して、単純な計算の追加で行えるため過剰な演算リソースを消費せずに実現できる。
最後に、目標速度推定装置1は、S103で集計された得票結果(投票度数分布)が示す尤度に従って、目標のセンサ視線方向の推定速度を決定する(S104)。
上記説明のように本目標速度推定方法は、目標の距離を測定した際に、距離曖昧性を持つセンサ値において低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の速度を出力できる。
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態を説明する。
図4は、第2の実施形態に係る目標速度推定装置2の構成を示すブロック図である。
目標速度推定装置2は、検出プロット蓄積部30にセンサ検出値(検出プロット)を蓄積して所要な期間分のセンサ検出値群についてハフ変換を用いた目標の速度推定処理を実施するように構成されている。なお、目標速度推定装置2が受け付けるセンサ検出値(検出プロット)群は、距離曖昧性を含んでいるものとする。また、本実施形態では、離散的なパラメータ空間内の各個の範囲をセルと呼ぶ。
目標速度推定装置2は、ハフ変換得票部10と、速度決定部20と共に検出プロット蓄積部30を備えている。なお、本実施形態のハフ変換得票部10は、ハフ変換部11、折り返しシフト部12、及び得票度数合計部13を組み合わせて構成している。
本実施形態のハフ変換部11、折り返しシフト部12、及び得票度数合計部13の組み合わせは、第1の実施形態で説明したハフ変換得票部10と同様に動作する。
ハフ変換部11は、検出プロット群に対してそれぞれハフ変換を実施して、距離と速度を軸とする離散的なパラメータ空間の各セルに各ハフ変換結果を投票する。
折り返しシフト部12は、検出プロット間に生じている折り返し距離を 予め記憶されている領域から読み出すと共に、ハフ変換部10によって投票されたパラメータ空間上のセル(座標)から折り返し距離分をパラメータ空間の距離方向にシフトしたセル(座標)に追加投票する。この追加投票は、第1の実施形態で説明したように、各セルそれぞれが複数回の距離の折り返しに該当する方向にシフトしたそれぞれのセルに投票するように構成すればよい。
得票度数合計部13は、ハフ変換部10と折り返しシフト部12とがそれぞれパラメータ空間内の各セルにした得票結果をセルごとに集計する。
検出プロット蓄積部30は、センサ検出値(検出プロット)を逐次蓄積する。また、目標の速度推定処理を実行する際に、任意期間のセンサ検出値(検出プロット)をハフ変換得票部10(ハフ変換部11)から呼び出される。
以下、ハフ変換得票処理動作を図5及び図6を用いて可視的に示して説明する。
図5は、検出プロット蓄積部30に係る処理動作を可視的に示した説明図である。図6は、ハフ変換部11及び折り返しシフト部12に係る処理動作を可視的に示した説明図である。
1.検出プロット蓄積部30は、目標の検出時刻と測定した距離を情報として含む検出プロットを少なくとも後述する目標速度推定処理に用いる観測分を蓄積する。
2.ハフ変換部11は、検出プロット蓄積部30から速度推定を行なう期間に検出した複数の検出プロットを取得する。
3.ハフ変換部11は、取得した検出プロットそれぞれに対してハフ変換を実施する。
4.ハフ変換部11は、それぞれのハフ変換結果に対応する離散的なパラメータ空間のセルに投票する。このハフ変換では、目標の検出時刻をt(秒)、測定した距離をr(m)、パラメータ(初期距離)をr0(m)、パラメータ(速度)をv(m/秒)とし、r0 = r - v・tで表すとする。この場合、パラメータ(速度)を一定の刻みで変化させ、そのときのパラメータ(初期距離)を求め、そのときのパラメータ(速度)とパラメータ(初期距離)の値に該当するセルにそれぞれ投票を行なうようにすればよい。
5.折り返しシフト部12は、各検出プロットに対してハフ変換部11で投票された各セルに対して、パラメータ(初期距離)の方向にそれぞれ複数回の距離の折り返しに該当する分だけシフトしたそれぞれのセルに投票する。
6.得票度数合計部13は、ハフ変換部11と折り返しシフト部12の離散的なパラメータ空間の各セルに対する投票を合計する。なお、本目標速度推定処理の決定が終了した後、各セルの投票度数は初期化して、次回の目標速度推定処理に備えるようにすればよい。
7.速度決定部20は、得票度数合計部13の最も投票度数の高いパラメータに従って、目標のセンサ視線方向の速度推定の結果を決定する。
図7は、目標速度推定装置2で得られる得票度数を示したシミュレーション結果を示した説明図である。図7に示した度数分布のように、投票度数が最も高いセルに対応する速度を目標の速度と決定することで、高い精度で目標の速度を低演算量で推定できる。
以上のように動作させることで、目標速度推定装置2は、目標の距離を測定した際に、距離曖昧性を持つセンサにおいて低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の速度を出力できる。また本目標速度推定処理は、任意期間の目標速度推定が可能になる。このため、例えば既存手法で距離曖昧性を解消できなかった期間について本目標速度推定処理を動作させたり、特に精密に解析したい期間について本目標速度推定処理を動作させて、所要期間の良好な目標の速度推定値を得ることが実現可能になる。
[第3の実施形態]
本実施形態では、本発明に係るレーダ装置100を説明する。
レーダ装置100は、第1若しくは第2の実施形態で説明した目標速度推定装置の一方を搭載して、推定(決定)された目標のセンサ視線方向の推定速度を用いて、距離曖昧性を解決するMedium (High) Pulse Repetition Frequency (M(H)PRF)方式のレーダ装置として構成されている。
レーダ装置100は、目標の距離を測定した際に、目標速度推定装置によって距離曖昧性を解消可能となり、距離曖昧性を持つセンサにおいて低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の速度を出力できる。
[第4の実施形態]
本実施形態では、本発明に係るレーダ装置200を説明する。
レーダ装置200は、第1若しくは第2の実施形態で説明した目標速度推定装置の一方を搭載して、推定(決定)された目標のセンサ視線方向の推定速度を用いて、距離曖昧性を解決する時分割多周波CW方式として構成されている。
レーダ装置200は、目標の距離を測定した際に、目標速度推定装置によって距離曖昧性を解消可能となり、距離曖昧性を持つセンサにおいて低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の速度を出力できる。
以上説明したように、本発明を適用した目標速度推定装置、レーダ装置は、目標の距離を測定した際に、距離曖昧性を持つセンサ値において低演算量で信頼性の高いセンサ視線方向の速度を出力することができる。
本目標速度推定方法は、従前から実施されているハフ変換を用いた目標速度推定方法よりも高い精度で目標速度が推定できる。これは、従前のハフ変換を用いた方式では距離曖昧性が発生している場合には、距離が折り返された検出プロットは別のセルに投票されてしまい速度推定の精度が低いことに対して、本方法ではその点を解消できている。更に、本目標速度推定方法では任意回数の折り返し分シフトさせた投票を行えるため、全ての検出プロットの情報を利用することで高い精度の速度推定が可能になる。
また、例え一部の目標信号を装置内で正しく測定できなかった場合でも、目標のセンサ視線方向の速度をロバストに推定可能となる。別の観点で説明すれば、本目標速度推定方法は、距離曖昧性を解かず速度推定を行える為、一部の目標信号を正しく測定できなかった場合でも、距離曖昧性を解く処理を失敗した場合の影響を受けないことが強固なロバスト性を発揮させる。
尚、目標速度推定装置の各部は、例えば汎用的なコンピュータシステムのハードウェアとソフトウェアの組み合わせを用いて実現することも可能であるし、マイコンを用いて実現することも可能である。各部は、上記メモリーに本発明に係るプログラムが展開され、このプログラムに基づいて1ないし複数のプロセッサー等のハードウェアを実行命令群やコード群で動作させることによって、実現すればよい。この際、必要に応じて、このプログラムは、オペーレティングシステムや、マイクロプログラム、ドライバなどのソフトウェアが提供する機能と協働して、各部を実現することとしてもよい。
また、コンピュータシステムの一部/全ての各部をハードウェアやファームウェア(例えば、一ないし複数のLSI:Large-Scale Integration,FPGA:Field Programmable Gate Array,電子素子の組み合わせ)で置換することとしてもよい。同様に、各部の一部のみをハードウェアやファームウェアで置換することとしてもよい。
また、このプログラムは、記録媒体に非一時的に記録されて頒布されても良い。当該記録媒体に記録されたプログラムは、有線、無線、又は記録媒体そのものを介してメモリーに読込まれ、プロセッサー等を動作させる。
尚、本明細書では、記録媒体には、類似するタームの記憶媒体やメモリー装置、ストレージ装置なども含むこととする。この記録媒体を例示すれば、オプティカルディスクや磁気ディスク、半導体メモリー装置、ハードディスク装置、テープメディアなどが挙げられる。また、記録媒体は、不揮発性であることが望ましい。また、記録媒体は、揮発性モジュール(例えばRAM:Random Access Memory)と不揮発性モジュール(例えばROM:Read Only Memory)の組み合わせを用いることとしてもよい。
なお、実施形態及び/又は実施例を例示して本発明を説明した。しかし、本発明の具体的な構成は前述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があってもこの発明に含まれる。例えば、上述した実施形態のブロック構成の分離併合、手順の入れ替えなどの変更は本発明の趣旨および説明される機能を満たせば自由であり、上記説明が本発明を限定するものではない。
1,2 目標速度推定装置
10 ハフ変換得票部
11 ハフ変換部
12 折り返しシフト部
13 得票度数合計部
20 速度決定部
30 検出プロット蓄積部

Claims (9)

  1. 距離曖昧性を含むセンサ検出値に関する検出プロット群に対してそれぞれハフ変換を実施して、距離と速度を軸とする離散的なパラメータ空間上の位置に各ハフ変換結果を投票すると共に、投票された離散的なパラメータ空間上の位置から距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を距離方向にシフトした位置に前記各ハフ変換結果を追加投票するハフ変換投票部と、
    前記ハフ変換投票部によって投票された投票度数分布が示す尤度に従って、目標のセンサ視線方向の推定速度を決定する速度決定部と、
    を有することを特徴とする目標速度推定装置。
  2. 距離曖昧性を含むセンサ検出値に関する目標の検出時刻と測定した距離を情報として含む検出プロットを複数回の観測分蓄積する検出プロット蓄積部と、
    速度推定を行なう期間に検出された複数の検出プロットを前記検出プロット蓄積部から受け付けて、それぞれの検出プロットに対してハフ変換を実施して、距離と速度を軸とするパラメータ空間内の離散的なセルに各ハフ変換結果を投票するハフ変換部と、
    各検出プロットに対して前記ハフ変換部で投票された前記各ハフ変換結果について、距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を前記パラメータ空間の距離方向にシフトした位置に在るセルに追加投票する折り返しシフト部と、
    前記ハフ変換部と前記折り返しシフト部による各セルに対する投票を合計する得票度数合計部と、
    前記得票度数合計部の出力した最も投票度数の高いパラメータに従って、目標のセンサ視線方向の推定速度を決定する速度決定部と、
    を有することを特徴とする目標速度推定装置。
  3. 追加投票は、各ハフ変換結果に対する投票に対して、距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を、パラメータ空間の距離方向に複数回シフトした位置に追加投票することを特徴とする請求項1又は2に記載の目標速度推定装置。
  4. 追加投票は、各ハフ変換結果に対する投票に対して、距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を、パラメータ空間の負の距離方向に1ないし複数回シフトした位置に追加投票することを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の目標速度推定装置。
  5. 追加投票は、各ハフ変換結果に対する投票に対して、距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を、パラメータ空間の正及び負の距離方向にそれぞれ1ないし複数回シフトした全ての位置に追加投票することを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の目標速度推定装置。
  6. 請求項1ないし5の何れかに記載された目標速度推定装置を具備して、決定された目標のセンサ視線方向の推定速度を用いて、距離曖昧性を解決するMedium (High) Pulse Repetition Frequency (M(H)PRF)方式のレーダ装置。
  7. 請求項1ないし5の何れかに記載された目標速度推定装置を具備して、決定された目標のセンサ視線方向の推定速度を用いて、距離曖昧性を解決する時分割多周波CW方式のレーダ装置。
  8. 距離曖昧性を含むセンサ検出値に関する検出プロット群に対してそれぞれハフ変換を実施し、
    距離と速度を軸とする離散的なパラメータ空間上の位置に各ハフ変換結果を投票し、
    加えて、投票された離散的なパラメータ空間上の位置から距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を距離方向にシフトした位置に前記各ハフ変換結果を追加投票し、
    離散的なパラメータ空間上に投票された投票度数分布が示す尤度に従って、目標のセンサ視線方向の推定速度を決定する
    ことを特徴とする目標速度推定方法。
  9. 情報処理装置のプロセッサを、
    距離曖昧性を含むセンサ検出値に関する検出プロット群に対してそれぞれハフ変換を実施して、距離と速度を軸とする離散的なパラメータ空間上の位置に各ハフ変換結果を投票すると共に、投票された離散的なパラメータ空間上の位置から距離曖昧性に関して検出プロット間に生じている折り返し距離分を距離方向にシフトした位置に前記各ハフ変換結果を追加投票するハフ変換投票手段と、
    前記ハフ変換投票手段によって投票された投票度数分布が示す尤度に従って、目標のセンサ視線方向の推定速度を決定する速度決定手段、
    として動作させることを特徴とするプログラム。
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