JP6962593B2 - コシヒカリの判別方法 - Google Patents
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〔1〕被験試料について下記3箇所のmPing挿入多型におけるmPing挿入の有無を分析することを含む、コシヒカリの判別方法:
(1)mPing挿入多型X(第2染色体28,948,534位);
(2)mPing挿入多型Y(第4染色体31,997,420位);および
(3)mPing挿入多型Z(第10染色体20,918,188位)。
〔2〕mPing挿入多型Xが、配列番号1の塩基配列において、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位に対応するものであり、
mPing挿入多型Yが、配列番号2の塩基配列において、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位に対応するものであり、
mPing挿入多型Zが、配列番号3の塩基配列において、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位に対応するものである、〔1〕の方法。
〔3〕被験試料が単一品種の試料であり、かつ、以下のように判別される方法である、〔1〕または〔2〕の方法:
(i)3箇所のmPing挿入多型XYZの全てにおいてmPing挿入有りが確認された場合
被験試料は、コシヒカリ由来である可能性が高いと判別され;
(ii)3箇所のmPing挿入多型XYZのうちの少なくとも1箇所においてmPing挿入有りが確認されなかった場合
被験試料は、コシヒカリ由来ではないと判別される。
〔4〕被験試料が複数品種の混合物を含む疑いのある試料であり、かつ、以下のように判別される方法である、〔1〕または〔2〕の方法:
(a)3箇所のmPing挿入多型XYZの全てにおいてmPing挿入有りが確認された場合
(a1)3箇所のmPing挿入多型XYZの全てにおいてmPing挿入無しが確認されなかったとき、被験試料は、コシヒカリにのみ由来する可能性が高いと判別され、
(a2)3箇所のmPing挿入多型XYZのうちの少なくとも1箇所においてmPing挿入無しが確認されたとき、被験試料は、コシヒカリとコシヒカリ以外の他品種の混合物またはコシヒカリ以外の他品種同士の混合物に由来する可能性が高いと判別され;
(b)3箇所のmPing挿入多型XYZのうちの少なくとも1箇所においてmPing挿入有りが確認されなかった場合
被験試料は、コシヒカリ以外の他品種またはコシヒカリ以外の他品種同士の混合物に由来する可能性が高いと判別される。
〔5〕下記3箇所のmPing挿入多型におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマーから構成されるプライマーセットを含む、コシヒカリの判別用キット:
(1)mPing挿入多型X(第2染色体28,948,534位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー;
(2)mPing挿入多型Y(第4染色体31,997,420位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー;および
(3)mPing挿入多型Z(第10染色体20,918,188位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー。
〔6〕プライマーセットがPCR用プライマーセットである、〔5〕の判別用キット。
〔7〕プライマーセットが下記プライマーを含む、〔5〕または〔6〕の判別用キット:
(1’)配列番号4の塩基配列からなるプライマー、および配列番号5の塩基配列からなるプライマー;
(2’)配列番号6の塩基配列からなるプライマー、および配列番号7の塩基配列からなるプライマー;ならびに
(3’)配列番号8の塩基配列からなるプライマー、および配列番号9の塩基配列からなるプライマー。
(1)mPing挿入多型X(第2染色体28,948,534位);
(2)mPing挿入多型Y(第4染色体31,997,420位);および
(3)mPing挿入多型Z(第10染色体20,918,188位)。
本明細書では、mPing挿入部位XYZの上記位置は、日本米の基準品種である日本晴(全ゲノム配列が解読され公開済)における位置を参照して特定するものとする。
mPing挿入多型Xは、日本米の基準品種である日本晴には存在しないものの、日本米の基準品種である日本晴を基準とした場合に、第2染色体の28,948,534位と28,948,535位のヌクレオチド残基との間に存在するmPing挿入多型である。図1に示される配列番号1の塩基配列は、日本晴におけるmPing挿入多型X(第2染色体28,948,534位)(配列番号1の塩基配列中、下線を付した1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位)およびその隣接部位(それぞれ1kb)を示すものであるが、日本晴がコシヒカリを始めとする日本米の基準品種であることに照らすと、コシヒカリにおけるmPing挿入多型Xの周辺塩基配列情報として活用することができる。
mPing挿入多型Yは、日本米の基準品種である日本晴には存在しないものの、日本米の基準品種である日本晴を基準とした場合に、第4染色体の31,997,420位と31,997,421位のヌクレオチド残基との間に存在するmPing挿入多型である。図2に示される配列番号2の塩基配列は、日本晴におけるmPing挿入多型X(第4染色体31,997,420位)(配列番号2の塩基配列中、下線を付した1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位)およびその隣接部位(それぞれ1kb)を示すものであるが、日本晴がコシヒカリを始めとする日本米の基準品種であることに照らすと、コシヒカリにおけるmPing挿入多型Xの周辺塩基配列情報として活用することができる。
mPing挿入多型Zは、日本米の基準品種である日本晴には存在しないものの、日本米の基準品種である日本晴を基準とした場合に、第10染色体の20,918,188位と20,918,189位のヌクレオチド残基との間に存在するmPing挿入多型である。図3に示される配列番号3の塩基配列は、日本晴におけるmPing挿入多型Z(第10染色体20,918,188位)(配列番号3の塩基配列中、下線を付した1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位)およびその隣接部位(それぞれ1kb)を示すものであるが、日本晴がコシヒカリを始めとする日本米の基準品種であることに照らすと、コシヒカリにおけるmPing挿入多型Xの周辺塩基配列情報として活用することができる。
(i)3箇所のmPing挿入多型XYZの全てにおいてmPing挿入有りが確認された場合
被験試料は、コシヒカリ由来である可能性が高いと判別され、
(ii)3箇所のmPing挿入多型XYZのうちの少なくとも1箇所においてmPing挿入有りが確認されなかった場合
被験試料は、コシヒカリ由来ではないと判別される。
(a)3箇所のmPing挿入多型XYZの全てにおいてmPing挿入有りが確認された場合
(a1)3箇所のmPing挿入多型XYZの全てにおいてmPing挿入無しが確認されなかったとき、被験試料は、コシヒカリにのみ由来する可能性が高いと判別され、
(a2)3箇所のmPing挿入多型XYZのうちの少なくとも1箇所においてmPing挿入無しが確認されたとき、被験試料は、コシヒカリとコシヒカリ以外の他品種の混合物またはコシヒカリ以外の他品種同士の混合物に由来する可能性が高いと判別され、
(b)3箇所のmPing挿入多型XYZのうちの少なくとも1箇所においてmPing挿入有りが確認されなかった場合
被験試料は、コシヒカリ以外の他品種またはコシヒカリ以外の他品種同士の混合物に由来する可能性が高いと判別される。
(1)mPing挿入多型X(第2染色体28,948,534位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー;
(2)mPing挿入多型Y(第4染色体31,997,420位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー;および
(3)mPing挿入多型Z(第10染色体20,918,188位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー。
配列番号1の塩基配列において、mPing挿入多型XにおけるmPing挿入領域は、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる領域である(図1)。したがって、mPing挿入多型XにおけるmPing挿入の有無を検出するための2以上のプライマーとして、本領域の上流部位(センス鎖またはアンチセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第1のプライマー、および本領域の下流部位(アンチセンス鎖またはセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ(mPingの挿入の有無に応じてサイズの異なる増幅産物を得ることにより、mPingの挿入の有無を検出し得るプライマーの組合せ)、ならびに本領域の上流部位(センス鎖またはアンチセンス鎖)、または本領域の下流部位(アンチセンス鎖またはセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第1のプライマー、および本領域(センス鎖またはアンチセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ(増幅の有無によりmPingの挿入の有無を検出し得るプライマーの組合せ)を用いることができる(図4を参照)。
1a)配列番号1の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号1の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1b)配列番号1の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号1の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1c)配列番号1の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号1の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1d)配列番号1の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号1の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1e)配列番号1の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号1の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1f)配列番号1の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号1の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ。
配列番号2の塩基配列において、mPing挿入多型YにおけるmPing挿入領域は、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる領域である(図2)。したがって、mPing挿入多型YにおけるmPing挿入の有無を検出するための2以上のプライマーとして、本領域の上流部位(センス鎖またはアンチセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第1のプライマー、および本領域の下流部位(アンチセンス鎖またはセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ(mPingの挿入の有無に応じてサイズの異なる増幅産物を得ることにより、mPingの挿入の有無を検出し得るプライマーの組合せ)、ならびに本領域の上流部位(センス鎖またはアンチセンス鎖)、または本領域の下流部位(アンチセンス鎖またはセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第1のプライマー、および本領域(センス鎖またはアンチセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ(増幅の有無によりmPingの挿入の有無を検出し得るプライマーの組合せ)を用いることができる(図4を参照)。
1a)配列番号2の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号2の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1b)配列番号2の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号2の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1c)配列番号2の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号2の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1d)配列番号2の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号2の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1e)配列番号2の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号2の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1f)配列番号2の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号2の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ。
配列番号3の塩基配列において、mPing挿入多型ZにおけるmPing挿入領域は、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる領域である(図3)。したがって、mPing挿入多型ZにおけるmPing挿入の有無を検出するための2以上のプライマーとして、本領域の上流部位(センス鎖またはアンチセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第1のプライマー、および本領域の下流部位(アンチセンス鎖またはセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ(mPingの挿入の有無に応じてサイズの異なる増幅産物を得ることにより、mPingの挿入の有無を検出し得るプライマーの組合せ)、ならびに本領域の上流部位(センス鎖またはアンチセンス鎖)、または本領域の下流部位(アンチセンス鎖またはセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第1のプライマー、および本領域(センス鎖またはアンチセンス鎖)に対応する塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ(増幅の有無によりmPingの挿入の有無を検出し得るプライマーの組合せ)を用いることができる(図4を参照)。
1a)配列番号3の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号3の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1b)配列番号3の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号3の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1c)配列番号3の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号3の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1d)配列番号3の塩基配列における1〜1000番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号3の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1e)配列番号3の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第1のプライマー、および配列番号3の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第2のプライマーの組合せ;
1f)配列番号3の塩基配列における1001〜1430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列の相補配列を有する第1のプライマー、および配列番号3の塩基配列における1431〜2430番目の塩基配列の少なくとも一部の塩基配列またはその均等な塩基配列を有する第2のプライマーの組合せ。
イネの国内品種(全186品種)のゲノムにおけるmPing挿入多型(全224箇所)を網羅的に解析したところ、全224箇所のうち3箇所のmPing挿入多型(XYZ)の全てにおいてmPing挿入を確認することにより、186品種中5品種を除いて、いずれもコシヒカリと判別可能であることが明らかとなった(表1−1、1−2)。特に、うるち米の約87%を占める上位25品種(平成29年産米検査数量)では、コシヒカリと同じ多型となる品種は存在しなかった(表1−1、1−2)。
(1)mPing挿入多型X:第2染色体28,948,534位におけるmPing挿入多型
(2)mPing挿入多型Y:第4染色体31,997,420位におけるmPing挿入多型
(3)mPing挿入多型Z:第10染色体20,918,188位におけるmPing挿入多型
なお、上記位置は、日本米の基準品種である日本晴(全ゲノム配列が解読され公開済)における位置を参照して特定した。
mPing挿入多型XYZ以外の221箇所のmPing挿入多型の情報は、本発明で用いられないものであるため記載を省略する。
農産物検査数量(注)上位16品種について、PCRにより分析した。農産物検査数量上位16品種は、コシヒカリ、ひとめぼれ、あきたこまち、ななつぼし、ヒノヒカリ、はえぬき、まっしぐら、ゆめぴりか、こしいぶき、つや姫、あさひの夢、きぬむすめ、きらら397、キヌヒカリ、つがるロマン、ふさこがね、である。
(注)平成29年産米確定値(http://www.maff.go.jp/j/seisan/syoryu/kensa/kome/)
コシヒカリのDNAに、7品種のDNAを25%混入させたDNA混入試料について、実施例2と同様にしてPCRにより分析した。ここで用いた7品種は、はえぬき、ふさこがね、まっしぐら、ひとめぼれ、ゆめぴりか、ななつぼし、あきたこまち、であった。
その結果、全てのDNA混入試料において他品種のDNAの混入を検出することができた(図3)。
Claims (5)
- 被験試料(ただし、ミルキークイーン、てんこもり、フクヒカリ、きらりん、およびヤマヒカリからなる群より選ばれる1以上の品種を含む試料を除く)について下記3箇所のmPing挿入多型におけるmPing挿入の有無を分析することを含む、コシヒカリの判別方法:
(1)mPing挿入多型X(第2染色体28,948,534位);
(2)mPing挿入多型Y(第4染色体31,997,420位);および
(3)mPing挿入多型Z(第10染色体20,918,188位)。 - mPing挿入多型Xが、配列番号1の塩基配列において、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位に対応するものであり、
mPing挿入多型Yが、配列番号2の塩基配列において、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位に対応するものであり、
mPing挿入多型Zが、配列番号3の塩基配列において、1001〜1430番目のヌクレオチド残基からなる部位に対応するものである、請求項1記載の方法。 - 被験試料が単一品種の試料であり、かつ、以下のように判別される方法である、請求項1または2記載の方法:
(i)3箇所のmPing挿入多型XYZの全てにおいてmPing挿入有りが確認された場合
被験試料は、コシヒカリ由来である可能性が高いと判別され;
(ii)3箇所のmPing挿入多型XYZのうちの少なくとも1箇所においてmPing挿入有りが確認されなかった場合
被験試料は、コシヒカリ由来ではないと判別される。 - 被験試料(ただし、ミルキークイーン、てんこもり、フクヒカリ、きらりん、およびヤマヒカリからなる群より選ばれる1以上の品種を含む試料を除く)について下記3箇所のmPing挿入多型におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマーから構成されるプライマーセットを含む、コシヒカリの判別用キット:
(1)mPing挿入多型X(第2染色体28,948,534位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー;
(2)mPing挿入多型Y(第4染色体31,997,420位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー;および
(3)mPing挿入多型Z(第10染色体20,918,188位)におけるmPing挿入の有無を検出し得る2以上のプライマー;であって
プライマーセットが下記プライマーを含む:
(1’)配列番号4の塩基配列からなるプライマー、および配列番号5の塩基配列からなるプライマー;
(2’)配列番号6の塩基配列からなるプライマー、および配列番号7の塩基配列からなるプライマー;ならびに
(3’)配列番号8の塩基配列からなるプライマー、および配列番号9の塩基配列からなるプライマー。 - プライマーセットがPCR用プライマーセットである、請求項4記載の判別用キット。
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