JP6958268B2 - モーター制御装置 - Google Patents

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Description

本発明はモーター制御装置に係り、特に、モーターから流れる電流を還流させるための還流回路を備えたモーター制御装置に関するものである。
モーターを制御するモーター制御装置において、スイッチング素子により電源とモーターとの接続のオンとオフの制御(PWM制御)を行い、モーターの出力を制御するものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
また、特許文献1に記載のモーター制御装置には、モーターへの電流供給をオフとした場合に、モーターから流れる電流を還流させるための還流回路が設けられている。
なお、特許文献1に記載のモーター制御装置においては、還流ダイオードとして電界効果トランジスタ(FET)のボディダイオードを用いている。
特開2013−219980号公報
しかしながら、上記のモーター制御装置において、例えばFETのはんだ不良や実装不良等によりソース端子に接点不良が生じると、ボディダイオードを介して電流を流すことができなくなり、FETのゲート電圧が上昇してしまうことがある。
例えばFETのゲート電圧が、モーター駆動用のバッテリー電圧よりも高くなると、モーターへの電力供給を阻害し、モーターが正常に動作しなくなることがある。また、FETのゲート端子に耐圧以上の電圧が印加されると、FETがショート破壊してしまう可能性もある。
そこで、モーターの還流回路の不具合を早期に発見することが課題となっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、モーターの還流回路の異常をユーザに早期に知らせることができるモーター制御装置を提供することにある。
上記課題は、本発明に係るモーター制御装置によれば、モーターを制御するモーター制御装置であって、電源から前記モーターに供給する電流量を調整するためのスイッチング素子と、前記スイッチング素子により前記電源から前記モーターへの電流の供給が遮断されている間に、前記モーターから流れる電流を還流させるために設けられた還流回路と、前記還流回路を構成する素子の電圧を測定する電圧測定部と、前記還流回路の異常を報知するための異常報知処理を実行する異常報知処理部と、を有し、前記異常報知処理部は、前記電圧測定部により測定される電圧に基づいて、前記異常報知処理を実行するか否かを決定し、前記還流回路は、電界効果トランジスタを有し、前記電界効果トランジスタのボディダイオードが、前記還流回路の還流ダイオードとなり、前記電圧測定部は、前記電界効果トランジスタのゲート電圧を測定することにより解決される。
上記のモーター制御装置によれば、モーターの還流回路から測定される電圧により還流回路の異常を検出し、ユーザに対して異常の発生を報知できる。これにより、モーターの還流回路の異常をユーザに対して早期に知らせることができる。
また、こうすることで、電界効果トランジスタのゲート電圧が閾値を超える場合に、モーター制御装置は、還流回路における還流が適切に行われていないと判定し、その旨をユーザに知らせることができる。これにより、電界効果トランジスタに関する不具合がある場合に、その旨をユーザに早期に知らせることができる。
上記のモーター制御装置において、前記異常報知処理部は、前記電圧測定部により測定される電圧が閾値を超えた場合に、前記異常報知処理を実行するとよい。
モーターの還流回路を構成する素子に高い電圧が印加されている場合には、還流が適切に行われていない可能性がある。そのため、還流回路の素子に高い電圧が印加されている場合に、モーター制御装置は、還流回路に異常があると判定し、その旨をユーザに知らせることができる。
上記のモーター制御装置において、前記閾値は、前記電源の電圧以上の値であり、且つ前記電界効果トランジスタの耐圧以下の値であるとよい。
電界効果トランジスタに電源の電圧以上の電圧が印加されていると、モーターの動作に不具合が生じる可能性がある。また、電界効果トランジスタに耐圧より大きい電圧が印加されていると電界効果トランジスタがショート破壊してしまう可能性がある。
そのため、上記構成によれば、モーターの動作に不具合が生じる可能性があり、且つ電界効果トランジスタのドレイン−ゲート間がショート破壊される前に還流回路の異常をユーザに知らせることができる。これにより、還流回路を構成する電界効果トランジスタの故障を未然に防止できる。
上記のモーター制御装置において、前記モーターは、通常時の動作モードである第1動作モードと、異常時の動作モードである第2動作モードで動作可能であり、前記異常報知処理部は、前記異常報知処理として、前記第2動作モードで前記モーターを動作させるとよい。
こうすることで、ユーザはモーターの動作に基づいて、還流回路に異常が発生したか否かを判断できる。これにより、ユーザにとっては、還流回路の状態を容易に判断しやすくなる。
上記のモーター制御装置において、前記第2動作モードによる前記モーターの回転速度は、前記第1動作モードによる前記モーターの回転速度よりも遅いとよい。
こうすることで、還流回路に異常が発生した場合に、モーターの動作によって、還流回路の異常を認識しやすくなる。また、還流回路に異常が発生した場合における負荷を低減させることができる。これにより、モーター制御装置における故障の進行を抑制できる。
上記のモーター制御装置において、前記第2動作モードは、動作と停止を繰り返して前記モーターを寸動動作させる動作モードであるとよい。
こうすることで、ユーザが還流回路に異常が発生したことをより認識しやすくなる。
上記のモーター制御装置において、前記モーターは、車両に備えられる開閉部材の開閉を切り替えるために駆動するとよい。
こうすることで、車両の開閉部材の開閉を切り替えるためのモーターに関する還流回路の異常をユーザに対して早期に知らせることができる。これにより、車両の開閉部材の開閉を行う装置に重大な不具合が発生する前に、早期の修理、交換による対応が可能となる。
本発明によれば、モーターの還流回路の異常をユーザに早期に知らせることができる。
パワーウインドウ装置の構成図である。 本発明の一実施形態に係るモーター制御装置の構成図である。 還流回路が正常である場合のモーター制御装置における電流の流れを説明する図である。 還流回路が正常である場合のモーター制御装置における電流の流れを説明する図である。 還流回路に異常がある場合のモーター制御装置における電流の流れを説明する図である。 還流回路に異常がある場合のモーター制御装置における電流の流れを説明する図である。 還流用FETのゲート電圧と異常報知処理との関係を説明する図である。 モーター制御装置に備えられる機能を説明する図である。 モーター制御装置によるモーターの制御処理を示すフロー図である。
以下、図1乃至図9に基づき、本発明の実施形態について説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
<パワーウインドウ装置1の構成>
以下に本発明の一実施形態に係るモーター制御装置10を備えるパワーウインドウ装置1について説明する。
図1に示されるように、パワーウインドウ装置1は、車両のドア3に配設される移動部材としてのウインドウガラス4をモーター5の回転駆動により昇降(開閉)作動させるものである。パワーウインドウ装置1は、ウインドウガラス4を開閉駆動する昇降機構2と、昇降機構2の作動を制御するためのモーター制御装置10と、乗員が作動を指令するための操作スイッチ24を備える。
本例では、ウインドウガラス4は不図示のレールに沿って上方の全閉位置と下方の全開位置との間を昇降動作する。
本例の昇降機構2は、ドア3に固定された減速機構を有するモーター5と、モーター5に駆動される扇形状のギヤ6aを備えた昇降アーム6と、昇降アーム6とクロスして枢支される従動アーム7と、ドア3に固定された固定チャンネル8及びウインドウガラス4と一体のガラス側チャンネル9とを主要な構成要素とする。
本例のモーター5は、モーター制御装置10の制御に応じて電源21から電力供給を受けることにより、回転子の巻線に通電され、これにより回転子とマグネットを有する固定子との間で磁気吸引作用が生じて回転子が正逆回転するように構成されている。本例の昇降機構2では、モーター5の回動に応じて昇降アーム6及び従動アーム7が揺動すると、これらの各端部が固定チャンネル8及びガラス側チャンネル9により摺動規制を受け、Xリンクとして駆動し、ウインドウガラス4を昇降作動させる。
<<モーター制御装置10の構成>>
次に、図2に基づいてモーター5を制御するモーター制御装置10のハードウェア構成について説明する。なお、図2に示す例においては、モーター5はブラシ付きモーターとするが、モーター制御装置10はブラシ付きモーターを制御する回路であってもよい。
図2に示されるように、モーター制御装置10は、電源21、リレー回路22、操作スイッチ24、スイッチインターフェース回路25、PWM用FET26、PWM駆動回路27、電圧モニタ回路28、還流回路30及び制御部40を備える。
電源21は、直流電源である。具体的には、電源21は、車両に搭載されるバッテリーである。
リレー回路22は、第1スイッチ22A及び第2スイッチ22Bを備え、制御部40の制御に応じて第1スイッチ22A及び第2スイッチ22Bのオンとオフを切り替える回路である。
リレー回路22は、電源21及びモーター5を接続する回路であり、第1スイッチ22Aと第2スイッチ22Bのオンとオフの切り替えに応じて、電源21とモーター5の導通を制御するとともに、モーター5の正回転と逆回転とを制御する。
例えば、制御部40は、操作スイッチ24の上昇スイッチと下降スイッチのいずれもオフである場合には、第1スイッチ22Aと第2スイッチ22Bの両方をオフとして、電源21からモーター5に電流を流さないようにする。この場合には、モーター5は動作しない。
また例えば、制御部40は、操作スイッチ24の上昇スイッチがオンである場合には、第1スイッチ22Aのみをオンに切り替えて、電源21から第1スイッチ22A、モーター5、第2スイッチ22Bの順に電流を流すようにして、モーター5を動作させる。なお、第1スイッチ22A、モーター5、第2スイッチ22Bの順に電流を流す向きを順方向とし、この際のモーター5の回転方向を正回転とする。そして、モーター5が正回転する場合において、昇降機構2はウインドウガラス4を上昇させるように作動する。
また例えば、制御部40は、操作スイッチ24の下降スイッチがオンである場合には、第2スイッチ22Bのみをオンに切り替えて、電源21から第2スイッチ22B、モーター5、第1スイッチ22Aの順に電流を流すようにして、モーター5を動作させる。なお、第2スイッチ22B、モーター5、第1スイッチ22Aの順に電流を流す向きを逆方向とし、この際のモーター5の回転方向を逆回転とする。そして、モーター5が逆回転する場合において、昇降機構2はウインドウガラス4を下降させるように作動する。
操作スイッチ24は、上昇スイッチ及び下降スイッチを備え、スイッチインターフェース回路25を介して上昇スイッチ及び下降スイッチのそれぞれのオン/オフの信号を制御部40に出力する。
上述したように、上昇スイッチをオンにしている間に、制御部40は、ウインドウガラス4が上昇するようにモーター5を動作させる。
そして、下降スイッチをオンにしている間に、制御部40は、ウインドウガラス4が下降するようにモーター5を動作させる。
制御部40は、モーター5の動作を制御するコントローラである。そして、制御部40は、電源21、リレー回路22、スイッチインターフェース回路25、PWM駆動回路27、電圧モニタ回路28と接続する。本例においては、制御部40はリレー回路22及びPWM駆動回路27を制御することで、モーター5の動作を制御することとする。
制御部40は、ハードウェア構成として、プロセッサ41、メモリ42及びA/D変換回路43を備える。
プロセッサ41は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェア(例えばCPU)である。そして、プロセッサ41は、メモリ42に記憶されるプログラムやデータに基づいて各種の演算処理を実行するとともに、モーター制御装置10を制御する。
メモリ42は、各種のプログラムやデータを記憶する。また、メモリ42は、プロセッサ41のワークメモリとしても用いられる。具体的には、メモリ42は、後述する電圧モニタ回路28により測定される還流用FET31のゲート電圧と比較する閾値を記憶する。
A/D変換回路43は、電圧モニタ回路28と接続し、電圧モニタ回路28により測定するアナログの電圧信号をデジタルデータ(電圧値)に変換する。具体的には、電圧モニタ回路28は、還流用FET31のゲート端子31Gに接続され、ゲート端子31Gの電位を示すアナログの電圧信号を測定する。すなわち、A/D変換回路43は、還流用FET31のゲート電圧の電圧値を得る。
制御部40のプロセッサ41は、モーター5の出力を駆動させるための駆動信号(パルス信号)を生成し、駆動信号をPWM駆動回路27に入力する。PWM駆動回路27は、モーター5の駆動信号に応じて、PWM用FET26のゲート端子に印加するゲート電圧を制御する。なお、PWM用FET26は、電源21からモーター5に供給する電流量を調整するためのスイッチング素子である。
このように、PWM用FET26のオンとオフを駆動信号に応じて切り替えることでモーター5の出力が制御可能である。
還流回路30は、リレー回路22と並列に接続され、PWM用FET26がオフである場合にモーター5を流れる電流を還流させる回路である。
換言すれば、還流回路30は、PWM用FET26により電源21からモーター5への電流の供給が遮断されている間に、モーター5から流れる電流を還流させるために設けられる回路である。
具体的には、還流回路30は、還流用FET31を有する。そして、還流用FET31は、ゲート端子31G、ソース端子31S、ドレイン端子31D及びボディダイオード31Bを備える。なお、ボディダイオード31Bが還流回路30の還流ダイオードとして用いられる。
ここで、図3乃至図6を参照しながら、モーター制御装置10を流れる電流Iの経路について説明する。なお、図3乃至図6においては、モーター制御装置10の一部を簡略化して示している。そして、以下に説明する例では、リレー回路22のうち第1スイッチ22Aがオン、第2スイッチ22Bがオフの場合について説明するが、リレー回路22のうち第1スイッチ22Aがオフ、第2スイッチ22Bがオンの場合においても基本的な動作は同様である。
図3及び図4は、還流用FET31のソース端子31Sに接点不良がない場合、すなわち還流回路30が正常な場合に対応する。一方で、図5及び図6は、還流用FET31のソース端子31Sに接点不良がある場合、すなわち還流回路30に異常がある場合に対応する。
図3には、PWM用FET26がオンである場合、すなわち電源21からモーター5に流れる電流Iの経路を示した。
図3に示されるように、電流Iは、電源21、第1スイッチ22A、モーター5、第2スイッチ22B、PWM用FET26を通じたループに流れる。
これに対して、図4には、PWM用FET26がオフである場合、すなわちモーター5からの電流が還流する場合の電流Iの経路を示した。
図4に示されるように、電流Iは、モーター5、第2スイッチ22B、還流用FET31、第1スイッチ22Aを通じたループに流れる。
なお、ソース端子31Sとドレイン端子31Dとが還流回路30に正常に接している場合には、モーター5の還流電流はボディダイオード31Bを通じて流れることとなる。
次に、図5及び図6を参照しながら、還流用FET31のソース端子31Sに接点不良がある場合について説明する。
図5及び図6に示されるように、ソース端子31Sに接点不良があり、この場合にはソース端子31Sからドレイン端子31Dに電流を流すことができない。
図5に示されるように、PWM用FET26がオンである場合には、還流用FET31側には電流が流れないため、図3と同様の経路で電流Iが流れる。
ただし、図6に示されるように、PWM用FET26がオフである場合には、モーター5から還流回路30に電流が流れ込むが、ソース端子31Sが接点不良のため、ボディダイオード31Bを通じてドレイン端子31Dに電流を流すことができない。そのため、図7に示すように、ゲート端子31Gに印加される電圧が上昇していくこととなる。
この場合、ゲート端子31Gのゲート電圧が電源21の電圧を超えると、PWM用FET26がオンに切り替わった場合に、電源21からモーター5に向けて電流が流れず、モーター5が駆動できない可能性が生じる。
さらに、ゲート端子31Gのゲート電圧が還流用FET31の耐圧を超えると、ゲート端子31Gとドレイン端子31Dの間でショート破壊が生じ、PWM用FET26がオンに切り替わった場合に、電源21から還流用FET31に大電流が流れ、還流用FET31が発熱する可能性が生じる。
そこで、本実施形態に係るモーター制御装置10においては、ゲート電圧が閾値を超えた場合に、還流回路30に異常が発生したと判定し、異常報知処理を実行することとする。すなわち、モーター制御装置10は、ゲート電圧が正常値Vから上昇し、閾値Vを超えた場合に、異常が発生したと判定し、異常報知処理を実行する。
例えば、上記の閾値Vは任意に設定可能であるが、一例としては、上記の閾値Vを電源21の電圧(バッテリーの電圧)以上であり、還流用FET31の耐圧以下の値とする。もちろん、閾値Vは、電源21の電圧より小さい値に設定しても構わない。
また、本実施形態では、モーター制御装置10は、通常時にはモーター5を連続動作させるところ、異常判定時にはモーター5を寸動動作させることにより、上記の異常報知処理を実行する。なお、上記の寸動動作とは、モーター5の駆動と停止を所定時間毎に繰り返す動作である。
もちろん、上記の異常報知処理は、上記の寸動動作に限定されるものではなく、異常報知音を出力したり、モーター5の駆動を他の態様で制限したりすることで実現してもよい。
<<モーター制御装置10に備えられる機能>>
次に、以上の処理を実現するためにモーター制御装置10に備えられる機能について説明する。
図8には、モーター制御装置10の機能ブロック図を示した。図8に示されるように、モーター制御装置10は、機能として、電圧測定部11及び異常報知処理部12を備える。
モーター制御装置10に備えられる上記の各部の機能は、プロセッサ41が、メモリ42に記憶されるプログラム及びデータに基づいて制御部40の各部を制御することにより実現されるものである。もちろん、モーター制御装置10は、図8に示す機能以外の機能を有していても構わない。
以下、モーター制御装置10に備えられる上記の各部の機能の詳細について説明する。
[電圧測定部11の説明]
電圧測定部11は、還流回路30を構成する素子の電圧を測定する。
電圧測定部11は、主にモーター制御装置10の制御部40及び電圧モニタ回路28により実現される。
「還流回路30を構成する素子」とは、還流回路30を構成する電子部品である。例えば、還流用FET31は上記の「還流回路30を構成する素子」の一例に相当する。また、還流ダイオード等も上記の「還流回路30を構成する素子」の一例に相当する。
具体的には、電圧測定部11は、還流用FET31(電界効果トランジスタの一例)のゲート電圧を測定する。
より具体的には、モーター制御装置10の電圧モニタ回路28が、還流回路30のゲート端子31Gの電圧を監視し、監視した電圧を制御部40のA/D変換回路43に出力する。
制御部40のA/D変換回路43は、電圧モニタ回路28から入力された電圧のアナログ信号を、デジタルデータに変換してゲート電圧の電圧値を得る。
また、電圧測定部11は、還流用FET31のゲート電圧を検出する端子として、還流用FET31のゲート端子31G以外にも、ソース端子31S、PWM用FET26のドレイン端子、リレー回路22の第2スイッチ22BのNC端子等のゲート端子31Gと同電位の端子を用いることとしてよい。
[異常報知処理部12の説明]
異常報知処理部12は、還流回路30の異常を報知するための異常報知処理を実行する。なお、異常報知処理部12は、電圧測定部11により測定される電圧に基づいて、異常報知処理を実行するか否かを決定する。
異常報知処理部12は、主にモーター制御装置10の制御部40、リレー回路22により実現される。
「異常報知処理」とは、還流回路30の異常をユーザに報知するための処理である。例えば、モーター5を、通常時の動作モードと異なる動作モードで動作させることが上記の「異常報知処理」の一例に相当する。また、通常時には出力されない特別な音を出力することや、モーター5の動作を制限することも上記の「異常報知処理」の一例に相当する。
異常報知処理部12は、電圧測定部11により測定される電圧が閾値を超えた場合に、異常報知処理を実行する。具体的には、異常報知処理部12は、電圧測定部11により測定される還流用FET31のゲート電圧が閾値を超えた場合に、異常報知処理を実行する。
上記の閾値は、任意に設定することが可能であるが、例えば閾値は、電源21の電圧以上の値であり、且つ還流用FET31のゲート耐圧以下の値とする。
こうすることで、モーター5の動作に影響が生じており、かつ還流用FET31がショート破壊される前に、還流回路30の異常をユーザに報知できる。
また、モーター5は、通常時の動作モードである第1動作モードと、異常時の動作モードである第2動作モードで動作可能である。
例えば、第2動作モードによるモーターの回転速度は、第1動作モードによるモーターの回転速度よりも遅い。
具体的には、第1動作モードは、連続して動作する連続動作モードであり、第2動作モードは、動作と停止を繰り返してモーターを寸動動作させる動作モードである。
本実施形態では、異常報知処理部12は、異常報知処理として、第2動作モード(すなわち寸動モード)でモーター5を動作させることとする。
具体的には、制御部40のプロセッサ41は、A/D変換回路43により得られたゲート電圧の電圧値が、メモリ42に記憶される閾値V1を超える場合に、モーター5の動作モードを寸動モードに設定する。
寸動モードでは、例えば、プロセッサ41は所定時間おきにリレー回路22のオンとオフを切り替えることで電源21からモーター5への通電を間欠的に制御する。こうすることで、寸動モードではモーター5は駆動と停止とを繰り返すように動作する。
また、寸動モードによるモーター5の動作制御は、制御部40がPWM駆動回路27への駆動信号を制御することにより行ってもよい。
<モーター制御装置10による制御フロー>
次に、図9を参照しながら、モーター制御装置10により実行されるモーター5の制御処理について説明する。図9に示すフローは、操作スイッチ24の上昇スイッチ(又は下降スイッチ)がオンされた場合に開始する処理である。
図9に示されるように、モーター制御装置10はパワーウインドウ装置1の初期化処理を行い(S1)、その後PWM制御によるモーター5の駆動を開始する(S2)。
モーター制御装置10は、電圧モニタ回路28により、還流回路30の還流用FET31のゲート電圧の値をモニタする(S3)。そして、ゲート電圧値が閾値を超えた場合には(S4:Yes)、モーター制御装置10は、モーター5の動作モードを寸動モードに設定する(S5)。一方で、ゲート電圧値が閾値を超えていない場合には(S4:No)、モーター制御装置10は、モーター5の動作モードを通常モード(連続動作モード)に設定する(S6)。
モーター制御装置10は、上記設定した動作モードによりモーター5を動作させ(S7)、操作スイッチ24がオフに切り替えられていない場合には(S8:No)、S2に戻って処理を継続し、操作スイッチ24がオフに切り替えられた場合には(S8:Yes)、モーター5を停止させて(S9)、処理を終了する。
以上の処理によれば、還流回路30の還流用FET31のゲート電圧が上昇し、閾値を超えた場合には、モーター5が寸動モードで動作するため、ユーザはパワーウインドウ装置1におけるウインドウガラス4の挙動から、還流回路30に異常が発生したことを認識することができる。
こうすることで、ユーザは、パワーウインドウ装置1やモーター制御装置10の修理、交換による対応を早期に実施することが可能となる。
<その他の実施形態>
本発明は上記の実施形態に限られるものではない。
例えば、上記の実施形態ではモーター5にブラシ付きモーターを用いたが、本発明はブラシレスモーターを用いた回路に対しても同様に適用可能である。
また、上記の実施形態では、還流回路30を構成する還流ダイオードとして、電界効果トランジスタを用いた例について説明したが、ダイオードを備える他の素子を用いても構わない。
また、上記の実施形態では、本発明をパワーウインドウ装置1に適用した例を示したが、これに限らず、モーターを有する装置全般に適用することができる。例えば、本発明は、車両のスライドドア(開閉部材の一例)の開閉を行うためのモーターを制御するモーター制御装置としても適用可能である。
<まとめ>
本実施形態に係るモーター制御装置10は、モーター5を制御する。モーター制御装置10は、電源21からモーター5に供給する電流量を調整するためのPWM用FET26(スイッチング素子の一例)と、PWM用FET26により電源21からモーター5への電流の供給が遮断されている間に、モーター5から流れる電流を還流させるために設けられた還流回路30と、還流回路30を構成する素子の電圧を測定する電圧測定部11と、還流回路30の異常を報知するための異常報知処理を実行する異常報知処理部12と、を有する。異常報知処理部12は、電圧測定部11により測定される電圧に基づいて、異常報知処理を実行するか否かを決定する。
モーター制御装置10によれば、モーター5の還流回路30から測定される電圧により還流回路30の異常を検出し、ユーザに対して異常の発生を報知できる。これにより、モーター5の還流回路30の異常をユーザに対して早期に知らせることができる。
モーター制御装置10では、異常報知処理部12は、電圧測定部11により測定される電圧が閾値を超えた場合に、異常報知処理を実行する。
モーター5の還流回路30を構成する素子に高い電圧が印加されている場合には、還流が適切に行われていない可能性がある。そのため、還流回路30の素子に高い電圧が印加されている場合に、モーター制御装置10は、還流回路30に異常があると判定し、その旨をユーザに知らせることができる。
モーター制御装置10では、還流回路30は、還流用FET31(電界効果トランジスタの一例)を有し、還流用FET31のボディダイオード31Bが、還流回路30の還流ダイオードとなる。そして、電圧測定部11は、還流用FET31のゲート電圧を測定する。
こうすることで、還流用FET31のゲート電圧が閾値を超える場合に、モーター制御装置10は、還流回路30における還流が適切に行われていないと判定し、その旨をユーザに知らせることができる。これにより、還流用FET31に関する不具合がある場合に、その旨をユーザに早期に知らせることができる。
モーター制御装置10では、閾値は、電源21の電圧以上の値であり、且つ還流用FET31の耐圧以下の値であるとよい。
還流用FET31に電源21の電圧以上の電圧が印加されていると、モーター5の動作に不具合が生じる可能性がある。また、還流用FET31に耐圧より大きい電圧が印加されていると還流用FET31がショート破壊してしまう可能性がある。
そのため、上記構成によれば、モーター5の動作に不具合が生じる可能性があり、且つ還流用FET31のドレイン−ゲート間がショート破壊される前に還流回路30の異常をユーザに知らせることができる。これにより、還流回路30を構成する還流用FET31の故障を未然に防止できる。
モーター制御装置10では、モーター5は、通常時の動作モードである第1動作モードと、異常時の動作モードである第2動作モードで動作可能であり、異常報知処理部12は、異常報知処理として、第2動作モードでモーターを動作させる。
こうすることで、ユーザはモーター5の動作に基づいて、還流回路30に異常が発生したか否かを判断できる。これにより、ユーザにとっては、還流回路30の状態を容易に判断しやすくなる。
モーター制御装置10では、第2動作モードによるモーターの回転速度は、第1動作モードによるモーターの回転速度よりも遅い。
こうすることで、還流回路30に異常が発生した場合に、モーター5の動作によって、還流回路30の異常を認識しやすくなる。また、還流回路30に異常が発生した場合における負荷を低減させることができる。これにより、モーター制御装置における故障の進行を抑制できる。
モーター制御装置10では、第2動作モードは、動作と停止を繰り返してモーターを寸動動作させる動作モードである。
こうすることで、ユーザが還流回路30に異常が発生したことをより認識しやすくなる。
モーター制御装置10では、モーター5は、車両に備えられる開閉部材の開閉を切り替えるために駆動する。
こうすることで、車両の開閉部材の開閉を切り替えるためのモーター5に関する還流回路30の異常をユーザに対して早期に知らせることができる。これにより、車両の開閉部材の開閉を行う装置(パワーウインドウ装置1)に重大な不具合が発生する前に、早期の修理、交換による対応が可能となる。
1 パワーウインドウ装置
2 昇降機構
3 ドア
4 ウインドウガラス(開閉部材)
5 モーター
6 昇降アーム
6a ギヤ
7 従動アーム
8 固定チャンネル
9 ガラス側チャンネル
10 モーター制御装置
11 電圧測定部
12 異常報知処理部
21 電源
22 リレー回路
22A 第1スイッチ
22B 第2スイッチ
24 操作スイッチ
25 スイッチインターフェース回路
26 PWM用FET
27 PWM駆動回路
28 電圧モニタ回路
30 還流回路
31 還流用FET
31B ボディダイオード
31D ドレイン端子
31G ゲート端子
31S ソース端子
40 制御部
41 プロセッサ
42 メモリ
43 A/D変換回路
I 電流

Claims (7)

  1. モーターを制御するモーター制御装置であって、
    電源から前記モーターに供給する電流量を調整するためのスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子により前記電源から前記モーターへの電流の供給が遮断されている間に、前記モーターから流れる電流を還流させるために設けられた還流回路と、
    前記還流回路を構成する素子の電圧を測定する電圧測定部と、
    前記還流回路の異常を報知するための異常報知処理を実行する異常報知処理部と、を有し、
    前記異常報知処理部は、前記電圧測定部により測定される電圧に基づいて、前記異常報知処理を実行するか否かを決定し、
    前記還流回路は、電界効果トランジスタを有し、
    前記電界効果トランジスタのボディダイオードが、前記還流回路の還流ダイオードとなり、
    前記電圧測定部は、前記電界効果トランジスタのゲート電圧を測定することを特徴とするモーター制御装置。
  2. 前記異常報知処理部は、前記電圧測定部により測定される電圧が閾値を超えた場合に、前記異常報知処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のモーター制御装置。
  3. 前記閾値は、前記電源の電圧以上の値であり、且つ前記電界効果トランジスタの耐圧以下の値であることを特徴とする請求項に記載のモーター制御装置。
  4. 前記モーターは、通常時の動作モードである第1動作モードと、異常時の動作モードである第2動作モードで動作可能であり、
    前記異常報知処理部は、前記異常報知処理として、前記第2動作モードで前記モーターを動作させることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のモーター制御装置。
  5. 前記第2動作モードによる前記モーターの回転速度は、前記第1動作モードによる前記モーターの回転速度よりも遅いことを特徴とする請求項に記載のモーター制御装置。
  6. 前記第2動作モードは、動作と停止を繰り返して前記モーターを寸動動作させる動作モードであることを特徴とする請求項に記載のモーター制御装置。
  7. 前記モーターは、車両に備えられる開閉部材の開閉を切り替えるために駆動することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のモーター制御装置。
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