JP6958057B2 - インクジェットプリントヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、流体分注装置に関するものである。
微小流体分注装置(例えば、インクジェットプリントヘッド等)は、背圧(back pressure)をコントロールするためのフォームやフェルト等の毛細管部材を含むよう設計される。この種のプリントヘッドは、フィルタと吐出装置の間に遊離液体のみが存在する。流体の沈殿や分離が発生した場合、毛状部材に収容された流体を再混合することは、ほぼ不可能である。
別の種類のプリントヘッドは、本分野において、遊離液体型プリントヘッドと称され、バネ式の可動壁を有し、プリントヘッドのノズルにおける背圧を維持する。一種のバネ式可動壁は、撓み変形可能なブラダ(bladder)を使用して、一体成形のバネおよび壁を作成する。ヒューレット・パッカード社(Hewlett-Packard Company)による初期のプリントヘッド設計は、蓋とインクを含む本体の間に配置された指貫形(thimble shaped)のブラダの形状をした円形の変形可能なゴム部分を使用する。指貫形のブラダが撓むと、その上にのしかかる。指貫形のブラダは、プリントヘッドチップにインクを運ぶ時にブラダ材料を変形することによって、背圧を維持する。
流体および微粒子の分離が発生する可能性のある流体タンク内で、流体の混合を提供することが望ましい。例えば、顔料流体内の微粒子は、粒子サイズ、特定の比重差、および流体粘性により沈殿する傾向がある。米国出願公開第2006/0268080号は、流体吐出装置から離れて設置されたインクタンクを有するシステムを開示しており、インクタンクは、外部回転板によって回転する磁石ロータ(magnetic rotor)を含み、遠隔インクタンク内にバルク混合(bulk mixing)を提供する。
しかしながら、流体リザーバと内蔵流体吐出チップの両方を含む小型設計の微流体分注装置は、遠隔タンク内の簡単な撹拌が言及しないという特別な難題を提供すると認識されている。例えば、流体吐出チップ付近の領域が沈殿した微粒子で詰まるのを防ぐため、流体リザーバのバルク領域において流体を再混合する必要があるだけでなく、吐出チップ領域において再混合するのが望ましく、時には、そうする必要があると判断されている。
さらに、再混合しても、流体分注装置の流路によどみ領域が生成される可能性があると認識されており、沈殿した微粒子は、流路を流れる流体に影響されない、および/あるいは、流路を流れる流体は、予期せぬ微粒子の堆積をもたらす可能性がある。このようなよどみ領域は、例えば、表面特徴に突然の変化がある流路内の位置、例えば、直交平面表面によって定義される角に生成される。
流体吐出チップの周辺におけるバルク流体の再混合と流体の再混合の両方を提供する可動式撹拌子を有する流体分注装置、あるいは流体吐出チップの周辺におけるバルク流体の再混合と流体の再混合の両方を提供する複数の撹拌子を有する流体分注装置が本分野において必要である。
また、撹拌子フィードバックを含むことにより、流体リザーバ内の流体中の微粒子の効果的な流体再混合および再分布を容易にする撹拌子の操作方法、あるいは吐出チップの周辺の流路内のよどみ領域を減らす特徴を有する流体分注装置が本分野において必要である。
本発明は、流体吐出チップの周辺におけるバルク流体の再混合と流体の再混合の両方を容易にする可動式撹拌子を有する流体分注装置を提供する。本発明は、流体吐出チップの周辺におけるバルク流体の再混合と流体の再混合の両方を容易にする複数の撹拌子を有する流体分注装置を提供する。
本発明は、撹拌子フィードバックを含むことにより、流体リザーバ内の流体中の微粒子の効果的な流体再混合および再分布を容易にする撹拌子の操作方法を提供する。本発明は、吐出チップの周辺の流路内のよどみ領域を減らす特徴を有する流体分注装置を提供する。
本発明は、1つの形態において、筐体および撹拌子を含む流体分注装置を提供する。筐体は、外壁および流体リザーバを有する。外壁は、第1開口を有し、第1開口が流体リザーバと流体連通(fluid communication)する。撹拌子は、流体リザーバ内に移動可能に閉じ込められる。撹拌子は、複数のパドルおよび回転軸を有し、複数のパドルのそれぞれは、第1開口に向かって断続的に(intermittently)面する。
本発明によれば、流体吐出チップの周辺におけるバルク流体の再混合と流体の再混合の両方を容易にすることができる。また、撹拌子フィードバックを含むことにより、流体リザーバ内の流体中の微粒子の効果的な流体再混合および再分布を容易にすることができる。また、吐出チップの周辺の流路内のよどみ領域を減らすことができる。
添付の図面は、本発明の原理がさらに理解されるために含まれており、本明細書に組み込まれ、且つその一部を構成するものである。図面は、本発明の実施形態を例示しており、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たしている。
外部磁場発生装置を含む環境において、本発明に係る微小流体分注装置の1つの実施形態の斜視図である。 図1の微小流体分注装置の別の斜視図である。 図1および図2の微小流体分注装置の平面正射図である。 図1および図2の微小流体分注装置の側面正射図である。 図1および図2の微小流体分注装置の端面正射図である。 吐出チップに向かう方向に本体のチャンバを見るために配向された図1および図2の微小流体分注装置の拡大斜視図である。 吐出チップから離れる方向に見るために配向された図1および図2の微小流体分注装置の別の拡大斜視図である。 図5の線8−8に沿った図1の微小流体分注装置の断面図である。 図5の線9−9に沿った図1の微小流体分注装置の断面図である。 本体/ダイアフラムアセンブリを露出するためにエンドキャップおよび蓋を取り除いた図1の微小流体分注装置の斜視図である。 第1および第2平面、および流体吐出方向に関して、本体に含まれるガイド部および撹拌子を露出するためにダイアフラムを取り除いた図10の図説の斜視図である。 本体のベース壁に向かってチャンバの本体への方向に見た時の図11の本体/ガイド部/撹拌子の配置の正射図である。 外壁および本体の開口に向かう方向に見た時のガイド部および撹拌子を含む図11の本体の正射端面図である。 図13の線14−14に沿った図12および図13の本体/ガイド部/撹拌子の配置の断面図である。 図13の線15−15に沿った図12および図13の本体/ガイド部/撹拌子の配置の拡大断面図である。 本体のチャンバ内に存在する撹拌子を露出するためにガイド部を取り除いた図12の図説の拡大図である。 本発明に係る微小流体分注装置の別の実施形態の上面図である。 図17の線18−18に沿った図17の微小流体分注装置の断面図である。 吐出チップに向かう方向に本体のチャンバを見るために配向された図17の微小流体分注装置の拡大斜視図である。 本体に含まれるガイド部および撹拌子を露出するためにエンドキャップ、蓋、およびダイアフラムを取り除き、第1および第2平面、および流体吐出方向に関して示した図17の微小流体分注装置の別の斜視図である。 ガイド部および撹拌子を含むチャンバを有する本体を示す図20の斜視図に対応する正射上面図である。 本体がガイド部と撹拌子を含む図17の微小流体分注装置の本体の側面正射図である。 図22の線23−23に沿った断面図である。 図18〜図21および図23においてさらに示した図17の微小流体分注装置の撹拌子の実施形態の斜視図である。 図24の撹拌子の上面図である。 図24の撹拌子の側面図である。 図25の線27−27に沿った撹拌子の断面図である。 図17の微小流体分注装置に使用するのに適した撹拌子の別の実施形態の斜視図である。 図28の撹拌子の上面図である。 図28の撹拌子の側面図である。 図29の線31−31に沿った撹拌子の断面図である。 図17の微小流体分注装置に使用するのに適した撹拌子の別の実施形態の拡大斜視図である。 図32の撹拌子の上面図である。 図32の撹拌子の側面図である。 図33の線35−35に沿った撹拌子の断面図である。 図17の微小流体分注装置に使用するのに適した撹拌子の別の実施形態の拡大斜視図である。 図36の撹拌子の上面図である。 図36の撹拌子の側面図である。 図37の線39−39に沿った撹拌子の断面図である。 図17の微小流体分注装置に使用するのに適した撹拌子の別の実施形態の拡大斜視図である。 図40の撹拌子の上面図である。 図40の撹拌子の側面図である。 図41の線43−43に沿った撹拌子の断面図である。 図17の微小流体分注装置に使用するのに適した撹拌子の別の実施形態の上面図である。 図44の撹拌子の側面図である。 図44の線46−46に沿った撹拌子の断面図である。 図17〜図23に基づいて構成された微小流体分注装置のX線画像であり、流体内の適切な微粒子浮遊、例えば、新たに充填された微小流体分注装置、あるいは本発明の方法を実施して流体リザーバ内の流体を再混合した後を示したものである。 垂直軸に沿って配置された筐体の縦方向範囲を有する図17〜図23に基づいて構成された微小流体分注装置のX線画像であり、流体リザーバの重力低領域における沈殿した微粒子の堆積を示したものである。 垂直軸から軸外に傾斜し、沈殿した微粒子が向きの変化に基づいていかにして流体リザーバの新しい重力低領域に移動するかを示した図48の微小流体分注装置のX線画像である。 吐出チップが垂直下向きに面し、沈殿した微粒子が流体を吐出チップに供給する流路のチャネル入口およびチャネル出口の上に堆積した図17〜図23に基づいて構成された微小流体分注装置のX線画像である。 X、Y、およびZ軸を有する直交座標空間において、筐体の縦方向範囲を正のZ軸に、筐体の横方向範囲をX−Y平面に示した図17〜図23の微小流体分注装置の斜視図である。 流体吐出方向が135度上方を指す向きにあり、ダイアフラムのドーム部の外観が上向きに面し、ベース壁の外観が下向きに面した図18の微小流体分注装置を示したものである。 流体吐出方向が45度にあり、ダイアフラムのドーム部の外観が垂直から45度下向きに面し、ベース壁の外観が垂直から45度の角度上向きに面した図18の微小流体分注装置を示したものである。 本発明の様々な実施形態における撹拌子を回転させるために使用され、センサを有する外部磁場発生装置のブロック図である。 回転中の磁場の角度回転位置に対する撹拌子(磁石を有する)の角度回転位置の概略図である。 撹拌子を回転させるのに必要なトルクが高過ぎて撹拌子を回転できない場合、すなわち、撹拌子が固着して回転が阻止されている場合の概略図およびグラフである。 撹拌子の角度回転位置と回転中の磁場の角度回転位置の間に約45度の位相遅れがある場合の概略図およびグラフである。 撹拌子の角度回転位置と回転中の磁場の角度回転位置の間に、円弧状の矢印線で示した約90度の位相遅れがある場合の概略図およびグラフである。 本発明の1つの側面に基づく微小流体分注装置内の撹拌子を操作する方法のフローチャートである。 流路内のよどみ領域の位置を示す図23の図説の一部をさらに拡大したものである。 入口導流部材および出口導流部材を有する流動制御部を示す図21のガイド部の一部を拡大した底面図である。 流動制御部および入口導流部材のいくつかの表面を示す向きにある図21のガイド部の拡大底面斜視図である。 流動制御部および出口導流部材のいくつかの表面を示す向きにある図21のガイド部の拡大底面斜視図である。 流路内のよどみ領域の出現を減らす特徴を有する微小流体分注装置の別の実施形態の側面正射図である。 図51の微小流体分注装置の上面正射図である。 図64の線66−66に沿った微小流体分注装置の断面図である。 図64の線67−67に沿った微小流体分注装置の断面図である。 図67の図説の一部を拡大したものである。 図65の線69−69に沿った微小流体分注装置の断面図である。 図65の線70−70に沿った微小流体分注装置の断面図である。 図70の図説の一部を拡大したものである。 第1および第2平面、および流体吐出方向に関して、本体/ダイアフラムアセンブリを露出するためにエンドキャップおよび蓋を取り除き、流体リザーバを示すためにダイアフラムの一部を取り壊した図1の微小流体分注装置の斜視図である。 図72の本体/ダイアフラムアセンブリの上面正射図である。 図73の線74−74に沿って、流体リザーバ内に設置された複数の撹拌子を露出した図72の本体/ダイアフラムアセンブリの断面図である。 本体に含まれる複数の撹拌子を露出するためにダイアフラムを取り除き、外壁の流体開口を露出するために吐出チップを取り除いた図72の図説の斜視図である。 流路のチャネル入口およびチャネル出口を示す向きにおける図75の図説の別の斜視図である。 図75および図76の本体/撹拌子構成要素の上面正射図である。 第1撹拌子の第1回転領域と第2撹拌子の第2回転領域の重複を示す図73〜図77に示した2つの撹拌子の概略図である。 図1〜図5および図72〜図77に示した本体と置き換えられる分離壁を有する別の本体の斜視図である。 分離壁に関して、流路のチャネル入口およびチャネル出口を示す向きにおける図79の図説の別の斜視図である。 分離壁の対向する側に2つの撹拌子を挿入した図79および図80の別の本体の図説に対応する斜視図である。 図81の別の本体および撹拌子構成要素の上面正射図である。 図82の線83−83に沿った図79〜図82の別の本体の断面図である。 図79〜図83の別の本体に取り付けられた図72〜図74のダイアフラムの断面図を含むよう修正された図83の断面図である。 第2撹拌子の第2回転領域から第1撹拌子の第1回転領域を分離する分離壁を示す図82の図説の拡大部分である。 本体に含まれる撹拌子を露出するためにダイアフラムを取り除き、外壁の流体開口を露出するために吐出チップを取り除いた図72の図説の斜視図である。 流路のチャネル入口およびチャネル出口を示す向きにおける図72の図説の別の斜視図である。 本体のベース壁に向かってチャンバの本体への方向に見た時の図86および図87の本体/撹拌子構成要素の正射図である。 図88の線89−89に沿った図88の本体/撹拌子配置の断面図である。 本発明に係る微小流体分注装置の別の実施形態の上面図である。 図90の線91−91に沿った図90の微小流体分注装置の断面図である。 ガイド部に関して、可動式撹拌子の動作範囲を示すためにエンドキャップ、蓋、およびダイアフラムを取り除いた図90の微小流体分注装置の別の斜視図である。 本体に含まれるガイド部および可動式撹拌子を露出するためにエンドキャップ、蓋、およびダイアフラムを取り除き、第1および第2平面、および流体吐出方向に関して示した図90の微小流体分注装置の別の斜視図である。 ガイド部および可動式撹拌子を含むチャンバを有する本体を示し、ガイド部に関して、可動式撹拌子の動作範囲を示した図93の斜視図に対応する正射上面図である。 本体がガイド部および可動式撹拌子を含む図90の微小流体分注装置の本体の側面正射図である。 図95の線96−96に沿った断面図である。 図91〜図94および図96においてさらに示した図90の微小流体分注装置の撹拌子の実施形態の斜視図である。 図97の撹拌子の上面図である。 図97の撹拌子の側面図である。 図98の線100−100に沿った図97の撹拌子の断面図である。
いくつかの図にわたり、対応する参照符号は、対応する構成要素を示す。ここに記載されている例証は、本発明の実施形態を示すものであり、このような例証は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
ここで、図面を参照すると、より具体的には、図1〜図16は、流体分注装置を示したものであり、本実施例においては、本発明の1つの実施形態に係る微小流体分注装置110を示したものである。
図1〜図5を参照すると、微小流体分注装置110は、通常、筐体112と、テープ自動ボンディング(tape automated bonding, TAB)回路114とを含む。微小流体分注装置110は、流体含有粒子材料等の流体の供給を含むよう構成され、TAB回路114は、筐体112からの流体の吐出を容易にするよう構成される。流体は、例えば、化粧品、潤滑剤、ペンキ、インク等であってもよい。
また、図6および図7を参照すると、TAB回路114は、吐出チップ118が機械的および電気的に接続されたフレックス(flex)回路116を含む。フレックス回路116は、インクジェットプリンタ等の電気ドライバ装置(図示せず)に電気接続を提供し、吐出チップ118を操作して筐体112内に収容された流体を吐出するよう構成される。本実施形態において、吐出チップ118は、通常、本分野において周知のノズルプレート層およびシリコン層として形成される平面範囲(planar extent)を有する板状構造として構成される。吐出チップ118のノズルプレート層は、流体吐出方向120−1が吐出チップ118の平面範囲に対して実質的に直交するよう配向された複数の吐出ノズル120を有する。各吐出ノズル120と関連して、吐出チップ118のシリコン層において、電気ヒーター(熱)または圧電(電気機械)装置等の吐出機構である。このような吐出チップ118およびドライバの操作は、インクジェット印刷等の微小流体吐出分野において周知である。
ここで使用したように、実質的に直交する、および実質的に垂直なという用語は、それぞれ2つの素子間の角度関係が90度±10度であることを意味するものと定義される。実質的に平行なという用語は、2つの素子間の角度関係が0度±10度であることを意味するものと定義される。
図6および図7に最も良く示すように、筐体112は、本体122と、蓋124と、エンドキャップ(end cap)126と、注入栓128(例えば、ボール)とを含む。筐体112内には、ダイアフラム(diaphragm)130、撹拌子132、およびガイド部134が収容される。筐体112の構成部品、撹拌子132、およびガイド部134のそれぞれは、成形工程を使用して、プラスチックで作られる。ダイアフラム130は、成形工程を使用して、ゴムで作られる。また、本実施形態において、注入栓128は、ステンレス鋼ボールベアリング(ball bearing)の形状であってもよい。
また、図8および図9を参照すると、一般的に、流体(図示せず)は、本体122内のフィルホール(fill hole)122−1(図6を参照)を介して密封領域、すなわち、本体122とダイアフラム130の間にある流体リザーバ136に運ばれる。流体リザーバ136内の背圧を設定した後、注入栓128をフィルホール122−1に挿入する(例えば、押圧する)ことによって背圧を維持し、空気が流体リザーバ136に浸み込む、あるいは流体リザーバ136から漏れ出るのを防ぐ。その後、エンドキャップ126を吐出チップ118の反対側にある本体122/蓋124の結合部分の端部に配置する。撹拌子132は、流体を収容する本体122とダイアフラム130の間の密封された流体リザーバ136内に存在する。撹拌子132を回転させて流体リザーバ136内に内部流体流動を生成することによって、流体リザーバ136の密封領域内に流体混合および微粒子の再配分を提供することができる。
また、図10〜図16を参照すると、筐体112の本体122は、ベース壁138、およびベース壁138と隣接する外周壁140を有する。外周壁140は、ベース壁138からベース壁138に対して実質的に直交する方向に延伸するよう配向される。蓋124は、外周壁140を係合するよう構成される。そのため、外周壁140は、ベース壁138と蓋124の間に挟まれ、蓋124は、溶接、接着、またはスナップフィット(snap fit)やネジユニオン(threaded union)等の他の締結機構により、外周壁140の開放自由端に取り付けられる。蓋124は、本体122内にダイアフラム130、撹拌子132、およびガイド部134を設置した後、本体122に取り付けられる。
本体122の外周壁140は、外周壁140の隣接部分である外壁140−1を含む。外壁140−1は、平面142(図11および図12を参照)を定義するチップ取り付け面140−2を有し、且つ外壁140−1の厚さを通過するチップ取り付け面140−2に隣接する流体開口140−3を有する。吐出チップ118は、例えば、粘着シールストリップ144(図6および図7を参照)により、チップ取り付け面140−2に取り付けられ、外壁140−1の流体開口140−3(図13を参照)と流体連通する。そのため、吐出チップ118の平面範囲は、平面142に沿って配向され、複数の吐出ノズル120は、流体吐出方向120−1が平面142に対して実質的に直交するよう配向される。ベース壁138は、外壁140−1の平面142に対して実質的に直交する平面146(図11を参照)に沿って配向される。図6、図15、および図16に最も良く示すように、ベース壁138は、撹拌子132の所望の位置の周辺に、円形凹部領域138−1を含んでもよい。
図11〜図16を参照すると、筐体112の本体122は、また、外周壁140により定義される境界内に設置されたチャンバ148を含む。チャンバ148は、流体リザーバ136の一部を形成し、内部空間を定義するよう構成され、具体的には、ベース壁138を含み、丸い角を有するよう構成された内周壁150を有するため、チャンバ148内の流体流動を促進する。チャンバ148の内周壁150は、近位端150−1および遠位端150−2により区切られた範囲を有する。近位端150−1は、ベース壁138と隣接し、且つベース壁138と推移径(transition radius)を形成することができる。このような刃半径(edge radius)は、鋭い角の数を減らすことによって、混合効力に役に立つ。遠位端150−2は、チャンバ148の側面開口148−1において周縁端面150−3を定義するよう構成される。周縁端面150−3は、複数の周縁リブまたはうねり(undulation)を含み、ダイアフラム130と係合するための有効な密封面を提供することができる。チャンバ148の内周壁150の範囲は、ベース壁138に対して実質的に直交し、且つ外周壁140(図6を参照)の対応する範囲に対して実質的に平行である。
図15および図16に最も良く示すように、チャンバ148は、流体吸入口152および流体排出口154を有し、それぞれ内周壁150の一部の中に形成される。「入口(inlet)」および「出口(outlet)」という用語は、本実施形態の複数のポート間の区別に使用する場合に便利な用語であり、撹拌子132の特定の回転方向と相互に関係がある。しかしながら、理解すべきこととして、特定のポートが吸入口として機能するか、排出口として機能するかを決定するのは、撹拌子132の回転方向であり、撹拌子132の回転方向を反転し、それゆえにチャンバ148内の各ポートの役割が逆になることは、本発明の範囲内である。
流体吸入口152は、内周壁150の一部に沿って流体排出口154からある距離だけ離間する。図15および図16に最も良く示すように、合わせて考慮すると、筐体112の本体122は、チャンバ148の内周壁150の一部と吐出チップ118を運ぶ外周壁140の外壁140−1の間に挟まれた流路156を含む。
流路156は、吐出チップ118の流域内の微粒子の沈殿を最小化するよう構成される。流路156は、例えば、経験的データを用いて、所望の流動率を提供し、同時に、流路156を流れる流体混合に対して許容範囲の流量速度(fluid velocity)を維持する大きさに形成される。
本実施形態において、図15を参照すると、流路156は、チャネル入口156−1およびチャネル出口156−2を有するU字型に延長した通路として構成される。流路156の大きさ(例えば、高さと幅、および形状)は、流体流動と流量速度の所望の組み合わせを提供して、チャネル内撹拌を容易にするために選択される。
流路156は、チャンバ148の流体吸入口152をチャンバ148の流体排出口154と流体連通して接続し、且つ外周壁140の外壁140−1の流体開口140−3もチャンバ148の流体吸入口152および流体排出口154の両方と流体連通して接続するよう構成される。具体的には、流路156のチャネル入口156−1は、チャンバ148の流体吸入口152に隣接して設置され、流路156のチャネル出口156−2は、チャンバ148の流体排出口154に隣接して設置される。本実施形態において、チャンバ148の流体吸入口152および流体排出口154の構造は、対称である。
流路156は、チャネル入口156−1とチャネル出口156−2の間に配置された凸状弓形壁156−3を有し、流路156は、チャネル中心点158に関して対称である。同様に、流路156の凸状弓形壁156−3は、チャンバ148の内部空間から内周壁150の反対側にあるチャンバ148の流体吸入口152と流体排出口154の間に配置され、凸状弓形壁156−3は、外壁140−1の流体開口140−3および吐出チップ118に面するよう配置される。
凸状弓形壁156−3は、吐出チップ118に対して実質的に平行な流路156を流れる流体流動を生成するよう構成される。本実施形態において、凸状弓形壁156−3の縦方向範囲(longitudinal extent)は、流体開口140−3に面し、且つ吐出チップ118に対して実質的に平行な半径を有し、チャネル入口156−1およびチャネル出口156−2にそれぞれ隣接して設置された推移径156−4、156−5を有する。凸状弓形壁156−3の半径および推移径156−4、156−5は、流体流動効率に役に立つ。凸状弓形壁156−3と吐出チップ118の間の距離は、チャネル中心点158において最も狭く、吐出チップ118の縦方向範囲の中心点と一致し、同様に、外壁140−1の流体開口140−3の縦方向範囲の中心点と一致する。
チャンバ148の流体吸入口152および流体排出口154のそれぞれは、流体吸入口152および流体排出口154のそれぞれが流路156に向かうそれぞれの方向に集まるよう構成された傾斜ランプ構造を有する。具体的に説明すると、チャンバ148の流体吸入口152は、流体吸入口152が流路156のチャネル入口156−1に向かう方向に集まる、すなわち細くなる傾斜入口ランプ152−1を有し、チャンバ148の流体排出口154は、流路156のチャネル出口156−2から離れる方向に広がる、すなわち広くなる傾斜出口ランプ154−1を有する。
図6〜図10を再度参照すると、ダイアフラム130は、蓋124とチャンバ148の内周壁150の周縁端面150−3の間に配置される。蓋124を本体122に取り付けてダイアフラム130の周辺を圧縮することにより、ダイアフラム130と本体122の間に連続シール(continuous seal)を形成する。さらに具体的に説明すると、ダイアフラム130は、流体リザーバ136を形成する際に、チャンバ148の内周壁150の周縁端面150−3とシール係合するよう構成される。そのため、チャンバ148とダイアフラム130を組み合わせて、可変容量を有する流体リザーバ136を定義する。
特に、図6、図8、および図9を参照すると、ダイアフラム130の外表面は、蓋124の中に設置された通気口124−1を介して大気に放出されるため、制御された負圧を流体リザーバ136内で維持することができる。ダイアフラム130は、ゴムで作られ、微小流体分注装置110から流体を使い果たした時にベース壁138に向かってつぶれるよう構成されたドーム部130−1を含み、チャンバ148内で所望の負圧を維持するため、流体リザーバ136の可変容量の有効体積を変化させる。
図8および図9を参照すると、さらなる説明の目的で、以下、流体リザーバ136の可変容量(ここでは、バルク領域とも称す)は、近位連続1/3容積部136−1、および中心連続1/3容積部136−2および遠位連続1/3容積部136−3から形成された連続2/3容積部136−4を有するとみなされ、中心連続1/3容積部136−2は、近位連続1/3容積部136−1を遠位連続1/3容積部136−3から分離する。近位連続1/3容積部136−1は、中心連続1/3容積部136−2および遠位連続1/3容積部136−3から形成された連続2/3容積部136−4よりも吐出チップ118の近くに設置される。
図6〜図9、および図16を参照すると、撹拌子132は、流体リザーバ136の可変容積およびチャンバ148の中に存在し、チャンバ148の内周壁150によって定義される境界内に設置される。撹拌子132は、回転軸160、および回転軸160から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4を有する。撹拌子132は、外部磁場発生装置164(図1を参照)との相互作用により撹拌子132を駆動して回転軸160の周りを回転させるよう構成された磁石162(例えば、永久磁石)(図8を参照)を有する。撹拌子132の回転原理は、外部磁場発生装置164により生成された十分に強い外部磁場に磁石162を並べてから、制御された方法で外部磁場発生装置164により生成された外部磁場を回転させて、撹拌子132を回転するという原理である。外部磁場発生装置164により生成された外部磁場は、ステッパモータ(stepper motor)の操作と同様に電子的に回転させてもよく、あるいは回転シャフトを介して回転させてもよい。そのため、撹拌子132は、回転軸160を回る撹拌子132の回転によって、流体リザーバ136に流体混合を提供する効力がある。
バルク領域における流体混合は、撹拌子132の回転によって生じる流量速度に依存し、微粒子の沈殿した境界層において剪断応力(shear stress)を生成する。剪断応力が臨界剪断応力(経験的に決定される)よりも大きく、粒子移動を開始した時、沈殿した粒子が移動中の流体内に分配されるため、再混合が起こる。剪断応力は、粘度、粒子サイズ、および密度等の流体パラメータと、容器の形状、撹拌子132の幾何学的配置、移動面と静止面の間の流体厚、および回転速度等の機械的設計要因の両方に依拠する。
また、流体領域内で、例えば、吐出チップ118と関連する近位連続1/3容積部136−1および流路156内で、撹拌子132を回転させて流体流動を生成することにより、混合されたバルク流体が吐出チップ118に提供されてノズル吐出を行うことを確実にするとともに、吐出チップ118に隣接する流体を流体リザーバ136のバルク領域に移動させて、流路156を流れるチャネル流体が流体リザーバ136のバルク流体と混合することを確実にすることにより、より均一な混合をもたらす。この流動は、主に、天然分布であるが、流量速度が臨界値以上の剪断応力を生成するのに十分である場合は、多少の混合が生じる。
撹拌子132は、主に、局部ドーナツ型(partial toroidal)の流動パターンにあるような中央の復路を有するいくつかの軸流動により、撹拌子132の回転軸160と関連する中心領域を軸にして流体の旋回流を引き起こす。
図16を参照すると、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4の各パドルは、各自由端頂点132−5を有する。回転抗力を減らすため、各パドルは、上下対称対の面取り面(chamfered surface)を含み、撹拌子132の回転方向160−1に対して先頭傾斜面132−6および後端傾斜面132−7を形成してもよい。撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4のそれぞれが錠剤または円筒形状を有することも考慮される。本実施形態において、撹拌子132は、2対の正反対向きのパドルを有し、正反対向きのパドルのうちの第1パドルは、第1自由端頂点132−5を有し、正反対向きのパドルのうちの第2パドルは、第2自由端頂点132−5を有する。
本実施形態において、2対の正反対向きのパドルを形成する4つのパドルは、回転軸160の周りを90度単位で均等に間隔をあける。しかしながら、撹拌子132のパドルの実際の数は、2つ、またはそれ以上であり、好ましくは、3つまたは4つであり、さらに好ましくは、4つであり、各隣接する対のパドルは、回転軸160の周りに同じ角度間隔を有する。例えば、3つのパドルを有する撹拌子132の形状は、120度のパドル間隔を有し、4つのパドルを有するものは、90度のパドル間隔を有する。
本実施形態において、流体リザーバ136の可変容積は、上述した近位連続1/3容積部136−1と連続2/3容積部136−4に分割され、近位連続1/3容積部136−1は、連続2/3容積部136−4よりも吐出チップ118の近くに設置されるため、撹拌子132の回転軸160は、吐出チップ118に近い近位連続1/3容積部136−1の中に設置されてもよい。言い換えれば、ガイド部134は、流体開口140−3に最も近いチャンバ148の内部空間の容積の1/3を構成するチャンバ148の内部空間の一部に撹拌子132の回転軸160を配置するよう構成される。
図11を再度参照すると、撹拌子132の回転軸160は、流体吐出方向120−1に対して、±45度、垂直の角度範囲内に配向される。言い換えれば、撹拌子132の回転軸160は、吐出チップ118の平面範囲(例えば、平面142)に対して、±45度、平行の角度範囲内に配向される。組み合わせると、撹拌子132の回転軸160は、流体吐出方向120−1に対して、±45度、垂直の角度範囲と、吐出チップ118の平面範囲に対して、±45度、平行の角度範囲の両方に配向される。
より好ましくは、回転軸160は、流体吐出方向120−1に対して実質的に垂直な向きを有するため、撹拌子132の回転軸160は、吐出チップ118の平面142、すなわち、平面範囲に対して実質的に平行であり、且つベース壁138の平面146に対して実質的に垂直な向きを有する。また、本実施形態において、撹拌子132の回転軸160は、回転軸160の周りの全ての向きにおいてベース壁138の平面146に対して実質的に垂直であり、且つ流体吐出方向120−1に対して実質的に垂直な向きを有する。
図6〜図9および図12を参照すると、撹拌子132の向きは、上述したように、ガイド部134により達成され、ガイド部134は、流体リザーバ136(図8および図9を参照)の可変容積内のチャンバ148内に設置され、より具体的には、チャンバ148の内周壁150によって定義される境界内に設置される。ガイド部134は、チャンバ148の内部空間の所定の部分に撹拌子132を所定の向きで閉じ込め、同時に、流路156のチャネル入口156−1に向かって撹拌子132から回転流体流動を分裂させ、方向を変える(redirect)よう構成される。返流側において、ガイド部134は、流体リザーバ136のバルク領域にある流路156のチャネル出口156−2から受け取った旋回流を再結合するのに役立つ。
例えば、ガイド部134は、吐出チップ118の平面範囲に対して、±45度、平行の角度範囲内で撹拌子132の回転軸160を配置するよう構成される。より好ましくは、ガイド部134は、吐出チップ118の平面範囲に対して実質的に平行な撹拌子132の回転軸160を配置するよう構成される。本実施形態において、ガイド部134は、撹拌子132の回転軸160の向きが吐出チップ118の平面範囲に対して実質的に平行に、且つ回転軸160を回る全ての向きにおいてベース壁138の平面146に対して実質的に垂直になるように配置および維持するよう構成される。
ガイド部134は、環状部材166と、複数の位置決め特徴168−1、168−2と、オフセット部材170、172と、籠構造174とを含む。複数の位置決め特徴168−1、168−2は、オフセット部材170、172から環状部材166の反対側に配置され、且つダイアフラム130によって係合されるよう配置されるため、オフセット部材170、172をベース壁138と接触した状態に保つ。オフセット部材170、172は、流体リザーバ136内にガイド部134の軸位置(撹拌子132の回転軸160に対する)を維持する。オフセット部材172は、本体122を係合する保持特徴部172−1を含み、流体リザーバ136内のガイド部134の横方向へのずれを防ぐ。
図6および図7を再度参照すると、ガイド部134の環状部材166は、第1環状面166−1と、第2環状面166−2と、環状閉じ込め面166−4を定義する開口166−3とを含む。環状部材166の開口166−3は、中心軸176を有する。環状閉じ込め面166−4は、中心軸176に対して撹拌子132の半径方向運動を制限するよう構成される。第2環状面166−2は、第1環状面166−1の反対側にあり、第1環状面166−1は、環状閉じ込め面166−4によって第2環状面166−2から分離される。また、図9を参照すると、環状部材166の第1環状面166−1は、流体入口152および流体出口154の上とこれらの間において、連続シーリング(continuous ceiling)としても機能する。複数のオフセット部材170、172は、環状部材166に結合され、さらに具体的に説明すると、複数のオフセット部材170、172は、環状部材166の第1環状面166−1に結合される。複数のオフセット部材170、172は、中心軸176に対して第1軸方向に向かって環状部材166から延伸するよう配置される。複数のオフセット部材170、172のそれぞれは、チャンバ148のベース壁138を係合するよう構成された自由端を有し、ベース壁138から環状部材166のアキシャルオフセット(axial offset)を確立する。オフセット部材172は、また、流路156の流量バイパスを防ぐ目的で配置および構成される。
複数のオフセット部材170、172は、環状部材166に結合され、さらに具体的に説明すると、複数のオフセット部材170、172は、環状部材166の第2環状面166−2に結合される。複数のオフセット部材170、172は、中心軸176に対して第1軸方向とは反対の第2軸方向に向かって環状部材166から延伸するよう配置される。
そのため、組み立てた時、複数の位置決め特徴168−1、168−2のそれぞれは、ダイアフラム130の周辺部を係合する自由端を有し、複数のオフセット部材170、172のそれぞれは、ベース壁138を係合する自由端を有する。
ガイド部134の籠構造174は、複数のオフセット部材170、172の反対側にある環状部材166に結合され、さらに具体的に説明すると、籠構造174は、環状部材166の第2環状面166−2に結合された複数のオフセット脚部178を有する。籠構造174は、第1軸方向とは反対の第2軸方向に向かって環状部材166から複数のオフセット脚部178(3つ図示する)により軸方向に配置された軸拘束部180を有する。図12に示すように、軸拘束部180は、環状部材166内の開口166−3の少なくとも一部の上に配置され、第2軸方向における中心軸176に対する撹拌子132の軸方向運動を制限する。籠構造174は、また、流体リザーバ136から流体流出中にダイアフラムの位置変化(つぶれる)が生じた時に、ダイアフラム130が撹拌子132と接触しないようにするためにも使用される。
このように、本実施形態において、撹拌子132は、環状部材166の開口166−3および環状閉じ込め面166−4によって定義される領域内、および籠構造174の軸拘束部180とチャンバ148のベース壁138の間に閉じ込められる。撹拌子132が流体リザーバ136内で移動可能な範囲は、径方向の環状閉じ込め面166−4と撹拌子132の間に提供される半径方向公差(radial tolerance)、およびベース壁138と軸拘束部180の組み合わせにより提供される撹拌子132と軸方向リミット(axial limit)の間の軸方向交差(axial tolerance)により決定される。例えば、ガイド部134により提供される半径方向および軸方向の交差が厳しいほど、ベース壁138に対する垂線からの撹拌子132の回転軸160の変動が少なく、且つ流体リザーバ136内の撹拌子132の左右の動きが少ない。
本実施形態において、ガイド部134は、筐体112に着脱可能に取り付けられた一体インサート部材(unitary insert member)として構成される。ガイド部134は、第1保持特徴部172−1を含み、筐体112の本体122は、第2保持特徴部182を含む。第1保持特徴部172−1は、第2保持特徴部182と係合され、筐体112と固定の関係でガイド部134を筐体112の本体122に取り付ける。第1保持特徴部172−1/第2保持特徴部182はそれぞれ、例えば、タブ/スロット配置、あるいは、スロット/タブ配置の形式であってもよい。
図7および図15を参照すると、ガイド部134は、さらに、流動制御部184を含んでもよく、本実施形態では、オフセット172としても使用される。図15を参照すると、流動制御部184は、分流特徴部184−1と、再結合流特徴部184−2と、凹型円弧状表面184−3とを含む。凹型円弧状表面184−3は、分流特徴部184−1および再結合流特徴部184−2のそれぞれと同一の範囲を持ち、且つこれらの間に延伸する。分流特徴部184−1および再結合流特徴部184−2のそれぞれは、角のある、すなわち、傾斜した壁によって定義される。分流特徴部184−1は、流体入口152に隣接して配置され、再結合流特徴部184−2は、流体出口154に隣接して配置される。
チャンバ148の流体入口152に隣接して配置された分流特徴部184−1の傾斜壁は、チャンバ148の流体入口152の傾斜入口ランプ152−1と協働して、流路156のチャネル入口156−1に向かって流体を案内する。分流特徴部184−1は、流体の直接バイパスをチャネル出口156−2から出る流出口に入れる代わりに、旋回流をチャネル入口156−1に向かって導くよう構成される。また、図9および図14を参照すると、反対側に配置された傾斜入口ランプ152−1は、環状部材166の第1環状面166−1により提供される流体シーリング(fluid ceiling)である。分流特徴部184−1は、環状部材166の連続シーリングおよびチャンバ148の流体入口152の傾斜入口ランプ152−1によって提供される傾斜ランプ壁と結合して、流体流動を流路156のチャネル入口156−1に導くのに役立つ。
同様に、図9、図14、および図15を参照すると、チャンバ148の流体出口154に隣接して配置された結合流特徴部184−2の傾斜壁は、流体出口154の傾斜出口ランプ154−2と協働して、流路156チャネル出口156−2から流体を遠ざけるよう案内する。反対側に配置された傾斜出口ランプ154−1は、環状部材166の第1環状面166−1により提供される流体シーリングである。
本実施形態において、流動制御部184は、ガイド部134のオフセット部材172として形成された一体構造である。あるいは、流動制御部184の全てまたは一部を筐体112の本体122のチャンバ148の内周壁150に合体させてもよい。
本実施形態において、図15および図16に最も良く示すように、撹拌子132が回転軸160の周りを回転した時、撹拌子132は、複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4が流動制御部184の凹型円弧状表面184−3に周期的に面するように向けられる。撹拌子132は、回転軸160から各パドルの自由端頂点132−5に向かう撹拌子半径を有する。撹拌子半径対自由端頂点132−5と流動制御部184の間の空間距離の比率は、5:2〜5:0.025であってもよい。さらに具体的に説明すると、ガイド部134は、チャンバ148の内部空間の所定の部分に撹拌子132を閉じ込めるよう構成される。本実施例において、各自由端頂点132−5が凹型円弧状表面184−3に面している時、複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4の各自由端頂点132−5と流動制御部184の凹型円弧状表面184−3の間の距離は、2.0ミリメートル〜0.1ミリメートルの範囲内であり、より好ましくは、1.0ミリメートル〜0.1ミリメートルの範囲内である。また、撹拌子132を吐出チップ118のできるだけ近くに配置して、流路156を流れる流動を最大限度にするのが好ましいこともわかっている。
また、ガイド部134は、流体リザーバ136の一部に撹拌子132の回転軸160を配置するよう構成されるため、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4のそれぞれの自由端頂点132−5は、吐出チップ118に比較的近い近位連続1/3容積部136−1に回転して進入し、退出する。言い換えると、ガイド部134は、内部空間の一部に撹拌子132の回転軸160を配置するよう構成されるため、複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4のそれぞれの自由端頂点132−5は、流体入口152および流体出口154を含むチャンバ148の内部空間の近位連続1/3容積部136−1に回転して進入し、退出する。
さらに具体的に説明すると、本実施形態において、撹拌子132は、4つのパドルを有し、ガイド部134は、内部空間の一部に撹拌子132の回転軸160を配置するよう構成されるため、2対の正反対向きのパドル132−1、132−3および132−2、132−4のそれぞれの第1および第2自由端頂点132−5は、流体入口152および流体出口154を含むチャンバ148の内部空間の近位連続1/3容積部136−1内に、および吐出チップ118から最も遠い内部空間の遠位連続1/3容積部136−3を有する連続2/3容積部136−4内に、交互にそれぞれ配置される。
図17〜図27は、本発明の別の実施形態を示したものであり、本実施例では、微小流体分注装置210の形態で示したものである。微小流体分注装置110と微小流体分注装置210の両方に共通の素子は、同じ素子番号を使用して示し、簡潔にするため、詳細については説明を省略する。
微小流体分注装置210は、通常、筐体212と、TAB回路114とを含み、微小流体分注装置210は、微粒子搬送流体等の流体の供給を含むよう構成され、TAB回路114は、筐体212から流体の吐出を容易にするよう構成される。
図17〜図19に最も良く示すように、筐体212は、本体214と、蓋216と、エンドキャップ218と、注入栓220(例えば、ボール)とを含む。筐体212内には、ダイアフラム222、撹拌子224、およびガイド部226が収容される。筐体212の構成部品、撹拌子224、およびガイド部226のそれぞれは、成形工程を使用して、プラスチックで作られる。ダイアフラム222は、成形工程を使用して、ゴムで作られる。また、本実施形態において、注入栓220は、ステンレス鋼ボールベアリングの形状であってもよい。
図18を参照すると、一般的に、流体(図示せず)は、本体214内のフィルホール214−1(図6を参照)を介して密封領域、すなわち、本体214とダイアフラム222の間の流体リザーバ228に運ばれる。流体リザーバ228内の背圧を設定した後、注入栓220をフィルホール214−1に挿入する(例えば、押圧する)ことによって背圧を維持し、空気が流体リザーバ228に浸み込む、あるいは流体リザーバ228から漏れ出るのを防ぐ。その後、エンドキャップ218を吐出チップ118の反対側にある本体214/蓋216の結合部分の端部に配置する。撹拌子224は、流体を含む本体214とダイアフラム222の間の密封された流体リザーバ228内に存在する。撹拌子224を回転させて流体リザーバ228内で内部流体流動を生成することによって、流体リザーバ228の密封領域内に流体混合および微粒子の再配分を提供することができる。
また、図20および図21を参照すると、筐体212の本体214は、ベース壁230、およびベース壁230と隣接する外周壁232を有する。外周壁232は、ベース壁230からベース壁230に対して実質的に直交する方向に向かって延伸するよう配向される。図19を参照すると、蓋216は、外周壁232を係合するよう構成される。そのため、外周壁232は、ベース壁230と蓋216の間に挟まれ、蓋216は、溶接、接着、またはスナップフィットやネジユニオン等の他の締結機構により、外周壁232の開放自由端に取り付けられる。
また、図18、図22、および図23を参照すると、本体214の外周壁232は、外周壁232の連続部分である内壁232−1を含む。外壁232−1は、チップ取り付け面232−2、および外壁232−1の厚さを通過するチップ取り付け面232−2に隣接する流体開口232−3を有する。
また、図20を再度参照すると、チップ取り付け面232−2は、平面234を定義する。吐出チップ118は、チップ取り付け面232−2に取り付けられ、外壁232−1の流体開口232−3と流体連通する。吐出チップ118下方に分配された接着剤および導線を保護する封止剤が硬化される間、粘着シールストリップ144は、吐出チップ118およびTAB回路114を定位置に保持する。硬化サイクルの後、吐出チップ118とチップ取り付け面232−2の間の液体シールは、ダイボンド(die bond)接着剤である。
吐出チップ118の平面範囲は、平面234に沿って配向され、複数の吐出ノズル120(図1を参照)は、流体吐出方向120−1が平面234に対して実質的に直交するよう配向される。ベース壁230は、外壁232−1の平面234に対して実質的に直交し、且つ流体吐出方向120−1に対して実質的に平行な平面236に沿って配向される。
図20に最も良く示すように、筐体212の本体214は、外周壁232によって定義される境界内に設置されたチャンバ238を含む。チャンバ238は、流体リザーバ228の一部を形成し、内部空間を定義するよう構成され、具体的には、ベース壁230を含み、丸い角を有するよう構成された内周壁240を有するため、チャンバ128内の流体流動を促進する。図19を参照すると、チャンバ238の内周壁240は、近位端240−1および遠位端240−2により区切られた範囲を有する。近位端240−1は、ベース壁230と隣接し、好ましくは、ベース壁230と推移径を形成する。遠位端240−2は、チャンバ238の側面開口238−1において周縁端面240−3を定義するよう構成される。周縁端面240−3は、複数の周縁リブまたはうねりを含み、ダイアフラム222と係合するための有効な密封面を提供してもよい。チャンバ238の内周壁240の範囲は、ベース壁230に対して実質的に直交し、且つ外周壁232の対応する範囲に対して実質的に平行である。
図19に最も良く示すように、チャンバ238は、流体吸入口242および流体排出口244を有し、それぞれ内周壁240の一部の中に形成される。流体吸入口242は、内周壁240の一部に沿って流体排出口244から少し離れる。「入口」および「出口」という用語は、本実施形態の複数のポート間の区別に使用する場合に便利な用語であり、撹拌子224の特定の回転方向250−1と相互に関係がある。しかしながら、理解すべきこととして、特定のポートが吸入口として機能するか、排出口として機能するかを決定するのは、撹拌子224の回転方向であり、撹拌子224の回転方向を反転し、それゆえにチャンバ238内の各ポートの役割が逆になることは、本発明の範囲内である。
図23に最も良く示すように、筐体212の本体214は、チャンバ238の内周壁240の一部と吐出チップ118を運ぶ外周壁232の外壁232−1の間に挟まれた流路246を含む。流路246は、流体開口232−3、次に、吐出チップ118の領域に沈殿する微粒子を最小化するよう構成される。
本実施形態において、流路246は、チャネル入口246−1およびチャネル出口246−2を有するU字型の細長い通路として構成される。流路246の大きさ(例えば、高さと幅、および形状)は、流体流動と流量速度の所望の組み合わせを提供して、チャネル内撹拌を容易にするために選択される。
流路246は、チャンバ238の流体入口242をチャンバ238の流体出口244と流体連通して接続し、且つ外周壁232の外壁232−1の流体開口232−3もチャンバ238の流体入口242と流体出口244の両方と流体連通して接続するよう構成される。具体的に説明すると、流路246のチャネル入口246−1は、チャンバ238の流体入口242に隣接して設置され、流路246のチャネル出口246−2は、チャンバ238の流体出口244に隣接して設置される。本実施形態において、チャンバ238の流体入口242および流体出口244の構造は、対称である。
流路246は、チャネル入口246−1とチャネル出口246−2の間に配置された凸状弓形壁246−3を有し、流路246は、チャネル中心点248に対して対称である。同様に、流路246の凸状弓形壁246−3は、チャンバ238の内部空間から内周壁240の反対側にあるチャンバ238の流体吸入口242と流体排出口244の間に配置され、凸状弓形壁246−3は、外壁232−1の流体開口232−3および流体吐出チップ118に面するよう配置される。
凸状弓形壁246−3は、吐出チップ118に対して実質的に平行な流体流動を生成するよう構成される。本実施形態において、凸状弓形壁246−3の縦方向範囲は、流体開口232−3に面するとともに、吐出チップ118に対して実質的に平行な半径を有し、且つチャネル入口246−1およびチャネル出口246−2の平面にそれぞれ隣接して設置された推移径246−4、246−5を有する。凸状弓形壁246−3の半径および推移径は、流体流動効率に役に立つ。凸状弓形壁246−3と流体吐出チップ118の間の距離は、チャネル中心点248において最も狭く、流体吐出チップ118の縦方向範囲の中心点と一致し、次に、外壁232−1の流体開口232−3の縦方向範囲の中心点と一致する。
また、図19を再度参照すると、チャンバ238の流体吸入口242および流体排出口244のそれぞれは、流体吸入口242および流体排出口244のそれぞれが流路246に向かうそれぞれの方向に集まるよう構成された傾斜ランプ構造を有する。具体的に説明すると、チャンバ238の流体吸入口242は、流体吸入口242が流路246のチャネル入口246−1に向かう方向に集まる、すなわち細くなる傾斜入口ランプ242−1を有し、チャンバ238の流体排出口244は、流路246のチャネル出口246−2から離れる方向に広がる、すなわち広くなる傾斜出口ランプ244−1を有する。
図18を再度参照すると、ダイアフラム222は、蓋216とチャンバ238の内周壁240の周縁端面240−3の間に配置される。蓋216を本体214に取り付けてダイアフラム222の周辺を圧縮することにより、ダイアフラム222と本体122の間に連続シールを形成する。さらに具体的に説明すると、ダイアフラム222は、流体リザーバ228を形成する時に、チャンバ238の内周壁240の周縁端面240−3とシール係合するよう構成される。そのため、チャンバ238とダイアフラム222を組み合わせて、可変容量を有する流体リザーバ228を定義する。
特に、図18および図19を参照すると、ダイアフラム222の外表面は、蓋216の中に設置された通気口216−1を介して大気に放出されるため、制御された負圧を流体リザーバ228内で維持することができる。ダイアフラム222は、ゴムで作られ、微小流体分注装置210から流体を使い果たした時にベース壁230に向かってつぶれるよう構成されたドーム部222−1を含み、チャンバ238内で所望の負圧を維持するため、流体リザーバ228の可変容量の有効体積を変化させる。
図18を参照すると、さらなる説明の目的で、以下、流体リザーバ228の可変容量(ここでは、バルク領域とも称す)は、近位連続1/3容積部228−1、中心連続1/3容積部228−2、および遠位連続1/3容積部228−3を有するとみなされ、中心連続1/3容積部228−2は、近位連続1/3容積部228−1を遠位連続1/3容積部228−3から分離する。近位連続1/3容積部228−1は、中心連続1/3容積部228−2および遠位連続1/3容積部228−3のいずれか1つよりも吐出チップ118の近くに設置される。
図18および図19を参照すると、撹拌子224は、流体リザーバ228の可変容積およびチャンバ238の中に存在し、チャンバ238の内周壁240によって定義される境界内に設置される。また、図24〜図27を参照すると、撹拌子224は、回転軸250、および回転軸250から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル252、254、256、258を有する。撹拌子224は、外部磁場発生装置164(図1を参照)との相互作用により撹拌子224を駆動して回転軸250の周りを回転させるよう構成された磁石262(例えば、永久磁石)(図18、図23、および図27を参照)を有する。本実施形態において、撹拌子224は、回転軸250の周りを90度単位で均等に間隔をあけた2対の正反対向きのパドルを有する。しかしながら、撹拌子224のパドルの実際の数は、2つ、またはそれ以上であり、好ましくは、3つまたは4つであり、さらに好ましくは、4つであり、各隣接する対のパドルは、回転軸250の周りに同じ角度間隔を有する。例えば、3つのパドルを有する撹拌子224の形状は、120度のパドル間隔を有し、4つのパドルを有するものは、90度のパドル間隔を有する。
本実施形態において、図24〜図27に示すように、撹拌子224は、所望の特性(穏やか、短い、低軸抗力、優れた回転速度移動、および微粒子沈殿物で撹拌子224により混合を開始することができる)を提供することのできる面取り面を有する階段状の、すなわち、二層構造の交差パターンに構成される。具体的には、図26を参照すると、撹拌子224の複数のパドル252、254、256、258のそれぞれは、第1階層部264および第2階層部266を有する軸方向範囲(axial extent)262を有する。また、図25を参照すると、第1階層部264は、第1遠位端頂点270で終わる第1径方向範囲(radial extent)268を有する。第2階層部266は、第2遠位端頂点274で終わる第2径方向範囲272を有する。第1径方向範囲268は、第2径方向範囲272よりも大きいため、第1階層部264の第1遠位端頂点270の第1回転速度は、第2階層部266の第2遠位端頂点274の第2回転速度よりも速い。
また、本実施形態において、第1径方向範囲268は、前の実施形態のように籠状格納構造(cage containment structure)により制限されないため、第1遠位端頂点270は、チャンバ238の内周壁240の周辺部の近く、具体的には、中心連続1/3容積部228−2および遠位連続1/3容積部228−3の中に配置されてもよい。第1遠位端頂点270とチャンバ238の内周壁240の間の隙間を減らすことによって、混合効力が向上する。撹拌子224は、回転軸250から各パドルの第1階層部264の第1遠位端頂点270に向かう撹拌子半径(第1径方向範囲268)を有する。撹拌子半径対第1遠位端頂点270と内周壁240に最も接近する所の間の空間距離の比率は、5:2〜5:0.025であってもよい。本実施例において、最も接近する所の各隙間は、2.0ミリメートル〜0.1ミリメートルの範囲内であってもよく、より好ましくは、1.0ミリメートル〜0.1ミリメートルの範囲内である。
第1階層部264は、第1遠位端頂点270を含む第1頂点部270−1を有する。第1頂点部270−1は、回転軸250から第1遠位端頂点270の方向に向かって細くなってもよい。第1階層部264の第1頂点部270−1は、対称の上表面と下表面を有し、それぞれ傾斜した、すなわち面取りした先頭面および傾斜した後端面を有する。第1頂点部270−1の傾斜先頭面および傾斜後端面は、第1遠位端頂点270に集まるよう構成される。
また、本実施形態において、複数のパドル252、254、256、258のそれぞれの第1階層部264は、まとめて凸面276を形成する。図18に示すように、凸面276は、チャンバ238のベース壁230と接触するよう配置された抗力減少半径(drug-reducing radius)を有する。抗力減少半径は、例えば、複数のパドル252、254、256、258のそれぞれの第1階層部264の第1径方向範囲268よりも少なくとも3倍大きくてもよい。
図26を再度参照すると、第2階層部266は、第2遠位端頂点274を含む第2頂点部274−1を有する。第2遠位端頂点274は、放射状の鈍端面(radial blunt end surface)を有してもよい。複数のパドル252、254、256、258のそれぞれの第2階層部266は、傾斜した、すなわち面取りした先頭面および傾斜した後端面を有する上表面を有する。
図19〜図27を参照すると、撹拌子224の回転軸250は、流体吐出方向120−1に対して、±45度、垂直の角度範囲内に配向される。言い換えれば、撹拌子224の回転軸250は、吐出チップ118の平面範囲(例えば、平面234)に対して、±45度、平行の角度範囲内に配向される。また、撹拌子224の回転軸250は、ベース壁230の平面範囲に対して、±45度、垂直の角度範囲内に配向される。組み合わせると、撹拌子224の回転軸250は、流体吐出方向120−1および/またはベース壁230の平面範囲に対して、±45度、垂直の角度範囲と、吐出チップ118の平面範囲に対して、±45度、平行の角度範囲の両方に配向される。
より好ましくは、回転軸250は、流体吐出方向120−1に対して実質的に垂直な向き、吐出チップ118の平面234、すなわち、平面範囲に対して実質的に平行な向き、およびベース壁230の平面236に対して実質的に垂直な向きを有する。本実施形態において、撹拌子224の回転軸250は、回転軸250を回る全ての向きにおいてベース壁230の平面236に対して実質的に垂直な、および/または回転軸250を回る全ての向きにおいて、流体吐出方向120−1に対して実質的に垂直な向きを有する。
撹拌子224の向きは、上述したように、ガイド部226により達成され、ガイド部226は、流体リザーバ228の可変容積内のチャンバ238内に設置されてもよく、より具体的には、チャンバ238の内周壁240によって定義される境界内に設置される。ガイド部226は、上述したように、チャンバ238の内部空間の所定の部分に撹拌子224を所定の向きのうちの1つで閉じ込め、配置するよう構成される。
図18〜図21を参照すると、例えば、ガイド部226は、吐出チップ118の平面範囲に対して、±45度、平行の角度範囲内で撹拌子224の回転軸250を配置するよう構成される。より好ましくは、ガイド部226は、吐出チップ118の平面範囲に対して実質的に平行な撹拌子224の回転軸250を配置するよう構成される。本実施形態において、ガイド部226は、撹拌子224の回転軸250の向きが回転軸250を回る全ての向きにおいてベース壁230の平面236に対して実質的に垂直に、且つ回転軸250を回る全ての向きにおいて吐出チップ118の平面範囲に対して実質的に平行に配置および維持するよう構成される。
図19〜図21、および図23を参照すると、ガイド部226は、環状部材278と、環状部材278に結合された複数の取り付けアーム280−1、280−2、280−3、280−4とを含む。環状部材278は、環状閉じ込め面278−2を定義する開口278−1を含む。開口278−1は、中心軸282を有する。撹拌子224の第2階層部266は、環状部材278の開口278−1内で受け取られる。環状閉じ込め面278−2は、複数のパドル252、254、256、258の第2階層部266の径方向範囲と接触し、中心軸282に対して撹拌子224の半径方向運動を制限するよう構成される。図18〜図20、および図23を参照すると、環状部材278は、チャンバ238のベース壁230から軸方向にオフセットされるよう配置された軸拘束面278−3を有し、撹拌子224の第1階層部264と軸方向係合する。
図20および図21を参照すると、複数の取り付けアーム280−1、280−2、280−3、280−4は、筐体212を係合して、チャンバ238のベース壁230から分離されたチャンバ238の内部空間に環状部材278をぶら下げるよう構成され、軸拘束面278−3は、チャンバ238のベース壁230に面し、そこから軸方向にオフセットされるよう配置される。取り付けアーム280−1、280−2、280−3、280−4のそれぞれの遠位端は、ダイアフラム222の周辺部を係合するための自由端を有する各位置決め特徴280−5、280−6、280−7、280−8を含む。
本実施形態において、ベース壁230は、第1軸方向において中心軸282に対して撹拌子224の軸方向運動を制限し、環状部材278の軸拘束面278−3は、複数のパドル252、254、256、258の第1階層部264の少なくとも一部を軸方向に係合するよう設置され、第1軸方向とは反対の第2軸方向において中心軸282に対して撹拌子224の軸方向運動を制限する。
このように、本実施形態において、撹拌子224は、環状部材278の開口278−1および環状閉じ込め面278−2によって定義される領域内、および環状部材278の軸拘束面278−3とチャンバ238のベース壁230の間に閉じ込められる。撹拌子224が流体リザーバ228内で移動可能な範囲は、径方向において環状閉じ込め面278−2と撹拌子224の間に提供される半径方向公差、およびベース壁230と環状部材278の軸拘束面238−3の組み合わせにより提供される撹拌子224と軸方向リミットの間の軸方向交差により決定される。例えば、ガイド部226により提供される半径方向および軸方向の交差が厳しいほど、ベース壁230に対する垂線からの撹拌子224の回転軸250の変動が少なく、且つ流体リザーバ228内の撹拌子224の左右の動きが少ない。
本実施形態において、ガイド部226は、筐体212に着脱可能に取り付けられた一体インサート部材として構成される。図23を参照すると、ガイド部226は、第1保持特徴部284を含み、筐体212の本体214は、第2保持特徴部214−2を含む。第1保持特徴部284は、第2保持特徴部214−2と係合され、筐体212と固定の関係でガイド部226を筐体212の本体214に取り付ける。第1保持特徴部284/第2保持特徴部214−2はそれぞれ、例えば、タブ/スロット配置、あるいは、スロット/タブ配置の形式であってもよい。
図19に関して、図23に最も良く示すように、ガイド部226は、さらに、分流特徴部286−1、再結合流特徴部286−2、および凹型円弧状表面286−3を有する流動制御部286を含んでもよい。流動制御部286は、流体入口242および流体出口244の領域内に軸拘束面278−3とベース壁230の間の軸方向空間を提供する。凹型円弧状表面286−3は、分流特徴部286−1および再結合流特徴部286−2のそれぞれと同一の範囲を持ち、且つこれらの間に延伸する。分流特徴部286−1は、流体入口242に隣接して配置され、再結合流特徴部286−2は、流体出口244に隣接して配置される。分流特徴部286−1は、チャンバ238の流体入口242の傾斜入口ランプ242−1(図19を参照)と共同する傾斜壁を有し、流路246のチャネル入口246−1に向かって流体を案内する。同様に、再結合流特徴部286−2は、流体出口244の傾斜出口ランプ244−1(図19を参照)と共同する傾斜壁を有し、流路246のチャネル出口246−2から離れるよう流体を案内する。
流体制御部286の全て、または一部を筐体212の本体214のチャンバ238の内周壁240に合体させることも考慮される。
本実施形態において、図23に最も良く示すように、撹拌子224が回転軸250の周りを回転した時、撹拌子224は、複数のパドル252、254、256、258が流動制御部286の凹型円弧状表面286−3に周期的に面するように配向される。撹拌子半径対各パドルの第1階層部264の第1遠位端頂点270と流動制御部286の間の空間距離の比率は、5:2〜5:0.025であってもよい。さらに具体的に説明すると、ガイド部226は、チャンバ238の内部空間の所定の部分に撹拌子224を閉じ込めるよう構成される。本実施例において、第1遠位端頂点270と流動制御部286の凹型円弧状表面286−3の間の距離は、2.0ミリメートル〜0.1ミリメートルの範囲内であり、より好ましくは、1.0ミリメートル〜0.1ミリメートルの範囲内である。
また、図18を参照すると、ガイド部226は、流体リザーバ228の一部に撹拌子224の回転軸250を配置するよう構成されるため、撹拌子224の複数のパドル252、254、256、258のそれぞれの第1遠位端頂点270は、吐出チップ118に比較的近い流体リザーバ228の近位連続1/3容積部228−1に回転して進入し、退出する。言い換えると、ガイド部226は、内部空間の一部に撹拌子224の回転軸250を配置するよう構成されるため、複数のパドル252、254、256、258のそれぞれの第1遠位端頂点270は、流体入口242および流体出口244を含むチャンバ238の内部空間の近位連続1/3容積部228−1に回転して進入し、退出する。
さらに具体的に説明すると、本実施形態において、撹拌子224は、4つのパドルを有し、ガイド部226は、チャンバ238の内部空間の一部に撹拌子224の回転軸250を配置するよう構成されるため、2対の正反対向きのパドルのそれぞれの第1遠位端頂点270は、流体入口242および流体出口244を含むチャンバ238の内部空間の近位連続1/3容積部228−1に、および吐出チップ118から最も遠い内部空間の遠位連続1/3容積部228−3に、それぞれ交互に配置される。さらに具体的に説明すると、本実施形態において、撹拌子224は、2組の正反対向きのパドルを有し、ガイド部226は、チャンバ238の内部空間の一部に撹拌子224の回転軸250を配置するよう構成されるため、2対の正反対向きのパドル(例えば、252、256、または254、258)(図23に示す)のそれぞれの第1遠位端頂点270は、撹拌子224が回転した時、近位連続1/3容積部228−1および遠位連続1/3容積部228−3に交互にそれぞれ配置される。
図28〜図31は、撹拌子300の構成を示したものであり、ガイド部226と使用する図17〜図27の実施形態に関して上述した微小流体分注装置210の撹拌子224と置き換えられる。
撹拌子300は、回転軸350、および回転軸350から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル352、354、356、358を有する。撹拌子300は、外部磁場発生装置164(図1を参照)との相互作用により撹拌子300を駆動して回転軸350の周りを回転させるよう構成された磁石360(例えば、永久磁石)(図31を参照)を有する。本実施形態において、撹拌子300は、回転軸350の周りを90度単位で均等に間隔をあけた2対の正反対向きのパドルを有する。
本実施形態において、図示のように、撹拌子300は、面取り面を有する階段状の、すなわち、二層構造の交差パターンに構成される。具体的に説明すると、撹拌子300の複数のパドル352、354、356、358は、第1階層部364および第2階層部366を有する軸方向範囲362を有する。第1階層部364は、第1遠位端頂点370で終わる第1径方向範囲368を有する。第2階層部366は、第2遠位端頂点374で終わる第2径方向範囲372を有する。第1径方向範囲368は、第2径方向範囲372よりも大きいため、撹拌子300の第1階層部364の第1遠位端頂点370の第1回転速度は、撹拌子300の第2階層部366の第2遠位端頂点374の第2回転速度よりも速い。
第1階層部364は、第1遠位端頂点370を含む第1頂点部370−1を有する。第1頂点部370−1は、回転軸350から第1遠位端頂点370の方向に向かって細くなってもよい。第1階層部364の第1頂点部370−1は、対称の上表面と下表面を有し、それぞれ傾斜した、すなわち面取りした先頭面および傾斜した後端面を有する。第1頂点部370−1の傾斜先頭面および傾斜後端面は、第1遠位端頂点370に集まるよう構成される。また、本実施形態において、複数のパドル352、354、356、358のそれぞれの第1階層部364は、まとめてベース壁230を係合する平面376を形成する。
第2階層部366は、第2遠位端頂点374を含む第2頂点部374−1を有する。第2遠位端頂点374は、放射状の鈍端面を有してもよい。第2階層部366は、正反対の2対の上表面を有し、それぞれ、傾斜した、すなわち面取りした先頭面および傾斜した後端面を有する。しかしながら、本実施形態において、正反対の2対は、異なる構成を有し、正反対の対のパドル352、356の上傾斜先頭面および上傾斜後端面の面積は、正反対の対のパドル354、358の上傾斜先頭面および上傾斜後端面の面積よりも大きい。そのため、隣接して角度をなして離間した対の複数のパドル352、354、356、358は、それぞれ流体リザーバ228内の流体のより少なくより積極的な撹拌を交互に提供する。
図32〜図35は、撹拌子400の構成を示したものであり、ガイド部226と使用する図17〜図27の実施形態に関して説明した微小流体分注装置210の撹拌子224と置き換えられる。
撹拌子400は、回転軸450、および回転軸450から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル452、454、456、458を有する。撹拌子400は、外部磁場発生装置164(図1を参照)との相互作用により撹拌子400を駆動して回転軸450の周りを回転させるよう構成された磁石460(例えば、永久磁石)(図32および図35を参照)を有する。本実施形態において、撹拌子400は、回転軸450の周りを90度単位で均等に間隔をあけた2対の正反対向きのパドルを有する。
本実施形態において、示すように、撹拌子400は、階段状の、すなわち、二層構造の交差パターンに構成される。具体的に説明すると、撹拌子400の複数のパドル452、454、456、458は、第1階層部464および第2階層部466を有する軸方向範囲462を有する。第1階層部464は、第1遠位端頂点470で終わる第1径方向範囲468を有する。第2階層部466は、第2遠位端頂点474で終わる第2径方向範囲472を有する。第1径方向範囲468は、第2径方向範囲472よりも大きいため、撹拌子400の第1階層部464の第1遠位端頂点470の第1回転速度は、撹拌子400の第2階層部466の第2遠位端頂点474の第2回転速度よりも速い。
第1階層部464は、第1遠位端頂点470を含む第1頂点部470−1を有する。第1頂点部470−1は、回転軸450から第1遠位端頂点470の方向に向かって細くなってもよい。第1階層部464の第1頂点部470−1は、対称の上表面と下表面を有し、それぞれ傾斜した、すなわち面取りした先頭面および傾斜した後端面を有する。第1頂点部470−1の傾斜先頭面および傾斜後端面は、第1遠位端頂点470に集まるよう構成される。また、本実施形態において、複数のパドル452、454、456、458のそれぞれの第1階層部464は、まとめてベース壁230を係合する平面476を形成する。
第2階層部466は、第2遠位端頂点474を含む第2頂点部474−1を有する。第2頂点部474−1は、放射状の鈍端面を有する。第2階層部466は、正反対の2対の上表面を有する。しかしながら、本実施形態において、正反対の2対は異なる構成を有し、正反対の対のパドル452、456は上傾斜先頭面および上傾斜後端面を有するが、正反対の対のパドル454、458はこれらを有さない、すなわち、回転軸450に対して実質的に平行な鈍横面(blunt lateral surface)を提供する。
図32〜図35を参照すると、撹拌子400は、回転軸450を放射状に交差するくぼみ(void)478を含み、くぼみ478は、正反対の対のパドル454、458の中に設置される。磁石460は、回転軸450に対して正反対向きの北極磁石460および南極磁石460とともに、くぼみ478の中に配置される。フィルムシール480は、例えば、超音波溶接、熱かしめ(heat staking)、レーザー溶接等により撹拌子400に取り付けられ、くぼみ478の上を覆う。フィルムシール480は、撹拌子400の材料と化学的に相溶性のあるシール層材料を有するのが好ましい。フィルムシール480は、正反対の対のパドル454、458の第2階層部466の上表面の形状に一致する形状を有する。インサート成形は、インサート成形プロセス加熱から磁石をわずかに消磁するため、この構成は、磁石の周りに成形される撹拌子挿入以上の利点を有する。
図36〜図39は、撹拌子400−1の構成を示したものであり、図32〜図35に関して上述した撹拌子400と実質的に同じ構成を有し、唯一の違いは、くぼみ478を密封するために使用されるフィルムシールの形状である。撹拌子400−1は、円形のフィルムシール480−1を有し、複数のパドル452、454、456、458の隣接する対の間のアーチウェブ(arcuate web)を形成する直径を有する。ウェブ特徴は、撹拌子400−1とダイアフラム222の間の領域、および複数のパドル452、454、456、458の隣接する対の間の領域のバルク混合流を分離するために使用される。
図40〜図43は、撹拌子500の構成を示したものであり、ガイド部226と使用する図17〜図27の実施形態に関して上述した微小流体分注装置210の撹拌子224と置き換えられる。
撹拌子500は、円筒状ハブ(cylindrical hub)502から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル552、554、556、558を有する。撹拌子500は、外部磁場発生装置164(図1を参照)との相互作用により撹拌子500を駆動して回転軸550の周りを回転させるよう構成された磁石560(例えば、永久磁石)(図40および図43を参照)を有する。
本実施形態において、図示のように、撹拌子500の複数のパドル552、554、556、558は、面取り面を有する階段状の、すなわち、二層構造の交差パターンに構成される。具体的に説明すると、撹拌子500の複数のパドル552、554、556、558は、第1階層部564および第2階層部566を有する軸方向範囲562を有する。第1階層部564は、第1遠位端頂点570で終わる第1径方向範囲568を有する。第2階層部566は、第2遠位端頂点574で終わる第2径方向範囲572を有する。
第1階層部564は、第1遠位端頂点570を含む第1頂点部570−1を有する。第1頂点部570−1は、回転軸550から第1遠位端頂点570の方向に向かって細くなってもよい。第1階層部564の第1頂点部570−1は、対称の上表面と下表面を有し、それぞれ傾斜した、すなわち面取りした先頭面および傾斜した後端面を有する。第1頂点部570−1の傾斜先頭面および傾斜後端面は、第1遠位端頂点570に集まるよう構成される。複数のパドル552、554、556、558のそれぞれの第1階層部564および円筒状ハブ502は、まとめてベース壁230を係合する凸状曲面576を形成する。
第2階層部566は、第2遠位端頂点574を含む第2頂点部574−1を有する。第2遠位端頂点574は、放射状の鈍端面を有してもよい。第2階層部566は、面取り先頭面および面取り後端面を有する上表面を有する。
図40および図43を再度参照すると、撹拌子500は、回転軸550を放射状に交差するくぼみ578を含み、くぼみ578は、円筒状ハブ502の中に設置される。磁石560は、回転軸550に対して正反対向きの北極磁石560および南極磁石560とともに、くぼみ578の中に配置される。フィルムシール580は、例えば、超音波溶接、熱かしめ、レーザー溶接等により撹拌子500の円筒状ハブ502の上表面に取り付けられ、くぼみ578の上を覆う。フィルムシール580は、撹拌子500の材料と化学的に相溶性のあるシール層材料を有するのが好ましい。
図44〜図46は、撹拌子500−1の構成を示したものであり、図40〜図43に関して上述した撹拌子500と実質的に同じ構成を有し、唯一の違いは、くぼみ578を密封するために使用するフィルムシール580を永久カバー580−1に置き換えたことである。本実施形態において、永久カバー580−1は、インサート成形プロセスの間に磁石560の周りに形成される撹拌子本体と一体である。
図24〜図46の撹拌子の実施形態は、ガイド部226を有する微小流体分注装置210とともに使用すると説明したが、当業者であれば認識できるように、ガイド部134を有する微小流体分注装置110に関して上述した撹拌子132は、ガイド部134と使用する二層構造の撹拌子パドル設計も含むように変更されてもよい。
それぞれの微小流体分注装置(例えば、微小流体分注装置210)に流体が最初に導入された時、流体は、混合された粘度を有する所望の微粒子浮遊状態にある。この理想の状態を図47に示す。詳しく説明すると、図47は、垂直軸600に沿って配置された筐体212の縦方向範囲を有する図17〜図23の微小流体分注装置210のX線画像である。図47は、浮遊した微粒子含有量を有する流体602を示したものであり、沈殿した微粒子が堆積していない、すなわち、使用上、理想の状態である。
しかしながら、経時的に、流体の微粒子部分は、流体のバルク液体部分から分離する傾向にある。次に、経時的に、微粒子部分は、微粒子の沈殿層として形成された沈殿した微粒子部分として堆積する傾向がある。吐出された流体の被覆均一性を達成するために、流体再混合操作を行うことにより、流体液体において流体を所望の微粒子浮遊状態に維持することが望ましい。
流体のバルク流体液体部分の密度は、沈殿した微粒子部分の密度よりも小さいことが観察されている。また、沈殿した微粒子部分の密集した沈殿層は、所望の混合流体の粘度よりも粘度が大きい。沈殿した微粒子部分の密度が高ければ高いほど、撹拌子の回転運動を抑制する傾向にあるため、分離した流体は、再混合の課題が生じる。
図48は、垂直軸600に沿って配置された筐体212の縦方向範囲を有する図17〜図23の微小流体分注装置210のX線画像であり、筐体212は、吐出チップ118が垂直上向きに面するよう配向され、吐出チップ118の平面範囲は、垂直軸600に対して実質的に垂直である。筐体212には、磁石560を有する撹拌子500が含まれる。微小流体分注装置210の流体リザーバ228は、流体リザーバ228の重力低領域606において沈殿した微粒子604を含む流体602を収容するために示される。この向きにおいて、吐出チップ118は、垂直上向きに面しており、沈殿した微粒子604は、吐出チップ118に対して筐体212の反対端にある流体リザーバ228の重力低領域606に堆積する。
図49は、垂直軸600から約20〜25度の角度量608で軸外に傾斜した微小流体分注装置210の実施例のX線画像であり、垂直軸600に対する筐体212の向きの変化に基づいて、沈殿した微粒子604がいかにして流体リザーバ228の新しい重力低領域610に移動するかを示したものである。また、流体リザーバ228の壁に隣接する粒子層が微小流体分注装置210の向きの変化によって移動しやすい傾向がないこともわかる。
図50は、好ましくない向きを示す微小流体分注装置210(磁石260を有する撹拌子224を含む;図18および図23も参照)の実施例のX線画像であり、筐体212は、吐出チップ118が垂直下向きに面するよう配向され、吐出チップ118の平面範囲は、垂直軸600に対して実質的に垂直である。図示したように、沈殿した微粒子604は、筐体212の向きの変化に基づいて、流体リザーバ228の新しい重力低領域612に移動するため、沈殿した微粒子604は、流路246のチャネル入口246−1およびチャネル出口246−2に堆積する。そのため、流体602を十分に混合しなくても、沈殿した微粒子604は、微小流体分注装置210を操作不可能にし、流路246を完全に遮断することによって、次に、流体が吐出チップ118に到達するのを防ぐ。
図51を参照すると、X、Y、およびZ軸を有する直交座標空間において、筐体212の縦方向範囲を正のZ軸に、筐体212の横方向範囲をX−Y平面に示した微小流体分注装置210を示したものである。X−Z平面において、正のX軸は、0度を示し;Z軸は、垂直を示し、上部Z軸(正)が90度で表示され、上述した垂直軸600に対応する;そして、X軸(負)は、180度を示す。微小流体分注装置210の筐体212の縦方向範囲の向きは、流体吐出方向120−1で示され、吐出チップ118および流路246が面している方向も示す。
混合の準備において、微小流体分注装置210は、流体吐出方向120−1が下方に面さないように配置される。用語「下方に面さない」とは、流体吐出方向120−1の矢印がX−Y平面の下に向かない、すなわち、水平よりも小さくならないことを意味する。そのため、本実施例の向きでは、垂直上向きに(90度でZ+)±90度、すなわち、流体吐出方向120−1が下向きにならずに水平に対して垂直上向きの範囲で、微小流体分注装置210をX−Z平面上でY軸を軸にして回転させることができる。
言及すべきこととして、吐出チップ118の平面範囲は、実質的に、流体吐出方向120−1の周りの全ての向きにおいて流体吐出方向120−1に対して垂直であり、微小流体分注装置210の筐体212の底壁230の平面範囲は、実質的に、流体吐出方向120−1に対して垂直である。そのため、X−Z平面(例えば、底壁230が上向きに面する、または下向きに面する)における筐体212(X+またはX−)の傾斜方向は、微粒子の沈殿が撹拌子224の周りに堆積する範囲を決定することができる。
図52において、流体吐出方向120−1が135度上向きに向いた(すなわち、90度(垂直上向き)から正に45度ずれた)微小流体分注装置210を示したものであり、微小流体分注装置210は、ダイアフラム222のドーム部222−1の外観222−2が上向きに面し、底壁230の外観230−1が下向きに面するよう配向される。ダイアフラム222の外観222−2および底壁230の外観230−1のそれぞれが面していると考えられる角度は、撹拌子224の回転軸250がZ軸の垂直上向きの部分と交差する角度と一致するが、撹拌子224の回転軸250がZ軸に対して平行な時は、例外である。図53の例において、ダイアフラム222のドーム部222−1の外観222−2は、45度上向きに面し、底壁230の外観230−1は、45度下向きに面している。図53に示した流体吐出方向120−1の135度の向きにおいて、底壁230に沿って沈殿した、または沈殿している微粒子は、流体リザーバ228の重力低点に向かって、および撹拌子224から離れるように移動し始める(図49を参照)。
図53を参照すると、代わりに、流体吐出方向120−1の向きは、40度〜90度の範囲内であってもよく、向きが垂直でない時、すなわち、90度でない時、底壁230の外観230−1は、上向きに面するよう配置され、ダイアフラム222の外観222−2は、下向きに面するよう配置される。図53の具体例において、微小流体分注装置210の向きは、吐出チップ118のノズルが上向きの利点を有するが、垂直から45度下向きに面するよう切り替えられたダイアフラム222のドーム部222−1の外観222−2を有するため、底壁230の外観230−1、およびそれに対応して、底壁230に接触する撹拌子224の凸面276は、この時、垂直から45度の角度上向きに面する。微小流体分注装置210の45度の向きは、依然として微粒子を吐出チップ118および流路246から離れるように移動させるだけでなく、微粒子を撹拌子224の複数のパドル252、254、256、258(図24を参照)から離れた領域に、且つダイアフラム222のドーム部222−1に向かって沈殿させる。しかしながら、撹拌子224が回転できる場合、すなわち、微粒子沈殿物によって回転が阻止されていない場合、図52に示した向きでは、撹拌子224の先端速度が高くなれば高くなるほど、図53の向きよりも沈殿した微粒子に近くなるため、図53に示した向きよりも図52に示した向きの方が好ましい。
一般的な観察として、図47に示すように、微小流体分注装置の使用間、または微小流体分注装置内の再混合間の時間が長ければ長いほど、微粒子浮遊の許容量、例えば、好ましくは、微小流体分注装置の初期充填の許容範囲のレベルを達成するために微小流体分注装置内の流体を再混合するのに必要な混合時間が長くなる。
図54を参照すると、本発明の1つの側面に係る外部磁場発生装置164のブロック図を示したものである。外部磁場発生装置164は、マイクロコントローラ164−1、電磁場回転子164−2、電磁場発生装置164−3、およびセンサ164−4を含む。マイクロコントローラ164−1は、本分野において周知のマイクロプロセッサ、オンボード(on-board)の非一時的(non-transitory)電子記憶装置164−5、およびインターフェース回路、例えば、入力/出力回路、汎用非同期送受信機(universal asynchronous receiver/transmitter, UART)、アナログ−デジタル(A-to-D)変換器等を含む。マイクロコントローラ164−1は、プログラム命令を実行して、外部磁場発生装置164によって生成された磁場の回転を制御し、次に、磁石260を有する撹拌子(例えば、撹拌子224)の回転を制御するよう構成される。
さらに詳しく説明すると、電磁場発生装置164−3は、撹拌子224の磁石260に結合された外部磁場を生成する。マイクロコントローラ164−1は、電磁場回転子164−2に供給される制御信号を生成するためのプログラム命令を実行して、電磁場発生装置164−3によって生成された磁場の回転速度および回転方向を制御し、次に、撹拌子224の回転速度および回転方向を制御する。正常な混合操作中、撹拌子224の回転速度は、例えば、100〜1000回転/分の範囲内であってもよい。上述したように、外部磁場発生装置164によって生成された外部磁場は、ステッパモータの操作と同様に、電源を選択的にオンおよびオフにして磁場の仮想回転を生成し、方向を切り替えることのできる不連続に配置された電磁石によって、電子的に回転させてもよく、あるいは、回転可能なモータシャフトに接続された磁気板(例えば、永久磁石)により、物理的に回転させてもよい。
本発明に基づき、センサ164−4は、フィードバック信号を提供する電気出力を有し、撹拌子(例えば、撹拌子224)が微小流体分注装置(例えば、微小流体分注装置210)の流体リザーバ内で適切且つ効率的に回転しているかどうかを判断するために使用される。センサ164−4は、例えば、撹拌子224の磁石260の相対角度回転位置および外部磁場発生装置164の電磁場回転子164−2および電磁場発生装置164−3によって生成された回転中の磁場の位置に基づいて、電気的形状で複合型磁気信号を生成して供給するホール効果センサ(Hall-effect sensor)であってもよい。
本実施形態において、撹拌子224の回転の制御は、ステッパモータの駆動と等しい。撹拌子224の角度回転速度は、電磁場回転子164−2および電磁場発生装置164−3によって生成された磁場の平均角度回転速度と一致していなければならず、そうでなければ、撹拌子224の回転運動は、電磁場回転子164−2および電磁場発生装置164−3によって生成された回転中の磁場により「位相を中断する」。ここで使用した「位相を中断する(break phase, breaking phase, broken phase)」という用語は、回転中の磁場の角度回転速度が撹拌子(例えば、磁石260を有する撹拌子224)の角度回転速度を超えた状況を指す。
本発明に基づき、回転中の磁場は、連続回転の場合はアナログであってもよく、あるいは所定の増分角度位置(incremental angular position)の場合はデジタルであってもよい。
これらの概念を示すため、図55〜図58も参照されたい。図55〜図58のそれぞれにおいて、外部磁場発生装置164の電磁場回転子164−2および電磁場発生装置164−3によって生成された回転中の磁場700の回転方向、および撹拌子224の磁石260の回転方向は、いずれも回転方向250−1、すなわち、反時計回りである。磁石260は、北極(N)および南極(S)を含む。また、電磁場発生装置164−3および電磁場回転子164−2によって生成された回転中の磁場700は、北極(N)および南極(S)を有する。
図55は、外部磁場発生装置164の電磁場発生装置164−3および電磁場回転子164−2によって生成された磁場700の角度回転位置に相対する磁石260を有する撹拌子224を示したものである。本実施例において、磁場700は、4つの別々の角度回転位置で示され、それぞれ位置1、位置2、位置3、および位置4として識別される。本実施例では、説明を容易にするため、4つの角度回転位置のみを識別するが、当業者であれば認識できるように、実際に、角度回転位置の数は、必要であれば、増やすことができ、2×nまでの数に相当する(nは、正の整数)。図55において、位置1の最初の発生は、位置P1(A)として識別され、理解すべきこととして、位置P1(A)および位置P1の磁場700の角度回転位置の各N、Sの描写は、同一である。異なる極は引き合い、同じ極は反発し合うため、電磁場回転子164−2および電磁場発生装置164−3によって生成された磁場700の角度回転位置が回転するにつれて、撹拌子224の磁石260の角度回転位置は、後に続こうとする。
図55を参照すると、位置P1(A)において、電磁場発生装置164−3の磁場700が静止して、撹拌子224の回転が遮断されていない場合、撹拌子224の磁石260は、電磁場発生装置164−3によって生成された磁場700の角度回転位置に固定する。例えば、撹拌子224の磁石260の北極(N)は、外部磁場発生装置164の電磁場発生装置164−3によって生成された磁場700の南極(S)と引き合う。
図55において、例えば、位置P1(A)、P2、P3、P4、およびP1は、不連続のサンプル時間において、電磁場発生装置164−3および電磁場回転子164−2の磁場700が静止位置P1(A)から完全に1回転し、撹拌子224が完全に1回転したことを示す。位置P1、P2、P3、およびP4に示すように、撹拌子224の磁石260の角度回転位置は、外部磁場発生装置164の電磁場発生装置164−3および電磁場回転子164−2によって生成された回転中の磁場700の角度回転位置から位相が遅れる。いくつかの位相遅れ(phase lag)が予想される。
本実施形態において、正常な位相遅れの範囲(例えば、経験的に決定される)を定義し、位相遅れの量は、撹拌子224の回転/撹拌効果に不利に影響しない。本実施例において、正常な位相遅れの範囲は、0度〜140度の範囲に定義される。そのため、正常でない位相遅れは、異常な位相遅れとみなされ、本実施例では、140度以上の位相遅れを異常な位相遅れとする。異常な位相遅れは、位相を中断する状況を含み、固着した(stuck)撹拌子の位相を中断する特殊な場合も含まれる。
図55の本実施例において、位相遅れは、約30度である。ここで使用した用語「約(approximately)」は、表示量±10%を意味する。磁場700の回転による撹拌子224の連続回転は、一連の位置P1、P2、P3、およびP4の繰り返しによって認識される。
図56は、例えば、撹拌子224の周りに沈殿した粒子が堆積することによって、撹拌子224を回転させるのに必要なトルクが高くなり過ぎて回転できない、すなわち、撹拌子224が固着して回転が阻止された場合を示したものである。そのため、磁場700が完全に1回転したことを示す位置P1〜P4の順番に示すように、撹拌子224が静止している間、外部磁場発生装置164の磁場700は回転している。そのため、図56は、撹拌子224が外部磁場発生装置164の電磁場発生装置164−3によって生成された磁場700の回転から位相を中断した一例を示したものである。
撹拌子224が回転中の磁場700から位相を中断する別の可能性例は、電磁場回転子164−2および電磁場発生装置164−3によって提供された磁場700の回転の角度回転速度の加速率が撹拌子224によって得られる加速率よりも速い時である。このような場合、例えば、磁場700の現角度回転速度を減らして、許容可能な位相遅れ関係を得なければならない。
図57は、回転中の磁場700の複数の位置P1〜P4のそれぞれにおいて、撹拌子224の角度回転位置と磁場700の角度回転位置の間に約45度の位相遅れがある場合を示したものである。
図58は、回転中の磁場700の複数の位置P1〜P4のそれぞれにおいて、撹拌子224の角度回転位置と磁場700の角度回転位置の間に、円弧状の矢印線で示した約90度の位相遅れがある場合を示したものである。また、図58は、複数の回転周期を示したものであり、各回転周期は、位置P1〜P4の各セットを含む。注意すべきこととして、明確に示す目的で、図58では、撹拌子224の磁石260を1つしか表示していないが、図58のサイズ制限により、磁石260の北極(N)は、太字の点で示してある。
図56〜図58を再度参照すると、図56〜図58は、図56〜図58の様々な状況における磁場700の4つの角度回転位置P1、P2、P3、およびP4に対する撹拌子磁石強度(グラフ上)、磁場700の磁場強度(グラフ中間)、および複合磁気強度(グラフ下)を含む3つのグラフを含む。各グラフの垂直軸は、磁気強度振幅を示し、水平軸は、角度回転位置を示す。水平軸の目盛り0〜1は、磁場700の位置P1〜P4に対応する磁場700の1つの完全な回転(周期)を示す。図58は、磁場700の複数の回転(周期)を示したものであり、0〜1、1〜2、2〜3、3〜4の各範囲は、磁場700の1つの回転を示す。複合磁気強度(グラフ下)は、水平軸に沿った任意の点における撹拌子磁石強度(グラフ上)と磁場700の磁場強度(グラフ中間)の代数和であり、操作中に撹拌子磁石260および磁場700の両方から磁気貢献を受け取るセンサ164−4(ホール効果センサ)の電気出力を示す。
一般的に、注意すべきこととして、図56〜図58において、磁場強度(中間)グラフの磁場強度輪郭(曲線)は、方形波(square wave)であり、磁場700の角度回転速度に関わらず、回転中の磁場700に対してセンサ164−4が固定された位置にあることにより、同じ輪郭形状を有する。このように、図56〜図58間のような複合磁気強度(下)グラフの複合磁気強度輪郭の各形状の多様性は、撹拌子224の磁石260の角度回転位置が磁場700の角度回転位置を遅らせた量の差によるものである。そのため、現複合磁気強度輪郭を示すセンサ164−4の現出力と、複合磁気強度輪郭の前回保存された輪郭データベース、すなわち、電気ライブラリを比較することによって、撹拌子が固着しているかどうか、正常に動作しているかどうか、すなわち、予め定義された範囲内の遅れであるかどうか、あるいは回転中の磁場により撹拌子が位相を中断したかどうかを決定することができる。
上述したように、図56は、撹拌子224、次に、磁石260が固着した場合、すなわち、回転が阻止された場合を示したものである。図56は、磁石260の撹拌子磁石強度輪郭702、磁場700の磁場強度輪郭704、および複合磁気強度輪郭706を含む上述した3つのグラフを含む。必要であれば、固着した撹拌子を示す撹拌子磁石強度輪郭702は、例えば、磁場700がない時に磁気読み取りを行うことによって、例えば、外部磁場発生装置164の磁場700をオフにすることによって、センサ164−4のセンサ出力において生成される。また、必要であれば、一定の方形波形状を有する磁場強度輪郭704は、例えば、微小流体分注装置210がない時に、あるいは回転が阻止された撹拌子224を有する微小流体分注装置210がある時に、センサ164−4のセンサ出力において生成される。
複合磁気強度輪郭706は、撹拌子磁石強度輪郭702と磁場強度輪郭704の代数和である。撹拌子磁石強度輪郭702(固着した撹拌子)は、一致して一定であり、撹拌子磁石260の非回転を示すため、複合磁気強度輪郭706の形状は、垂直軸における一致性の垂直偏移がなければ、磁場700の磁場強度輪郭704の形状と同じである。また、複合磁気強度輪郭706は、磁場700を回転させながら回転し224の磁石260の回転を阻止することによって、センサ164−4のセンサ出力において生成される。
このように、再度、図54も参照すると、センサ164−4によって生成された複合電気強度輪郭706は、マイクロコントローラ164−1に複合磁気信号として供給され、次順に、例えば、アナログデジタル変換器により複合電気信号を処理し、複合電気強度輪郭706(固着した撹拌子)を示すデジタルデータを外部磁場発生装置164のマイクロコントローラ164−1の電子記憶装置164−5に形成された輪郭データベース164−6に保存する。そのため、複合電気強度輪郭706のデジタル表示は、微小流体分注装置210の撹拌子224の固着した撹拌子状況を示すものとして、今後の参考用に、電子記憶装置164−5の輪郭データベース164−6から読み出される。したがって、複合電気強度輪郭706は、外部磁場発生装置164によって生成された回転中の磁場700の回転に対する撹拌子224の動作状態(例えば、固着、正常、位相中断等)を決定する時に、マイクロコントローラ164−1によって使用される。
同様に、磁場強度輪郭704を示すセンサ164−4によって生成された電気信号は、例えば、アナログデジタル変換器によりマイクロコントローラ164−1によって処理され、次に、今後の参考用に、磁場強度輪郭704を示すデジタルデータをマイクロコントローラ164−1の電子記憶装置164−5に形成された輪郭データベース164−6に保存する。
上述したように、図57は、回転中の磁場700の複数の位置P1〜P4のそれぞれにおいて、撹拌子224の磁石260の角度回転位置と磁場700の角度回転位置の間に約45度の位相遅れがある場合を示したものである。図57は、磁石260の撹拌子磁石強度輪郭708、磁場700の磁場強度輪郭704、および複合磁気強度輪郭710を含む上述した3種のグラフを含む。
45度の遅れを示す複合磁気強度輪郭710を確立するため、ラボ設定で45度遅れた状況をシミュレーションした後、センサ164−4のセンサ出力の読み出しを行って、複合磁気強度輪郭710を示す複合電気信号を得ることができる。詳しく説明すると、図54も参照すると、センサ164−4によって生成された複合磁気強度輪郭710は、マイクロコントローラ164−1に複合磁気信号として供給され、次に、例えば、アナログデジタル変換器により複合電気信号を処理し、45度の遅れを有する複合磁気強度輪郭710を示すデジタルデータを外部磁場発生装置164のマイクロコントローラ164−1の電子記憶装置164−5に形成された輪郭データベース164−6に保存する。そのため、複合磁気強度輪郭710のデジタル表示は、回転中の撹拌子700に対する微小流体分注装置210の撹拌子224の磁石260の45度の遅れを示すものとして、今後の参考用に、電子記憶装置164−5の輪郭データベース164−6から読み出すこともできる。次に、複合磁気強度輪郭710は、外部磁場発生装置164によって生成された回転中の磁場700の回転に対する撹拌子224の動作状態(例えば、固着、正常、位相中断等)を決定する時に、マイクロコントローラ164−1によって使用される。
必要であれば、磁石260の撹拌子磁石強度輪郭708は、一定の方形波形状を有する磁場700の磁場強度輪郭704を複合磁気強度輪郭710から差し引くことによって、最も容易に得ることができる。この数学演算は、マイクロコントローラ164−1によって実行されるプログラム命令によって実行され、次に、磁石260の撹拌子磁石強度輪郭708をマイクロコントローラ164−1の電子記憶装置164−5に形成された輪郭データベース164−6に保存してもよい。
上述したように、図58は、回転中の磁場700の複数の位置P1〜P4のそれぞれにおいて、撹拌子224の角度回転位置と磁場700の角度回転位置の間に約90度の位相遅れがある場合を示したものである。図58は、磁石260の撹拌子磁石強度輪郭712、磁場700の磁場強度輪郭704、および複合磁気強度輪郭714を含む上述した3種のグラフを含む。一般的に観察されるように、撹拌子224の角度回転速度が増えるにつれ、撹拌子224の角度回転速度および磁場700の角度回転速度の間の位相遅れの量が増える。
90度の遅れを示す複合磁気強度輪郭714を確立するため、ラボ設定で90度遅れた状況をシミュレーションした後、センサ164−4のセンサ出力の読み出しを行って、複合磁気強度輪郭714を示す複合電気信号を得ることができる。詳しく説明すると、図54も参照すると、センサ164−4によって生成された複合磁気強度輪郭714は、マイクロコントローラ164−1に複合磁気信号として供給され、次に、例えば、アナログデジタル変換器により複合電気信号を処理し、90度の遅れを有する複合磁気強度輪郭714を示すデジタルデータを外部磁場発生装置164のマイクロコントローラ164−1の電子記憶装置164−5に形成された輪郭データベース164−6に保存する。
そのため、複合磁気強度輪郭714のデジタル表示は、回転中の撹拌子700に対する微小流体分注装置210の撹拌子224の磁石260の90度の遅れを示すものとして、今後の参考用に、電子記憶装置164−5の輪郭データベース164−6から読み出すこともできる。次に、複合磁気強度輪郭714は、外部磁場発生装置164によって生成された回転中の磁場700の回転に対する撹拌子224の動作状態(例えば、固着、正常、位相中断等)を決定する時に、マイクロコントローラ164−1によって使用される。
必要であれば、磁石260の撹拌子磁石強度輪郭712は、一定の方形波形状を有する磁場700の磁場強度輪郭704を複合磁気強度輪郭714から差し引くことによって、最も容易に得ることができる。この数学演算は、マイクロコントローラ164−1によって実行されるプログラム命令によって実行され、次に、磁石260の撹拌子磁石強度輪郭712をマイクロコントローラ164−1の電子記憶装置164−5に形成された輪郭データベース164−6に保存してもよい。
上記説明に基づいて、複合磁気強度輪郭は、電子記憶装置164−5の輪郭データベース164−6に保存され、正常な状況および固着した撹拌子の状況を示す。固着した撹拌子の状況は、図56の複合磁気強度輪郭706等の単一の複合磁気強度輪郭で示される。正常な状況は、予め確立された正常な位相遅れの範囲(例えば、0度〜140度の範囲)内の複数の複合磁気強度輪郭で示される。
図57および図58の例において、45度の位相遅れを示す複合磁気強度輪郭710および90度の位相遅れを示す複合磁気強度輪郭714は、正常な位相遅れを示す複数の複合磁気強度輪郭のうちの2つであってもよい。例えば、正常な位相遅れは、指定された正常な遅れ範囲内にある任意の数の複合磁気強度輪郭により示すことができる。例えば、正常な位相遅れを示す複数の複合磁気強度輪郭は、1度増加、5度増加、または10度増加、あるいはこの種の他の増加等の角度増加において確立され、電子記憶装置164−5の輪郭データベース164−6に保存することができる。
センサ164−4が読み出した既定で正常な位相遅れ範囲に入らない複合磁気強度輪郭は、異常な位相遅れであり、固着した撹拌子は、異常な遅れ状況の特殊な場合である。そのため、正常な位相遅れ範囲(正常な状況を示す)および異常な位相遅れ(異常な状況を示す)は、相互排他的である。
図59は、撹拌子224を含む図17〜図27の実施形態をさらに参照し、本発明の1つの側面に基づく微小流体分注装置内の撹拌子を操作する方法のフローチャートである。図59の方法は、ステップS810における手動の介入を除き、図54に示したマイクロコントローラ164−1によって実行されるプログラム命令によって行うことができる。
ステップS800において、撹拌子224の磁石260の角度回転位置と外部磁場発生装置164の電磁場回転子164−2および電磁場発生装置164−3によって生成される磁場700の角度回転位置の間の現位相遅れが正常な位相遅れの範囲内にあるかどうかを判断する。
詳しく説明すると、実時間で、センサ164−4は、磁石260および磁場700の現複合磁気強度を示す電気信号を提供する。マイクロコントローラ164−1は、現複合磁気強度を示す電気信号を処理して、現複合磁気強度を得る。マイクロコントローラ164−1は、その後、電子記憶装置164−5の輪郭データベース164−6にアクセスして、現複合磁気強度と保存した複数の複合磁気強度輪郭を比較する。その比較結果が一致した場合、あるいは現複合磁気強度(例えば、曲線)が正常な位相遅れの範囲内にある保存した2つの複合磁気強度輪郭の間に入る場合、撹拌子224は、正常な状況で動作しているものとみなし、YESの判断を行う。そうでなければ、撹拌子224の磁石260の角度回転位置と磁場700の角度回転位置の間の位相遅れが正常な位相遅れの範囲にないため、NOの判断を行い、異常な状況とみなす。
ステップS800の判断がYESの場合、手順は、ステップS802に進む。ステップS802、S804、およびS806は、位相遅れが正常な位相遅れの範囲内にある場合に、撹拌子224の撹拌効果を上げるためのものである。
ステップS802において、撹拌子224の磁石260の角度回転位置と磁場700の角度回転位置の間の位相遅れが経時的に安定しているかどうかを判断する。ここで使用したように、センサ164−4からの現複合磁気強度の一群の連続読み出しが所定の偏差値以上(例えば、5%以上)互いに外れていない場合、位相遅れは、「安定している(stable)」。
ステップS802における判断がYESである、すなわち、位相遅れが安定している場合、ステップS804において、回転中の磁場700の角度回転速度を増やすことによって、撹拌子224の角度回転速度を増やす。角度回転速度における正のオーバーシュート(positive overshoot)を回避するためには、この増加を徐々に行い、漸進的に、例えば、1%の速度増加量で行なってもよい。詳しく説明すると、マイクロコントローラ164−1は、位相遅れが安定しているかどうかを判断するためのプログラム命令を実行し、安定している場合は、電磁場回転子164−2に信号を送信して、磁場700の角度回転速度を特定の量だけ増やす。そして、手順は、ステップS800に戻る。
ステップS802における判断がNOである、すなわち、位相遅れが安定していない場合、ステップS806において、回転中の磁場700の角度回転速度を減らす。角度回転速度における負のオーバーシュート(negative overshoot)を回避するためには、角度回転速度の減少を徐々に行い、漸進的に、例えば、1%の速度減少量で行なってもよい。詳しく説明すると、マイクロコントローラ164−1は、位相遅れが安定しているかどうかを判断するためのプログラム命令を実行し、安定していない場合は、電磁場回転子164−2に信号を送信して、磁場700の角度回転速度を特定の量だけ減らす。そして、手順は、ステップS800に戻る。
ステップS800における判断がNOである、すなわち、撹拌子224の磁石260の角度回転位置と磁場700の角度回転位置の間の位相遅れが正常な位相遅れの範囲内にない場合、すなわち、位相遅れが異常である場合、手順は、ステップS808に進む。
ステップS808、S810、およびS812は、位相遅れが正常な位相遅れの範囲でない場合、すなわち、位相遅れが異常である場合に実施される。
ステップS808において、撹拌子224が固着しているかどうか、すなわち、撹拌子224が回転しないかどうかを判断する。
詳しく説明すると、実時間で、センサ164−4は、磁石260および磁場700の現複合磁気強度を示す電気信号を提供する。マイクロコントローラ164−1は、現複合磁気強度を示す電気信号を処理して、現複合磁気強度を得る。マイクロコントローラ164−1は、その後、電子記憶装置164−5の輪郭データベース164−6から、固着した撹拌子複合磁気強度輪郭(例えば、複合磁気強度輪郭706)にアクセスして、現複合磁気強度と保存した固着した撹拌子複合磁気強度輪郭を比較する。
その比較結果が一致した場合、ステップS808の結果はYESであり、固着した撹拌子、すなわち、撹拌子224の磁石260の角度回転位置と磁場700の角度回転位置の間に異常な位相遅れがある特殊な場合を示す。比較が一致しなかった場合、ステップS808の結果はNOであり、位相遅れは、通常の異常な位相遅れの場合とみなされるため、手順は、ステップS812に進む。
ステップS808における判断がYESである、すなわち、撹拌子224が固着している場合、手順は、ステップS810に進み、ユーザーの介入を行って、固着した撹拌子を引き剥がす。微小流体分注装置の向きを変え、重力を利用して微粒子を移動させ、沈殿した微粒子(例えば、図48〜図50の沈殿した微粒子604)によって形成された層を壊すことにより、堆積した沈殿した微粒子604によって回転できなくなった撹拌子(例えば、撹拌子224)を解放できることが観察されている。注意すべきこととして、吐出チップの角度が浅い時、例えば、輸送状態中に、流路を含む吐出チップ領域に堆積した沈殿物が動いている時は、重力を有効利用することができない。
沈殿した微粒子(例えば、図50に示した沈殿した微粒子604)によって形成された層の分解を試みるさらなる選択肢は、微小流体分注装置210の振動によって得られる。このような触振動(haptic vibration)は、流路(例えば、図48〜図50の流路246)を洗浄するのにも役立ち、ステップS808においてYESの判断が行われた時に、自動的に励起される。触振動の頻度および強度は、経験的に決定され、少なくとも一部は、流体内の微粒子の量によって決まる。
ステップS810における介入の後、手順は、ステップS800に戻る。
ステップS808における判断がNOである、すなわち、撹拌子224が固着している場合、異常な位相遅れが他の要因である、例えば、撹拌子224の磁石260が電磁場回転子164−2および電磁場発生装置164−3によって提供された回転中の磁場700により位相を中断しているものと仮定され、手順は、ステップS812に進む。
ステップS812において、回転中の磁場700の角度回転速度が減少する。回転中の磁場700の角度回転速度の補正時における負のオーバーシュートを回避するためには、角度回転速度の減少を徐々に行い、漸進的に、例えば、1%の速度減少量で行なってもよい。詳しく説明すると、マイクロコントローラ164−1は、磁場700の角度回転速度を特定の量だけ減らすためのプログラム命令を実行する。例えば、ステップS800〜S804に関する正常な位相遅れが再び達成されるまで、磁場700の角度回転速度を減らす。ステップS812の後、手順は、ステップS800に戻る。
ステップS800における判断を予め定義された数の状況、例えば、正常動作の撹拌子、固着した撹拌子、および回転中の磁場により位相を中断した撹拌子に簡略化できることが考慮され、ステップS800およびステップS808は、本質的に、3つの起こりうる結果を有する1つのステップに結合してもよい。
また、上記で得られた情報から、撹拌子224の位相遅れまたはピーク角度回転速度を様々なレベルの粘度と相互に関連付けることにより、例えば、粘度曲線を経験的に確立して、撹拌子224の位相遅れまたはピーク角度回転速度を粘度曲線と比較することにより、混合または非混合流体の粘度を推定することが可能である。デジタル方式で変化している磁場700に対しては、ステップ応答信号、例えば、磁場700の角度回転速度を段階的に増やすことによって、微小流体分注装置210の流体粘度の推定値を決定することもできる。
さらに、センサ164−4等の追加のセンサ(例えば、追加のホール効果センサ)を使用して、信号検出および輪郭作成をさらに向上させることができる。また、注意すべきこととして、比較的アナログの回転している磁場に対しては、デジタルホール効果センサを使用して、複合磁気強度輪郭を生成する際に振幅の代わりに時間周期を調べることができる。
センサ164−4のようなホール効果センサを使用する上記の方法の代わりに、センサ164−4が振動センサであってもよいことが考慮される。振動センサは、ホール効果センサによって生成された複合磁気強度輪郭から異なる信号標識を生成し、むしろ、振動センサは、上述した方法の複合磁気強度輪郭の代わりに、電気振動輪郭を直接生成する。このような場合、振動センサ(加速度、速度、または位置の)は、撹拌子224の磁石260と回転中の磁場700の間の磁力と反発力を変化させることによって生じる差を測定する。
例えば、撹拌子224の磁石260が正常に回転している場合、撹拌子224の磁石260と回転中の磁場700の間の位相遅れがセンサ164−4(振動センサ)に生じ、磁力により極めて均一な振動信号を生成するため、回転中の位相遅れは安定している(上述したステップS802も参照されたい)。
欠相(loss of phase)の異常な位相遅れ状況では、センサ164−4(振動センサ)に生じる撹拌子224の磁石260と磁場700の周期的な反発があるため、回転軸に平行な、例えば、撹拌子224の磁石260の極が磁場700の同極と一致する度に最も強い対応振動パルスを生成する。この状況において、撹拌子は、不規則且つ非効率的に回転している。
撹拌子が固着した状況において、撹拌子224の磁石260と磁場700の周期的な反発が回転の度に一度起こり、センサ164−4(振動センサ)は、回転軸に対して平行な最も強い信号を生成する。
撹拌子を使用して、流体分注装置内の流体流動を生成し、流体分注装置内に含まれる流体の再混合を起こすが、流体分注装置の流路によどみ領域が生成される可能性があることが認識されており、沈殿した微粒子は、流路を流れる流体に影響されない、および/または流路を流れる流体は、予期せぬ微粒子の堆積をもたらす可能性がある。このようなよどみ領域は、例えば、表面特徴(例えば、直交平面表面によって定義される角)に突然の変化がある流路内の位置に生成される。
図60は、図23に示した図面の一部をさらに拡大したものである。図60に示すように、流路246は、チャネル入口246−1とチャネル出口246−2の間に延伸する破線の矢印で示した通路246−6を定義する。撹拌子224は、回転した時に、チャネル入口246−1に流入し、通路246−6を通過し、チャネル出口246−2から流出する流体を生成する。
通路246−6は、外壁構造246−7、および凸状弓形壁246−3と推移径246−4、246−5によって形成された内壁構造246−3、246−4、246−5を有する。外壁構造246−7は、内壁構造246−3、246−4、246−5から離間する。
外壁構造246−7は、入口側壁650と、出口側壁652と、遠位壁部654とを含む。出口側壁652は、入口側壁650から離間する。遠位壁部654は、入口側壁650と出口側壁652の間に挟まれる。入口側壁650は、遠位壁部654に対して実質的に垂直であり、通路246−6の第1よどみ領域656を形成する第1隅構造246−8を定義する。出口側壁652は、遠位壁部654に対して実質的に垂直であり、通路246−6の第2よどみ領域658を形成する第2隅構造246−9を定義する。また、図18を参照すると、流体開口232−3は、外壁232−1を通って、第1隅構造246−8、すなわち、第1よどみ領域656と第2隅構造246−9、すなわち、第2よどみ領域658の間の流路246の遠位壁部654に延伸する。
図60〜図63を参照すると、分流特徴部286−1、再結合流特徴部286−2、および凹型円弧状表面286−3を有する単一構成部品である流体制御部286は、さらに、チャネル入口246−1に隣接して配置された入口導流部材660と、チャネル出口246−2に隣接して配置された出口導流部材652とを含む。入口導流部材660は、チャンバ238の流体入口242の一部であり、出口導流部材662は、チャンバ238の流体出口244の一部である。
さらに詳しく説明すると、チャンバ238の流体入口242は、分流特徴部286−1の吸入口壁部286−4および入口導流部材660と対向して結合した内周壁240の内周壁部240−4により定義される。内周壁240の内周壁部240−4および入口導流部材660は、流路246のチャネル入口246−1に向かう方向に横に集まるよう配向される。反対に、チャンバ238の流体出口244は、流体制御部286の再結合流特徴部286−2の排出口壁部286−5および出口導流部材662と対向して結合した内周壁240の内周壁部240−5により定義される。内周壁240の内周壁部240−5および出口導流部材62は、チャネル出口246−2から離れる流体流動方向に横に広がるよう配向される。
また、図61〜図63を参照すると、流体制御部286の分流特徴部286−1の吸入口壁部286−4は、近位端664−1、遠位端664−2、および第1高度664−3(図62)を有する。吸入口壁部286−4の近位端664−1は、急角度で凹型円弧状表面286−3を交差するよう設置され、第1頂点664−4(図61を参照)を形成する。同様に、流体制御部286の再結合流特徴部286−2の排出口壁部286−5は、近位端666−1、遠位端666−2、および高度666−3(図63)を有する。排出口壁部286−5の近位端666−1は、第2急角度で凹型円弧状表面286−3を交差するよう設置され、第2頂点666−4(図61を参照)を形成する。凹型円弧状表面286−3の湾曲全体は、第1頂点664−4と第2頂点666−4の間に延伸する。
入口導流部材660は、通路246−6内の第1隅構造246−8、すなわち、第1よどみ領域656に向かって流体流動の一部を導く入口撓み壁部(inlet deflection wall portion)660−1を有する表面構造を有する。入口撓み壁部660−1は、近位端660−2、遠位端660−3、および高度660−4を有する。入口撓み壁部660−1の近位端660−2は、鈍角(obtuse angle)で分流特徴部286−1の吸入口壁部286−4を交差するよう設置される。
図62に示すように、分流特徴部286−1の吸入口壁部286−4の高度664−3は、入口偏向壁部660−1の高度660−4よりも高く、入口導流部材660の表面構造をさらに定義して、三角形の形状を有する第1入口シーリング部660−5および台形の形状を有する第2入口シーリング部660−6を含む。第1入口シーリング部660−5は、入口撓み壁部660−1から流体制御部286の吸入口壁部286−4に向かって横に延伸するよう配置される。第2入口シーリング部660−6は、入口導流部材660の入口撓み壁部660−1から流体制御部286の吸入口壁部286−4に向かって横に延伸するよう配置される。第2入口シーリング部660−6は、第1入口シーリング部660−5から遠位に延長するよう配置され、第2入口シーリング部660−6および第1入口シーリング部660−5は、鈍角で交差するよう配置される。
図61〜図63を再度参照すると、出口導流部材662は、チャネル出口246−2付近の第2隅構造246−9、すなわち、第2よどみ領域668に1つ以上の過電流を生成しやすくする第2表面構造を有する。本実施形態において、出口導流部材662の第2表面構造は、チャンバ238およびチャネル中心点248に対して入口導流部材660構造の第1表面構造と対称である。出口導流部材662は、近位端662−2、遠位端662−3、および高度662−4を有する第2出口壁部662−1を有する。第2出口壁部662−1の近位端662−2は、第2鈍角で再結合流特徴部286−2の排出口壁部286−5を交差するよう設置される。
図63に示すように、分流特徴部286−1の排出口壁部286−5の高度666−3は、第2出口壁部662−1の高度662−4よりも高く、出口導流部材662の表面構造をさらに定義して、三角形の形状を有する第1出口シーリング部662−5および台形の形状を有する第2出口シーリング部662−6を含む。出口導流部材662の第1出口シーリング部662−5は、第2出口壁部662−1から再結合流特徴部286−2の排出口壁部286−5に向かって横に延伸するよう配置される。第2出口シーリング部662−6は、第2出口壁部662−1から排出口壁部286−5に向かって横に延伸するよう配置される。第2出口シーリング部662−6は、第1出口シーリング部662−5から遠位に延長するよう配置され、第2出口シーリング部662−6および第1出口シーリング部662−5は、鈍角で交差するよう配置される。
図64〜図71は、流体分注装置(例えば、微小流体分注装置750)の流路内のよどみ領域の可能性を減らすさらに別の実施形態に関するものである。本実施形態は、チャンバの壁構造を変更して表面特徴の突然の変化が生じるのを減らし、および/または流体分注装置の流路領域における直交壁の横の延伸を減らすために利用するものである。
微小流体分注装置750は、通常、筐体752と、吐出チップ118を含むTAB回路(例えば、上述したTAB回路114)とを含み、簡潔にするため、ここでは繰り返し説明しない。微小流体分注装置750は、流体含有粒子材料等の流体の供給を含むよう構成される。流体は、例えば、化粧品、潤滑剤、ペンキ、インク等であってもよい。
図64および図65を参照すると、筐体752は、本体754と、蓋756とを含む。また、図67、図69、および図70を参照すると、筐体752内には、ダイアフラム758および撹拌子760(図66を参照)が収容される。筐体752の構成部品(本体754および蓋756)および撹拌子760のそれぞれは、成形工程を使用して、プラスチックで作られる。ダイアフラム758は、成形工程を使用して、ゴムで作られる。
一般的に、流体(図示せず)は、密封領域、すなわち、本体754とダイアフラム758の間の流体リザーバ762に含まれる。撹拌子760は、流体を含む本体754とダイアフラム758の間の密封された流体リザーバ762内に存在する。撹拌子760を回転させて流体リザーバ762内で内部流体流動を生成することによって、流体リザーバ762の密封領域内に流体混合および微粒子の再配分を提供することができる。
また、図66〜図70を参照すると、筐体752の本体754は、ベース壁764、およびベース壁764と隣接する外周壁766を有する。外周壁766は、ベース壁764からベース壁764に対して実質的に直交する方向に向かって延伸するよう配向される。図67、図69、および図70に最も良く示すように、蓋756は、外周壁766を係合するよう構成される。そのため、外周壁766は、ベース壁764と蓋766の間に挟まれ、蓋766は、溶接、接着、またはスナップフィットやネジユニオン等の他の締結機構により、外周壁766の開放自由端に取り付けられる。蓋756は、撹拌子760およびダイアフラム758を設置した後、本体754に取り付けられる。
図69〜図71を参照すると、本体754の外周壁766は、外周壁766の隣接部分である外壁766−1を含む。外壁766−1は、平面を定義するチップ取り付け面766−2を有し、且つ外壁766−1の厚さを通過するチップ取り付け面766−2に隣接する流体開口766−3を有する。吐出チップ118は、チップ取り付け面766−2に取り付けられ、外壁766−1の流体開口766−3と流体連通する。そのため、吐出チップ118および関連する吐出ノズルは、流体吐出方向120−1がチップ取り付け面766−2の平面に対して実質的に直交するよう配向される。ベース壁764は、外壁766−1のチップ取り付け面766−2の平面に対して実質的に直交する平面に沿って配向される。
図66、図68、および図71を参照すると、筐体752の本体754は、また、外周壁766により定義される境界内に設置されたチャンバ768を含む。チャンバ768は、流体リザーバ762の一部を形成し、内部空間を定義するよう構成され、具体的には、ベース壁764を含み、丸い角を有するよう構成された内周壁770を有するため、チャンバ768内の流体流動を促進する。また、図67を参照すると、チャンバ768の内周壁770は、近位端770−1および遠位端770−2により区切られた高度範囲(height extent)を有する。近位端770−1は、ベース壁764と隣接し、且つベース壁764と推移径を形成することができる。このような刃半径は、鋭い角の数を減らすことによって、混合効力において役に立つ。遠位端770−2は、周縁端面770−3を有し、チャンバ768の側面開口を定義するよう構成される。周縁端面770−3は、平坦であってもよく、あるいは、複数の周縁リブまたはうねりを含み、ダイアフラム758と係合する有効な密封面を提供してもよい。そのため、チャンバ768とダイアフラム758を組み合わせて、可変容量を有する流体リザーバ762を定義する。チャンバ768の内周壁770の高度範囲は、ベース壁764に対して実質的に直交し、且つ外周壁766の対応する範囲に対して実質的に平行である。
図66、図69、および図70を参照すると、撹拌子760は、流体リザーバ762の可変容積内に存在する。さらに具体的に説明すると、図に示した向きにおいて、撹拌子760は、チャンバ768内に設置され、且つチャンバ768の内周壁770によって定義される境界内に設置される。撹拌子760は、回転軸772、および回転軸772から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル760−1、760−2、760−3、760−4を有する。撹拌子760のパドルの実際の数は、2つ、またはそれ以上であり、好ましくは、3つまたは4つであり、さらに好ましくは、4つであり、各隣接する対のパドルは、回転軸772の周りに同じ角度間隔を有する。
撹拌子760は、上述した駆動原理を用いて、外部磁場発生装置164(図1を参照)との相互作用により撹拌子760を駆動して回転軸772の周りを回転させるよう構成された磁石(例えば、永久磁石)(図示せず)を有する。本実施形態において、撹拌子760は、チャンバ768と遊動自在であり、外部磁場発生装置164により生成される電磁場の適用により、ベース壁764と接触するよう引き付けられる。撹拌子760は、主に、局部ドーナツ型の流動パターンにあるような中央の復路を有するいくつかの軸流動によって、撹拌子760の回転軸772と関連する中心領域を軸にして流体の旋回流を引き起こす。
図66〜図71に最も良く示すように、チャンバ768は、流体入口776および流体出口778を有し、それぞれ内周壁770の一部の中に形成され、流体入口776は、内周壁770の一部に沿って流体出口778から少し離れる。具体的に説明すると、内周壁770は、チャンバ768の流体入口776と流体出口778の間に設置された隔壁770−4(図66および図67を参照)を含む。本実施形態において、チャンバ768の流体入口776および流体出口778の構造は、チャンバ768およびチャネル中心点782に対して対称である。
「入口」および「出口」という用語は、本実施形態の複数のポート間の区別に使用する場合に便利な用語であり、撹拌子760の特定の回転方向と相互に関係がある。しかしながら、理解すべきこととして、特定のポートが吸入口として機能するか、排出口として機能するかを決定するのは、撹拌子760の回転方向であり、撹拌子760の回転方向を反転し、それゆえにチャンバ768内の各ポートの役割が逆になることは、本発明の範囲内である。
図66および図69〜図71に最も良く示すように、筐体752の本体754は、チャンバ768の内周壁770の一部(例えば、隔壁770−4)と吐出チップ118を運ぶ外周壁766の外壁766−1の間に挟まれた流路780を含む。流路780は、チャネル入口780−1およびチャネル出口780−2を有する。流路780の大きさ(例えば、高さ、幅、および形状)は、流体流動と流量速度の所望の組み合わせを提供して、チャネル内撹拌を容易にするために選択される。流路780は、チャンバ768の流体入口776、チャンバ768の流体出口778、および吐出チップ118を取り付ける外壁766−1の流体開口766−3のそれぞれと流体連通する。
流路780は、チャネル入口780−1とチャネル出口780−2の間に延伸する破線の矢印で示した通路780−3を定義する。流路780は、チャネル入口780−1とチャネル出口780−2の間に配置された内壁780−4を有し、流路780は、チャネル中心点782に関して対称であり、内壁780−4は、外壁766−1の流体開口766−3および吐出チップ118に面するよう配置される。同様に、流路780のチャネル入口780−1およびチャネル出口780−2の構造は、チャネル中心点782に対して対称である。通路780−3は、外壁766−1の流体開口766−3と流体連通する。
図67および図68を参照すると、流路780のチャネル入口780−1は、入口移行通路784を介してチャンバ768の流体入口776と流体連通する。入口移行通路784は、チャンバ768の流体入口776から流路780のチャネル入口780−1に延伸するよう配向される。入口移行通路784は、チャンバ768から外壁766−1の流体開口766−3に向かって方向786(図66、図67、および図70を参照)に集まる複数の表面788、789、790、792、794を有するため、入口移行通路784の断面積は、流路780の方向に向かって減少する。
図66〜図71を参照すると、入口移行通路784の複数の表面788、789、790、792、794は、傾斜フロア(ramp floor)788と、内壁789と、先細りシーリング(tapered ceiling)790と、角度付きシーリング部792と、傾斜側壁794とを含む。傾斜フロア788は、内壁789と傾斜側壁794の間に設置され、チャンバ768の流体入口776にあるベース壁764から流路780のチャネル入口780−1に向かって延伸するよう設置される。先細りシーリング790および傾斜側壁794のそれぞれは、チャンバ768の流体入口776にあり、且つ流路780に入る内周壁から、内壁766−1の内表面795に向かって延伸するよう設置される。角度付きシーリング部792は、先細りシーリング790から傾斜側壁794に移行する。
また、図66を参照すると、本実施形態において、傾斜フロア788は、第1移行ランプ部788−1および第2移行ランプ部788−2を有する。図71に最も良く示すように、第2移行ランプ部788−2は、第1移行ランプ部788−1よりも流路780のチャネル入口780−1の近くに設置される。第1移行ランプ部788−1は、ベース壁764に対して第1スロープ(slope)を有し、第2移行ランプ部788−2は、ベース壁764に対して第2スロープを有する。第2移行ランプ部788−2の第2スロープは、第1移行ランプ部788−1の第1スロープよりも急勾配である。
図66および図67を参照すると、流路780のチャネル出口780−2は、出口移行通路796を介してチャンバ768の流体出口778と流体連通する。出口移行通路796は、チャンバ768の流体出口778から流路780のチャネル出口780−2に延伸するよう配向される。出口移行通路796は、外壁766−1の流体開口766−3から離れ、チャンバ768に向かう方向786−1に広がる複数の表面798、799、800、802、804を有する。言い換えると、出口移行通路796の複数の表面798、799、800、802、804は、外壁766−1の流体開口766−3に向かい、チャンバ768から離れる方向に集まるため、出口移行通路796の断面積は、流路780の方向に向かって減少する。
本実施形態において、出口移行通路796は、入口移行通路784と同一に構成される。チャンバ768において、出口移行通路796は、隔壁770−4により入口移行通路784から離れる。また、本実施形態において、入口移行通路784および出口移行通路796は、チャンバ768に関して対称であり、且つチャネル中心点782に関して対称である。「入口」移行通路および「出口」移行通路という用語は、本実施形態の2つの移行通路間の区別に使用する場合に便利な用語であり、入口または出口機能のうちの1つを実行することについて、撹拌子760の特定の回転方向と相互に関係がある。しかしながら、理解すべきこととして、特定の移行通路が入口移行通路として機能するか、出口移行通路として機能するかを決定するのは、撹拌子760の回転方向であり、撹拌子760の回転方向を反転し、それゆえにそれぞれの移行通路の役割が逆になることは、本発明の範囲内である。
出口移行通路796の複数の表面798、799、800、802、04は、傾斜フロア798と、内壁799と、先細りシーリング800と、角度付きシーリング部802と、傾斜側壁804とを含む。傾斜フロア798は、内壁799と傾斜側壁804の間に設置され、チャンバ768の流体出口778にあるベース壁764から流路780のチャネル出口780−2に向かって延伸するよう設置される。先細りシーリング800および傾斜側壁804のそれぞれは、チャンバ768の流体出口778にあり、流路780に入る内周壁から内壁766−1の内表面795に向かって延伸するよう設置される。角度付きシーリング部802は、先細りシーリング800から傾斜側壁804に移行する。
本実施形態において、傾斜フロア798は、第1移行ランプ部798−1および第2移行ランプ部798−2を有する。第2移行ランプ部798−2は、第1移行ランプ部798−1よりも流路780のチャネル出口780―2の近くに設置される。第1移行ランプ部798−1は、ベース壁764に対して第1スロープを有し、第2移行ランプ部98−2は、ベース壁764に対して第2スロープを有する。第2移行ランプ部798−2の第2スロープは、第1移行ランプ部798−1の第1スロープよりも急勾配である。
図1〜5を参照すると、筐体112は、本体122と、蓋124と、エンドキャップ126とを含む。図72および図74を参照すると、本体122は、フィルホール122−1および注入栓(例えば、ボール)128を含む。本実施形態において、注入栓128は、ステンレス鋼ボールベアリングの形状であってもよい。図1に関連して図72〜図76を参照すると、筐体112内には、ダイアフラム130および複数の撹拌子132、135が収容される。本実施形態には、2つの撹拌子があり、撹拌子132および撹拌子135として個別に識別される。筐体112の構成部品および複数の撹拌子132、135のそれぞれは、成形工程を使用して、プラスチックで作られる。ダイアフラム130は、成形工程を使用して、ゴムで作られる。
一般的に、流体(図示せず)は、本体122内のフィルホール122−1(図72〜図74を参照)を介して密封領域、すなわち、本体122とダイアフラム130の間にある流体リザーバ136に運ばれる。流体リザーバ136内の背圧を設定した後、注入栓128をフィルホール122−1に挿入する(例えば、押圧する)ことによって背圧を維持し、空気が流体リザーバ136に浸み込む、あるいは流体リザーバ136から漏れ出るのを防ぐ。図1〜5を再度参照すると、その後、エンドキャップ126を吐出チップ118の反対側にある本体122/蓋124の結合部分の端部に配置する。撹拌子132、135は、流体を収容する本体122とダイアフラム130の間の密封された流体リザーバ136内に存在する。撹拌子132および撹拌子135を回転させて流体リザーバ136内に内部流体流動を生成することによって、流体リザーバ136の密封領域内に流体混合および微粒子の再配分を提供することができる。本実施形態において、以下に詳しく説明するように、撹拌子135の回転方向は、撹拌子132の回転方向と反対である。
また、図72〜図76を参照すると、筐体112の本体122は、ベース壁138、およびベース壁138と隣接する外周壁140を有する。外周壁140は、ベース壁138からベース壁138に対して実質的に直交する方向に延伸するよう配向される。図1〜図5を再度参照すると、蓋124は、外周壁140を係合するよう構成される。そのため、外周壁140は、ベース壁138と蓋124の間に挟まれ、蓋124は、溶接、接着、またはスナップフィットやネジユニオン等の他の締結機構により、外周壁140の開放自由端に取り付けられる。蓋124は、本体122の中に複数の撹拌子132、135(図74を参照)を挿入した後、および本体122の上にダイアフラム130(図72〜図74を参照)を設置した後、本体122に取り付けられる。
図72〜図76を参照すると、本体122の外周壁140は、外周壁140の隣接部分である外壁140−1を含む。図75に最も良く示すように、外壁140−1は、平面142(図72を参照)を定義するチップ取り付け面140−2を有し、且つ外壁140−1の厚さを通過するチップ取り付け面140−2に隣接する流体開口140−3を有する。吐出チップ118は、例えば、接着剤により、チップ取り付け面140−2に取り付けられ、外壁140−1の流体開口140−3(図74を参照)と流体連通する。そのため、図1、図72、および図73を参照すると、吐出チップ118の平面範囲は、平面142に沿って配向され、複数の吐出ノズル120は、流体吐出方向120−1が平面142に対して実質的に直交するよう配向される。ベース壁138は、外壁140−1の平面142に対して実質的に直交する平面146(72および図74を参照)に沿って配向される。
図74〜図77を参照すると、筐体112の本体122は、また、外周壁140により定義される境界内に設置されたチャンバ148を含む。チャンバ148は、流体リザーバ136の一部を形成し、内部空間を定義するよう構成され、具体的には、ベース壁138を含み、丸い角を有するよう構成された内周壁150を有するため、チャンバ148内の流体流動を促進する。複数の撹拌子132、135のそれぞれは、回転可能であり、流体リザーバ136の内周壁150によって定義される制限範囲内で、ベース壁138に沿って横方向および縦方向に移動可能である。本実施形態において、複数の撹拌子132、135のうちの撹拌子132は、撹拌子135よりも流体吸入口152および流体排出口154の近くに設置される。言い換えれば、図76に示すように、例えば、撹拌子132は、流体吸入口152および流体排出口154と撹拌子135の間に挟まれ、次に、図75に示すように、撹拌子132は、流体開口140−3と撹拌子135の間に挟まれる。
チャンバ148の内周壁150は、近位端150−1および遠位端150−2により区切られた範囲を有する。近位端150−1は、ベース壁138と隣接し、且つベース壁138と推移径を形成することができる。このような刃半径は、鋭い角の数を減らすことによって、混合効力に役に立つ。遠位端150−2は、チャンバ148の側面開口148−1において周縁端面150−3を定義するよう構成される。周縁端面150−3は、複数の周縁リブまたはうねりを含み、ダイアフラム130(図72〜図77を参照)と係合するための有効な密封面を提供してもよい。チャンバ148の内周壁150の範囲は、ベース壁138に対して実質的に直交し、且つ外周壁140(図75および図76を参照)の対応する範囲に対して実質的に平行である。
図76に最も良く示すように、チャンバ148は、流体吸入口152および流体排出口154を有し、それぞれ内周壁150の一部の中に形成される。「入口(inlet)」および「出口(outlet)」という用語は、本実施形態の複数のポート間の区別に使用する場合に便利な用語であり、複数の撹拌子132、135のうち、より流体吸入口152および流体排出口154の近くに設置された撹拌子(図76に示すように、例えば、撹拌子132)の特定の回転方向と相互に関係がある。言い換えると、特定のポートが吸入口として機能するか、排出口として機能するかを決定するのは、比較的近い撹拌子の回転方向であり、複数の撹拌子132、135の回転方向を反転し、それゆえにチャンバ148内の各ポートの役割が逆になることは、本発明の範囲内である。
図76に示すように、流体吸入口152は、内周壁150の一部に沿って流体排出口154からある距離だけ離間する。図74も参照すると、筐体112の本体122は、チャンバ148の内周壁150の一部と吐出チップ118を運ぶ外周壁140の外壁140−1の間に挟まれた流路156を含む。
流路156は、吐出チップ118の流域内の微粒子の沈殿を最小化するよう構成される。流路156は、例えば、経験的データを用いて、所望の流動率を提供し、同時に、流路156を流れる流体混合に対して許容範囲の流量速度を維持する大きさに形成される。本実施形態において、流路156は、U字型の細長い通路として構成される。流路156の大きさ(例えば、高さと幅、および形状)は、流体流動と流量速度の所望の組み合わせを提供して、チャネル内撹拌を容易にするために選択される。流路156は、チャンバ148の流体吸入口152をチャンバ148の流体排出口154と流体連通して接続し、且つ外周壁140の外壁140−1の流体開口140−3(図75を参照)もチャンバ148の流体吸入口152および流体排出口154(図76を参照)の両方と流体連通して接続するよう構成される。
図1、図72、および図73を再度参照すると、ダイアフラム130は、蓋124とチャンバ148の内周壁150の周縁端面150−3の間に配置される。蓋124を本体122に取り付けてダイアフラム130の周辺を圧縮することにより、ダイアフラム130と本体122の間に連続シールを形成する。さらに具体的に説明すると、ダイアフラム130は、流体リザーバ136を形成する際に、チャンバ148の内周壁150の周縁端面150−3とシール係合するよう構成される。そのため、チャンバ148とダイアフラム130を組み合わせて、可変容量を有する流体リザーバ136を定義する。
特に、図1および図72を参照すると、ダイアフラム130の外表面は、蓋124の中に設置された通気口124−1を介して大気に放出されるため、制御された負圧を流体リザーバ136内で維持することができる。ダイアフラム130は、ゴムで作られ、微小流体分注装置110から流体を使い果たした時にベース壁138に向かってつぶれるよう構成されたドーム部130−1を含み、チャンバ148内で所望の負圧を維持するため、流体リザーバ136の可変容量の有効体積(バルク領域とも称す)を変化させる。
図72〜図77を参照すると、撹拌子132は、流体リザーバ136の可変容積およびチャンバ148の中に存在し、且つその中に閉じ込められ、チャンバ148の内周壁150によって定義される境界内に設置される。
図78も参照すると、撹拌子132は、回転軸160、および回転軸160から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4を有し、回転軸160を軸にして回転方向160−1に回転して、撹拌子132の回転領域160−2を定義する。回転領域160−2は、回転軸160を軸にした撹拌子132の1回転を円形状に示すが、理解すべきこととして、撹拌子132の1回転内では、流体リザーバ136、ベース壁138、およびチャンバ148に相対する回転軸160の位置は、放射状に移行するため、撹拌子132の回転領域160−2に対して非円形(例えば、楕円形)になる可能性がある。図77に示すように、撹拌子132は、磁石162(例えば、対向する極、すなわち、北極と南極を有する永久磁石)を有する。
同様に、図78を再度参照すると、撹拌子135は、回転軸165、および回転軸165から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル135−1、135−2、135−3、135−4を有し、回転軸165を軸に回転方向165−1に回転して、撹拌子135の回転領域165−2を定義する。回転領域165−2は、回転軸165を軸にした撹拌子135の1回転を円形状に示すが、理解すべきこととして、撹拌子135の1回転内では、流体リザーバ136、ベース壁138、およびチャンバ148に相対する回転軸165の位置は、放射状に移行するため、撹拌子135の回転領域165−2対して非円形(例えば、楕円形)になる可能性がある。図77に示すように、撹拌子135は、磁石167(例えば、対向する極、すなわち、北極と南極を有する永久磁石)を有する。
本実施例において、図74〜図78を参照すると、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4は、撹拌子135の複数のパドル135−1、135−2、135−3、135−4と噛み合うため、撹拌子132の回転方向160−1は、撹拌子135の回転方向165−1の回転方向と反対である。また、本実施形態において、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4と撹拌子135の複数のパドル135−1、135−2、135−3、135−4の噛み合うタイミング順序(timing sequence)は、撹拌子132の磁石162と撹拌子135の磁石167の同極が反発して、撹拌子132と撹拌子135の反対の回転方向に役立つ順序である。図78に示すように、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4と撹拌子135の複数のパドル135−1、135−2、135−3、135−4の噛み合う関係は、撹拌子132の回転領域160−2と撹拌子135の回転領域165−2の重複をもたらす。
動作中、撹拌子132の磁石162および撹拌子135の磁石167のそれぞれは、外部磁場発生装置164(図1を参照)と干渉し、複数の撹拌子132、135をそれぞれの回転軸160、165を軸に回転させる。撹拌子132、135の回転原理は、外部磁場発生装置164により生成された十分強い外部磁場に磁石162、167を並べてから、外部磁場発生装置164により生成された外部磁場を制御された方法で回転させ、同極が反発し合い異極が引き合う磁石162、167の磁場の干渉により、および/またはお互いとの、または本体122の内周壁150との撹拌子132、135の衝突により、無秩序的な(chaotic)、いくぶん、不規則な(erratic)方法で、複数の撹拌子132、135を回転させるという原理である。外部磁場発生装置164により生成された外部磁場は、ステッパモータの操作と同様に電子的に回転させてもよく、あるいは回転シャフトを介して回転させてもよい。そのため、複数の撹拌子132、135は、回転軸160を軸にした撹拌子132の回転によって、および回転軸165を軸にした撹拌子135の回転によって、流体リザーバ136に流体混合を提供する効力がある。
本実施形態において、各撹拌子132および135は、それぞれの磁石162、167を有するが、当業者であれば認識できるように、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4と撹拌子135の複数のパドル135−1、135−2、135−3、135−4の噛み合う関係により、撹拌子132、135のうちの1つのみに磁石を含むことが可能である。例えば、撹拌子132は磁石162を含むが、撹拌子135は磁石を含まないものと仮定する。そのため、撹拌子132は、外部磁場発生装置164により生成された外部磁場と干渉するが、撹拌子135は干渉しない。しかしながら、撹拌子132の回転領域160−2と撹拌子135の回転領域165−2の重複により、噛み合う関係が生じるため、撹拌子135は、撹拌子132の回転によって回転するよう駆動される。
バルク領域における流体混合は、複数の撹拌子132、135の回転によって生じる流量速度に依存し、微粒子の沈殿した境界層において剪断応力を生成する。剪断応力が臨界剪断応力(経験的に決定される)よりも大きく、粒子移動を開始した時、沈殿した粒子が移動中の流体内に分配されるため、再混合が起こる。剪断応力は、粘度、粒子サイズ、および密度等の流体パラメータと、容器の形状、撹拌子幾何学的配置、移動面と静止面の間の流体厚、および回転速度等の機械的設計要因の両方に依拠する。
また、流体領域内で、例えば、流体リザーバ136、および吐出チップ118と関連する流路156内で、複数の回転子132、135を回転させて流体流動を生成することにより、混合されたバルク流体が吐出チップ118に提供されてノズル吐出を行うことを確実にするとともに、吐出チップ118に隣接する流体を流体リザーバ136のバルク領域に移動させて、流路156を流れるチャネル流体が流体リザーバ136のバルク流体と混合することを確実にすることにより、より均一な混合をもたらす。この流動は、主に、天然分布であるが、流量速度が臨界値以上の剪断応力を生成するのに十分である場合は、多少の混合が生じる。
撹拌子132の回転と撹拌子135の逆回転の組み合わせにより、撹拌子132の回転軸160および撹拌子135の回転軸165のそれぞれと関連する中央領域を軸にして流体を回転流動させる。本実施形態において、撹拌子132の回転軸160および撹拌子135の回転軸165は、流体リザーバ136によって定義された閉じ込め範囲内、およびチャンバ148内で移動可能である。
図74〜図78を参照すると、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4の各パドルは、各自由端頂点132−5を有する。図74を参照すると、回転抗力を減らすため、各パドルは、上下対称対の面取り面を含み、撹拌子132の回転方向160−1に対して先頭傾斜面132−6および後端傾斜面132−7を形成してもよい。撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4のそれぞれが錠剤または円筒形状を有することも考慮される。本実施形態において、撹拌子132は、2対の正反対向きのパドルを有し、正反対向きのパドルのうちの第1パドルは、第1自由端頂点132−5を有し、正反対向きのパドルのうちの第2パドルは、第2自由端頂点132−5を有する。
同様に、図74〜図78を参照すると、撹拌子135の複数のパドル135−1、135−2、135−3、135−4の各パドルは、各自由端頂点135−5を有する。図74を参照すると、回転抗力を減らすため、各パドルは、上下対称対の面取り面を含み、撹拌子135の回転方向160−1に対して先頭傾斜面135−6および後端傾斜面135−7を形成してもよい。撹拌子135の複数のパドル135−1、135−2、135−3、135−4のそれぞれが錠剤または円筒形状を有することも考慮される。本実施形態において、撹拌子135は、2対の正反対向きのパドルを有し、正反対向きのパドルのうちの第1パドルは、第1自由端頂点135−5を有し、正反対向きのパドルのうちの第2パドルは、第2自由端頂点135−5を有する。
本実施形態において、撹拌子132、135のそれぞれに対し、2対の正反対向きのパドルを形成する4つのパドルは、回転軸160、165の周りを90度単位で均等に間隔をあける。しかしながら、パドルの実際の数は、2つ、またはそれ以上であり、好ましくは、3つまたは4つであるが、さらに好ましくは、4つであり、各隣接する対のパドルは、回転軸160、165の各回転軸の周りに同じ角度間隔を有する。例えば、3つのパドルを有する撹拌子形状は、120度のパドル間隔を有し、4つのパドルを有するものは、90度のパドル間隔を有することができる。
図72〜図76を参照すると、複数の撹拌子132、135は、流体リザーバ136の可変容積内(図72および図74を参照)、より詳しく説明すると、チャンバ148の内周壁150によって定義される境界内(図75〜図77を参照)の移動のために設置される。
このように、本実施形態において、複数の撹拌子132、135は、流体リザーバ136(例えば、チャンバ148およびダイアフラム130)によって提供される閉じ込め面によって、流体リザーバ136内に閉じ込められる。各撹拌子132、135が流体リザーバ136内で移動可能な範囲は、半径(横/縦)方向に各撹拌子132、135とチャンバ148の内周壁150の間に提供される半径方向公差、およびチャンバ148のベース壁138とダイアフラム130の組み合わせによって提供される各撹拌子132、135と軸方向リミットの間の軸方向交差により決定される。
そのため、図73〜図76を参照すると、複数の撹拌子132、135の回転軸160、165は、流体リザーバ136の閉じ込め面(例えば、チャンバ148とダイアフラム130の内表面)によって可能な範囲まで、流体リザーバ136内で、半径方向および軸方向に(例えば、縦方向、横方向、および/または垂直方向に)自由に動くことができる。このような閉じ込め面は、チャンバ148のベース壁138の平面146および/または流体吐出方向120−1に対して予め定義された角度範囲(例えば、垂直に±45度)内になるよう、複数の撹拌子132、135の回転軸160、165の傾斜を制限する。言い換えると、複数の撹拌子132、135の回転軸160、165は、流体リザーバ136内で半径方向および軸方向に移動可能であり、チャンバ148のベース壁138の平面146および/または流体吐出方向120−1に対して、垂直に±45度の角度範囲に傾斜してもよい。
本実施形態において、図74〜図77を参照すると、複数の撹拌子132、135は、流体リザーバ136内に移動可能に閉じ込められ、流体リザーバ136の閉じ込め面は、撹拌子132の向きを維持するため、複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4の各パドルの自由端頂点132−5は、回転子132が回転軸160を軸にして回転するにつれ、流体入口152、流体出口154、流路156、流体開口140−3、および吐出チップ118に周期的且つ断続的に面し、流体入口152、流体出口154、流路156、流体開口140−3、および吐出チップ118に向かう、または離れるよう複数の撹拌子132、135を移動させる。
本発明の1つの側面に基づき、流体リザーバ136内の複数の撹拌子132、135の位置の移動をもたらすために、まず、外部磁場発生装置168(図1を参照)を励磁して、撹拌子132の磁石162(図77を参照)および撹拌子135の磁石167と相互に作用させる。外部磁場発生装置168によって生成された磁場が回転している場合、複数の撹拌子132、135は、磁場により回転する傾向にある。次に、微小流体分注装置110の筐体112を外部磁場発生装置168に相対して、または逆に移動させることができる。
つまり、複数の撹拌子132、135の磁石162、167は、外部磁場発生装置168によって生成された磁場と引き合うため、撹拌子132の回転軸160および回転領域160−2と、撹拌子135の回転軸165および回転領域165−2は、微小流体分注装置110の筐体112の位置に対する外部磁場発生装置168の位置の変化により、流体リザーバ136およびチャンバ148内に再配置される。複数の撹拌子132、135を外部磁場発生装置168によって生成された磁場と引き合うことによって、撹拌子132の回転軸160および撹拌子135の回転軸165は、同じ空間を占有しようとするが、それは可能ではないため、撹拌子135に対する撹拌子132の不規則な半径方向運動をもたらし、撹拌子132、135は、より大きな面積を掃引する。また、同じ空間を占有しようとすることにより、撹拌子132と撹拌子135の断続的な径方向の衝撃が生じ、その結果、流体リザーバ136に沈殿した微粒子を解きほぐすという振動効果の利点をもたらす。
図79〜図84を参照すると、図1〜図5および図72〜図77に示した本体122と置き換えられる別の本体200を示す。本体200は、分離壁202を含む以外は、本体122と全て同じである。そのため、本体122と本体200に共通する特徴に関する説明は、本体200にも適用されるため、本体122と本体200に共通する特徴ついては説明を省略し、簡潔にする。詳しく説明すると、本体200と本体122の間の相違点は、本体200に分離壁202が含まれることであり、以下に、詳しく説明する。
図84を参照すると、分離壁202は、ベース壁138とダイアフラム130の間の流体リザーバ136内に位置して、流体リザーバ136、次に、チャンバ148を第1領域204および第2領域206に分割する(図83も参照)。図79〜図82を参照すると、分離壁202は、少なくとも1つの横断開口208を有し、本実施形態では、横断開口208−1、横断開口208−2、横断開口208−3、横断開口208−4、および横断開口208−5として個別に識別される複数の横断開口208を含む。複数の横断開口208のそれぞれは、第1領域204を第2領域206と流体連通して接続する。図83も参照すると、分離壁202は、複数の撹拌子132、135の撹拌子132と撹拌子135の間に挟まるため、撹拌子132は、全体が第1領域204に位置し、撹拌子135は、全体が第2領域206に位置する。
図79〜図81に最も良く示すように、図84を参照すると、分離壁202は、流体リザーバ136およびチャンバ148から流体を使い果たした時にベース壁138に向かってダイアフラム130をつぶしやすい輪郭形状を有する。また、分離壁202の形状(例えば、高さ)は、複数の撹拌子132、135のいずれかとダイアフラム130が接触するのを防ぐために選択される。本実施形態において、図82も参照すると、個別にポスト(post)211−1、ポスト211−2、ポスト211−3、およびポスト211−4として識別される4つのポスト211がある。ポスト211のそれぞれは、ベース壁138に実質的に垂直な方向に、ベース壁138からそれぞれ自由端頂点212−1、自由端頂点212−2、自由端頂点212−3、および自由端頂点212−4に延伸する。つまり、本実施形態において、分離壁202のポスト211のそれぞれは、ベース壁138から片持ち式に(in a cantilever manner)延伸する。
そのため、図83および図84を参照すると、少なくとも一部の分離壁202は、各撹拌子132、135の高さよりも高い。本実施形態において、図79〜図82を参照すると、ポスト211の外側のポスト211−1、211−4は、ベース壁138から測定した長さと同じであり、ポスト211の中央のポスト211−2、211−3は、ベース壁138から測定した長さと同じであり、中央のポスト211−2、211−3は、外側のポスト211−1、211−4よりも長い。本実施形態において、ポスト211の中央のポスト211−2、211−3のそれぞれのベース壁138から各自自由端頂点までの範囲は、各撹拌子132、135の高さよりも長い(図81、図83、および図84を参照)。
図79、図80、および図82に示すように、複数の横断開口208のそれぞれの横断開口は、第1領域204と第2領域206の間の流体連通を容易にするため、間隔があいた複数のポスト211のうちの隣接するポスト間に存在する。図82を参照すると、例えば、本実施形態において、横断開口208−1は、内周壁150とポスト211−1の間に設置され;横断開口208−2は、ポスト211−1とポスト211−2の間に設置され;横断開口208−3は、ポスト211−2とポスト211−3の間に設置され;横断開口208−4は、ポスト211−3とポスト211−4の間に設置され、横断開口208−5は、ポスト211−4と内周壁150の間に設置される。
図85に示すように、撹拌子132の回転軸160−2は、全体が第1領域204内に位置する。同様に、撹拌子135の回転軸165−2は、全体が第2領域206内に位置する。そのため、図77〜図78に示した分離されない実施形態とは逆に、分離壁202を有する本体200は、撹拌子135の回転軸165−2から撹拌子132の回転軸160−2を分離する。分離壁202は、撹拌子132の回転軸160−2が撹拌子135の回転軸165−2と重複する、すなわち、交差するのを防ぐ。次に、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4が撹拌子135の複数のパドル135−1、135−2、135−3、135−4と噛み合うのを防ぐ。そのため、図79〜図85の実施形態において、撹拌子132および撹拌子135のそれぞれの回転方向は、逆の回転方向であっても、同じ回転方向であっても、あるいは同じ回転方向と逆の回転方向を周期的に変化させてもよい。
一般的に、流体(図示せず)は、本体122内のフィルホール122−1(図72および図86〜図88を参照)を介して密封領域、すなわち、本体122とダイアフラム130の間にある流体リザーバ136に運ばれる。流体リザーバ136内の背圧を設定した後、注入栓128をフィルホール122−1に挿入する(例えば、押圧する)ことによって背圧を維持し、空気が流体リザーバ136に浸み込む、あるいは流体リザーバ136から漏れ出るのを防ぐ。図1〜図5を再度参照すると、その後、エンドキャップ126を吐出チップ118の反対側にある本体122/蓋124の結合部分の端部に配置する。撹拌子132は、流体を収容する本体122とダイアフラム130の間の密封された流体リザーバ136内に存在する。撹拌子132を回転させて流体リザーバ136内に内部流体流動を生成することによって、流体リザーバ136の密封領域内に流体混合および微粒子の再配分を提供することができる。
図72および図86〜図89を参照すると、筐体112の本体122は、ベース壁138、およびベース壁138と隣接する外周壁140を有する。外周壁140は、ベース壁138からベース壁138に対して実質的に直交する方向に延伸するよう配向される。図1〜図5を再度参照すると、蓋124は、外周壁140を係合するよう構成される。そのため、外周壁140は、ベース壁138と蓋124の間に挟まれ、蓋124は、溶接、接着、またはスナップフィットやネジユニオン等の他の締結機構により、外周壁140の開放自由端に取り付けられる。蓋124は、ダイアフラム130(図72を参照)および撹拌子132(図86を参照)を本体122内に設置した後、本体122に取り付けられる。
図72および図86〜図89を参照すると、本体122の外周壁140は、外周壁140の隣接部分である外壁140−1を含む。図86に最も良く示すように、外壁140−1は、平面142(図72を参照)を定義するチップ取り付け面140−2を有し、且つ外壁140−1の厚さを通過するチップ取り付け面140−2に隣接する流体開口140−3を有する。吐出チップ118は、例えば、接着剤により、チップ取り付け面140−2に取り付けられ、外壁140−1の流体開口140−3(図86を参照)と流体連通する。そのため、吐出チップ118の平面範囲は、平面142に沿って配向され、複数の吐出ノズル120は、流体吐出方向120−1が平面142に対して実質的に直交するよう配向される。ベース壁138は、外壁140−1の平面142に対して実質的に直交する平面146(図72および図86を参照)に沿って配向される。
図86〜図89を参照すると、筐体112の本体122は、また、外周壁140により定義される境界内に設置されたチャンバ148を含む。チャンバ148は、流体リザーバ136の一部を形成し、内部空間を定義するよう構成され、具体的には、ベース壁138を含み、丸い角を有するよう構成された内周壁150を有するため、チャンバ148内の流体流動を促進する。撹拌子132は、流体リザーバ136の内周壁150によって定義される制限範囲内で、ベース壁138に沿って横方向および縦方向に移動可能である。
チャンバ148の内周壁150は、近位端150−1および遠位端150−2により区切られた範囲を有する。近位端150−1は、ベース壁138と隣接し、且つベース壁138と推移径を形成することができる。このような刃半径は、鋭い角の数を減らすことによって、混合効力に役に立つ。遠位端150−2は、チャンバ148の側面開口148−1において周縁端面150−3を定義するよう構成される。周縁端面150−3は、複数の周縁リブまたはうねりを含み、ダイアフラム130(図72を参照)と係合するための有効な密封面を提供してもよい。チャンバ148の内周壁150の範囲は、ベース壁138に対して実質的に直交し、且つ外周壁140(図86を参照)の対応する範囲に対して実質的に平行である。
図87に最も良く示すように、チャンバ148は、流体吸入口152および流体排出口154を有し、それぞれ内周壁150の一部の中に形成される。「入口(inlet)」および「出口(outlet)」という用語は、本実施形態の複数のポート間の区別に使用する場合に便利な用語であり、撹拌子132の特定の回転方向と相互に関係がある。しかしながら、理解すべきこととして、特定のポートが吸入口として機能するか、排出口として機能するかを決定するのは、撹拌子132の回転方向であり、撹拌子132の回転方向を反転し、それゆえにチャンバ148内の各ポートの役割が逆になることは、本発明の範囲内である。
流体吸入口152は、内周壁150の一部に沿って流体排出口154から少し離れる。図89に最も良く示すように、筐体112の本体122は、チャンバ148の内周壁150の一部と吐出チップ118を運ぶ外周壁140の外壁140−1の間に挟まれた流路156を含む。
流路156は、吐出チップ118の流域内の微粒子の沈殿を最小化するよう構成される。流路156は、例えば、経験的データを用いて、所望の流動率を提供し、同時に、流路156を流れる流体混合に対して許容範囲の流量速度を維持する大きさに形成される。本実施形態において、流路156は、U字型の細長い通路として構成される。流路156の大きさ(例えば、高さと幅、および形状)は、流体流動と流量速度の所望の組み合わせを提供して、チャネル内撹拌を容易にするために選択される。流路156は、チャンバ148の流体吸入口152をチャンバ148の流体排出口154と流体連通して接続し、且つ外周壁140の外壁140−1の流体開口140−3(図86を参照)もチャンバ148の流体吸入口152および流体排出口154(図87を参照)の両方と流体連通して接続するよう構成される。
図1、図72、および図86を再度参照すると、ダイアフラム130は、蓋124とチャンバ148の内周壁150の周縁端面150−3の間に配置される。蓋124を本体122に取り付けてダイアフラム130の周辺を圧縮することにより、ダイアフラム130と本体122の間に連続シールを形成する。さらに具体的に説明すると、ダイアフラム130は、流体リザーバ136を形成する際に、チャンバ148の内周壁150の周縁端面150−3とシール係合するよう構成される。そのため、チャンバ148とダイアフラム130を組み合わせて、可変容量を有する流体リザーバ136を定義する。
特に、図1および図9を参照すると、ダイアフラム130の外表面は、蓋124の中に設置された通気口124−1を介して大気に放出されるため、制御された負圧を流体リザーバ136内で維持することができる。ダイアフラム130は、ゴムで作られ、微小流体分注装置110から流体を使い果たした時にベース壁138に向かってつぶれるよう構成されたドーム部130−1を含み、チャンバ148内で所望の負圧を維持するため、流体リザーバ136の可変容量の有効体積(ここでは、バルク領域とも稱す)を変化させる。
図72、および図86〜図89を参照すると、撹拌子132は、流体リザーバ136およびチャンバ14の可変容量の中に移動可能に存在し、且つその中に閉じ込められ、チャンバ148の内周壁150によって定義される境界内に設置される。本実施形態において、撹拌子132は、回転軸160、および回転軸160から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4を有する。撹拌子132は、外部磁場発生装置164(図1を参照)との相互作用により撹拌子132を駆動して回転軸160の周りを回転させるよう構成された磁石162(例えば、永久磁石)(図88を参照)を有する。撹拌子132の回転原理は、外部磁場発生装置164により生成された十分強い外部磁場に磁石162を並べてから、外部磁場発生装置164により生成された外部磁場を制御された方法で回転させて、撹拌子132を回転するという原理である。外部磁場発生装置164により生成された外部磁場は、ステッパモータの操作と同様に電子的に回転させてもよく、あるいは回転シャフトを介して回転させてもよい。そのため、撹拌子132は、回転軸160を回る撹拌子132の回転によって、流体リザーバ136に流体混合を提供する効力がある。
バルク領域における流体混合は、撹拌子132の回転によって生じる流量速度に依存し、微粒子の沈殿した境界層において剪断応力を生成する。剪断応力が臨界剪断応力(経験的に決定される)よりも大きく、粒子移動を開始した時、沈殿した粒子が移動中の流体内に分配されるため、再混合が起こる。剪断応力は、粘度、粒子サイズ、および密度等の流体パラメータと、容器の形状、撹拌子132の幾何学的配置、移動面と静止面の間の流体厚、および回転速度等の機械的設計要因の両方に依拠する。
流体領域内で、例えば、流体リザーバ136、および吐出チップ118と関連する流路156内で、撹拌子132を回転させて流体流動を生成することにより、混合されたバルク流体が吐出チップ118に提供されてノズル吐出を行うことを確実にするとともに、吐出チップ118に隣接する流体を流体リザーバ136のバルク領域に移動させて、流路156を流れるチャネル流体が流体リザーバ136のバルク流体と混合することを確実にすることにより、より均一な混合をもたらす。この流動は、主に、天然分布であるが、流量速度が臨界値以上の剪断応力を生成するのに十分である場合は、多少の混合が生じる。
撹拌子132は、主に、局部ドーナツ型の流動パターンにあるような中央の復路を有するいくつかの軸流動により、撹拌子132の回転軸160と関連する中心領域を軸にして流体の旋回流を引き起こす。本実施形態では、撹拌子132の回転軸160が流体リザーバ136によって定義される制限範囲内で移動可能であることが好ましい。
図86〜図89を参照すると、撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4の各パドルは、各自由端頂点132−5を有する。図87〜図89を参照すると、回転抗力を減らすため、各パドルは、上下対称対の面取り面を含み、撹拌子132の回転方向160−1に対して先頭傾斜面132−6および後端傾斜面132−7を形成してもよい。撹拌子132の複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4のそれぞれが錠剤または円筒形状を有することも考慮される。本実施形態において、撹拌子132は、2対の正反対向きのパドルを有し、正反対向きのパドルのうちの第1パドルは、第1自由端頂点132−5を有し、正反対向きのパドルのうちの第2パドルは、第2自由端頂点132−5を有する。
本実施形態において、2対の正反対向きのパドルを形成する4つのパドルは、回転軸160の周りを90度単位で均等に間隔をあける。しかしながら、撹拌子132のパドルの実際の数は、2つ、またはそれ以上であり、好ましくは、3つまたは4つであり、さらに好ましくは、4つであり、各隣接する対のパドルは、回転軸160の周りに同じ角度間隔を有する。例えば、3つのパドルを有する撹拌子132の形状は、120度のパドル間隔を有し、4つのパドルを有するものは、90度のパドル間隔を有する。
図72および図86〜図89を参照すると、撹拌子132は、流体リザーバ136の可変容積内(図72を参照)、より詳しく説明すると、チャンバ148の内周壁150によって定義される境界内(図86〜図89を参照)の移動のために設置される。
このように、本実施形態において、撹拌子132は、流体リザーバ136(例えば、チャンバ148およびダイアフラム130)によって提供される閉じ込め面によって、流体リザーバ136内に閉じ込められる。各撹拌子132、135が流体リザーバ136内で移動可能な範囲は、半径(横/縦)方向に各撹拌子132、135とチャンバ148の内周壁150の間に提供される半径方向公差、およびチャンバ148のベース壁138とダイアフラム130の組み合わせによって提供される各撹拌子132、135と軸方向リミットの間の軸方向交差により決定される。
そのため、図86〜図89を参照すると、撹拌子132の回転軸160は、流体リザーバ136の閉じ込め面(例えば、チャンバ148とダイアフラム130の内表面)によって可能な範囲まで、流体リザーバ136内で、半径方向および軸方向に(例えば、縦方向、横方向、および/または垂直方向に)自由に動くことができる。このような閉じ込め面は、チャンバ148のベース壁138の平面146および/または流体吐出方向120−1に対して予め定義された角度範囲(例えば、垂直に±45度)内になるよう撹拌子132の回転軸160の傾斜を制限する。言い換えると、撹拌子132の回転軸160は、流体リザーバ136内で半径方向および軸方向に移動可能であり、チャンバ148のベース壁138の平面146および/または流体吐出方向120−1に対して垂直に±45度の角度範囲に傾斜してもよい。
本実施形態において、図72および図86〜図89を参照すると、撹拌子132は、流体リザーバ136内に移動可能に閉じ込められ、流体リザーバ136の閉じ込め面は、撹拌子132の向きを維持するため、複数のパドル132−1、132−2、132−3、132−4の各パドルの自由端頂点132−5は、流路156に周期的に面し、次に、撹拌子132が回転軸160を軸にして回転するにつれ、チップ118と流体連通している流体開口140−3に向かって断続的に面し、そして、流体入口152、流体出口154、流路156、流体開口140−3、および吐出チップ118に向かう、または離れるよう撹拌子132を移動させる。
本発明の1つの側面に基づき、流体リザーバ136内の撹拌子132の位置の移動をもたらすために、まず、外部磁場発生装置164(図1を参照)を励磁して、撹拌子132の磁石162(図87を参照)(例えば、永久磁石)と相互に作用させる。外部磁場発生装置164によって生成された磁場が回転している場合、撹拌子132は、磁場により回転する傾向にある。次に、微小流体分注装置110の筐体112を外部磁場発生装置164に相対して、または逆に移動させることができる。つまり、撹拌子132の磁石162は、外部磁場発生装置164によって生成された磁場と引き合うため、撹拌子132の回転軸160は、微小流体分注装置110の筐体112の位置に対する外部磁場発生装置164の位置の変化により、流体リザーバ136内に再配置される。
撹拌子132の回転軸160の移動パターンは、線状(例えば、縦、横、対角線、X型、Z型等)であってもよく、あるいは非線状(例えば、曲線、円形、楕円形、8字形パターン等)であってもよい。
図90〜図100は、本発明の別の実施形態を示したものであり、本実施例では、微小流体分注装置210の形態で示したものである。微小流体分注装置110と微小流体分注装置210の両方に共通の素子は、共通の素子番号を使用して示し、簡潔にするため、以下、詳細については説明を省略する。
微小流体分注装置210は、通常、筐体212と、TAB回路114とを含み、微小流体分注装置210は、微粒子搬送流体等の流体の供給を含むよう構成され、TAB回路114は、筐体212からの流体の吐出を容易にするよう構成される。
図90〜図92に最も良く示すように、筐体212は、本体214と、蓋216と、エンドキャップ218と、注入栓220(例えば、ボール)とを含む。筐体212内には、ダイアフラム222、撹拌子224、およびガイド部226が収容される。筐体212の構成部品、撹拌子224、およびガイド部226のそれぞれは、成形工程を使用して、プラスチックで作られる。ダイアフラム222は、成形工程を使用して、ゴムで作られる。また、本実施形態において、注入栓220は、ステンレス鋼ボールベアリングの形状であってもよい。
図91を参照すると、一般的に、流体(図示せず)は、本体214内のフィルホール214−1を介して密封領域、すなわち、本体214とダイアフラム222の間の流体リザーバ228に運ばれる。流体リザーバ228内の背圧を設定した後、注入栓220をフィルホール214−1に挿入する(例えば、押圧する)ことによって背圧を維持し、空気が流体リザーバ228に浸み込む、あるいは流体リザーバ228から漏れ出るのを防ぐ。その後、エンドキャップ218を吐出チップ118の反対側にある本体214/蓋216の結合部分の端部に配置する。撹拌子224は、流体を含む本体214とダイアフラム222の間の密封された流体リザーバ228内に存在する。撹拌子224を回転させて流体リザーバ228内で内部流体流動を生成することによって、流体リザーバ228の密封領域内に流体混合および微粒子の再配分を提供することができる。
また、図93および図94も参照すると、筐体212の本体214は、ベース壁230、およびベース壁230と隣接する外周壁232を有する。外周壁232は、ベース壁230からベース壁230に対して実質的に直交する方向に向かって延伸するよう配向される。また、図91および図92を参照すると、蓋216は、外周壁232を係合するよう構成される。そのため、外周壁232は、ベース壁230と蓋216の間に挟まれ、蓋216は、溶接、接着、またはスナップフィットやネジユニオン等の他の締結機構により、外周壁232の開放自由端に取り付けられる。
図19〜図94を参照すると、本体214の外周壁232は、外周壁232の連続部分である内壁232−1を含む。外壁232−1は、チップ取り付け面232−2、および外壁232−1の厚さを通過するチップ取り付け面232−2に隣接する流体開口232−3を有する。
図92〜図94を参照すると、チップ取り付け面232−2は、平面234を定義する。吐出チップ118は、接着剤を介して、チップ取り付け面232−2に取り付けられ、外壁232−1の流体開口232−3と流体連通する。吐出チップ118の平面範囲は、平面234に沿って配向され、複数の吐出ノズル120(図1を参照)は、流体吐出方向120−1が平面234に対して実質的に直交するよう配向される。ベース壁230は、外壁232−1の平面234に対して実質的に直交し、且つ流体吐出方向120−1に対して実質的に平行な平面236に沿って配向される(図90および図93を参照)。
図91〜図94に示すように、筐体212の本体214は、外周壁232によって定義される境界内に設置されたチャンバ238を含む。チャンバ238は、流体リザーバ228の一部を形成し、内部空間を定義するよう構成され、具体的には、ベース壁230を含み、丸い角を有するよう構成された内周壁240を有するため、チャンバ128内の流体流動を促進する。撹拌子224は、流体リザーバ228内、および内周壁240によって定義された境界内に、ガイド部226によって横方向および縦方向に設置される。ガイド部226は、撹拌子224の回転軸250に対して実質的に垂直な少なくとも1つの方向に撹拌子224の移動を容易にする。
図92〜図94を参照すると、チャンバ238の内周壁240は、近位端240−1および遠位端240−2により区切られた範囲を有する。近位端240−1は、ベース壁230と隣接し、好ましくは、ベース壁230と推移径を形成する。遠位端240−2は、チャンバ238の側面開口238−1において周縁端面240−3を定義するよう構成される。周縁端面240−3は、複数の周縁リブまたはうねりを含み、ダイアフラム222と係合するための有効な密封面を提供してもよい。チャンバ238の内周壁240の範囲は、ベース壁230に対して実質的に直交し、且つ外周壁232の対応する範囲に対して実質的に平行である。
図95および図96に示すように、チャンバ238は、流体吸入口242および流体排出口244を有し、それぞれ内周壁240の一部の中に形成される。流体吸入口242は、内周壁240の一部に沿って流体排出口244からある距離だけ離間する。「入口」および「出口」という用語は、本実施形態の複数のポート間の区別に使用する場合に便利な用語であり、撹拌子224の特定の回転方向250−1と相互に関係がある。しかしながら、理解すべきこととして、特定のポートが吸入口として機能するか、排出口として機能するかを決定するのは、撹拌子224の回転方向であり、撹拌子224の回転方向を反転し、それゆえにチャンバ238内の各ポートの役割が逆になることは、本発明の範囲内である。
図96に最も良く示すように、筐体212の本体214は、チャンバ238の内周壁240の一部と吐出チップ118を運ぶ外周壁232の外壁232−1の間に挟まれた流路246を含む。流路246は、流体開口232−3、次に、吐出チップ118の領域に沈殿する微粒子を最小化するよう構成される。
本実施形態において、流路246は、チャネル入口246−1およびチャネル出口246−2を有するU字型の細長い通路として構成される。流路246の大きさ(例えば、高さと幅、および形状)は、流体流動と流量速度の所望の組み合わせを提供して、チャネル内撹拌を容易にするために選択される。
流路246は、チャンバ238の流体入口242をチャンバ238の流体出口244と流体連通して接続し、且つ外周壁232の外壁232−1の流体開口232−3もチャンバ238の流体入口242と流体出口244の両方と流体連通して接続するよう構成される。具体的に説明すると、流路246のチャネル入口246−1は、チャンバ238の流体入口242に隣接して設置され、流路246のチャネル出口246−2は、チャンバ238の流体出口244に隣接して設置される。本実施形態において、チャンバ238の流体入口242および流体出口244の構造は、対称である。チャンバ238の流体吸入口242および流体排出口244のそれぞれは、流体吸入口242および流体排出口244のそれぞれが流路246に向かうそれぞれの方向に集まるよう構成された傾斜ランプ構造を有することができる。
流路246は、チャネル入口246−1とチャネル出口246−2の間に配置された凸状弓形壁246−3を有し、流路246は、チャネル中心点248に対して対称である。同様に、流路246の凸状弓形壁246−3は、チャンバ238の内部空間から内周壁240の反対側にあるチャンバ238の流体吸入口242と流体排出口244の間に配置され、凸状弓形壁246−3は、外壁232−1の流体開口232−3および流体吐出チップ118に面するよう配置される。
凸状弓形壁246−3は、吐出チップ118に対して実質的に平行な流体流動を生成するよう構成される。本実施形態において、凸状弓形壁246−3の縦方向範囲は、流体開口232−3に面するとともに、吐出チップ118に対して実質的に平行な半径を有し、且つチャネル入口246−1およびチャネル出口246−2の平面にそれぞれ隣接して設置された推移径246−4、246−5を有する。凸状弓形壁246−3の半径および推移径は、流体流動効率に役に立つ。凸状弓形壁246−3と流体吐出チップ118の間の距離は、チャネル中心点248において最も狭く、流体吐出チップ118の縦方向範囲の中心点と一致し、次に、外壁232−1の流体開口232−3の縦方向範囲の中心点と一致する。
図91を再度参照すると、ダイアフラム222は、蓋216とチャンバ238の内周壁240の周縁端面240−3の間に配置される。蓋216を本体214に取り付けてダイアフラム222の周辺を圧縮することにより、ダイアフラム222と本体122の間に連続シールを形成する。さらに具体的に説明すると、ダイアフラム222は、流体リザーバ228を形成する時に、チャンバ238の内周壁240の周縁端面240−3とシール係合するよう構成される。そのため、チャンバ238とダイアフラム222を組み合わせて、可変容量を有する流体リザーバ228を定義する。
ダイアフラム222の外表面は、蓋216の中に設置された通気口216−1を介して大気に放出されるため、制御された負圧を流体リザーバ228内で維持することができる。ダイアフラム222は、ゴムで作られ、微小流体分注装置210から流体を使い果たした時にベース壁230に向かってつぶれるよう構成されたドーム部222−1を含み、チャンバ238内で所望の負圧を維持するため、流体リザーバ228の可変容量の有効体積を変化させる。
図91を参照すると、撹拌子224は、流体リザーバ228の可変容積およびチャンバ238の中に存在し、且つその中に閉じ込められ、チャンバ238の内周壁240によって定義される境界内に設置される。また、図92〜図94および図96〜図100も参照すると、撹拌子224は、回転軸250、および回転軸250から離れる方向に放射状に延伸する複数のパドル252、254、256、258を有する。撹拌子224は、外部磁場発生装置164(図1を参照)との相互作用により撹拌子224を駆動して回転軸250の周りを回転させるよう構成された磁石262(例えば、永久磁石)(図91、図96、および図100を参照)を有する。本実施形態において、撹拌子224は、回転軸250の周りを90度単位で均等に間隔をあけた2対の正反対向きのパドルを有する。しかしながら、撹拌子224のパドルの実際の数は、2つ、またはそれ以上であり、好ましくは、3つまたは4つであり、さらに好ましくは、4つであり、各隣接する対のパドルは、回転軸250の周りに同じ角度間隔を有する。例えば、3つのパドルを有する撹拌子224の形状は、120度のパドル間隔を有し、4つのパドルを有するものは、90度のパドル間隔を有する。
本実施形態において、図91〜図94および図97〜図100に示すように、撹拌子224は、所望の特性(穏やか、短い、低軸抗力、優れた回転速度移動、および微粒子沈殿物で撹拌子224により混合を開始することができる)を提供することのできる面取り面を有する階段状の、すなわち、二層構造の交差パターンに構成される。具体的には、図99を参照すると、撹拌子224の複数のパドル252、254、256、258のそれぞれは、第1階層部264および第2階層部266を有する軸方向範囲262を有する。また、図98を参照すると、第1階層部264は、第1遠位端頂点270で終わる第1径方向範囲268を有する。第2階層部266は、第2遠位端頂点274で終わる第2径方向範囲272を有する。第1径方向範囲268は、第2径方向範囲272よりも大きいため、第1階層部264の第1遠位端頂点270の第1回転速度は、第2階層部266の第2遠位端頂点274の第2回転速度よりも速いが、第1階層部264の第1遠位端頂点270角度速度は、第2階層部266の第2遠位端頂点274の角度速度と同じである。
第1階層部264は、第1遠位端頂点270を含む第1頂点部270−1を有する。第1頂点部270−1は、回転軸250から第1遠位端頂点270の方向に向かって細くなってもよい。第1階層部264の第1頂点部270−1は、対称の上表面と下表面を有し、それぞれ傾斜した、すなわち面取りした先頭面および傾斜した後端面を有する。第1頂点部270−1の傾斜先頭面および傾斜後端面は、第1遠位端頂点270に集まるよう構成される。
また、本実施形態において、複数のパドル252、254、256、258のそれぞれの第1階層部264は、まとめて凸面276を形成する(図91、図99、およびず100を参照)。図91に示すように、凸面276は、チャンバ238のベース壁230と接触するよう配置された抗力減少半径を有する。抗力減少半径は、例えば、複数のパドル252、254、256、258のそれぞれの第1階層部264の第1径方向範囲268よりも少なくとも3倍大きくてもよい。
図99を再度参照すると、第2階層部266は、第2遠位端頂点274を含む第2頂点部274−1を有する。第2遠位端頂点274は、放射状の鈍端面を有してもよい。複数のパドル252、254、256、258のそれぞれの第2階層部266は、傾斜した、すなわち面取りした先頭面および傾斜した後端面を有する上表面を有する。
図91〜図94を参照すると、撹拌子224の向きは、ガイド部226により達成され、ガイド部226は、流体リザーバ228の可変容積内のチャンバ238内に設置され、より具体的には、チャンバ238の内周壁240によって定義される境界内に設置される。ガイド部226は、撹拌子224を閉じ込めて配置し、チャンバ238の内部空間の所定の部分において移動するよう構成される。
図91〜図94、および図96を参照すると、ガイド部226は、閉じ込め部材279と、閉じ込め部材279に結合された複数の取り付けアーム280−1、280−2、280−3、280−4とを含む。閉じ込め部材279は、ガイド開口279−1を有し、本実施形態では、細長い開口279−1の形状であり、回転軸150に対して実質的に垂直な方向に撹拌子224の径方向移動を制限し、その上、容易にする内側径方向閉じ込め面279−2を定義する。本実施形態において、細長い開口279−1の縦方向範囲は線状であるが、当業者であれば認識できるように、細長い開口279−1の縦方向範囲は、S形状またはC形状等の他の非線状の形状であってもよい。
図92および図94を特に参照すると、細長い開口279−1は、縦方向範囲283−1、および縦方向範囲283−1に対して平行な横方向範囲283−2を有する。縦方向範囲283−1は、横方向範囲283−2よりも大きい、すなわち、長い。本実施形態において、縦方向範囲283−1は、流体入口242、流体出口244、流路246、および筐体212の本体214の外壁232−1の流路開口232−3に向かう方向であり、流体入口242、流体出口244、流路246、および吐出チップ118に向かう、または離れる撹拌子224の移動を容易にする。
詳しく説明すると、撹拌子224の第2階層部266は、閉じ込め部材279の細長い開口279−1内で受け取られる。細長い開口279−1の内側径方向閉じ込め面279−2は、撹拌子224の複数のパドル252、254、256、258の第2階層部266の径方向範囲と接触し、撹拌子224の回転軸250に対する撹拌子244の径方向(例えば、横方向および/または縦方向)運動を制限し、その上、容易にするよう構成される。細長い開口279−1の縦方向範囲283−1に沿った撹拌子224と内側径方向閉じ込め面279−2の間の最大距離283−3は、チャンバ238内の撹拌子224の動作の縦方向制限を定義する。
本実施例において、細長い開口279−1の内側径方向閉じ込め面279−2の縦方向範囲283−1は、撹拌子224の第2階層部266の径方向範囲を横切る直径よりもわずかに大きいが(例えば、0.5%〜5%)、細長い開口279−1の内側径方向閉じ込め面279−2の縦方向範囲283−1を実質的に撹拌子224の第2階層部266の径方向範囲を横切る直径よりも大きくすることによって(例えば、10%以上)、細長い開口279−1の内側径方向閉じ込め面279−2の縦方向範囲283−1に沿った撹拌子224の回転軸250に対して実質的に垂直な方向の撹拌子224の径方向移動を容易にする。つまり、本実施例では、細長い開口279−1の内側径方向閉じ込め面279−2の縦方向範囲283−1に沿って、撹拌子224を前後にスライドさせる。
図91および図96を参照すると、閉じ込め部材279は、チャンバ238のベース壁230から軸方向にオフセットされるよう配置された軸方向閉じ込め面279−3を有し、撹拌子224の第1階層部264と軸方向係合する。
図93〜図96を参照すると、複数の取り付けアーム280−1、280−2、280−3、280−4は、筐体212の本体214を係合して、チャンバ238のベース壁230から分離されたチャンバ238の内部空間に閉じ込め部材279を配置する(例えば、ぶら下げる)よう構成され、軸方向閉じ込め面279−3は、チャンバ238のベース壁230に面し、そこから軸方向にオフセットされるよう配置される。取り付けアーム280−1、280−2、280−3、280−4のそれぞれの遠位端は、ダイアフラム222の周辺部を係合するための自由端を有する各位置決め特徴280−5、280−6、280−7、280−8を含む(図91を参照)。
本実施形態において、図91および図96を参照すると、ベース壁230は、第1軸方向において回転軸250に対して撹拌子224の軸方向運動を制限し、閉じ込め部材279の軸方向閉じ込め面279−3は、複数のパドル252、254、256、258の第1階層部264の少なくとも一部を軸方向に係合するよう設置され、第1軸方向とは反対の第2軸方向において回転軸250に対して撹拌子224の軸方向運動を制限する。
このように、本実施形態において、撹拌子224は、閉じ込め部材279の細長い開口279−1の内側径方向閉じ込め面279−2によって定義される領域内に径方向に閉じ込められ、閉じ込め部材279の軸方向閉じ込め面279−3とチャンバ238のベース壁230の間に軸方向に閉じ込められる。チャンバ238および流体リザーバ228の撹拌子224が移動可能な部分は、チャンバ238内のガイド部226の細長い開口279−1の位置によって決まる。撹拌子224がチャンバ238および流体リザーバ228内で移動可能な範囲は、回転軸250に対して垂直な径方向におけるガイド部226の細長い開口279−1の内側径方向閉じ込め面279−2と撹拌子224の間に提供される半径方向公差、およびベース壁230と閉じ込め部材279の軸方向閉じ込め面239−3の組み合わせにより提供される撹拌子224と軸方向リミットの間の軸方向交差により決定される。例えば、ガイド部226により提供される半径方向および軸方向の交差が厳しいほど、ベース壁230に対する垂線からの撹拌子224の回転軸250の変動が少なく、且つ流体リザーバ228内の撹拌子224の左右の動きが少ない。
それにもかかわらず、閉じ込め部材279の細長い開口279−1の縦方向範囲283−1は、少なくとも1つの方向(例えば、少なくとも細長い開口279−1の縦方向範囲283−1に対応する縦方向)の撹拌子224の回転軸250に対して実質的に垂直な方向の撹拌子224の径方向移動を容易にする。図92および図94を参照すると、細長い開口279−1の縦方向範囲283−1に沿った撹拌子224と内側径方向閉じ込め面279−2の間の最大距離283−3は、チャンバ238内の撹拌子224の運動の縦方向制限を定義する。
以上のように、当業者であれば認識できるように、ガイド部226の細長い開口279−1の撹拌子224の横方向範囲283−2を増やすことによって、横方向運動を容易にすることができるため、ガイド部226の閉じ込め部材279の細長い開口279−1の横方向範囲283−2に沿って、撹拌子224と内側径方向閉じ込め面279−2の間にギャップが存在する。そのため、撹拌子224の回転軸250の線状移動が容易になる他に、他の線状パターン(例えば、対角線、X形状、Z形状等)または曲線、円形、楕円形、8字パターン等の非線状等の他の移動パターンを実現することができる。
本発明に基づき、流体リザーバ228内の撹拌子224の位置の移動をもたらすために、まず、外部磁場発生装置164(図1を参照)を励磁して、撹拌子224の磁石260(図91および図96を参照)(例えば、永久磁石)と相互に作用させる。外部磁場発生装置164によって生成された磁場が回転している場合、撹拌子224は、磁場の回転と同調して回転する傾向にある。次に、微小流体分注装置210の筐体212を外部磁場発生装置164に相対して、または逆に移動させることができる。つまり、撹拌子224の磁石260は、外部磁場発生装置164によって生成された磁場と引き合うため、撹拌子224の回転軸250は、微小流体分注装置210の筐体212の位置に対する外部磁場発生装置164の位置の変化により、流体リザーバ228内に再配置される。
本実施形態において、ガイド部226は、筐体212に着脱可能に取り付けられた一体インサート部材として構成される。図96を参照すると、ガイド部226は、第1保持特徴部284を含み、筐体212の本体214は、第2保持特徴部214−2を含む。第1保持特徴部284は、第2保持特徴部214−2と係合され、筐体212と固定の関係でガイド部226を筐体212の本体214に取り付ける。第1保持特徴部284/第2保持特徴部214−2はそれぞれ、例えば、タブ/スロット配置、あるいは、スロット/タブ配置の形式であってもよい。
図96を参照すると、ガイド部226は、さらに、分流特徴部286−1、再結合流特徴部286−2、および凹型円弧状表面286−3を有する流動制御部286を含んでもよい。流動制御部286は、流体入口242および流体出口244の領域に軸方向閉じ込め面279−3とベース壁230の間の軸方向空間を提供する。凹型円弧状表面286−3は、分流特徴部286−1および再結合流特徴部286−2のそれぞれと同一の範囲を持ち、且つこれらの間に延伸する。分流特徴部286−1は、流体入口242に隣接して配置され、再結合流特徴部286−2は、流体出口244に隣接して配置される。分流特徴部286−1は、チャンバ238の流体入口242と共同する傾斜壁を有し、流路246のチャネル入口246−1に向かって流体を案内する。同様に、再結合流特徴部286−2は、流体出口244と共同する傾斜壁を有し、流路246のチャネル出口246−2から離れるよう流体を案内する。
流体制御部286の全て、または一部を筐体212の本体214のチャンバ238の内周壁240に合体させることも考慮される。
本実施形態において、図96に最も良く示すように、撹拌子224が回転軸250の周りを回転した時、撹拌子224は、複数のパドル252、254、256、258が流動制御部286の凹型円弧状表面286−3に周期的に面するように配向される。さらに詳しく説明すると、ガイド部226は、チャンバ238の内部空間の所定部分に撹拌子224を閉じ込めるよう構成される。本実施例において、ガイド部226の閉じ込め部材279の細長い開口279−1は、流動制御部286の凹型円弧状表面286−3に向かう、または離れる方向、および流体入口242、流体出口244、流路246、および少なくとも細長い開口279−1の縦方向範囲283−1に対応する縦方向の流体開口232−3に向かう、または離れる方向の撹拌子224の径方向移動を容易にする。
さらに詳しく説明すると、本実施形態において、撹拌子224は、4つのパドルを有し、ガイド部226は、チャンバ238の内部空間の一部に撹拌子224の回転軸250を配置するよう構成されるため、撹拌子224が回転した時、2対の正反対向きのパドルは、流体入口242、流体出口244、流路246、および流体開口232−3に面するよう交互に且つ断続的に配置される。
当業者であれば認識できるように、撹拌子224の実際の構成は、本発明の範囲から逸脱しない限り、様々な方法で修正することができる。例えば、撹拌子224の複数のパドルの形状および/またはサイズがここで述べた明白な例から変更されてもよいことが考慮される。また、撹拌子224の第2階層部266(図99を参照)が連続的円形ハブ(continuous circular hub)として形成されてもよいことが考慮される。
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
110,210,750 微小流体分注装置
112,212 筐体
114 TAB回路
122,214,754 本体
224,300,400,500 攪拌子

Claims (9)

  1. 外壁および流体リザーバを有し、前記外壁が、前記流体リザーバと流体連通する第1開口を有する筐体と、
    前記流体リザーバ内に移動可能に閉じ込められ、それぞれ前記第1開口に向かって断続的に面した複数のパドルおよび回転軸を有する撹拌子と、
    前記流体リザーバ内に設置されたガイド部と、
    前記筐体のチップ取り付け面に取り付けられ、流体としてのインクを吐出する吐出チップと、
    を含み、
    前記ガイド部が、前記回転軸に対して垂直な方向の前記撹拌子の径方向移動を容易にするガイド開口を有する閉じ込め部材を有し、
    前記吐出チップが、前記第1開口と流体連通し、流体吐出方向が前記チップ取り付け面に対して直交するよう配向された複数の吐出ノズルを有する
    インクジェットプリントヘッド
  2. 前記回転軸が、前記流体吐出方向に対して垂直な向きを有する
    請求項1に記載のインクジェットプリントヘッド
  3. 前記流体リザーバが、前記第1開口と流体連通する少なくとも1つのポートを有する内周壁を有するチャンバを有し、前記撹拌子が、前記内周壁によって定義された境界内の前記流体リザーバ内に、横方向および縦方向に設置された
    請求項1または2に記載のインクジェットプリントヘッド
  4. 前記流体リザーバが、内周壁およびベース壁を有するチャンバを有し、前記チャンバの前記内周壁が、近位端および遠位端によって区切られた範囲を有し、前記近位端が、前記ベース壁と隣接し、前記遠位端が、前記チャンバの側面開口において周縁端面を定義する
    請求項1または2に記載のインクジェットプリントヘッド
  5. 前記流体リザーバが、さらに、前記周縁端面とシール係合で係合されたダイアフラムを含み、
    前記チャンバと前記ダイアフラムを組み合わせて、可変容量を有する前記流体リザーバを定義し、
    前記チャンバおよび前記ダイアフラムが、前記流体リザーバの閉じ込め面を定義し、前記撹拌子が、前記チャンバおよび前記ダイアフラムによって閉じ込められた前記可変容量内で移動するよう閉じ込められた
    請求項4に記載のインクジェットプリントヘッド
  6. 前記ガイド開口が、縦方向範囲、および前記縦方向範囲に垂直な横方向範囲を有する開口であり、前記縦方向範囲が、前記横方向範囲よりも大きい
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットプリントヘッド
  7. 前記ガイド開口が、前記外壁の前記第1開口に向かう方向の縦方向範囲を有する開口である
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットプリントヘッド
  8. 前記ガイド開口が、前記外壁の前記第1開口に向かう方向の縦方向範囲を有し、前記撹拌子の移動を容易にする開口である
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットプリントヘッド
  9. 前記ガイド部が、さらに、前記筐体を係合して前記閉じ込め部材を配置する複数の取り付けアームを含む
    請求項のいずれか1項に記載のインクジェットプリントヘッド
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