以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
図1は、本発明の実施形態の学習支援装置1の好ましい構成例を示す系統図である。
図1に示す学習支援装置1は、学習者が学習内容を学習する際に支援を行うための学習支援システムである。学習支援装置1は、学習者の多様な学習行動に対応して、例えば紙で供給されている通常の紙のテスト教材等のいわゆるアナログ教材の使用と、タブレット型の携帯情報端末(以下、タブレットという)、携帯電話型の携帯端末、携帯型あるいは据え置き型のパーソナルコンピュータ(PC)等のデジタルの情報端末により提供されるいわゆるデジタル教材の使用のいずれにも対応している。
この学習支援装置1は、アナログ教材の使用と、デジタル教材の使用の両方ができることで、学習者が学習内容を学習する際の支援や、指導者が学習者の学習時の支援する作業を助けることができる。そして、学習支援装置1は、学習者の保護者に対して、学習者の学習に関する有用な情報を提供してサポートする。
学習支援装置1は、例えば学校での学習者の学習内容の修得・習熟段階での学習から、テストによる学習内容の修得・習熟の評価、そしてその学習内容が学習の到達の度合いの評価の分析とその後の指導の各段階で、先生のような指導者、児童や生徒等の学習者、学習者の保護者に対して、有用な学習コンテンツや評価コンテンツ、学習者の学習状況を提供する。
学習支援装置1は、指導者に対しては、学習者の学習状況の評価・分析を簡便にし、指導において補助業務や指導業務を効率化させる。学習支援装置1は、学習者に対しては、日々の宿題や自主学習を助けて、評価後の自学自習を促し、保護者に対しては、学習者の学習状況を確認させることができる。
図1に示すように、学習支援装置1は、例えば小学生等の学習者Sが用いる学習者用の情報端末10と、学習者Sの学習を指導する先生である指導者Lが用いる指導者用の情報端末10Lを備えている。
学習者用の情報端末10は、指導者Lから各学習者Sに配られる。学習者用の情報端末10と指導者用の情報端末10Lは、使用勝手の良い携帯型のデジタル情報端末の一例である。情報端末10,10Lに表示される学習内容の表示デザインは、好ましくは学習者や指導者にとって使い易く分かり易いものにするために、UI(ユーザーインターフェース)の統一性を図っている。
<学習支援装置1>
次に、図1に示す学習支援装置1について、詳しく説明する。
図1に示す学習支援装置1は、1台または複数台の学習者用の情報端末10と、指導者用の情報端末10Lにより構成されている。学習者用の情報端末10は、学習者Sの人数に合わせて用意する。学習者用の情報端末10と指導者用の情報端末10Lは、例えばタブレット型の情報端末であり、学校内のLAN(ローカルエリアネットワーク)2により接続されている。このLAN2は、例えばルータ3、サーバ5と、プリンタ6に接続されている。ルータ3は、必要に応じて、インターネットのような通信ネットワーク4を介して、クラウドと呼ばれる外部記憶装置99に接続されている。
ただし、1台の情報端末10が、学習者1人にそれぞれ割り当てられない場合には、1台の情報端末10は、複数人の学習者に共用で用いるようにしてもよい。
図2は、図1に示す学習者用の情報端末10の具体的な構成例を示している。
図2に示す学習者用の情報端末10は、表示部12を有している。この表示部12としては、例えばカラー液晶表示装置や有機EL表示装置を採用できる。この表示部12上には、タッチ入力パネル13が配置されており、学習者Sは指やスタイラス等で情報端末10のタッチ入力パネル13に触れることで、例えば算数の計算の途中経過や回答等の必要事項を、手書き入力方式で、表示部12の画面に直接入力可能である。
図2に示すように、学習者用の情報端末10は、表示部12と、CPU(中央処理部)14と、RAM(ランダムアクセスメモリ)15と、グラフィック処理部18Gと、自動採点機能部18と、記憶部20を有している。CPU14とグラフィック処理部18Gと自動採点機能部18と記憶部20は、制御部80を構成している。
また、制御部80のCPU14には、必要に応じて、外付けのキーボード16と、マウスのようなポインティングデバイス17が、インターフェース19を介して接続できる。RAM15は、CPU14に実行させるOS(オペレーティングシステム)のプログラムやアプリケーションプログラムを格納している。グラフィック処理部18Gは、CPU14の指令により、表示部12において、例えば必要な学習内容情報の画面を表示させる。自動採点機能部18は、学習者Sがプレテストや本テスト等を実施した場合に、そのテストの回答に対して採点する。
学習者用の情報端末10は、指導者から学習者への配布や貸与、または学習者が個別に入手したものを使用することができる。
図3は、図1に示す指導者用の情報端末10Lの具体的な構成例を示している。
図3に示す指導者用の情報端末10Lの構成例は、図2に示す学習者用の情報端末10とほぼ同様の構成を有しており、表示部12を有している。この表示部12としては、例えばカラー液晶表示装置や有機EL表示装置を採用できる。この表示部12上には、タッチ入力パネル13が配置されており、指導者Lは、指やスタイラス等で情報端末10Lのタッチ入力パネル13に触れることで、手書き入力方式で、必要事項を表示部12の画面に入力可能である。
図3に示すように、指導者用の情報端末10Lは、表示部12と、CPU(中央処理部)14と、RAM(ランダムアクセスメモリ)15と、グラフィック処理部18Gと、記憶部120と、コンテンツ処理部(コンテンツ処理システムともいう)100と、学習履歴管理部(学習履歴管理システムともいう)101と、成績集計分析部(成績集計分析システムともいう)102を有している。CPU14とグラフィック処理部18Gとコンテンツ処理部100と学習履歴管理部101と成績集計分析部102は、制御部180を構成している。
また、制御部180のCPU14には、必要に応じて、外付けのキーボード16と、マウスのようなポインティングデバイス17が、インターフェース19を介して接続できる。RAM15は、CPU14に実行させるOS(オペレーティングシステム)のプログラムやアプリケーションプログラムを格納している。グラフィック処理部18Gは、CPU14の指令により、表示部12において、例えば必要な学習内容情報の画面を表示させる。
図4は、学習者Sが使用するための学習アナログコンテンツとしての紙のアナログの学習内容情報PPと、学習デジタルコンテンツとしてのデジタルの学習内容情報TPPの例と、指導者Lが使用する指導者用の情報端末10Lの構成例等を示している。
(デジタルコンテンツとしてのデジタルの学習内容情報TPP)
まず、図4に示すデジタルの学習内容情報TPPについて説明する。
図4に示すデジタルの学習内容情報TPPは、学習者用の情報端末10の図2に示す記憶部20に記憶されている。同様にデジタルの学習内容情報TPPは、指導者用の情報端末10Lの図3に示す記憶部120にも記憶されている。
例えば、デジタルの学習内容情報TPPは、デジタルコンテンツとしての学習コンテンツ290と評価コンテンツ210を有する。この学習コンテンツ290は、学習者Sが学習内容を修得するための修得教材201と、学習者Sが学習内容を習熟するための習熟教材202を有する。評価コンテンツ210は、学習者Sの学習内容の理解度(進捗度合)を評価するために、評価教材としての各種のテスト、例えばプレテスト211と本テスト212と、テスト後の学習を支援するアフターフォロー213を有する。
プレテスト211とは、学習者Sが、例えば学習内容の単元ごとに、学習内容の理解度を評価するために行われる小テストである。本テスト212とは、学習者Sが、例えば学習内容を学習して、例えば複数の単元が終了した時点等の任意の区切りで行われるテストである。
図4に示す修得教材201は、学習者Sが修得すべき基礎的な学習内容を有する教材である。習熟教材202は、学習者Sが修得した基礎的な学習内容をさらに習熟させる学習内容を有する教材である。評価コンテンツ210のプレテスト211は、学習者Sが習熟教材202で習熟した学習内容の習熟程度を、本テスト212の前にあらかじめ試すテストである。評価コンテンツ210の本テスト212は、プレテスト211を行った後に再度習熟教材202で学習した後に受けるテストである。アフターフォロー213は、本テスト212を行った後に、さらに学習者Sの学習をサポートするために行う追加の評価教材である。
例えば、図4のデジタルの学習内容情報TPPの学習内容は、図4の紙のアナログの学習内容情報PPの学習内容とほぼ同じかやや異なるものである。デジタルの学習内容情報TPPは、紙のアナログの学習内容情報PPの学習内容では、デジタルでは再現できないアナログの出題形式もあり、その逆にアナログでは再現できないデジタルの出題形式がある。また、デジタルでのみ提供するコンテンツや、アナログでのみ提供するコンテンツが存在する場合もある。
学習者用の情報端末10は、学習者Sが使用するデジタルの学習内容情報TPPの学習内容を表示でき、学習者Sが学習内容に関する問題を回答したり、動画等のコンテンツを閲覧したりするためのUI(ユーザインターフェース)を含んでいる。問題や動画等のコンテンツは、後で説明する指導者用の情報端末10Lのコンテンツ処理部100を通じて、指導者Lの指示により配信されたものか、あるいは学習者S自身が指導者用の情報端末10Lのコンテンツ処理部100の検索部を通じて検索して決定することで得られる。
学習者Sが学習者用の情報端末10において、問題を解く場合の回答入力方式としては、例えば学習者Sが、手指やスタイラスで図2に示す学習者用の情報端末10の表示部12のタッチ入力パネル13にタッチすることによる手書き入力方式で行える。例えば、図4に示す学習者Sが、紙に記載されているアナログの学習内容情報PPの学習コンテンツ290と評価コンテンツ210の学習内容を学習しながら、学習者Sは、学習者用の情報端末10の表示部12において、手書きで問題の回答を書き入れることができる。
このように、学習者Sは、紙のアナログの学習内容情報PPとデジタルの学習内容情報TPPとを、自由に組み合わせて学習できる。例えば、学習者Sは、学習者用の情報端末10の表示部12に表示された「算数の問題」を見て、紙のテスト用紙の該当する箇所に、手書きでこの「算数の問題」の回答をすることができる。逆に、学習者Sは、紙のテスト用紙に記載された「算数の問題」を見て、学習者用の情報端末10の表示部12の該当する位置に、手書き入力で「算数の問題」の回答をすることができる。
なお、図2に示す学習者用の情報端末10と図3に示す指導者用の情報端末10Lでは、タッチ入力パネル13にタッチして手書きで入力する場合に、入力した文字は、例えばグラフィック処理部18Gにより文字認識で、任意の書体に変換することができる。また、問題を解く場合の回答入力方式としては、例えば学習者Sが、手指で図2に示すキーボード16やポインティングデバイス17を操作することで行うこともできる。
図2に示す学習者用の情報端末10のCPU14の自動採点機能部18は、図4に示す学習者がプレテスト211や本テスト212を実施した場合に、その回答に対して採点できる。この自動採点のタイミングとしては、図4のコンテンツ処理部100において指導者Lが設定したタイミングに従うのが好ましい。
図4の学習者Sが、学習者用の情報端末10を用いて、学習コンテンツ290の修得教材201と習熟教材202に取り組んで修得教材201の問題や習熟教材202の問題に回答した学習履歴は、学習者用の情報端末10から指導者L側のコンテンツ処理部100側に送られる。これにより、指導者Lは、学習者Sの修得教材201と習熟教材202の学習履歴を、指導者用の情報端末10Lに得て、指導者用の情報端末10Lの表示部12に表示することができる。
また、学習者Sが、学習者用の情報端末10を用いて、評価コンテンツ210のプレテスト211と、本テスト212を行った採点結果は、学習者用の情報端末10から指導者L側のコンテンツ処理部100側に送られる。これにより、指導者Lは、学習者Sの採点結果を、指導者用の情報端末10Lにおいて得て、表示部12に表示することができる。
(アナログコンテンツとしての紙のアナログの学習内容情報PP)
次に、図4に示すアナログの学習内容情報PPについて説明する。
図4に示す紙のアナログの学習内容情報PPでは、デジタルの学習内容情報TPPの学習コンテンツ290の修得教材201と習熟教材202と、評価コンテンツ210と似た学習内容が、紙のテキスト上に掲載されている。
これにより、学習者Sは、紙のアナログの学習内容情報PPを用いても、あるいはデジタルの学習内容情報TPPを用いても、同様の学習内容を学習することが可能である。また、すでに説明したように、学習者Sは、任意に紙のアナログの学習内容情報PPとデジタルの学習内容情報TPPとを、組み合わせて学習することもできる。
(指導者用の情報端末10L)
次に、図4に示す指導者用の情報端末10Lの構成例を説明する。
図4に示す指導者用の情報端末10Lは、コンテンツ処理部100と、学習履歴管理部101と、成績集計分析部102を有している。
図4に示すコンテンツ処理部100は、図3のCPU14の指令で、学習内容について学習した結果を得る学習結果の取得を行う。図4の習履歴管理部101は、図3のCPU14の指令で、コンテンツ処理部100から得られる学習した結果により、学習者Sの学習履歴を作成して管理する学習履歴管理工程を行う。図4の成績集計分析部102は、図3のCPU14の指令で、学習履歴管理部101からの学習者Sの学習履歴に基づいて、学習者Sの成績を集計して分析させる。指導者Lは、コンテンツ処理部100と、学習履歴管理部101と、成績集計分析部102は単独でアクセスして使用することができるし、組み合わせて使用することもできる。
<コンテンツ処理部100>
図4に示す指導者用の情報端末10Lのコンテンツ処理部100は、図5と図6にさらに詳しく示している。図5は、指導者用の情報端末10Lのコンテンツ処理部100の構成例を示すブロック図である。図6は、図5に示すコンテンツ処理部10の構成例の内容を示している。
図5に示すコンテンツ処理部100は、コンテンツの検索・編集・配信・採点管理を行うシステムである。すなわち、コンテンツ処理部100は、図4に示すデジタルの学習内容情報TPPの学習コンテンツ290と評価コンテンツ210について検索・編集・配信・採点管理をすることができる。図4に示すデジタルの学習内容情報TPPの学習コンテンツ290と評価コンテンツ210の学習内容は、アナログの学習内容情報PPの学習コンテンツ290と評価コンテンツ210の学習内容とほぼ同様である。
図5に示すように、コンテンツ処理部100は、検索部301と、編集部302と、配信部303と、採点管理部304と、「修得・習熟用」問題DB(データベース)401と、「評価用」問題DB(データベース)402と、追加復習問題・動画等のコンテンツDB(データベース)403を有する。なお、図4に示すコンテンツ処理部100では、紙面の関係で、「修得・習熟用」問題DB401と、「評価用」問題DB402だけを示している。
図5のコンテンツ処理部100は、「修得・習熟用」の領域と、「評価用」の領域に分かれる。コンテンツ処理部100の「修得・習熟用」の領域では、指導者Lは、指導者用の情報端末10Lにおいて、検索部301と、編集部302と、配信部303と、採点管理部304の全機能を使用することができるアクセス権限を持つ。これに対して、指導者Lが指導者用の情報端末10Lのコンテンツ処理部100においてあらかじめ設定することによって、学習者用の情報端末10から指導者用の情報端末10Lへのアクセス許可が出て、学習者Sは、指導者用の情報端末10Lの検索部301と編集部302の機能だけを使用することができる。これにより、学習者Sは、修得・習熟用の問題を検索したり、編集をして使用できるので、個々の学習者Sの学習内容の理解度に応じて問題の提供を行うことができる。
コンテンツ処理部100の「評価用」の領域では、指導者Lは、指導者用の情報端末10Lにおいて、検索部301と編集部302と配信部303と採点管理部304の全機能を使用するアクセス権限を持つ。これに対して、学習者Sは、学習者用の情報端末10からは、指導者用の情報端末10Lに対して、検索部301と編集部302と配信部303と採点管理部304の全機能に対してアクセス権限を持つことができず、学習者Sは検索部301と編集部302と配信部303と採点管理部304の全機能を使用することができない。これにより、学習者Sは、「評価用」の領域では、全く関わることができないようにすることができる。
図5に示すように、コンテンツ処理部100は、「修得・習熟用」問題DB401と「評価用」問題DB402を持つ。図5に示す「修得・習熟用」問題DB401では、修得教材用の問題と、習熟教材用の問題を記憶しており、問題ごとに、各教科書の単元構成の情報タグ、学習内容の情報タグ、問題の難易度の情報タグが付与されている。なお、問題の各タグの種類は、これらの項目に限らず、任意に設定することができる。
図5の「修得・習熟用」問題DB401上の問題情報としては、図4に示すデジタルの学習内容情報TPPの修得教材201の関係する問題や習熟教材202に関係する問題そのものである。また、「修得・習熟用」問題DB401上の問題情報としては、事前に登録している紙のアナログの学習内容情報PPの紙のドリル上の修得教材201の関係する問題や習熟教材202に関係する問題である。また、「修得・習熟用」問題DB401上の問題情報には、問題ではないタイプのコンテンツである例えば資料動画等の学習コンテンツも含まれる。
図5の「評価用」問題DB402では、問題ごとに、各教科書の単元構成の情報タグ、学習内容の情報タグ、評価の観点の情報タグ、期待される正答率や全国正答率の情報タグ、問題の難易度の情報タグ、配点情報の情報タグ、目安時間の情報タグが付与されている。「評価用」問題DB402では、図4に示すデジタルの学習内容情報TPPの例えばプレテスト211や本テスト212に記載されている「問題」を含む。なお、各問題のタグの種類は、これらの項目に限らず、任意に設定することができる。
また、事前に登録している紙のアナログの学習内容情報PPの紙のドリル上の例えばプレテスト211や本テスト212に記載されている「問題」を含む。事前に登録している紙のアナログの学習内容情報PPの紙のドリル上の例えばプレテスト211や本テスト212に記載されている。
「評価用」問題DB402の「問題」は、好ましくは図5の編集部302において編集できないが、編集できるようにすることも可能である。
追加復習問題・動画等のコンテンツDB403は、追加復習問題や動画等のコンテンツを記憶している。
次に、図6を参照して、検索部301、編集部302、配信部303、採点管理部304の処理内容例を、順に説明する。
<検索部301>
図5に示すように、コンテンツ処理部101は、検索部301を有する。検索部301は、学習内容情報に関する検索用情報を入力とすると、この検索用情報に基づいて修得習熟教材用の問題または評価教材用の問題を検索させるようになっている。例えば図4に示す指導者Lが、図3に示す指導者用の情報端末10Lのタッチ入力パネル13により、学習内容情報に関する検索用情報の項目として、学習する単元名、教科書のページ数、難易度、問題数を入力する。なお、検索用情報の内容は、これらの項目に限らず、任意に設定することができる。
これにより、図6に示す検索部301は、図5に示す「修得・習熟用」問題DB401から、適した「問題」(もしくは「問題情報」)が容易にリストアップすることができ、リストアップされた「問題」(もしくは「問題情報」)は、図3の表示部12に表示される。このため、指導者Lは、この中から学習者Sが実際に取り組もうとする「問題」(もしくは「問題情報」)を、表示部12上で容易に選択できる。
また、複数種類の「プリセットされた問題パック」が図5に示す「修得・習熟用」問題DB401に記載されている。「プリセットされた問題パック」は、学習者の学習内容の理解度(進捗状況)に合わせて使用できるように、あらかじめ設定されている問題群である。例えば図4に示す指導者Lが、図3に示す指導者用の情報端末10Lのタッチ入力パネル13により、難易度・問題数等の分類から複数種類の「プリセットされた問題パック」の中から必要な「プリセットされた問題パック」を選んで、図3の表示部12に表示させて使用することができる。
<編集部302>
編集部302は、問題の出題順を任意に変更して編集することができる。例えば、編集部302では、上述した「プリセットされた問題パック」の問題群における問題の組み合わせの選択は、指導者Lがカスタマイズできる。編集部302は、例えば「修得・習熟用」問題DB401に記憶されている修得習熟教材用の問題の出題順を変更したり、「評価用」問題DB402に記憶されている評価教材用の問題の出題順を変更することも可能である。これにより、指導者Lは、図3に示す指導者用の情報端末10Lにおいて、個々の学習者の学習状況に合わせて「問題」の出題順を任意に変更することができる。ただし、編集部302では、必要に応じて、「評価用」問題DB402に記憶されている評価教材用の問題の出題順を変更できないようにしてもよい。
また、指導者Lは、「問題」(「問題情報」)の量に応じて、問題を解くための目安時間を確認することができる。図3に示す学習者用の情報端末10の表示部12において、学習者Sが「問題表示」することと「回答入力」の両方を行うのか、あるいは表示部12において、「問題表示」のみを行って「問題」の回答は紙のテスト用紙上にするのかを、編集部302において、選択することができる。
<配信部303>
図6に示す配信部303は、指導者Lが選択した「問題」もしくは「問題情報」を、指導者用の情報端末10Lから学習者用の情報端末10へ配信する。この際に、配信部303は、学習者個々の学習状況に応じて、異なる「問題」もしくは「問題情報」を設定して配信する。また、配信部303は、クラス毎や学習者グループに一括して「問題」もしくは「問題情報」を配信することもできる。図4に例示するように、配信部303は、学習者の保護者SPのタブレット等の情報端末に対しては、選択した「問題」もしくは「問題情報」を、電子メールやSNS、アプリケーション等を介して配信することで、共有することができる。
例えば、学習者用の情報端末10は、学習者Sによる操作によって、インターネットのような通信ネットワーク4を介して、クラウド99にある問題のデータベースにアクセスして、クラウド99に記憶されている「修得・習熟用」問題DB401内の修得習熟教材用の問題または「評価用」問題DB(データベース)402内の評価教材用の問題を検索可能である。
あるいは、例えば、学習者Sは、学習者Sによる操作によって、学習者用の情報端末10内に有する問題のデータベースである「修得・習熟用」問題DB401内の修得習熟教材用の問題または「評価用」問題DB(データベース)402内の評価教材用の問題を検索できる。
これにより、学習者Sは、学習者Sの学習内容の理解度に合わせて、修得習熟教材用の問題と評価教材用の問題を容易に検索できるので、学習の支援に役立つ。ただし、学習者Sは、「評価用」問題DB(データベース)402内の評価教材用の問題を検索を検索できない設定にすることもできる。
学習者Sは、学習者用の情報端末10から、配信部303を通じて、コンテンツ処理部100の編集部302において、修得習熟教材用の問題または評価教材用の問題を編集して、編集した「修得・習熟用」問題DB401内の修得習熟教材用の問題または「評価用」問題DB(データベース)402内の評価教材用の問題を学習者用の情報端末10へ配信可能である。これにより、学習者Sは、学習者Sの学習内容の理解度により、編集した修得習熟教材用の問題と評価教材用の問題を用いて効率よく学習できる。
<採点管理部304>
図6に示す採点管理部304では、学習者Sが学習者用の情報端末10の表示部12上で「回答入力」を行う場合、「どのような回答」を「正答」として許容するかという「採点基準」を、指導者Lが設定できる。
(1)採点管理部304は、学習者Sが問題ごとに回答後、すぐに回答の正誤を自動判定する。なお、正誤判定のタイミングは、コンテンツによるか、もしくは指導者側の判断等で設定できるとよい。
(2)配信された「問題」への回答がすべて終了後に、即時採点をして、配信部303を通じて、学習者用の情報端末10側に配信する。配信された採点内容は、学習者用の情報端末10の表示部12に表示をして、学習者Sに採点結果を公開することができる。
(3)「自動採点結果」を指導者用の情報端末10Lの採点管理部304に集約して、集約した「自動採点結果」は、指導者Lの任意のタイミングで、例えば配信部303を通じて、学習者用の情報端末10の表示部12や、保護者SPの情報端末に対して送って公開することができる。
(4)自動採点はせずに「回答」のみを集約することもできる。
採点管理部304では、図4に示すプレテスト211や本テスト212のテスト1回分の時間設定ができる。テスト開始から、設定された時間が経過すると、学習者用の表示部12では、学習者Sが行う新しい回答の入力を受け付けなくなる。
図6に示す採点管理部304では、学習者Sが、図2に示す学習者用の情報端末10上で問題に対する回答入力をした場合には、回答と回答の採点結果を含む学習者Sの学習履歴は、図5に示す指導者用の情報端末10Lのコンテンツ処理部100の採点管理部304から、図4に示す学習履歴管理部101に受け渡される。
自動採点結果は、指導者用の情報端末10Lで回答を参照しながらの編集が可能である。採点管理部304が自動採点をしなかった場合には、指導者Lは、指導者用の情報端末10Lで回答を参照しながら、指導者Lが情報端末10Lの表示部12上にタッチ入力することで、手動で採点可能である。学習者Sが手書きした手書き文字を変換せず、手書き文字の画像のまま指導者用の情報端末10Lの表示部12に表示して採点する場合は、こちらの手動採点方法、すなわち指導者Lが指導者用の情報端末10Lの表示部12上で手動により採点することができる。
もし、学習者Sが、図2に示す学習者用の情報端末10の表示部12に問題の表示をしただけで、学習者Sが回答自体は紙のテストの回答用紙上に行った場合に、もしくは学習者用の情報端末10の表示部12に問題の表示をしないで、紙のテストだけを使用して紙のテストの問題を見て回答した場合には、指導者Lは、問題の回答についての採点結果を、図3に示す指導者用の情報端末10Lの表示部12を用いて、直接入力して採点結果を取り込むことができる。
学習者Sが学習者用の情報端末10を使用した場合には、学習者用の情報端末10から指導者用の情報端末10Lへ通信することで、指導者Lは、学習者用の情報端末10において、学習者用の情報端末10に記載された学習内容情報の学習内容について学習した結果を指導者用の情報端末10Lに取り込むことができる。
このように、学習者Sが、学習者用の情報端末10を用いてデジタルの学習内容情報TPPだけを使用しても、デジタルの学習内容情報TPPを用いずに紙のアナログの学習内容情報PPだけを使用しても、あるいはデジタルの学習内容情報TPPと紙のアナログの学習内容情報PPの両方を使用しても、指導者Lは、指導者用の情報端末10Lにおいて、学習内容情報TPP、PPの学習内容についての採点結果を取得できる。
指導者L側に集約された学習者Sの学習履歴・採点結果の情報は、図6の採点管理部304に記載される。この指導者L側に集約された学習者Sの学習履歴・採点結果の情報は、図6の採点管理部304から図4に示す学習履歴管理システム101に受け渡される。また、指導者L側に集約された学習者Sの学習履歴・採点結果の情報は、図6の配信部303を通じて、学習者の保護者SPに電子メールやSNS、アプリケーション等を介して配信することで、共有することもできる。
採点管理部304では、問題の成績に応じて、指導者Lは、学習者Sに追加の復習問題や動画等のコンテンツを提示することができる。学習者Sが学習者用の情報端末10の表示部12においてこの追加のコンテンツに取り組んだ場合には、その情報も履歴として学習者用の情報端末10から指導者用の情報端末10Lの採点管理部304に送信される。
指導者用の情報端末10Lの例えば採点管理部304は、学習者Sごとに、情報端末10,10Lのシステム上で使用する、学年、学級・習熟度別クラス等の所属情報等の学習者情報、使用している教科書のメーカ、紙のドリル、紙のテスト等のアナログ教材等の基礎情報を、登録することができる。学習者Sのこれらの情報は、成績集計分析部102に記載された集約した採点結果等の成績情報に関連付けできる。
(学習履歴管理部101)
図4に示す学習履歴管理部101は、指導者Lだけが使うことができ、学習者Sは使うことができない指導者専用のシステムである。コンテンツ処理部100から学習履歴管理部101へ送られてくる学習履歴の情報は、事前に登録した紙の教材や紙のテキスト上のアナログの学習内容情報PP、システム上のデジタルの学習内容情報TPPについて、学習者ごとの学習履歴群である。学習履歴管理部101は、学習履歴の情報を管理する。学習履歴管理部101は、システム上に持っている学習内容情報TPPの内の実施済み・未実施のものがどれかを確認するために閲覧したり、宿題の提出状況の管理として使用することができる。学習履歴の情報は、学習内容情報TPP、PPの学習内容に関する学習者Sの個々の学習履歴と採点結果を含んでいる。
学習履歴の情報は、学習履歴管理部101から成績集計分析部102へ受け渡すことができる。
(成績集計分析部102)
図4に示す成績集計分析部102は、指導者Lだけが使うことができ、学習者Sは使うことができない指導者専用のシステムである。成績集計分析部102は、学習履歴の情報の学習者Sの個々の学習履歴と採点結果を、集約して分析する。
集約した採点結果等の成績情報は、図4に示す成績集計分析部102から、通知表等の成績資料を作成する成績資料作成システム500へ受け渡すことができる。成績資料作成システム500は、クラスや任意の学習者グループの学習履歴や成績情報を分析したものを例えば通知表等の成績資料を印刷して、指導者Lに今後の指導での留意点や復習が必要な既習事項等の案内事項を案内する。
例えば、ある学習者Sが、学習者用の情報端末10上で行った算数の「九九」の計算問題の採点結果が60点であり、「円」の知識問題の採点結果が70点であったとする。この学習の結果の情報は、コンテンツ処理部100から学習履歴管理部101に、ある学習者Sの学習履歴・採点結果として記載される。
次に、このある学習者Sの学習履歴・採点の情報は、成績集計分析部102に送られる。成績集計分析部102では、ある学習者Sの学習履歴の情報から、集約した採点結果等の成績情報が作成される。例えば、この集約した採点結果等の成績情報とは、算数の「九九」の計算問題の採点結果が60点であり、「円」の知識問題の採点点数が70点に加えて、指導者Lが必要と考える採点指標を点数化して、点数を増減することができる。指導者Lは、例えば「九九」の計算に対するある学習者Sの取り組みの様子の良否を点数化して点数として加味することができる。例えば、指導者Lは、ある学習者Sが、「九九」の計算問題の内の「七の段」についての理解が弱いと判断すると、算数の「九九」の計算問題の採点結果が60点であるのに対して、5点をマイナスして55点とすることができる。
以上説明した学習支援装置1では、学習者用の情報端末10と指導者用の情報端末10Lにおける各機能のオン/オフは、指導者Lが指導者用の情報端末10Lにおいてコントロールできる。例えば、学習者Sが、修得・習熟用のドリルについては学習者用の情報端末10においてデジタルの学習内容情報TPPの教材により取り組むが、評価教材であるプレテスト211や本テスト212については、アナログ教材である紙の教材を使用する場合には、学習者用の情報端末10の一部の機能は必要ない。この場合には、指導者Lが学習者用の情報端末10に設定することで、学習者用の情報端末10の表示部12に表示されるメニュー等から起動できないようにできる。
ところで、通常、例えば小学校での学習者の評価の際に、特に主要な評価項目であるテストは、入試や中学・高校のテストとは異なり、評価と指導が一体となっている側面が強い。学習者が授業で学んだことを身についているかをテストで評価して、その評価結果は、その後の指導や学習につなげる。テストは、単元ごとに行われることが多く、結果として国算理社の主要4教科の合計で、1学年当たりのテスト回数は年間50回前後にもなる。
テスト回数の多さや、質の高い評価問題を多く作ることの難しさから、小学校のテストはテスト作成業者の作成したものが使用されることが多い。通知表や指導要録等で記録される評価は、学校・学年単位で一定の目標を定め、その目標をどの程度達成したかという基準で、絶対評価として行われている。目標が学校や学年別である点から、評価テストの難易度や内容には、実態に合ったバリエーションが求められる。
目標に準拠した評価という点から、テスト作成業者の作成したテストにはさまざまな難易度の商品がある。テスト作成業者の作成したテストは、1年間で教科ごとに1種類が使われることが普通である。
これに対して、本発明の実施形態では、学校・学年単位で一定の目標を定め、目標が学校や学年別であることから、評価テストの難易度や内容には、実態に合ったバリエーションが求められるという点を、さらに踏み込んで、例えば単元ごとに難易を選ぶことができる等、より目標に準じた評価への対応を高めることができる。また、特別支援教育等、学習者である児童について、個別での目標設定・評価が求められる場合にも、本発明の実施形態は、活用することができる。
学習者である児童の実態はさまざまであり、共通の目標の達成のために、必要な学習・指導は、児童個別で異なってくる。本発明の実施形態では、例えば、指導者や学習者が、指導者用の情報端末10Lにおいて、学習内容情報TPPの編集が容易であり、学習履歴や成績情報と学習内容情報PPの連携があるために、目標達成に対してより根拠を明確にして、個別の指導を行うことができる。本発明の実施形態は、例えば小学校の指導や評価のありかたに対応したシステムである。
現在、市場には、学習者がPC(パーソナルコンピュータ)、タブレット、スマートフォン等の携帯情報端末等のデバイスを使って、学習するシステムや、指導者が学習者に問題を配信するシステムがすでに存在する。これらの既存のシステムは、学習活動の一部分を情報処理、情報通信(ICT)を利用して置き換えたもので、従来の紙の問題集やテストと同様に、指導者や学習者が、場面に応じてシステムをいくつか選んで使っている。
これに対して、学習支援装置1の学習・評価の総合的システムは、学習から評価(テスト)によるチェックや指導等のサイクルを繰り返す小学校の学習から評価のプロセス全体に対応して、かつ現場の実態に合わせて紙の教材とデジタル教材を組み合わせて使用することができる、総合的でカスタマイズ性のあるものになっている。
学習支援装置1は、宿題等の日常の学習の履歴、テストの成績を一括で管理して、通知表等の成績処理に生かすことができる。図4に示すように、学習者が学習して学習内容の理解度(進捗状況)を評価するための学習用・評価用のコンテンツ教材としては、学習用・評価用のデジタルの学習内容情報TPPと、学習用・評価用の紙のドリルや紙のテスト等のアナログの学習内容情報PPの両方を使用できる。このために、学習者が使うことができる教材の種類は、アナログであってもデジタルであっても使用でき、教材の種類に制限されることがない。学習支援装置1では、各学校、児童の実情に合わせて教材を選ぶことにより、指導者は、例えば小学校の学習から評価のプロセスに組み込んで、教材のカスタマイズができる。
以上説明したように、本発明の実施形態の学習支援装置1は、学習者Sによる学習内容情報TPP,PPの学習を支援する学習支援装置である。学習支援装置1は、学習者用の情報端末10に記憶された学習内容情報TPPの学習内容について学習した結果、または紙に記載された学習内容情報PPの学習内容について学習した結果を得る指導者用の情報端末10Lを備える。例えば、好ましくは、学習内容情報TPP,PPは、学習内容を修得するための修得教材201と学習内容を習熟するための習熟教材202を有する学習コンテンツ290と、学習者による学習内容の理解度を評価するための評価教材を有する評価コンテンツ210を含む。
指導者用の情報端末10Lは、例えば、好ましくは修得教材の問題と習熟教材の問題を有する修得習熟用問題を記憶している修得習熟用問題データベース(DB)401と、評価教材用の問題を記憶している評価用問題データベース(DB)402と、を有する。
学習支援装置1は、学習内容について学習した結果を得るためのコンテンツ処理部100と、コンテンツ処理部100から得られる学習した結果により、学習者の学習履歴を作成して管理する学習履歴管理部101と、学習履歴管理部からの学習者の学習履歴に基づいて、学習者の成績を集計して分析する成績集計分析部102を備える。
学習支援装置1では、学習者用の情報端末10に記憶された学習内容情報TPPの学習内容について学習した結果、または紙に記載された学習内容情報PPの学習内容について学習した結果を得る指導者用の情報端末10Lを備える。学習内容情報TPP,PPは、例えば、好ましくは学習内容を修得するための修得教材201と学習内容を習熟するための習熟教材202を有する学習コンテンツ290と、学習者Sによる学習内容の理解度を評価するための評価教材を有する評価コンテンツ210を含んでいる。
そして、指導者用の情報端末10Lのコンテンツ処理部100は、学習内容について学習した結果を得て、学習履歴管理部101は、コンテンツ処理部100から得られる学習した結果により、学習者Sの学習履歴を作成して管理して、成績集計分析部102が学習履歴管理部101からの学習者Sの学習履歴に基づいて、学習者Sの成績を集計して分析する。
これにより、指導者Lは、指導者用の情報端末10Lを用いて、学習者Sが紙のドリル等のアナログ教材やタブレット等によるデジタル教材を用いて学習内容情報TPP,PPの学習内容を学習する際に、個々の学習者Sに対してそれぞれに適切な学習支援をすることができ、指導者側の利便性を上げることができる。
このコンテンツ処理部100は、検索部301を有し、検索部301は、学習内容情報TPP,PPに関する例えば学習する単元名、教科書のページ数、難易度、問題数等の検索用情報を入力すると、検索用情報に基づいて修得習熟教材用の問題または評価教材用の問題を検索させる。これにより、コンテンツ処理部100では、この検索用情報を入力するだけで、修得習熟教材用の問題または評価教材用の問題を検索でき、個々の学習者Sの学習状況に応じた適切な問題を提供することができる。
また、コンテンツ処理部100は、編集部302を有し、編集部302は、修得習熟教材用の問題または評価教材用の問題の出題順を変更可能である。これにより、編集部302では、問題の出題順を変更できるので、学習者Sは、学習者S自身の学習状況に応じて出題順を変更した問題を提供することで学習者Sに適切な学習支援が行える。
さらに、学習者Sは、学習者用の情報端末10から、例えば、学習者用の情報端末10は、学習者Sによる操作によって、インターネットのような通信ネットワーク4を介して、クラウド99にある問題のデータベースにアクセスして、問題を検索できる。あるいは、学習者Sは、学習者用の情報端末10が有する問題のデータベースにアクセスして、問題を検索できる。このため、学習者Sは、学習者自身の学習状況に応じて検索した問題の提供を受けることができる。
コンテンツ処理部100の編集部302では、例えば修得習熟教材用の問題または評価教材用の問題を編集して、編集した修得習熟教材用の問題または評価教材用の問題を、学習者用の情報端末10へ配信可能である。これにより、指導者用の情報端末10Lの編集部302で編集した問題を、指導者用の情報端末10Lから、学習者用の情報端末10へ配信できるので、学習者Sは、学習者自身の学習状況に応じて編集された問題の提供を受けることができる。
学習支援装置1の学習支援プログラムは、学習者Sによる学習内容情報の学習を支援するためのプログラムである。学習内容情報TPP,PPは、例えば、好ましくは、学習内容を修得するための修得教材201と学習内容を習熟するための習熟教材202を有する学習コンテンツ290と、学習者Sによる学習内容の理解度を評価するための評価教材を有する評価コンテンツ210を含む。指導者用の情報端末10Lでは、学習者用の情報端末10に記憶された学習内容情報TPPの学習内容について学習した結果、または紙に記載された学習内容情報PPの学習内容について学習した結果を得る際に、例えば、好ましくは、修得教材の問題と習熟教材用の問題を有する修得習熟用問題を記憶している修得習熟用問題データベースと、評価教材用の問題を記憶している評価用問題データベースを有しているコンテンツ処理部100は、学習内容について学習した結果を得る学習結果の取得を行い、学習履歴管理部101は、コンテンツ処理部100から得られる学習した結果により、学習者Sの学習履歴を作成して管理する学習履歴管理工程を行い、成績集計分析部102は、学習履歴管理部101からの学習者Sの学習履歴に基づいて、学習者Sの成績を集計させる。
学習支援装置1における学習支援プログラムでは、学習者用の情報端末10に記憶された学習内容情報TPPの学習内容について学習した結果、または紙に記載された学習内容情報PPの学習内容について学習した結果を得る指導者用の情報端末10L用いる。学習内容情報TPP,PPは、例えば、好ましくは、学習内容を修得するための修得教材201と学習内容を習熟するための習熟教材202を有する学習コンテンツ290と、学習者Sによる学習内容の理解度を評価するための評価教材を有する評価コンテンツ210を含んでいる。そして、指導者用の情報端末10Lのコンテンツ処理部100は、学習内容について学習した結果を得て、学習履歴管理部101は、コンテンツ処理部100から得られる学習した結果により、学習者Sの学習履歴を作成して管理して、成績集計分析部102が学習履歴管理部101からの学習者Sの学習履歴に基づいて、学習者Sの成績を集計して分析する。
これにより、指導者Lは、指導者用の情報端末10Lを用いて、学習者Sが紙のドリル等のアナログ教材やタブレット等によるデジタル教材を用いて学習内容情報TPP,PPの学習内容を学習する際に、個々の学習者Sに対してそれぞれに適切な学習支援をすることができる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、各実施形態は一例であり、特許請求の範囲に記載される発明の範囲は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更できるものである。
本発明の実施形態では、指導者としては小学校の教師を例とし、学習者としては小学生の児童を例としている。しかしこれに限らず、指導者は、中学校、高校、大学、専門学校等の教師であってもよく、学習者としては、児童、生徒、学生に限らず、社会人等であってもよい。
学習者用の情報端末10と指導者用の情報端末10Lは、図示例では、携帯型のタブレットを用いている。しかし、学習者用の情報端末10と指導者用の情報端末10Lは、これに限らず、携帯電話型の情報端末、携帯型あるいは据え置き型のパーソナルコンピュータ(PC)等、各種のデジタル情報端末を用いることができる。
例えば、「修得・習熟用」問題DB401と「評価用」問題DB402のような問題のデータベースは、学習者用の情報端末10もしくは指導者用の情報端末10Lに含ませるか、学習者用の情報端末10と指導者用の情報端末10Lの両方に含めるか、あるいはデータサーバ等のクラウド99に記憶させることができる。このため、学習者Sは、問題のデータベースの問題を、学習者用の情報端末10もしくは指導者用の情報端末10Lから検索して取得したり、このクラウド99へのアクセスすることにより問題のデータベースの問題を検索して取得することができる。