JP6956884B2 - 細胞培養支援装置の作動プログラム、細胞培養支援装置、細胞培養支援装置の作動方法 - Google Patents

細胞培養支援装置の作動プログラム、細胞培養支援装置、細胞培養支援装置の作動方法 Download PDF

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Description

本開示は、細胞培養支援装置の作動プログラム、細胞培養支援装置、細胞培養支援装置の作動方法に関する。
生体から採取した細胞を培養する細胞培養が盛んに行われている。特開2009−044974号公報には、細胞の面積、周囲長といった細胞の形態に関する指標と、細胞の増殖率、分化度といった細胞の品質に関する実測データとの組に基づいてファジーニューラルネットワーク解析し、細胞の形態に関する指標から、細胞の品質を予測する技術が記載されている。
細胞培養には、40週程度の比較的長い期間が必要である。というのは、図19に概念的に示すように、数〜数十ミリリットルの容量のシャーレまたはフラスコを用いた比較的小規模な初期培養工程から、数百〜数千リットルの容量のタンクを用いた比較的大規模な生産培養工程に至るまでに、多くの実験を要する中間培養工程を経なければならないためである。例えば、中間培養工程では、初期培養工程において選定した、抗体遺伝子の導入細胞と培地を用いて、培地に日々追加する成分の量、攪拌速度、環境温湿度といった種々のパラメータを最適化するための実験を繰り返し行う必要がある。図19では、初期培養工程と3つの中間培養工程(中間培養工程1〜3)とで、培養条件の設定、培養、評価を、評価結果がOKとなるまで繰り返し行う様子が示されている。
特開2009−044974号公報に記載の技術は、例えば初期培養工程等の1つの培養工程における細胞の形態に関する指標から、細胞の品質を予測するものである。このため、1つの培養工程の短縮化には寄与するが、その効果は限定的である。
本開示は、細胞培養における、初期培養工程から生産培養工程に至るまでの期間を大幅に短縮化することが可能な細胞培養支援装置の作動プログラム、細胞培養支援装置、細胞培養支援装置の作動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の細胞培養支援装置の作動プログラムは、初期培養工程から、初期培養工程よりも大規模な設備で行われる生産培養工程に至る細胞培養を支援するための細胞培養支援装置の作動プログラムであって、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の初期実績データと、学習用の初期実績データに対応する学習用の生産実績データであり、生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行い導出された、初期培養工程と生産培養工程との関係性を示す学習済みモデルを取得する第1取得部と、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される解析用の初期実績データと、生産培養工程における仮の培養条件を示す仮培養条件データとを取得する第2取得部と、第1取得部において取得した学習済みモデルと、第2取得部において取得した解析用の初期実績データおよび仮培養条件データとから、生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する第1導出部として、コンピュータを機能させる。
予測培養結果データを出力する制御を行う第1出力制御部として、コンピュータを機能させることが好ましい。
第2取得部で複数の仮培養条件データを取得した場合、第1導出部は、複数の仮培養条件データの各々について予測培養結果データを導出し、かつ複数の仮培養条件データのうちで、予測培養結果データが最良の最良仮培養条件データを選定することが好ましい。
最良仮培養条件データを出力する制御を行う第2出力制御部として、コンピュータを機能させることが好ましい。
学習用の初期実績データと学習用の生産実績データとを取得する第3取得部と、第3取得部において取得した学習用の初期実績データと学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行って、学習済みモデルを導出する第2導出部として、コンピュータを機能させることが好ましい。
初期培養工程は、抗体遺伝子の導入細胞と培地とを選定する工程であり、生産培養工程は、抗体に基づく医薬品を生産する工程であることが好ましい。
本開示の細胞培養支援装置は、初期培養工程から、初期培養工程よりも大規模な設備で行われる生産培養工程に至る細胞培養を支援するための細胞培養支援装置であって、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の初期実績データと、学習用の初期実績データに対応する学習用の生産実績データであり、生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行い導出された、初期培養工程と生産培養工程との関係性を示す学習済みモデルを取得する第1取得部と、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される解析用の初期実績データと、生産培養工程における仮の培養条件を示す仮培養条件データとを取得する第2取得部と、第1取得部において取得した学習済みモデルと、第2取得部において取得した解析用の初期実績データおよび仮培養条件データとから、生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する第1導出部と、を備える。
本開示の細胞培養支援装置の作動方法は、初期培養工程から、初期培養工程よりも大規模な設備で行われる生産培養工程に至る細胞培養を支援するための細胞培養支援装置の作動方法であって、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の初期実績データと、学習用の初期実績データに対応する学習用の生産実績データであり、生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行い導出された、初期培養工程と生産培養工程との関係性を示す学習済みモデルを取得する第1取得ステップと、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される解析用の初期実績データと、生産培養工程における仮の培養条件を示す仮培養条件データとを取得する第2取得ステップと、第1取得ステップにおいて取得した学習済みモデルと、第2取得ステップにおいて取得した解析用の初期実績データおよび仮培養条件データとから、生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する第1導出ステップと、を備える。
また、本開示の細胞培養支援装置は、初期培養工程から、初期培養工程よりも大規模な設備で行われる生産培養工程に至る細胞培養を支援するための細胞培養支援装置であって、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の初期実績データと、学習用の初期実績データに対応する学習用の生産実績データであり、生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行い導出された、初期培養工程と生産培養工程との関係性を示す学習済みモデルを取得する第1取得プロセッサと、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される解析用の初期実績データと、生産培養工程における仮の培養条件を示す仮培養条件データとを取得する第2取得プロセッサと、第1取得プロセッサにおいて取得した学習済みモデルと、第2取得プロセッサにおいて取得した解析用の初期実績データおよび仮培養条件データとから、生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する第1導出プロセッサと、を備える。
本開示によれば、細胞培養における、初期培養工程から生産培養工程に至るまでの期間を大幅に短縮化することが可能な細胞培養支援装置の作動プログラム、細胞培養支援装置、細胞培養支援装置の作動方法を提供することができる。
細胞培養システムを示す図である。 作業者端末から細胞培養支援サーバに送信する要求と、細胞培養支援サーバから作業者端末に送信する情報を示す図である。 作業者端末から細胞培養支援サーバに送信する要求を示す図である。 初期実績データを示す図である。 生産実績データを示す図である。 作業者端末および細胞培養支援サーバを構成するコンピュータを示すブロック図である。 作業者端末のCPUの処理部を示すブロック図である。 細胞培養支援サーバのCPUの処理部を示すブロック図である。 学習済みモデルの内容を示す図である。 教師データの内容を示す図である。 培養目的、初期培養工程の培養条件データおよび培養結果データ、生産培養工程の仮培養条件データの入力画面を示す図である。 第1導出部における予測培養結果データの導出過程を示す図である。 第1導出部における最良仮培養条件データの導出過程を示す図である。 指針情報表示画面を示す図である。 指針情報表示画面を示す図である。 第2導出部において学習済みモデルを導出する様子を示す図である。 細胞培養支援サーバの処理手順を示すフローチャートである。 細胞培養支援サーバの処理手順を示すフローチャートである。 細胞培養の手順を示す図である。
図1において、細胞培養システム2は、作業者端末10と細胞培養支援サーバ11とを備え、例えば1つの細胞培養ラボラトリーに設置される。作業者端末10は、細胞培養の作業者が操作する端末であり、例えばデスクトップ型のパーソナルコンピュータで構成される。細胞培養支援サーバ11は細胞培養支援装置に相当し、サーバコンピュータで構成される。作業者端末10と細胞培養支援サーバ11とは、LAN(Local Area
Network)等のネットワーク12で相互に通信可能に接続されている。
作業者端末10および細胞培養支援サーバ11は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ワークステーションといったコンピュータをベースとする。作業者端末10および細胞培養支援サーバ11は、これらのコンピュータに、オペレーティングシステム等の制御プログラム、および各種アプリケーションプログラムをインストールして構成される。
図2において、作業者端末10は、予測培養結果データの出力要求、または最良仮培養条件データの出力要求を細胞培養支援サーバ11に送信する。予測培養結果データは、数百〜数千リットルの容量のタンク等の比較的大規模な設備で、抗体に基づく医薬品を生産する生産培養工程の細胞培養の培養結果を予測したデータである。最良仮培養条件データは、複数の仮培養条件データのうちで、予測培養結果データが最良のデータである。仮培養条件データは、生産培養工程における細胞培養の仮の培養条件を示すデータである。
細胞培養支援サーバ11は、予測培養結果データの出力要求を受けて予測培養結果データを導出し、導出した予測培養結果データを出力要求元の作業者端末10に出力する。また、細胞培養支援サーバ11は、最良仮培養条件データの出力要求を受けて、複数の仮培養条件データから最良仮培養条件データを選定し、選定した最良仮培養条件データを出力要求元の作業者端末10に出力する。なお、以下では、特に区別する必要がない場合、予測培養結果データおよび最良仮培養条件データを、まとめて指針情報という。
細胞培養支援サーバ11は、指針情報の出力の一形態として、作業者端末10のウェブブラウザ上で閲覧可能な指針情報表示画面80(図14および図15参照)を生成し、生成した指針情報表示画面80を作業者端末10に出力する。より詳しくは、細胞培養支援サーバ11は、指針情報表示画面80を、XML(Extensible Markup
Language)等のマークアップ言語によって作成されるウェブ配信用の画面データの形式で出力する。XMLに代えて、JSON(Javascript(登録商標) Object Notation)等の他のデータ記述言語を利用してもよい。なお、細胞培養支援サーバ11は、指針情報表示画面80の他にも、様々な画面をウェブ配信用の画面データの形式で作業者端末10に出力する。
図3において、作業者端末10はさらに、初期実績データ(図4参照)の登録要求と生産実績データ(図5参照)の登録要求を細胞培養支援サーバ11に送信する。細胞培養支援サーバ11は、初期実績データの登録要求を受けて初期実績データを登録する。また、細胞培養支援サーバ11は、生産実績データの登録要求を受けて生産実績データを登録する。
指針情報の出力要求には、初期実績データと仮培養条件データとが含まれる。また、初期実績データの登録要求には初期実績データが、生産実績データの登録要求には生産実績データが、それぞれ含まれる。
図4に示すように、初期実績データは、初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データX1、および培養条件データX1で細胞培養を行った培養結果の実績を示す培養結果データX2の組で構成される。ここで初期培養工程は、生産培養工程に先立ち行われるもので、数〜数十ミリリットルの容量のシャーレ、フラスコ等の比較的小規模な設備で、抗体遺伝子の導入細胞と培地とを選定する工程である。初期実績データの培養条件データX1は、初期培養工程において実施される複数の処理の各々の条件の集合である。初期実績データの培養条件データX1は、具体的には、幡種密度、温度、攪拌速度、培地添加量、空気流量、酸素流量、二酸化炭素流量等である。また、初期実績データの培養結果データX2は、具体的には、細胞生存率、細胞数、生細胞数、細胞径、水素イオン指数(pH)、酸素濃度、二酸化炭素濃度、グルタミン酸濃度、ラクトース濃度、アンモニウム濃度、ナトリウムイオン濃度、カリウムイオン濃度、浸透圧、抗体濃度等である。
図5に示すように、生産実績データは、生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データX3、および培養条件データX3で細胞培養を行った培養結果の実績を示す培養結果データYの組で構成される。生産実績データの培養条件データX3も、初期実績データの培養条件データX1と同様に、生産培養工程において実施される複数の処理の各々の条件の集合である。生産実績データの培養条件データX3は、初期実績データの培養条件データX1と同じで、幡種密度、温度、攪拌速度、培地添加量、空気流量、酸素流量、二酸化炭素流量等である。また、生産実績データの培養結果データYは、初期実績データの培養結果データX2と同じで、細胞生存率、細胞数、生細胞数、細胞径、水素イオン指数(pH)、酸素濃度、二酸化炭素濃度、グルタミン酸濃度、ラクトース濃度、アンモニウム濃度、ナトリウムイオン濃度、カリウムイオン濃度、浸透圧、抗体濃度等である。
図6において、作業者端末10および細胞培養支援サーバ11を構成するコンピュータは、基本的な構成は同じであり、それぞれ、ストレージデバイス30、メモリ31、CPU(Central Processing Unit)32、通信部33、ディスプレイ34、および入力デバイス35を備えている。これらはデータバス36を介して相互接続されている。
ストレージデバイス30は、作業者端末10等を構成するコンピュータに内蔵、またはケーブル、ネットワークを通じて接続されたハードディスクドライブである。もしくはストレージデバイス30は、ハードディスクドライブを複数台連装したディスクアレイである。ストレージデバイス30には、オペレーティングシステム等の制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、およびこれらのプログラムに付随する各種データ等が記憶されている。
メモリ31は、CPU32が処理を実行するためのワークメモリである。CPU32は、ストレージデバイス30に記憶されたプログラムをメモリ31へロードして、プログラムにしたがった処理を実行することにより、コンピュータの各部を統括的に制御する。
通信部33は、ネットワーク12を介した各種情報の伝送制御を行うネットワークインターフェースである。ディスプレイ34は各種画面を表示する。各種画面にはGUI(Graphical User Interface)による操作機能が備えられる。作業者端末10等を構成するコンピュータは、各種画面を通じて、入力デバイス35からの操作指示の入力を受け付ける。入力デバイス35は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。
なお、以下の説明では、作業者端末10を構成するコンピュータの各部には添え字の「A」を、細胞培養支援サーバ11を構成するコンピュータの各部には添え字の「B」をそれぞれ符号に付して区別する。
図7において、ウェブブラウザが起動されると、作業者端末10のCPU32Aは、メモリ31等と協働して、ブラウザ制御部40として機能する。ブラウザ制御部40は、ウェブブラウザの動作を制御する。ブラウザ制御部40は、細胞培養支援サーバ11からの各種画面の画面データを受け取る。ブラウザ制御部40は、画面データに基づきウェブブラウザ上に表示する各種画面を再現し、これをディスプレイ34Aに表示する。
また、ブラウザ制御部40は、各種画面を通じて入力デバイス35Aから入力される様々な操作指示を受け付ける。ブラウザ制御部40は、各種操作指示に応じた各種要求を細胞培養支援サーバ11に対して発行する。操作指示には、指針情報の出力指示が含まれる。指針情報の出力指示を受け付けた場合、ブラウザ制御部40は、指針情報の出力要求を細胞培養支援サーバ11に対して発行する。
図8において、細胞培養支援サーバ11のストレージデバイス30Bには、アプリケーションプログラムとして作動プログラム45が記憶されている。作動プログラム45は、細胞培養支援サーバ11を構成するコンピュータを、細胞培養支援装置として機能させるためのアプリケーションプログラムである。すなわち、作動プログラム45は、本開示の技術に係る「細胞培養支援装置の作動プログラム」の一例である。ストレージデバイス30Bには、作動プログラム45の他に、学習済みモデル46および教師データ47が記憶されている。
作動プログラム45が起動されると、細胞培養支援サーバ11のCPU32Bは、メモリ31等と協働して、第1取得部50、第2取得部51、第1導出部52、出力制御部53、第3取得部54、および第2導出部55として機能する。
機械学習の運用フェーズにおいて、第1取得部50は、学習済みモデル46をストレージデバイス30Bから読み出し、学習済みモデル46を取得する。第1取得部50は、取得した学習済みモデル46を第1導出部52に出力する。
運用フェーズにおいて、第2取得部51は、作業者端末10からの指針情報の出力要求を受け付ける。前述のように、指針情報の出力要求には初期実績データと仮培養条件データとが含まれる。このため、第2取得部51は、指針情報の出力要求を受け付けることで、初期実績データと仮培養条件データとを取得する。第2取得部51は、取得した初期実績データと仮培養条件データとを第1導出部52に出力する。この第2取得部51で取得して第1導出部52に出力する初期実績データが、第1導出部52が学習済みモデル46を用いて解析する解析用の初期実績データである。
また、機械学習の学習フェーズにおいて、第2取得部51は、作業者端末10からの初期実績データの登録要求も受け付ける。すなわち、第2取得部51は、初期実績データの登録要求を受け付けることで、初期実績データを取得する。第2取得部51は、取得した初期実績データを、ストレージデバイス30Bに教師データ47として登録する。この第2取得部51で取得してストレージデバイス30Bに登録する初期実績データが、学習用の初期実績データである。
さらに、学習フェーズにおいて、第2取得部51は、作業者端末10からの生産実績データの登録要求も受け付ける。すなわち、第2取得部51は、生産実績データの登録要求を受け付けることで、生産実績データを取得する。第2取得部51は、取得した生産実績データを、ストレージデバイス30Bに教師データ47として登録する。この第2取得部51で取得してストレージデバイス30Bに登録する生産実績データが、学習用の生産実績データである。
運用フェーズにおいて、第1導出部52は、第1取得部50において取得した学習済みモデル46と、第2取得部51において取得した解析用の初期実績データおよび仮培養条件データとから、指針情報を導出する。第1導出部52は、導出した指針情報を出力制御部53に出力する。
運用フェーズにおいて、出力制御部53は、第1出力制御部および第2出力制御部に相当し、第1導出部52からの指針情報を出力する制御を行う。より具体的には、出力制御部53は、ウェブ配信用の指針情報表示画面80の画面データを生成する。そして、生成した指針情報表示画面80の画面データを出力要求元の作業者端末10に出力する。なお、出力制御部53は、指針情報表示画面80以外の各種画面の画面データの生成、作業者端末10への出力も担う。
学習フェーズにおいて、第3取得部54は、教師データ47をストレージデバイス30Bから読み出し、教師データ47を取得する。教師データ47は、学習用の初期実績データと学習用の生産実績データとで構成される(図10参照)。すなわち、第3取得部54は、教師データ47を取得することで、学習用の初期実績データと学習用の生産実績データとを取得する。第3取得部54は、取得した教師データ47を第2導出部55に出力する。
学習フェーズにおいて、第2導出部55は、第3取得部54からの教師データ47に基づいて機械学習を行って、学習済みモデル46を導出する。第2導出部55は、導出した学習済みモデル46をストレージデバイス30Bに登録する。
第3取得部54における教師データ47の取得、および第2導出部55における学習済みモデル46の導出は、例えば1カ月毎等の予め設定されたタイミングで行われる。もちろん、第3取得部54における教師データ47の取得、および第2導出部55における学習済みモデル46の導出を、作業者が指示したタイミングで行ってもよい。
また、第3取得部54における教師データ47の取得、および第2導出部55における学習済みモデル46の導出は、教師データ47のサンプル数が設定値を下回っている間は行われない。換言すれば、教師データ47のサンプル数が設定値以上となってはじめて、第2導出部55において学習済みモデル46が導出される。なお、教師データ47のサンプル数とは、図10で示すレコードの数である。
図9において、学習済みモデル46は、医薬品α用、医薬品β用等、培養目的毎に導出される。
学習済みモデル46は、生産培養工程の培養結果データYを目的変数とし、初期培養工程の培養条件データX1、初期培養工程の培養結果データX2、生産培養工程の培養条件データX3を説明変数とするものである。第1導出部52は、この学習済みモデル46に、第2取得部51からの解析用の初期実績データ、すなわち初期培養工程の培養条件データと培養結果データ、および仮培養条件データを入力して計算することで、予測培養結果データを導出する。なお、図9では、医薬品α用の学習済みモデル46が示されている。このため、「Yα」等、各変数に添え字のαが付されている。
図10において、教師データ47も、学習済みモデル46と同様に、培養目的毎に登録される。教師データ47において、初期培養工程から生産培養工程までの1回の細胞培養に対して1つずつ付された培養IDで区切られた領域が1つのレコードを構成する。1つのレコードには、初期培養工程の培養条件データX1および培養結果データX2、すなわち学習用の初期実績データと、生産培養工程の培養条件データX3および培養結果データY、すなわち学習用の生産実績データとが登録される。つまり、教師データ47は、学習用の初期実績データと学習用の生産実績データとで構成される。なお、図10では、図9と同じく、医薬品α用の教師データ47が示されている。各データのアンダーバーの後の数字は、培養IDを示している。例えば培養ID「001」の初期実績データの培養条件データは「X1α_001」と表される。
学習用の初期実績データと学習用の生産実績データとは、例えば、作業者端末10のディスプレイ34Aに表示される図示しない入力画面を介して、作業者により入力される。培養目的、培養IDもこの際に入力される。入力画面は、細胞培養支援サーバ11の出力制御部53において生成されて作業者端末10に出力される。そして、作業者端末10のブラウザ制御部40によりディスプレイ34Aに表示される。
入力画面には、入力した学習用の初期実績データまたは学習用の生産実績データを細胞培養支援サーバ11に送信する旨の指示を行う送信ボタンが設けられている。この送信ボタンが選択された場合に、ブラウザ制御部40から細胞培養支援サーバ11に対して学習用の初期実績データの登録要求または学習用の生産実績データの登録要求が発行される。
学習用の初期実績データは例えば初期培養工程の終了時に、学習用の生産実績データは例えば生産培養工程の終了時に、それぞれ入力される。なお、初期培養工程と生産培養工程の間の中間培養工程における培養条件データおよび培養結果データは入力されず、したがって中間培養工程における培養条件データおよび培養結果データは教師データ47には登録されない。
図11は、作業者端末10のディスプレイ34Aに表示される、指針情報の出力要求を行うための入力画面60の例である。入力画面60は、細胞培養支援サーバ11の出力制御部53において生成されて作業者端末10に出力される。そして、作業者端末10のブラウザ制御部40によりディスプレイ34Aに表示される。
入力画面60には、第1領域61、第2領域62、第3領域63、第4領域64、OKボタン65が設けられている。第1領域61には培養目的の入力ボックス66が、第2領域62には初期培養工程の培養条件データX1の入力ボックス67が、第3領域63には初期培養工程の培養結果データX2の入力ボックス68が、第4領域64には生産培養工程の仮培養条件データの入力ボックス69が、それぞれ設けられている。入力ボックス67〜69がそれぞれ複数用意されているのは、図4および図5で示したように、初期培養工程の培養条件データX1、初期培養工程の培養結果データX2、生産培養工程の培養結果データYには、それぞれ複数の種類があるためである。
第2領域62の横には、参照ボタン70が設けられている。参照ボタン70は、事前に登録要求がなされて既に教師データ47に登録されている初期培養工程の培養条件データX1を、入力ボックス67に入力したい場合に選択される。参照ボタン70が選択されると、教師データ47に登録された初期培養工程の培養条件データX1が、培養ID等とともに入力画面60上にリスト表示される。作業者は、リストの中から入力したい初期培養工程の培養条件データX1を選択する。すると、選択された初期培養工程の培養条件データX1が教師データ47から読み出されて、入力ボックス67に入力される。
第3領域63の横にも、参照ボタン71が設けられている。参照ボタン71も参照ボタン70と同様に、既に教師データ47に登録されている初期培養工程の培養結果データX2を、入力ボックス68に入力したい場合に選択される。
第4領域64の横には、データセットボタン72が設けられている。データセットボタン72は、仮培養条件データとして、予め設定された複数の仮培養条件データを入力する場合に選択される。複数の仮培養条件データは、例えば、生産培養工程の培養条件データのうちの温度を2.5℃刻みで変更し、温度以外は同一とした5個のデータである。あるいは、複数の仮培養条件データは、生産培養工程の培養条件データのうちのある3種の値をランダムに変更し、ある3種以外は同一とした10個のデータである。複数の仮培養条件データは、固定でもよいし、作業者が設定変更可能に構成してもよい。また、実験計画法に基づいて、複数の仮培養条件データを設定してもよい。
入力ボックス66に培養目的が、入力ボックス67に初期培養工程の培養条件データX1が、入力ボックス68に初期培養工程の培養結果データX2が、入力ボックス69に生産培養工程の仮培養条件データがそれぞれ入力されてOKボタン65が選択される。この場合、ブラウザ制御部40から細胞培養支援サーバ11に対して予測培養結果データの出力要求が発行される。
入力ボックス66に培養目的が、入力ボックス67に初期培養工程の培養条件データX1が、入力ボックス68に初期培養工程の培養結果データX2がそれぞれ入力され、データセットボタン72が選択されてOKボタン65が選択される。この場合、ブラウザ制御部40から細胞培養支援サーバ11に対して最良仮培養条件データの出力要求が発行される。
図12および図13は、第1導出部52における指針情報の導出過程を示す。図12は予測培養結果データの導出過程、図13は最良仮培養条件データの導出過程をそれぞれ示す。
図12は、入力ボックス66に培養目的として医薬品αが、入力ボックス67に初期培養工程の培養条件データX1α_010が、入力ボックス68に初期培養工程の培養結果データX2α_010が、入力ボックス69に生産培養工程の仮培養条件データPX3αがそれぞれ入力された場合を示している。この場合、第1導出部52は、医薬品α用の学習済みモデル46であるYα=F(X1α、X2α、X3α)に、初期培養工程の培養条件データX1α_010、初期培養工程の培養結果データX2α_010、仮培養条件データPX3αを入力して計算する。その結果、予測培養結果データRYαを得る。第1導出部52は、この予測培養結果データRYαを、指針情報として出力制御部53に出力する。
図13は、図12と同じく、入力ボックス66に培養目的として医薬品αが、入力ボックス67に初期培養工程の培養条件データX1α_010が、入力ボックス68に初期培養工程の培養結果データX2α_010がそれぞれ入力された場合を示している。ただし、図13では、データセットボタン72が選択されて、予め設定された1_PX3α、2_PX3α、・・・、5_PX3αの計5つの仮培養条件データが入力された場合を示している。この場合、第1導出部52は、仮培養条件データ1_PX3α〜5_PX3αの各々について予測培養結果データを導出する。より具体的には、医薬品α用の学習済みモデル46であるYα=F(X1α、X2α、X3α)に、初期培養工程の培養条件データX1α_010、初期培養工程の培養結果データX2α_010、仮培養条件データ1_PX3αを入力して計算する。その結果、予測培養結果データ1_RYαを得る。同様にして、仮培養条件データ2_PX3αを入力して計算して予測培養結果データ2_RYαを、・・・、仮培養条件データ5_PX3αを入力して計算して予測培養結果データ5_RYαを、それぞれ得る。なお、図中も含めて、「・・・」の表記は、省略を意味する。
続いて第1導出部52は、仮培養条件データ1_PX3α〜5_PX3αのうちで、予測培養結果データが最良の最良仮培養条件データPX3αBESTを選定する。図13では、得られた予測培養結果データ1_RYα〜5_RYαのうち、予測培養結果データ2_RYαが最良で、最良仮培養条件データPX3αBESTとして仮培養条件データ2_PX3αが選定された場合を示している。より具体的な例を挙げると、第1導出部52は、予測培養結果データRYとして抗体濃度を得て、抗体濃度が最も高い仮培養条件データPX3を、最良仮培養条件データPX3BESTとして選定する。第1導出部52は、この最良仮培養条件データ2_PX3αを、指針情報として出力制御部53に出力する。
図14および図15は、作業者端末10のディスプレイ34Aに表示される指針情報表示画面80の例を示す。指針情報表示画面80は、細胞培養支援サーバ11の出力制御部53において生成されて作業者端末10に出力される。そして、作業者端末10のブラウザ制御部40によりディスプレイ34Aに表示される。指針情報表示画面80は、OKボタン81が選択された場合に表示が消える。
図14に示す指針情報表示画面80は、指針情報として予測培養結果データRYα(ここでは抗体濃度)を表示した例である。より具体的には、「生産培養工程の培養条件を、入力された条件とした場合、生産培養工程の抗体濃度は、150mg/mlとなる予測です。」という文章を指針情報として表示している。当該文章のうちの「150mg/ml」が、予測培養結果データRYαである。
図15に示す指針情報表示画面80は、指針情報として最良仮培養条件データPX3αBESTを表示した例である。より具体的には、「仮培養条件1〜5のうち、生産培養工程の培養結果が最良となるのは、仮培養条件2です。」という文章を指針情報として表示する。当該文章のうちの「仮培養条件2」が、最良仮培養条件データPX3αBESTである。なお、図15に示す指針情報表示画面80において、最良仮培養条件データPX3BESTに加えて、最良仮培養条件データPX3BESTの場合の予測培養結果データRYを表示してもよい。また、複数の仮培養条件データPX3とその予測培養結果データRYをリスト表示し、最良仮培養条件データPX3BESTは網掛けで表示する等して、他の仮培養条件データPX3と区別して表示してもよい。
指針情報表示画面80には、指針情報の詳細を表示するための詳細ボタン82が設けられている。図14に示す指針情報表示画面80において詳細ボタン82が選択された場合、入力画面60を介して入力された仮培養条件データPX3αの詳細な内容等が表示される。図15に示す指針情報表示画面80において詳細ボタン82が選択された場合、最良仮培養条件データPX3αBESTの詳細な内容等が表示される。
図16に示すように、第2導出部55は、学習済みモデル46を導出する機械学習の手法として、例えばニューラルネットワーク90を用いる。ニューラルネットワーク90は、一例として示すように、入力層、複数の中間層(隠れ層)、および出力層を含む。ニューラルネットワーク90は、初期培養工程の培養条件データX1、初期培養工程の培養結果データX2、生産培養工程の培養条件データX3から、生産培養工程の培養結果データYをシミュレーションする推定モデルである。ニューラルネットワーク90の入力層には、初期培養工程の培養条件データX1、初期培養工程の培養結果データX2、生産培養工程の培養条件データX3の組が入力される。ニューラルネットワーク90の出力層には、入力層に入力された上記データの組に対応する生産培養工程の培養結果データYが出力される。
第2導出部55は、教師データ47を用いて、機械学習の一例としての誤差逆伝播法にしたがって、ニューラルネットワーク90を学習させる。具体的には、第2導出部55は、教師データ47の1つのレコードに含まれる初期培養工程の培養条件データX1、初期培養工程の培養結果データX2、生産培養工程の培養条件データX3の組をニューラルネットワーク90に入力し、ニューラルネットワーク90から生産培養工程の培養結果データYを出力させる。そして、第2導出部55は、ニューラルネットワーク90に出力させた生産培養工程の培養結果データYと、教師データ47に登録された実際の生産培養工程の培養結果データYとの差が最小となるように、ニューラルネットワーク90を学習させる。
ニューラルネットワーク90の出力値は、例えば、入力値に応じて各層の各ノードが出力する出力値の合計である。入力層、中間層、および出力層の各層の各ノードには、入力値に対する重みが与えられる。例えば、各ノードには、入力値と比較される閾値が設定される。この場合には、各ノードにおいては、各ノードへの入力値と閾値とを比較して、比較結果に応じて「0」か「1」の出力値が出力される。また、各ノードには、シグモイド関数が設定される場合もある。この場合には、入力値に応じて、「0」から「1」の間で出力値が変化する。各ノードの閾値またはシグモイド関数の係数が、各ノードに入力される入力値に対する重みとして与えられる。
第2導出部55は、ニューラルネットワーク90に出力させた生産培養工程の培養結果データYと、教師データ47に登録された実際の生産培養工程の培養結果データYとの差が最小となるよう、ノードの重みを変更する。第2導出部55は、こうしてノードの重みを変更して、上記の差が最小となるように調整したニューラルネットワーク90を、学習済みモデル46としてストレージデバイス30Bに登録する。
以下、上記構成による作用について、図17および図18のフローチャートを参照して説明する。図17は機械学習の運用フェーズ、図18は機械学習の学習フェーズをそれぞれ示している。
まず、図17に示すように、細胞培養支援サーバ11では、ストレージデバイス30Bから第1取得部50に学習済みモデル46が読み出され、第1取得部50において学習済みモデル46が取得される(ステップST100、第1取得ステップ)。学習済みモデル46は、第1取得部50から第1導出部52に出力される。
作業者端末10では、図11で示した入力画面60が、ブラウザ制御部40によりディスプレイ34Aに表示される。そして、入力画面60を介して、培養目的、初期培養工程の培養条件データX1、初期培養工程の培養結果データX2、生産培養工程の仮培養条件データPX3が入力される。入力された各データは、指針情報の出力要求として細胞培養支援サーバ11に送信される。これにより、第2取得部51において、初期培養工程の培養条件データX1、初期培養工程の培養結果データX2、すなわち解析用の初期実績データと、生産培養工程の仮培養条件データPX3とが取得される(ステップST110、第2取得ステップ)。これら各データは、第2取得部51から第1導出部52に出力される。
第1導出部52では、図12および図13で示したように、予測培養結果データRYが導出される(ステップST120、第1導出ステップ)。より詳しくは、学習済みモデル46に各データを入力して計算することで、予測培養結果データRYが導出される。予測培養結果データRYは、第1導出部52から出力制御部53に出力される。
ステップST110で取得された仮培養条件データPX3が複数であった場合(ステップST130でYES)、第1導出部52では、図13で示したように、最良仮培養条件データPX3BESTが選定される(ステップST140)。より詳しくは、ステップST120において、複数の仮培養条件データPX3の各々について予測培養結果データRYが導出され、かつ複数の仮培養条件データPX3の中から最良仮培養条件データPX3BESTが選定される。最良仮培養条件データPX3BESTは、第1導出部52から出力制御部53に出力される。
出力制御部53において、図14および図15で示した指針情報表示画面80の画面データが生成される。指針情報表示画面80の画面データは、出力制御部53により、出力要求元の作業者端末10に出力される(ステップST150)。
作業者端末10では、細胞培養支援サーバ11からの指針情報表示画面80が、ブラウザ制御部40によりディスプレイ34Aに表示される。作業者は、指針情報表示画面80に表示された指針情報を閲覧し、指針情報に沿って培養作業を進める。例えば図15で示した指針情報表示画面80が表示された場合、作業者は、仮培養条件2にて生産培養工程を開始する。
初期培養工程と生産培養工程との関係性を示す学習済みモデル46と、初期培養工程の培養条件データX1、初期培養工程の培養結果データX2、および仮培養条件データPX3を用いて、第1導出部52により生産培養工程の予測培養結果データRYを導出する。したがって、中間培養工程のデータがなくとも、生産培養工程の培養結果を予測することが可能となる。したがって、中間培養工程を実施する手間が省け、細胞培養における、初期培養工程から生産培養工程に至るまでの期間を大幅に短縮化することが可能となる。
出力制御部53により予測培養結果データRYを出力して、作業者の閲覧に供するので、作業者は、自分が入力した仮培養条件データPX3で、予測培養結果データRYがどうなるかを簡単に知ることができる。
また、第2取得部51で複数の仮培養条件データPX3を取得した場合は、第1導出部52により、複数の仮培養条件データPX3の各々について予測培養結果データRYを導出し、かつ複数の仮培養条件データPX3のうちで最良仮培養条件データPX3BESTを選定する。したがって、作業者は、最良仮培養条件データPX3BESTを簡単に知ることができる。また、生産培養工程の培養条件を最良仮培養条件データPX3BESTにしたがって設定すれば、比較的良好な培養結果データYが約束されるので、医薬品の生産効率も向上する。
図18に示すように、細胞培養支援サーバ11では、予め設定されたタイミングで、ストレージデバイス30Bから第3取得部54に教師データ47が読み出され、第3取得部54において教師データ47が取得される(ステップST200)。教師データ47は、第3取得部54から第2導出部55に出力される。
第2導出部55では、図16で示したように、教師データ47によってニューラルネットワーク90が学習させられ、これにより学習済みモデル46が導出される(ステップST210)。学習済みモデル46は、第2導出部55により、ストレージデバイス30Bに登録される(ステップST220)。
このように、第3取得部54により教師データ47を取得し、教師データ47に基づいて第2導出部55により学習済みモデル46を導出するので、常々更新される教師データ47に応じて学習済みモデル46も更新することができる。また、学習済みモデル46を他のコンピュータから調達する手間を省くことができる。
上記実施形態では、細胞培養支援サーバ11のストレージデバイス30Bに、学習済みモデル46および教師データ47を登録した例を示したが、これに限定されない。細胞培養支援サーバ11とは別のデータベースサーバに、学習済みモデル46および教師データ47を登録しておき、データベースサーバから細胞培養支援サーバ11に学習済みモデル46および教師データ47を送信してもよい。
上記実施形態では、指針情報表示画面80等の各種画面を、ウェブ配信用の画面データの形式で出力制御部53から作業者端末10に出力する態様を例示したが、これに限らない。作業者端末10に各種画面を表示するためのアプリケーションプログラムをインストールしておき、出力制御部53からは、各種画面の表示をアプリケーションプログラムに指示する指令を出力する態様でもよい。
指針情報の出力形態は、上記実施形態の指針情報表示画面80に限らない。指針情報を作業者端末10に接続されたプリンタで印刷出力したり、指針情報を示すファイルを電子メールで作業者端末10に送信してもよい。
機械学習の手法はニューラルネットワーク90に限らない。回帰木、分類木等の他の手法を用いてもよい。
上記実施形態では、初期培養工程を、抗体遺伝子の導入細胞と培地とを選定する工程とし、生産培養工程を、抗体に基づく医薬品を生産する工程としたが、これに限らない。少なくとも生産培養工程が、初期培養工程よりも大規模な設備で行われる工程であればよい。
細胞培養支援サーバ11を構成するコンピュータのハードウェア構成は種々の変形が可能である。例えば、細胞培養支援サーバ11を、処理能力、信頼性の向上を目的として、ハードウェアとして分離された複数台のサーバコンピュータで構成することも可能である。具体的には、第1取得部50、第2取得部51、第1導出部52、および出力制御部53の機能と、第3取得部54および第2導出部55の機能とを、2台のサーバコンピュータに分散して担わせる。この場合は2台のサーバコンピュータで細胞培養支援サーバ11を構成する。
上記実施形態では、予測培養結果データRYの出力制御と、最良仮培養条件データPX3BESTの出力制御とを、1つの出力制御部53に担わせているが、これに限らない。予測培養結果データRYを出力する制御を行う第1出力制御部と、最良仮培養条件データPX3BESTを出力する制御を行う第2出力制御部とに分けてもよい。
作業者端末10に作動プログラム45をインストールし、上記実施形態で細胞培養支援サーバ11に構築した各処理部を作業者端末10に構築して、作業者端末10を細胞培養支援装置として稼働させてもよい。
このように、コンピュータのハードウェア構成は、処理能力、安全性、信頼性等の要求される性能に応じて適宜変更することができる。さらに、ハードウェアに限らず、作動プログラム45等のアプリケーションプログラムについても、安全性および信頼性の確保を目的として、二重化したり、あるいは、複数のストレージデバイスに分散して格納することももちろん可能である。
上記実施形態では、細胞培養支援サーバ11を1つの細胞培養ラボラトリーに設置し、1つの細胞培養ラボラトリー内で利用する形態としているが、細胞培養支援サーバ11を複数の細胞培養ラボラトリーで利用可能な形態としてもよい。細胞培養支援サーバ11を複数の細胞培養ラボラトリーで利用可能とするためには、細胞培養支援サーバ11を、例えば、インターネットあるいは公衆通信網等のWAN(Wide Area Network)を介して、複数の細胞培養ラボラトリーに設置される複数台の作業者端末10と通信可能に接続する。そして、各作業者端末10からの出力要求を、WANを介して細胞培養支援サーバ11で受け付けて、各作業者端末10に対して指針情報を出力する。なお、この場合の細胞培養支援サーバ11の設置場所および運営主体は、例えば細胞培養ラボラトリーとは別の会社が運営するデータセンタでもよいし、複数の細胞培養ラボラトリーのうちの1つでもよい。
上記実施形態において、例えば、第1取得部50、第2取得部51、第1導出部52、出力制御部53、第3取得部54、第2導出部55といった各種の処理を実行する処理部(Processing Unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(Processor)を用いることができる。各種のプロセッサには、上述したように、ソフトウェア(作動プログラム45)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU32Bに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device :PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、および/または、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントおよびサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(Circuitry)を用いることができる。
以上の記載から、以下の付記項1に記載の発明を把握することができる。
[付記項1]
初期培養工程から、前記初期培養工程よりも大規模な設備で行われる生産培養工程に至る細胞培養を支援するための細胞培養支援装置であって、
前記初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の初期実績データと、前記学習用の初期実績データに対応する学習用の生産実績データであり、前記生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行い導出された、前記初期培養工程と前記生産培養工程との関係性を示す学習済みモデルを取得する第1取得プロセッサと、
前記初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される解析用の初期実績データと、前記生産培養工程における仮の培養条件を示す仮培養条件データとを取得する第2取得プロセッサと、
前記第1取得プロセッサにおいて取得した前記学習済みモデルと、前記第2取得プロセッサにおいて取得した前記解析用の初期実績データおよび前記仮培養条件データとから、前記生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する第1導出プロセッサと、
を備える細胞培養支援装置。
本開示の技術は、上述の種々の実施形態と種々の変形例を適宜組み合わせることも可能である。また、上記実施形態に限らず、要旨を逸脱しない限り種々の構成を採用し得ることはもちろんである。さらに、本開示の技術は、プログラムに加えて、プログラムを非一時的に記憶する記憶媒体にもおよぶ。
以上に示した記載内容および図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、および効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、および効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容および図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことはいうまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容および図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「Aおよび/またはB」は、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「Aおよび/またはB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、AおよびBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「および/または」で結び付けて表現する場合も、「Aおよび/またはB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (8)

  1. 初期培養工程から、前記初期培養工程よりも大規模な設備で行われる生産培養工程に至る細胞培養を支援するための細胞培養支援装置の作動プログラムであって、
    前記初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の初期実績データと、前記学習用の初期実績データに対応する学習用の生産実績データであり、前記生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行い導出された、前記初期培養工程と前記生産培養工程との関係性を示す学習済みモデルを取得する第1取得部と、
    前記初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される解析用の初期実績データと、前記生産培養工程における仮の培養条件を示す仮培養条件データとを取得する第2取得部と、
    前記第1取得部において取得した前記学習済みモデルと、前記第2取得部において取得した前記解析用の初期実績データおよび前記仮培養条件データとから、前記生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する第1導出部として、コンピュータを機能させる細胞培養支援装置の作動プログラム。
  2. 前記予測培養結果データを出力する制御を行う第1出力制御部として、前記コンピュータを機能させる請求項1に記載の細胞培養支援装置の作動プログラム。
  3. 前記第2取得部で複数の前記仮培養条件データを取得した場合、前記第1導出部は、複数の前記仮培養条件データの各々について前記予測培養結果データを導出し、かつ複数の前記仮培養条件データのうちで、前記予測培養結果データが最良の最良仮培養条件データを選定する請求項1または2に記載の細胞培養支援装置の作動プログラム。
  4. 前記最良仮培養条件データを出力する制御を行う第2出力制御部として、前記コンピュータを機能させる請求項3に記載の細胞培養支援装置の作動プログラム。
  5. 前記学習用の初期実績データと前記学習用の生産実績データとを取得する第3取得部と、
    前記第3取得部において取得した前記学習用の初期実績データと前記学習用の生産実績データとに基づいて前記機械学習を行って、前記学習済みモデルを導出する第2導出部として、前記コンピュータを機能させる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の細胞培養支援装置の作動プログラム。
  6. 前記初期培養工程は、抗体遺伝子の導入細胞と培地とを選定する工程であり、
    前記生産培養工程は、抗体に基づく医薬品を生産する工程である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の細胞培養支援装置の作動プログラム。
  7. 初期培養工程から、前記初期培養工程よりも大規模な設備で行われる生産培養工程に至る細胞培養を支援するための細胞培養支援装置であって、
    前記初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の初期実績データと、前記学習用の初期実績データに対応する学習用の生産実績データであり、前記生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行い導出された、前記初期培養工程と前記生産培養工程との関係性を示す学習済みモデルを取得する第1取得部と、
    前記初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される解析用の初期実績データと、前記生産培養工程における仮の培養条件を示す仮培養条件データとを取得する第2取得部と、
    前記第1取得部において取得した前記学習済みモデルと、前記第2取得部において取得した前記解析用の初期実績データおよび前記仮培養条件データとから、前記生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する第1導出部と、
    を備える細胞培養支援装置。
  8. 初期培養工程から、前記初期培養工程よりも大規模な設備で行われる生産培養工程に至る細胞培養を支援するための細胞培養支援装置の作動方法であって、
    前記初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の初期実績データと、前記学習用の初期実績データに対応する学習用の生産実績データであり、前記生産培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される学習用の生産実績データとに基づいて機械学習を行い導出された、前記初期培養工程と前記生産培養工程との関係性を示す学習済みモデルを取得する第1取得ステップと、
    前記初期培養工程における培養条件の実績を示す培養条件データおよび培養結果の実績を示す培養結果データの組で構成される解析用の初期実績データと、前記生産培養工程における仮の培養条件を示す仮培養条件データとを取得する第2取得ステップと、
    前記第1取得ステップにおいて取得した前記学習済みモデルと、前記第2取得ステップにおいて取得した前記解析用の初期実績データおよび前記仮培養条件データとから、前記生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する第1導出ステップと、
    を備える細胞培養支援装置の作動方法。
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