JP6955728B2 - 包装機用ガス充填ノズル保持装置 - Google Patents
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Description
一般的に、空気中の酸素は食品にとっては厄介なものである。
例えば、油脂、ビタミン、色素、香気成分などの酸化は、ほとんどの場合、空気中の酸素との結合によるものである。
また、カビや害虫も、酸素の存在によってその生命が維持されている。
また、カビや害虫に対する食品衛生の面からも安心できることになる。
そして、そのような要望を満たす方法として、上記ガス充填包装が最も適した方法の一つとなっている。
a)油脂成分の酸化防止が可能である。
b)ビタミンCなどの有効成分の保存が可能である。
c)香気成分の酸化による異臭・変臭を防止することが可能である。
d)色素の酸化による変色・退色を防止することが可能である。
e)カビ、好気性菌、酵母による腐敗・発酵の阻止が可能である。
f)虫害の防止が可能である、などの優れた効果を挙げることができる。
そして、包装フィルム118は製袋器120を通過することによって、その製袋器120の内面形状に沿って筒状に形成され、進行方向両側縁部同士が重合され、センターシール装置121によってセンターシール加工が行われるようになっている。
ガス排出管131は、製袋器120内、さらには筒状の包装フィルム118´内を挿通させ、その先端の吐出口132はエンドシール装置122の近傍に位置するように配置されている。そのため、この吐出口132から、常時あるいは間欠的にガス収納容器130内に貯蔵された芳香源から生じた芳香ガス、あるいは液化ガス(液体)が噴射される。
これにより、筒状の包装フィルム118´の内部空間には、芳香ガス、あるいは液体が存在することになる。
なお、筒状の包装フィルム118´の内部に収納される煎餅101等の収納物は、搬送装置110の押送フィンガー113のピッチにしたがって所定間隔ごとに製袋器120内、すなわち、筒状の包装フィルム118´内に供給される。
また、包装体125は搬出コンベア126により所定位置に搬出される。
そして、このガス排出管131は、その基端部がガス収納容器130に片持ち状態で接続されている。そのため、ガス排出管131の吐出口132近傍は、図7には開示されていないが、図8に示すようにダレている、と考えられる。
なお、図8は、図7のガス排出管131の排出口132近傍がダレた状態を推測して示した拡大詳細図である。また、図7、図8において各符号は、特許文献1に開示された図3の符号に100番を加えた符号である。
そのため、ガス排出管131が不安定となり、図8に示すように、筒状の包装フィルム118´内で先端側がダレてしまったり、包装装置100の稼働中の振動や、ガスの噴射の反動により、上下方向あるいは横方向に揺れたりする、と言う課題が生じている。
その結果、ガス排出管131の、特にダレてしまった先端部側が製品に当たり、位置ずれの原因になっている。また、特に柔らかい材料で包装体が形成されている場合等、ガス排出管131のガス吐出口132がガスの噴射の反動で揺れた際、そのガス吐出口132が包装体101を突き破る等、破損させてというおそれも生じる。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、筒状包装フィルムの内部にガスを充填するガス充填ノズルを安定して保持することができる包装機用ガス充填ノズル保持装置を提供することにある。
前記ガス充填ノズルの基端部を保持するガス収納容器と、
前記筒状包装フィルムの外側に配置されると共に前記筒状包装フィルムの表面と接触しかつ前記筒状包装フィルムの移動方向に沿って回転する鉄製の回転部材と、
前記筒状包装フィルムの内側かつ前記ガス充填ノズルの先端部側で前記回転部材と対向する位置に装備された磁石と、を備えて構成し、
前記筒状包装フィルムの移動を許容するように前記磁石と前記回転部材とを配置し、
前記回転部材をボールベアリングで構成すると共に、このボールベアリングを包装機の本体壁から延出された支持部材に取り付けたことを特徴とする。
また、筒状包装フィルムに対して、ガス充填ノズルが保持力のある棒の役目を果たすことになって、製袋する際の骨となることができ、筒状包装フィルムの内側を安定して保持することができる。その結果、製袋性の向上を図ることができる。
さらに、回転部材であるボールベアリングが支持部材に取付けられ、この支持部材は横型製袋充填包装機の側壁に固定されているので、ボールベアリングを安定した状態で保持することができる。その結果、このボールベアリングと磁石とで筒状包装フィルムを最適の状態で挟込み、かつその状態で移送させることができる。
また、回転部材がボールベアリングで構成されているので、このボールベアリングと磁石とで筒状包装フィルムを挟込んだ状態でその筒状包装フィルムを移送させる際、引っ掛かることなくスムーズに移送させることができる。
本発明は、横型製袋充填包装機1により形成される筒状包装フィルムFt内に所定のガスを充填するガス充填ノズル51を安定した状態で保持して使用することができるようにしたものである。
横型製袋充填包装機1は、包装フィルムの上流側において、ウェブ状包装フィルムFwを巻き取ったフィルムロールFrを回転可能に装填・支持するフィルム供給源2と、このフィルム供給源2のフィルムロールFrからウェブ状包装フィルムFwを繰り出す紙送りローラ3とを備えて構成されている。
なお、本実施形態では、ウェブ状包装フィルムFwとしては透明なフィルムが用いられている。
また、図2では、図面が煩雑化するため、後述する包装機のガス充填ノズル保持装置50を構成するガス収納容器52等は省略してある。
紙送りローラ3から繰り出されたウェブ状包装フィルムFwは、その両側縁部分が製筒器5(図7の符号120に相当))によって互いに引き寄せられ略筒状になるまで曲成される。
この筒状包装フィルムFtは、エンドシーラ7によって、所定間隔でエンドシール加工が施されることによりピロー包装体Bpに製造される。
エンドシーラ7にはカッター7aが装備され、このカッター7aにより、上記ピロー包装体Bpが個々に分離されるようになっている。
これらのローラ11,12は、それぞれ紙引き用サーボモータ13に設けられると共に、各紙引き用サーボモータ13の駆動により互いに逆方向に同期した速度で回転されるようになっている。
従って、ウェブ状包装フィルムFwは、その両側縁部分Fe,Feが一対のローラ11,12の周面間に挟み込まれた状態で、紙送りローラ部10の後流側の直後に配設されている前記加熱用のバーヒータ部20に送られるようになっている。
一対のヒータバー21,22内には、図示しない発熱手段が埋設されている。そのため、この発熱手段によって昇温されたヒータバー21,22の対向する表面から輻射熱が発せられ、ヒータバー21,22間の隙間を通過する前記ウェブ状包装フィルムFwの両側縁部分Fe,Feが加熱されるようになっている。
そして、開閉用サーボモータ23が駆動することによってバーヒータ部20が開閉され、これによって、例えば包装フィルムの種類、材質、厚さ等に応じてヒータバー21,22間の隙間量の調整を容易に行うことができる。
この圧着ローラ部30は、バーヒータ部20によって加熱されたウェブ状包装フィルムFwの両側縁部分Fe,Feを挟み込むように周面を互いに対向させて配置された一対の圧着ローラ31,32を備えている。
圧着ローラ部30は、バーヒータ部20によって加熱されたウェブ状包装フィルムFwの両側縁部分Fe,Feを圧着ローラ31,32が挟み込んで圧着することにより、センターヒートシール加工を施すようになっている。
ここで、圧着ローラ部30は駆動手段を備えていないので、圧着ローラ31,32は動力でもって回転駆動されるものではなく、ウェブ状包装フィルムFwの両側縁部分Fe,Feに圧着されていることによりウェブ状包装フィルムFwの送りに追従して回転するのみである。
圧着ローラ31,32の周面は、目付のない滑らかな円筒面の形状を有している。
この目付ローラ部40は、筒状包装フィルムFtのヒートシールが施された両側縁部分Fe,Feを周面間に挟み込む一対の目付ローラ41,42と、これらの目付ローラ41,42を駆動するための駆動用サーボモータ43とを備えている。
目付ローラ41,42は、駆動用サーボモータ43からの駆動力の供給を受けて、互いに逆方向に同期した速度で回転され、包装フィルムを搬送する。
目付ローラ41,42の周表面には、シール目のような周状の溝が形成されていて、間にヒートシールが施された両側縁部分Fe,Feを挟んで互いに互いに噛み合っている。一般的なフィルムであれば、シール直後であるので狭圧するだけでシール目が付くが、厚手の包装フィルムのような目が付きにくいフィルムの場合には、ヒータを内蔵して加熱することも可能である。目付ローラ41,42の後流側には前記エンドシーラ7が配設されている。
エンドシーラ7の後流側下方には、製袋されたピロー包装体Bpを搬出する搬出コンベア9が配設されている。
なお、ガス収納容器52にはガス送り出し装置56が接続されており、ガス充填ノズル51はガス送り出し装置56を介してガス収納容器52に接続されていることになる。
また、筒状包装フィルムFtの内部において、ガス充填ノズル51の上面で、かつローラ部材53と対向する位置には、接着、あるいは半田付け等により磁石54が取付けられている。この磁石54はその磁力により上記ローラ部材53に吸着されるようになっている。言い換えれば、ガス充填ノズル51が磁石54を介してローラ部材53に固定されていることになる。
筒状包装フィルムFtは、前記紙送りローラ3により間欠送りで、順次エンドシーラ7 側に送られるようになっているため、磁石54の磁力が強すぎると、磁石54とローラ部材53とで挟み込んだ筒状包装フィルムFtが移動できなくなる。
そのため、磁石54は、筒状包装フィルムFtが挟み込まれた部位で引っ掛かることなく、設定された移動速度でスムーズに移動可能となるような磁力を有するものが用いられている。
磁石54は、前述のようにガス充填ノズル51に接着等により固着され、その磁石54に対向して筒状包装フィルムFtの外表面側にローラ部材53が配置されている。
筒状包装フィルムFtは、磁石54とローラ部材53とに挟み込まれた状態で筒状包装フィルムFtの進行方向Aに沿って移動するので、磁石54の上端角部に接触し、筒状包装フィルムFtが破損する可能性がある。
そこで、図5に示すように、磁石54の長手方向上面で筒状包装フィルムFtの送り方向の前側と後側の角部が所定の半径寸法rでアール加工されている。これにより、筒状包装フィルムFtの移動時に磁石54の角部に引っ掛かることがなくなる。
すなわち、磁石54の幅方向上面は所定の半径寸法Rで湾曲形状に形成されており、筒状包装フィルムFtの内面形状に略沿った形状となっている。そのため、磁石54の上面全面とローラ部材53の外表面との隙間が均一となってローラ部材53と対向することになり、磁石54とローラ部材53とが相互に均一の吸着力で吸着し合い、これにより、筒状包装フィルムFtをバランスよく挟み込むことができる。
なお、磁石54の幅寸法がローラ部材53の外表面の幅寸法より大きな寸法に形成されている。
ガス充填ノズル51は、その先端部が前記エンドシーラ7近傍まで延出して設けられており、ガス充填ノズル51の先端ガス噴出口51aが、エンドシーラ7手前の筒状包装フィルムFt内にガスを噴射、充填できるようになっている。
そして、このようなガス充填ノズル51の先端部近傍の1箇所に、前記磁石54が取り付けられている。
なお、ガス充填ノズル51としては、SUSノズルに限らず、アルミ製、真鍮製、銅製、場合によってはPP等の樹脂製のパイプを使用してもよい。この場合、吐出されるガスの種類、製品Pの大きさ等に対応して適宜交換して用いてもよい。
ここにおいて、前記ガス充填ノズル51、ガス収納容器52、ローラ部材53、磁石54および支持部材55により前記保持装置50が構成されている。
まず、紙送りローラ3により、フィルムロールFrからウェブ状包装フィルムFwが連続的に繰り出されると共に、製筒器5に送られ、この製筒器5を通過するとき、ウェブ状包装フィルムFwは製筒器5の内面形状に沿って筒状に形成される。このとき、フィルムロールFrの進行方向両側縁部同士が重合される。
製品Pを内包した状態の筒状包装フィルムFtは、その両側縁部Fe,Feがエンドシーラ7の手前で上方側に折り曲げられると共に、上部側も下方に向かって折り曲げられた状態でエンドシーラ7に送られ、進行方向先端がシール加工され、かつカットされる。
なお、このガスは筒状包装フィルムFtの移動中は常時噴出されるようになっている。
また、ガス充填ノズル51がガス噴射の反動で暴れたりすることがなくなるので、筒状包装フィルムFtを傷つけたりすることがない。
窒素ガスは、体積比で空気中78%を占めており、無味・無臭・無色の、ほとんど反応性のない不活性ガスであり、もちろん無害・無毒である。
そして、ガス置換包装では、空気中の酸素を除去するのが目的で、油菓子、ナッツ、削り節、コーヒー、日本茶など、主として酸化防止、変退色の防止、香気保存などに使用される。ただし、窒素ガスには、静菌作用はないので、窒素ガス単体ではカビ、腐敗防止効果は低い。
二酸化炭素ガスを用いたものは生肉、ウィンナーソーセージ、和・洋生菓子、半生菓子、豆類、穀類などの、カビ、腐敗、虫害防止に効果を発揮する。袋内の二酸化炭素濃度が30%で一応の効果があり、50%以上ではほとんどのカビは防止できる。
(1)ガス充填ノズル51の基端部がガス送り出し装置56を介してガス収納容器52で保持され、先端部がローラ部材53と磁石54とで保持されているので、ガス充填ノズル51が長尺であっても安定して保持することができる。その結果、ガス充填ノズル51の先端側のダレを防止することができ、これにより、包装機1の稼働中でも、また、ガスの噴射の反動での揺れを防止することができて製品の位置ずれを防止することができる。
この場合、磁石54およびローラ部材53も、それぞれのガス充填ノズル51に対応させて設ければよい。
2 フィルム供給源
3 紙送りローラ
5 製袋器
6 センターシール機構
7 エンドシーラ
10 紙送りローラ部
20 加熱用のバーヒータ部
30 圧着ローラ部
40 目付ローラ部
50 包装機用ガス充填ノズルの保持装置
51 ガス充填ノズル
52 ガス収納容器
53 鉄製のローラ部材(回転部材;ボールベアリング)
54 磁石
55 支持部材
Fw ウェブ状包装フィルム
Fe,fe 両側縁部
Ft 筒状包装フィルム
BP ピロー包装体
P 製品(被収容物)
Claims (2)
- 上流側から送られてくる包装フィルムを筒状に形成すると共に、形成された筒状包装フィルム内に被収納物を所定間隔で送り込みかつ前記筒状包装フィルムの両側縁部をセンターシール加工し、前記筒状包装フィルム内にガス充填ノズルによってガスを充填した後エンドシール装置により製袋する包装機用ガス充填ノズル保持装置であって、
前記ガス充填ノズルの基端部を保持するガス収納容器と、
前記筒状包装フィルムの外側に配置されると共に前記筒状包装フィルムの表面と接触しかつ前記筒状包装フィルムの移動方向に沿って回転する鉄製の回転部材と、
前記筒状包装フィルムの内側かつ前記ガス充填ノズルの先端部側で前記回転部材と対向する位置に装備された磁石と、を備えて構成し、
前記筒状包装フィルムの移動を許容するように前記磁石と前記回転部材とを配置し、
前記回転部材をボールベアリングで構成すると共に、このボールベアリングを包装機の本体壁から延出された支持部材に取り付けたことを特徴とする包装機用ガス充填ノズル保持装置。 - 請求項1記載の包装機用ガス充填ノズル保持装置において、
前記ガス充填ノズルを前記筒状包装フィルム内で水平方向に複数本配置したことを特徴とする包装機用ガス充填ノズル保持装置。
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