JP6955270B2 - 位相差透過電子顕微鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、透過電子顕微鏡装置(Transmission Electron Microscope:TEM)に関し、特に、電子線の位相をコントラストに変換して観察する位相差透過電子顕微鏡装置に関する。
電子銃から放出されて試料を透過した電子線を用いて被検査対象を観察する透過電子顕微鏡は、例えば、以下の特許文献1や2を始めとする種々の文献により知られており、薄い試料のナノメートルの構造を観察する等において広く用いられている。即ち、透過電子顕微鏡によれば、試料に電子線を照射し、当該試料を透過した電子線を、スクリーンや2次元検出器上に拡大投影し、試料内部の構造を透かして観る手法であり、試料物体内部の電子線の吸収度を反映した投影像が得られる。
特開2006−114348号公報 特開2012−3843号公報
かかる透過電子顕微鏡においては、一般に、電子線の吸収が少なくコントラストの付きにくい無染色の生体軟組織や樹脂などを対象とするときには、焦点を最適量だけ外す(所謂、シェルツァー・フォーカス)ことにより、試料物体を透過する電子線の位相をコントラストに変換して観察する、所謂、ディフォーカス位相差電子顕微鏡法が用いられている。これは、対物レンズの収差を積極的に利用し、焦点ずらしにより近距離での量子干渉効果を惹起し、干渉コントラストを得るという原理によるものである。しかしながら、同種の軽元素を主成分とする無染色の生体組織や樹脂などを対象とする場合には、得られる像にコントラストが付き難いという欠点があった。
従来、これを解決する手法としては、ゼルニケ位相板を用いることにより試料物体を透過する電子線の位相をコントラストに変換して観察する、ゼルニケ位相差電子顕微鏡法(図6を参照)が用いられている。
この図6に示すゼルニケ位相差電子顕微鏡法では、電子銃と収束光学系を用いて試料を電子線で照射し、試料後方の焦点面にゼルニケ位相板を挿入することにより、試料による電子線の位相変化をスクリーン上でのコントラストに変換している。ゼルニケ位相板は、焦点面上の中心にある電子線の焦点(ビームスポット)の位相に対して、試料により散乱された電子線の相対位相を、プラスないしマイナス方向に90度変化させる機能、所謂、位相変調機能をもっている。
これまでに、厚さ数10nmのアモルファス炭素薄膜の中心に直径数100nmの穴を開けた炭素薄膜型ゼルニケ位相板、アモルファス炭素薄膜をそのまま用い、電子線ビームスポット照射による炭素薄膜の物性変化を位相変調に用いる穴なし炭素薄膜型ゼルニケ位相板、シリコン微細加工技術により中心部だけに電位差を生じさせるアインツェルレンズ型位相板などが提案されている。
しかしながら、これらの位相板は、焦点面上の強い強度の電子線スポット近傍に置かれるため、電子線照射により位相板の物性が経時変化して、結果として位相コントラストが正しく再生されなくなってしまう問題があり、これは位相板の帯電現象として認識されている。即ち、これらの位相板は、その寿命が短く、更には、操作を誤り収束電子ビームが直接当った場合には、瞬時に壊れてしまうなどの問題点が指摘されていた。
また、位相板は、位相を変調する本来の機能の他に、電子線を吸収してしまうという副作用をも有しており、そのため、試料を透過した電子線の一部を吸収により無駄にしてしまい、結果として、試料の電子線被曝が増大してしまうという問題をも抱えている。
タンパク質やウィルス粒子などの生体物質は電子線の照射に対して脆弱であり、試料を透過し試料の情報を保持した電子線の一部を無駄にすることは、極力、避けなければならない。電子線照射に対して脆弱な試料に対する空間分解能は、電子顕微鏡の装置分解能ではなく、試料を破壊せずに照射可能な単位面積当たり電子線量と、得られるコントラスト(=試料による光量変化/背景光量)の強さで決まる(所謂、ローズ限界)ことから、高いコントラストだけでなく試料透過の電子ビームを無駄にしない事の両方が要求される。
そこで、本発明は、上述したような従来技術における事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、位相変調量を簡単・瞬時かつ連続的に可変調整することが可能であり、試料透過後の電子線を吸収することもなく、しかも、従来の位相板のように電子線の照射等の誤操作などでも簡単に壊れることなく、その取り扱いも簡単で、かつ、寿命の長い位相変調手段を実現し、機能的にも優れた高いコントラストの位相差透過電子顕微鏡を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明によれば、まず、電子線を放射する電子源と、対物レンズと、前記電子線源と前記対物レンズの間に配置され、試料を保持するための試料保持台と、前記対物レンズの後方に配置された結像光学系と、前記結像光学系による試料像を、電子線の強度分布として検出するための手段とを備えた透過電子顕微鏡装置であって、前記対物レンズの背後の焦点面上において、前記電子線に、その進行方向と平行である電場の向きを有するレーザー光を照射する第1のレーザー光照射手段を備えている位相差透過電子顕微鏡装置が提案される。
また、本発明では、上記に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、さらに、前記電子線源と前記対物レンズの間において前記電子線源から放射された電子線を集光する第1の集光レンズを備え、当該第1の集光レンズの焦点面上においてレーザーを照射する第2のレーザー光照射手段を備えていることが好ましく、更には、前記第2のレーザー光照射手段からのレーザー光も、前記電子線の進行方向と平行である電場の向きを有するレーザー光であることが好ましい。
そして、本発明では、上記に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記第1のレーザー光照射手段からのレーザー光と前記第2のレーザー光照射手段からのレーザー光は、同一のレーザー発振器から発生されたレーザー光であることが好ましく、更には、前記同一のレーザー発振器は、シングルモードのレーザー発振器であることが好ましい。また、前記第2のレーザー光照射手段によるレーザー光の照射の下流側で前記試料を透過する以前の前記電子線の焦点にレーザーを照射する第3のレーザー光照射手段を備えていることが好ましく、そして、前記第3のレーザー光照射手段からのレーザー光も、前記電子線の進行方向と平行である電場の向きを有するレーザー光であることが好ましく、更には、前記第1のレーザー光照射手段からのレーザー光と前記第2のレーザー光照射手段からのレーザー光と前記第3のレーザー光照射手段からのレーザー光は、同一のレーザー発振器から発生されたレーザー光であることが好ましい。加えて、前記同一のレーザー発振器は、シングルモードのレーザー発振器であり、更には、前記試料像の検出手段は、スクリーンもしくは2次元電子線センサを含んでいることが好ましい。
加えて、上記に記載の位相差透過電子顕微鏡装置では、前記照射レーザーのパラメーターを変化させ、複数の画像を取得することにより、前記試料による位相変化、振幅変化、もしくは、ビジビリティを画像として検出することが好ましい。
上述した本発明によれば、位相変調量が可変であり、試料への電子線被曝を最小化し、かつ、電子線の照射等によって壊れず、実質的に無制限な寿命を有する電子顕微鏡用ゼルニケ位相板を実現し、試料物体による電子線の位相変化を高コントラストで画像化し、試料物体による電子線の位相および振幅の変化の分布、ならびにビジビリティの分布を定量的に計測することが可能な透過電子顕微鏡を提供することが可能となる。
本発明の位相差透過電子顕微鏡装置の原理について説明する図である。 本発明の位相差透過電子顕微鏡装置の変形例について説明する図である。 本発明の第1の実施例になる位相差透過電子顕微鏡装置の具体的な構成を示す図である。 上記位相差透過電子顕微鏡装置のレーザー発生装置の具体的な構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例になる位相差透過電子顕微鏡装置の具体的な構成を示す図である。 従来技術になる位相差電子顕微鏡の構成図である。 従来技術におけるレーザー光の照射による電子ビームの振動を説明するための図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下、「実施例」とも称する)について詳細に説明するが、それに先立ち、本発明の基本的な特徴や考え方等について述べる。
(偏光レーザー位相差TEM)
まず、本発明の基本的な考え方として、TEMの後方焦点面にレーザー焦点を導入し、当該レーザーの電場で後方焦点面内の電子位相を局所的に操作することであり、その際、レーザーの偏光方向(レーザーの電場の方向)を電子ビーム軸(電子の進行方向)と平行に導入することである。
なお、TEMの後方焦点面にレーザー焦点を導入し、当該レーザーの電場で後方焦点面内の電子位相を局所的に操作することは、既に、R. Glaser et al.により提案されていた。しかしながら、この方式では、図7にも示すように、レーザーの偏光方向と電子の進行方向とは直交しており、原理的には、後方焦点面では、電子ビームはその進行方向に対して左右に振られ、もって光路長が延長して位相差を生じさせることとなるが、しかしながら、必要とされる90度程度の位相差を得るためには、数kW級の出力のレーザーが必要となり、実際の装置に組み込んで実現することは難しいことが分かった。
発明者の種々の検討によれば、対物レンズの後方焦点に収束するレーザー光を、レーザー偏光が電子ビームの軸と平行になるように導入し、当該レーザーの電場で局所的に電子を加速できれば、合計で5mW級のレーザーでも必要な90度の位相差を得られることが確認された。ただし、実際には、レーザーの電場は、光の周波数である300THz程度で向きが交代的に振動しているため、この周波数での加速と減速とが入り交じっており、さらに加速と減速では位相コントラストの明と暗が逆転しているために、位相コントラストがキャンセルされるため、そのままでは利用できない。
(事前バンチャー式レーザー位相差TEM)
そこで、本発明では、上記レーザー焦点に、加速(又は、減速)されるタイミングだけ電子を投入することによって上述した課題を解決するものであり、図1にも示すように、レーザー光の事前の照射により電子の速度変調を行い、速度変調された電子の自己集群化(バンチ化(bunching):即ち、レーザー・バンチャー)を利用して、対物レンズ後方焦点面のレーザー照射点への到着タイミングのレーザー振動数への同期化(タイミング調整)を行い、加速と減速とが入り交じることなく、電子を一方向(例えば、加速)に加速することにより、上述した必要な90度の位相差を得る。
可視領域波長のレーザー光は、直径d=1μmに絞り込む事が容易に可能であるが、例えば出力Pow=2.1mWのレーザーを用いれば、その電力密度はp=Pow/(π(d/2)2)=2.65 W/μm2 となるが、真空のインピーダンスZ0=120πΩを用いれば、絞り込んだレーザー光の電場の強度は概ね E=√(p Z0)= 1V/μmとなる。このレーザー電場と平行な向きに光速に近い速度vの電子が入射した場合、直径d=1μmのレーザー焦点を通過するのに必要な時間は、レーザー光の振動周期(約300THz)と同程度であり、電子は+1eV程度から-1eV程度までの加減速を、レーザー光の振動に同期して受ける事になる。
電子の加速電圧Vと相対論係数γとの関係γ=1+eV/(mc2)、及び相対論係数γと速度vとの関係v/c=√(1-γ-2)に注意すると、加速電圧V=200kVの電子ビーム(質量m=511keV/c2)の場合、その速度vは光速c=3.00×108m/secの69.5%であり、eΔV=1eVの加減速による速度変調Δvは、Δv/v=(∂v/∂V)/v×ΔV=(v/c)-2γ-3×eΔV/mc2=1.50×10-6と求められる。
このΔvの速度変調を受けた電子が、距離L=0.3mを自由運動すれば、変調を受けていない電子に対して相対位置の差 ΔL = L×Δv/v = 0.45μmを得る事になる。その結果、距離L程度の自由運動により、交代する加速と減速の双方の効果として、加速された速い速度の電子が減速された遅い電子に追いつく事になり、電子の位置がレーザーの波長(1μm弱)と同程度の間隔をもって集群化(バンチ化)される事が分かる。なお、この電子バンチの通過タイミングは、レーザーの周期に完全に同期している。
以上の説明では、加速器分野で用いられる集群化(バンチ化)の考え方を援用したが、実際の電子顕微鏡の電子ビーム内の電子ビーム軸方向の電子の密度(平均電子間隔は ve/I で与えられ、eは素電荷、Iはビーム電流で数百pA程度より、cmのオーダーとなる)は、電子ビーム軸方向のバンチの密度(バンチ間隔はレーザー光の波長のv/c倍となり、上記例ではv/c=0.695より、サブミクロンのオーダーとなる)よりも小さく、電子の集群化というよりも電子の入射タイミングのレーザー振動数への同期化と理解する方がより正確である。
即ち、以上に述べたことによれば:
(1)本発明に係る第1の観点は、電子源である電子銃と、前記電子線源と対物レンズの間に配置され、前記電子線源から放射された電子線に対してレーザー光を照射する第1のレーザー照射過程と、前記対物レンズの背後の焦点面上に配置され、試料を透過した電子線の焦点にレーザーを収束して照射する第2のレーザー照射過程と、結像光学系により試料像を電子線の強度分布として検出するスクリーンもしくは2次元電子線センサとを備えるように構成される透過電子顕微鏡である。
(2)また、上記(1)の構成において、第1および第2のレーザー照射過程でのレーザー電場の向きは、電子の進行方向と平行である事が重要であり、第1および第2のレーザーは、同じレーザー発振器より分波されて供給され、其々のレーザーの強度および相対位相を調整する機能とすることが好ましい。
(3)即ち、上記(1)の構成によれば、第1のレーザー照射過程において、試料透過前に照射されたレーザー光により電子ビームは速度変調を受け、電子の自由運動により電子の位置が集群化する過程を備える事となる。
(4)その後、上記(1)の構成において、試料を透過した電子ビームは、第2のレーザー照射過程での電子ビームの後方焦点面上の焦点への収束レーザーの照射により、焦点近傍の電子ビームのみが一方的に加速もしくは一方的に減速される。他方、焦点から離れた電子ビームは、加速も減速もされず、このことにより、後方焦点面上の焦点近傍の電子ビームのみが位相変調を受ける事となる。
なお、後方焦点面上の焦点に照射する第2のレーザーに必要な出力は、集群化に必要な第1のレーザーの必要出力に比べ大幅に小さい値でよい。エネルギーをeΔVだけ変調を受けた電子波が、距離Lだけ自由伝播した場合の、電子波位相の相対変化は、h~=6.58×10-16eV sを換算プランク定数(ディラック定数)として、電場に関するアハラノフ・ボームの関係式 ΔΦ = (e/h~)ΔVL/v により評価できる。即ち、位相差90度を得るのに必要な最小加速はΔV=(π/2) (h~/e)(v/L)で与えられ、電子ビームの加速電圧がV=200kVの場合、例えば、第2のレーザー照射の焦点からスクリーンまでの距離をL=20cmとすれば、第2のレーザー焦点での必要な最小加速電圧はΔV=1.08μV、必要最小レーザー出力はP=ΔV2/Z0 =3.09fW と求められる。
上記の必要最小のレーザー出力値は極めて小さな値であるが、電子位相は360度変化でもとに戻ることから、この必要加速の任意の奇数倍であってもよく、レーサー出力値はこの必要最小値の任意の奇数の2乗倍であってもよい。また、レーザー位相と電子バンチのタイミング位相とを最適値からずらすことにより、必要となる出力値を必要最小出力値から任意倍に増やす事もできる。このため、取扱いの容易なミリボルト加速、ナノワット出力のレーザー光を用いてもよい。
なお、よりコヒーレンスな実装としては、図2に示すような構成とすることも可能である。
<第1の実施例>
続いて、上記した位相差透過電子顕微鏡の全体構成について、図3を参照しながら以下に詳細に説明する。なお、以下の説明では、電子顕微鏡を構成する各種の電子レンズは、実際には電磁場を形成するための電磁コイルにより構成されるが、以下の説明では、説明の簡素化のため、単にレンズを呼び、図中においても通常の光学レンズと同様の形態で示す。また、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ参照番号を付している。
図からも明らかな様に、本発明の一実施例になる位相差透過電子顕微鏡は、一般的な電子顕微鏡と同様に、例えば、真空鏡筒内に、電子銃31と共に、収束光学系を構成する第1のコリメートレンズ32、集光レンズ33、第2のコリメートレンズ34等を備えており、さらに、試料を所定の位置に保持する保持台(集合的に参照符号35で示す)、対物レンズ36、投影光学系を構成する投影レンズ37、そして、試料を透過した電子線により電子線を検出して映像を形成するための電子検出装置38を構成するスクリーンや2次元検出器を備えている。
本発明によれば、上述した構成において、更に、後にその詳細を説明するレーザー発生装置40が設けられており、当該レーザー発生装置40からのレーザー光は、シングルモードかつ偏光面を保持する光ファイバー41−1を介して、バンチャー用レーザー照射装置50と位相調整用レーザー照射装置60とに供給され、それぞれ、電子線に照射される。
バンチャー用レーザー照射装置50は、電子線の進行方向と平行な電場の向きに偏光されたレーザー光(図中の矢印を参照)を、電子銃31から放出された電子ビーム全体に照射する機能をもっている。なお、本例では、当該バンチャー用レーザー照射装置50は、コリメートレンズ51や集光レンズ52等を備えており、電子銃31から放出された電子ビームを集光する集光レンズ33の焦点面に沿って配置されている。これにより、焦点に収束された電子ビームに対し、光ファイバー41−1からの偏光されたレーザー光を収束して照射する。
その結果、上記バンチャー用レーザー照射装置50から照射されるレーザー光の周波数で交替する電場により、電子ビームは、当該レーザー光の周波数で交替して加速(もしくは減速)され、換言すれば、電子ビームはレーザー光の周波数で速度変調を受けることとなる。なお、このようにして速度変調をうけた電子ビームは、顕微鏡鏡筒内における進行により、自発的に集群化(バンチ化:bunching)する。なお、電子の集群が通過する周期は、レーザーの振動数に一致している。
その後、集群化した電子ビームは試料を透過し、図にも示すように、対物レンズ36の働きにより、後方焦点面には、電子線の焦点と共に試料による回折パターンが現れる。
一方、位相調整用レーザー照射装置60は、同様に、レーザー発生装置40から光ファイバー41−2を介して供給された、電子線の進行方向と平行な電場の向きに偏光されたレーザー光(図中の矢印を参照)を、上述した対物レンズ36により後方焦点に収束された電子線に照射する機能を有する。なお、本例では、当該位相調整用レーザー照射装置60も、上記バンチャー用レーザー照射装置50と同様に、コリメートレンズ61や集光レンズ62等を備えており、対物レンズ36の後方焦点面に沿って(もしくは近傍に)配置されている。これにより、電子ビームの焦点に対してのみ、光ファイバー41−2からの偏光されたレーザー光が収束されて照射される。即ち、電子の集群が通過する周期はレーザーの振動数に一致している為、位相調整用レーザー照射装置60によるレーザー照射過程においては、電子線の焦点近傍のみが、一方的に、加速(もしくは減速)されることとなり、このことにより、必要な90度の位相差を得ることが可能となる。
なお、上述した構成においては、バンチャー用レーザー照射装置50と位相調整用レーザー照射装置60は、鏡筒長さよりもコヒーレント長が長い単一のレーザー発振器により生成されたレーザーを照射するように構成されている(例えば、本例では300m以上)。また、バンチャー用レーザー照射装置50による集群化は、位相調整用レーザー照射装置60の照射部において最大となる様に設定されている。
ここで、上記レーザー発生装置40の具体的な構成の一例を、図4に示す。この図からも明らかなように、レーザー発生装置40は、シングルモードのDPSSレーザー発振器401、分光ミラー402−1、402−2、そして、ダンパー403を含んでいる。なお、本例では、このレーザー発振器401として、例えば、532nmの波長で、300mWの出力のSingle Mode DPSS Laser LASOS GLK-532-300(登録商標)を使用した。このレーザー発振器401により発生されたレーザー光は、例えば、ダイクロイックミーラーなど、所望の偏光成分だけを選択的に反射することのできる分光ミラー402−1、402−2により、それぞれ、その一部が反射されて分岐された後、ダンパー403に吸収される。このように、同一のレーザー発振器と複数の分光ミラーを用いることで、複数の同一位相で所定の方向に偏光したレーザー光が、比較的簡単な構成により得られる。また、本例では、分光ミラー402−1、402−2としては、UVFS Beamsplitter Newport 10Q40BS.1x2(登録商標)を使用した。
分光ミラー402−1により反射されたレーザー光は、第1段目において、強度変調器404−1、位相変調器405−1において所望の強度および位相に変調され、カップラー406−1を介して上記光ファイバー41−1へ結合されている。また、分光ミラー402−2により反射されたレーザー光も、第2段目において、同様に、強度変調器404−2、位相変調器405−2において所望の強度および位相に変調され、カップラー406−2を介して上記光ファイバー41−2へ結合されている。なお、ここでは、強度変調器404−1、404−2として、Amplitude Modulator Newport 4102 NF(登録商標)を、位相変調器405−2、405−2として、Phase Modulator Newport 4002(登録商標)を、そして、カップラー406−1、406−2として、Single Mode Fiber Coupler Newport F91-C1(登録商標)を採用した。また、上記の光ファイバー41−1、41−2には、Pol. Maint. Fiber Corning F-PM480(登録商標)を採用した。
上記のレーザー発生装置40には、更に、上記強度変調器404−1、404−2および位相変調器405−2、405−2を制御するための制御回路/アンプ407とその制御装置である制御PC408を備えている。なお、ここでは、上記第1段目の構成(即ち、強度変調器404−1、位相変調器405−1、カップラー406−1)からのレーザー光は、光ファイバー41−1を介して、上記バンチャー用レーザー照射装置50へ導かれており、上記第2段目の構成(即ち、強度変調器404−2、位相変調器405−2、カップラー406−2)からのレーザー光は、光ファイバー41−2を介して、上記位相調整用レーザー照射装置60へ、それぞれ、導かれている。即ち、2本の照射レーザーのパラメーター調整により、電子ビームの焦点近傍の位相変化量は、任意に設定可能となっている。
上述したレーザー発生装置40の構成によれば、その第1段目の強度変調器404−1および位相変調器405−1によってバンチャー用レーザー照射装置50へのレーザー光の相対位相を変化させ、また、その第2段目の強度変調器404−2および位相変調器405−2によって位相調整用レーザー照射装置60へのレーザー光の強度の変化することが可能となる。即ち、上述した第1および第2のレーザー照射過程でのレーザー光の強度を調節することにより、対物レンズの後方焦点面上の焦点近傍のみの電子線の位相を、非接触に、変調することがでる。換言すれば、従来のゼルニケ位相板と同等の効果を得る事ができることとなる。その際にも、電子ビームを損失する過程は存在せず、試料を透過したビームを無駄なく使う事ができ、もって、試料の電子線被曝を最小化する事が可能となる。
また、照射レーザーの相対位相や強度は、高速に制御することが可能な量であり、そのことにより、電子線の位相変調量も、同様に、高速に制御可能となっている。このため、位相変調量を変えながら複数の像を撮影することにより、試料を透過した電子ビームの位相と振幅の両方を短時間に取得する事も可能である。即ち、このことによれば、透過電子ビームの位相と振幅の両方を同時に計測する複素画像計測が可能となり、撮影後の画像処理によるピンボケの補正が可能となる。
また、位相変調量を変えながら3枚以上の像を撮影することにより、連続的な位相変調に対する各点でのコントラスト変化量の振幅の大きさを示すビジビリティと呼ばれる量の分布、即ち、ビジビリティ像を取得することも可能となる。
また、上記に詳述した位相差透過電子顕微鏡によれば、透過電子顕微鏡における対物レンズの後方焦点面上において、試料により散乱された電子線を損なうことなく、透過した電子線のみを位相変調して所要の90度の位相差を得ることかが可能となることから、高いコントラスト(=試料による光量変化/背景光量)を実現することが可能となる。
<第2の実施例>
上述した実施例では、バンチャー用レーザー照射装置50は、電子源である電子銃31と対物レンズ36との間に、より具体的には、電子銃31に近接した集光レンズ33の焦点位置に対応して配置され、当該バンチャー用レーザーの照射による集群化は、位相調整用レーザー照射装置60の照射部において最大となる様に設定されていた。しかしながら、上記対物レンズ36にはレーザーにより速度変調をうけた電子ビームが投入され、上記対物レンズ36の色収差による影響を受け易いという課題もあった。
そこで、本発明の第2の実施例になる位相差透過電子顕微鏡では、上述した課題を解消するため、上記バンチャー用レーザー照射装置50による電子の自己集群化(バンチ化)の領域を所定の領域に規定して、速度が一定のバンチ化された電子ビームを対物レンズに投入するものであり、これを図5により説明する。
図からも明らかなように、この第2の実施例になる位相差透過電子顕微鏡では、上記図1に示した構成において、更に、電子の速度変調を元に戻すための、所謂、デバンチ化(debunching)を行う。具体的には、第2のコリメートレンズ34の下方に、更に、第2の集光レンズ33'と第3のコリメートレンズ34'を設け、バンチャー用レーザー照射装置50でバンチ化された電子ビームに対してデバンチ化のためのレーザー光を、デバンチャー用レーザー照射装置50'により、照射する。即ち、このデバンチ化のためのレーザー光の照射により、一旦、バンチャー用レーザー照射装置50により自己集群化(バンチ化)された電子ビームの速度変調を元に戻し、自己集群化(バンチ化)済の速度一定の電子ビームにする。
その後、自己集群化(バンチ化)済の電子ビームが試料を透過し、対物レンズ36の働きにより、後方焦点面には、電子線の焦点と共に試料による回折パターンとして現れる。その後、こられをスクリーンや2次元検出器からなる電子検出装置38により検出して映像として形成することは上記と同様である。
なお、この場合、デバンチャー用レーザー照射装置50'も、上記バンチャー用レーザー照射装置50と同様、コリメートレンズ51'や集光レンズ52'等を備えており、レーザー発生装置40から光ファイバー41−1'を介して供給された、電子線の進行方向と平行な電場の向きに偏光されたレーザー光(図中の矢印を参照)を第2の集光レンズ33'の後方焦点に収束された電子線に照射する機能を有する。なお、その場合、上記レーザー発生装置40は、ここでは図示しないが、上記図4の構成に加え、更に、第3段目の強度変調器、位相変調器、カップラーを設け、その出力をファイバー41−1'へ結合すればよいことは、当業者であれば自明であろう。
以上、詳細に述べたように、本発明になる位相差透過電子顕微鏡装置によれば、従来の位相差電子顕微鏡法に用いる位相板の機能を、レーザー光を用いて非接触に実現する事が可能となる。このことによれば、従来の位相板では帯電防止のために必要であった高温加熱(例えば、300°C)の必要もなく、そのため、当該位相板に近接して配置される試料、特に、凍結試料(例えば、−196°C)への熱的負担を解消し、広い分野での適用が可能で、操作性にも優れた電子顕微鏡装置を実現することができる。
また、従来の位相板とは異なり、必要な電子線の位相差を、レーザー光を用いて非接触に実現する事から、位相板のような破損などもなく、半永久的に利用可能であり、更には、その位相変化量可も制御可能であることから、複素位相イメージング、およびビジビリティ・イメージングを容易に可能とする他、試料の電子線被曝を最小化することが可能となる。
以上、本発明の実施例になる位相差透過電子顕微鏡装置について述べた。しかしながら、本発明は、上述した実施例のみに限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するためにシステム全体を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
31…電子銃、32、32'、33、33'、34…照射光学系、35…試料、36…対物レンズ、37…投影光学系、38…検出装置、40…レーザー発生装置、41−1、41−1'、41−2…光ファイバー、50…バンチャー用レーザー照射装置、50'…デバンチャー用レーザー照射装置、51、52、51',52'、61,62…収束レーザー照射光学系、60…位相調整用レーザー照射装置。

Claims (10)

  1. 電子線を放射する電子源と、
    対物レンズと、
    前記電子線源と前記対物レンズの間に配置され、試料を保持するための試料保持台と、
    前記対物レンズの後方に配置された結像光学系と、
    前記結像光学系による試料像を、電子線の強度分布として検出するための手段と、
    を備えた透過電子顕微鏡装置であって、
    前記対物レンズの背後の焦点面上において、前記電子線に、その進行方向と平行である電場の向きを有するレーザー光を照射する第1のレーザー光照射手段と、
    前記電子線源と前記対物レンズの間において前記電子線源から放射された電子線を集光する第1の集光レンズを備え、当該第1の集光レンズの焦点面上においてレーザーを照射する第2のレーザー光照射手段と、
    を備えていることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
  2. 前記請求項に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記第2のレーザー光照射手段からのレーザー光も、前記電子線の進行方向と平行である電場の向きを有するレーザー光であることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
  3. 前記請求項に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記第1のレーザー光照射手段からのレーザー光と前記第2のレーザー光照射手段からのレーザー光は、同一のレーザー発振器から発生されたレーザー光であることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
  4. 前記請求項に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記同一のレーザー発振器は、シングルモードのレーザー発振器であることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置 。
  5. 前記請求項に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記第2のレーザー光照射手段によるレーザー光の照射の下流側で前記試料を透過する以前の前記電子線の焦点にレーザーを照射する第3のレーザー光照射手段を備えていることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
  6. 前記請求項に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記第3のレーザー光照射手段からのレーザー光も、前記電子線の進行方向と平行である電場の向きを有するレーザー光であることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
  7. 前記請求項に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記第1のレーザー光照射手段からのレーザー光と前記第2のレーザー光照射手段からのレーザー光と前記第3のレーザー光照射手段からのレーザー光は、同一のレーザー発振器から発生されたレーザー光であることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
  8. 前記請求項に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記同一のレーザー発振器は、シングルモードのレーザー発振器であることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
  9. 前記請求項1に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記試料像の検出手段は、スクリーンもしくは2次元電子線センサを含んでいることを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
  10. 前記請求項1に記載した位相差透過電子顕微鏡装置において、前記照射レーザーのパラメーターを変化させ、複数の画像を取得することにより、前記試料による位相変化、振幅変化、もしくは、ビジビリティを画像として検出することを特徴とする位相差透過電子顕微鏡装置。
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