JP6950204B2 - 異常判定システム - Google Patents

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Description

本発明は、異常判定システムに関し、特に、建築物に適用される空調機で発生し得る空調異常や、配管等の流路に発生し得る異常を判定する異常判定システムに関する。
従来、ビル等の建築物に適用される空調機の異常判定システムとして、例えば、温度制御領域に配設された空調機と、該空調機に一対一対応で設けられた空調制御機と、該空調制御機から受信した温度値に基づいて当該空調制御機を遠隔制御可能に設置された中央制御ユニットとを備える空調制御システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この空調制御システムでは、温度センサの異常発生時であっても、空調制御機が正常温度に近似する温度を示す代替値(例えば+20℃)を集中制御ユニットに送信することで、空調機の通常運転を継続させる制御を行う。またこのとき、空調制御機は、温度センサが正常動作時に検出可能な値(例えば−180℃〜+180℃)であって通常温度領域外となる予め定められた値(+180℃)と、該予め定められた値に続けて生成された上記代替値との双方を、温度センサの温度値として中央制御ユニットに送信する。これにより、中央制御ユニットは、空調制御機から受信した温度センサの温度値が上記予め定められた値を含む場合には、温度センサが動作異常であると判定し得るとされている。
特開2009−204213号公報
しかしながら、上述した空調制御システムでは、予め定められた値を用いて温度センサの動作異常を判定するのみであり、被検出対象物である空気の温度の異常発生を精度良く予見することはできず、空気温度の異常に起因する設備機器の故障を未然に防止することが困難である。
また、気体や液体などの被検出対象物の異常を精度良く予見するためには、被検出対象物の種類や環境等に応じて異常を判定する条件を個別に設定、変更する必要があるため、個別に設定された異常判定条件に応じたプログラムを都度構築しなければならず、その作業が煩雑である。
本発明の目的は、プログラムを新たに構築することなく、異常判定ルールを容易に設定、選択することができ、被検出対象物の異常を精度良く予見することができる異常判定システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の異常判定システムは、設備における被検出対象物の物理量を変更可能に配置された機器と、前記被検出対象物の物理量を検出する少なくとも1つの検出部と、前記少なくとも1つの検出部により検出された前記物理量に基づいて前記設備の異常を判定する異常判定制御部とを備える異常判定システムであって、前記異常判定制御部は、前記機器の動作状態を示すステータスデータを含むデータ抽出条件を設定するデータ抽出条件設定部と、前記少なくとも1つの検出部により検出された前記被検出対象物の物理量を示す物理量データのうち、前記データ抽出条件を満たす場合の物理量データを抽出し、当該抽出した物理量データに基づいて前記設備の異常判定に用いられる異常判定用データを作成する条件を設定する異常判定用データ作成条件設定部と、前記異常判定用データに基づいて、前記設備の異常を判定するための異常判定条件を設定するための異常判定条件設定部と、前記異常判定用データと前記異常判定条件に基づいて、前記設備の異常判定を行う異常判定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の異常判定システムにおいては、前記データ抽出条件設定部は、前記物理量データが前記データ抽出条件を連続的に満たす場合に、前記物理量データが前記データ抽出条件を最初に満たしたときから所定時間経過後の物理量データが抽出されるように、抽出時間条件を更に設定することを特徴とする。
本発明の異常判定システムにおいては、前記機器は、建物に適用された空調制御システムにおいて前記建物の空調対象空間内の空気の温度を制御可能に設置された空調機であり、前記データ抽出条件設定部は、前記空調機の動作状態を示すステータスデータ及び所定温度データを含むデータ抽出条件を設定し、前記異常判定用データ作成条件設定部は、前記データ抽出条件を満たす場合における前記空調対象空間内の空気の温度等を抽出し、当該抽出した前記空調対象空間内の空気の温度等に基づいて前記異常判定用データを作成する条件を設定し、前記異常判定条件設定部は、作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定するための条件を設定する、ことを特徴とする。
本発明の異常判定システムにおいては、前記機器は、設備に設けられた流路において一の経路と他の経路との合流部に配設されたポンプ装置であり、前記データ抽出条件設定部は、前記ポンプ装置の動作状態を示すステータスデータに基づいてデータ抽出条件を設定し、前記異常判定用データ作成条件設定部は、前記データ抽出条件を満たす場合における前記一の経路を流れる第1流体の温度及び流量、前記他の流路を流れる第2流体の温度及び流量、並びに前記合流部を流れる第3流体の流量に基づいて、前記異常判定用データを作成する条件を設定し、前記異常判定条件設定部は、作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定するための条件を設定する、ことを特徴とする。
本発明の異常判定システムにおいては、前記異常判定用データ作成条件設定部は、前記データ抽出条件を満たす場合における前記一の経路を流れる第1流体の温度及び流量、前記他の流路を流れる第2流体の温度及び流量、並びに前記合流部を流れる第3流体の流量から算出される第3流体の予測温度と、前記第3流体の温度に基づく実温度との差が所定温度を超えたときの回数に基づいて前記異常判定用データを作成する条件を設定し、前記異常判定条件設定部は、作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定するための条件を設定する、ことを特徴とする。
以上のような本発明は、いずれの態様においても、上記異常判定システムの発明をコンピュータによって実行される異常判定方法、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラム、プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体として捉えることも可能である。
本発明によれば、プログラムを新たに構築することなく、異常判定ルールを容易に設定、選択することができ、被検出対象物の異常を精度良く予見することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る異常判定システムの構成を示す概略図である。 図1における管理サーバの機能を概念的に示すブロック図である。 図1における管理サーバのデータ格納構成の具体例を示す図である。 本第1の実施の形態におけるデータ抽出条件及び異常判定用データ作成条件の具体例について説明するための図である。 本第1の実施の形態における異常判定処理の手順を示すフローチャートである。 図5における判定ルール設定処理の手順を示すフローチャートである。 図5における判定用データセット作成処理の手順を示すフローチャートである。 図5における異常判定実行処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る異常判定システムの構成を示す概略図である。
以下、本発明の異常判定システムの実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
[1]第1の実施の形態
はじめに、図1から図8を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る異常判定システム1について説明する。
[1−1.異常判定システムの全体構成]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る異常判定システムの全体構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る異常判定システム1の構成を示す概略図である。
以下の本発明の第1の実施の形態では、建物のビルに適用された空調制御システム3に異常判定システム1を採用し、当該異常判定システム1が、建物のフロア2(以下、フロア2a,2b,…,2nの各々を「フロア2」ともいう。)内の温度に基づいて、フロア2内の異常を判定する場合について説明する。
図1に示すように、異常判定システム1は、ビルの空調対象空間としての複数のフロア2毎に設けられた空調機4(以下、空調機4a,4b,…,4nの各々を「空調機4」ともいう。)と、フロア2内の温度を検出する検出部5(以下、検出部5a,5b,…,5nの各々を「検出部5」ともいう。)と、空調機4及び検出部5とインターネットを介して通信可能な管理サーバ6とを主要な構成要素として備えている。すなわち、異常判定システム1は、空調制御システム3(設備)における空気(被検出対象物)の物理量である温度及び風量を変更可能に配置された複数の空調機4a,4b,・・・,4nと、空気の温度を検出する複数の検出部5a,5b,・・・,5nと、該複数の検出部により検出された温度に基づいて空調制御システム3の異常を判定する管理サーバ6とを備えている。
空調機4は、それぞれ図示しない熱源機や室外機と接続されており、予め設定された設定温度に基づいて、熱源機や室外機から取り込まれた媒体で空気を冷却及び加熱等して給気する冷房運転及び暖房運転等の運転モードによってフロア2内の空気の温度を制御する。本実施形態では、空調機4と管理サーバ6とが電気的に接続され、空調機4の動作状態を示すステータスデータが管理サーバ6に送信される。なお、空調機4は、それぞれ個別に熱源機や室外機に接続されていてもよいし、複数の空調機4が1台の熱源機や室外機に接続されていてもよい。
検出部5は、空調機4の吸込口近傍に設けられた温度センサであり、フロア2内の温度を検出する。なお、検出部5は、空調機4の内部のみならず、空調機4の外部或いは空調機と別体でフロア2内に設けられていてもよい。
管理サーバ6は、例えば、図1に示すような汎用的なハードウェア構成を有するコンピュータによって構成されており、この管理サーバ6により、ソフトウェアによる情報処理がハードウェア資源を用いて具体的に実現される。
上記のように構成された異常判定システム1では、管理サーバ6は、空調機4の動作状態(例えば、ON又はOFF)を示すステータスデータ、検出部5により検出されたフロア2内の実温度を示す実温度データ、空調機4が給気する給気温度を示す給気温度データ、空調機4の設定温度を示す設定温度データ等の各種データからなる空調システムデータを受信する。そして、この空調システムデータを所定の時間毎(例えば、10分毎)に記憶し、この記憶された空調システムデータに基づいてフロア2内の異常を判定する。
[1−2.管理サーバの機能]
次いで、図2を参照して管理サーバ6の機能について説明する。図2は、図1における管理サーバ6の機能を概念的に示すブロック図である。
図2に示すように、管理サーバ6は、異常判定制御部7と、記憶部20と、通信I/F31と、入力部32と、表示部34とを備えている。異常判定制御部7は、判定ルール設定部10と、異常判定部9とを備えている。
判定ルール設定部10は、上記空調システムデータに基づいてフロア2内の異常を判定する判定ルールを設定する機能部であり、データ抽出条件設定部11と、異常判定用データ作成条件設定部12と、異常判定条件設定部13とを備えている。
データ抽出条件設定部11は、空調機4の動作状態を示すステータスデータを含むデータ抽出条件を設定する機能部であり、継続回数設定部14を備えている。このデータ抽出条件設定部11では、例えば、空調システムデータの中から空調機4の動作状態がONでありかつ給気温度が20度以上である場合に、その時刻の空調システムデータを判定に利用するように、データ抽出条件を設定する。
継続回数設定部14は、時間的条件を設定する機能部である。この継続回数設定部14は、ステータスデータと給気温度データとがデータ抽出条件設定部11で設定した設定条件を連続的に満たす場合に、ステータスデータと給気温度データとがデータ抽出条件を最初に満たしたときから所定時間経過後の異常判定用データが抽出されるように、抽出時間条件を設定する。
具体的には、例えば、ステータスデータ及び給気温度データがデータ抽出条件を最初に満たした時刻から50分間経過後の異常判定用データが初めて抽出されるように設定する場合には、抽出時間条件として継続回数を6回と設定する。なお、以下では、抽出時間条件はデータ抽出条件に含まれる条件として説明する。
異常判定用データ作成条件設定部12は、空調システムデータの中から、異常判定用データを作成する条件を設定する。例えば、異常判定用データ作成条件設定部12は、データ抽出条件を満たす場合におけるフロア2内の空気の実温度等を抽出し、フロア2内の実温度と空調機4の設定温度との差を異常判定用データとする条件を設定する。
異常判定条件設定部13は、異常判定用データ作成条件設定部12で作成された異常判定用データの作成条件に基づいて設定される異常判定用データに基づいて、フロア2内の異常を判定するための異常判定条件を設定する。例えば、フロア2内の実温度と空調機4の設定温度との差が1以上の場合、フロア2内に異常が発生していると判定する異常判定条件を設定する。すなわち、異常判定条件設定部13は、異常判定用データ作成条件設定部12で作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定するための条件を設定する。
異常判定部9は、データ抽出条件設定部11で作成されたデータ抽出条件と、異常判定用データ作成条件設定部12で設定された異常判定用データ作成条件と、異常判定条件設定部13で作成された異常判定条件に基づいて、空調制御システム3の異常判定を行う。
記憶部20は、異常判定制御部7における処理を実現するための記憶領域であり、蓄積データ格納領域21と、判定ルールデータ格納領域22と、判定用データセットデータ格納領域23と、判定専用データ格納領域24と、1次判定データ格納領域25と、2次判定データ格納領域26と、3次判定データ格納領域27とを備えている。
蓄積データ格納領域21は、上記空調システムデータに含まれる、空調機4の動作状態を示すステータスデータと、検出部5により検出されたフロア2内の実温度を示す実温度データと、空調機4が給気する給気温度を示す給気温度データと、空調機4の設定温度を示す設定温度データ等の様々なデータを、所定の時間毎に累積的に格納する領域である。
判定ルールデータ格納領域22は、判定ルール設定部10で設定された判定ルールデータを格納する領域である。具体的には、データ抽出条件設定部11で設定したデータ抽出条件と、異常判定用データ作成条件設定部12で作成した異常判定用データ作成条件と、異常判定条件設定部13で設定した異常判定条件とを示す判定ルールデータを格納する領域である。この判定ルールデータ格納領域22には、複数の判定ルール番号の各々に、データ抽出条件、異常判定用データ作成条件及び異常判定条件を示す判定ルールデータが紐付けられて格納されている。
判定用データセットデータ格納領域23は、判定ルールデータ格納領域22に格納された複数の判定ルール番号の中から空調機4の異常を判定するために指定された一の判定ルール番号に紐付けられたデータ抽出条件、異常判定用データ作成条件及び異常判定条件のそれぞれの項目に該当する各種収集データ番号を指定して、判定用データセットデータとして格納する領域である。この判定用データセットデータ格納領域23には、指定された空調システムの各種収集データ番号が、判定用データセット番号で紐付けられて格納されている。
判定専用データ格納領域24は、判定用データセットデータ格納領域23に格納された収集データ番号と指定日時から、蓄積データ格納領域21の空調システムデータを抽出し、判定専用データとして格納する領域である。
1次判定データ格納領域25は、判定専用データ格納領域24に格納された指定日時の判定専用データ(空調システムデータの一部)が抽出時間条件を除くデータ抽出条件を満たすか否かの判定結果(OK又はNG)を格納する領域である。
2次判定データ格納領域26は、1次判定データ格納領域25に格納された判定結果(OK)のうち、抽出時間条件を満たすか否かの判定結果(OK又はNG)を格納する領域である。
3次判定データ格納領域27は、2次判定データ格納領域26に格納された判定結果(OK)に対応する日時の空調機4の実温度データと、空調機4の設定温度データとを判定専用データ格納領域24から抽出し、該抽出された実温度データ及び設定温度データを異常判定用データ作成条件に基づいて計算し、異常判定用データとして格納する領域である。
通信I/F31は、空調機4及び検出部5と通信するための通信インターフェースである。具体的には、ステータスデータ、給気温度データ、設定温度データ及び実温度データ等が通信I/Fを介して空調機4及び検出部5から管理サーバ6に送信される。また、通信I/F31は、空調機4を制御するための信号を出力する。具体的には、入力部32で受け付けた操作入力に基づいて、空調機4の動作を制御する操作制御信号、空調機4の運転モードを制御する運転モード制御信号等を出力する。
入力部32は、使用者の操作入力が行われるキーボードやマウスなどの機器である。具体的には、入力部32での操作入力により、データ抽出条件設定部11でデータ抽出条件が設定され、異常判定用データ作成条件設定部12で異常判定用データ作成条件が設定され、異常判定条件設定部13で異常判定条件が設定される。
表示部34は、入力部32での操作入力に基づく情報を表示し、空調機4の動作状態や運転モードの状態を表示し、また、異常判定部9により行われる空調機4の異常の判定結果等を表示するディスプレイである。
図2に示す異常判定制御部7の機能は、管理サーバ6に記憶されたソフトウェアによる情報処理が管理サーバ6のハードウェア資源を用いて実現するものである。例えば、異常判定部9は、管理サーバ6に記憶されたソフトウェアによりフロア2内の異常を判定する処理を実行するようにして実現する。
[1−3.管理サーバのデータ格納構成]
次いで、図3及び図4を参照して、管理サーバ6のデータ格納構成の具体例について説明する。図3は、図1における管理サーバ6の記憶部20のデータ格納構成の具体例を示す図である。図4は、本第1の実施の形態におけるデータ抽出条件及び異常判定用データ作成条件の具体例を示す図である。
図3(a)に示すように、管理サーバ6では、入力部32による操作入力に基づいて、判定ルール名称71、データ抽出条件72(以下、データ抽出条件72a,72b,72c,…,の各々を「データ抽出条件72」ともいう。)、異常判定用データ作成条件73(以下、異常判定用データ作成条件73a,73b,73c,…,の各々を「異常判定用データ作成条件73」ともいう。)及び異常判定条件74(以下、異常判定条件74a,74b,74c,…,の各々を「異常判定条件74」ともいう。)を設定することにより、判定ルール名称71、データ抽出条件72、異常判定用データ作成条件73及び異常判定条件74を、判定ルールデータ75として判定ルール番号76で紐付けて判定ルールデータ格納領域22に格納する。
具体的には、判定ルール番号76の「AA」に紐付けて、判定ルール名称71として「室内温度判定」、データ抽出条件72aとして(動作状態A1(空調機4がON))=1(「1」は空調機4がONを示す)、(給気温度A2)>20(℃)、(継続回数)=6(回)、異常判定用データ作成条件73aとして(フロア2内の実温度A3)−(空調機4の設定温度A4)=(異常判定用データHD)、異常判定条件74aとして、(異常判定用データHD)>1、又は−1>(異常判定用データHD)が設定され、これらのデータからなる判定ルールデータ75が判定ルールデータ格納領域22に格納される。
なお、判定ルールデータ格納領域22には、複数の判定ルールデータ75がそれぞれ判定ルール番号76で紐付けて格納されており、データ抽出条件72、異常判定用データ作成条件73及び異常判定条件74は、それぞれ複数種類設定されている中から入力部32によりそれぞれいずれかを選択することにより設定してもよい。
図3(b)に示すように、管理サーバ6では、空調機4の異常を判定するために用いる判定ルールデータ75の各項目に該当するデータを指定するため、入力部32による操作入力に基づいて判定ルール番号76を指定する。また、判定ルールデータ75の各項目に該当するデータを指定するのに用いられるデータを1セットとするための判定用データセット名称77を入力或いは設定する。
そして、指定した判定ルール番号76に対応する判定ルールデータ75の各項目に該当する収集データ78に対して収集データ番号を指定し、指定したデータ番号を判定用データセット番号79で紐付けて、判定用データセットデータ格納領域23に格納する。
具体的には、判定ルール番号76の「AA」を指定し、判定ルール番号76の「AA」に紐付けて格納された判定ルール名称71、データ抽出条件72a、異常判定用データ作成条件73a及び異常判定条件74aを1セットとするための判定用データセット名称77を示す「5階室内温度判定」を入力或いは設定する。
次いで、判定ルールデータ75の各項目に該当する収集データ78、例えば動作状態A1を示すステータスデータに対し、収集データ番号「000109111」を、給気温度A2を示す給気温度データに対し、収集データ番号「000110102」を指定する。この収集データ番号は、建物のフロア2内の空調機4や検出部5毎に割り当てられた固有の番号であり、この収集データ番号に基づいてデータを識別することができる。そして、判定ルール番号76「AA」、判定用データセット名称77「5階室内温度判定」、及び収集データ番号「000109111」,「000110102」を、判定用データセット番号79「5AA」で紐付けて、判定用データセットデータ格納領域23に格納する。
図3(c)に示すように、管理サーバ6では、入力部32による操作入力に基づいて、判定用データセット名称77を指定すると共に、異常を判定する期間80を指定する。そして、収集データ78の中から指定された期間80(指定日時)に該当する収集データ番号に基づいて、判定専用データ81を蓄積データ格納領域21から抽出し、判定専用データ格納領域24に格納する。
具体的には、異常を判定する期間として、例えば2017年1月1日21時から24時を指定した場合には、この期間に該当するデータとして、図4に示すように、21時から24時までの期間内で、10分毎の空調機4の動作状態A1(図4では、ON=1、OFF=0)、給気温度A2、実温度A3、及び設定温度A4を示す各種データが抽出され、判定専用データ81として判定専用データ格納領域24に格納される。
そして、判定専用データ81が抽出時間条件を除くデータ抽出条件72aを満たすか否かを判定した結果を、1次データ91aとして1次判定データ格納領域25に格納する。具体的には、図4に示すように、動作状態A1と給気温度A2がデータ抽出条件72aとして(動作状態A1)=1(「1」は空調機4がONを示す)、(給気温度A2)>20(℃)の場合、この条件を満たすか否かを所定時間毎(例えば、10分毎)に判定し、条件を満たす場合に1次データ91aとして「○」を1次判定データ格納領域25に格納する。
また、1次データ91aのうち、さらに抽出時間条件を満たすものを2次データ91bとして2次判定データ格納領域26に格納する。具体的には、図4に示すように、データ抽出条件72aが(継続回数)=6(回)の場合、1次データ91aを所定時間毎に判定し、データ抽出条件72aを初めて満たした時間から継続的に当該条件を満たした回数が6回、換言すれば22:30から23:20までの間の1次データ91aを2次データ91bとして2次判定データ格納領域26に格納する。
さらに、2次データ91bに該当する所定時間毎に、異常判定用データ作成条件73の項目に該当する実温度データ91c,設定温度データ91dを判定専用データ81から抽出し、抽出した実温度データ91c,設定温度データ91dに基づいて算出した値を3次データ91eとして3次判定データ格納領域27に格納する。
具体的には、図4に示すように、例えば異常判定用データ作成条件73が(フロア2内の実温度A3)−(空調機4の設定温度A4)の場合、判定専用データ81から2017年1月1日22:30から23:20までの10分毎の実温度データ91c,設定温度データ91dを抽出する。そして、10分毎に算出した(フロア2内の実温度A3)−(空調機4の設定温度A4)=(異常判定用データHD)の値を、3次データ91eとして3次判定データ格納領域27に格納する。
そして、管理サーバ6では、3次データ91eの値が異常判定条件74に該当するか否かを判定する。具体的には、異常判定条件74aとして(異常判定用データHD)>1、又は−1>(異常判定用データHD)が設定されている場合、異常判定用データHDの値が1を超えるか又は−1未満の場合にはフロア2内に異常が発生していると判定する。図4に示す例では、22:30から23:20までの10分毎の3次データ91eの値の平均値が1を超えているため、フロア2内に異常が発生していると判定する。なお、この異常判定用データHDの値は、(A3−A4)そのものであってもよいし、(A3−A4)の平均値、偏差等であっても良い。
[1−4.異常判定処理]
次いで、図5から図8を参照して、異常判定制御部7で行われる異常判定処理について説明する。図5は、本第1の実施の形態における異常判定処理の手順を示すフローチャートである。図6は、図5における判定ルール設定処理の手順を示すフローチャート、図7は、図5における判定用データセット作成処理の手順を示すフローチャート、図8は、図5における異常判定実行処理の手順を示すフローチャートである。なお、図6及び図7は判定ルール設定部10、図8は異常判定部9で実行される処理である。
図5に示すように、ステップS1において、異常判定制御部7は、判定ルール設定部10に判定ルール設定処理を行わせる。この判定ルール設定処理では、フロア2内の異常を判定する判定ルールとして、データ抽出条件、異常判定用データ作成条件及び異常判定条件を設定する。
ステップS2において、異常判定制御部7は、判定ルール設定部10に判定用データセット作成処理を行わせる。この判定用データセット作成処理では、ステップS1において設定された判定ルールの各項目に該当する1又は複数の収集データ番号を指定して、前記設備の異常を判定するための判定用データセットデータを作成する。
ステップS3において、異常判定制御部7は、異常判定部9に異常判定処理を行わせる。この異常判定処理では、ステップS2において作成された判定用データセットデータに基づいて、すなわち該判定用データセットデータに含まれる上記収集データ番号に基づいて作成された異常判定用データと、ステップS1において設定された判定ルールに含まれる上記異常判定条件とに基づいて、フロア2内の異常を判定する。
次いで、判定ルール設定処理について説明する。図6に示すように、判定ルール設定処理では、ステップS11において、判定ルール設定部10は、入力部32による操作入力により判定ルールの設定を行うための設定画面を表示部34に表示し、次のステップS12に進む。すなわち、フロア2内の異常を判定する判定ルールを入力するための入力画面を表示部34に表示する。
ステップS12において、判定ルール設定部10は、入力部32による操作入力に基づいて判定ルール名称71を設定し、次のステップS13に進む。
ステップS13において、判定ルール設定部10は、入力部32による操作入力に基づいて、データ抽出条件72を設定する処理をデータ抽出条件設定部11に行わせ、次のステップS14に進む。
また、ステップS13において、判定ルール設定部10は、入力部32による操作入力に基づいて、データ抽出条件を最初に満たしたときから所定時間経過後の空調機4の動作状態を示すステータスデータと、給気温度を示す給気温度データとが抽出されるように抽出時間条件を設定する処理を継続回数設定部14に行わせ、次のステップS14に進む。
ステップS14において、判定ルール設定部10は、入力部32による操作入力に基づいて、異常判定用データ作成条件73を設定する処理を行わせ、次のステップS15に進む。
ステップS15において、判定ルール設定部10は、入力部32による操作入力に基づいて、異常判定条件74を設定する処理を異常判定条件設定部13に行わせ、ステップS16に進む。
ステップS16において、判定ルール設定部10は、ステップS12からステップS15までの処理において設定した判定ルール名称71、データ抽出条件72、異常判定用データ作成条件73及び異常判定条件74を、判定ルールデータ75として判定ルール番号76で紐付けて判定ルールデータ格納領域22に格納する。
次いで、判定用データセット作成処理について説明する。図7に示すように、判定用データセット作成処理では、ステップS21において、判定ルール設定部10は、空調機4の異常を判定するために用いる判定ルールデータ75の各項目に該当するデータを指定するため、入力部32による操作入力を行うための設定画面を表示部34に表示し、次のステップS22に進む。
ステップS22において、判定ルール設定部10は、入力部32による操作入力に基づいて判定ルール番号76を設定し、次のステップS23に進む。
ステップS23において、判定ルール設定部10は、入力部32による操作入力に基づいて、判定ルール番号76に対応する判定ルールデータ75を設定するのに用いられるデータを1セットとするための判定用データセット名称77を設定し、次のステップS24に進む。
ステップS24において、判定ルール設定部10は、ステップS22において設定した判定ルール番号76に紐付けされた判定ルールに基づく収集データ番号を指定する。
ステップS25において、判定ルール設定部10は、ステップS22からステップS24までの処理において設定した判定ルール番号76と、判定用データセット名称77と、収集データ番号とを、判定用データセット番号79で紐付けて、判定用データセットデータとして判定用データセットデータ格納領域23に格納し、判定用データセット作成処理を終了する。
次いで、異常判定実行処理について説明する。図8に示すように、異常判定実行処理では、ステップS31において、異常判定部9は、空調機4の異常判定を行わせるための受付画面を表示部34に表示し、次のステップS32に進む。
ステップS32において、異常判定部9は、図6のステップS12で設定した判定ルール名称71を指定し、次のステップS33に進む。
ステップS33において、異常判定部9は、ステップS23で設定した判定用データセット名称77を指定し、次のステップS34に進む。
ステップS34において、異常判定部9は、入力部32による操作入力に基づいて判定する期間80を指定し、次のステップS35に進む。
ステップS35において、異常判定部9は、ステップS25で格納された収集データ番号とステップS34で指定された期間80とに基づいて、該指定された期間80に該当する判定専用データ81を蓄積データ格納領域21から抽出し、判定専用データ格納領域24に格納して、次のステップS36に進む。
ステップS36において、異常判定部9は、判定専用データ81のうち抽出時間条件を除くデータ抽出条件72aを満たす判定結果(OK)を、1次データ91aとして1次判定データ格納領域25に格納し、次のステップS37に進む。
ステップS37において異常判定部9は、ステップS36で1次判定データ格納領域25に格納した1次データ91aのうち、抽出時間条件を満たす判定結果(OK)を、2次データ91bとして2次判定データ格納領域26に格納し、次のステップS38に進む。
ステップS38において、異常判定部9は、ステップS37で2次判定データ格納領域26に格納した2次データ91bに該当する時刻毎の実温度データ91c,設定温度データ91dを判定専用データ81から抽出し、抽出した実温度データ91c,設定温度データ91dに、異常判定用データ作成条件73で設定された計算式を適用して算出した値(例えば、HD=A3−A4)を、3次データ91eとして3次判定データ格納領域27に格納し、次のステップS39に進む。
ステップS39において、異常判定部9は、3次データ91eの値、すなわち異常判定用データHDが異常判定条件74を満たすか否かの判定を実行し、異常判定実行処理を終了する。すなわち、異常判定部9は、3次データ91eの値が異常判定条件74で設定された条件式を満たさない場合にはフロア2内に異常が発生していないと判定し、3次データ91eの値が上記条件式を満たす場合にはフロア2内に異常が発生していると判定する。これにより、フロア2内に異常が発生していると判断した場合には、フロア2内に配置された空調機4や検出部5の異常を調べる契機となり、空調機4や検出部5の故障を未然に防止することができる。
上記の異常判定処理によれば、建物のフロア2内の空調制御システム3における異常を判定する際、データ抽出条件、異常判定用データ作成条件及び異常判定条件を個別に設定、選択することできるので、異常判定ルールを容易に設定、選択することができ、また、空調制御システム3の異常を精度良く予見することができる。
また、データ抽出条件、異常判定用データ作成条件及び異常判定条件のうちのいずれか又は複数を変更するだけで異常判定ルールを変更できるので、ベースとなる異常判定用プログラムを新たに構築することなく、判定ルールを容易に変更することができる。
[2]第2の実施の形態
次いで、図9を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る異常判定システム100について説明する。なお、第2の実施の形態に係る異常判定システム100は、プラント等に適用された配管制御システム101において、当該配管制御システム101における流路内の液体(被検出対象物)の物理量である流量を変更可能に設けられたポンプ装置と、液体の温度及び流量をそれぞれ検出する2つの検出部と、該2つの検出部により検出された液体の温度及び流量に基づいてプラントの配管102或いはその近傍の異常を判定するものである。以下では、第1の実施の形態に係る異常判定システム1と同等の構成等については説明を省略するものとし、第1の実施の形態に係る異常判定システム1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。
[2−1.異常判定システムの全体構成]
図9に示すように、異常判定システム100は、設備に設けられたプラントの配管102の流路において一の経路103aと他の経路103bとの合流部103cに設けられたポンプ装置104と、ポンプ装置104とインターネットを介して通信可能な管理サーバ6とを主要な構成要素として備えている。尚、図9では2経路から1経路となる合流部を例に挙げて説明しているが、これに限らず、1経路から2経路となる分岐部に異常判定システムが適用されてもよい。また、複数経路から複数経路となる合流・分岐部に異常判定システムが適用されてもよい。
一の経路103aには、一の経路103aを流れる第1流体の温度を検出する温度センサである第1温度検出部104aと、一の経路103aを流れる第1流体の流量を検出する流量センサである第1流量検出部104bとが設けられている。
他の経路103bには、他の経路103bを流れる第2流体の温度を検出する温度センサである第2温度検出部105aと、他の経路103bを流れる第2流体の流量を検出する流量センサである第2流量検出部105bとが設けられている。
合流部103cには、第1流体及び第2流体の上流側から下流側への流体の流す動力としてのポンプ装置104と、合流部103cを流れる第3流体の温度を検出する温度センサである合流温度検出部106aと、合流部103cを流れる第3流体の流量を検出する流量センサである合流流量検出部106bとが設けられている。
管理サーバ6は、ポンプ装置104の動作状態(ON又はOFF)、第1温度検出部104a、第2温度検出部105a及び合流温度検出部106aにより検出された流体の温度、並びに第1流量検出部104b、第2流量検出部105b、合流流量検出部106bにより検出された流量を示す各種データからなる配管システムデータを、ポンプ装置或いは各検知部から受信する。そして、この配管システムデータを所定の時間毎(以下、10分毎)に記憶し、この記憶した配管システムデータに基づいてプラントの異常を判定する。
[2−2.異常判定処理]
次いで、管理サーバ6で行われるポンプ装置104の異常判定処理について説明する。はじめに、管理サーバ6は、ポンプ装置104の異常を判定する判定ルールとして、データ抽出条件、異常判定用データ作成条件及び異常判定条件を設定する判定ルール設定処理を行う。
管理サーバ6は、ポンプ装置104の動作状態を示すステータスデータに基づいてデータ抽出条件を設定する。例えば、(ポンプ装置104の動作状態A4)=1(「1」はポンプ装置104がONであることを示す)、(ポンプ装置104の動作継続回数)=6(回)を設定する。すなわち、配管システムデータを10分毎に管理サーバ6で記憶している場合において、ポンプ装置104が50分連続して動作していることをデータ作成条件として設定する。
また、管理サーバ6は、上記データ抽出条件を満たす場合における一の経路103aを流れる第1流体の温度及び流量、並びに他の経路103bを流れる第2流体の温度及び流量、並びに合流部103cを流れる第3流体の流量に基づいて、異常判定用データを作成する。例えば、第1流体の温度及び流量、第2流体の温度及び流量並びに合流部103cを流れる第3流体の流量から算出される第3流体の予想温度と第3流体の実温度との差が1℃を超えたときの回数を設定する。
具体的には、(合流部103cを流れる流体の温度A1)>(第1流体の温度A2×第1流体の流量A6)+(第2流体の温度A3×第2流体の流量A7)/(合流部103cを流れる流体の流量A5)+1を満たすか、又は、(第1流体の温度A2×第1流体の流量A6)+(第2流体の温度A3×第2流体の流量A7)/(合流部103cを流れる流体の流量A5)−1>(合流部103cを流れる流体の温度A1)を満たすときにカウントし、カウントされた回数(合計個数)を、異常判定用データとする。
そして、プラントの配管102を含むプラントの異常を判定するための異常判定条件を設定する。例えば、異常判定条件を(異常判定用データ)≧1と設定した場合、1日のうち1回でも異常判定条件を満たしたときに、プラントの配管102或いはその近傍に異常が発生していると判定する。
上記のように設定された判定ルールは、判定ルールデータ75として判定ルール番号76で紐付けて判定ルールデータ格納領域22に格納される(図2及び図3参照)。なお、判定ルールデータ格納領域22には、複数の判定ルールデータが格納されており、データ抽出条件、異常判定用データ及び異常判定条件は、それぞれ複数種類設定されている中から入力部32(図2参照)でいずれかを選択することにより設定してもよい。
次いで、管理サーバ6は、上記設定された判定ルールの各項目に該当する1又は複数の収集データ番号を指定して、プラントの異常を判定するための判定用データセットデータを作成する判定用データセット作成処理を実行するが、判定用データセット作成処理は、上述した第1の実施の形態における判定用データセット作成処理と概略同様の処理であるため、説明を省略する。
その後、管理サーバ6は、判定用データセット作成処理において作成された判定用データセットデータに基づいて、プラントの異常を判定する処理を実行する。すなわち、異常判定条件を満たす場合に、プラントの配管102或いはその近傍に異常が発生していると判定する。
具体的には、異常判定条件を1回も満たさない場合にはプラントの配管102の流路を流れる流体に異常が発生していないと判定し、異常判定条件を1回でも満たした場合にはプラントの配管102或いはその近傍に異常が発生していると判断する。すなわち、プラントの配管102の流路を流れる流体の温度が高い又は低い、流量が多い又は少ない等の異常が発生していると判定する。
上記の異常判定処理によれば、プラントの配管102或いはその近傍における異常を判定する際、データ抽出条件、異常判定用データ作成条件及び異常判定条件を個別に設定、選択することができるので、異常判定ルールを容易に設定、選択することができ、また、プラントの配管102或いはその近傍の異常を精度良く予見することができる。
特に、多数の合流・分岐部が配された大規模プラントに配管制御システム101が適用される場合、従来の配管制御システムでは、最下流の流体に生じた異常を発見しても、流路が多数あるため、プラントの何れの部分に異常が発生しているのかを特定することは不可能である。一方、上述した異常判定システム100を各合流部・分岐部に適用すれば、異常が発生している配管或いはその近傍の部分を特定することができる。
[3.他の実施の形態]
なお、上述した実施の形態における異常判定システム1,100は、空調機4又はポンプ装置104の異常を判定する場合について説明したが、例えば、除湿器、加湿器、換気装置、空気清浄装置、扇風機等の他の機器の異常を判定するのに用いてもよい。
また、上述した実施の形態におけるデータ抽出条件、異常判定用データ作成条件、異常条件は例示であり、任意に設定することができる。また、データ抽出条件、異常判定用データ作成条件、異常条件はそれぞれ複数設定してもよい。さらに、データ抽出条件、異常判定用データ作成条件、異常条件を複数設定する場合には、AND又はORの条件をさらに設定してもよい。
さらに、上述した第2の実施の形態では、異常判定用データ作成条件は、第1流体の温度及び流量、第2流体の温度及び流量、合流部103cを流れる流体の流量との関係で導き出される予想温度が実際の温度より1度以上の差がある回数である場合について説明しているが、これに限らず、ポンプ装置104のバルブ開度が所定の割合を連続して超えている回数を異常判定用データ作成条件としてもよい。
また、上記異常判定システム1,100の発明をコンピュータによって実行される異常判定方法、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラム、プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体として捉えても、上述した実施の形態と同様の作用効果が得られる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に係る異常判定システム1,100に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。
1,100 異常判定システム
2 フロア(第1の実施の形態)
3 空調制御システム(第1の実施の形態)
4 空調機(第1の実施の形態)
5 検出部(第1の実施の形態)
6 管理サーバ
7 異常判定制御部
9 異常判定部
10 判定ルール設定部
11 データ抽出条件設定部
12 異常判定用データ作成条件設定部
13 異常判定条件設定部
14 継続回数設定部
20 記憶部
21 蓄積データ格納領域
22 判定ルールデータ格納領域
23 判定用データセットデータ格納領域
24 判定専用データ格納領域
25 1次判定データ格納領域
26 2次判定データ格納領域
27 3次判定データ格納領域
31 通信I/F
32 入力部
34 表示部
71 判定ルール名称
72 データ抽出条件
73 異常判定用データ作成条件
74 異常判定条件
75 判定ルールデータ
76 判定ルール番号
77 判定用データセット名称
78 収集データ
79 判定用データセット番号
80 期間
81 判定専用データ
91a 1次データ
91b 2次データ
91c 実温度データ
91d 実設定温度データ
91e 3次データ
101 配管制御システム(第2の実施の形態)
102 プラントの配管(第2の実施の形態)
103a 経路(第2の実施の形態)
103b 経路(第2の実施の形態)
103c 合流部(第2の実施の形態)
104 ポンプ装置(第2の実施の形態)
104a 第1温度検出部(第2の実施の形態)
104b 第1流量検出部(第2の実施の形態)
105a 第2温度検出部(第2の実施の形態)
105b 第2流量検出部(第2の実施の形態)
106a 合流温度検出部(第2の実施の形態)
106b 合流流量検出部(第2の実施の形態)

Claims (8)

  1. 設備における被検出対象物の物理量を変更可能に配置された機器と、前記被検出対象物の物理量を検出する少なくとも1つの検出部と、前記少なくとも1つの検出部により検出された前記物理量に基づいて前記設備の異常を判定する異常判定制御部とを備える異常判定システムであって、
    前記異常判定制御部は、
    前記機器の動作状態を示すステータスデータを含むデータ抽出条件を設定するデータ抽出条件設定部と、
    前記少なくとも1つの検出部により検出された前記被検出対象物の物理量を示す物理量データのうち、前記データ抽出条件を満たす場合の物理量データを抽出し、当該抽出した物理量データに基づいて前記設備の異常判定に用いられる異常判定用データを作成する条件を設定する異常判定用データ作成条件設定部と、
    前記異常判定用データについて、前記設備の異常を判定するための異常判定条件を設定するための異常判定条件設定部と、
    前記異常判定用データと前記異常判定条件に基づいて、前記設備の異常判定を行う異常判定部と、を備え
    前記被検出対象物は、前記設備に設けられた流路を流れる流体であり、
    前記機器は、前記流路における前記被検出対象物の流量を変更可能な流体供給装置であり、
    前記流路は、第1経路と、第2経路と、前記第1経路の端部と前記第2経路の端部とが接続される第3経路と、を有し、
    前記少なくとも1つの検出部は、前記第1経路を流れる第1流体の温度及び流量、前記第2経路を流れる第2流体の温度及び流量、並びに前記第3経路を流れる第3流体の温度及び流量を検出可能に構成され、
    前記データ抽出条件設定部は、前記流体供給装置の動作状態を示すステータスデータに基づいてデータ抽出条件を設定し、
    前記異常判定用データ作成条件設定部は、前記データ抽出条件を満たす場合における前記第1流体の温度及び流量、前記第2流体の温度及び流量、並びに前記第3流体の温度及び流量に基づいて前記異常判定用データを作成する条件を設定し、
    前記異常判定条件設定部は、作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定する
    ための条件を設定する、ことを特徴とする異常判定システム。
  2. 前記データ抽出条件設定部は、前記物理量データが前記データ抽出条件を連続的に満たす場合に、前記物理量データが前記データ抽出条件を最初に満たしたときから所定時間経過後の物理量データが抽出されるように、抽出時間条件を設定することを特徴とする、請求項1記載の異常判定システム。
  3. 前記第3経路は、前記第1経路と前記第2経路とが合流する合流部であり、
    前記流体供給装置は、前記合流部に配設され、
    前記異常判定用データ作成条件設定部は、前記データ抽出条件を満たす場合における前記第1流体の温度及び流量、前記第2流体の温度及び流量、並びに前記第3流体の流量から算出される第3流体の予測温度と、前記第3流体の温度に基づく実温度との差が所定温度を超えたときの回数に基づいて前記異常判定用データを作成する条件を設定し、前記異常判定条件設定部は、作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定するための条件を設定する、ことを特徴とする、請求項1又は2記載の異常判定システム。
  4. 設備における被検出対象物の物理量である第1物理量を変更可能に配置された機器と、前記第1物理量を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記第1物理量に基づいて前記設備の異常を判定する異常判定制御部とを備える異常判定システムであって、
    前記異常判定制御部は、
    前記機器の動作状態を示すステータスデータと前記機器における前記被検出対象物の物理量であって前記第1物理量を変更可能な第2物理量とを含むデータ抽出条件を設定するデータ抽出条件設定部と、
    前記第1物理量と前記第2物理量とを示す物理量データのうち、前記データ抽出条件を満たす場合の物理量データを抽出し、当該抽出した物理量データに基づいて前記設備の異常判定に用いられる異常判定用データを作成する条件を設定する異常判定用データ作成条件設定部と、
    前記異常判定用データについて、前記設備の異常を判定するための異常判定条件を設定するための異常判定条件設定部と、
    前記異常判定用データと前記異常判定条件に基づいて、前記設備の異常判定を行う異常判定部と、を備え
    前記データ抽出条件設定部は、前記データ抽出条件が連続的に満たされる場合に、前記データ抽出条件が最初に満たされたときから所定時間経過後の前記第1物理量と前記第2物理量が抽出されるように、抽出時間条件を設定する、ことを特徴とする異常判定システム。
  5. 前記機器は、建物に適用された空調制御システムにおいて前記建物の空調対象空間内の空気の温度を制御可能に設置された空調機であり、
    前記第1物理量は、前記空調対象空間内における空気の温度であり、
    前記第2物理量は、前記空調機が給気する給気温度であり、
    前記データ抽出条件設定部は、前記空調機の動作状態を示すステータスデータ及び前記給気温度を示す給気温度データを含むデータ抽出条件を設定し、
    前記異常判定用データ作成条件設定部は、前記データ抽出条件を満たす場合における前記空気の温度と前記給気温度とを抽出し、当該抽出した空気の温度と給気温度とに基づいて前記異常判定用データを作成する条件を設定し、
    前記異常判定条件設定部は、作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定するための条件を設定する、ことを特徴とする、請求項記載の異常判定システム。
  6. コンピュータによって実行される、設備における被検出対象物の物理量に基づいて前記設備の異常を判定する異常判定方法であって、
    前記物理量を変更可能に配置された機器の動作状態を示すステータスデータを含むデータ抽出条件を設定するデータ抽出条件設定ステップと、
    なくとも1つの検出部により検出された前記被検出対象物の物理量を示す物理量データのうち、前記データ抽出条件を満たす場合の物理量データを抽出し、当該抽出した物理量データに基づいて前記設備の異常判定に用いられる異常判定用データを作成する条件を設定する異常判定用データ作成条件設定ステップと、
    前記異常判定用データについて、前記設備の異常を判定するための異常判定条件を設定するための異常判定条件設定ステップと、
    前記異常判定用データと前記異常判定条件に基づいて、前記設備の異常判定を行う異常判定ステップと、を有し、
    前記被検出対象物は、前記設備に設けられた流路を流れる流体であり、
    前記機器は、前記流路における前記被検出対象物の流量を変更可能な流体供給装置であり、
    前記流路は、第1経路と、第2経路と、前記第1経路の端部と前記第2経路の端部とが接続される第3経路と、を有し、
    前記少なくとも1つの検出部は、前記第1経路を流れる第1流体の温度及び流量、前記第2経路を流れる第2流体の温度及び流量、並びに前記第3経路を流れる第3流体の温度及び流量を検出可能に構成され、
    前記データ抽出条件設定ステップでは、前記流体供給装置の動作状態を示すステータスデータに基づいてデータ抽出条件を設定し、
    前記異常判定用データ作成条件設定ステップでは、前記データ抽出条件を満たす場合における前記第1流体の温度及び流量、前記第2流体の温度及び流量、並びに前記第3流体の温度及び流量に基づいて前記異常判定用データを作成する条件を設定し、
    前記異常判定条件設定ステップでは、作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定するための条件を設定する、ことを特徴とする、異常判定方法。
  7. 設備における被検出対象物の物理量に基づいて前記設備の異常を判定する異常判定方法をコンピュータに実行させる、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムであって、
    前記物理量を変更可能に配置された機器の動作状態を示すステータスデータを含むデータ抽出条件を設定するデータ抽出条件設定ステップと、
    なくとも1つの検出部により検出された前記被検出対象物の物理量を示す物理量データのうち、前記データ抽出条件を満たす場合の物理量データを抽出し、当該抽出した物理量データに基づいて前記設備の異常判定に用いられる異常判定用データを作成する条件を設定する異常判定用データ作成条件設定ステップと、
    前記異常判定用データについて、前記設備の異常を判定するための異常判定条件を設定するための異常判定条件設定ステップと、
    前記異常判定用データと前記異常判定条件に基づいて、前記設備の異常判定を行う異常判定ステップと、を備え
    前記被検出対象物は、前記設備に設けられた流路を流れる流体であり、
    前記機器は、前記流路における前記被検出対象物の流量を変更可能な流体供給装置であり、
    前記流路は、第1経路と、第2経路と、前記第1経路の端部と前記第2経路の端部とが接続される第3経路と、を有し、
    前記少なくとも1つの検出部は、前記第1経路を流れる第1流体の温度及び流量、前記第2経路を流れる第2流体の温度及び流量、並びに前記第3経路を流れる第3流体の温度及び流量を検出可能に構成され、
    前記データ抽出条件設定ステップでは、前記流体供給装置の動作状態を示すステータスデータに基づいてデータ抽出条件を設定し、
    前記異常判定用データ作成条件設定ステップでは、前記データ抽出条件を満たす場合に
    おける前記第1流体の温度及び流量、前記第2流体の温度及び流量、並びに前記第3流体の温度及び流量に基づいて前記異常判定用データを作成する条件を設定し、
    前記異常判定条件設定ステップでは、作成された異常判定用データの正常或いは異常を判定するための条件を設定する、ことを特徴とする、プログラム。
  8. 請求項7記載のプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
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