JP6948879B2 - 塩、酸発生剤、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕式(I)で表される塩。
[式(I)中、
R1及びR2は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
L1は、炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該2価の脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
X1は、式(X1−1)〜式(X1−10)のいずれかで表される基を表す。
(式(X1−1)〜式(X1−10)中、
*は、L1との結合手を表す。)
R3は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A−は、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン又はカルボン酸アニオンを表す。]
〔2〕L1が、炭素数1〜6のアルカンジイル基である〔1〕に記載の塩。
〔3〕R1及びR2が、それぞれ独立に、置換基を有してもよいフェニル基である〔1〕又は〔2〕に記載の塩。
〔4〕X1が、式(X1−1)で表される基又は式(X1−7)で表される基である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の塩。
〔5〕〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の塩を含有する酸発生剤。
〔6〕〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の塩に由来する構造単位を含む樹脂。
〔7〕酸不安定基を有する構造単位をさらに含む〔6〕に記載の樹脂。
〔8〕〔5〕に記載の酸発生剤と樹脂とを含有するレジスト組成物。
〔9〕〔6〕又は〔7〕に記載の樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
〔10〕前記酸発生剤が、式(I)で表される塩を含有する酸発生剤である〔9〕に記載のレジスト組成物。
〔11〕酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩をさらに含有する〔8〕〜〔10〕のいずれかに記載のレジスト組成物。
〔12〕(1)〔8〕〜〔11〕のいずれかに記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
本発明の塩は、式(I)で表される塩(以下、場合により、「塩(I)」という。)である。
[式(I)中、
R1及びR2は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
L1は、炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該2価の脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
X1は、式(X1−1)〜式(X1−10)のいずれかで表される基を表す。
(式(X1−1)〜式(X1−10)中、
*は、L1との結合手を表す。)
R3は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A−は、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン又はカルボン酸アニオンを表す。]
炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が有してもよい置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせた基が挙げられる。
炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。
炭素数1〜12のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられる。
炭素数3〜12の脂環式炭化水素基としては、下記に示す基が挙げられる。*は芳香族炭化水素基との結合手である。
置換基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基であることが好ましく、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜12のアルキル基であることがさらに好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることがさらにより好ましい。
R1及びR2で表される、置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基は、フェニル基又は置換基を有するフェニル基が好ましく、フェニル基又は炭素数1〜6のアルキル基を有するフェニル基がより好ましい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
L1で表される2価の脂肪族飽和炭化水素基は、アルカンジイル基(直鎖状アルカンジイル基又は分岐状アルカンジイル基)であることが好ましく、炭素数1〜6のアルカンジイル基であることがより好ましく、炭素数1〜4のアルカンジイル基であることがさらに好ましく、炭素数1〜4の直鎖状アルカンジイル基であることがさらにより好ましい。
R3のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
R3のハロゲン原子を有する炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルクロロメチル基、ペルブロモメチル基及びペルヨードメチル基等が挙げられる。
R3は、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
塩(I)を構成するA−としては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン及びカルボン酸アニオンが挙げられる。これらの中でも、スルホン酸アニオンが好ましく、式(I−A)で表されるスルホン酸アニオンがより好ましい。
[式(I−A)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の1価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO2−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよい。]
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基であることが好ましく、ともにフッ素原子であることがより好ましい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
[式(b1−1)中、
Lb2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb2とLb3との合計炭素数は、22以下である。
式(b1−2)中、
Lb4は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb5は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb4とLb5との合計炭素数は、22以下である。
式(b1−3)中、
Lb6は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
Lb7は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb6とLb7との合計炭素数は、23以下である。]
2価の飽和炭化水素基及び該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−や水素原子が上記のように置換されていてもよい基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
Lb3は、好ましくは炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基である。
Lb4は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基であり、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb5は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb6は、好ましくは単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb7は、好ましくは単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよい。
Lb1の2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−が−O−又は−C(=O)−で置き換わった基としては、式(b1−1)又は式(b1−3)で表される基が好ましい。
[式(b1−4)中、
Lb8は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1−5)中、
Lb9は、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb10は、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1−6)中、
Lb11は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb12は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1−7)中、
Lb13は、炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb14は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb15は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb13〜Lb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1−8)中、
Lb16は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb17は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb18は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb16〜Lb18の合計炭素数は19以下である。]
Lb9は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb10は、好ましくは単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb11は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb12は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb13は、好ましくは炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
Lb14は、好ましくは単結合又は炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
Lb15は、好ましくは単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb16は、好ましくは炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
Lb17は、好ましくは炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
Lb18は、好ましくは単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基である。
[式(b1−9)中、
Lb19は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb20は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基に置換されていてもよい。該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよく、該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1−10)中、
Lb21は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb22は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基に置換されていてもよい。該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよく、該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
Lb23は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基に置換されていてもよい。該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよく、該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb21〜Lb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1−11)中、
Lb24は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb25は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基に置換されていてもよい。該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよく、該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
Lb26は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基に置換されていてもよい。該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよく、該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb24〜Lb26の合計炭素数は21以下である。]
Yで表される1価の脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−が−O−、−SO2−又は−C(=O)−で置き換わる場合、その数は1つでもよいし、2以上の複数でもよい。そのような基としては、式(Y12)〜式(Y35)で表される基が挙げられる。
Yが式(Y28)〜式(Y33)等のスピロ環を構成する場合には、2つの酸素間のアルカンジイル基は、1以上のフッ素原子を有することが好ましい。また、ケタール構造に含まれるアルカンジイル基のうち、酸素原子に隣接するメチレン基には、フッ素原子が置換されていないものが好ましい。
式(I−A)中のYで表される1価の脂環式炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2)ja−O−C(=O)−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基を表す。jaは、0〜4の整数を表す)等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。
ヒドロキシ基で置換されているアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等のヒドロキシアルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
Ri2〜Ri7は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ri8は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数5〜12の1価の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
LA41は、単結合又は炭素数1〜4のアルカンジイル基である。
Q1及びQ2は、上記と同じ意味を表す。]
式(I)で表される塩(塩(I))の具体例として、上記したカチオンとアニオンとを任意に組み合わせた塩が挙げられる。塩(I)の具体例を下記表に示す。
塩(I)は、式(I−a)で表される塩と、式(I−b)で表される化合物とを、触媒の存在下、溶剤中で反応させることにより製造することができる。
[式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。]
触媒としては、カルボニルジイミダゾールなどが挙げられ、溶剤としては、モノクロロベンゼンなどが挙げられる。
反応は通常、温度15〜80℃の範囲で、0.5〜24時間行われる。
[式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。]
触媒としては、安息香酸銅(II)等が挙げられ、溶剤としては、モノクロロベンゼンなどが挙げられる。
反応は、通常20℃〜120℃の温度範囲で、0.5〜24時間行われる。
本発明の酸発生剤は、塩(I)を含有する。酸発生剤においては、塩(I)を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の酸発生剤は、塩(I)以外に、レジスト分野で公知の酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)を含有していてもよい。酸発生剤(B)については後述する。
酸発生剤が塩(I)及び酸発生剤(B)を含有する場合、塩(I)と酸発生剤(B)との含有量の比(質量比、塩(I):酸発生剤(B))は、通常、1:99〜99:1、好ましくは2:98〜98:2、より好ましくは5:95〜95:5であり、さらに好ましくは10:90〜40:60である。
本発明の樹脂は、式(I)で表される塩に由来する構造単位(以下「構造単位(I)」という場合がある。)を含む樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある。)である。
樹脂(A)は、1種の構造単位(I)を含む単独重合体でもよいし、2種以上の構造単位(I)を含む共重合体でもよい。
構造単位(I)の含有量は、樹脂(A)の全量に対して、通常0.1〜100モル%であり、好ましくは0.5〜50モル%であり、より好ましくは0.8〜30モル%であり、さらに好ましくは1〜10モル%である。
樹脂(A)は、構造単位(a1)以外の構造単位をさらに含んでいることが好ましい。構造単位(a1)以外の構造単位としては、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)、その他の構造単位(以下「構造単位(t)」という場合がある)及び当該分野で公知の構造単位等が挙げられる。
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から誘導される。
樹脂(A)において、構造単位(a1)に含まれる酸不安定基は、下記の式(1)で表される基及び/又は式(2)で表される基であることが好ましい。
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の非芳香族炭化水素環を形成する。
ma及びnaは、それぞれ独立に0又は1を表し、ma及びnaのうち少なくとも一方は1である。
*は結合手を表す。]
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の複素環を形成し、該炭化水素基及び該複素環に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
na’は、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16である。
置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基の置換基としては、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基が挙げられる。置換基を有していてもよい炭素数3〜20の脂環式炭化水素基の置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基が挙げられる。より具体的には、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニルエチル基等が挙げられる。
好ましくは、maは0であり、naは1である。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
Ra2'及びRa3'が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに形成する複素環としては、下記の環が挙げられる。*は、結合手を表す。
Ra1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
[式(a1−0)中、
La01は、酸素原子又は*−O−(CH2)k01−C(=O)−O−を表し、k01は1〜7のいずれかの整数を表し、*は−C(=O)−との結合手を表す。
Ra01は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra02、Ra03及びRa04は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。]
Ra02、Ra03及びRa04のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ra02、Ra03及びRa04のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
Ra02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜8、より好ましくは3〜6である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基は、これらアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。このような基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
Ra02及びRa03は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra04は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−C(=O)−O−を表し、k1は1〜7のいずれかの整数を表し、*は−C(=O)−との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基を表す。
m1は、0〜14のいずれかの整数を表す。
n1は、0〜10のいずれかの整数を表す。
n1’は、0〜3のいずれかの整数を表す。]
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。
Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルキル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基等が挙げられる。
Ra6及びRa7のアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基としては、アラルキル基が挙げられ、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
Ra6及びRa7のアルキル基の炭素数は、好ましくは6以下である。
Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜8、より好ましくは3〜6である。
m1は、好ましくは0〜3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
[式(a1−5)中、
Ra8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Za1は、単結合又は*−(CH2)h3−C(=O)−L54−を表し、h3は1〜4のいずれかの整数を表し、*は、L51との結合手を表す。
L51、L52、L53及びL54は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3のいずれかの整数を表す。
s1’は、0〜3のいずれかの整数を表す。
L51は、酸素原子であることが好ましい。
L52及びL53は、一方が−O−、他方が−S−であることが好ましい。
s1は、1であることが好ましい。
s1’は、0〜2のいずれかの整数であることが好ましい。
Za1は、単結合又は*−CH2−C(=O)−O−であることが好ましい。
構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から誘導される。構造単位(s)を誘導するモノマー(s)としては、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さないモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrFエキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を含むことが好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を含むことが好ましい。構造単位(a2)としては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
[式(a2−1)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−C(=O)−O−を表し、
k2は、1〜7のいずれかの整数を表す。*は−C(=O)−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10のいずれかの整数を表す。]
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2−1)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよく、該ラクトン環として、好ましくは、γ−ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環又は、γ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
[式(a3−1)中、
La4は、−O−又は*−O−(CH2)k3−C(=O)−O−(k3は1〜7のいずれかの整数を表す。)で表される基を表す。*は−C(=O)−との結合手を表す。
Ra18は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は、炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は、0〜5のいずれかの整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一であっても異なってもよい。
式(a3−2)中、
La5は、−O−又は*−O−(CH2)k3−C(=O)−O−(k3は1〜7のいずれかの整数を表す。)で表される基を表す。*は−C(=O)−との結合手を表す。
Ra19は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3のいずれかの整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一であっても異なってもよい。
式(a3−3)中、
La6は、−O−又は*−O−(CH2)k3−C(=O)−O−(k3は1〜7のいずれかの整数を表す。)で表される基を表す。*は−C(=O)−との結合手を表す。
Ra20は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3のいずれかの整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一であっても異なってもよい。
式(a3−4)中、
Ra24は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
La7は、−O−、*−O−La8−O−、*−O−La8−C(=O)−O−、*−O−La8−C(=O)−O−La9−C(=O)−O−又は*−O−La8−O−C(=O)−La9−O−を表す。
Ra25は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
wは、0〜8のいずれかの整数を表す。wが2以上のとき、複数のRa25は互いに同一であっても異なってもよい。
*は−C(=O)−との結合手を表す。
La8及びLa9は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
Ra24のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Ra24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられる。
Ra24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等が挙げられる。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1、r1及びwは、それぞれ独立に、好ましくは0〜2のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
La7は、好ましくは−O−又は*−O−La8−C(=O)−O−であり、より好ましくは−O−、*−O−CH2−C(=O)−O−又は*−O−C2H4−C(=O)−O−である。
式(a3−4)は、式(a3−4)’が特に好ましい。
(式中、Ra24、La7は、上記と同じ意味を表す。)
構造単位(a3)は1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
式(a3−1)、式(a3−2)、式(a3−3)及び式(a3−4)で表される構造単位の各含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常5〜60モル%であり、好ましくは5〜50モル%であり、より好ましくは10〜50モル%である。
樹脂(A)は、さらに、その他の構造単位(t)を含んでいてもよい。構造単位(t)としては、構造単位(a2)及び構造単位(a3)以外の構造単位であって、ハロゲン原子を有する構造単位(以下、場合により「構造単位(a4)」という。)及び非脱離炭化水素基を有する構造単位(以下「構造単位(a5)」という場合がある)などが挙げられる。
構造単位(a4)におけるハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。構造単位(a4)としては、式(a4−0)で表される構造単位が挙げられる。
[式(a4−0)中、
R5は、水素原子又はメチル基を表す。
L5は、単結合又は炭素数1〜4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
L3は、炭素数1〜8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数5〜12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
R6は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
L3のペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジイル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
L3は、好ましくは炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基である。
[式(a4−1)中、
Ra41は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよい。
Aa41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)で表される基を表す。ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも1つは、置換基としてハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)を有する。
〔式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
Aa42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
Aa43は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の2価の脂肪族炭化水素基又は単結合を表す。
Xa41及びXa42は、それぞれ独立に、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−又は−O−C(=O)−を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は6以下である。
*、**は結合手であり、*が−O−(=O)−Ra42との結合手である。〕
ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも一方は、置換基としてハロゲン原子を有する基である。]
sは0が好ましい。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基及びフルオレニル基等が挙げられる。
[式(a−g3)中、
Xa43は、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−又は−O−C(=O)−を表す。
Aa45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
*はRa42の炭化水素基との結合手を表す。]
Ra42は、ハロゲン原子を有してもよい脂肪族炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を有するアルキル基及び/又は式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基がより好ましい。
[式(a−g2)中、
Aa46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa44は、−C(=O)−O−又は−O−C(=O)−を表す。
Aa47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はRa42の炭化水素基との結合手を表す。]
Aa47の脂肪族炭化水素基の炭素数は4〜15が好ましく、5〜12がより好ましく、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
Aa41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
Aa41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素基が挙げられ、好ましくは、脂環式炭化水素基が挙げられる。構造単位(a5)としては、例えば、式(a5−1)で表される構造単位が挙げられる。
[式(a5−1)中、
R51は、水素原子又はメチル基を表す。
R52は、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。ただし、L55との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基で置換されない。
L55は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよい。]
炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有した脂環式炭化水素基としては、3−メチルアダマンチル基などが挙げられる。
R52は、好ましくは、無置換の炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
式(L1−1)中、
Xx1は、−C(=O)−O−又は−O−C(=O)−を表す。
Lx1は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1−2)中、
Lx3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx4は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、17以下である。
式(L1−3)中、
Lx5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx6及びLx7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1−4)中、
Lx8及びLx9は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Wx1は、炭素数3〜15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。
Lx2は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合である。
Lx3は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx4は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx5は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx8は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
Lx9は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
Wx1は、好ましくは、炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基、より好ましくは、シクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2−1)で表される構造単位である。
構造単位(a3)は、好ましくは式(a3−1)で表される構造単位、式(a3−2)で表される構造単位及び式(a3−4)で表される構造単位から選ばれる少なくとも一種である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは2,000以上(より好ましくは2,500以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーは、実施例に記載の分析条件により測定することができる。
本発明のレジスト組成物は、少なくとも樹脂と酸発生剤とを含有する。本発明のレジスト組成物は、構造単位(I)を含有する樹脂(樹脂(A))を含むか、塩(I)を含有する酸発生剤を含んでいればよい。本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)及び塩(I)を含有する酸発生剤の両方を含んでいてもよい。本発明のレジスト組成物は、少なくとも樹脂(A)を含むレジスト組成物であることが好ましい。2種以上の樹脂(A)を含んでいてもよい。
本発明のレジスト組成物は、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)及び/又は溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)をさらに含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の他の樹脂を含むことができる。例えば、レジスト組成物が塩(I)を含有する酸発生剤を含まない場合、レジスト組成物は、樹脂(A)に加えて、他の樹脂を含むことができる。また、例えば、レジスト組成物が塩(I)を含有する酸発生剤を含む場合、レジスト組成物は、樹脂(A)及び/又は他の樹脂を含むことができる。
他の樹脂としては、上述した構造単位(a1)を含む樹脂(以下、樹脂(AA)という場合がある。ただし、構造単位(I)を含まない。)が挙げられる。
樹脂(X)は、構造単位(a4)の含有率が、樹脂(X)の全構造単位の合計に対して、40モル%以上であることが好ましく、45モル%以上であることがより好ましく、50モル%以上であることがさらに好ましい。
樹脂(X)の含有量は、樹脂(A)及び樹脂(AA)の合計含有量100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは1〜50質量部であり、さらに好ましくは2〜40質量部であり、特に好ましくは2〜30質量部である。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、5,000以上(より好ましくは6,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。
酸発生剤は、露光により酸を発生し、発生した酸が、触媒的に働き、樹脂(A)等の酸により脱離する基を脱離させる。
本発明のレジスト組成物における酸発生剤は、上述した塩(I)のみを含む酸発生剤、酸発生剤(B)のみを含む酸発生剤、塩(I)及び酸発生剤(B)を含む酸発生剤のいずれであってもよい。
樹脂が、塩(I)に由来する構造単位を含まない場合には、酸発生剤は塩(I)を含む。
レジスト組成物において、塩(I)を酸発生剤として用いる場合、塩(I)の含有量は、樹脂の合計含有量100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましく、2〜15質量部であることがより好ましい。
酸発生剤(B)は、非イオン系又はイオン系のいずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
[式(B1)中、
Q11、Q12、LB1及びYB1は、それぞれ前記式(I−A)におけるQ1、Q2、Lb1及びYと同じ意味を表す。
Z+は、有機カチオンを表す。]
Q11、Q12、LB1及びYB1の具体例及び好ましい具体例、酸発生剤(B1)におけるスルホン酸アニオンの具体例及び好ましい具体例等についても、前記式(I−A)についての記載と同様であり、それらの記載が引用される。
[式(b2−1)〜式(b2−4)において、
Rb4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の鎖式炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該鎖式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数2〜4のアルキルカルボニル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
Rb4とRb5とは、互いに結合してそれらが結合する硫黄原子と一緒になって環を形成してもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わってもよい。
Rb7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5のいずれかの整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一でも異なってもよく、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一でも異なってもよい。
Rb9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜36の鎖式炭化水素基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表す。
Rb9とRb10とは、互いに結合してそれらが結合する硫黄原子と一緒になって環を形成してもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わってもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜36の鎖式炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1〜12の鎖式炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該鎖式炭化水素に含まれる水素原子は、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12とは、互いに結合してそれらが結合する−CH−CO−を含めて環を形成していてもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わってもよい。
Rb13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
Lb31は、硫黄原子又は酸素原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5のいずれかの整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4のいずれかの整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一又は相異なる。]
鎖式炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基のアルキル基が挙げられる。
特に、Rb9〜Rb12の鎖式炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12である。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
なお、芳香族炭化水素基に、鎖式炭化水素基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は、炭素数1〜18の鎖式炭化水素基及び炭素数3〜18の脂環式炭化水素基が好ましい。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換された鎖式炭化水素基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
アルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
Rb11とRb12とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環である。オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
酸発生剤(B)の含有量は、例えば、樹脂の合計含有量を100質量部とするとき、1〜30質量部であることが好ましく、3〜25質量部であることがより好ましい。
レジスト組成物においては、塩(I)及び酸発生剤(B)を酸発生剤として用いる場合、塩(I)及び酸発生剤(B)の含有量は、例えば、樹脂の合計含有量100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは40質量部以下(より好ましくは30質量部以下)である。
溶剤(E)の含有率は、レジスト組成物の全質量中、通常90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、通常99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等の環状エステル類;等が挙げられる。溶剤(E)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
クエンチャー(C)は、塩基性の含窒素有機化合物又は酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩等が挙げられる。酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩とは、酸発生剤として塩(I)のみを含有する場合においては、塩(I)から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩を意味し、酸発生剤として塩(I)以外の酸発生剤である酸発生剤(B)のみを含有する場合においては、酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩を意味し、酸発生剤として塩(I)及び酸発生剤(B)を含有する場合においては、塩(I)及び酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩を意味する。
酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩としては、下記式で表される塩、並びに特開2012−229206号公報、特開2012−6908号公報、特開2012−72109号公報、特開2011−39502号公報及び特開2011−191745号公報記載の塩が挙げられる。
レジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)は、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
レジスト組成物は、これに含まれるべき成分、及び必要に応じて添加される成分を混合することにより調製することができる。
混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下であることが好ましく、95質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、90質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特にArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
式(I−2−a)で表される塩2.98部、式(I−2−b)で表される化合物0.63部及びモノクロロベンゼン24部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合物に、式(I−2−c)で表される安息香酸銅0.03部を添加し、100℃程度まで昇温した後、同温度で1時間攪拌した。得られた反応物を濃縮した後、得られた濃縮物に、クロロホルム45部及びイオン交換水15部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。得られた有機層に、イオン交換水15部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層をろ過した後、得られたろ液を濃縮した。得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル20部を加えて攪拌した。得られた上澄液を除去し、上澄液除去後の残渣をさらに濃縮した。得られた濃縮物をアセトニトリルに溶解した後、濃縮することにより、式(I−2−d)で表される塩1.59部を得た。
式(I−2−e)で表される化合物2部、ジシクロヘキシルカルボジイミド2.39部及び塩化メチレン10部を混合した。得られた混合物に、0℃で、式(I−2−f)で表される化合物1.88部を仕込み、0℃で1時間攪拌した。得られた混合物を23℃まで昇温し、さらに、30分間攪拌した後、ろ過した。得られた濾液を濃縮して、式(I−2−g)で表される化合物3.06部を得た。
式(I−2−g)で表される化合物0.14部、式(I−2−d)で表される化合物0.63部及びアセトニトリル10部を混合し、23℃で5時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム10部及びイオン交換水5部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水5部で洗浄した後、得られた有機層を濃縮し、カラム(メルク製シリカゲル60−200メッシュ、展開溶媒:メタノール/クロロホルム=1/1)により分取して、式(I−2)で表される化合物0.41部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
式(I−46−a)で表される化合物3.57部、ジシクロヘキシルカルボジイミド1.38部及び塩化メチレン10部を混合した。得られた混合物に、0℃で、式(I−2−f)で表される化合物1.09部を仕込み、0℃で1時間攪拌した。得られた混合物を23℃まで昇温し、更に、30分間攪拌した後、ろ過した。得られた濾液を濃縮して、式(I−46−b)で表される化合物4.08部を得た。
式(I−46−b)で表される化合物0.16部、式(I−2−d)で表される化合物0.31部及びアセトニトリル10部を混合し、23℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム10部及びイオン交換水5部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水5部で洗浄した後、得られた有機層を濃縮し、カラム(メルク製シリカゲル60−200メッシュ、展開溶媒:メタノール/クロロホルム=1/1)により分取して、式(I−46)で表される化合物0.20部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
式(I−18−a)で表される塩2.98部、式(I−2−b)で表される化合物0.63部及びモノクロロベンゼン24部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合物に、式(I−2−c)で表される安息香酸銅0.03部を添加し、100℃程度まで昇温した後、同温度で1時間攪拌した。得られた反応物を濃縮した。得られた濃縮物に、クロロホルム45部及びイオン交換水15部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。得られた有機層に、イオン交換水15部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層をろ過した後、得られたろ液を濃縮した。得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル20部を加えて攪拌した。得られた上澄液を除去し、上澄液除去後の残渣をさらに濃縮した。得られた濃縮物をアセトニトリルに溶解した後、濃縮することにより、式(I−18―d)で表される塩1.62部を得た。
式(I−2−g)で表される化合物0.14部、式(I−18−d)で表される化合物0.63部及びアセトニトリル10部を混合し、23℃で5時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム10部及びイオン交換水5部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水5部で洗浄した後、得られた有機層を濃縮し、カラム(メルク製シリカゲル60−200メッシュ、展開溶媒:メタノール/クロロホルム=1/1)により分取して、式(I−18)で表される化合物0.38部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
式(I−46−b)で表される化合物0.16部、式(I−18−d)で表される化合物0.31部及びアセトニトリル10部を混合し、23℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム10部及びイオン交換水5部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水5部で洗浄した後、得られた有機層を濃縮し、カラム(メルク製シリカゲル60−200メッシュ、展開溶媒:メタノール/クロロホルム=1/1)により分取して、式(I−62)で表される化合物0.16部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
式(I−68−a)で表される化合物3.19部及び塩化メチレン20部を混合した。得られた混合物に、式(I−2−f)で表される化合物1.09部を仕込み、40℃で3時間攪拌した。得られた混合物を23℃まで冷却し、更に、30分間攪拌した後、ろ過した。得られた濾液を濃縮して、式(I−68−b)で表される化合物3.67部を得た。
式(I−68−b)で表される化合物0.17部、式(I−2−d)で表される化合物0.31部及びアセトニトリル10部を混合し、23℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム10部及びイオン交換水5部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水5部で洗浄した後、得られた有機層を濃縮し、カラム(メルク製シリカゲル60−200メッシュ、展開溶媒:メタノール/クロロホルム=1/1)により分取して、式(I−68)で表される化合物0.22部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
式(I−178−a)で表される化合物2.41部及び塩化メチレン20部を混合した。得られた混合物に、式(I−2−f)で表される化合物1.09部を仕込み、40℃で3時間攪拌した。得られた混合物を23℃まで冷却し、更に、30分間攪拌した後、ろ過した。得られた濾液を濃縮して、式(I−178−b)で表される化合物2.68部を得た。
式(I−178−b)で表される化合物0.14部、式(I−2−d)で表される化合物0.31部及びアセトニトリル10部を混合し、23℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム10部及びイオン交換水5部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水5部で洗浄した後、得られた有機層を濃縮し、カラム(メルク製シリカゲル60−200メッシュ、展開溶媒:メタノール/クロロホルム=1/1)により分取して、式(I−178)で表される化合物0.12部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−4−2)及び化合物(I−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2):化合物(I−2)〕が35:15:2.5:42.5:5となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重量平均分子量6.8×103の樹脂A1を収率52%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−4−2)及び化合物(I−46)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2):化合物(I−46)〕が35:15:2.5:42.5:5となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重量平均分子量6.9×103の樹脂A2を収率61%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−4−2)及び化合物(I−18)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2):化合物(I−18)〕が35:15:2.5:42.5:5となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重量平均分子量7.2×103の樹脂A3を収率65%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−4−2)及び化合物(I−62)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2):化合物(I−62)〕が35:15:2.5:42.5:5となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重量平均分子量7.0×103の樹脂A4を収率58%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−4−2)及び化合物(I−68)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2):化合物(I−68)〕が35:15:2.5:42.5:5となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重量平均分子量6.8×103の樹脂A5を収率60%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−4−2)及び化合物(I−178)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2):化合物(I−178)〕が35:15:2.5:42.5:5となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重量平均分子量6.6×103の樹脂A6を収率55%で得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−4−2)及び塩(IX−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2):塩(IX−1)〕が35:15:2.5:42.5:5となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重量平均分子量6.9×103の樹脂AX1を収率55%で得た。この樹脂AX1は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−11)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−11):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2)〕が35:15:2.5:47.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒に添加し、リパルプした後、ろ過するという精製操作を2回行い、重量平均分子量7.9×103の樹脂AA1を収率65%で得た。この樹脂AA1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a5−1−1)及びモノマー(a4−0−12)を用い、そのモル比〔モノマー(a5−1−1):モノマー(a4−0−12)〕が50:50となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して3mol%添加し、70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量1.0×104の樹脂X1(共重合体)を収率91%で得た。この樹脂X1は、以下の構造単位を有するものである。
A1〜A6、AX1、AA1、X1:樹脂A1〜樹脂A6、樹脂AX1、樹脂AA1、樹脂X1
<塩(I)>
I−2:式(I−2)で表される化合物
I−46:式(I−46)で表される化合物
<酸発生剤(B)>
IX−1:式(IX−1)で表される化合物(特開2011−37836号公報の実施例に従って合成)
B1−21:式(B1−21)で表される塩(特開2012−224611号公報の実施例に従って合成)
B1−22:式(B1−22)で表される塩(特開2012−224611号公報の実施例に従って合成)
<クエンチャー(C)>
D1:式(D1)で表される塩(東京化成工業(株)製)
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が100nmとなるようにスピンコートした。塗布後、このシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表2の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。
シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Annular σout=0.85 σin=0.65 XY−pol.照明]で、トレンチパターン(ピッチ120nm/トレンチ幅40nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表2の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
Claims (23)
- 式(I)で表される塩を含有する酸発生剤。
[式(I)中、
R1及びR2は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
L1は、炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該2価の脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
X1は、式(X1−1)〜式(X1−10)のいずれかで表される基を表す。
(式(X1−1)〜式(X1−10)中、
*は、L1との結合手を表す。)
R3は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A−は、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン又はカルボン酸アニオンを表す。] - L1が、炭素数1〜6のアルカンジイル基である請求項1に記載の酸発生剤。
- R1及びR2が、それぞれ独立に、置換基を有してもよいフェニル基である請求項1又は2に記載の酸発生剤。
- X1が、式(X1−1)で表される基、式(X1−7)で表される基又は式(X1−8)で表される基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸発生剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の酸発生剤と樹脂とを含有するレジスト組成物。
- 酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩をさらに含有する請求項5に記載のレジスト組成物。
- (1)請求項5又は6に記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。 - 式(I)で表される塩に由来する構造単位と、酸不安定基を有する構造単位とを含む樹脂。
[式(I)中、
R 1 及びR 2 は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
L 1 は、炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該2価の脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
X 1 は、式(X 1 −1)〜式(X 1 −10)のいずれかで表される基を表す。
(式(X 1 −1)〜式(X 1 −10)中、
*は、L 1 との結合手を表す。)
R 3 は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A − は、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン又はカルボン酸アニオンを表す。] - L 1 が、炭素数1〜6のアルカンジイル基である請求項8に記載の樹脂。
- R 1 及びR 2 が、それぞれ独立に、置換基を有してもよいフェニル基である請求項8又は9に記載の樹脂。
- X 1 が、式(X 1 −1)で表される基、式(X 1 −7)で表される基又は式(X 1 −8)で表される基である請求項8〜10のいずれか1項に記載の樹脂。
- 請求項8〜11のいずれか1項に記載の樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
- 前記酸発生剤が、式(I)で表される塩を含有する酸発生剤である請求項12に記載のレジスト組成物。
- 酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩をさらに含有する請求項12又は13に記載のレジスト組成物。
- (1)請求項12〜14のいずれか1項に記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。 - 式(I)で表される塩に由来する構造単位を含む樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
[式(I)中、
R 1 及びR 2 は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
L 1 は、炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該2価の脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
X 1 は、式(X 1 −1)〜式(X 1 −10)のいずれかで表される基を表す。
(式(X 1 −1)〜式(X 1 −10)中、
*は、L 1 との結合手を表す。)
R 3 は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A − は、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン又はカルボン酸アニオンを表す。] - L 1 が、炭素数1〜6のアルカンジイル基である請求項16に記載のレジスト組成物。
- R 1 及びR 2 が、それぞれ独立に、置換基を有してもよいフェニル基である請求項16又は17に記載のレジスト組成物。
- X 1 が、式(X 1 −1)で表される基、式(X 1 −7)で表される基又は式(X 1 −8)で表される基である請求項16〜18のいずれか1項に記載のレジスト組成物。
- 前記樹脂が、酸不安定基を有する構造単位をさらに含む請求項16〜19のいずれか1項に記載のレジスト組成物。
- 前記酸発生剤が、式(I)で表される塩を含有する酸発生剤である請求項16〜20のいずれか1項に記載のレジスト組成物。
- 酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の低い酸を発生する塩をさらに含有する請求項16〜21のいずれか1項に記載のレジスト組成物。
- (1)請求項16〜22のいずれか1項に記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
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