JP6946193B2 - 壊死性腸炎を防ぐための酸化カロチノイドおよびその構成成分 - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
本出願は、2015年4月28日に出願された「Use of Fully Oxidized Beta Carotene and Methods for Preventing Necrotic Enteritis」と題する米国仮特許出願番号第62/153,587号に基づく利益および優先権を主張しており、これらの参照文献のすべてはそれらの全体が参考として援用される。
発明の分野
本発明は、壊死性腸炎(NE)を発症する危険性を予防するおよび/または減少させるため、ならびに関連する状態、例えば、関連する消化管状態などを改善するための、酸化カロチノイド、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、例えば、完全酸化カロチノイド、例えば、ベータ−カロテン(「OxBC」)、その構成成分、ならびにカロチノイド−酸素コポリマーならびにこれらを含む組成物および/または生成物などの使用に関する。本発明はまた、関連する方法、使用、およびキットに関する。
発明の背景
壊死性腸炎
壊死性腸炎(NE)は、多くの場合、家禽類、例えば、ニワトリ、アヒルおよびシチメンチョウなどにおいて生じる。最も多くの場合、これは、ブロイラー鶏において、約2〜5週の週齢で、またはブリーダーおよび産卵鶏において、約12〜16週の週齢で生じるばかりでなく、ウマ、ヒツジ、ブタ、ウシおよび魚などの他の動物においても生じ得る。これは、活力の喪失、餌料転換効率の減少、食欲不振および飼料消費量の減少、体重増加の減少または体重減少、下痢、多発性の充血、小腸からの出血、薄壁の腸、集密的な粘膜ネクローシス、突然の死亡、死亡の増加、成長速度および均一性の減少の臨床的兆しを伴って、または伴わずに、突然の死亡を引き起こす可能性がある。NEに関連する主要な病原菌はClostridium perfringensである。病因として、これらに限定されないが、環境ストレス、免疫抑制、Eimeria種による感染により引き起こされる同時発生的コクシジウム症、食餌の組成、栄養分の欠如、バクテリオシン、コラーゲン分解酵素および接着因子、ならびにClostridium perfringensなどの毒素生成株が挙げられる。
上述のように、壊死性腸炎(NE)は、家禽類の鳥などの様々な鳥を含む多くの動物に見出されている。壊死性腸炎は、商業用ブロイラー鶏において、これらが抗菌性成長促進剤を使用せずに育てられた場合に主として見出される。
抗生剤を使用しないブロイラー生産農場におけるNEの発生率は、2008年の13.6%から2011年の約97.3%まで増大している(H−K Jang、Chonbuk National University)。
Clostridium Perfringens
健康なブロイラー鶏集団において、C.perfringensは、多くの場合、小腸の腸内容物1グラム当たり10〜10個のコロニー形成単位(CFU)の範囲に及び、このレベルは、一度のまたは累積的な細菌感染に潜在的に依存する。NEに感染した鳥におけるC.perfringensのレベルはより高い。すなわち、健康な鳥における割合から始まり、均衡を失い始め、次いで対数的に上昇し、鳥が市場体重に到達する時までには、時には1グラム当たり10個のコロニー形成単位(CFU)またはそれ超に到達する。
現在の処置は、抗生剤、例えば、ペニシリン(例えば、フェノキシメチルペニシリン、アモキシシリン)(飲料水中に入れることができる)、または飼料(例えば100ppm)に入れるバシトラシンなどの使用を含む。ネオマイシンおよびエリスロマイシンもまた時折使用する。例えば、水中薬物療法における処置の過程は重症度に応じて、一般的に3〜5日であり、飼料中薬物療法は5〜7日である。
抗生剤、例えば、ペニシリンおよびバシトラシンなどもまた、予防手段として飼料中で使用されてきた。
多くの国において、地域の規制または市場の状況により、多くの抗生剤の所定の使用が阻止され、抗生剤を含まない飼料の使用が最近の傾向である。よって、NEも増大している。
ブロイラー鶏などにおけるNEの作用を最小限に抑える、すなわち、例えば、ブロイラー鶏を感染症から保護する(例えば、NEを予防する)またはC.perfringens細菌レベルを減少させる必要がある。
発明の要旨
一部の態様では、本発明は、壊死性腸炎(NE)を発症する危険性を予防するおよび/または減少させるため、ならびに関連する状態、例えば、関連する消化管状態などを改善するために、酸化カロチノイド、または酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド、その構成成分、ならびにカロチノイド−酸素コポリマーならびにこられを含む組成物および/または生成物などを使用するための方法を提供する。一部の態様では、完全酸化カロチノイド生成物は、完全酸化ベータ−カロテン(OxBC)、完全酸化リコピン、OxLyc;完全酸化ルテイン、OxLut;および完全酸化カンタキサンチン、OxCanを含む群から選択される。他の態様では、カロチノイド酸素コポリマーおよびこれを含む組成物または生成物が使用される。他の態様では、本発明は、例えば、そのレベルを減少させる、および/またはその増加を予防する、またはC.perfringens細菌を低レベルに維持して、作用を最小限に抑える、またはNEもしくは関連する状態を発症する危険性を低下させることなどによって、NEを予防する、および/またはその作用もしくは関連する状態を最小限に抑えるための、上述の酸化カロチノイドおよび組成物の使用を提供する。一実施形態では、本発明の酸化カロチノイドおよび組成物は、殺菌特性または静菌剤または抗菌性/抗生剤特性を示さない。別の実施形態では、本発明は、NEを処置するまたはNEの処置を促進するための方法を提供する。特に、一部の態様では、本発明は、NEによる無症候性感染症、すなわち、家禽類生産者により容易に観察可能になり得ないが、依然として鳥の健康に負の影響を有する、例えば、飼料消費量の減少、餌料転換効率の減少またはネガティブな腸内健康評価などにおいて観察し得る疾患を予防するために、酸化カロチノイド、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、例えば、完全酸化カロチノイド、例えば、完全酸化ベータカロテン(OxBC)、その構成成分、ならびにカロチノイド−酸素コポリマーならびにこれらを含む組成物および/または生成物などを使用するための方法について記載している。
他の態様では、本発明は、NEおよび関連する状態に抵抗し、これを回復させ、もしくは克服し、またはNEに関連する原因因子、例えば、C.perfringensなどへの曝露もしくは潜在的曝露の点から健康な状態を維持するために、酸化的に変換されたカロチノイド、例えば、完全酸化カロチノイド、その構成成分、ならびにカロチノイド−酸素コポリマーならびにこれを含む組成物および/または生成物などを提供する。
他の態様では、本発明は、酸化カロチノイド、酸化的に変換されたカロチノイド、例えば、完全酸化カロチノイド、例えば、完全酸化ベータカロテン(OxBC)、その構成成分、ならびにカロチノイド−酸素コポリマーならびにこれらを含む組成物および/または生成物を含む、組成物、サプリメント、プレミックス、飼料(または他の食料品)、およびキットと、例えば、C.perfringens細菌のレベルを減少させる、および/またはその増加を予防する、または低レベルのC.perfringens細菌を維持して、作用を最小限に抑えるまたはNEもしくは関連する状態を発症する危険性を低下させることなどによって、NEまたは関連する状態の作用を予防するおよび/または最小限に抑えるための方法および使用とを提供する。
本発明の追加の態様および利点は、以下に続く記載を考慮して明らかとなる。しかし、詳細な記載および具体例は、本発明の好ましい実施形態を示す一方で、本発明の精神および範囲内で様々な変更および修正がこの詳細な記載から当業者には明らかとなるため、これらは単に例証として与えられているにすぎないことを理解すべきである。
特定の実施形態において、例えば、以下が提供される:
(項目1)
動物において、酸化カロチノイドの有効量を前記動物に投与することによって壊死性腸炎(NE)を予防および関連する状態を改善するための方法。
(項目2)
前記関連する状態が、食欲減少、体重増加率の減少、餌料転換効率の減少または腸の病変を含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記動物が家禽類である、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記家禽類がブロイラー鶏である、項目3に記載の方法。
(項目5)
壊死性腸炎またはC.perfringens感染症を有する家禽類において、酸化カロチノイドの有効量を家禽類に投与することによって体重増加率を回復させるための方法。
(項目6)
C.perfringensに細菌感染した家禽類において、酸化カロチノイドの有効量を前記家禽類に投与することによって病原菌量を減少させるための方法。
(項目7)
C.perfringensまたは壊死性腸炎により引き起こされる腸の病変から家禽類を保護するために酸化カロチノイドを使用する方法。
(項目8)
前記有効量が食餌の2〜30ppmである、項目1から7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記酸化カロチノイドが完全酸化カロチノイドである、項目1から8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記完全酸化カロチノイドが、OxBC、OxLyc、OxLut、およびOxCanからなる群から選択される、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記完全酸化カロチノイドがOxBCである、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記酸化カロチノイドが、カロチノイド−酸素コポリマー、またはカロチノイド−酸素コポリマー含有生成物もしくは組成物である、項目1から8のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
家禽類においてNEの発症を予防または減少させるために、動物飼料において使用するための酸化カロチノイドを含む組成物。
(項目14)
家禽類飼料において使用するための項目13に記載の組成物。
(項目15)
(i)酸化カロチノイド、または酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド、それらの構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分など、ならびにカロチノイド−酸素コポリマーならびにこれらを含む組成物および/または生成物などを含む組成物と、
(ii)任意選択で、壊死性腸炎(NE)を発症する危険性を予防するおよび/または減少させるため、ならびに関連する状態、例えば、関連する消化管状態などを改善するための、ならびに壊死性腸炎に罹った、もしくはその危険性がある、またはC.perfringensに曝露された動物の処置のための使用のための指示書と
を含むキット。
(項目16)
壊死性腸炎(NE)を発症する、またはC.perfringensに曝露される危険性を予防および/または減少させるため、ならびにNEに関連する状態、例えば、関連する消化管状態などを改善するために、酸化カロチノイド、または酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド、その構成成分、ならびにカロチノイド−酸素コポリマーならびにこれらを含む組成物および/または生成物などを使用するための方法。
本発明はここで、以下の図と関連して説明される。
NEの重症度の公知の採点方法を使用して、NEから生じる巨視的な腸管病変を例示している。ここで、「0」は、肉眼的病変がない場合;「1」は薄壁のまたは脆弱な小腸および多発性の充血および出血がある場合;「2」は重症の充血および出血が多発し、ネクローシスまたは潰瘍が局在している場合;「3」は薄壁の腸、重症のネクローシス、集密的な粘膜ネクローシスがある場合;ならびに「4」は薄壁の腸、大規模なネクローシス、粘膜剥離がある場合である。
完全酸化β−カロテン、リコピン、カンタキサンチンおよびルテインのGPC分析。(A)OxBC、(B)OxLyc、(C)OxCanおよび(D)OxLutである。UV吸光度を220〜400nmでモニターした。示されている場合、垂直の線は、ポリエーテル分子量基準の溶出時間に対応している(選択されたマーカーが示されている)。カラムのカット−オフ値は約10,000Da。OxLyc GPCにおける約5minでのシャープなピークは、分子量>10,000Daを有するポリマーの存在を示す。
NaClディスクおよびCHCl溶液からキャストしたフィルムまたはKBrディスクを使用して得た、(A)OxBC、(B)OxLyc、(C)OxCanおよび(D)OxLutのFTIRスペクトル。
OxBCと比較した、(A)完全酸化リコピン(OxLyc)、ならびに(B)OxBCポリマーおよびノルイソプレノイドモノマー画分のCD14受容体発現の判定。THP−1細胞は、示された濃度の化合物を用いて24時間処置した。
発明の詳細な説明
「動物」とは、限定ではないものの、ヒト、イヌ、ネコ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ウシ、家禽類(限定ではないもののニワトリ(例えば、ブロイラーおよび産卵鶏など)、アヒルおよびシチメンチョウを含む)、および魚を含めた、NEに罹りやすい任意の動物を意味する。
「十分な量」または「有効量」とは、NEおよび関連する状態を予防するおよび/もしくはこれらに抵抗する能力を増強する、これらから回復するもしくはこれらを克服する、またはNEに関連する原因因子、例えば、C.perfringensなどへの曝露もしくは潜在的曝露の点から健康な状態を維持するために必要とされる酸化カロチノイドの量、例えば、酸化的に変換されたカロチノイドもしくは完全酸化カロチノイドもしくはカロチノイド−酸素ポリマーなど、またはその分画された構成成分(単数または複数)、またはこれらを含む組成物の量を意味する。本発明の方法を実施するために使用される本発明の酸化カロチノイドまたは組成物の有効量は、投与方式、動物の種類、体重、および動物の全般的な健康状態に応じて変動する。最終的に、担当の医療専門家、例えば、医師または獣医または動物ケア専門家など(農夫、技術者、この分野の知識が豊富であるか、またはスキルを有する人を含む)が、適量および投与レジメンを決定し得る。このような量は「十分な量」または「有効量」と呼ばれる。
「壊死性腸炎に関連する状態」として、これらに限定されないが、消化器症状または病態、例えば、食欲減少、体重増加率の減少、餌料転換効率の減少または腸管病変などが挙げられる。
「カロチノイド」とは、本明細書で使用される場合、植物、藻、細菌、ならびにある特定の動物、例えば、鳥および甲殻類などにおいて見出すことができるテルペノイド群の天然由来の色素を指す。カロチノイドとして、これらに限定されないが、炭化水素(すなわち、酸素なし)、およびこれらの酸素化誘導体(すなわち、キサントフィル)であるカロテンが挙げられる。カロチノイドの例として、リコピン、α−カロテン、γ−カロテン、β−カロテン、ゼアキサンチン、エキネノン、イソゼアキサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、ルテイン、シトラナキサンチン、β−アポ−8’−カロテン酸エチルエステル、ヒドロキシカロチノイド、例えば、アロキサンチン、アポカロテノール、アスタシン、アスタキサンチン、カプサンチン、カプソルビン、カロテンジオール、カロテントリオール、カロテノール、クリプトキサンチン、β−クリプトキサンチン、デカプレノキサンチン、エピルテイン、フコキサンチン、ヒドロキシカロテノン、ヒドロキシエキネノン、ヒドロキシリコペン、ルテイン、リコキサンチン、ニューロスポリン、フィトエン、フィトフルオエン、ロドピン、スフェロイデン、トルレン、ビオラキサンチン、およびゼアキサンチンなど、ならびにカルボン酸カロチノイド、例えば、アポカロテン酸、β−アポ−8’−カロテン酸、アザフリン、ビキシン、カルボキシルカロテン、クロセチン、ジアポカロテン酸、ノイロスポラキサンチン、ノルビキシン、およびリコペン酸などが挙げられる。
「カロチノイド−酸素コポリマー」、「カロチノイドコポリマー」および「ポリマー」とは、本明細書で使用される場合、不飽和の化合物であり、その反応性二重結合において、分子状酸素との自然な反応により酸化されて、主要生成物として酸素とのカロチノイドのコポリマーをもたらし、そのノルイソプレノイド副生成物から分離および単離されるカロチノイドを指す。
「を含む」とは、本明細書で使用される場合、「を含む」および「を含有する」と同じ意味であり、端数を含み、またはオープンエンドであり、追加の列挙されていない要素または方法ステップを排除しない。
「からなる」とは、本明細書で使用される場合、クローズエンドであり、均等論を前提とし、特許請求の範囲で特定されていないいずれの要素、ステップ、または成分も排除する。
「完全酸化カロチノイド」とは、本明細書で使用される場合、不飽和の化合物であり、その反応性二重結合において、分子状酸素との自然な反応により完全酸化されて、カロチノイドの酸素とのコポリマーとノルイソプレノイド分解生成物との混合物をもたらすカロチノイドを指す。一部の態様では、完全酸化カロチノイドは;OxBC、完全酸化β−カロテン;OxLyc、完全酸化リコピン;OxLut、完全酸化ルテイン、およびOxCan、自然の供給源からの生成物とは対照的に合成由来と呼ばれる単離した親カロチノイドの酸化から生成される完全酸化カンタキサンチンから選択することができる。
「完全酸化ベータ−カロテン」(「OxBC」、時には、文献内ではAvivagen Inc.OxC−beta(商標)ブランドとも呼ばれる)は、β−カロテンの完全な、自然な酸化により形成される生成物の複合混合物であり、圧倒的多数のβ−カロテン−酸素コポリマー化合物を含有する。本明細書で使用される場合、これは、約85重量%のβ−カロテン−酸素コポリマーおよびノルイソプレノイドと呼ばれる約15%低分子量の分解生成物を含む純粋なβ−カロテンの合成商品から誘導された完全酸化カロチノイド組成物を指す。
「天然の」または「自然の供給源からの」とは、本明細書で使用される場合、植物源(植物またはその部分を含み、その部分は、これらに限定されないが、種子、葉、および茎、果実または野菜植物を含み得る)または微生物を指す。「天然産物」または「自然の供給源からの生成物」とは、酸化カロチノイド、例えば、カロチノイド−酸素コポリマーおよびこれを含む組成物などの、天然の供給源の加工から誘導される生成物を指す。これらは、酸化的重合条件下での天然の供給源の加工から誘導される。このような天然の供給源として、必ずしもこれらに限定されないが、ニンジン、トマト、アルファルファ、スピルリナ、ローズヒップ、アマトウガラシ、トウガラシ、パプリカ、サツマイモ、ケール、ホウレンソウ、海藻、ヒメカモジグサ、マリーゴールド、moringa oleiferaおよびレッドパームオイルを挙げることができる。
「酸化的に変換されたカロチノイド」とは、6〜8モル当量までの酸素、または当量の別の酸化剤からの酸素と反応させたカロチノイドを指し、これにより、極低分子量の酸化的開裂生成物と、大きな割合のオリゴマー性材料(すなわち、約900ダルトンの平均分子量を有する酸化的に変換されたカロチノイドの構成成分)の混合物が生成する。結果として生じる反応は、約100〜8,000ダルトンの範囲の分子量を有する分子の種を含む混合物を生成する。オリゴマー性材料は、形成される様々な酸化的断片の多くの可能な化学的な再結合により形成されると考えられている。酸化的に変換されたカロチノイドを作製する方法は、それぞれが参考として本明細書に組み込まれている米国特許第5,475,006号および米国特許出願第08/527,039号に記載されている。
「酸化カロチノイド」は、本明細書で使用される場合、酸化されたカロチノイド、例えば、「酸化的に変換されたカロチノイド」、「完全酸化カロチノイド」および「カロチノイド−酸素コポリマー」などならびに所望の活性をもたらすその構成成分、これらを含有する組成物および生成物、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有生成物および組成物などを含む。
「医薬組成物」とは、酸化カロチノイド、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイドもしくはその分画された構成成分、またはカロチノイド−酸素コポリマーもしくはカロチノイド−酸素コポリマー含有生成物を含有し、1種または複数種の薬学的等級の添加剤と共に、哺乳動物における疾患の処置または予防のための治療用レジメンの一部としての医薬品の製造および販売を規制している政府機関の必要条件と一致する方式で製剤化された(例えば、GMP規制に従い製造され、ヒトへの投与に対して適切な)組成物を意味する。医薬組成物は、例えば、単位剤形で経口投与用(例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、ゲルキャップ剤、またはシロップ剤)、局所投与用(例えば、クリーム剤、ゲル、ローション剤、または軟膏剤として)、静脈内投与用(例えば、粒状塞栓を含まない無菌溶液および静脈内使用に対して適切な溶媒系中で)、または本明細書に記載されている他の任意の製剤に製剤化できる。
「プロビタミンAカロチノイド」または「PVA」とは、酸化によりビタミンAへと転換可能なカロチノイド、すなわちα−、β−およびγ−カロテンならびにβ−クリプトキサンチンを指す。「OxPVA」は酸化されたプロビタミンAカロチノイドを指す。
「処置する」とは、予防および/または治療目的のために組成物を投与することを指す。「疾患を予防する」とは、まだ病気ではないが、特定の疾患に罹りやすい、またはさもなければ特定の疾患に罹る危険性がある動物の予防的処置を指す。「疾患を処置する」または「治療的処置」のための使用とは、すでに疾患を患っている動物に処置を施すことによって、動物の状態を改善または安定化することを指す。したがって、特許請求の範囲および実施形態において、処置するとは、治療目的または予防目的のいずれかのための動物への投与である。本発明に従い治療は、単独で、または別の治療と併せて実施し得る。本明細書で使用される場合、「危険性がある」とは、病弱、疾患、感染症への感受性、関節可動性問題、活性レベルの減少、および/または質の悪い外被を生じる傾向がある動物を指す。
酸化カロチノイド
様々な健康利点が食物カロチノイドに認められる。α−およびβ−カロテンならびにβ−クリプトキサンチンを含むいくつかのプロビタミンAカロチノイドは、これらのビタミンA活性に関連した利点を提供する。しかし、プロビタミンAカロチノイド、およびビタミンAに転換され得ない他のカロチノイドの両方による、他の非ビタミンA利点については説明が簡単ではない。
カロチノイドは、植物により合成される黄色、オレンジ色、および赤色の色素である。純粋に炭化水素であるカロテン、および1個または数個の酸素原子で置換されているカロテンであるキサントフィルと呼ばれる2種類で構成される、600種を超える公知のカロチノイドが存在する。β−カロテン、およびリコピンは一般的なカロテンの例であるのに対して、ルテイン、ゼアキサンチン、およびカンタキサンチンはキサントフィルの一般的な例である。北米の食生活において最も一般的なカロチノイドは、α−カロテン、β−カロテン、β−クリプトキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、およびリコピンである。
すべてのカロチノイドは、8つのイソプレン単位から形成され、各カロチノイド分子は40個の炭素原子を含有する。構造的に、カロチノイドはポリエン炭化水素鎖の形態を取り、これは時には片端または両端において環で終端する。非置換のβ−イオノン環を含有するカロチノイド(β−カロテン、α−カロテン、β−クリプトキサンチンおよびγ−カロテンを含む)はビタミンA活性を有する(これらはレチナールへと転換され得ることを意味する)。対照的に、ルテイン、ゼアキサンチン、およびリコピンは、ビタミンA活性を有さない。
伝統的に、非ビタミンA活性は、カロチノイドの、多くの場合、抗酸化剤としてのそれ自体の作用に起因するものとされてきた。しかし、最近の研究は、少なくとも発癌を阻害することに関しての抗酸化剤の役割に疑念を投げ掛け、他の機序が働いていることを示唆している。
酸素の添加は極めて不飽和な化合物の自然な酸化に本来好まれることは長い間公知であったにもかかわらず、カロチノイドの酸化的重合の主要な関与および意義は、発明者らの報告以前には驚くほど人目に留まらなかった(US5,475,006;US7,132,458;US8,211,461;US2011−0217244;US2013−0131183;およびUS2013−0156816もまた参照されたい)。さらに、溶媒中でのβ−カロテンと酸素との自然な反応で得られる完全酸化β−カロテン組成物(OxBCと呼ばれる、Avivagen Inc.のOxC−ベータ(商標)ブランド製品中の活性成分)、および同様に形成された完全酸化リコピンを用いた研究は、ポリマー画分が、自然免疫機能を抗原刺激し、増強させる能力、ならびに炎症過程を制限する能力を含む免疫学的活性に関与していることを示した。β−カロテンに存在する直鎖の共役二重結合の拡張した系はすべてのカロチノイドに共通しており、よって、他のカロチノイドは分子状酸素とのその自然な反応において同様に挙動することが予想され、プロビタミンAカロチノイド(α−、β−およびγ−カロテンならびにβ−クリプトキサンチン)と、ビタミンAへと転換され得ないさらに多くのカロチノイドの非ビタミンA作用を説明し得る。
さらに、特にβ−カロテンを含むカロチノイドの遍在性、および食物加工中の喪失に対するこれらの公知の感受性を考慮すると、食物において酸化、特に、共重合が自然に生じるのかどうか、およびこの喪失の主な原因となり得るのかどうか、ならびにどれ位の程度これが生じているのかどうか、およびこの喪失の主な原因となり得るのかどうかは不明確である。本発明の発明者らは、本発明の方法、使用、組成物およびキットのために、完全酸化カロチノイドとは異なる天然の供給源からの、カロチノイド−酸素コポリマー含有生成物/組成物を特定し、開発した。
予測された非ビタミンA免疫学的活性を有する、カロチノイド−酸素コポリマーを含有する食物(例えば、植物源など)の発明者らの発見は本明細書で開示されている。例えば、本明細書に記載されているような1つの例では、ニンジン粉末(もともとβ−カロテンが豊富)から単離した化合物の化学的性質を、OxBCからのものと、元素分析、GPC、IR、GC−MS熱分解およびUVデータで比較することによって確認した。他の乾燥食品から同じ方式で単離した化合物の元素分析、IRおよびGPCデータは、これらが酸素−コポリマーの性質を持つことを支持した。
発明者らは、ポリマー化合物に変換されたカロチノイドが、本発明の方法、使用、組成物およびキットにおいて以前に認識されなかった有益な可能性を有することを本明細書で開示する。一実施形態では、カロチノイド酸素コポリマー(単数または複数)を含む生成物は、単離または合成カロチノイドとは対照的に、カロチノイドが豊富な生成物からin situで作製される。
β−カロテン−酸素コポリマーの存在の低分子量マーカーであるゲロン酸は、生鮮食品中の低い十億分率から乾燥食品中の百万分率までのおよそ千倍にわたる範囲を包含するレベルで、ニンジン、トマト、サツマイモ、パプリカ、ローズヒップ、海藻、アルファルファおよびミルクを含めた、生鮮食品または乾燥食品において共通して存在する。一部の乾燥食品、例えばニンジン粉末、トマト粉末、スピルリナ粉末、ローズヒップ粉末、パプリカ粉末、海藻粉末、およびヒメカモジグサ粉末から単離したコポリマーは、千分率レベルに到達し、これは、本来のカロチノイドレベルに相当する。補助的β−カロテン−酸素コポリマーのin vivoでの生物学的活性は、百万分率レベルで以前に記録され、これは、ある特定の食品がこのような活性を有することを示唆している。
酸化および関連する反応の生成物が、カロチノイドが天然に存在するさらにずっと複雑な環境、すなわち、ある特定の植物源、例えば、果実および野菜植物などならびにある特定の微生物(藻、真菌および細菌)の中で見出されるという本発明の発明者らの発見は、任意の初期カロチノイド酸化反応を、異なる生成結果を有する無数の他の経路へと迂回させ得る、複雑なミクロの環境および生物学的材料中の多くの他の潜在的反応性化合物を考慮すると、明らかでも予想可能でもなかった。
本発明の一態様では、乾燥植物由来の食品からこのように単離したカロチノイド−酸素コポリマー生成物は、他の予測された低分子量カロチノイド分解生成物(例えば、β−カロテン酸化分解化合物を含有することが予想される生成物中にゲロン酸を含む)を含有しない。これは、このような生成物を確かに含有する完全酸化カロチノイド(例えば、OxBC、OxLyc、OxLutまたはOxCanなど)とは異なる。
別の実施形態では、植物源は、ニンジン、トマト、アルファルファ、スピルリナ、ローズヒップ、アマトウガラシ、トウガラシ、パプリカ、サツマイモ、ケール、ホウレンソウ、海藻、ヒメカモジグサ、マリーゴールド、moringa oleiferaおよびレッドパームオイルからなる群から選択される。別の実施形態では、供給源は、粉末である植物生成物、例えば、ニンジン粉末、トマト粉末、スピルリナ粉末、ローズヒップ粉末、パプリカ粉末、海藻粉末、およびヒメカモジグサ粉末である。
一実施形態では、微生物供給源は、細菌、酵母、真菌、および藻からなる群から選択され、例えば、カロチノイドを増強する、したがってカロチノイド−酸素コポリマーに対する可能性であるスピルリナ44およびこの遺伝子操作された形態などである。一部のさらなる実施形態では、微生物は、以下の種の群から選択される:藻:スピルリナ、Dunaliella、Haematococcus、Murielopsis。真菌:Blakeslea trispora。酵母:Xanthophyllomyces dendrorhous、Rhodotorula glutinis。細菌:Sphingomonas。
実施例に使用されているようなOxBC β−カロテン−酸素コポリマー化合物は本明細書に記載されている使用、方法、組成物およびキットにおいて有益であるという発明者らの発見は、食品中のコポリマー同等物は同様の健康的意義を有する生物活性を付与するという予想につながる。果実または野菜植物の消化中に解き放たれる酸化的プロセスから生じるin situの食物カロチノイドの酸化はまた、少なくとも部分的に、サプリメントからのβ−カロテンと比較して、食品中β−カロテンのビタミンA活性が、ばらつきはあるが数倍低い原因となり得る。β−カロテンの酸化的に破壊され、知られているように活性が失われることは、実際のところ、コポリマー形成を介して免疫学的活性が得られることであり得る。
本発明の発明者らは、供給源中のカロチノイド−酸素コポリマーの量を増強させるための、および/または所望の結果を達成するための既知の有効量となるように一貫した投与を促進するために、既知のおよび一貫した量のカロチノイド−酸素コポリマーを有する供給源を得るための方式を開発した。
さらに、本発明は、供給源として単離したカロチノイドから出発することなく、in situでの生成物を含むカロチノイド酸素コポリマーを生成すること、およびNEに関するものを含めて、本明細書に記載されている、動物への有効性が生じている一貫したレベルのカロチノイド−酸素コポリマーを含む生成物を提供することを可能にする。一態様では、天然の供給源からのカロチノイド−酸素コポリマーは分解生成物を含まない(または最小限に含む)。
方法および使用
本明細書に記載されているように、本発明は、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などの使用に関していくつかの用途を有する。これらは、これらに限定されないが、以下の用途を含む:
A.体重増加の回復
本発明は、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分など、例えば、OxBCなどを使用して、飼料中の低い百万分率(ppm)レベルで最終的な平均体重を改善することができ、非投与の鳥の群のレベルまで回復させることを例示している。一実施形態では、本発明は、ブロイラー鶏において、C.perfringensおよび/またはNEに関連する無症状の疾病負荷により引き起こされる生産性の喪失を防ぐために、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分など、例えば、OxBCなどを使用するための方法を提供する。疾患、NEまたはC.perfringens感染症に罹っていなかったら、結果として有しているはずだったレベルまで体重増加を「回復させる」ために、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分など、例えば、本明細書に記載されているようなOxBCなどを使用することができる。
B.腸の病変の保護
NE感染症による腸の病変の採点は、投薬治療を受けていない鳥群と比較して、OxBC処置群において有意に緩和し、2ppmのOxBC群が最も改善を示した。他の酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分なども同様に使用することができた。
よって、一態様では、本発明は、ブロイラー鶏などの家禽類において、C.perfringens感染症により引き起こされたNEの間の腸の病変を防ぐために、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などを使用する方法を提供する。
C.病原菌量の減少
糞の中のC.perfringens細菌の数を、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などにより、あるいは一実施形態ではOxBCにより、用量依存性パターンで減少させた。したがって本発明は、ブロイラー鶏の腸などの腸内の細菌のバランスを維持し、細菌C.perfringensの異常増殖を予防するために使用することができる。
D.NEの予防と改善
飼料中の低いppmレベルの酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分など、あるいは一実施形態ではOxBCは、商業用ブロイラー鶏農場においてNEの予防および改善に寄与することができ、餌を与える期間中の生産性の改善においてプラス効果を有することが予想される。
E.NEおよびC.perfringens感染症を制御する抗生剤の代わりとしての、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などの使用。
一実施形態では本発明は、抗菌剤の代わりに、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などを使用して、NEおよびC.perfringensなど、細菌感染に直面している家禽類(例えば、ボイラーニワトリなど)を良好な健康状態(例えば、細菌非感染の健康状態など)に維持するための方法を提供する。家禽類家畜における抗菌剤の使用は、食品内の薬物残留物ならびに食品および環境における抗生剤耐性病原菌の伝播に広く関連している。したがって、家禽類生産者に対して、抗生剤の使用量を減少させるように圧力がかかっている。酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分など。一実施形態ではOxBCは、殺菌特性も静菌剤特性もなく、したがって抗菌剤ではなく、これによって、ボイラーニワトリなどの家禽類において、NEおよびC.perfringensを予防または制御するための抗生剤の有用な代替となることを本明細書で実証している。
動物
本方法は、C.perfringensの細菌感染、および/またはNEに罹りやすい動物、特に家禽類ならびに別の実施形態では、ブロイラー鶏、産卵鶏およびシチメンチョウに使用することができる。
OxBCなどの酸化カロチノイド、組成物および投与モードおよびキット
OxBCは、ベータ−カロテン、ビタミンAまたはレチノイン酸受容体アゴニスト活性を含まない新規の組成物をもたらすプロセスである、ベータ−カロテンの完全な自動酸化の生成物である。OxBCは、主としてβ−カロテン−酸素コポリマーで構成される、よく構造が分かっている常に再現可能な生成物をもたらす酸素共重合プロセスにより主に形成される。
構造的に、OxBCポリマーは、胞子および花粉の外膜壁に見出されるバイオポリマーであるスポロポレニンのあまり重合されていない形態のようである。このポリマーは単にベータ−カロテンばかりでなく、カンタキサンチン、ルテインおよびリコピンも含めた、複数のカロチノイドの自動酸化から形成されたものとして特定されている。アスタキサンチンなどの他のカロチノイドは、主に同じ重合プロセスの対象であることが十分に予想される。
化学的分析は、合成したバージョンは、異なる食品、飼料および飼い葉において天然に存在するポリマーと極めて類似していることを示している(未公開データ;原稿は準備中)。
OxBCは、「GRAS」溶媒中の合成ベータ−カロテン溶液を純酸素の雰囲気内で加熱し、規定の終点に到達して酸素の取り込みがずっと遅くなるまで加熱を続けることによって多量に生成される。製造QC/QA方法は確立されており、純粋な活性の製造能力(現在家畜飼料用途を標的としている)は現在1年当たり数10メートルトンである。OxBCは、OxBC溶液をトウモロコシデンプンにスプレー乾燥して、一貫した「プレミックス」生成物を形成することによって生成される10%濃縮物として、ブロイラーにおける使用のために供給された。より高いまたは低い濃度の活性成分を使用して、所望の投与レベルの飼料または他の投与調製物へと粉砕し得る。他の完全酸化カロチノイドを同様に調製することができる。
OxBC、ならびに本発明の他の酸化カロチノイドは飼料と一緒に製剤化することができ、または飼料とは別個に、同時期にもしくは同時期にではなく投与することができる。
一実施形態では、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などは、動物の自由な食物摂取用に有効量で投与または供給される。一実施形態では、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などは、自由にもしくは間隔をおいて、または別の実施形態では、1日1回、別の実施形態では1日2回、さらに別の実施形態では1日数回投与または供給され、酸化カロチノイドの量は、動物の給餌パターンに応じて所望の量に調節される。
一実施形態では、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などの量は、2ppm〜30ppmであり、または別の実施形態では、2〜15ppm、10ppmまで、8ppmまで、もしくは6ppmまでであり、短い間隔で提供される。別の、好ましい実施形態は、2ppm〜4ppmをより長い間隔で毎日供給したという実験結果が、家禽類生産者に対して対費用効果の高さを保ちつつ、最適な作用を提供し得ることを示唆している。PPMとは、食餌または飼料百万部当たりの活性成分(例えば、酸化カロチノイド)の分率を指す。
酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分など、あるいは一実施形態ではOxBCまたはその明らかな化学的等価物は、治療効果、特に有益な効果、より具体的には持続した有益な効果をもたらすために、前記活性剤を、対象または患者体内の薬剤の作用部位へ接触させる任意の手段により投与することができる。活性成分は、同時にまたは順次および時間の異なる時点において任意の順序で投与することによって、所望の有益な効果を提供できる。本発明の化合物および組成物は、局在的または全身的送達のために、持続放出用に製剤化することができる。治療効果、特に有益な効果、より具体的には持続した有益な効果をもたらすために本発明の組成物および処置の作用を最適化する形態および投与経路を選択することは、熟練した医師または獣医の能力の範囲内である。
一実施形態では、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などの投与は、in vivoでまたはブロイラー鶏もしくは他の動物の体内で前記活性剤を薬剤の作用部位に接触させて、所望のまたは場合によっては治療効果をもたらす任意のモードを含む。よってこの投与は、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などの作用部位への投与を含み、これは、直接的に、または例えば持続放出製剤、すなわち、腸もしくは体内の所望の部位への部位特異的な送達をもたらす送達ビヒクルの送達モードを介して行われる。一実施形態では、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などは、一実施形態として約1〜30ppmで、別の実施形態では30ppmで2週間、別の実施形態では2〜6ppmでの「連続的使用」(規定の食餌に包含)、またはさもなければ本明細書に記載されているように使用することができる。上に記載された物質は、in vivoでの投与に対して適切な生物学的に相容性のある形態で、ブロイラー鶏などの動物への投与に対して適切な組成物へと製剤化することができる。「in vivoでの投与に対して適切な生物学的に相容性のある形態」とは、治療効果が任意の毒性作用を上回る、投与される物質の形態を意味する。この物質は、家禽類などの動物、別の実施形態ではニワトリ、別の実施形態ではブロイラー鶏、産卵鶏またはシチメンチョウを含む生命体に投与し得る。
したがって一実施形態では、本発明は、本明細書で観察された用途のための医薬の調製における、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などの使用を提供する。一実施形態では、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分など、あるいは本明細書に記載されているような医薬組成物の治療有効量がそれを必要とする患者に投与される。それを必要とする患者は、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などおよび本明細書に記載されているようなその効果から恩恵を受けることができる任意の動物であってよい。
活性物質は、好都合な方式、例えば、注射(皮下、静脈内など)、経口投与、吸入、粘膜への適用、局所的適用、経皮的適用、胃への適用、腸内適用または直腸投与などにより投与し得る。投与経路に応じて、活性物質を材料でコーティングすることによって、化合物を不活化し得る酵素、酸および他の自然条件の作用から化合物を保護することができる。一実施形態では、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などは、動物の飼料を介してまたは当技術分野で公知の他の技術を使用して投与される。
本明細書に記載されている組成物は、活性物質の有効量が薬学的に許容されるビヒクルまたは担体との混合物の中で組み合わせられるように、対象に投与することができる薬学的に許容される組成物の調製のために、それ自体公知の方法により調製することができる。適切なビヒクルまたは担体は、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(Remington's Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Company、Easton、Pa.、USA、1985年またはRemington's The Sciences and Practice of Pharmacy、21版(University of the Sciences in Philadelphia、2005年)またはHandbook of Pharmaceutical Additives(MichaelおよびIrene Ash編、Gower Publishing Limited、Aldershot、England(1995年))に記載されている。これに基づき、組成物は、これに限定されるわけではないが、1種または複数種の薬学的に許容されるビヒクル、担体または希釈剤と合わせた物質の溶液を含み、適切なpHを有する緩衝液中に含有されてもよく、および/または生理学的液体と等浸透圧であってもよい。この関連で、米国特許第5,843,456号を参照することができる。
飼料および食料品、サプリメントおよびプレミックス
一実施形態では、本発明は、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などを含む飼料(例えば、動物飼料/家禽類飼料など)または食料品を提供し、これらは、食料品と混和し、例えば、C.perfringens細菌のレベルを減少させることなどによって、NEを処置および/もしくは予防する、ならびに/またはその作用もしくは関連する状態を最小限に抑えるのに有効な量で動物に供給することができる。
本発明の食料品の調製において、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などは、食料品に加える前に増量剤と任意選択で混和する。増量剤として、限定ではないものの、デンプン、タンパク質、脂肪、およびその混合物が挙げられる。望ましくは、増量剤は、トウモロコシデンプン、ホエー、穀粉、糖、ダイズ食事、マルトデキストリン、およびグアーガムから選択される。本発明の食料品はまた、酸化的に変換されたカロチノイドまたはその構成成分のさらなる酸化を阻止する抗酸化剤も含むことができる。酸化は、天然に存在する抗酸化剤、例えば、ビタミンE、ビタミンC、およびトコフェロールなど、または合成抗酸化剤、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、第三級ブチルヒドロキノン、没食子酸プロピルもしくはエトキシキンなどを食料品へ導入することにより阻止することができる。このように組み込まれる抗酸化剤の量は、生成物の製剤、出荷状態、包装方法、および所望の貯蔵寿命などの必要条件に依存する。
一部の態様では、本発明の食料品として、限定ではないものの、焼いた物、飲料、飲料ミックス、ヘルスバー、ビスケット、および動物飼料が挙げられる。動物飼料は、乾燥もしくはセミモイストペットフード、または農業用動物のための飼料、例えば、ウマ飼料、ブタ飼料(例えば、幼ブタ/スターターブタ飼料、成長完了ブタ飼料、または繁殖集団ブタ飼料)、家禽類の飼料(例えば、シチメンチョウ家禽類飼料、ブロイラー家禽類飼料、または種畜家禽類飼料)、ヒツジ飼料、ウシ飼料(例えば、乳牛飼料または肉牛飼料)、もしくは魚飼料(例えば、ティラピア飼料、ナマズ飼料、マス飼料、またはサケ飼料)などであってよい。
動物飼料は、業界基準に従い栄養素を提供するために一般的に製剤化される。本発明は、一部の実施形態では、酸化カロチノイドまたは酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド(例えば、OxBCなど)、それらの構成成分またはそれらの分画された構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分を含む構成成分などのうちの1種または複数種を含む動物飼料を提供する。飼料は、市場価格および入手の可能性に従い選択される様々な異なる飼料成分から製剤化され得る。したがって、飼料の一部の構成成分は時間の経過と共に変化し得る。動物飼料製剤およびNRCガイドラインに対する考察については、それぞれが参考として本明細書に組み込まれている、Church、Livestock Feeds and Feeding、O&B Books, Inc.、Corvallis Oreg.(1984年)ならびにFeeds and Nutrition Digest、Ensminger、OldfieldおよびHeineman編、Ensminger Publishing Corporation、Clovis、Calif.(1990年)を参照されたい。
動物の健康および成長を促進するために必要に応じて動物飼料に他の成分を加えてもよい。成分として、限定ではないものの、糖、複合多糖、アミノ酸(例えば、中でも、アルギニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、チロシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、プロリン、セリン、およびシステイン)、ビタミン(例えば、中でも、チアミン、リボフラビン、ピリドキシン、ナイアシン、ナイアシンアミド、イノシトール、塩化コリン、パントテン酸カルシウム、ビオチン、葉酸、アスコルビン酸、およびビタミンA、B、K、D、E)、ミネラル、タンパク質(例えば、肉粉、魚粉、液体または粉末状の卵、魚可溶物、ホエータンパク質濃縮物)、油(例えば、ダイズ油)、コーンスターチ、カルシウム、無機ホスフェート、硫酸銅、および塩化ナトリウムが挙げられる。限定ではないものの、抗生剤およびホルモンを含む当技術分野で公知の任意の医薬成分もまた動物飼料に加えることができる。動物飼料のビタミン、ミネラルおよび抗生剤の補充については、Church、Livestock Feeds and Feeding、O&B Books, Inc.、Corvallis Oreg.(1984年)を参照されたい。
本発明に従い、限定ではないものの、飼い葉、例えば、カモガヤ、オオアワガエリ、トールフェスキュ、ライグラス、アルファルファ、イガマメ、クローバおよびベッチなど、穀粒飼料、例えば、トウモロコシ、小麦、オオムギ、ソルガム、ライコムギ、ライムギ、アブラナ、およびダイズマメなど、作物残渣、穀物の穀粒、マメ科植物副産物、ならびに他の農業の副産物を含む当技術分野で公知の任意の動物飼料ブレンドを使用することができる。結果として生じる飼料が加工または保存される状況において、飼料は、加工または保存前に酸化的に変換されたカロチノイド、その構成成分、または分画された酸化的に変換されたカロチノイドで処理することができる。望ましくは、本発明の動物飼料は、ナタネ粕、綿実粕、ダイズ粕、またはトウモロコシミールを含む。
加工は、乾燥、サイロ貯蔵、切り刻み、ペレット形成、さいの目化、梱包、ローリング、焼き戻し、粉砕、クラッキング、ポッピング、押出加工、微粉化、ロースト、剥離、調理、および/または破裂を含み得る。例えば、ペレット化した飼料は、最初に飼料構成成分を混合し、次いで熱および圧力を用いてダイを介して飼料構成成分を圧縮および押出加工することにより作り出す。本発明の動物飼料は、例えば、参考として本明細書に組み込まれているMacBain、Pelleting Animal Feed、American Feed Manufacturers Association、Arlington、Va.(1974年)に記載されているようにペレット化することができる。
他の実施形態では、本発明は、単独で、あるいは飼料もしくは食料品もしくは水と組み合わせて投与または摂取することができ、かつ/または動物における使用のためのコポリマーを含む酸化カロチノイド生成物の所望のレベルを得るために適当な比/量でこれらと混合することができるプレミックスまたはサプリメントを提供する。
キット
一実施形態では本発明は、
(i)酸化カロチノイド、または酸化カロチノイド含有組成物もしくは生成物、例えば、酸化的に変換されたカロチノイド、完全酸化カロチノイド、その構成成分、例えば、カロチノイド−酸素コポリマー含有構成成分、ならびにカロチノイド−酸素コポリマーならびにこれを含む組成物および/または生成物と、
(ii)任意選択で、壊死性腸炎(NE)を発症する危険性を予防するおよび/もしくは減少させること、ならびに関連する状態、例えば、関連する消化管状態などを改善することにおける、ならびに/または壊死性腸炎に罹った、もしくはその危険性がある、もしくはC.perfringensに曝露された動物の処置のための使用のための指示と
を含むキットを提供する。
本発明は、以下の実施例において説明される。これらは本発明の理解を補助するために記載されるのであり、それに続く特許請求の範囲に定義されている通りの本発明の範囲を制限するものと決して解釈されるべきではない。
(実施例1)
完全酸化ベータカロテン(OxBC)の調製
OxBCは、ベータ−カロテン、ビタミンAまたはレチノイン酸受容体アゴニスト活性を含まない組成物をもたらすプロセスである、ベータ−カロテンの完全な自動酸化の生成物である。これは、Burtonら(1995年および2014年)により完全に記載されている、主としてβ−カロテン−酸素コポリマーで構成される、よく構造が分かっている常に再現可能な生成物をもたらす酸素共重合プロセスにより主に形成される。構造的に、OxBCポリマーは、胞子および花粉の外膜壁に見出されるバイオポリマーであるスポロポレニンのあまり重合されていな形態のようである。
(実施例2)
OxBCを用いた動物飼料の調製
OxBCを10%(w/w)プレミックスとして他の飼料成分と共に組み込むことにより調製した本発明において使用される動物飼料は、以下を含有した:
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使用した物質:
・OxBC(Avivagen、Canada)、群3、4、および5(表4)バシトラシン(BS Bacitrex 100、Korea)、群6(表4)
・バージニアマイシン(Stafac−20、Bayer Korea、Korea)、群7(表4)
・物質は、表4に示されている通り、基礎となる商業用食餌に加えた
(実施例3)
ブロイラー鶏を用いた壊死性腸炎の細菌投与モデルに対するOxBCの予防的効果
壊死性腸炎(NE)は、抗菌性成長促進剤を使用せずに育てられた場合、商業用ブロイラー鶏に主として見出されてきた。この参照される研究は、ブロイラー鶏の無症候性壊死性腸炎のモデルにおいて、OxBC(‘OxC−ベータ(商標)、Avivagen Inc.、Canada製の家畜用製品)の予防的効果を評価するように設計された。OxBCについては、細菌投与を受け、投薬治療を受けていない対照群と比較して、生存(死亡)率、臨床的兆し、体重、体重増加、腸の病変、および細菌の計数を含めた、ブロイラーの健康および生産性の様々な尺度を有利に生じさせるその能力について評価した。
材料および方法
1.動物
商業用孵化場から入手した生後1日のRossブロイラーひよこ合計280羽を本研究で使用した。ひよこには孵化場でニューカッスル病(ニューカッスル病ウイルス)に対する予防接種をした。
2.鳥の住処および導入
鳥は、全実験期間中、隔離飼育器ユニットの中で飼育した。
・換気システムを備えたニワトリ用の隔離飼育器を本研究で使用した。
・処置群1つ当たり1つの隔離飼育器ユニットがあり、各隔離飼育器ユニットでは、研究1日目には20匹のひよこを飼った(表1)。研究は、1つの繰り返しごとに7つの隔離飼育器ユニットを用いて、並行して二通り実行した。
・隔離飼育器の屋内温度を調節して、ブロイラーに対して最適な温度を維持した。
・研究1日目には、隔離飼育器1つ当たりひよこは20羽いた。研究10日目には、各隔離飼育器内の5羽の最も小さなひよこを安楽死させ、小腸の肉眼的病変および腸内容物中のC.perfringensの計数について評価した。10日目の評価は、14日目の実験的細菌投与前のNE病変の不在またはC.perfringensの病原菌レベルを確定するために行われた。研究10日目後には、各隔離飼育器内に鳥が15羽おり、これらの鳥を研究の細菌投与部分に使用した。
・ニワトリを個々に評価し、計量した。したがって各鳥が実験的ユニットを代表する。
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3.給餌
本研究で使用した基礎食は標準的な商業用ブロイラー飼料であった。基礎食には、表4に示されている通り適当なレベルのOxBCまたは抗生剤を補充した。飼料中に抗コクシジウムは本研究では使用しなかった。無症候性壊死性腸炎ニワトリモデルは、ブロイラー鶏における壊死性腸炎の現場での症例から単離したC.perfringens(CP−13)を細菌投与することで誘発させた。細菌投与は、14、15、および16日目に、強制経口投与により1日2回、およそ1×10CFU/mlを用いて行った。一実施形態では、デンプン上の10%OxBCプレミックスを他の成分と共に飼料に組み込んだ。
・給餌プログラム
・発明者らは商業用ブロイラー鶏農場と同じ給餌プログラムおよび製剤を適用した(表1)。
・実験的飼料は、28日間の研究期間中連続的に与えられ、水は実験全体にわたり自由に与えられた。
本研究で使用した基礎となる商業用飼料の処方は、上記表1において見ることができる。
・細菌投与
・無症候性NEモデルを誘発させるためのClostridium perfringens CP−013株の適用。
・群1を除いてすべての鳥には、14、15および16日目に、およそ10CFU/mlのC.perfringensを1日2回経口的に細菌投与した。(表3)。
・細菌の投与株は、cpaおよびcpb2遺伝子を保有したが、netB毒素遺伝子に対して陰性であった。
・家禽類においてNEを誘発させるための方法の詳細な記載については、Shojadoostら、2012年を参照されたい。
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・巨視的病変の採点法
・肉眼的(巨視的)病変の採点は、0(肉眼的病変なし)から4(最も重症の肉眼的病変)のスケールの範囲の採点を用いて、Prescott(1978年)の基準を使用して評価した。
・腸管内の肉眼的病変を以下の通り等級分けした:0、肉眼的病変なし;1+、薄壁のまたは脆弱な小腸;2+、限局性ネクローシス;3+、より大きなパッチのネクローシス;4+、現場の症例では典型的な重症の大規模ネクローシス(図1)。
・病変採点スケールの詳細な記載についてはPrescottら、1978年を参照されたい。
・細菌の計数
・Clostridium perfringensの数を、剖検後、小腸から採取した糞1グラム当たりのコロニー形成単位として測定した。
・簡単に説明すると、250μLの糞便の試料を、96ウェルプレートの各列の最初のウェルに充填し、マルチチャネルピペットを使用して、カラムから20μLを、カラム中の180μLの培地に移動し、10回混合し、このプロセスを繰り返すことで10倍段階希釈を作製した。ピペット先端は、希釈の間に変えた。
・その後、5つの選択した希釈物のそれぞれからの10μLの5つの複製を、マルチチャネルピペットを使用して寒天培地にプレーティングした。
・プレートを乾燥させておき、次いでインキュベーター内に配置した。
・細菌計数方法の詳細な記載については、Chenら、2003年を参照されたい。
・実験計画法およびパラメーター(表4および5を参照)
Figure 0006946193
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結果:
3.1 生存率(死亡)および臨床的兆し
・CP投与後(14〜16日目)、いかなる死亡(急死)または臨床的兆し(重症のうつ病、食欲低下、動くのを嫌がる、下痢、および羽毛の逆立ち)も任意の鳥において観察されなかった(表6および7を参照されたい)。
Figure 0006946193
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3.2 平均体重および体重増加
Clostridium perfringensの投与後(14〜16日目)、OxBC処置群の平均体重は、細菌投与した、投薬治療を受けていない鳥群(G2)と比較して、有意に(P<0.05)増加した。2ppm OxBC群(G3)は、3種のOxBC用量の中で最も高い全体的な体重増加(1〜28日目)があった。OxBCでの処置は、細菌投与した鳥の最終平均体重および全平均体重増加を、細菌投与していない対照(G1)に対して観察されたものと有意に異ならないレベルまで回復させた(表8)。
Figure 0006946193
3.3 腸の病変の採点
小腸の巨視的(肉眼的)病変を、研究中3つの時間点において評価した:
・研究10日目、細菌投与前(14〜16日目)、各隔離飼育器から5羽の鳥を安楽死させ、細菌投与前の充血および出血を評価した。
・研究21日目、最終的なCP投与の5日後、各隔離飼育器から3羽の鳥を安楽死させ、腸の病変について評価した。
・研究28日目、研究最終日、各インキュベーター内に残っている12羽の鳥を腸の病変について評価した。
10日目に採取した細菌投与前の試料の評価は、処置群のいずれにおいても、腸管粘膜上に存在する多発性の充血および/または出血は、ほとんど無しからまったく無しを示した。この発見は、すべての群の鳥が、14日目から開始される細菌投与期間前には良好な健康状態であったことを確認した。
C.perfringensの投与は、小腸の病変を誘発させた。細菌投与した、投薬治療を受けていない群(G2)は、最も高い平均病変採点(1.54±0.58)を有し、これは、研究における他のいかなる群に対する採点よりも有意に高かった(表9)。細菌投与しなかった群(G1)は、0.30±0.39の最も低い平均病変採点を有した。
細菌投与後の期間(14〜28日目)中のOxBCでの処置は、細菌投与した、投薬治療を受けていない群と比較して、腸の病変を有意に緩和した。注目すべきことに、2ppmのOxBCを供給した鳥の平均病変採点は、細菌投与していない対照群を除いてすべての群の中で最も低かった(0.40±0.51)(表9)。
平均病変採点はまた、細菌投与した、投薬治療を受けていない対照と比較して、両方の抗生剤群において有意に減少した(表9)。
Figure 0006946193
3.4 Clostridium perfringensの計数
小腸から採取した糞便試料のC.perfringens含有量を、研究中3つの時間点において、コロニー形成単位(CFU)の判定により評価した。
・研究10日目、細菌投与前(14〜16日目)、各隔離飼育器からの5羽の鳥を安楽死させ、糞便のC.perfringens含有量について評価した。
・研究21日目、C.perfringens(「CP」)の最終的な投与の5日後、各隔離飼育器からの3羽の鳥を安楽死させ、糞便のC.perfringens含有量について評価した。
・研究28日目、研究最終日に、各インキュベーター内の残りの12羽の鳥を糞便のC.perfringens含有量について評価した。
10日目に判定された、細菌投与前のC.perfringensレベルは、7つの処置群を通して4.4×10〜1.3×10CFUの範囲であった(表10)。この種は、低い、非病原菌レベルでブロイラーの腸に宿ることが一般的に判明されているので、このC.perfringensの低いレベルは予想されるものである。
細菌投与していない対照群に対して、C.perfringensレベルは、試験全体にわたって増加した。上に示されている通り、C.perfringensは、ブロイラーの腸ミクロフローラの正常なレジデントであり、低レベルではこの細菌は鳥に影響を与えない。また、鳥が年をとるにつれて、C.perfringensの腸内含有量が増加することは珍しくない。本研究全体にわたり細菌投与しなかった対照において観察されたC.perfringensレベルは、健康な鳥において通常観察される非病理学的レベルと一致した。
細菌投与後の期間の21日目および28日目において、細菌投与した+投薬治療を受けていない群の鳥は、すべての他の群より有意に高いC.perfringensのレベルを有した(表10)。OxBCでの処置は、評価した細菌投与後の各時間点(21日目および28日目)において、細菌投与した、投薬治療を受けていない群と比較して、2〜3桁分C.perfringensレベルを有意におよび用量依存的に減少させた。さらに、OxBC群におけるC.perfringensレベルは、細菌投与していない鳥のものと統計的に異ならなかった(表10)。
抗生剤の使用はまた、細菌投与後の期間中C.perfringensレベルの有意な減少をもたらした。研究の終わりまで、28日目に、いかなる抗生剤群の鳥からの試料からはC.perfringensは回収されなかった。抗生剤によるC.perfringensの完全な根絶は、C.perfringensレベルを、細菌投与しなかった正常レベルで維持したOxBCの作用とは対照的である(表10)。
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4.研究の総括
・本研究は、ブロイラー鶏の壊死性腸炎の無症候性モデルにおいて、OxBCの予防的効果を評価した。生存(死亡)率、臨床的兆し、体重、体重増加、腸の病変、および細菌の計数を含む、いくつかのパラメーターを評価した。細菌投与した、投薬治療を受けていない対照群、細菌投与していない対照群、2つの抗生剤群(バシトラシンおよびバージニアマイシン)と比較してOxBCを評価した。
・群のいずれかに対して試験中死亡は観察されなかった。これは、研究が、疾患の急性または臨床的モデルに特有の高い死亡率よりもむしろ臨床的兆しまたは病理学的指標を提示することを意図した無症候性壊死性腸炎モデルを利用したからである。
・細菌投与後の期間、21日目および28日目に、すべてのOxBC群内の鳥は、細菌投与した、投薬治療を受けていない対照群と比較して、有意により高い平均体重(P<0.05)を有した。
・試験中に観察された肉眼的病変の重症度は、細菌投与したモデルの無症候性レベルと一致した。21日目および28日目の病変の評価は、細菌投与した、投薬治療を受けていない対照群において、様々な病理学的知見、例えば、重症の充血および出血の多発、鳥の腸管粘膜の限局性ネクローシスまたは潰瘍などの存在を示した。対照的に、OxBCおよび抗生剤の群の鳥は、細菌投与した、投薬治療を受けていない群と比較しておよそ3倍減少した病変の採点を示した。さらに、OxBCおよび抗生剤の群における病変の重症度は、細菌投与しなかった対照鳥において観察されたものと有意に異ならなかった。腸の病変の採点の改善は、OxBCまたは抗生剤を給餌した鳥の糞の中のC.perfringensレベルの減少と同時発生的に生じた。
5.結論
本研究は、ブロイラーの健康および生産性に対する壊死性腸炎の有害効果を防ぐ、飼料中の低い百万分率レベルのOxBCの能力を実証している。OxBCの有効性は、成長能力(体重および体重増加)、腸の健康(NE病変の重症度の減少)、および病原菌定着(小腸中のC.perfringensレベルの減少)のレベルにおいて観察された。OxBCを受けた鳥は、健康な細菌投与していない対照と同じくらいよい成果を上げたという事実は、生成物の保護作用のさらなる証拠である。
一実施形態では、商業用ニワトリ農場において2〜6ppmの食事用OxBCの補充を飼料添加剤として使用することは、ニワトリNEの予防および改善に寄与し、育種期間中の生産性を改善するのにプラス効果を有すると予想される。
(実施例4)
完全酸化β−カロテンによる食用動物の生産性の改善された測定が免疫学的活性に関連し、これが完全酸化カロチノイドの特徴的特色であるという証拠。
出発点−カロチノイド
カロチノイドは、植物により合成される黄色、オレンジ色、および赤色の色素である。純粋に炭化水素であるカロテン、および1個または数個の酸素原子で置換されているカロテンであるキサントフィルと呼ばれる2種類で構成される、600種を超える公知のカロチノイドが存在する。β−カロテン、およびリコピンは一般的なカロテンの例であるのに対して、ルテイン、ゼアキサンチン、およびカンタキサンチンはキサントフィルの一般的な例である。北米の食生活において最も一般的なカロチノイドは、α−カロテン、β−カロテン、β−クリプトキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、およびリコピンである。
すべてのカロチノイドは、8つのイソプレン単位から形成され、各カロチノイド分子は40個の炭素原子を含有する。構造的に、カロチノイドはポリエン炭化水素鎖の形態を取り、これは時には片端または両端において環で終端する。非置換のβ−イオノン環を含有するカロチノイド(β−カロテン、α−カロテン、β−クリプトキサンチンおよびγ−カロテンを含む)はビタミンA活性を有する(これらはレチナールへと転換され得ることを意味する)。対照的に、ルテイン、ゼアキサンチン、およびリコピンはビタミンA活性を有さない。
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薄黄色から明るいオレンジ色を介して深い赤色までの範囲にわたるカロチノイドの色は、これらの構造に直接関連している。炭素−炭素二重結合は、共役と呼ばれるプロセスにおいて互いに相互作用し、これによって分子内の電子は、分子のこれらの範囲全域で自由に移動し、可視光領域内のエネルギーを吸収することによって電子の遷移が容易に起き得る。
終点 − 酸素が主要反応生成物として、カロチノイドとのコポリマーを自然に形成する
カロチノイドの強い色を生じさせる共役二重結合の系に他ならないこの系が、分子状酸素との自然な反応に対するカロチノイドの感受性も極めて強くする。本発明の発明者らは、酸化反応は、カロチノイド−酸素コポリマー生成物[1、2および11]を形成するための複数の酸素分子のカロチノイド分子への付加により主に生じることを発見した。例えば、β−カロテンは、適切な有機溶媒(例えば、ベンゼン、酢酸エチル)に溶解し、ほとんど8当量の分子状酸素と反応して、正味重量の約30%の増加をもたらす。生成物、OxBCは主にポリマー(85重量%)で構成され、残りはノルイソプレノイド分解生成物(15%)である。
Figure 0006946193
β−カロテンの酸素との自然な反応は主に付加により進行して、高い酸素含有量を有するポリマーを形成する。OxBCは合計の反応生成物であり、ポリマー(85%)と切断生成物(15%)の両方で構成される。他のカロチノイドは同様に反応し、ポリマー生成物の形成が圧倒的多数となる。
ポリマー生成物の優性はまた、OxBC(表)の実験式に反映され、この実験式は、その単離したポリマー生成物の実験式とはわずかではあるが異なり、β−カロテン分子1個当たり複数のO分子の付加と一致する。OxBCのゲル相透過クロマトグラム(GPC)(すなわち、サイズ排除クロマトグラム)は、約8,000Da.まで広がるブロードピークが優勢であり、平均MWは900Da.である(図2A)。
β−カロテン中に存在する直鎖共役二重結合の拡張系はすべてのカロチノイドに共通する。よって他のカロチノイドは分子状酸素とのその自然な反応において同様に挙動することが予想される。以下の表は、β−カロテン、リコピン、カンタキサンチンおよびルテインの完全酸化の結果を比較することによって例示されているように、この予想が裏付けられることを示している。
β−カロテン、リコピン、カンタキサンチンおよびルテインの酸素による自然な、完全酸化の結果の比較が以下の表において例示されている:
Figure 0006946193
β−カロテンの酸化に共通して、生成物重量における全体的な実質的増加(≧25%)および同様の実験式に反映されているように、これらのカロチノイドはすべて酸素の高い取り込みを示し、これらのGPC(図2B〜3D)に示されているようにポリマー生成物が優位を占める。さらに、完全酸化カロチノイドのすべては著しく同様の赤外線スペクトル(FTIR)を有する(図3A〜3D)。
免疫機能の増強−完全酸化β−カロテン(OxBC)の実施例
発明者らは、OxBCが免疫学的機能に稀な二重の能力を発揮することが可能なことを発見した[3〜5]。2つの効果とは(1)自然免疫機能を、抗原刺激して増強させる能力[2、3]および(2)過剰の炎症を制限する能力[12]である。これらの効果はいかなるビタミンA活性にも関係ない。なぜならOxBCは、β−カロテンとビタミンAのいずれも含まず[3]、さらに、レチノイン酸受容体を活性化する能力を欠いていることが示されている[3]からである。
この活性の発見の発端は、ポリマー生成物であるβ−カロテンは分子状酸素との反応において主に自然に形成され[2]、これらの生成物は観察された免疫学的活性を主に担う[3]ことを認識したことである(以下を参照されたい)。
この種類の酸化挙動はβ−カロテンだけに限定されず、一般的にはカロチノイドに特有であるので(上記を参照されたい)、これらの観察は、プロビタミンAカロチノイド(α−、β−およびγ−カロテンならびにβ−クリプトキサンチン)、およびビタミンAに転換され得ないより多くのカロチノイドの両方の非ビタミンA効果を説明するための具体的な、信頼できるおよび試験可能なベースを提供する。
PCR遺伝子発現アレイを使用したOxBCの初期スクリーニングは、2つの主要な免疫調節性能力に対する可能性を示す活性のパターンを示した(表3、ref.[2])。自然免疫機能の調節に関する第1の能力において、OxBCは、病原菌の感知および病原菌に関連する分子パターン(PAMP)の検出において機能する生成物をコードしている遺伝子の発現を上方調節し、これらの生成物は、トール様受容体(TLR)およびPAMP検出のためのコファクターとして作用する他のタンパク質、例えば、CD−14(分化のクラスター14)などを含む。
自然免疫機能を抗原刺激する能力は、原形質膜TLRおよびCD14受容体の発現の増加により示されている通り、in vitroとin vivoの両方で実証されている(図1および2、ref.[3])。さらに、以下に説明されるように、CD14受容体発現に基づくアッセイは、ポリマー生成物が、完全ではないとしても、主にOxC−ベータの活性を担うことを示している。
他の完全酸化カロチノイドへの延長−完全酸化リコピンによる免疫監視機構受容体のレベルの増加を実証
OxBCの免疫増強作用の中心となるのは、トール様受容体サブタイプ2および4(TLR−2およびTLR−4)ならびにCD14を含む病原菌を感知する免疫受容体のレベルを増加させるその能力である。これらの受容体は、病原菌検出および自然免疫系の活性化という極めて重要な役割を果たす。免疫の受容体の宿主の補体を増加させることによって、OxBCは、病原菌に対する免疫監視機構のレベルを有効に増大させる。
自然免疫を増強させる他のカロチノイドの能力を評価するために、CD14免疫監視機構受容体の上方調節に基づきアッセイを開発した[3]。完全酸化リコピン(OxLyc)を完全酸化β−カロテン(OxBC)と比較した。リコピンはβ−カロテンと同数の直線的に共役した二重結合を共有するが、リコピンは、各末端にシクロヘキシル基がない。
図4Aは、OxBCおよびOxLycの濃度に対する、CD14発現の直線的な用量反応性をそれぞれ示しており、これらの活性は本質的に区別ができない。リコピン生成物とβ−カロテン生成物の比較は、CD14免疫の受容体応答の際のシクロヘキシル基の影響の欠如を示す。
カロチノイド−酸素コポリマーは自然免疫の増強を担う
図4Bは、CD14発現の上方調節を主に担うのはOxBCのポリマー画分であることを示している。CD14アッセイにおけるこの発見ならびにOxBCおよびOxLycが本質的に同等の活性持つことは、酸化カロチノイドのそれぞれにおいてポリマー生成物が優勢であること、およびこれらのFTIRスペクトル間に強い類似性があることと一致しており、酸化カロチノイドポリマーにおける共通の構造要素の存在を示している。
FACS分析を使用してCD14発現を定量化した。未処置の細胞と比較して、各化合物の効果が示されている。点は3つの別個の実験からの平均および標準誤差を表している。(A)OxLycは、CD14表面含有量(p=0.020)に対して重要な用量作用があり、これは、OxBCの作用と有意に異ならなかった。(B)相関関係分析は、CD14発現について各化合物に対して重要な用量作用を示し、p値は、OxBCが0.0036であり、ポリマーが0.0034であり、モノマーが0.0113であった。各化合物(B)の相対的活性の比較は、モノマーの活性が、ポリマー(p<0.001)およびOxBC(p<0.01)よりも有意に低いが、ポリマーとOxBCの活性の間には有意な相違がないことを示している。モノマーの明らかな活性は、モノマー画分から完全に除去できなかった残留する低分子量ポリマーの存在が原因であり得る(ref.[3]から)。
家畜生産のために自然免疫を増強する重要性
現代の家畜系統は、最適な成長、飼料変換効率および生産レベルについて選択されてきた。より高い生産可能性に対する遺伝的選択に付随するのが、動物の代謝的に高くつく免疫学的能力の減少である。その結果、現代の家畜種は感染症に罹りやすい。この感受性は、厳しい生産環境と相まって、食用動物を多くの病原菌からの感染を受けやすいものにしている。感染症により引き起こされる成長速度、飼料変換効率の減少、および死亡率の増加は、世界中の畜産業界に重要な経済的脅威となっている。感染症が業界に提示した脅威を緩和する試みは、宿主の自然免疫防御を増強する能力を有する飼料成分の開発の方向に向かっている。OxBCは、宿主の自然免疫系に有利に影響を与える能力を有する、1つのこのような飼料成分を代表する。
このシナリオにおいて、OxBCの免疫増強作用の重要性を見ることができる。TLR−2、TLR−4およびCD14を含めた、病原菌を感知する免疫受容体のレベルを増加させるその能力を介して、OxBCは、病原菌検出および自然免疫系の活性化の極めて重要な役割を強化することができる。免疫受容体の宿主の補体を増加させることによって、OxBCは、病原菌に対する免疫監視機構のレベルを有効に増大させる。
この増大した監視機構は、病原菌の早期段階の検出、反応、およびクリアランスにつながる。免疫学的応答は代謝的に高くつき、資源を成長および生産経路から奪い取ってしまう可能性がある。免疫の受容体の発現に対するその作用を介して、OxBCは、初期段階で感染症を阻止し、これによって、免疫学的応答の範囲および期間を限定し、代謝性資源を温存する機序を提供する。その結果、動物は健康な状態が維持され、代謝性資源は保護され、動物の完全な成長能力を達成することに向かうことができる。
前述の発明は、明瞭さおよび理解の目的のためいくらか詳細に記載されているが、当業者であれば、本開示を読むことによって、添付の特許請求の範囲における真の本発明の範囲から逸脱することなく、形態および詳細における様々な変更を行うことができることを認識される。
すべての公開、特許、および特許出願は、それぞれ個々の公開、特許または特許出願が具体的におよび個々にその全体が参照として組み込まれていると示されているかのように、これと同程度にこれらの全体が本明細書に参照として組み込まれている。
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Claims (6)

  1. 家禽類において、壊死性腸炎に伴う重症の腸の病変を減少させるための組成物であって、前記組成物が完全酸化ベータカロテンを含み、完全酸化ベータカロテンの有効量が前記家禽類に投与されることを特徴とする、組成物。
  2. 前記家禽類がブロイラー鶏である、請求項1に記載の組成物。
  3. 家禽類においてC.perfringensまたは壊死性腸炎により引き起こされる重症の腸の病変を減少させるための組成物であって、完全酸化ベータカロテンを含む、組成物。
  4. 前記有効量が食餌の2〜30ppmである、請求項1または2に記載の組成物。
  5. (i)完全酸化ベータカロテンを含む組成物と、
    (ii)壊死性腸炎に伴う重症の腸の病変を減少させるための、ならびに壊死性腸炎に伴う腸の病変を有する、もしくはその危険性がある家禽類の処置のための使用のための指示書と
    を含む、壊死性腸炎に伴う重症の腸の病変を減少させるためのキット。
  6. 家禽類において壊死性腸炎に伴う重症の腸の病変を減少させるための組成物であって、前記組成物は完全酸化ベータカロテンを含み、前記家禽類は抗生剤なしで育てられる、組成物。
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