JP6944959B2 - 歯科および他の用途のための麻酔アプリケータ／インジェクタおよび使用方法 - Google Patents

Description

本発明は、一般に、歯科用器具、より具体的には、歯周または他の歯科処置の際に液体麻酔薬を注入するための装置および使用方法に関するが、生物の体内の組織内への液体の注入を含む他の処置に使用することができる。

よく知られているように、歯根膜注入（「ＰＤＬ」）は、１または２本の歯に対する一次麻酔として承認された靭帯内注入法である。これは、浸潤またはブロック技術を補完するものとしても使用されている。ＰＤＬ技術は、少量の麻酔薬の使用で瞬時の麻酔を生じる。特に、極短の針を近心および遠心面において歯肉溝内に配置して、抵抗があるまで歯根面に沿って前進させる。その後、針を接触させてより多くの麻酔液を注入するために、さらに前進させる。これにより、患者が前記プロセスを知覚することなく、歯を麻酔することができる。前記手法の主な利点は、軟部組織に対する麻酔の期間を延長することなく、歯髄の麻酔を３０〜４５分間提供することにある。また、少量の液体麻酔薬のみが（血液の循環が本質的に制限される）歯根膜の部位に注入されるため、ＰＤＬは、出血性疾患を有する患者に使用することができる。

ＰＤＬを行うための先行技術において、さまざまなシリンジおよび技術が提案および使用されており、コンピュータ制御の麻酔薬供給システム（例えば、ニュージャージー州、リビングストン市のMilestone Scientificによって提供される「The Wand」等）も存在する。このような先行技術のシリンジ、技術およびシステムは、それらの目的に適しているが、次の１つ以上の視点（外傷、患者の針に対する恐怖感、単純さ、コスト、使いやすさおよび有効性）から不十分な点が残る。従って、如何なる患者にとっても最小限の不快感で、歯根膜注入を容易に行うための低コストで単純な装置の必要性が存在する。本発明は、かかる必要性に対処する。

さらに、本発明は、従来の針付シリンジで行うよりも痛みが少なく、患者の歯肉および下部の組織内に液体麻酔薬を注入するための装置および使用方法も提供する。

本発明の一態様によれば、患者の歯肉溝内への液体麻酔薬の靭帯内注入を行うためのアプリケータが提供される。このアプリケータは、基本的に、細長いチップを有する本体部材を備えている。チップは、非外傷性の自由端と、それを貫通して延在し、チップの自由端で終わる通路とを有するほぼ平面状の薄肉部材である。アプリケータは、液体麻酔薬の供給源に固定されるように構成され、それによって液体麻酔薬がアプリケータ内に選択的に導入される。アプリケータの細長いチップの自由端は、歯肉溝の解剖学的構造と実質的に液密な界面を生成するように構成され、それによって液体麻酔薬は、アプリケータから通路を介してチップの開口した自由端から押し出され、歯肉溝内に入り込むことにより、隣接する歯の歯根に沿って下方に誘導され、上方および外方への流出が防止される。

本発明の他の態様によれば、人の組織内への液体麻酔薬の注入を行うためのアプリケータが提供される。このアプリケータは、基本的に、接続部と、自由縁を有する中空スカートの形状をなす先端部を有する細長い部材と、自由縁の基端側のスカート内に位置する開口した先端を有する細長いカニューレとを備えている。カニューレの開口した先端は、鋭利である。接続部は、液体麻酔薬の供給源に固定されるように構成され、それによって液体麻酔薬がカニューレ内、さらにそこから中空スカート内に選択的に導入される。中空スカートは、組織と実質的に液密な界面を生成するのに適した柔軟な材料で形成されることにより、液体麻酔薬が中空スカート内に導入された際に、組織を局所的に麻酔する。カニューレの鋭利な先端は、中空スカートの自由端に対して移動可能であり、鋭利な先端が組織を刺通することにより、液体麻酔薬を組織内に注入することができる。アプリケータは、経皮的電気神経刺激（ＴＥＮＳ）ユニットの一部を形成する電極を必要に応じて備えてもよい。

本発明の他の態様によれば、患者の歯肉溝内への液体麻酔剤の靭帯内注入を行うための方法が提供される。この方法は、基本的に、中空内部と、開口した自由先端と、中空内部に連通する開口した自由先端の基端側に位置する部分とを有する細長い部材を備えるアプリケータを提供する工程を必要とする。細長い部材の開口した自由先端は、弾性を有し、かつある程度適合する材料で形成される。細長い部材の開口した自由先端は、歯肉溝内に導入されることにより歯肉溝の解剖学的構造に接触し、開口した自由先端の弾性を有し、かつ適合する材料が実質的に液密な界面を生成する。液体麻酔薬は、細長い部材の中空内部、さらに開口した自由先端を介して歯肉溝内に提供されることにより、液体麻酔薬が隣接する歯の歯根に沿って下方に誘導され、液密な界面により上方および外方への流出が防止される。

本発明の他の態様によれば、人の組織内への液体麻酔薬の注入を行うための方法が提供される。この方法は、基本的に、中空内部と外周自由端とを有するスカートの形状をなす先端部を有するアプリケータを提供する工程を必要とする。このアプリケータは、自由縁の基端側のスカート内に位置する開口した先端を有する細長いカニューレも備えている。カニューレの開口した先端は、鋭利である。中空スカートは、柔軟な材料で形成される。中空スカートの自由縁は、人の組織に接触するように配置され、それによってスカートの自由端の柔軟な材料が組織と実質的に液密な界面を生成する。液体麻酔薬をスカートの中空内部に提供することにより、スカートの外周自由縁で囲まれた組織の部分に接触させ、そこで組織を麻酔する。カニューレの鋭利な先端を中空スカートの自由縁に対して移動させ、鋭利な先端を前記組織の部分に刺通することにより、そこに液体麻酔薬を注入する。アプリケータは、注入処置の際に経皮的電気神経刺激（ＴＥＮＳ）ユニットを操作できるように、前記ユニットの一部を形成する電極を必要に応じて備えてもよい。限定されないが、一例として、スカートの中空内部に液体麻酔薬を提供することにより組織を麻酔するのに代えて、前記ＴＥＮＳユニットを操作して組織を麻酔することができ、それによって組織を麻酔した後に、カニューレを移動させ、その鋭利な先端を組織に刺通してもよい。かかる組織は、歯科患者の歯肉および下部の組織、または人の任意の他の組織を含む。

図１は、歯周靭帯注入（靭帯内注入）のために、本発明に従って構成された麻酔アプリケータまたはインジェクタを備える一つの例示的なシリンジの等角図である。

図２は、図１に示すアプリケータの拡大端面図である。

図３は、図１に示すアプリケータの拡大側面図である。

図４は、図１に示すアプリケータの拡大平面図である。

図５は、歯根膜注入を行う過程を示す図１の例示的な麻酔アプリケータ／インジェクタの十分に拡大した図（部分断面図）である。

図６は、本発明の他の態様に従って構成された別の麻酔アプリケータ／インジェクタ（例えば、口腔組織を刺通するためのインジェクタ等）の部分断面図である。

図７は、本発明の他の態様に従って構成された更なる別の麻酔アプリケータ／インジェクタ（例えば、図５と同様であるが、さらに痛み軽減を促すために経皮的電気神経刺激（ＴＥＮＳ）ユニットの電極を備える装置）の部分断面図である。

図８は、図４と同様であるが、歯肉を介して注入を行う過程における図５のアプリケータ／インジェクタを示す図である。

同様の符号が同様の部分を示す図面のさまざまな図を参照して、図１の２０には、歯周処置に使用するためのシリンジ２２に取り付けられ、本発明の例示的な一実施形態に従って構成されたアプリケータ／インジェクタが示されている。アプリケータは、個別のユニットであることができ、またはシリンジの一体部分を形成してもよい。いずれの場合も、アプリケータは、接続部によってシリンジに接続される。図１〜４に示す例示的な実施形態において、アプリケータは、シリンジに取り付けられるように構成された一体型の装置である。アプリケータは、液体麻酔薬が通過することができる通路（後述する）を備えている。シリンジ２２は、任意の適切な構成とすることにより、その内部のチャンバ（図示せず）内に液体麻酔薬を収納し、必要時にチャンバからアプリケータ内に押し出すことができる。そのため、シリンジ２２の例示的な実施形態は、押圧時に液体麻酔薬を接続部（図示せず）を介して、シリンジのチャンバからアプリケータ２０内に押し出すプランジャ２４を備えている。

アプリケータ２０は、シリンジ以外の機器とともに使用してもよいことを指摘する必要がある。例えば、上記で特定された「The Wand」のような任意の制御された麻酔投与システム、またはなんらかの力で液体麻酔薬を提供するように構成された任意の他の機器（例えば、電気ポンプシステム等）とともに使用することができる。

図２〜４で最適に見られるように、アプリケータ２０は、基本的に、細長いチップ２８が突出する、基端側に位置する中空の本体部２６を備えている。チップ２８は、断面においてほぼ長方形状の外形を有する薄肉のほぼ平面状の部材である。本体部は、基端側に位置するチャンバ３０（図３、４）と、先端側に位置するチャンバ３２とを備えている。チャンバ３０は、シリンジを作動させた際に、シリンジから多量の麻酔薬を受容するように構成されている。チャンバ３０は、２つの部位３０Ａおよび３０Ｂにおいて、先端方向に向かってテーパ付けされており、部位３０Ｂのテーパは、部位３０Ａのテーパよりも急激になっている。チャンバ３２は、チャンバ３０と流体連通しており、その先端側に位置している。チャンバ３２は、チャンバ３０からの液体麻酔薬の噴流を生成する役割を果たす。そのため、チャンバ３２は、チャンバ３０の直径よりも小さい一定の直径となっている。チャンバ３２は、チップ２８の先端部内に延在している。

チップ２８は、好ましくは、ある程度柔軟な材料（例えば、ポリプロピレンまたはポリカーボネート、または他の好適なプラスチック、または他の材料等）で形成される。小径通路３４は、チップ２８を貫通して、その先端３６からチャンバ３２の先端まで延在することにより、通路３４がチャンバ３２と流体連通している。図４で最適に見られるように、チップ２８の先端３６は、非外傷性とするために丸め付けされており、その最も先端の位置に半円形のカット３８（図４）を備えている。通路３４の先端は、カット３８で終わり、それと流体連通している。

前述の通り、チップ２８は、ほぼ平坦な外形を有している。正確には、本発明の例示的な一好的実施形態によれば、チップの先端部の先端縁は、４０で対称的にテーパ付けされている。この先端のテーパによる特徴は、チップがある程度柔軟であることと相まって、歯肉溝内へのチップの非外傷性の挿入を容易にする。

本発明の例示的な一好適実施形態において、アプリケータ２０の全長は、約４ｃｍ（例えば、２、３、４、５または６ｃｍ）であり、アプリケータの先端３６からチャンバ３２の基端までの長さは、約３ｃｍ（例えば、１、２、３、４または５ｃｍ）である。チップ２８の先端部は、約４ｍｍ（例えば、２、３、４、５または６ｍｍ）幅で、０．５〜１．０ｍｍ（例えば、０．５、０．６、０．７、０．８、０．９、または１ｍｍ）厚であり、通路３４の直径は、約０．２５ｍｍ（例えば、０．１、０．２、０．２５、０．３または０．４ｍｍ）である。部位３０Ａの基端でのチャンバ３０の直径は、約５．４ｍｍ（例えば、３．０、４．０、５．０、６．０または７．０ｍｍ）であり、部位３０Ｂの基端の内径は、約３．５ｍｍ（例えば、２．０、３．０、３．５、４．０または５．０ｍｍ）である。チャンバ３２の直径は、約２．５ｍｍ（例えば、１．０、２．０、２．５、３．０または４．０ｍｍ）であり、その長さは、約１．７ｃｍ（例えば、０．５、１．０、１．７、２．０、２．５または３．０ｃｍ）である。

アプリケータの先端を歯根膜に沿って歯肉溝内に非外傷的に導入して、歯肉溝の解剖学的構造に接触させ、そこに液体麻酔薬を注入することができれば、前記寸法は、単なる例示であり、アプリケータ２０の他の形状および大きさが考慮されることが指摘されるべきである。

アプリケータ／インジェクタの操作は、図５を参照して最適に理解することができる。特に、そこに示すように、アプリケータ２０のチップ２８は、歯根膜１４に沿って、歯１０と歯肉（歯茎）１２との間の歯肉溝内に非外傷的に導入され、その解剖学的構造に接触するように構成されている。テーパ付けされ、かつある程度柔軟であるチップの先端部の先端は、速やかに隣接する解剖学的構造と液密な封止を形成または作成する。従って、シリンジ２２のプランジャ２４が内側に向かって押圧されると、チャンバ３２内に生じた液体麻酔薬の噴流が連通する通路３４を介してカット３８で開口した先端から押し出されることにより、麻酔セットが隣接する歯１０の歯根１６に沿って下方に誘導され、チップの自由端によって形成された液密な界面封止により上方および外方へに流出するのが防止される。

当業者に理解されるように、アプリケータ２０の肉薄かつ柔軟なチップの使用は、歯根膜を介して容易に麻酔液を供給することができ、よって針の使用を不要にすることができる。しかしながら、従来の針を覆うようにアプリケータを配置して、針が患者に接触することを防止しつつ、針およびアプリケータを介して麻酔液を供給することも発明の範囲内にある。

次に、図６〜８を参照して、本発明に従って構成されたインジェクタ１２０の他の例示的な実施形態が開示されている。本実施形態および本発明に包含される変形例は、主に、歯の歯根に隣接する口腔軟組織を刺通することにより、歯を麻痺するのに、従来は鋭利なカニューレによって行われていた歯の浸潤麻酔用として構成される。そのため、アプリケータ２０と同様に、アプリケータ１２０は、シリンジとともに使用するように構成され（例えば、シリンジに取り付けるように構成された個別のユニット、またはシリンジの一体部分であってもよい）、または上記で特定された「The Wand」のような任意の制御された麻酔投与システム、またはなんらかの力で液体麻酔薬を提供するために構成された任意の他の機器とともに使用してもよい。図１〜４のアプリケータ２０と異なり、アプリケータ１２０は、歯肉を刺通することにより、これを介して液体麻酔薬を供給するように構成されている。しかしながら、アプリケータ２０と同様に、アプリケータ／インジェクタ１２０は、非外傷的にそれを実現する。

図７で最適に見られるように、アプリケータ１２０は、基本的に、接続部１２２と、細長い管状本体１２４と、細長いカニューレ１２６とを備えている。細長い管状本体は、ある程度柔軟な材料（例えば、シリコーン）で形成され、自由縁１３０を有する中空スカート１２８の形状をなす先端部を有している。カニューレ１２６は、任意の好適な材質（例えば、本体１２４のシリコーンよりも硬質なシリコーン）で形成された細長い管状の部材である。カニューレ１２６は、鋭利な開口した自由先端１３２を有している。カニューレ１２６は、管状本体１２４を貫通して延在することにより、その開口した自由端１３２が中空スカート１２８と液体連通し、例えば、自由端１３２は、中空スカート１２８（図示）内に位置してもよく、または、それと流体連通している状態で、そこから若干後退していてもよい。中空本体１２４は、ねじ状の係合部１３４を介して接続部１２２に取り付けられている。接続部１２２は、カニューレの内部通路と、液体麻酔薬が収納されたシリンジのチャンバの出口通路とも流体連通する通路１３６を備えている。

アプリケータ／インジェクタ１２０のスカート１２８の自由縁１３０の周囲は、図８に示すように、注入が行われる歯肉の表面と接触するように配置されることにより、そこでスカート１２８の自由端１３０が歯肉１２の外表面と実質的に液密な封止を形成する。従って、シリンジ２２が操作（例えば、そのプランジャ２６が押圧等）されると、液体麻酔薬は、シリンジのチャンバから接続部の通路１３６を介してカニューレ１２６内に、さらにカニューレの開口端１３２から押し出され、それによって麻酔薬は、スカート内に至り、よってスカートの自由端の周囲で囲まれた歯肉の部分に接触する。麻酔薬の初期投与は、歯肉を局所的に麻酔する役目を果たし、これにより一旦麻酔がかかると、カニューレは、所定の深さにまで歯肉を刺通するように使用され、患者に痛みや不快感を引き起こすことなく、麻酔薬の２次投与を行うことができる。そのため、カニューレ１２６は、自由縁１３０に対して移動するように構成することにより、歯肉が局所的に麻酔された後に、自由縁１３０を越えて先端方向に伸び、歯肉を通して下部の構造内に麻酔薬を注入することができる。例えば、カニューレは、本体１２４に螺合することにより、単にアプリケータ１２０の一部をねじることによって、その鋭利な自由端がスカートの自由端１３０を越えて下部の構造内まで伸びることができるようにしてもよい。これに代えて、カニューレは、その鋭利な自由端が、ねじり操作の代わりにスライド操作によって、スカートの自由端を越えて伸びることができるように、本体に連結されてもよい。実際には、本体１２４のスカート部１２８は、折畳可能、屈曲可能、またはそれ以外に変形可能に構成することにより、スカートの自由端が歯肉に接触し、歯肉が局所的に麻酔された後に、スカートを折畳み、屈曲させ、またはそれ以外に変形させるように、アプリケータ１２０を押圧すことにより、カニューレの鋭利な自由端をスカートの自由端を越えて伸びるようにすることも考慮される。

いかなる場合でも、カニューレは、図６および図７で示すような収納位置から、伸張位置（図示せず）まで、スカートに対して移動するように構成され、中空スカート内の麻酔薬によって歯肉が局所的に麻酔された後、カニューレの鋭利な自由端は、歯肉を通して所定の深さで下部の解剖学的構造内（例えば、骨１８内）に、スカートの自由端１３０を越えて伸びる。その時点で、シリンジのプランジャを再度押圧することにより、下部の解剖学的構造内に麻酔薬を投与することができる。

可能な限り非侵襲的に注入処置を行うために、本体１２４全体またはスカート１２８がそうでない場合、先端縁１３０は、弾性を有し、かつ適合する材料で形成される。好ましくは、自由先端も、若干丸め付けされた形状をなし、非外傷性の端面を形成している。

図７において、アプリケータ１２０と同様に構成されたアプリケータ／インジェクタ２２０の他の実施形態が示されている。従って、簡略化のために、アプリケータ１２０と同一であるアプリケータ２２０の構造の詳細には、同一の符号が付与され、その構造および操作の詳細は再度述べられない。アプリケータ２２０は、管状本体１２４内に位置し、一対の導電体（図示せず）を介してリモートＴＥＮＳユニット（図示せず）に接続された一対の電極２２２を備えている。従って、ＴＥＮＳユニットは、カニューレによる組織の刺通前に、組織を麻酔するように操作され、注入処置の際に患者が痛みを経験する確率をさらに減少させることができる。

この時点で、図６および図７のアプリケータ／インジェクタの実施形態は、前述の浸潤使用に限定されないことが指摘されるべきである。従って、これらは、ＰＤＬ処置にも使用することができる。かかる使用では、アプリケータは、歯肉溝内に入り込むために、適切な大きさおよび形状でなければならない。アプリケータ／インジェクタ１２０または２２０の先端が前記部位に入り込むと、シリンジが操作され、液体麻酔薬をスカート１２８内に注入することができ、隣接する組織／解剖学的構造に接触し、局所的に麻酔する。微小領域が麻酔するのに十分な時間、麻酔薬に曝されると、その後、カニューレ１２６は、スカートの自由端１３０に対して移動することにより、下部の組織／解剖学的構造を刺通することができ、それによって麻酔薬の２次投与が行われ、歯を麻酔することができる。

さらに、アプリケータ１２０は、歯科用途に限定されない。従って、これは、患者の任意の組織内に液体麻酔薬（または、任意の液体物質）を注入するために使用することができる。

また、前述のアプリケータ／インジェクタを形成するために使用される特定の材料は、使用可能なさまざまな材料の単なる例示であることも指摘されるべきである。

さらに詳述することなく、上述では、他人が現在または将来の知識を適用することにより、サービスの多様な条件下において使用するために同一のものを適用し得るように、本発明を十分に説明している。

Claims (11)

1. 患者の歯肉溝内への液体麻酔薬の靭帯内注入を行うためのアプリケータであって、
   前記アプリケータは、
   チャンバ内径を備えるチャンバを有する本体部材と、
   前記本体部材の先端に置かれたチップであって、前記チップは、その少なくとも一部が患者の歯肉溝内へ非外傷的に挿入可能であるように構成されている、チップと、
   前記チップの基端の本体部材と前記チップの先端の間を、前記チップの中を通って延びる通路であって、前記通路は前記細長いチップの先端に開口を形成しており、前記通路は前記チャンバ内径よりも小さい通路内径を有しており、液体麻酔薬を通過させる、通路と、及び
   前記本体部材を液体麻酔薬の供給源に固定するように構成された接続部と、
   を備え、
   前記チップは、歯茎の歯肉溝に適合して、少なくとも一部が患者の歯肉溝内へ非外傷的に挿入可能である自由縁を有する中空スカートの形状をなす先端部を有する細長い部材を備え、
   前記通路は、前記自由縁の基端側の前記スカート内に位置する開口した先端を有する細長いカニューレを備え、
   前記中空スカートは、前記組織と実質的に液密な界面を生成するのに適した柔軟な材料で形成され、前記液体麻酔薬が前記中空スカート内に導入された際に、前記組織を局所的に麻酔し、
   前記カニューレの前記先端は、前記中空スカートの前記自由縁に対して移動可動であり、前記組織が一旦局所的に麻酔されると、前記先端が前記組織を刺通することにより、そこに前記液体麻酔薬を注入する、
   アプリケータ。
2. 前記チップは断面がほぼ長方形状である平坦な細長いチップである請求項１のアプリケータ。
3. 前記チップの前記先端部は、断面においてほぼ平坦な外形を有する請求項１のアプリケータ。
4. 前記チップの前記先端部は、少なくとも部分的にプラスチックで形成されている請求項１のアプリケータ。
5. 前記チップの前記先端部は、第１の面内で丸め付けられ、及び前記チップの前記先端部の先端縁は、第１の面と垂直な第２の面内でテーパ付けされている請求項１のアプリケータ。
6. 前記チップは、０．５〜１ｍｍ厚で、２ｍｍ、３ｍｍ、４ｍｍ、５ｍｍまたは６ｍｍ幅である請求項１のアプリケータ。
7. 前記接続部はシリンジに取り付けるように構成されている請求項１のアプリケータ。
8. 前記チップの前記先端部は、歯肉溝内に導入されることにより歯肉と隣接する歯との間に実質的に液密な界面を生成し、及び前記実質的に液密な界面は、前記通路を通され及び前記隣接する歯の歯根に導かれる液体麻酔薬が上方及び外方に流出するのを防ぐ請求項１のアプリケータ。
9. 前記チップは、
   長手方向のサイズ、
   前記長手方向のサイズよりも小さい横方向のサイズ、及び
   前記横方向のサイズより小さい深さ方向のサイズ、
   を含む３つのサイズを有し、
   前記細長いチップの少なくとも前記３つのサイズは平面部材を形成する請求項１のアプリケータ。
10. 前記スカートの前記自由縁は、シリコーンで形成される請求項１のアプリケータ。
11. 経皮的電気神経刺激（ＴＥＮＳ）ユニットの一部を形成する電極をさらに備える請求項１又は１０の麻酔アプリケータ。
    

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