JP6944368B2 - 喫煙物品用の加湿活性炭 - Google Patents

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Description

本開示は、活性炭および壊れやすいカプセルを含む喫煙物品に関連する。
紙巻たばこなどの可燃性喫煙物品は一般に、たばこロッドを形成する紙ラッパーによって囲まれた細かく切られたたばこ(通常はカットフィラーの形態)を持つ。紙巻たばこは、紙巻たばこの一方の端に点火し、たばこロッドを燃焼することにより、喫煙者によって使用される。次に喫煙者は、典型的にフィルターを含む紙巻たばこの反対の端または口側の端で吸い込むことにより、主流煙を受け入れる。フィルターは、主流煙が喫煙者に送達される前に主流煙のいくらかの成分を取り込むように位置する。
たばこなどのエアロゾル発生基体が燃焼式ではなく加熱式である数多くの喫煙物品も、当技術で提案されてきた。加熱式喫煙物品では、エアロゾルはエアロゾル発生基体の加熱により生成される。公知の加熱式喫煙物品には、例えば、エアロゾルが電気的加熱によるか、または可燃性燃料要素または熱源からエアロゾル発生基体へ熱を移動することにより生成される喫煙物品が含まれる。喫煙中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によりエアロゾル発生基体から放出され、喫煙物品を通して引き出された空気中に混入される。放出された化合物が冷めるにつれて凝結してエアロゾルを形成し、これが消費者によって吸い込まれる。また、ニコチン含有エアロゾルがたばこ材料、たばこ抽出物、またはその他のニコチン供与源から、燃焼することなく、また一部の場合には加熱することなく、例えば化学反応によって生成される、喫煙物品も公知である。こうした不燃性の喫煙物品は、主流煙がユーザーに送達される前に、煙成分を吸収するように位置付けられたフィルターを備えてもよい。
喫煙物品のフィルターは、可燃性または不燃性のどちらであっても、煙から選択した成分を取り出す活性炭を含みうる。
可燃性または不燃性の喫煙物品は、風味またはその他の感覚的属性の改善を提供する壊れやすいカプセルを含みうる。カプセルは、1つ以上の風味剤、冷却剤または清涼剤、またはこれに類するものを含みうる。カプセルは、喫煙者に送達するためにカプセルの内容物を放出するために、熱、機械的力、またはその他の適切な機構によって破壊されうる。
カプセルは喫煙物品内で活性炭に近接して配置されうるが、この結果、カプセルが早期に破裂しうる。発明者は、一般に約2%の水分レベルを有する活性炭は乾燥剤の役目をすることができ、カプセルのシェルから水分を吸収することができ、これによりカプセルが早期の漏れや破損を起こしうることを見出した。例えば、活性炭は、カプセルを含めたその環境から水分を約10%〜15%のレベルに至るまで吸収しうるが、その結果、カプセルは、保管中に、または物品が喫煙される前に取り扱われる際に、喫煙物品が漏れまたは破損を起こしうる。
本発明の一つの目的は、活性炭および壊れやすいカプセルを含む喫煙物品を提供することであるが、ここで、壊れやすいカプセルは、活性炭の乾燥活性によって早期に破損することはない。本発明のその他の目的は、下記の請求の範囲および添付図面を含む本開示を読んで理解することで当業者にとって明らかとなろう。
本発明の様々な態様において、喫煙物品は、壊れやすいカプセルと活性炭の間での水分の移動を許容するために、初期的に高い含水量を持つ活性炭材料と、活性炭材料に十分に近接した壊れやすいカプセルとを含む。活性炭材料は、物品の日常的な保管状態下でカプセルの破損を起こす量だけ活性炭材料がカプセルの含水量を減少させないようにするために十分な含水量を持つことが好ましい。一部の実施形態では、活性炭材料は約5%以上の含水量を持つ。
本明細書で使用される場合、「含水量」は材料中の水分の重量パーセントを意味する。含水量は、試験材料の重量を乾燥時の材料の重量と比較することにより測定されうる。重量の差は、材料内に存在する水分に起因する。水分は、主に水である。材料は、オーブン内で高温で乾燥させて水分を取り出すなど、適切な任意の技術によって乾燥されうる。
一部の態様において、喫煙物品は上流部分および下流部分を含むフィルター部分を含む。上流部分は、約5%以上の含水量を持つ活性炭を含み、下流部分は活性炭を含まない。喫煙物品は、上流部分と下流部分の間に、または上流部分内に位置付けられた、単一の壊れやすいカプセルを含む。壊れやすいカプセルは、活性炭材料と壊れやすいカプセルの間での水分の移動を許容するのに十分な活性炭からの距離内に位置付けられる。喫煙物品は、単一の壊れやすいカプセル以外には、壊れやすいカプセルを含まない。
本発明の喫煙物品の様々な態様は、カプセルおよび活性炭を含む現時点で入手可能な壊れやすい喫煙物品に比べて1つ以上の利益を持ちうる。例えば、喫煙物品の活性炭材料は初期的に高い含水量を持つため、壊れやすいカプセルは、乾燥して早期に漏れや破損を起こす可能性が低い。早期に漏れや破損を起こすカプセルは、ユーザーが喫煙物品の喫煙中にカプセルを壊す時に、少なめの風味を送達する。したがって、本発明の様々な態様による喫煙物品を備えたカプセルによる全面的な風味の送達によって、ユーザーは望ましい喫煙の体験を持つ可能性が高い。言い換えれば、ユーザーが漏れているかまたは破損したカプセルを喫煙物品内に見出す可能性は低い。本発明の喫煙物品の様々な態様では、高温、乾燥、または高温および乾燥の両方の保管または小売の環境下での喫煙物品内でのカプセルの漏れまたは破損の発生は少なくなることが期待される。さらに、本発明の様々な態様による喫煙物品は、保管および取扱い時に、現時点で入手可能な物品よりも乾燥しているかまたは高温の状態に晒されることがある。当業者にとって、本開示を読んで理解することで、本明細書で説明した喫煙物品の1つ以上の態様のさらなる利点は明らかであろう。
適切な任意の壊れやすいカプセルは、本明細書で説明した通り、喫煙物品に採用されうる。壊れやすいカプセルは、風味剤またはその他の感覚促進剤を含むコアを含み、コアを取り巻くシェルを含む。シェルの破損に伴い、コアの内容物は放出されうる。
壊れやすいカプセルは、適切な任意のシェルを持ちうる。例えば、壊れやすいカプセルのシェルは、ペクチンまたはアルギネート、ゼラチン、パラフィンろう、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アルギン、またはその他任意の適切な材料またはその組み合わせなどといった、多糖類ベースの材料としうる。壊れやすいカプセルの製造には多数の工程が存在することが理解されうる。したがって、カプセルは、カプセルを破損または破壊するための動力学的または熱的な力に対する抵抗が異なる様々なサイズおよび形状を持つものでもよく、また、代替的なカプセルの組成物およびカプセルの成分を含んでもよい。
適切な任意の感覚促進剤が、壊れやすいカプセルのコア内に含まれうる。適切な風味剤は、風味または芳香の組成物の調製に従来的に使用されている芳香族または芳香性の分子を含みうる。風味剤は、芳香族、テルペン系またはセスキテルペン系の炭化水素であることが好ましい。風味剤は、精油、アルコール、アルデヒド、フェノール系分子、様々な形態のカルボン酸、芳香族アセタールおよびエーテル、窒素性複素環、ケトン、硫化物、ジスルフィドおよびメルカプタン(芳香族または非芳香族のどちらでもよい)としうる。風味剤の例には、天然または合成の芳香または香料が含まれる。適切な香料の例は、フルーティ系、お菓子系、フローラル系、スイート系、ウッディ系の香料である。適切な芳香の例は、ココナツ、バニラ、コーヒー、チョコレート、シナモン、ミント、またはロースト系またはトースト系の芳香である。
コアは、口内でそれぞれ清涼効果または冷却効果、または高温効果を提供する、清涼剤、冷却剤、または高温効果剤を含む1つ以上の感覚剤を備えうる。適切な清涼剤は、コハク酸メンチルおよびその誘導体としうるが、これに限定されない。適切な高温効果剤は、バニリルエチルエーテルとしうるが、これに限定されない。
壊れやすいカプセル中の感覚促進剤の濃度は調節するかまたは変化させて、望ましい量の感覚促進剤を提供できる。従って、各カプセル内の感覚促進剤の濃度は、同じでもよく、あるいは望ましい感覚的結果に応じて変化させてもよい。
コアまたはシェルは、1つ以上の甘味料を含みうるが、これは、エタノール中の溶液または懸濁液の形態で提供されうる。適切な甘味料の例は、ソルビトール、アスパルテーム、サッカリン、NHDC、スクラロース、アセスルファム、ネオテーム、またはこれに類するものとしうるが、これに限定されない。
コアは、例えば、ダンマルゴム、エステルゴムタイプの木材用樹脂、スクロース酢酸イソブチル(SAIB)または臭素化植物油など、芳香乳剤で使用されるような1つ以上の充填剤を含みうる。これらの薬剤は、流体コアの密度を調節する役目をしうる。
本発明の喫煙物品で使用されうる壊れやすいカプセルの例には、粉砕可能なカプセル、熱により破裂可能なカプセル、直径が0.3mm〜1.0mmのマイクロカプセル、または直径が1.0mm〜7.0mmのマイクロカプセル、およびこれに類するものなど、機械的に壊れやすいカプセルが含まれる。壊れやすいカプセルは、粉砕可能なカプセルであることが好ましい。本明細書で使用される場合、粉砕可能なカプセルは、約0.01kp〜約5kp、好ましくは約0.5kp〜約2.5kpの粉砕強度を持つ。カプセルの粉砕強度は、1つのカプセルに対して破裂するまで垂直方向に連続的に負荷をかけることによって測定されうる。カプセルの粉砕強度は、容量25Kg、最小変位0.02Kg、および精度+/− 0.15 %を持つ、LLOYD − CHATILLON Digital Force Gauge、Model DFIS 50を使用して測定されうる。フォースゲージはスタンドに取り付けることができ、カプセルは、手動のスレッドネジ装置を用いて上方に移動させるプレートの中央に位置付けることができる。その後、手動で圧力をかけることができる。ゲージがカプセル破裂のちょうどその瞬間にかけられた最大力を記録する(例えば、KgまたはLbで測定)。カプセルの破裂によって、コアの内容物が放出される。
カプセルを特性付けるための追加的な方法は、破損の前にカプセルが持ち応えることができる、例えば、ニュートンで測定される最大圧縮力である粉砕力と、破損時の圧縮によるカプセルの寸法の変化(すなわち、変形)である破損時の距離とを含む。また、例えば、カプセルの寸法(例えば、カプセルの直径)と、破損点まで圧縮された時に圧縮力の方向で測定されたカプセルの寸法との間の比で表現されることができる。圧縮は、自動または手動の圧縮試験機の圧縮プレートによって、一般的に床に向かってかけられる。こうした機械は、当業界で周知の当技術で周知であり、商業的に入手可能である。
好ましい実施形態で、カプセルは喫煙物品に導入する前の粉砕強度約0.6kp〜約2kp、好ましくは約0.8kp〜約1.2kpを持つ。カプセルは、喫煙物品に導入して、喫煙試験にかけた後での粉砕強度約0.6kp〜約2kp、好ましくは約0.8kp〜約1.2kpkpを持つことが好ましい。別の方法として、カプセルは喫煙物品に導入する前の粉砕力の値約10.0 N〜約20.0 N、好ましくは約11 N〜約18 N、より好ましくは約12.0 N〜約16.0 Nの範囲を持つ。圧縮試験機は、10mm/min〜420mm/minの速度範囲で作動させることができる。カプセルの直径が約4mm〜約7mmの範囲である場合は、喫煙物品に導入する前に、カプセルは、破損時の距離約0.60mm〜約0.80mm、好ましくは約0.74mmを示しうる。上記の粉砕力および破損時の距離は、一般に、100 N引張ロードセル(Instronまたは同等物など)を装備した汎用引張/圧縮試験機が、約30mm/min、22℃、相対湿度60%で作動している時に取得される。手動試験機の例は、Alluris Type FMI - 220C2 - Digital Force Gauge 0−200N - Supplier(Alluris GmbH & Co.)である。
一部の実施形態では、粉砕可能なカプセルは、「壊れやすいカプセルを組み込む喫煙装置、壊れやすいカプセル、および前記カプセルを製造するための工程」という題名の公表済みの欧州特許出願第EP1906775A2号に記載があるか、第US2004/0261807号で開示されているカプセルである。
粉砕可能なカプセルは、選択された親水コロイドを、カプセルの外側シェル内、水分バリア層による外側シェルの被覆内、または外側シェルおよび被覆の両方内に組み込むことが好ましい。例えば、シェル、被覆、またはシェルおよび被覆は、ゼラチンゴム、寒天、アルギネート、カラゲナン、ペクチン、アラビアゴム、ガッティゴム、プルランゴム、マンナンゴムまたは化工デンプンから選択される1つ以上の親水コロイドを単独で、またはそれらの混合物として、またはゼラチンとの組み合わせで独立的に含みうる。
シェルは、シェルの合計乾燥質量の約1.5% w/w〜約95% w/w、好ましくは約4% w/w〜約75% w/w、さらに好ましくは約20% w/w〜約50% w/wなど、適切な任意の量の1つ以上の親水コロイドを含みうる。
シェルは、1つ以上の充填剤をさらに含みうる。本明細書で使用される場合、「充填剤」は、シェル内の乾燥材料のパーセント数を増やしうる適切な任意の材料である。シェル内の乾燥材料の量を増やすことで、シェルを硬化し、シェルを変形に対して物理的により抵抗力のあるものにしうる。充填剤は、デンプン誘導体(デキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン(アルファ、ベータまたはガンマ))、またはセルロース誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC))、ポリビニルアルコール、ポリオールまたはそれらの混合物から成る群から選択されることが好ましい。デキストリンは、好ましい充填剤である。シェル内の充填剤の量は、一般的にシェルの合計乾燥質量の98.5%以下、好ましくは約25%〜約95%、より好ましくは約40%〜約80%、さらに好ましくは約50%〜約60重量パーセントである。
カプセルのシェルはゼラチンを含むことが好ましい。シェルは、シェル内に存在している場合のある任意の充填剤の重量を除き、重量で50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、または90%以上のゼラチンを含むことが好ましい。
粉砕可能なカプセルのシェルは、適切な任意の厚さとしうる。一部の実施形態では、カプセルのシェルの厚さは、約10ミクロン〜約500ミクロン、好ましくは約30ミクロン〜約150ミクロン、より好ましくは約50ミクロン〜約80ミクロンである。
本明細書で説明されている技法に従い喫煙物品に組み込むためのカプセルは、カプセルの重量に対するシェルの重量の適切な任意の比を持ちうる。例えば、カプセルの重量に対するシェルの重量の比(重量/カプセルの全重量)は、約8%〜約50%、好ましくは約8%〜約20%、より好ましくは約8%〜約15%である。
本発明の喫煙物品内に含まれるカプセルのコアは、親水性であるか、またはエタノールに部分的に溶解性の材料または生成物の、または油/水/油乳濁液として調製された分子の混合物を含みうる。
コアは、カプセルのうち適切な任意の重量パーセントを占めうる。例えば、壊れやすいカプセルのコアは、カプセルの約50%〜約92%、好ましくは約80%〜約92重量%、より好ましくは約85重量%〜約92重量%の重量を占める。
カプセルのコアは、食品業界、医薬品業界または化粧品業界で従来的に使用される1つ以上の親油性溶媒を含みうる。好ましい実施形態で、これらの親油性溶媒は、トリグリセリド、特に中鎖トリグリセリド、また特にカプリル酸およびカプリン酸のトリグリセリド、または植物油、オリーブ油、ひまわり油、コーン油、ラッカセイ油、グレープシード油、小麦胚種油、鉱油およびシリコーン油などのトリグリセリドの混合物としうる。コアは、適切な任意の量の親油性溶媒を含みうる。例えば、カプセルのコア内の親油性溶媒の量は、カプセルの全重量のほぼ0.01〜90%程度、好ましくは25〜75重量パーセントである。
コアはまた、上述した通り1つ以上の感覚促進剤、充填剤、甘味料、またはその組み合わせを含みうる。
カプセルは、適切な任意の全重量を持ちうる。例えば、カプセルの全重量は、約5mg〜約60mg、好ましくは約10mg〜約50mg、より好ましくは約20mg〜約40mgとしうる。
本明細書で説明した技法に従い喫煙物品に組み込むためのカプセルは、適切な任意の外径寸法を持ちうる。一部の実施形態では、カプセルの外径は、約0.5mm〜約8mm、好ましくは約1mm〜約5mm、より好ましくは約1.5mm〜約4.5mm、さらに好ましくは約2.5mm〜約4mmの範囲である。
一部の実施形態では、本発明の喫煙物品で使用するためのカプセルは、同時押出成形工程によって得られた継ぎ目のないカプセルである。同時押出成形工程は、外側の親水性の液体相および内側の親油性の液体相の、2つの液体の同時的な押出としうる。同時押出成形工程は、化合物のしずく形成、シェル固化およびカプセルの収集といった3つの主な段階を含むことが好ましい。化合物のしずくは、シェル相内部の液体充填物相の球体である。液体充填物相はコアを構成する。シェル相はシェルを構成する。本発明のカプセルは、第EP1906775A2号または第EP 513603号に記載のあるものなど、適切な任意の同時押出成形工程によって作製される。
1つ以上の壊れやすいカプセルが、活性炭と壊れやすいカプセルの間の水分の移動を許容するために、活性炭に十分に近接して喫煙物品に組み込まれる。活性炭が壊れやすいカプセルに近接して持ち込まれる時、それらの間で水分の移動があり、いったん平衡状態が確率されると、水分の移動は続くが、壊れやすいカプセルと活性炭の含水量の正味変化はないことが理解される。
活性炭は、広範囲に発達した内部空孔構造を有する炭素質の吸着剤の種類を説明するために使用される一般的な用語である。活性炭は、木材、亜炭、石炭、ココナッツのハスクまたは殻、ピート、ピッチ、ポリマー、セルロース繊維、ポリマー繊維、またはこれに類するものなどの、炭素質の原料物質から製造されうる。活性炭は、物理的活性化または化学的活性化などの適切な任意のプロセスによって製造されうる。物理的活性化では、原料物質は、炭化、活性化/酸化または炭化および活性化/酸化により、高温ガスを使用して活性炭となる。炭化プロセスは、酸素の不在下で一般に約600℃〜約900℃の範囲の高温で原料物質を熱分解する工程を含む。活性化/酸化には、炭化した材料を蒸気、二酸化炭素または酸素などの酸化性雰囲気に、250℃を超える温度で暴露する工程が含まれる。活性化/酸化の温度は、一般に約600℃〜約1200℃の範囲である。
化学的活性化には、未加工の原料物質に、リン酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩化カルシウム、または塩化亜鉛などの酸、塩基または塩などの一定の化学薬品を浸み込ませる工程が含まれる。未加工の材料は次に、一般に物理的活性化炭化よりも低い温度で炭化される。例えば、化学的活性化炭化の温度は、約450℃〜約900℃の範囲としうる。炭化および活性化は同時に発生しうる。
本開示の目的で、炭素質の原料物質は適切な任意のプロセスによって活性されうる。例えば、活性化プロセスは化学的活性化を含むことができるが、これには物理的活性化と比べて短い活性化の時間および低い温度が含まれうる。別の方法として、物理的活性化を採用してもよい。
空孔サイズおよび表面特性は、活性炭が、1,2−プロパジエン、1,3−ブタジエン、イソプレン、ベンゼン、1,2−ペンタジエン、1,3−シクロペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、メチル−1,3−シクロペンタジエン、ベンゼン、トルエン、p−キシレン、m−キシレン、o−キシレン、スチレン(ビニルベンゼン)、1−メチルピロール、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、イソブチルアルデヒド、2−メチルイソバレルアルデヒド、アセトン、メチルビニールケトン、ジアセチル、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチル2−フリルケトン、シアン化水素、アクリロニトリルおよびその組み合わせなど選択した煙成分を除去できる効率に影響を及ぼすことができる周知の技法に応じて変化しうる。活性炭の空孔サイズの分布特性および表面特性(表面酸素濃度など)を制御する能力は当業界で周知である。例えば、(i)WO 2010/103323 A1(題名:METHODS FOR INCREASING MESOPORES INTO MICROPOROUS CARBON(微小孔性炭素内にメソ細孔を増大させる方法))、(ii)Lillo−Rodenas et al.(2005)、Behaviour of activated carbons with different pore size distributions and surface oxygen groups for benzene and toluene adsorption at low concentrations(低濃度でのベンゼンおよびトルエンの吸着について異なる空孔サイズ分布および表面酸素群での活性炭の挙動)、Carbon 43: 1758−1767、および(iii)Romero−Anaya、et al.(2010)、Spherical activated carbon for low concentration toluene adsorption(低濃度トルエン吸着用の球体活性炭)、Carbon 48:2625−2633を参照のこと。一般に、空孔サイズ分布特性および表面特性は、活性化雰囲気(例えば、O2、CO2または蒸気)および活性化の時間および温度を調節することで容易に修正できる。さらなる処理(例えば、不活性雰囲気において)を実施して、空隙率を修正することなく、表面酸素含有量を修正しうる。当業者であれば、本発明のフィルターおよび喫煙物品で使用するための活性炭を実現するための活性化パラメータを容易に調節しうる。
本発明のフィルターまたは喫煙物品で使用するための活性炭は、約1100 m2/g以上の比表面積(BET)を持つことが好ましい。一般的に、活性炭は約2500 m2/g以下のBETを持つ。活性炭は約1600 m2/g以上のBETを持つことが好ましい。
喫煙物品で使用するための活性炭は、一般に約2%〜約3%の含水量を持つ。ところが、上述の通り、発明者は、こうした比較的低い含水量では、活性炭は、その中でカプセルが活性炭に近接して配置される喫煙物品内の壊れやすいカプセルを乾燥させる乾燥剤としての役目をしうることを見出した。本発明によれば、活性炭材料に近接して壊れやすいカプセルを含む喫煙物品は、喫煙物品に一般に採用される活性炭よりも高い初期含水量を持つ。活性炭は、喫煙物品の日常的な保管および取扱い状態下で、カプセルの破損など、カプセルが早期に破損を起こす量だけ活性炭がカプセルの含水量を減少させないようにするのに十分に高い含水量を持つことが好ましい。本明細書で使用される場合、「日常的な保管および取扱い」は、小売業者および消費者による輸送および取扱いを含めて、物品の製造時点から物品が喫煙される時点までに喫煙物品が晒される典型的な保管および取扱いの状態を意味する。日常的な保管の状態は、22℃、相対湿度60%で3か月間の保管によってシミュレーションができる。
一部の実施形態では、活性炭は、カプセルの初期粉砕強度または粉砕力よりも実質的に小さな粉砕強度または粉砕力でカプセルが破損を起こす量だけ、活性炭が喫煙物品内のカプセルの含水量を減らさないように十分に高い含水量を持つ。カプセルの含水量および機械的属性は、その粉砕強度、粉砕力または破損時の距離を測定することにより特性付けされうる。例えば、活性炭は、カプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離を、喫煙物品の日常的な保管時に約50%以上減少させる量だけ、カプセルが乾燥しないようにするために十分に高い含水量を持ちうる。言い換えれば、日常的な保管後に測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離は、カプセルを含む喫煙物品が製造された時点で測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離の少なくとも50%である。活性炭は、カプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離を、喫煙物品の日常的な保管時に約30%以上減少させる量だけ、カプセルが乾燥しないようにするために十分に高い含水量を持つことが好ましい。言い換えれば、日常的な保管後に測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離は、カプセルを含む喫煙物品が製造された時点で測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離の少なくとも70%であることが好ましい。活性炭は、カプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離を、喫煙物品の日常的な保管時に約20%以上減少させる量だけ、カプセルが乾燥しないようにするために十分に高い含水量を持つことがより好ましい。言い換えれば、日常的な保管後に測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離は、カプセルを含む喫煙物品が製造された時点で測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離の少なくとも80%であることがより好ましい。活性炭は、カプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離を、喫煙物品の日常的な保管時に約10%以上減少させる量だけ、カプセルが乾燥しないようにするために十分に高い含水量を持つことがさらに好ましい。言い換えれば、日常的な保管後に測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離は、カプセルを含む喫煙物品が製造された時点で測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離の少なくとも90%であることがさらに好ましい。活性炭は、カプセルの粉砕強度が喫煙物品の日常的な保管時の量の変化だけカプセルが乾燥しないようにするために十分に高い含水量を持つことがさらに好ましい。
実験では、極度の乾燥状態でゼラチンカプセルを持つ喫煙物品の保管により、カプセルの粉砕力が製造時点で測定された約14 Nから7.9 Nに減少しうることが示されており、これが日常的な状態下で取り扱った時にカプセルの早期の破損を招く。本明細書で使用される場合、極度の乾燥状態は、喫煙物品を温度42℃、相対湿度15%で72時間晒すことでシミュレーションできる。日常的な保管状態下で、現時点で採用されている活性炭は、喫煙物品内のカプセルを乾燥でき、活性炭を含まない喫煙物品が極度の乾燥状態に晒された時の場合と類似した早期の破損を招くことが観察された。したがって、喫煙物品(活性炭を含まない)が極度の乾燥状態に晒された後に測定されたカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離は、早期に漏れまたは破損を起こすカプセルの粉砕強度、粉砕力または破損時の距離を例示する。本発明によれば、活性炭も含む喫煙物品内の壊れやすいカプセルは、日常的な保管状態下での保管後に、好ましくは少なくとも8 N以上、より好ましくは少なくとも9 N以上、さらに好ましくは少なくとも10 N以上、なおさらに好ましくは少なくとも12 N以上の粉砕強度を持つ。
カプセルに対する水分の効果を決定する方法は、破損の前にカプセルが持ち応えることのできる最大圧縮力の測定に基づく。圧縮は、標準的な電気機械的圧縮試験機(Instron、米国マサチューセッツ州)を使用して30mm/分の機械速度で床の方向に向かって適用される。破損時の距離は、カプセルの性能を測定するための別のパラメータである。例えば、極度の乾燥状態下に保存されたゼラチンベースのカプセルは、その破損時の距離の50%の喪失を被る。標準的な状態下で保管されたゼラチンベースのカプセルでの破損時の距離平均は、0.74mm(SE = 0.012、SD = 0.114、CV = 15.4%および試料数90個)であった。本明細書で使用される場合、標準的な状態は、喫煙物品を温度22℃、相対湿度60%で72時間晒すことでシミュレーションできる。比較のために、極度の乾燥状態下で保管されたゼラチンベースのカプセルでの破損時の距離平均は、0.34mm(SE = 0.01、SD = 0.12、CV = 35.1%および試料数90個)であった。本発明によるカプセルおよび活性炭を含む喫煙物品を日常的な状態下で保管した後、壊れやすいカプセルの破損の距離は0.35mmよりも大きくいことが好ましく、より好ましくは0.4mmよりも大きく、より好ましくは0.5mmよりも大きく、さらに好ましくは0.6mmよりも大きい。
喫煙物品に組み込んだ後でのカプセルの粉砕強度を試験するために、カプセルを物品から取り外して、上述した通りに試験してもよい。
一部の実施形態では、活性炭材料は、活性炭材料がカプセルの含水量の約3%以上を吸収しないために十分な含水量を持つ。活性炭材料は、喫煙物品の日常的な保管中にカプセルの含水量の約1.5%以下を吸収することが好ましい。活性炭材料は、喫煙物品の日常的な保管中にカプセルの含水量の約1%以下を吸収することがより好ましい。一般に、ゼラチンを含むカプセルは、喫煙物品が製造された時点で約10%の水分を持つ。カプセルの水分が6−7%より低くなった時、カプセルは漏れまたは早期の破損を起こしやすくなる。
一部の実施形態では、活性炭材料は、喫煙物品内に配置されると、約5%以上、好ましくは約8%以上、好ましくは約10%以上、好ましくは約12%以上、好ましくは約20%以上、より好ましくは約15%以上の含水量を持つ。一般的に、活性炭は約25%以下の含水量を持つ。活性炭の含水量は、オーブン内の空気中で試料を一定温度(例えば、145℃〜155℃)で一定の重量まで加熱することをベースにした任意の方法、ASTM D2867−09「活性炭中の水分の標準試験方法」(Annual Book of ASTM Standards、ASTM、1916 Race Street, Philadelphia, PA 19104, USA)などで試験できる。含水量のパーセント値(%)は、次の式で与えられる:
100×(元の試料の重量−乾燥した試料の重量)/元の試料の重量。
活性炭の含水量は、親水基を30%まで増やすために、塩酸および硝酸、または水酸化カリウムを用いた酸化処理を使用した化学活性化により調節できる。親水基を15%〜25%、最も好ましくは18%〜22%持つ活性炭を製造するための数多くの技法が当技術で公知である。活性炭材料の含水量は、日常的な保管状態下で時間経過とともに減少する一方で、初期の高い含水量は、日常的な保管状態下で活性炭材料の乾燥活性による壊れやすいカプセルの実質的な乾燥を3週間以上にわたり防止するのに十分なはずである。
活性炭は、喫煙物品用のフィルター内に適切な任意の方法で配置されうる。例えば、活性炭は、繊維質のフィルター材料と混ぜる方法、フィルター内の空隙内に入れる方法、または組み合わせ、すなわち繊維質のフィルター材料と混ぜる方法とフィルター内の空隙内に入れる方法の組み合わせとすることができる。
実施形態において、活性炭はプラグ−スペース−プラグ構成のフィルターに提供され、ここで活性炭がフィルタープラグ材料の2つのセクションの間の空隙内に存在する。プラグ−スペース−プラグフィルター構成のフィルターセクションのプラグは、酢酸セルローストウ製のプラグであることが好ましい。実施形態において、活性炭はトウ構成上の炭素内に提供される。本発明の喫煙物品で使用できる活性炭の量は、約10mg〜約80mg、好ましくは25mg〜60mg(二重フィルターでは特に)の範囲としうる。プラグ−スペース−プラグフィルター構成など、くぼみを含むフィルターでは、くぼみ内の活性炭の量は、約50mg〜約150mg、好ましくは約70mg〜約120mgの範囲である。
上述した1つ以上の壊れやすいカプセルは、喫煙物品内、好ましくはフィルター要素内に配置されうる。フィルター要素は、活性炭も含むことが好ましい。1つ以上の壊れやすいカプセルは、フィルター内の空隙またはくぼみ内に配置されうる。例えば、1つ以上のカプセルは、プラグ−スペース−プラグ構成での1つ以上のくぼみ内に配置されうる。フィルターは、その中に1つ以上の壊れやすいカプセルが配置されうる、複数のフィルター要素を含みうる。フィルターは、喫煙者がフィルターの外側領域に圧力をかけてカプセルを破損できるように構成される。一部の好ましい実施形態では、壊れやすいカプセルはトウなどのフィルター材料内に配置される。
壊れやすいカプセルは、フィルター内に活性炭材料に近接して位置付けられる。カプセルおよび活性炭材料は、活性炭材料の含水量が十分に低い場合に活性炭材料が少なくともいくらかの水分をカプセルから吸収するように、十分に近接している。一部の実施形態では、壊れやすいカプセルは、活性炭の少なくとも一部から約0.5mm〜約15mm、好ましくは約2mm〜約9mm、最も好ましくは約6.75mmの距離内に位置付けられる。一部の実施形態では、壊れやすいカプセルは、活性炭の少なくとも一部と混ざり合う。
適切な任意の喫煙物品には、本開示に記載した活性炭材料および壊れやすいカプセルを有するフィルターを含みうるが、ここでフィルターは喫煙可能材料の下流に配置される。「下流」という用語は、喫煙可能材料からユーザーの口へと引き出され時の主流煙の方向に関連して説明された、喫煙物品の要素間の相対的位置を意味する。壊れやすいカプセルは、活性炭がカプセルから放出される風味剤またはその他の感覚促進剤を吸収しないように、活性炭の下流に位置付けられることが好ましい。
「喫煙物品」という用語は、紙巻たばこ、葉巻たばこ、シガリロおよびたばこなどの喫煙可能材料が点火されて燃焼されて煙を生成するその他の物品を含む。「喫煙物品」という用語はまた、直接的または間接的に喫煙用組成物を加熱する喫煙物品、または熱源の有無にかかわらず、空気の流れまたは化学反応を使用して、喫煙可能材料からニコチンまたはその他の材料を送達する喫煙物品などであるがこれに限定されない、喫煙可能材料が燃焼しない物品を含む。
本明細書で使用される時、「煙」という用語は、喫煙物品により生成されるエアロゾルを描写するために使用される。喫煙物品によって生成されるエアロゾルは、例えば、紙巻たばこなどの可燃性の喫煙物品によって生成される煙、または加熱式喫煙物品もしくは非加熱式喫煙物品などの不燃性の喫煙物品によって生成されるエアロゾルでもよい。
すべての学術的および技術的な用語は本明細書で使用される場合、別途指定のない限り、当業界において一般に使用される意味を持つ。本明細書で提供した定義は、本明細書で頻繁に使用される一定の用語の理解を促進するために提供されている。
単数形(「一つの」および「その」)は本明細書で使用される場合、複数形の対象を持つ実施形態を含蓄するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
「または」は本明細書で使用される場合、一般的に、その内容によって明らかにそうでないことが定められている限り、「および/または」を含めた意味で使用される。「および/または」は、列挙された要素の一つまたはすべて、または列挙された要素のうち任意の二つ以上の組み合わせを意味する。
「持つ」、「含む」、「備える」またはこれに類する表現は本明細書で使用される場合、制約のない意味で使用され、一般的に「含むが、これに限定されない」を意味する。「実質的に構成される」、「構成される」およびこれに類する表現は、「含む」およびこれに類する表現に包摂されることが理解される。
「好ましい」および「好ましくは」という語は、ある特定の状況下である特定の利益をもたらす場合がある本発明の実施形態を言及する。ただし、同一またはその他の状況下で、その他の実施形態もまた好ましいものでありうる。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗に意味するものではなく、請求の範囲を含めて、本開示の範囲からその他の実施形態を除外する意図はない。
図1は部分的に広げられた喫煙物品の実施形態の概略斜視図である。 図2は、フィルターがプラグ−スペース−プラグ−スペース−プラグ構成である、活性炭材料および壊れやすいカプセルを含むフィルターの実施形態の概略的な長軸方向の断面図である。 図3は、フィルターがプラグ−スペース−プラグ構成である、活性炭材料および壊れやすいカプセルを含むフィルターの実施形態の概略的な長軸方向の断面図である。 図4は、フィルターがプラグ−スペース−プラグ構成である、活性炭材料および壊れやすいカプセルを含むフィルターの実施形態の概略的な長軸方向の断面図である。
図1〜4に示した喫煙物品およびフィルターは、上記の喫煙物品の実施形態または喫煙物品の構成要素を図示する。概略図の縮尺は必ずしも正確なものではなく、図解の目的で提示されるものであり、限定するものではない。図面は本開示で記述した一つ以上の態様を示す。ただし、図面に描かれていないその他の態様が本開示の範囲および精神に則るものと理解される。
ここで図1を参照するが、喫煙物品10(この場合では紙巻たばこ)が図示されている。喫煙物品10は、たばこロッドなどのロッド20および口側の端のフィルター30を含む。フィルターセグメント30およびロッド20は、図解の目的で分離されたものとして示されているが、隣接していてもよい。図示された喫煙物品10には、プラグラップ60、紙巻たばこ用紙40、およびチッピングペーパー紙50が含まれる。図示した実施形態で、プラグラップ60はフィルター30の少なくとも一部分を囲む。紙巻たばこ用紙40はロッド20の少なくとも一部分を囲む。チッピングペーパー50またはその他の適切なラッパーは、一般的に当業界で周知のように、プラグラップ60および紙巻たばこ用紙40の一部分を囲む。フィルター30は、活性炭材料および壊れやすいカプセルを含むが、これは例えば、図2〜4に図示された向きにしうる。
図2は、フィルター30がプラグ32−スペース33−プラグ34−スペース35−プラグ36構成である実施形態を図示する。下流のプラグ32は口側の端のプラグであり、白色の酢酸セルローストウであることが好ましい。壊れやすいカプセル80は、下流のプラグ32と上流のプラグ34の間の隙間33に配置される。活性炭(図示せず)は、フィルタープラグ34とフィルタープラグ36の間の空隙35を占めうる。
別の方法として、フィルター30は、その中にカプセル80が配置される中間プラグ33を含みうる。中間プラグ33は、別個のプラグでも、上流のプラグ34または下流のプラグ32の一部でもよい。
図3は、フィルター30がプラグ32−スペース33−プラグ34構成である実施形態を図示する。下流のプラグ32は口側の端のプラグであり、白色の酢酸セルローストウであることが好ましい。壊れやすいカプセル80は、下流のプラグ32と上流のプラグ34の間の隙間33に配置される。活性炭(図示せず)はまた、フィルタープラグ32と34の間の空隙33を占めうる。別の方法として、フィルター30は、その中にカプセル80が配置される中間プラグ33を含みうる。中間プラグ33は、別個のプラグでも、上流のプラグ34または下流のプラグ32の一部でもよい。
図4は、フィルター30がプラグ32−スペース33−プラグ34構成である実施形態を図示する。下流のプラグ32は口側の端のプラグであり、白色の酢酸セルローストウであることが好ましい。壊れやすいカプセル80は、下流のプラグ32と上流のプラグ34の間の隙間33に配置される。プラグ34はカーボンオントウプラグである。別の方法として、フィルター30は、その中にカプセル80が配置される中間プラグ33を含みうる。中間プラグ33は、別個のプラグでも、上流のプラグ34または下流のプラグ32の一部でもよい。

Claims (14)

  1. 喫煙物品であって、
    (i)上流部分および下流部分を含むフィルター部分であって、前記上流部分が約5%以上の含水量を持つ活性炭を含み、前記下流部分が活性炭を含まないものと、
    (ii)前記上流部分と前記下流部分の間に位置付けられた、ただの壊れやすいカプセルであって、前記壊れやすいカプセルが、前記活性炭材料と前記壊れやすいカプセルの間での水分の移動を許容するのに十分な前記活性炭から約0.5mm〜約15mmの距離内に位置付けられているものとを備え、
    前記喫煙物品が、前記ただの壊れやすいカプセル以外には壊れやすいカプセルを含まない、喫煙物品。
  2. 前記フィルターセグメントの前記上流部分が、酢酸セルローストウの上流のプラグを備え、前記フィルターセグメントの前記下流部分が、酢酸セルローストウの下流のプラグを備え、隙間が前記上流のプラグと前記下流のプラグの間に画定され、前記ただの壊れやすいカプセルが前記隙間内に配置される、請求項1に記載の喫煙物品。
  3. 前記フィルター部分がさらに前記上流部分と前記下流部分の間の中間部分を含み、前記中間部分が酢酸セルローストウを含み、前記ただの壊れやすいカプセルが前記中間部分の前記トウ内に配置される、請求項1に記載の喫煙物品。
  4. 前記活性炭が約8%以上の含水量を持つ、請求項1〜のいずれか1項に記載の喫煙物品。
  5. 前記活性炭が約15%以上の含水量を持つ、請求項1〜のいずれか1項に記載の喫煙物品。
  6. 前記カプセルがゼラチンを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の喫煙物品。
  7. 製造時点で測定された前記壊れやすいカプセルの前記含水量が、前記喫煙物品が22℃、相対湿度60%で3か月間保存された後で3%以上減少することがない、請求項1〜のいずれか1項に記載の喫煙物品。
  8. 前記喫煙物品が22℃、相対湿度60%で3か月間保存された後で、前記壊れやすいカプセルの粉砕力が8 Nよりも大きい、請求項1〜のいずれか1項に記載の喫煙物品。
  9. 前記喫煙物品が22℃、相対湿度60%で3か月間保存された後で、前記壊れやすいカプセルの粉砕力または破損時の距離が、前記喫煙物品の前記製造時点での前記カプセルの前記粉砕力または前記破損時の距離の90%以上である、請求項1〜のいずれか1項に記載の喫煙物品。
  10. 前記壊れやすいカプセルが前記活性炭から約10mmの距離に位置付けられる、請求項1〜のいずれか1項に記載の喫煙物品。
  11. 喫煙物品内の壊れやすいカプセルが早期に破損しないように喫煙物品を製造するための方法であって、前記方法が、
    5%以上の含水量を持つ活性炭を含む上流のフィルターを前記喫煙物品に組み込む工程と、
    活性炭を含まない下流のフィルターを前記喫煙物品に組み込む工程と、
    ただの壊れやすいカプセルが、前記活性炭と前記壊れやすいカプセルの間での水分の移動が許容されるような前記活性炭から約0.5mm〜約15mmの距離内に位置付けられるように、前記ただの壊れやすいカプセルを、前記上流のフィルター及び前記下流のフィルターを組み込む前に、前記喫煙物品内の前記上流のフィルターと前記下流のフィルターの間に位置付ける工程とを含む、方法。
  12. 前記活性炭が約15%以上の含水量を持つ、請求項1に記載の方法。
  13. 前記壊れやすいカプセルが前記活性炭から約10mm以下の距離に位置付けられる、請求項1または請求項1に記載の方法。
  14. 前記壊れやすいカプセルがシェル及びコアを含み、前記シェルが前記コアを取り巻き、前記コアが親油性溶媒を含み、前記親油性溶媒が前記壊れやすいカプセルの重量の25%〜75%を占める、請求項1または請求項1に記載の方法。
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