JP6940979B2 - 超音波増感剤 - Google Patents

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本発明は、新規なクロリンMn金属錯体又はその薬理学的に許容される塩、それらを有効成分とする超音波化学療法(SDT:Sonodynamic Therapy)用として使用する癌疾患治療剤、皮膚疾患治療剤、並びに抗菌剤に関する。また、Mn金属錯体化することにより、MRI造影剤としても利用できる新規なクロリンMn金属錯体又はその薬理学的に許容される塩に関する。
癌の新しい治療法として、超音波化学療法(SDT:Sonodynamic Therapy)用が行われている。これはある種のポルフィリン誘導体を静脈内注射などの方法により投与して、癌(腫瘍)組織に選択的に集積させた後、超音波を照射することにより癌組織のみを選択的に破壊することにより癌細胞を消滅させる治療法であり、ポルフィリン誘導体が有する癌組織への選択的集積性と、超音波増感作用という2つの特性を利用した治療法である。
他方、光物理化学的診断・治療法(PDT:Photodynamic Therapy)は光照射による治療法で、ポルフィリン誘導体が有する癌組織への選択的集積性と、光増感作用という2つの特性を利用した治療法である。
本発明者の1人は、このPDTに使用することができるポルフィリン誘導体について鋭意研究を進めてきており、これまでにATX−S10と称するイミノクロリンアスパラギン酸誘導体を提供してきている。
このイミノクロリンアスパラギン酸誘導体またはその薬理学的に許容される塩のなかでも、特にナトリウム塩である化合物、すなわちATX−S10・Naと命名された化合物は、癌組織への集積性、ならびに新生血管への選択的集積性が著しく高い化合物である。したがって、その優れた特性を利用して、腫瘍の治療のためのPDT用治療剤として極めて効果的なものであることを確認している(特許文献1)。
また、光無毒性である診断剤としてATN−10と称するDTPA(ジエチレントリアミン5酢酸)担持ポルフィリン金属錯体を合成し、得られた合成物に99mTCなる短半減期放射性物質をキレートさせ癌診断剤並びにMRI造影剤を開発してきている(特許文献2〜4)。
一方、SDT増感剤として、これまでに癌疾患用に5−アミノレブリン酸塩酸塩(5−ALA)や、クロリンCe−Sn錯体(T−Ce)並びにエチレングリコール担持クロリンSn錯体(ACT4211)が開発されている(特許文献5、非特許文献1及び2)。
近年、5−ALAを用いたPDTによる癌診断・治療が有効であることが分ってきている。
また、5−ALAを用いたSDTによる癌治療の試みもなされている。
しかしながら、5−ALAはプロトポルフィリンIXの生合成前駆体であり、プロトポルフィリンIXの化合物特性、すなわち新生血管集積性が低いこと、最長波長吸収端が630nmであること並びに光毒性が存在し、超音波による活性が弱いことから良好なSDT治療剤とは言えない。
他方、T−CeやACT4211は植物体由来のクロロフィル誘導体で、我々の長年の研究から、動物由来でなく植物由来であることからこれらの安全性について必ずしも良好とは言えなかった。すなわち、本発明者らの開発したクロリンMn金属錯体は血液由来のプロトポルフィリンから6工程を経て合成して得られた誘導体である。本発明者らが創生したクロリン類は、生体内で分解してプロトポルフィリン代謝を経て通常の代謝ルートで排出されるため、特に安全であることが示唆される。
ところで、これまで提案してきたクロリン物質(特許第5179245号:特許文献6、特許第5651426号:特許文献7)のクロリン誘導体であるTONS503(B型)やTONS504(A型)は、日光角化症等の皮膚疾患治療薬として、また感染症治療薬としてPDTに有効であることが分かっている。
しかしながら、光を外部エネルギーに用いるPDTは人体に用いる場合、光毒性が必ず問題となる。これらクロリン誘導体(TONS503やTONS504)のSDT増感効果を検討したところ、強力なSDT効果があることが分かった。しかしまた、光毒性が存在することも分っていた。
光毒性を緩和するために、ポルフィリン誘導体を遷移金属錯体とすれば光感受性が無くなることが、本発明者の1人のこれまでの研究で分かっていた。
そこでクロリン誘導体(TONS503やTONS504)をMn金属錯体等に誘導体化すると光毒性がなく、且つ超音波感受性(SDT活性)も存在することが新たに分かった。Mn金属錯体以外にも種々キレート錯体へ誘導させたが、超音波活性に良好な結果が得られなかった。さらに新規なクロリン金属錯体にあっては、癌治療剤のみならず軟膏剤、ローション剤等のSDT用の外用剤としても感染症の治療に有効であることを確認し、本発明を完成させるに至った。
また、本発明者の1人のこれまでの研究より、ポルフィリンMn金属錯体は、MRI造影剤に適することが分かっている。
特許第3613599号 特許第2851356号 特公昭63−013997号公報 特開2002−205959号公報 アメリカ特許第6462192号 特許第5179245号 特許第5651426号 特開2014−193849号公報
Anticancer Res. 31(2) 501 (2011) Integr. Cancer The. 7(2) 96 (2008) Oncologia 26: 242-244 (1993) The Journal of Urology 156: 1850-1852 (1996) Neurosurgery 42: 1332-1338 (1998) British Journal of Cancer 84: 1686-1687 (2001) Magnetic Resonance in Medicine 47: 549-553 (2002) Journal of Magnetic Resonance Imaging 20: 294-299 (2004)
したがって本発明は、超音波化学療法(SDT:Sonodynamic Therapy)に使用し得るクロリンMn金属錯体、更にはそれらクロリンMn金属錯体を有効成分とするSDT用の癌注射剤や外用剤、特に癌治療剤、皮膚疾患治療剤、並びに抗菌剤を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するための本発明は、その一つの基本的態様として、次式(I):
Figure 0006940979
[式中、
Mは、Mnを表し、
Xは、−(CH)−を表し、
Rは、−NHCH−Y(ここでYは、
Figure 0006940979
を表し、式中GはI又はClである)を表し、
nは、0から10の整数を表し、
Zは、配位子を示し、OAc又はClである]
で示されるクロリン金属錯体又はその薬理学的に許容される塩である。
より具体的な一つの態様としては、本発明は、前記式(I)が、次式(I)−A型:
Figure 0006940979
並びに、次式(I)−B型:
Figure 0006940979
(上記各式中、M、X、R、G、Z及びnは、前記定義と同一である)
で示される、クロリンMn金属錯体又はその薬理学的に許容される塩である。
また本発明は、別の態様として、上記のクロリンMn金属錯体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、SDT用の癌治療剤、皮膚疾患治療用剤、または抗菌剤であり、また、MRI造影剤としても利用できる。
より具体的には、本発明は,注射剤、軟膏剤、舌下剤或いはローション剤の形態にある上記したSDT用の癌治療剤、皮膚疾患治療用剤、または抗菌剤であり、MRI造影剤としても利用できる。
すなわち本発明は、その基本的な態様は、上記式(I)で示されるクロリンMn金属錯体、特に(I)−A型、並びに(I)−B型のクロリンMn金属錯体、又はその薬理学的に許容される塩を利用して、SDTによる癌疾患治療、皮膚疾患治療、感染症治療を行う点に特徴を有するものである。
本発明により提供されるクロリンMn金属錯体又はその薬理学的に許容される塩は、カチオン性クロリンMn金属錯体であり、これらのクロリンMn金属錯体を含有する注射剤、液剤、軟膏剤、舌下剤或いはローション剤等の薬剤は、患部への集積性や浸透性が良好なものであり、光毒性もなく超音波に感受性があり、癌疾患治療、皮膚疾患治療並びに感染症治療におけるSDT療法において、患者に負担を与えることがない。
また、超音波を使用できることから、光とは異なり深部にも到達し、治療自体を簡便に行える利点を有しており、新しい治療システムを提供できるものである。
さらに、感染症治療のためのSDT用抗菌剤として効果的なものであり、特にカチオン性クロリンMn金属錯体は水溶性が高いため、非水性外用剤のみならず、水性外用製剤として用いることも可能である。
また、今日の癌治療、皮膚疾患治療並びに感染症治療用いられている抗がん剤、抗菌剤、抗生物質等は、薬剤耐性が容易に生じ易いものであるが、外部エネルギーとして超音波を用いる本発明のSDT治療システムにおいては、そのような薬剤耐性の問題が発生しない点で、その利点は、極めて特異的なものである。
なお、本化合物群も、本発明者により既に提案している物質(特許文献8)の場合と同様に、NaCl、メントール、NaHCO等による添加増強効果が見られるものである。
試験例1における、光毒性試験の結果を示したグラフである。 試験例2における、超音波照射によるラジカル産生の結果を示したグラフである。 試験例3における、SDT活性試験の結果を示したグラフである。 試験例4における、細胞毒性試験の結果を示したグラフである。 試験例5における、細胞内取込み試験の結果を示したグラフである。
試験例6における、化合物の光照射に関する影響をUVスペクトルにて照射前後の変化を示したグラフである。 試験例6における、化合物の光照射に関する影響をUVスペクトルにて照射前後の変化を示したグラフである。 試験例6における、化合物の光照射に関する影響をUVスペクトルにて照射前後の変化を示したグラフである。 試験例6における、化合物の光照射に関する影響をUVスペクトルにて照射前後の変化を示したグラフである。
試験例7における、化合物の超音波照射に関する影響をUVスペクトルにて照射前後の変化を示したグラフである。 試験例7における、化合物の超音波照射に関する影響をUVスペクトルにて照射前後の変化を示したグラフである。 試験例8における、担癌動物に化合物投与後の超音波照射試験の結果を示したグラフである。
本発明が提供する、式(I)で示されるクロリンMn金属錯体又はその薬理学的に許容される塩は、具体的には式(I)−A型、或いは式(I)−B型のクロリンMn金属錯体(以下、これらを併せて、単に「クロリンMn金属錯体」という場合もある)である。
このクロリンMn金属錯体は、これまで本発明者の1人が提供してきたクロリン誘導体であるTONS503および504と同様に、癌への親和性や皮膚浸透性が高く、しかも光毒性が無く、また水溶性或いは脂溶性を持たせたことから、例えば注射剤、あるいは各種軟膏基剤中に均一に溶解・分散し、軟膏製剤自体の安定性も極めて良好なものであり、また水溶性ローション剤として製剤中に均一に溶解・分散し、製剤自体の安定性も極めて良好なものである。
そのような式(I)で示されるクロリン誘導体の中でも、特に以下の式(I−a)で示されるA型、及びB型:
Figure 0006940979
さらには、以下の式(I−b)で示されるA型及びB型:
Figure 0006940979
で示されるクロリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩であって、具体的には、以下の略号で示される化合物である。
TONS501−MnB型:式(I−a)B型において、Xが−CH−であり、Rが−OHであるクロリン金属錯体。
TONS502−MnA型:式(I−a)A型において、Xが−CH−であり、Rが−OHであるクロリン金属錯体。
TONS503−MnB型:式(I−b)B型において、Xが−CH−であり、Yが次式:
Figure 0006940979
(上記置換基を、以下、[化2]と称する。)
であるクロリン金属錯体。
TONS504−MnA型:式(I−b)A型において、Xが‐CH‐であり、Yが[化2]であるクロリン金属錯体。
これらのクロリン金属錯体は、前記特許第5651426号(特許文献7)に記載の方法に従って、TONS501、502、503、504を得た後に、Mn金属錯体化してTONS501−Mn、502−Mn、503−Mnそして504−Mnを得ることができる。前記特許に記載の物質を得た後でなくても、これらの合成手順を代えて、最初の段階で金属錯体化しても、また合成途中の段階でも金属錯体化しても良い。要するに、最終的に目的化合物が得られれば、合成手順のいずれの段階でも金属錯体化しても何ら問題はない。
したがって、前記特許に記載の内容は、本願明細書の一部を構成する。
錯体化の手段としては、前記特許に記載の方法により得られた化合物等を適当な有機溶媒中に溶解後、そこに酢酸マンガン、塩化マンガン等のマンガン化合物を反応させることにより、クロリンMn錯体を調製することができる。
反応に使用する金属塩や有機溶媒は特に限定されず、反応に直接の影響を与えないものであれば、任意に選択することができる。具体的には、金属塩としては酢酸塩や塩化金属塩を挙げることができ、なかでも酢酸塩が好ましく使用され、また有機溶媒として酢酸、DMF等の溶媒を挙げることができ、なかでも酢酸が好ましく使用される。
反応温度、反応時間も特に限定されるものではなく、40〜80℃、好ましくは55℃程度の加熱下に4〜10時間程度攪拌処理をすることがよい。
その幾つかの調製方法の具体的なものを以下に示す。
製造例1:式(I−b)B型において、Xが−CH −であり、Yが[化2]であるクロリンMn金属錯体の調製(TONS503-Mn B型の調製)
特許第5651426号(特許文献7)の方法に従って、TONS503を得た。得られた化合物0.017gをDMFに溶解させ、塩化マンガンを加えて70℃に加熱撹拌し、冷後濾取して、新規クロリンMn金属錯体(TONS503−Mn B型)を0.015g得た(収率:88.2%)。
得られた誘導体についてUV−VISスペクトル分析を行ったところ、最長波長吸収端662nmを示し、FAB−MSにより質量分析を実施したところ、m/z:1,169.2(C5156MnN)を示し、目的とするクロリンMn金属錯体であることが確認された。
また、ICP分析によりMn金属が配位されていることも確認された。これは、UVスペクトル分析によってもその構造が支持された。
製造例2:式(I−b)A型において、Xが−CH −であり、Yが[化2]であるクロリンMn金属錯体の調製(TONS504−Mn A型の調製)
特許第5651426号(特許文献7)の方法に従って、TONS504を得た。得られた化合物1.01gを酢酸中に溶解懸濁させ、酢酸マンガンを加えて55℃に加熱撹拌し、冷後濾取して、新規クロリンMn金属錯体(TONS504−Mn A型)を0.90g得た(収率:89.1%)。
得られた誘導体についてUV−VISスペクトル分析を行ったところ、最長波長吸収端662nmを示し、FAB−MSにより質量分析を実施したところ、m/z:1,169.2(C5156MnN)を示し、目的とするクロリンMn金属錯体であることが確認された。
また、ICP分析によりMn金属が配位されていることも確認された。これは、UVスペクトル分析(図7、図9)によってもその構造が支持された。
なお、Mn錯体はNMR分析が不可能なので,錯体前のTONS504のNMR分析を行った。
Mn錯体がNMR分析をすることが出来ないということは、MRI画像診断にも用いることが出来ることを意味している。
Mn錯体化前のTONS504については、以下のNMRデータによってその構造が支持された。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ = 9.58 (s, 1H), 9.46 (s, 1H), 9.20 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.16 (dd, J=11.2, 17.6 Hz, 1H), 7.52-7.50 (m, 2H), 7.40 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.07(d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.93(d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 6.37 (dd, J = 1.2, 18 Hz, 1H), 6.21 (dd, J = 1.2, 11.6 Hz, 1H), 6.17-6.16 (m, 1H), 5.83-5.80 (m, 1H), 5.55-5.51 (m, 1H), 4.44-3.68 (m, 12H), 3.57 (s, 3H), 3.48 (s, 3H), 3.30 (s, 3H), 3.06-2.88 (m, 4H), 2.47 (s, 3H), 2.41(s, 3H), 2.39-1.65 (m, 1H), 2.61 (s, 3H)
本発明においては、これらのクロリンMn金属錯体は、SDT用の癌疾患治療剤等の注射剤および皮膚疾患治療剤、或いは抗菌剤等の外用剤として処方される。
癌疾患治療剤としての注射剤は,浸透圧やpH調整剤を用い、舌下剤は適当なゲル化剤等を用いて調製し、皮膚疾患治療剤、或いは抗菌剤としての外用剤は、非水性軟膏剤、水性軟膏剤、ローション剤等の剤型で処方される。
本発明において、これらの製剤に含有させる式(I)で示されるクロリンMn金属錯体の配合量は、配合された有効成分であるクロリンMn金属錯体が患部部位に到達し残留され、また経皮吸収され、疾患部位に蓄積され、超音波の照射により標的細胞、或いは細菌を死滅させるのに十分な量が配合されればよい。本発明者らの検討によれば、その配合量は、製剤重量をベースとして0.1〜20重量%であれば、十分な効果が得られることが判明した。
配合量が0.1重量%未満であると目的とする治療効果を上げることができず、また20重量%以上配合させてもそれ以上の効果は得られなかった。
なお、配合量は含有させる有効成分の種類により一概に特定することはできず、また、含有させる有効成分の安定性は有効成分の濃度、用いる基剤に大きく影響されないため、上記の含有量の範囲内で、用途に合わせ種々変更させることが可能である。
以上のようにして得られた本発明の製剤をSDTに使用する場合には、各種癌には点滴注射、舌下投与又は患部位に局部注射することにより、一方、日光角化症、炎症性角化症、表皮癌、感染症等には皮膚疾患部位に直接塗布することにより効果的にクロリン金属錯体が集積され、その後、その部位を超音波等の照射により、当該疾患を効果的に治療することができる。
この軟膏剤、ローション剤等の外用剤の適用において、本発明が提供するクロリンMn金属錯体は、テープストリッピングを必要としないで皮膚患部への浸透性が良好なものであり、したがって、皮膚疾患治療におけるSDTにおいて、患者に負担を与えることがなく、治療自体を簡便に行える利点を有している。
なお、軟膏剤、ローション剤等の外用剤の塗布にあたっては、ODT効果(密封包帯効果:Occlusive Dressing Technique)を得るために、塗布部位を密閉状態に保つこともより効果的である。
また、本発明のクロリンMn金属錯体は、SDT用の抗菌剤として、各種の感染症に対して有効であることが判明した。そのような感染症としては、ヒトのみならず各種動物における感染症を含み、酵母様真菌に起因する犬、猫等におけるマラセチア性外耳炎、爪感染症、水虫等の真菌による感染症、MRSA、緑膿菌、大腸菌等を原因菌とする各種感染症、歯周病菌による歯槽膿漏等の歯科系感染症、その他結核菌、或いはウイルスによる感染症や疣へのSDT用の治療に使用することができる。
本発明が提供するクロリンMn錯体誘導体を含有する製剤を塗布した後の疾患部位における超音波照射に際しては、種々の超音波を使用することができる。なかでも、医療用の超音波照射器等を用いることがより効果的である。
かくして、本発明の注射製剤あるいは軟膏製剤、ローション製剤等を疾患部位に注射しあるいは塗布し、有効成分を患部に集積あるいは経皮吸収させた後、当該疾患部位を超音波照射することにより、当該癌疾患、皮膚疾患、或いは感染症を効果的に治療することができる。
以下に本発明を、具体的処方例、試験例等により詳細に説明するが、本発明はこれらのものに限定されるものではない。
試験例1:クロリン金属錯体(TONS504−Mn A型(Mn錯体)、及びTONS504 A型(錯体Free)の光毒性試験
本発明のクロリンMn金属錯体は、光無感作が望まれる。そのため、光処理に対する光毒性を、LED 660nmおよび405nmによる処理に対する光毒性で検討した。
<実験操作>
(1)96ウェルプレートに2×10cells/wellずつB10−F10細胞を播種し、5%炭酸ガスインキュベーターで培養した。
(2)各化合物を100μMになるようにDMSOで溶解し、終濃度1μMになるように培地で希釈した。
(3)培地交換で化合物入り培地を添加し、5時間後に1×PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で2回洗浄した後PBSを入れ,以下の条件でLED光照射を行った。
<照射条件>
・波長:405nm又は660nm
・照射量:46.1mW/cm
・照射時間:6分
(4)照射48時間後に、1×PBSで2回洗浄した後、0.5%クリスタルバイオレット(Crystal violet)溶液を50μL添加した。
(5)常温で15分間インキュベート後、水道水100μL/wellで4回洗浄を行った。
(6)常温で1時間乾燥後、1%SDSを100μL/well添加し、Crystal violetが溶出したのを確認後、マイクロプレートリーダーで吸光度(abs:570nm)を測定し、生存率を求めた。
<結果>
その結果を図1に示した。図中に示した結果からも判明するように、本発明のクロリンMn金属錯体は、B10−F10細胞を用いた光照射実験で安定であること、すなわち光毒性が無いことが確認された。
一方、本金属錯体の前駆体である無金属体は、光感作が認められた。
試験例2:超音波照射によるラジカル産生試験
本発明のクロリンMn金属錯体は、超音波照射によるラジカル産生が望まれる。そのため、超音波処理に対するラジカル産生を検討した。
<実験操作>
(1)DCFH−DAを4当量のNaOHによってDCFH(1mM)となるようにメタノールにて調整した。
(2)各化合物の終濃度を50μMになるようにmQ水で調整し、DCFHは1mMになるようにメタノールで調整した。
(3)Φ6シャーレに3mL移し、以下の条件で超音波照射を行った。
<超音波照射条件>
・Probe L(有効照射面積:5cm
・照射時間:6分
・Duty cycle:50%
・周波数:1MHz
・照射量:2.0W/cm
(4)マイクロプレートリーダーで蛍光強度を測定し、ラジカル産生量の変化を求めた(ex: 488 nm/em:522 nm)
<結果>
その結果を図2に示した。図中に示した結果からも判明するように、本発明の金属錯体は、超音波照射実験でラジカルが産生すること、すなわち超音波活性があることが確認された。
一方、本金属錯体の前駆体である無金属体には超音波よるラジカル産生が認められなかった。
試験例3:超音波活性試験
本発明のクロリンMn金属錯体は、超音波感作が望まれる。そのため、超音波処理に対する感受性を,以下のとおり検討した。
<実験操作>
(1)Φ6シャーレに1×10cells/wellずつB10−F10細胞を播種し、5%炭酸ガスインキュベーターで培養した。
(2)各化合物を100μMになるようにDMSOで溶解し、終濃度1μMになるように培地で希釈した。
(3)培地交換で化合物入り培地を添加し、5時間後に以下の条件で超音波照射を行った。
<照射条件>
・Probe L(有効照射面積:5cm
・照射時間:4分
・Duty cycle:20%
・周波数:1MHz
・照射量:0.4W/cm
(4)照射24時間後に1×PBSで2回洗浄し、1×Trypsinを500μL加え3分間インキュベート後、物理的に細胞をはがし1mL培地を加えた。
(5)細胞懸濁液30μLと0.4%トリパンブルー(Trypan blue)30μLを合わせ、血球計算盤を用いて生細胞数をカウントし、生存率を求めた。
<結果>
その結果を図3に示した。図中に示した結果からも判明するように、本発明の金属錯体は、B16−F10細胞を用いた超音波照射実験で、細胞破壊効果があることが確認された。
一方、本金属錯体の前駆体である無金属体にも超音波感作が認められた。
試験例4:細胞毒性試験
本発明のクロリン誘導体及びそのMn金属錯体は、暗所下での細胞無毒性が望まれる。そのための確認を、以下の試験により行った。
<実験操作>
(1)96ウェルプレートに2.5×10cells/wellずつB10−F10細胞を播種し、5%炭酸ガスインキュベーターで培養した。
(2)TONS504、TONS504−Mnを測り取り、濃度が100mM、30mM、10mM、3mM、1mM、0.3mM、0.1mM、0.03mM及び0.01mMになるようにDMSOで調整した。
(3)DMSOが1%になるようにDEME培地を用いて希釈し、終濃度を1000μM、300μM、100μM、30μM、10μM、3μM、1μM、0.3μM及び0.1μMにし、培地交換で添加した。
(4)添加24時間後に1×PBSで2回洗浄を行い、培地を入れインキュベートした。
(5)24時間後、1×PBSで2回洗浄を行い、0.5%Crystal violet溶液を50μL添加した。
(6)常温で15分間インキュベート後、水道水100μL/wellで4回洗浄を行った。
(7)常温で1時間乾燥後、1%SDSを100μL/well添加し、Crystal violetが溶出したのを確認後、マイクロプレートリーダーで吸光度(abs:570nm)を測定し、生存率を求めた。
<結果>
その結果を図4に示した。図中に示した結果からも判明するように、本発明の金属錯体誘導体(TONS504−Mn)およびその無金属錯体(TONS504)には、細胞毒性が30μM以下では認められなかった。
試験例5:細胞内取込み
<実験操作>
(A)TONS504について
(1)Φ6シャーレに2×10cells/wellずつB10−F10細胞を播種し、5%炭酸ガスインキュベーターで培養した。
(2)各化合物を300μMになるようにDMSOで溶解し、終濃度3μMになるように培地にて希釈した。
(3)添加直後、1,3,6、12及び24時間の経過時間ごとに1×PBS洗浄を2回し、2%Triton in mQ水を400μL加え,セルスクレーバーを用いて細胞を溶かし細胞溶解液を回収した。
(4)回収した細胞溶解液を15000rpm/10分で遠心を行い、上清を回収した。
(5)上清100μLの蛍光強度をマイクロプレートリーダーで測定し,検量線より取込量を求めた。
TONS504(ex: 405 nm/em:660 nm)
(B)TONS504−Mnについて
(1)Φ6シャーレに2×10cells/wellずつB10−F10細胞を播種し、5%炭酸ガスインキュベーターで培養した。
(2)各化合物を300μMになるようにDMSOで溶解し、終濃度3μMになるように培地にて希釈した。
(3)添加直後、1,3,6、12及び24時間の経過時間ごとに1×PBS洗浄を2回し、2%Triton in mQ水を400μL加え、セルスクレーバーを用いて細胞を溶かし細胞溶解液を回収した。
(4)回収した細胞溶解液を15000rpm/10分で遠心を行い、上清を回収した。
(5)上清300μLを2M HNO 150μLとmQ水1050μLで調整した。
(6)IPC発光分光分析装置でMn量を測定し、検量線より取込量を求めた。
<結果>
それらの結果を図5に示した。図中に示した結果からも判明するように、本発明の金属誘導体(TONS504−Mn)およびその無金属錯体(TONS504)の両者とも細胞内取込みが認められたが、金属誘導体(TONS504−Mn)の方が優れたものであった。
試験例6:化合物の光照射に関する影響(UVスペクトルによる照射前後の変化の観察)
ポルフィリン化合物は、光反応性をすると構造変化が観察されることがある。そのため、光照射前後での構造変化の有無を、吸収スペクトルの変化より光反応性を無細胞系で評価した。
光照射は405nmと660nmのLEDを用いた。
それらの結果を図6〜図9に示した。
TONS504では光照射後の最大吸収が未照射と比較して95%低下しており、吸収スペクトルの変化が見られた(図6、図8)。
一方、本発明の金属誘導体であるTONS504−Mnは光照射による吸収スペクトルの変化は見られなかった(図7、図9)。
以上より、Mn錯体化前の前駆体であるTONS504は光によって分解するのに対して、錯体後の本発明の金属誘導体であるTONS504−Mnは光により分解せず、安定であることが確認された。
試験例7:化合物の超音波照射に関する影響(UVスペクトルによる照射前後の変化の観察)
本発明の金属錯体誘導体(TONS504−Mn)及びその前駆体である無金属錯体(TONS504)を用いて検討した。
結果を図10及び図11に示したが、両化合物とも超音波照射前後での吸収スペクトルに変化が認められなかった。
したがって、両化合物とも超音波により分解せず、安定であることが判明した。
以下に、本発明が提供する新規クロリンMn金属錯体を含有する製剤について、SDTによる治療効果の実際を記載する。
試験例8:担癌動物を用いた超音波照射試験
<方法>
Balb/c系の6週令雌性マウスを用いた。
担癌マウスは、EMT−6腫瘍細胞を1×10個を背中背部に接種して作成した。
接種6日後に、本発明の金属錯体誘導体であるTONS504−Mnを尾静脈より1mg/kg又は2.5mg/kgを投与し、投与12時間後又は24時間後に、それぞれ別々に3分間あるいは5分間の超音波照射を行った。
<超音波照射条件>
・伊藤超短波(株)製装置:UST770
・周波数:1MHz
・照射量:2W/cm
・Duty cycle:50%
<結果>
その結果を図12に示した。図中に示した結果からも判明するように、本発明のクロリンMn金属錯体誘導体には腫瘍抑制効果が見られることが確認され、特に、TONS504−Mnを用いた超音波照射では、薬剤1mg/kg投与12時間後に5分間の超音波照射で顕著な効果が認められた。
以上記載のように、本発明は超音波化学療法(SDT)として使用するクロリンMn金属錯体を提供するものであり、本発明が提供するクロリンMn金属錯体は、癌適用注射製剤及び舌下剤や皮膚適用軟膏製剤とすることにより、患部到達性や皮膚透過性(経皮吸収性)が極めて良好なものである。
したがって、癌疾患部位に選択的に集積され、他方、日光角化症、炎症性角化症、表皮癌、感染症等の皮膚疾患、例えば乳頭腫等の疾患部位に塗布することにより、疾患部位に効果的にクロリンMn金属錯体が集積され、超音波照射により効果的に癌治療や皮膚疾患治療を行うことができる。
また、SDT用の抗菌剤として、各種細菌に対して抗菌活性を示すものであり、今日の感染症治療用いられている抗生物質等は、薬剤耐性が容易に生じやすいものであるが、本発明のSDT診断・治療システムにおいては、そのような薬剤耐性の問題が発生しない点で、その利点は、極めて特異的なものであり、その医療上の価値は多大なものである。
また、過去の試験結果よりMRI造影剤としても有効であり、本発明のMn金属錯体を投与後、患部をMRIで特定後、SDT照射治療が可能である利点を有する。

Claims (10)

  1. 次式(I):
    Figure 0006940979
    [式中、
    Mは、Mnを表し、
    Xは、−(CH −を表し、
    Rは、−NHCH −Y(ここでYは、
    Figure 0006940979
    を表し、式中GはI又はClである)を表し、
    nは、0から10の整数を表し、
    Zは、配位子を示し、OAc又はClである]
    で示されるクロリン金属錯体又はその薬理学的に許容される塩
    を有効成分として含有する、超音波化学療法(STD:Sonodynamic Therapy)用の癌疾患治療用剤。
  2. 式(I)が、次式(I)−A型:
    Figure 0006940979
    (式中、M、X、R、G、Z及びnは、前記定義と同一である)、又は
    次式(I)−B型:
    Figure 0006940979
    (式中、M、X、R、G、Z及びnは、前記定義と同一である)
    で示される請求項1に記載の癌疾患治療用剤。
  3. 次式(I):
    Figure 0006940979
    [式中、
    Mは、Mnを表し、
    Xは、−(CH −を表し、
    Rは、−NHCH −Y(ここでYは、
    Figure 0006940979
    を表し、式中GはI又はClである)を表し、
    nは、0から10の整数を表し、
    Zは、配位子を示し、OAc又はClである]
    で示されるクロリン金属錯体又はその薬理学的に許容される塩
    を有効成分として含有する、超音波化学療法(STD:Sonodynamic Therapy)用の皮膚疾患治療用剤。
  4. 式(I)が、次式(I)−A型:
    Figure 0006940979
    (式中、M、X、R、G、Z及びnは、前記定義と同一である)、又は
    次式(I)−B型:
    Figure 0006940979
    (式中、M、X、R、G、Z及びnは、前記定義と同一である)
    で示される請求項3に記載の皮膚疾患治療用剤。
  5. 次式(I):
    Figure 0006940979
    [式中、
    Mは、Mnを表し、
    Xは、−(CH −を表し、
    Rは、−NHCH −Y(ここでYは、
    Figure 0006940979
    を表し、式中GはI又はClである)を表し、
    nは、0から10の整数を表し、
    Zは、配位子を示し、OAc又はClである]
    で示されるクロリン金属錯体又はその薬理学的に許容される塩
    を有効成分として含有する、超音波化学療法(STD:Sonodynamic Therapy)用の抗菌剤。
  6. 式(I)が、次式(I)−A型:
    Figure 0006940979
    (式中、M、X、R、G、Z及びnは、前記定義と同一である)、又は
    次式(I)−B型:
    Figure 0006940979
    (式中、M、X、R、G、Z及びnは、前記定義と同一である)
    で示される請求項5に記載の抗菌剤。
  7. 注射剤の形態にある、請求項1又は2に記載の超音波化学療法(STD:Sonodynamic Therapy)用の癌疾患治療用剤。
  8. 軟膏剤の形態にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波化学療法(STD:Sonodynamic Therapy)用の癌疾患治療剤、皮膚疾患治療用剤又は抗菌剤。
  9. ローション剤の形態にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波化学療法(STD:Sonodynamic Therapy)用の癌疾患治療剤、皮膚疾患治療用剤又は抗菌剤。
  10. 舌下錠の形態にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波化学療法(STD:Sonodynamic Therapy)用の癌疾患治療剤、皮膚疾患治療用剤又は抗菌剤。
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