JP6938943B2 - 透明物品の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、透明物品の評価方法に関する。
従来、表示装置の視認性を向上する観点から、表示装置の表示面上に反射防止層やアンチグレア層を設けることが提案されている。例えば、特許文献1には、基材の上に低屈折率層からなる反射防止層を設けるとともに、低屈折率層の主面がアンチグレア処理された、反射防止機能と防眩機能とを兼ね備える反射防止層が記載されている。
特開平10−221506号公報
ところで、表示装置の表示面に配される透明物品は、当該透明物品を透過して見える像を人が見やすいと感じるものであることが好ましい。そして、透明物品の評価について、人の目による官能評価以外にも、測定装置を用いた評価についても行われている。しかしながら、測定装置を用いた評価では、人が表示装置の表示面を見ている状態を再現すること、すなわち、人の視覚に基づく画像認識(人の目の構造、目の働き、及び脳における処理を経た画像認識)を再現することは非常に困難である。そのため、測定装置を用いた場合、表示装置の表示面に配される透明物品に関して、人の視覚に基づく画像認識に基づいた像の見やすさを定量的に評価することが難しいという実情がある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、測定装置を用いた場合であっても、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価結果が得られる新規な透明物品の評価方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための透明物品の評価方法は、表側に位置する第1主面及び裏側に位置する第2主面を有する透明物品の評価方法であって、前記透明物品の前記第2主面側にパターンマスクを配置するとともに、前記パターンマスクを挟んで前記第2主面側に面光源を配置し、許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度内に前記透明物品の前記第1主面及び前記パターンマスクのトップ面が含まれるようにして、前記第1主面側から前記透明物品を撮像し、撮像することで得られた画像データを解析して得られる前記パターンマスクのピクセル輝度の標準偏差を、前記画像データを解析して得られる前記パターンマスクのピクセル輝度の平均値で除することによりスパークル値を求め、前記スパークル値に基づいて前記透明物品のぎらつきを評価する。
上記構成によれば、測定装置を用いた場合であっても、透明物品のスパークル現象によるぎらつきに関して、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価を行うことができる。
上記透明物品の評価方法において、前記透明物品を撮像する際のレンズの焦点位置を前記パターンマスクのトップ面に合わせることが好ましい。
上記構成によれば、測定装置を用いた場合であっても、人の視覚に基づく画像認識により近い測定結果が得られる。
本発明の透明物品の評価方法によれば、測定装置を用いた場合であっても、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価結果が得られる。
スパークル値測定の説明図。 パターンマスクの説明図。 クラリティ値測定の説明図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態の透明物品の評価方法について説明する。
表示装置の表示面に配される透明物品に関して、当該透明物品を透過して見える像を人が見やすいと知覚する要素の一つとして、スパークル現象によるぎらつきが少ないことが挙げられる。スパークル現象によるぎらつきは、以下のようにして生じていると考えられる。すなわち、表示装置の表示面に配した透明物品の表面に、アンチグレア面等の凹凸形状が存在していると、その凹凸形状がレンズとして働くことにより、表示装置の1ピクセル中の輝度にばらつきが生じる。人の視覚に基づく画像認識(人の目の構造、目の働き、及び脳における処理を経た画像認識)は、この輝度のばらつきを、様々な色のぎらつきと感じる。第1実施形態の透明物品の評価方法は、透明物品におけるスパークル現象によるぎらつきを定量的に評価するものである。以下、その詳細について説明する。
まず、評価対象となる透明物品について説明する。
透明物品は、表側に位置する第1主面と、裏側に位置する第2主面とを有するシート状又は板状をなしている。透明物品は、例えば、表示装置の表示面に配されて使用される。透明物品は、表示装置の表示面の上に取り付けられる部材であってもよい。すなわち、透明物品は、表示装置に事後的に取り付けられる部材であってもよい。
透明物品の材質は特に限定されるものではない。透明物品の材質としては、例えば、ガラス、及び樹脂が挙げられる。透明物品の材質は、ガラスであることが好ましく、ガラスとしては、例えば、無アルカリガラス、アルミノシリケートガラス、ソーダライム、化学強化ガラス等の公知のガラスを用いることができる。なお、公知のガラスのなかでも、アルミノシリケートガラスを用いること、特に、質量%で、SiO:50〜80%、Al:5〜25%、B:0〜15%、NaO:1〜20%、KO:0〜10%を含有する化学強化ガラスを用いることが好ましい。
透明物品は、少なくとも第1主面に、透光性のアンチグレア面を有する。また、透明物品は、第2主面に、アンチグレア面を有するものであってもよい。アンチグレア面の構造は特に限定されるものではない。アンチグレア面としては、例えば、コーティング剤を塗布する処理により形成されるアンチグレア面、及びブラスト処理やエッチング処理により形成されるアンチグレア面が挙げられる。また、透明物品は、反射防止層や防汚層等のその他の層を有するものであってもよい。
次に、第1主面側から透明物品を見た場合における透明物品のぎらつきを評価する評価方法について説明する。
図1は、透明物品の評価方法に用いられる測定装置の概略図である。図1に示すように、面光源10の上にパターンマスク11を配置するとともに、パターンマスク11の上に、アンチグレア面を有する第1主面1aの反対側の面である第2主面1bがパターンマスク11側を向くようにして透明物品1を配置する。すなわち、透明物品1の第2主面1b側にパターンマスク11を配置するとともに、パターンマスク11を挟んで、透明物品1の第2主面1b側に面光源10を配置する。そして、透明物品1の第1主面1a側に所定の焦点距離のレンズを有する光検出器12を配置する。なお、透明物品1の第1主面1aが、表示装置の外側となる。
面光源10としては、単色の面光源を用いる。パターンマスク11としては、例えば、ピクセルサイズが10〜100μm×10〜100μm、ピクセルピッチが30〜300μmの85〜800ppiのパターンマスクを用いる。
光検出器12のレンズとして、焦点距離が例えば、80〜150mmのレンズを用いる。光検出器12のレンズの絞り径を例えば、3〜5mmに設定する。また、光検出器12のピクセルサイズを例えば、2〜4μm×2〜4μmに設定する。そして、許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度内に、透明物品1の第1主面1a及びパターンマスク11のトップ面11aが共に含まれる位置となるように、パターンマスク11及び透明物品1を配置する。なお、人の視覚に基づく画像認識により近い測定結果が得られやすくなることから、透明物品1の第1主面1a及びパターンマスク11のトップ面11aを、許容錯乱円径40〜60μmにおける前方被写界深度内に位置させることが好ましく、許容錯乱円径50〜55μmにおける前方被写界深度内に位置させることがより好ましい。
具体的な配置構成の一例としては、図2に示すように、ピクセルサイズ10μm×40μm、ピクセルピッチ50μmの500ppiのパターンマスクを用いることが好ましい。光検出器12としては、SMS−1000(Display−Messtechnik&Systeme社製)を用いる。そして、図1に示すように、光検出器12のレンズの焦点距離を100mmに設定し、レンズ絞り径を4.5mmに設定する。また、光検出器12のセンサーサイズは1/3型であり、ピクセルサイズは3.75μm×3.75μmである。そして、焦点位置にトップ面11aが位置するようにパターンマスク11を配置するとともに、パターンマスク11のトップ面11aから第1主面1aまでの距離が1mmとなるように透明物品1を配置する。
次に、透明物品1の第1主面1aに対して、パターンマスク11を介して面光源10からの光を照射し、光検出器12により、透明物品1を撮像し、透明物品1の第1主面1aの画像データを取得する。上記画像データは、パターンマスク11の1ピクセル当たり20ピクセル以上となる解像度であることが好ましい。そして、得られた画像データを解析して、パターンマスク11の各ピクセルのピクセル輝度を求める。次いで、ピクセル間のピクセル輝度の標準偏差及びピクセル輝度の平均値を求める。得られたピクセル間のピクセル輝度の標準偏差及びピクセル輝度の平均値に基づいて、下記式(1)によりスパークル値を算出する。ピクセル間のピクセル輝度の標準偏差及びピクセル輝度の平均値の測定は、例えば、SMS−1000のスパークル測定モード(ソフトウェア Sparkle measurement system)により測定することができる。
スパークル値=[パターンマスクのピクセル輝度の標準偏差]/[パターンマスクのピクセル輝度の平均値] ・・・(1)
上記式(1)により算出されたスパークル値は、透明物品1について、人が知覚するぎらつきと相関関係を有している。具体的には、上記スパークル値が高いほど、人はぎらつきが大きいと知覚しやすい、という相関関係を有している。したがって、上記スパークル値を用いることにより、透明物品1のスパークル現象によるぎらつきに関して、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価を行うことができる。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)透明物品1の第2主面1b側にパターンマスク11を配置するとともに、パターンマスク11を挟んで第2主面1b側に面光源10を配置する。許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度内に透明物品1の第1主面1a及びパターンマスク11のトップ面11aが含まれるようにして、第1主面1a側から透明物品1を光検出器12により撮像する。撮像することで得られた画像データを解析して得られるパターンマスク11のピクセル輝度の標準偏差を、画像データを解析して得られるパターンマスク11のピクセル輝度の平均値で除することによりスパークル値を求める。スパークル値に基づいて透明物品1のぎらつきを評価する。
上記構成によれば、測定装置を用いた場合であっても、透明物品のスパークル現象によるぎらつきに関して、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価を行うことができる。
(2)透明物品1を撮像する際のレンズの焦点位置をパターンマスク11のトップ面11aに合わせる。
上記構成によれば、測定装置を用いた場合であっても、人の視覚に基づく画像認識により近い測定結果が得られる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態の透明物品の評価方法について説明する。
表示装置の表示面に配される透明物品に関して、当該透明物品を透過して見える像を人が見やすいと知覚する要素の一つとして、映り込みが抑えられていることが挙げられる。第2実施形態の透明物品の評価方法は、スパークル現象によるぎらつきを定量的に評価することに加えて、透明物品における映り込みを定量的に評価するものである。
スパークル現象によるぎらつきの評価方法は、第1実施形態の評価方法と同様である。以下、第1主面側から透明物品を見た場合における映り込みを評価する評価方法について説明する。なお、評価対象となる透明物品は、第1実施形態において説明した透明物品と同様である。
図3に示すように、黒色材20(例えば、厚さ5mm以上の黒色ガラス)上に、アンチグレア面を有する第1主面1aが上側に位置するように透明物品1を配置する。また、透明物品1の第1主面1a側に、ライン光源21、及び所定の焦点距離のレンズを有する光検出器22をそれぞれ配置する。光検出器22としては、SMS−1000(Display−Messtechnik&Systeme社製)を用いる。
ライン光源21は、透明物品1の厚さ方向と平行な方向(第1主面1aの法線方向)に対して一方側(マイナス方向)に第1角度Θi傾いた位置に配置される。第1角度Θiは、例えば、1〜5°の範囲とする。光検出器22は、透明物品1の厚さ方向と平行な方向に対して他方側(プラス方向)に第2角度Θr傾いた位置に配置される。第2角度Θrは、例えば、1〜5°の範囲とする。光検出器22のレンズから透明物品1の第1主面1aまでの距離は、例えば、300〜500mmの範囲とする。光検出器22のレンズとしては、例えば、焦点距離10〜20mmのレンズを用いる。なお、ライン光源21と、光検出器22は、透明物品1の第1主面1aの同一法平面内に配置されている。具体的な配置構成の一例としては、ライン光源21を第1角度Θiが3°となる位置に配置するとともに、焦点距離16mmのレンズを有する光検出器22を、透明物品1の第1主面1aから410mmの位置にレンズが位置するように配置する。
次に、透明物品1の第1主面1aに対してライン光源21からの光を照射する。そして、光検出器22により、透明物品1の第1主面1aの画像データを取得するとともに、その画像データを解析して、第1主面1aに映り込んだ像の「−5°≦Θ*(=Θr−Θi)≦5°」の範囲における輝度分布データを測定する。得られた輝度分布データより求められる全反射光の輝度及び正反射成分の輝度に基づいて、下記式(2)によりクラリティ値を算出する。
クラリティ値(%)=[正反射成分の輝度]/[全反射光の輝度]×100 ・・・(2)
輝度分布データの測定は、例えば、SMS−1000の反射分布測定モード(ソフトウェア Sparkle measurement system)により測定することができる。なお、正反射成分の輝度とはピーク輝度の半値幅の範囲の輝度を表す。
上記式(2)により算出されたクラリティ値は、透明物品1について、人が知覚する映り込みと相関関係を有している。具体的には、クラリティ値が高いほど、人は映り込みが大きいと知覚しやすい、という相関関係を有している。したがって、上記クラリティ値を用いることにより、透明物品1の映り込みに関して、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価を行うことができる。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(3)透明物品の評価方法は、透明物品1のぎらつきの評価に加えて、透明物品1の第1主面1aに光源を映り込ませた像の輝度分布データから得られる全反射光の輝度に対する正反射成分の割合として求められるクラリティ値に基づいて、透明物品1の映り込みを評価する。
上記構成によれば、透明物品の映り込みに関して、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価を行うことができる。
以下に試験例を挙げ、上記実施形態をさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
<試験1>
光学特性の異なる7種類の透明物品A〜Gを用意し、各透明物品のスパークル値を測定した。また、各透明物品のぎらつきについて、人の視覚に基づく官能評価を行い、官能評価の結果と測定されたスパークル値とを比較した。参考として、各透明物品のGloss値を測定し、測定されたGloss値と、ぎらつきの官能評価の結果とを比較した。
(透明物品A〜D)
厚さ1mmのシート状のガラス基材(日本電気硝子社製:T2X−1)の表面に対して、スプレーコーティング装置を用いて、スプレーコート法によりアンチグレア面を形成することによりGloss値が異なる透明物品A〜Dを作製した。コーティング剤としては、水を含む液状媒体にアンチグレア膜の前駆体(テトラエトキシシラン)を溶解することで調製したコーティング剤を用いた。また、スプレー時間、焼成温度、及び焼成時間を変えることで4種類のGloss値の異なる透明物品A、B、C、Dを作製した。
(透明物品E〜G)
エッチング法により形成されたアンチグレア面を有するGloss値の異なる3種類のガラス物品をそれぞれ透明物品E〜Gとして用いた。
(スパークル値の測定)
SMS−1000(Display−Messtechnik&Systeme社製)を用いて、スパークル測定モードにより透明物品A〜Gのスパークル値を測定した。焦点距離100mmのレンズを用い、レンズ絞り径を4.5mm又は7.5mmに設定した。また、光検出器のセンサーサイズは1/3型であり、ピクセルサイズは3.75μm×3.75μmである。そして、焦点位置にトップ面が位置するようにパターンマスクを配置するとともに、パターンマスクのトップ面から第1主面までの距離が1.0mmとなるように透明物品A〜Gを配置した。
なお、レンズ絞り径を4.5mmに設定した場合には、パターンマスクのトップ面及び透明物品の第1主面は共に、許容錯乱円径53μmにおける前方被写界深度内に位置する。一方、レンズ絞り径を7.5mmに設定した場合には、パターンマスクのトップ面のみが許容錯乱円径53μmにおける前方被写界深度内に位置し、透明物品の第1主面は上記前方被写界深度の外に位置する。より具体的に説明すると、上記の各構成の配置は、レンズ絞り径を7.5mmに設定した場合において、許容錯乱円径80μmにおける前方被写界深度内には、パターンマスクのトップ面及び透明物品の第1主面が共に含まれるものの、許容錯乱円径75μm以下における前方被写界深度内には透明物品の第1主面が含まれない配置になっている。
したがって、レンズ絞り径を4.5mmに設定して測定したスパークル値は、パターンマスクのトップ面及び透明物品の第1主面を許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度内に位置させて測定したスパークル値となる。そして、レンズ絞り径を7.5mmに設定して測定したスパークル値は、透明物品の第1主面を許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度の外に位置させて測定したスパークル値となる。
(Gloss値の測定)
JIS Z8741(1997)に準拠して、透明物品A〜GのGloss値(%)を測定した。その結果を表1に示す。
(官能評価との比較)
20人のパネラーが、透明物品A〜Gのアンチグレア面が形成されている側と反対側からライトを当てつつ、アンチグレア面が形成されている側の主面を観察し、透明物品A〜Gについて、ぎらつきが少ないと感じた順にそれぞれ順位付けを行った。そして、各透明物品について全パネラーが付した順位の数値を合計し、その合計値が少ないものほど、ぎらつきが少ないとして、透明物品A〜Gをぎらつきが少ない順に並べた。その結果を表2に示す。
また、測定されたスパークル値が小さい順に透明物品A〜Gを並べ、そのスパークル値に基づく順番と、官能評価に基づく順番とを比較した。測定されたGloss値が小さい順に透明物品A〜Gを並べ、そのGloss値に基づく順番と、官能評価に基づく順番とを比較した。その結果を表2に示す。
Figure 0006938943
Figure 0006938943
表2に示すように、パターンマスクのトップ面及び透明物品の第1主面を許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度内に位置させて測定したスパークル値(レンズ絞り径4.5mm)に基づく順番は、官能評価に基づく順番と一致した。一方、透明物品の第1主面を許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度の外に位置させて測定したスパークル値(レンズ絞り径7.5mm)に基づく順番、及びGloss値に基づく順番は、官能評価に基づく順番と一致しなかった。この結果から、パターンマスクのトップ面及び透明物品の第1主面を許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度内に位置させて測定したスパークル値を用いることにより、透明物品のスパークル現象によるぎらつきに関して、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価を行うことができることが分かる。
<試験2>
光学特性の異なる4種類の透明物品H〜Kを用意し、各透明物品のクラリティ値を測定した。また、各透明物品の映り込みについて、人の視覚に基づく官能評価を行い、官能評価の結果と測定されたクラリティ値とを比較した。参考として、各透明物品のGloss値を測定し、測定されたGloss値と、映り込みの官能評価の結果とを比較した。
(透明物品H〜K)
厚さ1.3mmのシート状のガラス基材(日本電気硝子社製:T2X−1)の表面に対して、スプレーコーティング装置を用いて、スプレーコート法によりアンチグレア面を形成することにより映り込み状態が異なる透明物品H〜Kを作製した。コーティング剤としては、水を含む液状媒体にアンチグレア膜の前駆体(テトラエトキシシラン)を溶解することで調製したコーティング剤を用いた。
(クラリティ値の測定)
SMS−1000(Display−Messtechnik&Systeme社製)を用いて、反射分布測定モードにより透明物品H〜Kのクラリティ値(%)を測定した。なお、焦点距離16mmのレンズを用い、第1角度Θiを3°、透明物品の第1主面からレンズの距離を410mmに設定した。また、クラリティ値の測定は、透明物品のアンチグレア面が形成されている側の主面をSMS−1000のレンズ側に向けた状態として行った。クラリティ値の測定結果を表3に示す。
(Gloss値の測定)
JIS Z8741(1997)に準拠して、透明物品H〜KのGloss値(%)を測定した。その結果を表3に示す。
(官能評価との比較)
20人のパネラーが、透明物品H〜Kのアンチグレア面が形成されている側の主面を観察し、透明物品A〜Gについて、映り込みが少ないと感じた順にそれぞれ順位付けを行った。そして、各透明物品について全パネラーが付した順位の数値を合計し、その合計値が少ないものほど、映り込みが少ないとして、透明物品H〜Kを映り込みが少ない順に並べた。その結果を表4に示す。
そして、測定されたクラリティ値が小さい順に透明物品H〜Kを並べ、そのクラリティ値に基づく順番と、官能評価に基づく順番とを比較した。また、測定されたGloss値が大きい順に透明物品H〜Kを並べ、そのGloss値に基づく順番と、官能評価に基づく順番とを比較した。その結果を表4に示す。
Figure 0006938943
Figure 0006938943
表4に示すように、クラリティ値に基づく順番は、官能評価に基づく順番と一致した。一方、Gloss値に基づく順番は、官能評価に基づく順番と一致しなかった。この結果から、クラリティ値を用いることにより、透明物品の映り込みに関して、人の視覚に基づく画像認識に近い定量的な評価を行うことができることが分かる。
1…透明物品、1a…第1主面、1b…第2主面、10…面光源、11…パターンマスク、11a…トップ面、12,22…光検出器、20…黒色材、21…ライン光源。

Claims (2)

  1. 表側に位置する第1主面及び裏側に位置する第2主面を有する透明物品の評価方法であって、
    前記透明物品の前記第2主面側にパターンマスクを配置するとともに、前記パターンマスクを挟んで前記第2主面側に面光源を配置し、
    許容錯乱円径30〜70μmにおける前方被写界深度内に前記透明物品の前記第1主面及び前記パターンマスクのトップ面が共に含まれるようにして、前記第1主面側から前記透明物品を撮像し、
    撮像することで得られた画像データを解析して得られる前記パターンマスクのピクセル輝度の標準偏差を、前記画像データを解析して得られる前記パターンマスクのピクセル輝度の平均値で除することによりスパークル値を求め、
    前記スパークル値に基づいて前記透明物品のぎらつきを評価することを特徴とする透明物品の評価方法。
  2. 前記透明物品を撮像する際のレンズの焦点位置を前記パターンマスクのトップ面に合わせることを特徴とする請求項1に記載の透明物品の評価方法。
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