JP6938395B2 - 減速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、減速装置に関する。
以前より、内歯歯車と、内歯歯車に内接噛合する外歯歯車と、外歯歯車を揺動させる偏心体とを備えた偏心揺動型減速装置がある。特許文献1には、偏心揺動型減速装置において内歯歯車及び外歯歯車などの歯車を樹脂から構成することが示されている。
特開平7−243486号公報
樹脂製の内歯歯車は、一般に金属製に比べて剛性が低下する。一方、内歯歯車はボルト等の連結部材を介してカバー部材に連結され、連結部材が有る範囲と無い範囲とで剛性に差が生じる。そして、このような剛性の差によって、樹脂から構成した内歯歯車においては、一部の内歯に大きな摩耗が発生しやすいという課題があった。
このような課題は、単純遊星歯車装置などの減速装置でも同様に生じる。
本発明は、内歯歯車を樹脂から構成しても、内歯の摩耗量が増大することを抑制できる減速装置を提供することを目的とする。
本発明は、内歯歯車と、前記内歯歯車に内接噛合する外歯歯車と、前記内歯歯車に連結されるカバー部材と、を備える減速装置であって、
前記内歯歯車と前記カバー部材とは、互いが周方向に離れて配置される複数の連結部材により連結され、
前記内歯歯車は、樹脂から構成され、かつ、内周部に、各々の径方向外方に前記連結部材の配置箇所が含まれる複数の第1領域と、隣り合う2つの前記第1領域の間に各々が位置する複数の第2領域とを有し、
前記第2領域の内歯は樹脂から構成され、前記第1領域の内歯は前記第2領域の内歯よりも硬度の高い素材から構成されている。
本発明によれば、樹脂から内歯歯車を構成しても、内歯の摩耗量が増大することを抑制できるという効果が得られる。
本発明に係る実施形態1の偏心揺動型減速装置を示す断面図である。 図1の偏心揺動型減速装置を外ピンの箇所で切断した断面図である。 図1の内歯歯車を示す図である。 実施形態1の内歯歯車と外歯歯車との噛合構造を示す図(A)及びその一部拡大図(B)である。 比較例の内歯歯車と外歯歯車との噛合構造を示す図である。 本発明に係る実施形態2の内歯歯車を示す図である。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明に係る実施形態1の偏心揺動型減速装置を示す断面図である。図2は、偏心揺動型減速装置を外ピンの箇所で切断した断面図である。図3は、図1の内歯歯車を示す図である。図4は、実施形態1の内歯歯車と外歯歯車との噛合構造を示す図(A)及びその一部拡大図(B)である。図3及び図4において、煩雑を避けるため一部の内歯s、s1にのみ符号を付してある。本明細書では、偏心揺動型減速装置1の回転軸O1に沿った方向を軸方向、回転軸O1に垂直な方向を径方向、回転軸O1を中心とする回転方向を周方向と定義する。
実施形態1の偏心揺動型減速装置1は、第1偏心体12b及び第2偏心体12cを有する偏心体軸12、第1外歯歯車14、第2外歯歯車16、内歯歯車18、並びに、内ピン20bを有するキャリア体20を備える。さらに、偏心揺動型減速装置1は、第1カバー部材22、第2カバー部材24、第3カバー部材26及び軸受け31、32、34、35、37、38を備える。
偏心体軸12は、回転軸O1が中心軸線と重なる軸部12aと、回転軸O1から偏心して設けられた第1偏心体12b及び第2偏心体12cとを有し、これらが一体的に形成された部材である。第1偏心体12b及び第2偏心体12cは、回転軸O1に垂直な断面が円形であり、偏心体軸12が回転することで互いに異なる位相で偏心回転する。なお、軸部12aに、別体に形成された第1偏心体12b及び第2偏心体12cが連結される構成としてもよい。
第1外歯歯車14は第1偏心体12bに軸受け31を介して組み込まれ、偏心体軸12が回転することで揺動する。第2外歯歯車16は第2偏心体12cに軸受け32を介して組み込まれ、偏心体軸12が回転することで、第1外歯歯車14と異なる位相で揺動する。第1外歯歯車14には、複数の内ピン20bをそれぞれ通す複数の内ピン孔14hが互いに周方向に離間して設けられている(図4を参照)。同様に、第2外歯歯車16には、複数の内ピン20bをそれぞれ通す複数の内ピン孔16hが互いに周方向に離間して設けられている。各内ピン20bは、第1外歯歯車14の内ピン孔14hと、第2外歯歯車16の内ピン孔16hとに通される。第1外歯歯車14と第2外歯歯車16との間にはサシワ28が配置されて間隔が設けられている。
内歯歯車18は、環状体の径方向内側に複数の内歯s、s1が設けられた歯車であり、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16を内接噛合する。内歯歯車18は、内歯歯車本体18aと、内歯s1として機能する複数の外ピン18bとを有する。外ピン18bは、本発明に係るピン部材の一例に相当する。内歯歯車18の環状体には、軸方向に貫通する複数の連結部材孔hが設けられている。複数の連結部材孔hは、互いに周方向に離れて(例えば等間隔に離れて)設けられている(図4を参照)。連結部材孔hは、連結部材Bとして例えばボルトが通されるボルト孔である。内歯s、s1の詳細については後述する。
キャリア体20は、複数の内ピン20bと、回転軸O1が中心軸線と重なる軸部20aとが一体的に形成された部材である。キャリア体20は、内ピン20bを介して第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16に係合し、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16の回転運動を導く。なお、キャリア体20は、内ピン20bと別体に形成され、キャリア体20に対して内ピン20bが回転可能に連結される構成としてもよい。
第1カバー部材22は、内歯歯車18、第1外歯歯車14、第2外歯歯車16及び内ピン20bの軸方向の一方(負荷側)を覆い、第2カバー部材24はこれらの軸方向の他方(入力側)を覆う。第1カバー部材22及び第2カバー部材24は、内歯歯車18に複数の連結部材(ボルト等)Bを介して連結される。
第1カバー部材22は、一部が軸受け34、35を介してキャリア体20の軸部20aを回転自在に支持している。軸方向の一方(負荷側)において、第1カバー部材22とキャリア体20の軸部20aとの間には、軸受け34、35の一部を覆う第3カバー部材26が設けられている。第3カバー部材26はネジnaを介して第1カバー部材22に固定されている。
第2カバー部材24は、一部が軸受け37、38を介して偏心体軸12の軸部12aを回転自在に支持している。軸受け38は、第2カバー部材24のネジ孔に螺着されたプレッシャスクリューnbから圧力が加えられて固定されている。
上記構成のうち、内歯歯車18は、外ピン18bを除いて、樹脂から構成されている。この樹脂材料としては、FRP(Fiber-Reinforced Plastic)又はCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)などの高い強度を有する材料を適用できる。しかし、これに限られず、内歯歯車18の樹脂材料としては、単一素材である樹脂、紙ベーク材又は布ベーク材など、様々な樹脂材料を適用してもよい。
外ピン18bは、金属から構成され、内歯歯車本体18aの内歯sよりも高い硬度を有する。外ピン18bの素材としては、鉄系の金属、アルミ、アルミ合金、マグネシウム合金など、様々な金属、あるいは、セラミック等を適用できる。また、外ピン18bは、金属に限られず、内歯歯車本体18aの内歯sよりも硬度が高ければ、内歯sとは別素材の樹脂を適用してもよい。
第1偏心体12b及び第2偏心体12cを含む偏心体軸12、第1外歯歯車14、第2外歯歯車16、サシワ28、内ピン20bを含むキャリア体20、第1カバー部材22、第2カバー部材24並びに第3カバー部材26は、樹脂から構成される。これらの樹脂材料としては、FRP、CFRP、紙ベーク材、布ベーク材、単一素材である樹脂など、様々な材料を適用してもよい。また、これらの構成要素は、アルミ、アルミ合金、マグネシウム合金など、金属から構成してもよい。また、これらの構成要素は鉄より比重の低い金属から構成してもよい。
ネジna、プレッシャスクリューnb、連結部材B、及び軸受け31、32、34、35、37、38は、金属から構成されるが、これらもFRP及びCFRP等の樹脂から構成してもよい。
<動作説明>
上記のような構成により、偏心体軸12が回転すると第1偏心体12b及び第2偏心体12cが偏心回転し、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16が180度の位相差で揺動される。2つの外歯歯車(第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16)があることで、伝達容量の増大及び強度の維持が図られ、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16が互いに180度の位相差で揺動することで、偏心揺動型減速装置1の回転バランスを保つことができる。
第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16は、内歯歯車18に内接噛合しており、内歯歯車18は第1カバー部材22及び第2カバー部材24と連結されている。このため、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16は、偏心体軸12が1回転するごとに、内歯歯車18に対して歯数差分だけ相対回転(自転)する。第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16の自転成分は、内ピン20bを介してキャリア体20に伝達される。これらの結果、偏心体軸12の回転運動が、1/(第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16の共通の歯数)の減速比で減速されて、キャリア体20の回転として取り出すことができる。
<内歯歯車の詳細>
内歯歯車18の内周部には、図3に示すように、複数の第1領域W1と複数の第2領域W2とが設けられている。前述したように、内歯歯車18は、内歯歯車本体18a及び複数の外ピン18bを有する。内歯歯車本体18aは、複数の内歯s、s1が内周側に配置される環状体と、第2領域W2の複数の内歯sとを含む部材である。内歯歯車本体18aの第1領域W1には、外ピン18bを保持するピン溝が形成されており、ピン溝に内歯s1として機能する外ピン18bが回転自在に支持されている。外ピン18bは、図2に示すように、内歯歯車本体18aの軸方向の幅よりも長く、第1カバー部材22及び第2カバー部材24に設けられたピン溝22f、24fに端部が挿入されて脱落しないように保持されている。
各第1領域W1は、径方向の外方に連結部材Bの配置箇所(連結部材孔h)を含む領域である。各第1領域W1には、第2領域W2の内歯sよりも硬度の高い素材で形成れた内歯s1(外ピン18b)が設けられている。各第1領域W1は、内歯歯車18の中心軸線(回転軸O1)と、対応する1つの連結部材孔hの中心線とを結んだ直線と交差する。
各第2領域W2は、隣り合う2つの第1領域W1の間に位置する領域であり、各第2領域W2には複数の内歯sが設けられている。複数の内歯sは内歯歯車本体18aに一体的に形成されている。なお、本実施形態では、全ての第1領域W1に内歯s1が設けられているが、連結部材孔hが多く形成される場合には、内歯s1が設けられない第1領域W1が有ってもよい。
内歯s及び硬度が高い内歯s1の各モジュール(周方向の大きさ)は等しい。実施形態1の内歯歯車18において、(内歯歯車18のピッチ円の円周)÷(内歯s、s1のピッチ)は、第1領域W1の数(連結部材孔hの数)の倍数ではない。すなわち、内歯s、s1の総数「46」は、第1領域W1の数「6」の倍数ではない。このように倍数でない場合、複数の第1領域W1を等間隔に設けると、各第1領域W1に設けられる内歯s1の配置は、複数の第1領域W1の間で非対称となる。そして、図3に示すように、境界線L1に内歯s1の歯先が近い第1領域W1と、境界線L1に内歯s1の歯底が近い第1領域W1とが生じる。ここで、境界線L1とは、内歯歯車18の中心軸線(回転軸O1)と、対応する1つの連結部材孔hの中心線とを結んだ線分を意味する。
このため、第1実施形態では、境界線L1に内歯s1の歯底よりも内歯s1の歯先が近い第1領域W1には、奇数(例えば1個)の内歯s1が設けられ、境界線L1に内歯s1の歯先よりも内歯s1の歯底が近い第1領域W1には、偶数(例えば2個)の内歯s1が設けられている。このように、内歯s1の数を設定することにより、偏心揺動型減速装置1が正回転したときと逆回転したときとで、内歯歯車18と第1外歯歯車14又は第2外歯歯車16との間で、対称的な噛合状態が得られる。これにより、回転方向に依存しない動作特性が実現される。
<比較例>
図5は、比較例の偏心揺動型減速装置の噛合構造を示す図である。比較例の偏心揺動型減速装置においては、本実施形態と同様に内歯歯車218が樹脂から構成され、連結部材孔h200を介して図示略のカバー部材にボルト等の連結部材を介して連結されている。また、内歯歯車218の全ての内歯は、本実施形態の内歯sと同様の硬度を有する。
比較例の偏心揺動型減速装置では、偏心体軸212が回転して外歯歯車214が揺動すると、外歯歯車214と内歯歯車218とは所定の噛合い範囲G1で噛合い、かつ、この噛合い範囲G1が周方向に移動する。内歯歯車218は、金属に比べて剛性の低い樹脂から構成される一方、6箇所の連結部材孔h200でカバー部材に連結されている。このため、連結部材孔h200が設けられている領域W3では、連結部材により固定されて高い剛性が得られ、外歯歯車214から大きな接触荷重を受けることになる。このため、領域W3の内歯が他の領域W4の内歯に比べて早く摩耗するという課題が生じる。
一方、図4に示した実施形態1の内歯歯車18においても、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16との噛合範囲が周方向に移動して、順次、噛合範囲が領域W1、W2と重なる。噛合範囲が領域W2にあるとき、内歯歯車18が金属に比べて剛性が低いため、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16から内歯sへの接触荷重は比較的に小さい。一方、噛合範囲が領域W1にあるとき、連結部材孔hの固定により剛性が高くなった第1領域W1の内歯s1には、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16から大きな接触荷重を受ける。しかし、第1領域W1には、外ピン18bによって構成される硬度の高い内歯s1が設けられているので、大きな接触荷重による摩耗を抑制することができる。したがって、内歯歯車18の内歯s、s1の摩耗の増大を抑制することができる。
以上のように、実施形態1の偏心揺動型減速装置1によれば、内歯歯車18が樹脂から構成されるので、装置の顕著な軽量化を図ることができる。さらに、内歯歯車18の内周部のうち、複数の第1領域W1に設けられる内歯s1が、複数の第2領域W2に設けられる内歯sよりも硬度が高く構成されている。よって、他の部位よりも大きな接触荷重を受ける内歯s1の摩耗を抑制し、全体的に内歯s、s1の摩耗が抑制され、内歯歯車18の寿命を延ばすことができる。また、硬度の高い内歯s1を金属の外ピン18bから構成しても、内歯歯車18のうち外ピン18bの体積割合は小さいので、内歯歯車18の軽量化を阻害することがない。
さらに、実施形態1の偏心揺動型減速装置1によれば、何れかの第1領域W1に設けられている内歯s1の数と、他の第1領域W1に設けられている内歯s1との数とが異なる。仮に、全ての第1領域W1の内歯s1の数を同数にしたとする。すると、前述したように、内歯の総数「46」が連結部材孔hの数「6」の倍数でない場合、各連結部材孔hと内歯s1の配置関係に、回転方向に依存する非対称性が生じてしまう。例えば、或る連結部材孔hの中心線よりも時計方向と反時計方向とで内歯s1が設けられる範囲が異なってしまう。しかし、実施形態1では、内歯s1の数を全ての第1領域W1で共通としないことで、このような回転方向に依存する非対称性を低減することができる。
具体的には、実施形態1では、対応する連結部材孔hの中心線と内歯歯車18の中心軸線とを結んだ境界線L1に歯底が近い内歯s1を有する第1領域W1には偶数の内歯s1が設けられている。一方、境界線L1に歯先が近い内歯s1を有する第1領域W1には奇数の内歯s1が設けられている(図3を参照)。このような内歯s1の歯数の設定により、正回転と逆回転とで対称的な噛合い特性を実現できる。
なお、複数の連結部材孔hが等間隔に設けられていない場合には、内歯s、s1の総数が連結部材孔hの数の倍数であっても、各第1領域W1の内歯s1の数を同一にすると、回転方向に依存する噛合い特性の非対称性が生じる場合がある。このような場合にも、或る第1領域W1の内歯sの数を適宜変更することで、回転方向に依存する噛合い特性の非対称性を低減することができる。
(実施形態2)
図6は、本発明に係る実施形態2の偏心揺動型減速装置の内歯歯車を示す図である。
実施形態2の偏心揺動型減速装置は、主に内歯歯車18Aの内歯s、s1の総数及び第1領域W1Aの内歯s1の数が、実施形態1と異なり、他の構成要素は実施形態1と同様である。以下、異なる構成要素のみを詳細に説明する。
実施形態2の内歯歯車18Aは、実施形態1と同様に、内歯歯車本体18Aaと、内歯s1を構成する複数の外ピン18Abとを有する。内歯歯車本体18Aaは、樹脂から構成され、外ピン18Abは、金属から構成される。外ピン18Abの素材は、実施形態1の外ピン18bと同様の変更が可能である。このような構成により、第1領域W1Aの内歯s1の硬度は、第2領域W2Aの内歯sの硬度よりも高くなる。
実施形態2の内歯歯車18Aは、(内歯歯車18Aのピッチ円の円周)÷(内歯s、s1のピッチ)=48であり、第1領域W1の数「6」(連結部材孔hの数「6」)の倍数である。すなわち、内歯s、s1の総数「48」が、第1領域W1の数「6」の倍数である。
複数の連結部材孔hが等間隔に設けられ、かつ、上記の関係が倍数である場合、各第1領域W1Aに設けられる内歯s1の配置は、複数の第1領域W1Aの間で対称的となる。このため、実施形態2では、各第1領域W1Aに設けられる内歯s1の数を同一(例えば1個)としている。さらに、各第1領域W1Aに設けられる内歯s1は、境界線L1を中心に対称的に配置されている。すなわち、境界線L1に歯先が位置するように、各第1領域W1Aの内歯s1が設けられている。なお、各第1領域W1Aに偶数個の内歯s1を設ける場合には、境界線L1に歯底が位置するように内歯s、s1を設ければよい。境界線L1とは、内歯歯車18Aの中心軸線(回転軸O1)と、対応する1つの連結部材孔hの中心線とを結んだ線分を意味する。
以上のように、実施形態2の偏心揺動型歯車装置によれば、(内歯歯車18Aのピッチ円の円周)÷(内歯s、s1のピッチ)が、第1領域W1Aの数(連結部材孔hの数)の倍数になっている。このため、複数の連結部材孔hが等間隔に設けられる場合に、各第1領域W1Aに設けられる内歯s1の配置を、複数の第1領域W1Aの間で対称的にすることができる。したがって、1つの連結部材孔hと、これに対応する第1領域W1Aの内歯s1との配置関係を、複数の第1領域W1Aの間で等しくできる。よって、内歯歯車18Aと第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16との噛合い特性を均一にすることができる。また、各第1領域W1Aの内歯s1を、境界線L1を中心に対称的に設けることで、正回転の運動と逆回転の運動とで内歯歯車18Aと第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16との噛合い特性を対称的にすることができる。
以上、本発明の各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、上記実施形態では、内歯歯車18、18Aの全ての連結部材孔hに対応する第1領域W1、W1Aに硬度の高い内歯が設けられているが、一部の第1領域W1、W1Aには硬度の高い内歯が設けられていなくてもよい。例えば、連結部材孔hが12個あっても、図3に示したように6箇の連結部材孔hに対応させて6個の第1領域W1のみを設けてもよい。また、上記実施形態では、複数の連結部材孔h及び複数の第1領域W1、W1Aが周方向に等間隔に設けられている構成を示したが、これらは等間隔でなくてもよい。また、連結部材Bはボルトに限られず、ネジ、連結ピンなど、適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、硬度の高い内歯s1が外ピン18b、18Abから構成される例を示した。しかし、硬度の高い内歯s1は、例えばピン形状でなく内歯形状の部材が内歯歯車本体に保持される構成としてもよいし、内歯歯車本体に固着されて内歯歯車本体と一体化された構成としてもよい。
また、上記実施形態では、1本の偏心体軸を減速機の軸心に配置した所謂センタークランク式の偏心揺動型減速装置を示した。しかし、本発明は、2個以上の偏心体軸が減速機の軸心からオフセットして配置された所謂振り分け型の偏心揺動型減速装置に適用してもよい。また、上記実施形態では、本発明に係る減速装置として、偏心揺動型減速装置を一例にとって説明したが、例えば単純遊星歯車装置においても、同様に本発明を適用できる。単純遊星歯車装置においては、遊星歯車が外歯歯車に相当する。また、上記実施形態では、外歯歯車として第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16を示したが、外歯歯車は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 偏心揺動型減速装置
12 偏心体軸
12b 第1偏心体
12c 第2偏心体
14 第1外歯歯車
16 第2外歯歯車
18、18A 内歯歯車
18a、18Aa 内歯歯車本体
18b、18Ab 外ピン(ピン部材)
20b 内ピン
20 キャリア体
22 第1カバー部材
24 第2カバー部材
h 連結部材孔
B 連結部材
s、s1 内歯
W1、W1A 第1領域
W2、W2A 第2領域
O1 回転軸
L1 境界線

Claims (5)

  1. 内歯歯車と、前記内歯歯車に内接噛合する外歯歯車と、前記内歯歯車に連結されるカバー部材と、を備える減速装置であって、
    前記内歯歯車と前記カバー部材とは、互いが周方向に離れて配置される複数の連結部材により連結され、
    前記内歯歯車は、樹脂から構成され、かつ、内周部に、各々の径方向外方に前記連結部材の配置箇所が含まれる複数の第1領域と、隣り合う2つの前記第1領域の間に各々が位置する複数の第2領域とを有し、
    前記第2領域の内歯は樹脂から構成され、前記第1領域の内歯は前記第2領域の内歯よりも硬度の高い素材から構成されている減速装置。
  2. 前記第1領域の内歯は、樹脂の内歯歯車本体に回転自在に支持されるピン部材である、
    請求項1記載の減速装置。
  3. 少なくとも2つの前記第1領域にそれぞれ設けられる内歯の数が異なる、
    請求項1又は請求項2に記載の減速装置。
  4. 前記複数の第1領域のうち、対応する前記連結部材の中心線と前記内歯歯車の中心軸線とを結んだ境界線に歯底が近い内歯を有する第1領域には偶数の内歯が設けられ、前記境界線に歯先が近い内歯を有する第1領域には奇数の内歯が設けられている、
    請求項3記載の減速装置。
  5. (前記内歯歯車のピッチ円の円周)÷(内歯のピッチ)が、前記第1領域の数の倍数である、
    請求項1又は請求項2に記載の減速装置。
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