JP6937462B2 - 電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法 - Google Patents

電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6937462B2
JP6937462B2 JP2017085304A JP2017085304A JP6937462B2 JP 6937462 B2 JP6937462 B2 JP 6937462B2 JP 2017085304 A JP2017085304 A JP 2017085304A JP 2017085304 A JP2017085304 A JP 2017085304A JP 6937462 B2 JP6937462 B2 JP 6937462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
filter
electric field
ion mobility
mobility spectrometer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017085304A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018185159A (ja
Inventor
裕介 塚本
裕介 塚本
佃 雅彦
雅彦 佃
塚原 法人
法人 塚原
竹志 山本
竹志 山本
太田 智浩
智浩 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2017085304A priority Critical patent/JP6937462B2/ja
Publication of JP2018185159A publication Critical patent/JP2018185159A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6937462B2 publication Critical patent/JP6937462B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Description

本発明は、電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法に関する。
特許文献1および特許文献2は、電界非対称性イオン移動度分光計を開示している。
電界非対称性イオン移動度分光計は、2種類以上の物質を含有する混合物から少なくとも1種類の物質を選択的に分離するために用いられる。分離された少なくとも1種類の物質は、電界非対称性イオン移動度分光計に含まれる検出器により検出される。
特許5221954号公報 特許5015395号公報
本発明の目的は、高い分離能力を有する電界非対称性イオン移動度分光計を提供することにある。
本発明による電界非対称性イオン移動度分光計は、2種類以上の物質を含有する混合物から少なくとも1種類の物質を選択的に分離するための電界非対称性イオン移動度分光計であって、
前記混合物に含有される2種類以上の物質をイオン化するためのイオン化装置、および
前記イオン化された2種類以上の物質から、前記少なくとも1種類の物質を選択するためのフィルタ、
を具備する。
ここで、
前記フィルタは、前記イオン化装置に隣接しており、
前記フィルタは、第1電極群および第2電極群を具備し、
前記フィルタは、第1電極、第2電極、第3電極、および第4電極を具備し、
前記第1電極群は、前記第1電極および前記第3電極を含み、
前記第2電極群は、前記第2電極および前記第4電極を含み、
第1〜第4電極は、前記イオン化装置から前記フィルタに向かう方向に平行な主面を有し、
前記第2電極は、前記第1電極および前記第3電極の間に位置しており、
前記第3電極は、前記第2電極および前記第4電極の間に位置しており、
前記第3電極は、前記第1電極と電気的に接続されており、
前記第4電極は、前記第2電極と電気的に接続されており、
前記第1電極および第2電極の間には、第1隙間が形成されており
前記第2電極および第3電極の間には、第2隙間が形成されており
前記第3電極および第4電極の間には、第3隙間が形成されており
前記第1電極群は、前記第2電極群から電気的に絶縁されており、かつ
前記第1電極は、その主面上に凸部を具備する。
本発明の趣旨には、上記の電界非対称性イオン移動度分光計を用いて、2種類以上の物質を含有する混合物から少なくとも1種類の物質を選択的に分離する方法も含まれる。
本発明は、高い分離能力を有する電界非対称性イオン移動度分光計を提供する。
図1は、電界非対称性イオン移動度分光計の模式図を示す。 図2は、電界の強度およびイオン移動度の比の間の関係を示すグラフである。 図3Aは、実施形態によるフィルタの模式図を示す。 図3Bは、第1電極〜第4電極の模式図を示す。 図4Aは、第1電極群に印加される非対称な交流電圧および時間の関係を示すグラフである。 図4Bは、第1電極群に印加される非対称な交流電圧および時間の関係を示すグラフである。 図4Cは、第1電極群に印加される非対称な交流電圧および時間の関係を示すグラフである。 図4Dは、第1電極群に印加される非対称な交流電圧および時間の関係を示すグラフである。 図5は、従来のフィルタに含まれる一対の平板状の電極の間における、2種類のイオン化されたガスの動きの模式平面図を示す。 図6は、実施形態によるフィルタに含まれる第1電極〜第4電極の間における、2種類のイオン化されたガスの動きの模式平面図を示す。 図7Aは、実施形態によるフィルタを製造する方法に含まれる1工程の模式図を示す。 図7Bは、図7Aに続き、実施形態によるフィルタを製造する方法に含まれる1工程の模式図を示す。 図7Cは、図7Bに続き、実施形態によるフィルタを製造する方法に含まれる1工程の模式図を示す。 図8は、電界シミュレーションにおける電極の平面図を示す。 図9は、電界シミュレーションにおける電電極の他の平面図を示す。 図10は、図8における電界分布の模式図を示す。 図11は、図9における電界分布の模式図を示す。 図12は、実施形態の第1変形例の模式図を示す。 図13は、実施形態の第2変形例の模式図を示す。 図14は、実施形態の第3変形例の模式図を示す。 図15は、実施形態の第4変形例の模式図を示す。 図16は、実施形態の第5変形例の模式図を示す。
以下、本発明の実施形態が、図面を参照しながら説明される。
まず、電界非対称性イオン移動度分光計(以下、「FAIMS」と呼ばれ得る)が説明される。
電界非対称性イオン移動度分光計は、2種類以上の物質を含有する混合物から少なくとも1種類の物質を選択的に分離するために用いられる。
図1は、電界非対称性イオン移動度分光計の模式図を示す。図1に示されるように、電界非対称性イオン移動度分光計は、イオン化装置301およびフィルタ302を具備する。イオン化装置301を用いて、混合物に含有される2種類以上の物質がイオン化される。フィルタ302を介して、イオン化された2種類以上の物質から少なくとも1種類の物質が選択される。
(イオン化装置301)
イオン化装置301に供給される混合物は、液体または気体である。本明細書では、混合物は、3種類のガス202〜204を含有することとする。ガス202〜204は、イオン化装置301を用いてイオン化される。
イオン化装置301の詳細については、特許文献1および特許文献2を参照せよ。これらの文献は、参考として本明細書に援用される。
(フィルタ302)
次に、イオン化されたガス202〜204は、イオン化装置301に隣接して配置されたフィルタ302に供給される。
フィルタ302は、互いに平行に配置された第1電極201aおよび第2電極201bを具備する。第1電極201aは接地されている。一方、第2電極201bは、電源205に接続されている。電源205は、非対称な交流電圧を第2電極201bに印加するために用いられる。非対称な交流電圧には、補償電圧CVが重畳され得る。第2電極201bに印加される非対称な交流電圧については、後述される。
接地された第1電極201aおよび非対称な交流電圧が印加される第2電極201bの間に、イオン化された3種類のガス202〜204が供給される。3種類のガス202〜204は、第1電極201aおよび第2電極201bの間で生じた電界の影響を受ける。
図2は、電界の強度およびイオン移動度の比の間の関係を示すグラフである。図2に含まれる符号701に示されるように、イオン化されたガスの中には、電界の強度が増すと、より活発に移動するものもある。300未満の質量電荷比(mass-to-charge ratio)を有するイオンは、このような動きを示す。
図2に含まれる符号702に示されるように、イオン化されたガスの中には、電界の強度が増すと、より活発に移動するが、さらに電界の強度を増すと、移動度合いが低下するものもある。
図2に含まれる符号703に示されるように、イオン化されたガスの中には、電界の強度が増すと、移動度合いが低下するものもある。300以上の質量電荷比(mass−to−charge ratio)を有するイオンは、このような動きを示す。
このような特性の違いのため、図1に示されるように、3種類のガス202〜204がフィルタ302の内部で異なる方向に進行する。ガス203のみがフィルタ302から排出される一方、ガス202は第1電極201aの表面にトラップされ、かつガス204は第2電極201bの表面にトラップされる。このようにして、3種類のガスからガス203のみが選択的に分離される。言い換えれば、ガス203のみがフィルタ302から排出される。
分離されることになるイオンの種類に応じて、電界の強度が適切に設定される。
次に、本実施形態による電界非対称性イオン移動度分光計の特徴が、以下、説明される。
本実施形態による電界非対称性イオン移動度分光計は、フィルタ302の構造によって特徴づけられる。
図3Aは、本実施形態によるフィルタ302の模式図を示す。図3Aに示されるように、フィルタ302は、第1電極群102および第2電極群103を具備する。言うまでもないが、本実施形態によるフィルタ302は、電界非対称性イオン移動度分光計に含まれる。図3Aに含まれる矢印Xは、平板状の第1電極106aの法線(すなわち、紙面左右方向)に平行である。矢印Yは、混合物の流れ方向(すなわち、紙面手前奥方向)に平行である。矢印Zは、下側絶縁性基板101の法線(すなわち、紙面上下方向)に平行である。
フィルタ302は、第1電極106a、第2電極106b、第3電極106c、および第4電極106dを具備している。
第1電極群102は、第1電極106aおよび第3電極106cを含む。第2電極群103は、第2電極106bおよび第4電極106dを含む。フィルタ302の内部において、第1電極群102は、第2電極群103から電気的に絶縁されている。
各第1〜第4電極106a〜106dは、イオン化装置301からフィルタ302に向かう方向(すなわち、混合物の流れ方向)に平行な主面を有している。図3Aに含まれる黒色の矢印は、混合物の流れ方向(すなわち、イオン化装置301からフィルタ302に向かう方向)を示している。
図3Bは、第1〜第4電極106a〜106dの模式図を示す。図3Bに示されるように、各第1〜第4電極106a〜106dは、主面130に対して垂直に凸部131を具備する。具体的には、凸部131は、X方向に向けて突出している。凸部131の長手方向はZ軸方向に沿って伸び出ている。このため、本明細書においては、凸部131は、「伸び出た突起(elongated protrusion)」とも呼ばれ得る。凸部131の先端では平坦部132と比べて大きな電界が発生する。図2に示されるように、電界が大きくなるにつれ、イオン移動度の差がより大きくなる。従って、凸部131は、フィルタ302のイオン分離能力を向上させる。
凸部131によるイオン分離能力の向上を確認するために、本発明者らは、有限要素法に基づく電界シミュレーションを用いて、2つの隣接する電極106の間に発生する電界を解析した。図8および図9は、電界シミュレーションにおける電極106の平面図を示す。図8では、第1電極106aの右側の面に設けられた凸部131が、第2電極106bの左側の面に設けられた凸部131に向かい合っている。図9では、第1電極106aの右側の面に設けられた凸部131は、第2電極106bの左側の面に設けられた2つの隣接する凸部131の中点に向かい合っている。図8および図9に示されるように、電極106は、曲率半径Rを有している。2つの隣接する電極106の距離は、「GAP」と称される。GAPは、後に詳細に説明される。図8および図9において、凸部131の先端140における電界強度が最大電界強度として解析された。同様に、図8において、向かい合う2つの凸部131の中点141における電界強度が中央地点電界強度として解析された。図9においては、第1電極106aの凸部131および第2電極106bに設けられた2つの隣接する凸部131の中点の間の中点141における電界強度が中央地点電界強度として解析された。以下の表1〜表4は、電界シミュレーションに基づく解析の結果を示す。
Figure 0006937462
Figure 0006937462
Figure 0006937462
Figure 0006937462
図10は、図8における電界分布の模式図を示す。図10では、向かい合う2つの凸部131の先端141の近くに高電界領域が形成され、かつ2つの高電界領域の間に低電界領域が形成されている。図11は、図9における電界分布の模式図を示す。図11では、先端141の近くに高電界領域が形成されている。隣接する2つの電極106の間には一様な低電界領域が形成されている。
図12、図13、図14、図15、および図16は、実施形態の変形例の模式図を示す。
図12に示されるように、電極間隔GAPは、X軸に沿った長さであり、かつイオンが通過可能な隙間108の最短距離である。高さHは、X軸に沿った長さであり、かつ凸部131の高さである。GAP/Hにより表される比は、0.8以上7以下が望ましい。表1〜表4において、GAPの最大値は35μmであり、かつRの最小値は5μmである。従って、比GAP/Hの最大値は7である。同様に、GAPの最小値は20μmであり、かつRの最大値は25μmである。従って、比GAP/Hの最小値は0.8である。図8および図9において、高さHは曲率半径Rに等しい。
図3に示されるように、第2電極106bは、第1電極106aおよび第3電極106cの間に位置している。第3電極106cは、第2電極106bおよび第4電極106fの間に位置している。
図1に示されるフィルタ302は、第5電極106eおよび第6電極106fをさらに具備する。第5電極106eは第1電極群102に含まれる。第6電極106fは第2電極群103に含まれる。
フィルタ103は、より多くの電極106を具備し得る。第n電極106は、第(n−1)電極106および第(n+1)電極106の間に位置している(nは2以上の自然数を表す)。第n電極106は、イオン化装置301からフィルタ302に向かう方向(すなわち、混合物の流れ方向)に平行な主面を有している。第1電極群102は、第2m−1電極106を含む(mは1以上の整数を表す)。第2電極群103は、第2m電極106を含む。
隣接する2つの電極106の間には、隙間108が形成されている。具体的には、第1電極106aおよび第2電極106bの間には、第1隙間108aが形成されている。同様に、第2電極106bおよび第3電極106cの間には、第2隙間108bが形成されている。第3電極106cおよび第4電極106dの間には、第3隙間108cが形成されている。
以下、本実施形態によるフィルタ302の内部において、2種類以上の物質を含有する混合物から少なくとも1種類の物質を選択的に分離する手法が説明される。以下、混合物は、2種類のガス202〜203を含有することにする。
イオン化装置301によりイオン化されたガス202〜203は、フィルタ302に供給される。第2電極群103は接地されている一方、第1電極群102には、電源205から非対称な交流電圧が印加される。
図4Aは、第1電極群102に印加される非対称な交流電圧および時間の関係を示すグラフである。図4Aにおいては、補償電圧は0ボルトである。期間t1の間、第1電極群102に正電圧V1(>0)が印加される。期間t2の間、第1電極群102に負電圧V2(<0)が印加される。これが繰り返される。積V1・t1により定義される面積S1は、積|V2|・t2により定義される面積S2に等しい。
望ましくは、時間t1は6ナノ秒以上100ナノ秒以下である。望ましくは、正電圧V1は、67.5ボルト以上118.125ボルト以下であり、かつ負電圧V2は、16ボルト以上28.4ボルト以下である。一般的に、正電圧V1の絶対値は負電圧V2の絶対値よりも大きい。しかし、図4Cおよび図4Dに示されるように、正電圧V1の絶対値は負電圧V2の絶対値よりも小さくても良い。望ましくは、非対称な交流電圧は、2MHz以上30MHz以下の周波数を有する。
図4Aに示される非対称な交流電圧は矩形波である。しかし、矩形波に代えて、非対称な交流電圧は正弦波であってもよい。
図4Bもまた、第1電極群102に印加される非対称な交流電圧および時間の関係を示すグラフである。図4Bにおいては、補償電圧CVが非対称な交流電圧に重畳されている。積(V1+CV)・t1’により定義される面積S3が、積|−V2+CV|・t2’により定義される面積S4に等しくなるように、周波数を一定に維持したまま、非対称な交流電圧のデューティ比が調整される。望ましくは、補償電圧CVは−20ボルト以上+20ボルト以下である。
図5は、従来のフィルタに含まれる一対の電極900a・900bの間における、2種類のイオン化されたガス902〜903の動きの模式平面図を示す。電極900aは接地されており、かつ電極900bは電源205に電気的に接続されている。図5に含まれる矢印は、混合物の流れ方向(すなわち、イオン化装置301からフィルタ302に向かう方向)を示している。
図5に示されるように、期間t1では、イオン化されたガス902および903は、電極900bに向かって引き寄せられる。一方、期間t2では、イオン化されたガス902および903は、電極900aに向かって引き寄せられる。ガス903については、期間t1での横方向の移動距離は、期間t2での横方向の移動距離と実質的に等しい。一方、ガス902については、期間t1での横方向の移動距離は、期間t2での横方向の移動距離よりも大きい。従って、ガス903は、一対の電極900a・900bに沿って進む一方で、ガス902は、電極900の表面にトラップされる。
しかし、期間t1でガス902に印加される電界が小さすぎる場合、電極900の長さが短すぎる場合、または電極900の間隔が大きすぎる場合には、ガス902は電極900の表面にトラップされない。言い換えれば、ガス902は、ガス903と共にフィルタから排出される。結果的に、ガス902およびガス903を含有する混合物からガス902が分離されない。このように、図5に示される従来のフィルタは、低い分離能力を有する。
一方、図6は、本実施形態によるフィルタ302に含まれる第1電極106a〜第4電極104dの間における、2種類のイオン化されたガス202〜203の動きの模式平面図を示す。上述の通り、第1電極106aおよび第3電極106cは、電源205に電気的に接続されている。一方、第2電極106bおよび第4電極106dは、接地されている。
期間t1では、イオン化されたガス202および203は、第1電極群102に含まれる電極の1つ(すなわち、第1電極106aまたは第3電極106c)に向かって引き寄せられる。一方、期間t2では、イオン化されたガス202および203は、第2電極群103に含まれる電極の1つ(すなわち、第2電極106bまたは第4電極106d)に向かって引き寄せられる。
ガス203については、期間t1での横方向の移動距離は、期間t2での横方向の移動距離と実質的に等しい。一方、ガス202については、期間t1での横方向の移動距離は、期間t2での横方向の移動距離よりも大きい。
図6を図5と比較すれば明らかなように、期間t1でガス202に印加される電界が小さい場合でも、または電極106の長さが短い場合でも、イオン化されたガス202は電極106の表面にトラップされる一方、イオン化されたガス203は、電極106に沿ってフィルタ302を直進して、フィルタ302から排出される。このように、本実施形態によるフィルタ302を用いて、2種類以上のイオンを含有する混合物から、目的とされる少なくとも1種類のイオン(すなわち、イオン化されたガス203)が、効率的に分離される。このように、図6に示される本実施形態によるフィルタは、高い分離能力を有する。
目的とされるイオン化されたガス(すなわち、イオン化されたガス203)の種類(nature)に依存して、ガスに印加される電界は調整される。一例を挙げると、本実施形態によるフィルタ302においては、隣接する2つの電極106の間の間隔801は10μm以上35μm以下であり得る。電極106の長さは、300μm以上、10000μm以下であり得る。期間t1では、20000ボルト/cm以上70000ボルト/cm以下の電界がガスに印加され得る。期間t2では、1000ボルト/cm以上10000ボルト/cm以下の電界が印加され得る。
本実施形態によるフィルタ302が、以下、より具体的に説明される。
図3に示されるように、フィルタ302は直方体の形状を有する。フィルタ302は、互いに平行な第1絶縁性基板101および第2絶縁性基板105を具備することが望ましい。絶縁性第1基板101および第2絶縁性基板105の間に、電極106が位置している。各電極106は、第1絶縁性基板101の厚み方向(すなわち、紙面上での上下方向)に直交する法線を有する。さらに、各電極106は、混合物の流れ方向(すなわち、イオン化装置301からフィルタ302に向かう方向)に平行な主面を有する。
このように、電極106は、第1絶縁性基板101上で鉛直方向に立つように、第1絶縁性基板101および第2絶縁性基板105の間に設けられている。
第2絶縁性基板105の裏側には、第1帯状電極112および第2帯状電極114が設けられている。第1帯状電極112は、第1電極群102に含まれており、かつ第2m−1電極106(例えば、第1電極106a、第3電極106c、および第5電極106e)に電気的に接続されている。第2帯状電極114は、第2電極群103に含まれており、かつ第2m電極106(例えば、第2電極106b、第4電極106d、および第6電極106f)に電気的に接続されている。図3に示されるように、第1帯状電極112および第2帯状電極114は、第1電極106aの法線に平行な方向(すなわち、紙面上では左右方向)に伸び出していることが望ましい。
このように、第1電極群102および第2電極群103は、櫛状を有することが望ましい。平面視において、櫛の形状を有する第1電極群102および第2電極群103は、互いに係合している。
第1電極群102は、フィルタ302の一端(紙面上では左端)に位置する第1壁面電極122を含むことが望ましい。同様に、第2電極群103は、フィルタ302の他端(紙面上では右端)に位置する第2壁面電極124を含むことが望ましい。言うまでもないが、フィルタ302の他の2つの側面(紙面上では前側および後側)には、一対の開口が設けられている。混合物が一方の開口(紙面上では後側の開口)を通ってフィルタ302の内部に入る。目的とされる少なくとも1種の物質が、他方の開口(紙面上では前側の開口)を通ってフィルタ302から排出される。
第2絶縁性基板105には、第1スルーホール106および第2スルーホール107が設けられている。第1スルーホール106を通して、第1壁面電極122は、電源205に電気的に接続される。同様に、第2スルーホール107を通して、第2壁面電極124は接地される。
以下、本実施形態によるフィルタ302を製造する方法が説明される。
まず、図7Aに示されるように、表面にアルミニウム層(不図示)を有するガラス基板のような第1絶縁性基板101上に、表面に金層(不図示)を有するシリコン基板501が、ガラス層/アルミニウム層/シリコン層/金層の積層体を形成するように、積層される。シリコン基板501は、300μm以上、700μm以下の厚みを有し得る。シリコン基板501は、アンチモンのような不純物によってドープされている。そのため、シリコン基板501は導電性を有している。金層は、第1絶縁性基板101上をスパッタ法または蒸着法により金で被覆することによって形成され得る。金層は、200ナノメートル以上300ナノメートル以下の厚みを有し得る。アルミニウム層は、アンチモンのような不純物によってドープされたシリコン基板上をスパッタ法または蒸着法によりアルミニウムで被覆することによって形成され得る。アルミニウム層は、およそ1μmの厚みを有し得る。表面にアルミニウム層を有するシリコン基板501は、陽極接合法により第1絶縁性基板101上に貼り合わされる。
次に、最表面に露出する金層上に、フォトレジストが塗布される。マスクを用いてフォトレジストが露光され、レジストパターン(不図示)を形成する。レジストパターンをマスクとして用いて、金層の一部がウェットエッチングにより除去される。さらに、レジストパターンをマスクとして用いて、シリコン層の一部がボッシュ法により除去される。レジストパターンをマスクとして用いて、アルミニウム層の一部が除去される。このようにして、第1絶縁性基板101上に、電極106、第1壁面電極122、および第2壁面電極124が形成される。
最後に、図7Cに示されるように、第1帯状電極112および第2帯状電極114を裏面に有する第2絶縁性基板105が、第1絶縁性基板101上に接合される。接合時に、第1帯状電極112は、第2m−1電極106(例えば、第1電極106a、第3電極106c、および第5電極106e)に電気的に接続される。同様に、第2帯状電極114は、第2m電極106(例えば、第2電極106b、第4電極106d、および第6電極106f)に電気的に接続される。このようにして、図3に示されるフィルタ302が得られる。
(その他)
(イオン検出部)
図1に示されるように、電界非対称性イオン移動度分光計は、イオン検出部303を具備し得る。イオン検出部303は、フィルタ302に隣接して配置される。言い換えれば、フィルタ302は、イオン化装置301およびイオン検出部303の間に配置される。
特許文献1および特許文献2にも開示されているような公知のイオン検出部303が用いられ得る。フィルタ302を通り抜けた少なくとも1種の物質(すなわち、ガス203)は、イオン検出部303により検出される。イオン検出部303に到達した少なくとも1種の物質(すなわち、ガス203)は、イオン検出部303に含まれる電極310に電荷を受け渡す。受け渡された電荷の量に比例して流れる電流の値が電流計311によって測定される。当該電流計によって測定された電流の値を元に、ガス203が特定される。
(ポンプまたは静電界)
図1に示されるように、電界非対称性イオン移動度分光計は、ポンプ304を具備し得る。ポンプ304により、混合物は、イオン化装置301からフィルタ302を通ってイオン検出部303に吸引される。
ポンプ304に代えて、静電界が用いられ得る。言い換えれば、静電界により、イオン化装置301からフィルタ302を通ってイオン検出部303に混合物が流れ得る。この場合、電界非対称性イオン移動度分光計は、一対の電極(図示せず)を具備している。一対の電極の間に、イオン化装置301、フィルタ302、およびイオン検出部303が挟まれる。一対の電極には直流電圧が印加される。イオン化された混合物は、一対の電極の間に印加された直流電圧によって、イオン化装置301からフィルタ302を通ってイオン検出部303に流れ得る。
本発明による電界非対称性イオン移動度分光計は、生体から放出される生体ガスに含有される成分を検出するため、または環境ガスに含有される危険成分を検出するために用いられ得る。
101 第1絶縁性基板
102 第1電極群
103 第2電極群
105 第2絶縁性基板
106a 第1電極
106b 第2電極
106c 第3電極
106d 第4電極
106e 第5電極
106f 第6電極
108a 第1隙間
108b 第2隙間
108c 第3隙間
112 第1帯状電極
114 第2帯状電極
122 第1壁面電極
124 第2壁面電極
130 電極の主面
131 電極の凸部
132 電極の平坦部
140 電界計測点
141 電界計測点

201a 第1電極
201b 第2電極
202 ガス
203 ガス
204 ガス
205 電源

301 イオン化装置
302 フィルタ
303 イオン検出部
304 ポンプ
311 電流計

900a 電極
900b 電極
902 ガス
903 ガス

Claims (33)

  1. 2種類以上の物質を含有する混合物から少なくとも1種類の物質を選択的に分離するための電界非対称性イオン移動度分光計であって、以下を具備する:
    前記混合物に含有される2種類以上の物質をイオン化するためのイオン化装置、および
    前記イオン化された2種類以上の物質から、前記少なくとも1種類の物質を選択するためのフィルタ、
    ここで、
    前記フィルタは、前記イオン化装置に隣接しており、
    前記フィルタは、第1電極群および第2電極群を具備し、
    前記フィルタは、第1電極、第2電極、第3電極、および第4電極を具備し、
    前記第1電極群は、前記第1電極および前記第3電極を含み、
    前記第2電極群は、前記第2電極および前記第4電極を含み、
    第1〜第4電極は、前記混合物の流れ方向に平行な主面を有し、
    前記第2電極は、前記第1電極および前記第3電極の間に位置しており、
    前記第3電極は、前記第2電極および前記第4電極の間に位置しており、
    前記第3電極は、前記第1電極と電気的に接続されており、
    前記第4電極は、前記第2電極と電気的に接続されており、
    前記第1電極および第2電極の間には、第1隙間が形成されており
    前記第2電極および第3電極の間には、第2隙間が形成されており
    前記第3電極および第4電極の間には、第3隙間が形成されており
    前記第1電極群は、前記第2電極群から電気的に絶縁されており、かつ
    前記第1電極は、その主面上に凸部を具備する、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  2. 請求項1に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記フィルタは、互いに平行な第1絶縁性基板および第2絶縁性基板を具備し、
    前記絶縁性第1基板および前記第2絶縁性基板の間に、前記第1〜第4電極が位置しており、かつ
    前記第1〜第4電極は、前記第1絶縁性基板の厚み方向に直交する法線を有する、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  3. 請求項2に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記第1電極群は、第1帯状電極を具備し、
    前記第2電極群は、第2帯状電極を具備し、
    前記第1帯状電極は、前記第2絶縁性基板の裏面に設けられ、
    前記第2帯状電極は、前記第2絶縁性基板の裏面に設けられ、
    前記第1帯状電極は、前記第1電極および前記第3電極に電気的に接続されており、かつ
    前記第2帯状電極は、前記第2電極および前記第4電極に電気的に接続されている、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  4. 請求項3に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記第1帯状電極および第2帯状電極は、前記第1電極の主面に対する法線に平行な方向に伸び出している、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  5. 請求項1に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、さらに
    前記フィルタにより選択された前記少なくとも1種類の物質を検出するための検出部を具備し、
    前記フィルタは、前記イオン化装置および前記検出部の間に位置している、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  6. 請求項1に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記第1隙間、第2隙間、および第3隙間は、10μm以上35μm以下の幅を有する、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  7. 請求項1に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記各第1電極〜第4電極は、300μm以上、10000μm以下の長さを有する、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  8. 請求項1に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記第1電極は、複数の前記凸部を具備している、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  9. 請求項1に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記第2電極は、凸部を具備しており、かつ
    前記第1電極の凸部は、前記第2電極の凸部に向かい合っている、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  10. 請求項1に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記第2電極は、2つの凸部を具備しており、かつ
    前記第1電極の凸部は、前記第2電極の2つの凸部の間の領域に向かい合っている、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  11. 請求項1に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記凸部の断面は、15μm以下の曲率半径を有する円弧の形状を有している、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  12. 請求項11に記載の電界非対称性イオン移動度分光計であって、
    前記第1隙間は、27.5μm以下の幅を有する、
    電界非対称性イオン移動度分光計。
  13. 電界非対称性イオン移動度分光計を用いて、2種類以上の物質を含有する混合物から少なくとも1種類の物質を選択的に分離する方法であって、
    以下を具備する前記電界非対称性イオン移動度分光計を用意する工程(a)、
    前記混合物に含有される2種類以上の物質をイオン化するためのイオン化装置、および
    前記イオン化された2種類以上の物質から、前記少なくとも1種類の物質を選択するためのフィルタ、
    ここで、
    前記フィルタは、前記イオン化装置に隣接しており、
    前記フィルタは、第1電極群および第2電極群を具備し、
    前記フィルタは、第1電極、第2電極、第3電極、および第4電極を具備し、
    前記第1電極群は、前記第1電極および前記第3電極を含み、
    前記第2電極群は、前記第2電極および前記第4電極を含み、
    各第1〜第4電極は、前記混合物の流れ方向に平行な主面を有し、
    前記第2電極は、前記第1電極および前記第3電極の間に位置しており、
    前記第3電極は、前記第2電極および前記第4電極の間に位置しており、
    前記第3電極は、前記第1電極と電気的に接続されており、
    前記第4電極は、前記第2電極と電気的に接続されており、
    前記第1電極および第2電極の間には、第1隙間が形成されており
    前記第2電極および第3電極の間には、第2隙間が形成されており
    前記第3電極および第4電極の間には、第3隙間が形成されており、
    前記第1電極群は、前記第2電極群から電気的に絶縁されており、かつ
    前記第1電極〜第4電極からなる群から選択される少なくとも1つの電極は、その主面上に凸部を具備し、
    前記イオン化装置に前記2種類以上の物質を含有する混合物を供給し、前記混合物に含有される2種類以上の物質をイオン化する工程(b)、および
    前記イオン化された2種類以上の物質を前記フィルタに供給し、前記少なくとも1種類の物質を前記フィルタを通して分離する工程(c)、
    ここで、
    前記第1電極群および第2電極群の間に非対称な交流電圧が印加され、かつ
    イオン化された前記少なくとも1種類の物質は前記第1〜第3隙間を通過する一方、それ以外のイオン化された物質は、前記第1〜第4電極の主面にトラップされる、
    方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、
    前記フィルタは、互いに平行な第1絶縁性基板および第2絶縁性基板を具備し、
    前記絶縁性第1基板および前記第2絶縁性基板の間に、前記第1〜第4電極が位置しており、かつ
    前記各第1〜第4電極は、前記第1絶縁性基板の厚み方向に直交する法線を有する、
    方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、
    前記第1電極群は、第1帯状電極を具備し、
    前記第2電極群は、第2帯状電極を具備し、
    前記第1帯状電極は、前記第2絶縁性基板の裏面に設けられ、
    前記第2帯状電極は、前記第2絶縁性基板の裏面に設けられ、
    前記第1帯状電極は、前記第1電極および前記第3電極に電気的に接続されており、かつ
    前記第2帯状電極は、前記第2電極および前記第4電極に電気的に接続されている、
    方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    前記第1帯状電極および第2帯状電極は、前記第1電極の法線に平行な方向に伸び出している、
    方法。
  17. 請求項13に記載の方法であって、さらに
    前記フィルタにより選択された前記少なくとも1種類の物質を検出するための検出部を具備し、
    前記フィルタは、前記イオン化装置および前記検出部の間に位置している、
    方法。
  18. 請求項13に記載の方法であって、
    前記第1隙間、第2隙間、および第3隙間は、10μm以上35μm以下の幅を有する、
    方法。
  19. 請求項13に記載の方法であって、
    前記各第1電極〜第4電極は、300μm以上、10000μm以下の長さを有する、
    方法。
  20. 請求項13に記載の方法であって、
    前記第1電極は、複数の前記凸部を具備している、
    方法。
  21. 請求項13に記載の方法であって、
    前記第2電極は、凸部を具備しており、かつ
    前記第1電極の凸部は、前記第2電極の凸部に向かい合っている、
    方法。
  22. 請求項13に記載の方法であって、
    前記第2電極は、2つの凸部を具備しており、かつ
    前記第1電極の凸部は、前記第2電極の2つの凸部の間の領域に向かい合っている、
    方法。
  23. 請求項13に記載の方法であって、
    前記凸部の断面は、15μm以下の曲率半径を有する円弧の形状を有している、
    方法。
  24. 請求項23に記載の方法であって、
    前記第1隙間は、27.5μm以下の幅を有する、
    方法。
  25. 2種類以上の物質を含有する混合物から少なくとも1種類の物質を選択的に分離する電界非対称性イオン移動度分光計のために用いられるフィルタであって、以下を具備する:
    第1電極、
    第2電極、
    第3電極、および
    第4電極、ここで、
    前記第1電極および前記第3電極は、第1電極群に含まれ、
    前記第2電極および前記第4電極は、第2電極群に含まれ、
    各第1〜第4電極は、前記混合物の流れ方向に平行な主面を有し、
    前記第2電極は、前記第1電極および前記第3電極の間に位置しており、
    前記第3電極は、前記第2電極および前記第4電極の間に位置しており、
    前記第3電極は、前記第1電極と電気的に接続されており、
    前記第4電極は、前記第2電極と電気的に接続されており、
    前記第1〜第4電極の間には、隙間が形成されており、
    前記第1電極群は、前記第2電極群から電気的に絶縁されており、
    前記フィルタは、互いに平行な第1絶縁性基板および第2絶縁性基板を具備し、
    前記絶縁性第1基板および前記第2絶縁性基板の間に、前記第1〜第4電極が位置しており、
    前記第1〜第4電極の法線方向は、前記第1絶縁性基板の厚み方向に直交しており、
    前記第1電極群は、第1帯状電極を具備し、
    前記第2電極群は、第2帯状電極を具備し、
    前記第1帯状電極は、前記第2絶縁性基板の裏面に設けられ、
    前記第2帯状電極は、前記第2絶縁性基板の裏面に設けられ、
    前記第1帯状電極は、前記第1電極および前記第3電極に電気的に接続されており、
    前記第2帯状電極は、前記第2電極および前記第4電極に電気的に接続されており、かつ
    前記第1電極〜第4電極からなる群から選択される少なくとも1つの電極は、その主面上に凸部を具備する、
    フィルタ。
  26. 請求項25に記載のフィルタであって、
    前記第1帯状電極および第2帯状電極は、前記第1電極の法線に平行な方向に伸び出している、
    フィルタ。
  27. 請求項25に記載のフィルタであって、
    前記第1隙間、第2隙間、および第3隙間は、10μm以上35μm以下の幅を有する、
    フィルタ。
  28. 請求項25に記載のフィルタであって、
    前記各第1電極〜第4電極は、300μm以上、10000μm以下の長さを有する、
    フィルタ。
  29. 請求項25に記載のフィルタであって、
    前記第1電極は、複数の前記凸部を具備している、
    フィルタ。
  30. 請求項25に記載のフィルタであって、
    前記第2電極は、凸部を具備しており、かつ
    前記第1電極の凸部は、前記第2電極の凸部に向かい合っている、
    フィルタ。
  31. 請求項25に記載のフィルタであって、
    前記第2電極は、2つの凸部を具備しており、かつ
    前記第1電極の凸部は、前記第2電極の2つの凸部の間の領域に向かい合っている、
    フィルタ。
  32. 請求項25に記載のフィルタであって、
    前記凸部の断面は、15μm以下の曲率半径を有する円弧の形状を有している、
    フィルタ。
  33. 請求項32に記載のフィルタであって、
    前記第1隙間は、27.5μm以下の幅を有する、
    フィルタ。
JP2017085304A 2017-04-24 2017-04-24 電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法 Active JP6937462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085304A JP6937462B2 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085304A JP6937462B2 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018185159A JP2018185159A (ja) 2018-11-22
JP6937462B2 true JP6937462B2 (ja) 2021-09-22

Family

ID=64355802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017085304A Active JP6937462B2 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6937462B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BRPI0514095A (pt) * 2004-08-02 2008-05-27 Owlstone Ltd espectrÈmetro de mobilidade iÈnica, método para analisar uma amostra, filtro iÈnico, e, método para fabricar um espectrÈmetro de mobilidade iÈnica
GB0503010D0 (en) * 2005-02-14 2005-03-16 Micromass Ltd Mass spectrometer
US20080017790A1 (en) * 2006-07-20 2008-01-24 Owlstone Nanotech Inc. Smart FAIMS sensor
EP2112683A1 (en) * 2008-04-22 2009-10-28 IEE INTERNATIONAL ELECTRONICS & ENGINEERING S.A. Differential mobility spectrometer and operating method therefor
US8389930B2 (en) * 2010-04-30 2013-03-05 Agilent Technologies, Inc. Input port for mass spectrometers that is adapted for use with ion sources that operate at atmospheric pressure

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018185159A (ja) 2018-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6446158B1 (ja) イオン操作方法及びイオン操作装置
US9812311B2 (en) Ion manipulation method and device
US7550717B1 (en) Quadrupole FAIMS apparatus
US9564305B2 (en) Ion funnel for efficient transmission of low mass-to-charge ratio ions with reduced gas flow at the exit
US20090159796A1 (en) Quadrupole FAIMS Apparatus
US11397165B2 (en) Analyzer
JP6937462B2 (ja) 電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法
CN107110806B (zh) 颗粒状物质检测元件
JP7102733B2 (ja) イオン検出装置及び電界非対称波形イオン移動度分光分析システム
JPWO2015008371A1 (ja) イオン移動度分離装置
JP6330154B2 (ja) 電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法
US11287397B2 (en) Gaseous detector of elementary particles
US11988634B2 (en) Ion generation apparatus and ion mobility analysis apparatus
JP2018173283A (ja) 電界非対称性イオン移動度分光計、およびそれを用いた混合物分離方法
US20200200710A1 (en) Particle detection element and particle detector
US20200200667A1 (en) Particle detection element and particle detector
KR20070099588A (ko) 전기 절연성 시트의 제전 장치, 제전 방법 및 제조 방법
US20230400400A1 (en) Sensor for detecting conductive particles
US20150190815A1 (en) Ion Mobility Separation Device
US11764051B2 (en) Linear quadrupole ion trap mass analyzer
Ishimaru et al. Calculation of electrospray profile in multi-electrode system for plasma treatment
TW202040115A (zh) 感測器或感測器元件、感測器系統、製造方法及用途
JP2023005958A (ja) 流路チップおよび誘電泳動装置
WO2019049568A1 (ja) 微粒子検出素子及び微粒子検出器
JP2001274000A (ja) プラズマ分解装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20190121

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210713

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210726

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6937462

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151