JP6937318B2 - 低vocの造膜剤および可塑剤としてのトリカルボン酸系化合物 - Google Patents

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Description

低VOCの造膜剤(又は合体剤又は凝集助剤又は合一助剤(coalescing agent))および可塑剤(又は可塑化剤又はプラスティサイズ剤(plasticizing agent))としてのトリカルボン酸系化合物(又はトリカルボキシリック化合物(tri-carboxylic compounds))に関する。
(発明の背景)
造膜剤は、塗料(又はペイント)、インク(又はインキ)、接着剤、トナー、シーラント、ステイン、グレーズ、プライマー、カーペット裏打ち剤(又は裏地又はバッキング剤(backing))、および他のコーティング組成物(又はコーティングコンポジション)などの製品の最低膜形成(造膜)温度(minimum film formation temperature(MFFT))を低下させるために用いられる高沸点の溶媒(すなわち、蒸発が遅い溶媒)である。造膜剤は、材料の可塑性または流動性を増加させるために用いられる不揮発性の可塑剤とは区別することができる。ラテックスエマルション塗料において、造膜剤は、一時的な(仮の)可塑剤(temporary plasticizer)として作用することができ、ラテックスのガラス転移温度(Tg)を、乾燥温度のそれ未満に減少させ、その結果、クラッキング、乏しい発色現像、少ない光沢および乏しい耐候性などの問題を回避するという目的のために十分な膜形性を達成する。
揮発性の造膜剤は、膜(又はフィルム)から蒸発するので、ラテックスがその元々のTgに戻ることに起因して、フィルムは、より硬くなる。様々な揮発性の有機化合物のヒトの健康および環境への悪影響を鑑みて、高揮発性有機(化合物)含有量(volatile organic content)(「VOC」)の造膜剤、特に100%VOCを有するとして規定されるものを使用することは、望ましくない。また、このような造膜剤は、臭気(又は香気)および迅速に乾燥するものに供されるもの(又は曝されるもの(subject))であり、選択された管轄において、現行のVOCの規制に適合しないかもしれない(Summary of State and Federal VOC for Institutional and Consumer Products 2015, http://www.issa.com/data/moxiestorage/regulatory_education/voc_limits_ summary_8-12-15.pdf(非特許文献1))。
造膜剤は、しばしば、一時的な(仮の)可塑剤(fugitive plasticizers)と考えられていて、これは、その膜形成剤(又はフィルムフォーマー(film-former))としての主な機能に加えて、造膜剤が、さらに、コーティングの水性樹脂バインダーのTを一時的に低下させることを助けることを意味する(特に、より低い温度、例えば40°F
(この温度にて、バインダー中に存在するポリマーが硬直し得、ひび割れ得る)において助ける)。従って、造膜剤は、擬似的な可塑剤(pseudo-plasticizer)として作用することによって、周囲温度(この温度にて、造膜剤が蒸発し、フィルムをより硬くする)が戻るまで、ポリマーの可撓性(又はフレキシビリティ)を維持する。従って、用語「可塑剤」(plasticizer)は、コーティングの造膜剤に適用される場合、広く(又は緩く)使用されることが多い。しかし、本来の可塑剤は、可撓性の物品またはフィルムを作成するために、PVCプラスチック樹脂、または、より柔らかいコーティングにおいて、さらに共通して使用される。このような可塑剤は、一般的に、より多くの数の炭素(すなわち、より大きな分子量を有するもの)を含み、脂肪族化合物(例えば、ジオクチルセバケート、ジオクチルアジペート)、フタル酸エステルに基づく芳香族系の化合物(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリオクチルトリメリテート)などを含む。かかる可塑剤が機能して、長期間の可撓性または可塑化を提供し、これは、造膜剤の膜形成効果とは顕著に異なる。造膜剤および可塑剤の両方として機能する幾つかのより大きな分子量の化合物(EastmanのOptifilm(商標)400など)は、「ゼロVOC」(zero-VOC)としてクラス分けされることがよくある。Optifilm(商標)400は、蒸発しないので、恒久的な柔らかさを生み出し、一時的に、ブロック耐性および印刷耐性に乏しいコーティングをもたらす(特に、より高い濃度においてもたらす)。特開平04−342748号公報(特許文献1)は、別の例を示し、ハロゲン含有プラスチック(例えばPVC)のためのトリカルボン酸系エステル類の可塑剤が、可撓性の可塑剤として記載されている(これは、樹脂中に残存するため、ゼロVOCと考えられる)。対して、本発明は、「低VOC」の化合物として、トリカルボン酸系エステル類の使用を含み、これは、コーティング組成物から最終的に蒸発する造膜剤として作用する。
低VOCの造膜剤は、一般的に、100%VOCの造膜剤よりも、50%未満のVOCを有し、FlexiSolv(登録商標)Diisobutyl DBE、Coasol(登録商標)290およびOxfilm(登録商標)351を含む。例示の「ゼロVOC」(zero-VOC)または「極度の低VOC」(extremely low-VOC)の造膜剤としては、Myrifilm(登録商標)(Myriant)およびLoxanol(登録商標)CA120(BASF)が挙げられる。
特開平04−342748号公報
Summary of State and Federal VOC for Institutional and Consumer Products 2015, http://www.issa.com/data/moxiestorage/regulatory _education/voc_limits_ summary_8-12-15.pdf
本発明は、現在の、および予測され得る、より厳しい将来のVOC規制の要件に適合させるために、なおかつ、より優れたフィルム硬度ならびにブロック耐性およびスクラブ耐性を塗料、インクおよび他のコーティング組成物に提供するために、低臭気で低VOCの造膜剤、造膜剤および可塑剤の両方として機能する化合物、ならびに可塑剤として機能する化合物を提供することを目的とする。
(発明の要旨)
本発明の一態様は、低VOC(low-VOC)で低臭気(又は低香気)(low-odor)の造膜(又は合体)(coalescing)(用)の組成物であり、当該組成物は、式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、C〜C複素環式(又は複素環又はヘテロサイクリック(heterocyclic))、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリールおよびアリール−C〜Cアルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、RおよびRの少なくとも1つが、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、またはアリール−C〜Cアルキルである]
および
式(IIA)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIA)
またはその塩
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、HまたはC〜Cアルキルであり、前記C〜Cアルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
を含む。
本発明の例示の実施形態において、R、RおよびRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される。
本発明の例示の実施形態において、R、RおよびRは、それぞれメチル、またはそれぞれエチル、またはそれぞれプロピル、またはそれぞれイソプロピル、またはそれぞれブチル、またはそれぞれイソブチル、またはそれぞれペンチル、またはそれぞれイソペンチル、またはそれぞれヘキシル、またはそれらの組み合わせである。
例示の実施形態において、R、RおよびRの1つは、Hであり、R、RおよびRの残りの2つは、メチル、またはエチル、またはプロピル、またはイソプロピル、またはブチル、またはイソブチル、またはペンチル、またはイソペンチル、またはヘキシル、またはそれらの組み合わせである。
例示の実施形態において、R、RおよびRの2つは、Hであり、R、RおよびRの残りの1つは、メチル、またはエチル、またはプロピル、またはイソプロピル、またはブチル、またはイソブチル、またはペンチル、またはイソペンチル、またはヘキシルである。
本発明の例示の実施形態において、R、RおよびRの少なくとも2つは、メチル、またはエチル、またはプロピル、またはイソプロピル、またはブチル、またはイソブチル、またはペンチル、またはイソペンチル、またはヘキシル、またはそれらの組み合わせである。
本発明の例示の実施形態において、R、RおよびRの少なくとも1つが、メチル、またはエチル、またはプロピル、またはイソプロピル、またはブチル、またはイソブチル、またはペンチル、またはイソペンチル、またはヘキシルである。
本発明の例示の実施形態において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される。
本発明の例示の実施形態において、RおよびRの両方が、メチル、またはエチル、またはプロピル、またはイソプロピル、またはブチル、またはイソブチル、またはペンチル、またはイソペンチル、またはヘキシル、またはそれらの組み合わせである。
本発明の例示の実施形態において、RおよびRの少なくとも1つが、メチル、またはエチル、またはプロピル、またはイソプロピル、またはブチル、またはイソブチル、またはペンチル、またはイソペンチル、またはヘキシルである。
本発明の例示の実施形態において、RおよびRの1つが、Hであり、RおよびRの残りが、メチル、またはエチル、またはプロピル、またはイソプロピル、またはブチル、またはイソブチル、またはペンチル、またはイソペンチル、またはヘキシルである。
本発明の例示の実施形態において、RおよびRは、それぞれHである。
本発明の例示の実施形態において、Xは、−(CH−である。
本発明の例示の実施形態において、Xは、−(CH−である。
本発明の例示の実施形態において、Xは、−(CH−である。
本発明の態様は、式(IA)の化合物を含む低VOCで低臭気の造膜(用)の組成物であり、式中、R、RおよびRは、それぞれブチルである。
本発明の態様は、式(IA)の化合物からなる低VOCで低臭気の造膜(用)の組成物であり、式中、R、RおよびRは、それぞれブチルである。
本発明の態様は、式(IA)の化合物を含む低VOCで低臭気の造膜(用)の組成物であり、式中、R、RおよびRは、それぞれイソブチルである。
本発明の態様は、式(IA)の化合物からなる低VOCで低臭気の造膜(用)の組成物であり、式中、R、RおよびRは、それぞれイソブチルである。
本発明の態様は、低VOCで低臭気の造膜(用)および可塑化(用)の組成物であり、当該組成物は、
式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、およびアリール−C〜Cアルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、RおよびRの少なくとも1つが、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、またはアリール−C〜Cアルキルである]
および
式(IIB)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIB)
またはその塩
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、C〜C20アルキルであり、前記C〜C20アルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
を含む。
本発明の例示の実施形態において、RおよびRは、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される。
本発明の例示の実施形態において、RおよびRの両方が、ヘプチル、またはオクチル、またはノニル、またはデシル、またはウンデシル、またはドデシル、またはトリデシル、またはテトラデシル、またはペンタデシル、またはヘキサデシル、またはヘプタデシル、またはオクタデシル、またはノナデシル、またはエイコシル、またはそれらの組み合わせである。
本発明の例示の実施形態において、RおよびRの少なくとも1つが、ヘプチル、またはオクチル、またはノニル、またはデシル、またはウンデシル、またはドデシル、またはトリデシル、またはテトラデシル、またはペンタデシル、またはヘキサデシル、またはヘプタデシル、またはオクタデシル、またはノナデシル、またはエイコシルである。
本発明の態様は、低VOCで低臭気の可塑化(用)および造膜(用)の組成物であり、当該組成物は、
式(IB)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびR10は、それぞれ独立して、C〜C20アルキルであり、前記C〜C20アルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよい]
および
式(IIA)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIA)
またはその塩
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、HまたはC〜Cアルキルであり、前記C〜Cアルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
を含む。
本発明の例示の実施形態において、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される。
本発明の例示の実施形態において、R、RおよびR10は、それぞれヘプチル、またはそれぞれオクチル、またはそれぞれノニル、またはそれぞれデシル、またはそれぞれウンデシル、またはそれぞれドデシル、またはそれぞれトリデシル、またはそれぞれテトラデシル、またはそれぞれペンタデシル、またはそれぞれヘキサデシル、またはそれぞれヘプタデシル、またはそれぞれオクタデシル、またはそれぞれノナデシル、またはそれぞれエイコシル、またはそれらの組み合わせである。
本発明の例示の実施形態において、R、RおよびR10の少なくとも2つが、ヘプチル、またはオクチル、またはノニル、またはデシル、またはウンデシル、またはドデシル、またはトリデシル、またはテトラデシル、またはペンタデシル、またはヘキサデシル、またはヘプタデシル、またはオクタデシル、またはノナデシル、またはエイコシル、またはそれらの組み合わせである。
本発明の例示の実施形態において、R、RおよびR10の少なくとも1つが、ヘプチル、またはオクチル、またはノニル、またはデシル、またはウンデシル、またはドデシル、またはトリデシル、またはテトラデシル、またはペンタデシル、またはヘキサデシル、またはヘプタデシル、またはオクタデシル、またはノナデシル、またはエイコシルである。
本発明の態様は、低VOCで低臭気の可塑化(用)の組成物であり、当該組成物は、
式(IB)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびR10は、それぞれ独立して、C〜C20アルキルであり、前記C〜C20アルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよい]
および
式(IIB)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIB)
またはその塩
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、C〜C20アルキルであり、前記C〜C20アルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
を含む。
本発明の態様は、コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、当該方法は、前記コーティング組成物の調製の間、
式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、およびアリール−C−Cアルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、RおよびRの少なくとも1つは、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、またはアリール−C〜Cアルキルである]
を含む造膜(用)の組成物を加えることを含む。
本発明の態様は、コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させる方法であり、当該方法は、コーティング組成物の調製の間、
式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、およびアリール−C〜Cアルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、RおよびRの少なくとも1つが、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、またはアリール−C〜Cアルキルである]
を、
式(IIA)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIA)
またはその塩
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、HまたはC〜Cアルキルであり、前記C〜Cアルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含む。
本発明の例示の実施形態において、式(IA)の化合物は、HTCE−R(R、RおよびRは、すべてメチルである)であり、式(IIA)の化合物は、DXE−R(RおよびRの両方がメチルであり、Xが−(CH−、−(CH−または−(CH−である)である。別の例示的な実施形態において、式(IA)の化合物は、HTCE−RBu(R、RおよびRは、それぞれn−ブチルである)である。別の例示的な実施形態において、式(IA)の化合物は、HTCE−RiBu(R、RおよびRは、それぞれイソブチルである)である。
本発明の態様は、コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、当該方法は、前記コーティング組成物を調製する間、
式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、およびアリール−C〜Cアルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、RおよびRの少なくとも1つが、C〜Cアルキル、C〜C複素環式、グリコールエーテル、アリール、C〜Cアルキル−アリール、またはアリール−C〜Cアルキルである]
を、
式(IIB)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIB)
またはその塩
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、C〜C20アルキルであり、前記C〜C20アルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含む。
本発明の態様は、コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、当該方法は、前記コーティング組成物を調製する間、
式(IB)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびR10は、それぞれ独立して、C〜C20アルキルであり、前記C〜C20アルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよい]
を、
式(IIA)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIA)
またはその塩
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、HまたはC〜Cアルキルであり、前記C〜Cアルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含む。
本発明の態様は、コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、当該方法は、前記コーティング組成物を調製する間、
式(IB)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、RおよびR10は、それぞれ独立して、C〜C20アルキルであり、前記C〜C20アルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよい]
を、
式(IIB)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIB)
またはその塩
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、C〜C20アルキルであり、前記C〜C20アルキルは、ヒドロキシ、C〜CエーテルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含む。
本発明の態様は、コーティング組成物であり、当該コーティング組成物は、以下を含む:
式(IA)の低VOCで低臭気の造膜(用)の化合物;および
バインダー、顔料(又はピグメント(pigment))、顔料エキステンダー(又はピグメントエキステンダー(pigment extender))、着色剤(又はカラーラント(colorant))、色味剤(又はティント(tint))、染料(又はダイ(dye))、界面活性剤(例えば、アニオン性またはノニオン性またはカチオン性)、懸濁添加剤(又はサスペンジョン添加剤(suspension additive))、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子(又はパーティキュレート(particulate))、セメント系組成物(cementitious composition)、テクスチャー化組成物(又は組織化組成物又はテクスチャリング組成物又は粘着防止組成物(texturizing composition))、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤(又は増ちょう剤又は濃厚化剤(thickening agent))、増粘剤(viscosifier)、充填剤(又はフィラー)、凍結解凍添加剤(又は凍結融解添加剤(freeze-thaw additive))、平滑化添加剤(又はフラット化添加剤(flattening additive))、顔料磨砕添加剤(又はピグメントグラインド添加剤(pigment grind additive))、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤(又は膜保存剤(film preservative))、またはそれらの任意の組み合わせ。
本発明の態様は、コーティング組成物であり、当該コーティング組成物は、以下を含む:
式(IA)および式(IIA)の低VOCで低臭気の造膜(用)の化合物、および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤(例えば、アニオン性またはノニオン性またはカチオン性)、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、 安定剤、フィルム保存剤またはそれらの任意の組み合わせ。
本発明の態様は、コーティング組成物であり、当該コーティング組成物は、以下を含む:
式(IA)および式(IIB)の低VOCで低臭気の造膜(用)および可塑化(用)の化合物、および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤(例えば、アニオン性またはノニオン性またはカチオン性)、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤、またはそれらの任意の組み合わせ。
本発明の態様は、コーティング組成物であり、当該コーティング組成物は、以下を含む:
式(IB)および式(IIA)の低VOCで低臭気の造膜(用)および可塑化(用)の化合物、および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤(例えば、アニオン性またはノニオン性またはカチオン性)、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤、またはそれらの任意の組み合わせ。
本発明の態様は、コーティング組成物であり、当該コーティング組成物は、以下を含む:
式(IB)および式(IIB)の低VOCで低臭気の可塑化(用)の化合物、および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤(例えば、アニオン性またはノニオン性またはカチオン性)、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、 安定剤、フィルム保存剤、またはそれらの任意の組み合わせ。
本発明の態様において、本発明のコーティング組成物のいずれかは、造膜(用)の別の化合物または組成物、例えば従来および/または市販の造膜(用)の組成物または化合物をさらに含んでいてもよい。
例示の実施形態において、式(IA):式(IIA)の比、または式(IA):式(IIB)の比、または式(IB):式(IIA)の比、または式(IB):式(IIB)の比は、独立して、1:9〜9:1(重量)の範囲内であり、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1および8:1の比を含むが、これらに限定されない。
例示の実施形態において、従来および/または市販の造膜剤は、Myrifilm(登録商標)、VELTA(登録商標)262、VELTA(登録商標)368、TEXANOL(商標)、UCAR(商標)Filmer IBT(Dow)およびDALPAD(商標)(Dow)の1以上である。
例示の実施形態において、コーティング組成物は、塗料、インク、接着剤、トナー、シーラント、ステイン、グレーズ、プライマーまたはカーペット裏打ち剤である。また、本発明の組成物は、PVCの用途(例えば、プラスチゾル類、シート類、パイプ類、玩具類、医療機器類および包装フィルム類(例えば、血液バッグ類))に適している。
例示の実施形態において、コーティング組成物は、ラテックス塗料組成物である。
本発明の態様において、本発明のコーティング組成物のいずれかが、可塑化(用)の別の化合物または組成物、例えば従来および/または市販の可塑化(用)の組成物または化合物をさらに含んでいてもよい。
例示の実施形態において、従来および/または市販の可塑剤は、Optifilm(商標)400(Eastman)、Myrifilm(登録商標)(Myriant)、Oxifilm351(Oxea)、UCAR(商標)Filmer IBT(Dow)およびDALPAD(商標)(Dow)の1以上である。
本発明の態様は、コーティング組成物の最低膜形成(造膜)温度(minimum film formation temperature(MFFT))を減少させる方法であり、当該方法は、低VOCで低臭気の式(IA)の造膜(用)の化合物を、前記コーティング組成物に加えることを含む。
本発明の態様は、コーティング組成物の最低膜形成温度を下げる方法であり、当該方法は、低VOCで低臭気の式(IA)および式(IIA)の造膜(用)の化合物を、前記コーティング組成物に加えることを含む。
本発明の態様は、コーティング組成物の最低膜形成温度を下げる方法であり、当該方法は、低VOCで低臭気の式(IA)および式(IIB)の造膜(用)および可塑化(用)の化合物を、前記コーティング組成物に加えることを含む。
本発明の態様は、コーティング組成物の最低膜形成温度を下げる方法であり、当該方法は、低VOCで低臭気の式(IB)および式(IIA)の造膜(用)および可塑化(用)の化合物を、前記コーティング組成物に加えることを含む。
本発明の態様は、コーティング組成物の最低膜形成温度を下げる方法であり、当該方法は、低VOCで低臭気の式(IB)および式(IIB)の可塑化(用)の化合物を、前記コーティング組成物に加えることを含む。
(発明の詳細な説明)
式(IA)の化合物、ならびに、式(IA)または(IB)の化合物と式(IIA)または(IIB)の化合物との組み合わせによって表されるような本発明の造膜(coalescing)(用)、可塑化(用)、および造膜(用)/可塑化(用)の二重(又は二役)の組成物は、塗料、コーティング、インクおよび接着剤の組成物に適している。本発明の造膜剤は、単独で、または他の公知の造膜剤と組み合わせて、300g/L以下、例えば250g/L(約25%w/v)以下、例えば200g/L以下、例えば150g/L以下、例えば100g/L以下、例えば80g/L以下、例えば70g/L以下、例えば60g/L以下、例えば50g/L(約5%w/v)以下、例えば40g/L以下のVOCを示し、これは、低い適用温度(又は塗布温度)で、望ましくない臭気を伴うことなく、ハイグロス(又は高光沢)またはセミグロス(又は半光沢)またはマットフィニッシュ(又はマット仕上げ)を強い黒色とともにもたらし、印刷耐性および乾燥時間の良好な特性をもたらす。
一般的に、造膜剤(又はコアレセント(coalescent))[造膜剤(又はコアレセンス(coalescence))または造膜助剤(又はコアレシングエイド(coalescing aid))、造膜剤(又はコアレシングエージェント(coalescing agent))、造膜(用)組成物(coalescing composition)または造膜(用)溶媒(coalescing solvent)としても知られている]は、膜形成助剤(又はフィルム形成助剤(film forming assistant))として機能し、ラテックス塗料、接着剤および他のコーティング組成物において存在するポリマー成分を集合させるために作用する。本発明の低VOCの造膜剤は、約200℃を超える、例えば約250℃を超える、例えば約300℃を超える沸点を有し、これは、欧州連合(EU)の規制である1999/42/ECおよび2004/42に従う「VOCフリー」(VOC-free)の分類の要件、および米国環境保護局のメソッド24(EPA24)によって規制されるような「低VOC」(low-VOC)の分類の要件に適合する。
用語「置換(又は置換された)」は、本明細書中で使用される場合、分子の配列の少なくとも1つの水素原子が、置換基で置き換えられていることを指す。オキソ置換基(「=O」)の場合、2つの水素原子が置き換えられている。置換されると、1以上の以下の基が「置換基」である。置換基としては、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、アリール−アルキル、アルキル−アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル(又はヘテロ環又は複素環)、ヒドロキシおよびヘテロシクロアルキル(又はヘテロ環アルキル又は複素環アルキル)ならびに−NRaRb、−NRaC(O)Rb、−NRaC(O)NRaNRb、−NRaC(=O)ORb、NRaSORb、−C(=O)Ra、−C(=O)ORa、−C(=O)NRaRb、−OC(=O)NRaRb、−ORa、−SRa、−SORa、S(=O)Ra、−OS(=O)Raおよび−S(=O)ORaが挙げられるが、これらに限定されるものではない。加えて、上記置換基が、例えば、置換アルキル、置換アリール、置換アリール−アルキル、置換アルキル−アリール、置換複素環(又は置換ヘテロサイクル)または置換ヘテロシクロアルキルを含むように、上記置換基は、1以上の上記置換基でさらに置換されていてもよい。この文脈上、RaおよびRbは、同一であっても、異なっていてもよく、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキルおよび置換アリールアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキルである。
用語「アルキル」は、本明細書中で使用される場合、任意の直鎖または分岐の、非環式または環式で、不飽和または飽和の脂肪族の1個〜10個の炭素原子を含む炭化水素を指す。一方で、用語「低級アルキル」は、アルキルと同じ意味を有するが、1個〜6個の炭素原子を含む。用語「高級アルキル」は、アルキルと同じ意味を有するが、7個〜10個の炭素原子を含む。代表的な飽和で直鎖のアルキルとしては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。一方で、飽和で分岐のアルキルとしては、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で言及される場合、C〜Cアルキルの表示は、C〜Cの範囲内の各々およびC〜Cの範囲内に包含される種類のすべてを含むことを意図する。従って、C〜Cアルキルは、1以上のメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、ペンチルおよびヘキシルを含むことが意図される。例として、C〜Cアルキルは、例えば、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜Cなどの狭い範囲を包含することが意図される。環状アルキルは、同一の原子に結合した2つのアルキル基を一緒にすることによって、または隣接する原子にそれぞれ結合した2つのアルキル基を一緒にすることによって得ることができる。代表的な飽和の環状アルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。一方、不飽和の環状アルキルとしては、シクロペンテニルおよびシクロヘキシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。また、本明細書中、環状アルキルは、「単素環(又はホモサイクル(homocycle))」または「単素環式環(又はホモサイクリック環(homocyclic ring))」とも呼ばれる。不飽和のアルキルは、少なくとも1つの二重結合または三重結合を隣接する炭素原子の間に含む(それぞれ、「アルケニル」、「アルキニル」と呼ばれる)。代表的な直鎖および分岐のアルケニルとしては、エチレニル、プロピレニル、1−ブテニル、2−ブテニル、イソブチレニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−メチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。一方、代表的な直鎖および分岐のアルキニルとしては、アセチレニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−メチル−1−ブチニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される場合、用語「アリール」は、任意の芳香族の炭素環式の部位を指し、例えば、フェニルまたはナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキル−アリール」は、本明細書中で使用される場合、少なくとも1つのアルキル水素原子がアリール部位で置き換えられた任意のアルキル基を指し、例えば、ベンジル、−(CH−フェニル、−(CH−フェニル、−CH(フェニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。用語「アリール−アルキル」は、少なくとも1つのアリール水素がアルキル部位で置き換えられた任意のアリールを指し、C−CHおよびC−(CH)(CHCHCH)が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「複素環(又はヘテロサイクル)(heterocycle)」または「複素環式環(又はヘテロサイクリック環(heterocyclic ring))」または「複素環式(又は複素環又はヘテロサイクリック(heterocyclic))」は、本明細書中で使用される場合、任意の3〜7員の単環式または7〜10員の二環式の複素環式環を指し、かかる複素環式環は、飽和、不飽和または芳香族のいずれかであり、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子(又は複素原子)を含み、ここで、窒素および硫黄のヘテロ原子は、必要に応じて、酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は、必要に応じて、四級化されていてもよく、上記複素環式環は、上記複素環のいずれかがベンゼン環と縮合した二環式環を含む。複素環は、任意のヘテロ原子または炭素原子を介して結合されていてもよい。複素環は、ヘテロアリールを含んでいてもよく、ピリジン、プリン、ピリミジン、フラン、チオフェンおよびピロールによって例示されるが、これらに限定されない。従って、上記で列挙したヘテロアリールに加えて、複素環は、さらに、モルホリニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニルなどを含んでいてもよいが、これらに限定されない。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、本明細書中で使用される場合、少なくとも1つのアルキル水素原子が複素環で置き換えられた任意のアルキルを指し、例えば、−CH−モルホリニルなどが挙げられる。
用語「単素環(又はホモサイクル(homocycle))」または「シクロアルキル」は、本明細書中で使用される場合、任意の飽和または不飽和の(ただし、芳香族ではない)3個〜7個の炭素原子を含む炭素環式環を指し、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロヘキサンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキルオキシ」または「アルコキシ」は、本明細書中で使用される場合、酸素の架橋を介して結合した任意のアルキル部位(例えば、−O−アルキル)を指し、例えば、メトキシ、エトキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキルチオ」は、本明細書中で使用される場合、硫黄の架橋を介して結合した任意のアルキル部位(例えば、−S−アルキル)を指し、例えば、メチルチオ、エチルチオなどが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「グリコールエーテル」は、本明細書中で使用される場合、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
塩の例としては、無機酸(例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)とともに形成される酸付加塩、および有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、およびポリガラクツロ酸が挙げられるが、これらに限定されない)とともに形成される塩が挙げられるが、これらに限定されない。また、塩化合物は、当業者に公知の医薬的に許容可能な四級塩としても投与することができ、これは、具体的には、式−NR,R’,R’’の四級アンモニウム塩を含み、式中、各R、R’、R’’は、独立して、水素、アルキルまたはベンジルであり、Zは、カウンターイオン[クロリド、ブロミド、ヨージド、アルコキシド、トルエンスルホネート、メチルスルホネート、スルホネート、ホスフェートまたはカルボキシレート(ベンゾエート、スクシネート、アセテート、グリコレート、マレエート、マレート、フマレート、シトレート、タータレート、アスコルベート、シンナモエート、マンデロエート、およびジフェニルアセテートなど)が挙げられるが、これらに限定されない]である。また、塩化合物は、置換または非置換の部分的な式を有する薬学的に許容可能なピリジンカチオン塩として投与することができ、式中、Zは、カウンターイオンであり、クロリド、ブロミド、ヨージド、アルコキシド、トルエンスルホネート、メチルスルホネート、スルホネート、ホスフェートまたはカルボキシレート(ベンゾエート、スクシネート、アセテート、グリコレート、マレエート、マレート、フマレート、シトレート、タータレート、アスコルベート、シンナモエート、マンデロエート、およびジフェニルアセテートなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
例示の実施形態において、式(I)のR、RおよびRのそれぞれは、Hまたはメチル基またはそれらの組み合わせである。別の例示的な実施形態において、式(I)のR、RおよびRのそれぞれは、独立して、C〜Cアルキル基であり、C〜Cアルキル基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルキル基、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−アミル、n−ヘキシルおよびn−ヘプチルが挙げられるが、これらに限定されない。
造膜剤として一塩基性および二塩基性のエステルは、従来技術として知られている(例えば、EP0026982A1、EP0026982A1、WO2012/054317、US5,756,569に記載されている)が、造膜剤としての三塩基性のエステルは、一般的ではない。WO2008/054277A1は、グリセリルトリプロパノエート(グリセロールおよびプロピオン酸)系のトリエステル、またはトリバレリン(グリセロールと吉草酸とのトリエステル)、またはこれら2つの組み合わせを記載し、そして、これらは、式(I)で表される化合物よりも顕著に小さく、式(I)で表される化合物とは構造的に異なる。
DXE−RR’のRおよびR’基のそれぞれは、独立して、メチル基あるいは直鎖もしくは分岐のC〜C12アルキル基、C〜C10アルキル基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルキル基であり、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−アミルまたはn−ヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。US2012−095145、WO2012/173679A1、WO2009/097142およびEP2247566A2は、Cの二塩基酸のエステルであって、DXE−RR’に類似するものを例示として記載する。
上述の本発明の(IA)/(IIA)、(IA)/(IIB)、(IB)/(IIA)、(IB)/(IIB)のブレンド(又は配合物(blend))は、典型的には、DXE−RR’成分(ここで、DXE−RR’は、(IIA)または(IIB)の化合物を表す)を約10重量%〜約70重量%、例えば約10%〜約60%、例えば約15%〜約50%、例えば約15%〜約45%、例えば約15%〜約35%、例えば約20%〜約30%で含む(ブレンドの重量に基づく)。
本発明の例示の実施形態において、本発明の造膜組成物(又は造膜(用)の組成物(coalescing composition))は、式(IA)を含むか、または式(IA)からなり、あるいは、式(IA)と式(IIA)との組み合わせ、または式(IA)と式(IIB)との組み合わせ、または式(IB)と式(IIA)との組み合わせを含むか、または上記の組み合わせからなり、1以上の公知の市販品として入手可能な造膜剤とともに、ブレンド(又は配合物)を形成する。このような従来の造膜剤の具体的な例としては、Myrifilm(登録商標)(EP2721100A1およびWO2012/173679、Myriantから入手可能なコハク酸系のエステル)、VELTA(登録商標)262(Velsicol Chemical Corporationから入手可能なイソデシルベンゾエート)、VELTA(登録商標)368(Velsicol Chemical Corporationから入手可能な2−エチルヘキシルベンゾエート)およびエステル−アルコール類(例えば、TEXANOL(商標)(Eastmanから入手可能な2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール モノイソブチレート))が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、このブレンドは、二重(又は二役)の官能性(又はデュアルファンクショナリティ(dual functionality))を示す1以上の溶媒系の造膜剤を含んでいてもよく、例えば、グリコールエーテル(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル アセテート、ジエチレングリコール モノブチルエーテルアセテート、およびブチルソルビトール アセテート)ならびにグリコールエーテルの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。このようなグリコールエーテルの市販品の具体的な例としては、例えば、DOWANOL(商標)E−シリーズおよびP−シリーズ、DOWANOL(商標)PnP(プロピレングリコール n−プロピルエーテル)(Dow)ならびにButyl CELLOSOLVE(商標)、CARBITOL(商標)、PROGLYDE(商標)およびECOSOFT(商標)のグリコールエーテル類(Dow)が挙げられる。
本発明の例示の実施形態において、式(IB)の化合物と式(IIB)の化合物との組み合わせを含むか、または上記の組み合わせからなる本発明の可塑化(用)の組成物は、1以上の公知の市販品として入手可能な可塑剤とともにブレンドを形成する。
本発明の造膜(用)および/または可塑化(用)の組成物から調製されるコーティング(用)の調製物(又は製剤又は処方物又はフォルミュレーション(formulation))は、必要に応じて、1以上の顔料を含んでいてもよい。また、このような調製物は、従来のコーティング調製物中に存在する1以上の従来の添加剤を含んでいてもよい。かかる添加剤としては、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、分散剤、消泡剤、界面活性剤、乳白剤、安定剤、殺生物剤、懸濁添加剤のようなシックナーおよび保護コロイドが挙げられる。
顔料系(又はピグメントシステム(pigmented system))において、典型的なコーティング組成物は、
約15重量%〜約90重量%のラテックスポリマーの固体(例えば、100%アクリル系(acrylics)またはアクリル系のコポリマーおよび/またはスチレン−アクリル系および/またはアルキド系および/またはビニル系のポリマー)、
約5重量%〜約50重量%の添加剤、および
1重量%〜60重量%の範囲内の造膜剤および/または可塑剤
を含み、例示の実施形態において、式(I)の造膜剤の量は、乾燥ポリマー(例えば、アクリル系のコポリマーおよびホモポリマー、スチレン−アクリル系のコポリマー、ビニルアクリル系、バーサチック酸ビニル(又はビニルバーサテート(vinyl versatate))、塩化ビニルコポリマーおよびビニル類(PVCなど)の重量に基づいて、3%〜20%の範囲内である。
例示的なラテックスポリマーの固体は、1以上のエチレン性不飽和モノマーの反応生成物を含み、部分的に水溶性のホモポリマー、またはスチレンおよびアクリル系のコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。かかるホモポリマーおよびコポリマーの例(部分的に塩の形態など)としては、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、例えば、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートおよび/またはメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メタクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン、アリルメタクリレート、およびそれらの混合物が挙げられる。他の適切なバインダーとしては、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、バーサチック酸ビニルコポリマー(又はビニルバーサテートコポリマー(vinyl versatate copolymer))、ビニルアルコール、ビニルアセテート、ビニルトルエン、ビニルアセテート、ビニルプロピオネートなどが挙げられる。
いくつかのラテックスエマルションポリマーは、本質的に、又は本発明の造膜剤との組み合わせのいずれかで、コーティング組成物として、より良く適し得るが、ラテックスポリマーは、コーティング組成物の分野において周知であり、本明細書中に記載されるように、この用語の使用によって特に制限されることは意図されない。本発明との組み合わせで有用な市販のラテックスエマルションポリマーの例としては、Rhoplex SG−30、Rhoplex AC−264、Rhoplex HG−706、Rhoplex AC−2508、Maincote PR71(Dow)、Acronal 296DおよびStyrofan ND 593(BASF Corp.)、Aquamac 705およびAquamac 588(Hexion Specialty Chemicals)などが挙げられるが、これらに限定されない。また、これらのラテックスポリマーは、アルカリ溶解性ポリマーで安定化されていてもよい。アルカリ溶解性ポリマーは、アクリル酸またはメタクリル酸あるいは他の重合可能な酸のモノマーを用いてポリマーを形成することによって、およびアンモニアまたは他の塩基の添加によるポリマーの可溶化によって調製され得る。
アルキド樹脂は、一般的に、脂肪酸変性およびオイル変性ポリエステルを指す。適切なアルキド樹脂としては、脂肪酸またはオイルで変性された上記のようなポリエステルが挙げられるが、これらに限定されない。また、適切なアルキド樹脂としては、脂肪族変性、環状脂肪族変性または芳香族変性の樹脂およびそれらの組み合わせが挙げられ得るが、これらに限定されない。
本明細書中に記載されるようなコーティング組成物に包含される適切な充填剤(又はフィラー)としては、有機系または無機系の顔料(又はピグメント)および無機物(又は鉱物又はミネラル)またはそれらの組み合わせが挙げられる。適切な充填剤の具体例としては、酸化チタン(鋭錐石(anastase)および金紅石(rutile)の形態の両方);クレイまたは葉ロウ石(又はパイロフィライト(Pyrophyllite))(ケイ酸アルミニウム);ケイ灰石(Wollastonite)(ケイ酸カルシウム);炭酸カルシウム(粉体および沈殿物の形態の両方);酸化アルミニウム:シリカ(二酸化ケイ素);酸化マンガン;タルク(ケイ酸マグネシウム);重晶石−天然重晶石および沈降硫酸バリウム(硫酸バリウム);雲母;酸化亜鉛;亜硫酸亜鉛;酸化ナトリウム;酸化カリウムなど、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。特定の特徴(例えば、吸油量、明るさ(又はブライトネス)、pH、化学的不活性、屈折率、純度、粒子のサイズ、分布、形状およびアスペクト比)に基づいて、コーティング組成物において、上記の充填剤を選択することは、当業者に知られている。
本発明の組成物は、当該分野で公知の複数の方法によって適用(又は塗布)されてもよく、ブラシ、スプレー、ロール、ディップ、フローコーティングなどが挙げられるが、これらに限定されず、約0.1〜約10ミル(mil)の範囲、例えば約0.5〜5ミル、例えば約0.5〜3ミル、例えば約1〜3ミルの乾燥膜厚を有するフィルムを形成する。
例示の実施形態において、本発明の造膜(用)および/または 可塑化(用)の組成物は、独立して調合されていてもよく、最終のコーティング特性の特定の組み合わせを達成してもよい。このような最終のコーティング特性の例としては、厚さ;耐久性;可撓性;靭性;不透明性または遮蔽効果;グロスレベル(例えば、マット、エッグシェル、セミグロスまたはグロス);粘着性;ブロック耐性;顔料光輝;臭気(又は香気)および疎水性が挙げられるが、これらに限定されない。
例示の実施形態において、本発明の造膜(用)および/または可塑化(用)の組成物は、より大きな遮蔽力、より高い硬度、増加したブロック耐性、低臭気(又は低香気)、減少した吸塵性またはそれらの任意の組み合わせをコーティングに提供する。
本明細書中に記載される本発明の造膜(用)および/または可塑化(用)の組成物の実施形態は、主として、コーティング調製物について言及していて、いくつかの実施形態では、特定の用途にまで拡張されてもよく、塗料(例えば、屋内用塗料、屋根用塗料、屋外用塗料、クラフト用塗料、交通用塗料など);接着剤;インク;トナー;コーク;シーラント;ステイン;グレーズおよびプライマーが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のより良い理解を促進するために、以下の例示の実施形態を以下に記載する。
実施例
以下の実施例は、すなわち、本発明の特定の実施形態を示すものであり、本発明に従う組成物および方法と、本発明の範囲外の先行技術および/または実施形態との比較を含む。以下の実施例は、本発明の範囲および広さを制限することを意味するものではない。
[式(IA)、(IB)、(IIA)および(IIB)の化合物を調製するための方法]
式(IA)、(IB)、(IIA)および(IIB)の化合物は、一般的に知られていて、商業上の薬品の供給元から購入することができるか、または従来技術において記載された方法のいずれかによって調製することができる。例えば、Sigma-Aldrich;J. Org. Chem. 30, 1351-56 (1965);Agric. Biol Chem. 1, 57-62 (1981);J. Org. Chem. 60, 6872-82 (1995);およびSyn. Commun. 25, 245-52 (1995) を参照のこと。
測定の手順
約3〜20重量%(例えば、3〜15重量%、例えば5〜15重量%、例えば3〜10重量%、例えば5〜10重量%)の造膜(用)の組成物[式(IA)の化合物を、必要に応じて、変化する量の式(IIA)または(IIB)の化合物と組み合わせて、あるいは式(IB)の化合物を、変化する量の式(IIA)の化合物と組み合わせて含む]を、ポリマーの分散液(又はディスパージョン)に、撹拌しながら加えた。1〜3時間のエイジング時間の後、このポリマー分散混合液を、リン酸亜鉛で処理された鋼のパネルにドローダウンブレードで塗布した(乾燥膜厚:約3ミル(mils))。乾燥後(20℃で約24時間)、種々の試験方法を用いて、得られたフィルムを評価した。トーマスストーマー(Thomas Stormer)の粘度計を用いて、各調製物の粘度を試験した。さらに、ナンバー5(#5)スピンドルを備えたブルックフィールド(Brookfield)DVE粘度計を用いて、粘度およびレオロジーの挙動を試験した。全ての粘度測定を25℃の一定温度で行って、クレブス単位(Krebs unit(KU))またはCPSで示した。ASTM D−2369試験によって、造膜組成物の%VOCを決定した。レネタ(Leneta)不透明チャートに塗布したドローダウンフィルム(ウェットフィルム厚:約7ミル(mils))において、乾燥フィルムのグロスおよびコントラスト比を3回測定した。グロスの測定は、BYK−Gardner Tri−Glossグロスメーターを用いて、25℃、60℃および85℃で行った。ハンディデータカラー比色計(handheld data color colorimeter)を用いて、コントラスト比を決定した。レネタ(Leneta)不透明チャート上にサグ(sag)およびレベリングドローダウン(leveling draw-downs)を形成し、室温(R.T.)で24時間乾燥させた後、目視にて分析した。ASTM D4946に従って、ブロック試験を行って、0〜10のスケールで評価した(0は、全くの失敗であり、10は完全な合格である)。塗料調製物を140°Fで維持するホットボックスを用いて、加水分解試験を行って、pHおよび粘度の両方を14日間の長期の研究の間、2日間の間隔で周期的にモニタリングした。各サンプルの粘度およびpHを25℃で測定した。毎回、サンプルは、ホットボックスから、2日間の間隔の期間で取り出し、測定後、サンプルは、ホットボックス内に再び戻して、エイジングを続けた。結果を表8に示す。
コーティングの性能試験に関して、以下のASTMの方法、基材および厚みを、適用可能として使用した。
・ストーマー粘度(Stormer Viscosity):ASTM D562
・ブルックフィールド粘度(Brookfield Viscosity):ASTM D2196
・pH:ASTM E70
・乾燥時間(Dry Times):ASTM D1640(円形レコーダー(circular recorder))、シングルペーングラス(Single Pane Glass)/3ミル(mils)
・低温造膜(Low Temp. Coalescence)、40°Fの温度で24時間、シールドレネタチャート(Sealed Leneta Chart)/3ミル(mils)
・鏡面光沢(Specular Gloss):ASTM D523、シールドレネタチャート/3ミル(mils)
・硬度(Hardness):ASTM D3363、リン酸亜鉛(Zn)処理鋼/2ミル(mils)
・コントラスト比(Contrast Ratio):ASTM D2805、シールドレネタチャート/3ミル(mils)
・サグ耐性(Sag Resistance):ASTM D4400、シールドレネタチャート
・フロー(Flow)およびレベリング(Leveling):ASTM D2801(スケール0=最悪、10=最良)、シールドレネタチャート
・ブロック耐性(Block Resistance):ASTM D4946、シールドレネタチャート/3ミル(mils)
ラテックスポリマーのMFFTを40°F(4.4℃)に低下させるために必要な造膜組成物の量を決定することによって、造膜組成物の効率を決定した(これは、塗料の所望され得る最も低い適用(又は塗布)温度および造膜組成物とポリマー分散液(又はディスパージョン)(このポリマー分散液は、コーティングの透明度(又はクラリティ)に典型的に影響を与える)との間の適合性(又はコンパチビリティ)の程度である)。
特に不揮発性の造膜剤に関して、塗料調製物中に存在する造膜剤の量が、ラテックスポリマーの固体に基づいて、25重量%を超えると、概して、これは許容不可能であると考えられる。なぜなら、造膜剤は、乾燥フィルム中に残存し、従って、コーティングの特性(例えば、硬度、スクラブ耐性、およびブロック耐性など)に悪影響を及ぼすからである。コーティングにおいて、アクリル(類)(acrylics)は、バインダーとして、最も一般に適用されるので、本発明の目的の1つは、従来の造膜剤とのブレンドを形成する際における、本発明の造膜組成物の多様性を実証することである。例示の実施形態において、スチレン−アクリルエマルションは、ポリマー固体に基づいて、15〜20%で要求される比較的に多い造膜剤を有し、これは、プライマーにおいて、約200g/Lの典型的なVOCを有する。ほぼゼロのVOC(near-zero VOC)の造膜剤への変更によって、調製物が、0〜100g/LのVOCレベルを達成することが可能となり得るので、この従来のスチレン−アクリルの寿命を効果的に延長することができる。
造膜剤の要求を下げるにあたって、調製物を補助するために、自己架橋性のアクリル(self-crosslinking acrylic)を設計した。これらのコーティングは、本発明の低VOCの造膜組成物の添加に起因して、Texanol(商標)とともに、0〜100g/Lの調製物に適していて、これは、その結果、ほぼゼロのVOCコーティング組成物を有するコーティングの調製をもたらす。
Figure 0006937318
表1に示す通り、この評価は、110℃で60分間の試験に曝された後の0.5gサンプルの重量損失に基づくものであった。この試験期間のサンプル損失の一部は、揮発性(成分の)含量(又は含有量)であると考えられ、その重量比を決定した。HTCE−Rそれ自体、およびHTCE−RとDXE−Rとのブレンドの両方が、Texanol(商標)と比較して、かなり低いVOCレベルを示すことが明確に理解され得る。
室温で乾燥されたクリアコーティング(又は透明なコーティング)を、低温(40°F)で硬化されたクリアコーティングと比較するために、以下のデータを示す。評価した特性としては、表面タック、フィルムの透明性、クラック、および24時間にわたって乾燥されたフィルムのグロスが挙げられる。以下の実施例1〜3において示される通り、造膜組成物は、MFFTを低下させることができ、低VOCコーティングに関連して優れた造膜特性を示すクリアフィルムを製造することができた。特に、本発明の造膜組成物、およびそのTexanol(商標)との比較を用いて、クリアコーティング調製物を調製した。実施例1および2ならびに表2および3において、概要を示す通り、コーティング調製物を調製して、最終の組成物とした(重量部)。さらに、コーティング組成物から形成されるコーティングのいくつかの対応する特性を表2および3にも提供する。
実施例1
この実施例は、HTCE−R−ベースの造膜剤の組成物が、造膜特性、透明性、および調製物の総VOCに対して、さらに寄与した非常に低いVOCに関して、従来の造膜剤(Texanol(商標))に等しいか、又はそれよりも優れる性能を示すことを実証している。表2の実施例F−5は、クラックがないことを示す低温フィルムに関して、HTCE−Rが、Texanol(商標)よりも優れていたことを示し、これは、より優れたグロスに伴う良好な最低膜形成(造膜)温度(MFFT)の特性を示している。また、表面タックのフィルム乾燥時間の表示は、HTCE−Rが、この種類のコーティング調製物の優れた選択となるという基準を示した。
Figure 0006937318
実施例2
この実施例では、本発明の造膜剤の組成物の有効性を実証するために、100%アクリルエマルションを選択した。表3の結果は、HTCE−R(F−8)が、乾燥時間またはフィルムの厚みを除いて、100%VOCのTexanol(商標)(F−7)と同様の性能を示したことを示す。かかる欠点は、実施例F−11で改善された。実施例F−11では、HTCE−R/DXE−Rの50:50(重量%)のブレンドが、本発明の造膜剤の組成物が、従来の造膜剤に存在する不適切な点を取り扱うことができ、結果として、非常に低いVOCのコーティングが得られ、100%VOCのTexanol(商標)から調製されたコーティングよりも優れていたことを実証している。
Figure 0006937318
実施例3
この実施例では、自己架橋性のバインダー/樹脂(Rhoplex HG−706)ベースの調製物を使用する。Rhoplex HG−706は、屋内および屋外のVOCに適合するグロスおよびセミグロスのエナメル(塗料)のために設計された100%アクリルエマルションであり、50g/LのVOCで高性能のコーティングを提供する。設計によって、このバインダーは、低VOCの造膜剤が存在することを全く要求しないが、このバインダーは、望ましいことではないが、低温で機能しない。表4は、HTCE−R(F−2)が、Texanol(商標)(F−1)と比較して、VOC特性を望ましくなく高めることなく(Texanol(商標)とは異なる)、優れたグロス特性を有する40°Fでの優れたMFFT特性を有するバインダーを与えることを実証している。
Figure 0006937318
実施例4
この実施例では、スチレンアクリルエマルションを使用して、表5に示す通り、ちょうど100%のアクリルエマルションを超えて、その適用可能性を拡張するに際して、HTCE−R(F−8)の多様性を実証している。
Figure 0006937318
上記の実施例を使用して、造膜助剤としてだけでなく、造膜溶媒としてもHTCE−Rの適合性(compatibility)を実証した。伝統的に、膜形成剤(又はフィルム形成剤)としてのグリコールエーテル(例えば、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなど)は、産業上の利用では、高いガラス転移の硬質の樹脂において、高濃度で使用される。グリコールエーテルは、高揮発性であると考えられ(すなわち、100%VOC)、典型的には、望ましくない乾燥時間やウェット−エッジ(wet-edge)の問題を引き起こす。表5の調製物F−8は、造膜剤としてのグリコールエーテル(調製物F−7)の潜在的な代替品として、80:20(重量%)のHTCE−R/DXE−Rのブレンドを示し、より低いVOC含有量(又は含量)を有し、なおかつウェット−エッジの問題を回避し、このことは、グリコールエーテルと比較した場合の表面タックの特性によって実証されている。
実施例5
この実施例では、Rhoplex SG−30のアクリルエマルションに基づいて、白色の屋内用のセミグロス調製物での試験のための6つのサンプル(以下の表6のF9〜F14)を調製した(ここで、造膜剤の組成を変更した)。F9〜F14に関連する表7の結果は、予想外にも、より優れたコーティング調製物を達成するという、本発明の造膜剤の組成物の有効性を実証している。
Figure 0006937318
Figure 0006937318
Figure 0006937318
表7の結果は、HTCE−Rが、最も広く使用されている造膜剤であるTexanol(商標)に非常によく似ていて、またはそれよりも良好に作用することを実証している。特に、HTCE−Rの乾燥時間およびフィルム硬度は、Texanol(商標)と実質的に同じである。その一方で、20%超のVOC減少を達成し、臭気(又は香気)が無く、優れたフローおよびレベリングの特性を有する。HTCE−Rの標準的な性能に加えて、HTCE−Rと、市販品であるTexanol(商標)およびOptifilm 300とのブレンドは、同様の性能を示す。ここで、VOCおよび臭気(又は香気)の減少ならびに優れたフローおよびレベリングの特性が観察され、これらは、HTCE−Rの含有量に比例していた。
表8は、様々なコーティング組成物を示し、これらは表6に示す組成物に類似するが、二酸化チタン顔料のグレードを少し変更し、シックナーの濃度を、より低下させた。さらに、本発明の他の2つの代表的な造膜化合物であるHTCE−RiBu[式(IA)においてR、RおよびRがそれぞれイソブチルである化合物](F18)およびHTCE−RBu[式(IA)においてR、RおよびRがそれぞれn−ブチルである化合物](F19)ならびにHTCE−RBuとTexanol(商標)の50/50重量%のブレンド(F20)を、市販品として入手可能なMyrifilm(商標)(Myriant)、Texanol(商標)(Eastman)およびOptifilm(商標)Enhancer 400(Eastman)と比べて、試験した。低VOCのプロファイルに起因して、Optifilm(商標)Enhancer 400およびMyrifilm(商標)の両方を試験した。
Figure 0006937318
表8に示す試験したF15〜F20の組成物の観察された特性を表9に示す。結果は、Myrifilm(商標)が、最も悪いブロック耐性を示したこと、ザポン(Zapon)テスターを用いて行ったタックフリータイム(tack-free time)試験に失敗したことを示す。Optifilm(商標)Enhancer 400およびMyrifilm(商標)と比較すると、HTCE−RiBuおよびHTCE−RBuは、ともに、Texanol(商標)に似たより低い粘度およびチクソトロピーインデックスを与え、塗料調製物との良好な適合性(又は相溶性(compatibility))を示し、Texanol(商標)を超える32%に近いVOCの減少を示すことが分かった。
Figure 0006937318
より高濃度(例えば、8〜12%のTexanol(商標)または他の高VOC成分が存在する等)のコーティングにおいて、顕著な量のVOCの減少が、HTCE−RiBuおよびHTCE−RBuがともに存在する場合に塗料組成物の粘度および適合性を妥協することなく、さらに達成され得ることは注目に値する。
実施例6
この実施例では、調製物F17(Optifilm(商標)Enhancer 400)およびF19(HTCE−RBu)を試験して、140°Fの周期的なホットボックス処理(hot box treatment)(これは、塗料中の造膜剤の加水分解安定性を示す)の間でのpHおよび粘度の変動(又はバリエーション)を実証した。
Figure 0006937318
表10に示す結果は、EastmanのOptifilm(商標)Enhancer 400などの市販品として使用される材料と同様に、ホットボックス条件に曝された2週間の期間にわたって、そのpHおよび粘度を維持する点から、HTCE−RBuが安定であることを明確に示す。
本明細書中に記載の本発明において、記載される目的および利点を得るために、当該分野の技術の範囲内において、変更および改変が行われ得ることを理解するだろう。本発明は、本発明の開示の実施形態を参照することによって、記載されて規定されているが、このような参照は、本発明を限定することを意図せず、このような限定は、さらに暗示されるべきではない。さらに、このように説明されて記載された本発明の実施形態は、例示のみであり、本発明の範囲を徹底するものではない。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されるような趣旨および範囲によってのみ限定されることが意図される。本明細書中に記載の全ての公報は、その全体が参考として援用される。
本明細書の開示内容は、以下の態様を含み得る。
(態様1)
式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR は、それぞれ独立して、H、C 〜C アルキル、C 〜C 複素環、グリコールエーテル、アリール、C 〜C アルキル−アリール、およびアリール−C 〜C アルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、R 、R およびR の少なくとも1つが、C 〜C アルキルである]
および
式(IIA)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIA)
またはその塩
[式中、
およびR は、それぞれ独立して、HまたはC 〜C アルキルであり、前記C 〜C アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH −、−(CH −または−(CH −である]
を含む、低VOCの造膜の組成物。
(態様2)
、R およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様1に記載の組成物。
(態様3)
、R およびR は、それぞれメチルである、態様1に記載の組成物。
(態様4)
、R およびR は、それぞれブチルである、態様1に記載の組成物。
(態様5)
、R およびR は、それぞれイソブチルである、態様1に記載の組成物。
(態様6)
およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様1に記載の組成物。
(態様7)
およびR の両方がメチルである、態様1に記載の組成物。
(態様8)
およびR の両方がメチルであり、Xが−(CH −、−(CH −または−(CH −である、態様1に記載の組成物。
(態様9)
式(IA)の化合物
Figure 0006937318
[式中、R 、R およびR は、それぞれブチルであるか、またはR 、R およびR は、それぞれイソブチルである]
を含む、低VOCの造膜の組成物。
(態様10)
式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR は、それぞれ独立して、H、C 〜C アルキル、C 〜C 複素環、グリコールエーテル、アリール、C 〜C アルキル−アリール、およびアリール−C 〜C アルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、R 、R およびR の少なくとも1つが、C 〜C アルキルである]
および
式(IIB)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIB)
またはその塩
[式中、
およびR は、それぞれ独立して、C 〜C 20 アルキルであり、前記C 〜C 20 アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH −、−(CH −または−(CH −である]
を含む、低VOCの造膜および可塑化の組成物。
(態様11)
、R およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様10に記載の組成物。
(態様12)
、R およびR は、それぞれメチルである、態様10に記載の組成物。
(態様13)
、R およびR は、それぞれブチルである、態様10に記載の組成物。
(態様14)
、R およびR は、それぞれイソブチルである、態様10に記載の組成物。
(態様15)
およびR は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される、態様10に記載の組成物。
(態様16)
式(IB)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR 10 は、それぞれ独立して、C 〜C 20 アルキルであり、前記C 〜C 20 アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよい]
および
式(IIA)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIA)
またはその塩
[式中、
およびR は、それぞれ独立して、HまたはC 〜C アルキルであり、前記C 〜C アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH −、−(CH −または−(CH −である]
を含む、低VOCの可塑化および造膜の組成物。
(態様17)
、R およびR 10 は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される、態様16に記載の組成物。
(態様18)
およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様16に記載の組成物。
(態様19)
およびR の両方がメチルである、態様17に記載の組成物。
(態様20)
式(IB)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR 10 は、それぞれ独立して、C 〜C 20 アルキルであり、前記C 〜C 20 アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよい]
および
式(IIB)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIB)
またはその塩
[式中、
およびR は、それぞれ独立して、C 〜C 20 アルキルであり、前記C 〜C 20 アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH −、−(CH −または−(CH −である]
を含む、低VOCの可塑化の組成物。
(態様21)
、R およびR 10 は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される、態様20に記載の組成物。
(態様22)
およびR は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される、態様20に記載の組成物。
(態様23)
コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、前記コーティング組成物の調製の間に、式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR は、それぞれ独立して、H、C 〜C アルキル、C 〜C 複素環、グリコールエーテル、アリール、C 〜C アルキル−アリール、およびアリール−C 〜C アルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、R およびR の少なくとも1つが、C 〜C アルキルである]
を前記コーティング組成物に加えることを含む、方法。
(態様24)
コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、前記コーティング組成物の調製の間に、式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR は、それぞれ独立して、H、C 〜C アルキル、C 〜C 複素環、グリコールエーテル、アリール、C 〜C アルキル−アリール、およびアリール−C 〜C アルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、R およびR の少なくとも1つが、C 〜C アルキルである]
を、式(IIA)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIA)
またはその塩
[式中、
およびR は、それぞれ独立して、HまたはC 〜C アルキルであり、前記C 〜C アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH −、−(CH −または−(CH −である]
と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含む、方法。
(態様25)
、R およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様23または態様24に記載の方法。
(態様26)
、R およびR は、それぞれメチルである、態様25に記載の方法。
(態様27)
、R およびR は、それぞれブチルである、態様25に記載の方法。
(態様28)
、R およびR は、それぞれイソブチルである、態様25に記載の方法。
(態様29)
およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様24に記載の方法。
(態様30)
およびR の両方がメチルである、態様24に記載の方法。
(態様31)
コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、前記コーティング組成物の調製の間に、式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR は、それぞれ独立して、H、C 〜C アルキル、C 〜C 複素環、グリコールエーテル、アリール、C 〜C アルキル−アリール、およびアリール−C 〜C アルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、R およびR の少なくとも1つが、C 〜C アルキルである]
を、式(IIB)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIB)
またはその塩
[式中、
およびR は、それぞれ独立して、C 〜C 20 アルキルであり、前記C 〜C 20 アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH −、−(CH −または−(CH −である]
と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含む、方法。
(態様32)
、R およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様31に記載の方法。
(態様33)
、R およびR は、それぞれメチルである、態様31に記載の方法。
(態様34)
、R およびR は、それぞれブチルである、態様31に記載の方法。
(態様35)
、R およびR は、それぞれイソブチルである、態様31に記載の方法。
(態様36)
およびR は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される、態様31に記載の方法。
(態様37)
およびR の両方がヘプチルである、態様31に記載の方法。
(態様38)
コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、前記コーティング組成物の調製の間に、式(IB)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR 10 は、それぞれ独立して、C 〜C 20 アルキルであり、前記C 〜C 20 アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよい]
を、式(IIA)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIA)
またはその塩
[式中、
およびR は、それぞれ独立して、HまたはC 〜C アルキルであり、前記C 〜C アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH −、−(CH −または−(CH −である]
と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含む、方法。
(態様39)
、R およびR 10 は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される、態様38に記載の方法。
(態様40)
およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様38に記載の方法。
(態様41)
コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、前記コーティング組成物の調製の間に、式(IB)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR 10 は、それぞれ独立して、C 〜C 20 アルキルであり、前記C 〜C 20 アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよい]
を、式(IIB)の化合物
−OOC−X−COO−R (IIB)
またはその塩
[式中、
およびR は、それぞれ独立して、C 〜C 20 アルキルであり、前記C 〜C 20 アルキルは、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
Xは、−(CH −、−(CH −または−(CH −である]
と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含む、方法。
(態様42)
、R およびR 10 は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される、態様41に記載の方法。
(態様43)
およびR は、それぞれ独立して、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルからなる群から選択される、態様41に記載の方法。
(態様44)
式(IA)の化合物
Figure 0006937318
またはその塩
[式中、
、R およびR は、それぞれ独立して、H、C 〜C アルキル、C 〜C 複素環、グリコールエーテル、アリール、C 〜C アルキル−アリールおよびアリール−C 〜C アルキルであり、これらの基のそれぞれが、ヒドロキシ、C 〜C エーテルおよびC 〜C アルキルからなる群から選択される1以上の基で置換されていてもよく、
、R およびR の少なくとも1つが、C 〜C アルキルである]
および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤またはそれらの任意の組み合わせ
を含む、コーティング組成物。
(態様45)
、R およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様44に記載のコーティング組成物。
(態様46)
、R およびR は、それぞれメチルである、態様44に記載のコーティング組成物。
(態様47)
、R およびR は、それぞれブチルである、態様44に記載のコーティング組成物。
(態様48)
、R およびR は、それぞれイソブチルである、態様44に記載のコーティング組成物。
(態様49)
態様1に記載の低VOCの造膜の組成物、および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、 顔料磨砕添加剤、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤またはそれらの任意の組み合わせ
を含む、コーティング組成物。
(態様50)
、R およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様49に記載のコーティング組成物。
(態様51)
、R およびR は、それぞれメチルである、態様49に記載のコーティング組成物。
(態様52)
、R およびR は、それぞれブチルである、態様49に記載のコーティング組成物。
(態様53)
、R およびR は、それぞれイソブチルである、態様49に記載のコーティング組成物。
(態様54)
およびR は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、態様49に記載のコーティング組成物。
(態様55)
態様10に記載の低VOCの造膜および可塑化の組成物、および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤またはそれらの任意の組み合わせ
を含む、コーティング組成物。
(態様56)
態様16に記載の低VOCの造膜および可塑化の組成物、および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤またはそれらの任意の組み合わせ
を含む、コーティング組成物。
(態様57)
態様20に記載の低VOCの可塑化の組成物、および
バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤またはそれらの任意の組み合わせ
を含む、コーティング組成物。
(態様58)
他の造膜化合物または造膜組成物をさらに含む、態様44、49、55および56のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
(態様59)
前記コーティング組成物が、塗料、インク、接着剤、トナー、シーラント、ステイン、グレーズ、プライマーまたはカーペット裏打ち剤である、態様44、49、55および56のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
(態様60)
前記コーティング組成物が、ラテックス塗料組成物である、態様44、49、55および56のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
(態様61)
他の可塑化化合物または可塑化組成物をさらに含む、態様55、56および57のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
(態様62)
前記コーティング組成物が、塗料、インク、接着剤、トナー、シーラント、ステイン、グレーズ、プライマーまたはカーペット裏打ち剤である、態様55、56および57のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
(態様63)
前記コーティング組成物が、ラテックス塗料組成物である、態様55、56および57のいずれか1項に記載のコーティング組成物。

Claims (8)

  1. 式(IA)の化合物
    Figure 0006937318
    またはその塩
    [式中、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、C 〜Cアルキルである]
    および
    式(IIA)の化合物
    −OOC−X−COO−R (IIA)
    またはその塩
    [式中、
    およびRは、それぞれ独立して、C 〜Cアルキルであり
    Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
    を含み、
    式(IA):式(IIA)の比が1:9〜1:1(重量)の範囲内である、低VOCの造膜のための組成物。
  2. 、RおよびRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択され、
    およびRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 、RおよびRは、それぞれメチル、ブチルまたはイソブチルである、請求項1に記載の組成物。
  4. およびRの両方がメチルである、請求項1に記載の組成物。
  5. コーティング組成物において、VOCおよび/または臭気を減少させるための方法であり、前記コーティング組成物の調製の間に、式(IA)の化合物
    Figure 0006937318
    またはその塩
    [式中、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、C 〜Cアルキルである]
    を、式(IIA)の化合物
    −OOC−X−COO−R (IIA)
    またはその塩
    [式中、
    およびRは、それぞれ独立して、C 〜Cアルキルであり
    Xは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である]
    と組み合わせて、前記コーティング組成物に加えることを含み、
    式(IA):式(IIA)の比が1:9〜1:1(重量)の範囲内である、方法。
  6. 、RおよびRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、請求項に記載の方法。
  7. およびRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチルおよびヘキシルからなる群から選択される、請求項に記載の方法。
  8. 請求項1に記載の低VOCの造膜の組成物、および
    バインダー、顔料、顔料エキステンダー、着色剤、色味剤、染料、界面活性剤、懸濁添加剤、消泡剤、殺生物剤、殺菌剤、微粒子、セメント系組成物、テクスチャー化組成物、水混和性溶媒、pH調整剤、架橋剤、粘稠剤、増粘剤、充填剤、凍結解凍添加剤、平滑化添加剤、顔料磨砕添加剤、乳白剤、安定剤、フィルム保存剤またはそれらの任意の組み合わせ
    を含む、コーティング組成物。
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