JP6934440B2 - 超音波検査方法、超音波検査装置及び超音波検査方法を用いた高圧燃料供給ポンプの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、レーザ溶接部の欠陥をレーザ照射による超音波で検出する超音波検査方法及び超音波検査装置と、この超音波検査方法を用いて高圧燃料供給ポンプを製造する高圧燃料供給ポンプの製造方法と、に関する。
本発明の背景技術として、特開2012−006078号公報(特許文献1)の溶接システム及び特開2017−161441号公報(特許文献2)の溶接継手の超音波探傷方法が知られている。
特許文献1は、レーザ超音波法により溶接不良を検出する溶接システムを開示している。この溶接システムは、溶接機構と、送信用レーザ光源と、溶接機構と共に被溶接対象に対して移動しながら送信用レーザ光源で発生した送信用レーザ光を溶接後の被溶接対象の表面に照射して送信用超音波を発生させる送信用光学機構と、受信用レーザ光を発生して被溶接対象に照射し送信用超音波の反射によって得られる反射超音波を検出するための受信用レーザ光源と、溶接機構と共に被溶接対象に対して移動しながら受信用レーザ光を溶接後の被溶接対象の表面に照射し被溶接対象表面で散乱・反射したレーザ光を集光させる受信用光学機構と、散乱・反射したレーザ光を干渉計測するための干渉計と、を有している(要約参照)。
また、特許文献2の溶接継手の超音波探傷方法は、超音波を用いて溶接継手の欠陥を探傷する超音波探傷法であって、クリーピング波法、縦波斜角法、ラウンドトリップ法、横波斜角法のうち、少なくとも2種の組合せによって探傷を行う(要約参照)。特許文献2には、欠陥の種類として、下記の(a)〜(f)を想定し、検出の可否の検証を行ったことが記載されている。
(a)溶接部内の割れなどの面状欠陥を模したもの
(b)開先面の融合不良を模したもの
(c)裏当金との隙間から発生するウォームホール、及びブローホールを模したもの
(d)溶接表面近傍の割れなどの面状欠陥を模したもの
(e)開先ルート面の溶け込み不足欠陥を模したもの
(f)2層目溶接で発生するウォームホール、及びブローホールを模したもの
その結果、クリーピング波法では表面近傍の(a)、(c)、(d)及び(f)を検出でき、縦波斜角法及びラウンドトリップ法ではクリーピング波法で検出できる深さよりも深い領域での(a)、(c)を検出でき、横波斜角法では(b)及び(e)を検出できたことが説明されている。
(a)溶接部内の割れなどの面状欠陥を模したもの
(b)開先面の融合不良を模したもの
(c)裏当金との隙間から発生するウォームホール、及びブローホールを模したもの
(d)溶接表面近傍の割れなどの面状欠陥を模したもの
(e)開先ルート面の溶け込み不足欠陥を模したもの
(f)2層目溶接で発生するウォームホール、及びブローホールを模したもの
その結果、クリーピング波法では表面近傍の(a)、(c)、(d)及び(f)を検出でき、縦波斜角法及びラウンドトリップ法ではクリーピング波法で検出できる深さよりも深い領域での(a)、(c)を検出でき、横波斜角法では(b)及び(e)を検出できたことが説明されている。
特許文献1は突合せ継手における溶接が示されており、2つの部材を重ねて2つの部材に対して一方の側から溶接を行う重ね継手における溶接については配慮されていない。一方特許文献2では、重ね継手の溶接に配慮している。さらに特許文献2では、縦波と横波とを用いて異なる種類(上記(a)〜(f))の欠陥の検出を可能にしている。しかし、特許文献2の上記(a)〜(f)の欠陥は2つの部材の境界面よりも上側(溶接を行う側)に存在している。つまり特許文献1及び特許文献2では、重ね継手における2つの部材の境界面よりも下側(溶接を行う側とは反対側)に存在する欠陥を検出することについて、十分な配慮が成されていない。
超音波法で使用される縦波及び横波には指向性があり、また縦波及び横波は2つの部材の境界面で反射されるため、レーザ溶接による狭隘な溶接部の内部に生じた欠陥を検出することは容易でない。
本発明の目的は、重ね継手のレーザ溶接部において、2部材の境界面の上側及び下側に存在する欠陥を検出可能にすることにある。
上記目的を達成するために、本発明は、重ね継手を構成する第1部材及び第2部材に対して前記第1部材側からレーザを照射してレーザ溶接を行ったレーザ溶接部内の欠陥をレーザ照射による超音波で検出する。溶接線を挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置に横波用発生レーザを照射し、横波用発生レーザ照射位置よりも溶接線から離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置に縦波用発生レーザを照射する。溶接線を挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置に横波用受信レーザを照射し、横波用受信レーザ照射位置よりも溶接線から離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置に縦波用受信レーザを照射する。横波用発生レーザの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波を横波用受信レーザで検出し、縦波用発生レーザの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波を縦波用受信レーザで検出する。第1部材と第2部材との境界面より浅い位置の欠陥は縦波超音波で検出し、境界面より深い位置の欠陥は横波超音波で検出する。
本発明によれば、重ね継手のレーザ溶接部において、2部材の境界面の上側及び下側に存在する欠陥を検出可能にすることができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明に係る実施例を、図面を用いて説明する。
図1はレーザ超音波法による欠陥Deの検出過程を示す概念図である。レーザ超音波法は、レーザLaTを被検査対象Aに照射して被検査対象Aに超音波を発生させる。被検査対象Aに生じた超音波UTは欠陥Deで反射され、被検査対象Aの表面に変位(表面変位)Diを生じさせる。そして、表面変位Diが生じている表面にレーザLaRを照射し、表面変位Diを検出器Detで検出し、欠陥Deを検出する。
被検査対象Aに超音波UTを発生させるレーザLaTを発生レーザ又は送信レーザと呼ぶ。また表面変位Diを検出するレーザLaRを、受信レーザ又は検出レーザと呼ぶ。以下、レーザ超音波法を用いて欠陥検出を行う方法を超音波検査方法と呼び、レーザ超音波法を用いて欠陥検出を行う装置を超音波検査装置と呼ぶ。また本実施例では、超音波検査方法及び超音波検査装置はレーザ溶接における溶接部Weの欠陥Deを検出する。溶接部Weの欠陥(傷)Deとしては、例えばクラックやブローホールがある。
なお本実施例では、溶接部Weは溶接により溶融した金属が固まった部分である。溶接部Weの表面側には盛り上がり(溶接ビード)が形成される。この溶接ビードは除去されてもよい。
図2は、本発明に係る超音波検査装置1を用いたインプロセス検査装置1000の概念を示す図である。
本実施例の超音波検査装置1は、レーザ溶接装置2と連動するインプロセス検査装置1000を構成する。すなわち本実施例の超音波検査装置1は、高圧燃料供給ポンプ100の製造装置に適用され、レーザ溶接装置2で高圧燃料供給ポンプ100にレーザ溶接を行いながら、同時に超音波検査装置1でレーザ溶接部Weに発生する欠陥Deを検出する。このために、超音波検査装置1及びレーザ溶接装置2は、高圧燃料供給ポンプ100の周囲に配置される。
レーザ溶接装置2はレーザ溶接工程を制御装置3により制御される。超音波検査装置1は欠陥Deの検出工程(探傷工程)を制御装置3により制御される。レーザ溶接装置2及び超音波検査装置1は駆動装置4により回転軸線AR回りにAr方向に回転駆動される。
本実施例では、被検査対象Aは被溶接対象である。被溶接対象Aは回転軸周りに回転され、この回転に合わせて、レーザ溶接装置2はレーザ溶接を行い、超音波検査装置1はレーザ超音波法を用いた非接触検査(探傷)を行う。このため、レーザ溶接部Weは線状を成す溶接線として構成される。
本実施例では、被溶接対象(被検査対象)Aとして、高圧燃料供給ポンプ100について説明しているが、燃料噴射弁やその他のものであってもよい。また、必ずしもインプロセス検査装置を構成する必要はなく、溶接と検査を別々に行ってもよいし、検査のみを行う超音波検査装置1として構成してもよい。しかし、超音波検査装置1を用いてインプロセス検査装置を構成し、溶接を行いながら検査を行い、欠陥が見つかった場合に再溶接することで、不良品の発生を未然に防ぐことができ、生産性を向上することができる。
図3は、本発明に係る超音波検査装置1及びレーザ溶接装置2を組み合わせたインプロセス検査装置1000の構成を示すブロック図である。
インプロセス検査装置1000は、超音波検査装置1とレーザ溶接装置2と制御装置3とを備えて構成される。
レーザ溶接装置2は被溶接対象(ワーク)Aである高圧燃料供給ポンプ100にレーザ溶接を行う溶接装置である。本実施例では、レーザ溶接装置2は、ポンプ本体101とダンパカバー111とを溶接する例を示している。ポンプ本体101及びダンパカバー111は重ね継手を構成し、ダンパカバー111の側からレーザLaWが照射される。被溶接対象Aは回転軸線ARを中心として回転される。従って、溶接部は回転軸線ARを中心とする周方向に伸びる溶接線を構成する。
本実施例では、被溶接対象Aを回転させる構成としているが、レーザ溶接装置2を回転軸線AR回りに回転させる構成であってもよい。レーザ溶接装置2を回転軸線AR回りに回転させる場合は、超音波検査装置1も回転軸線AR回りに回転させる構成とする。すなわち駆動装置4は、超音波検査装置1及びレーザ溶接装置2と被溶接対象Aとを溶接線Weに沿う方向に相対変位(相対移動)させるに構成される。
溶接装置としては、レーザ溶接以外の溶接方法による装置を用いることもできる。しかし本実施例の超音波検査装置1は、レーザ溶接のように溶接線Weの線幅に対して溶接深さが深くなる溶接方法に対して優れた探傷性能を発揮し、溶接線Weの線幅に対して溶接深さが深くなるほど有効に機能する。
超音波検査装置1は、被溶接対象(被検査対象)Aに超音波を発生させる発生レーザ(第1レーザ)LaTを照射するための発生レーザ照射部(第1レーザ照射部)11と、表面変位Diを検出する受信レーザ(第2レーザ)LaRを照射するための受信レーザ照射部(第2レーザ照射部)12と、干渉計側部13B,13Cと、データ記録/解析装置14と、を備える。
発生レーザ照射部11は、発生レーザ光源(第1レーザ光源)11A、縦波用発生レーザ光学系(縦波用第1レーザ光学系)11B及び横波用発生レーザ光学系(横波用第1レーザ光学系)11Cを備える。受信レーザ照射部12は、受信レーザ光源(第2レーザ光源)12A、縦波用受信レーザ光学系(縦波用第2レーザ光学系)12B及び横波用受信レーザ光学系(横波用第2レーザ光学系)12Cを備える。
発生レーザ光源11Aは発生レーザLaTを発生する。縦波用発生レーザ光学系11B及び横波用発生レーザ光学系11Cは発生レーザLaTを被溶接対象Aに照射するための光学系であり、レンズ、反射鏡、及び光ファイバ等の光学部品により構成される。本実施例では、縦波用発生レーザ光学系11B及び横波用発生レーザ光学系11Cは共通のレーザ光源である発生レーザ光源11Aで発生された発生レーザLaTを被溶接対象Aに照射する。縦波用発生レーザ光学系11B及び横波用発生レーザ光学系11Cのそれぞれに個別の発生レーザ光源11Aが設けられる構成であってもよい。
受信レーザ光源12Aは受信レーザLaRを発生する。縦波用受信レーザ光学系12B及び横波用受信レーザ光学系12Cは受信レーザLaRを被溶接対象Aに照射するための光学系であり、受信レーザLaRの照射点からの反射光及び散乱光を集光する光学系である。縦波用受信レーザ光学系12B及び横波用受信レーザ光学系12Cは、レンズ、反射鏡、及び光ファイバ等の光学部品により構成される。本実施例では、縦波用受信レーザ光学系12B及び横波用受信レーザ光学系12Cは共通のレーザ光源である受信レーザ光源12Aで発生された受信レーザLaTを被溶接対象Aに照射する。縦波用受信レーザ光学系12B及び横波用受信レーザ光学系12Cのそれぞれに個別の受信レーザ光源12Aが設けられる構成であってもよい。
発生レーザ光源11A及び受信レーザ光源12Aは、特許文献1に記載されているような種々の公知のレーザ光源を利用することができる。
干渉計側部13B,13Cは、干渉計を備え、受信レーザLaRの照射点からの反射光及び散乱光を用いて干渉計測を行う。反射光及び散乱光は超音波UTによる被溶接対象Aの表面変位Diの影響を受けている。このため、干渉計測によって被溶接対象Aの表面変位Diを検出することで、欠陥Deの情報を含む超音波信号13Bs,13Csを検出することができる。干渉計側部13B,13Cは干渉計測によって得られた超音波信号13Bs,13Csを電気信号として出力する。干渉計側部13B,13Cから出力される超音波信号13Bs,13Csは、超音波信号データとしてデータ記録/解析装置14に記録され、超音波信号データに基づいて欠陥Deの情報が解析される。
干渉計側部13Bは縦波WLの干渉計測を行い、超音波信号13Bsを出力する第1干渉計測部(縦波用干渉計測部)を構成する。干渉計側部13Cは横波WTの干渉計測を行い、超音波信号13Csを出力する第2干渉計測部(横波用干渉計測部)を構成する。
欠陥Deの情報解析においては、超音波信号13Bs,1Csに対応する発生レーザLaT及び受信レーザLaRの照射位置に基づいて、欠陥Deの位置の特定が行われる。欠陥Deの位置は溶接線Weに沿う周方向の位置として特定される。溶接線Weに沿う周方向の位置を特定するために、被溶接対象Aには周方向の基準位置が設定される。この基準位置は、被溶接対象Aに設けられる任意の構造に設定されてもよいし、被溶接対象Aの構造とは無関係に設定されてもよい。例えば、高圧燃料供給ポンプの場合、基準位置を設定する任意の構造として、吸入弁機構114や吐出ジョイント116等(図13)参照を用いることができる。
さらに本実施例では、詳細は後で説明するが、溶接深さ方向において浅い位置の欠陥Deを縦波で検出し、深い位置の欠陥Deを横波で検出する。このため、浅い位置の欠陥Deと深い位置の欠陥Deとを相対的に区別することができる。この欠陥Deの深さ情報をデータ記録/解析装置14に記録してもよい。
レーザ超音波を用いた欠陥Deの検出原理は特許文献1に記載された内容を適用することができる。また特許文献2はレーザを用いていない点で本実施例とは異なるが、超音波を用いた欠陥Deの検出原理は特許文献2に記載された内容を適用することができる。
次に、図4A,4B,5〜11を参照して、本発明に係るレーザを用いた超音波検査方法について、具体的に説明する。
図4Aは、レーザ照射で発生する超音波の指向性を示す図であり、熱弾性モードにおける指向性を示す図である。図4Bは、レーザ照射で発生する超音波の指向性を示す図であり、アブレーションモードにおける指向性を示す図である。
熱弾性モードはレーザの照射エネルギが小さい場合に生じるモードであり、アブレーションモードはレーザの照射エネルギが大きい場合に生じるモードである。なおレーザ超音波式でない接触式のセンサを用いた場合も、超音波の指向性は図4Bと同様な指向性を持つ。
本実施例では、熱弾性モードを使用する。熱弾性モードでは、レーザを照射した場合に発生する超音波の横波WTは、照射方向に沿う軸線(0°の軸)に対して30°傾いた方向に指向性DR1を有し、超音波の縦波WLは、照射方向に沿う軸線(0°の軸)に対して65°傾いた方向に指向性DR2を有する。横波WTの指向性DR1と縦波WLの指向性DR2とは異なっている。この指向性DR1,DR2の違いにより、横波WTの伝達経路と縦波WLの伝達経路とは異なったものになる。本実施例では、横波WTと縦波WLの指向性DR1,DR2の違い(伝搬経路の違い)を利用して、溶接部Weの異なる深さに存在する欠陥Deを検出する。
一方、アブレーションモードは、熱弾性モードに対して指向性DR1’,DR2’が拡大し、横波WT及び縦波WLの指向性DR1’,DR2’の違い(伝搬経路の違い)を利用した欠陥Deの検出が難しくなる。
図5は、本実施例に係る超音波検査方法を説明する概念図であり、横波WTによる超音波検査方法の特徴を示す図である。
図5は、第1部材201と第2部材202とが重ね継手を構成した状態で、レーザ溶接による溶接部Weにより接合された状態を示している。第1部材201と第2部材202とは、第1部材201の面201Aと第2部材202の面202Aとが圧着された状態で、レーザ溶接されており、第1部材201と第2部材202との間に境界面SBが構成されている。
レーザ溶接は第1部材201側からレーザが照射されて行われる。溶接部Weは線状の溶接線を形成する。図5は溶接線Weに垂直な断面を示している。本実施例の溶接部Weは、溶接線Weの線幅ΔWeに対して溶接深さD_Weが大きく形成される。この場合、溶接線Weの線幅ΔWeは第1部材201の表面に現れる線幅である。なお本実施例では第1部材201の厚さ寸法は1.2mmであり、溶接線Weの線幅ΔWeは第1部材201の厚さ寸法よりも小さい1.0mm以下に形成される。また境界面SBにおける溶融部Weの幅ΔWe_SBは線幅ΔWeの半分以下(1/2以下)であり、0.5mm以下に形成される。
溶接線Weを挟んで溶接線Weの一方の側方に位置する横波用発生レーザ照射位置PTTに、横波WTを発生させる横波用発生レーザLaTTが照射される。横波用発生レーザ照射位置PTTに照射された横波用発生レーザLaTTは超音波UTの横波WTを発生させる。横波WTはレーザの照射軸線Ax_LaTTに対して30°傾いた方向に伝搬し、欠陥De2で反射されて溶接線Weの他方の側方に位置する検出位置(横波用受信レーザ照射位置)PRTに伝搬する。検出位置PRTには横波用受信レーザLaRTが照射され、検出位置PRTに生じる微小変位Di(図1参照)が検出される。
横波用発生レーザLaTTは溶接線Weの幅方向の中心(中心線)C_Weから溶接線Weに直交する方向に、間隔lttだけ離れた横波用発生レーザ照射位置PTTに照射される。横波用受信レーザLaRTは溶接線Weの幅方向の中心(中心線)C_Weから溶接線Weに直交する方向に、間隔lrtだけ離れた横波用受信レーザ照射位置に照射される。
図6は、横波WTによる欠陥Deの検出が可能な範囲と検出が困難な範囲を示す図である。図7は、横波WTによる超音波信号の時間変化を示す図である。
横波WTによる検出では、境界面SBの深さにある欠陥De2及び境界面SBよりも深い位置にある欠陥De1を検出することができる。これは、欠陥De1,De2がある場合と欠陥Deが無い場合とで、超音波信号の時間領域II(0.9μs以降、より詳しくは0.9〜1.2μs)に差が表れるためである。
図7では、境界面SBよりも深い位置にある欠陥De1及び境界面SBよりも浅い位置にある欠陥De3が存在する場合の超音波信号13Cs1と、欠陥Deが存在しない場合の超音波信号13Cs2と、を概念的に表現している。
超音波信号13Cs1は、表面波WSによって生じるピークPkWSと、欠陥De1によって生じるピークPkDe1と、欠陥De3によって生じるピークPkDe3と、有する。表面波WSによって生じるピークPkWS及び欠陥De3によって生じるピークPkDe3は時間領域I(0.9μs以前)に存在し、ピークPkWSとピークPkDe3とは重なるため区別することが困難である。一方、欠陥De1によって生じるピークPkDe1は時間領域II(0.9μs以降)に存在し、ピークPkWSとピークPkDe1とは区別することができる。境界面SBの深さに欠陥De2がある場合も時間領域II(0.9μs以降)にピークが生じ、欠陥De2によるピークはピークPkWSと区別することができる。
従って、境界面SBの深さにある欠陥De2及び境界面SBよりも深い位置にある欠陥De1は横波WTによって検出することができる。一方、境界面SBよりも浅い位置にある欠陥De3については、横波WTによって検出することは困難である。
境界面SBから深い位置に分布する欠陥De1,De2を検出するために、横波用発生レーザ照射位置PTT及び横波用受信レーザ照射位置PRTを、溶接線Weに直交する方向に変化させるとよい。
図8は、本実施例に係る超音波検査方法を説明する概念図であり、縦波WLによる超音波検査方法の特徴を示している。
図8の被溶接対象Aは図5と同様に溶接されている。
溶接線Weを挟んで溶接線Weの一方の側方に位置する縦波用発生レーザ照射位置PTLに、縦波WLを発生させる縦波用発生レーザLaTLが照射される。縦波用発生レーザ照射位置PTLに照射された縦波用発生レーザLaTLは超音波UTの縦波WLを発生させる。縦波WLはレーザの照射軸線Ax_LaTL対して65°傾いた方向に伝搬し、欠陥De2で反射されて溶接線Weの他方の側方に位置する検出位置(縦波用受信レーザ照射位置)PRLに伝搬する。検出位置PRLには縦波用受信レーザLaRLが照射され、検出位置PRLに生じる微小変位Di(図1参照)が検出される。
縦波用発生レーザLaTLは溶接線Weの幅方向の中心(中心線)C_Weから溶接線Weに直交する方向に、間隔ltlだけ離れた縦波用発生レーザ照射位置PTLに照射される。縦波用受信レーザLaRLは溶接線Weの幅方向の中心(中心線)C_Weから溶接線Weに直交する方向に、間隔lrlだけ離れた縦波用受信レーザ照射位置PRLに照射される。この場合、間隔ltlは間隔lttよりも大きく、間隔lrlは間隔lrtよりも大きい。すなわち、縦波用発生レーザLaTLは横波用発生レーザLaTTに対して溶接線Weの中心(中心線)C_Weから離れた位置に照射され、縦波用受信レーザLaRLは横波用受信レーザLaRTに対して溶接線Weの中心(中心線)C_Weから離れた位置に照射される。このため、縦波用発生レーザLaTL及び縦波用受信レーザLaRLは横波用発生レーザLaTT及び横波用受信レーザLaRTの外側から照射される。
図9は、縦波WLによる欠陥Deの検出が可能な範囲と検出が困難な範囲を示す図である。図10は、縦波WLによる超音波信号の時間変化を示す図である。
縦波WLによる検出では、境界面SBの深さにある欠陥De2及び境界面SBよりも浅い位置にある欠陥De3を検出することができる。これは、欠陥De2,De3がある場合と欠陥Deが無い場合とで、超音波信号の時間領域I(0.9μs以前、より詳しくは0.6〜0.9μs)に差が表れるためである。
図10では、境界面SBよりも深い位置にある欠陥De1及び境界面SBよりも浅い位置にある欠陥De3が存在する場合の超音波信号13Bs1と、欠陥Deが存在しない場合の超音波信号13Bs2と、を概念的に表現している。
超音波信号13Bs1は、表面波WSによって生じるピークPkWSと、欠陥De3によって生じるピークPkDe3と、有する。縦波WLは、レーザの照射軸線Ax_LaTLに対して65°傾いた方向に伝搬するため、境界面SBで反射され、境界面SBの深さよりも深い位置に入り込むことが困難である。このため縦波WLは、境界面SBの深さよりも深い位置に分布する欠陥De1を検出することができない。
表面波WSによって生じるピークPkWSは時間領域II(0.9μs以降、より詳しくは0.9〜1.2μs)に現れる。一方、欠陥De3によって生じるピークPkDe3は時間領域Iに現れ、ピークPkWSとピークPkDe1とを区別することができる。境界面SBの深さに欠陥De2がある場合、時間領域II(0.9μs以降)にピークが生じるものの、ピークPkWSよりも早い時間にピークPkWSからずれて生じるため、欠陥De2によるピークはピークPkWSと区別することができる。
従って、境界面SBの深さにある欠陥De2及び境界面SBよりも浅い位置にある欠陥De3は縦波WLによって検出することができる。一方、境界面SBよりも深い位置にある欠陥De1については、縦波WLによって検出することは困難である。
なお、境界面SBから浅い位置に分布する欠陥De2,De3を検出するために、縦波用発生レーザ照射位置PTL及び縦波用受信レーザ照射位置PRLを、溶接線Weに直交する方向に変化させるとよい。
図11は、横波WTと縦波WLを併用した本発明に係るレーザ超音波検査方法を示す概念図である。
本実施例の溶接部Weの断面形状は、幅ΔWeが小さく、深さ方向の長さD_Weが大きい、狭隘な断面形状を有する。この狭隘な断面形状に対して、本実施例の超音波検出方法は、境界面SBよりも浅い位置の欠陥De3を縦波超音波WLで検出し、境界面SBよりも深い位置の欠陥De1を横波超音波WTで検出する。境界面SBの深さにある欠陥De2は、縦波超音波WL又は横波超音波WTのいずれか、或いは縦波超音波WL及び横波超音波WTの両方で検出するとよい。
このために、縦波用発生レーザLaTL及び縦波用受信レーザLaRLは横波用発生レーザLaTT及び横波用受信レーザLaRTの外側から照射される。すなわち、横波用発生レーザ照射位置PTT及び横波用受信レーザ照射位置PRTは縦波用発生レーザ照射位置PTL及び縦波用受信レーザ照射位置PRLに対して内側(溶接線We寄り)に位置するように設けられ、縦波用発生レーザ照射位置PTL及び縦波用受信レーザ照射位置PRLは横波用発生レーザ照射位置PTT及び横波用受信レーザ照射位置PRTに対して外側(溶接線Weから離れる側)に位置するように設けられる。
本実施例では、縦波用発生レーザLaTL及び縦波用受信レーザLaRLは、溶接線Weと直交する方向に異なった位置にそれぞれ照射される。これにより、表面波の影響(ノイズ)を受けることなく、欠陥Deを検出することができる。
なお、縦波用発生レーザ光学系11Bによる縦波用発生レーザLaTL(図8参照)の照射位置PTLには、縦波WLと横波(図示せず)の両方の超音波が発生する。縦波用受信レーザ光学系12B及び干渉計13Bでは、縦波用発生レーザ光学系11Bからの縦波用発生レーザLaTLの照射により発生した縦波及び横波のうち、縦波WLを用いて欠陥Deの検出を行う。また、横波用発生レーザ光学系11Cによる横波用発生レーザLaTT(図5参照)の照射位置PTTには縦波(図示せず)と横波WTの両方の超音波が発生する。横波用受信レーザ光学系12C及び干渉計13Cでは、横波用発生レーザ光学系11Cからの横波用発生レーザLaTTの照射により発生した縦波及び横波のうち、横波WTを用いて欠陥Deの検出を行う。
本実施例では、レーザ超音波の指向性の特性を利用して、横波WTに加えて縦波WLを併用する。横波WTと縦波WLとを併用することで、境界面SBを含む上下の領域を確実に検査することが可能になる。レーザ超音波の横波WTは約30度方向に指向性を持ち、その指向性(指向角30°)と第1部材201の板厚で決まる送受信位置に横波用発生レーザLaTT及び横波用受信レーザLaRTを照射する。レーザ超音波の縦波WLは約65度方向に指向性を持ち、その指向性(指向角65°)と第1部材201の板厚で決まる送受信位置に縦波用発生レーザLaTL及び縦波用受信レーザLaRLを照射する。
すなわち、境界面SBより浅い位置の欠陥De3の位置は、縦波超音波WLの指向角(65°)に基づいて検出することができる。また、境界面SBより深い位置の欠陥De1の位置は、横波超音波WTの指向角(30°)に基づいて検出することができる。
本実施例では、溶接ビードを形成する溶接部Weは線状の溶接線を構成し、溶接線Weの線幅ΔWeは第1部材201の厚さ寸法よりも小さい狭隘な断面形状を有する溶接部Weが形成される。本実施例では、横波WTと縦波WLとを併用することで、境界面SBを含む上下の領域に存在する欠陥Deを確実に検査することができる。
また本実施例では、縦波超音波WLは縦波用発生レーザ照射位置PTLから境界面SBで反射されることなく境界面SBより浅い位置の欠陥De3に伝搬する。また横波超音波WTは横波用発生レーザ照射位置PTTから境界面SBで反射されることなく境界面SBより深い位置の欠陥De1に伝搬する。このため、反射に係る複雑な伝搬経路に配慮する必要がなく、欠陥De1,De2,De3の位置を簡単に計算することができる。
図12は、縦波用発生レーザLaTL、縦波用受信レーザLaRL、横波用発生レーザLaTT、及び横波用受信レーザLaRTの照射状態を示す概念図である。
本実施例では、縦波用発生レーザLaTL及び横波用発生レーザLaTTは溶接線Weに沿う方向に長手方向を有するライン状焦点を形成するように照射され、縦波用受信レーザLaRL及び横波用受信レーザLaRTは点状焦点を形成するように照射される。この場合、図12に示すように、縦波超音波WL及び横波超音波WTは、溶接線Weに沿う方向におけるライン状焦点の長さに対して絞られた範囲を伝搬する。
本実施例では、上述した焦点配置により、縦波用受信レーザLaRLの点状焦点と横波用受信レーザLaRTの点状焦点とを近接させて配置することができ、装置をコンパクトに構成することができる。
図13は、本発明に係る高圧燃料供給ポンプ100の製造工程を示す図である。
図13では、レーザ溶接及び超音波検査に係る工程部分のみを示しており、レーザ溶接装置2によるレーザ溶接を行いながら超音波検査装置1による超音波検査を行うインプロセス検査による製造方法を示している。
本実施例では、レーザ溶接装置2で高圧燃料供給ポンプ100にレーザ溶接を行いながら、同時に超音波検査装置1でレーザ溶接部Weに発生する欠陥Deを検出する。このために、ステップS1で、溶接仕様データに基づいて溶接データが設定される。溶接仕様データは、溶接位置やレーザ溶接のレーザパワー等のデータが制御装置3に設定される。
制御装置3は、溶接データに基づいてレーザ溶接装置2を制御して被溶接対象Aにレーザ溶接を行うと共に、溶接された溶接部Weの検査を超音波検査装置1によって実行する。すなわちレーザ溶接工程S2を実行しながら、超音波検査工程S3を実行する。超音波検査工程S3の実行に伴って、溶接部Weにおける欠陥Deの有無をステップS4において判定する。欠陥Deの存在が判定された場合は、溶接データの修正を行い、レーザ溶接工程S2を繰り返す。レーザ溶接工程S2の再実行時にも超音波検査工程S3は実行される。
ステップS4における欠陥Deの有無の判定は、レーザ溶接工程S2が完了した時点で行ってもよいし、レーザ溶接工程S2の実行中に行われてもよい。
本実施例では、レーザ溶接装置2によるレーザ溶接と超音波検査装置1による超音波検査とを同時実施することができ、レーザ溶接で不具合があった場合に、その不具合を超音波検査装置1で即検出し、再溶接することで、製造工程における高圧燃料供給ポンプ100の歩留まりを向上することができる。
図14を参照して、本発明を高圧燃料供給ポンプ100に適用した例を説明する。図14は、本発明に係る高圧燃料ポンプ100の一実施例を示す断面図である。
高圧燃料供給ポンプ100は、燃料タンクからフィードポンプ(図示せず)によって汲み上げられた燃料を高圧にして燃料噴射弁に供給するポンプである。高圧燃料供給ポンプ100は、車両に搭載される内燃機関(エンジン)に用いられる。以下、高圧燃料供給ポンプ100をポンプ100と呼んで説明する。
ポンプ本体101には、加圧室107が形成され、加圧室107の内部にプランジャ104の上端部(先端部)が挿入される。プランジャ104は、加圧室107内で往復運動し、燃料を加圧する。
ポンプ本体(ポンプハウジング)101はエンジンに固定するための取付けフランジ102を有する。取付けフランジ102はポンプ本体101にレーザ溶接により全周を溶接結合されている。取付けフランジ102とポンプ本体101との溶接個所301を第一溶接部という。
ポンプ本体101には、吸入弁機構114と吐出弁機構115とが設けられる。吸入弁機構114のボディ114cは、ポンプ本体101にレーザ溶接により固定される。この溶接個所302を第二溶接部という。第二溶接部302では、吸入弁機構114のボディ114cの外周が全周に亘って溶接されている。吐出弁機構115の下流側には吐出ジョイント116が設けられる。吐出ジョイント116はポンプ本体101にレーザ溶接303により固定される。この溶接個所303を第三溶接部という。第三溶接部303では、吐出ジョイント116の外周が全周に亘って溶接されている。
ポンプ本体101の上部には、ダンパカバー111が取り付けられる。ダンパカバー111はポンプ本体101にレーザ溶接により固定されている。この溶接個所304を第四溶接部という。第四溶接部304は全周に亘って溶接されている。
ダンパカバー111には、吸入ジョイント112がレーザ溶接により固定されている。この溶接個所305を第五溶接部という。第五溶接部305は、吸入ジョイント112の外周が全周に亘って溶接されている。
第一溶接部301、第二溶接部302及び第三溶接部303の溶接継ぎ手は突合せ溶接構造である。これらの溶接部に本実施例のインプロセス検査工程を適用することも可能である。第一溶接部301では、レーザ400(LaW)を溶接対象物表面に垂直に照射する。第二溶接部302及び第三溶接部303では、溶接対象物表面に垂直な方向からθ°傾斜させて、レーザ400(LaW)を照射する。
第四溶接部304及び第五溶接部305の溶接継ぎ手は重ね溶接構造であり、第四溶接部304及び第五溶接部305は本実施例のインプロセス検査工程を適用して溶接される。第四溶接部304及び第五溶接部305では、レーザ400(LaW)を溶接対象物表面に垂直に照射する。
ポンプ100では燃料漏れは許されない。ポンプ本体101、吸入弁機構114のボディ114c、吐出ジョイント116、ダンパカバー111及び吸入ジョイント112は、燃料が流れる燃料通路を構成する部品である。そして第二溶接部302〜第五溶接部305は燃料のシールを兼ねる。このため、燃料流路が形成される部品の溶接には、有効溶接長を十分に確保することが望ましい。また、ポンプ100は厳しい環境下で使用されることが想定される。ロバスト性に優れた溶接プロセスを用いることにより、ポンプ100の信頼性を高めることができる。
上述したように、本発明に係る超音波検査方法は、重ね継手を構成する第1部材201及び第2部材202に対して第1部材201側からレーザLaWを照射してレーザ溶接を行ったレーザ溶接部We内の欠陥Deをレーザ照射による超音波UTで検出する超音波検査方法において、以下の工程を有して動作する。
(1)溶接ビードを挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置PTTに、横波用発生レーザLaTTを照射する工程。
(2)横波用発生レーザ照射位置PTTよりも溶接ビードから離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置PTLに、縦波用発生レーザLaTLを照射する工程。
(3)溶接ビードを挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置PRTに、横波用受信レーザLaRTを照射する工程。
(4)横波用受信レーザ照射位置PRTよりも溶接ビードから離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置PRLに、縦波用受信レーザLaRLを照射する工程。
(5)横波用発生レーザLaTTの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波WTを横波用受信レーザLaRTで検出する工程。
(6)縦波用発生レーザLaTLの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波WLを縦波用受信レーザLaRLで検出する工程。
(7)第1部材201と第2部材202との境界面SBより浅い位置の欠陥De3を縦波超音波WLで検出する工程。
(8)境界面SBより深い位置の欠陥De1を横波超音波WTで検出する工程。
(1)溶接ビードを挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置PTTに、横波用発生レーザLaTTを照射する工程。
(2)横波用発生レーザ照射位置PTTよりも溶接ビードから離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置PTLに、縦波用発生レーザLaTLを照射する工程。
(3)溶接ビードを挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置PRTに、横波用受信レーザLaRTを照射する工程。
(4)横波用受信レーザ照射位置PRTよりも溶接ビードから離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置PRLに、縦波用受信レーザLaRLを照射する工程。
(5)横波用発生レーザLaTTの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波WTを横波用受信レーザLaRTで検出する工程。
(6)縦波用発生レーザLaTLの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波WLを縦波用受信レーザLaRLで検出する工程。
(7)第1部材201と第2部材202との境界面SBより浅い位置の欠陥De3を縦波超音波WLで検出する工程。
(8)境界面SBより深い位置の欠陥De1を横波超音波WTで検出する工程。
上述した超音波検査方法において、(1)と(3)とは連動するように実行され、(2)と(4)とは連動するように実行される。(1)及び(3)の後に(5)が実行され、(2)及び(4)の後に(6)が実行される。さらに(5)の後に(7)が実行され、(6)の後に(8)が実行される。
また本発明に係る超音波検査装置は、重ね継手を構成する第1部材201及び第2部材202に対して第1部材201側からレーザを照射してレーザ溶接を行ったレーザ溶接部We内の欠陥Deをレーザ照射による超音波UTで検出する。このために以下の構成を備える。
(1)溶接ビードを挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置PTTに横波用発生レーザLaTTを照射すると共に、横波用発生レーザ照射位置PTTよりも溶接ビードから離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置PTLに縦波用発生レーザLaTLを照射する発生レーザ照射部11。
(2)溶接ビードを挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置PRTに横波用受信レーザLaRTを照射すると共に、横波用受信レーザ照射位置PRTよりも溶接ビードから離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置PRLに縦波用受信レーザLaRLを照射する受信レーザ照射部12。
(3)縦波用発生レーザLaTLの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波WLを縦波用受信レーザLaRLで検出する縦波用干渉計測部13B。
(4)横波用発生レーザLaTTの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波WTを横波用受信レーザLaRTで検出する横波用干渉計測部13C。
そして本発明に係る超音波検査装置は、第1部材201と第2部材202との境界面SBより浅い位置の欠陥De3は縦波超音波WLで検出し、境界面SBより深い位置の欠陥De1は横波超音波WTで検出する。
(1)溶接ビードを挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置PTTに横波用発生レーザLaTTを照射すると共に、横波用発生レーザ照射位置PTTよりも溶接ビードから離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置PTLに縦波用発生レーザLaTLを照射する発生レーザ照射部11。
(2)溶接ビードを挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置PRTに横波用受信レーザLaRTを照射すると共に、横波用受信レーザ照射位置PRTよりも溶接ビードから離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置PRLに縦波用受信レーザLaRLを照射する受信レーザ照射部12。
(3)縦波用発生レーザLaTLの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波WLを縦波用受信レーザLaRLで検出する縦波用干渉計測部13B。
(4)横波用発生レーザLaTTの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波WTを横波用受信レーザLaRTで検出する横波用干渉計測部13C。
そして本発明に係る超音波検査装置は、第1部材201と第2部材202との境界面SBより浅い位置の欠陥De3は縦波超音波WLで検出し、境界面SBより深い位置の欠陥De1は横波超音波WTで検出する。
また本発明に係る高圧燃料供給ポンプの製造方法は、重ね継手を構成する第1部材201及び第2部材202に対して第1部材201側からレーザを照射してレーザ溶接を行うレーザ溶接工程S2と、レーザー溶接部We内の欠陥Deをレーザー照射による超音波UTで検出する超音波検査工程S3と、を有する。
さらに超音波検査工程S3は、以下の工程を有する。
(1)溶接ビードを挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置PTTに横波用発生レーザLaTTを照射する工程。
(2)横波用発生レーザ照射位置PTTよりも溶接ビードから離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置PTLに縦波用発生レーザLaTLを照射する工程。
(3)溶接ビードを挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置PRTに横波用受信レーザLaRTを照射する工程。
(4)横波用受信レーザ照射位置PRTよりも溶接ビードから離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置PRLに縦波用受信レーザLaRLを照射する工程。
(5)縦波用発生レーザLaTLの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波WLを縦波用受信レーザLaRLで検出する工程。
(6)横波用発生レーザLaTTの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波WTを横波用受信レーザLaRTで検出する工程。
(7)第1部材201と第2部材202との境界面SBより浅い位置の欠陥De3を縦波超音波WLで検出する工程。
(8)境界面SBより深い位置の欠陥De1を横波超音波WTで検出する工程。
そして本発明に係る高圧燃料供給ポンプの製造方法は、レーザ溶接工程S2によるレーザ溶接を実行しながら、超音波検査工程S3によるレーザー溶接部We内の欠陥検出を実行する。
(1)溶接ビードを挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置PTTに横波用発生レーザLaTTを照射する工程。
(2)横波用発生レーザ照射位置PTTよりも溶接ビードから離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置PTLに縦波用発生レーザLaTLを照射する工程。
(3)溶接ビードを挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置PRTに横波用受信レーザLaRTを照射する工程。
(4)横波用受信レーザ照射位置PRTよりも溶接ビードから離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置PRLに縦波用受信レーザLaRLを照射する工程。
(5)縦波用発生レーザLaTLの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波WLを縦波用受信レーザLaRLで検出する工程。
(6)横波用発生レーザLaTTの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波WTを横波用受信レーザLaRTで検出する工程。
(7)第1部材201と第2部材202との境界面SBより浅い位置の欠陥De3を縦波超音波WLで検出する工程。
(8)境界面SBより深い位置の欠陥De1を横波超音波WTで検出する工程。
そして本発明に係る高圧燃料供給ポンプの製造方法は、レーザ溶接工程S2によるレーザ溶接を実行しながら、超音波検査工程S3によるレーザー溶接部We内の欠陥検出を実行する。
上述した高圧燃料供給ポンプの製造方法の超音波検査工程において、(1)と(3)とは連動するように実行され、(2)と(4)とは連動するように実行される。(1)及び(3)の後に(5)が実行され、(2)及び(4)の後に(6)が実行される。さらに(5)の後に(7)が実行され、(6)の後に(8)が実行される。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
201…重ね継手を構成する第1部材、202…重ね継手を構成する第2部材、De1…境界面SBより深い位置の欠陥、De3…境界面SBより浅い位置の欠陥、LaRL…縦波用受信レーザ、LaRT…横波用受信レーザ、LaTL…縦波用発生レーザ、LaTT…横波用発生レーザ、PRL…縦波用受信レーザ照射位置、PRT…横波用受信レーザ照射位置、PTL…縦波用発生レーザ照射位置、PTT…横波用発生レーザ照射位置、SB…第1部材201と第2部材202との境界面、WL…縦波超音波、WT…横波超音波。
Claims (14)
- 重ね継手を構成する第1部材及び第2部材に対して前記第1部材側からレーザを照射してレーザ溶接を行ったレーザ溶接部内の欠陥をレーザ照射による超音波で検出する超音波検査方法において、
溶接部が線状を成す溶接線を挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置に横波用発生レーザを照射すると共に、前記横波用発生レーザ照射位置よりも前記溶接線から離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置に縦波用発生レーザを照射し、
前記溶接線を挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置に横波用受信レーザを照射すると共に、前記横波用受信レーザ照射位置よりも前記溶接線から離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置に縦波用受信レーザを照射し、
前記横波用発生レーザの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波を前記横波用受信レーザで検出し、
前記縦波用発生レーザの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波を前記縦波用受信レーザで検出し、
前記第1部材と前記第2部材との境界面より浅い位置の欠陥は前記縦波超音波で検出し、
前記境界面より深い位置の欠陥は前記横波超音波で検出することを特徴とする超音波検査方法。 - 請求項1に記載の超音波検査方法において、
前記境界面より浅い位置の欠陥の位置は、前記縦波超音波の指向角に基づいて検出することを特徴とする超音波検査方法。 - 請求項1に記載の超音波検査方法において、
前記境界面より深い位置の欠陥の位置は、前記横波超音波の指向角に基づいて検出することを特徴とする超音波検査方法。 - 請求項1に記載の超音波検査方法において、
前記溶接線の線幅は前記第1部材の厚さ寸法よりも小さいことを特徴とする超音波検査方法。 - 請求項1に記載の超音波検査方法において、
前記横波用発生レーザ及び前記縦波用発生レーザは前記溶接線に沿う方向に長手方向を有するライン状焦点を形成するように照射され、
前記横波用受信レーザ及び前記縦波用受信レーザは点状焦点を形成するように照射されることを特徴とする超音波検査方法。 - 請求項1に記載の超音波検査方法において、
前記縦波超音波は前記縦波用発生レーザ照射位置から前記境界面で反射されることなく前記境界面より浅い位置の欠陥に伝搬し、
前記横波超音波は前記横波用発生レーザ照射位置から前記境界面で反射されることなく前記境界面より深い位置の欠陥に伝搬することを特徴とする超音波検査方法。 - 重ね継手を構成する第1部材及び第2部材に対して前記第1部材側からレーザを照射してレーザ溶接を行ったレーザー溶接部内の欠陥をレーザー照射による超音波で検出する超音波検査装置において、
溶接部が線状を成す溶接線を挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置に横波用発生レーザを照射すると共に、前記横波用発生レーザ照射位置よりも前記溶接線から離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置に縦波用発生レーザを照射する発生レーザ照射部と、
前記溶接線を挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置に横波用受信レーザを照射すると共に、前記横波用受信レーザ照射位置よりも前記溶接線から離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置に縦波用受信レーザを照射する受信レーザ照射部と、
前記縦波用発生レーザの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波を前記縦波用受信レーザで検出する縦波用干渉計測部と、
前記横波用発生レーザの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波を前記横波用受信レーザで検出する横波用干渉計測部と、
を備え、
前記第1部材と前記第2部材との境界面より浅い位置の欠陥は前記縦波超音波で検出し、前記境界面より深い位置の欠陥は前記横波超音波で検出することを特徴とする超音波検査装置。 - 請求項7に記載の超音波検査装置において、
前記境界面より浅い位置の欠陥の位置は、前記縦波超音波の指向角に基づいて検出することを特徴とする超音波検査装置。 - 請求項7に記載の超音波検査装置において、
前記境界面より深い位置の欠陥の位置は、前記横波超音波の指向角に基づいて検出することを特徴とする超音波検査装置。 - 請求項7に記載の超音波検査装置において、
前記溶接線の線幅は前記第1部材の厚さ寸法よりも小さいことを特徴とする超音波検査装置。 - 重ね継手を構成する第1部材及び第2部材に対して前記第1部材側からレーザを照射してレーザ溶接を行うレーザ溶接工程と、レーザー溶接部内の欠陥をレーザー照射による超音波で検出する超音波検査工程と、を有する高圧燃料供給ポンプの製造方法において、
前記超音波検査工程は、
溶接部が線状を成す溶接線を挟んで一方の側に位置する横波用発生レーザ照射位置に横波用発生レーザを照射すると共に、前記横波用発生レーザ照射位置よりも前記溶接線から離れて前記一方の側に位置する縦波用発生レーザ照射位置に縦波用発生レーザを照射し、
前記溶接線を挟んで他方の側に位置する横波用受信レーザ照射位置に横波用受信レーザを照射すると共に、前記横波用受信レーザ照射位置よりも前記溶接線から離れて前記他方の側に位置する縦波用受信レーザ照射位置に縦波用受信レーザを照射し、
前記縦波用発生レーザの照射による熱弾性モードにより生じる縦波超音波を前記縦波用受信レーザで検出し、
前記横波用発生レーザの照射による熱弾性モードにより生じる横波超音波を前記横波用受信レーザで検出し、
前記第1部材と前記第2部材との境界面より浅い位置の欠陥は前記縦波超音波で検出し、
前記境界面より深い位置の欠陥は前記横波超音波で検出する超音波検査工程であって、
前記レーザ溶接工程によるレーザ溶接を実行しながら、前記超音波検査工程によるレーザー溶接部内の欠陥検出を実行することを特徴とする高圧燃料供給ポンプの製造方法。 - 請求項11に記載の高圧燃料供給ポンプの製造方法において、
前記境界面より浅い位置の欠陥の位置は、前記縦波超音波の指向角に基づいて検出することを特徴とする高圧燃料供給ポンプの製造方法。 - 請求項11に記載の高圧燃料供給ポンプの製造方法において、
前記境界面より深い位置の欠陥の位置は、前記横波超音波の指向角に基づいて検出することを特徴とする高圧燃料供給ポンプの製造方法。 - 請求項11に記載の高圧燃料供給ポンプの製造方法において、
前記溶接線の線幅は前記第1部材の厚さ寸法よりも小さいことを特徴とする高圧燃料供給ポンプの製造方法。
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