JP6932939B2 - 走行制御装置、車両および走行制御方法 - Google Patents

走行制御装置、車両および走行制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両の走行を制御する走行制御装置、車両および走行制御方法に関する。
従来、車両の走行を制御する制御装置が知られている。
例えば特許文献1には、車両の走行中に所定の条件が成立すると、エンジンを一時的に停止し、変速機とエンジン、または変速機と車輪の間の動力伝達系に介装されている動力伝達機構を切断することで、車両を惰性で走行させる惰行(惰性走行)制御を行う制御装置が開示されている。
例えば特許文献2には、自車両の前方に検出された先行車両に自車両を追従させて走行させるACC(Adaptive Cruise Control)を行う制御装置が開示されている。
特開2006−200370号公報 特開2016−144967号公報
上述した惰行制御とACCとは切り替えて行うことが想定される。しかしながら、惰行制御とACCとでは制御ロジックが異なる。そのため、例えば、ACCの実行中に先行車両が検出されなくなった場合、自車両の車速が目標車速に復帰するまでの間に、惰行の開始条件が満たされると、運転者が予期していない惰行が開始されてしまい、運転者が混乱するおそれがある。
本発明の目的は、予期しない惰行の開始による運転者の混乱を防止することである。
本発明の走行制御装置は、車両を先行車両に追従させて走行させるACCと、前記車両を惰性で走行させる惰行制御と、を切り替えて実行する走行制御部と、前記ACCの実行中に、前記先行車両が検出されなくなった場合、前記車両の車速が目標車速に復帰するまでの間、前記惰行制御の開始条件が満たされたとしても前記惰行制御を開始しないように前記走行制御部を制御する惰行禁止制御部と、を備える。
本発明の車両は、上記本発明の記載の走行制御装置を備える。
本発明の走行制御方法は、車両の走行を制御する走行制御装置の走行制御方法であって、前記車両を先行車両に追従させて走行させるACCの実行中に、前記先行車両が検出されなくなった場合、前記車両の車速が目標車速に復帰するまでの間、前記車両を惰性で走行させる惰行制御の開始条件が満たされたとしても前記惰行制御を開始しないようにする。
本発明によれば、予期しない惰行の開始による運転者の混乱を防止できる。
本実施の形態に係る走行制御装置を含む車両の構成の一例を示すブロック図である。 本実施の形態に係る走行制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1道路における道路勾配情報および走行スケジュールの一例を示す図である。 第2道路における道路勾配情報および走行スケジュールの一例を示す図である。 本実施の形態に係る走行制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<車両1の構成例>
まず、本実施の形態に係る走行制御装置100を含む車両1の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る走行制御装置100を含む車両1の構成の一例を示すブロック図である。以下では、走行制御装置100に関連する部分に着目して、図示および説明を行う。
また、本実施の形態では、例として、惰性走行が、変速機のギヤ段がニュートラルであるニュートラル惰性走行(以下、N惰行ともいう)である場合を例に挙げて説明するが、これに限定されず、フリーラン惰性走行であってもよい。ニュートラル惰性走行が、動力伝達経路のクラッチを解放してエンジンを車輪から切り離した状態でエンジンに燃料を供給して行われる惰性走行であるのに対し、フリーラン惰性走行は、動力伝達経路のクラッチを解放してエンジンを車輪から切り離した状態でエンジンへの燃料の供給を停止して行われる惰性走行である。
また、以下では、車両1にN惰行を実行させる制御を「N惰行制御」という。
図1に示す車両1は、例えば、直列6気筒のディーゼルエンジンを搭載した、トラック等の大型車両である。
図1に示すように、車両1は、車両を走行させる駆動系統の構成として、エンジン3、クラッチ4、変速機(トランスミッション)5、推進軸(プロペラシャフト)6、差動装置(デファレンシャルギヤ)7、駆動軸(ドライブシャフト)8、および車輪9を有する。
エンジン3の動力は、クラッチ4を経由して変速機5に伝達され、変速機5に伝達された動力は、さらに、推進軸6、差動装置7、および駆動軸8を介して車輪9に伝達される。これにより、エンジン3の動力が車輪9に伝達されて車両1が走行する。
また、車両1は、車両を停止させる制動系統の構成として、制動装置40を有する。制動装置40は、車輪9に対して抵抗力を与えるフットブレーキ41、推進軸6に対して抵抗力を与えるリターダ42、および、エンジンに対して負荷を与える排気ブレーキ43を含む。
更に、車両1は、車両1の走行を制御する制御系統の構成として、自動走行装置2を有する。自動走行装置2は、エンジン3の出力、クラッチ4の断接、および変速機5の変速を制御して、車両1を自動走行させる装置であり、複数の制御装置を備える。
具体的には、自動走行装置2は、エンジン用ECU(エンジン用制御装置)10、動力伝達用ECU(動力伝達用制御装置)11、目標車速設定装置13、増減値設定装置14、道路情報取得装置20、車両情報取得装置30、および走行制御装置100を有する。
なお、エンジン用ECU10、動力伝達用ECU11、および、走行制御装置100は、車載ネットワークにより相互に接続され、必要なデータや制御信号を相互に送受信可能となっている。
エンジン用ECU10は、エンジン3の出力を制御する。動力伝達用ECU11は、クラッチ4の断接および変速機5の変速を制御する。
目標車速設定装置13は、車両1の自動走行時の目標車速V(図3、図4参照)を、走行制御装置100に設定する。
増減値設定装置14は、車両1の自動走行時の速度減少値−V1、および、速度増加値+V1を、走行制御装置100に設定する。これらの値V、−V1、+V1は、車両1の自動走行に用いられるパラメータである。
目標車速設定装置13および増減値設定装置14は、例えば、運転席のダッシュボード(図示略)に配置されたタッチパネル付きディスプレイ等の情報入力インタフェースを含み、運転者から上記パラメータの設定を受け付ける。目標車速V、速度減少値−V1、速度増加値+V1は、適宜、「設定情報」という。
道路情報取得装置20は、道路の状況および車両1の現在位置を示す道路情報を取得し、走行制御装置100へ出力する。例えば、道路情報取得装置20は、衛星測位システム(GPS)の受信機である現在位置取得装置21と、走行中の天候を取得する天候取得装置22と、前走車や並走車などの周囲の走行車両との距離や車速差を検知する周囲センサ23とを含む。
なお、道路情報は、走行制御装置100(図2の走行制御部120)により生成される走行スケジュールを考慮して、道路の各地点の勾配を示す道路勾配情報を含むことが望ましい。道路勾配情報は、例えば、道路各所の水平位置(緯度経度情報等)に対応付けて、該当する位置の標高(道路標高)を記述したデータである。
車両情報取得装置30は、運転者による操作内容や車両1の状態を示す車両情報を取得し、走行制御装置100へ出力する。例えば、車両情報取得装置30は、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサ31、ブレーキペダルの踏み込みの有無を検出するブレーキスイッチ32、シフトレバー33、ターンシグナルスイッチ34、および、車両1の速度を検出する車速センサ35を含む。
走行制御装置100は、上述の設定情報、道路情報、および車両情報に基づいて、駆動走行とN惰行とを含む走行スケジュールを生成する。駆動走行は、駆動系統により車輪9を駆動させることで車両1を走行させる走行である。N惰行は、駆動系統により車輪9を駆動せずに慣性力を利用して車両1を走行させる走行である。
そして、走行制御装置100は、生成した走行スケジュールに従って車両1が走行するように、車両1の各部を制御する。
なお、エンジン用ECU10、動力伝達用ECU11、走行制御装置100は、図示しないが、例えば、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の記憶媒体、RAM(Random Access Memory)等の作業用メモリ、および通信回路をそれぞれ有する。この場合、例えば、走行制御装置100を構成する各部(図2参照)の機能は、CPUが制御プログラムを実行することにより実現される。なお、エンジン用ECU10、動力伝達用ECU11、走行制御装置100の全部または一部は、一体的に構成されていてもよい。
<走行制御装置100の構成例>
次に、走行制御装置100の構成について、図2を用いて説明する。図2は、走行制御装置100の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、走行制御装置100は、道路判定部110と、走行制御部120と、惰行禁止制御部130とを有する。以下、各部について説明する。
まず、道路判定部110について説明する。
道路判定部110は、道路情報に基づいて、車両1が走行する道路が所定道路であるか否かを判定し、その判定結果を示す判定結果情報を走行制御部120に出力する。所定道路は、車両1がN惰行可能な道路であり、例えば下り坂を含む道路のことである。
所定道路には、車両1が増速するような下り坂を含む第1道路と、車両1が減速するような下り坂を含む第2道路とが含まれる。
第1道路は、坂の勾配抵抗Fsが、車両1に対する空気抵抗Faと、車両1に対する転がり抵抗Frとの和よりも小さくなるような下り坂を含む道路である(例えば、図3に示す実線211参照)。第1道路において車両1をN惰行させると、図3に示すように、実線212のように下り坂の部分(位置Ltから位置L2までの間)でN惰行によりそのまま増速させて車両1を走行させる。
駆動走行の場合、N惰行させる間(位置L1から位置L2までの間)中、燃料を噴射し続けることになるが(破線213参照)、N惰行の場合、燃料を噴射しないため、燃費を向上させることができる。
第2道路は、勾配抵抗Fsが、空気抵抗Faと、転がり抵抗Frとの和より大きくなるような、緩やかな下り坂を含む道路である(例えば、図4に示す実線221参照)。第2道路の場合、下り坂であっても車両1が減速する。そのため、図4に示すように、車両1の速度が所定範囲の最高速度(図4ではV+V1)よりも高い速度から当該最高速度以下となった場合、車両1をN惰行させる。
駆動走行の場合、車両1の速度を目標速度に合わせるように制御するため、時間的な減速量が比較的多くなる(破線223参照)。それに対し、N惰行の場合、慣性力により徐々に車両1の速度が減少していくため(実線222参照)、車両1の時間的な減速量を駆動走行よりも減らすことができる。そのため、車両1の速度が所定範囲から外れるまでの時間を長くできるので、その分、燃料を節約することができる。
上述した所定範囲は、車両1の自動走行時の目標速度Vを基準に設定される速度の範囲であり、例えば、上述の設定情報に基づいて、最高速度がV+V1となり、最低速度がV−V1となるように設定される。すなわち、目標速度Vより大きいV+V1(第1速度)から、目標速度Vより小さいV−V1(第2速度)までが、所定範囲として設定される。所定範囲の設定は、走行制御部120によって行われる。
以上、道路判定部110について説明した。なお、本実施の形態では、道路判定部110が走行制御装置100に含まれる場合を例に挙げて説明したが、道路判定部110は、走行制御装置100の外部(車両1の外部も含む)に備えられてもよい。
次に、走行制御部120について説明する。
走行制御部120は、道路判定部110からの判定結果情報に基づいて、道路が所定道路であるか否かを認識する。
また、走行制御部120は、駆動走行とN惰行とを含む走行スケジュールを生成し、車両1の現在位置に基づき、生成された走行スケジュールに従って車両1を走行させる。
例えば、走行制御部120は、駆動走行時には、動力伝達用ECU11を介して、エンジン3の燃料噴射量の制御等を行うことにより、走行スケジュールに沿った速度での走行を実現させる。また、走行制御部120は、N惰行時には、動力伝達用ECU11を介してクラッチ4を切断する。また、走行制御部120は、適宜、制動装置40の各部を制御して車両1を停止させる。走行スケジュールの詳細については、図3、図4を用いて後述する。
また、走行制御部120は、生成した走行スケジュールにおいて、駆動走行またはN惰行のいずれかに切り替える制御を行う。
具体的には、車両1が走行する道路が所定道路であり、かつ、車速センサ35から取得した車両1の速度が所定範囲(例えば、図3、図4に示したV−V1〜V+V1の範囲)内である場合、走行制御部120は、車両1を駆動走行からN惰行に切り替える。一方、走行制御部120は、N惰行中において、車両1の速度が所定範囲外となった場合、車両1をN惰行から駆動走行に切り替える。
また、走行制御部120は、周囲センサ23により先行車両(車両1の前方を走行中の車両)が検出された場合、車両1を先行車両に追従させて走行させるACC(Adaptive Cruise Control)を実行する。
具体的には、走行制御部120は、先行車両の車速が目標車速V以下である場合、車両1の車速を先行車両の車速と同じにし、先行車両を追従するように車両1を走行させる。その一方、走行制御部120は、先行車両の車速が目標車速を超える場合、車両1を目標車速Vで走行させる。また、走行制御部120は、先行車両が検出されなくなった場合、車両1の車速を目標車速Vに復帰させる。
このように、本実施の形態の走行制御部120は、N惰行制御とACCとを切り替えて実行することができる。なお、N惰行制御およびACCは、それぞれ、走行制御部120により実行されるが、それらの制御ロジックは互いに異なる。
また、走行制御部120は、ACCを行っているか否かを示す走行モード情報を、逐次、惰行禁止制御部130へ出力する。なお、走行制御部120は、N惰行を行っているか否かを示す走行モード情報を、逐次、惰行禁止制御部130へ出力してもよい。
また、走行制御部120は、ACC実行中に惰行禁止制御部130から惰行禁止指示情報(詳細は後述)を受け取った場合、車両1の車速が目標車速Vに復帰するまでの間、N惰行の開始条件が満たされたとしても、N惰行を開始しないように車両1を制御する。
以上、走行制御部120について説明した。
次に、惰行禁止制御部130について説明する。
惰行禁止制御部130は、走行制御部120からの走行モード情報に基づいて、ACCが実行中であるか否かを認識する。
また、惰行禁止制御部130は、ACC実行中に周囲センサ23により先行車両が検出されなくなった場合、N惰行制御を開始しないように走行制御部120を制御する。具体的には、惰行禁止制御部130は、車両1の車速が目標車速Vに復帰するまでの間、N惰行の開始(実行)の禁止を指示する惰行禁止指示情報を走行制御部120へ出力する。これにより、上述したとおり、走行制御部120は、車両1の車速が目標車速Vに復帰するまで、N惰行を開始しないように車両1を制御する。
これにより、本実施の形態では、次のような作用効果を得ることができる。例えば、ACCの実行により、車両1が、図3、図4に示した最低速度V−V1(図3、図4参照)未満の車速で走行中の先行車両に追従して走行しているとする。その後、先行車両が検出されなくなると、車両1の車速は目標車速Vへの復帰を開始するが、その復帰にはある程度の時間を要する。そして、その時間の間にN惰行の開始条件が満たされると、N惰行制御が行われる。これは、N惰行制御の制御ロジックとACCの制御ロジックとが異なるために起こる。このようなN惰行の開始は、運転者にとっては予期しないものであり、運転者が混乱するおそれがある。そこで、本実施の形態では、ACC実行中に先行車両が検出されなくなった場合、車両1の車速が目標車速Vに復帰するまでN惰行を開始しないように車両1を制御する。よって、運転者が予期しないN惰行の開始を防止でき、運転者の混乱を防止できる。
以上、惰行禁止制御部130について説明した。
<走行スケジュールの例>
次に、走行制御部110が用いる走行スケジュールの例について、図3、図4を用いて詳細に説明する。図3は、第1道路における道路勾配情報および走行スケジュールの一例を示す図である。図4は、第2道路における道路勾配情報および走行スケジュールの一例を示す図である。
走行制御部120は、例えば、現在時刻から所定の時間長分の、あるいは、車両1の現在位置から所定の走行距離分の走行スケジュールを、一定間隔で逐次生成する。
まず、車両1が増速するような下り坂を含む第1道路における走行スケジュールの一例について説明する。
かかる走行スケジュールは、例えば、移動平均速度が目標速度Vであり、N惰行における許容最高速度がVmax=V+V1以下であり、かつ、N惰行における許容最低速度がVmin=V−V1以上であるという走行条件を満たすように生成される。
走行制御部120は、道路勾配情報に基づいて、N惰行を積極的に行うような走行スケジュールを生成する。更に、走行制御部120は、道路が上り坂から下り坂に転じる頂点位置において車両1の速度が許容最低速度Vmin以上となることを条件として、頂点位置の手前において駆動走行からN惰行へと切り替える内容を含む走行スケジュールを生成する。
図3に示すように、道路勾配情報は、例えば、図3の実線211で示すように、車両1の現在位置L0からの水平距離(道のり)毎に道路標高を示す情報を含む。なお、車両1の現在位置L0からの水平距離は、現在時刻からの経過時間に置き換えることも可能である。また、道路標高は、前後の道路標高との関係から、道路勾配に置き換えることも可能である。実線211の道路勾配情報は、車両1の現在位置L0が上り坂の途中であり、当該上り坂の直後には下り坂が存在していることを示している。
例えば、走行制御部120は、道路勾配情報に基づいて、道路前方の所定の距離の範囲内に、上り坂から下り坂へと転じる部分(坂の頂上)が存在するか否かを、逐次判定する。
そして、走行制御部120は、坂の頂上が存在する場合、現在位置L0の直後の位置L1でN惰行に切り替えた場合に、N惰行のまま坂の頂上を超えられるかを判定する。すなわち、走行制御部120は、坂の頂上における速度が許容最低速度Vmin以上となるか否かを計算する。走行制御部120は、かかる計算を、現在の速度V0と、実験等により予め求められた車両1の走行抵抗係数と、道路勾配情報とに基づいて行う。
上り坂でN惰行に切り替えた場合、車両1の速度は急激に低下する。しかしながら、下り坂に差し掛かる位置で許容最低速度Vminである(V−V1)以上の速度が維持される程度に、速度が高い、あるいは、頂上までの距離が短いような場合、上り坂でN惰行に切り替えたとしても、N惰行における最低速度が許容最低速度Vmin以上であるという上記走行条件を満たすことが可能である。
走行制御部120は、N惰行のまま坂の頂上を超えられると判定した場合、例えば、直後の位置L1でN惰行に切り替え、速度が許容最低速度Vminから許容最高速度Vmaxの範囲、つまり、(V−V1)から(V+V1)の範囲を逸脱する位置L2までN惰行を維持することを決定する。そして、走行制御部120は、図3の下側に実線212で示すように、位置L1でN惰行に切り替えて位置L2までN惰行を維持する内容の走行スケジュールを生成する。
具体的には、走行制御部120は、例えば、以下の式(1)を用いて、車両1が頂上位置LtまでN惰行を行った場合の頂上位置Ltにおける速度の推定値(以下「頂上推定車速」という)Vtを算出する。
Figure 0006932939
ここで、Mは車両1の現在の車重、gは重力加速度、h0は車両1の現在位置L0の標高、htは頂上位置Ltの標高、μは車両1の転がり抵抗係数、Δxは現在位置L0から頂上位置Ltまでの水平方向における距離(道のり)、θはN惰行する部分の平均勾配、V0は車両1の速度である。
そして、走行制御部120は、算出された頂上推定車速Vtが設定された許容最低速度Vmin以上である場合、N惰行中であればこれを維持し、駆動走行中であればN惰行に切り替えることを決定する。すなわち、走行制御部120は、例えば図3の実線212に示すような走行スケジュールを生成し、これに従って車両1を制御する。
このような、道路勾配情報に基づいて決定されたN惰行の区間を含む走行スケジュールは、車両1の燃費を効果的に向上させる。また、走行スケジュールに従って車両1を走行させることにより、運転者が逐次のアクセル操作を行う必要がなくなる。
以上、第1道路における走行スケジュールの一例について説明した。
次に、車両1が減速するような下り坂を含む第2道路における走行スケジュールについて説明する。
かかる走行スケジュールは、例えば、N惰行における許容最高速度がVmax=V+V1以下であり、かつ、N惰行における許容最低速度がVmin=V以上であるという走行条件を満たすように生成される。
走行制御部120は、道路情報に基づいて、道路が急な下り坂から緩やかな下り坂に転じた後、速度が許容最高速度Vmax以下であり、許容最低速度Vmin以上であることを条件として、駆動走行からN惰行へと切り替える内容を含む走行スケジュールを生成する。
図4に示すように、道路勾配情報は、例えば、図4の上側の実線221で示すように、車両1の現在位置L0からの水平距離(道のり)毎に道路標高を示す情報を含む。実線221の道路勾配情報は、車両1の現在位置L0が急な下り坂の途中であり、位置L3が急な下り坂から緩やかな下り坂に転じる部分であることを示している。
走行制御部120は、道路勾配情報に基づいて、道路前方の所定の距離の範囲内に急な下り坂から緩やかな下り坂に転じる部分が存在するか否かを逐次判定する。そして、走行制御部120は、当該部分が存在する場合、緩やかな下り坂に転じる部分、または、緩やかな下り坂に転じた後において速度がV+V1からVの範囲内であるか否かを判定する。速度が当該範囲内である場合、走行制御部120は、急な下り坂から緩やかな下り坂に転じる位置L3、または、位置L3以降、速度がV+V1以下になる位置において、駆動走行からN惰行に切り替える(実線222参照)。
走行制御部120は、図4の実線222で示すように、位置L3からN惰行に切り替えて許容最低速度Vとなる位置L4までN惰行を維持する内容の走行スケジュールを生成する。
これにより、車両1の速度は減速していくが、駆動走行における速度と比較すると、減速量が少ないため、その分、最低速度であるVに速度が達するまでの時間が長くなる。つまり、N惰行の時間を長くできるので、その間における燃費が向上する。
以上、第2道路における走行スケジュールの一例について説明した。
<走行制御装置100の動作例>
次に、走行制御装置100の動作(車両1の走行を制御する動作。以下、走行制御動作ともいう)について説明する。図5は、走行制御装置100の動作の一例を示すフローチャートである。図5に示すフローは、例えば、ACCの実行開始時に開始される。
まず、惰行禁止制御部130は、周囲センサ23から受け取った信号に基づいて、追従している先行車両が検出されなくなったか否かを判定する(ステップS101)。
ステップS101の判定の結果、先行車両が検出されている場合(ステップS101:YES)、処理はステップS101へ戻る。この場合、惰行禁止制御部130から走行制御部120へ惰行禁止指示情報は出力されない。そして、車両1は、先行車両の追従走行を継続する。
一方、ステップS101の判定の結果、先行車両が検出されなくなった場合(ステップS101:NO)、処理はステップS102へ遷移する。この場合、惰行禁止制御部130は、惰行禁止指示情報を走行制御部120へ出力する。また、先行車両が検出されなくなったことで、車両1の車速は、目標車速Vへの復帰を開始する。
次に、惰行禁止指示情報を受け取った走行制御部120は、車両1の車速が目標車速Vへ復帰するまでの間(たとえその間にN惰行の開始条件が満たされたとしても)、N惰行制御を開始しない。すなわち、走行制御部120は、N惰行を開始(実行)しないように車両1を制御する(ステップS102)。
次に、走行制御部120は、車速センサ35により検知された車両1の車速が、目標車速Vに復帰したか否かを判定する(ステップS103)。
ステップS103の判定の結果、車両1の車速が目標車速Vに復帰していない場合(ステップS103:NO)、処理はステップS102へ戻る。この場合、引き続き、走行制御部120は、N惰行を開始(実行)しないように車両1を制御する。
一方、ステップS103の判定の結果、車両1の車速が目標車速Vに復帰した場合(ステップS103:YES)、処理はステップS104へ遷移する。この場合、走行制御部120は、ステップS102の制御を解除する。これにより、車両1は、惰行制御の開始条件が満たされれば、惰行制御が実行される状態となる。
次に、道路判定部110は、道路が所定道路であるか否かについて判定する(ステップS104)。この判定結果は、道路判定部110から走行制御部120へ通知される。
次に、走行制御部120は、N惰行を開始するか否かについて判定する(ステップS105)。例えば、走行制御部120は、道路が所定道路であり、かつ、車両1の速度が所定範囲内である場合、N惰行を開始すると判定する。その一方、道路が所定道路ではない場合、または、車両1の速度が所定範囲内ではない場合、走行制御部120は、N惰行を開始しないと判定する。
ステップS105の判定の結果、N惰行を開始しない場合(ステップS105:NO)、一連の処理は終了する。この場合、駆動走行が行われる。
一方、ステップS105の判定の結果、N惰行を開始する場合(ステップS105:YES)、処理はステップS106に遷移する。
次に、走行制御部120は、N惰行制御を実行する(ステップS106)。これにより、車両1はN惰行を開始する。
以上、走行制御装置100の動作の一例について説明した。
詳述してきたように、本実施の形態によれば、ACC実行中において、先行車両が検出されなくなった場合、車両1の車速が目標車速Vに復帰するまで惰行を開始しないように制御する。これにより、運転者が予期していない惰行制御が開始されることがなく、運転者の混乱を防止できる。
なお、上述した実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
<本開示のまとめ>
本発明の走行制御装置は、車両を先行車両に追従させて走行させるACCと、前記車両を惰性で走行させる惰行制御と、を切り替えて実行する走行制御部と、前記ACCの実行中に、前記先行車両が検出されなくなった場合、前記車両の車速が目標車速に復帰するまでの間、前記惰行制御の開始条件が満たされたとしても前記惰行制御を開始しないように前記走行制御部を制御する惰行禁止制御部と、を備える。
なお、上記走行制御装置において、前記走行制御部は、前記車両が走行する道路が惰性走行可能な所定道路であり、かつ、前記車両の速度が所定範囲内である場合、前記車両の走行を駆動走行から惰性走行に切り替える一方、前記惰性走行中に、前記道路が前記所定道路ではなくなった場合、または、前記車両の速度が前記所定範囲外となった場合、前記車両の走行を前記惰性走行から前記駆動走行に切り替えてもよい。
また、上記走行制御装置において、前記道路が前記所定道路であるか否かについて判定する道路判定部をさらに備えてもよい。
本発明の車両は、上記走行制御装置を備える。
本発明の走行制御方法は、車両の走行を制御する走行制御装置の走行制御方法であって、前記車両を先行車両に追従させて走行させるACCの実行中に、前記先行車両が検出されなくなった場合、前記車両の車速が目標車速に復帰するまでの間、前記車両を惰性で走行させる惰行制御の開始条件が満たされたとしても前記惰行制御を開始しないようにする。
本開示は、車両の走行を制御する走行制御装置、車両および走行制御方法に有用である。
1 車両
2 自動走行装置
3 エンジン
4 クラッチ
5 変速機
6 推進軸
7 差動装置
8 駆動軸
9 車輪
10 エンジン用ECU
11 動力伝達用ECU
13 目標車速設定装置
14 増減値設定装置
20 道路情報取得装置
21 現在位置取得装置
22 天候取得装置
23 周囲センサ
30 車両情報取得装置
31 アクセルセンサ
32 ブレーキスイッチ
33 シフトレバー
34 ターンシグナルスイッチ
35 車速センサ
40 制動装置
41 フットブレーキ
42 リターダ
43 排気ブレーキ
100 走行制御装置
110 道路判定部
120 走行制御部
130 惰行禁止制御部

Claims (5)

  1. 車両を先行車両に追従させて走行させるACCと、前記車両を惰性で走行させる惰行制御と、を切り替えて実行する走行制御部と、
    前記ACCの実行中に、前記先行車両が検出されなくなった場合、前記車両の車速が目標車速に復帰するまでの間、前記惰行制御の開始条件が満たされたとしても前記惰行制御を開始しないように前記走行制御部を制御する惰行禁止制御部と、
    を備える、走行制御装置。
  2. 前記走行制御部は、
    前記車両が走行する道路が惰性走行可能な所定道路であり、かつ、前記車両の速度が所定範囲内である場合、前記車両の走行を駆動走行から惰性走行に切り替える一方、前記惰性走行中に、前記道路が前記所定道路ではなくなった場合、または、前記車両の速度が前記所定範囲外となった場合、前記車両の走行を前記惰性走行から前記駆動走行に切り替える、
    請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 前記道路が前記所定道路であるか否かについて判定する道路判定部をさらに備える、
    請求項2に記載の走行制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の走行制御装置を備える、
    車両。
  5. 車両の走行を制御する走行制御装置の走行制御方法であって、
    前記車両を先行車両に追従させて走行させるACCの実行中に、前記先行車両が検出されなくなった場合、前記車両の車速が目標車速に復帰するまでの間、前記車両を惰性で走行させる惰行制御の開始条件が満たされたとしても前記惰行制御を開始しないようにする、
    走行制御方法。
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