JP6931925B2 - 浮上おりん装置 - Google Patents
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Description
従来は、お椀形状のおりん本体をりん座布団に載置し、おりん本体が長く鳴り響くようになっているが、それでも音の減衰が大きい。
また、りん本体をばね等を用いて保持し、揺動可能なものが提案されているが、りん本体の支持部がやはり音の減衰の要因の1つになっている。
しかし、この時点では、おりん本体を空中に浮上した状態を安定的に保持するのが難しく、バランサー等の保持手段が必要であったために、外部から見ておりん本体が空中に完全に浮上しているイメージが不充分であった。
ここで、浮上装置は磁力による前記浮上子の高さ又は/及び水平方向の位置決め手段を有しているのが好ましい。
例えば、浮上装置側に磁力が発生するドーナツ状の円形リングからなるマグネットを設け、浮上子を上記ドーナツ状の円形リングの内径よりも外径が小さい円盤状(コイン状)に形成した場合には、浮上装置と浮上子との対向面が同極であり、且つ円盤状の浮上子の中心と、ドーナツ状の円形リングの中心とが同一中心線上に一致した場合に、この浮上子が磁力の反発力により空中に浮上することになるが、それらの中心にずれが生じると、異極の方の吸引力が同極の方の反発力よりも強くなり、浮上子が落下し不安定である。
そこで、浮上子の中心と円形リングの中心とが同じ中心線上に一致するように制御した。
これにより反発磁力の調整により、おりん本体の高さを制御でき、水平方向の位置をコイル等の補助磁力により調整できる。
浮上子の位置決め手段は、浮上子の中心を検知したり、その中心が浮上装置側の中心に一致するように制御する電磁力の制御手段でもよい。
そこで本発明は、浮上子により浮上したおりん本体の回転又は停止状態を制御するための回転制御手段を有するようにしてもよい。
この場合に、回転速度を速くしたり、遅くすることができ、さらには停止させることもできるものがよい。
おりん本体が回転することで、厳かな雰囲気が得られ、りん棒で打りんするおりん本体の位置がその都度変化する。
また、おりん本体がゆっくり回転することで、打りんした際の余韻にも従来にはない変化が生じる。
また、回転を制御することで、回転時に発生するドップラー効果を利用して、好ましいうなりを得ることが容易にできる。
例えば、上部からみて、時計方向に回転していれば、向かって右側からは、視聴者方向に音源が近づくので、りん本体の基準振動数よりも高い振動の音が聞こえ、逆に向かって左側のほうからは、低い振動の音が聞こえる。
これが、合わさった音になり、その音の高さの差異が、うなりとなって、聞こえる。つまり、早く回転すれば、ピッチの短いうなりが生じ、逆に遅く回転すれば、ピッチの長いうなりが生じる。これを制御すれば、好みのうなりが得られる。
もちろん、音の鳴っている間に一定の回転数であれば、一定のうなりが得られる。
音の鳴っている間に回転数を変化させることで、うなりの複雑なバリエーションを持たせることができる。
本発明においては、浮上子により浮上したおりん本体が水平方向の位置ずれにより落下するのを防止した位置ずれ防止手段を有するようにしてもよい。
浮上したおりん本体をうっかり強く叩きすぎると、おりん本体の浮上中心が大きくずれ、落下する恐れもある。
そこで、浮上子の中心位置が所定の範囲よりもずれないように、例えば周囲にピンを立設したり、周囲を覆う受け皿を設けてもよく、また浮上子やおりん本体の中心部に貫通孔を設け、この貫通孔に挿通させたガイドピンを立設してもよい。
おりん本体と浮上子との関係は、次のような例が考えられる。
おりん本体を浮上子の上に載置する。
この場合に、おりん本体の底部に磁性材を設けて浮上子の上に磁着してもよく、おりん本体の磁着部を凸面状にすることで、揺らぐようにしてもよい。
おりん本体の外側の底面又は内側の底面に浮上子を固定する。
おりん本体の内部に浮上子を埋設する。
おりん本体を浮上子に連結する。
この連結方法は、固定連結,弾性連結,揺動連結を問わない。
おりん本体が回転することで、ジャイロ効果が得られ、打りんによる影響を軽減する効果がある。
磁力の発生及び制御回路等を内部に設けた浮上装置12と、それから発生する磁力に反発し、空中に浮上する浮上子13を有する。
浮上子13には、永久磁石からなる浮上マグネット13aが設けられている。
図1は、銅合金製のお椀形のおりん本体11を浮上子13の上面に載置し、空中に浮上させた状態を示す。
おりん本体を打りんするりん棒20は、おりん本体11の内側底面111に立設できる例になっており、りん棒20を指で軽くつまみ、そのまま打りんできるようにした例である。
りん棒20の形状や材質に制限はない。
本実施例は、拡径した球状の打撃部21から棒状部22を立設し、その上端に少し拡径したつまみ部23を設けた例になっている。
(b)は、浮上装置の外径を正方形にした例を示す。
浮上装置12は、内部の構造例を図3に示し、これらを内部に設けたケース体12aと、カバー部材12bを有し、外部電源とコード12cにて電気接続する例を示したが、バッテリー内蔵方式でもよい。
また、図示を省略したが、各種操作ボタン又は操作パネルを有する。
ドーナツ状の円形リングに形成したベースマグネット12dの内側には、中心部に位置する浮上力素子12eと、浮上子13の中心ずれを検知したり、そのずれを修正するための複数の位置決め素子12fを有する例になっている。
この水平方向の位置を修正する位置決め素子12fは、原理的に3つ以上を同心円状に配置してあればよいが、位置ずれ方向を細かく制御するには、4個以上好ましくは6個以上がよい。
浮上力素子12eは、コイル状であり、その発生磁力を可変及び制御できるようになっている。
この出力を調整することで、その中心線上に位置する浮上子13の浮上開始や浮上高さを制御することができる。
また、ベースマグネット12dも電気磁石にし、その磁力を制御してもよい。
これにより、電磁回路を制御することで、浮上子13を安定して浮上保持できる。
また、プログラム等による自動制御にて浮上子を浮上装置に載置し、電源を入れることで中心位置が修正され、浮上するようにすることもでき、電源を切る際にもゆっくり、おりん本体が下降するようにすることもできる。
おりん本体11Aを逆さにしたお椀形状にし、台座部11Bから立設した支柱部11Cの上端部に連結した例を示す。
また、本実施例は、おりん本体11Aの台座部11Bに浮上マグネット13aを埋設した例になっている。
このように、浮上マグネット13aとおりん本体11Aとの連結方法に制限はなく、各種形状や構造のおりん本体に直接設けてもよい。
おりん本体11Aと支柱部11Cとの連結は固定連結でも弾性連結でもよい。
また、浮上マグネット13aの取付位置もおりん本体の構造や形状に合せて、設定することができる。
浮上装置12の上面に非磁性材からなる受け皿15を設けると、おりん本体11の浮上中心が大きくずれて落下しても、浮上装置12の上に直接落下するのを防止できる。
この受け皿15の内径や側壁の高さを調整することで、浮上子の水平方向の位置ずれが所定範囲より超えないようにすることもできる。
また、受け皿の替わりに浮上子又はおりん本体の周囲にズレ防止ピンを設けたり、この浮上子又はおりん本体に上下方向の貫通孔を設け、その孔に立設したガイドピンを挿通させてもよい。
本実施例では、浮上子13とおりん本体11を上下方向のワイヤー14にて連結したことにより、おりん本体11を打りんしてもこのワイヤー14が撓み、水平方向に浮上子13が動くのを抑える。
また、このワイヤー14の撓みにより、おりん本体がより長く鳴る。
このワイヤー14は、紐や糸であってもよい。
図6は、浮上子13の回転速度を可変したり、停止させるために、回転制御手段16を設けた例を示す。
浮上子13にバネ部材14aを用いて、おりん本体11を連結した例であるが、浮上子の回転Wにより、おりん本体11も回転する。
これに対して、浮上磁力よりも弱い磁力の電気磁石等による回転制御手段16を浮上子13の近傍に設けることで、回転を制御した例である。
12 浮上装置
12d ベースマグネット
12e 浮上素子
12f 位置決め素子
13 浮上子
13a 浮上マグネット
20 りん棒
Claims (3)
- おりん本体と、
前記おりん本体を磁力にて浮上させる浮上手段とを備え、
前記浮上手段は磁力にて浮上する浮上子と当該浮上子を磁力にて浮上させる浮上装置を有し、前記浮上子に前記おりん本体を載置又は連結してあり、
前記浮上子により浮上したおりん本体の回転又は停止状態を制御するための回転制御手段を有することを特徴とする浮上おりん装置。 - 前記浮上装置は磁力による前記浮上子の高さ又は/及び水平方向の位置決め手段を有していることを特徴とする請求項1記載の浮上おりん装置。
- 前記浮上子により浮上したおりん本体が水平方向の位置ずれにより落下するのを防止した位置ずれ防止手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の浮上おりん装置。
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