JP6930385B2 - 密閉式混練機 - Google Patents

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本発明は混練機に関するものであり、特に密閉式混練機に関するものである。
密閉式混練機によって混練される材料の1つとして電線の被覆材料がある。従来、電線被覆材料にはハロゲン材料が用いられることが多かった。しかし、近年では、燃焼時における有毒ガスの発生を防止したり、環境負荷物質の使用量を低減させたりするために、ハロゲン材料に代えてノンハロゲン材料(ハロゲンフリー材料)が電線被覆材料として用いられることが多い。電線被覆材料として用いられるノンハロゲン材料には、従来のハロゲン材料と同等の性能が求められており、その求められる性能の1つに難燃性がある。
ノンハロゲン材料に従来のハロゲン材料と同等の難燃性を付与する方法として、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して200重量部前後の金属水和物を処方することが知られている。具体的には、所定量のポリオレフィン樹脂,金属水和物及びその他の添加物(例えば、着色剤,酸化防止剤,加工補剤など)を混練機で混練して混和物とする。
上記のような混練作業には非噛み合い式の密閉式混練機が用いられる。密閉式混練機は、混練槽や混練槽内で回転する一対のロータを備えており、それぞれのロータにはブレード(混練翼)が設けられている。混練槽に投入された混練材料(例えば、ポリオレフィン樹脂,金属水和物及び添加物)は、ロータの回転に伴って混練槽内で混練される。具体的には、混練材料が投入された混練槽内でロータが回転すると、混練槽内に混練材料の流れ(分散流および分配流)が発生する。つまり、混練材料は、混練槽内で分散混合および分配混合されて混和物となる。このとき、短時間で均一な混和物を得るためには、分散流(分散混合)と分配流(分配混合)のバランスを制御する必要がある。そこで、従来の密閉式混練機では、分散流(分散混合)と分配流(分配混合)をバランスさせるために、混練翼の形状や寸法、ねじり角度等に工夫が施されている。
特開2017−13469号公報
しかし、従来の密閉式混練機では、分散流(分散混合)と分配流(分配混合)の割合や流速を十分にバランスさせることは困難であり、分散流を強めると分配流が弱まってしまい、分配流を強めると分散流が弱まってしまう。このため、ポリオレフィン樹脂に大量の金属水和物が添加された電線被覆材料等の混練に従来の密閉式混練機を用いた場合、分散流を強めると、分配不足になり、目的よりも多くの金属水和物が充填された部位が局所的に発生してしまう。一方、分配流を強めると、分散不足になり、金属水和物の凝集塊が発生してしまう。このように、従来の密閉式混練機では、分散能と分配能とはトレードオフの関係にあった。したがって、均一な混和物を得るためには、分散流および分配流の両方をある程度以下に抑制してゆっくりと混練する必要があり、混練完了までに長時間を要し、作業効率が低下する。
上記課題は、電線被覆材料の混練に限ったことではなく、ポリマーに大量のフィラーが添加された材料を従来の密閉式混練機を用いて混練する際に等しく発生する課題である。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、均一な混和物を効率良く得ることができる密閉式混練機を実現することである。
本発明の密閉式混練機は、混練槽と一対のロータとを備える。前記一対のロータのそれぞれは、軸部と、前記軸部の表面に設けられた第1混練翼,第2混練翼および突起部と、を有する。前記突起部は、前記軸部の周方向において前記第1混練翼と前記第2混練翼との間に位置し、前記突起部の高さは、前記第1混練翼および前記第2混練翼の高さよりも低く、前記ロータが回転すると、混練材料が前記突起部と接触しながら前記第1混練翼と前記第2混練翼との間を流れる。
本発明によれば、均一な混和物を効率良く得ることができる密閉式混練機が実現される。
本発明が適用された密閉式混練機の一例を示す全体図である。 図1に示される密閉式混練機が備えるロータの平面図である。 図1に示される密閉式混練機の混練槽内における混練材料の流れを模式的に示す説明図である。 従来の密閉式混練機の混練槽内における混練材料の流れを模式的に示す説明図である。 (a)〜(c)は、突起部の一例を示す拡大図である。 (a)〜(c)は、突起部の他の一例を示す拡大図である。
次に、本発明の密閉式混練機の実施形態の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示されるように、本実施形態に係る密閉式混練機1は、混練槽2と、一対のロータ3a,3bと、加圧蓋4と、を有する。以下の説明では、「ロータ3a」および「ロータ3b」を「ロータ3」と総称する。
加圧蓋4は混練槽2の上方に配置されており、上下動可能である。加圧蓋4を上方に移動させると、混練槽2の上部に設けられている開口部10が開放され、混練材料を混練槽2内に投入可能となる。一方、混練材料が混練槽2内に投入された後に加圧蓋4を下方に移動させると、混練槽2の開口部10が閉塞されるとともに、混練槽2内の混練材料が加圧される。
ロータ3は、円筒状または円柱状の軸部20と、軸部20の表面(外周面)に設けられた第1混練翼21,第2混練翼22および突起部23と、を有する。ロータ3は不図示の駆動源によって回転駆動される。具体的には、駆動源から出力される駆動力が動力伝達機構を介してロータ3の軸部20に入力されると、軸部20がその周方向に回転する。かかる軸部20の回転に伴って第1混練翼21,第2混練翼22および突起部23は、軸部20の中心軸X(図2)を回転軸として混練槽2内で回転(旋回)する。このようなロータ3(第1混練翼21,第2混練翼22および突起部23)の回転により、混練槽2内に、混練材料の分散流,分配流および伸張流が発生し、混練材料が混練される。言い換えれば、混練槽2内の混練材料は、分散混合,分配混合および伸張混合によって混練される。尚、ロータ3aとロータ3bとは互いに逆向きに回転駆動される。つまり、ロータ3aが図中で時計回りに回転駆動される場合、ロータ3bは図中で反時計回りに回転駆動される。一方、ロータ3aが図中で反時計回りに回転駆動される場合、ロータ3bは図中で時計回りに回転駆動される。本実施形態では、ロータ3aが時計回りに、ロータ3bが反時計回りに回転駆動される。
ロータ3a,3bには、それぞれ2つの突起部23が設けられている。これら2つの突起部23は同一の形状および寸法を有する一方、ロータ3a,3bの回転方向において互いに180度異なる位置に配置されている。以下の説明では、それぞれのロータ3a,3bに設けられている2つの突起部23の一方を「突起部23a」、他方を「突起部23b」と呼んで区別する場合がある。もっとも、かかる区別は説明の便宜上の区別に過ぎない。また、突起部23a,23bを特に区別しない場合には、これら突起部23a,23bを「突起部23」と総称する。
図2に示されるように、ロータ3a,3bが設けられている混練槽2は、互いに対向する第1側壁11および第2側壁12を備えており、ロータ3a,3bの軸部20の一端側は第1側壁11を貫通し、他端側は第2側壁12を貫通している。尚、作図の便宜上の理由により、図1に示されているロータ3a,3bの回転角と図2に示されているロータ3a,3bの回転角とは一致していない。
図2に示されるように、それぞれのロータ3a,3bに設けられている第1混練翼21および第2混練翼22は、軸部20の長手方向において第1側壁11と第2側壁12との間に位置している。もっとも、第1混練翼21は第2混練翼22よりも第1側壁11に近接した位置に、第2混練翼22は第1混練翼21よりも第2側壁12に近接した位置に配置されている。つまり、本実施形態では、2つの混練翼のうち、相対的に第1側壁11に近接している混練翼が第1混練翼21であり、相対的に第2側壁12に近接している混練翼が第2混練翼22である。もっとも、かかる区別も説明の便宜上の区別に過ぎない。
第1混練翼21および第2混練翼22は、軸部20の中心軸Xを旋回軸として螺旋状または略螺旋状に延びている。言い換えれば、第1混練翼21および第2混練翼22は、軸部20の中心軸Xと交差するようにねじれている。さらに言い換えれば、第1混練翼21および第2混練翼22は所定のねじり角度を有する。
さらに、第1混練翼21は、第1側壁11の内面11aと略隙間なく対向する先端面21aと、先端面21aとは反対側の後端面21bと、これら先端面21aと後端面21bとを繋ぐ上端面21cと、を有する。同様に、第2混練翼22は、第2側壁12の内面12aと略隙間なく対向する先端面22aと、先端面22aとは反対側の後端面22bと、これら先端面22aと後端面22bとを繋ぐ上端面22cと、を有する。
突起部23は、軸部20の周方向において第1混練翼21と第2混練翼22との間に位置している。図2には、軸部20の周方向において第1混練翼21と第2混練翼22との間に位置している突起部23aのみが示されているが、図1を参照すれば、突起部23aおよび突起部23bのそれぞれが、軸部20の周方向において第1混練翼21と第2混練翼22との間に位置していることが理解できる。
また、突起部23は、軸部20の中心軸方向において、第1混練翼21の先端面21aよりも第1側壁11の内面11aから離反し、かつ、第2混練翼22の先端面22aよりも第2側壁12の内面12aから離反している。言い換えれば、突起部23と第1側壁11の内面11aとの間には、第1混練翼21の先端面21aと第1側壁11の内面11aとの間よりも大きな隙間(クリアランス)が存在している。また、突起部23と第2側壁12の内面12aとの間には、第2混練翼22の先端面22aと第2側壁12の内面12aとの間よりも大きな隙間(クリアランス)が存在している。
再び図2を参照する。突起部23は、ロータ3の回転に伴って混練材料と接触する複数の接触面を備える多面体である。具体的には、突起部23は、軸部20の外周面から斜め内向きに立ち上がる略台形の4つの側面24と、各側面24の上底を一辺とする略正方形の上面25と、を有する五面体である。以下の説明では、側面24を「接触面24」、上面25を「接触面25」と呼ぶ場合がある。つまり、突起部23は、混練材料(混練材料の流れ)が接触する5つの接触面を備え、それら接触面の少なくとも一部(接触面24)は軸部20の中心軸Xに対して傾斜した平面(斜面)であり、接触面の他の一部(接触面25)は軸部20の中心軸Xに対して平行な平面(平坦面)である。
図1に示されるように、複数の第1混練翼21および第2混練翼22は全て同一の高さ(H)を有する。図1には、ロータ3aに設けられている第1混練翼21の高さ(H)のみが図示されているが、ロータ3aに設けられている第2混練翼22、ロータ3bに設けられている第1混練翼21および第2混練翼22は、全て図示されている第1混練翼21の高さ(H)と同一の高さ(H)を有する。
また、複数の突起部23は全て同一の高さ(h)を有する。図1には、ロータ3aに設けられている突起部23aの高さ(h)のみが図示されているが、ロータ3aに設けられている突起部23b、ロータ3bに設けられている突起部23a,23bは、全て図示されている突起部23aの高さ(h)と同一の高さ(h)を有する。
ここで、第1混練翼21または第2混練翼22の高さ(H)とは、軸部20の中心軸X(図2)と垂直な断面内における、軸部20の外周面から第1混練翼21の上端面21cまでの最短直線距離、または軸部20の外周面から第2混練翼22の上端面22cまでの最短直線距離を意味する。図1から理解できるように、第1混練翼21または第2混練翼22の高さ(H)は、軸部20の中心軸X(図2)と垂直な断面内における、軸部20の外周面から混練槽2の内面までの最短直線距離と略等しい。
また、突起部23の高さ(h)とは、軸部20の中心軸X(図2)と垂直な断面内における、軸部20の外周面から突起部23の上面25までの最短直線距離を意味する。
本実施形態では、1つの第1混練翼21、または1つの第2混練翼22の高さは一定であるが、これが一定ではない場合には、最大値を当該第1混練翼21または当該第2混練翼22の高さ(H)とする。同様に、本実施形態では、1つの突起部23の高さは一定であるが、これが一定ではない場合には、最大値を当該突起部23の高さ(h)とする。
図1に示されるように、突起部23の高さ(h)は、第1混練翼21および第2混練翼22の高さ(H)よりも低い。言い換えれば、突起部23と混練槽2の内面との間のクリアランスは、第1混練翼21および第2混練翼22と混練槽2の内面との間のクリアランスよりも大きい。具体的には、突起部23の高さ(h)は、当該高さ(h)を第1混練翼21または第2混練翼22の高さ(H)で除した値が0.3以上0.7以下の範囲内となるように設定されている。つまり、突起部23のロータ回転方向両側には、突起部23よりも高さが高い第1混練翼21および第2混練翼22が存在している。言い換えれば、突起部23は、これよりも高さが高い第1混練翼21と第2混練翼22とに挟まれた領域に設けられている。
以上の構造を有する本実施形態の密閉式混練機1では、混練材料が投入されている混練槽2内でロータ3が回転すると、分散流および分配流に加えて、従来の密閉式混練機では発生しなかった伸張流が発生する。つまり、分散混合,分配混合および伸張混合の3つの混合が発現するので、混練材料が短時間で均一に混合され、混練作業の効率が向上する。尚、ロータ3a,3bは互いに反対方向に回転するので、ロータ3aの周囲で発生する分散流,分配流および伸張流の向きと、ロータ3bの周囲で発生する分散流,分配流および伸張流の向きとは逆向きになる。以下、混練槽2内で発生する分散流,分配流および伸張流について具体的に説明する。
図3は、本実施形態に係る密閉式混練機1の混練槽2内において発生する混練材料の流れを模式的に示す説明図である。図示されているように、混練材料が投入されている混練槽2で第1混練翼21,第2混練翼22および突起部23が設けられているロータ3a,3bが回転すると、一点鎖線の矢印で模式的に示される分散流(F1)、破線の矢印で模式的に示される分配流(F2)、実線の矢印で模式的に示される伸張流(F3)の3種類の流れが発生する。このうち、分散流(F1)は、混練材料が第1混練翼21の上端面21c(図2)と混練槽2の内面との間の僅かな隙間(数mm)や、第2混練翼22の上端面22c(図2)と混練槽2の内面との間の僅かな隙間(数mm)を移動する際に発生する流れである。分配流(F2)は、混練材料が第1混練翼21と第2混練翼22との間を移動する際に発生する流れであって、混練槽2内で発生する混練材料の流れの主流である。伸張流(F3)は、第1混練翼21と第2混練翼22との間を移動する混練材料が突起部23と接触することによって発生する流れである。言い換えれば、伸張流(F3)は、分配流(F2)が突起部23の周囲を該突起部23に接触しながら通過することによって発生する流れである。つまり、混練材料の流れの主流である分配流(F2)は、その流れを阻害する突起部23の上を乗り越えたり、突起部23の左側や右側を迂回したりして先に進むことになり、その際に混練材料が引き伸ばされて伸張流(F3)が発生する。この結果、分散流(F2)のみが発生している場合に比べて、混練材料に添加されているフィラーの集合体や凝集塊の破砕あるいは分散が促進され、ポリマー中にフィラーが短時間で均一に分配される。
図4は、図3に示されるロータ3a,3bに同図に示されている突起部23が設けられていない場合の混練材料の流れを模式的に示す説明図である。つまり、図4は、従来の密閉式混練機の混練槽内において発生する混練材料の流れを模式的に示すものである。図示されているように、ロータ3a,3bに突起部23が設けられていない場合、分散流(F1)および分配流(F2)は発生するが、図3に示されるような伸張流(F3)は発生せず、伸張混合は行われない。この結果、作業時間を短縮するために分配流を強めると、フィラーの集合体や凝集塊の破砕あるいは分散が不十分となり、フィラーの集合体や凝集塊が発生してしまう。一方、分散流を強めると、ポリマーへのフィラーの分配が不十分となり、目的よりも多くのフィラーが充填された部位が局所的に発生してしまう。
上記のとおり、図3に示される伸張流(F3)は、分配流(F2)が突起部23の上を乗り越えたり、突起部23を迂回したりしながら流れることによって発生する。つまり、突起部23は分散流(F2)の流れの中に位置することになり、大きな圧力を受ける。そこで、突起部23の破損を防止する観点からは、隣接する側面24同士が接する角部や側面24と上面25とが接する角部に面取りを施すことが好ましい。言い換えれば、上記角部をアール面(曲面)とすることが好ましい。もっとも、当該突起部23に存在する複数の角部が分散流(F2)から受ける圧力は一様ではない。そこで、分散流(F2)から受ける圧力の大小(強弱)を考慮して、一部の角部にだけ面取りを施してもよい。例えば、当該突起部23に存在する複数の角部のうち、分散流(F2)の上流側に位置する幾つかの角部にのみ面取りを施し、下流側に位置する残りの角部には面取りを施さなくともよい。
次に、本発明の実施例のいくつかについて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1等に示されるロータ3a,3bに、図5(a)に示される半球形状の突起部23を少なくとも1つずつ設けた。
(実施例2)
図1等に示されるロータ3a,3bに、図5(b)に示される1/4球形状の突起部23を少なくとも1つずつ設けた。図5(b)に示される突起部23は、同図(a)に示される突起部23を半分にしたものである。
(実施例3)
図1等に示されるロータ3a,3bに、図5(c)に示される略1/4球形状の突起部23を少なくとも1つずつ設けた。図5(c)に示される突起部23は、同図(b)に示される突起部23の上部を平坦にしたものである。
上記実施例1〜3における突起部23は、混練材料と接触する接触面の少なくとも1つが曲面である点で共通している。一方、実施例1における突起部23(図5(a))は、接触面が1つのみである点で、2つ以上の接触面を備える多面体である実施例2,3における突起部23(図5(b),(c))と異なる。
(実施例4)
図1等に示されるロータ3a,3bに、図6(a)に示される四面体の突起部23を少なくとも1つずつ設けた。本実施例における突起部23は、図2に示される軸部20の外周面から斜め内向きに立ち上がる3つの側面24と、各側面24の上辺を一辺とする三角形の上面25と、を有する。さらに、上面25は軸部20の中心軸Xに対して傾斜している。
(実施例5)
図1等に示されるロータ3a,3bに、図6(b)に示される四面体の突起部23を少なくとも1つずつ設けた。本実施例における突起部23は、図2に示される軸部20の外周面から斜め内向きに立ち上がる3つの側面24と、各側面24の上辺を一辺とする三角形の上面25と、を有する。さらに、上面25は軸部20の中心軸Xと平行である。
(実施例6)
図1等に示されるロータ3a,3bに、図6(c)に示される五面体の突起部23を少なくとも1つずつ設けた。本実施例における突起部23は、図2に示される軸部20の外周面から垂直に立ち上がる1つの側面24と、上記軸部20の外周面から斜め内向きに立ち上がる3つの側面24と、各側面24の上辺を一辺とする正方形の上面25と、を有する。上面25は軸部20の中心軸Xと平行である。
上記実施例4〜6における突起部23は、混練材料と接触する2つ以上の接触面(側面24、上面25)を備える多面体である点で共通している。また、接触面の少なくとも1つが軸部20の外周面から斜めに立ち上がる傾斜面である点でも共通している。一方、実施例1における突起部23(図6(a))は、上面25が軸部20の中心軸Xに対して傾斜している点で、上面25が軸部20の中心軸Xと平行な実施例5,6における突起部23(図6(b),(c))と異なる。
[評価試験]
次に、本発明の効果を確認するために行った評価試験について説明する。今回の試験では、同一の材料を本発明が適用された密閉式混練機(評価対象)と他の密閉式混練機(比較対象)とによってそれぞれ混練して樹脂混和物を製造し、混練作業に要した時間や製造された樹脂混和物の状態を比較した。また、製造された樹脂混和物を被覆材料として用いて電線を作製し、被覆の外観や耐油性を比較した。以下、具体的に説明する。
<評価対象および比較対象>
表1に示す比較対象(No.1)と評価対象(No.2〜No.11)を用意した。比較対象(No.1)と評価対象(No.2〜No.11)とは、ロータ3における突起部23の有無以外は全て同一の構成を備えている。また、評価対象(No.2〜No.11)には、突起部23の形状,配置,数,高さに関して表1に記載されているような違いがある。
尚、表1中の「突起部配置」の欄の記載は、ロータ3に設けられている突起部23の位置を示している。具体的には、同欄における「中心」との記載は、図2に示されている突起部23の位置を示しており、同図に示される突起部23の中心点は、軸部20の中心軸Xと軸部20を二分する直線Yとの交点上にある。表1中の「突起部配置」における「E側」または「F側」の記載は、当該評価対象における突起部23の中心点が中心軸Xと直線Yとの交点から外れていることを示している。さらに、「E側」の記載は、当該評価対象における突起部23の中心点が、図2に示されている突起部23の中心点に比べて第1混練翼21側に変位していることを示している。また、「F側」の記載は、当該評価対象における突起部23の中心点が、図2に示されている突起部23の中心点に比べて第2混練翼22側に変位していることを示している。
Figure 0006930385
<材料および配合>
表2に示される材料が表3に示される割合で配合された材料を表4に示される条件の下で混練した。
Figure 0006930385
Figure 0006930385
Figure 0006930385
<電線>
比較対象(No.1)および評価対象(No.2〜No.11)による混練によって製造された樹脂混和物を被覆材料として用いて表5に示される条件で電線を作製した。
Figure 0006930385
<評価内容および判定>
比較対象(No.1)および評価対象(No.2〜No.11)を用いた混練作業、並びに表5に示される条件で作製した電線について、表6に示される評価を行った。
Figure 0006930385
<評価結果>
表6に示される評価の結果を表7に示す。比較対象(No.1)ついては、全ての評価項目において「×」と判定された。一方、評価対象(No.2〜4,6,8〜11)については、全ての評価項目において「○」と判定された。また、評価対象(No.5,7)については、平均比重の項目において「△」と判定されたが、それ以外の全ての項目において「○」と判定された。
Figure 0006930385
本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、本発明が適用された密閉式混練機は、電線の被覆材料以外の材料の混練に用いることもでき、その場合にも上記と同様の作用および効果を奏する。
複数の突起部の全てが同一の形状および寸法(高さを含む)である必要はなく、形状や寸法が異なる複数の突起部を混在させることもできる。また、突起部の数や配置は適宜変更することができる。例えば、図2に示される突起部23は、同図に示される矢印E方向や矢印F方向のみでなく、中心軸X方向や直線Y方向に移動させることもできる。もっとも、中心軸X方向への移動量が大きくなり過ぎると、第1混練翼21と第2混練翼22との間を流れる分配流と突起部23との接触が不足し、十分な伸張流が発生しなくなる虞がある。よって、突起部23の中心軸X方向への移動量は、分散流,分配流および伸張流の割合を考慮して決定することが好ましい。
1 密閉式混練機
2 混練槽
3,3a,3b ロータ
4 加圧蓋
10 開口部
11 第1側壁
12 第2側壁
11a,12a 内面
20 軸部
21 第1混練翼
22 第2混練翼
21a,22a 先端面
21b,22b 後端面
21c,22c 上端面
23,23a,23b 突起部
24 側面(接触面)
25 上面(接触面)

Claims (4)

  1. 混練槽と一対のロータとを備える密閉式混練機であって、
    前記一対のロータのそれぞれは、軸部と、前記軸部の表面に設けられた第1混練翼,第2混練翼および突起部と、を有し、
    前記突起部は、前記軸部の周方向において前記第1混練翼と前記第2混練翼との間に位置し、
    前記突起部の高さは、前記第1混練翼および前記第2混練翼の高さよりも低く、
    前記突起部は、前記第1混練翼と前記第2混練翼との間を流れる混練材料が接触する複数の接触面を備える多面体であり、
    前記ロータが回転すると、混練材料が前記第1混練翼の上端面と前記混練槽の内面との間の隙間、及び前記第2混練翼の上端面と前記混練槽の内面との間の隙間を流れる分散流と、前記混練材料が前記第1混練翼と前記第2混練翼との間を流れる分配流と、前記混練材料が前記突起部と接触しながら前記第1混練翼と前記第2混練翼との間を流れる伸張流が発生し、前記分配流が、その流れを阻害する前記突起部の上を乗り越えたり、前記突起部の左側及び右側を迂回して先に進むことで、前記混練材料が引き伸ばされて前記伸張流が発生する、
    密閉式混練機。
  2. 請求項に記載の密閉式混練機において、
    前記混練槽は、対向する第1側壁および第2側壁を備え、
    前記軸部の一端側は前記第1側壁を貫通し、前記軸部の他端側は前記第2側壁を貫通し、
    前記第1混練翼は、前記第1側壁と前記第2側壁との間であって、かつ、前記第2混練翼よりも前記第1側壁に近接し、
    前記第2混練翼は、前記第1側壁と前記第2側壁との間であって、かつ、前記第2混練翼よりも前記第2側壁に近接している、
    密閉式混練機。
  3. 請求項に記載の密閉式混練機において、
    前記第1混練翼は、前記軸部の中心軸方向において前記第1側壁の内面と略隙間なく対向する先端面を有し、
    前記第2混練翼は、前記中心軸方向において前記第2側壁の内面と略隙間なく対向する先端面を有し、
    前記突起部は、前記中心軸方向において、前記第1混練翼の前記先端面よりも前記第1側壁の前記内面から離反し、かつ、前記第2混練翼の前記先端面よりも前記第2側壁の前記内面から離反している、
    密閉式混練機。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の密閉式混練機において、
    前記突起部の高さを前記第1混練翼または前記第2混練翼の高さで除した値が0.3以上0.7以下である、
    密閉式混練機。
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