JP6928290B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光装置の製造方法に関する。
近年の発光ダイオードは、その品質の向上に伴って、一般照明分野、車載照明分野等において種々の形態で利用されている。
例えば、発光装置として、回路基板が一体となった発光装置が提案されており、小型化及び薄膜化がより一層図られている。
また、高出力及び高輝度等を実現した発光ダイオードを、種々の色変換材料と組み合わせて用いることにより、色度及び色再現性の向上が図られている(特許文献1〜4)。
特開2012−119407号公報 特表2012−527742号公報 特開2013−197279号公報 WO2008/044759号
しかし、小型化及び薄型化を実現しつつ、色度及び色再現性を両立することは、耐性の弱い色変換材料を利用する機会が増加する傾向にある近年では困難になりつつある。
本発明は、小型化及び薄膜化を維持しながら、簡便な手法によって、より一層良好な色度及び色再現性を実現した透光部材を備える発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
本願は以下の発明を含む。
(1)貫通孔を有する光反射性シートと、
前記貫通孔内において、色変換材料と硬化した透光性樹脂とからなる色変換材料層とを備える透光部材。
(2)(a)シートを準備し、
(b)該シートに貫通孔を形成し、
(c)前記シートに光反射機能をもたせ、
(d)該貫通孔内に、色変換材料を含有した透光性樹脂を充填し、硬化させて色変換材料層を形成し
(e)前記貫通孔ごと又は複数の貫通孔群ごとに前記シートを切断することを含む透光部材の製造方法。
(3)(A)上記の方法で製造した透光部材を、前記色変換材料層が発光素子上に配置するように、前記発光素子上に固定し、
(B)前記発光素子の側面を、光反射部材で被覆することを含む発光装置の製造方法。
(4)発光素子と、
該発光素子上に配置された透光部材と、
前記発光素子の側面を被覆した光反射部材とを備える発光装置であって、
前記透光部材は、貫通孔を有する光反射性シートと、前記貫通孔内において、色変換材料と硬化した透光性樹脂とからなる色変換材料層とを備え、
前記色変換材料層が前記発光素子上に配置するように、前記発光素子上に固定されてい
る発光装置。
本発明によれば、小型化及び薄膜化を維持しながら、簡便な手法によって、より一層良好な色度及び色再現性を実現することができる。
本発明の透光部材の製造方法の一実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材の製造方法の一実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材の製造方法の一実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材の製造方法の一実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材の一実施形態を示す概略平面図である。 本発明の透光部材の別の実施形態を示す概略平面図である。 図2Bの透光部材のX−X’線断面図である。 本発明の透光部材の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材のさらに別の実施形態を示す概略平面図である。 本発明の発光装置の製造方法の一実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法の一実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法の一実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法の別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の透光部材のさらに別の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の透光部材のさらに別の実施形態を示す概略平面図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の別の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の発光装置のさらに別の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の発光装置のさらに別の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の発光素子又は発光装置の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の発光素子又は発光装置の別の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の発光素子又は発光装置のさらに別の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の発光素子又は発光装置のさらに別の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程横側面図である。 本発明の発光装置の製造方法のさらに別の実施形態を示す製造工程横側面図である。 図15Bの縦側面図である。
本願においては、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。以下の説明において、同一の名称、符号については同一又は同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。一実施例及び一実施形態において説明された内容は、他の実施例及び他の実施形態等に利用可能である。
〔透光部材〕
本発明の透光部材は、シートと、色変換材料層とを備える。透光部材は、適度な強度を有し、自立性を有していることが好ましい。従って、必ずしも剛性であることは要さず、色変換材料層を損傷することなく保持し得る程度に柔軟性を有していることが好ましい。
シートと色変換材料層とは、それらの少なくとも片面、例えば、上面が面一、つまり、両者の上面において段差がなく平坦とすることができる(図2C参照)。ここでの面一及び段差がないとは、いずれか一方が他方から突出する形態に積極的に加工されていないことを意味し、数十μm程度、好ましくは十数μm程度の凹凸は許容されることを意図する。これによって、色変換材料層、ひいては透光部材の寸法を安定させることができ、他の部材への組み付けを良好なものとすることができる。また、色変換材料層の上面に、レンズ等を形成しやすい構造とすることができる。
あるいは、色変換材料層は、シートの上面及び/又は下面に対して凹状及び/又は凸状であってもよい(図8中、透光部材10A〜10H参照)。色変換材料層を凹状とする場合には、集光などの効果を発揮させることができる。また、シートの下面に対して凸状とする場合には、適用する発光素子に対する密着性又は接着性を向上させることができる。シートの上面に対して凸状とする場合には、光の取り出し効率を向上させることができる。
透光部材は、透光部材自体の厚み以外に、例えば、積極的に屈曲、湾曲等の加工が施されることなく、平坦な形状を有していてもよい。これにより、透光部材自体の占有空間を
最小限に止めることができる。あるいは、色変換材料層の上面が透光部材自体の厚み方向に凹凸形状を有する、いわゆるマイクロレンズ、フライアイレンズ等の形状でもよい(図8中、透光部材10K参照)。これによって、透光部材の用途によって、例えば、バックライトに用いる場合に、導光板との結合効率を向上させることができる。
透光部材は、1つのシートに1つの色変換材料層を備えるものであってもよいし、1つのシートに複数の色変換材料層を備えるものであってもよい。単数の色変換材料層の場合の透光部材の大きさは、適用する発光素子等の大きさより若干大きいものが好ましく、例えば、0.1〜200×0.1〜200mmが挙げられる。複数の色変換材料層の場合の大きさは、後述する色変換材料層の大きさ、数等によって適宜設定することができる。
透光部材の色変換材料層の外周部分には、スルーホール、はめ込み用の形状加工が施されていてもよい。透光部材のサイズが比較的大きく長尺などの場合には、位置決め用、嵌合用の形状を設けることが好ましい。これにより、後述する発光素子及び発光装置と位置ズレ無く、組み付け又は接合することが可能となる。
(シート)
シートは、色変換材料層を支持する基体である。このシートは、光反射性を有する。ここでの光反射性とは、発光素子から出射される光に対する反射率が60%以上であるもの、より好ましくは70%、80%又は90%以上であるものが好ましい。
シートは、透光部材を製造する全過程で、それ自体が光反射特性を有する光反射性シートであってもよいし、透光部材を製造するいずれかの過程で、光反射特性が与えられて、結果的に光反射性シートとしたものであってもよい。
シートは、光反射性材料によって形成されたもの、光反射性材料以外のもの、例えば、透光性材料又は光吸収性材料によって形成されたもののいずれでもよい。
光反射性材料としては、金属、光反射性物質(例えば、二酸化チタン、二酸化ケイ素、二酸化亜鉛、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライト、酸化ニオブ、硫酸バリウム、各種希土類酸化物(例えば、酸化イットリウム、酸化ガドリニウム)、着色剤等)等が挙げられる。金属及び光反射性物質は、それ自体をシートとしたものでもよいし、粒状のものを、結合剤(例えば、樹脂)によりシート状に成形したものでもよい。
例えば、金属又は誘電体材料の単層体又は積層体、樹脂、無機材料、ガラス等やその複合体に上述した光反射性物質を10〜95重量%程度、好ましくは20〜80重量%程度、30〜70重量%程度、より好ましくは30〜60重量%程度で含有させたものを成形したシートが挙げられる。さらに、これら金属又は誘電体及び樹脂シートの表面に金属膜又は光反射性物質を被覆したもの等が挙げられる。このような組成とすることにより、適当な形状で、自在かつ簡便にシート状に成形することができる。また、その強度を確保することができる。さらに、後述する透光性樹脂の充填及び硬化等における温度変化においても十分な耐性を確保することができる。
これら反射性を有する金属膜としては、Ag、Al、Cu、Au、Pt、Pd、Rh、Ni、W、Mo、Cr、Ti又はこれらの合金等の単層膜又は積層膜が挙げられる。誘電体膜としては、特に限定されるものではなく、当該分野で使用されるものの単層膜又は積層膜が挙げられる。例えば、SiO2/Nb35等の積層である。
ベースとなる樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの変性樹脂又はこれらの樹脂を1種以上含むハイブリッド樹脂等などが挙げられる。具体的には、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂(シリコーン変性エポキシ樹脂等)、シリコーン樹脂、変性シリコ
ーン樹脂(エポキシ変性シリコーン樹脂等)、ハイブリッドシリコーン樹脂、ポリイミド(PI)、変性ポリイミド樹脂、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、GF強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET)、ポリシクロヘキサンテレフタレート樹脂、ポリフタルアミド(PPA)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶ポリマー(LCP)、ABS樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、PBT樹脂、ユリア樹脂、BTレジン、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール(POM)、超高分子量ポリエチレン(UHPE)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、非晶ポリアリレート(PAR)、フッ素樹脂、不飽和ポリエステル等が挙げられる。
無機材料としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム、窒化ジルコニウム、酸化チタン、窒化チタン、酸化亜鉛又はこれらの混合物等のセラミックス又は低温焼成セラミックス等を含む単層膜又は積層膜が挙げられる。
透光性材料としては、上述した樹脂のうち透光性のもの、ガラス、誘電体等が挙げられる。光吸収性材料としては、上述したセラミックス、紙、繊維、パルプ、カーボン、誘電体、ガラスエポキシ等の複合材料等が挙げられる。光吸収性材料は、光変換機能を有していてもよい。
シートが、これら透光性材料及び/又は光吸収性材料で形成されている場合、透光部材の製造過程で与えられる光反射特性は、例えば、シート表面及び後述する貫通孔内面が光反射性材料によって被覆されたものであることが好ましい。シートの表面は、表裏面及び側面の全表面であることが好ましいが、少なくとも発光素子に対面し、色変換材料層に接する貫通光の側壁の面の全部が被覆されていれば、一部において被覆されていなくてもよい。
シートは、いずれの材料に形成されているものであっても、拡散剤又は光散乱材(硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素等)等が含有されていてもよい。また、放熱性、強度等を確保するために、半導体用BGA実装の分野で使用されるガラスクロス及びフィラー(ガラスファイバー、ワラストナイトなどの繊維状フィラー、カーボン、酸化ケイ素等の無機フィラー)等が含有されていてもよい。
シートは、なかでも、容易に入手できることから、光反射性物質と樹脂とを含む光反射性材料によって成形された光反射性シートを用いることが好ましい。
シートの厚みは、用いる材料等によって適宜設定することができるが、適当な強度と光反射率とを確保することができる厚みであることが好ましい。例えば、数十μm〜1mm程度が挙げられ、数十μm〜500μm程度が好ましく、100〜300μm程度がより好ましい。
シートは、光反射性物質と透明樹脂との他に、発光材料を一部含んでいてもよい。特に色変換材料シートの貫通孔のサイズが、発光素子より小さい場合には、発光素子から青色光が抜けるのを低減させる効果がある。
貫通孔の平面視における大きさは、特に限定されるものではなく、例えば、数百μm〜数mm×数百μm〜数mm程度、数百μ〜1mm×数百μ〜1mm程度の大きさ又はこの面積に相当する大きさが挙げられる。貫通孔の平面視における形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円形、楕円形、多角形等又はこれらに近似する形状が挙げられる。なかでも、発光素子の平面形状と相似となるような四角形が好ましい。
貫通孔は、シートの厚み方向に同じ形状及び大きさを有していてもよいし、一表面から他表面に渡ってその形状及び大きさが異なっていてもよい(図8中、透光部材10I、1
0J参照)。例えば、楕円錐台、四角錐台等が挙げられる。
貫通孔の大きさ及び形状は、色変換材料層の大きさ及び形状に相当する。
1つのシートに貫通孔が複数配列される場合、その間隔は、特に限定されるものではなく、シートが貫通孔の配列によって破断しない程度の間隔とすることが好ましい。例えば、0.01〜数mm程度の間隔が挙げられる。また、その配列は、ランダムに配列していてもよいし、リング状に配列していてもよい((図9中、透光部材100A参照)が、行及び/又は列方向に規則正しく配列されていることが好ましい(図1D、図2A参照)。
(色変換材料層)
貫通孔内には、空隙なく色変換材料層が形成されており、色変換材料層は、色変換材料と硬化した透光性樹脂とからなる。ただし、色変換材料層には、上述した拡散剤又は光散乱材、ガラスクロス及びフィラー等が含有されていてもよい。
色変換材料としては、当該分野で公知のものを使用することができる。例えば、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)系蛍光体、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO−Al23−SiO2)系蛍光体、ユウロピウムで賦活されたシリケート((Sr,Ba)2SiO4)系
蛍光体、βサイアロン蛍光体、KSF系蛍光体(K2SiF6:Mn)などが挙げられる。また、蛍光体の結晶又は焼結体、蛍光体と無機物の結合材との焼結体等であってもよい。これにより、可視波長の一次光及び二次光の混色光(例えば白色系)を出射する発光装置、紫外光の一次光に励起されて可視波長の二次光を出射する発光装置とすることができる。
色変換材料は、例えば、いわゆるナノクリスタル、量子ドットと称される発光物質でもよい。これらの材料としては、半導体材料、例えば、II−VI族、III−V族、IV−VI族半導体、具体的には、ZnS、CdS、CdSe、InAgS2、InCuS2、コアシェル型のCdSxSe1-x/ZnS、GaP等のナノサイズの高分散粒子が挙げられる。InP、InAs、InAsP、InGaP、ZnTe、ZnSeTe、ZnSnP、ZnSnP2であってもよい。
本実施形態においては、耐熱性、耐水性、耐環境ガスに対して課題のある色変換材料を効果的に使用することができる。具体的には、後述する発光装置の組み立ての加工の熱及び/又は水分に耐えられない色変換材料、例えば、ダイサーの水で劣化しやすいKSF蛍光体、リフロー時の加熱に弱い量子ドット等を、予め、透光部材をレーザ等で切断し、サイズを揃え、個片化した発光素子に直接固定する、リフローによって二次実装した後、二次実装基板上の発光素子に透光部材を固定するなどによって、その特性等を損ねることなく、有効に色変換材料を用いることができる。
特に、発光装置が液晶ディスプレイのバックライト等に用いられる場合、青色光によって励起され、赤色発光する色変換材料(例えばKSF系蛍光体)と、緑色発光する色変換材料(例えばβサイアロン蛍光体)を用いることが好ましい。これにより、発光装置を用いたディスプレイの色再現範囲を広げることができる。なかでも、KSFは、その他の赤色変換材料(例えばCASN又はSCASN)に比べて、発光スペクトルのピークが鋭い。よって、カラーフィルタを通して光を取り出す場合、赤色のなかでも視感度の低い部分の光が少なくなり、かつ多色(例えば、緑)のカラーフィルタを通る光が少なくなる。その結果、色純度が高い緑及び赤が得られ、液晶の色再現性を向上させることができる。
色変換材料は、例えば、破砕状、球状、中空及び多孔質の粒径等のいずれの形態で用いてもよい。色変換材料は、例えば、中心粒径が50μm以下、30μm以下、10μm以
下又はこれに相当する大きさ)のものが好ましい。中心粒径は、は、F.S.S.S.N
o(Fisher Sub Sieve Sizer’s No)における空気透過法で得られる粒径を指す。
色変換材料は、色変換材料層の全重量に対して10〜90重量%程度含有されていることが好ましい。
色変換材料層を構成する透光性樹脂は、上述した樹脂のうち透光性の樹脂の中から選択して利用することができる。なかでも、硬化又は温度変化によって膨張及び収縮が少ないものを選択することが好ましい。また、光反射性シートの構成材料として樹脂が用いられている場合には、その樹脂と同じものを用いることが好ましい。これにより、両者の密着性を確保することができ、安定した透光部材を製造することができる。
光反射性シートに形成された貫通孔に色変換材料層が配置されることにより、言い換えると、色変換材料層が光反射性を有するシートによって全周囲を取り囲まれるように配置していることにより、高精度に、簡便かつ容易に発光装置の見切り性を良好にできる(すなわち、発光領域と非発光領域の境界が明確な)透光部材とすることができる。
特に、色変換材料層において光を吸収しにくい又は光吸収が低下しやすい色変換材料を用いる場合、色変換材料層での色変換材料の割合を大きくするか、色変換材料量を確保するために色変換材料層を比較的厚くすることが必要となる。比較的大量に色変換材料を含有した透光性樹脂であっても、また、色変換材料量を確保するために、膜厚の制御が必要となっても、上述した構成によって、容易にこれらの要求を満たすことができ、高品質の透光部材を得ることができ、高品質の発光装置の製造に使用することができる。
(機能膜)
透光部材は、その上面又は下面を、特に、色変換材料層の上面又は下面に、耐湿度、耐腐食性ガス、補強等の目的で保護加工を施してもよい。具体的には、単層又は積層構造で、保護、防湿、補強等の機能を有する機能膜が1つ以上配置されていてもよい(図8中、透光部材10L参照)。
例えば、この機能膜は、透光性を有するものであればよく、上述したシートを構成し得る樹脂等によって形成することができる。樹脂には、補強等のために、フィラー等が添加されていてもよい。具体的には、ガスバリア性の高いSiOx、Al23等の膜、エポキ
シ系樹脂、シリコーンエポキシハイブリッド樹脂、フッ素樹脂、パリレン系ガスバリア膜等の膜が挙げられる。
また、透光部材は、特に、1つの色変換材料層を有する1つの透光部材は、非常に小型であるため、それ自体の強度を確保するために、上面にガラス板等を配置してもよいし、上面に透光性樹脂等を塗布してもよく、補強のためのさらなる加工が施されていてもよい。
〔透光部材の製造方法1〕
透光部材は、以下の工程、つまり
(a)シートを準備し、
(b)このシートに貫通孔を形成し、
(c)シートに光反射機能をもたせ、
(d)貫通孔内に、色変換材料を含有した透光性樹脂を充填し、硬化させて色変換材料層を形成する工程を含んで製造することができる。また、任意に、
(e)貫通孔ごと又は複数の貫通孔群ごとにシートを切断する工程、
(f)機能膜を形成する工程、
(g)シート上で個々の色変換材料層を含む貫通孔の光変換性能により、光束又は色調
選別をする工程を行うことができる。
(a)シートの準備
まず、シートを準備する。ここでのシートは、上述したように、光反射部性材料によって形成されたものでもよいし、光反射性材料以外のもの、例えば、透光性材料又は光吸収性材料によって形成されたものでもよい。
シートは、例えば、射出成形、押し出し成形、熱成形、圧縮成形等、プラスチックの成形加工の分野で公知の方法により形成することができる。
(b)貫通孔の形成
シートに貫通孔を形成する。貫通孔の形成は、当該分野で公知の方法のいずれを利用してもよい。レーザ光の照射又は描写、ポンチ、プレス、エッチング、ブラスト等が挙げられる。
特に、レーザ光の照射により貫通孔を加工することにより、良好な精度で貫通孔を形成することができる。レーザは、CO2レーザ、固体レーザの基本波、2倍波、3倍波、4
倍波等を用いることができる。波長は赤外が好ましい。
貫通孔の形成後は、洗浄により焦げ、スミア等を除去することが好ましい。
また、工程(a)におけるシートの準備の際、光反射部性材料、透光性材料又は光吸収性材料を貫通孔に相当する凹凸を備える金型を用いて成形する等、シートの準備と貫通孔の形成とを同時に行ってもよい。
(c)シートへの光反射機能の付加
シートへの光反射機能の付加は、シートの形成時に行ってもよい。つまり、工程(a)と工程(c)とを同時に行ってもよい。また、光反射性材料以外の材料を用いたシートに、貫通孔を形成した(工程(b))後に、別途、シートに光反射機能を付加してもよい。
シートへの光反射機能の付加をシートの形成と同時に行う場合は、上述したように、シートを光反射性材料(第2光反射性材料)によって形成すればよい。例えば、金属膜、誘電体膜をシートとして形成する方法、透光性樹脂、無機材料、ガラス等に上述した光反射性物質を含有させた材料をシート状に成形する方法、これら金属膜又は誘電体膜及びシートの表面に、金属又は光反射性物質を被覆する方法等が挙げられる。
貫通孔を形成した後にシートに光反射機能を付与する場合は、貫通孔内面及びシートの表面に、例えば、めっき、各種成形、スプレー、インクジェット、蒸着、印刷、ALD法等の当該分野で公知のいずれかの方法を利用して、光反射性材料を被覆する方法が挙げられる。光反射性材料は、可能な限り薄く被覆することが好ましい。光反射性材料の被覆の厚みは、例えば、数十μm程度以下が好ましい。
このように、発光装置の小型化により、反射性の側壁が物理的に形成し難い場合でも、光反射機能をシートに容易に付加することができ、これを利用することによって、発光装置からの光を必要な部分に導入または配光することができる。その結果、光の利用効率を向上させることができ、効率の良い発光装置を得ることができる。
(d)色変換材料層の形成
貫通孔内に、色変換材料を含有した透光性樹脂を充填し、硬化させて色変換材料層を形成する。
色変換材料を含有した透光性樹脂を貫通孔内に充填する方法は、当該分野で公知のいずれかの方法、例えば、ポッティング、成型、印刷、スプレー等の種々の方法を利用することができる。この場合、透光性樹脂が硬化した後、色変換材料層の上面が、シートの上面と面一となるように充填することが好ましい。
透光性樹脂の硬化は、用いる樹脂の種類によって適宜設定することができる。例えば、所定時間静置又は放置する方法、冷気を吹き付ける方法、加熱する方法(数十〜百数十℃)、エネルギー線(X線、紫外線、可視光線等)を照射する方法等が挙げられる。
1つのシートに複数の色変換材料層を形成する場合、全ての色変換材料層に対して、同じ色変換材料を用いなくてもよく、複数の色変換材料を用いてもよい。この場合、色変換材料ごとに規則的に配置することにより、1つの透光部材を用いてRGBを実現することができる。
(e)シートの切断
工程(a)においてシートに複数の貫通孔を形成し、工程(d)において複数の色変換材料層を形成した場合、工程(d)の後、シートを切断してもよい。シートの切断は、特に限定されず、色変換材料層の略全周囲にシート、特に、光反射性を有するシートが配置される形態であれば、どのような形態に切断してもよい。
切断は、当該分野で公知のシートの切断方法、例えば、ブレードダイシング、レーザダイシング、カッタースクライブ等を利用することができる。切断は、1つのシートに1つの色変換材料層が配置するように色変換材料層ごとに行えばよい。例えば、0.数μm〜数mm程度のサイズに切断すればよい。
また、1つのシートに、複数の色変換材料層が配置するように、複数の色変換材料層群ごとに切断してもよい。この場合、例えば、色変換材料層が、5〜20個程度ごとに切断することが好ましく、7〜15個程度ごと、8〜12個程度ごとがより好ましい。これらの色変換材料層は、一列に配列されているものが好ましく、例えば、0.数μm〜5cm、0.数μm〜数cm程度のサイズに切断することが挙げられる。
切断方法は、使用される色変換材料、フィラー及び樹脂材料の特性により適宜選択することができる。例えば、水分に弱い色変換材料を使用している場合は、レーザダイシングを選択することが好ましい。熱に弱い色変換材料を使用している場合は、ブレードダイシングを選択することが好ましい。水分及び熱の双方に弱い場合、色変換材料層を直接切断しなければ、色変換材料が水分及び/又は熱に直接さらされることを回避することができる。また、シート状であるため、保護膜などの機能膜の追加工を容易に実施することができる。
〔透光部材の製造方法2〕
透光部材は、以下の工程によっても製造することができる。
(d’)色変換材料を含有した透光性樹脂を硬化させて色変換材料層を形成し、
(a’)前記色変換材料層の外周側面に、光反射機能を備える樹脂層を、シート状又は積層状に成形する。
(d’:色変換材料層の形成)
ここでの色変換材料層の形成は、上述した色変換材料層を形成する材料を、例えば、シート上に、ポッティング、印刷、スプレー等の種々の方法を利用して、島状に形成する。島状に色変換材料層を形成するために、色変換材料層を形成する部位に開口を有するマスク等を利用することができる。また、親水性及びはっ水性を利用したセルフアライメントも利用することができる。色変換材料層は、1つのみ形成してもよいし、複数形成してもよい。複数形成する場合は、色変換材料層を互いに離間させて形成することが好ましい。
(a’:シートの形成)
シート状又は積層状に成形する樹脂層を構成する材料として、上述したシートを構成する材料を用いることができる。この材料を溶融又は溶媒に溶解することにより、流動性を
与え、これを色変換材料層の側面を取り囲むように、シート状又は積層状に成形する。ここでの色変換材料層の側面とは、全側面を取り囲むことが好ましい。
先の工程で、複数の色変換材料層が形成されている場合には、これらの全部又は一群の色変換材料層に対して、外周側面の全部を一体的に形成することが好ましい。
ここでの材料は、上述した光反射性材料であることが好ましいが、結果的に、樹脂層に光反射機能をもたせることができればよい。そのために、例えば、樹脂層を形成する材料として、光反射性材料以外のものを利用する場合には、色変換材料層の側面、好ましくは全側面に、上述したように、金属又は光反射性物質を被覆する等が好ましい。具体的には、めっき、スプレー、蒸着、印刷、ALD法等の当該分野で公知のいずれかの方法を利用して、金属又は光反射性物質を被覆する方法が挙げられる。
具体的には、スプレーを行う場合、島状に形成した色変換材料層に、直接、高濃度の二酸化チタンを含むシリコーン樹脂を吹き付け、その後、低濃度の二酸化チタンを含むシリコーン樹脂を圧縮成形で成形してシート状にする。任意に、二酸化チタンをスプレーした側の面を研削機で切削し、二酸化チタン含有層を除去する方法等が挙げられる。つまり、色変換材料層の外周側面に、光反射機能を備える樹脂層を、積層状に成形する。
上述した以外は、透光部材の製造方法1で行う工程と同様に行うことができ、任意の工程を付加してもよい。
(f)機能膜の形成
上述した透光部材の製造方法において、上述した機能膜を形成してもよい。これらの膜は、ALD法、スパッタ法、蒸着法、CVD法などにより形成することができる。
(g)光束又は色調の選別
貫通孔に形成された色変換材料層による光変換性能を測定する。この場合、選別された透光部材を、工程(e)の前後のいずれにおいても、シート状又は個変化した状態で、特定の波長を発光する発光素子に搭載して行うことができる。これによって、特に、予めシート状態で光束又は色調を測定する場合には、発光装置の歩留り向上が期待される。
〔発光装置の製造方法〕
発光装置は、
(A)上述した透光部材を、色変換材料層が発光素子上に配置するように、発光素子上に固定し、
(B)発光素子の側面を、光反射部材で被覆することによって形成することができる。
工程(A)工程(B)は、この順に行うことが好ましいが、これらの工程を同時に又は逆の順序で行ってもよい。 また、任意に、工程(A)の前後に、特に工程(A)の前に、発光素子を発光装置の基板上に搭載することが好ましい。ここでは、1つの発光素子を1つの基板上に搭載してもよいし、複数の発光素子を複数の基板上に搭載してもよいし、複数の発光素子を1つの基板上に搭載してもよい。
さらに、複数の発光素子を1つの基板上に搭載する場合、任意に、工程(B)の後に、発光装置ごとに分離する工程を行ってもよい。つまり、側面を光反射材で覆われた発光素子又は発光素子と透光部材とを個片化してもよい。
工程(B)、発光装置ごとの分離及び工程(A)をこの順で行うことにより、発光装置のアッセンブリプロセスにおける、色変換材料などに与えられる負荷を最小限にとどめることができる。
ここで用いる発光素子は、後述するように、端子が形成された基板に搭載されたものであってもよい。
(A)透光部材及び発光素子の固定
上述した方法によって形成された透光部材を、発光素子の上面に固定する。つまり、発光装置における光取り出し面側に透光部材を配置する。発光素子の上面の一部は、透光部材と直接接触していることが好ましく、密着していることがより好ましい。
ここで用いる透光部材は、1つでもよいし、複数でもよい。また、ここで用いる発光素子は、1つでもよいし、複数でもよい。つまり、本発明で製造する発光装置は、発光素子を1つのみ含むものであってもよいし、複数含むものであってもよい。このような構成とすることにより、発光素子の数、点灯/非点灯の組み合わせを選択することができ、様々な配光、色調を制御することができる。
1つの透光部材を、複数の発光素子の上面に固定してもよいが、見切り性を確保するという観点から、1つの透光部材、特に、1つの色変換材料層を1つの発光素子の上に固定することが好ましい。これによって、発光素子の意図しない方向への光漏れを確実に防止することができる。その結果、上述した簡便な製造方法によって、個々の発光素子における見切り性をさらに向上させることができる。
また、発光素子が基板上に複数搭載されている場合には、これら発光素子上に、発光素子に対応する位置に色変換材料層が複数配置する透光部材を、一括固定することが好ましい。
ここで用いる発光素子は、当該分野で一般的に用いられている発光素子のいずれをも用いることができる。例えば、青色、緑色の発光素子としては、ZnSe、窒化物系半導体(InXAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)、GaPなどの半導体層を用
いたもの、赤色の発光素子としては、GaAlAs、AlInGaPなどの半導体層を用いたものが挙げられる。
発光素子は、通常、サファイア等の絶縁性の半導体成長用の基板上に半導体層が積層されて形成されるが、最終的に、この半導体成長用基板が除去されたものであってもよい。
発光素子は、半導体層の反対側に電極が配置されているものであってもよいが、同じ側に電極が配置されているものが好ましい。これによって、基板に対して電極を接合するフェイスダウン形態で実装することができる。ただし、発光素子は、成長基板を有するフェイスダウン構造、成長基板を有しないフェイスダウン構造又はバーティカル構造、成長基板を有するフェイスアップ構造、成長基板を有しないフェイスアップ構造等であってもよい。
発光素子は、平面視、色変換材料層の外縁と同等又はそれよりも小さいものを用いることが好ましい(図5C)。これにより、発光素子から出射される光の全部を色変換材料層に効率的に導入することができ、発光装置の光の取り出しを向上させることができる。ただし、平面視、発光素子は、色変換材料層の外縁と同等(略外縁と一致)又はそれよりも大きいものを用いてもよい。この場合でも、発光素子の側面を後述する光反射部材で被覆することにより、発光色が均一で配向色度に優れる見切りの良い発光装置を形成することができる。
発光素子14は、透光部材10の外縁よりも小さいものが好ましい(図5C、図12A〜12C)。これによって、透光部材の外縁を、発光素子の外縁よりも外側に配置することができ、上述のように発光色が均一で配向色度に優れる見切りの良い発光装置を形成することができる。変換材料層の貫通孔は、素子側から光取出し面に向かって逆テーパ又はテーパのいずれでもよい(図12B、図12C)。
なお、平面視、透光部材の外縁よりも大きい発光素子を用いてもよい。この場合、後述する光反射部材によって、発光素子の側面と、発光素子の上面(及び透光部材の側面)を被覆することにより、発光色が均一で配向色温度に優れ、且つ高輝度の見切りの良い発光装置を形成することができる。色変換材料層の貫通孔は、素子側から光取出し面に向かっ
て逆テーパであることが好ましい。
発光素子の上面への透光部材の固定は、例えば、透光性の接着部材によって行うことができる。接着部材は、特に限定されるものではなく、上述した透光性を確保することができ、かつ、発光素子に透光部材を固定し得るものであればよい。また、光により劣化し難い材料が好ましい。例えば、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン−エポキシハイブリッド系接着剤等が挙げられる。
色変換材料層又はシート面を、接着部材そのものとして利用することができる。つまり、色変換材料層又はシートそのものに接着性をもたせること、あるいは色変換材料層又はシートの粘着性を利用してもよい。
接着部材は、平面視で透光部材よりも外縁の小さい発光素子を用いる場合発光素子上面の外縁から透光部材下面の外縁へ広がるフィレット形状に形成することができる。また、平面視で透光部材よりも外縁の大きい発光素子を用いる場合、透光部材下面の外縁から発光素子上面の外縁へ広がるフィレット形状の接着部材を形成することができる。ここで、見切りの良い発光装置を形成するという観点から、接着部材の外縁を透光部材の外縁よりも内側に配置するか、後述する光反射部材で接着部材の外縁を被覆することが好ましい。
なお、透光部材は、上述した貫通孔を形成する際に同時加工するシート上の凹凸、加工断面等を利用して、発光素子、発光装置、ライトソース等の光源デバイスの構造体に嵌合、部分接着等で、発光素子に機構的に搭載してもよい。
上述したように、発光素子は、基板上に搭載されていることが好ましい。ここでの基板は特に限定されず、1つの発光素子を搭載するための、いわゆる正負一対の端子を有する基板であってもよいし、複数の発光素子を搭載するための配線パターンを有する基板であってもよい。
いずれの基板であっても、基板は、例えば、絶縁性の母材と、その表面に形成された導電性の端子又は配線パターンを有する。母材及び端子又は配線パターンを形成する材料、形状、大きさ等は、得ようとする発光装置の形態によって適宜選択することができる。
発光素子は、発光素子の成長基板側(電極形成側と反対側)を基板上に接合させるフェイスアップ実装してもよいが、基板にフリップチップ実装することが好ましい。
フェイスアップ実装の場合、例えば、上述の透光性の接着部材(樹脂等)を、発光素子上に配置させることにより、ワイヤの一部を埋設し、その上に透光部材を配置させることができる。また後述するが、発光素子は上面の光取出しを上げる為、透光部材の搭載前に、工程(C)によりあらかじめサファイアなどの発光素子透明部分の側面を反射部材で覆っておく事もできる。素子の透明部分と反射材の簡に透明材料でテーパを設けてもよい。
発光素子の基板への搭載は、通常、接合部材を介して行われる。ここで、接続部材としては、例えば、錫−ビスマス系、錫−銅系、錫−銀系、金−錫系などの半田、AuとSnとを主成分とする合金、AuとSiとを主成分とする合金、AuとGeとを主成分とする合金等の共晶合金、あるいは、銀、金、パラジウムなどの導電性ペースト、バンプ、ACP、ACF等の異方性導電材、低融点金属のろう材、これらを組み合わせた導電性接着剤、導電性複合接着剤等が挙げられる。
フリップチップ実装の場合は、発光素子の電極を基板の配線パターンにこれらの材料を介して直接接続することができる。
複数の発光素子を1つ又は複数の基板上に搭載する場合には、工程(A)の前に、複数の透光部材を1つの支持体上に配列してもよいし、この配列に代えて、複数の色変換材料層を備える透光部材を用いてもよい。
支持体としては、特に限定されるものではなく、剥離型の粘着テープ又はシート、半導体用の仮止材、パターニング可能な仮止め材などを用いることが好ましい。支持体の利用によって、複数の発光素子に対して、複数の透光部材を同時に載置し、固定することができる。その結果、製造工程の簡略化を図ることができる。また、複数の色変換材料層を備える透光部材を用いても、製造工程の簡略化を図ることができる。
実際に光源として使用できる点灯用、LED、ZDなど各種部品実装用に配線されたプリント配線板、印刷回路基板なども直接用いることもできる。
(B)光反射部材での被覆
発光素子の側面を、光反射部材で被覆する。
光反射部材は、上述した光反射性材料を用いて形成することができる。特に、その被覆の容易かつ簡便さから、光反射性材料を樹脂又は無機材料に含有させたものを用いることが好ましい。樹脂は、上述した熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの変性樹脂又はこれらの樹脂を1種以上含むハイブリッド樹脂等などから選択することができる。無機材料も、上述した材料から選択することができる。なかでも、透光性の樹脂を用いることが好ましく、透光部材との接着性等との観点から、透光部材を構成する材料、特にシートを構成する材料と同じ材料、特に同じ樹脂を含むことが好ましい。
光反射部材は、発光素子の側面を被覆するのであれば、空間等を介して、間接的に被覆してもよいが、直接的に、つまり発光素子の側面と接触するように配置することが好ましい。このように被覆することにより、より効率的に、発光素子から出射される光を特定の方向に配光することができる。
被覆する発光素子の側面は、一部であってもよいが、全側面であることが好ましい。ここでの発光素子の側面とは、主に発光素子を構成する半導体層の側面を意味するが、電極が配置されている場合には、電極の側面にわたって配置されていてもよい。
また、上述したように、通常、発光素子は基板上に搭載されているため、発光素子の側面から基板の表面にわたって、光反射部材で被覆することが好ましい。さらに、半導体層と基板との間に空間がある場合には、その空間が光反射部材で被覆(埋設)されていてもよい。これらの全ての部位(半導体層側面、電極側面及び半導体層と基板との間)においては、光反射部材として、同じ材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
光反射部材として、上述し透光部材を構成する材料と同じ材料を用いる場合、ポッティング、トランスファーモールド、コンプレッションモールド等を利用することにより、発光素子の側面を被覆することができる。これらの方法によって、発光素子の側面の被覆を簡便に行うことができる。また、光反射部材を、透光部材の下方にのみ、簡便かつ確実に、精度よく配置することができる。特に、工程(B)を工程(A)の後に実行する場合には、光反射部材の上面を透光部材の下面と、容易かつ確実に一致させるように、発光素子の側面を被覆することができる。
また、光反射部材の上面を、透光部材の上面と一致するように、発光素子の側面及び透光性部材の側面を被覆することもできる。
光反射部材として、上述した透光部材を構成する材料と同じ材料(例えば、同じ樹脂)を用いる場合、複数の発光素子が配列されている基板上において、これらの複数の発光素子を、一括して、一体的に光反射部材によって、簡便に被覆することができる。
光反射部材として、発光素子に相当する部位が中空の成形体を用いてもよい。この場合、予め、基板上に光反射部材の成形体を配置し、その後、透光部材が固定された発光素子を光反射部材上に配置し、発光素子の電極と基板の配線とが接するように押圧してもよい。このような成形体は、発光素子の高さに相当する高さを有するものを用いることが好ましい。これにより、発光素子の側面の被覆を簡便に行うことができるとともに、光反射部
材を、透光部材の下方にのみ(つまり、透光部材の側面を被覆することなく)、簡便かつ確実に、精度よく配置することができる。また、光反射部材の上面を透光部材の下面と容易かつ確実に一致させることができる。この場合、工程(A)の前に、工程(B)を実行することができる。
成形体は、上述した基板に対して、接着剤等を利用して固定することが好ましい。
1つの基板上に複数の発光素子が搭載されている場合、複数の発光素子の上に1つの透光部材が固定されている場合、複数の発光素子の上に、それぞれ対応する複数の透光部材が固定されている場合など、その必要に応じて、工程(B)の後、1つの発光素子ごと又は1群の発光素子ごとに、透光部材、光反射部材及び/又は基板等を分離してもよいし、分離しなくてもよい。これによって、意図する配向性、輝度、大きさ等の発光装置を得ることができる。この場合の分離は、ブレードダイシング、レーザダイシング等を利用して行うことができる。
〔発光装置〕
本発明の発光装置は、主として、発光素子と、透光部材と、光反射部材とを備える。
透光部材は、上述したものを用いることができ、色変換材料層が発光素子上に配置するように、発光素子上に固定されている。色変換材料層は、発光素子の上面の一部と接触していることが好ましく、密着していることがより好ましい。
発光素子の外縁は、平面視、色変換材料層の外縁と一致するか、色変換材料層の内側に配置されていることが好ましい。
なお、1つの発光装置が複数の発光素子を備える場合、透光部材として、複数の色変換材料層を備える光反射性シートを用いることにより、このような透光部材によって、複数の発光素子を一体的に構成することができる。
1つの発光装置において、発光素子は1つでもよいし、複数配列されていてもよい。後者の場合、透光部材が複数の色変換材料層を備え、発光素子のそれぞれに対応する位置に色変換材料層が配置されて発光素子上に固定されていることが好ましい。これにより、見切り性の良好な発光装置を得ることができる。また、複数の色変換材料層は、同じ色変換材料を含むものであってもよいし、異なる色変換材料を含むものであってもよい。
発光素子は、端子が形成された基板に搭載されたものであってもよいし、搭載されたものでなくてもよい。例えば、1つの発光装置が複数の発光素子を備える場合、このような端子が形成された基板によって、複数の発光素子を一体的に構成することができる。
光反射部材は、その上面が、透光部材の下面と一致していてもよいし、透光性部材の側面をも被覆するように、透光部材の上面と一致していてもよい。
また、1つの発光装置が複数の発光素子を備える場合、光反射部材基板によって、複数の発光素子を一体的に構成することができる。
このような構成を備えることにより、発光装置は、非常に簡便かつ容易に、高い精度を有することができる。
特に、透光部材における色変換材料層に、光を吸収しにくい又は光吸収が低下しやすい色変換材料等を用いる場合、色変換材料層での色変換材料の割合を大きくするか、色変換材料量を確保するために色変換材料層を比較的厚くすることが必要となるが、比較的大量に色変換材料を含有した透光性樹脂であっても、また、色変換材料量を確保するために、膜厚の制御が必要となっても、容易にこれらの要求を満たすことができ、高品質の発光装置を得ることが可能となる。
以下に、本発明の透光部材及び発光装置及びそれらの製造方法を詳細に説明する。
実施形態1:透光部材及びその製造方法
まず、図1Aに示すように、光反射性シート11を準備する。
光反射性シート11は、シリコーン樹脂に、60重量%の光反射性物質であるTiO2
を含有させて厚み200μmのシート状に成形したものである。
この光反射性シート11に、1.1×0.2mmの略長方形の貫通孔11aを、行列方向に複数形成する。
次に、図1Bに示すように、貫通孔11a内に、粒径20μm程度のKSF蛍光体と粒径12μm程度のβサイアロン蛍光体と透光性樹脂(シリコーン樹脂)をそれぞれ18重量%、26重量%、56重量%で混合し、得られたスラリーをポッティングにより充填し、硬化させる。透光性樹脂の硬化は、150℃に加熱したオーブン中で240分間加熱することにより行う。これによって、色変換材料層12を形成する。この色変換材料層12は、貫通孔11aの中央にほとんど凹みがなく、光反射性シート11と略面一となる。
図1Cに示すように、色変換材料層12を含む光反射性シート11を、光反射性シートの長手方向Xで切断し、例えば、図2Aに示す、行方向に5個色変換材料層12が配列した透光部材100を得る。
さらに、図1Dに示すように、長手方向Xに直交する方向Yで個片化し、図2Bに示す色変換材料層12を1つ有する透光部材10を形成することもできる。この透光部材10は、例えば、上面視が1.8×0.3mmの長方形とする。
ここでの切断は使用水分量を減らしたダイサーによって行う。
このような透光部材10は、シートと色変換材料層との上面が面一、つまり、両者の上面において段差がなく平坦である。これによって、色変換材料層、ひいては透光部材の寸法を安定させることができ、他の部材への組み付けを良好なものとすることができる。
変形例1:透光部材
図2Aに示した透光部材100に代えて、図9に示したように、色変換材料層12Xの複数が、1つの光反射性シート11Xにおいて、リング状に配置されたものであってもよい。
変形例2:透光部材
図2B及び2Cに示した透光部材10に代えて、図8に示した透光部材10A〜10H、10Mのように、色変換材料層12A〜12H、12Mは、それぞれ、シート11の上面及び/又は下面に対して凹状及び/又は凸状であってもよい。色変換材料層の上面及び/又は下面を、シートの上面及び/又は下面に対して凹状とする場合には、集光などの効果を発揮させることができる。また、色変換材料層の上面及び/又は下面を、シートの上面及び/又は下面に対して凸状とする場合には、適用する発光素子に対する密着性又は接着性を向上させることができる。さらに、シートの上面に対して凸状とする場合には、光の取り出し効率を向上させることができる。
特に、透光部材の色変換材料層の上面及び/又は下面が曲面を有する場合、線状光源、大面積で透光部材を用いるのに有利である。
変形例3:透光部材
図8の透光部材10I及び10Jに示したように、シート11I、11Jの貫通孔11aI、11aJは、シートの表面から下面に渡ってその形状がテーパ状又は逆テーパ状になっていてもよい。
変形例4:透光部材
図8の透光部材10Kに示したように、色変換材料層12Kの上面が透光部材10K自体の厚み方向に凹凸形状を有する、いわゆるフライアイレンズ等の形状でもよい。これによって、透光部材の用途によって、例えば、バックライトに用いる場合に、導光板との結合効率を向上させることができる。
変形例5:透光部材
図8の透光部材10Lに示すように、例えば、上面に、防湿膜が配置されていてもよい。また、図8の透光部材10Nに示すように、例えば、上面に、透明膜が配置されていてもよい。これにより、吸湿しやすい色変換材料又は吸湿によって脆弱となる色変換材料を用いる場合に、透光部材の特性劣化を防止することができる。
実施形態2:透光部材及びその製造方法
まず、図3Aに示すように、ガラスエポキシプリプレグからなり、厚みが200μmのシート21を準備する。
このシート21に、1.1×0.2mmの略長方形の貫通孔21aを、行列方向に複数レーザ加工により形成し、デスミア処理をする。
続いて、図3Bに示すように、貫通孔21aを有するシート21を、Pd微粒子が含有されたプライマー液で浸漬し、シート全面にめっき可能なシード層を形成した後、無電解Niめっき、電解AgめっきによりAg膜を、厚み数μm程度で形成する。ここでのシート21の全面とは、貫通孔21aの内面、シート21の表裏面及び側面の全てを指す。
次に、図3Cに示すように、貫通孔21a内に、粒径20μm程度のKSF蛍光体と粒径12μm程度のβサイアロン蛍光体と透光性樹脂(シリコーン樹脂)をそれぞれ20重量%、30重量%、50重量%で混合し、得られたスラリーをポッティングにより充填し、硬化させる。これによって、色変換材料層12を形成した。この色変換材料層12は、貫通孔11aの中央にほとんど凹みがなく、光反射性シート21と略面一となる。
図3Dに示すように、色変換材料層12を含む光反射性シート21を、光反射性シートの長手方向X及び長手方向Xに直交する方向Yで個片化し、図4に示す色変換材料層12を1つ有する透光部材20を形成する。この透光部材20の表裏面と、貫通孔21aの内面とに、Agからなる光反射膜が形成されている。
変形例6:透光部材の製造方法
図10Aに示すように、例えば、シート40上に、色変換材料層42を形成する。ここでは、複数の色変換材料層42を形成しており、各色変換材料層42は、それぞれ離間して島状に形成されている。
次いで、図10Bに示すように、色変換材料層42の全側面のみを被覆するように、シリコーン樹脂に60重量%の光反射性物質であるTiO2を含有させた光反射性樹脂層4
1を例えば、圧縮成型法により形成する。
その後、シート40を剥離することにより、透光部材100を得ることができる。
上述した以外は、実施形態1の透光部材と同様の方法で製造することができる。
これにより、実施形態1の透光部材の製造方法と同様の効果を有する。
変形例7:透光部材の製造方法
図10Aに示すように、シート40上に色変換材料層42を形成した後、図11Aに示すように、色変換材料層42の上面にマスク44を形成する。それらマスク44を介して、色変換材料層42上に、光反射膜43を形成する。ここでは、例えば、スプレー法により、シリコーン樹脂に80重量%の光反射性物質であるTiO2を含有する膜を形成する

その後、図11Bに示すようにマスク44とともに、その上に形成された光反射膜43をブラストなどで除去して、色変換材料層42の上面を露出させる。
図11Cに示すように、色変換材料層42の側面を被覆するように、色変換材料層42間に、シリコーン樹脂に30重量%の光反射性物質であるTiO2を含有させた光反射性
樹脂層41を形成する。
続いて、シート40を剥離することにより、透光部材100Bを得ることができる。ここで、透光部材100Bでは、光反射膜43が、色変換材料層42の全側面と、色変換材料層42間の光反射性樹脂層41の一面にも配置されている。
上述した以外は、実施形態1及び変形例7の透光部材と同様の方法で製造することができる。
これにより、実施形態1及び変形例7の透光部材の製造方法と同様の効果を有する。
実施形態3:発光装置及びその製造方法
まず、図5Aに示すように、発光素子14を、基板16に、半田を用いてフェイスダウン実装によって搭載。する。
発光素子14は、そのサイズが、例えば、1100×200×300μmであるものを用いる。発光素子14の上面の外形は、透光部材10の色変換材料層12の外形と同等か若干小さい。
図5Bに示すように、この発光素子14の上面に、実施形態1で得られた透光部材10を載置し、透光性の接着部材で固定する。透光部材10は、色変換材料層12の外縁が、発光素子14の外縁より若干外側に配置するように、発光素子14上に固定する。
次いで、図5Cに示すように、光反射部材15を、透光部材10の下方に吐出することにより、その流動性を利用して、発光素子14の全側面を光反射部材15で被覆する。
光反射部材15は、シリコーン樹脂に、シリカと、酸化チタンとを、それぞれ、2〜2.5重量%及び40〜50重量%で含有させて形成されている。
光反射部材15は、透光部材10の下方にのみ配置しており、その上面が、透光部材10の下面と一致している。また、発光素子14と基板16との空間をも、光反射部材15が被覆している。これによって、発光素子14から基板16方向へ出射される光を、光反射部材15で被覆されていない透光部材10に導入することができる。その結果、見切り性の良好な発光装置を得ることができる。
実施形態4:発光装置及びその製造方法
まず、図6Aに示すように、実施形態1で得た、図2Aに示す複数の色変換材料層12を備える透光部材100を準備する。
次いで、図6Bに示すように、1つの基板36上に、透光部材100の色変換材料層12の位置に対応するように、複数の発光素子14を規則的に配列して搭載した。
続いて、図6Cに示すように、透光部材100を、各色変換材料層12の外縁が、発光素子14の外縁より外側にそれぞれ配置するように、発光素子14上に一括して載置し、一括して固定する。
次に、図6Dに示すように、透光部材100と基板36との間であって、透光部材100の下方に、光反射部材15を吐出することにより、その流動性を利用して、複数の発光素子14のそれぞれの全側面を一体的に被覆する。
このようにして、5つの発光素子が列状に配列した発光装置を得ることができる。
さらに、図6Eに示すように、発光素子14間であって、光反射部材15の側面が露出するように、切断位置Cで、ダイサーを用いて、基板36及び光反射部材15及び透光部材100のシート11を切断し、1つの発光素子を備える発光装置を得ることができる。
上述したような製造方法によって、高精度かつ簡便に透光部材及び発光装置を製造することができる。
また、得られた発光装置は、搭載される発光素子の数にかかわらず、個々の発光素子から出射される光を、光取り出し面に確実に配光させることができる。よって、見切り性が良好な発光装置を得ることが可能となる。
実施形態5:発光装置及びその製造方法
まず、図7Aに示すように、複数の発光素子14を1つの基板36上に複数、規則的に配列して搭載する。
また、図7Bに示すように、支持体37として剥離型の粘着シート上に、基板36上に配列した発光素子14にそれぞれ対応する位置において、実施形態2で得た、図4に示す複数の色変換材料層12を備える透光部材20を準備する。ここでの色変換材料層12は、同じ色変換材料を含むものでもよいし、異なる色変換材料を含むものでもよい。
続いて、図7Cに示すように、透光部材20を、色変換材料層12の外縁が、発光素子14の外縁より外側にそれぞれ配置するように、発光素子14上に一括して載置し、一括して固定する。
次に、図7Dに示すように、透光部材20を支持体37に貼り付けたまま、光反射部材15を、透光部材20の下方に吐出することにより、その流動性を利用して、複数の発光素子14のそれぞれの全側面を一体的に被覆する。この場合、透光部材20の下方では、透光部材20の下面と、光反射部材15の上面とは一致している。透光部材20の側方では、透光部材20の上面と、光反射部材15の上面とは一致している。
その後、図7Eに示すように、透光部材20から支持体37を剥離する。これにより、支持体37が光反射部材15のマスクとなり、光反射部材15を、主に、透光部材20の下方に配置することができる。
続いて、図7Fに示すように、発光素子14間であって、光反射部材15の側面が露出するように、切断位置Cで、ダイサーを用いて、基板36及び光反射部材15を切断し、発光装置を得る。
上記以外は、実質的に実施形態4と同様の方法である。
このような発光装置においても、実施形態4と同様の効果が得られる。
実施形態6:発光装置及びその製造方法
この実施形態の発光装置の製造方法では、
発光素子の側面を、光反射部材で被覆し、その後、発光装置ごとに切断し、続いて、
上述した透光部材を、色変換材料層が発光素子上に配置するように、発光素子上に固定する。
発光素子の側面の光反射部材での被覆及び発光装置ごとの切断は、例えば、図13A〜図13Dに示すいずれの形態となるように行ってもよい。つまり、図13Aに示すように、半導体成長基板としてサファイア基板上に積層された半導体積層体31によって形成された発光素子14Aにおいて、電極32が同一面側に配置されており、発光素子14Aの半導体積層体の側面及び電極間の半導体積層体表面が、光反射部材33で被覆された形態とするものであってもよい。
図13Bに示すように、半導体成長基板であるサファイア基板上に半導体積層体が形成された後、サファイア基板が除去された半導体積層体34によって構成された発光素子14Bにおいて、電極32が同一面側に配置されており、発光素子14Bが補強材36aで補強された形態とするものであってもよい。補強材36aは光反射性を有していることが好ましい。図13Cに示すように、半導体成長基板であるサファイア基板の有無にかかわらず、半導体積層体によって構成された発光素子14Cにおいて、電極32が同一面側に
配置されており、端子を有する基板36にファイスアップで実装され、発光素子14Cの電極32がワイヤ35によって基板36の端子に接続され、発光素子14Cの半導体積層体の側面が、光反射部材33で被覆された形態とするものであってもよい。図13Dに示すように、半導体成長基板であるサファイア基板の有無にかかわらず、半導体積層体によって構成された発光素子14Dにおいて、電極32が同一面側に配置されず、異なる面側にそれぞれ配置されており、端子を有する基板36に実装されたバーティカル型構造を有し、発光素子14Cの一方の電極32がワイヤ35によって、他方の電極が半田によって基板36の端子に接続され、発光素子14Dの半導体積層体の側面が、光反射部材33で被覆された形態とするものであってもよい。
例えば、図14Aに示すように、光反射部材33を備え、個々の発光装置に分割された発光素子14Aを、例えば、線状光源などの実際に使用されるライトソース機器の実装基板50に複数接合する。この場合、例えば、発光素子14Aは、矢印の方向に光を出射するように、トップビュー型となるように接合する。
その後、図14Bに示すように、複数の色変換材料層12を有する透光部材100を、図14Cに示すように、接着部材又は嵌合により、発光素子14Aの上にそれぞれ色変換材料層12が配置するように固定する。これにより、複数の発光素子14Aが配列した発光装置を得ることができる。
続いて、任意に、発光素子14A間であって、ダイサー等を用いて、実装基板50及び透光部材100のシート11を切断し、1つの発光素子を備える発光装置を得てもよい。
このように、発光素子の2次実装後に透光部材を固定することにより、アッセンブリ工程における素子実装、樹脂の硬化の熱履歴を避けることができる。また、2次実装時の半田リフロー等の熱履歴も回避する事ができる。
変形例8:発光装置の製造方法
この変形例では、例えば、図15Aに示すように、発光素子14Aは、矢印の方向に光を出射するように、サイドビュー型となるように接合する。
その後、複数の色変換材料層12を有する透光部材100を、図15B及び15Cに示すように、接着部材により、発光素子14Aの光出射面上にそれぞれ色変換材料層12が配置するように、実装基板50に対して、略垂直に固定する。これにより、複数の発光素子14Aが配列した発光装置を得ることができる。
本発明の透光部材の製造方法及び発光装置の製造方法は、各種表示装置の光源、照明用光源、各種インジケーター用光源、車載用光源、ディスプレイ用光源、液晶のバックライト用光源、信号機、車載部品、看板用チャンネルレターなど、種々の光源の製造に利用することができる。
10、10A〜10N、20、100、100A、100B 透光部材
11、11I、11J 光反射性シート
11a、11aI、11aJ、21a 貫通孔
12、12I、12J、12K、42 色変換材料層
13 光反射膜
14、14A〜14D 発光素子
15 光反射部材
16、36 基板
17 防湿膜
18 第2膜
21 シート
31 サファイア基板上に積層された半導体積層体
32 電極
33 光反射部材
34 半導体積層体
35 ワイヤ
36a 補強材
37 支持体
40 シート
41 光反射性樹脂層
43 光反射膜
44 マスク
50 実装基板

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板上に搭載された発光素子と、前記発光素子上に配置された色変換材料層と、前記色変換材料層の全周囲を取り囲む光反射性シートと、を備えた中間体を準備する工程と、
    前記光反射性シート及び前記基板を切断する工程をこの順に行うことを含む発光装置の製造方法。
  2. 前記中間体を準備する工程において、前記発光素子は平面視において前記色変換材料層の外縁と同等かそれよりも小さい請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記中間体を準備する工程において、前記基板上に複数の発光素子が搭載される請求項1又は請求項2に記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記中間体を準備する工程において、前記光反射性シートの厚みが1mm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記光反射性シート及び前記基板を切断する工程がブレードダイシングにより行われる請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記中間体を準備する工程において、前記色変換材料層の上面を覆う透明膜を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  7. 前記中間体を準備する工程において、前記透明膜の側面が前記光反射性シートに覆われる請求項6に記載の発光装置の製造方法。
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