JP6928238B2 - 発光素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光素子の製造方法に関する。
ウェハにおける半導体素子が形成された面側からウェハに溝を形成し、ウェハの半導体素子が形成された面とは反対側から溝に達するまで研削及び研磨することで、複数の半導体チップに分割するウェハの分割方法が開示されている(例えば、特許文献1など)。
特開2002−25948号
しかしながら、上記した製造方法では、研磨液などを用いて基板を溝部に達するまで研磨し、基板を複数の発光素子に個片化するときに、溝部から研磨液が半導体構造側に流れ込み、半導体構造が損傷し歩留りを低下させてしまう虞がある。そこで、本発明は、研磨液が半導体構造側に流れ込むことを低減し、歩留りを向上させた発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る発光素子の製造方法は、導電性を有する基板と、基板の上面側に設けられた金属からなる接合層と、接合層の上面側に設けられた第1配線電極と、第1配線電極の上面側に設けられ複数の開口部を有する絶縁層と、絶縁層の上面側に設けられ開口部にて第1配線電極と導通するように設けられた複数の発光セルと、絶縁層及び複数の発光セルを覆うように設けられた保護層と、が設けられたウェハを準備するウェハ準備工程と、複数の発光セルのうち隣り合う2つの発光セルの間において、基板に、保護層の上面側から溝部を形成する溝部形成工程と、溝部と、隣り合う2つの発光セルのうち一方の発光セル側の保護層の上面と、隣り合う2つの発光セルのうち他方の発光セル側の保護層の上面と、に連続する接着用部材を形成する接着用部材形成工程と、隣り合う2つの発光セルの上面と、一方の発光セル側及び他方の発光セル側に設けられた接着用部材の上面と、に接触するように、接着用部材との接着力が保護層との接着力よりも大きい粘着性シートを配置する粘着性シート配置工程と、基板の下面側から、基板及び接着用部材を研磨液を用いて除去することで、ウェハを複数の発光素子に個片化する個片化工程と、を有する発光素子の製造方法である。
本発明の他の一態様に係る発光素子の製造方法は、導電性を有する基板と、基板の上面側に設けられた金属から接合層と、接合層の上面側に設けられた第1配線電極と、第1配線電極の上面側に設けられ複数の開口部を有する絶縁層と、絶縁層の上面側に設けられ開口部にて第1配線電極と導通するように設けられた複数の発光セルと、絶縁層及び複数の発光セルを覆うように設けられた保護層と、が設けられたウェハを準備するウェハ準備工程と、複数の発光セルのうち隣り合う2つの発光セルの間において、保護層の上面側に接着用部材を形成する接着用部材形成工程と、接着用部材の一部が隣り合う2つの発光セルそれぞれの側における保護層上に残るように、隣り合う2つの発光セルの間において、接着用部材の上面側から基板に溝部を形成する溝部形成工程と、隣り合う2つの発光セルの上面と、隣り合う発光セルそれぞれの側に設けられた接着用部材の上面と、に接触するように、接着用部材との接着力が保護層との接着力よりも大きい粘着性シートを配置する粘着性シート配置工程と、基板の下面側から、基板を研磨液を用いて除去することで、ウェハを複数の発光素子に個片化する個片化工程と、を有する発光素子の製造方法である。
以上の構成とすることにより、粘着性シートと接着用部材との接着力を高め、個片化時において、発光セルの上面側に研磨液が流れ込むことを低減できるため、発光セルの損傷を抑制し、基板を複数の発光素子に歩留りよく個片化することができる。
実施形態1に係る発光素子の製造方法に用いるウェハ100を模式的に示す上面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法に用いるウェハ100を模式的に示す要部拡大上面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法におけるウェハ準備工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法におけるウェハ準備工程を説明するために、図3AのIIIB−IIIB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法における溝部形成工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法における溝部形成工程を説明するために、図4AのIVB−IVB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法における接着用部材形成工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法における接着用部材形成工程を説明するために、図5AのVB−VB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法における粘着性シート配置工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法における粘着性シート配置工程を説明するために、図6AのVIB−VIB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法における個片化工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法における個片化工程を説明するために、図7AのVIIB−VIIB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法により得られる発光素子を模式的に示す断面図であり、図7AのVIII−VIII線における断面を示す。 実施形態2に係る発光素子の製造方法におけるウェハ準備工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法におけるウェハ準備工程を説明するために、図3AのIIIB−IIIB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法における接着用部材形成工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法における接着用部材形成工程を説明するために、図10AのXB−XB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法における溝部形成工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法における溝部形成工程を説明するために、図11AのIVB−IVB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法における粘着性シート配置工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法における粘着性シート配置工程を説明するために、図12AのXIIB−XIIB線における断面を模式的に示す断面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法における個片化工程を説明するためにウェハの一部を拡大して示す上面図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法における個片化工程を説明するために、図13AのXIIIB−XIIIB線における断面を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施する形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、実施形態を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張されている場合がある。また、説明の都合上、一部部材を省略して記載している場合がある。また、平面図とその断面図において、各部材のスケールや間隔が一致しない場合もある。また、以下の説明では、同一の名称及び符号については原則として同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略する。
<実施形態1>
本実施形態における発光素子の製造方法は、導電性を有する基板10と、基板10の上面側に設けられた金属からなる接合層11と、接合層11の上面側に設けられた第1配線電極13aと、第1配線電極13aの上面側に設けられ複数の開口部を有する第1絶縁層15と、第1絶縁層15の上面側に設けられ開口部にて第1配線電極13aと導通するように設けられた複数の発光セル14と、第1絶縁層15及び複数の発光セル14を覆うように設けられた保護層18と、が設けられたウェハ100を準備するウェハ準備工程と、複数の発光セル14のうち隣り合う2つの発光セル14の間において、保護層18の上面側に接着用部材40を形成する接着用部材形成工程と、接着用部材40の一部が隣り合う2つの発光セル14それぞれの側における保護層18上に残るように、隣り合う2つの発光セル14の間において、接着用部材40の上面側から基板10に溝部20を形成する溝部形成工程と、隣り合う2つの発光セル14の上面と、隣り合う発光セル14それぞれの側に設けられた接着用部材40の上面と、に接触するように、接着用部材40との接着力が保護層18との接着力よりも大きい粘着性シート50を配置する粘着性シート配置工程と、基板10の下面側から、基板10を研磨液60を用いて除去することで、ウェハ100を複数の発光素子90に個片化する個片化工程と、を有している。
これにより、接着用部材40と粘着性シート50との接着力が高くなるため、個片化工程において研磨液60が溝部20から発光セル14側に流れ込むことを低減できる。その結果、粘着性シート50から発光セル14が剥がれ、その状態で基板10が研磨等されることで発光セル14が損傷してしまうといった不具合が生じにくくなるため、基板10を複数の発光素子90に歩留り良く個片化することができる。以下、この点について詳細に説明する。
基板の上面側に、はんだなどの接合層などを介して発光セルが設けられているウェハを個片化するときに、基板の上面側から基板に複数の溝部を形成し、基板の下面側から溝部に達するまで基板を研磨することで個片化する方法がある。ここで、基板上に接合層が設けられたウェハをブレードダイシングにより個片化する場合、基板は割断できるが、接合層及び導電部材については外力を加えられた箇所で伸びるため割断することが難しく、また割断部分で基板などが欠けるといった不具合が生じる虞がある。上記した個片化方法は、接合層が除去された状態の溝部を利用して基板を個片化できるため、ブレードダイシングによる個片化に比較して、基板を容易に個片化できる。したがって、基板上に接合層が設けられたウェハを個片化する際に好適に利用できる。
しかしながら、上記基板の個片化方法において、研磨液を用いて基板を下面側から研磨するときに、溝部から発光セル側に研磨液が流れ込む虞がある。その結果、粘着性シートと発光セルとの接着力が低下し、粘着性シートから発光セルが剥がれ、この状態で基板の研削や研磨が行われると発光セルが損傷し歩留りを低下させてしまう。
そこで、本実施形態では、複数の発光セル14のうち隣り合う2つの発光セル14の間において、基板10に溝部20を形成する。その後、複数の発光セル14の隣り合う発光セル14のうち一方の発光セル14側及び他方の発光セル14側の上面側に接着用部材40を設け、粘着性シート50と接着用部材40とが接触するように設けた状態で基板10を個片化工程を行う。これにより、接着用部材40と粘着性シート50とが比較的強固に接着された状態で個片化が行われ、研磨液60が溝部20から流れ込んできたとしても、接着用部材40と粘着性シート50との間から研磨液60が発光セル14側に流れ込みにくくできる。その結果、基板10を、発光セル14を損傷させることなく複数の発光素子90に個片化することができるため歩留りを向上することができる。
以下、本実施形態に係る発光素子の製造方法の各工程について詳細に説明する。
(ウェハ準備工程)
まず、図2、3A、3B、及び図8に示すように、基板10と、基板10の上面側に設けられた接合層11と、接合層11の上面側に設けられた第1配線電極13aと、第1配線電極13aの上面側に設けられ複数の第1開口部151を有する第1絶縁層15と、第1絶縁層15の上面側に設けられ第1開口部151にて第1配線電極13aと導通するように設けられた複数の発光セル14と、第1絶縁層15及び複数の発光セル14を覆うように設けられた保護層18と、が設けられたウェハ100を準備する。
基板10は、図1の上面図に示すように上面視が略円形状である。基板10の上面視におけるサイズは、例えばφ50〜300mm程度とすることができる。
基板10としては、導電性を有するものを用いることができる。以下では、基板10として導電性を有するシリコン基板10を用いた例を説明する。シリコン基板は、比較的加工が容易であるため、後述する個片化工程を歩留りよく行うことができる。基板10の厚さは、例えば200μm以上2000μm以下程度とすることできる。なお、基板10の厚さは、後述する個片化工程において、研磨液60により研磨されることで薄くなる。
図2及び図3Aに示すように、基板10の上面側には複数の発光セル14が行列状に配置されている。それぞれの発光セル14は、基板10側から順に、第2導電型半導体層142と、活性層143と、第1導電型半導体層141と、が積層された半導体構造を有している。本実施形態では、第1導電型半導体層141がn型半導体として機能し、第2導電型半導体層142がp型半導体層として機能する。半導体構造を構成するそれぞれの半導体層には、InAlGa1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y<1)等の窒化物半導体を用いることができる。活性層143が発する光のピーク波長は、例えば、例えば360nm〜650nmの範囲である。
ここで、後述する各工程の理解を容易にするために、本実施形態に係る製造方法により得られる発光素子90の構成について図8に基づいて説明する。
基板10の上面には金属からなる接合層11が設けられている。接合層11は、基板10と導電部材12とを接合するためのものであり、例えば、AuSn、AgSn、NiSnなどのはんだ部材を用いることができる。基板10と接合層11との間に、基板10と接合層11との密着性を向上させるために密着層を設けても良い。密着層には、Ni、Ptなどの金属を用いることができる。接合層11は、導電性を有しているため、基板10と導電部材12とは接合層11を介して導通している。
接合層11の上面には、導電部材12が設けられている。導電部材12の基板10側の面を平坦な面とし、基板10と導電部材12よりも上面側に設けられた部材とを接合層11により接合することで、基板10と導電部材12との接合性を向上させることができる。導電部材12には、例えば、Alを含む金属を用いることができる。
導電部材12の上面には、第1配線電極13aが設けられ、さらに第1配線電極13aの上面には、第1絶縁層15と第2絶縁層16とが設けられている。第1絶縁層15は、第1開口部151と、第2開口部152と、第3開口部153とを有しており、第1配線電極13aは、第1開口部151にて発光セル14の第1導電型半導体層141と導通している。本実施形態では、1つの発光セル14に対して、第1絶縁層15に1つの第1開口部151が設けられているが、複数の第1開口部151を設け、第1配線電極13aと第1導電型半導体層141とをそれぞれの第1開口部151で導通させるようにすることもできる。これにより、発光セル14の上面視において、より広い範囲に電流を拡散させやすくなるため、発光セル14の上面視における発光強度分布のむらを軽減できる。
第1配線電極13aには、例えば、Alを含む金属を用いることができる。第1絶縁層15及び第2絶縁層16には、絶縁性を有する部材を用いることができ、例えば、SiOやSiONなどを用いることができる。なお、第1絶縁層15と、第2絶縁層16とは、それぞれ異なる部材を用いて形成してもよい。
第1配線電極13aの上面側には、第2絶縁層16を介して第2配線電極13bが設けられている。また発光セル14の第2導電型半導体層142の一部には、コンタクト電極17が設けられている。第2配線電極13bは、コンタクト電極17の一部の領域に設けられた第1絶縁層15の第2開口部152にてコンタクト電極17と導通している。また、発光セル14の上面視において、第1配線電極13aと、第2配線電極13b及びコンタクト電極17とは、一部重畳して設けられており、第1絶縁層15及び第2絶縁層16により互いに導通しないように設けられている。
第2配線電極13bは、発光セル14の上面視で、発光セル14が配置されている領域よりも外側における第1絶縁層15の第3開口部153が設けられている領域に外部接続用領域を有している。第2配線電極13bの外部接続用領域には、第2配線電極13bと導通するパッド電極19が設けられている。
第2配線電極13bには、例えば、金、銀、プラチナ、ロジウム、アルミニウム、チタンを用いることができる。また、第2配線電極13bを複数種類の金属を用いた積層構造とすることができる。コンタクト電極17には、銀、プラチナ、ロジウム、ルテニウム、アルミニウムを用いることができる。また、コンタクト電極17を複数種類の金属を用いた積層構造とすることができる。
発光セル14及び第1絶縁層15の上面側には、発光セル14及び第1絶縁層15を覆うように保護層18が設けられている。保護層18の一部には、第1絶縁層15の第3開口部153が設けられている位置に、第3開口部153と同様の開口部が設けられており、パッド電極19は、第3開口部153及び保護層18の開口部を介して第2配線電極13bと導通している。基板10の外周部に位置する保護層18の上面には、後述する接着用部材40が設けられている。
保護層18には、絶縁性を有する部材を用いることができ、例えば、上記した第1絶縁層15及び第2絶縁層16に用いることができる部材と同様のものを用いることができる。本実施形態では、保護層18にSiOを用いている。
(溝部形成工程)
次に、図4A及び図4Bに示すように、複数の発光セル14のうち隣り合う2つの発光セル14の間において、基板10に、絶縁層の上面側から溝部20を形成する。基板10に、基板10の上面側に設けられた複数の発光セル14の間にそれぞれ直線状の複数の溝部20を形成する。なお、図4Aにおいて、ハッチングを施して示す領域は断面ではなく、溝部20が形成される領域を示している。
溝部20は、例えば、基板10の上面側からレーザ光を照射することによって形成することができる。基板10に対して格子状の溝部20を形成する場合には、複数の発光セル14のうち隣り合う発光セル14の間にレーザ光を照射しながら走査することで、直線状の溝部20を複数の発光セル14のうち隣り合う発光セル14の間に形成する。さらに、上記レーザ光の走査を発光セル14の間の個片化予定線30に沿って複数回繰り返すことで、それぞれの発光セル14の間に直線状の溝部20を形成し、上面視において、基板10に溝部20を格子状に形成することできる。基板10上に設けられている第1絶縁層15及び保護層18は、レーザ光が照射されることで除去される。つまり、溝部20が形成される領域に設けられていた第1絶縁層15及び保護層18は除去される。
溝部20の深さを、基板10の上面から100μm以上1000μm以下程度とすることが好ましく、基板10の上面から200μm以上800μm以下程度とすることがさらに好ましい。溝部20の深さを100μm以上とすることで後述する個片化工程における不要を低減できる。また、1000μm以下とすることで溝部形成工程における基板10の割れを低減できる。
(接着用部材形成工程)
次に、図5A及び図5Bに示すように、溝部20と、隣り合う2つの発光セル14のうち一方の発光セル14側の保護層18の上面と、隣り合う2つの発光セル14のうち他方の発光セル14側の保護層18の上面と、に連続する接着用部材40を形成する。本実施形態では、接着用部材40は、隣り合う2つの発光セル14のうち一方の発光セル14側の保護層18の上面と、隣り合う2つの発光セル14のうち他方の発光セル14側の保護層18の上面と、溝部20の側面及び底面とに連続して設けられている。なお、図5Aにおいて、ハッチングを施して示す領域は断面ではなく、接着用部材40が形成される領域を示している。
上面視において、接着用部材40は、複数の発光セル14のそれぞれを囲むように形成されていることが好ましい。つまり、接着用部材40を、発光セル14の外周部すべてに設けることが好ましい。これにより、後述する粘着性シート50配置工程において、粘着性シート50と、発光セル14を囲むように設けられている接着用部材40とを接着させることができる。その結果、後述する個片化工程において、溝部20から発光セル14の上面側に研磨液60が流れ込む事態をさらに抑制できる。また、基板10に形成したすべての溝部20から研磨液60が流れ込むことを軽減するという観点においては、個片化予定線30上に形成した溝部20をすべて覆うように接着用部材40を形成することが好ましい。
接着用部材40を、発光セル14が配置されている領域よりも外側に位置する第2配線電極13bの外部接続用領域にて導通するように設けることができる。つまり、パッド電極19と接着用部材40とを1つの部材を用いて形成することができる。これにより、パッド電極19と接着用部材40を同一の工程で形成することができ、工程を簡略化することができる。
上面視において、発光セル14を囲むように第2配線電極13bの外部接続用領域を、複数の発光セル14それぞれに設け、接着用部材40を、隣り合う発光セル14に設けられている外部接続用領域同士とそれぞれ導通するように設けることができる。これにより、上面視おいて、発光セル14を囲むように設けられた接着用部材40が電極として機能し、得られる発光素子90に流れる電流のばらつきが軽減されることで、発光素子90の発光むらを低減できる。
接着用部材40は、粘着性シート50との接着力が高い材料で形成されることが好ましい。例えば、大気中で酸化し難い金属であることが好ましく、金、プラチナ、ロジウム、ルテチウム、パラジウムなどの金属を用いることができる。また、接着用部材40を複数種類の金属を用いた積層構造とすることができる。接着用部材40に、このような金属を用いることで、接着用部材40の表面に水酸基を生成することができ、この水酸基に含まれる水素原子と、粘着性シート50に含まれる酸素原子との間に水素結合が形成され、接着性部材と粘着性シート50との接着力を向上させることができると考えられる。接着用部材40をパッド電極19と同一の工程で形成する場合には、基板10側から順に、チタン、プラチナ、金を積層した積層構造を有する金属層を形成することができる。このような積層構造とすることで、接着用部材40の最表面に上記効果を得られる金が位置するため、接着用部材40と粘着性シート50とにおける接着力を高くすることできる。
(粘着性シート配置工程)
次に、図6A及び図6Bに示すように、隣り合う2つの発光セル14の上面と、一方の発光セル14側及び他方の発光セル14側に設けられた接着用部材40の上面と、に接触するように粘着性シート50を配置する。粘着性シート50は、接着用部材40との接着力が保護層18との接着力よりも大きい特性を有している。なお、図6Aにおいて、ハッチングを施して示す領域は断面ではなく、接着用部材40が形成される領域を示している。
ここで、保護層18上に接着用部材40が設けられていない場合、粘着性シート50は保護層18と接触することになるが、粘着性シート50と、SiOなどで形成される保護層18との接着力は低く、後述する個片化工程において、粘着性シート50が保護層18から剥がれ粘着性シート50と保護層18との間に隙間が生じる虞がある。そのため、溝部20から研磨液60が発光セル14の上面側に流れ込み、粘着性シート50から発光セル14が剥がれ、剥がれた状態で基板10が研磨されることで発光セル14にダメージが生じ、歩留りを低下させる要因のひとつになる。本実施形態では、粘着性シート50を接着用部材40と接触するように設けることで、粘着性シート50が保護層18と接着する場合に比較して、接着力が高い状態で接着用部材40と接着している。これにより、溝部20から研磨液60が発光セル14の上面側に流れ込むことを軽減し、発光素子90を歩留りよく個片化することができる。
粘着性シート50には、例えば、表面にアクリル樹脂などの粘着剤が塗布されている樹脂フィルムを用いることができる。
(個片化工程)
次に、図7A及び図7Bに示すように、基板10の下面側から、基板10及び接着用部材40を研磨液60を用いて除去することで、ウェハ100を複数の発光素子90に個片化する。このとき、基板10を下方側から厚み方向に、溝部20の底部に設けられた接着用部材40を、接着用部材40の上面に達するまで除去することが好ましい。これにより、個片化予定線30において接着用部材40が分離され、個片化のために基板10に対して別途外力を加えることなく複数の発光素子90に個片化できるため得られる発光素子90へのダメージを低減できる。なお、図7Aにおいて、ハッチングを施して示す領域は断面ではなく、接着用部材40が形成される領域を示している。
研磨液60には、例えば、母材となる有機酸溶液に、コロイダルシリカなどの研磨粒子が含まれているものを用いることができる。
<実施形態2>
以下、本発明の実施形態2に係る発光素子の製造方法を説明する。上述した実施形態1では、基板10に溝部20を形成した後、溝部20に接着用部材40を形成しているのに対して、実施形態2では、保護層18上に接着用部材40を形成した後、基板10に溝部20に形成している点で主に実施形態1と異なっている。なお、図10Aにおいて、ハッチングを施して示す領域は断面ではなく、接着用部材40が形成される領域を示している。また、図11A、図12A、及び図13Aにおいて、ハッチングを施して示す領域は断面ではなく、溝部20及び接着用部材40が形成される領域を示している。
本実施形態では、図9A及び図9Bに示すように、実施形態1と同様にウェハ100を準備する。次に、図10A及び図10Bに示すように、複数の発光セル14のうち隣り合う2つの発光セル14の間において、保護層18の上面側に接着用部材40を形成する。次に、図11A及び図11Bに示すように、接着用部材40の一部が隣り合う2つの発光セル14それぞれの側における保護層18上に残るように、隣り合う2つの発光セル14の間において、接着用部材40の上面側から基板10に溝部20を形成する。その後、図12A及び図12Bに示すように、隣り合う2つの発光セル14の上面と、隣り合う発光セル14それぞれの側に設けられた接着用部材40の上面と、に接触するように、接着用部材40との接着力が保護層18との接着力よりも大きい粘着性シート50を配置する。そして、図13A及び図13Bに示すように、基板10の下面側から、基板10を研磨液60を用いて除去することで、基板10を複数の発光素子90に個片化する。
本実施形態に係る発光素子の製造方法は、実施形態1に係る発光素子の製造方法に比較して、図11A及び図11Bに示すように、基板10に溝部20を形成する際に、接着用部材40を介して行う必要があるため、溝部20の加工を容易に行えなくなる虞がある。しかしながら、本実施形態の個片化工程において、図13A及び図13Bに示すように、基板10の下面側から、基板10を研磨液60を用いて除去する際、溝部20の底部に接着用部材40が設けられていないため、実施形態1に係る発光素子の製造方法に比較して、接着用部材40を研磨液60で除去する必要がなく基板10を容易に分離することできる。そのため、実施形態1に比較して、ウェハ100を容易に個片化でき、個片化工程において発光セル14に生じるダメージを低減することができる。
実施形態2においても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明に係る発光素子の製造方法について、実施形態1、2により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変などしたものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。







100 ウェハ
10 基板
11 接合層
12 導電部材
13a 第1配線電極
13b 第2配線電極
14 発光セル
141 第1導電型半導体層
142 第2導電型半導体層
143 活性層
15 第1絶縁層
151 第1開口部
152 第2開口部
153 第3開口部
16 第2絶縁層
17 コンタクト電極
18 保護層
19 パッド電極
20 溝部
30 個片化予定線
40 接着用部材
50 粘着性シート
60 研磨液
90 発光素子

Claims (7)

  1. 導電性を有する基板と、前記基板の上面側に設けられた金属からなる接合層と、前記接合層の上面側に設けられた第1配線電極と、前記第1配線電極の上面側に設けられ複数の開口部を有する絶縁層と、前記絶縁層の上面側に設けられ前記開口部にて前記第1配線電極と導通するように設けられた複数の発光セルと、前記絶縁層及び前記複数の発光セルを覆うように設けられた保護層と、が設けられたウェハを準備するウェハ準備工程と、
    前記複数の発光セルのうち隣り合う2つの発光セルの間において、前記基板に、前記保護層の上面側から溝部を形成する溝部形成工程と、
    前記溝部と、前記隣り合う2つの発光セルのうち一方の発光セル側の前記保護層の上面と、前記隣り合う2つの発光セルのうち他方の発光セル側の前記保護層の上面と、に連続する接着用部材を形成する接着用部材形成工程と、
    前記隣り合う2つの発光セルの上面と、前記一方の発光セル側及び前記他方の発光セル側に設けられた接着用部材の上面と、に接触するように、前記接着用部材との接着力が前記保護層との接着力よりも大きい粘着性シートを配置する粘着性シート配置工程と、
    前記基板の下面側から、前記基板及び前記接着用部材を研磨液を用いて除去することで、前記ウェハを複数の発光素子に個片化する個片化工程と、を有する発光素子の製造方法。
  2. 導電性を有する基板と、前記基板の上面側に設けられた金属からなる接合層と、前記接合層の上面側に設けられた第1配線電極と、前記第1配線電極の上面側に設けられ複数の開口部を有する絶縁層と、前記絶縁層の上面側に設けられ前記開口部にて前記第1配線電極と導通するように設けられた複数の発光セルと、前記絶縁層及び前記複数の発光セルを覆うように設けられた保護層と、が設けられたウェハを準備するウェハ準備工程と、
    前記複数の発光セルのうち隣り合う2つの発光セルの間において、前記保護層の上面側に接着用部材を形成する接着用部材形成工程と、
    前記接着用部材の一部が前記隣り合う2つの発光セルそれぞれの側における前記保護層の上面に残るように、前記隣り合う2つの発光セルの間において、前記接着用部材の上面側から前記基板に溝部を形成する溝部形成工程と、
    前記隣り合う2つの発光セルの上面と、前記隣り合う発光セルそれぞれの側に設けられた接着用部材の上面と、に接触するように、前記接着用部材との接着力が前記保護層との接着力よりも大きい粘着性シートを配置する粘着性シート配置工程と、
    前記基板の下面側から、前記基板を研磨液を用いて除去することで、前記ウェハを複数の発光素子に個片化する個片化工程と、を有する発光素子の製造方法。
  3. 前記発光セルは、第1導電型半導体層と、第2導電型半導体層を有し、
    前記ウェハは、前記第2導電型半導体層と導通する第2配線電極を有し、
    前記第2配線電極の一部は、上面視において、前記発光セルが配置されている領域よりも外側に位置しており、
    前記接着用部材形成工程において、前記接着用部材を、前記発光セルが配置されている領域よりも外側に位置する前記第2配線電極と導通するように設ける請求項1又は2に記載の発光素子の製造方法。
  4. 前記接着用部材形成工程において、上面視で、前記接着用部材が前記複数の発光セルのそれぞれを囲むように、前記接着用部材を形成する請求項1から3の何れか一項に記載の発光素子の製造方法。
  5. 前記基板は、シリコンからなる請求項1から4の何れか一項に記載の発光素子の製造方法。
  6. 前記接着用部材は、金、プラチナ、ロジウム、ルテウム、パラジウムのうち、少なくとも1つを含む請求項1から5の何れか一項に記載の発光素子の製造方法。
  7. 前記溝部をレーザ照射によって形成する請求項1から6の何れか一項に記載の発光素子の製造方法。
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