以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図48は本発明をパチンコ機1に採用した第1の実施形態を例示している。パチンコ機1は、図1、図2に示すように、遊技島に固定される矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に配置される前枠3とを備え、その前枠3の前側に前扉4が開閉自在に配置されている。
前枠3は第1ヒンジ5を介して外枠2に開閉及び着脱自在に枢着され、前扉4は第2ヒンジ6を介して前枠3に開閉及び着脱自在に枢着されており、これら前枠3及び前扉4はヒンジ5,6と反対側の施錠手段7によって外枠2、前枠3に対して閉状態で施錠可能となっている。なお、外枠2と前枠3とにより遊技機本体が構成されている。
外枠2は、図3に示すように、左右両側に上下方向に配置された左縦枠材(ヒンジ側縦枠材)12及び右縦枠材(反ヒンジ側縦枠材)13と、この左縦枠材12及び右縦枠材13の上下両端を左右に連結する上横枠材10及び下横枠材11と、下横枠材11の前側に前向きに配置され且つ左縦枠材12及び右縦枠材13を連結する飾り部材14とにより矩形状に形成されている。
前枠3は、図2、図3に示すように、外枠2に対応する矩形枠状であり、その上部側に遊技盤装着部15が、下部側に下部装着部16が夫々設けられている。前枠3には、図5に示すように、上下の第2ヒンジ6間の端縁に横断面コ字状の補強部材25が上下方向に設けられている。遊技盤装着部15には、図2、図3に示すように、遊技盤17が前側から着脱自在に装着され、また下部装着部16には発射手段18と下部スピーカ19とが左右に配置されている。
遊技盤装着部15は、図2、図3、図5に示すように、左右両側に上下方向に配置された左枠部(ヒンジ側枠部)20及び右枠部(反ヒンジ側枠部)21と、この左枠部20及び右枠部21の上部側を左右に連結する上枠部22と、左枠部20及び右枠部21の下部側を連結し且つ遊技盤17を受ける下枠部23と、各枠部20〜23に一体に形成され且つ遊技盤17が前側から当接する後壁部24とを備えている。
左枠部20の内側には、図5に示すように、後壁部24との間に遊技盤17のヒンジ側端部17aを挿入可能に所定の間隔をおいて上下一対の係合部26が設けられている。また左枠部20側の後壁部24には、遊技盤装着部15内の遊技盤17を後側から係合部26側へと付勢する板バネ等の付勢手段27が設けられている。遊技盤装着部15の反ヒンジ側には、図2、図3に示すように、この遊技盤装着部15内の遊技盤17を締結して固定する上下一対の固定手段28が後壁部24等に設けられている。
固定手段28は、支軸(図示省略)廻りに起伏操作可能な固定レバー29を備えており、この固定レバー29を倒したときに遊技盤17の反ヒンジ側端部を遊技盤装着部15内に固定し、また固定レバー29を起こしたときに遊技盤17の反ヒンジ側端部を遊技盤装着部15から前側へと押し出すようになっている。
遊技盤装着部15に遊技盤17を装着する際には、図5に二点鎖線で示すように、遊技盤17を遊技盤装着部15に対して斜め方向に向けて、そのヒンジ側端部17aを後壁部24と係合部26との間に挿入した後、遊技盤17の反ヒンジ側を遊技盤装着部15側へと押圧する。
すると遊技盤17のヒンジ側端部17aが付勢手段27により係合部26側に付勢されるので、遊技盤17が付勢手段27に抗しながら係合部26の近傍を回動中心として反時計方向(図5の17b矢示方向)へと回動するため、遊技盤17を遊技盤装着部15内へと押し込むことができる。その後、上下の固定手段28により遊技盤17の反ヒンジ側を締め付けることにより、遊技盤装着部15内の遊技盤17をガタツキなく固定することができる。
なお、遊技盤装着部15内の遊技盤17を取り外す場合には、上下の固定手段28による遊技盤17の固定を解除した後に、遊技盤17の反ヒンジ側を手前側に引き出す等、装着時の逆の手順で行えばよい。
発射手段18は遊技球を1個ずつ遊技盤17側へと発射するためのものであり、図3に示すように、下部装着部16の左右方向の略中央に配置された発射板31と、発射板31に固定された発射レール32と、発射レール32上の遊技球を発射位置に規制するストッパ部33と、発射板31に前後方向に駆動軸34を介して枢支され且つ発射レール32上の遊技球を発射方向に打撃する打撃槌35と、駆動軸34を介して打撃槌35を駆動する駆動ソレノイド等の発射駆動手段36とを備えている。
前扉4は、図1〜図3に示すように、前枠3の遊技盤装着部15及び下部装着部16の前側に対応して配置されている。この前扉4は、図6に示すように、略矩形状に構成された金属製扉枠39と、この金属製扉枠39の前面に装着された装飾部材である前扉カバー40と、遊技盤17の遊技領域41を視認可能に前扉カバー40に形成された視認窓42と、視認窓42を塞ぐガラスユニット43(図8参照)とを備えている。
金属製扉枠39は板金製であって、図7、図8に示すように、左右両側に略平行に配置された上下方向の左縦部材(ヒンジ側縦部材)44及び右縦部材(反ヒンジ側縦部材)45と、上下両側に平行に配置され且つ左縦部材44及び右縦部材45の上下両端を左右に連結する左右方向の上横部材46及び下横部材47とを備え、これら左縦部材44、右縦部材45、上横部材46及び下横部材47を上下、左右の四隅の結合部UL,UR,LL,LRで結合して矩形状に構成されている。
四隅の結合部UL,UR,LL,LRには、図6〜図15に示すように、対応する各部材44〜47相互間に前後に重合する重合部48ul,48ur,49ll,49lrと被重合部50ul,50ur,51ll,51lrとが設けられており、その重合部48ul,48ur,49ll,49lrと被重合部50ul,50ur,51ll,51lrとがネジ(締結手段)52〜55により前後方向に締結されている。
上側の左結合部(ヒンジ側結合部)UL及び右結合部(反ヒンジ側結合部)URには、図7、図8、図9、図13〜図15に示すように、前後に重合する重合部48ul,48ur及び被重合部50ul,50urの他に、上横部材46と左右縦部材44,45とが左右方向及び/又は上下方向の重合面方向に当接する当接部56ul,56ur及び被当接部57ul,57urを備えている。
また下側の左結合部(ヒンジ側結合部)LLと右結合部(反ヒンジ側結合部)LRとの内、その一方の左結合部LLは、前後に重合する重合部49ll及び被重合部51llの他に、下横部材47と左縦部材44とが左右方向及び斜め方向の重合面方向に当接する当接部58ll及び被当接部59llを備え、その他方の右結合部LRには、前後に重合する重合部49lr及び被重合部51lrがあるが、下横部材47が右縦部材45に対して左右方向及び/又は上下方向の重合面方向に当接しない構成になっている。
上横部材46は板状であって、図7〜図9に示すように、上端側に断面コ字状の補強部46aが左右方向に設けられ、また左右両端側に上下方向の広幅部46bl,46brができるように下縁側がアーチ状になっており、その広幅部46bl,46br等に上下方向に所定の間隔をおいて重合部48ul,481ur,482urと当接部56ul,56urとが設けられている。左縦部材44及び右縦部材45は断面コ字状である。
上横部材46の左結合部UL側には、図7〜図9に示すように、前側に屈曲する当接部56ulと、この当接部56ulから左右方向の外側に突出する重合部48ulとが広幅部46blの内端側に上下方向に所定の間隔をおいて設けられている。一方、断面コ字状の左縦部材44の左結合部UL側には、上横部材46の広幅部46blに対応する広幅状の被重合部50ulが設けられ、その被重合部50ulの内端側に被当接部57ulが設けられている。
そして、この左結合部ULでは、上横部材46の当接部56ulが左縦部材44の被当接部57ulに対して重合面方向の左右方向に当接され、その当接状態で上横部材46の重合部48ulが左縦部材44の前面側の被重合部50ulに対して重合されネジ52により前後方向に締結されている。
上横部材46の右結合部UR側には、前側に屈曲する当接部56urと、この当接部56urから左右方向の外側に突出する第1重合部481urとが広幅部46brの内端側に上下方向に所定の間隔をおいて設けられ、補強部46aの前面側から外下側にL字状に突出する第2重合部482urが設けられている。一方、右縦部材45の右結合部UR側には、断面コ字状部分の前面に第1被重合部501urが、その内側に被当接部57urが夫々設けられると共に、上横部材46の第2重合部482urに対応して上端側から内側へとL字状に突出する第2被重合部502urが設けられている。
そして、この右結合部URでは、上横部材46の当接部56urが右縦部材45の被当接部57urに重合面方向の左右方向に当接され、その当接状態で上横部材46の重合部481ur,482urが右縦部材45の前面側の被重合部501ur,502urに対して重合されネジ53により前後方向に締結されている。
左縦部材44及び右縦部材45は断面コ字状である。左縦部材44の上端側には、図9〜図11に示すように、内側に突出するように被重合部50ulが設けられ、その被重合部50ulの先端が被当接部57ulとなっている。右縦部材45の上端側には、前面に被重合部50urが設けられ、また内側が被当接部57urとなっている。
下横部材47は板状であって、その左結合部LL側には、図8、図9、図11、図12に示すように、屈曲状に形成された当接部58llを介して左右方向の両側に突出する重合部49llが設けられている。当接部58llは左縦部材44の被当接部59llに内側から重合面方向の左右及び斜め方向に当接され、また当接部58llの両側の各重合部49llが左縦部材44の被重合部51llに重合されてネジ54により締結されている。
なお、左縦部材44の下端側は傾斜部44aを介して左右幅が広がる幅広状になっており、下横部材47側の当接部58llも傾斜部44a及びその上下両側で左縦部材44に当接する形状になっている。
下横部材47の右結合部LR側には、屈曲部47aを介して左右方向の外側に突出する重合部49lrが設けられており、その屈曲部47aと右縦部材45との間に所定の間隔が設けられ、重合部49lrが右縦部材45の前面側の被重合部51lrに重合されてネジ55により締結されている。
前扉4の金属製扉枠39を製造するに際しては、適宜板金材を用いてプレス成型等により所定形状の左右縦部材44,45及び上下横部材46,47を作り、その左右縦部材44,45及び上下横部材46,47を上下、左右の四隅の結合部UL,UR,LL,LRで結合して矩形状に組み立てる。
その場合、上側の左右結合部UL,UR、下側の左結合部LLは、対応する部材44〜47同士の当接部56ul,56ur,58llを被当接部57ul,57ur,59llに対して左右方向に当接させた状態で、その重合部48ul,48ur,49llを被重合部50ul,50ur,51llに重合させてネジ52〜54により前後方向に締結する。また下側の右結合部LRは、その下横部材47の重合部49lrを右縦部材45の被重合部51lrに重合させてネジ55により前後方向に締結する。
また上下、左右の四隅の結合部UL,UR,LL,LRの内、その上側の左右結合部UL,URと下側の左結合部LLとの三箇所で、対応する部材44〜47同士の当接部56ul,56ur,58llを被当接部57ul,57ur,59llに対して左右方向に当接させているため、四隅の結合部UL,UR,LL,LRにおいて、その対応する部材44〜47同士の重合部48ul,48ur,49llと被重合部50ul,50ur,51llとを重合させてネジ52〜54により前後方向に締結する構成を採用しているにも拘わらず、金属製扉枠39の剛性を容易に確保することができる。
更に上下、左右の四隅の結合部UL,UR,LL,LRの内、その下側の右結合部LRは、左右方向の当接構造を採用せずに重合部49lrと被重合部51lrとを重合させてネジ55により前後方向に締結しているため、他の三隅の結合部UL,UR,LLの当接構造に多少の製作誤差がある場合でも、この下側の右結合部LRにおいてその誤差を吸収することができる。また下側の右結合部LRでは、前扉4の荷重が圧縮方向に加わるため、当接構造を採用しなくても、金属製扉枠39の剛性の極端な低下を阻止することができる。
金属製扉枠39の前側には、図1、図6に示すように、装飾部材を構成する前扉カバー40が装着されている。前扉カバー40は、図6に示すように左縦部材44、右縦部材45、上横部材46、下横部材47に対応して左側部カバー60、右側部カバー61、上部カバー62、下部ユニット63に別れている。左側部カバー60、右側部カバー61、上部カバー62、下部ユニット63は、図9〜図15に示すように、合成樹脂製の取り付け枠材64〜67を介して金属製扉枠39の前側に装着されている。
上部カバー62の内部には、左右一対の上部スピーカ68と、この上部スピーカ68間に配置されたLEDその他の上部演出ユニット69とが設けられている。左右側部カバー60,61の内部には、その下部に下部スピーカ70が配置され、その下部スピーカ70の上側にLEDその他の側部演出ユニット(図示省略)が設けられている。
取り付け枠材64〜67は左縦部材44、右縦部材45、上横部材46、下横部材47に対応して分割され、ネジ等を介して金属製扉枠39の前側に着脱自在に装着されている。なお、取り付け枠材64〜67は4分割の他、2分割又は3分割でもよいし、一体に構成してもよい。
下部ユニット63は、図6に示すように中央部が前側に突出する平面視略三角形状であり、この下部ユニット63には、操作演出用の演出操作ボタン71と、発射用の遊技球を貯留する上皿(発射球貯留部)72と、余剰球を貯留する下皿(余剰球貯留部)73とが上下に設けられ、また演出操作ボタン71に対して下皿73と反対側で下部スピーカ19の前側に発射手段18の操作用の発射ハンドル74が設けられている。
上皿72は演出操作ボタン71の左右一側から後側に跨がって形成されている。下皿73は上皿72から溢流した溢流球、発射手段18による発射後に遊技領域41まで到達せずに失速して戻るファール球等を余剰球として貯留可能である。発射ハンドル74は遊技者が把持して発射手段18を作動させるためのものであり、遊技者が発射ハンドル74を把持して回動操作したときに、球送り手段(図示省略)を介して上皿72の遊技球が1個ずつ発射レール32上に供給され、その操作量に応じた打撃力で打撃槌35が発射レール32上の遊技球を打撃して遊技盤17側へと発射するようになっている。
なお、前扉4は視認窓42及びガラスユニット43等を備えた上部側のガラス扉と、上皿72、下皿73、演出操作ボタン71及び発射ハンドル74等を備えた下部側の開閉扉とに二分割して、ガラス扉と開閉扉とが別々に開閉するように構成することも可能である。
ガラスユニット43は、図8〜図10、図16〜図18に示すように、所定の間隔を置いて配置された前後2枚のガラス板76と、このガラス板76を外周側から保持する保持部材77とを備え、取り付け枠材64〜66の裏側において、下側の左右一対の係合手段78を介して下横部材47の受け部79上に載置され、上側が左右一対の締結手段80により締結されている。
係合手段78は、保持部材77に形成された係合突部81と、下横部材47の受け部79に形成され且つ係合突部81が係合する係合凹部82とを有する。締結手段80は、ガラスユニット43の上部側の左右両側に配置されており、取り付け枠材66等に前後方向の支軸84廻りに回動自在な締結部材85を有し、締結部材85を支軸84廻りに廻して保持部材77の被締結部86を締め付けて固定するようになっている。
ガラスユニット43を装着する際には、ガラスユニット43の下側を係合手段78を介して下横部材47の受け部79上に載置した後、係合手段78を支点としてガラスユニット43の上部側を前側へと回動させて、ガラスユニット43の外周部分を取り付け枠材64〜66の裏面に当接させる。そして、その後に左右の締結手段80によりガラスユニット43を締め付けて固定すればよい。
前枠3と扉枠39には、図5に示すように、両者の間からピアノ線等の不正部材の挿入を阻止する第1阻止手段89が上下の第2ヒンジ6間に設けられている。この第1阻止手段89は、前枠3の左枠部20の端縁に設けられた横断面コ字状の補強部材25と、扉枠39の端縁に設けられた板金製の第1阻止部材90とを備えており、前扉4を第2ヒンジ6廻りに前枠3側に閉じたときに、補強部材25と第1阻止部材90との間に微少間隙の迷路を形成するようになっている。第1阻止部材90は、扉枠39の左縦部材44の一部を外側に屈曲して設けられている。補強部材25、第1阻止部材90は上下の第2ヒンジ6間の略全長に上下方向に配置されている。
このような構成の第1阻止手段89を設けることにより、前扉4を前枠3側に閉じた状態において、前枠3と扉枠39との間を経てピアノ線等の不正部材をガラスユニット43の裏側へと挿入しようとしても、補強部材25と第1阻止部材90との間に微少間隙の迷路があるため、その迷路によって不正部材のガラスユニット43の裏側への進入を阻止することができる。
上横部材46の前面には、図19〜図21に示すように、ネジ等により取り付け枠材66が装着され、その取り付け枠材66に上部カバー62と左右一対の上部スピーカ68とが取り付けられている。上部カバー62は、裏側に突出する複数の上部カバー62用の取り付けボス92と、上部スピーカ68に対応する音出し用の開口部93と、開口部93の周辺から裏側に突出するスピーカカバー96用の取り付けボス94とを備え、上部カバー62用の取り付けボス92に螺合するネジ95により上横部材46に固定されている。
開口部93はスピーカカバー96により塞がれている。スピーカカバー96はネット、多孔板等の金属板をプレス成型して構成された金属製であって、上部スピーカ68を外周から取り囲む筒状部97と、筒状部97の後端にフランジ部(又は取り付け部)98と、上部スピーカ68の前面に対応して筒状部97の前端に形成されたカバー部99とを一体に備えている。
カバー部99は前側に突出する球面状であって、多数の小孔が設けられており、外周部分が上部カバー62の開口部93の後端側周縁に裏側から当接している。フランジ部98は、スピーカカバー96用の取り付けボス94に取り付けネジ100により固定され、またアース部材101を介して上横部材46に電気的に接続されている。
アース部材101は板金製であって、その近傍に配置された上部カバー62用の長い取り付けボス92を補強する機能を有し、その取り付けボス92の近傍に前後方向に配置されている。このアース部材101は、前後方向に配置された帯板部103と、この帯板部103の前後両端から異なる方向に屈曲する接続部104,105を備え、その一方の接続部104がフランジ部98と共に取り付けネジ100により取り付けボス94に固定され、他方の接続部105がネジ95により上横部材46、取り付けボス92に固定されている。
左右一対のスピーカカバー96の内、その一方のスピーカカバー96は、図21に示すように、アース線107を介して上部演出ユニット69のプリント基板に接続されており、スピーカカバー96自体がアース回路の一部を構成している。アース線107はスピーカカバー96と共に取り付けネジ100により取り付けボス94に共締めされている。上横部材46は右縦部材45、アース線108等を介してアースされている。
このような構成を採用すれば、アース部材101、上横部材46を介してスピーカカバー96をアースできる。またスピーカカバー96用の取り付けボス94にアース部材101を取り付けネジ100により共締めしているので、構造的にも簡略化することができる。
更に上部カバー62用の取り付けボス92の近傍に、上横部材46に接続された板金製のアース部材101があるため、そのアース部材101により取り付けボス92を補強することが可能である。従って、上部カバー62の裏側に突出量の大きい取り付けボス92を設けざるを得ないような場合でも、本来の上部カバー62用の取り付けボス92と、その近傍に配置された取り付けボス94及びアース部材101との両者を介して、上部カバー62を上横部材46に確実に取り付けることができる。
遊技盤17の前面には、図4に示すように、打ち込まれた遊技球を流下させながら遊技を行う遊技領域41と、発射手段18によって発射された遊技球を遊技領域41の上部側へと案内する案内通路110とが設けられている。
案内通路110は、遊技盤17の前面に配置された円弧状の内レール111と外レール112との間に形成されており、下部側の球受入れ部113側で発射手段18からの遊技球を受け入れて上側へと案内し、内レール111の上端側の球打ち込み部114側から遊技領域41内に遊技球を打ち込むようになっている。
内レール111、外レール112は、遊技領域41の内外方向に所定の間隔を置いて配置されている。また案内通路110の通路幅は、球受入れ部113側が広く、球打ち込み部114側が狭くなっている。案内通路110の球打ち込み部114側の端部には、遊技領域41から案内通路110側への遊技球の戻りを防止する戻り球防止手段115が内レール111の上端部側に対応して設けられている。
遊技盤17の前面には、遊技領域41の外周側に合成樹脂等の樹脂製の第1、第2外周部材116,117が配置され、また遊技領域41の中央部に液晶式等の画像表示手段118と、この画像表示手段118の前側に対応するセンターケース119とが前後に対応して装着されている。
第1、第2外周部材116,117は遊技領域41の外周側を飾るためのものであり、この第1、第2外周部材116,117には、黒色等の透明又は不透明な合成樹脂製のものが使用されている。例えば、外周部材116,117と内レール111との組み合わせとしては、外周部材116,117と内レール111とが共に黒色透明の場合、外周部材116,117が黒色不透明で内レール111が黒色透明の場合、外周部材116,117が黒色透明で内レール111が黒色不透明な場合等がある。
なお、第1、第2外周部材116,117は黒色以外の色でもよい。また第1外周部材116と第2外周部材117との二つが周方向に設けられているが、外周部材116,117は、周方向に一つ又は三つ以上であってもよい。
画像表示手段118は液晶式等であって、演出図柄表示手段120、操作誘導表示手段121等を構成している。なお、演出図柄表示手段120は回転リール式であってもよい。センターケース119は画像表示手段118の表示画面に対応する表示窓122と、遊技盤17の前面に当接して遊技盤17から前側に突出し且つ表示窓122を取り囲むケース本体部123とを有し、ケース本体部123の前面に普通図柄表示手段124、特別図柄表示手段125等が設けられている。
遊技領域41には、センターケース119の左右両側に左打ち通路126と右打ち通路127とが設けられており、ケース本体部123の上端側の左右略中央に左打ち通路126と右打ち通路127との境界となる球衝突頂部128が設けられている。そして、遊技領域41に打ち込まれた遊技球は、球衝突頂部128よりも左側に衝突した場合には左打ち通路126を経て、球衝突頂部128の上側を通過した場合には右打ち通路127を経て夫々流下するようになっている。
また遊技領域41には、左打ち通路126の下側近傍に普通入賞手段130が配置され、右打ち通路127側の途中に普通図柄始動手段131が、右打ち通路127の下側近傍に大入賞手段132が夫々配置されている。センターケース119の下側には特別図柄始動手段133とアウト口134とが配置されている。
ケース本体部123の上部側には、画像表示手段118の表示画面の上部側、その他の適当箇所に可動演出手段135が設けられており、その可動演出手段135の昇降、その他の演出動作により、遊技状態に応じて所定の演出を行うようになっている。またケース本体部123の下部側には、左打ち通路126を流下する遊技球が入球可能なワープ口136と、表示窓122の下側に配置され且つワープ口136に入球した遊技球を特別図柄始動手段133の上側近傍へと落下させるステージ部137とが設けられている。
外レール112は、図22に示すように、ステンレス帯板等の弾性及び耐摩耗性を有する金属製帯板であり、第1外周部材116の内周面に着脱可能に装着されている。内レール111は、図4、図24に示すように、透明又は不透明な合成樹脂材料等により金型成型した樹脂製であり、レール長手方向の上下両端側の取り付け部138,139が遊技盤17の前面に位置決め突起140,141と取り付けネジ(固定手段)142,143とにより遊技盤17に当接して固定され、レール長手方向の中間部分の取り付け部144が一つ又は複数の突起部(位置決め突起)145を介して遊技盤17に誘導可能に取り付けられている。
このように外レール112を弾性及び耐摩耗性を有する金属製とすることにより、発射手段18から発射された遊技球が衝突したときの衝撃、遊技球が摺動するときの摩耗等による外レール112の損傷を防止でき、外レール112の耐久性が向上する。
また内レール111を透明又は不透明な樹脂製とすることにより、ステンレス等の金属製のものに比較して意匠性の向上を容易に確保できる利点がある。例えば、遊技盤17の前面には、図4に示すように、キャラクタ、その他の装飾絵柄146を印刷したセル板等の装飾シート147が貼着されており、その装飾シート147には内レール111の両側の遊技領域41と案内通路110とに跨がって装飾絵柄146が表示されている。
このような場合に、キャラクタ等の装飾絵柄146の前側に配置される内レール111に無色透明、着色透明等の光透過性を有するものを使用することにより、内レール111を介してその背後のキャラクタ等の装飾絵柄146を視認可能であり、内レール111が遊技領域41と案内通路110とに跨がる装飾絵柄146の一体感を阻害するようなこともない。また内レール111に黒色等の光透過性のないものを使用する場合でも、遊技盤17側のキャラクタ等の装飾絵柄146と調和を取ることも可能である。
普通図柄始動手段131は普通図柄表示手段124による図柄始動を開始させるためのもので、図4に示すように通過ゲートにより構成され、右打ち通路127を流下する遊技球の通過を検出するようになっている。普通図柄表示手段124は普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の二種類の普通図柄に対応する2個のLED等の発光体により構成されている。
この普通図柄表示手段124は普通図柄始動手段131が遊技球を検出することを条件に2個の発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段131による遊技球の検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合に、当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合に外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で夫々点滅を終了する。
特別図柄始動手段133は特別図柄表示手段125による図柄変動を開始させるためのもので、上始動入賞手段133aと下始動入賞手段133bとを上下に備えている。上始動入賞手段133aは非開閉式である。下始動入賞手段133bは遊技球が入球不可能(又は入球困難)な閉状態と入球可能(又は入球容易)な開状態とに切り換え可能な開閉式であり、普通図柄表示手段124の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、閉状態から開状態へと所定時間開放するようになっている。
特別図柄表示手段125は1個又は複数個の表示手段、例えば特別図柄を変動表示可能なセグメント式等の1個の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段133の上始動入賞手段133a又は下始動入賞手段133bに遊技球が入賞することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段133a,133bへの入賞時に取得した大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合に、特別図柄が所定の大当たり態様(特定態様)で、それ以外の場合に外れ態様で夫々停止する。
演出図柄表示手段120は特別図柄表示手段125による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄を変動表示するもので、1個又は複数個(例えば左右方向に3個)の演出図柄120a〜120cを各種の演出画像と共に画像表示手段118の表示画面に変動表示可能に構成されている。
演出図柄120a〜120cは、特別図柄始動手段133の始動入賞手段133a,133bの何れかに遊技球が入賞した場合に、特別図柄の変動開始と同時に複数種類の変動パターンの何れかに従って変動を開始して、特別図柄の停止と同期して略同時に停止する。なお、演出図柄120a〜120cは特別図柄が外れ態様で停止する場合には外れ演出態様で停止し、特別図柄が大当たり態様で停止する場合には大当たり演出態様で停止する。
大入賞手段132は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉式であって、特別図柄表示手段125の変動後の特別図柄が大当たり態様となって特別利益状態が発生したときに、所定の開放パターンに従って1回又は複数回開放してその上側から遊技球を入賞させるようになっている。
この大入賞手段132は、図32〜図35に示すように、遊技盤17の前側で入賞口ケース150に上向き開口状に形成された入賞口151と、前後方向に出退して上向き開口状の入賞口151の上端側を開閉可能であり且つ入賞口151上に突出して入賞口151を閉じた状態のときに遊技球を左方向に案内可能な開閉部材152と、開閉部材152の左右両側に配置され且つ遊技球を左方向に案内可能な第1球案内通路(上手側球案内通路)153、第2球案内通路(下手側球案内通路)154とを備えている。
なお、下手側の第2球案内通路154は第1球案内通路153よりも短くなっているが、第1球案内通路153と同じか又は長くしてもよいし、省略してもよい。
第1、第2球案内通路153,154は、遊技盤17の前面に当接して配置された取り付け板155側の後通路壁155aと、この後通路壁155aの前側に所定の間隔をおいて略平行に配置された前板156側の前通路壁156aと、前後通路壁155a,156a間に左下がりの傾斜状に配置された底通路壁157,158とを備えている。
各底通路壁157,158は、遊技球が第1球案内通路153から開閉部材152、第2球案内通路154へと移動するように、開閉部材152と略同じ傾斜角度で左下がりに連続状、又は所定の段差を介して段違い状に設けられている。
取り付け板155、前板156は、左右方向に長い菱矩形状である。取り付け板155は取り付けネジ等の固定具38により遊技盤17の前面に取り付けられ、また取り付け板155には、上端側に後通路壁155aが形成されると共に、入賞口ケース150と前板156が取り付けネジネジ等の固定具221により取り付けられている。
前板156には、開閉部材152の左右両側から入賞口151の左右両側を経て入賞口151の下側を取り囲む囲繞壁159が一体に設けられ、その囲繞壁159の上部側が各球案内通路153,154の底通路壁157,158となり、その底通路壁157,158よりも上側の上端側が前通路壁156aとなっている。そのため底通路壁157,158は前通路壁156aと一体であり、後通路壁155aとは別体となっている。
なお、遊技球は、囲繞壁159の右壁部159aと第2外周部材117の後述の側部レール187との間、囲繞壁159の下壁部159bと第2外周部材117の後述の下部レール188との間を通過可能である。
各底通路壁157,158の上面は、図35に示すように、この底通路壁157,158と一体の前通路壁156a側の高さが高く、別体の後通路壁155a側の高さが低くなっており、左右方向の同一位置ではその前後で高低差hがある。なお、底通路壁157,158は一体の前通路壁156a側の板厚を厚くし、底通路壁157,158と別体構造の後通路壁155a側の板厚を薄くして、底通路壁157,158の前後の高低差hを確保している。
また第1球案内通路153には底通路壁157の終端側に、第2球案内通路154には底通路壁158の始端側に夫々対応して後通路壁155aに突起160,161が設けられている。この突起160,161は底通路壁157、開閉部材152上の遊技球と接触してその移動方向を変える等、遊技球の移動に抵抗を付与するものであり、開閉部材152の左右両側で後通路壁155aに設けられている。
入賞口151は後通路壁155aから前側に突出する入賞口ケース150の上側に左右方向に長く形成されている。入賞口ケース150は入賞通路ケース162、後部ケース163と結合して後通路壁155aに取り付けられている。入賞通路ケース162には、入賞口151から入賞した遊技球を遊技盤17の裏側へと誘導する誘導通路164と、入賞口151から入賞した遊技球を検出する入賞検出スイッチ165とが設けられている。
開閉部材152は入賞通路ケース162に形成された左右一対の摺動案内部166により前後方向に摺動自在に支持され、後部ケース163に装着されたソレノイド等の駆動源167により前後方向に開閉駆動されるようになっている。駆動源167と開閉部材152は、後部ケース163内の連動機構168を介して連動されている。連動機構168は、駆動源167に連動して前後方向に移動可能な連動部材169と、後部ケース163に支軸170により前後揺動自在に枢着され且つ連動部材169に連動連結された揺動アーム171とを備え、揺動アーム171が開閉部材152の後端側に連結されている。なお、駆動源167には、開閉部材152を閉状態に付勢するためのバネ等の付勢手段(図示省略)が設けられている。
このような構成の大入賞手段132では、開閉部材152は通常、入賞口151の上側を閉じた閉状態にあり、第1球案内通路153の底通路壁157上に落下した遊技球は、その第1球案内通路153の底通路壁157から開閉部材152を経て第2球案内通路154の底通路壁158上へと左方向に順次案内されて行く。開閉部材152上に落下した遊技球も、同様に第2球案内通路154へと左方向に順次案内されて行く。
特別図柄表示手段125の変動後の特別図柄が大当たり態様となって特別利益状態が発生すると、駆動源167の駆動により開閉部材152が前後方向に出退して入賞口151が所定の開放パターンで開放する。そして、開閉部材152が後退して入賞口151が開放すれば、第1球案内通路153の底通路壁157からの遊技球が入賞口151へと入賞する。
第1球案内通路153において、その底通路壁157上に落下した遊技球は、底通路壁157が傾斜角度α157で左下りに傾斜し傾斜角度β157で後下りに傾斜しているため、その底通路壁157の傾斜に従って後通路壁155a側へと157a矢示方向に移動する。そのため第1球案内通路153の底通路壁157上に落下する遊技球の多くは、底通路壁157の終端側に達するまでに後通路壁155aに沿って157b矢示方向に移動して、その終端側で遊技球が突起160に接触するように案内することができる。
従って、底通路壁157の終端側では、突起160との抵抗を受けて遊技球を入賞口151側へと157c矢示方向に移動させることができるので、その遊技球を入賞口151の前部側へと入賞させることが可能である。
また閉状態の開閉部材152上に遊技球が載った直後に開閉部材152が後退して入賞口151を開放するような場合には、遊技球は後退する開閉部材152上を左方向へと移動するため、第2球案内通路154の始端側の突起161と接触し易くなる。そして、遊技球が突起161に接触すれば、その突起161の抵抗を受けるため、遊技球が入賞口151に入賞し易くなる。
第2球案内通路154の底通路壁158上の遊技球も、第1球案内通路153の底通路壁157と同様にその傾斜の影響を受けながら後通路壁155a側に沿って左方向へと移動する。
更に底通路壁157,158は一体の前通路壁156a側の板厚が大であり、底通路壁157,158と別体構造の後通路壁155a側の板厚が小であるため、前通路壁156aと底通路壁157,158とを含む前板156を金型成型するに際しても、容易に成型することができる利点がある。
後通路壁155a、誘導通路164等を含む取り付け板155、前通路壁156a、囲繞壁159等を含む前板156、入賞ケース150等は、無色透明又は着色透明の合成樹脂材料により成型されている。前板156の前面には、図32−1に示すように、装飾性の低下を防止するために、球案内通路153,154と入賞口151と誘導通路164とに要求される遊技球の視認性の程度の違いに応じて、遊技球の視認性を低下させる第1視認性低下手段195と第2視認性低下手段198と第3視認性低下手段199とが設けられている。
このように前板156の前面に第1視認性低下手段195、第2視認性低下手段198、第3視認性低下手段199を設けることにより、対象部位毎に要求される視認性を確保しながら、前板156の前面側の対象部位毎にその視認性に応じた装飾性、意匠性を持たせることが可能である。従って、前板156に無色透明又は着色透明の合成樹脂材料を採用した場合でも、大入賞手段132の前面側の視認性と装飾性との両方を同時に達成することができる。
第1視認性低下手段195は球案内通路153,154の前側に配置されている。球案内通路153,154は、そこを通過する遊技球に対して遊技者が求める視認性の程度が開閉部材152の下側の入賞口151側に比較して遥かに高いので、視認性の低下度合いが低く視認性(透過性)の高い第1視認性低下手段195が球案内通路153,154の前通路壁156a側に対応して設けられている。従って、遊技者は、第1視認性低下手段195、前通路壁156aを通して比較的容易に球案内通路153,154を通過する遊技球を視認することができる。
第2視認性低下手段198は入賞口151側の前側に配置され、第3視認性低下手段199は誘導通路164を含む囲繞壁159の内側部分に配置されている。入賞口151側の前側と、誘導通路164を含む囲繞壁159の内側部分とを比較した場合、入賞検出スイッチ165を通過して遊技盤17の裏側に誘導されるに過ぎない誘導通路164側の遊技球に比較して、入賞口151はどの程度の遊技球が入賞しているのか等と遊技者が遊技球に対して求める視認性の程度が高い。そのため視認性の低下度合いが中程度の第2視認性低下手段198が入賞口151の前側に略対応して設けられている。
従って、入賞口151を前側から見た場合、球案内通路153,154の前側の第1視認性低下手段195よりは視認性が低下するものの、第2視認性低下手段198を通して入賞口151内の遊技球の入賞状況を視認することができる。
一方、誘導通路164の前側を含む囲繞壁159の内側部分に対応して第3視認性低下手段199が設けられている。第3視認性低下手段199は第2視認性低下手段198よりも視認性の低下度合いが高く視認性(透過性)が低くなっている。
第1視認性低下手段195は、遊技球の視認性を重視したもので、装飾的又は意匠的デザインを施した無色透明又は着色透明のシール材等が使用されている。なお、この第1視認性低下手段195は、遊技球の視認性を大きく損なわない程度のものが望ましく、視認性の低下度合い零を含むものである。
第2視認性低下手段198は、装飾的又は意匠的デザインを施したもので、第1視認性低下手段195よりは視認性の低下度合いが高く視認性(透過性)の低いシール材等が使用されている。
第3視認性低下手段199には、第2視認性低下手段198よりも更に装飾性又は意匠性を重視したもので、第2視認性低下手段198よりも視認性の低下度合いが高く視認性(透過性)の低いシール材等が使用されている。なお、第3視認性低下手段199には専ら装飾性を重視した装飾シール、遮光性シール、印刷、金属メッキ等を採用可能であり、遊技球を視認不能にするものでもよい。
第1視認性低下手段195の視認性の低下度合いをX1、第2視認性低下手段198の視認性の低下度合いをX2、第3視認性低下手段199の視認性の低下度合いをX3とした場合、その各低下度合いはX1(=0%を含む)<X2<X3(=100%を含む)の関係にある。
なお、第1視認性低下手段195、第2視認性低下手段198、第3視認性低下手段199としては、実施形態に例示する以外のものを利用することも可能である。例えば、文字、その他の絵柄を印刷したシール材を使用して、その絵柄の濃淡の違いにより視認性の低下度合いを変えてもよいし、文字、絵柄を構成する線の間隔、太さ、その他の密度の違いにより視認性の低下度合いを変えてもよい。勿論、文字、絵柄を構成する線の濃淡と、文字、絵柄を構成する線の密度とを組み合わせてもよい。更に文字を視認性阻害部とし、その文字間を非視認性阻害部としてもよい。
更に第1視認性低下手段195、第2視認性低下手段198、第3視認性低下手段199としては、前板156の前面にシール等を後付けにより設ける他、前板156の成型時にその該当部分にシボ加工、梨地加工、その他の加工を施すことによって、視認性の低下度合いに変化を持たせてもよい。また前板156の成型後のローレット加工、シルク加工を利用してもよい。
前板156に第1視認性低下手段195、第2視認性低下手段198、第3視認性低下手段199を設ける場合、図32−1に示すように前板156の全域に各視認性低下手段195、198、199を隙間なく設けているが、各視認性低下手段195、198、199相互間に必要に応じて隙間を設けることも可能である。
第3視認性低下手段199は、誘導通路164の前側に対応する部分と、その部分を除く囲繞壁159の内側部分とに分けて、囲繞壁159の内側部分に対応する部分は内部を視認不能に遮光し、誘導通路164の前側に対応する部分は、内部の視認性は低いが、多少は視認できるようにしてもよい。
第1外周部材116は、図2、図4、図22、図23に示すように、案内通路110の始端側である球受入れ部113の外側から上部側に跨がって遊技領域41の左外周に配置される左外周部分(ヒンジ側外周部分)173と、左外周部分173の上部側から右打ち通路127の上部側である終端側に跨がって配置される上外周部分174とを一体に備えた合成樹脂等の樹脂製である。この第1外周部材116には、その左外周部分173及び上外周部分174の内周壁175に沿って外レール112が円弧状に配置され、また外レール112に沿って右打ち通路127の始端側に打ち込まれた遊技球が衝突する緩衝部材214が外レール112の終端側の内周に配置されている。
左外周部分173は上下両側が広幅部173aとなっており、その中間部分が狭幅部173bとなっている。上外周部分174は左右両側が広幅部174aとなっており、その中間部分が狭幅部174bとなっている。なお、左外周部分173は、上下一対の係合部26間に配置されており、その上下両側で係合部26が遊技盤17に係合するようになっている。
第1外周部材116は、図25、図27、図30に示すように、内外に配置された内周壁175及び外周壁176と、その前側を覆う前面壁177と、前面壁177の裏側に縦横等の所定方向に配置された補強リブ178とを一体に備え、遊技盤17側へと後方に突出する周方向に複数の位置決め突起179と、周方向に複数の取り付け部180とを有し、その位置決め突起179を遊技盤17の位置決め孔181に挿入して位置決めし、取り付け部180に前側から挿通して遊技盤17に螺合する取り付けネジ等の固定具182により取り付けられている。従って、第1外周部材116は、位置決め突起179、取り付け部180、固定具182を介して遊技盤17の前面に固定状に容易且つ確実に取り付けることができる。
位置決め突起179は前面壁177及び/又は内周壁175及び外周壁176を連結する補強リブ178から遊技盤17側へと後方に突出しており、遊技盤17の位置決め孔181に圧入されている。なお、位置決め突起179は遊技盤17の位置決め孔181に単に挿入するだけでもよい。取り付け部180は前面壁177から遊技盤17側へと後方に凹入状に形成された凹入部183の後端に設けられており、その取り付け部180に凹入部183側から固定具182が挿入されている。
第2外周部材117は、図2、図4に示すように、遊技領域41に対して内レール111と反対側で第1外周部材116の上外周部分174側から下部側に跨がって遊技領域41の右外周に配置される右外周部分(反ヒンジ側外周部分)185と、右外周部分185の下部側から内レール111の下端側に跨がって遊技領域41の下外周に配置される下外周部分186とを一体に備えた合成樹脂等の樹脂製であり、第1外周部材116と同様に遊技盤17に取り付けられている。
この第2外周部材117には、右打ち通路127の外周側に配置される側部レール187が右外周部分185に設けられ、遊技領域41の下側に配置され且つ遊技領域41を流下したアウト球を集めてアウト口134へと案内する下部レール188が下外周部分186に設けられている。
即ち、第2外周部材117の下外周部分186には、図36〜図40に示すように、左右両側からアウト口134の前側に跨がって下部レール188が一体に設けられている。この下部レール188は、遊技領域41から流下するアウト球をアウト口134の前側へと左右方向に集める左右一対のレール部188a,188bと、アウト口134の前側で左右のレール部188a,188b間に下側へと凹入して配置され且つ各レール部188a,188bからのアウト球をアウト口134へと案内する案内凹部189と、案内凹部189から後方に突出して遊技盤17のアウト口134の内周側に配置され且つ案内凹部189内の遊技球を遊技盤17の裏側へと誘導する横長樋状の誘導通路部190と、遊技盤17のアウト口134の周縁部分を前側から覆う前飾り部191と、レール部188a,188bの案内凹部189側端部で前飾り部191の前側近傍に設けられ且つレール部188a,188bから案内凹部189へと移動するアウト球の前飾り部191側への接触を阻止する接触阻止部192a,192bと、接触阻止部192a,192bの前側で各レール部188a,188b上に設けられ且つレール部188a,188bから案内凹部189へと移動するアウト球を迂回させる迂回部193a,193bとを一体に備えている。
案内凹部189の後側には、この案内凹部189から後方に突出して遊技盤17のアウト口134の内周側に配置され且つ案内凹部189内の遊技球を遊技盤17の裏側へと移動する横長樋状の誘導通路部190が一体に設けられている。
左右のレール部188a,188bの内、案内通路110側のレール部188aは内レール111に連続するように円弧状に構成され、案内通路110と反対側のレール部188bは傾斜状に構成されている。レール部188a,188bの球案内面1881a,1881bは前端側が後端側よりも外周側に広がっており、前後方向の線分上の断面が傾斜状になっている。
各レール部188a,188bの球案内面1881a,1881bは、前側が後側よりも遊技領域41の外周側に低くなる前下がり状に傾斜しており、図38、図39、図40に示すように、左右両側からアウト口134の前側の案内凹部189に近づくに連れてその傾斜角度が略連続状に大になっている。そして、レール部188a,188bの案内凹部189側の傾斜角度が大きい部分の内、前飾り部191の前側近傍の後部側が接触阻止部192a,192bとなり、その接触阻止部192a,192bの前側が迂回部193a,193bとなっている。図38、図39及び図40は、図36の38A矢視断面図、39A矢視断面図、40A矢視断面図である。
因みに図36のレール部188aの38a矢視位置の傾斜角度α38と、39a矢視位置の傾斜角度α39と、40a矢視位置の傾斜角度α40との関係を見た場合、それらはα38<α39<α40となっており、レール部188aの案内凹部189側の端部の傾斜角度α40が大になっている。そして、傾斜角度α39、α40と傾斜角度が大きい部分の後部側が接触阻止部192aとなり、その迂回部193aとなっている。
なお、レール部188a,188bの接触阻止部192a,192bとその前側の迂回部193a,193bは、傾斜角度が連続的に滑らかに変化するように形成しているが、接触阻止部192a,192bが迂回部193a,193bから段部を介して突出するように形成してもよい。案内凹部189、誘導通路部190には、前後方向の突条194が左右方向に複数本設けられている。
遊技領域41を流下中に入賞手段130,132等に入賞しなかった遊技球は、アウト球として下部レール188のレール部188a,188b上に流下し、その流下位置に応じてレール部188a,188b上を図37のX188矢示方向に移動する。そして、レール部188a,188b上のアウト球は、ガラス板76に沿って左右両側から中央の案内凹部189へと移動した後、誘導通路部190を経てアウト口134から遊技盤17の裏側へと排出されて行く。
レール部188a,188bの案内凹部189側近傍部分の傾斜角度はα39、α40と大であって、前飾り部191に近い後部側が一段と高い接触阻止部192a,192bとなり、この接触阻止部192a,192bの前側が低い迂回部193a,193bとなっている。そのため左右両側のレール部188a,188bから中央の案内凹部189へと移動するアウト球は、接触阻止部192a,192bによって前飾り部191の前面側への接近を阻止されることになり、ガラス板76により案内されながら接触阻止部192a,192bの前側の迂回部193a,193bを経由して案内凹部189へと図37のX193矢示方向に移動する。
従って、アウト球が前飾り部191の前面に接触しなくなるか、接触する機会が少なくなるため、アウト球との接触による前飾り部191の前面側の擦過痕、汚れ等を防止することができる。
なお、レール部188aの上面は左右方向の全体が前下がり状に傾斜しているが、前飾り部191のレール部188aに接続する部分に対応して接触阻止部192a,192bがあり、その前側に迂回部193a,193bがあればよい。
第1外周部材116の外周壁176は、図23に示すように、遊技領域41の上側に遊技盤17の上縁に沿って左右方向に形成された上縁部176aと、案内通路110に対して遊技領域41と反対側に遊技盤17の側縁に沿って上下方向に形成された側縁部176bとを有する。そして、この側縁部176b側には、図4、図5、図22に示すように、第1外周部材116とガラスユニット43との間から遊技領域41へのピアノ線等の不正部材の挿入を阻止する第2阻止手段196が上下方向に設けられている。
この第2阻止手段196は、ゴム等の弾性部材により構成され且つ第1外周部材116の側縁部176bに貼着され第2阻止部材197を備えている。第2阻止部材197は、第1外周部材116の前面壁177から前側に突出して外側へと屈曲する封止部197aを有し、その封止部197aは前扉4を閉じたときにガラスユニット43のガラス板76に接触して弾性変形し、第1外周部材116とガラスユニット43との隙間を封止するようになっている。
従って、仮に前枠3と前扉4との間からガラスユニット43の裏側へと不正部材が挿入されるような事態が発生したとしても、この第2阻止部材197により、それ以上の不正部材の進入を阻止することができる。特に第1外周部材116の上下方向の略中央部分では、第1外周部材116の左右幅が狭くなっているが、その外側に第2阻止部材197があるため、第1外周部材116の左右幅の狭い部分を突破して不正部材が遊技領域41内まで挿入されるようなことを防止できる。
外レール112は、図4、図22、図23に示すように、第1外周部材116の内周壁175に沿って球受入れ部113の始端側と右打ち通路127の上側近傍との間に円弧状に設けられており、レール長手方向の両端に配置された始端側係止手段200、終端側係止手段201と、この始端側係止手段200、終端側係止手段201間に配置された複数の幅方向位置決め手段202とを介して第1外周部材116の内周壁175に沿って着脱自在に装着されている。
始端側係止手段200は外レール112の始端側を第1外周部材116に係脱可能に係止するためのもので、図23、図27、図41に示すように、外レール112の始端側に設けられた始端側当接部203及び始端側係止部204と、第1外周部材116の内周壁175に設けられた始端側挿入口205、始端側被当接部206及び始端側被係止部207とを有する。始端側当接部203は外レール112の始端側に屈曲形成されており、この始端側当接部203の先端側が始端側係止部204となっている。始端側挿入口205は外レール112の始端側が挿脱自在であり、外レール112の始端側当接部203が始端側挿入口205内でレール長手方向に始端側被当接部206に当接され、また始端側係止部204が内周壁175の始端側被係止部207に内側から係止されている。
終端側係止手段201は外レール112の終端側を第1外周部材116に係脱可能に係止するためのもので、図23、図41に示すように、外レール112側の終端に形成された終端側当接部209と、第1外周部材116内に形成され且つ外レール112の終端側を収容する終端側収容部210と、終端側収容部210の奥側に形成され且つ外レール112の終端側当接部209がレール長手方向に当接する終端側被当接部211とを有する。
外レール112の終端側当接部209の近傍には、図23、図41に示すように、この終端側当接部209よりも始端側当接部203側に弾性変形部212が設けられている。弾性変形部212は外レール112の一部を内外方向の少なくとも一方へと突出してU字状、Ω状等の湾曲状に湾曲形成されたものであって、この弾性変形部212の外レール112の長手方向への弾性変形により、外レール112の始端側当接部203と終端側当接部209との間の長さが第1外周部材116の始端側被当接部206と終端側被当接部211との間隔に一致するように長さ調整可能である。
そのため外レール112を第1外周部材116の内周に沿って装着する場合には、外レール112の終端部分に弾性変形部212を備えておき、この弾性変形部212をレール長手方向に拡大し又は縮小すべく弾性変形させることによって、第1外周部材116の始端側被当接部206と終端側被当接部211との間隔に一致するように、外レール112の始端側当接部203と終端側当接部209との間の長さを調整することができる。
例えば、外レール112の始端側当接部203と終端側当接部209との間隔が第1外周部材116の始端側被当接部206と終端側被当接部211との間隔よりも大であれば、弾性変形部212の開放端間の間隔がレール長手方向に狭くなるように、また逆に外レール112の始端側当接部203と終端側当接部209との間隔が第1外周部材116の始端側被当接部206と終端側被当接部211との間隔よりも小であれば、弾性変形部212の開放端間の間隔がレール長手方向に広がるように、夫々弾性変形部212をレール長手方向に弾性変形させればよい。
従って、外レール112の始端側当接部203と終端側当接部209との間隔、第1外周部材116の始端側被当接部206と終端側被当接部211との間隔等に多少のバラツキがあっても、そのバラツキに関係することなく外レール112を第1外周部材116の内周に沿って容易且つ確実に取り付けることができる。
第1外周部材116の終端側には、外周壁176と、緩衝部材214の内周側に連続状に配置された球案内壁215と、その両者間に配置された中間壁216とが設けられており、その外周壁176と中間壁216との間に、外レール112の弾性変形部212を含む終端側を収容する終端側収容部210が設けられている。終端側被当接部211は外周壁176と中間壁216とを連結して設けられ、またこの終端側被当接部211には、外レール112の終端側当接部209の移動を規制する突起部217が設けられている。
第1外周部材116の終端側収容部210内には、弾性変形部212の近傍で外レール112の内外方向の位置を規制する規制手段218が設けられている。この規制手段218は終端側当接部209と弾性変形部212との間に配置されており、終端側当接部209よりも弾性変形部212に近い側に配置された外側規制部219と、終端側当接部209と外側規制部219との間に配置された内側規制部220とを備えている。
外側規制部219は外周壁176から中間壁216側に、内側規制部220は中間壁216から外周壁176側に夫々突出しており、その外側規制部219の突出高さは弾性変形部212の外側への屈曲量よりも大になっている。外側規制部219、内側規制部220は、その終端部分が緩衝部材214の近傍の外レール112の延長線上に位置するように、外レール112の終端部分の内外方向の両側に当接している。
なお、終端側収容部210は第1外周部材116の前面壁177の裏側に設けられており、この終端側収容部210内に弾性変形部212、規制手段218等が設けられている。外側規制部219、内側規制部220は、少なくとも一方が外レール112に当接すればよい。
このように外レール112の弾性変形部212の近傍に規制手段218を設けて、この規制手段218により外レール112の内外方向の位置を規制することにより、弾性変形部212を含む外レール112の終端部分を所定位置に安定的に位置させることができるので、外レール112の終端側に弾性変形部212があるにも拘わらず、その外レール112を第1外周部材116に沿って所定位置に配置することができる。
また規制手段218は終端側当接部209と弾性変形部212との間に配置することにより、外レール112の弾性変形部212と終端側当接部209との中間部分が安定するため、その外レール112の終端部分の弾性変形部212に対する向きが悪い場合にも、弾性変形部212の弾性力が外レール112の浮き上がり方向に作用する等の問題がなく、外レール112を第1外周部材116に沿って所定位置に配置することができる。
特に規制手段218の外側規制部219を終端側当接部209よりも弾性変形部212に近い側に配置し、内側規制部220を終端側当接部209と外側規制部219との間に配置することにより、外レール112の弾性変形部212を含む終端部分の位置を最適位置に保つことができる。
また外レール112の弾性変形部212、規制手段218は、第1外周部材116の前面壁177の裏側に形成された終端側保持部213内に配置されているため、第1外周部材116の前側に弾性変形部212、規制手段218が露出することがなく、第1外周部材116の周辺をスッキリと仕上げることができる。
幅方向位置決め手段202は、外レール112を第1外周部材116の内周壁175に対してレール幅方向に位置決めするためのものであって、図22に示すように、始端側係止手段200と終端側係止手段201との間の外レール112の中間部分にレール長手方向に所定間隔を置いて複数設けられている。
この各幅方向位置決め手段202は、図27、図30、図31に示すように、外レール112に形成されたレール長手方向に長い長孔状の位置決め孔223と、第1外周部材116の内周壁175に突出形成され且つ位置決め孔223に係合する位置決め突起224とを備えており、また遊技盤17の前面と外レール112の後端縁とが直接接触しないように、遊技盤17の前面と外レール112の後端縁との間に所定の間隙s112(図31参照)を置いて、外レール112を第1外周部材116の内周壁175に対してレール幅方向に位置決めしている。なお、各幅方向位置決め手段202は、外レール112により案内される遊技球と干渉しないように、遊技盤17の前面から遊技球の半径r以内の範囲内に配置されている。
位置決め突起224は、位置決め孔223のレール長手方向の略中央に位置しており、位置決め孔223と位置決め突起224との間には、レール長手方向の相対移動を許容するように、位置決め突起224の両側にレール長手方向に所定の隙間s202(図31参照)が設けられている。
第1外周部材116の内周壁175の前端には、外レール112を前側から覆う覆い部222が設けられている。この覆い部222は、外レール112の板厚と同程度か、若干厚いか又は薄い程度のリブ状であって、外レール112の前端縁が露出しないようにレール長手方向の全長又はその一部に設けられている。
このように第1外周部材116に覆い部222を一体に設けることにより、その樹脂製の覆い部222によって外レール112の前端縁を被覆できるため、仮に前扉4の裏側から突出する何等かの突出部材があっても、前扉4を閉じた際に、その突出部材が金属製の外レール112の前端縁に直接衝突して損傷するようなことを防止できる利点がある。
また遊技盤17の組み立て工程において、外レール112を遊技盤17に装着した後に、何等かの部材が外レール112側へと前側から接近するような事態が発生した場合にも、樹脂製の覆い部222によって、その部材の外レール112への衝突を防止できる利点がある。
外レール112を第1外周部材116の内周壁175に沿って装着する場合には、先ず外レール112の始端側を始端側挿入口205に挿入し、始端側当接部203を始端側被当接部206に当接させて、外レール112の始端側を始端側係止手段200により第1外周部材116の始端側に係止する。次に始端側係止手段200を支点として、外レール112を第1外周部材116の内周壁175に沿って円弧状に湾曲させる一方、外レール112の終端側の弾性変形部212をレール長手方向に収縮させながら、その終端側当接部209、弾性変形部212を含む外レール112の終端側部分を終端側収容部210内に挿入して、外レール112の終端側を終端側係止手段201により第1外周部材116の終端側に係止する。
終端側係止手段201においては、外レール112の終端側当接部209と弾性変形部212との間の終端側部分を規制手段218の外側規制部219と内側規制部220との間に嵌め込み、弾性変形部212等を含む外レール112のレール長手方向の弾性力により終端側当接部209に当接させる。また外レール112が第1外周部材116の内周壁175に沿って円弧状に湾曲した状態において、各幅方向位置決め手段202により外レール112の中間側を第1外周部材116の内周壁175に対してレール幅方向に位置決めする。
このようにして始端側係止手段200、終端側係止手段201及び幅方向位置決め手段202を介して、外レール112を第1外周部材116の内周側に装着すれば、外レール112の第1外周部材116に対する装着を容易且つ確実に行うことができる。この場合、外レール112には、レール長手方向に弾性変形可能な弾性変形部212を設けておけば、外レール112、第1外周部材116のレール長手方向の寸法等に多少のバラツキがあっても、そのバラツキを容易に吸収できるため、外レール112の装着作業が容易であると共に、外レール112の装着精度の向上を図ることができる。
また幅方向位置決め手段202は、外レール112側の長孔状の位置決め孔223と、これに挿入される第1外周部材116の内周壁175側の位置決め突起224との間にレール長手方向の隙間s202があるため、外レール112を第1外周部材116の内周壁175に沿って円弧状に湾曲させながら、その位置決め孔223に位置決め突起224を嵌め込んで行くことができる。
従って、幅方向位置決め手段202の位置決め孔223と位置決め突起224との間にレール幅方向に大きな遊びを設ける必要もなく、幅方向位置決め手段202により外レール112を第1外周部材116の内周壁175に対して確実に位置決めすることができる。
第1外周部材116には、図22、図23、図27、図41に示すように、外レール112のレール長手方向の少なくとも一部に対応して始端側衝撃吸収部225、終端側衝撃吸収部226等の衝撃吸収部225,226が設けられている。この衝撃吸収部225,226は、外レール112自体が遊技領域41の内外方向に弾性変形して遊技球の衝撃を直接的又は間接的に吸収するものである。
始端側衝撃吸収部225は、発射手段18から発射された遊技球が案内通路110の球受入れ部113に入って外レール112に衝突する始端側領域S225に設けられており、遊技球の衝撃を外レール112により直接吸収し緩和するようになっている。
また終端側衝撃吸収部226は、外レール112に沿って案内される遊技球が緩衝部材214に衝突する終端側領域S226に設けられており、遊技球が緩衝部材214に衝突したときの衝撃を緩衝部材214を介して外レール112により間接的に吸収し緩和するようになっている。
始端側衝撃吸収部225では、図27に示すように、第1外周部材116の内周壁175に外側へと凹入する凹部227が形成され、その凹部227内にレール長手方向に所定間隔を置いて複数の突起部228がレール幅方向に設けられ、その突起部228が外レール112の外側面に当接されている。そのため始端側衝撃吸収部225の外レール112は、突起部228によって外側から間欠的に支持されるのみであって、外レール112の外側は凹部227により開放状になっている。
また始端側衝撃吸収部225のレール長手方向の両側には、レール長手方向に遊び(=s202)を有する幅方向位置決め手段202が設けられており、その幅方向位置決め手段202では、外レール112が第1外周部材116の内周壁175に対してレール長手方向に相対移動可能である。なお、始端側衝撃吸収部225の両側の幅方向位置決め手段202によって、第1外周部材116と外レール112とのレール長手方向の相対移動を許容する相対移動許容手段が構成されている。
このような構成の始端側衝撃吸収部225を設けておけば、発射手段18から発射された遊技球が案内通路110の球受入れ部113から入って外レール112に衝突したときの衝撃を吸収し緩和することができる。即ち、発射手段18から発射された遊技球は、案内通路110の球受入れ部113から入って外レール112の始端側衝撃吸収部225に対して図27のX225矢示方向に衝突する。始端側衝撃吸収部225では、外レール112の外側が開放状であるため、その遊技球の衝突は外レール112自体に加わる。
一方、始端側衝撃吸収部225の両側の幅方向位置決め手段202は、外レール112と第1外周部材116の内周壁175との相対移動を許容するため、始端側衝撃吸収部225の外レール112はそれ自体の弾性に抗しながら外側へと弾性変形することになる。遊技球が通過した後は、始端側衝撃吸収部225の外レール112はそれ自体の弾性力によって元の位置まで戻り、次の遊技球の衝突に備える。
従って、始端側衝撃吸収部225では、遊技球が外レール112に衝突する都度、その衝撃力に応じて外レール112自体の弾性力に抗しながら外レール112が外側へと弾性変形するので、この外レール112の弾性変形により遊技球の衝撃を吸収し緩和することができる。
また始端側衝撃吸収部225では、外レール112は遊技球の衝撃を受けて板厚方向に移動又は振動するが、幅方向位置決め手段202が第1外周部材116の内周壁175に対して外レール112を位置決めして、遊技盤17の前面と外レール112の後端縁との間に所定の隙間s112を確保しているので、外レール112が遊技盤17の前面に近接状態で内外方向に移動するにも拘わらず、その外レール112が遊技盤17の前面を削る等の擦過痕の発生を防止することができる。
更に始端側衝撃吸収部225の凹部227の中間には、所定間隔をおいて突起部228があり、この突起部228により外レール112を外側から支持しているため、始端側衝撃吸収部225のレール長手方向の長さを十分に確保しながらも、遊技球が衝突した際に外レール112が板厚方向に不安定に振動するようなこともなく、遊技球をスムーズに上側へと案内することができる。
なお、始端側衝撃吸収部225の凹部227間の突起部228は、始端側衝撃吸収部225のレール長手方向の長さに応じて、その長さが短ければ1つでもよいし、長ければ複数でもよい。始端側衝撃吸収部225が短い場合には、突起部228はなくてもよい。また始端側衝撃吸収部225の凹部227の外レール112からの深さは、外レール112に対する遊技球の衝撃の大きい箇所では大きくし、外レール112に対する遊技球の衝撃の小さい箇所では小さくしてもよい。
更に幅方向位置決め手段202は、始端側衝撃吸収部225のレール長手方向の両側に設けてもよいが、レール長手方向の少なくとも一方にあれば十分である。また始端側衝撃吸収部225をレール長手方向に長く構成する等によって、始端側衝撃吸収部225内において、外レール112が局部的に板厚方向に弾性変形可能な場合には、始端側衝撃吸収部225の両側で外レール112を第1外周部材116の内周壁175に対して相対移動可能にする必要はない。
終端側衝撃吸収部226は、図23、図41に示すように、緩衝部材214の外側から終端側収容部210内の外レール112の終端側領域S226に跨がって設けられている。第1外周部材116の内周壁175の終端側には、緩衝部材214の上手側近傍から緩衝部材214の外側に対応する部分に、円弧状の外レール112から外側に離間する離間部229が設けられている。
緩衝部材214と最終端側の規制手段218との間は、外レール112が内周壁175から離間する離間部229となっており、その離間部229により外レール112の外側が開放状態になっている。従って、終端側衝撃吸収部226は、その離間部229によって構成されている。
なお、離間部229は、緩衝部材214から始端側へと離れるに従って、内周壁175と外レール112との間隔が徐々に小さくなっている。しかし、離間部229は、段階的に変化するようにしてもよいし、1個の凹部で構成してもよい。
このように終端側領域S226に終端側衝撃吸収部226を設けておけば、遊技球が緩衝部材214に衝突した際に、その緩衝部材214を介して加わる衝撃により、外レール112が外側へと板厚方向に弾性変形して、その衝撃を吸収し緩和することができる。
緩衝部材214は、図23、図41、図42に示すように、ゴム等の弾性材料により構成された中実材であって、外レール112の終端部側の下側で第1外周部材116の終端側収容部210の上手側近傍に配置され、第1外周部材116に一体に形成された取り付け台231の裏側に着脱自在に取り付けられており、遊技球の衝突時の衝撃を弾性変形により緩和する一方、その遊技球の衝突時の衝撃力を外レール112に伝えて外レール112の弾性変形により吸収し緩和するようになっている。
この緩衝部材214は、本体部234と、この本体部234の上手側から外レール112側へと突出して外レール112に近接又は当接する突出部235と、最上手側に突出部235から本体部234に跨がって傾斜状に形成された球衝突部236とを有する。球衝突部236は外レール112から離れるに従って下手側となるように外レール112に対して所定角度で傾斜する傾斜面となっており、遊技球の慣性力の大小に応じてその何れかの部分に衝突するようになっている。
取り付け台231は、緩衝部材214の本体部234を球衝突方向の下手側(レール長手方向の終端側)から受ける受け部237と、緩衝部材214を前側から覆う前覆い部238と、この前覆い部238から遊技盤17側へと緩衝部材214に挿通して緩衝部材214を保持する保持突起239とを備えている。
受け部237は中間壁216と、球案内壁215と、この両者を球衝突方向と略直角に連結する連結壁233とによりコ字状に構成され、この受け部237内に緩衝部材214の本体部234の下手側が遊技盤17側から嵌め込まれている。保持突起239は外レール112から遊技球の半径rと略同じ又はそれ以上離れた位置で受け部237の開放端側の略中央に配置され、緩衝部材214に形成された通孔240に挿通されている。
取り付け台231は遊技盤17側が開放状であり、この取り付け台231に取り付けられた緩衝部材214は、遊技盤17の前面に当接している。従って、緩衝部材214は、取り付け台231の前覆い部238と遊技盤17とにより前後両側から挟まれた状態で取り付け台231に取り付けられている。なお、緩衝部材214は前覆い部238と遊技盤17との間で前後に遊動しない程度に保持すれば十分である。
遊技に際して右打ち通路127に遊技球を集中させる場合には、左打ち通路126に遊技球を集中させる左打ち時とは異なり、発射ハンドル74の回動量を大にして発射手段18により遊技球を強く打撃しながら遊技領域41へと打ち込む。遊技領域41内に打ち込まれた遊技球は、外レール112に沿ってセンターケース119の上側を通過して右打ち通路127側へと飛行した後、緩衝部材214の球衝突部236に衝突してから、右打ち通路127内を下方へと流下する。
遊技球が緩衝部材214の球衝突部236に衝突すると、緩衝部材214が弾性変形して遊技球の衝撃力を吸収し緩和することができる。即ち、遊技球が球衝突部236に対してX236矢示方向に衝突した場合、球衝突部236に対して直角方向に衝撃力Fが加わる。この衝撃力Fは緩衝部材214を受け部237側へと押圧する力F1と、緩衝部材214を外レール112側へと押圧する力F2とに分解でき、緩衝部材214に遊技球が衝突した際の衝撃力Fの内、その一部の力F1を受け部237が、力F2を外レール112が夫々分担することとなる。
このように遊技球が緩衝部材214に衝突したときの衝撃の一部を外レール112側で受け持つことにより、緩衝部材214を介して取り付け台231の受け部237側に加わる衝撃力を大幅に軽減できるため、取り付け台231の受け部237側でその衝撃の全てに抗する場合に比較して緩衝部材214の劣化を少なくできると共に、取り付け台231の受け部237等の損傷を防止することができる。
また緩衝部材214に遊技球が衝突した際に、力F2によって緩衝部材214が外レール112側へと押圧されるが、緩衝部材214が外レール112に対して押圧する部位は終端側衝撃吸収部226に対応しており、この終端側衝撃吸収部226で外レール112が外側へと弾性変形するので、その弾性変形により緩衝部材214に加わる衝撃を緩和することができる。そのために遊技球が衝突した際の緩衝部材214自体の負担を軽減することができる。
更に保持突起239は外レール112から遊技球の半径rと略同じ又はそれ以上離れた位置に配置されているため、保持突起239により緩衝部材214を仮止めしているにも拘わらず、遊技球が球衝突部236に衝突した際に、その遊技球の衝撃力により、緩衝部材214が保持突起239廻りに外レール112側へと回動し押圧する分力が発生し易くなり、外レール112による衝撃の緩和効果を増大させることができる。
取り付け台231では、本体部234の一部を受け部237に嵌め込んだ状態で緩衝部材214を前覆い部238に当接させて、その緩衝部材214に挿通する保持突起239により仮止め状態に保持しているため、第1外周部材116の取り付け台231に緩衝部材214を容易に仮止めすることができる。また第1外周部材116を遊技盤17に装着した後は、その緩衝部材214は取り付け台231の前覆い部238と遊技盤17とにより前後両側から挟まれているので、緩衝部材214を所定位置に確実に保持することができる。
内レール111は透明な合成樹脂材料等により正面視円弧状に金型成型された樹脂製であって、図24、図43に示すように、遊技盤17から前側へと突出する前側部分よりも遊技盤17に近い後側部分の肉厚が大に構成されており、この内レール111の後端側には、この後端側を外周部245と内周部246とに分ける溝部247がレール長手方向に形成されている。
即ち、内レール111は、図24、図43に示すように、遊技盤17から起立し且つ前側よりも遊技盤17側の肉厚が大に構成された起立壁248と、この起立壁248の後端側の外周から内外方向の外側に突出してレール長手方向に設けられた突条部249と、起立壁248の後端側から遊技盤17側へと後方に突出するレール長手方向に一つ又は複数の位置決め突起140,141とを備えている。
起立壁248の内外周面は、内周面248aの前端側が外周面248b側に傾斜し、外周面248bの前側が内周面248a側に傾斜しており、内周面248aの傾斜角度が外周面248b側の傾斜角度よりも大である。なお、外周面248bは遊技盤17に対して略垂直にしてもよい。また外周面248bの傾斜角度は、内周面248aの傾斜角度よりも大にしてもよい。その場合、内周面248aは遊技盤17に対して略垂直にしてもよい。
起立壁248のレール長手方向の両端には、球受入れ部113側の取り付け部139と、球打ち込み部114側の取り付け部138とがあり、その各取り付け部138,139が位置決め突起140,141と取り付けネジ142,143とにより遊技盤17に位置決め状態に固定されている。
起立壁248の取り付け部139側は、第2外周部材117の球受入れ部113側と連続するように徐々に厚肉状に構成され、また取り付け部138側も戻り球防止手段115側へと徐々に厚肉状に構成されている。なお、起立壁248は、両取り付け部138,139間でレール長手方向に略同一の肉厚でもよい。
突条部249は起立壁248の後端側を補強するためのものであって、案内通路110内でファール球が発生した場合にも、その遊技球と干渉しないように遊技盤17の前面から遊技球の半径r未満の位置で起立壁248の外周側に配置されており、この突条部249とその前側の起立壁248の外周面との間は円弧状に形成されている。
溝部247は図24、図43に示すようにV状、台形状等の後広がり状であって、その深さは遊技球の半径r未満となっている。そのため溶融状態の合成樹脂材料を成型金型内に充填して内レール111を金型成型する場合、内レール111は起立壁248の外周側に突条部249があり、遊技盤17に近い後端側の肉厚が大であるにも拘わらず、その溝部247によって内レール111の後端側の内周部246側、外周部245側の肉厚を薄くできるので、合成樹脂材料の硬化時に発生し易い成型歪みを防止できる利点がある。
溝部247はレール長手方向に複数に分割されており、そのレール長手方向に隣り合う溝部247間には、外周部245と内周部246とを一体に連結する長連結部250、短連結部251等の連結部が配置されている。従って、内レール111のレール長手方向の全体にわたって1つの溝部247を設ける場合には、突条部249と反対側の外周部245又は内周部246の剛性が低下することになり、突条部249を設けたことの意義がなくなるが、溝部247の中間部分に連結部250,251を設けることによって、内レール111の剛性の低下を防止することができる。
長連結部250はレール長手方向の長さが長く、これに対して短連結部251はレール長手方向の長さが短くなっている。長連結部250は両端の取り付け部138,139間に2つ(複数)設けられている。短連結部251は、取り付け部138,139と長連結部250との間に1つ設けられ、また中間の両長連結部250間に2つ設けられている。なお、長連結部250、短連結部251の数は、1以上であればよい。
長連結部250には、図24、図29に示すように、遊技盤17側へと後側に突出する突起部145と、この突起部145の両側に配置され且つ遊技盤17の前面に当接する突部252とが設けられている。突起部145は遊技盤17に凹入状又は貫通状に形成された挿入孔(位置決め孔)253内に僅かの遊びを介して挿入されている。
内レール111を遊技盤17に装着する場合には、各取り付け部138,139の位置決め突起140,141を遊技盤17の位置決め孔140a,141aに挿入して位置決めすると共に、中間の突起部145を挿入孔253に遊びを介して挿入する。そして、内レール111を所定の取り付け位置に位置決めした後、その両端の各取り付け部138,139を取り付けネジ142,143等により遊技盤17に固定すればよい。従って、このような構成の内レール111を採用すれば、内レール111を所定の取り付け位置に容易且つ確実に装着することができる。
また内レール111の両端の取り付け部138,139を取り付けネジ142,143で遊技盤17に固定しているにも拘わらず、取り付け部138,139間の中間部分では、突起部145を挿入孔253に遊びw3を介して挿入しているため、案内通路110側又は遊技領域41側から内レール111に遊技球が衝突するようなことがあっても、その遊びw3の範囲内で内レール111の中間部分がレール板厚方向に弾性変形して、遊技球の衝突時に内レール111に加わる衝撃を吸収し緩和することができる。
更に突起部145と挿入孔253との間に遊びw3を設けることにより、遊技球が突起部145の近傍で内レール111に衝突した場合にも、その遊びw3により内レール111に対する衝撃を緩和できるため、突起部145の起立壁248側の付け根部分に亀裂が入る等の問題が生じることもない。突起部145と挿入孔253との間の遊び量は、極僅かでも一定の衝撃吸収効果がある。
取り付け部138,139及び突部252は、起立壁248の後端面248cよりも遊技盤17側に僅かに突出しており、内レール111を遊技盤17の前面に装着したときに、取り付け部138,139及び突部252が遊技盤17の前面に当接して、取り付け部138,139及び突部252の相互間では、起立壁248の後端面248cが遊技盤17の前面から突出高さh252(図29参照)だけ浮き上がっている。
従って、内レール111と遊技盤17との間には、取り付け部138,139及び突部252の突出高さh252に相当する微少な隙間s252(=h252)ができるので、遊技球の衝突時の弾性変形により内レール111が遊技盤17の前面に沿ってレール板厚方向に振動するようなことがあっても、遊技盤17の前面に内レール111の擦過痕が生じるようなことはない。
内レール111の突部252は、図24に示すように、内レール111の後端面248cのレール板厚方向の寸法よりも小であり、突部252と内レール111の後端面248cの両端縁との間隔w1,w2は、突起部145と挿入孔253との遊び量w3以上となっている。なお、突起部145は挿入孔253内に圧入、その他により密嵌状に挿入してもよい。
内レール111を遊技盤17に装着する場合、内レール111の両端の取り付け部138,139を位置決め突起140,141と取り付けネジ142,143とで固定し、また中間部分に突起部145等を設けずに、その中間の一つ又は複数の取り付け部を取り付けネジ、位置決め突起等の固定具により遊技盤17に対して固定状に取り付けることも可能である。
この場合には内レール111に遊技球が衝突しても、その衝撃によって内レール111がレール板厚方向に弾性変形し難くなるため、起立壁248の後端面を遊技盤17の前面に当接させても、内レール111が遊技盤17の前面を擦って摩耗する等の問題が生じることはない。
戻り球防止手段115は、内レール111の上端の球打ち込み部114側に配置されている。この戻り球防止手段115は、図4、図25、図26に示すように、内レール111の上端側に前後方向の支軸260により回動自在に枢支された戻り球防止片261と、この戻り球防止片261を戻り球阻止位置に付勢する付勢手段262とを備えている。
戻り球防止片261は、内レール111の取り付け部138と前側の押え部材263との間に配置されている。この戻り球防止片261は下部側に支持用基部264を有し、その支持用基部264が支軸260により枢支され、また支軸260の下側に付勢手段262用の重錘265が設けられている。支軸260は取り付け部138の位置決め突起140と押え部材263とに跨がって挿通されている。
なお、取り付け部138の位置決め突起140は、遊技盤17の位置決め孔140aに挿入されているので、その位置決め突起140に支軸260を挿通することにより、支軸260の取り付け部138に対する挿通量を長くすることができる。そのため支軸260の取り付け部138に対する挿通量を十分に確保しながらも、取り付け部138と押え部材263との間隔を大にでき、支軸260により戻り球防止片261を安定的に支持することができる。
取り付け部138には、遊技領域41内に打ち込まれた遊技球が戻り球防止片261の支持用基部264に衝突しないように、その支持用基部264を遊技領域41側から覆う保護壁267が設けられている。この保護壁267は内レール111の起立壁248の上端側に一体に連結されており、その両者間には押え部材263用の取り付けボス268が設けられている。
押え部材263は、戻り球防止片261の支持用基部264及び保護壁267を前側から覆う形状であり、取り付けネジ269により取り付けボス268に前側から固定されている。保護壁267には、支持用基部264が当接して戻り球防止片261を戻り球阻止位置に規制するストッパ部270が設けられている。
戻り球防止片261は、通常時には付勢手段262の重錘265の付勢により、支持用基部264がストッパ部270に当接して案内通路110の球打ち込み部114内に下側から突出する戻り球阻止位置にある。そのため遊技領域41内に打ち込まれた遊技球が、遊技領域41内のセンターケース119、その他に衝突して球打ち込み部114側に衝突するようなことがあっても、その遊技球は戻り球防止片261に当って遊技領域41の左打ち通路126へと流下するだけであり、案内通路110側への遊技球の戻りを防止することができる。
発射手段18により発射されて案内通路110内を打ち込み方向に移動する遊技球が戻り球防止片261に衝突すると、この戻り球防止片261が重錘265の重みに抗して支軸260廻りに時計方向に回動して遊技球の通過を許容するため、遊技球を遊技領域41へと打ち込むことができる。なお、遊技球が通過すれば、重錘265の付勢により戻り球防止片261が支軸260廻りに反時計方向に回動して戻り球阻止位置に復帰する。
右打ち通路127は、図4、図44に示すように、緩衝部材214の下側位置と遊技領域41が最大左右幅となる上下略中央位置よりも上側に離れた位置との間に配置されており、この右打ち通路127に流下速度制限手段275が設けられている。
即ち、右打ち通路127は、図44〜図47に示すように、センターケース119と第1、第2外周部材116,117との間に円弧状に設けられており、センターケース119の外周側に配置された内周通路壁276と、第1、第2外周部材116,117の内周に近接して配置された外周通路壁277と、内周通路壁276と外周通路壁277との後端を連結し且つ遊技盤17の前面に当接する後通路壁278とを有する。内周通路壁276と外周通路壁277は、左右に略等間隔に配置されている。
流下速度制限手段275は右打ち通路127内で遊技球の流下速度を制限するためのもので、内周通路壁276の外周面に周方向に所定間隔を置いて配置された前後方向の内突条部279と、外周通路壁277の内周面に周方向に所定間隔を置いて配置された前後方向の外突条部280とを上下方向に交互に備えている。内突条部279、外突条部280は1/2〜1/4程度の截頭半円錐状であって、内外周通路壁276,277の前後幅と略同一長さで前後方向に設けられており、その後端側の突出高さh10、上下幅w10が前端側の突出高さh20、上下幅w20よりも大であり、後端側から前端側へと突出高さ、上下幅が徐々に小さくなっている。
従って、右打ち通路127の横断平面視での内周通路壁276、外周通路壁277、内突条部279及び外突条部280の相対関係を見た場合、図47に示すように、内周通路壁276と外周通路壁277は左右に略平行であるのに対して、1/2〜1/4程度の截頭半円錐状の内突条部279、外突条部280は、その突出端間の間隔が前広がり状になっている。
このような構成の流下速度制限手段275では、右打ち通路127を流下する遊技球は、内周通路壁276の内突条部279と、外周通路壁277の外突条部280とに交互に衝突しながら順次流下するので、その内突条部279と外突条部280とによって遊技球の流下速度を制限することができる。従って、一般的には右打ち通路127側へ遊技球を集中させる場合には、左打ち通路126の場合と異なって速い速度で遊技球が発射されるが、狭い右打ち通路127内を通過するときに、その流下速度を十分に制限することができる。
また内外周通路壁276,277の内外突条部279,280は、その後端側の突出高さ、上下幅が最大であり、その後端側から前端側へと突出高さ、上下幅が徐々に低くなっているので、内外突条部279,280に衝突を繰り返しながら流下する間に、その内外突条部279,280によって遊技球に対して前側のガラスユニット43側への力を与えることができる。そのため右打ち通路127内を流下する遊技球に対して複雑な運動の速度制限作用を与えることができる。
特に右打ち通路127は遊技領域41の略上下中央位置よりも上側に位置しており、内周通路壁276が上向き凸円弧状であり、この内周通路壁276に複数の截頭半円錐状の内突条部279が通路長手方向に所定の間隔で配置されているため、遊技球が内突条部279に衝突する毎にガラスユニット43側への力を与えることができる。そして、この内周通路壁276に対して所定の間隔で円弧状に対向する外周通路壁277にも、複数の截頭半円錐状の外突条部280が内突条部279と交互にあるため、遊技球が外突条部280に衝突する毎に同様にガラスユニット43側への力を与えることができる。
更に内外周通路壁276,277の内外突条部279,280は、内外周通路壁276,277を連結する後通路壁278側の突出高さ、突出幅が最大であり、前側になるに伴って突出高さ、突出幅が小さくなっているので、内外突条部279,280を含む内外周通路壁276,277、後通路壁278がセンターケース119と一体であるにも拘わらず容易に成型することができる。
遊技領域41の内、右打ち通路127の下端から下部レール188までの範囲が実質的に遊技に供される右領域部41aとなっている。この右領域部41aは、図4に示すように、センターケース119と第2外周部材117の側部レール187との間に上下方向に長く設けられている。右領域部41aの上部側には、右打ち通路127の下側近傍に球案内手段290が、この球案内手段290の下側近傍に普通図柄始動手段131が夫々設けられ、また右領域部41aの下部側に大入賞手段132が設けられている。
球案内手段290は、遊技領域41の上下方向の略中央位置よりも上側で右打ち通路127の下側近傍に配置されており、右打ち通路127の下端から流下する遊技球を受けて普通図柄始動手段131側に案内するようになっている。
この球案内手段290は、図44〜図47に示すように、後側が開放する箱状の突出部291と、この突出部291の上面に設けられた球案内部292と、突出部291の上下両側に設けられた取り付け部293とを有し、突出部291の開口縁及び取り付け部293が遊技盤17の前面に当接して、その取り付け部293が取り付けネジ294により遊技盤17の前面に取り付けられている。
球案内部292を含む突出部291は、右打ち通路127からの遊技球の衝撃に耐え得るように取り付け部293に比較して十分な厚さを有する。球案内部292は平面視略矩形状であって、右打ち通路127から流下した遊技球をセンターケース119側へと左右方向の中央側に案内すべく、所定の傾斜角度α292でセンターケース119側へと左右方向に傾斜するとともに、その傾斜角度α292未満の傾斜角度β292で前下がりに傾斜している。この球案内部292の前下がりの傾斜角度β292は、球案内部292が前側のガラス板76から遊技球の半径rと略同程度離れた部位P1と、取り付け部293から遊技球の半径rと略同程度離れた部位P2との間の案内領域Sで遊技球を左右方向に案内可能な角度である。
突出部291は正面視五角形状であるが、その球案内部292が傾斜角度β292で前下りに傾斜するだけでなく、他の外周部も前側が中央寄りに傾斜状になっている。そのため球案内部292は後端側の左右長さに対して前端側の左右長さが短くなっており、上流端縁292a、下流端縁292bは、平面視において遊技盤17に直角な線分に対して傾斜角度γで内向きに傾斜した状態になっている。
右打ち通路127を通過した遊技球は、所定の慣性力を持ったままで球案内手段290の球案内部292上に落下し、その球案内部292の傾斜に沿って案内されて行く。このとき球案内部292が傾斜角度α292,β292で傾斜した状態にあるため、球案内部292上の遊技球は、図48に示すように、その傾斜角度α292による力X1と、傾斜角度β292による力X2との合成力X12を受けながら案内されることになる。
従って、遊技球は、右打ち通路127内で流下速度制限手段275の内外突条部279,280により複雑な速度制限作用を受けながら、不規則な慣性力を持った状態で球案内手段290の球案内部292上に落下するにも拘らず、その落下後の球案内部292の傾斜角度α292、β292により、落下後の遊技球の安定化を図ることができる。勿論、遊技球は球案内部292上に流下した時点で所定の慣性力を持っているため、合成力X12の影響を受けながらも案内領域Sの幅内で案内方向(左方向)に自由に移動可能である。
また球案内部292の下流端縁292bは、平面視において遊技盤17に直角な線分に対して傾斜角度γで内向きに傾斜しているため、球案内部292の下流端縁292bから離れるときにも、下流端縁292b側の傾斜角度γにより、遊技球に対してガラス板76側への慣性力を付与することができる。
更に突出部291は球案内部292が傾斜角度β292で前下りに傾斜するだけでなく、他の外周面も前側が中央寄りに傾斜状になっているため、金型成型により容易に成型することが可能である。
このような構成の球案内手段290は、次の通り要約することができる。即ち、球案内手段290は、遊技盤17の前面に当接する取り付け部293と、この取り付け部293から前側に突出する球案内部292とを有し、遊技領域41内を流下する遊技球を球案内部292により、遊技盤17に沿って左右方向に案内する。球案内部292は、この球案内部292の左右方向の傾斜角度α292未満の傾斜角度β292で前下がりに傾斜しており、球案内部292が遊技領域41の前側のガラス板76から遊技球の半径rと略同程度離れた部位P1と、取り付け部293から遊技球の半径rと略同程度離れた部位P2との間で遊技球を左右方向に案内可能な角度である。球案内部292は、取り付け部293側の左右方向の長さよりもガラス板76側の左右方向の長さが短くなっている。球案内部292は、上手側と下手側との傾斜角度β292が略同じであるが、上手側又は下手側の傾斜角度を下手側又は上手側よりも大にしてもよい。
図49、図50は本発明の第2の実施形態を例示する。緩衝部材214は上下方向に長い縦長矩形状であって、取り付け台231の受け部237に当接する当接面295と、この当接面295と反対側の球衝突部236とが略平行な平坦状に形成され、その当接面295が上下方向に平坦状の受け部237に当接した状態で、前覆い部238から遊技盤17側に突出する長さの異なる長保持突起296と短保持突起297との2本により保持されている。緩衝部材214には、2本の保持突起296,297に対応して2個の通孔298,299が形成されている。
遊技球が緩衝部材214の球衝突部236に対して衝突する際の衝撃は、外レール112に近い上部側が外レール112から遠い下部側よりも大である。そのため衝撃の大きい上側に対応して短保持突起297が配置され、衝撃の小さい下側に対応して長保持突起296が配置されている。長保持突起296は、球衝突部236に遊技球が衝突する範囲の略全長に跨がる前後方向の長さを有し、短保持突起297は球衝突部236に遊技球が衝突する範囲から外れた位置に対応する長さ、又は遊技球が衝突する範囲の内の前側の一部に対応する長さである。
従って、緩衝部材214の下部側を長保持突起296により取り付け台231に確実に保持し、緩衝部材214の上部側の外レール112の長手方向の移動を短保持突起297により受け止めることができる。
また緩衝部材214の上部側には、遊技球の衝突領域に対応して短保持突起297の先端側に中空状の通孔299の余剰部分があり、この通孔299の余剰部分により中空部が形成されるため、緩衝部材214の上部側が下部側に比較して弾性変形し易くなり、球衝突部236の上部側に大きな衝撃力が加わる場合にも、その衝撃を十分に吸収し緩和することができる。
更に通孔299に挿通する短保持突起297の先端側の余剰部分を利用して衝撃吸収用の中空部を構成しているため、専用の中空部を設ける場合に比較して容易に製作することが可能であり、容易且つ安価に実施できる利点がある。
なお、この実施形態でも、球衝突部236側に遊技球が衝突した場合には、緩衝部材214の上部側は、その弾性変形により外レール112側へと押圧する。この実施形態では、外レール112が内周壁175に当接しており、第1の実施形態の終端側衝撃吸収部226に相当するものがないが、第1の実施形態と同様に構成してもよい。
外レール112は終端側にU字状の弾性変形部212を有し、その弾性変形部212の終端側が第1外周部材116の終端側収容部210内に突出する被当接部300に当接されている。外レール112は弾性変形部212よりも終端側に逆U字状に屈曲する屈曲部301があり、その屈曲部301内に被当接部300が配置されている。他の構成は、第1の実施形態と略同様である。
図51は本発明の第3の実施形態を例示する。緩衝部材214は、外レール112のレール長手方向に長く構成されている。第1外周部材116の取り付け台231には、コ字状の第1受け部303と、その下側の平坦状の第2受け部304とを備え、緩衝部材214の突部305が第1受け部303に入り、平坦部306が第2受け部304に当接する。保持突起239は、第1受け部303の上手側近傍に配置されている。
緩衝部材214は保持突起239から球衝突部236までの長さが保持突起239から第1受け部303までの長さよりも大であり、また遊技球が球衝突部236に衝突したときに、緩衝部材214が外レール112側に弾性変形し易くなるように、保持突起239の位置、球衝突部236の角度が選択し決定されている。
外レール112の終端側当接部209は、第1外周部材116の終端側被当接部211に対してレール長手方向に当接するが、その第1外周部材116の終端側被当接部211は、外レール112の終端側当接部209に遊技領域41側への分力が生じる角度となっている。そのため外レール112の終端側当接部209と弾性変形部212との間に外レール112を規制する規制手段218があるが、外レール112は規制手段218を構成する外側規制部219と内側規制部220との内、内側規制部220に当接している。
従って、外レール112は、規制手段218を構成する外側規制部219と内側規制部220との両者に当接するだけでなく、その外側規制部219と内側規制部220との何れか一方に当接してもよい。
また外レール112の終端側当接部209が第1外周部材116の終端側被当接部211で一定位置に当接する場合には、規制手段218は外側規制部219と内側規制部220とが共に所定の間隔を置いて外レール112と対向するようにしてもよい。
なお、外レール112は内周壁175に当接しているが、他の構成は、第1の実施形態と略同様である。
図52は本発明の第4の実施形態を例示する。第1外周部材116の取り付け台231には、第1受け部308と第2受け部309とがV字状に設けられ、その第2受け部309から外レール112に沿って上手側に伸びる第3受け部310とを有する。保持突起239は取り付け台231の第1〜第3受け部308〜310の近傍に配置されている。
緩衝部材214には、第1、第2受け部308,309に当接する第1、第2当接部311,312がV字状に形成され、また第3受け部310に当接する第3当接部313が第3受け部310と平行に形成されている。緩衝部材214には、遊技球の衝突方向に対して傾斜状に形成された球衝突部236と、第3受け部310の上手側近傍で外レール112側に突出して当接する突出部314とが設けられている。
この緩衝部材214においても、球衝突部236の上部側に遊技球が衝突した場合には、緩衝部材214の上部側が遊技球の衝撃により圧縮されて外レール112、第3受け部310側に弾性変形し外レール112、第3受け部310側に圧接するため、緩衝部材214及び外レール112により遊技球の衝撃に抗することができる。
図53、図54は本発明の第5の実施形態を例示する。第1外周部材116の取り付け台231には、第1受け部308と第2受け部309とが鈍角状に設けられている。保持突起239は取り付け台231の第1、第2受け部308,309の近傍に配置されている。
緩衝部材214には、第1、第2受け部308,309に当接する第1、第2当接部311,312が鈍角状に形成されている。また緩衝部材214は、外レール112に対して鋭角状に傾斜する球衝突部236を有し、その球衝突部236に対して反対側が外レール112に当接している。この緩衝部材214においても、球衝突部236に遊技球が衝突した場合には、緩衝部材214が遊技球の衝撃により圧縮されて外レール112側に圧接するため、緩衝部材214及び外レール112により遊技球の衝撃に抗することができる。なお、アース部材315の外レール112と接触する接触部315aは適度な弾性を有する。他の構成は、第1、第2の実施形態と略同様である。
第1外周部材116の終端側収容部210内には、外レール112に接触するアース部材315が設けられている。アース部材315は規制手段218の外側規制部219と終端側被当接部211との間で内側規制部220と反対側に配置され、第1外周部材116の取り付け部316にネジ317によりアース線318と共に固定されている。
このように終端側収容部210内にアース部材315を設けて、このアース部材315を介して外レール112をアースするようにしてもよい。アース部材315を規制手段218の外側規制部219と終端側被当接部211との間で内側規制部220と反対側に配置することにより、外レール112をアース部材315に確実に接触させることができる。
図55〜図58は本発明の第6の実施形態を例示する。図55に示すように、前枠3の遊技盤装着部15の裏側には枠側ジョイント部320が、遊技盤17の裏側部材322には盤側ジョイント部321が夫々設けられており、遊技盤17をヒンジ側端部17aの回動中心廻りに回動させて遊技盤装着部15に着脱する際に、盤側ジョイント部321の盤側コネクタ323が枠側ジョイント部320の枠側コネクタ324に対して盤側コネクタ323の回動円の接線方向に着脱するようになっている。
裏側部材322は遊技盤17の裏側に突出する大入賞手段132等の裏側部分を覆う裏カバー等により構成されている。盤側コネクタ323、枠側コネクタ324は上下方向に長い縦長状に構成され、ヒンジ5,6とは反対側の端部に左右方向に所定の間隔をおいて複数設けられている。枠側コネクタ324と盤側コネクタ323との少なくとも一方は、各ジョイント部320,321に対してフローティング可能に設けられている。例えば、盤側コネクタ323は、裏側部材322に固定された盤側ジョイント部321の基板323aに対して上下方向、左右方向にフローティング可能である。
遊技盤装着部15のヒンジ5,6側には、後壁部24の前側に上下一対の係合部26が配置されている。この一対の係合部26は、遊技盤17の前面の略円形状の遊技領域41の略中央部分から上下に外れた位置、即ち遊技領域41の上下両端側に対応して配置されている。
第1外周部材116は、図55−1に示すように、ヒンジ5,6側の左外周部分173と上外周部分174とを一体に備えた樹脂製であって、所定の高さを有し、遊技盤17から前面に突出して装着されている。
このような構成の第1外周部材116において、遊技領域41よりもヒンジ5,6側の左外周部分173は、図55−1、図56、図57に示すように、上下一対の係合部26間に対応する左外側縁173cが、遊技盤17の端縁に近接又は端縁と略一致する上下方向の直線状であり、この左外側縁173cに、遊技盤17の着脱時に遊技盤装着部15の左枠部20との干渉を避ける逃げ部(干渉回避部)326が設けられている。
なお、第1外周部材116の各係合部26の近傍から逃げ部326と反対側の上下両端側には切り欠き部116aが設けられており、この上下両端側は、遊技盤17のヒンジ5,6側の端部から離れた切り欠き状となっている。
逃げ部326は、遊技盤装着部15に対して遊技盤17を着脱する際に、遊技盤17のヒンジ側端部17aが後壁部24と係合部26との間に挿入されて遊技盤17が遊技盤装着部15に対して斜め方向になって係合部26に係合したときに、第1外周部材116の左外周部分173が左枠部20と干渉しないようにするためのもので、左外周部分173の前側外周に形成されている。この逃げ部326は、左外周部分173の前後中間の外周壁176から前面壁177へと内側に傾斜する傾斜面327により構成されている。
第1外周部材116の上下の係合部26間の左外周部分173には、外レール112が遊技盤17の端縁に最接近する部位に対応して狭幅部173bがあり、この狭幅部173bから上下両側に徐々に左右幅が広がる広幅部173aがあるが、狭幅部173bとその周辺に補強手段が設けられている。
左外周部分173は、上下の係合部26間に設けられた直線状の外周壁176と、この外周壁176の内側に配置された円弧状の内周壁175と、内外周壁175,176の前面側の前面壁177と、これら内外周壁175,176及び前面壁177を補強する補強リブ328とを備えている。狭幅部173b側とその周辺では、補強リブ328間の間隔を小さくして、その狭幅部173bを内側から補強する補強構造を採用している。
直線状の外周壁176は遊技盤17のヒンジ5,6側の端縁又は端縁近傍に配置されており、左外周部分173の後部側に設けられている。前面壁177は左外周部分173の前部側にあり、後部側の外周壁176よりも内側に配置されている。傾斜面327は外周壁176の前端から前面壁177へと内側に傾斜して配置されている。
遊技盤装着部15に遊技盤17を装着するに際しては、図58に示すように、遊技盤17を遊技盤装着部15に対して斜めにして遊技盤17のヒンジ側端部17aを遊技盤装着部15の後壁部24と係合部26との間に挿入した後、遊技盤17のヒンジ5,6と反対側を遊技盤装着部15へと17b矢示方向に押圧して、遊技盤17を係合部26との係合部分を支点(回動中心)としてその回動中心廻りに17b矢示方向(反時計方向)に回動させながら遊技盤装着部15内に押し込む。そして、盤側コネクタ323が枠側コネクタ324に接近すると、両者が接線方向に円滑に接続する。遊技盤17の押し込み後、固定手段28により遊技盤17を固定すればよい。遊技盤17を取り外す場合には、逆の手順で行う。
第1外周部材116のヒンジ側にある左外周部分173に逃げ部326を構成する傾斜面327を設けておけば、遊技盤17のヒンジ側端部17aを遊技盤装着部15内の後壁部24と係合部26との間に斜め方向に挿入した場合にも、その傾斜面327が左枠部20に近接するだけで、第1外周部材116の左外周部分173が左枠部20と直接干渉することはない。
従って、遊技盤17のヒンジ側端部17aを左枠部20の近傍まで挿入することができるため、遊技盤装着部15の係合部26の突出量を大にする必要がなく、遊技盤17を遊技盤装着部15に容易に装着することができ、また盤側コネクタ323と枠側コネクタ324とを円滑に接続することができる。
また逃げ部326を設けることにより、第1外周部材116の左外周部分173と左枠部20との干渉を防止できるので、第1外周部材116全体を遊技盤17のヒンジ5,6側に寄せて配置することが可能であり、遊技盤17の前面の遊技領域41を大型化することが可能である。
しかも、逃げ部326は第1外周部材116の左外周部分173に設けた傾斜面327により構成しているため、構造的にも簡単であり、容易に実施することができる。更に逃げ部326を構成する傾斜面327を第1外周部材116の左外周部分173に設ける場合、左外周部分173の狭幅部173bの強度が問題になるが、狭幅部173b及びその周辺部分の内部に補強リブ328を設けることにより、第1外周部材116の内周に外レール112があることと相俟って、第1外周部材116の左外周部分173に所定の強度を確保することができる。
図59〜図61は本発明の第7の実施形態を例示する。第1外周部材116の左外周部分173を補強するに当たっては、図59〜図61に示すように、狭幅部173bから上下両側の広幅部173a側の近傍又は上下両側の広幅部173aに跨がって上下方向に帯状金属板等の補強部材329を設けてもよい。
逃げ部326を構成する傾斜面327は、左外周部分173の前側外周にあり、その傾斜面327の後側に凹部330が形成され、その凹部330内に補強部材329が配置されている。凹部330には上下両側に取り付け部331が設けられ、この取り付け部331に補強部材329がネジ332により固定されている。上下の取り付け部331間には、内周壁175から補強部材329側に突出して当接する当接リブ333が設けられている。他の構成は各実施形態と略同様である。
このように金属製の補強部材329を設けて第1外周部材116の左外周部分173を補強してもよい。この場合には、左外周部分173の内外両側に金属製の外レール112と補強部材329とがあるため、左外周部分173を十分に補強することができる。また補強部材329は、逃げ部326の後側に凹部330を形成して、その凹部330内に配置しているので、その補強部材329が逃げ部326の機能を阻害するようなことはない。
なお、補強部材329は、狭幅部173bとその周辺部分に設ける他、第1外周部材116の左外側縁173cに沿って係合部26間の略全長に設けてもよい。
図62は本発明の第8の実施形態を例示する。第1外周部材116の左外周部分173を補強するに当たっては、図62に示すように、左外周部分173と内レール111とを連結壁335により連結して、これらを断面U字状に構成してもよい。連結壁335は案内通路110の球受入れ部113と球打ち込み部114との間の略全体に設けることが望ましい。外レール112は第1外周部材116の内周に設けられている。他の構成は各実施形態と略同様である。
このように球受入れ部113と球打ち込み部114との間で左外周部分173と内レール111とを連結壁335を介して断面U字状に連結することにより、第1外周部材116と内レール111との両者を補強することができる。また第1外周部材116と内レール111とが一体であるため、遊技盤17に対する装着も容易にできる。
図63、図64は本発明の第9の実施形態を例示する。第1外周部材116の左外周部分173の逃げ部326は、図63に示すように、左外周部分173の外周側を段違い状又は階段状に構成することも可能である。この実施形態では、左外周部分173の外周側の前後中間に段差部336が設けられ、その段差部336の内端側に、内周壁175に沿って前側に突出する突出部337があり、段差部336の外端側から後側に突出する外周壁176が設けられている。外周壁176は、遊技盤17の前端縁17cと突出部337の前端外側縁337cとを結ぶ線分上に外周面が位置するように傾斜している。他の構成は各実施形態と略同様である。
このように逃げ部326を段違い状又は階段状に構成した場合でも、遊技盤17のヒンジ側端部17aを遊技盤装着部15に対して斜め方向に挿入したときに、図64に示すように、第1外周部材116の左外周部分173と遊技盤装着部15の左枠部20との干渉を防止することができる。
従って、逃げ部326は、左外周部分173の外周側が、遊技盤17の前端縁17cと、この前端縁17cから内側に偏位する突出部337の前端外側縁337cとを結ぶ線分から外側に突出しない構造であれば、中間の段差部336を介して段違い状又は階段状に構成することも可能である。
なお、この実施形態では、遊技盤17の前端縁17cと、この前端縁17cから内側に偏位する突出部337の前端外側縁337cとを結ぶ線分を条件に、その線分内に段違い状又は階段状に逃げ部326を設けているが、遊技盤17を着脱する際に遊技盤装着部15の左枠部20と干渉しない範囲の傾斜線分であればよい。そのため傾斜線分の後端側は、左外周部分173の前後方向の中間位置でもよい。
図65、図66は本発明の第10の実施形態を例示する。この実施形態では、図65に示すように、遊技盤装着部15の左枠部(ヒンジ側枠部)20に装着部側逃げ部326aが、第1外周部材116の左外周部分(ヒンジ側部分)173に外周部材側逃げ部326bが夫々設けられ、これら装着部側逃げ部326aと外周部材側逃げ部326bとにより逃げ部326が構成されている。
外周部材側逃げ部326bは、係合部26間において第1外周部材116の左外周部分173の前端外周に設けられており、左外周部分173の前端外周を切除して傾斜状に構成されている。装着部側逃げ部326aは、少なくとも外周部材側逃げ部326bに対応して遊技盤装着部15の左枠部20に設けられている。この装着部側逃げ部326aは、遊技盤17よりも前側で外側へと凹入する凹部338を左枠部20に設けることにより構成されている。
なお、凹部338は遊技盤装着部15の左枠部20の前側部分に上下方向の略全体に設けてもよいし、外周部材側逃げ部326bに対応する部分にのみ設けてもよい。外枠2の左縦枠材12は板金材又は金属型材等により構成されている。他の構成は各実施形態と略同様である。
このように第1外周部材116に外周部材側逃げ部326bを、遊技盤装着部15に装着部側逃げ部326aを夫々設けた場合にも、図66に示すように、遊技盤17を遊技盤装着部15に対して傾斜状にしたときに、その第1外周部材116の左外周部分173と遊技盤装着部15の左枠部20との干渉を防止することができる。
また遊技盤装着部15に装着部側逃げ部326aを設けることにより、左外周部分173の前端側外周を僅かに切除する等によって、第1外周部材116に外周部材側逃げ部326bを構成することができる。そのため外周部材側逃げ部326bによる第1外周部材116の強度の低下を極力少なくすることができる。
図67、図68は本発明の第11の実施形態を例示する。この実施形態では、遊技盤装着部15の左枠部20と第1外周部材116の左外周部分(ヒンジ側部分)173との内、その遊技盤装着部15に装着部側逃げ部326aが設けられており、第1外周部材116には第10の実施形態の外周部材側逃げ部326bに相当するものはない。他の構成は各実施形態と略同様である。
このように遊技盤装着部15に装着部側逃げ部326aを設けた場合にも、遊技盤17を遊技盤装着部15に対して傾斜状にしたときに、図68に示すように、第1外周部材116の左外周部分173と遊技盤装着部15の左枠部20との干渉を防止することができる。従って、逃げ部326は、遊技盤装着部15と第1外周部材116との内、何れか一方に設けてもよいし、両方に設けてもよい。
図69〜図72は本発明の第12の実施形態を例示する。この実施形態の内レール111は、透明な合成樹脂材料等により正面視円弧状に金型成型された樹脂製であって、図69に示すように下部レール188と一体に構成されている。そして、この内レール111は、下部レール188側を含む背面側が当接面340となっており、その当接面340が遊技盤17の前面に当接して、両端側の取り付け部138,139の取り付けネジ142,143により遊技盤17の前面に固定され、中間が位置決め突起341,342により位置決めされている。
内レール111は、遊技盤17から前側へと突出する前側部分よりも遊技盤17に近い後側部分の肉厚が大に構成されており、その後端側の当接面340には、この当接面340を外周部245と内周部246とに分ける溝部247がレール長手方向に形成されている。
内レール111は、図69〜図72に示すように、遊技盤17から起立し且つ前側よりも遊技盤17側の肉厚が大に構成された起立壁248と、この起立壁248の後端側の外周から内外方向の外側に突出してレール長手方向に設けられた突条部249と、起立壁248の後端側から遊技盤17側へと後方に突出するレール長手方向に一つ又は複数の位置決め突起341,342とを備えている。当接面340は、起立壁248と突条部249とに跨がって形成されており、その当接面340側に外周部245と内周部246とに分ける溝部247がレール長手方向に設けられている。
起立壁248の両端には当接面340と面一状に取り付け部138,139があり、その取り付け部138,139が取り付けネジ142,143により遊技盤17に固定されている。突条部249は起立壁248を外周側から補強するためのものであって、遊技球と干渉しないように遊技盤17の前面から遊技球の半径r未満の位置で起立壁248の外周側に配置されている。
溝部247は、図71、72に示すようにV状、台形状等の後広がり状であって、その深さは遊技球の半径r未満となっている。溝部247は当接面340の内外幅方向の内、突条部249に近い外周寄りに配置されている。その内周部246は広幅であり、外周部245は内周部246よりも狭い狭幅となっている。従って、当接面340側に溝部247を設けることにより、内レール111の後部側の肉厚が大であるにも拘らず、溶融樹脂材料を使用して成型歪みの少ない内レール111を容易に製造することができる。
溝部247はレール長手方向に複数に分割されており、そのレール長手方向に隣り合う溝部247間には、外周部245と内周部246とを一体に連結する連結部343,344が設けられ、その各連結部343,344に位置決め突起341,342が設けられている。そのため内レール111の当接面340側を溝部247を介して内周部246と外周部245とに分けているにも拘わらず、内レール111の剛性の低下等を防止することができる。
位置決め突起341は大突起であり、位置決め突起342は小突起であって、その大小の位置決め突起341,342が交互に配置されている。大の位置決め突起341には肉厚調整穴341aが凹入状に形成されている。各位置決め突起341,342は対応する位置決め孔345,346に夫々遊嵌状又は密嵌状に挿入されている。
例えば、位置決め突起341を遊技盤17の大の位置決め孔345に密嵌状に挿入し、位置決め突起342を遊技盤17の小の位置決め孔346に遊嵌状に挿入した場合には、位置決め突起341、位置決め孔345に対応する部分では内レール111を略固定でき、また位置決め突起342、位置決め孔346に対応する部分では内レール111に遊びを持たせることができるので、位置決め突起342周辺の内レール111に内外方向の弾性を持たせて、遊技球が衝突したときの衝撃を内レール111の弾性変形により吸収することができる。
また位置決め突起341で内レール111を遊技盤17に対して固定状態に位置決めできるので、位置決め突起341の近傍で内レール111に遊技球が衝突した場合にも、その衝撃に対して十分に抗することができ、内レール111の不安定なグラツキ等を防止することができる。他の構成は各実施形態と略同様である。
図73〜図76は本発明の第13の実施形態を例示する。この実施形態の内レール111は、図73に示すように、両端の取り付け部138,139から中間部分を含む背面側の略全体が面一状の当接面340となっており、その当接面340が遊技盤17の前面に当接して、両端の取り付け部138,139が取り付けネジ142,143、位置決め突起140,141により遊技盤17の前面に固定され、また中間が位置決め孔345に挿入される位置決め突起341により位置決めされている。なお、内レール111は、起立壁248と突条部249とを有する。
位置決め突起341は、図74〜図76に示すように、内部に肉厚調整穴341aを有し且つ内レール111の起立壁248及び突条部249から後方に一体に突出する中空筒状である。この位置決め突起341の基部側外周には、当接面340から凹入する周溝347が形成されている。肉厚調整穴341aの深さは周溝347と同程度か、周溝347よりも若干深いか浅い程度である。他の構成は各実施形態と略同様である。
このように起立壁248、突条部249を有する内レール111の当接面340側に一体に位置決め突起341を設けるに当たって、その位置決め突起341の基部側外周に周溝347を設けることにより、位置決め突起341の基部側での内レール111の体積を小さくすることができ、内レール111の成型歪みの発生を防止することができる。
また位置決め突起341の基部側外周に周溝347を設けることによって、周溝347の深さ分だけ位置決め突起341の長さが大になるので、位置決め突起341の長さを実質的に長くできる。その結果、遊技球が起立壁248に衝突したときに位置決め突起341に加わる衝撃を軽減でき、位置決め突起341の付け根部分の剪断等を防止することができる。
更に透明樹脂板等の遊技盤17において、位置決め孔345の成形時にその口縁にバリ等が発生するようなことがあっても、位置決め突起341の基部側外周に周溝347を設けることにより、そのバリ等に関係なく内レール111の当接面340を確実に遊技盤17の前面に当接させることができ、内レール111の部分的な浮き上がりを防止することかできる。
図77〜図79は本発明の第14の実施形態を例示する。この実施形態の下部レール188は、図77〜図79に示すように、遊技領域41から流下するアウト球をアウト口134の前側へと左右方向に集める円弧状又は傾斜状のレール部188a,188bと、遊技盤17のアウト口134の前側でレール部188a,188bから下側へと凹入して形成された案内凹部189と、案内凹部189から後方に突出して遊技盤17のアウト口134の内周側に配置され且つ案内凹部189内の遊技球を遊技盤17の裏側へと誘導する横長樋状の誘導通路部190と、レール部188a,188bの上側で誘導通路部190の前端外周に鍔状に形成され且つ遊技盤17のアウト口134の周縁部分を前側から覆う前飾り部191とを一体に備えている。
レール部188a,188bの上面には、前飾り部191の前側にアウト球の接触を阻止する接触阻止部192a,192bと、接触阻止部192a,192bの前側へとアウト球を迂回させて案内凹部189へと案内する迂回部193a,193bが案内凹部189の左右両側に設けられている。
接触阻止部192a,192bは、迂回部193a,193bが前下り状に傾斜するのに対して、迂回部193a,193bの傾斜面から上側に緩やかに盛り上がる盛り上がり状に形成されている。そして、この接触阻止部192a,192bは、前飾り部191の左右方向の先端近傍又はその外方側近傍と案内凹部189の左右両側の前後中央部との間の平面視三角形状の範囲に設けられている。
なお、誘導通路部190の後端は遊技盤17から後方に突出しているが、遊技盤17の板厚内に収まるようにしてもよい。また案内凹部189は突条194を省略して平滑凹面状にしてもよい。また誘導通路部190も同様に平滑状にしてもよい。
このように接触阻止部192a,192bは、案内凹部189の左右両側に下部レール188の上面から上側へと盛り上がり状に形成した場合にも、その接触阻止部192a,192bによってアウト球の前飾り部191側への接触を阻止することができる。
案内凹部189の左右両側では、その案内凹部189の近傍の下部レール188の傾斜角度がα40と大であって、下部レール188上の遊技球がその前側に集中し易い上に、前飾り部191に近い後部側が一段と高く盛り上がる接触阻止部192a,192bとなり、その接触阻止部192a,192bの前側が迂回部193a,193bとなっている。
そのため左右両側から中央の案内凹部189へと移動するアウト球は、接触阻止部192a,192bによって前飾り部191の前面側への接触を阻止されることになり、ガラス板76により案内されながら下部レール188の前部側の迂回部193a,193bを経由して案内凹部189へと図78のX193矢示方向に移動する。
従って、アウト球が前飾り部191の前面に接触しなくなるか、接触する機会が少なくなるため、アウト球との接触による前飾り部191の前面側の擦過痕、汚れ等を防止することができる。
なお、下部レール188の上面は左右方向の全体が前下がり状に傾斜しているが、アウト口134の前側から左右両側の一定範囲に、例えば左右の接触阻止部192a,192bとその前側に位置する迂回部193a,193bとを設ければよい。他の構成は各実施形態と略同様である。
図80は本発明の第15の実施形態を例示する。下部レール188には、図80に示すように、レール部188a,188bの案内凹部189側近傍に接触阻止部192a,192bと迂回部193a,193bとが設けられている。接触阻止部192a,192bは、レール部188a,188bの迂回部193a,193bの後部側から前飾り部191側へと高く円弧状に反り上がる反り上がり状に形成されている。なお、接触阻止部192a,192bは、前飾り部191の左右両側に対応する範囲に設けられている。
このように迂回部193a,193bの後部側から前飾り部191側へと高く反り上がる形状の接触阻止部192a,192bを設けても、その接触阻止部192a,192bによってアウト球の前飾り部191側への接触を阻止することができる。従って、接触阻止部193a,193bは前飾り部191への遊技球の接触を阻止できるならば、その形状、構造は問題ではなく、任意の形状、構造を採用することが可能である。
図81〜図83は本発明の第16の実施形態を例示する。この大入賞手段132は、図81〜図83に示すように、遊技盤17の前側で入賞口ケース150に上向きに開口状に形成された入賞口151と、前後方向に出退して入賞口151の上側を開閉可能であり且つ入賞口151の上側に突出して入賞口151が閉状態のときに遊技球を左方向に案内可能な開閉部材152と、開閉部材152の右側に配置され且つ遊技球を左方向に案内可能な第1球案内通路153とを備え、第1球案内通路153には遊技球をジグザグ状に転動させるための突起160a〜160eが前後両側に設けられている。
なお、開閉部材152の左側には、第1の実施形態と同様に第2球案内通路(図示省略)が設けられている。
第1球案内通路153は、遊技盤17の前面に装着された取り付け板155の上端側の後通路壁155aと、この後通路壁155aの前側に所定の間隔をおいて略平行に配置された前板156の上端側の前通路壁156aと、前後通路壁155a,156a間に傾斜角度α157で左下がりの傾斜状に配置された底通路壁157とを備えている。
前通路壁156aには、開閉部材152の左右両側から入賞口151の左右両側を経て入賞口151の下側を取り囲む囲繞壁159が一体に設けられ、その囲繞壁159の上部側が第1球案内通路153の底通路壁157となっている。そのため底通路壁157は前通路壁156aと一体であり、後通路壁155aとは別体となっている。
底通路壁157は、図83に示すように、これと一体の前通路壁156a側の高さが高く、別体の後通路壁155a側の高さが低くなるように傾斜角度β157で後下りに傾斜しており、左右方向の同一位置ではその前後で高低差hがある。なお、底通路壁157は一体の前通路壁156a側の板厚を厚くし、別体の後通路壁155a側の板厚を薄くして、底通路壁157の前後の高低差hを確保している。
また、第1球案内通路153には、後通路壁155a、前通路壁156aに障害用の突起160a〜160eが設けられている。突起160a〜160eは、入賞口151の近傍の後通路壁155aに突起160eが位置するように、後通路壁155aと前通路壁156aとに左右方向に交互に配置されており、底通路壁157上に落下した遊技球が突起160a〜160eに交互に衝突しながら入賞口151側へとジグザグ状に移動するようになっている。
底通路壁157は、傾斜角度α157で左下りに傾斜し、且つ傾斜角度β157で後下りに傾斜しているため、遊技球が図82のa矢示方向、c矢示方向へと左前向きに移動する場合と、b矢示方向、d矢示方向へと左後向きに移動する場合とでは、遊技球が実際に移動する移動経路の勾配が異なったものとなる。
即ち、遊技球がa矢示方向、c矢示方向へと移動する場合の移動経路では、傾斜角度β157が傾斜角度α157に対して抑制的に作用して勾配が傾斜角度αよりも小となり、b矢示方向、d矢示方向へと移動する場合の移動経路では、傾斜角度α157に傾斜角度β157が加わって勾配が傾斜角度α157よりも大となる。
従って、a矢示方向、c矢示方向へと移動する場合と、b矢示方向、d矢示方向へと移動する場合の遊技球の移動速度を比較すると、b矢示方向、d矢示方向へと移動する場合の遊技球の移動速度が、a矢示方向、c矢示方向へと移動する場合の遊技球の移動速度よりも速くなる。
このような構成の第1球案内通路153を採用すれば、底通路壁157上に落下して入賞口151、開閉部材152側へと移動する遊技球は各突起160a〜160eに交互に衝突するため、移動速度を制限しながらジグザグ状に移動させることができる。そのため底通路壁157から開閉部材152上に移動した遊技球が開閉部材152上を通過する時間も長くなり、遊技球が開閉部材152を通過し終わるまでに開閉部材152が後退して、開閉部材152上を通過中の遊技球が入賞口151に入賞する可能性を大きくすることができる。
しかも、第1球案内通路153の底通路壁157が傾斜角度α157と傾斜角度β157とで二方向に傾斜しているため、遊技球がジグザグ状に移動するときの移動方向に応じてその移動速度を交互に変化させることができる。
従って、底通路壁157が傾斜角度α157で一方向に傾斜するだけであって、底通路壁157の前後両側の前通路壁156a、後通路壁155aに突起160a〜160eがなければ、底通路壁157上に落下した遊技球は、上流側から下流側へと所定の移動速度で一方向へと単純に移動するだけであるが、底通路壁157が傾斜角度α157と傾斜角度β157とで二方向に傾斜することと、底通路壁157の前後両側に左右方向に交互に突起160a〜160eを配置することによって、底通路壁157上での遊技球の移動に複雑な変化を持たせることができる。
なお、突起160a〜160eは左右方向に等間隔で配置しているが、図82に二点鎖線で示すように、移動速度の遅いa矢示方向、c矢示方向の先にある前通路壁156a側の突起160b,160dは上手側に配置する等、左右の突起160a〜160e間の間隔を変化させて配置することも可能である。
図84、図85は本発明の第17の実施形態を例示する。この大入賞手段132は、図84、図85に示すように、入賞口ケース150に上向き開口状に形成された入賞口151と、前後方向に出退して入賞口151の上側を開閉可能であり且つ入賞口151の上側に突出して入賞口151が閉状態のときに遊技球を左方向に案内可能な開閉部材152と、開閉部材152の左右両側に配置され且つ遊技球を左方向に案内可能な第1球案内通路153及び第2球案内通路154とを備えている。
第1球案内通路153には、前通路壁156aと、後通路壁155aと、底通路壁157と、前通路壁156aに設けられた突起160とが設けられている。第2球案内通路154には前通路壁156aと、後通路壁155aと、底通路壁158とが設けられている。
第1球案内通路153は、遊技盤17の前面に装着された取り付け板155側の後通路壁155aと、この後通路壁155aの前側に所定の間隔をおいて略平行に配置された前板156側の前通路壁156aと、前後通路壁155a,156a間に傾斜角度α157で左下がりの傾斜状に配置された底通路壁157とを備えている。後通路壁155aには、開閉部材152の左右両側から入賞口151の左右両側を経て入賞口151の下側を取り囲む囲繞壁159が一体に設けられている。
底通路壁157,158は、図85に示すように、これと一体の後通路壁155a側の高さが高く、別体の前通路壁156a側の高さが低くなるように傾斜角度β157で後下りに傾斜しており、左右方向の同一位置ではその前後で高低差hがある。底通路壁157,158は、一体の後通路壁155a側の板厚を厚くし、別体の前通路壁156a側の板厚を薄くして、底通路壁157,158の前後の高低差hを確保している。前通路壁156aには、第1球案内通路153の入賞口151側の端部に突起160が設けられている。
このように底通路壁157を後通路壁155aと一体に形成する場合には、底通路壁157は傾斜角度β157で前下りの傾斜状に設けてもよく、第1の実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
また底通路壁157は傾斜角度β157で前下りの傾斜状に設ける場合でも、第16の実施形態と同様に、後通路壁155a及び前通路壁156aに左右方向に交互に突起160a〜160eを設けてもよい。
図86〜図92は本発明の第18の実施形態を例示する。この前扉4は、図86に示すように、合成樹脂等の樹脂材料により一体成型された樹脂製扉枠350と、この樹脂製扉枠350を裏側から補強する板金製等の金属製扉枠39と、樹脂製扉枠350の前側に着脱自在に装着された前扉カバー40とを備えている。
樹脂製扉枠350は、視認窓42の左右両側に上下方向に配置された左縦枠部(ヒンジ側縦枠部)351及び右縦枠部(反ヒンジ側縦枠部)352と、視認窓42の上下両側に左右方向に配置され且つ左縦枠部351と右縦枠部352との上下両端を左右に連結する上横枠部353及び下横枠部354を備え、外周側には各枠部351〜354に跨がって周方向の略全周に化粧用の外周枠部355が設けられている。
前扉カバー40は、図86に示すように、樹脂製扉枠350の左縦枠部351、右縦枠部352、上横枠部353及び下横枠部354に対応して左側部カバー356、右側部カバー357、上部カバー358、下部ユニット359に別れている。左側部カバー356、右側部カバー357、上部カバー358、下部ユニット359は、樹脂製扉枠350の外周枠部355に対応する部分がその外周枠部355に前側から当接するように、左縦枠部351、右縦枠部352、上横枠部353及び下横枠部354に取り付けネジ等で固定されている。なお、前扉カバー40の構成は第1の実施形態と同様である。
金属製扉枠39は、図87に示すように、左右両側に上下方向に配置された左縦部材(ヒンジ側縦部材)44及び右縦部材(反ヒンジ側縦部材)45と、上下両側に左右方向に配置され且つ左縦部材44及び右縦部材45の上下両端を左右に連結する上横部材46及び下横部材47とを備え、この左右縦部材44,45及び上下横部材46,47を上下、左右の四隅の結合部UL,UR,LL,LRで結合して矩形状に構成されている。
四隅の結合部UL,UR,LL,LRには、図87〜図91に示すように、対応する各部材44〜47相互間に前後に重合する重合部48ul,48ur,49ll,49lrと被重合部50ul,50ur,51ll,51lrとが設けられており、その重合部48ul,48ur,49ll,49lrと被重合部50ul,50ur,51ll,51lrとがネジ(締結手段)52〜55により前後方向に締結されている。
上側の左右結合部UL,URには、図87〜図89に示すように、重合部48ul,48ur及び被重合部50ul,50urの他に、上横部材46と左右縦部材44,45とが左右方向(左右方向及び/又は上下方向)に当接する当接部56ul,56ur及び被当接部57ul,57urを備えている。また下側の左右結合部LL,LRの内、一方の左結合部LLは、重合部49ll及び被重合部51llの他に、下横部材47と左縦部材44とが左右方向(左右方向及び/又は上下方向)に当接する当接部58ll及び被当接部59llを備え、他方の右結合部LRは、重合部49lr及び被重合部51lrがあるが、下横部材47が右縦部材45に対して左右方向(左右方向及び/又は上下方向)に当接しない構成になっている。
上横部材46は板状であって、図87〜図89に示すように、下縁側がアーチ状になっている。この上横部材46の左右両側の左右結合部UL,URには、屈曲状に形成された当接部56ul,56urを介して左右方向の外側に突出する重合部48ul,48urが上下方向に複数設けられている。
そし、左右結合部UL,URにおいて、その当接部56ul,56urが左右縦部材44,45の被当接部57ul,57urに左右方向の内側から当接され、重合部48ul,48urが左右縦部材44,45の前面側の被重合部50ul,50urに対して重合されてネジ52,53により締結されている。
左右縦部材44,45は断面コ字状である。左縦部材44の上端側には、図88に示すように、内側に突出するように被重合部50ulが設けられ、その被重合部50ulの先端が被当接部57ulとなっている。右縦部材45の上端側には、前面に被重合部50urが設けられ、また内側が被当接部57urとなっている。
下横部材47は板状であって、その左結合部LL側には、図91に示すように、屈曲状に形成された当接部58llを介して左右方向の両側に突出する重合部49llが設けられている。当接部58llは左縦部材44の被当接部59llに内側から当接され、また当接部58llの両側の各重合部49llが左縦部材44の被重合部51llに重合されてネジ54により締結されている。なお、下横部材47の重合部49ll、左縦部材44の被重合部51ll等は上下幅が大になっている。
下横部材47の右結合部LR側には、屈曲部47aを介して左右方向の外側に突出する重合部49lrが設けられており、その屈曲部47aと右縦部材45の被重合部51lrとの間に所定の間隔が設けられ、重合部49lrが右縦部材45の前面側の被重合部51lrに重合されてネジ55により締結されている。
金属製扉枠39の左縦部材44、右縦部材45、上横部材46及び下横部材47は、ネジ52〜55により着脱自在に固定され、またネジ52〜55は各部材46,47の取り付け孔52a〜55aに上下及び左右方向の遊びを介して挿通されている。
金属製扉枠39の左縦部材44、右縦部材45、上横部材46及び下横部材47は、樹脂製扉枠350の左縦枠部351、右縦枠部352、上横枠部353及び下横枠部354に取り付けネジ351a〜354aにより着脱自在に固定されている。取り付けネジ351a〜354aは金属製扉枠39の各部材44〜47の取り付け孔351b〜354bに上下及び左右方向の遊びを介して挿通されている。
ガラスユニット43は、図90に示すように、所定の間隔を置いて配置された前後2枚のガラス板76と、このガラス板76を外周側から保持する保持部材77とを備え、樹脂製扉枠350の裏側において、下側の左右一対の係合手段78を介して下横部材47の受け部79上に載置され、上側が左右一対の締結手段80により締結されている。
係合手段78は、保持部材77に形成された係合突部81と、下横部材47の受け部79側に形成され且つ係合突部81が係合する係合凹部82とを有する。係合凹部82は受け部79と樹脂製扉枠350との間に形成され、上側から係合突部81が挿脱自在である。
前扉4の金属製扉枠39を製造するに際しては、第1の実施形態と同様に、適宜板金材を用いてプレス成型等により所定形状の左右縦部材44,45及び上下横部材46,47を作り、その左右縦部材44,45及び上下横部材46,47を上下、左右の四隅の結合部UL,UR,LL,LRで結合して矩形状に組み立てる。
この場合、上側の左右結合部UL,UR、下側の左結合部LLは、対応する部材44〜47同士の当接部56ul,56ur,58llを被当接部57ul,57ur,59llに対して左右方向に当接させた状態で、その重合部48ul,48ur,49llを被重合部50ul,50ur,51llに重合させてネジ52〜54により前後方向に締結する。また下側の右結合部LRは、その下横部材47の重合部49lrを右縦部材45の被重合部51lrに重合させてネジ55により前後方向に締結する。
これにより部材44〜47相互に製作誤差があっても、金属製扉枠39に必要な所定の強度を確保できる状態に各部材44〜47を組み立てることができる。
次に樹脂製扉枠350の裏側に金属製扉枠39を当接させて、金属製扉枠39を取り付けネジ351a〜354aにより樹脂製扉枠350に固定する。この場合、金属製扉枠39は、上側の左右結合部UL,UR、下側の左結合部LLでは、対応する部材44〜47同士を当接させた状態で締結し、下側の右結合部LRでは、当接せずに重合させた状態で締結しているにも拘わらず、部材44〜47相互の製作誤差によるバラツキが取り付けネジ351a〜354aと取り付け孔351b〜354bとの遊びの範囲内であれば、その取り付け孔351b〜354bに取り付けネジ351a〜354aを挿通して樹脂製扉枠350の各取り付け部に螺合し締結することができる。
従って、一体型の樹脂製扉枠350を使用する場合にも、左縦部材44、右縦部材45、上横部材46及び下横部材47を結合して構成された金属製扉枠39を補強用として装着することが可能である。
図93、図94は本発明の第19の実施形態を例示する。前扉カバー40の上部カバー358の左右中央側が前側に張り出す場合、その内部に配置される左右一対の上部スピーカ68は、図93に示すように平面視において前外向きに配置することがある。この上部スピーカ68はスピーカケース362内に収容され、そのスピーカケース362を介して金属製扉枠39の上横部材46又は樹脂製扉枠350の上横枠部353に固定されたスピーカ取り付け台363に装着されている。
上部カバー62は、上部スピーカ68に対応する音出し用の開口部93と、この開口部93を裏側から覆うスピーカカバー96とを備えている。スピーカカバー96はネット、多孔板等の金属板をプレス成型して構成された金属製であって、開口部93を裏側から塞ぐ球面状のカバー部99を有し、そのカバー部99の外周側の取り付け部102が上部カバー358の裏面側の取り付けボス92に取り付けネジ100により着脱自在に固定されている。
取り付け部102はアース線365の端子具と共に取り付けネジ100により共締めされている。上部スピーカ68にはそのスピーカフレーム366にもアース線367が接続されている。各アース線365,367の端子具は、左右の上部スピーカ68間で金属製扉枠39の上横部材46に固定された中継部材368に取り付けネジ369で固定されている。
中継部材368は樹脂製扉枠350の上横枠部353の開口370を経て上横部材46と接触した状態にあり、固定ネジ371により上横部材46に電気的に接続されている。上横部材46は適宜手段を介してアースされている。
このような構成を採用すれば、上横部材46を介して上部スピーカ68及びスピーカカバー96をアースできる。またスピーカカバー96用の取り付けボス94にアース線365の端子具を共締めしているので、構造的に簡素化することができる。
図95〜図97は本発明の第20の実施形態を例示する。外レール112を第1外周部材116の内周壁175に位置決めする幅方向位置決め手段202は、図95〜図97に示すように、外レール112の後端側を規制する後端側位置決め部373と、外レール112の前端側を規制する前端側位置決め部374とに分けて構成してもよい。なお、外レール112の後端と遊技盤17の前面との間に微少間隙を設けることが望ましい。
後端側位置決め部373は、外レール112の後端に形成された切り欠き部375と、第1外周部材116の内周壁175の後端側に形成され且つ外レール112の切り欠き部375にレール幅方向に係合する突起376とにより構成されている。切り欠き部375には突起376の両側にレール長手方向の隙間s373があり、始端側衝撃吸収部225で外レール112が内外方向に弾性変形して遊技球が衝突したときの衝撃を緩和すべく、切り欠き部375と突起376との隙間s373の範囲内で外レール112のレール長手方向の相対移動を許容するようになっている。後端側位置決め部373は、外レール112の長手方向の中央部よりも始端側衝撃吸収部225寄りに偏位して所定の間隔をおいて複数(2個又は3個)設けられている。
前端側位置決め部374は、外レール112の前端側を覆う覆い部222により構成されている。覆い部222は外レール112の前端に当接又は近接している。なお、覆い部222は、複数の後端側位置決め部373が配置されている配置領域Xから始端側及び終端側の両側に離れた位置に設けられ、この後端側位置決め部373の配置領域Xでは覆い部222が除去されている。
このように幅方向位置決め手段202は、後端側位置決め部373と前端側位置決め部374とにより構成することも可能であり、この場合にも外レール112を第1外周部材116に対してレール幅方向及びレール長手方向に位置決めしながら、外レール112の第1外周部材116に対する相対移動により、始端側衝撃吸収部225での衝撃吸収動作を許容することができる。また後端側位置決め部373の配置領域Xでは覆い部222がないので、第1外周部材116の内周壁175に外レール112を装着する際の作業も容易に行うことができる。
図98、図99は本発明の第21の実施形態を例示する。右打ち通路127には、図98、図99に示すように、流下速度制限手段275が設けられている。右打ち通路127は、センターケース119と第1、第2外周部材116,117との間に円弧状に設けられており、センターケース119の外周側に配置された上向き凸円弧状の内周通路壁276と、第1、第2外周部材116,117の内周に配置された外周通路壁277と、内周通路壁276の後端に一体に連結され且つ遊技盤17の前面に当接する後通路壁278とを有する。後通路壁278は外周通路壁277から分離している。なお、右打ち通路127の前側はガラス板76により閉じられている。
流下速度制限手段275は、右打ち通路127内での遊技球の流下速度を制限するためのもので、上向き凸円弧状の内周通路壁276に周方向に所定間隔を置いて配置された前後方向の内突条部279を備えている。内突条部279は1/2〜1/4程度の截頭半円錐状であって、内周通路壁276の前後幅と略同一長さで前後方向に設けられており、その後端側の突出高さh10、上下幅w10が前端側の突出高さh20、上下幅w20よりも大であり、後端側から前端側へと突出高さ、上下幅が徐々に小さくなっている。
右打ち通路127の内周通路壁276と外周通路壁277との間隔は、遊技球が一方の内周通路壁276又は外周通路壁277に接触したときに、他方の外周通路壁277又は内周通路壁276と遊技球との隙間が、遊技球の半径rと略同じ又は半径r未満となる程度が望ましい。また内突条部279と外周通路壁277との間隔は、遊技球が一方に接触したときに遊技球と他方との隙間が遊技球の半径r未満となる程度が望ましい。
このように流下速度制限手段275では、上向き凸円弧状の内周通路壁276に内突条部279を設けたものでもよい。右打ち通路127内の遊技球は、内周通路壁276と外周通路壁277とに衝突しながら下方へと流下するが、内周通路壁276が上向き凸円弧状であるため、例えば図98に示すように、最上位の内突条部279に衝突して弾かれた遊技球は、外周通路壁277に衝突した後に次の内突条部279に衝突する等、内周通路壁276上の内突条部279に衝突しながら流下することになる。
従って、内周通路壁276上に内突条部279を設けただけでも、遊技球の流下速度を制限することができる。勿論、この場合には、右打ち通路127の途中で遊技球が滞留しない範囲内で内周通路壁276と外周通路壁277との間隔を制限する必要がある。
また内突条部279は、後通路壁278が内周通路壁276と一体であることから、後端側の突出高さh10、上下幅w10を前端側の突出高さh20、上下幅w20よりも大とし、後端側から前端側へと突出高さ、上下幅を徐々に小さくしているため、内周通路壁276、後通路壁278、内突条部279を含むセンターケース119を容易に金型成型することができる。
図100、図101は本発明の第22の実施形態を例示する。この右打ち通路127は、図100、図101に示すように、センターケース119と第1、第2外周部材116,117との間に円弧状に設けられており、その内部に流下速度制限手段275が設けられている。
右打ち通路127は、センターケース119の外周側に配置された上向き凸円弧状の内周通路壁276と、第1、第2外周部材116,117の内周に配置された外周通路壁277と、内周通路壁276の後端に一体に連結され且つ遊技盤17の前面に当接する後通路壁278と、後通路壁278と対向してガラス板76側に配置された前通路壁281とを備えている。前通路壁281は、センターケース119の前側に取り付けネジ282を介して取り付けられている。
前通路壁281には、右打ち通路127を流下中の遊技球を視認できるよう視認部283が設けられている。この視認部283は、通過中の遊技球に対応する部分に設けた通路長手方向の開口窓により構成されている。なお、この視認部283は、前通路壁281の全体を透明な合成樹脂製により構成してもよいし、全体を透明な合成樹脂製として、通過中の遊技球に対応する部分を除いて不透明層を形成することにより構成してもよい。
流下速度制限手段275は、上向き円弧状の内周通路壁276に周方向に所定間隔を置いて配置された前後方向の内突条部279と、後通路壁278及び前通路壁281に周方向に所定間隔をおいて放射状に配置された後突条部284及び前突条部285とを備えている。
内突条部279は1/2〜1/4程度の截頭半円錐状であって、内周通路壁276の前後幅と略同一長さで前後方向に設けられており、その後端側の突出高さh10、上下幅w10が前端側の突出高さh20、上下幅w20よりも大であり、後端側から前端側へと突出高さ、上下幅が徐々に小さくなっている。後突条部284及び前突条部285は、1/2〜1/4程度の半円状であって、周方向に交互に配置されている。後突条部284及び前突条部285は、前後に相対向して周方向の略同一位置に配置してもよい。
なお、右打ち通路127の内周通路壁276と外周通路壁277との間隔、内突条部279と外周通路壁277との間隔は、第20の実施形態と略同様である。
このような構成の流下速度制限手段275でも、第20の実施形態と同様に右打ち通路127内の遊技球の流下速度を制限することができる。また内周通路壁276、後通路壁278、内突条部279、後突条部284を含むセンターケース119を容易に金型成型することができる。
図102、図103は本発明の第23の実施形態を例示する。この右打ち通路127は、図102、図103に示すように、センターケース119と第1、第2外周部材116,117との間に円弧状に設けられており、その内部に流下速度制限手段275が設けられている。
右打ち通路127は、センターケース119の外周側に配置された上向き凸円弧状の内周通路壁276と、第1、第2外周部材116,117の内周に配置された外周通路壁277と、内周通路壁276の後端に一体に連結され且つ遊技盤17の前面に当接する後通路壁278とを備えている。なお、右打ち通路127の前側はガラス板76により閉じられている。
流下速度制限手段275は、上向き円弧状の内周通路壁276に周方向に所定間隔を置いて配置された前後方向の内突条部279と、後通路壁278に周方向に所定間隔をおいて放射状に配置された後突条部284とを備えている。内突条部279は内周通路壁276に全体的に分散して設けられているのに対して、後突条部284は後通路壁278の下部側の一部に設けられている。
内突条部279は1/2〜1/4程度の截頭半円錐状であって、内周通路壁276の前後幅と略同一長さで前後方向に設けられており、その後端側の突出高さh10、上下幅w10が前端側の突出高さh20、上下幅w20よりも大であり、後端側から前端側へと突出高さ、上下幅が徐々に小さくなっている。後突条部284は、1/2〜1/4程度の半円状であり、内突条部279と交互に設けられている。
なお、右打ち通路127の内周通路壁276と外周通路壁277との間隔、内突条部279と外周通路壁277との間隔は、第20の実施形態と略同様である。
このような構成の流下速度制限手段275でも、第20の実施形態と同様に右打ち通路127内の遊技球の流下速度を制限することができる。また内周通路壁276、後通路壁278、内突条部279、後突条部284を含むセンターケース119を容易に金型成型することができる。
図104〜図106は本発明の第24の実施形態を例示する。この右打ち通路127は、図104〜図106に示すように、センターケース119と第1、第2外周部材116,117との間に円弧状に設けられており、その内部に流下速度制限手段275が設けられている。
右打ち通路127は、センターケース119の外周側に配置された上向き凸円弧状の内周通路壁276と、第1、第2外周部材116,117の内周に配置された外周通路壁277と、内周通路壁276の後端に一体に連結され且つ遊技盤17の前面に当接する後通路壁278とを備えている。なお、右打ち通路127の前側はガラス板76により閉じられている。
流下速度制限手段275は、内周通路壁276に周方向に所定間隔を置いて配置された前後方向の内突条部279と、外周通路壁277に周方向に所定間隔を置いて配置された前後方向の外突条部286とを備えている。内突条部279と外突条部286は周方向に交互に設けられている。
内突条部279、外突条部286は截頭半三角錐状であって、前後方向に形成された稜線部279a,286aと、この稜線部279a,286aの上下両側に配置された略五角形状の緩傾斜面279b,286bと急傾斜面279c,286cとを有し、後端側の突出高さh10、上下幅w10が前端側の突出高さh20、上下幅w20よりも大であり、後端側から前端側へと突出高さ、上下幅が徐々に小さくなっている。
なお、右打ち通路127の内周通路壁276と外周通路壁277との間隔は、第20の実施形態と略同じであり、また内突条部279と外周通路壁277との間隔、及び外突条部286と内周通路壁276との間隔は、第20の実施形態と略同様である。
このように稜線部279a,286aの上下両側に緩傾斜面279b,286b及び急傾斜面279c,286cが配置された截頭半三角錐状の内突条部279、外突条部286により構成された流下速度制限手段275でも、第20の実施形態と同様に右打ち通路127内の遊技球の流下速度を制限することができる。また後通路壁278がセンターケース119と一体であるため、内周通路壁276、後通路壁278、外突条部286、内突条部279を含むセンターケース119を容易に金型成型することができる。更に外周通路壁277、外突条部286を含む第1、第2外周部材116,117を容易に金型成型することができる。
図107〜図109は本発明の第25の実施形態を例示する。この右打ち通路127は、図107〜図109に示すように、センターケース119と第1、第2外周部材116,117との間に円弧状に設けられており、その内部に流下速度制限手段275が設けられている。
右打ち通路127は、センターケース119の外周側に配置された円弧状の内周通路壁276と、第1、第2外周部材116,117の内周に配置された円弧状の外周通路壁277と、センターケース119の内周通路壁276の前端に一体に連結された前通路壁281と、内周通路壁276の後端に着脱自在に装着され且つ遊技盤17の前面に当接する後通路壁278とを備えている。
流下速度制限手段275は、内周通路壁276に周方向に所定間隔を置いて配置された前後方向の内突条部279と、前通路壁281及び後通路壁278に周方向に所定間隔を置いて放射状に配置された前突条部285及び後突条部284とを備えている。前突条部285及び後突条部284は周方向に交互に設けられている。
内突条部279は鋸歯形の截頭半三角錐状であって、前後方向に形成された稜線部279aと、この稜線部279aの上側に配置された緩傾斜面279bと、稜線部279aの下側に略垂直に配置された起立面279dとを有する。内周通路壁276と前通路壁281とが一体であるため、内突条部279の前端側の突出高さh10、上下幅w10が後端側の突出高さh20、上下幅w20よりも大であり、前端側から後端側へと突出高さ、上下幅が徐々に小さくなっている。
なお、右打ち通路127の内周通路壁276と外周通路壁277との間隔、内突条部279と外周通路壁277との間隔は、第20の実施形態と略同様である。
このように流下速度制限手段275は鋸歯型の内突条部279を備えたものでもよい。また内周通路壁276の前端に前通路壁281を一体に備える場合には、内突条部279の前端側の突出高さh10、上下幅w10を後端側の突出高さh20、上下幅w20よりも大にして、前端側から後端側へと突出高さ、上下幅を徐々に小さくすることにより、センターケース119を容易に金型成型することができる。
図110、図111は本発明の第26の実施形態を例示する。この金属製扉枠39は、図110に示すように、左右両側に上下方向に配置された左縦部材(ヒンジ側縦部材)44及び右縦部材(反ヒンジ側縦部材)45と、上下両側に左右方向に配置され且つ左縦部材44及び右縦部材45の上下両端を左右に連結する上横部材46及び下横部材47とを備え、この左右縦部材44,45及び上下横部材46,47を上下、左右の四隅の結合部UL,UR,LL,LRで結合して矩形状に構成されている。
四隅の結合部UL,UR,LL,LRには、対応する各部材44〜47相互間に前後に重合する重合部48ul,48ur,49ll,49lrと被重合部50ul,50ur,51ll,51lrとが設けられており、その重合部48ul,48ur,49ll,49lrと被重合部50ul,50ur,51ll,51lrとがネジ(締結手段)52〜55により前後方向に締結されている。
上側の左右結合部UL,URは、重合部48ul,48ur及び被重合部50ul,50urの他に、上横部材46と左右縦部材44,45とが左右方向に当接する当接部56ul,56ur及び被当接部57ul,57urを備えている。
下横部材47は、図110、図111に示すように第1部材471と第2部材472とを左右方向に連結して構成されている。そして、この下横部材47の左の結合部LLは、重合部49llが左縦部材44の被重合部51llに重合してネジ54により左右方向に調整可能に固定され、また右の結合部LR側は、その当接部58lrが右縦部材45の被当接部59lrに当接し、重合部49lrが右縦部材45の被重合部51lrに重合してネジ55により固定されている。
第1部材471、第2部材472は、第1部材471の対向端側に重合部471a、当接部471bが設けられ、第2部材472の対向端側に被重合部472a、被当接部472bが設けられており、その当接部471bと被当接部472bとが当接し、重合部471aと被重合部472aとが重合してネジ(締結手段)473により固定されている。他の構成は各実施形態と同様である。
このように下横部材47は、第1部材471と第2部材472とを連結して構成してもよい。この場合にも、第1部材471と第2部材472とを左右方向に当接させて、第1部材471と左縦部材44とが左右方向に当接しない構造を採用することにより、製作誤差を吸収することができる。勿論、第1部材471と左縦部材44、第2部材472と右縦部材45の夫々を左右方向に当接させて、第1部材471と第2部材472とが左右方向に当接しない構造を採用してもよい。
なお、この実施形態では、第1部材471、第2部材472により下横部材47を構成しているが、上横部材46等、他の構成部材でもよい。またこの実施形態では、第1部材471と第2部材472とを連結して下横部材47を構成しているが、上横部材46よりも若干短い下横部材47を使用して、その下横部材47と左縦部材44又は右縦部材45とを連結部材を介して左右に連結する構成を採用してもよい。
図112、図113は本発明の第27の実施形態を例示する。この緩衝部材214は上下方向に長い縦長矩形状であり、この緩衝部材214には遊技球の衝突面236aと、取り付け台231の受け部237に当接する当接面295との中間位置に、外レール112に対して遠近方向となる上下方向に3個の通孔298a〜298cが設けられている。一方、取り付け台231は、前覆い部238から遊技盤17側に突出する3本の保持突起297a〜297cが各通孔298a〜298cに対応して設けられ、この各保持突起297a〜297cを通孔298a〜298cに挿通して緩衝部材214を保持するようになっている。
3本の保持突起297a〜297cの内、外レール112に最も近い側は短かい短保持突起297aとし、外レール112に最も遠い側は通孔298cの略全長に及ぶ長さの長保持突起297cとし、両保持突起297a,297cの中間側は中間長さの中保持突起297bとしている。他の構成は各実施形態と同様である。
この場合には、3本の保持突起297a〜297cにより1個の緩衝部材214を保持している。このように3本以上の保持突起297a〜297cにより緩衝部材214を保持することも可能である。また上側の2本の保持突起297a,297bを下側の長保持突起297cよりも短くすることにより、上側の2本の保持突起297a,297bの先端側に通孔298a,298bの余剰部分ができるので、その余剰部分により緩衝部材214の内部に中空部を形成することができる。
上側の2本の保持突起297a,297bは同じ長さでもよいが、外レール112に近く遊技球の衝撃の大きい上部側は短保持突起297aとし、上部側よりも衝撃の小さい中間側は短保持突起297aよりも長い中保持突起297bとすることにより、その保持突起297a,297bの長短に応じて通孔298a〜298cの余剰部分ができるため、緩衝部材214の衝撃の大小に応じた大きさの中空部を設けることができる。
なお、通孔298aの余剰部分により構成される中空部は、遊技球の直径よりも大であり、遊技球が衝突したときの変形量は大である。また通孔298bの余剰部分により構成される中空部は、遊技球の半径rよりも大で直径よりも小である。従って、遊技球が衝突したときの変形量は通孔298aに比較して小となる。
図114は本発明の第28の実施形態を例示する。この緩衝部材214には、外レール112に対して遠近方向となる上下方向に3個の通孔298a〜298cが設けられている。一方、取り付け台231は、前覆い部238から遊技盤17側に突出する2本の保持突起296b,296cが下側の2個の通孔298b,298cに対応して設けられ、この保持突起296b,296cを通孔298b,298cに挿通して緩衝部材214を保持するようになっている。
2本の保持突起296b,296cの内、外レール112に近い側は短保持突起296bとし、外レール112に最も遠い側は通孔298cの略全長に及ぶ長い長保持突起296cとしている。外レール112に最も近い通孔298aは保持用には利用されておらず、その全体で中空部が構成されている。短保持突起296bが挿通する通孔298bは、その先端側の余剰部分により中空部が構成されている。他の構成は各実施形態と同様である。
このように3個以上等の複数の通孔298a〜298cがある場合には、その最上位の通孔298aは中空部の専用として利用することができる。従って、この場合には、通孔298aが中空部用の専用であるにも拘わらず、緩衝部材214に他の通孔298b,298cと同様に通孔298aを成型できるので、その製作を容易に行うことができる。
なお、緩衝部材214に専用の中空部を設けてもよい。その場合の中空部は、通孔により構成してもよいし、緩衝部材214の後側から凹入する等の凹入部により構成してもよい。緩衝部材214に中空部を設けるに当たっては、遊技球の衝突後の緩衝部材214の復元性を確保するために一部を開放状にすることが望ましい。
図115〜図119は本発明の第29の実施形態を例示する。この下部レール188は、第2外周部材117のレール部117bと分割され、第2外周部材117と反対側の内レール111と一体に構成されている。
下部レール188は、図115〜117に示すように、左右一対のレール部188a,188bを備え、左右のレール部188a,188bの内、案内通路110側のレール部188aは内レール111と一体に連続状に形成され、また案内通路110と反対側のレール部188bは傾斜状に構成され、第2外周部材117のレール部117bと連続して設けられている。
内レール111とレール部188aとの内周側の球案内面111a,1881aは、その周方向の略全体が前広がりの傾斜状であり、前端側が後端側よりも外側に広がった形状になっている。そのため遊技領域41の左打ち通路126を流下する遊技球が遊技釘等に弾かれて横方向に移動して内レール111の球案内面111aに図117の126a矢示方向に衝突したときには、その遊技球の多くは球案内面111aの傾斜に沿ってガラス板76側へと126b矢示方向へと移動する。
内レール111とレール部188aとに跨がる球案内面111a,1881aの周方向の全域の内、遊技領域41の上下方向の略中央に対応する中央対応位置41A(図116参照)から下側では、図117〜図119に示すように、中央対応位置41Aから案内凹部189側に近くなるほど球案内面111a,1881aの傾斜角度α117,α118,α119が徐々に大(α117<α118<α118)になっている。なお、図117、図118及び図119は、図115の117A矢視拡大断面図、118A矢視拡大断面図、119A矢視拡大断面図である。
そのため内レール111とレール部188aとに跨がる球案内面111a,1881aの内、少なくとも中央対応位置41Aよりも下側に配置され且つアウト球を下側から受けて案内する下部側案内領域188Aでは、案内凹部189側に近くなるほど球案内面111a,1881aの傾斜角度が大になっている。従って、前飾り部191の上流側近傍から前飾り部191の前面側に対応する範囲は、その傾斜角度が大になっている。
このように構成した場合、遊技領域41の下部側に流下して球案内面111a,1881aの下部側案内領域188Aに流下したアウト球は、その球案内面111a,1881aの傾斜に沿ってガラス板76側へと移動した後、そのガラス板76に当接した状態で球案内面111a,1881aの前部側を経て案内凹部189へと移動する。
従って、下部側案内領域188Aでは、球案内面1881aの後部側によって接触阻止部192aを構成でき、球案内面111a,1881aの前部側によって接触阻止部192aを迂回する迂回部193aを構成できるため、下部レール188のレール部188aの構造を簡素化することができる。
案内通路110と反対側には、第2外周部材117のレール部117bとレール部188bとの上面側に球案内面1171b,1881bが設けられている。この球案内面1171b,1881bは、その上側に流下したアウト球がガラス板76に沿って球案内面1171b,1881bの前部側を案内凹部189へと通過し、球案内面1171b,1881bの後部側を通過しないだけの傾斜角度で前下り状に傾斜している。
なお、レール部188a,188bの球案内面1881a,1881bは、案内凹部189に接近するほど傾斜角度が徐々に大になるように傾斜させてもよいし、例えば下部側案内領域188Aをアウト球の流れ方向に複数の領域に区分して、その区分毎に段階的に傾斜角度が大になるようにしてもよい。
またアウト球が球案内面1881a,1881bの前部側を通過し、球案内面1881a,1881bの後部側を通過しない構造であれば、下部側案内領域188Aの全体、又は前飾り部191の上手側の所定領域を略一定の傾斜角度とすることも可能である。下部レール188のレール部188a,188bは、図119に示すように、球案内面1881a,1881bを有する案内壁208aと、この案内壁208aの前端に遊技盤17と略平行に形成された前壁208bと、この前壁208bの外端側から遊技盤17側に屈曲する屈曲壁208cとを一体に有するが、他の断面形状でもよい。
図120は本発明の第30の実施形態を例示する。この実施形態では、図120に示すように、前枠3の左枠部(ヒンジ側枠部)20は、アルミ系型材等の金属製型材により構成されており、遊技盤装着部15の前後に溝部474と段部475とが上下方向の全長に設けられている。第1外周部材116の左外周部分(ヒンジ側部分)173には外周部材側逃げ部326bが設けられている。また左枠部20の溝部474の内、外周部材側逃げ部326bに対応する部分が装着部側逃げ部326aとして利用されている。従って、この実施形態では、これら装着部側逃げ部326aと外周部材側逃げ部326bとにより逃げ部326が構成されることになる。
段部475の前側には板バネ製の付勢手段27が設けられている。付勢手段27の取り付け部27aは左枠部20の側面に固定されている。なお、付勢手段27は自由状態では二点鎖線で示す状態にある。
このように前枠3の左枠部20に金属製型材等を採用する場合には、その左枠部20に溝部474を設けることにより、左枠部20自体の強度が向上する利点がある。また左枠部20に設けられた溝部474を利用して装着部側逃げ部326aを構成することも可能てあり、左枠部20にそれ専用の装着部側逃げ部326aを設ける必要がない。なお、他の構成は各実施形態と略同様である。
図121、図122は本発明の第31の実施形態を例示する。この実施形態では、図121、図122に示すように、遊技盤17の前側の遊技領域41の内、センターケース119の右側で右打ち通路127の下側に、他の遊技領域41から区画された区画領域41bが設けられている。センターケース119のステージ部137と、第2外周部材117の下部レール188との間には、第1特別図柄始動手段380とアウト口134とが設けられている。
区画領域41bは、センターケース119側に配置された区画壁381と、第2外周部材117の側部レール187との間に設けられており、上部側は左右幅が狭く、下部側は左右幅が大になっている。区画領域41bには、普通図柄始動手段131、第2特別図柄始動手段382、大入賞手段383、確変振り分け手段384が上下方向に所定の間隔をおいて設けられている。
区画領域41bの上部には、右打ち通路127の下側に接続する第1流下通路385が設けられている。第1流下通路385の中間には、遊技球が通過可能なゲート式の普通図柄始動手段131と、この普通図柄始動手段131の左右両側に配置され且つ遊技球が上側から下側へと通過可能な通過路386,387と、これらの前側に配置された無色透明又は着色透明な前板388とが設けられている。
前板388の前面には、第1視認性低下手段195が貼着されている。第1視認性低下手段195は、第1流下通路385から普通図柄始動手段131及び通過路386,387の下側近傍に跨がる領域に対応している。なお、第1視認性低下手段195は普通図柄始動手段131及び通過路386,387の上下両側に対応する範囲に設けてもよい。
区画領域41bの下部側は、第1流下通路385の下側から遊技領域41の中央側に張り出しており、その上部に第2特別図柄図柄始動手段382と、遊技球の移動方向を不規則に変化させる回転手段389とが左右に配置され、また第2特別図柄図柄始動手段382と回転手段389との下側に大入賞手段383が配置されている。そして、これらの周辺に第1横通路390、第2横通路391、第2流下通路392、第3流下通路393、第4流下通路394、第5流下通路395、第6流下通路396等が縦横に配置されている。
第2特別図柄始動手段382は、入賞ケース397に上向き開口状に形成された入賞口398と、前後方向に摺動して入賞口398の上側を開放し且つ開放時に遊技球を回転手段389側に案内可能な開閉部材399と、入賞口398に入賞した遊技球を検出する特別図柄始動検出スイッチ400と、特別図柄始動検出スイッチ400を通過した遊技球を遊技盤17の裏側へと誘導する誘導通路401とを備え、普通図柄表示手段124の変動後の普通図柄が特定態様となったときに開閉部材399が後退して入賞口398を開放するようになっている。特別図柄始動検出スイッチ400が遊技球を検出したときに特別図柄表示手段125の特別図柄が所定時間変動する。
第2特別図柄始動手段382の上側には第1横通路390が設けられ、また第2特別図柄始動手段382の左右両側には、第1横通路390の上手側から分岐する第2流下通路392と、第1横通路390の下手側に接続する第3流下通路393とが設けられている。
従って、第1流下通路385を経て流下した遊技球は、第2特別図柄始動手段382上の第1横通路390を経て回転手段389、第3流下通路393側へと流下するか、第2特別図柄始動手段382の右側の第2流下通路392を経て流下する。
また第2特別図柄始動手段382の開閉部材399が入賞口398を開放すれば、第1横通路390の上手側からの遊技球は入賞口398に入賞し、開閉部材399が入賞口398を閉じれば、第1横通路390の遊技球は開閉部材399上を通過して回転手段389、第3流下通路393側へと流下する。
回転手段389は、外周に多数の突部402が設けられた回転体403と、回転体403を回転自在に支持する前後方向の支軸404とを備え、第2特別図柄始動手段382上の第1横通路390の下手側に対向して配置され、第2特別図柄始動手段382との間に第3流下通路393が設けられている。
大入賞手段383は、入賞ケース405に上向き開口状に形成された入賞口406と、前後方向に摺動して入賞口406の上側を開放し且つ開放時に遊技球を回転手段389と反対側に案内可能な開閉部材407と、入賞口406に入賞した遊技球を検出する入賞検出スイッチ408と、入賞検出スイッチ408を通過した遊技球を確変振り分け手段384側へと誘導する誘導通路409とを備え、普通図柄表示手段124の変動後の普通図柄が特定態様となったときに開閉部材407が後退して入賞口406を開放するようになっている。
第2特別図柄始動手段382の上側には第1横通路390が設けられ、また第2特別図柄始動手段382の左右両側には、第1横通路390の上手側から分岐する第2流下通路392と、第1横通路390の下手側に接続する第3流下通路393とが設けられている。
大入賞手段383の上側には、第1横通路390と反対側に遊技球を案内する第2横通路391が設けられ、また大入賞手段383の左右両側には、第2横通路391の上手側に第4流下通路394が設けられ、第2横通路391の下手側に第5流下通路395と第6流下通路396とが設けられている。
第4流下通路394は第3流下通路393からの遊技球を第1特別図柄始動手段380の上手側に誘導する。第5流下通路395は第2横通路391又は第2流下通路392からの遊技球を入賞検出スイッチ(図示省略)を経て遊技盤17の裏側又はアウト口134側へと誘導し、また第6流下通路396は第2横通路391又は第2流下通路392からの遊技球を入賞検出スイッチを経ずに遊技盤17の裏側又はアウト口134側へと誘導する。
誘導通路409の下流側には、確変振り分け手段384が配置されている。確変振り分け手段384は、確変V通路410と、確変非V通路411と、誘導通路409からの遊技球を確変V通路410と確変非V通路411との何れかに振り分ける振り分け部材412と、確変V通路410を通過する遊技球を検出する確変Vスイッチ413と、確変非V通路411を通過する遊技球を検出する確変非Vスイッチ414とを備えている。
振り分け部材412は確変V通路410を開閉自在であり、この振り分け部材412が確変V通路410を開いたときに誘導通路409からの遊技球を確変V通路410に振り分ける。確変V通路410の遊技球を確変Vスイッチ413が検出すると、特別遊技状態の終了後に特別図柄表示手段125の特別図柄が変動する場合に、所定変動回数に達するまで変動後に特別図柄が特別態様となる確率を高確率状態にする。
区画領域41bの下部側には、第2特別図柄始動手段382、回転手段389、大入賞手段383、確変振り分け手段384等を前側から覆う前板415が設けられている。この前板415の前面には、第2特別図柄始動手段382に対応する部分に第3視認性低下手段199が設けられ、第5流下通路395、誘導通路409を含む大入賞手段383に対応する部分に第2視認性低下手段198が設けられている。
第2視認性低下手段198、第3視認性低下手段199は、第2特別図柄始動手段382、大入賞手段383の前側以外の確変振り分け手段384、横通路、流下通路等のように、その内部を通過する遊技球の視認性が要求される部分からは外れている。第1視認性低下手段195、第2視認性低下手段198、第3視認性低下手段199は、第1の実施形態と同様である。
前板415の第2特別図柄始動手段382、大入賞手段383の前側以外の第1横通路390、第2横通路391、第2流下通路392、第3流下通路393、第4流下通路394、第6流下通路396、確変振り分け手段384、回転手段389に対応する部分は、無色透明又は淡い着色透明に構成された視認性良好部420〜427となっている。
従って、第1横通路390、第2横通路391、第2流下通路392、第3流下通路393、第4流下通路394、第6流下通路396、確変振り分け手段384等を遊技球が通過する場合には、視認性良好部420〜427を介して内部の遊技球を容易に視認することができる。
このように前板388,415の各部位毎に要求される遊技球の視認性の度合いに応じて第1視認性低下手段195、第2視認性低下手段198、第3視認性低下手段199等の視認性低下手段を設けるに際して、前板388,415が各部位毎に独立している場合には、各前板388,415毎に必要な度合いの視認性低下手段を設ければよいし、1枚の前板388,415が複数の部位に跨がる場合には、1枚の前板388,415に同じ度合い又は異なる度合いの複数の視認性低下手段を設ければよい。
なお、第1横通路390、第2横通路391、第2流下通路392、第3流下通路393、第4流下通路394、第6流下通路396を通過する遊技球に対する視認性の要求度合いが異なる場合には、視認性良好部420〜427に代えて、その要求度合いに応じた視認性低下手段を設けるようにしてもよい。
また第1の実施形態、第30の実施形態では、第1視認性低下手段195、第2視認性低下手段198、第3視認性低下手段199の3種類の視認性低下手段を備えたものについて例示しているが、1台の遊技盤17を考えた場合に、視認性低下手段の種類は2種類でもよいし、4種類以上でもよい。部位毎に遊技球に対する視認性の要求度合いが異なる場合には、その各部位の視認性の要求度合いに応じた視認性低下手段を用いればよい。視認性低下手段は、遊技球に対する視認性の要求度合いに応じて設ける他、遊技球の視認性以外のものの視認性を条件に設けてもよい。
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨が逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。実施形態ではパチンコ機について例示しているが、パチンコ機の他、弾球遊技機、アレンジボール機等の遊技機においても同様に実施可能である。
前扉4は、略矩形状に構成された金属製扉枠39と、この金属製扉枠39に装着された前扉カバー40等の装飾部材とを備え、その金属製扉枠39は、上横部材46、下横部材47、ヒンジ側縦部材44及び反ヒンジ側縦部材45を四隅の結合部UL,UR,LL,LRで前後に重合してネジ52〜55等の締結手段により前後に締結して構成する場合、その上横部材46、下横部材47、ヒンジ側縦部材44及び反ヒンジ側縦部材45を予め係合して金属製扉枠39を構成し、その金属製扉枠39に前扉カバー40等の装飾部材を装着してもよい。
また合成樹脂等の樹脂材料により一体に構成された樹脂製扉枠350を用いて、この樹脂製扉枠350に上横部材46、下横部材47、ヒンジ側縦部材44及び反ヒンジ側縦部材45を装着した後、上横部材46、下横部材47、ヒンジ側縦部材44及び反ヒンジ側縦部材45を四隅の結合部UL,UR,LL,LRのネジ52〜55等により前後に締結することにより、樹脂製扉枠350上で金属製扉枠39を構成することも可能である。
また金属製扉枠39の上側左右のヒンジ側結合部UL、反ヒンジ側結合部URは、対応する部材が重合面方向に当接し、下側左右のヒンジ側結合部LL、反ヒンジ側結合部LRの内、その一方のヒンジ側結合部LL又は反ヒンジ側結合部LRは、対応する部材が重合面方向に当接し、他方の反ヒンジ側結合部LR又はヒンジ側結合部LLは、対応する部材が重合面方向に当接しない構成を採用することが望ましい。その場合、重合面方向の当接方向は左右方向又は上下方向でもよいし、左右方向及び上下方向の二方向でもよいし、更には斜め方向でもよい。
また重合面方向に当接しない結合部は、重合面方向に全く当接しない構造が望ましいが、例えば調整方向に対して直交する方向等、各部材の製作誤差の吸収又は調整に関係のない方向には二部材が当接するようにしてもよい。従って、重合面方向に当接しないとは、製作誤差の吸収又は調整方向には当接しない意である。
各結合部UL,UR,LL,LRの対応する二部材は、一方の部材に重合部を、他方の部材に重合部と重合する被重合部を夫々備えた構造であればよい。各結合部UL,UR,LL,LRの内、その重合面方向に当接する結合部の二部材は、その一方の部材に左右方向及び/又は上下方向の当接部を、他方の部材にその当接部が左右方向及び/又は上下方向に当接する被当接部を夫々備えた構造であればよい。
遊技盤17の前面の遊技領域41に遊技球を打ち込んで遊技を行う遊技機において、遊技盤17の前面に装着され且つ前部側よりも後部側の肉厚が大きいレール部材として内レール111を例示しているが、内レール111以外の外レール112、その他の各種のレールにおいても同様に実施可能である。
またレール部材の後端側にレール長手方向の溝部247を設けるに当たっては、その溝部247の深さは遊技球の半径r未満が適当であるが、半径rと略同程度、又は半径rよりも若干大でもよい。
発射手段18からの遊技球を遊技領域41へと案内する案内通路110の内側に配置された内レール111の場合、遊技盤17から起立する起立壁248の外側に突条部249を設けるのが一般的である。しかし、起立壁248の内側に突条部249を設けてもよいし、内外両側に突条部249を設けてもよい。
内レール111は、起立壁248のレール長手方向の両端側を固定手段により遊技盤17に固定し、起立壁248の後端側から遊技盤17側へと後方に突出する位置決め突起341等を遊技盤17側の位置決め孔345等に挿入して、内レール111を遊技盤17に装着する。その場合の固定手段としては取り付けネジ142,143等が考えられるが、圧入ピン、突起部等を利用してもよい。また位置決め突起341を利用する場合でも、その位置決め突起341と位置決め孔345との関係は、遊びのない密嵌状態でもよいし、所定の遊びのある遊嵌状態でもよい。
溝部247はレール長手方向に連続状に設けてもよいが、内レール111の強度を確保する上からは、外周部245と内周部246とを一体に連結する連結部343,344を中間に1個又は複数個設けて、溝部247をレール長手方向の複数に分割してもよい。その場合、その連結部343,344に位置決め突起341,342を設けることが望ましい。勿論、位置決め突起341,342は外周部245と内周部246との一方に設けてもよい。
内レール111が内外方向に弾性変形可能な場合、その弾性変形による遊技盤17の前面の擦過痕の発生を防止するためには、突起部145と挿入孔253との間に遊びがあるか否かに拘わらず、突起部145の両側又は片側に突部252を配置して、その突部252の突出高さh252分の隙間を形成することが望ましい。
遊技領域41の外周に配置された第1外周部材116の内周に外レール112を円弧状に装着するに当たって、レール長手方向に弾性変形可能な弾性変形部212を備えた外レール112を用い、その始端側当接部203と終端側当接部209を第1外周部材116の始端側被当接部206と終端側被当接部211に当接させて装着する場合には、弾性変形部212の近傍で外レール112の内外方向の位置を規制する規制手段218を設けるが、その弾性変形部212は外レール112の遊技球の案内領域S外の終端側当接部209の近傍に配置し、規制手段218は終端側当接部209と弾性変形部212との間に配置することが望ましい。
また規制手段218には、終端側当接部209よりも弾性変形部212に近い側に配置された外側規制部219と、終端側当接部209と外側規制部219との間に配置された内側規制部220とを備えたものが適当であるが、外レール112が適正な状態では、外レール112は外側規制部219と内側規制部220との少なくとも一方に当接すれば十分である。弾性変形部212の両側に規制手段218を配置することも可能であり、その場合には、外レール112に対して内外方向の同一側又は反対側から当接する1個の規制部を各規制手段218に設けることも可能である。
第1外周部材116の内周に円弧状に外レール112を装着して、この外レール112により発射手段18からの遊技球を遊技領域41へと案内する場合、外レール112が金属製、樹脂製の何れであるかに関係なく、外レール112が遊技盤17の前面に当接して内外方向に弾性変形すれば、その外レール112により遊技盤17の前面に擦過痕が発生する。従って、この擦過痕を防止するためには、外レール112と遊技盤17との間に所定の間隙を設ける必要がある。
外レール112と遊技盤17との間に間隙を設ける手段としては、外レール112の内外方向に移動しない箇所に、遊技盤17との間に間隙を確保するスペーサを設けてもよいが、第1外周部材116に対して外レール112をレール幅方向に位置決めする幅方向位置決め手段を設けることが望ましい。
なお、遊技盤17の前面の外レール112による擦過痕は、始端側衝撃吸収部225、終端側衝撃吸収部226等のように、内外方向の弾性変形により遊技球の衝撃を吸収する衝撃吸収部を備えた外レール112が前提となる。その場合の衝撃吸収部は外レール112の球衝突領域の略全長に設けてもよいし、発射手段18からの遊技球が外レール112に衝突する始端側領域S225、及び/又は外レール112の終端側領域S226に緩衝部材214の外周側に対応する箇所に設けてもよい。
また始端側衝撃吸収部225を外レール112の始端側領域S225に設ける場合でも、その間隙は外レール112の球衝突領域等の略全長に設けてもよい。衝撃吸収部のレール長手方向の両方の内、その少なくとも一方側に、第1外周部材116と外レール112とのレール長手方向の相対移動を許容する相対移動許容手段があればよい。
緩衝部材214を取り付ける取り付け台231は、第1外周部材116と一体でもよいし、第1外周部材116とは別部材により構成し、第1外周部材116とは別に遊技盤17に装着してもよい。また緩衝部材214は、遊技球が衝突したときの衝突力を外レール112に伝える構成であれば、形状、構造は問題ではない。
取り付け台231は、緩衝部材214を球衝突方向の下手側から受ける受け部237と、緩衝部材214を前側から覆う前覆い部238と、この前覆い部238から遊技盤17側に突出し且つ緩衝部材214に挿通して保持する保持突起239とを備えたものが適当である。なお、保持突起239は、外レール112から遊技球の半径rと略同程度又はそれ以上離れていることが望ましい。
外レール112はステンレス製帯板材等の金属材料により構成してもよいし、遊技領域41の外側に配置された外周部材等の内周壁により構成するか、ステンレス製帯板材等の金属材料と外周部材等の内周壁とを組み合わせて構成する等、異なる材質の部材を遊技球の案内方向に配置して構成することも可能である。
第1球案内通路(上手側球案内通路)153、第2球案内通路(下手側球案内通路)154は、何れか一方でもよいし、両方を設けてもよい。第1球案内通路153、第2球案内通路154の底通路壁157,158は、一方向に傾斜状に配置することが望ましいが、前通路壁156aと後通路壁155aとの何れか一方と一体であれば十分であり、遊技球を案内可能な範囲内で円弧状に湾曲するか、又は複数段の階段状に構成構成してもよい。
底通路壁157,158の上面は、底通路壁157,158と一体の通路壁側が高く、底通路壁157,158と別体の通路壁側が低いことが条件であるが、底通路壁157,158の下面は前後方向に略同一高さにするか、又は底通路壁157,158と一体の通路壁側が低く、底通路壁157,158と別体の通路壁側が高くなるようにすることが望ましい。
第1球案内通路(上手側球案内通路)153において、底通路壁157,158と別体の前通路壁156a又は後通路壁155aに突起を設ける場合、別体の前通路壁156a又は後通路壁155aの少なくとも下流側端部に、遊技球の移動方向を一体の後通路壁155a又は前通路壁156a側へと変化させる突起を配置するが、第1球案内通路153の通路方向に複数の突起を設けてもよい。
前通路壁156aと後通路壁155aとの両側に突起を設けてもよいが、その場合には、別体の前通路壁156a又は別体の後通路壁155aの突起が下流側端部となるように、前通路壁156a側の突起と後通路壁155a側の突起とを遊技球の案内方向に交互に配置することが望ましい。
前飾り部191は遊技盤17の前面に当接すれば十分であるが、遊技盤17のアウト口134の内周部に嵌合する嵌合部を、誘導通路部190の左右両側から上側で前飾り部191の裏側に設けてもよい。また前飾り部191は下部レール188から分離して、前飾り部191と下部レール188とを遊技盤17に対して別々に設けてもよい。
接触阻止部193a,193bは、下部レール188上のアウト球の前飾り部191に対する接触を阻止できれば十分である。従って、前飾り部191の前側近傍の下部レール188上に隆起状、その他の接触阻止部193a,193bを設ける他、下部レール188上のアウト球がガラス板76側を通過するように、下部レール188の上面を前下りに傾斜させるだけでもよい。接触阻止部193a,193bは遊技盤17の前面に設けてもよい。下部レール188の少なくとも下部側案内領域188Aの球案内面1881a,1881bを傾斜状にする場合、その略全域を略同一角度の傾斜状に構成することも可能である。
遊技盤17側の外周部材116と遊技盤装着部15との端部同士の干渉を避ける逃げ部(干渉回避部)326は、外周部材116側に設けてもよいし、遊技盤装着部15側に設けてもよい。また遊技盤装着部15と外周部材116との両方に逃げ部326a,326bを設けてもよい。その場合、遊技盤装着部15側の逃げ部326aと外周部材116側の逃げ部326bとの逃げ量は略同等でもよいし、何れか一方の逃げ量を他方の逃げ量よりも大にしてもよい。
また遊技盤17の外周部材116に逃げ部326を設ける場合に、外周部材116が遊技盤17のヒンジ5,6側の端縁近傍にあれば、逃げ部326では外周部材116のヒンジ5,6側の前部側が、外周部材116のヒンジ5,6側の後部側よりも内側にあればよい。また外周部材116が遊技盤17のヒンジ5,6側の端縁から離れている場合には、逃げ部326では外周部材116のヒンジ5,6側の前部側が遊技盤17のヒンジ5,6側の前端縁よりも内側にあればよい。