JP6927004B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

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Description

本開示は、燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法に関する。
従来、燃料電池と、燃料電池に酸化剤ガスを供給するエアコンプレッサと、燃料電池に供給する酸化剤ガスが流通する供給流路と、を備える燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献1)。エアコンプレッサは、酸化剤ガスの供給流路に配置されたインペラと、インペラを回転させるモータと、モータの配置される区域を供給流路から区分するハウジングと、ハウジングを貫通しモータの回転軸をインペラの回転軸に結合するシャフトと、を備える。また、ハウジング内においてオイルが用いられる場合がある。従来の技術では、燃料電池の始動時において、インペラの回転数またはバイパス流路に配置された調圧弁(バイパス調圧弁)の弁開度の少なくとも一方を制御している。これにより、ハウジング内のオイルが燃料電池に流入することを抑制している。
特開2017−126540号公報
上記の従来の技術において、バイパス調圧弁の弁開度を大きくした場合には、より多くの量の酸化剤ガスが供給流路から排出されるため、インペラ背面圧よりもハウジング内の圧力が高くなる場合がある。インペラ背面圧よりもハウジング内の圧力が高くなることで、ハウジング内のオイルが供給流路に漏れ出して燃料電池に流入するおそれがある。よって、ハウジング内のオイルが供給流路に漏れ出す可能性を低減できる技術が望まれている。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[形態1]燃料電池システムであって、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガス供給機構と、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給するエアコンプレッサを含む酸化剤ガス給排機構と、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの供給を制御して、前記燃料電池スタックによる発電を制御する制御部と、を備え、前記酸化剤ガス給排機構は、前記酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス給排流路と、前記酸化剤ガス給排流路のうちで前記エアコンプレッサよりも下流側に配置された調圧弁と、を有し、前記エアコンプレッサは、前記酸化剤ガス給排流路に配置され前記酸化剤ガスの吐出を行なうインペラと、前記インペラを回転させるモータと、前記モータを収容し、前記モータが配置される区域を前記インペラが配置された前記酸化剤ガス給排流路から区分するハウジングと、前記ハウジングを貫通し前記モータの回転軸を前記インペラの回転軸に結合するシャフトと、を有し、前記制御部は、前記燃料電池システムの動作中において、前記燃料電池スタックの要求発電量が変更された場合において、前記調圧弁の弁開度の低下と前記インペラの回転数の上昇との両方を行なう第1の操作において、前記調圧弁の弁開度の低下を行なった後に前記回転数の上昇を行なう第1の処理と、前記調圧弁の弁開度の上昇と前記回転数の低下との両方を行なう第2の操作において、前記回転数の低下を行なった後に前記調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する、燃料電池システム。この形態の燃料電池システムによれば、制御部は、第1の操作において、調圧弁の弁開度の低下を行なった後に回転数の上昇を行なう第1の処理と、第2の操作において、回転数の低下を行なった後に調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する。このため、第1の操作を行なう場合と第2の操作を行なう場合との少なくとも一方の場合において、酸化剤ガス給排流路のうちでインペラとハウジングとの間の空間内の圧力であるインペラ背面圧が負圧になることを抑制できる。これにより、ハウジング内のオイルが外部(酸化剤ガス給排流路)に漏れ出すことを抑制できる。
[形態2]燃料電池システムの制御方法であって、前記燃料電池システムは、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガス供給機構と、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給するエアコンプレッサを含む酸化剤ガス給排機構と、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの供給を制御して、前記燃料電池スタックによる発電を制御する制御部と、を備え、前記酸化剤ガス給排機構は、前記酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス給排流路と、前記酸化剤ガス給排流路のうちで前記エアコンプレッサよりも下流側に配置された調圧弁と、を有し、前記エアコンプレッサは、前記酸化剤ガス給排流路に配置され前記酸化剤ガスの吐出を行なうインペラと、前記インペラを回転させるモータと、前記モータを収容し、前記モータが配置される区域を前記インペラが配置された前記酸化剤ガス給排流路から区分するハウジングと、前記ハウジングを貫通し前記モータの回転軸を前記インペラの回転軸に結合するシャフトと、を有し、前記制御部は、前記燃料電池システムの動作中において、前記燃料電池スタックの要求発電量が変更された場合において、前記調圧弁の弁開度の低下と前記インペラの回転数の上昇との両方を行なう第1の操作において、前記調圧弁の弁開度の低下を行なった後に前記回転数の上昇を行なう第1の処理と、前記調圧弁の弁開度の上昇と前記回転数の低下との両方を行なう第2の操作において、前記回転数の低下を行なった後に前記調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する、燃料電池システムの制御方法。この形態の燃料電池システムの制御方法によれば、制御部は、第1の操作において、調圧弁の弁開度の低下を行なった後に回転数の上昇を行なう第1の処理と、第2の操作において、回転数の低下を行なった後に調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する。このため、第1の操作を行なう場合と第2の操作を行なう場合との少なくとも一方の場合において、インペラ背面圧が負圧になることを抑制できる。これにより、ハウジング内のオイルが外部(酸化剤ガス給排流路)に漏れ出すことを抑制できる。
(1)本開示の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この形態の燃料電池システムは、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガス供給機構と、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給するエアコンプレッサを含む酸化剤ガス給排機構と、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの供給を制御して、前記燃料電池スタックによる発電を制御する制御部と、を備える。前記酸化剤ガス給排機構は、前記酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス給排流路と、前記酸化剤ガス給排流路のうちで前記エアコンプレッサよりも下流側に配置された調圧弁と、を有し、前記エアコンプレッサは、前記酸化剤ガス給排流路に配置され前記酸化剤ガスの吐出を行なうインペラと、前記インペラを回転させるモータと、前記モータを収容し、前記モータが配置される区域を前記インペラが配置された前記酸化剤ガス給排流路から区分するハウジングと、前記ハウジングを貫通し前記モータの回転軸を前記インペラの回転軸に結合するシャフトと、を有し、前記制御部は、前記調圧弁の弁開度の低下と前記インペラの回転数の上昇との両方を行なう第1の操作において、前記調圧弁の弁開度の低下を行なった後に前記回転数の上昇を行なう第1の処理と、前記調圧弁の弁開度の上昇と前記回転数の低下との両方を行なう第2の操作において、前記回転数の低下を行なった後に前記調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する。この形態の燃料電池システムによれば、制御部は、第1の操作において、調圧弁の弁開度の低下を行なった後に回転数の上昇を行なう第1の処理と、第2の操作において、回転数の低下を行なった後に調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する。このため、第1の操作を行なう場合と第2の操作を行なう場合との少なくとも一方の場合において、酸化剤ガス給排流路のうちでインペラとハウジングとの間の空間内の圧力であるインペラ背面圧が負圧になることを抑制できる。これにより、ハウジング内のオイルが外部(酸化剤ガス給排流路)に漏れ出すことを抑制できる。
(2)上記形態の燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記第1の操作において、前記酸化剤ガス給排流路のうちで前記インペラと前記ハウジングとの間の空間内の圧力であるインペラ背面圧が負圧になるか否かに関わらず、第1の処理を実行し、前記第2の操作において、前記インペラ背面圧が負圧になるか否かに関わらず、第2の処理を実行してもよい。この燃料電池システムによれば、インペラ背面圧が負圧になるか否かを判定することなく第1の処理および第2の処理を実行するか否かを判断することが可能である。このため、制御部による制御が複雑になる可能性を低減できる。
(3)上記形態の燃料電池システムにおいて、前記制御部は、予め求められたデータであって、前記酸化剤ガス給排流路のうちで、前記インペラと前記ハウジングとの間の空間内の圧力であるインペラ背面圧が負圧になる前記調圧弁の弁開度と前記インペラの回転数の低下との組み合わせである動作点を示すデータを用いて、前記インペラ背面圧が負圧になるか否かを判定し、前記第1の操作において、少なくとも前記回転数の上昇を先に実行した場合に、前記インペラ背面圧が負圧になる場合には、前記第1の処理を実行し、前記第2の操作において、少なくとも前記弁開度の上昇を先に実行した場合に、前記インペラ背面圧が負圧になる場合には、前記第2の処理を実行してもよい。この燃料電池システムによれば、負圧が発生する可能性がない場合において、調圧弁とエアコンプレッサの制御の自由度を高めることができる。
(4)本開示の他の形態によれば、燃料電池システムの制御方法が提供される。燃料電池システムは、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガス供給機構と、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給するエアコンプレッサを含む酸化剤ガス給排機構と、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの供給を制御して、前記燃料電池スタックによる発電を制御する制御部と、を備える。前記酸化剤ガス給排機構は、前記酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス給排流路と、前記酸化剤ガス給排流路のうちで前記エアコンプレッサよりも下流側に配置された調圧弁と、を有し、前記エアコンプレッサは、前記酸化剤ガス給排流路に配置され前記酸化剤ガスの吐出を行なうインペラと、前記インペラを回転させるモータと、前記モータを収容し、前記モータが配置される区域を前記インペラが配置された前記酸化剤ガス給排流路から区分するハウジングと、前記ハウジングを貫通し前記モータの回転軸を前記インペラの回転軸に結合するシャフトと、を有し、前記制御部は、前記調圧弁の弁開度の低下と前記インペラの回転数の上昇との両方を行なう第1の操作において、前記調圧弁の弁開度の低下を行なった後に前記回転数の上昇を行なう第1の処理と、前記調圧弁の弁開度の上昇と前記回転数の低下との両方を行なう第2の操作において、前記回転数の低下を行なった後に前記調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する。この形態の燃料電池システムの制御方法によれば、制御部は、第1の操作において、調圧弁の弁開度の低下を行なった後に回転数の上昇を行なう第1の処理と、第2の操作において、回転数の低下を行なった後に調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する。このため、第1の操作を行なう場合と第2の操作を行なう場合との少なくとも一方の場合において、インペラ背面圧が負圧になることを抑制できる。これにより、ハウジング内のオイルが外部(酸化剤ガス給排流路)に漏れ出すことを抑制できる。
なお、本開示は、上記の燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法以外の種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムの制御用プログラムや燃料電池システムを備えた燃料電池車両等の形態で実現することができる。
第1実施形態に係る燃料電池システムの概略図。 第1実施形態に係る燃料電池システムが備えるエアコンプレッサの模式図。 エアコンプレッサの性能特性を示すコンプレッサマップ。 動作点と負圧領域との関係を示す図。 第1実施形態に係る燃料電池システムの制御部が実行する動作点変更処理のフローチャート。 第2実施形態に係る燃料電池システムの制御部が実行する動作点変更処理のフローチャート。 動作点と負圧領域との関係を示す第2の図。
A.第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る燃料電池システム100の概略図である。本実施形態において、燃料電池システム100は、燃料ガス(アノードガス)と酸化剤ガス(カソードガス)との反応によって発電する。燃料電池システム100は、例えば、燃料電池車両に搭載され、駆動用モータを駆動させる発電装置として用いられる。燃料電池システム100は、燃料電池スタック20と、酸化剤ガス給排機構50と、燃料ガス供給機構60と、冷媒循環機構70と、制御部90を備える。冷媒循環機構70は、燃料電池スタック20に接続され、冷媒(例えば水)を流通させる冷媒循環流路71や冷媒を送り出すポンプ(図示しない)を有する。
燃料電池スタック20は、燃料電池単セル(図示しない)が複数積層されたスタック構造を有する。本実施形態において、燃料電池スタック20を構成する燃料電池単セルは、酸素と水素の電気化学反応によって発電する固体高分子型の燃料電池である。燃料電池スタック20は、冷媒循環機構70によって適切な温度に調整されている。
燃料ガス供給機構60は、燃料電池スタック20に燃料ガスである水素を供給する機能を有する。燃料ガス供給機構60は、水素タンク61と燃料ガス流路62と水素ポンプ65と気液分離器66とを備える。水素タンク61は、燃料ガスを貯蔵するための高圧タンクであり、調圧弁68を開状態とすることで燃料ガスを排出する。燃料ガス流路62は、燃料ガスを流通させるための流路であり、燃料ガス供給流路63と燃料ガス循環流路64とを有する。燃料ガス供給流路63は、燃料ガスを燃料電池スタック20に供給するための流路であり、水素タンク61と燃料電池スタック20とを接続する流路である。燃料ガス供給流路63の途中には、燃料ガス循環流路64が接続されている。燃料ガス循環流路64は、燃料電池スタック20の内部を通過した未反応の燃料ガスを回収し、燃料電池スタック20に再度供給するための流路である。燃料ガス循環流路64の途中には、燃料ガスを送り出すための水素ポンプ65と燃料ガスと燃料ガス中に含まれる液水とを分離するための気液分離器66が配置されている。燃料ガス中に含まれる液水は、燃料電池スタック20における電気化学反応によって生成される生成水である。気液分離器66によって分離された液水は、開閉弁67を開状態とすることで外部へと排出される。
酸化剤ガス給排機構50は、燃料電池スタック20に酸化剤ガスである空気を供給すると共に、燃料電池スタック20から排出される酸化剤ガスを外部に排出する機能を有する。酸化剤ガス給排機構50は、酸化剤ガスが流通する流路である酸化剤ガス給排流路51と、調圧弁ユニット55と、エアコンプレッサ200と、酸化剤ガス給排流路51の途中に配置された複数のセンサ301〜304と、を備える。酸化剤ガス給排流路51は、酸化剤ガス供給流路52と酸化剤ガス排出流路53とバイパス流路54とを有する。酸化剤ガス供給流路52と酸化剤ガス排出流路53は、それぞれ燃料電池スタック20に接続された配管である。エアコンプレッサ200は、酸化剤ガス供給流路52の途中に配置され、酸化剤ガスを燃料電池スタック20へ吐出する。酸化剤ガス排出流路53は、エアコンプレッサ200から吐出された酸化剤ガスを外部へと排出する。バイパス流路54は、酸化剤ガス供給流路52と酸化剤ガス排出流路53とを燃料電池スタック20を介さずに連通させる流路である。なお、調圧弁ユニット55は、課題を解決するための手段に記載された「調圧弁」に対応する。
エアコンプレッサ200は、モータ130によりインペラの回転数(以下では、単にエアコンプレッサ200の回転数とも記載する)を変化させる。本実施形態において、エアコンプレッサ200は、インペラの回転によって生じた遠心力で空気を圧縮する遠心式エアコンプレッサである。エアコンプレッサ200から吐出される酸化剤ガスの量とエアコンプレッサ200の出口側圧力は、エアコンプレッサ200の回転数と、エアコンプレッサ200の下流側の流路抵抗とによって決定される。エアコンプレッサ200の詳細な説明は後述する。
調圧弁ユニット55は、複数の調圧弁551〜553を有している。調圧弁ユニット55は、調圧弁551〜553の弁開度をそれぞれ段階的に調整することによって、酸化剤ガス給排流路51のうちエアコンプレッサ200より下流側(具体的には、エアコンプレッサ200と調圧弁ユニット55の間)の流路抵抗を調整する。エアコンプレッサ200の下流側における流路抵抗の変化に応じて、エアコンプレッサ200から吐出される酸化剤ガスに付与される圧力である出口側圧力が変化する。例えば、エアコンプレッサ200の回転数が一定の場合において、調圧弁ユニット55の弁開度を調整して流路抵抗が低下した場合には、出口側圧力は低下する。また例えば、エアコンプレッサ200の回転数が一定の場合において、調圧弁ユニット55の弁開度を調整して流路抵抗が上昇した場合には、出口側圧力は上昇する。つまり、本実施形態において、流路抵抗の上昇及び低下は、エアコンプレッサ200の回転数を一定にした場合における出口側圧力の上昇及び低下に対応している。以下では、調圧弁ユニット55に含まれる調圧弁551〜553の弁開度の組み合わせを、調圧弁ユニット55の弁開度と記載する。調圧弁ユニット55の弁開度の変更に応じて出口側圧力が変更された場合には、エアコンプレッサ200に吸入される酸化剤ガスの流量および吐出される酸化剤ガスの流量(吐出流量)が変化する。具体的には、調圧弁ユニット55の弁開度に応じて出口側圧力が上昇した場合には、酸化剤ガスの吐出流量は減少する。また、調圧弁ユニット55の弁開度に応じて出口側圧力が低下した場合には、酸化剤ガスの吐出流量は増加する。
本実施形態において、調圧弁ユニット55が有する調圧弁551〜553は、それぞれ役割の異なる3つの弁機構である第1の調圧弁551と第2の調圧弁552と第3の調圧弁553とである。第1の調圧弁551は、酸化剤ガス供給流路52に配置され、酸化剤ガス供給流路52の流路抵抗を調整している。第3の調圧弁553は、酸化剤ガス排出流路53に配置され、酸化剤ガス排出流路53の流路抵抗を調整している。第1の調圧弁551と第3の調圧弁553は、流路抵抗の調整により、燃料電池スタック20へと供給される酸化剤ガスの量を調整する。第2の調圧弁552は、バイパス流路54に配置され、バイパス流路54の流路抵抗を調整することで、バイパス流路54へ流入する酸化剤ガスの量を調整する。また、第1から第3の調圧弁551〜553は、流路抵抗を調整することによって、エアコンプレッサ200の吐出流量と出口側圧力を調整する。調圧弁ユニット55を構成する各調圧弁551、552、553は、例えば、電磁弁や電動弁である。具体的には、調圧弁551〜553として、バタフライバルブやグローブバルブを用いることができる。本実施形態において、調圧弁ユニット55は3つの調圧弁551〜553を有しているが、これに限定されない。調圧弁ユニット55が有する調圧弁は、4つ以上の調圧弁であってもよく、2つ以下であってもよい。
複数のセンサ301〜304は、第1の圧力センサ301と、第2の圧力センサ302と、エアフロメータ303と、温度センサ304と、を含む。第1の圧力センサ301は、酸化剤ガス供給流路52のうちエアコンプレッサ200より上流側に配置されている。第2の圧力センサ302および温度センサ304は、酸化剤ガス供給流路52のうちエアコンプレッサ200より下流側、かつ、調圧弁ユニット55より上流側に配置されている。第1の圧力センサ301は、エアコンプレッサ200によって吸引される空気の圧力、本実施形態において、大気圧を計測する。第2の圧力センサ302は、エアコンプレッサ200の出口側圧力を計測する。温度センサ304は、エアコンプレッサ200から吐出される酸化剤ガスの温度を計測する。エアフロメータ303は、エアコンプレッサ200によって吸入される酸化剤ガスの流量を計測する。
制御部90は、CPUとメモリとを含み、燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給を制御して、燃料電池スタック20による発電を制御する。例えば、制御部90は、燃料電池スタック20の要求発電量に応じて、エアコンプレッサ200と調圧弁ユニット55とを制御する。また、制御部90は、複数のセンサ301〜304の計測結果を受信する。
図2は、第1実施形態に係る燃料電池システム100が備えるエアコンプレッサ200の模式図である。エアコンプレッサ200は、インペラ部120と、モータ部160と、モータ部160を収容するための筐体であるハウジング170と、オイル循環機構190と、を備える。オイル循環機構190は、モータ部160の冷却および潤滑のために、オイルをモータ部160へと供給し、供給後のオイルを回収する。オイルの一部は、モータ部160と共にハウジング170内に収容されている。
インペラ部120は、酸化剤ガスの吐出を行なうインペラ121と、インペラ121を収容するインペラ収容部122と、を有している。インペラ収容部122は、酸化剤ガス供給流路52の一部を形成している。インペラ121が回転することにより、酸化剤ガス供給流路52の上流側からインペラ収容部122に吸入された酸化剤ガスは、インペラ収容部122内で圧縮され、酸化剤ガス供給流路52の下流側へと吐出される。
モータ部160は、モータ130と、一対のベアリング141と、ベアリングホルダ140と、を有する。モータ130は、シャフト131と、表面に磁石を有するロータ132と、ステータ134と、を有する。モータ130は、インペラ121を回転させる。モータ部160は、シャフト131の一端部が外部に突出した状態で、ハウジング170内のモータ収容部173に収容されている。シャフト131は、ハウジング170を貫通しモータ130の回転軸をインペラ121の回転軸に結合する。ロータ132は、シャフト131と一体に形成されている。ステータ134は、コイル133を有し、シャフト131を中心としたロータ132の周囲に配置されている。ステータ134は、電力が供給されることによって、ロータ132を回転させる。ロータ132が回転することにより、シャフト131とシャフト131に接続されたインペラ121とが回転する。一対のベアリング141は、ロータ132を軸方向に挟むように配置され、シャフト131を回転自在に支持している。ベアリングホルダ140は、ベアリング141の周囲を覆うように配置され、ベアリング141を支持している。本実施形態において、ベアリング141は、ボールベアリングである。
シャフト131のインペラ121が接続されている側の端部は、ハウジング170の一壁部171に形成された貫通孔172を介して、ハウジング170の外部(インペラ収容部122)に突出している。ハウジング170の内部側における貫通孔172の周囲には、メカニカルシール150が配置されている。メカニカルシール150は、貫通孔172を封止するように配置され、インペラ部120とモータ部160との間における液体の流通を抑制する。本実施形態において、メカニカルシール150は、シャフト131に接続されシャフト131の回転に伴って回転する回転環と、ハウジング170の一壁部171に固定された固定環と、を有している。
ハウジング170は、モータ130が配置された区域であるモータ収容部173をインペラ121が配置された区域であるインペラ収容部122から区分する。ハウジング170は、ハウジング170の外部とモータ収容部173とで気体の流通を可能にするための換気部180を有する。換気部180は、ハウジング170の外部とモータ収容部173とを、連通状態から非連通状態、もしくは、非連通状態から連通状態、に切り替える弁機構である換気弁181を有している。換気弁181は、モータ収容部173内の圧力が大気圧以上になると、モータ収容部173からの圧力を受けて自動的に開弁状態になる開閉弁である。これにより、換気部180は、モータ収容部173内の圧力が大気圧より高くなることを抑制する。換気弁181が開状態になる場合としては、例えば、モータ130を回転させるための電力が供給された際の発熱に伴ってモータ収容部173内の温度が上昇し、圧力が上昇する場合である。なお、本実施形態において、ハウジング170には換気弁181を有する換気部180が設けられているが、これに限定されない。例えば、換気部180は、換気弁181を有していなくてもよい。また、ハウジング170が密閉された筐体でない場合には、必ずしも換気部180が設けられている必要はない。これらの場合であっても、モータ収容部173の内側と外側(大気)との間で気体の流通が可能であるので、一時的にモータ収容部173内の圧力が上昇した場合であっても、モータ収容部173内の圧力は大気圧まで低下する。
オイル循環機構190は、オイルポンプ191と、オイルクーラ192と、オイル流路193と、を有する。オイル流路193は、オイルを流通させるための流路であり、ハウジング170の壁内およびハウジング170内を通るように形成されている。オイル流路193は、オイルをモータ部160の各要素へと供給するための開口である供給孔194〜197を有している。供給孔194〜197は、エアコンプレッサ200が通常に使用されている状態(以下では、単に「使用状態」とも記載する)において、シャフト131より上側に形成されている。具体的には、供給孔194、197は、ベアリング141より上側であり、ベアリング141へとオイルを供給する。供給孔195、196は、ステータ134より上側に形成され、ステータ134へとオイルを供給する。オイルを吐出すためのオイルポンプ191とオイルを冷却するためのオイルクーラ192は、オイル流路193の途中に配置されている。本実施形態において、オイルポンプ191とオイルクーラ192は、ハウジング170の外部から取り付けられている。オイルは、オイルポンプ191からオイルクーラ192へと吐出される。オイルクーラ192によって冷却されたオイルは、供給孔194〜197へと移動する。オイルは、供給孔194〜197からモータ部160の各要素へと滴下され、重力に従って、モータ収容部173の底面側へと移動する。モータ収容部173の底面側へと移動したオイルは、モータ収容部173に一時的に留まった後、オイルポンプ191へ吸入され吐出される。オイルによる潤滑は、他の潤滑方法(例えばグリス潤滑)と比べて、モータ130の回転数を高くした際の発熱や摩擦をより低減できる。また、潤滑に用いるオイルは、モータ130の回転によって発熱したモータ部160を冷却するための冷却用オイルとしても用いられる。このため、モータ部160の高温化が抑制される。モータ部160、特にロータ132の温度上昇が抑制されるので、ロータ132の磁力の低下が抑制され、エアコンプレッサ200の性能の低下を抑制できる。本実施形態において、オイルは、潤滑と冷却の両方に用いられているが、これに限定されない。例えば、オイルは、モータ部の潤滑と冷却とのいずれか一方のために用いられてもよい。
エアコンプレッサ200において、インペラ部120とモータ部160とを隔てる一壁部171には前述のように貫通孔172が設けられている。貫通孔172にはシャフト131が通されているため、メカニカルシール150が配置されているものの、インペラ部120とモータ部160との間における液体及び気体の移動が生じ得る。
エアコンプレッサ200のインペラ背面とモータ収容部173内の圧力について説明する。ここで、インペラ背面とは、酸化剤ガス供給流路52のうちで、インペラ121とハウジング170(一壁部171)との間の空間である。インペラ背面の圧力であるインペラ背面圧は、インペラ121が回転して空気が送り出されると低下する。これは、エアコンプレッサ200から吐出される酸化剤ガスの流量が増加することで生じる。この場合におけるインペラ背面圧の低下は、例えば、流路断面積が小さい流路(例えばインペラ収容部122)において流速が増加することによって圧力が低い部分が発生するベンチュリー効果(エジェクター効果)によって発生する。ここで、モータ収容部173内の圧力は、換気部180によって、大気圧と同程度に調整されている。よって、本実施形態において、インペラ背面圧が負圧になった場合に、インペラ背面圧は、モータ収容部173内の圧力より低くなる。
図3は、エアコンプレッサ200の性能特性を示すコンプレッサマップである。エアコンプレッサ200の性能特性は、エアコンプレッサ200の性能試験により得られる。コンプレッサマップは、エアコンプレッサ200の性能特性として、エアコンプレッサ200の吐出流量L(単に「流量Lともよぶ」)と、エアコンプレッサ200の入口側圧力(大気圧)と出口側圧力との圧力比(出口側圧力/入口側圧力)Pとによって定まる二次元マップである。エアコンプレッサ200の吐出流量Lと圧力比Pは、エアコンプレッサ200の回転数と調圧弁ユニット55の弁開度とによって調整できる。つまり、コンプレッサマップの各動作点は、エアコンプレッサ200の回転数と調圧弁ユニット55の弁開度とによって表すことができる。コンプレッサマップの等回転ラインは、エアコンプレッサ200の回転数が同一の場合の動作点を結んだ線である。コンプレッサマップ中には、インペラ背面圧が負圧となる流量Lと圧力比Pとの組み合わせを示す負圧領域がハッチングにより示されている。本実施形態において、負圧領域は、各動作点におけるインペラ背面圧の測定結果から予め求められている。なお、コンプレッサマップは、エアコンプレッサ200が使用される条件、例えば、エアコンプレッサ200に吸入される酸化剤ガスの温度や大気圧の大きさ、によって変動する。このため、制御部90は、各条件(例えば、温度センサ304が計測した温度)毎にコンプレッサマップを記憶し、要求発電量を実現するための動作点を条件毎に選択してもよい。エアコンプレッサ200が使用される条件は、各種センサ、例えば第1の圧力センサ301や温度センサ304の計測結果を用いて取得される。
燃料電池システム100は、燃料電池スタック20への要求発電量に応じて、エアコンプレッサ200の回転数と、調圧弁ユニット55が有する各調圧弁551〜553の少なくとも一つの弁開度と、を調整する。要求発電量は、例えば、燃料電池システム100を搭載する燃料電池車両からの加速要求に応じて増減する。具体的には、燃料電池車両のアクセルの踏み込みが増加されると、加速要求がされて要求発電量が増加する。また、アクセルの踏み込みが減少すると、加速要求は停止して要求発電量は減少する。酸化剤ガスの流量Lは、調圧弁ユニット55が有する各調圧弁551〜553の少なくとも一つの弁開度の変化と、エアコンプレッサ200の回転数の変化と、に応じて変化する。具体的には、エアコンプレッサ200の回転数が増加すると流量Lは増加し、エアコンプレッサ200の回転数が減少すると流量Lは減少する。また、調圧弁ユニット55の弁開度に応じた流路抵抗の変化によって、出口側圧力を低下させると流量Lは増加し、出口側圧力を上昇させると流量Lは減少する。圧力比Pは、エアコンプレッサ200の回転数の変化と調圧弁ユニット55の弁開度の変化に応じて変化する。圧力比Pは、エアコンプレッサ200の回転数が増加すると上昇し、エアコンプレッサ200の回転数が減少すると低下する。また、第1から第3の調圧弁551〜553の弁開度の組み合わせによって圧力比Pは変化する。例えば、第2の調圧弁552と第3の調圧弁553の弁開度が一定に維持されている場合には、第1の調圧弁551の弁開度が大きくなると出口側圧力が低下するので圧力比Pは減少し、第1の調圧弁551の弁開度が小さくなると出口側圧力が上昇するので圧力比Pは増加する。
図4は、動作点と負圧領域との関係を示す図である。図4に示す図は、図3に示したコンプレッサマップに基づいて作成される。図3と図4において同様の動作点を示す場合には同様の符号を付している。図4において、調圧弁ユニット55の弁開度Vrは、酸化剤ガス給排流路51のうちでエアコンプレッサ200より下流側、具体的にはエアコンプレッサ200と調圧弁ユニット55との間の流路抵抗に応じて大小関係が定められている。流路抵抗が大きい場合には弁開度Vrは小さく、流路抵抗が小さい場合には弁開度Vrは大きい。具体的には、弁開度Vrは、全ての調圧弁551〜553の開弁度が100%であるときの流路抵抗を基準(最小値)として相対的に決定される値である。
図4に示すように、動作点Aにおける条件から、調圧弁551〜553の開弁度を一定に維持しつつエアコンプレッサ200の回転数のみを増加させた場合には、動作点は動作点A1に変更される。この場合には、出口側圧力は上昇することで、圧力比Pは上昇する(図3)。また、動作点Aにおける条件から、エアコンプレッサ200の回転数を一定に維持しつつ調圧弁ユニット55の弁開度Vrのみを小さくした場合には、動作点は動作点A2に変更される。本実施形態において、各調圧弁551〜553の弁開度は、エアコンプレッサ200の回転数と目標とする出口側圧力との組み合わせごとに、弁開度マップにより定められている。すなわち、調圧弁ユニット55の弁開度Vrが一定である場合には、各調圧弁551〜553の各弁開度は変更されることなく一定に維持されている。
エアコンプレッサ200の回転数と調圧弁ユニット55の弁開度Vrとは、インペラ背面圧が負圧にならない組み合わせになるように制御されている。つまり、制御部90は、要求発電量が変更された場合において動作点を変更する場合には、負圧領域となる動作点を経由しないように動作点を変更する。
具体的には、後述の第1の操作と第2の操作を実行する場合には、制御部90は、調圧弁ユニット55の弁開度Vrの変更とエアコンプレッサ200の回転数の変更とを所定の順序で実行することによって、負圧領域となる動作点(例えば、動作点C)を経由しないように動作点を変更する。第1の操作は、調圧弁ユニット55の弁開度Vrの低下による流路抵抗の上昇とエアコンプレッサ200の回転数の上昇による流量Lの増加との両方を実行する操作、例えば、動作点Aから動作点Bへの変更である。第2の操作は、調圧弁ユニット55の弁開度Vrの上昇による流路抵抗の低下とエアコンプレッサ200の回転数の低下による流量Lの減少との両方を実行する操作、例えば、動作点Bから動作点Aへの変更である。
なお、動作点Aから動作点Bへの変更は、燃料電池車両において、例えば、定速での走行状態から加速状態に変更される際に実行される。一方、動作点Bから動作点Aへの変更は、燃料電池車両において、例えば、加速状態から定速状態もしくは減速状態に変更される際に実行される。ここで、流路抵抗が大きい場合には、酸化剤ガス給排流路51における酸化剤ガスの圧損が大きくなることで、燃費が低下する恐れがある。よって、燃費の低下を抑制するために、流路抵抗が小さくなるように弁開度Vrは大きな範囲で制御されることが好ましい。エアコンプレッサ200の回転数が大きい場合には、小さい場合と比べて、負圧にならない弁開度Vrのうち最大の弁開度Vrが小さくなる。エアコンプレッサ200の回転数に応じて燃費の高い弁開度Vrを選択する場合には、エアコンプレッサ200の回転数の変化に応じて弁開度Vrを変更することが好ましい。具体的には、制御部90は、エアコンプレッサ200の回転数を上昇させる場合には弁開度Vrを小さくし、エアコンプレッサ200の回転数を低下させる場合には弁開度Vrを大きくする。
図5は、第1実施形態に係る燃料電池システム100の制御部90が実行する動作点変更処理のフローチャートである。以下では、動作点を変更する際に、制御部90によって実行されるエアコンプレッサ200と調圧弁ユニット55の制御方法について説明する。動作点変更処理は、要求発電量が変更され動作点の変更が必要になった場合に実行される。動作点変更処理が開始されると、制御部90は、動作点の変更が、第1の操作であるか否かを判断する(ステップS101)。動作点の変更が第1の操作である場合(ステップS101:Yes)には、制御部90は、第1の処理を実行する(ステップS111〜S113)。具体的には、制御部90は、まず調圧弁ユニット55に対して変更後の動作点に対応した出口側圧力(圧力比P)となるように弁開度Vrの低下を指示する(ステップS111)。制御部90は、調圧弁ユニット55に弁開度Vrの低下を指示した後、予め定められた時間が経過するまで待機する(ステップS112)。ここで予め定められた時間は、例えば、制御部90が弁開度Vrの低下を指示してから調圧弁ユニット55において弁開度Vrの低下が完了するまでにかかる時間に設定されている。予め定められた時間が経過すると、制御部90は、変更後の動作点に対応した吐出流量となるようにエアコンプレッサ200の回転数の上昇を指示する(ステップS113)。これにより、第1の操作が実行される場合の動作点変更処理が完了する。
動作点の変更が第1の操作でない場合(ステップS101:No)には、制御部90は、動作点の変更が、第2の操作であるか否かを判断する(ステップS102)。動作点の変更が第2の操作である場合(ステップS102:Yes)には、第2の処理を実行する。具体的には、制御部90は、まず変更後の動作点に対応した吐出流量となるようにエアコンプレッサ200の回転数の低下を指示する(ステップS121)。制御部90は、エアコンプレッサ200に回転数の低下を指示した後、予め定められた時間が経過するまで待機する(ステップS122)。ここで予め定められた時間は、例えば、制御部90が回転数の低下を指示してからエアコンプレッサ200の回転数の低下が完了するまでにかかる時間に設定されている。予め定められた時間が経過すると、制御部90は、調圧弁ユニット55に変更後の動作点に対応した出口側圧力となるように弁開度Vrの上昇を指示する(ステップS123)。これにより、第2の操作が実行される場合の動作点変更処理が完了する。
動作点の変更が第1および第2の操作ではない場合(ステップS101:No、S102:No)には、制御部90は、通常制御を実行する(ステップS103)。通常制御とは、エアコンプレッサ200への指示と調圧弁ユニット55への指示との間に待機時間を設けることなく任意の順序でエアコンプレッサ200と調圧弁ユニット55の制御を実行することを意味する。これにより、第1および第2の操作が実行されない場合の動作点変更処理が完了する。
なお、本実施形態に係る燃料電池システム100において、酸化剤ガスの流量Lと圧力比Pとエアコンプレッサ200の回転数とを用いて、動作点変更処理が正常に実行されているか否かが監視されている。流量Lの監視には、エアフロメータ303によって計測されるエアコンプレッサ200の上流側の流量である吸入流量が用いられている。なお、吸入流量は、吐出流量Lと相関を有する。また、圧力比Pは、第1の圧力センサ301と第2の圧力センサ302とを用いて算出されることで監視される。具体的には、圧力比Pは、第2の圧力センサ302の計測するエアコンプレッサ200の出口側圧力を第1の圧力センサ301が計測する大気圧で除した値である。エアコンプレッサ200の回転数は、エアコンプレッサ200の回転数を変更する際に制御部90が指示した回転数を用いている。
本実施形態において、第1の操作を実行する場合には、制御部90は、弁開度Vrの低下を指示した後に予め定められた時間の待機を実行している(ステップS112)。また、第2の操作を実行する場合には、制御部90は、エアコンプレッサ200に回転数の低下を指示した後に予め定められた時間の待機を実行している(ステップS122)。しかし、制御部90によって実行される処理は、これに限定されない。例えば、エアフロメータ303および圧力センサ301、302の計測結果とコンプレッサマップを用いてエアコンプレッサ200の回転数の変更もしくは調圧弁ユニット55の弁開度Vrの変更の進捗状況を判断し、この判断に応じて次の処理(ステップS113、S123)を実行してもよい。また、予め定められた時間は、変更前の動作点と変更後の動作点との変更の大きさに応じて定められていてもよい。例えば、第1の操作において、調圧弁ユニット55の弁開度Vrが大きく変更される場合には、小さく変更される場合と比べて、予め定められた時間を長い時間に設定してもよい。また、第2の操作において、エアコンプレッサ200の回転数が大きく変更される場合には、小さく変更される場合と比べて、予め定められた時間を長い時間に設定してもよい。
本実施形態において、第1の操作もしくは第2の操作が実行されるか否かの判断(ステップS101、S102)は、予め記憶された第1の操作もしくは第2の操作となる動作点の変更パターンを用いて実行している。なお、第1の操作もしくは第2の操作が実行されるか否かの判断方法は、これに限定されない。例えば、制御部90は、操作ごとに変更前の動作点と変更後の動作点とを比較することによって、判断を実行してもよい。
以上説明した第1実施形態によれば、制御部90は、調圧弁ユニット55の弁開度Vrの低下による流路抵抗の上昇とエアコンプレッサ200の回転の上昇による流量Lの増加との両方を行なう第1の操作において、調圧弁ユニット55の弁開度Vrの低下を行なった後にエアコンプレッサ200の回転の上昇を行なう第1の処理を実行する。また、制御部90は、調圧弁ユニット55の弁開度Vrの上昇による流路抵抗の低下とエアコンプレッサ200の回転数の低下による流量の減少との両方を行なう第2の操作において、エアコンプレッサ200の回転数の低下を行なった後に調圧弁ユニット55の弁開度Vrの上昇を行なう第2の処理を実行する。このため、インペラ背面圧が負圧になる可能性が低減され、ハウジング170内のオイルがハウジング170の外部であるインペラ収容部122へと漏れ出すことを抑制できる。したがって、燃料電池スタック20へオイルが流入することを抑制できる。
また、第1実施形態によれば、制御部90は、第1の操作を行なう場合には、動作点が負圧領域を経由する可能性があるか否かに関わらず、調圧弁ユニット55の弁開度Vrの低下を行なった後にエアコンプレッサ200の回転数の上昇を行なう第1の処理を実行する(図5のステップS101:Yes、S111〜S113)。また、制御部90は、第2の操作を行なう場合には、動作点が負圧領域を経由する可能があるか否かに関わらず、エアコンプレッサ200の回転数の低下を行なった後に、調圧弁ユニット55の弁開度Vrの上昇を行なう(図5のステップS102:Yes、S121〜S123)。このため、インペラ背面圧が負圧になるか否かを判断する時間を低減することが可能である。また、第1の処理または第2の処理を実行するにあたり、インペラ背面圧が負圧になるか否かを判断する場合に比べて、制御の複雑化を抑制できる。したがって、燃料電池システム100は、第1の処理もしくは第2の処理を実行する際に、インペラ背面圧が負圧になるか否かを判断する場合と比べて、動作点変更処理を迅速に実行することが可能である。
B.第2実施形態
図6は、第2実施形態に係る燃料電池システム100の制御部90が実行する動作点変更処理のフローチャートである。図7は、動作点と負圧領域との関係を示す第2の図である。なお、図6において、図5に示された処理と同様の内容の処理が実行されている場合には同様の符号を付している。
第2実施形態に係る燃料電池システム100は、制御部90が実行する動作点変更処理の内容において、第1実施形態に係る燃料電池システム100と異なる。第1実施形態において、第1の操作を実行する際には、インペラ背面圧が負圧になるおそれがあるか否かに関わらず、第1の処理(図5のステップS111〜S113)が実行され、第2の操作を実行する際には、インペラ背面圧が負圧になるおそれがあるか否かに関わらず、第2の処理(図5のステップS121〜S123)が実行される。一方、第2実施形態において、第1の操作および第2の操作を実行する際には、動作点変更を行なう場合に、動作点変更の途中経路にインペラ背面圧が負圧となる動作点があるか否かの判定を行なう(ステップS201、ステップS202)。この判定は、予め記憶されたインペラ背面圧が負圧となる第1の操作もしくは第2の操作のパターンを用いて実行される。例えば、図7に示すように、動作点Aから動作点Bへと動作点を変更する第1の操作において、弁開度Vrの低下よりも先に回転数の上昇を実行した場合には、インペラ背面圧が負圧になる動作点Cを経由する。一方、動作点Dから動作点Eへと動作点を変更する第1の操作において、弁開度Vrの低下よりも先に回転数の上昇を実行した場合には、インペラ背面圧が負圧とならない動作点Fを経由する。また、動作点Bから動作点Aへと動作点を変更する第2の操作において、回転数の低下よりも先に弁開度Vrの上昇を実行した場合には、インペラ背面圧が負圧になる動作点Cを経由する。一方、動作点Eから動作点Dへと動作点を変更する第2の操作において、回転数の低下よりも先に弁開度Vrの上昇を実行した場合には、インペラ背面圧が負圧とならない動作点Fを経由する。このように、第1の操作や第2の操作を行なう場合であっても、変更前後の動作点によっては、どのような動作点を途中に経由したとしても、インペラ背面圧が負圧とならない場合がある。つまり、図6のステップS201において、動作点Dから動作点Eへ変更する場合は、制御部90は「No」の判定を行ない、動作点Aから動作点Bへ変更する場合は、制御部90は「Yes」の判定を行なう。また、図6のステップS202において、動作点Eから動作点Dへ変更する場合は、制御部90は「No」の判定を行ない、動作点Bから動作点Aへ変更する場合は、制御部は「Yes」の判定を行なう。
図6に示すように、第1の操作を行なう場合には、制御部90は、動作点を変更する場合において、負圧となる動作点を経由する可能性があるか否かを判定する(ステップS201)。負圧となる動作点を経由する可能性がある場合には(ステップS201:Yes)、ステップS111を実行する。一方で、動作点を変更する場合において、負圧となる動作点を経由する可能性がない場合には(ステップS201:No)、通常制御を実行する(ステップS103)。また第2の操作を行なう場合には、制御部90は、動作点を変更する場合において、負圧となる動作点を経由する可能性があるか否かを判定する(ステップS202)。負圧となる動作点を経由する可能性がある場合には(ステップS202:Yes)、ステップS121を実行する。一方で、動作点を変更する場合において、負圧となる動作点を経由する可能性がない場合には(ステップS202:No)、通常制御を実行する(ステップS103)。
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、インペラ背面圧が負圧になる可能性が低減され、ハウジング170内のオイルがハウジング170の外部であるインペラ収容部122へと漏れ出すことを抑制できる。したがって、燃料電池スタック20へオイルが流入することを抑制できる。
また第2実施形態によれば、制御部90は、第1の操作において、予め求められたインペラ背面圧が負圧になる動作点のパターンを示すデータ(負圧動作点データ)を用いて、エアコンプレッサ200の回転数の上昇を先に実行した場合にインペラ背面圧が負圧となる場合には、第1の処理を実行する。また、制御部90は、第2の操作において、負圧動作点データを用いて、弁開度Vrの上昇を先に実行した場合にインペラ背面圧が負圧となる場合には、第2の処理を実行する。つまり、第1の操作と第2の操作において、インペラ背面圧が負圧になる可能性がない場合には、通常制御が実行される(図6のステップS103)。このため、負圧が発生する可能性がない場合には、調圧弁ユニット55とエアコンプレッサ200の制御の自由度を高めることができる。したがって、第1もしくは第2の操作が実行される場合において、インペラ背面圧が負圧になる可能性がない場合には、第1もしくは第2の処理と比べて簡便な処理である通常の処理を実行できる。
C.他の実施形態
C−1.第1の他の実施形態
上記実施形態において、制御部90は、第1の処理と、第2の処理と、の両方の処理を実行しているが、これに限定されない。制御部90は、第1の処理と第2の処理との一方のみを実行してもよい。例えば、制御部90は、第1の操作を行なう場合において、第1の処理を実行し、第2の操作を行なう場合において、通常制御を実行してもよい。これにより、第1の操作を行なう場合における、インペラ背面圧が負圧になることを抑制できる。また例えば、制御部90は、第2の操作を行なう場合において、第2の処理を実行し、第1の操作を行なう場合において、通常制御を実行してもよい。これにより、第2の操作を行なう場合における、インペラ背面圧が負圧になることを抑制できる。これらの場合であっても、第1の操作を行なう場合と第2の操作を行なう場合との一方の場合において、インペラ背面圧が負圧になることを抑制できる。これにより、インペラ背面圧が負圧になる可能性が低減され、ハウジング170内のオイルがハウジング170の外部であるインペラ収容部122へと漏れ出すことを抑制できる。したがって、燃料電池スタック20へオイルが流入することが抑制される。
C−2.第2の他の実施形態
上記実施形態において、エアコンプレッサ200は、他の構成を採用していても良い。エアコンプレッサ200は、酸化剤ガスの吐出を行なうインペラと、モータ130が配置される区域であるモータ収容部173とインペラ収容部122から区分するハウジング170と、ハウジング170を貫通するシャフト131と、を有していればよい。エアコンプレッサ200は、例えば、軸動型のエアコンプレッサであってもよい。
C−3.第3の他の実施形態
上記実施形態において、メカニカルシール150に代えて、他のシール機構が採用されていてもよい。例えば、メカニカルシール150は、さらに固定環とハウジング170との間やシャフト131と回転環との間に二次シールを有していても良い。また、メカニカルシール150に代えて、樹脂シールを採用していても良い。また、メカニカルシール150は備えられていなくても良い。
C−4.第4の他の実施形態
上記実施形態において、酸化剤ガス給排流路51として、他の流路構造が採用されていても良い。例えば、酸化剤ガス給排流路51は、バイパス流路54を有していなくてもよい。
C−5.第5の他の実施形態
上記実施形態において、調圧弁551〜553として、他の弁機構が採用されていてもよい。第1の調圧弁551と第3の調圧弁553とのいずれか一方と、第2の調圧弁552と、の少なくともいずれか一方は、流路抵抗を段階的に変更する機能を有さない開閉弁であってもよい。また、第1の調圧弁551と第3の調圧弁553とのいずれか一方は、備えられていなくても良い。
上記第2から第5の他の実施形態であっても、第1実施形態もしくは第2実施形態と同様に、インペラ背面圧が負圧になる可能性が低減され、ハウジング170内のオイルがハウジング170の外部であるインペラ収容部122へと漏れ出すことを抑制できる。したがって、燃料電池スタック20へオイルが流入することが抑制される。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行なうことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
20…燃料電池スタック
50…酸化剤ガス給排機構
51…酸化剤ガス給排流路
52…酸化剤ガス供給流路
53…酸化剤ガス排出流路
54…バイパス流路
55…調圧弁ユニット
60…燃料ガス供給機構
61…水素タンク
62…燃料ガス流路
63…燃料ガス供給流路
64…燃料ガス循環流路
65…水素ポンプ
66…気液分離器
67…開閉弁
68…調圧弁
70…冷媒循環機構
71…冷媒循環流路
90…制御部
100…燃料電池システム
120…インペラ部
121…インペラ
122…インペラ収容部
130…モータ
131…シャフト
132…ロータ
133…コイル
134…ステータ
140…ベアリングホルダ
141…ベアリング
150…メカニカルシール
160…モータ部
170…ハウジング
171…一壁部
172…貫通孔
173…モータ収容部
180…換気部
181…換気弁
190…オイル循環機構
191…オイルポンプ
192…オイルクーラ
193…オイル流路
194〜197…供給孔
200…エアコンプレッサ
301…第1の圧力センサ
302…第2の圧力センサ
303…エアフロメータ
304…温度センサ
551…第1の調圧弁
552…第2の調圧弁
553…第3の調圧弁

Claims (4)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガス供給機構と、
    前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給するエアコンプレッサを含む酸化剤ガス給排機構と、
    前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの供給を制御して、前記燃料電池スタックによる発電を制御する制御部と、を備え、
    前記酸化剤ガス給排機構は、前記酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス給排流路と、前記酸化剤ガス給排流路のうちで前記エアコンプレッサよりも下流側に配置された調圧弁と、を有し、
    前記エアコンプレッサは、前記酸化剤ガス給排流路に配置され前記酸化剤ガスの吐出を行なうインペラと、前記インペラを回転させるモータと、前記モータを収容し、前記モータが配置される区域を前記インペラが配置された前記酸化剤ガス給排流路から区分するハウジングと、前記ハウジングを貫通し前記モータの回転軸を前記インペラの回転軸に結合するシャフトと、を有し、
    前記制御部は、前記燃料電池システムの動作中において、前記燃料電池スタックの要求発電量が変更された場合において、
    前記調圧弁の弁開度の低下と前記インペラの回転数の上昇との両方を行なう第1の操作において、前記調圧弁の弁開度の低下を行なった後に前記回転数の上昇を行なう第1の処理と、
    前記調圧弁の弁開度の上昇と前記回転数の低下との両方を行なう第2の操作において、前記回転数の低下を行なった後に前記調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する、
    燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、
    前記第1の操作において、前記酸化剤ガス給排流路のうちで前記インペラと前記ハウジングとの間の空間内の圧力であるインペラ背面圧が負圧になるか否かに関わらず、前記第1の処理を実行し、
    前記第2の操作において、前記インペラ背面圧が負圧になるか否かに関わらず、前記第2の処理を実行する、燃料電池システム。
  3. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、
    予め求められたデータであって、前記酸化剤ガス給排流路のうちで、前記インペラと前記ハウジングとの間の空間内の圧力であるインペラ背面圧が負圧になる前記調圧弁の弁開度と前記インペラの回転数の低下との組み合わせである動作点を示すデータを用いて、前記インペラ背面圧が負圧になるか否かを判定し、
    前記第1の操作において、少なくとも前記回転数の上昇を先に実行した場合に、前記インペラ背面圧が負圧になる場合には、前記第1の処理を実行し、
    前記第2の操作において、少なくとも前記弁開度の上昇を先に実行した場合に、前記インペラ背面圧が負圧になる場合には、前記第2の処理を実行する、燃料電池システム。
  4. 燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃料電池システムは、
    燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガス供給機構と、
    前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給するエアコンプレッサを含む酸化剤ガス給排機構と、
    前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの供給を制御して、前記燃料電池スタックによる発電を制御する制御部と、を備え、
    前記酸化剤ガス給排機構は、前記酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス給排流路と、前記酸化剤ガス給排流路のうちで前記エアコンプレッサよりも下流側に配置された調圧弁と、を有し、
    前記エアコンプレッサは、前記酸化剤ガス給排流路に配置され前記酸化剤ガスの吐出を行なうインペラと、前記インペラを回転させるモータと、前記モータを収容し、前記モータが配置される区域を前記インペラが配置された前記酸化剤ガス給排流路から区分するハウジングと、前記ハウジングを貫通し前記モータの回転軸を前記インペラの回転軸に結合するシャフトと、を有し、
    前記制御部は、前記燃料電池システムの動作中において、前記燃料電池スタックの要求発電量が変更された場合において、
    前記調圧弁の弁開度の低下と前記インペラの回転数の上昇との両方を行なう第1の操作において、前記調圧弁の弁開度の低下を行なった後に前記回転数の上昇を行なう第1の処理と、
    前記調圧弁の弁開度の上昇と前記回転数の低下との両方を行なう第2の操作において、前記回転数の低下を行なった後に前記調圧弁の弁開度の上昇を行なう第2の処理と、の少なくとも一方を実行する、燃料電池システムの制御方法。
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