JP6925172B2 - 原子炉格納構造 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉格納構造に関する。
原子力発電プラントに設けられた原子炉の格納容器内で、1次系配管破断等の苛酷事故が発生した場合、破断した箇所から格納容器内の底部に向けて、炉心の冷却液が流出する。流出した冷却液は、格納容器内の底部を伝って、多孔板等で構成されるスクリーン(再循環サンプスクリーン)まで流れ、そこで濾過された後に炉心へ戻ることにより、循環システムを構成している。
配管の破断が発生した場合、冷却液の流出に伴って、配管周りの保温材、格納容器内の塗装や累積異物等(以下、「デブリ」という)が周囲に飛散し、格納容器内の底部に落下して、冷却液に含まれた状態で再循環サンプスクリーンまで流れる。再循環サンプスクリーンにおいては、冷却液が濾過される際に、冷却液に含まれているデブリが捕捉される。そのため、デブリ捕捉量が増大した場合には、圧損上昇、更には閉塞が発生して、再循環サンプスクリーンの機能が低減する虞があり、その結果として、循環する冷却液の量が減少し、炉心冷却に必要な量を確保できない状況となることが懸念される。
デブリによる再循環サンプスクリーンの機能低減を防ぐ手段として、格納容器底部の冷却液の流路において、再循環サンプスクリーンより上流側の位置に、デブリを捕捉するデブリ補足体を設置する提案がなされている(特許文献1)。しかしながら、再循環サンプスクリーンに向かう冷却液の流れは、格納容器底部の構造体の下流域で剥離渦が発生することにより、あらゆる方向へと流れる乱流となる。この場合、捕捉体に向かって流れないデブリが発生することになり、全てのデブリを捕捉することが難しい状況となる。また、捕捉体が、先に到達したデブリによって覆われている場合には、後に到達したデブリを捕捉することが難しい状況となる。
特開2015−36687号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、デブリが発生する状況において、サンプスクリーン体に向かう冷却液の流れを維持することが可能な、原子炉格納構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
(1)本発明の一態様に係る原子炉格納構造は、原子炉が格納される原子炉格納室、および、事故時の前記原子炉への注水のために保有され、床面にサンプが設けられている再循環プール室または圧力調整プール室、を備える原子炉格納容器と、前記サンプの周りを囲むように設けられた台座に設置され、前記サンプに流入する前記冷却液に含まれるデブリを分離するためのサンプスクリーン体と、前記床面に設置されて、前記サンプに向かって流れる冷却液からデブリを捕集するデブリ捕集装置と、を備え、前記デブリ捕集装置が、前記サンプに向かって流れる冷却液の流通方向に交差して延びるとともに、前記流通方向に間隔をあけて複数設けられ、前記流通方向に貫通する開口部が形成された捕集体を備え、前記流通方向に互いに隣り合う捕集体の開口部は、前記床面と平行に捕集体の延びる方向にずれて形成されている。
(2)前記(1)に記載の原子炉格納構造において、前記捕集体が、平板状の多孔部材で構成されていてもよい。
(3)前記(1)または(2)のいずれかに記載の原子炉格納構造において、前記捕集体が、前記平板状の多孔部材を厚さ方向に複数重ねてなっていてもよい。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の原子炉格納構造において、前記捕集体が、中空の多孔部材で構成されていてもよい。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の原子炉格納構造において、前記多孔部材が、前記床面と垂直な方向に複数の部材を連結してなり、前記床面から遠い位置にある部材ほど、細孔径が小さくてもよい。
(6)前記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の原子炉格納構造において、各々の前記捕集体は、その床面と平行な延在方向において所定の間隔おきに、かつ前記流通方向に平行に貫通するように設置された仕切り板で、分割されていてもよい。
(7)前記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の原子炉格納構造において、前記捕集体の開口部の周囲に、前記冷却液の流通方向の下流側に突出する衝立が設けられていてもよい。
本発明の原子炉格納構造は、再循環プール室の床面にデブリ捕集装置を備えている。このデブリ捕集装置は、開口部を有し、冷却液を流通させる方向に間隔を空けて設けられた複数の捕集体からなり、隣り合う捕集体の開口部同士が、床面と平行に捕集体の延びる方向にずれて、互いに重ならないように配置されている。そのため、当該デブリ捕集装置は、サンプスクリーン体に向かう過程で乱流状態となった冷却液を、複数の捕集体が並ぶ方向に流れるように、強制的に整流化することができる。
したがって、デブリ捕集装置内に流入したデブリは、各捕集体に対して垂直に衝突することによってそこに捕捉されやすくなり、その結果として、デブリの捕捉効率を向上させることができる。
また、当該デブリ捕集装置では、各捕集体が開口部を有しているため、先に到達したデブリによって詰まっている捕集体がある場合、後に到達したデブリは、自動的に、その捕集体の開口部を通って他の捕集体に向かって流れることができる。これにより、サンプスクリーン体に向かう冷却液の流れを、長く維持することが可能となる。
(a)本発明の第一実施形態に係る原子炉格納構造の縦断面図である。(b)(a)の原子炉格納構造の縦断面のうち、サンプスクリーン体の周辺部分を拡大した図である。 (a)本発明の第一実施形態に係る原子炉格納構造の横断面図である。(b)(a)の原子炉格納構造の横断面のうち、デブリ捕集装置の周辺部分を拡大した図である。 (a)図2のデブリ捕集装置を拡大した上面図である。(b)(a)のデブリ捕集装置の一部分の拡大斜視図である。 図3の捕集体の変形例である。 (a)図3(a)のデブリ捕集装置を構成する捕集体の上面図である。(b)、(c)(a)の捕集体の変形例である。 (a)、(b)本発明の第二実施形態に係る原子炉格納構造を構成する、デブリ捕集装置の一部の拡大断面図である。
以下、本発明を適用した実施形態に係る原子炉格納構造について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
<第一実施形態>
[原子炉格納構造の構成]
本発明の第一実施形態に係る原子炉格納構造は、加圧水型、沸騰水型のいずれであってもよいが、以下では、加圧水型の構造を例にして説明する。図1(a)は、本発明の第一実施形態に係る原子炉格納構造100の構成を、模式的に示す縦断面図である。図1(a)に示すように、原子炉格納構造100は、主に、原子炉格納容器10と、再循環ポンプ設備20と、サンプスクリーン体30と、デブリ捕集装置40とを備えている。
原子炉格納容器10は、原子炉51が格納される原子炉格納室50と、原子炉格納室50の下階に設けられ、冷却液(冷却水)Lを貯留する再循環プール室60(沸騰水型の場合には圧力調整プール室)とを備えている。原子炉格納室50と再循環プール室60との境界部分(隔壁)には、開口部70が形成されており、この開口部70を介して両者が連通している。再循環プール室の床面(底面)60Aには、サンプ61が設けられている。本実施形態では、サンプ61が1つ設けられている場合を例示しているが、サンプ61は2つ以上設けられていてもよい。
本実施形態に係る原子炉格納容器10は、頂部がドーム状に形成された円筒状の容器であって、原子炉51の他に、加圧器52および蒸気発生器53が格納されている。一次冷却材(軽水)は、この加圧器52で加圧され、さらに原子炉51の核分裂反応によって生じた熱エネルギーで加熱される。高温高圧となった一次冷却材は、蒸気発生器53に送られ、二次冷却材(軽水)を沸騰させる。
原子炉格納容器10の外部には、タービン54、発電機55、および復水器56が備わっている。タービン54は、蒸気発生器53で沸騰した二次冷却材(蒸気)が送られることによって回転し、発電機55を駆動する。タービン54を回転させた蒸気は、復水器56で復水され、二次冷却材となって蒸気発生器53に送られる。このようにして、二次冷却材(軽水)は、蒸気発生器53、タービン54、および復水器56の間を循環する。
サンプ61は、図1(a)に示すように、再循環プール室の床面60Aのうち、原子炉格納室50側からの平面視において開口部70と重ならない位置に設けられていることが好ましい。この場合、開口部70を通って再循環プール室60に流入した冷却液Lが、再循環プール室60内を通り抜けてサンプ61に流入することになるため、局所的な滞留の発生を抑えることができる。
再循環ポンプ設備20は、再循環プール室60に貯留された冷却液Lを、サンプ61から吸い込んで原子炉格納室50の上部まで誘導し、そこから原子炉格納室50内に吐出するように構成されている。具体的な再循環ポンプ設備20としては、例えば図1(a)に示すように、サンプ61から原子炉格納室50の天井部にわたって配設された配管21、配管21の途中に設けられた循環ポンプ22、および原子炉格納室50の天井部に設けられたシャワーノズル23を備えているものが挙げられる。
再循環プール室60に貯留された冷却液Lは、循環ポンプ22によりサンプ61から汲み上げられ、配管21を通り、シャワーノズル23から吐出される。そして、シャワーノズル23から吐出された冷却液Lは、原子炉格納室50に格納された機器を冷却した後に、開口部70を通って再循環プール室60に流入する。このようにして、冷却液Lは、サンプ61、配管21、シャワーノズル23、原子炉格納室50、再循環プール室60の間を循環する。
図1(b)は、図1(a)の原子炉格納構造の縦断面図のうち、サンプスクリーン体30を含む一部分Rを拡大した図である。サンプスクリーン体30は、サンプ61の周りを囲むように設けられた台座31に設置され、サンプ61に流入する冷却液Lから、それに含まれるデブリを濾しとって分離する機能を有している。
サンプスクリーン体30は、複数のサンプスクリーン32から構成されている。複数のサンプスクリーン32は、それぞれ、開口部をサンプ61側に向けた箱状に形成され、その側面(4面)とその上面とに、デブリのサイズより小さい孔が複数設けられ、そこから冷却液Lが流入できるように構成されている。冷却液Lの水位がサンプスクリーン32の高さを下回る場合には、サンプスクリーン32の側面のみから冷却液Lが流入する。冷却液Lの水位がサンプスクリーン32の高さを上回る場合には、サンプスクリーン42の側面と上面の両方から冷却液Lが流入する。
図2(a)は、図1(a)のA−A‘線で示す位置における、原子炉格納構造100の横断面図である。サンプスクリーン体30は、冷却液Lの吸込み効率の観点から、複数個所(図2(a)では2箇所)に設置することが好ましい。また、サンプスクリーン体30は、同様の観点から、構造物がなく、冷却液Lの流れが加速される領域に設置されていることが好ましい。
図2(b)は、図2(a)に示す原子炉格納構造の横断面のうち、デブリ捕集装置40の周辺部分Rを拡大した図である。再循環プール室の床面60Aにおいて、図2(b)に示すような乱流が発生しやすい複雑な構造物とサンプ61との間の位置に、デブリ捕集装置40が設置されている。デブリ捕集装置40は、サンプ61に向かって流れる冷却液Lからデブリを捕集する機能を有している。デブリ捕集装置40は、冷却液Lの流通経路においてサンプ61よりも上流側に設置されていることが好ましく、また、流通経路が複数ある場合には、その各々に設置されていることが好ましい。
図3(a)は、図2(b)のデブリ捕集装置40を拡大した図である。デブリ捕集装置40は、サンプ61に向かって流れる冷却液L等の流体の流通方向Pに交差する方向(好ましくは垂直な方向)に延びるとともに、流通方向Pに間隔Sをあけて複数設けられ、流通方向Pに貫通する開口部41Hが形成された捕集体41を備えている。
流通方向Pにおいて、互いに隣り合う捕集体41の開口部41H同士は、捕集体41が延びる方向において、再循環プール室の床面60Aと平行に、互いにずれて重ならないように形成されている。これにより、冷却液Lとともに、流通方向Pにおいて手前側(上流側)の捕集体41の開口部41を通ったデブリは、慣性で直進した後に、必ず奥側(下流側)の捕集体41に衝突して、そこに捕集(捕捉)されることになる。
各々の捕集体41は、その床面60Aと平行な延在方向Pにおいて所定の間隔おきに、かつ流通方向Pに平行に貫通するように設置された仕切り板42で、分割されていることが好ましい。この場合、分割されたいずれの部分にも、開口部41Hが含まれるものとする。分割によって流通経路が狭まり、捕集体41の延在方向Pの流れが減る分、冷却液Lをサンプ61に向かって効率的に流すことができる。
また、各々の捕集体41の延在方向Pにおける片側の端部41a同士が、仕切り板42に接続され、仕切り板42を介して互いに連結され、他の片側の端部41b同士も、同様に連結されていることが好ましい。これにより、デブリ捕集装置40内の流通過程の冷却液Lに対し、デブリ捕集装置40外のデブリを大量に含んだ冷却液Lが、混入するのを防ぐことができる。
図3(b)は、図3(a)に示したデブリ捕集装置40のうち、仕切り板42で仕切られた一部分40Aの拡大斜視図である。ここでは、デブリ捕集装置40の構造を明示するため、仕切り板42を透明化している。図3(c)は、図3(b)に示したデブリ捕集装置40の一部分40Aのうち、一端側の捕集体41Aとそれに設置された仕切り版42の上面図である。
図3(a)では図示していないが、図3(b)、(c)に示すように、流通方向Pにおいて下流側を向く面41aにおいて、開口部41Hの周りに衝立43A、43Bが設けられていることが好ましい。衝立43A、43Bが設けられていることにより、開口部41Hから流入した冷却液Lが、側方に回り込むのを抑制し、下流側の捕集体41に向けて直進するように促すことができる。その結果として、サンプ61への冷却液Lの流通が円滑になるとともに、デブリを効率的に捕集することができる。
なお、開口部41Hが仕切り板42に近い位置に設置され、仕切り板42と仕切り板42に近い方の衝立43Aとの距離dが小さくなる場合には、仕切り板42が衝立43Aの役割を担うことができるため、衝立43Aは不要となる。
図4は、変形例に係るデブリ捕集装置の一部分40Aの斜視図である。この変形例では、流通方向Pにおいて、捕集体41の下流側を向く面だけでなく、上流側を向く面にも衝立46が設けられている。この衝立46が設けられていることにより、各段の捕集体41で一旦捕捉されたデブリが、下流側に向かって流れるのをブロックすることができる。
図5(a)は、図3、4のデブリ捕集装置40を構成する1つの捕集体41の一部を拡大した上面図である。捕集体41は、平板状の多孔部材(濾過板、網)で構成されていることが好ましい。この場合の捕集体41は、その主面41aが流通方向P1に垂直となるように、かつ一端(一辺)が床面60Aに接して設置されていることが好ましい。
図1(b)に示すように、設置した際に床面60Aと垂直になる方向において、捕集体41の幅Wは、冷却液Lの最大水位Hより大きいことが好ましい。つまり、捕集体41は、設置したときの頂部41Tが、想定される冷却液Lの液面Lの位置より高い位置にあることが好ましい。
捕集体41を構成する多孔部材の材料としては、例えば、ステンレス、アルミ合金材等が挙げられる。
捕集体41を構成する多孔部材として、図5(a)では規則的に並んだ細孔を有する網状の部材を例示しているが、細孔の並び方について限定されることはなく、例えば複数の繊維状の部材が複雑に入り組んだ構造であってもよい。
また、図5(a)では、多孔部材を構成する細孔が格子状となっている例を示しているが、細孔の形状について限定されることはない。
図5(b)は、図5(a)に示した捕集体41の一変形例に係る、捕集体44の上面図である。捕集体44は、平板状の多孔部材を、厚さ方向に複数重ねてなる。この場合、重ねる枚数を変えることによって、捕集体としての厚みを自在に変えることができるため、局所的に、冷却液L、デブリが受ける抵抗の大きさを変えることができる。また、床面60Aの設置スペースに応じて厚さを自在に調整することができる。
図5(c)は、図5(a)に示した捕集体41の他の変形例に係る、捕集体45の上面図である。捕集体45は、籠等の中空の多孔部材で構成されている。この場合、例えば捕集体45を設置したい箇所に、柱等の移動させにくい構造物があっても、その構造物が中空部分に収まるようにして設置することが可能であり、捕集体45の設置個所をずらす必要がない。なお、捕集体45の中空部分は、開口部45Hに連通しないように閉じた構造である必要がある。
本実施形態に係る原子炉格納構造100は、再循環プール室の床面60Aにデブリ捕集装置40を備えている。このデブリ捕集装置40は、開口部41Hを有し、冷却液Lを流通させる方向に間隔を空けて設けられた複数の捕集体41からなり、隣り合う捕集体41の開口部41H同士が、床面60Aと平行に捕集体41の延びる方向にずれて、互いに重ならないように配置されている。そのため、当該デブリ捕集装置40は、サンプスクリーン体30に向かう過程で乱流状態となった冷却液を、複数の捕集体が並ぶ方向に流れるように、強制的に整流化することができる。
したがって、デブリ捕集装置内40に流入したデブリDは、各捕集体41に対して垂直に衝突することによってそこに捕捉されやすくなり、その結果として、デブリDの捕捉効率を向上させることができる。
また、当該デブリ捕集装置40では、各捕集体が開口部41Hを有しているため、先に到達したデブリDによって詰まっている捕集体41がある場合、後に到達したデブリDは、自動的に、その捕集体41の開口部41Hを通って他の捕集体41に向かって流れることができる。これにより、サンプスクリーン体30に向かう冷却液Lの流れを、長く維持することが可能となる。
<第二実施形態>
図6(a)は、第二実施形態に係る原子炉格納構造において、再循環プール室の床面60Aに設置したデブリ捕集装置を構成する、1つの捕集体141の側面図である。捕集体141は、床面60Aと垂直な方向に2つの多孔部材141A、141Bを連結してなる。2つの多孔部材141A、141Bのうち、床面60Aから遠い位置にある多孔部材141Aの細孔径は、近い位置にある多孔部材141Bの細孔径より小さい。
多孔部材141Aは細孔径が小さいため、軽くて冷却液Lの液面Lに近い側に集中して分布する、サイズの小さいデブリD11を捕集するのに適している。また、部材141Bは細孔径が大きいため、重くて床面60Aに近い側に集中して分布する、サイズの大きいデブリD12を捕集するのに適している。
通常は、全ての細孔径の大きさを小さいデブリのサイズに合わせた多孔部材が用いられるが、本実施形態では床面60A側の多孔部材141Bの細孔径を大きくしている分、冷却液Lに対する流動抵抗を低減させることができる。
図6(b)は、第二実施形態の変形例に係る原子炉格納構造において、再循環プール室の床面60Aに設置したデブリ捕集装置を構成する、1つの捕集体241の側面図である。多孔部材241は、床面60Aと垂直な方向に3つの多孔部材241A、241B、241Cを連結してなる。これらの多孔部材は、互いに異なる大きさの細孔径を有しており、多孔部材241C、多孔部材241B、多孔部材241Aの順に小さくなっている。
液面L側と床面60A側の間の位置に分布するデブリに合わせた、中間のサイズの細孔径の部材を設けることにより、図6(a)の多孔部材141に比べて細孔径の大きい領域が増加し、その分、冷却液Lに対する流動抵抗をさらに低減させることができる。
図6(a)、(b)では、捕集体が2つの多孔部材を連結してなる場合、3つの多孔部材を連結してなる場合について例示しているが、4つ以上の複数の多孔部材を連結してなる場合であっても、床面から遠い位置にある多孔部材ほど、細孔径が小さくなっていればよい。
100・・・原子炉格納構造
141A、141B、241A、241B、241C・・・多孔部材
10・・・原子炉格納容器
20・・・再循環ポンプ設備
21・・・配管
22・・・循環ポンプ
23・・・シャワーノズル
30・・・サンプスクリーン体
31・・・台座
32・・・サンプスクリーン
40・・・デブリ捕集装置
41、141、241・・・捕集体
41a、41b・・・端部
41H・・・開口部
42・・・仕切り板
43A、43B、46・・・衝立
50・・・原子炉格納室
51・・・原子炉
52・・・加圧器
53・・・蒸気発生器
54・・・タービン
55・・・発電機
56・・・復水器
60・・・再循環プール室
60A・・・床面
61・・・サンプ
70・・・開口部
D、D11、D12、D21、D22、D23・・・デブリ
L・・・冷却液
・・・液面
・・・冷却液の流通方向
・・・捕集体の延在方向
・・・サンプスクリーン体の周辺部分
・・・デブリ捕集装置の周辺部分
S・・・捕集体同士の間隔

Claims (6)

  1. 原子炉が格納される原子炉格納室、および、事故時の前記原子炉への注水のために保有され、床面にサンプが設けられている再循環プール室または圧力調整プール室、を備える原子炉格納容器と、
    前記サンプの周りを囲むように設けられた台座に設置され、前記サンプに流入する冷却液に含まれるデブリを分離するためのサンプスクリーン体と、
    前記床面に設置されて、前記サンプに向かって流れる冷却液からデブリを捕集するデブリ捕集装置と、を備え、
    前記デブリ捕集装置が、前記サンプに向かって流れる冷却液の流通方向に交差して延びるとともに、前記流通方向に間隔をあけて複数設けられ、前記流通方向に貫通する開口部が形成された捕集体を備え、
    前記流通方向に互いに隣り合う捕集体の開口部は、前記床面と平行に捕集体の延びる方向にずれて形成されており、
    前記捕集体の一端が、前記床面に接して設置され
    前記捕集体が、多孔部材で構成されており、
    前記多孔部材が、前記床面と垂直な方向に複数の部材を連結してなり、前記床面から遠い位置にある部材ほど、細孔径が小さいことを特徴とする原子炉格納構造。
  2. 前記捕集体が、平板状の多孔部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の原子炉格納構造。
  3. 前記捕集体が、前記平板状の多孔部材を厚さ方向に複数重ねてなることを特徴とする請求項2に記載の原子炉格納構造。
  4. 前記捕集体が、中空の多孔部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の原子炉格納構造。
  5. 各々の前記捕集体は、その床面と平行な延在方向において所定の間隔おきに、かつ前記流通方向に平行に貫通するように設置された仕切り板で、分割されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の原子炉格納構造。
  6. 前記捕集体の開口部の周囲に、前記冷却液の流通方向の下流側に突出する衝立が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の原子炉格納構造。
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