<装置全般>
以下、実施形態に係る錠剤保管放出装置への錠剤充填装置、および錠剤保管放出装置の一例、および錠剤保管放出装置に錠剤を充填する構成と錠剤保管放出装置から錠剤を回収する構成について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、錠剤として説明するが、錠剤に限定するものではなく、カプセル剤などの薬剤にも適用可能である。
図1は実施形態に係る錠剤保管放出装置への錠剤充填装置1の斜視図であり、同図(a)は錠剤を充填する錠剤保管放出装置41を装着していない状態、同図(b)は錠剤保管放出装置41を装着した状態、同図(c)は錠剤保管放出装置41の取付部(設置台)の構造を表している図である。図2は実施形態に係る錠剤充填装置1の外側のカバーを外した状態の側面図である。また、図3は実施形態に係る錠剤充填装置1における一部の機構を引き出した状態を示す斜視図である。
錠剤充填装置1は、本体部60の上部に構成された錠剤供給部30(薬剤供給機構)、本体部60の中間部に構成された錠剤保管放出装置取付け部40、及び本体部60の下部に構成された錠剤回収部50からなっており、全体をカバー100が覆う構造となっている。
錠剤供給部30は、本体部60の上に着脱自在に設けられた錠剤供給カセット31と錠剤供給カセット31の上部に設けられた円形フタ32とから構成されている。錠剤供給カセット31は、図3に示すように本体部60から矢印X方向にスライドして着脱可能となっており、円形フタ32は錠剤供給カセット31の上部にはめ込み式で着脱可能になっている。
錠剤保管放出装置取付け部40には、錠剤を充填あるいは回収する対象である錠剤保管放出装置41を装着する錠剤放出装置設置台4(設置台)、および錠剤放出装置設置台4を平面内で回転させるためのターンテーブル150(回転機構)が設けられている。図1(c)はその拡大図であり、錠剤放出装置設置台4には装着した錠剤保管放出装置41の内部に動力を与えるためのカップリング6、および錠剤を回収する際に錠剤を落下回収するための錠剤回収口19が設けられている。
錠剤回収部50には錠剤保管放出装置取付け部40に取り付けた錠剤保管放出装置41から回収した錠剤が入る回収ボックス90が設けられ、この回収ボックス90は錠剤充填装置1の前面から取外し可能になっている。
錠剤保管放出装置41は、図示しない薬剤分包装置に装着して用いられる装置である。薬剤分包装置には、複数台の錠剤保管放出装置41及び図示しない専用錠剤放出装置を装着して、錠剤を放出させるための設置台が複数設けられている。錠剤保管放出装置41の薬剤分包装置の設置台への装着時は、一般には、設置台の上部から嵌め込む構造となっており、本錠剤充填装置1の錠剤保管放出装置取付け部40においても、それと同じ構造が用いられる。すなわち、錠剤保管放出装置41を錠剤放出装置設置台4に装着する際には、上部から嵌め込む構造となっており、そのために、錠剤供給部30の下部には、装着時に上下に回動方向に摺動可動な摺動機構34が設けられている。摺動機構34の詳細については後に詳述する。
図4は錠剤保管放出装置41の一例で、装置表面を透視化した斜視図である。錠剤保管放出装置41の構造の詳細は後述するが、下台66の上に、錠剤を収容する複数の区画47を外周に有する水車状マス体48を縦方向に6層積層した構造となっている。また、水車状マス体48の上部には上蓋37が設けられ、上蓋37の一部に、錠剤を供給・充填するための錠剤供給口38が設けられている。さらに、下台66の下部には錠剤を放出するための錠剤放出口65が設けられている。
積層された水車状マス体48は水平方向に回転可能な構造となっており、錠剤供給口38から内部に供給される錠剤は、水車状マス体48の回転に伴って、複数の区画に順次取り込まれ、内部の区画を移動して最終的に全ての区画に錠剤が収容されるようになっている。そして、さらに水車状マス体48の回転に伴って、区画に収容された錠剤は、錠剤放出口65から外部に放出される構造となっている。なお、42は錠剤保管放出装置41の円筒状外壁である。
なお、この説明では錠剤保管放出装置41の構造例として、内部に水車状マス体を積層した構造を説明したが、内部の各区画に錠剤が所定数量ずつ保管することが可能で、かつ放出時も外部からの指示により1区画分の所定数量ずつ放出できる構造となっていれば、どのような構造であっても構わない。
図5は錠剤保管放出装置41を錠剤放出装置設置台4に装着する様子を示している。錠剤保管放出装置41の下部には、水車状マス体48を回転させるためのカップリング58があり、錠剤放出装置設置台4に装着されると、錠剤放出装置設置台4の駆動用モータM2の軸端のカップリング6と係合し、駆動用モータM2の回転力が伝わり、水車状マス体48を回転させることが可能となっている。
そして、錠剤供給・払い出し指令によって駆動用モータM2が回転すると、カップリング6とカップリング58を介して、水車状マス体48が回転し、錠剤供給口38から錠剤が取り込まれ、内部を順次移動しながら各区画47に充填がなされる。また、本装置から錠剤を回収する際には、同様に駆動用モータM2を回転することにより、水車状マス体48が回転し、内部の錠剤は錠剤放出口65から放出され、錠剤放出装置設置台4の錠剤回収口19に落下して、その後は錠剤回収ボックス90に回収される。
続いて、図6を用いて、薬剤充填装置1に錠剤保管放出装置41を装着する手順を示す。図6は取り付けのステップを(a)→(b)→(c)の順に表している。取り付け前の(a)の状態に続き、錠剤放出装置設置台4の上方から錠剤保管放出装置41を上方から嵌め込み装着する際には、同図(b)のように、錠剤保管放出装置41で摺動機構34を、摺動機構支点34Pを回転中心として上方に押し上げながら錠剤放出装置設置台4の上部に移動させ、その後同図(c)のように装着する。装着後に摺動機構34は、錠剤供給口38の上面の隙間が狭くなるよう同図(a)同様の位置まで下降する。
図6(d)は摺動機構34の構造の一例である。摺動機構34は、カバー35に支点34P1および34P2で接続されており、支点34P1と34P2を中心として上下に回動可能な構造となっている。さらに、ストッパ34S1と34S2により、所定の位置より下方には下がらないようになっている。この構造により、上述のように錠剤保管放出装置41の装着時には上下に回動することが可能となっている。
なお、これまでの説明では、錠剤保管放出装置41は、錠剤放出装置設置台4に上から嵌め込むことで装着する、として説明してきたが、薬剤分包機での装着方法が上から嵌め込まない構造となっている場合には、それに合わせた装着方法としても構わない。上から嵌め込まない構造の場合には、必ずしも摺動機構34がなくても構わない。
<錠剤供給部の構成>
続いて錠剤供給部30(薬剤供給機構)の構成について説明する。錠剤供給部30としては、錠剤の幅や厚さが変化しても、それぞれの錠剤を正確に計数して放出することができる汎用錠剤供給機構であることが好適である。これ以降は、錠剤供給部30を、汎用錠剤供給機構として説明するが、それに限定されず、錠剤を1錠ずつ供給できる機構であればどのようなものでもよい。
図7は本実施形態に係る錠剤供給部30の円形フタ32を開けた状態の斜視図であり、図8(a)は錠剤供給機構30の上部の主要部品を透視した状態の斜視図、図8(b)はその上面図、図9は図7の一部を断面とした場合の説明図、図10はその断面を横からみた図である。さらに、図11は本実施形態に係る錠剤供給部30の平面図、図12は本実施形態に係る錠剤供給部30を説明する模式図、図13は本実施形態に係る錠剤供給部30の動作を説明するための模式図である。以下、図7から図13により、錠剤供給部30の構成を説明する。
錠剤供給カセット31には錠剤収容部の底面を形成する回転円盤107が設けられている。この回転円盤107は、図9及び図10に示すように中心部が下に円錐状に窪んだ円錐窪み108が形成され、外周部には外周平板109が形成されている。回転円盤107の回転軸心には、平歯車110が取り付けられ、図8に示すように、中間歯車111等を介して、本体部60に取付けられたモータM1の軸101の駆動歯車102に噛み合わされている。従って、モータM1が回転することによって、回転円盤107を矢印103方向に回転駆動することができる。
なお、回転円盤107の外周平板109は、「回転円盤」の一部である。この中央の円錐窪み108の表面には放射状の突起リブ108aが設けられ、収容された錠剤に対する摩擦搬送力を強化している。なお、この回転円盤107は中心部が窪んでいない平板であっても、この円盤内の錠剤量が少なければ、問題ない。これも「回転円盤」の一例である。
錠剤供給カセット31には回転円盤107に接して、その外周部を囲う外周側ガイド体132と、外周側ガイド体132と同心で、外周側ガイド体132の内側に、内周側ガイド体131とが設けられている。これらの回転円盤107、外周側ガイド体132、及び内周側ガイド体131で、錠剤搬送部を形成している。また、錠剤供給カセット31の上面には錠剤の飛び出しを防止するための円形フタ32が設けられている。
なお、これら外周側ガイド体132と内周側ガイド体131には各種のガイド体(規制体)が設けられているが、これらについては後で詳述する。
更に、円盤外周には、外周側ガイド体132に形成された円盤出口端115から放出された錠剤を受け取る出口シュート113が設けられている。円盤出口端115から放出された錠剤は摺動機構34の内部をとおり、通路118を経由して、錠剤放出口114から放出されるとともに、その下部に装着された錠剤保管放出装置41の錠剤供給口38を経由して錠剤保管放出装置41内部に供給される。
<錠剤供給部の動作>
次に、錠剤供給部30の動作を説明する。まず、錠剤供給部30の円形フタ32を取り外すか、円形フタ32の中央部にある投入口33を通じて上部から特定種の複数の錠剤を投入する。すると、そのほぼ真下は回転円盤107の中央の円錐窪み108であるので、錠剤はそこに収容される。
次に回転円盤107が回転駆動されると錠剤は円錐窪み108に接して設けられた曲線ガイド112に沿って外周側の外周平板109側の入口136に順次搬送され、後で詳述する各種のガイド体の働きによって、整列されて円盤外周の円盤出口端115から出口シュート113の入り口に1錠ずつ落下していく。
また回転円盤107の出口端115では外周側ガイド体132が、錠剤Pが落下できるように開放されているが、錠剤放出時以外には、回転円盤107上の錠剤が誤って落下することのないように、ソレノイド116によって開閉駆動される回動型シャッタ117が設けられている。
出口シュート113の入り口の下方には、透過型光センサS1が設けられ、これで通過する錠剤の数量をカウントする。錠剤保管放出装置41の各区画に1錠ずつ収容するときは、1錠通過するごとに、錠剤保管放出装置41の水車状マス体48を1区画分回転させる。また、各区画に2錠以上、所定数の錠剤を収容するときは、このセンサS1で所定数検出したときに錠剤保管放出装置41の水車状マス体48を1区画分回転させればよい。
さらにシュートを落下する錠剤Pは錠剤放出口114から、錠剤保管放出装置取付け部40に装着された錠剤保管放出装置41の錠剤供給口38に供給される。
なお、透過型光センサS1において、一定時間錠剤の通過がなかったら、それによって、回転円盤107上の錠剤の放出完了を判定して、回転円盤107の回転を停止する制御を行うことも行うことができる。
次に、外周側ガイド体132と内周側ガイド体131の構造と、それぞれの役割を詳述する。外周側ガイド体132と内周側ガイド体131とのいずれも、回転円盤107の外周平板109に対向して、僅かな隙間を設けて配置されている。
外周平板109の上には、内周側ガイド体131から外周側ガイド体132に向かって延びる複数のガイド部と、外周側ガイド体132から内周側ガイド体131に向かって延びる複数のガイド部とが交互に形成されている。外周平板109の内周側ガイド体131、外周側ガイド体132によって形成される円環部に対して、複数のガイド部が設けられることによって複数の部屋に区分けされている。
ここで、外周平板109が回転することで、錠剤が複数の部屋を通過していくに従って、最初は複数のかたまりだった錠剤群の通過量を規制し、さらに上下に重なり合った錠剤を重なり錠剤分離の機構(後述する)で、1錠ずつに分離させ、最終的に円盤出口端115では、錠剤同士の間隔が広げられ、錠剤が1錠ずつ落下できるようにするものである。
矢印120は回転円盤107の回転方向を示すものであり、錠剤の搬送方向には、円錐窪み108から錠剤が供給される第1室121、第1室の出口へと錠剤を誘導する第1室出口ガイド部122、第1室出口ガイド部122の先に形成される第2室123、第2室の出口へと錠剤を誘導する第2室出口ガイド部124、第2室出口ガイド部124の先に形成される第3室125、第3室125の出口へと錠剤を誘導する第3室出口ガイド部126、第3室出口ガイド部126の先に形成される第4室127、第4室127の出口へと誘導する第4室出口ガイド部128、第4室出口ガイド部128の先に形成される第5室129が設けられている。そして、第5室の出口が円盤出口端115となる。
第1室121の搬送途中には、内周側ガイド体131から外周側ガイド体132に向かって延びる可撓性の高い弾性体ガイド130が設けられている。
なお、これらの第1室出口ガイド部122、第2室出口ガイド部124、第3室出口ガイド部126、及び第4室出口ガイド部128は、錠剤の搬送を規制する部材であることから、総称して「ガイド体又は規制体」とする。
また、第1室出口ガイド部122と第3室出口ガイド部126については、回転円盤107の回転方向に、若干、膨出した曲線状としている。これによると、各室の狭い空間で錠剤が各規制体に接触する沿面距離を増大して規制効果を高めるとともに、錠剤の外周方向から内周方向への搬送方向の変換を滑らかにするためであるが、それに限定せず、直線形状であってもよく、その場合は、構造が簡素化される利点はある。
ここで、模式図によって、規制体による錠剤Pの搬送の規制の効果を説明する。図13は本実施形態に係る錠剤供給部30の回転円盤107、内周側ガイド体131、及び外周側ガイド体132の円周方向を直線状に展開した模式図である。
回転円盤107の外周円板109、内周側ガイド体131及び外周側ガイド体132によって形成された円環状の錠剤搬送部133は、展開によって直線経路として示され、複数の矢印134で示すように、各部の周速度は外周側にいくに従って高速になる。
小さなカッコ記号部135は円錐窪み108に相当し、ハッチングをした直線部は、内周側ガイド体131に相当する。
第1室121では、円錐窪み108に無秩序に積層した錠剤Pが、入口部136から外周円板109側に移動して、弾性体ガイド130に補助されて外周側に移動して、概ね矢印137のような方向で、第1室出口ガイド部122側に寄せ付けられる。
ここで、第1室出口ガイド部122は、外周円板109の外周側から内周側に錠剤を誘導するように設けられているため、回転円盤107の回転時の遠心力で外周側ガイド体132の方に寄って行く錠剤を、緩やかに内周側ガイド体131の方へ誘導し、錠剤の塊をほぐすことができる。
また、直接第1室出口ガイド部122に接している錠剤P1は、矢印137のように第2室123側に移動するが、第1室出口ガイド部122に直接接していない錠剤P2は、矢印138のように円錐窪み108側に戻される。
すなわち第1室121では、第2室123側に移動する錠剤の量を第2室出口ガイド部124の面に錠剤が接しうる程度の量に規制する働きを有する。
第2室123では、錠剤は第2室出口ガイド部124に接して搬送されるが、第2室出口ガイド部124は、外周円板109の内周側から外周側に錠剤を誘導するように設けられており、かつ、錠剤は遠心力によって外周側に移動するに従って増速されるため、徐々に錠剤間隔が広げられる。
図14は本実施形態に係る錠剤供給機構30の第3室出口ガイド部126の説明図である。第3室125では、錠剤は第3室出口ガイド部126に接して外周側から内周側に向けて搬送されるが、第3室出口ガイド部126の下部は、錠剤の進行方向に従って隙間が広くなる、略円弧状の重なり錠剤分離用開口部139(重なり錠剤分離機構)になっている。
稀ではあるが図14(a)のようにP3・P4のごとくに2錠重なって搬送された錠剤については、図14(b)のように、外周平板109に接した錠剤P3は、外周平板109の回転力と第3室出口ガイド部126の誘導とによって内周側へと進んでいって、錠剤P3の上角が、重なり錠剤分離用開口部139の下側から離れることで、次の第4室127側に移動できるが、その瞬間では上側の錠剤P4は重なり錠剤分離用開口部139の下側によって前進を阻止されて、図14(c)から図14(d)に示すように、2錠重なりを崩して1錠ずつにすることができる。
なお、重なり錠剤分離用開口部139は、錠剤搬送部133の終端に近く、また、錠剤を外周側から内周側へ減速しながら誘導する第3室出口ガイド部126に設けることが、分離の効果を高める点から好適であるが、これに限定されず、他の規制体に設けてもよい。全体の構成から有利になる場合もあり得る。
なお、この部分は、厳密な高さ規制ではなく、錠剤に合わせて変更する必要はほとんどない。万一、複数の錠剤が重なって搬送され、出口115から出口シュート113に続けて落下してしまった場合には、透過型光センサS1の出力波形の異常として検出して信号を出して、装置を停止することで、計数不一致を防止することができる。
第4室127では、錠剤は第4室出口ガイド部128に接して搬送され、内周側から外周側に誘導されるが、外周側に移動するに従って増速されることによって、徐々に錠剤間隔を広げる働きをする。
第4室出口ガイド部128の終端128aから第5室129側となるが、ガイド体128aの搬送方向に対してなす角度が小さくなることで、錠剤への摩擦搬送力が大きくなるため、さらに増速され、次の錠剤との間隔を十分に広げて、出口115から出口シュート113に落下していく。
図10に示す錠剤落下センサS1は、落下してくる錠剤を検出してカウントすることで、別に指示される錠剤数量に達すると、制御部を介して駆動モータM1の停止を指示し、駆動モータM1が停止したときには、次の錠剤が落下する恐れはない。
以上に詳述したごとく、規制体の錠剤に対する規制・整列効果によって、従来の問題点を解決することができるが、その要点は、円盤上の錠剤が、その両側を案内されることなく、常に片面だけが規制体に接触して案内するようにしたことである。このように、回転円盤107、外周側ガイド体、内周側ガイド体及び規制体によって、搬送される錠剤の量、錠剤同士の間隔、錠剤の向きの少なくともいずれか1つを規制するものである。
このようにすると、円形平板と外周側ガイド体と内周側ガイド体とで形成される錠剤搬送部に投入される錠剤が、規制体の働きによって1錠ずつに分離され、放出されることになる。
ここで、規制体は、錠剤搬送部の一部を遮蔽する、略鉛直方向に立設する平板構造が好適であり、高さ規制部材や幅規制部材等の規制寸法を変更する機構は必要なく、単純な構造で、1錠ずつの放出が可能となる。
更に、規制体が単純な部材であり、錠剤が挟まったり引っかかったりする要素が少ないため、半円形状や菱形などの多様な形状の錠剤に対する搬送性能が維持される。
なお、実施形態の錠剤供給部は、錠剤が円形平板上を搬送される際に、円形平板の外周側から内周側に錠剤を誘導する規制体と、円形平板の内周側から外周側へ錠剤を誘導する規制体とを交互に設けたことを特徴としてもよい。
具体的には、錠剤が供給される上流部分では外周側から内周側に錠剤を誘導する規制体を設けて、円形平板の回転時に遠心力で外周側ガイド体の方に寄って行く錠剤を、緩やかに内周側ガイド体の方へ誘導し、錠剤の塊をほぐすことができる。
次に、その下流では、円形平板の内周側から外周側へ錠剤を誘導する規制体を設けて、錠剤を外周側ガイド体の方へ加速させて搬送し、錠剤の間隔を広げることができる。
このような操作を繰り返すことにより、錠剤を1錠ずつ、適切な間隔で放出することができ、併せて、多様な形状の錠剤に対しても、厳しい高さ規制や幅規制を行わないため、搬送性能が維持される。
なお、実施形態の錠剤供給部は、規制体に、錠剤の片面のみを当接させて搬送することを特徴としてもよい。
これまで述べたように、規制体は単純な平板構造が好適であり、錠剤は、単一の規制体のみに当接しており、複数の規制体に挟まれるようには構成されていない。
このようにすると、単純な構造でありながら、錠剤の損傷などのトラブルが発生しにくく、また、多様な形状の錠剤の搬送にも対応が可能である。
なお、実施形態の錠剤供給部は、規制体の下部に、錠剤の進行方向に従って隙間が広くなる、重なり錠剤分離用開口部を有することを特徴としてもよい。
これによって、円形ではない半円状の半錠や、異形形状の錠剤であっても、詰りなく搬送することができる。
このようにして、1錠ずつ分離して搬送される錠剤は、下方の錠剤保管放出装置41に供給される。
<錠剤保管放出装置の構成>
続いて、図4で示した、錠剤保管放出装置41の一実施形態の構造について、図4及び図15乃至図21を参照して説明する。図15は図4で説明した、錠剤保管放出装置の内部の1層の水車状マス体48と閉鎖円盤54を取り出した斜視図である。錠剤保管放出装置41としては、水車状のマス体48を用いて錠剤の保管・放出を行わせる、水車状マス体錠剤保管放出機構が好適であり、これ以降は、錠剤保管放出装置41を、水車状マス体錠剤保管放出機構として説明するが、それに限定されず、各区画に錠剤を所定数ずつ保管して、その後、放出できるものであればどのようなものでもよい。
錠剤保管放出装置41は、上面が開放された略鉛直の円筒状外壁42(図4参照)、略円板状でその外周が、略鉛直方向に立ち上がる円筒状内壁43を形成し、中心軸44(図20参照)を中心として回転する回転円板45、その回転円板45の外周(円筒状内壁43)と円筒状外壁42との間に、円周上に均等に設けられた複数の放射状の隔壁46とで、錠剤を1錠ずつもしくは所定数量ずつ保管できる複数の区画47を形成している水車状マス体48、その底部を閉鎖する形で設けられる閉鎖円盤54が鉛直方向に複数層設けることで構成されている。
本実施形態では、ひとつの水車状マス体48には11個所の区画47が形成されており、その下面には、一部に区画47に相当する面積の切欠き孔53(開口部)が設けられた閉鎖円盤54を配置している。この水車状マス体48と一部に切欠き孔53を有する閉鎖円盤54の組合せを1層とした場合に、錠剤保管放出装置41は、図16に示すように、たとえば6層積み重ねることにより、合計66個所の区画47を有する形で形成される。
なお、ここで、最下層の水車状マス体48fの底部は、閉鎖円盤54の代わりに下台66の一部である摺動面64が対応し、切欠き孔53の代わりに錠剤放出口65が該当するようになっている。なお、この区画47の数については、各層11個所に限定するものではなく、装置全体の寸法、錠剤の寸法などによって適宜選択すればよい。
下台66の中心穴43には、回転軸44が回転可能な態様で貫通しており、各層の水車状マス体48a〜48f(末尾のアルファベットは層ごとの違いを示す)は、前記回転軸44に嵌合する構造となっており、回転軸44の回転に伴い、水車状マス体48a〜48fが同時に回転する構造となっている。
回転軸44と錠剤保管放出装置41の下部カップリング58とは接続されており、錠剤放出装置設置台4に装着した際には、すでに説明したとおり、外部のモータM2の回転力が、カップリング6、および、下部カップリング58を介して水車状マス体48a〜48fを図16に示す矢印103方向(上から見て時計回り)に回転駆動することができる。
なお、水車状マス体48a〜48fの中心孔49は回転軸44に嵌合しているために、回転軸44の回転に伴い同時に回転する。しかしながら、各水車状マス体48a〜48f間に挟み込まれている閉鎖円盤54a〜54eには、閉鎖円盤の中心部は円状に穴55が空いており、回転軸44の回転力を逃がす構造となっている。
また、閉鎖円盤54a〜54eの外周の一部には固定用の孔57を有する凸部56a〜56eが設けられている。そして、閉鎖円盤54a〜54eは回転阻止ブロック52a〜52eを間に挟み込む形で下台66の阻止ブロック取付位置67に固定ネジ51により固定されている。このため、回転軸44が回転しても閉鎖円盤54a〜54eは回転しない構造となっている。以上により、閉鎖円盤54a〜54eは固定されたままの状態で、水車状マス体48a〜48fを回転させることが可能となる。
次に、図17と図18を用いて閉鎖円板54の切欠き孔53(開口部)について説明する。図17は、水車状マス体48a〜48eを省略して、各閉鎖円板54a〜54eまでを抜き出して表した図である。各閉鎖円板54にはその外周の1ケ所に水車状マス体48a〜48eの1マス(1区画)分の寸法に対応した切欠き孔(開口部)53a〜53eを有する。そして、各閉鎖円板54の切欠き孔53の位置は、上層の閉鎖円板54に対して、1層下がる毎に上方から見て反時計方向に1マス(1区画)分ずれた位置に設けられている。
これによって、特定の水車状マス体48と閉鎖円板54とに注目してみると、上層の閉鎖円板54の切欠き孔53から落下した錠剤は、その層の切欠き孔53よりも1区画分だけ時計回り方向にずれた区画47に落下することになる。その後、錠剤を受け取った水車状マス体48が回転することにより、錠剤が周方向に移送され、受け取った錠剤は、1回転よりも1区画前の位置で当該層の下の切欠き孔53から、下の層の水車状マス体48の区画47内に落下することになる。このような動作をすべての層の全ての区画が連続して行うことにより、上の層からの錠剤の受け取り、当該層で錠剤の周方向への移送、下の層への錠剤の落下、を繰り返すものである。
図18は錠剤保管放出装置41の錠剤供給口38の位置と閉鎖円板54及び切欠き穴53の関係の説明図である。上蓋37に設けられた錠剤供給口38から1錠の錠剤が投入され水車状マス体48aの区画47aに収容される位置をDとしたときに、切欠き穴53aはDよりも水車状マス体48aの反時計方向に1区画分ずれた位置に配置されている。そして、錠剤供給口38から投入された錠剤は、受け取った水車状マス体48aの時計方向の回転に伴い、D地点で受け取った後、再びD地点に戻る直前(1区画前)に切欠き穴53aから落下して1段下層の水車状マス体48bのひとつの区画47bに収容される。
同様に、切欠き穴53bは、切欠き穴53aから、上方から見て反時計方向に1区画分ずれた位置で、切欠き穴53cは切欠き穴53bから、上方から見て反時計方向に1区画分ずれた位置で、次の層に落下して下層の水車状マス体48のひとつの区画に収容する構造となっている。これを6層にわたり繰り返すことで、最終的に水車状マス体48fに落下した錠剤は、水車状マス体48fの回転に伴い、錠剤保管放出装置41の放出口65から錠剤を下方に落下させるものである。
図19は本実施形態の錠剤保管放出装置41の上蓋37を透視して最上層の水車状マス体48aを可視化した上面図である。図17と図18で示したように、各層の閉鎖円板54の切欠き孔53の位置は、最下層から順に、下台66に設けられた放出口65に相当する位置から、一層上に上がるたびに、時計回りに水車状マス体48の1マス(1区画)分ずれる。このため、最上層の水車状マス体48aの上の上蓋37に形成された錠剤供給口38は、放出口65からみて時計回りに水車状マス体の層数6に相当する6マスずれた場所に位置づけられることになる。
切欠き孔53は各層の水車状マス体48の区画47の水平面のサイズと同じサイズに形成され、かつ下からの層数と同じ数だけ時計回りにずれて位置づけられるため、錠剤供給口38の回転方向の位置およびサイズは、区画47のサイズと下からの層数分だけ回転方向にずれた位置に設けられていることになる。
図20は、錠剤保管放出装置41の下面を示す斜視図である。最下層の水車状マス体48fの裏面側の全ての隔壁46の付け根の部分には磁石70a〜70kが円周状に11ケ所埋め込まれている。
これらの磁石は、錠剤放出装置設置台4に設けられている図示しない磁気センサS3によって水車状マス体48fの回転方向の位置が検出され、回転駆動時に水車状マス体48fの各区画47が放出口65に対向して位置しているか否かが判定される。これによって、水車状マス体48の回転に伴い連続して検出することにより、1錠落下毎に1マス分だけ水車状マス体48fを回転と停止を繰り返すように制御するために用いられる。
<錠剤保管放出装置の動作>
図17および図18で説明したとおり、各閉鎖円板54a〜54eの切欠き孔(開口部)53a〜53eの位置は固定であり、切欠き孔53bは切欠き孔53aから、上方から見て反時計方向に1マス分ずれた位置で、上層の錠剤を下層に落下させることができ、これを順次繰り返すことで、最終的に錠剤保管放出装置41の放出口65から錠剤を下方に落下させることができるようになっている。
錠剤保管放出装置41に錠剤を供給する方法は、たとえば、錠剤供給口38から供給される最初の錠剤は、水車状マス体48aの先頭の区画47に充填されるので、回転軸44を時計方向に1区画分回転させ、次の錠剤を錠剤供給口38から供給し、これを10回繰り返すことで、1層目の水車状マス体48aの10個の区画47には錠剤が満杯となった状態となる。さらに回転軸44を1区画分回転させることで、最初に供給した錠剤は、閉鎖円板54aの切欠き孔53aから落下して、2層目の水車状回転円板48bの最初の区画47に入る。
その後、錠剤供給口38から錠剤を供給させながら、水車状マス体48を1区画分ずつ時計方向に回転させ、この一連の作業を5層分繰り返すことで水車状マス体48a〜48eの全区画と、最下層の水車状マス体48fの最初の区画47に錠剤が供給されるので、あと9区画分の回転を行うことにより、錠剤保管放出装置41の錠剤を収容可能な、各層10区画×6層分=60の全区画には錠剤が収容された形となる。
なお、必ずしも全区画に錠剤を収容する必要はなく、たとえば処方したい錠剤の数が50錠(50区画)のみを収容すれば良い場合には、最後の10区画分の回転は、錠剤供給口38から錠剤を供給することなく、回転させることにより、所望の供給が可能となる。
以上の供給作業で回転軸44を一つの区画47分だけ回転させるには、図20で説明した、磁石70の位置を磁気センサS3で検出する毎に回転を停止することで可能となる。
さて、図19で示した通り、錠剤保管放出装置41の錠剤供給口38の位置は水車状マス体48の積層数に伴い変わるが、同時にひとつの水車状マス体の各区画の円周方向の寸法によっても変わる。実際の錠剤は小さいものから大きいものまであるために、上述したように、錠剤保管放出装置41は錠剤サイズにより、複数種作成したほうが運用上は効率が良いと考えられる。
図21(a)、(b)は、図4に示した錠剤保管放出装置41に対して、区画47の幅、奥行き、高さのサイズを変更することにより、1層の水車状マス体48の区画数と総数とを変更した例を示している。すなわ、図21(a)では区画数を13とし、層数を7層とした例であり、図20(b)は区画数を10とし、層数を3層とした例を示している。
図21から判るように、それぞれ、錠剤放出口65の位置は同じであるが、上述のとおり、区画47の周方向の幅が異なることと、一層上に上がるたびに、切欠き孔53の位置が時計回りに1マス分ずれてゆくため、図21(a)、(b)の錠剤供給口38の回転方向の位置は、図3で示した錠剤保管放出装置41の位置と異なることになる。
この例のように、錠剤保管放出装置41が区画47のサイズにより、3種類あったと仮定して、それを錠剤保管放出装置41S、41M、41Lとした場合、これら3種の錠剤保管放出装置41の錠剤供給口38の回転方向の位置は異なることとなる。このような種類の異なる錠剤保管放出装置41を錠剤充填装置1の錠剤放出装置設置台4に装着する時には、錠剤供給部30の錠剤放出口114と、それぞれの錠剤保管放出装置41の錠剤供給口38の位置を合わせる必要が生じる。
図22は図1の斜視図において、錠剤保管放出装置取付け部40から、錠剤放出装置設置台4を取り除いた斜視図、図23は図22の錠剤保管放出装置取付け部40のB−B面の断面を上からみた上面図である。図22において、錠剤保管放出装置取付け部40の上面には、回転可能なターンテーブル150(回転機構)が設けられ、その下部にはターンテーブル150と4本の接続体155a〜155dで接続され、回転力を与えるための歯車151が設けられている。
また、歯車151に係合する中間歯車152と、歯車151に駆動力を与えるモータM3とその軸に接続され、中間歯車152と係合する歯車153が設けられ、モータM3の回転力により、ターンテーブル150が回転可能となっている。ターンテーブル150には、錠剤放出装置設置台4が接続されているので、モータM3を回転させることによって、錠剤放出装置設置台4に装着した錠剤保管放出装置41を回転させることが可能となっている。
図24は錠剤保管放出装置取付け部40に、図4および図21で説明した、保管可能な錠剤の大きさの違いによる、錠剤保管放出装置41S、41M、41Lを装着した時の上面図で、同図(a)が41Sを、同図(b)が41Mを、同図(c)が41Lを装着した様子を示している。それぞれ、錠剤供給口38の回転方向の位置が異なることから、この状態では、上部に位置する錠剤供給部30の錠剤放出口114と錠剤供給口38の位置は一致しないために、錠剤の供給・充填ができない。
そこで、モータM3を制御して、ターンテーブル150を回転させることで、錠剤保管放出装置41の錠剤供給口38が、錠剤供給部30の錠剤放出口114(薬剤出口)に一致するように回転制御する。図25はそのようにターンテーブル150を回転した後の状況を図24の(a)〜(c)のそれぞれに対応させて表したものである。図25(a)、(b)、(c)のそれぞれにおいて、錠剤保管放出装置41S、41M、41Lの錠剤供給口38の位置が、錠剤供給部30の錠剤放出口114と一致している様子を表している。
続いて、錠剤保管放出装置41に保管されている錠剤を回収する構造とその流れについて説明する。図26は、錠剤保管放出装置41を錠剤保管放出装置取付け部40に装着した段階の錠剤回収部50の断面図である。錠剤保管放出装置41内の錠剤はモータM2を回転させ、水車状マス体48を回転させることにより、放出口65、錠剤回収口19を通り落下する。その後、錠剤回収部50内に設けられた回収シュート160を経て錠剤回収容器90に至る。なお、錠剤回収口19の下方には、透過型のセンサS2が設けられており、錠剤が落下することを検出して回収数を計数する。
図27は、錠剤充填装置1の一実施形態のブロック図、図28はこの時のターンテーブル150の制御を表したフローチャートである。制御部70には、これまで説明してきた錠剤供給部30の回転円盤107を回すためのモータM1、錠剤保管放出装置41の水車状マス体48を回転させるためのモータM2、ターンテーブル150を回転させるためのモータM3、錠剤供給部30から錠剤が落下することを検出するセンサS1、錠剤保管放出装置41から錠剤が放出されることを検出するセンサS2(図26参照)、錠剤保管放出装置41の水車状マス体48の回転方向の位置を検出するための磁気センサS3が接続されている。さらに、制御部70には、入力部71と回収した錠剤数を表示する図示しない表示部72が接続されている。
続いて図28を用いて、ターンテーブル150の回転時の流れについて説明する。まず、制御部70は、図示しない原点センサの状態を見ながらモータM3を動作させてターンテーブル150を回転させ、錠剤保管放出装置41を着脱可能な原点位置に移動する(ST1)。本錠剤充填装置1に錠剤保管放出装置41を人手により装着する(ST2)。
続いて、41L、41M、41Sのうちのどの種類の錠剤保管放出装置41を装着したかを入力部71から指定する(ST3)。その後、制御部70は、指定された錠剤保管放出装置41に合わせ、モータM3を動作させ、錠剤保管放出装置41の錠剤供給口38が錠剤供給部30の錠剤放出口114に一致する位置までターンテーブル150を回転させる(ST4)。そして、続く、錠剤供給ステップに移る(ST5)。
なお、このフローは一例であり、セットした錠剤保管放出装置41の種類を入力部71から指定する代わりに、錠剤保管放出装置41に識別情報を与えておき、制御部70が自動的に検出することも可能であるし、ターンテーブル150を都度原点位置に移動させることなく、ターンテーブル150を回転させても構わない。別途センサを取付けて、その信号を制御部70が検出する等、種々な方法が考えられる。
図29は錠剤保管放出装置41から錠剤を回収する動作のフローチャートを示したものである。まず、制御部70は図示しない原点センサ状態を見ながらモータM3を動作させ、ターンテーブル150を回転させ、錠剤保管放出装置41を着脱可能な原点位置に移動する(ST11)。この原点位置は、錠剤保管放出装置41の放出口65と錠剤回収口19が一致する位置となっており、どの種類の錠剤保管放出装置41を設置しても直ちに錠剤の回収が可能である(ST12)。
続いて、回収済み錠剤数を0として(ST13)、モータM2を駆動して錠剤保管放出装置41の水車状マス体48を1区画分回転させ(ST14)、センサS2で放出される錠剤検出を確認し(ST15)、検出した場合には、回収済み錠剤数をプラス1(+1)して(ST16)、ST14に戻る。回収済み錠剤数は錠剤保管放出装置41から放出された錠剤数と同一であり、これを計数することにより、放出錠剤数計数機能を果している。
ST15で錠剤を検出しなかった場合には、錠剤保管放出装置41内にすでに錠剤がないか否かを確認するために、連続して錠剤検出しない回数が所定回数を超えたか否かを確認し(ST17)、超えていない場合にはST14に戻り水車状マス体48を回転させ、所定回数を超えた場合には錠剤保管放出装置41内に錠剤が無いとみなして回収処理を終える。
以上の説明は全て1マス1錠とすることで、過誤の防止、作業の効率化を図るものであったが、薬局の運用上、特定の錠剤では常時2錠(あるいは3錠以上)を1セットとして扱う場合もあり、その特定の錠剤については1マス2錠(あるいは3錠以上)を装填するように制御してもよい。これによって、本装置の収容能力は増大し、処理速度も向上させることができる。