JP6924997B1 - タッチパネル装置およびタッチパネル装置の制御方法 - Google Patents

タッチパネル装置およびタッチパネル装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズフィルタによる処理負荷を低減することができるタッチパネル装置を提供する。【解決手段】タッチパネル装置100は、相互容量方式によるタッチパネル1と、複数の第1電極2からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第1電極2を抽出する抽出部6と、複数の第2電極3からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第2電極3を抽出し、抽出された第1電極2と抽出された第2電極3との交点に対応する測定値に対して第1ノイズフィルタをかけ、タッチ座標を特定する座標特定部7とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は相互容量方式のタッチパネルにおける外来ノイズを検出してノイズに対抗するタッチパネル装置に関する。
近年、携帯端末やPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器のみならず、街頭広告や工業製品の操作パネルにおいても、ユーザが操作するための入力手段として、タッチパネルが多用されている。特に、相互容量方式を主とする静電容量方式の検出原理を備えたタッチパネルは、他の方式に比べて多くの用途で利用されている。
相互容量方式のタッチパネルは、センサから入力した信号の特徴的なパターンからタッチ座標を特定するものである。ここで、上記センサからの入力にノイズが重畳していると、信号の特徴的なパターンが阻害され、あるいは形成される。その結果として、タッチパネルからの入力に基づく操作に誤りをもたらすこととなる。
従来技術として、上記ノイズに対抗する処理を備える相互容量方式のタッチパネルが知られている。例えば、特許文献1には、電磁ノイズを受けた人体の手、指等のパネルへのタッチに起因して生じるファントムノイズ(外来ノイズ)の影響を除去することができる静電容量分布検出方法が開示されている。
特許第5539269号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、静電容量分布検出の前に受信電極から得られるシグナルの全体に対してノイズフィルタを適用する必要がある。そのため、強いノイズがある場合、受信電極から得られるシグナルの全体に対して強いノイズフィルタを適用しなければならず、タッチパネル装置の性能が大きく低下するという問題がある。
本発明の一態様は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、ノイズフィルタによる処理負荷を低減することができるタッチパネル装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るタッチパネル装置は、複数の第1電極と前記複数の第1電極に交差する複数の第2電極とを備え、複数の第1電極と複数の第2電極との交点に複数の静電容量結合を形成する、相互容量方式によるタッチパネルと、前記複数の第2電極に対して駆動電圧を印加する第2電極駆動部と、前記複数の第1電極からの出力を測定する第1電極測定部と、前記第2電極駆動部が前記駆動電圧を印加したときに前記第1電極測定部で得られる前記第1電極ごとの測定値に基づいて、前記複数の第1電極からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第1電極を抽出する抽出部と、前記複数の第1電極に対して駆動電圧を印加する第1電極駆動部と、前記複数の第2電極からの出力を測定する第2電極測定部と、前記第1電極駆動部が前記特定の第1電極に対して前記駆動電圧を印加したときに第2電極測定部で得られる前記第2電極ごとの測定値に基づいて、前記複数の第2電極からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第2電極を抽出し、抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極と抽出された前記特定の少なくとも1つの第2電極との交点に対応する測定値に対して第1ノイズフィルタをかけ、タッチ座標を特定する座標特定部とを備える。
上記の構成によれば、タッチパネル装置は、第1電極と第2電極との双方向から静電容量結合に対応した出力を測定することができる。指等を介して侵入するノイズによる影響は、タッチ座標近傍の受信電極に沿って現れる。そのため、タッチパネル装置は、第1電極と第2電極との出力の測定値に基づいて、第1ノイズフィルタを適用するべき領域の出力を抽出し、抽出された出力に対してノイズフィルタを適用することができる。したがって、タッチパネル装置は、ノイズフィルタによる処理負荷を低減することができる。これにより、例えば受信電極の出力に重畳するノイズが強い場合においても、短時間でタッチ座標を特定することができる。
また、前記抽出部は、前記第2電極駆動部が前記駆動電圧を印加したときに前記第1電極測定部で得られる前記第1電極ごとの測定値に対して第1ノイズフィルタをかけず、前記座標特定部は、前記第1電極駆動部が前記特定の第1電極に対して前記駆動電圧を印加したときに第2電極測定部で得られる複数の測定値のうち、抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極と抽出された前記特定の少なくとも1つの第2電極との交点に対応しない一部の測定値に対しては第1ノイズフィルタをかけない構成であってもよい。
上記の構成によれば、タッチパネル装置は、タッチパネル上の複数の静電容量結合に対応する測定値のうち、抽出された測定値以外の測定値に対して第1ノイズフィルタを適用せず、抽出された測定値に対して第1ノイズフィルタを適用する。そのため、タッチパネル装置は、ノイズフィルタによる処理負荷を低減することができる。
また、前記抽出部は、前記複数の第1電極ごとに、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値のうち、所定の範囲外の測定値の個数が、所定の閾値を超過したか否かを判定し、前記抽出部は、所定の範囲外の測定値の個数が、所定の閾値を超過していると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極を抽出する構成であってもよい。
上記の構成によれば、抽出部は、第1電極の出力の測定値に基づいて、複数の第1電極から出力にノイズが重畳している第1電極を抽出することが出来る。
また、前記抽出部は、前記複数の第1電極ごとに、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値の絶対値の合計が、所定の閾値を超過したか否かを判定し、前記抽出部は、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値の絶対値の合計が、所定の閾値を超過していると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極を抽出する構成であってもよい。
上記の構成によれば、抽出部は、第1電極の出力の測定値に基づいて、複数の第1電極から出力にノイズが重畳している第1電極を抽出することが出来る。また、抽出部は、液体付着領域についても検出することができる。
また、前記抽出部は、前記複数の第1電極ごとに、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値の合計が、所定の範囲外であるか否かを判定し、前記抽出部は、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値の合計が、所定の範囲外であると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極を抽出する構成であってもよい。
上記の構成によれば、抽出部は、第1電極の出力の測定値に基づいて、複数の第1電極から出力にノイズが重畳している第1電極を抽出することが出来る。また、抽出部は、液体付着領域の影響を除外することができる。
また、前記第2電極駆動部は、前記複数の第2電極に対して同時に前記駆動電圧を印加する構成であってもよい。
上記の構成によれば、第2電極に対して順に駆動電圧を印加する場合に比べて、タッチパネル装置の処理時間を短くすることができる。
また、前記第1電極駆動部は、前記抽出部によって抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極に対して前記駆動電圧を印加し、前記特定の少なくとも1つの第1電極以外の第1電極に対しては前記駆動電圧を印加しない構成であってもよい。
上記の構成によれば、特定の少なくとも1つの第1電極以外の第1電極2に対しても駆動電圧を印加する場合に比べて、タッチパネル装置の処理時間を短くすることができる。
また、前記抽出部は、前記第2電極駆動部が前記駆動電圧を印加したときに前記第1電極測定部で得られる前記第1電極ごとの測定値に対してノイズの強弱の判定を行い、ノイズが強いと判定した場合は、抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極と抽出された前記特定の少なくとも1つの第2電極との交点に対応する測定値に対して第1ノイズフィルタをかけ、タッチ座標を特定し、ノイズが弱いと判定した場合は、前記複数の第1電極と前記複数の第2電極との交点に対応する測定値に対して第2ノイズフィルタをかけ、タッチ座標を特定する構成であってもよい。
上記の構成によれば、タッチパネル装置は、ノイズが強い場合には、抽出された測定値に対して第1ノイズフィルタを適用している。そのため、タッチパネル装置は、ノイズが強い場合においても、短時間でタッチ座標を特定することができる。また、タッチパネル装置は、ノイズが強くない場合には、タッチパネル上の複数の静電容量結合に対応する測定値に対して第2ノイズフィルタを適用している。そのため、タッチパネル装置は、第2ノイズフィルタを第1ノイズフィルタより弱いノイズフィルタとすることができる。それゆえノイズフィルタ処理の負荷を低減し、性能(単位時間当たりのタッチ座標検出回数)を向上させることができる。また、タッチパネル装置は、ノイズが強くない場合には、第2電極の出力の測定および測定値の抽出を行う必要がないので、タッチパネル装置の処理時間を短くすることができる。
本発明の一態様に係るタッチパネル装置の制御方法は、前記複数の第2電極に対して駆動電圧を印加する第2電極駆動ステップと、前記複数の第1電極からの出力を測定する第1電極測定ステップと、前記駆動電圧を印加したときに前記第1電極測定ステップで得られる前記第1電極ごとの測定値に基づいて、前記複数の第1電極からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第1電極を抽出する抽出ステップと、前記複数の第1電極に対して駆動電圧を印加する第1電極駆動ステップと、前記複数の第2電極からの出力を測定する第2電極測定ステップと前記特定の第1電極に対して前記駆動電圧を印加したときに第2電極測定ステップで得られる前記第2電極ごとの測定値に基づいて、前記複数の第2電極からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第2電極を抽出し、抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極と抽出された前記特定の少なくとも1つの第2電極との交点に対応する測定値に対して第1ノイズフィルタをかけ、タッチ座標を特定する座標特定ステップとを含む。
本発明の一態様によれば、ノイズフィルタによる処理負荷を低減することができる。
本発明の実施形態1および2に係るタッチパネル装置の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係るタッチパネルの模式的な断面、および駆動電圧と受信電流との関係を示す図である。 上記実施形態に係るフロントカバーを指でタッチしたときのタッチパネルの模式的な断面、および駆動電圧と受信電流との関係を示す図である。 第2電極に駆動電圧を印加した場合に、タッチパネルにおいて出力(測定値)にノイズが重畳した領域を示す図である。 第1電極に駆動電圧を印加した場合に、タッチパネルにおいて出力(測定値)にノイズが重畳した領域を示す図である。 タッチパネルにおいて領域A1と領域A2とを重ねて示す図である。 本発明の実施形態1に係るタッチパネル装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係るタッチパネル装置の動作例を示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
(構成例)
図1は、本実施形態に係るタッチパネル装置100の構成を示すブロック図である。タッチパネル装置100は、タッチパネル1と、第1電極入出力部4と、第2電極入出力部5と、抽出部6と、座標特定部7と、制御部8とを備える。
タッチパネル1は、相互容量方式のタッチパネルである。タッチパネル1は、任意の軸(X軸)方向に沿って設けられた複数の第1電極2と、上記軸方向と垂直に交わる軸(Y軸)方向に沿って設けられた複数の第2電極3とを備える。各第1電極2は、複数の第2電極3と重なり、かつ交差している。第1電極2と第2電極3とは、例えばダイヤモンドパターンと言われる電極構造をとっている。
図2は、タッチパネル1の模式的な断面、および駆動電圧と受信電流との関係を示す図である。図3は、フロントカバー13を指でタッチしたときのタッチパネル1の模式的な断面、および駆動電圧と受信電流との関係を示す図である。なお、図2および図3において、第1電極2は送信電極として動作し、第2電極3は受信電極として動作する。タッチパネル1は、基板11を備える。基板11は、例えば液晶ディスプレイ基板を含んでも良い。以降、タッチパネル1において、基板11側を下、フロントカバー13側を上と表現することとする。基板11上に、複数の第1電極2が形成されている。第1電極2上に、絶縁層12が形成されている。絶縁層12上に複数の第2電極3が形成されている。複数の第2電極3上に、ユーザがタッチパネル1を操作するときに指と接触するフロントカバー13が形成されている。なお、第1電極2と第2電極3との位置を入れ替えても動作原理に相違はない。
第1電極2は、第1電極2−1から第1電極2−nで付番されるn本の電極で構成される。第2電極3は、第2電極3−1から第2電極3−mで付番されるm本の電極で構成される。よって、n本の第1電極2とm本の第2電極3との交差領域には、n×m個の静電容量結合が形成される。第1電極2および第2電極3は、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)膜で形成される。
第1電極入出力部4は、第1電極駆動部4aと、第1電極測定部4bとを備える。第2電極入出力部5は、第2電極駆動部5aと、第2電極測定部5bとを備える。タッチパネル装置100は、第2電極入出力部5が駆動電圧を印加し、第2電極3が送信電極として動作する第1駆動モードと、第1電極入出力部4が駆動電圧を印加し、第1電極2が送信電極として動作する第2駆動モードとして動作し得る。つまり、第2電極駆動部5aは、第1駆動モードを開始する旨の信号を取得したとき、複数の第2電極3に対して駆動電圧を印加する。また、第1電極駆動部4aは、第2駆動モードを開始する旨の信号を取得したとき、複数の第1電極2に対して駆動電圧を印加する。第1駆動モードと第2駆動モードとの切り替えは、例えば電気回路の接続状態の切り替えによって行われてもよい。駆動部が印加する駆動電圧は、例えばパルス電圧である。
第1駆動モードにおいて、第1電極測定部4bは、第2電極駆動部5aの駆動電圧によって生じる複数の第1電極2からの出力を測定する。第1電極測定部4bは、測定値を抽出部6に出力する。第2駆動モードにおいて、第2電極測定部5bは、第1電極駆動部4aの駆動電圧によって生じる複数の第2電極3からの出力を測定する。第2電極測定部5bは、測定値を座標特定部7に出力する。第2電極測定部5bは、複数の第2電極3からの出力の測定値として、例えば電流または電圧を測定する。
抽出部6は、第1駆動モードにおいて第1電極入出力部4で得られる第1電極2ごとの測定値に基づいて、複数の第1電極2から特定の少なくとも1つの第1電極2を抽出する。抽出部6は、抽出された第1電極2を示す情報を座標特定部7に出力する。
座標特定部7は、領域抽出部7aとノイズフィルタ部7bと座標計算部7cとを備える。領域抽出部7aは、抽出された第1電極2を示す情報を抽出部6から取得する。領域抽出部7aは、第2電極入出力部5で得られる第2電極3ごとの測定値に基づいて、複数の第2電極3から特定の少なくとも1つの第2電極3を抽出する。これにより、領域抽出部7aは、抽出部6で抽出された第1電極2と、領域抽出部7aで抽出された第2電極3との交点(静電容量結合)を、タッチ座標に対応する領域として抽出することができる。ノイズフィルタ部7bは、上記交点に対応する測定値に対してノイズフィルタを適用する第1ノイズフィルタを有する。座標計算部7cは、ノイズフィルタ処理された測定値から、タッチ座標を特定する。
制御部8は、第1電極入出力部4と、第2電極入出力部5と、抽出部6と、座標特定部7との動作を制御する。
なお、タッチパネル1は、第1電極2と第2電極3とを備えるセンサとして実装され得る。第1電極入出力部4と、第2電極入出力部5と、抽出部6と、座標特定部7とは、コントローラとして、電気回路によって実装され得る。センサとコントローラとは、例えば、フレキシブルケーブルによって互いに接続される。
(動作例)
図2に、駆動電圧と受信電流との関係を示す。3つのグラフにおいて、横軸は時間tであり、縦軸は電圧または電流である。なお、第1駆動モードにおいては、送信電極は第2電極3に、受信電極は第1電極2に割り当てられる。また、第2駆動モードにおいては、送信電極は第1電極2に、受信電極は第2電極3に割り当てられる。送信電極と交差する受信電極との間において、ダイヤモンドパターンの電極の辺が互いに隣接している。これにより、送信電極と受信電極との間に静電容量結合が形成されている。駆動部は、送信電極の1つに方形波パルス状の駆動電圧を印加したとき、送信電極と交差する受信電極に、静電容量結合を介して電流が流れる。これにより、受信電極に電荷が誘導され、受信電極の電位が変化する。なお、駆動電圧を印加していない送信電極はすべて固定電位に接続されている。これにより、駆動電圧を印加していない送信電極はすべて、交流に対してアースされた状態となっている。
図3は、フロントカバー13を指でタッチしたときの、タッチパネル1の模式的な断面、および駆動電圧と受信電流との関係を示す図である。3つのグラフにおいて、横軸は時間tであり、縦軸は電圧または電流である。フロントカバー13を指でタッチすると、送信電極から受信電極に流れていた電気力線が指に吸い取られる。これにより、駆動電圧に対応して受信電極に流れる電流が小さくなり、受信電極の電位の変化が小さくなる。この変位が小さくなった量を検出することにより、送信電極と受信電極との間の静電容量(相互容量)の減少分を計測することが出来る。
センサから入力される外来ノイズとしては、例えば、放電、蛍光灯、電波等に起因して空間から到来するノイズ(外来ノイズAとする)、タッチしたもの(人体またはタッチペン)から注入されるノイズ(外来ノイズBとする)、などが挙げられる。これらの外来ノイズは、相互容量方式のタッチパネルが検出する相互容量の変化をもたらすものではなく、受信電極を流れるノイズ電流として測定部に検出される。よって、駆動電圧(パルス電圧)に対応する電流とノイズ電流とが重畳した測定値から、駆動電圧に対応する電流値を取り出すためには、フィルタ技術を用いざるを得ない。ノイズは、測定値を正側にも負側にも大きくランダムにシフトさせ得る。
特にノイズが強い場合に、タッチパネル装置は、強いノイズフィルタを適用する必要がある。しかしながら、例えば全ての受信電極の出力に対して強いノイズフィルタを適用すると、タッチパネル装置の性能は大きく低下してしまう。本実施形態に係るタッチパネル装置100は、複数の受信電極の出力からノイズフィルタを適用するべき出力を抽出し、抽出された出力に対してノイズフィルタを適用する。そのため、ノイズフィルタによる処理負荷を低減することができる。それゆえ、タッチパネル装置100は、受信電極の出力に重畳するノイズが強い場合においても、短時間でノイズフィルタを適用し、タッチ座標を特定することができる。
図4は、第2電極3に駆動電圧を印加した場合に、タッチパネル1において出力(測定値)にノイズが重畳した領域を示す図である。外来ノイズBは、タッチしたものから注入されるノイズであるので、第2電極3(送信電極)に駆動電圧を印加したとき、タッチ座標近傍の第1電極2(受信電極)の出力に、外来ノイズBは重畳する。そのため、少なくとも外来ノイズが重畳している第1電極2に対応する領域A1内に、タッチ座標は存在する。タッチパネル装置100は、第2電極3に駆動電圧を印加したとき、出力にノイズが重畳している第1電極2を、タッチ座標に対応する第1電極2として抽出する。
図5は、第1電極2に駆動電圧を印加した場合に、タッチパネル1において出力(測定値)にノイズが重畳した領域を示す図である。外来ノイズBは、タッチしたものから注入されるノイズであるので、第1電極2(送信電極)を印加したとき、タッチ座標近傍の第2電極3(受信電極)の出力に、外来ノイズBは重畳する。そのため、少なくとも外来ノイズが重畳している第2電極3に対応する領域A2内に、タッチ座標は存在する。タッチパネル装置100は、第1電極2に駆動電圧を印加したとき、出力にノイズが重畳している第2電極3を、タッチ座標に対応する第2電極3として抽出する。
図6は、タッチパネル1において領域A1と領域A2とを重ねて示す図である。領域A1内および領域A2内に、タッチ座標は存在するので、少なくとも領域A1と領域A2とが交差する領域A3内に、タッチ座標は存在する。タッチパネル装置100は、例えば領域A3内の静電容量結合に対応する測定値に対してノイズフィルタを適用する。このように、第2電極3への印加および第1電極2への印加(双方向の駆動電圧の印加)を行うことで、タッチ座標に対応する領域を限定することができる。
なお、ここで考慮するノイズは、いずれも外来ノイズであって、タッチパネル装置の内部で生じるノイズは外来ノイズに比べて小さいため無視し得る。
図7は、本発明の一実施形態におけるタッチパネル装置100の動作を示すフローチャートである。図7を参照して、タッチパネル装置100が抽出された測定値に対して第1ノイズフィルタを適用する場合の動作例を説明する。
制御部8は、記憶されている全ての測定値をゼロにする(初期化する)旨の信号を抽出部6と、座標特定部7とに出力する。同様に、制御部8は、全ての判定を初期化する旨の信号を抽出部6と、座標特定部7の領域抽出部7aとに出力する。
次に、制御部8は、第1駆動モードを開始する旨の信号を第2電極駆動部5aに出力する。第2電極駆動部5aは、第1駆動モードを開始する旨の信号を取得したとき、複数の第2電極3に対して駆動電圧を印加する(S1)。第1電極測定部4bは、第2電極駆動部5aの駆動電圧によって生じる複数の第1電極2からの出力を測定する(S2)。第1電極測定部4bは、第1電極2ごとの測定値を抽出部6に出力する。抽出部6は、複数の第1電極2ごとの測定値を第1電極測定部4bから取得し、記憶する。
なお、第1駆動モードにおいて、第2電極駆動部5aは、第2電極3−1、第2電極3−2、・・・第2電極3−mに対して順に駆動電圧を印加してもよい。ここで、第2電極駆動部5aが、例えば第2電極3−1に対して駆動電圧を印加したとき、第1電極測定部4bは、第2電極3−1と、n本の第1電極2とが交差するn個の静電容量結合に対応するn個の測定値を測定する。また、第2電極3−2、・・・第2電極3−mに対して駆動電圧を印加したときも同様に、それぞれn個の静電容量結合に対応するn個の測定値を測定する。したがって、第2電極駆動部5aがm個の第2電極3に対して順に駆動電圧を印加したとき、抽出部6は、n×m個の静電容量結合に対応するn×m個の測定値を記憶することとなる。
次に、抽出部6は、複数の第1電極2ごとの測定値に対して、例えば後述の判定方法1〜3によってノイズが重畳しているか否かを判定する。抽出部6は、ノイズが重畳していると判定した測定値に対応する第1電極2を、タッチ座標に対応する第1電極2として抽出する(S3)。抽出部6は、抽出部6によって抽出された第1電極2を示す情報を座標特定部7の領域抽出部7aに出力する。
(判定方法1)
抽出部6は、複数の第1電極2ごとに、複数の(m本の)第2電極3に対応する複数の(m個の)測定値のうち、所定の範囲外の測定値の個数が、所定の閾値を超過したか否かを判定する。抽出部6は、所定の範囲外の測定値の個数が、所定の閾値を超過していると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極2を、タッチ座標に対応する第1電極2として抽出する。所定の範囲は、例えば、測定値が+S1から−S1の範囲であってよい。所定の閾値としては、例えばゼロであってもよい。すなわち、抽出部6は、m個の測定値のうち、少なくとも1つの測定値が所定の範囲外であった場合にノイズが重畳していると判定してよい。
(判定方法2)
抽出部6は、複数の第1電極2ごとに、複数の(m本の)第2電極3に対応する複数の(m個の)測定値の絶対値の合計が、所定の閾値を超過したか否かを判定する。抽出部6は、複数の第2電極3に対応する複数の測定値の絶対値の合計が、所定の閾値を超過していると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極2を、タッチ座標に対応する第1電極2として抽出する。
また、タッチパネル上に液体が付着していた場合、仮に測定値の合計をとると、液体の付着によって生じている測定値の変化分が相殺される。一方、判定方法2における判定方法では、測定値の絶対値の合計をとるため、座標特定部7は、液体付着領域についても特定できる。
(判定方法3)
抽出部6は、複数の第1電極2ごとに、複数の(m本の)第2電極3に対応する複数の(m個の)測定値の合計が、所定の範囲外であるか否かを判定する。所定の範囲は、例えば、測定値が+S2から−S2の範囲であってよい。抽出部6は、複数の第2電極3に対応する複数の測定値の合計が、所定の範囲外であると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極2を、タッチ座標に対応する第1電極2として抽出する。
抽出部6が、判定方法3によってノイズが重畳しているか否かを判定するとき、第2電極駆動部5aは、第1駆動モードにおいて、第2電極3−1、第2電極3−2、・・・第2電極3−mに対して同時に駆動電圧を印加してもよい。ここで、第1電極測定部4bが測定する、例えば第1電極2−1からの出力は、m本の第2電極3と、第1電極2−1とが交差するm個の静電容量結合によって生じる出力の合計となる。したがって、抽出部6は、第2電極駆動部5aがm個の第2電極3に対して同時に駆動電圧を印加したとき、n本の第1電極2に対応するn個の測定値を記憶することとなる。上記構成により、第2電極3に対して順に駆動電圧を印加する場合に比べて、タッチパネル装置100の処理時間を短くすることができる。
次に、制御部8は、第2駆動モードを開始する旨の信号を第1電極駆動部4aに出力する。第1電極駆動部4aは、第2駆動モードを開始する旨の信号を取得したとき、複数の第1電極2に対して駆動電圧を印加する(S4)。第2電極測定部5bは、第1電極駆動部4aの駆動電圧によって生じる複数の第2電極3からの出力を測定する(S5)。第2電極測定部5bは、第2電極3ごとの測定値を座標特定部7に出力する。座標特定部7は、複数の第2電極3ごとの測定値を第2電極測定部5bから取得し、記憶する。なお、第2駆動モードにおいても第1駆動モードと同様に、第1電極駆動部4aは、第1電極2−1、第1電極2−2、・・・第1電極2−nに対して順に駆動電圧を印加してもよい。
次に、領域抽出部7aは、抽出部6によって抽出された第1電極2を示す情報を抽出部6から取得する。領域抽出部7aは、複数の第2電極3ごとの測定値に対して、抽出部6によって抽出された第1電極2に対応する測定値に基づいて、ノイズが重畳しているか否かを判定する。領域抽出部7aは、ノイズが重畳していると判定した測定値に対応する第2電極3を、タッチ座標に対応する第2電極3として抽出する(S6)。領域抽出部7aは、抽出部6によって抽出された第1電極2と、領域抽出部7aによって抽出された第2電極3との交点を、タッチ座標に対応する領域(例えばタッチ座標を含む領域A3)として抽出することができる。領域抽出部7aは、抽出された交点に関する情報をノイズフィルタ部7bに出力する。
なお、領域抽出部7aによる判定方法も、抽出部6における前述の判定方法1〜3と同様であってもよい。また、領域抽出部7aによる判定方法が前述の判定方法3と同様である場合、第2駆動モードにおいて、第1電極駆動部4aは、第1電極2−1、第1電極2−2、・・・第1電極2−nに対して同時に駆動電圧を印加してもよい。この場合、第1駆動モードにおいて第2電極駆動部5aは、第2電極3−1、第2電極3−2、・・・第2電極3−mに対して個別に駆動電圧を印加する。
次に、ノイズフィルタ部7bは、領域抽出部7aによって抽出された複数の交点(領域A3に含まれる交点)に対応する複数の測定値に対して第1ノイズフィルタを適用する(S7)。ノイズフィルタ部7bは、第1ノイズフィルタを適用した複数の測定値を座標計算部7cに出力する。座標計算部7cは、フィルタ処理された(ノイズが除去された)複数の測定値から、タッチ座標を特定する(S8)。例えば、座標計算部7cは、領域A3に含まれる交点のうち、受信電極に流れる電流、もしくは受信電極の電位の変化が所定の閾値以下であるような交点をタッチ座標として特定する。
図4〜6は、抽出部6および領域抽出部7aが第1ノイズフィルタを適用する測定値を抽出する動作例を模式的に示している。ここで、第1電極2−pと第2電極3−qとの交差領域に形成される静電容量結合を、静電容量結合(p、q)とする。ただし、pおよびqは、1≦p≦nおよび1≦q≦mを満たす任意の整数である。また、第1駆動モードにおいて、静電容量結合(p、q)によって生じる出力の測定値を第1測定値(p、q)とする。同様に、第2駆動モードにおいて、静電容量結合(p、q)によって生じる出力の測定値を第2測定値(p、q)とする。
まず、抽出部6は、m本の第2電極3を順に印加することで第1電極2−pから出力される複数の測定値に基づき、第1電極2−pからの出力にノイズが重畳しているか否かを判定する。ここで、出力される複数の測定値は、第1測定値(p、1)、第1測定値(p、2)、・・・第1測定値(p、m)である。例えば、抽出部6は、第1電極2−i1から第1電極2−i2までの第1電極2からの出力にノイズが重畳していると判定した場合、第1電極2−i1から第1電極2−i2までの第1電極2を、タッチ座標に対応する第1電極2として抽出する。すなわち、抽出部6は、タッチパネル1から第1電極2−i1と第1電極2−i2とで囲まれた領域A1を抽出する。
次に、領域抽出部7aは、第1電極2−i1から第1電極2−i2までの第1電極2を順に印加することで第2電極3−qから出力される複数の測定値に基づき、第2電極3−qからの出力にノイズが重畳しているか否かを判定する。ここで、出力される複数の測定値は、第2測定値(i1、q)から第2測定値(i2、q)までである。例えば、領域抽出部7aは、第2電極3−j1から第2電極3−j2までの第2電極3からの出力にノイズが重畳していると判定した場合、第2電極3−j1から第2電極3−j2までの第2電極3を、タッチ座標に対応する第2電極3として抽出する。すなわち、領域抽出部7aは、タッチパネル1から第2電極3−j1と第2電極3−j2とで囲まれた領域A2を抽出する。
次に、領域抽出部7aは、第1電極2−i1から第1電極2−i2までの第1電極2と、第2電極3−j1から第2電極3−j2までの第2電極3との交点を抽出する。すなわち、領域抽出部7aは、領域A1と、領域A2とが交差する領域A3を、タッチ領域に対応する領域として抽出する。なお、領域抽出部7aは、領域A3を含む領域を、タッチ領域に対応する領域として抽出してもよい。ノイズフィルタ部7bは、タッチ領域(例えば領域A3)に対応する測定値に対して第1ノイズフィルタを適用する。すなわち、ノイズフィルタ部7bは、第1電極2−i1から第1電極2−i2までの第1電極2と、第2電極3−j1から第2電極3−j2までの第2電極3との交点に対応する複数の測定値に対して第1ノイズフィルタを適用する。
第1ノイズフィルタを適用することで、領域A3に含まれる交点に対応する、ノイズが除去された複数の測定値が得られる。座標計算部7cは、ノイズが除去された複数の測定値を用いて、領域A3に含まれる交点のうち、タッチ座標に対応する交点を特定する。
なお、本実施形態において、タッチパネル装置100は、第2電極駆動部5aが駆動電圧を印加したときに第1電極測定部4bで得られる第1電極2ごとの測定値に対して第1ノイズフィルタを適用しない。また、タッチパネル装置100は、第1電極駆動部4aが特定の少なくとも1つの第1電極2に対して駆動電圧を印加したときに第2電極測定部5bで得られる複数の測定値のうち、抽出された特定の少なくとも1つの第1電極と抽出された特定の少なくとも1つの第2電極との交点に対応しない一部の測定値(例えば領域A3以外の領域に対応する測定値)に対しては第1ノイズフィルタを適用しない。つまり、タッチパネル装置100は、タッチパネル1上の複数の静電容量結合に対応する測定値(n×m個の静電容量結合に対応するn×m個の測定値)のうち、抽出された測定値以外の測定値に対して第1ノイズフィルタを適用せず、抽出された測定値に対して第1ノイズフィルタを適用している。上記構成により、タッチパネル装置100は、ノイズフィルタによる処理負荷を低減し、強いノイズに対抗した強いノイズフィルタを適切な範囲に短時間で適用することができる。
(変形例1)
第2駆動モードにおいて、第1電極駆動部4aは、抽出部6によって抽出された特定の少なくとも1つの第1電極2に対して駆動電圧を印加し、特定の少なくとも1つの第1電極2以外の第1電極2に対しては駆動電圧を印加しなくてもよい。上記構成により、特定の少なくとも1つの第1電極2以外の第1電極2に対しても駆動電圧を印加する場合に比べて、タッチパネル装置100の処理時間を短くすることができる。
タッチパネルは、典型的には横長である。つまり、相互容量方式のタッチパネルにおいて、横電極の本数の方が縦電極の本数より少ない。また、タッチパネル装置は、典型的には横電極を送信電極、縦電極を受信電極として動作させる。駆動電圧を印加させる電極(送信電極)をより本数の少ない横電極とすることで、タッチパネル装置の処理時間を短くすることができる。
タッチパネル装置100は、例えば変形例1の場合では、第1駆動モードにおいてはm本の第2電極3に対して駆動電圧を印加している一方、第2駆動モードにおいては一部の第1電極2に対して駆動電圧を印加している。そのため、タッチパネル装置100は、駆動電圧を印加する動作を少なくするために、第2電極3をより本数の少ない横電極とすることが好ましい。上記構成により、タッチパネル装置100の処理時間を短くすることができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
(構成例)
ノイズフィルタ部7bは、複数の第1電極2と複数の第2電極3との交点に対応するn×m個の測定値に対してノイズフィルタを適用する第2ノイズフィルタを有する。
(動作例)
図8は、本発明の実施形態2におけるタッチパネル装置100の動作を示すフローチャートである。図8を参照して、タッチパネル装置100が第2ノイズフィルタによってノイズの強弱を判定する場合の動作例を説明する。
S1およびS2は実施形態1と同様である。なお、第2電極駆動部5aは、第2電極3−1、第2電極3−2、・・・第2電極3−mに対して順に駆動電圧を印加するのが好ましい。つまり、抽出部6は、n×m個の静電容量結合に対応するn×m個の測定値を記憶する。
次に、抽出部6は、ノイズが強いか否かを判定する(S10)。具体的には、抽出部6は、n×m個の静電容量結合に対応するn×m個の測定値のうち、所定の範囲外の測定値の個数が、所定の閾値を超過した場合に、ノイズが強いと判定してもよい。所定の範囲は、例えば、測定値が+S3から−S3の範囲であってよい。抽出部6が、ノイズが強いと判定した場合(S10でYES)、S3へ進む。抽出部6が、ノイズが強くないと判定した場合(S10でNO)、S11へ進む。S3〜S8は実施形態1と同様である。
抽出部6が、ノイズが強くないと判定した場合(S10でNO)、抽出部6は、n×m個の静電容量結合に対応するn×m個の測定値を座標特定部7に出力する。ノイズフィルタ部7bは、n×m個の静電容量結合に対応するn×m個の測定値を抽出部6から取得し、n×m個の測定値に対して第2ノイズフィルタを適用する(S11)。座標計算部7cは、フィルタ処理されたn×m個の測定値から、タッチ座標を特定する(S12)。この場合、第2駆動モードによる測定を省略することができる。
受信電極の出力に重畳するノイズが強い場合に、タッチパネル装置は、強いノイズフィルタを適用する必要がある。しかしながら、例えばタッチパネル全体の信号(n×m個の測定値)に対して強いノイズフィルタを適用すると、タッチパネル装置の性能は大きく低下してしまう。タッチパネル装置100は、ノイズが強い場合には、抽出された測定値に対して第1ノイズフィルタを適用している。そのため、タッチパネル装置100は、ノイズが強い場合においても、短時間でタッチ座標を特定することができる。また、タッチパネル装置100は、ノイズが強くない場合には、タッチパネル上の複数の静電容量結合に対応する測定値(n×m個の測定値)に対して第2ノイズフィルタを適用している。そのため、タッチパネル装置100は、第2ノイズフィルタを第1ノイズフィルタより弱いノイズフィルタとすることができる。それゆえノイズフィルタ処理の負荷を低減し、性能(単位時間当たりのタッチ座標検出回数)を向上させることができる。また、タッチパネル装置100は、ノイズが強くない場合には、第2電極3の出力の測定および測定値の抽出を行う必要がないので、タッチパネル装置100の処理時間を短くすることができる。
(変形例2)
タッチパネル装置100は、S1およびS2の動作を省略してもよい。ここで、タッチパネル装置100は、S10において過去のデータを参照してノイズが強いか否かを判定する。例えば、抽出部6は、過去の測定値に関して、複数の第1電極2ごとの、複数の(m本の)第2電極3に対応する複数の(m個の)測定値の分散を算出する。複数の第1電極2ごとの分散のうち所定の第1閾値を超過した個数が、所定の第2閾値を超過した場合に、抽出部6は、ノイズが強いと判定する。抽出部6は、例えば直近5回分の測定値の分散を平均したものを使用してもよい。
抽出部6が、ノイズが強いと判定した場合(S10でYES)、S1へ進む。抽出部6が、ノイズが強くないと判定した場合(S10でNO)、S4およびS5を経てS11へ進む。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 タッチパネル
2 第1電極
3 第2電極
4 第1電極入出力部
4a 第1電極駆動部
4b 第1電極測定部
5 第2電極入出力部
5a 第2電極駆動部
5b 第2電極測定部
6 抽出部
7 座標特定部
7a 領域抽出部
7b ノイズフィルタ部
7c 座標計算部
8 制御部
11 基板
12 絶縁層
13 フロントカバー
100 タッチパネル装置

Claims (8)

  1. 複数の第1電極と前記複数の第1電極に交差する複数の第2電極とを備え、複数の第1電極と複数の第2電極との交点に複数の静電容量結合を形成する、相互容量方式によるタッチパネルと、
    前記複数の第2電極に対して駆動電圧を印加する第2電極駆動部と、
    前記複数の第1電極からの出力を測定する第1電極測定部と、
    前記第2電極駆動部が前記駆動電圧を印加したときに前記第1電極測定部で得られる前記第1電極ごとの測定値に基づいて、前記複数の第1電極からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第1電極を抽出する抽出部と、
    前記複数の第1電極に対して駆動電圧を印加する第1電極駆動部と、
    前記複数の第2電極からの出力を測定する第2電極測定部と、
    前記第1電極駆動部が前記特定の第1電極に対して前記駆動電圧を印加したときに第2電極測定部で得られる前記第2電極ごとの測定値に基づいて、前記複数の第2電極からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第2電極を抽出し、抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極と抽出された前記特定の少なくとも1つの第2電極との交点に対応する測定値に対して第1ノイズフィルタをかけ、タッチ座標を特定する座標特定部とを備えるタッチパネル装置。
  2. 前記抽出部は、前記第2電極駆動部が前記駆動電圧を印加したときに前記第1電極測定部で得られる前記第1電極ごとの測定値に対して前記第1ノイズフィルタをかけず、
    前記座標特定部は、前記第1電極駆動部が前記特定の第1電極に対して前記駆動電圧を印加したときに第2電極測定部で得られる複数の測定値のうち、抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極と抽出された前記特定の少なくとも1つの第2電極との交点に対応しない一部の測定値に対しては前記第1ノイズフィルタをかけないことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
  3. 前記抽出部は、前記複数の第1電極ごとに、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値のうち、所定の範囲外の測定値の個数が、所定の閾値を超過したか否かを判定し、
    前記抽出部は、所定の範囲外の測定値の個数が、所定の閾値を超過していると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極を抽出することを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル装置。
  4. 前記抽出部は、前記複数の第1電極ごとに、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値の絶対値の合計が、所定の閾値を超過したか否かを判定し、
    前記抽出部は、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値の絶対値の合計が、所定の閾値を超過していると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極を抽出することを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル装置。
  5. 前記抽出部は、前記複数の第1電極ごとに、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値の合計が、所定の範囲外である否かを判定し、
    前記抽出部は、前記複数の第2電極に対応する複数の測定値の合計が、所定の範囲外であると判定した、特定の少なくとも1つの第1電極を抽出することを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル装置。
  6. 前記第2電極駆動部は、前記複数の第2電極に対して同時に前記駆動電圧を印加することを特徴とする請求項5に記載のタッチパネル装置。
  7. 前記第1電極駆動部は、前記抽出部によって抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極に対して前記駆動電圧を印加し、前記特定の少なくとも1つの第1電極以外の第1電極に対しては前記駆動電圧を印加しないことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のタッチパネル装置。
  8. 複数の第1電極と前記複数の第1電極に交差する複数の第2電極とを備え、複数の第1電極と複数の第2電極との交点に複数の静電容量結合を形成する、相互容量方式によるタッチパネルを備えるタッチパネル装置の制御方法であって、
    前記複数の第2電極に対して駆動電圧を印加する第2電極駆動ステップと、
    前記複数の第1電極からの出力を測定する第1電極測定ステップと、
    前記駆動電圧を印加したときに前記第1電極測定ステップで得られる前記第1電極ごとの測定値に基づいて、前記複数の第1電極からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第1電極を抽出する抽出ステップと、
    前記複数の第1電極に対して駆動電圧を印加する第1電極駆動ステップと、
    前記複数の第2電極からの出力を測定する第2電極測定ステップと
    前記特定の第1電極に対して前記駆動電圧を印加したときに第2電極測定ステップで得られる前記第2電極ごとの測定値に基づいて、前記複数の第2電極からタッチ座標に対応する特定の少なくとも1つの第2電極を抽出し、抽出された前記特定の少なくとも1つの第1電極と抽出された前記特定の少なくとも1つの第2電極との交点に対応する測定値に対して第1ノイズフィルタをかけ、タッチ座標を特定する座標特定ステップとを含むことを特徴とするタッチパネル装置の制御方法。
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