以下、本発明のアクティブマトリクス回路基板、表示装置および電子機器の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
≪第1実施形態≫
<表示装置>
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の表示装置の第1実施形態を適用した電気泳動表示装置を示す断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図1に示すように、電気泳動表示装置1の表示面内において互いに直交する2方向を「X軸方向」および「Y軸方向」とし、これらの2方向に直交する方向を「Z軸方向」とする。
図1に示す電気泳動表示装置1は、粒子の泳動を利用して所望の画像を表示する表示装置である。この電気泳動表示装置1は、電極基板120や画素電極121を含むバックプレーン10と、対向基板201や共通電極202を含むフロントプレーン20と、を備えている。
このうち、バックプレーン10は、平板状の電極基板120(基板)と、電極基板120の上面に設けられた複数の画素電極121と、この電極基板120に設けられたアクティブマトリクス回路基板100と、を備えている。また、電極基板120の上面のうち、画素電極121が設けられている領域を特に「画像表示部103」といい、画像表示部103のうち画素電極121を含んでマトリクス状に配列している領域を「画素102」という。
一方、フロントプレーン20は、平板状の対向基板201と、対向基板201の下面に設けられた共通電極202と、共通電極202の下方に設けられ粒子71と分散媒72とを含む分散液70が充填された電気泳動物質層7(電気光学物質層)と、を備えている。
また、フロントプレーン20は、電極基板120と共通電極202との間を離間させるとともに、画素102同士を隔離する隔壁91と、隔壁91の外縁側を封止する封止部92と、を備えている。
したがって、電気泳動表示装置1(表示装置)は、アクティブマトリクス回路基板100と、共通電極202と、画素電極121と共通電極202との間に設けられている電気泳動物質層7(電気光学物質層)と、を有する。
以下、各部の構成について順次説明する。
電極基板120および対向基板201は、それぞれシート状(平板状)の部材である。これらは、可撓性を有するもの、または、硬質なもののいずれであってもよい。
電極基板120および対向基板201の構成材料としては、例えば、各種樹脂材料、各種ガラス材料等が挙げられる。このうち、対向基板201は、特に透光性を有する材料で構成される。これにより、図1に示す対向基板201の上面が表示面となる。
また、画素電極121や共通電極202の他、回路に含まれる素子や配線等は、導電性材料によって構成される。この導電性材料としては、例えば、Al、Cuのような各種金属材料、各種導電性高分子材料、ITO(インジウム・スズ酸化物)、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)のような各種導電性酸化物材料等が挙げられる。このうち、共通電極202は、特に透光性を有する材料で構成される。
また、隔壁91および封止部92の構成材料としては、それぞれ、例えば各種樹脂材料が挙げられる。なお、隔壁91は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。
分散液70は、粒子71と分散媒72とを含んでいる。
本実施形態では、粒子71が、負に帯電した黒粒子71aと正に帯電した白粒子71bの2種類を含んでいるとともに、分散媒72が透明である例について説明する。すなわち、本実施形態に係る分散液70は、透明な分散媒72に黒粒子71aと白粒子71bとが分散してなるものである。なお、以下の説明において粒子71とは、黒粒子71aと白粒子71bの双方を指すものとする。
なお、分散液70の構成は、上記のものに限定されない。例えば、粒子71が呈する色は特に限定されず、黒や白以外の色であってもよい。また、粒子71は1種類のみの粒子で構成されていてもよく、互いに呈する色が異なる3種類以上の粒子を含んでいてもよい。
また、粒子71が1種類の粒子で構成されている場合には、分散媒72が粒子71とは異なる色を呈していればよい。この場合、粒子71が呈する色は、特に限定されず、例えば分散媒72が淡色または白色を呈している場合には、濃色または黒色であるのが好ましく、反対に、分散媒72が濃色または黒色を呈している場合には、淡色または白色であるのが好ましい。
このような分散液70は、前述した隔壁91で分離形成された小胞部分(前述した画素102に対応する部分)に充填され、電気泳動物質層7の一部を構成する。
粒子71としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、酸化ジルコニウム等の酸化物系粒子や、窒化ケイ素、窒化チタン等の窒化物系粒子、硫化亜鉛等の硫化物系粒子、硼化チタン等の硼化物系粒子、クロム酸ストロンチウム、アルミン酸コバルト、亜クロム銅、ウルトラマリン等の無機顔料粒子、アゾ系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ペリレン系等の有機顔料粒子等を用いることができる。また、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル等で構成された樹脂粒子の表面に顔料を塗布した複合粒子を用いることもできる。
また、上述した粒子の表面に、各種表面処理を施した粒子であってもよい。
分散媒72としては、特に限定されないものの、例えば沸点が100℃以上であり絶縁性が高い液体が好ましく用いられる。具体的には、例えば各種水、ブタノールやグリセリン等のアルコール類、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸ブチル等のエステル類、ジブチルケトン等のケトン類、ペンタン等の脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン等の芳香族複素環類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、カルボン酸塩、シリコーンオイルまたはその他の各種油類等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
なお、隔壁91を形成せず、電極基板120と共通電極202との間に複数のマイクロカプセルを配置し、そのマイクロカプセル中に分散液70を封入するようにしてもよい。すなわち、このマイクロカプセルをシート状に並べることで、電気泳動物質層7を構成するようにしてもよい。
このマイクロカプセルの構成材料としては、例えば、ゼラチン、アラビアゴムとゼラチンとの複合材料、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリエーテルのような各種樹脂材料が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
<アクティブマトリクス回路基板>
次に、アクティブマトリクス回路基板100について説明する。
図2は、図1に示すアクティブマトリクス回路基板および共通電極を示すブロック図である。図3は、図2に示すアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
図2に示すアクティブマトリクス回路基板100は、複数の画素102をマトリクス状に配列してなる画像表示部103と、画像表示部103の外部に設けられた、走査線駆動回路106と、データ線駆動回路107と、電源変調回路108と、制御部110と、を備えている。
画像表示部103では、複数本の走査線104(scan)がX軸方向に延びている。一方、画像表示部103では、複数本のデータ線105(data)がY軸方向に延びている。そして、走査線104とデータ線105の交差点近傍にそれぞれ画素102が設けられている。
また、全ての画素102に共通の配線として、第1電源線111(L1)と、第2電源線112(L2)と、第3電源線113(L3)と、第4電源線114(Vdd)と、第5電源線115(Vss)と、を有している。
また、全ての画素102に共通の電極として、図3に示す共通電極202が設けられている。
図3に示す画素102には、駆動用TFT124(画素スイッチング素子)と、メモリー回路125と、第1スイッチ回路126と、第2スイッチ回路127と、画素電極121と、画素電極121と共通電極202との間に設けられた電気泳動物質層7と、が設けられている。これらは、個々の画素102に対応して設けられている。なお、TFTは、Thin Film Transistorである。
ここで、画素102に設けられる配線について説明する。
画素102には、図3に示すように、走査線104(scan)、データ線105(data)、第1電源線111(L1)、第2電源線112(L2)、第3電源線113(L3)、第4電源線114(Vdd)、および第5電源線115(Vss)が配置されている。
このうち、走査線104は、駆動用TFT124のオンタイミングを規定する選択信号を供給する。
また、データ線105は、1ビットの画像データを規定する画像信号を供給する。
なお、本実施形態では、画像データとして「L」(第1状態)を規定する場合にはローレベル(低電位)の画像信号を供給し、画像データとして「H」(第2状態)を規定する場合にはハイレベル(高電位)の画像信号を供給するものとする。
したがって、アクティブマトリクス回路基板100は、走査線104と、データ線105と、画素102に対応して設けられ走査線104およびデータ線105とメモリー回路125との間に設けられている駆動用TFT124(画素スイッチング素子)と、を有しており、データ線105から供給される画像信号に基づく画像データをメモリー回路125に入力するように動作することができる。
また、第1電源線111からは第1分岐線111aが分岐しており、この第1分岐線111aを介して第1電源線111と第1スイッチ回路126とが電気的に接続されている。そして、第1電源線111は、第1分岐線111aおよび第1スイッチ回路126を介して、粒子71を泳動させる駆動信号を画素電極121に供給する。
一方、第2電源線112からは第2分岐線112aが分岐しており、この第2分岐線112aを介して第2電源線112と第2スイッチ回路127とが電気的に接続されている。そして、第2電源線112は、第2分岐線112aおよび第2スイッチ回路127を介して、粒子71を泳動させる駆動信号を画素電極121に供給する。
なお、本実施形態では、一例として、第1電源線111からは駆動信号としてVの電位が、第2電源線112からは駆動信号として0[V]の電位が、それぞれ供給されるものとする。
また、第3電源線113は、共通電極202に接続されており、共通電極202に共通電位信号を供給する。
なお、本実施形態では、一例として、Vと0[V]の2値の電位からなるパルス波形の共通電位信号が第3電源線113から供給されるものとする。すなわち、第3電源線113に供給される2値の電位のうち、低い方の電位を基準電位、例えば0[V]としている。
第1電源線111や第3電源線113に供給されるVの電位は、特に限定されないが、一般には5V以上20V以下程度とされる。
また、第4電源線114は、メモリー回路125に高電位側の電位信号を供給する。一方、第5電源線115は、メモリー回路125に低電位側の電位信号を供給する。これにより、メモリー回路125を動作させることができる。
なお、第4電源線114に供給される電位は、特に限定されないが、一般には第1電源線111に供給される電位Vと同電位とされ、第5電源線115に供給される電位は、特に限定されないが、一般に0[V]とされる。
共通電極202は、前述したように第3電源線113に接続されている。そして、電気泳動表示装置1は、画素電極121と共通電極202との間に設けられている電気泳動物質層7を有する。
電気泳動物質層7は、画素電極121と共通電極202との間に挟持されており、これらの間に生じた電位差に伴う電界によって粒子71を泳動させ、表示面に画像を表示する。すなわち、粒子71が有する電荷の極性と電界の方向に応じて、帯電した粒子71の泳動方向が決まる。例えば、共通電極202の電位に対して画素電極121の電位が高くなるように設定すると、画素電極121から共通電極202に向かう電界が生じるため、正に帯電している白粒子71bは共通電極202側へ泳動し、負に帯電している黒粒子71aは画素電極121側へ泳動する。本実施形態では、表示面が対向基板201側に設定されているので、このような粒子71の泳動によって表示面には白色が表示される。一方、共通電極202の電位に対して画素電極121の電位が低くなるように設定すると、共通電極202から画素電極121に向かう電界が生じるので、正に帯電している白粒子71bは画素電極121側へ泳動し、負に帯電している黒粒子71aは共通電極202側へ泳動する。これにより、表示面には黒色が表示される。
本実施形態に係るメモリー回路125は、2つのP型MOSトランジスター1252、1253と、2つのN型MOSトランジスター1254、1255と、を含むC−MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型SRAM(Static Random Access Memory)である。
このうち、P型MOSトランジスター1252のソース電極は第4電源線114に接続され、ドレイン電極は駆動用TFT124のドレイン電極ならびに第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1に接続され、ゲート電極はN型MOSトランジスター1254のゲート電極に接続されている。また、P型MOSトランジスター1253のソース電極は第4電源線114に接続され、ドレイン電極は第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1’に接続され、ゲート電極はN型MOSトランジスター1255のゲート電極に接続されている。
また、N型MOSトランジスター1254のソース電極は第5電源線115に接続され、ドレイン電極は駆動用TFT124のドレイン電極ならびに第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1に接続され、ゲート電極はP型MOSトランジスター1252のゲート電極に接続されている。また、N型MOSトランジスター1255のソース電極は第5電源線115に接続され、ドレイン電極は第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1’に接続され、ゲート電極はP型MOSトランジスター1253のゲート電極に接続されている。
また、P型MOSトランジスター1252のドレイン電極およびN型MOSトランジスター1254のドレイン電極は、P型MOSトランジスター1253のゲート電極およびN型MOSトランジスター1255のゲート電極に接続されている。また、P型MOSトランジスター1252のゲート電極およびN型MOSトランジスター1254のゲート電極は、P型MOSトランジスター1253のドレイン電極およびN型MOSトランジスター1255のドレイン電極に接続されている。
本実施形態に係るメモリー回路125は、1ビットの画像データを保持可能なメモリー回路である。保持された画像データは、駆動用TFT124が遮断状態になっても、メモリー回路125に維持される。そして、保持された画像データは、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1、P1’に供給される。
本実施形態に係る第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127は、それぞれトランスファーゲートで構成されている。
具体的には、第1スイッチ回路126は、P型MOSトランジスター126aと、N型MOSトランジスター126bと、を含んでいる。
このうち、P型MOSトランジスター126aのソース電極は第1電源線111に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2を介して画素電極121に接続され、ゲート電極は駆動用TFT124のドレイン電極および共通入力端子P1に接続されている。
また、N型MOSトランジスター126bのソース電極は第1電源線111に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2を介して画素電極121に接続され、ゲート電極は共通入力端子P1’に接続されている。
一方、第2スイッチ回路127は、N型MOSトランジスター127aと、P型MOSトランジスター127bと、を含んでいる。
このうち、N型MOSトランジスター127aのソース電極は第2電源線112に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2を介して画素電極121に接続され、ゲート電極は駆動用TFT124のドレイン電極および共通入力端子P1に接続されている。
また、P型MOSトランジスター127bのソース電極は第2電源線112に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2を介して画素電極121に接続され、ゲート電極は共通入力端子P1’に接続されている。
次に、画像表示部103の外部に設けられる回路等について説明する(図2参照)。
走査線駆動回路106は、複数の走査線104に接続されており、駆動用TFT124のオンタイミングを規定する選択信号を、走査線104を介して駆動用TFT124のゲート電極に供給する。
また、データ線駆動回路107は、複数のデータ線105に接続されており、1ビットの画像データを規定する画像信号を、データ線105を介して駆動用TFT124のソース電極に供給する。
また、電源変調回路108は、第1電源線111、第2電源線112、第3電源線113、第4電源線114および第5電源線115に接続されており、これらの各配線と図示しない電源回路との間を電気的に接続および切断する。
なお、これらの走査線駆動回路106、データ線駆動回路107および電源変調回路108は、それぞれその動作が制御部110によって制御される。具体的には、制御部110は、図示しない外部の上位制御装置から入力される信号に基づいて、走査線駆動回路106、データ線駆動回路107および電源変調回路108の動作を制御する。
ここで、図4は、図3に示すアクティブマトリクス回路基板100について共通電極202側から画素電極121側を平面視したとき、アクティブマトリクス回路のうち1つの画素におけるレイアウトの一例を示す図である。なお、図4では、図示の便宜のため、一部の電源線等が他図と異なっている。また、図4では、図示の便宜のため、導電性を有する部位には斜線のハッチングを付し、半導体である部位にはドットのハッチングを付している。なお、導電性を有する部位のうち、斜線のパターンが異なる部位同士は、互いに絶縁されている。また、半導体である部位のうち、N型半導体とP型半導体とでドットの密度を異ならせている。また、×印を付した部位はコンタクトであり、紙面の厚さ方向において電気的接続を図っている部位である。
図4に示すレイアウトは、図3に示すアクティブマトリクス回路基板100の回路構成に対応している。
すなわち、図4に示すアクティブマトリクス回路基板100には、画素102に設けられた、駆動用TFT124と、メモリー回路125と、第1スイッチ回路126と、第2スイッチ回路127と、画素電極121と、が含まれている。なお、図4では、画素電極121の外縁を破線で示している。したがって、図4のレイアウトは、画素電極121を透視した状態を示すものである。なお、本明細書では、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127をまとめて「スイッチ部」ともいう。
また、図4に示すアクティブマトリクス回路基板100には、走査線104(scan)と、データ線105(data)と、第1電源線111(L1)と、第2電源線112(L2)と、第4電源線114(Vdd)と、第5電源線115(Vss)と、が含まれている。
さらに、図4に示すアクティブマトリクス回路基板100は、第1電源線111から分岐した第1分岐線111a、第2電源線112から分岐した第2分岐線112a、第4電源線114から分岐した第4分岐線114a、および、第5電源線115から分岐した第5分岐線115aを有している。
なお、本明細書では、第1電源線111と第1分岐線111aとを合わせて「第1導電部」ともいう。同様に、第2電源線112と第2分岐線112aとを合わせて「第2導電部」ともいい、第4電源線114と第4分岐線114aとを合わせて「第4導電部」ともいい、第5電源線115と第5分岐線115aとを合わせて「第5導電部」ともいう。また、第3電源線113を「第3導電部」という。
図5は、図4のA−A線断面図である。なお、図5では、各部の構成を簡略化して図示している。また、以下の説明では、説明の便宜上、図5の上方を「上」、下方を「下」という。
アクティブマトリクス回路基板100は、バックプレーン10において電極基板120上に積層された絶縁層、導電層、半導体層等を備えている。図5に示すバックプレーン10のうち、最も共通電極202側には、画素電極121が広がっている。
画素電極121とP型MOSトランジスター127bのドレイン電極との間は、コンタクト131を介して電気的に接続されている。一方、コンタクト131以外の領域においては、画素電極121とP型MOSトランジスター127bとの間が絶縁層130を介して絶縁されている。なお、図5では、絶縁層130にドットを付している。
また、図5には、第1分岐線111aおよび第2分岐線112aが図示されているが、画素電極121とこれらの分岐線との間も絶縁層130を介して絶縁されている。
そして、これらの構成は、電極基板120によって支持され、電極基板120と画素電極121との間に設けられている。
ところで、本実施形態に係る画素電極121は、電極基板120の上面を平面視したとき(図5の上方から画素電極121を平面視したとき)、図4に示すように、第1分岐線111aの一部と重なる開口121aを備えている。また、本実施形態に係る画素電極121は、電極基板120の上面を平面視したとき、図4に示すように、第2分岐線112aの一部と重なる開口121bも備えている。
以上をまとめると、本実施形態に係るアクティブマトリクス回路基板100は、電極基板120(基板)と、画素電極121と、電極基板120と画素電極121との間に設けられ、第1導電部(第1電源線111および第1分岐線111a)、第2導電部(第2電源線112および第2分岐線112a)、ならびに、第1導電部および第2導電部のいずれかと画素電極121とを接続するスイッチ部(第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127)と、を有し、画素電極121は、電極基板120の上面(一方の面)を平面視したときに、第1導電部の少なくとも一部および第2導電部の少なくとも一部の双方と重なる開口121a、121bを備えている。
また、より具体的には、図5に示すアクティブマトリクス回路基板100は、電極基板120(基板)と、画素電極121と、画素電極121に対向する共通電極202に接続されている第3導電部(第3電源線113)と、電極基板120と画素電極121との間に設けられ、第1導電部(第1電源線111および第1分岐線111a)、第2導電部(第2電源線112および第2分岐線112a)、第4導電部(第4電源線114および第4分岐線114a)、第5導電部(第5電源線115および第5分岐線115a)、第4導電部および第5導電部と接続されているメモリー回路125、ならびに、第1導電部および第2導電部のいずれかと画素電極121とをメモリー回路125の出力に基づいて接続するスイッチ部(第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127)と、を有し、画素電極121は、電極基板120の上面(一方の面)を平面視したときに、第1導電部の少なくとも一部および第2導電部の少なくとも一部、の双方と重なる開口121a、121bを備えている。
<表示装置の駆動方法>
次に、電気泳動表示装置1の駆動方法について説明する。
電気泳動表示装置1の駆動方法では、表示の書き換えにあたり、まず、駆動用TFT124をオンにして、データ線105から画像信号を供給する。これにより、メモリー回路125に画像データが保持される。なお、メモリー回路125に保持された画像データは、駆動用TFT124をオフにしても維持されるので、電気泳動表示装置1の表示において定期的なリフレッシュ動作が不要になる。これにより、消費電力を削減することができる。
そして、メモリー回路125に保持された画像データが第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127に入力されると、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127では互いに異なる挙動を示す。
例えば、メモリー回路125から共通入力端子P1に対して出力される画像データが「L」である場合、第1スイッチ回路126は導通状態となる。一方、出力される画像データが「H」である場合、第1スイッチ回路126は遮断状態となる。
また、メモリー回路125から共通入力端子P1に対して出力される画像データが「H」である場合、第2スイッチ回路127は導通状態となる。一方、出力される画像データが「L」である場合、第2スイッチ回路127は遮断状態となる。
したがって、以下、画像データが「L」であるか、「H」であるか、に場合を分けて説明する。
まず、画像データが「L」である場合について説明する。
図6は、画像データが「L」である場合において、電気泳動表示装置の駆動方法の一例を示すタイミングチャートである。図6に示すように、0[V]とVの2値の電位からなるパルス波形の共通電位信号Vcomを共通電極202に供給する。具体的には、期間T1では0[V]の電位を供給し、期間T2ではVの電位を供給し、期間T3では再び0[V]の電位を供給する。
画像データが「L」である場合、第2スイッチ回路127は遮断状態になるため、第1スイッチ回路126が導通状態となる。これにより、共通出力端子P2は、第1電源線111と導通することとなる。
その結果、第1分岐線111a、第1スイッチ回路126および共通出力端子P2を介して、第1電源線111から画素電極121に対して、図6に示すように、電位Vの駆動信号Vpix(L)が供給される。
期間T1では、共通電極202の電位は0[V]であるため、図6に示すように、画素電極121と共通電極202との間に大きさVの電位差Vpix(L)−Vcomが印加される。この電位差Vpix(L)−Vcomにより生じた電界に応じて電気泳動物質層7に含まれている粒子71が泳動する。
ここで、画素電極121には、前述したように、開口121aおよび開口121bが形成されている。そして、図5に示すように、開口121aの下方には第1分岐線111aが重なっており、開口121bの下方には第2分岐線112aが重なっている。
期間T1では、前述したように、画素電極121に電位Vが供給されるとともに、共通電極202に電位0[V]が供給される。このため、電気泳動物質層7のうち、画素電極121と共通電極202とが対向している空間では、画素電極121側から共通電極202側へと向かう電界E1が形成される。図5には、画像データが「L」である場合の期間T1における電界E1を直線の矢印で図示している。また、図5には、併せて、期間T1における画素電極121、共通電極202、第1分岐線111aおよび第2分岐線112aの電位を各部位に示している。
また、第1分岐線111aには電位Vが供給されている。このため、開口121aの下方に位置する第1分岐線111aと共通電極202との間には、大きさVの電位差が形成されている。したがって、第1分岐線111aと共通電極202とが対向している空間では、上記と同様、画素電極121側から共通電極202側へと向かう電界E1が形成される。
一方、第2分岐線112aには電位0[V]が供給されている。このため、開口121bの下方に位置する第2分岐線112aと共通電極202との間には電位差が形成されない。しかしながら、第2分岐線112aと画素電極121との間には、大きさVの電位差が形成されることとなる。このため、第2分岐線112aと画素電極121との間には、電界E1とは異なり、大きく湾曲した電界E2が形成されることとなる。図5には、画像データが「L」である場合の期間T1における電界E2を湾曲した矢印で図示している。
電気泳動物質層7においてこのような湾曲した電界E2が形成されると、表示を書き換える際、電気泳動粒子の泳動が拮抗するのを抑制することができる(後述する図7参照)。これにより、書き換え速度の向上を図ることができる。
図7は、図5に示す電気泳動表示装置1の断面図の一部において、図6に示す期間T1における電気泳動粒子の泳動の様子を示す図である。また、図8は、従来の電気泳動表示装置の断面図において、電気泳動粒子の泳動の様子を示す図である。
まず、図7の説明に先立ち、図8に基づいて従来の電気泳動表示装置における電気泳動粒子の挙動について説明する。図8では、黒色表示から白色表示へ書き換える際の挙動を例に説明している。
従来の電気泳動表示装置では、図8に示すように、画素電極121’に開口が設けられていない。このため、第2分岐線112a’に電位0[V]が供給されたとしても、その影響は、画素電極121’によって遮蔽される。その結果、電気泳動物質層7’には、その全体において画素電極121’から共通電極202’へと向かう電界E1’のみが形成されることとなる。つまり、電気泳動物質層7’には均一な電界が形成される。
このとき、正に帯電している白粒子71b’は、共通電極202’側に向かって一斉に泳動し、一方、負に帯電している黒粒子71a’は、画素電極121’側に向かって一斉に泳動する。
ところが、多数の白粒子71b’と多数の黒粒子71a’とがそれぞれ一斉に泳動するため、移動経路の中間付近において泳動の拮抗が生じる。その結果、泳動速度が低下し、表示の書き換え速度も低下することとなる。
そこで、本実施形態では、かかる泳動の拮抗を抑制することを目的としている。以下、図7に基づいて、本実施形態に係る電気泳動表示装置1における電気泳動粒子の挙動について説明する。図7では、黒色表示から白色表示へ書き換える際の挙動を例に説明している。
電気泳動表示装置1では、図7に示すように、画素電極121に開口121bが設けられている。このため、第2分岐線112aに電位0[V]が供給されたとき、その影響が、電気泳動物質層7にも及ぶ。その結果、電気泳動物質層7には、画素電極121から共通電極202へと向かう電界E1のみでなく、画素電極121から大きく湾曲して第2分岐線112aへと向かう電界E2も形成される。つまり、電気泳動物質層7には不均一な電界が形成される。
これにより、多数の白粒子71bは、その全部が共通電極202側へ向かうのではなく、一部の白粒子71bが電界E2に応じて第2分岐線112a側へ向かって泳動する。このため、白粒子71bの挙動には、乱れが生じることとなり、前述した泳動の拮抗が生じ難くなる(図7参照)。
一方、多数の黒粒子71aも、白粒子71bとの間で泳動の拮抗が生じ難くなるため、画素電極121側へ向かって泳動し易くなる。このため、最終的には、白粒子71bと黒粒子71aの配置を円滑に入れ替えることができ、表示の書き換えに要する時間の短縮が図られる。その結果、表示の書き換え速度の高速化を図ることができる。
次に、期間T1から期間T2への遷移に伴い、共通電位信号Vcomが0[V]からVへと変化する。これにより、画素電極121側から共通電極202側へと向かう電界E1は一旦消失する。その結果、白粒子71bおよび黒粒子71aの泳動が一時的に停滞する。
一方、画素電極121から第2分岐線112aへと向かう湾曲した電界E2は維持されるが、開口121bの面積が画素電極121の面積に比べて小さいため、電気泳動表示装置1の表示にはほとんど影響を及ぼさない。
次に、期間T3に遷移するが、期間T3では前述した期間T1と同様の挙動になるため、再び、画素電極121側から共通電極202側へと向かう電界E1と、画素電極121から第2分岐線112aへと向かう湾曲した電界E2と、が形成される。このため、白粒子71bと黒粒子71aとが円滑に泳動する。
そして、これ以降は、期間T2の挙動と期間T3の挙動とを繰り返すこととなる。以上のようにして、泳動速度(表示の書き換え速度)の高速化が図られることとなる。
続いて、画像データが「H」である場合について説明する。
図9は、画像データが「H」である場合において、電気泳動表示装置の駆動方法の一例を示すタイミングチャートである。図9に示すように、0[V]とVの2値の電位からなるパルス波形の共通電位信号Vcomを共通電極202に供給する。具体的には、期間T1ではVの電位を供給し、期間T2では0[V]の電位を供給し、期間T3では再びVの電位を供給する。なお、図9では、説明の都合上、期間T1〜T3と共通電位信号Vcomとの関係を図6に対してパルス波形の半波長分ずらしている。
画像データが「H」である場合、第1スイッチ回路126は遮断状態になるため、第2スイッチ回路127が導通状態となる。これにより、共通出力端子P2は、第2電源線112と導通することとなる。
その結果、第2分岐線112a、第2スイッチ回路127および共通出力端子P2を介して、第2電源線112から画素電極121に対して、図9に示すように、電位0[V]の駆動信号Vpix(H)が供給される。
期間T1では、共通電極202の電位はVであるため、画素電極121の電位は共通電極202の電位に対して−Vとなり、画素電極121と共通電極202との間に大きさVの電位差Vpix(H)−Vcomが印加される。この電位差Vpix(H)−Vcomにより生じた電界に応じて電気泳動物質層7に含まれている粒子71が泳動する。
ここで、画素電極121には、前述したように、開口121aおよび開口121bが形成されている。そして、図10に示すように、開口121aの下方には第1分岐線111aが重なっており、開口121bの下方には第2分岐線112aが重なっている。
期間T1では、前述したように、画素電極121に電位0[V]が供給されるとともに、共通電極202に電位Vが供給される。このため、電気泳動物質層7のうち、画素電極121と共通電極202とが対向している空間では、共通電極202側から画素電極121側へと向かう電界E3が形成される。
図10は、図4のA−A線断面図であって、画像データが「H」である場合の期間T1(図6参照)における電界を示す図である。図10には、期間T1における電界E3を直線の矢印で図示している。また、図10には、併せて、期間T1における画素電極121、共通電極202、第1分岐線111aおよび第2分岐線112aの電位を各部位に示している。
また、第2分岐線112aには電位0[V]が供給されている。このため、開口121bの下方に位置する第2分岐線112aと共通電極202との間には、大きさVの電位差が形成されている。したがって、第2分岐線112aと共通電極202とが対向している空間では、上記と同様、共通電極202側から画素電極121側へと向かう電界E3が形成される。
一方、第1分岐線111aには電位Vが供給されている。このため、開口121aの下方に位置する第1分岐線111aと共通電極202との間には電位差が形成されない。しかしながら、第1分岐線111aと画素電極121との間には、大きさVの電位差が形成されることとなる。このため、第1分岐線111aと画素電極121との間には、電界E3とは異なり、大きく湾曲した電界E4が形成されることとなる。図10には、画像データが「H」である場合の期間T1における電界E4を湾曲した矢印で図示している。
電気泳動物質層7においてこのような湾曲した電界E4が形成されると、画像データが「L」である場合と同様、表示を書き換える際、電気泳動粒子の泳動が拮抗するのを抑制することができる。これにより、書き換え速度の向上を図ることができる。
次に、期間T1から期間T2への遷移に伴い、共通電位信号VcomがVから0[V]へと変化する。これにより、共通電極202側から画素電極121側へと向かう電界E3は一旦消失する。その結果、白粒子71bおよび黒粒子71aの泳動が一時的に停滞する。
一方、第1分岐線111aから画素電極121へと向かう湾曲した電界E4は維持されるが、開口121aの面積が画素電極121の面積に比べて小さいため、電気泳動表示装置1の表示にはほとんど影響を及ぼさない。
次に、期間T3に遷移するが、期間T3では前述した期間T1と同様の挙動になるため、再び、共通電極202側から画素電極121側へと向かう電界E3と、第1分岐線111aから画素電極121へと向かう湾曲した電界E4と、が形成される。このため、白粒子71bと黒粒子71aとが円滑に泳動する。
そして、これ以降は、期間T2の挙動と期間T3の挙動とを繰り返すこととなる。以上のようにして、泳動速度(表示の書き換え速度)の高速化が図られることとなる。
以上のように、画素電極121には、開口121aと開口121bの双方が形成されている。そして、開口121aの下方には電位Vが供給されている第1分岐線111aが重なっており、開口121bの下方には電位0[V]が供給されている第2分岐線112aが重なっている。つまり、開口121aおよび開口121bは、互いに異なる電位が供給されている配線に重なるように設けられている。これにより、画素電極121に供給する電位によらず(画像データによらず)、泳動速度の高速化という効果を得ることができる。
換言すれば、開口121aと開口121bのいずれか一方のみが形成されている場合、画像データによっては上述した効果を得ることができない。例えば、画像データが「L」である場合、開口121bが存在しなければ、電界E2が形成されないため、白粒子71bと黒粒子71aの泳動の拮抗を抑制することができない。また、画像データが「H」である場合、開口121aが存在しなければ、電界E4が形成されないため、やはり白粒子71bと黒粒子71aの泳動の拮抗を抑制することができない。
これに対し、画素電極121に開口121aと開口121bの双方が形成されていることにより、画像データによらず、泳動速度の高速化という効果を得ることができる。換言すれば、画素電極121に供給する電位によらず、表示の書き換え速度の高速化を図ることができる。
また、上記のような効果は、画素電極121を形成する際、単に開口121aおよび開口121bを形成するのみで(簡単な構造によって)享受することができる。このため、このような効果の享受するにあたって、製造コストや製造工程の著しい増加を避けることができる。
そして、表示の書き換え速度が速く、表示性能に優れた電気泳動表示装置1が得られる。
また、図4に示すアクティブマトリクス回路基板100の第1分岐線111aは、そこからさらに分岐した(拡張した)行き止まり配線111bを含んでいる。この行き止まり配線111bは、一端が第1分岐線111aの本線に接続されている一方、他端は絶縁層で囲まれている(行き止まりになっている)。このため、行き止まり配線111bの有無は、第1スイッチ回路126の駆動には関与し難い。
そして、開口121aは、図4に示すように、この行き止まり配線111b(第1分岐線111a)に重なっている。行き止まり配線111bは、上記の理由から任意の領域に敷設可能な配線である。このため、行き止まり配線111bには十分な面積を確保することができ、それに伴って開口121aについても十分な面積を確保することができる。その結果、前述した電界E4をより広い面積において発生させることができ、白粒子71bと黒粒子71aの泳動の拮抗を抑制するという効果を十分に享受することができる。また、開口121aの面積の調整幅が広くなるため、効果の程度についてもより広い幅で制御することが可能になる。
さらに、第1分岐線111aは、画素電極121の下方に敷設することが可能であり、かつ、第1分岐線111aには、画素電極121に対する電位の供給状態によらず、高電位側の電位が供給されている。このため、第1分岐線111aの位置に合わせて開口121aを設けるとともに、開口121bの配置を適宜選択することによって、不均一な電界を形成し易い。その結果、電気泳動表示装置1における表示の書き換えをより容易に高速化し易くなる。
同様に、図4に示すアクティブマトリクス回路基板100の第2分岐線112aは、そこからさらに分岐した(拡張した)行き止まり配線112bを含んでいる。この行き止まり配線112bは、一端が第2分岐線112aの本線に接続されている一方、他端は絶縁層で囲まれている(行き止まりになっている)。このため、行き止まり配線112bの有無は、第2スイッチ回路127の駆動には関与し難い。
そして、開口121bは、図4に示すように、この行き止まり配線112b(第2分岐線112a)に重なっている。行き止まり配線112bは、上記の理由から任意の領域に敷設可能な配線である。このため、行き止まり配線112bには十分な面積を確保することができ、それに伴って開口121bについても十分な面積を確保することができる。その結果、前述した電界E2をより広い面積において発生させることができ、白粒子71bと黒粒子71aの泳動の拮抗を抑制するという効果を十分に享受することができる。また、開口121bの面積の調整幅が広くなるため、効果の程度についてもより広い幅で制御することが可能になる。
さらに、第2分岐線112aは、画素電極121の下方に敷設することが可能であり、かつ、第2分岐線112aには、画素電極121に対する電位の供給状態によらず、低電位側の電位が供給されている。このため、第2分岐線112aの位置に合わせて開口121bを設けるとともに、開口121aの配置を適宜選択することによって、不均一な電界を形成し易い。その結果、電気泳動表示装置1における表示の書き換えをより容易に高速化し易くなる。
なお、本実施形態では、開口121aおよび開口121bの双方が分岐線と重なっているが、本発明はかかる構成に限定されない。例えば画素電極121の下方に第1電源線111や第2電源線112が通過している場合、それらの電源線と重なるように開口121aおよび開口121bのいずれか、または双方を配置するようにしてもよい。
なお、画素電極121に対する開口121aの面積率、および、画素電極121に対する開口121bの面積率は、特に限定されないものの、1%以上25%以下であるのが好ましく、2%以上20%以下であるのがより好ましく、3%以上15%以下であるのがさらに好ましい。これにより、開口121aおよび開口121bを設けたことによる効果を十分に享受することができ、かつ、画素電極121の面積が減少することによる弊害が大きくなってしまうのを防止することができる。
すなわち、面積率が前記下限値を下回ると、形成される電界の強さによっては、開口121aおよび開口121bを設けたことによる効果を十分に享受することができないおそれがある。一方、面積率が前記上限値を上回ると、形成される電界の強さによっては、画素電極121の面積が小さくなるため、共通電極202側へと泳動させ得る粒子の割合が少なくなるおそれがあり、結果として表示の書き換え速度を十分に高められないおそれがある。
また、開口121aの面積と開口121bの面積との比も、特に限定されないが、例えば同程度に設定されるのが好ましい。具体的には、開口121aの面積を1としたとき、開口121bの面積は0.3以上3以下程度であるのが好ましく、0.5以上2以下程度であるのがより好ましい。これにより、前述した電界E2による作用と、電界E4による作用とが、同程度になる。このため、例えば表示色によらず書き換え速度に差ができるのを防止することができる。
図11は、図4に示すアクティブマトリクス回路基板100のうち画素電極121のみを図示した平面図である。なお、図11では、図示の便宜のため、画素電極121にドットを付している。
開口121aと開口121bとの間は接していてもよいが、好ましくは図11に示すように互いに離間している。すなわち、アクティブマトリクス回路基板100は、互いに離間する複数の開口121a、121bを備えている。これにより、画像データが「L」である場合に湾曲した電界E2が生じる位置と、画像データが「H」である場合に湾曲した電界E4が生じる位置と、を互いに離間させることができる。このため、表示の書き換えのたびに、電界E2によってもたらされる効果と電界E4によってもたらされる効果とが互いに影響し合ってしまうのを抑制することができる。
なお、このときの離間距離S2は、特に限定されないが、例えば画素電極121の平面視における最大長さS1を1としたとき、0.01以上であるのが好ましく、0.1以上であるのがより好ましく、0.3以上であるのがさらに好ましい。これにより、画素電極121の大きさに対して離間距離S2を十分に確保することができるので、上述した効果をより十分に享受することができる。なお、離間距離S2は、開口121aと開口121bとの間の最短距離である。
また、開口121a、121bの数は、特に限定されず、後述する1個であっても、3個以上であってもよい。
なお、本実施形態では、必要に応じて、第1電源線111から供給される駆動信号と第2電源線112から供給される駆動信号とを定期的に入れ替える駆動方法が採用されてもよい。すなわち、一時的に、第1電源線111に供給する駆動信号をVから0[V]に変更し、一方、第2電源線112に供給する駆動信号を0[V]からVに変更した「駆動信号の反状態」を経た後、再び元の「駆動信号の正状態」に戻すという「駆動信号の交番」を定期的に行うようにしてもよい。
このように駆動信号を交番させても、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127は互いに相補的に動作するため、上記と同様のオン/オフ制御が可能になる。
また、このような駆動信号の交番により、画素102に対応する画像データの偏りに伴う不具合、すなわち、例えば黒色表示または白色表示のいずれかに表示内容が偏ってしまい、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127のうち一方にのみ電圧が印加され続けてしまうことに伴う不具合の発生が防止される。
仮に一方のスイッチ回路にのみ電圧が印加される状態が続くと、スイッチ回路に含まれる半導体材料の特性が劣化するといった弊害が懸念される。これに対し、駆動信号の交番を定期的に行うことにより、表示内容が偏ってしまっても一方のスイッチ回路にのみ電圧が印加され続けることが防止される。その結果、半導体材料の特性が劣化するのを抑制することができ、かかる弊害の発生を防止することができる。
ただし、駆動信号の交番を行うと、「駆動信号の反状態」では、電気泳動物質層7に付与される電界の向きが反対になるため、表示内容も反転してしまうことになる。このような表示内容の反転を避けるためには、駆動信号の交番に同期して、データ線105に供給される画像信号についても反転させるようにすればよい。すなわち、「駆動信号の反状態」にあるときには、それに応じて、本来の表示内容における黒色と白色とを入れ替えた表示内容(諧調を反転させた表示内容)に対応する画像信号をデータ線105に供給するようにすればよい。これにより、電界の向きが反対であっても表示内容な本来意図したものになるため、駆動信号の交番に伴う表示内容への影響を避けることができる。
このような駆動信号の交番は、例えば電源変調回路108に含まれた図示しない回路によって行うことができる。
また、画像信号の反転についても、制御部110やそれより上位の装置において行うことができる。
なお、上述したような半導体材料の特性劣化の程度は、電圧が印加される時間(電圧印加時間)に依存する。したがって、原則的には、各スイッチ回路における電圧印加時間が折半されるように、駆動信号の交番を行うようにすればよい。
また、上記のような課題は、表示を頻繁に書き換える画素102において顕在化し易い。このような画素102では、粒子71を頻繁に泳動させる必要があるため、結局、第1スイッチ回路126や第2スイッチ回路127における電圧印加時間が長くなる。その結果、アクティブマトリクス回路基板100の信頼性が低下し易い。
例えば、黒色と白色とを表示する電気泳動表示装置1において時計を表示する場合、特に秒表示をする場合には、表示の書き換えが頻繁に発生する。具体的には、デジタル時計表示であっても、アナログ時計表示であっても、時計表示を行う画素の一部では、黒色表示と白色表示とが頻繁に書き換えられる。ところが、表示の書き換えパターンは、画素102の配置によってそれぞれ異なるため、複数の画素102に対して共通した頻度での「駆動信号の交番」を行うためには、その頻度の最適化が必要になる。
そこで、このような画素102では、駆動信号の交番頻度を、画素102の表示の書き換え10回ごと、または、表示の書き換え60回ごと、のいずれかの頻度とすることが好ましい。
例えばデジタル時計表示の場合、一の位の秒表示を行う画素102では、黒色表示と白色表示との書き換えパターンが10回(10秒)で一巡する。このため、この10回の書き換えに対応した周期、例えば10回の書き換えごとに駆動信号の正状態と反状態とを入れ替えるような周期で駆動信号を交番させることにより、第1スイッチ回路126と第2スイッチ回路127との間で、電圧印加時間を均等に割り振ることができる。
また、例えばアナログ時計表示の場合、秒表示を行う画素102では、黒色表示と白色表示との書き換えパターンが60回(60秒)で一巡する。このため、この60回の書き換えに対応した周期、例えば60回の書き換えごとに駆動信号の正状態と反状態とを入れ替えるような周期で駆動信号を交番させることにより、第1スイッチ回路126と第2スイッチ回路127との間で、電圧印加時間を均等に割り振ることができる。
以上のような駆動方法を採用することにより、表示内容に影響を与えることなく、アクティブマトリクス回路基板100の信頼性をより高めることができる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図12は、本発明のアクティブマトリクス回路基板の第2実施形態について共通電極202側から画素電極121側を平面視したとき、アクティブマトリクス回路のうち1つの画素におけるレイアウトの一例を示す図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
第2実施形態は、画素電極121における開口121aおよび開口121bの形成位置が異なる以外、第1実施形態と同様である。
すなわち、図12に示すアクティブマトリクス回路基板100の第4分岐線114aは、そこからさらに分岐した(拡張した)行き止まり配線114bを含んでいる。この行き止まり配線114bは、一端が第4分岐線114aの本線に接続されている一方、他端は絶縁層で囲まれている(行き止まりになっている)。このため、行き止まり配線114bの有無は、メモリー回路125の駆動には関与し難い。
そして、開口121aは、図12に示すように、この行き止まり配線114b(第4分岐線114a)に重なっている。行き止まり配線114bは、上記の理由から任意の領域に敷設可能な配線である。このため、行き止まり配線114bには十分な面積を確保することができ、それに伴って開口121aについても十分な面積を確保することができる。その結果、前述した電界E4をより広い面積において発生させることができ、白粒子71bと黒粒子71aの泳動の拮抗を抑制するという効果を十分に享受することができる。また、開口121aの面積の調整幅が広くなるため、効果の程度についてもより広い幅で制御することが可能になる。
さらに、第4分岐線114aは、画素電極121の下方に敷設することが可能であり、かつ、第4分岐線114aには、画素電極121に対する電位の供給状態によらず、高電位側の電位が供給されている。このため、第4分岐線114aの位置に合わせて開口121aを設けるとともに、開口121bの配置を適宜選択することによって、不均一な電界を形成し易い。その結果、電気泳動表示装置1における表示の書き換えをより容易に高速化し易くなる。
同様に、図12に示すアクティブマトリクス回路基板100の第5分岐線115aは、そこからさらに分岐した(拡張した)行き止まり配線115bを含んでいる。この行き止まり配線115bは、一端が第5分岐線115aの本線に接続されている一方、他端は絶縁層で囲まれている(行き止まりになっている)。このため、行き止まり配線115bの有無は、メモリー回路125の駆動には関与し難い。
そして、開口121bは、図12に示すように、この行き止まり配線115b(第5分岐線115a)に重なっている。行き止まり配線115bは、上記の理由から任意の領域に敷設可能な配線である。このため、行き止まり配線115bには十分な面積を確保することができ、それに伴って開口121bについても十分な面積を確保することができる。その結果、前述した電界E2をより広い面積において発生させることができ、白粒子71bと黒粒子71aの泳動の拮抗を抑制するという効果を十分に享受することができる。また、開口121bの面積の調整幅が広くなるため、効果の程度についてもより広い幅で制御することが可能になる。
さらに、第5分岐線115aには、画素電極121の下方に敷設することが可能であり、かつ、第5分岐線115aには、画素電極121に対する電位の供給状態によらず、低電位側の電位が供給されている。このため、第5分岐線115aの位置に合わせて開口121bを設けるとともに、開口121aの配置を適宜選択することによって、不均一な電界を形成し易い。その結果、電気泳動表示装置1における表示の書き換えをより容易に高速化し易くなる。
なお、本実施形態では、開口121aおよび開口121bの双方が分岐線と重なっているが、本発明はかかる構成に限定されない。例えば画素電極121の下方に第4電源線114や第5電源線115が通過している場合、それらの電源線と重なるように開口121aおよび開口121bのいずれか、または双方を配置するようにしてもよい。
また、前述したように、本実施形態では、第4電源線114に高電位側の電位信号が供給され、第5電源線115に低電位側の電位信号が供給されている。このため、第4電源線114と等電位にある行き止まり配線114bと重なるように開口121aを設け、第5電源線115と等電位にある行き止まり配線115bと重なるように開口121bを設けることにより、画素電極121に供給する電位によらず、粒子71の泳動の拮抗を抑制し、泳動速度の高速化を図ることができる。
以上をまとめると、本実施形態に係るアクティブマトリクス回路基板100は、電極基板120(基板)と、画素電極121と、画素電極121に対向する共通電極202に接続されている第3導電部(第3電源線113)と、電極基板120と画素電極121との間に設けられ、第1導電部(第1電源線111および第1分岐線111a)、第2導電部(第2電源線112および第2分岐線112a)、第4導電部(第4電源線114および第4分岐線114a)、第5導電部(第5電源線115および第5分岐線115a)、第4導電部および第5導電部と接続されているメモリー回路125、ならびに、メモリー回路125の出力に基づいて第1導電部および第2導電部のいずれかと画素電極121とを接続するスイッチ部(第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127)と、を有し、画素電極121は、電極基板120の上面(一方の面)を平面視したときに、第4導電部の少なくとも一部および第5導電部の少なくとも一部、の双方と重なる開口121a、121bを備えている。
そして、このようなアクティブマトリクス回路基板100を備える電気泳動表示装置1によれば、メモリー回路125の電源線である第4導電部および第5導電部と重なるように開口121a、121bを設けることによっても、第1実施形態と同様の効果、すなわち、粒子71の泳動の拮抗を抑制し、泳動速度の高速化を図ることができるという効果が得られる。
≪第3実施形態≫
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図13は、本発明のアクティブマトリクス回路基板の第3実施形態について共通電極202側から画素電極121側を平面視したとき、アクティブマトリクス回路のうち1つの画素におけるレイアウトの一例を示す図である。
以下、第3実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
第3実施形態は、画素電極121における開口121aおよび開口121bの形成位置が異なる以外、第1実施形態と同様である。
図13に示す開口121aは、第1分岐線111aに重なっている。すなわち、第1実施形態では、第1分岐線111aに含まれた行き止まり配線111bに重なるように開口121aが形成されているのに対し、本実施形態では、行き止まり配線が設けられていない第1分岐線111aに重なっている。換言すれば、第1分岐線111aは、P型MOSトランジスター126aのソース電極およびN型MOSトランジスター126bのソース電極に相当するため、開口121aはこれらのソース電極に重なっている。
また、図13に示す開口121bは、第2分岐線112aに重なっている。すなわち、第1実施形態では、第2分岐線112aに含まれた行き止まり配線112bに重なるように開口121bが形成されているのに対し、本実施形態では、行き止まり配線が設けられていない第2分岐線112aに重なっている。換言すれば、第2分岐線112aは、N型MOSトランジスター127aのソース電極およびP型MOSトランジスター127bのソース電極に相当するため、開口121bはこれらのソース電極に重なっている。
このような第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、行き止まり配線を形成する必要がないので、アクティブマトリクス回路のレイアウトを簡素化することができ、画素102の小型化が容易になる。
また、図14は、図13に示すアクティブマトリクス回路基板のレイアウトの変形例を示す図である。
図14に示す変形例は、開口121bが省略されるとともに、1つの開口121aが形状を変えて設けられている以外、第3実施形態と同様である。
すなわち、図14に示す開口121aは、図13に示す開口121aと開口121bとを繋げて1つにしたものである。
このような変形例においても、第3実施形態と同様の効果が得られる。また、開口の数が少ない分、画素電極121の形成が容易になる。
≪第4実施形態≫
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図15は、本発明のアクティブマトリクス回路基板の第4実施形態について共通電極202側から画素電極121側を平面視したとき、アクティブマトリクス回路のうち1つの画素におけるレイアウトの一例を示す図である。
以下、第4実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
第4実施形態は、画素電極121における開口121aおよび開口121bの形状が異なる以外、第1実施形態と同様である。
図15に示す開口121aは、画素電極121に形成された閉じた孔ではなく、外縁を切り欠いてなる凹みである。
また、図15に示す開口121bも、画素電極121に形成された閉じた孔ではなく、外縁を切り欠いてなる凹みである。
このような形状であっても、開口121aおよび開口121bは、第1実施形態と同様に作用する。このため、第4実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(電子機器)
次に、本発明の電子機器の実施形態について説明する。本実施形態に係る電子機器は、前記実施形態に係る表示装置を備えている。
図16は、本発明の電子機器の実施形態が適用された腕時計の正面図である。
図16に示す腕時計401(本発明の電子機器の実施形態)は、時計ケース402と、時計ケース402に連結された一対のバンド403と、を備えている。時計ケース402の正面には、電気泳動表示装置405(本発明の表示装置の実施形態)と、秒針421と、分針422と、時針423と、が設けられている。時計ケース402の側面には、操作子としての竜頭410と操作ボタン411とが設けられている。
図17は、図16に示す腕時計の側断面図である。
図17に示す時計ケース402の内部には収容部402Aが設けられている。収容部402Aには、ムーブメント404と電気泳動表示装置405とが収容されている。収容部402Aの一端側(時計正面側)には、ガラス製または樹脂製の透明カバー407が設けられている。収容部402Aの他端側(時計裏側)には、パッキン408を介して裏蓋409が螺合され、裏蓋409および透明カバー407により時計ケース402が密封されている。
ムーブメント404は、秒針421、分針422および時針423からなるアナログ指針が連結された運針機構(図示せず)を有している。この運針機構がアナログ指針を回転駆動し、設定された時刻を表示する時刻表示部として機能する。
電気泳動表示装置405は、ムーブメント404の時計正面側に配置され、腕時計401の表示部を構成する。電気泳動表示装置405の表示面は、ここでは円形状であるが、例えば正八角形状、十六角形状など、他の形状としてもよい。電気泳動表示装置405の中央部には、電気泳動表示装置405の表裏を貫通する貫通孔405Aが形成されている。貫通孔405Aには、ムーブメント404の運針機構(図示せず)の秒車424、二番車425および筒車426の各軸が挿入されている。各軸の先端には秒針421、分針422および時針423がそれぞれ取り付けられている。
本発明の電子機器は、時計以外にも適用される。
図18は、本発明の電子機器の実施形態が適用された電子ペーパーの構成を示す斜視図である。
図18に示す電子ペーパー500は、表示部501(本発明の表示装置の実施形態)を備えている。電子ペーパー500は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感および柔軟性を有する書換え可能なシートからなる本体502を備えている。
図19は、本発明の電子機器の実施形態が適用された電子ノートの構成を示す斜視図である。
図19に示す電子ノート600は、図18に示す電子ペーパー500が複数枚束ねられ、かつ、カバー601に挟まれてなるものである。カバー601は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する表示データ入力手段(図示せず)を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容の変更や更新を行うことができる。
以上のような腕時計401、電子ペーパー500および電子ノート600等の電子機器は、本発明の表示装置を備えていることで、アクティブマトリクス回路基板100によってもたらされる効果を享受することができるので、表示部における表示の書き換え速度が速いものとなる。
以上、本発明のアクティブマトリクス回路基板、表示装置、および電子機器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、アクティブマトリクス回路基板、表示装置および電子機器では、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、他の任意の構成を付加することもできる。具体的には、メモリー回路、スイッチ回路等は、前記実施形態で挙げた回路と異なる構成で同様の機能を有する回路や素子等で代替可能である。例えば、メモリー回路は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)方式のメモリー回路であってもよい。その場合、前記実施形態に含まれる一部の電源線を省略することができる。また、スイッチ回路は、トランスファーゲート以外のスイッチ回路であってもよい。
また、アクティブマトリクス回路基板を適用可能な表示装置は、電気泳動表示装置に限定されず、電界を利用して表示媒体を駆動して表示を切り替えるその他の表示装置(例えば液晶表示装置)であってもよい。