JP6922370B2 - 飛行体 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のロータを備えた飛行体に関する。
従来、複数のロータを備えた飛行体として、例えば、特開2016−135659号公報に記載されるように、6つのロータを備えたマルチロータ機であって、ロータを非平面型に配置したものが知られている。このマルチロータ機は、ロータの回転面が非平面となるようにロータを設けることにより、飛行安定性を向上させようとするものである。すなわち、ロータの回転軸を鉛直方向に対し傾斜させて設けることにより、水平方向の移動の制御をしやすくして、飛行安定性を向上させている。
特開2016−135659号公報
ところで、構造物に囲まれた狭所にて飛行体を飛行させる場合、飛行体が構造物と接触することがある。このとき、この接触を認識できず飛行体を構造物の方向へ飛行するように操縦されると、飛行体が構造物に向けて飛行することとなり、安定した飛行が確保できないおそれがある。また、飛行体に作業機器を取り付け、構造物等に作業機器を接触させながら飛行させることが考えられる。しかしながら、飛行体を構造物等に接触させて安定して飛行させることは、高度な操縦技術が必要となり、そのような飛行は困難を極める。
そこで、マルチロータ機のような飛行体において、外部の構造物等と接触した場合であっても安定した飛行が行える飛行体の開発が望まれている。
そこで、本発明の一態様に係る飛行体は、飛行指令を受けて飛行する飛行体において、本体を通る鉛直線の周囲に配置された複数のロータと、外部から機体に加わる外力を取得する外力取得部と、飛行指令及び外力取得部により取得された外力に基づいてロータの回転を制御する制御部とを備え、制御部は、外力が予め設定された外力値以上であり、外力の時間変化量が予め設定された閾値以上である場合に、外力に抗する飛行指令を受け付けずに複数のロータの回転数を制御するように構成されている。この飛行体によれば、飛行指令に加えて外力に基づいてロータの回転を制御する。このため、機体に加わる外力を加味した飛行制御が可能となり、飛行体が構造物などの接触又は衝突した場合であっても安定した飛行制御が行える。また、外力に抗して飛行することが抑制され、飛行体が構造物に向かって飛行するなどの無理な飛行を抑制することができる。
また、上述した飛行体において、ロータは、少なくとも六つ以上配置され、鉛直線に対して鋭角に傾斜する回転軸線を中心に回転してもよい。この場合、各ロータの回転数を調整することにより、鉛直方向に揚力を発生させるのみならず、水平方向の移動や回転を制御することが可能である。これにより、狭所空間など外部との接触する可能性の高い環境で高い機動性を必要とする飛行が可能となる。また、外部から受ける外力に対して対応しやすくなる。従って、飛行体が構造物などの接触又は衝突した場合であっても安定した飛行制御が行える。
また、上述した飛行体において、制御部は、外力の目標値となる目標外力が入力された場合、機体を外部物体に押し付けて機体に目標外力が加わるように複数のロータの回転数を制御してもよい。この場合、飛行体を外部物体に積極的に押し付けるような飛行が可能となる。
本発明によれば、機体に加わる外力を加味した飛行制御が可能となり、飛行体が構造物などの衝突又は接触した場合であっても安定した飛行制御が行える。
本発明の第一実施形態に係る飛行体の概略構成を示す斜視図である。 (a)及び(b)は、図1の飛行体におけるロータの配置を模式的に示す図である。 図1の飛行体の電気的構成を示す図である。 図1の飛行体における飛行制御の一例を示すブロック線図である。 (a)〜(c)は、図1の飛行体における飛行動作を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る飛行体の電気的構成を示す図である。 第二実施形態に係る飛行体における飛行制御の一例を示すブロック線図である。 (a)及び(b)は、第二実施形態に係る飛行体における飛行動作を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。以下の説明では、本発明が、無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle、以下、UAVという)に適用される場合について説明する。
(第一実施形態)
図1に示されるように、本実施形態の飛行体1は、飛行指令を受けて飛行する飛行体であって、中央に配置されたペイロード部(本体)2と、ペイロード部2に対して固定されて外方に延びる6本のフレーム3と、フレーム3の先端部に取り付けられた6枚のロータ10とを備えている。すなわち飛行体1は、6枚のロータ10を備え、送信機から受けた飛行指令に応じて飛行するマルチロータ機(回転翼機)である。UAVである飛行体1は、回転および並進方向の運動を合わせた6自由度での運動成分を独立に発生可能になっている。したがって、飛行体1では、狭所での飛行や接触作業を伴う飛行に適している。
図1および図2に示されるように、飛行体1のロータ10は、ペイロード部2を通る鉛直線Nの周囲に配置された第1ロータ11と、第2ロータ12と、第3ロータ13と、第4ロータ14と、第5ロータ15と、第6ロータ16とからなる。これらの第1ロータ11〜第6ロータ16の間に、ペイロード部2が配置されている。このように、飛行体1は、ヘキサコプタ型の飛行体である。ロータ10の配置の詳細については、後述する。なお、図1では、各ロータ11〜16において外部との接触を防止するガイド部材が図示されていないが、そのようなガイド部材を設置してもよい。また、図1では、六つのロータを備えた飛行体1を示しているが、ロータは六つ以上であればよく、六つ以上のロータを備えた飛行体に適用してもよい。
図3に示されるように、ペイロード部2には、飛行体1の各部を制御するための制御部20と、飛行体1の各部を駆動するための電源であるバッテリ21と、各部に電源を供給するための電源基板22とが搭載されている。各フレーム3の先端部には、第1ロータ11〜第6ロータ16のそれぞれを回転させるモータ31〜36が取り付けられている。ペイロード部2には、これらのモータ31〜36の回転数を制御するための、6個のモータアンプ30が搭載されている。各モータアンプ30には、電源基板22を介してバッテリ21から電源が供給される。各モータアンプ30は、制御部20によって制御されて、モータ31〜36が所定の回転数および回転方向で回転するように、モータ31〜36に電流を供給する。
制御部20は、たとえばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等のハードウェアと、ROMに記憶されたプログラム等のソフトウェアとから構成されたコンピュータである。制御部20は、たとえば地上で操作される送信機(図示せず)と無線で通信可能になっている。制御部20は、機体の現在の位置及び姿勢に基づいて外部から機体に加わる外力を演算し、送信機から受けた飛行指令及び外力に基づき、モータアンプ30を介してモータ31〜36のそれぞれを駆動させ、ロータ11〜16の回転を制御する。例えば、制御部20は、外力が予め設定された外力値以上である場合に外力に抗する飛行指令を受け付けずにロータ11〜16の回転数を制御する。具体的には、飛行体1の進行方向に構造物があり、飛行体1がその構造物に接触し、構造物から外力を受けており、その外力が設定された外力値以上である場合には、飛行体1は、構造物へ向かう飛行指令を受け付けず飛行する。制御部20は、外部から機体に加わる外力を取得する外力取得部として機能する。例えば、制御部20は、出力した飛行指令(修正指令を含む)と現在の機体の位置情報及び姿勢情報に基づいて、機体が外部から受ける外力を演算する。このとき、外力としては、外力の大きさと外力の時間変化量(外力の微分値)を演算し、これらがそれぞれ予め設定された閾値以上である場合に外力に抗する飛行指令を受け付けないように飛行制御してもよい。この場合、飛行体1が風などにより外力を受ける場合と構造物などに衝突して外力を受ける場合を識別して飛行制御することが可能となる。つまり、飛行体1が風などにより外力を受ける場合にはその外力に抗する飛行は行われ、構造物などに衝突して外力を受ける場合にはその外力に抗する飛行は行われなくなるように、飛行制御が行える。
ここで、機体には、ペイロード部2、フレーム3、ロータ10のほか、飛行体1に取り付けられ一体となって飛行する部分も含む。例えば、飛行体1にロータガイドや作業機器が取り付けられた場合、このロータガイド及び作業機器も機体に一部に含まれる。また、「機体の外部」とは飛行体の外部を意味し、飛行体に接続される物、例えばケーブルやワイヤなどは外部の物に含まない。制御部20は、第1ロータ11、第2ロータ12、第3ロータ13、第4ロータ14、第5ロータ15および第6ロータ16の回転数をそれぞれ独立して制御可能である。なお、図3において、実線は電源系統を示し、破線は通信系統(制御系統)を示している。
ペイロード部2には、各種のセンサ類23が搭載されている。これらのセンサ類23は、飛行体1の位置および姿勢などを推定するための機器である。図3に示される例では、たとえば、ジャイロセンサ24、GPS(Global Positioning System)センサ25および気圧センサ26が設けられている。これらのセンサ類23は、測定結果を示すデータを制御部20に出力する。制御部20は、センサ類23から出力されたセンサデータに基づき、たとえば適当な推定アルゴリズム等を用いて、飛行体1の現在の位置および姿勢を推定する。
上記した機器の他にも、ペイロード部2には、たとえばカメラやロボットアーム等の作業機器が搭載され得る。ペイロード部2に搭載される機器は、飛行体1に求められる飛行や作業に応じて、適宜変更され得る。ペイロード部2に搭載される機器の位置および重量によって、ペイロード部2の重量および重心の位置は変化し得る。飛行体1では、ペイロード部2の重量および重心の位置を考慮して、第1ロータ11〜第6ロータ16が回転制御される。
図1および図2に戻り、第1ロータ11〜第6ロータ16の配置および構成について詳細に説明する。鉛直線Nの周囲に配置された6枚のロータ11〜16は、水平面に沿って延びる六角形の頂点上に配置されている。より詳細には、6枚のロータ11〜16の回転中心、すなわち、第1ロータ11の回転中心11a、第2ロータ12の回転中心12a、第3ロータ13の回転中心13a、第4ロータ14の回転中心14a、第5ロータ15の回転中心15aおよび第6ロータ16の回転中心16aは、同一平面上に配置されており、正六角形の頂点上に配置されている。
なお、6枚のロータ11〜16は、正六角形の頂点上に配置される必要性はなく、対向する一対の辺(平行な2辺)のみが長い六角形の頂点上に配置されてもよい。6枚のロータ11〜16は、必ずしも同一平面上に配置されなくてもよく、Z軸方向にオフセットされていてもよい。6枚のロータ11〜16あるいは回転中心11a〜16aが所定の水平方向線に関して対称性を有するように配置されると、制御系がシンプルになり、設計および実装が容易である。
図2(b)に示されるように、鉛直上方から見て反時計回りに、第1ロータ11、第2ロータ12、第3ロータ13、第4ロータ14、第5ロータ15および第6ロータ16が配置されている。対角線上に位置する第1ロータ11および第4ロータ14(第1の一対のロータ)の間に、鉛直線Nが配置されている。対角線上に位置する第2ロータ12および第5ロータ15(第2の一対のロータ)の間に、鉛直線Nが配置されている。対角線上に位置する第3ロータ13および第6ロータ16(第3の一対のロータ)の間に、鉛直線Nが配置されている。
すなわち、6枚のロータ11〜16は、鉛直線Nに関してそれぞれ対称な位置に配置された、第1の一対のロータ11,14と、第2の一対のロータ12,15と、第3の一対のロータ13,16とからなる。6枚のロータ11〜16のそれぞれは、鉛直線Nに対して鋭角に傾斜する回転軸線A1〜A6を有する。
第1の一対のロータ11,14に関して説明する。第1ロータ11の回転軸線である第1軸線A1は、ペイロード部2側に傾斜角θだけ傾斜している(0°<θ<90°)。一方、第4ロータ14の回転軸線である第4軸線A4は、ペイロード部2とは反対側に傾斜角θだけ傾斜している。言い換えれば、第1ロータ11は、その回転面が内向きとされた内向きロータである。第4ロータ14は、その回転面が外向きとされた外向きロータである。第1軸線A1と第4軸線A4は互いに平行であり、第1ロータ11の回転面と第4ロータ14の回転面とは、平行な2平面上に配置されている。
第2の一対のロータ12,15に関して説明する。図2(a)に示されるように、第2ロータ12の回転軸線である第2軸線A2は、ペイロード部2とは反対側に傾斜角θだけ傾斜している。一方、第5ロータ15の回転軸線である第5軸線A5は、ペイロード部2側に傾斜角θだけ傾斜している。言い換えれば、第2ロータ12は、その回転面が外向きとされた外向きロータである。第5ロータ15は、その回転面が内向きとされた内向きロータである。第2軸線A2と第5軸線A5は互いに平行であり、第2ロータ12の回転面と第5ロータ15の回転面とは、平行な2平面上に配置されている。
第3の一対のロータ13,16に関して説明する。第3ロータ13の回転軸線である第3軸線A3は、ペイロード部2側に傾斜角θだけ傾斜している。一方、第6ロータ16の回転軸線である第6軸線A6は、ペイロード部2とは反対側に傾斜角θだけ傾斜している。言い換えれば、第3ロータ13は、その回転面が内向きとされた内向きロータである。第6ロータ16は、その回転面が外向きとされた外向きロータである。第3軸線A3と第6軸線A6は互いに平行であり、第3ロータ13の回転面と第6ロータ16の回転面とは、平行な2平面上に配置されている。
飛行体1において、内向きロータである第1ロータ11、第3ロータ13および第5ロータ15と、外向きロータである第2ロータ12、第4ロータ14および第6ロータ16とは、鉛直線Nの周囲において交互に配置されている。隣り合う2枚のロータの回転中心間の距離は、長さLであり、上記した正六角形の一辺の長さに相当する。
鉛直線Nを中間に配置して対向する一対のロータにおいて、傾斜角θは等しくなっているが、傾斜する方向は、鉛直線Nに関して反対になっている。一対のロータにおいて傾斜する方向が異なっていることにより、6枚のロータ11〜16の回転面は、同一平面上には配置されていない。
次に、ロータ11〜16のピッチおよび回転方向について説明する。第1ロータ11および第4ロータ14は、逆のピッチを有している。第2ロータ12および第5ロータ15は、逆のピッチを有している。第3ロータ13および第6ロータ16は、逆のピッチを有している。これらのピッチの大きさは等しい。なお、これらのピッチの大きさは異なっていてもよいが、等しいピッチである方が、制御部20における計算が容易である。
そして、第1ロータ11および第4ロータ14は、制御部20によってモータ31およびモータ34が回転制御されることにより、それぞれの回転軸線A1,A4に関して反対方向に回転可能である。第2ロータ12および第5ロータ15は、制御部20によってモータ32およびモータ35が回転制御されることにより、それぞれの回転軸線A2,A5に関して反対方向に回転可能である。第3ロータ13および第6ロータ16は、制御部20によってモータ33およびモータ36が回転制御されることにより、それぞれの回転軸線A3,A6に関して反対方向に回転可能である。なお、第1ロータ11および第4ロータ14、第2ロータ12および第5ロータ15、第3ロータ13および第6ロータ16は、それぞれの回転軸線A1〜A6に関して同方向にも回転可能になっている。
このように本実施形態の飛行体1において、6枚のロータ11〜16の回転軸線A1〜A6は、鉛直線Nに対して鋭角に傾斜している。このため、各ロータ11〜16の回転数を調整することにより、鉛直方向に揚力を発生させるのみならず、水平方向の移動や回転を制御することが可能である。しかも、6枚のロータ11〜16の回転面は同一平面上には配置されておらず、ロータ11〜16の傾斜(傾斜の方向や大きさ)は様々にばらついている。よって、飛行体1の重心の位置の変化、または、外界から受ける荷重や反力に対して対応しやすくなっている。結果として、狭所作業や外界との接触等といった、高い機動性を必要とする運動を実現できる。さらには、回転軸線A1〜A6が鋭角に傾斜したロータ11〜16を備えるため、重力方向へ寄与する推力が増大しており、効率が良くなっている。また、6枚のロータ11〜16が鉛直線Nの周囲に配置されているため、ペイロード部2における構造面での制約が少なく、しかも、着陸性に優れている。たとえば、従来の飛行体では着陸機構や撮像機などを搭載しにくかったが、飛行体1では、着陸機構を設けることが容易になっており、しかも撮像機などを搭載することも容易である。
一対のロータのうち、内向きロータ(具体的には第1ロータ11、第3ロータ13、第5ロータ15)と外向きロータ(具体的には第2ロータ12、第4ロータ14、第6ロータ16)とを任意の回転数で逆向きに回転させることにより、確実かつ容易に、高い機動性を必要とする運動を実現できる。
内向きロータの傾斜角θと外向きロータの傾斜角θとは等しく、内向きロータの回転面と外向きロータの回転面とは、平行な2平面上に配置されている。よって、X軸、Y軸、Z軸の3軸に関して、並進および回転の運動が独立に制御可能であり、飛行体1は、6自由度で飛行可能になる。
次に、本実施形態に係る飛行体1の飛行制御について説明する。
図4は飛行体1における飛行制御系のブロック線図である。図4に示す位置姿勢修正器及び飛行制御器は、制御部20内に設けられる制御器である。地上の送信機から送られた飛行指令は、位置姿勢修正器に入力される。また、機体のセンサから出力される現在の機体の位置信号及び姿勢信号が位置姿勢修正器に入力される。位置姿勢修正器は、飛行体1が外部から受ける外力に応じて飛行指令を修正し、修正指令を出力する。
例えば、位置姿勢修正器は、修正指令と現在の機体の位置信号及び姿勢信号とに基づいて機体が外部から受ける外力を演算する。そして、位置姿勢修正器は、飛行体1が受ける外力が予め設定された外力値以上でない場合には、飛行指令を修正せずに修正指令として出力する。一方、位置姿勢修正器は、飛行体1が受ける外力が予め設定された外力値以上である場合には、外力に抗する飛行指令を受け付けないように飛行指令を修正して修正指令を出力する。例えば、飛行体1が進行方向にある構造物に接触して外力を受けた場合、飛行体1がその進行方向へ向かう飛行指令を受け付けず、その進行方向へ飛行して行かないように飛行制御が行われる。
位置姿勢修正器から出力された修正指令は、飛行制御器に入力される。飛行制御器は、修正指令に応じて回転速度指令を出力する。回転速度指令は、各ロータ11〜16の回転制御信号である。飛行制御器は、飛行体1の目標位置及び目標姿勢を示す修正指令と現在の機体の位置及び姿勢の信号とに基づいて、目標位置及び目標姿勢を実現するための目標推力及び目標トルクを算出する。そして、飛行制御器は、目標推力及び目標トルクを生じさせるように各ロータの回転速度指令を生成して、機体のモータアンプ30に回転速度信号を出力する。
このような飛行体1の飛行制御によれば、狭所において飛行体1の不適切な飛行を抑制することができる。例えば、図5の(a)に示すように、上方及び側方に構造物が存在する狭所で飛行体1を飛行させる場合、飛行体1が構造物に接触又は衝突するおそれがある。そして、図5の(b)に示すように、飛行体1が側方の壁に接触し、所定値以上の外力を受けた場合、飛行体1は壁の方向へ進む飛行指令を受け付けなくなる。このため、図5(c)に示すように、飛行体1は、壁の方向へ進む飛行指令を受け付けても壁の方へ進むことなく飛行位置を維持する。従って、飛行体1の機体を安定して飛行させることができる。
これに対し、外部からの外力を考慮せずに飛行制御すると、飛行体1が壁に接触した場合であっても、さらに壁の方向へ飛行体1を進行させる飛行指令に従って飛行体1が壁に向かって飛行することとなる。この場合、飛行体1のロータ11〜16が出力限界となるまで駆動するおそれがあり、飛行安定性が損なわれる。本実施形態に係る飛行体1は、このような不安定な飛行制御を抑制できるのである。
以上のように本実施形態に係る飛行体1によれば、飛行指令に加えて外部から受ける外力に基づいてロータ10の回転を制御する。このため、機体に加わる外力を加味した飛行制御が可能となり、飛行体が構造物などの接触又は衝突した場合であっても安定した飛行制御が行える。
また、本実施形態に係る飛行体1によれば、ロータが少なくとも六つ以上配置され、鉛直線Nに対して鋭角に傾斜する回転軸線を中心に回転する。このため、各ロータの回転数を調整することにより、鉛直方向に揚力を発生させるのみならず、水平方向の移動や回転を制御することが可能である。これにより、狭所空間など外部との接触する可能性の高い環境で高い機動性を必要とする飛行が可能となる。また、外部から受ける外力に対して対応しやすくなる。従って、飛行体が構造物などの接触又は衝突した場合であっても安定した飛行制御が行える。
また、本実施形態に係る飛行体1によれば、外力が予め設定された外力値以上である場合にその外力に抗する飛行指令を受け付けずに複数のロータの回転数を制御する。このため、外力に抗して飛行することが抑制される。従って、飛行体が構造物に向かって飛行するなどの無理な飛行を抑制することができる。
このような本実施形態に係る飛行体1は、カメラ撮影による構造物の点検などに用いる場合に適している。例えば、飛行体1にカメラを取り付け、飛行体1を構造物に近づけて飛行させ、構造物を撮像して点検を行う場合、飛行体1が構造物に接触してしまったとしても、飛行体1が構造物に接触した状態で飛行することが抑制される。従って、飛行体1の飛行が安定して行え、構造物の点検作業が円滑に行える。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係る飛行体1aついて説明する。
本実施形態に係る飛行体1aは、図1に示す第一実施形態に係る飛行体1とほぼ同様な外観を呈している。本実施形態に係る飛行体1aにおけるロータ10の配置位置及び傾斜状態は、第一実施形態に係る飛行体1と同様に構成されている。
図6は、飛行体1aの電気的構成の概要を示す図である。図7は、飛行体1aの飛行制御を示すブロック線図である。図8は、飛行体1aの飛行動作の説明図である。
図6に示すように、制御部20には、外力センサ27が接続されている。外力センサ27は、飛行体1aの機体が外部から受ける外力を検出するセンサであり、外力取得部として機能する。外力センサ27は、機体に加わる外力を検出可能なセンサであれば、検出原理はいずれのものであってもよい。外力センサ27は、例えば、図8の(a)に示すように、ペイロード部2に取り付けられ、作業機器40を介して伝達される外力を検出する。すなわち、作業機器40が受ける外力が作業機器40を介してアーム部材41、外力センサ27及び飛行体1に伝達され、その外力は外力センサ27により検出される。アーム部材41は、作業機器40を取り付けるため部材である。アーム部材41の基端側には外力センサ27が取り付けられ、先端側には作業機器40が取り付けられている。なお、作業機器40及びアーム部材41も飛行体1の機体に含まれる。
作業機器40は、飛行体1aに取り付けられ、作業の実行に用いられる機器である。作業機器40は、構造物などの外部物体に接触して作業を行う機器であって、例えば、超音波センサ、X線検査器、ネジ締め用ドライバ、清掃機器などが該当する。超音波センサは、構造物などに検出器を接触させることにより構造物などの内部状態を検出する。X線検査器は、構造物などに検査器を接触させて移動させることにより構造物などの内部状態を非破壊で検査する。ネジ締め用ドライバは、構造物などのネジを締める作業を行う。清掃機器は、構造物などの表面を拭くなどして清掃を行う。作業機器40は、制御部20と電気的に接続され、制御部20により作動制御される。
次に、本実施形態に係る飛行体1aの飛行制御について説明する。
図7に示すように、まず、飛行制御器に対し機体の目標位置及び目標姿勢の信号が入力されると共に、現在の機体の位置及び姿勢の信号が入力される。機体の目標位置及び目標姿勢の信号は、送信機から受ける飛行指令である。現在の機体の位置及び姿勢の信号は、飛行体1に搭載されるジャイロセンサ24、GPSセンサ25及び気圧センサ26の少なくとも一つの出力信号である。飛行制御器は、機体の目標位置及び目標姿勢の信号と現在の機体の位置及び姿勢の信号に基づいて機体の目標推力及び目標トルクを演算する。
また、飛行制御器に対し機体の現在の外力の信号が入力されると共に、目標外力が入力される。現在の外力の信号は、外力センサ27の出力信号である。目標外力は、予め制御部20に設定される外力の目標値である。例えば、作業機器40に応じた目標外力が制御部20に設定される。すなわち、構造物などに作業機器40を押し付けたい押圧力に応じて目標外力が設定される。目標外力を設定して作業機器40を構造物などに押し付けたとき、構造物などから受ける外力は、構造物などに対する作業機器40の押圧力と同じとなる。
飛行制御器は、機体の現在の外力の信号と目標外力に基づいて外力制御信号を出力する。外力制御信号は、飛行体1aが構造物などから受ける外力、すなわち作業機器40を構造物などへ押圧する力を調整するための信号である。この外力制御信号は、目標推力及び目標トルクの信号に加算される。そして、その加算された信号に基づいて回転速度演算が行われる。この回転速度演算により、各ロータの回転速度指令が算出される。回転速度指令は、各ロータ11〜16の回転制御信号である。飛行制御器は、作業機器40の押圧力が目標外力と同じ力となるように作業機器40を構造物などに押圧させて飛行体1aを飛行させる。
このような飛行体1aの飛行制御によれば、飛行体1aを構造物などに積極的に押し付けて飛行させることができる。例えば、図8の(a)に示すように、作業機器40を取り付けた飛行体1aを飛行させ、作業対象となる構造物の前に位置させる。そして、図8の(b)に示すように、飛行体1aを構造物に向けて移動させて作業機器40を構造物に押圧させる。このとき、外力センサ27が構造物から受ける外力を検出し、その外力が目標外力となるように飛行体1aを飛行させる。これにより、飛行体1aに取り付けた作業機器40を構造物に対して所望の押圧力で押圧させて飛行体1aを飛行させることができる。なお、このときの飛行体1の操縦は、地上の操縦者による手動操縦で全て行われてもよいが、手動操縦により構造物の前の位置に飛行体1aを飛行させ、そこから自動操縦により飛行体1aを構造物に押圧させて飛行させてもよい。
以上のように本実施形態に係る飛行体1aによれば、機体に目標外力が加わるように機体を外部物体に積極的に押し付けるような飛行が可能となる。
なお、本発明に係る飛行体は、上述した各実施形態に係る飛行体1、1aに限られるものでなく、特許請求の範囲の記載される要旨を変更しないように、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。また、上述した実施形態に記載されている技術的事項を利用して、実施例の変形例を構成することも可能である。各実施形態の構成を適宜組み合わせて使用してもよい。
例えば、各実施形態に係る飛行体1、1aでは、6枚のロータを備えたものについて説明したが、6枚以上のロータを備えるものであってもよい。また、6枚のロータの他に、1枚または複数枚の補助的なロータまたは予備のロータが更に設けられてもよい。本発明は、UAVに適用される場合に限られず、有人航空機に適用されてもよい。
1、1a 飛行体
2 ペイロード部(本体)
10 ロータ
11 第1ロータ(内向きロータ)
11a 回転中心
12 第2ロータ(外向きロータ)
12a 回転中心
13 第3ロータ(内向きロータ)
13a 回転中心
14 第4ロータ(外向きロータ)
14a 回転中心
15 第5ロータ(内向きロータ)
15a 回転中心
16 第6ロータ(外向きロータ)
16a 回転中心
20 制御部(外力取得部)
27 外力センサ
40 作業機器
A1 第1軸線
A2 第2軸線
A3 第3軸線
A4 第4軸線
A5 第5軸線
A6 第6軸線
N 鉛直線
θ 傾斜角

Claims (3)

  1. 飛行指令を受けて飛行する飛行体において、
    本体を通る鉛直線の周囲に配置された複数のロータと、
    外部から機体に加わる外力を取得する外力取得部と、
    前記飛行指令及び前記外力取得部により取得された外力に基づいて、前記ロータの回転を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記外力が予め設定された外力値以上であり、前記外力の時間変化量が予め設定された閾値以上である場合に、前記外力に抗する飛行指令を受け付けずに前記複数のロータの回転数を制御する、
    飛行体。
  2. 前記ロータは、少なくとも六つ以上配置され、前記鉛直線に対して鋭角に傾斜する回転軸線を中心に回転する、
    請求項1に記載の飛行体。
  3. 前記制御部は、前記外力の目標値となる目標外力が入力された場合、機体を外部物体に押し付けて前記機体に前記目標外力が加わるように前記複数のロータの回転数を制御する、
    請求項1又は2に記載の飛行体。
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