JP6921370B1 - 二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム - Google Patents

二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム Download PDF

Info

Publication number
JP6921370B1
JP6921370B1 JP2021516502A JP2021516502A JP6921370B1 JP 6921370 B1 JP6921370 B1 JP 6921370B1 JP 2021516502 A JP2021516502 A JP 2021516502A JP 2021516502 A JP2021516502 A JP 2021516502A JP 6921370 B1 JP6921370 B1 JP 6921370B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon dioxide
absorption
gas
liquid
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021516502A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022018890A1 (ja
Inventor
伊藤 信三
信三 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EUREKA ENGINEERING INC.
Original Assignee
EUREKA ENGINEERING INC.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from PCT/JP2020/028328 external-priority patent/WO2022018832A1/ja
Application filed by EUREKA ENGINEERING INC. filed Critical EUREKA ENGINEERING INC.
Application granted granted Critical
Publication of JP6921370B1 publication Critical patent/JP6921370B1/ja
Publication of JPWO2022018890A1 publication Critical patent/JPWO2022018890A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/151Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions, e.g. CO2

Landscapes

  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Abstract

排ガスに含まれる炭酸ガスを吸収液に吸収させて二酸化炭素含有吸収液を生成する吸収塔と、吸収塔から供給された二酸化炭素含有吸収液を水蒸気で加熱し吸収した炭酸ガスの一部を放出させ二酸化炭素含有吸収液を二酸化炭素中間濃度吸収液にする高圧再生塔と、高圧再生塔から供給された二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱し二酸化炭素中間濃度吸収液に残存する二酸化炭素の残部を放出させ二酸化炭素中間濃度吸収液を再生吸収液にする低圧再生塔と、低圧再生塔から供給された再生吸収液と吸収塔から供給された二酸化炭素含有吸収液との間で熱交換する第1熱交換器と、高圧再生塔から流出し低圧再生塔に流入する二酸化炭素中間濃度吸収液と第1熱交換器から流出し高圧再生塔に流入する二酸化炭素含有吸収液との間で熱交換させる第2熱交換器とを備える二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム。

Description

本発明は、燃焼排ガスから炭酸ガスを回収するシステムに関する。
地球温暖化問題は深刻度を増しており、多量の二酸化炭素を排出する化石燃料を使用する火力発電等を制限する動きもある。しかし、火力発電等の化石燃料を使用する設備は稼働コストが安価であり、大気に放出される二酸化炭素の排出量を環境に悪影響を与えない程度に減少できれば有力な電力供給設備等になり得る。したがって、化石燃料の燃焼によって排出される二酸化炭素を回収して有効利用する「カーボンリサイクル技術」が社会の関心を集め、世界各地で研究・開発されている。カーボンリサイクル技術は、炭酸ガス回収技術と炭酸ガス利用技術とで構成される。
炭酸ガス回収技術として、例えば特許文献1に記載の二酸化炭素回収システム1は、燃焼排ガス2に含まれる二酸化炭素を吸収液に吸収させる吸収塔3と、吸収塔3から二酸化炭素を吸収した吸収液4aが供給され、二酸化炭素を吸収した吸収液4aから二酸化炭素ガスを放出させてこの吸収液4aを再生する再生塔6と、再生塔6からの吸収液4bを加熱して水蒸気を生成し、この水蒸気を再生塔6に供給するとともに加熱した吸収液を吸収塔3に供給するリボイラー19と、吸収塔3と再生塔6との間に配置され、吸収塔3から再生塔6に供給される二酸化炭素を吸収した吸収液4aを加熱する圧縮式ヒートポンプ40と、を備えている。
特許文献2に記載された燃焼排ガスの脱炭酸ガス処理システムでは、吸収液再生工程が第1及び第2の2段工程2、3からなり、アミン吸収工程1からの吸収液を第1再生工程2で加熱処理して吸収液を再生するとともに、再生された吸収液の一部を第2再生工程3で更に加熱処理して重質分を排出し、軽質分を第1再生工程2に循環している。
炭酸ガス利用技術として、例えば特許文献3に記載のメタン合成装置1は、原料ガスの水素ガスと炭酸ガスを触媒が充填された反応器4にコンプレッサ2,3で供給し、メタン化反応させてメタンを合成している。
炭酸ガス利用技術は、種々開発されているが、利用は炭酸ガス回収技術と一体であり、エネルギー消費の少ない炭酸ガス回収技術が開発されない限り、実用化の進展は望めない。
特開2010−88982号公報 特開平5−337334号公報 特開2011−241182号公報
従来の二酸化炭素回収システムは、再生吸収液を加熱し、再生吸収液に含まれる水から高温の水蒸気を生成するために多量の加熱用水蒸気をリボイラーに供給する必要があり、年間稼働経費の50%近くを熱エネルギー(再生エネルギー)が占める。炭酸ガス回収量1トン当たりの熱エネルギーは、石炭火力発電の排ガス(炭酸ガス含有率約15Vol.%)を対象とする場合、約2.5GJ/t−CO)と算定されている。さらに、冷却塔、ブロア、ポンプ等の補機用電力費も約25%を占めており、熱エネルギー費と電力費が年間稼働経費の75%近くになるエネルギー多消費型のシステムである。
本発明は、地球温暖化の防止に役立つエネルギー消費を極めて減少させた2重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムを提供することを目的とする。
本発明は、排ガスが供給され、前記排ガスに含まれる炭酸ガスを吸収液に吸収させて二酸化炭素含有吸収液を生成する吸収塔と、前記吸収塔から前記二酸化炭素含有吸収液が供給され、前記二酸化炭素含有吸収液を水蒸気で加熱し前記炭酸ガスを放出させて再生吸収液にする再生塔部と、前記再生塔部から送出された前記再生吸収液と前記吸収塔から送出された前記二酸化炭素含有吸収液との間で熱交換させる第1熱交換器と、前記第1熱交換器から送出された前記再生吸収液を予冷する再生吸収液冷却器と、前記再生塔部から前記炭酸ガスとともに供給された水蒸気を凝縮させて前記炭酸ガスを分離する炭酸ガス分離器とを備えた炭酸ガス回収システムであって、上部から供給された前記二酸化炭素含有吸収液を高温の水蒸気と対向接触させて加熱し、前記炭酸ガスの一部を放出させ前記二酸化炭素含有吸収液を二酸化炭素中間濃度吸収液にして滞留部に滞留させ、前記滞留する二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱装置で加熱し含有水を蒸発させて前記高温の水蒸気を生成し、前記高温の水蒸気が前記二酸化炭素含有吸収液を加熱して降温した中温の水蒸気と前記炭酸ガスの一部とが混合した中温の混合ガスを上端部から流出させ、前記二酸化炭素中間濃度吸収液を下端部から流出させる、前記再生塔部を構成する高圧再生塔と、前記二酸化炭素中間濃度吸収液が上部から供給され、前記中温の混合ガスが下部から供給され、前記二酸化炭素中間濃度吸収液を前記中温の混合ガスで加熱し前記二酸化炭素中間濃度吸収液に残存する前記炭酸ガスの残部を放出させ前記二酸化炭素中間濃度吸収液を再生吸収液にして前記第1熱交換器に送出するともに、前記中温の混合ガスが前記二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱して降温した低温の混合ガスおよび前記炭酸ガスの残部を前記炭酸ガス分離器に送出する、前記再生塔部を構成し前記高圧再生塔より内部圧力が低い低圧再生塔と、前記高圧再生塔から流出し前記低圧再生塔に流入する前記二酸化炭素中間濃度吸収液と前記第1熱交換器から流出し前記高圧再生塔に流入する前記二酸化炭素含有吸収液との間で熱交換させる第2熱交換器と、を備える二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムである。
本発明の二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムでは、吸収塔は、供給された排ガスに含まれる炭酸ガスを吸収液に吸収させて二酸化炭素含有吸収液を生成する。高圧再生塔は、前記二酸化炭素含有吸収液が上部から供給され、前記二酸化炭素含有吸収液を高温の水蒸気で加熱して前記炭酸ガスの一部を放出させ前記二酸化炭素含有吸収液を二酸化炭素中間濃度吸収液にして滞留部に滞留させ、前記滞留部で前記二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱装置で加熱し含有水を蒸発させて前記高温の水蒸気を生成し、前記高温の水蒸気が前記二酸化炭素含有吸収液を加熱して降温した中温の水蒸気と前記放出された炭酸ガスの一部とが混合した中温の混合ガスを上端部から流出させ、前記二酸化炭素中間濃度吸収液を下端部から流出させる。低圧再生塔は、前記二酸化炭素中間濃度吸収液が上部から供給され、前記中温の混合ガスが下部から供給され、前記二酸化炭素中間濃度吸収液を前記中温の混合ガスで加熱して二酸化炭素中濃度吸収液に残存する前記炭酸ガスの残部を放出させ再生吸収液にして送出する。
このように、二酸化炭素含有吸収液は、高圧再生塔において高温の水蒸気で加熱されて吸収した炭酸ガスの一部を放出し二酸化炭素中間濃度吸収液になり、二酸化炭素中間濃度吸収液は、低圧再生塔において中温の混合ガスで加熱されて前記二酸化炭素中間濃度吸収液に残存する前記炭酸ガスの残部を放出し再生吸収液に再生されるので、二酸化炭素含有吸収液を熱効率よく再生吸収液に再生することができる。
さらに、前記第2熱交換器は、前記高圧再生塔から流出する前記二酸化炭素中間濃度吸収液と前記第1熱交換器から流出する前記二酸化炭素含有吸収液との間で熱交換させて、前記高圧再生塔に流入する前記二酸化炭素含有吸収液の温度を上昇させ、前記低圧再生塔に流入する前記二酸化炭素中間濃度吸収液の温度を下降させることによって、前記加熱装置から供給された熱量を前記高圧再生塔と前記低圧再生塔とに適切に配分することができる。これにより、前記高圧再生塔から流出する中温の混合ガスに含まれる熱量を活用して前記二酸化炭素中間濃度吸収液から前記炭酸ガスの残部を効率的に放出させることができ、システム全体として極めて高い熱効率で二酸化炭素含有吸収液を吸収液に再生することができる。
第1実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムの全体構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムの全体構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムの全体構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムの全体構成を示すブロック図である。 第5実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムの全体構成を示すブロック図である。 第6実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムの全体構成を示すブロック図である。 第7実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムの全体構成を示すブロック図である。 第8実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システムの全体構成を示すブロック図である。
1.第1実施形態の構成
第1実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1aは、図1に示すように、吸収塔10と、高圧再生塔30と低圧再生塔40とで構成される再生塔部31と、第1熱交換器50と、再生吸収液冷却器56と、炭酸ガス分離器46と、第2熱交換器55と、を備えている。
吸収塔10は、例えば両端を球面状端部で閉塞された直立円筒体で、下部側面に排ガス入口11、上部側面に吸収液入口12が設けられ、入口11と入口12との間には充填材13が充填されている。入口11から供給されて上昇する排ガスと入口12から供給されて下降する吸収液とは充填材13内で対向接触し、吸収液は排ガスから炭酸ガスを吸収し、二酸化炭素含有吸収液になって底部の滞留部14に一時滞留する。滞留部14の二酸化炭素含有吸収液は吸収塔10下面に形成された吸収液出口15から流出する。吸収塔10には充填材13の上方に水洗部16が形成され、水洗部16に対向して側面に洗浄水入口17、出口18が設けられている。充填材13を通過中に炭酸ガスを吸収液に吸収・除去された排ガスは、水洗部16で水洗された後に吸収塔10の上面に形成された排ガス出口19から煙突を経由して外気に放出される。吸収液は公知で、アミン化合物を水に溶かしたアミン化合物水溶液を用いる。
火力発電所等から排出される排ガスは、排ガス冷却塔20に供給される。排ガス冷却塔20には排ガスクーラ21で冷却される冷却水がポンプ22によって循環される。排ガスは排ガス冷却塔20の下部に形成された入口23から冷却塔20に流入し、冷却塔20内で冷却水によって冷却され、頂部に形成された出口24から排ガスブロワ25によって吸引され、吸収塔10に入口11から流入する。
吸収塔10の出口15からポンプ51によって汲み出された二酸化炭素含有吸収液は、第1熱交換器50および第2熱交換器55において加熱され、再生塔部31を構成する高圧再生塔30に吸収液入口32から供給される。高圧再生塔30は、例えば両端を球面状端部で閉塞された直立円筒体で、上部側面に入口32、頂面に混合ガス出口33、下面に吸収液出口34が形成されている。
高圧再生塔30は、上部から供給された二酸化炭素含有吸収液を高温の水蒸気と対向接触させて加熱し、吸収した炭酸ガスの一部を放出させ二酸化炭素含有吸収液を二酸化炭素中間濃度吸収液にする。高圧再生塔30の底部には二酸化炭素中間濃度吸収液を一時滞留させる滞留部35が設けられている。滞留部35には、例えば熱交換コイル等の放熱装置36が加熱装置として配置されている。放熱装置36は滞留部35に滞留する二酸化炭素中間濃度吸収液中に配置され、水蒸気供給装置75で生成された高圧水蒸気が供給される。放熱装置36は、高圧水蒸気で二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱し、二酸化炭素中間濃度吸収液に含まれる含有水の一部を蒸発させて高温の水蒸気を生成する。上部の入口32から供給された二酸化炭素含有吸収液は、下降する間に前記高温の水蒸気と対向接触し反応熱を供給され、吸収塔10で排ガスから吸収した炭酸ガスの一部を放出する。前記高温の水蒸気が二酸化炭素含有吸収液を加熱して降温した中温の水蒸気は、放出された炭酸ガスの一部と混合して中温の混合ガスになり上端部の混合ガス出口33から流出し低圧再生塔40に送出される。
二酸化炭素中間濃度吸収液は、高圧再生塔30内の圧力によって滞留部35から出口34を通って送出され、第2熱交換器55に供給される。二酸化炭素中間濃度吸収液は、第2熱交換器55で二酸化炭素含有吸収液によって温度を下降されて低圧再生塔40に送出される。このように、第2熱交換器55は、高圧再生塔30から流出し低圧再生塔40に流入する二酸化炭素中間濃度吸収液と第1熱交換器50から流出し高圧再生塔30に流入する二酸化炭素含有吸収液との間で熱交換する。
再生塔部31を構成する低圧再生塔40には、第2熱交換器55から二酸化炭素中間濃度吸収液が上部の吸収液入口41を介して供給され、高圧再生塔30から中温の混合ガスが下部の混合ガス入口42を介して供給される。二酸化炭素中間濃度吸収液は、低圧再生塔40内を下降する間に、上昇する中温の混合ガスと対向接触し、主として水蒸気で加熱されて反応熱を供給され二酸化炭素中間濃度吸収液に残存する炭酸ガスの残部を放出し、再生吸収液になって底部の滞留部43に滞留し、ポンプ52によって汲み出されて出口49から第1熱交換器50に送出される。
低圧再生塔40において、中温の混合ガスが二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱して降温した低温の混合ガスおよび放出された炭酸ガスの残部は、出口44からクーラー45を経由して炭酸ガス分離器46に供給される。炭酸ガス分離器46は、低圧再生塔40から供給された低温の混合ガスと炭酸ガスの残部とが混合したガスから水蒸気を凝縮させて炭酸ガスを分離し、回収した炭酸ガスを、例えば炭化水素製造システムに供給する。水蒸気が凝縮した凝縮水は炭酸ガス分離器46の底部に形成された出口47から低圧再生塔40に入口48を通って戻される。
吸収塔10と低圧再生塔40との間には第1熱交換器50および再生吸収液冷却器56が配置されている。第1熱交換器50は公知のものであり、吸収塔10からポンプ51によって汲み出された二酸化炭素含有吸収液と、低圧再生塔40からポンプ52によって汲み出された再生吸収液との間で熱交換し、二酸化炭素含有吸収液を昇温させ、再生吸収液を降温させる。第1熱交換器50で二酸化炭素含有吸収液に熱移動して降温した再生吸収液は再生吸収液冷却器56でさらに予冷される。第1熱交換器50で昇温された二酸化炭素含有吸収液は、第2熱交換器55でさらに昇温されて高温再生塔30に入口32から流入する。再生吸収液冷却器56で予冷された再生吸収液は、吸収塔10に吸収液として入口12から流入する。
2.第1実施形態の作動および効果
火力発電所等から排出された排ガスは、排ガス冷却塔20に流入し冷却水によって冷却された後に吸収塔10に下部の入口11から流入して上昇する。吸収塔10には上部に形成された入口12から吸収液が流入して下降する。吸収塔10内を上昇する排ガスと下降する吸収液とは充填材13内で対向接触し、吸収液は排ガスから炭酸ガスを吸収して二酸化炭素含有吸収液になり、底部の滞留部14に一時滞留する。炭酸ガスを吸収・除去された排ガスは、水洗部16で水洗された後に煙突から放出される。
滞留部14に滞留した二酸化炭素含有吸収液は、ポンプ51によって汲み出され、第1熱交換器50および第2熱交換器55において加熱された後に、高圧再生塔30に上部の入口32から流入し底部に向かって下降し、下降する間に炭酸ガスの一部を放出し二酸化炭素中間濃度吸収液になって滞留部35に滞留する。放熱装置36は、水蒸気供給装置75から、例えば210℃、16MPaの高圧水蒸気が供給され、滞留部35に滞留する二酸化炭素中間濃度吸収液を、例えば160℃に加熱し、二酸化炭素中間濃度吸収液に含まれる含有水の一部を蒸発させて高温の水蒸気を生成し、高圧再生塔30内を上昇させる。高圧再生塔30内を下降する二酸化炭素含有吸収液は、上昇する高温の水蒸気と対向接触して反応熱を供給され、吸収した炭酸ガスの一部を放出し、二酸化炭素中間濃度吸収液となって滞留部35に落下して滞留する。
二酸化炭素中間濃度吸収液は、高圧再生塔30内の圧力によって滞留部35から送出され、第2熱交換器55において二酸化炭素含有吸収液と熱交換して温度を、例えば100℃に下降されて低圧再生塔40に上部の入口41から流入する。高圧再生塔30において高温の水蒸気が二酸化炭素含有吸収液を加熱して降温した中温の水蒸気は、放出された炭酸ガスの一部と混合し、例えば150℃の中温の混合ガスになって上端部の出口33から流出し低圧再生塔40に下部の入口42から流入する。
低圧再生塔40に流入した二酸化炭素中間濃度吸収液は、下降する間に上昇する中温の混合ガスと対向接触し、主として中温の水蒸気から反応熱を供給されて二酸化炭素中間濃度吸収液に残存する炭酸ガスの残部を放出し、例えば120℃の再生吸収液になって滞留部43に落下し滞留する。
低圧再生塔40から送出される低温の混合ガスおよび残部炭酸ガスは、クーラー45を経由して炭酸ガス分離器46に供給される。炭酸ガス分離器46は、水蒸気を凝縮させて分離した炭酸ガスを、例えば炭化水素製造システムに送出する。凝縮水は炭酸ガス分離器46から低圧再生塔40に戻される。
第1熱交換器50の低温側には、例えば50℃の二酸化炭素含有吸収液が吸収塔10の滞留部14から供給され、高温側には、例えば120℃の再生吸収液が低温再生塔40の滞留部43から供給される。第1熱交換器50を通過する間に、二酸化炭素含有吸収液は、例えば50℃から80℃に昇温され、再生吸収液は、例えば120℃から80℃に降温される。降温された再生吸収液は再生吸収液冷却器56で、例えば40℃にさらに予冷された後に、吸収塔10に吸収液として環流する。
第1実施形態によれば、高圧再生塔30は、二酸化炭素含有吸収液を高温の水蒸気で加熱し排ガスから吸収した二酸化炭素の一部を放出させ二酸化炭素中間濃度吸収液にし、低圧再生塔40は、二酸化炭素中間濃度吸収液を高圧再生塔30から送出された中温の混合ガスで加熱して二酸化炭素中間濃度吸収液に残存する炭酸ガスの残部を放出し再生吸収液に再生するので、二酸化炭素含有吸収液を熱効率よく再生吸収液に再生することができる。
さらに、第2熱交換器55の高温側には、例えば160℃の二酸化炭素中間濃度吸収液が高圧再生塔30の滞留部35から供給され、低温側には、例えば80℃に昇温された二酸化炭素含有吸収液が第1熱交換器50から供給され、第2熱交換器55を通過する間に、二酸化炭素含有吸収液は、例えば100℃に昇温されて高圧再生塔30に流入し、二酸化炭素中間濃度吸収液は、例えば100℃に降温されて低圧再生塔40に流入する。これによって、放熱装置36から供給された熱量を高圧再生塔30と低圧再生塔40とに適切に配分し、中温の混合ガスと二酸化炭素中間濃度吸収液との温度差を適切に維持することができ、高圧再生塔30から放出された中温の混合ガスに含まれる熱量を有効に活用して二酸化炭素中間濃度吸収液から炭酸ガスの残部を放出させることができ、システム全体として極めて高い熱効率で二酸化炭素含有吸収液を吸収液に再生することができる。
3.第2実施形態
第2実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1bは、第1実施形態において吸収塔10と第1、第2熱交換器50,55との間に一重効用吸収式ヒートポンプ60が配置されている点のみが第1実施形態と異なるので、相違点について説明し、第1実施形態と同じ構成要素には同一の参照番号を付して説明を省略する。
吸収塔10、第1熱交換器50、第2熱交換器55および再生吸収液冷却器56には一重効用吸収式ヒートポンプ60が接続されている。第1熱交換器50で昇温された二酸化炭素含有吸収液は、一重効用吸収式ヒートポンプ60の吸収器63の伝熱管64および凝縮器65の伝熱管66を介して第2熱交換器55の低温側に流入する。再生吸収液冷却器56で予冷された再生吸収液は、一重効用吸収式ヒートポンプ60の蒸発器67の伝熱管68を介して吸収塔10に吸収液として入口12から流入する。
一重効用吸収式ヒートポンプ60は公知のものであり、冷媒を吸収する性質を有する、例えば臭化リチウム水溶液(以下、吸収液と言う。)が、再生器61、吸収器63を循環する。吸収液は、再生器61において低圧の駆動用水蒸気で加熱されることによって吸収した冷媒(水)が蒸発されて濃縮される。蒸発した冷媒は凝縮器65で凝縮され、低圧の蒸発器67で蒸発され、吸収器63で吸収液に吸収される。これにより、二酸化炭素含有吸収液は、吸収器63で吸収液が冷媒蒸気を吸収するときの発熱、および凝縮器65での冷媒蒸気の凝縮熱によって加熱され昇温する。再生吸収液は、蒸発器67での冷媒の蒸発のために蒸発熱を奪われて冷却され降温する。
第1熱交換器50で降温された再生吸収液は再生吸収液冷却器56で、例えば40℃にさらに予冷された後に、一重重効用吸収式ヒートポンプ60の蒸発器67で、例えば30℃に冷却され、吸収塔10に吸収液として環流する。第1熱交換器50で昇温された二酸化炭素含有吸収液は、一重効用吸収式ヒートポンプ60の吸収器63および凝縮器65で、例えば90℃に昇温されて第2熱交換器55の低温側に流入する。一重効用吸収式ヒートポンプ60では、例えば0.2MPaの低圧水蒸気が駆動用水蒸気として供給される。低圧水蒸気は、水蒸気供給装置75から供給された高圧水蒸気が背圧蒸気タービン発電機の背圧蒸気タービンを駆動した後に排出される、例えば0.2MPaの背圧蒸気を利用する。
第2実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1bによれば、第1熱交換器50で降温された再生吸収液を再生吸収液冷却器56でさらに予冷した後に、圧縮式ヒートポンプに較べて昇温幅を大きくすることができる一重効用吸収式ヒートポンプ60の蒸発器67に供給することで、第2熱交換器55の低温側に流入する二酸化炭素含有吸収液の温度を高く維持した状態で、吸収塔10に吸収液として環流する再生吸収液の温度を低くすることができる。これにより、吸収液の単位流量当たりの炭酸ガス吸収量が多くなり、吸収塔10と再生塔部31との間で循環する吸収液の流量を減らすことができ、放熱装置36で再生吸収液を加熱するために必要な熱エネルギーや吸収液を循環させるためのエネルギーを低減することができる。
4.第3実施形態
第3実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1cは、第1実施形態において低圧再生塔40にリボイラー57が接続されている点のみが第1実施形態と異なるので、相違点について説明し、第1実施形態と同じ構成要素には同一の参照番号を付して説明を省略する。
リボイラー57は、流入側が低圧再生塔40の滞留部43の底部に形成された出口49に接続され、流出側が低圧再生塔40の下方部に滞留部43より上方に形成された入口59に接続されている。滞留部43に滞留された再生吸収液はポンプ50によって出口49から汲み出され、リボイラー57に供給されて加熱用水蒸気によって、例えば120℃に加熱され、再生吸収液に含まれる水分が蒸発し水蒸気の一部が入口59から低圧再生塔40の下部に戻る。低圧再生塔40に戻った水蒸気は、高圧再生塔30から入口42を介して供給された中温の混合ガスと共に低圧再生塔40を上昇し、下降する二酸化炭素中間濃度吸収液と対向接触して反応熱を供給し二酸化炭素中間濃度吸収液に残存する炭酸ガスの残部を放出させる。リボイラー57で加熱された再生吸収液は第1熱交換器50に供給されて、二酸化炭素含有吸収液を加熱する。リボイラー40には、水蒸気供給装置75から供給された高圧水蒸気が高圧再生塔30の放熱装置36で二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱した後に流出する凝縮水が加熱用水蒸気として供給され、再生吸収液を加熱した後に水蒸気供給装置75に戻される。
このように、高圧水蒸気が高温再生塔30の放熱装置36に供給され、滞留部35に滞留する二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱して高温の水蒸気を生成し、放熱装置36から供給される凝縮液をリボイラー57で加熱用水蒸気として無駄なく利用することができる。
5.第4実施形態
第4実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1dは、第2実施形態において低圧再生塔40にリボイラー57が接続されている点のみが第2実施形態と異なるので、相違点について説明し、第2実施形態と同じ構成要素には同一の参照番号を付して説明を省略する。
第4実施形態は、第1実施形態において、吸収塔10と第1、第2熱交換器50,55との間に第2実施形態と同様に一重効用吸収式ヒートポンプ60が配置されるとともに、低圧再生塔40にリボイラー57が接続されている。従って、第4実施形態は、第1乃至第3実施形態と同様の作用効果を奏する。
6.第5実施形態
第5実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1eは、第1実施形態の炭酸ガス回収システム1aに炭化水素製造システム70が併設され、炭酸ガス分離器46から送出された炭酸ガスが炭化水素製造システム70の反応管に供給され、反応管冷却装置73が水蒸気供給装置75として利用されている点が第1実施形態と異なる。従って、相違点について説明し、第1実施形態と同じ構成要素には同一の参照番号を付して説明を省略する。
第5実施形態は、第1実施形態の炭酸ガス回収システム1aに公知の炭化水素製造システム70が併設されている。炭化水素製造システム70は、水素化反応触媒が充填された反応管71に水素化反応に適した温度と圧力の水素ガスと炭酸ガスが所定のモル比で供給され、水素ガスと炭酸ガスが水素化反応触媒下で水素化反応して炭化水素を含む高温の反応ガスを生成して送出する。炭酸ガスは、低圧再生塔40に接続された炭酸ガス分離器46から供給される。水素ガスは、炭酸ガスフリー水素ガスを用いると地球温暖化防止に役立つ。
反応ガスは、反応管71に接続された公知のガス水分離装置72に供給され、合成炭化水素ガスと水に分離され、合成炭化水素ガスは利用箇所に送出され、水は排出溝に排出される。反応管71は内部を水素化反応に適した温度に維持するために、反応管冷却装置73によって冷却水で冷却され、反応管冷却装置73から高圧水蒸気が送出される。反応管冷却装置73は、水蒸気供給装置75として、高圧水蒸気の一部を高圧再生塔30の放熱装置36に供給する。高圧水蒸気は放熱装置36で二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱した後に凝縮水となって反応管冷却装置73に戻る。
第5実施形態に係る炭酸ガス回収システム1eは、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、炭酸ガス回収と炭化水素製造を有機的に融合したシステムであるので、地球温暖化防止に寄与することができる。
7.第6実施形態
第6実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1fは、第2実施形態の炭酸ガス回収システム2bに炭化水素製造システム70が併設され、炭酸ガス分離器46から送出された炭酸ガスが炭化水素製造システム70の反応管71に供給され、反応管冷却装置73が水蒸気供給装置75として利用されている。
従って、第5実施形態に係る炭酸ガス回収システム1eは、第1および第2実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、炭酸ガス回収と炭化水素製造を有機的に融合したシステムであるので、地球温暖化防止に寄与することができる。
8.第7実施形態
第7実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1gは、第1実施形態の炭酸ガス回収システム1aにガスタービンコジェネレーションシステム80が併設されている点のみが第1実施形態と異なるので、相違点について説明し、第1実施形態と同じ構成要素には同一の参照番号を付して説明を省略する。
第7実施形態は、第1実施形態の炭酸ガス回収システム1aに、公知のガスタービンコジェネレーションシステム80が併設されている。ガスタービンコジェネレーションシステム80は、ガスタービン発電機81、排熱回収ボイラー82で構成される。ガスタービン発電機81は、燃料の燃焼によってガスタービンが駆動され、発電機が回転されて電力を送出する。ガスタービンから排出される排ガスは排熱回収ボイラー82で、高圧水蒸気を生成する。高圧水蒸気は高圧再生塔30の放熱装置36に供給され、放熱装置36で二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱した後に凝縮水となって排熱回収ボイラー82に戻される。炭酸ガス分離器46から送出された炭酸ガスは、炭酸ガス利用箇所83で使用される。第7実施形態に係る炭酸ガス回収システム1gは、第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、ガスタービンコジェネレーションシステム80から排出される排ガスを有効に利用することができる。
9.第8実施形態
第8実施形態に係る二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム1hは、第2実施形態の炭酸ガス回収システム2bにガスタービンコジェネレーションシステム80が併設され、排熱回収ボイラー82が水蒸気供給装置75として利用され、炭酸ガス分離器46から送出された炭酸ガスが炭酸ガス利用箇所83で使用される点が第2実施形態と異なる。
従って、第8実施形態に係る炭酸ガス回収システム1hは、第1および第2実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、ガスタービンコジェネレーションシステム80を有機的に融合したシステムであるので、ガスタービンコジェネレーションシステム80から排出される排ガスを有効に利用して炭酸ガスを回収することができる。
第5乃至第8実施形態において、第3、第4実施形態のように、低圧再生塔40にリボイラー57を接続してもよい。
1a〜1h:二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム、10:吸収塔、20:ガス冷却塔、30:高圧再生塔、31:再生塔部、35:滞留部、36:放熱装置(加熱装置)、40:低圧再生塔、43:滞留部、46:炭酸ガス分離器、50:第1熱交換器、55:第2熱交換器、56:再生吸収液冷却器、57:リボイラー、60:一重効用吸収式ヒートポンプ、70:炭化水素製造システム、71:反応管、73:反応管冷却装置、75:水蒸気供給装置、80:ガスタービンコジェネレーションシステム、81:ガスタービン発電機、82:排熱回収ボイラー

Claims (6)

  1. 排ガスが供給され、前記排ガスに含まれる炭酸ガスを吸収液に吸収させて二酸化炭素含有吸収液を生成する吸収塔と、前記吸収塔から前記二酸化炭素含有吸収液が供給され、前記二酸化炭素含有吸収液を水蒸気で加熱し前記炭酸ガスを放出させて再生吸収液にする再生塔部と、前記再生塔部から送出された前記再生吸収液と前記吸収塔から送出された前記二酸化炭素含有吸収液との間で熱交換させる第1熱交換器と、前記第1熱交換器から送出された前記再生吸収液を予冷する再生吸収液冷却器と、前記再生塔部から前記炭酸ガスとともに供給された水蒸気を凝縮させて前記炭酸ガスを分離する炭酸ガス分離器とを備えた炭酸ガス回収システムであって、
    上部から供給された前記二酸化炭素含有吸収液を高温の水蒸気と対向接触させて加熱し、前記炭酸ガスの一部を放出させ前記二酸化炭素含有吸収液を、二酸化炭素の濃度が前記二酸化炭素含有吸収液と前記再生吸収液との中間の濃度である二酸化炭素中間濃度吸収液にして滞留部に滞留させ、前記滞留する二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱装置で加熱し含有水を蒸発させて前記高温の水蒸気を生成し、前記高温の水蒸気が前記二酸化炭素含有吸収液を加熱して降温した中温の水蒸気と前記炭酸ガスの一部とが混合した中温の混合ガスを上端部から流出させ、前記二酸化炭素中間濃度吸収液を下端部から流出させる、前記再生塔部を構成する高圧再生塔と、
    前記二酸化炭素中間濃度吸収液が上部から供給され、前記中温の混合ガスが下部から供給され、前記二酸化炭素中間濃度吸収液を前記中温の混合ガスで加熱し前記二酸化炭素中間濃度吸収液に残存する前記炭酸ガスの残部を放出させ前記二酸化炭素中間濃度吸収液を再生吸収液にして前記第1熱交換器に送出するともに、前記中温の混合ガスが前記二酸化炭素中間濃度吸収液を加熱して降温した低温の混合ガスおよび前記炭酸ガスの残部を前記炭酸ガス分離器に送出する、前記再生塔部を構成し前記高圧再生塔より内部圧力が低い低圧再生塔と、
    前記高圧再生塔から流出し前記低圧再生塔に流入する前記二酸化炭素中間濃度吸収液と前記第1熱交換器から流出し前記高圧再生塔に流入する前記二酸化炭素含有吸収液との間で熱交換させる第2熱交換器と、を備える二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム。
  2. 冷媒を吸収した吸収液が再生器において駆動用水蒸気で加熱されることによって前記冷媒が蒸発され、蒸発した前記冷媒が凝縮器で凝縮され、凝縮された前記冷媒が低圧の蒸発器で蒸発され、蒸発した前記冷媒が吸収器で前記吸収液に吸収される吸収式ヒートポンプを設け、
    前記吸収式ヒートポンプは、前記第1熱交換器で昇温された前記二酸化炭素含有吸収液が供給され、前記吸収器の伝熱管および前記凝縮器の伝熱管を介して前記第2熱交換器に送出し、前記第1熱交換器および前記再生吸収液冷却器で降温された前記再生吸収液が供給され、前記蒸発器の伝熱管を介して前記吸収塔に前記吸収液として送出する請求項1に記載された二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム。
  3. 前記加熱装置は、前記高圧再生塔の下部に貯留された二酸化炭素含有吸収液中に配置され、高圧水蒸気が供給されて前記二酸化炭素含有吸収液を加熱して凝縮水を流出する放熱装置であり、
    前記低圧再生塔から前記再生吸収液が供給され、前記放熱装置から前記凝縮水が供給されて前記再生吸収液を加熱し前記再生吸収液に含まれる含有水の一部を水蒸気にして前記再生塔の下部に戻し、前記含有水の一部が蒸発された前記再生吸収液を前記第1熱交換器に送出するリボイラーを備える
    請求項1または請求項2に記載された二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム。
  4. 水素ガスと炭酸ガスとを水素化反応触媒下で水素化反応させて炭化水素を含む反応ガスを生成して送出する反応管と、前記反応管を冷却して高圧水蒸気を生成する反応管冷却装置を備えた炭化水素製造システム、または発電機を駆動するガスタービンと、前記ガスタービンの排熱から高圧水蒸気を生成する排熱回収ボイラーを備えたガスタービンコジェネレーションシステムが併設され、
    前記高圧再生塔の前記加熱装置は、前記高圧再生塔の下部に貯留された二酸化炭素含有吸収液中に配置され、高圧蒸気が流入されて前記二酸化炭素含有吸収液を加熱して凝縮水を流出する放熱装置であり、
    前記反応管冷却装置または前記排熱回収ボイラーで生成された前記高圧水蒸気を前記放熱装置に供給する往路と、前記高圧水蒸気が前記放熱装置で凝縮した凝縮水を前記反応管冷却装置または前記排熱回収ボイラーに戻す復路を有する循環回路を備え、
    前記炭酸ガス分離器から送出された前記炭酸ガスが炭酸ガス利用装置に供給される
    請求項1に記載された二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム。
  5. 水素ガスと炭酸ガスとを水素化反応触媒下で水素化反応させて炭化水素を含む反応ガスを生成して送出する反応管と、前記反応管を冷却して高圧水蒸気を生成する反応管冷却装置を備えた炭化水素製造システム、または発電機を駆動するガスタービンと、前記ガスタービンの排熱から高圧水蒸気を生成する排熱回収ボイラーを備えたガスタービンコジェネレーションシステムが併設され、
    前記高圧再生塔の前記加熱装置は、前記高圧再生塔の下部に貯留された二酸化炭素含有吸収液中に配置され、高圧蒸気が供給されて前記二酸化炭素含有吸収液を加熱して凝縮水を流出する放熱装置であり、
    前記反応管冷却装置または前記排熱回収ボイラーで生成された前記高圧水蒸気を前記放熱装置に供給する往路と、前記高圧水蒸気が前記放熱装置で凝縮した凝縮水を前記反応管冷却装置または前記排熱回収ボイラーに戻す復路を有する循環回路を備え、
    前記吸収式ヒートポンプは一重効用吸収式ヒートポンプであり、
    前記往路から分岐し、前記高圧水蒸気を減圧装置で減圧して前記一重効用吸収式ヒートポンプに前記駆動用水蒸気として流入させる分岐往路と、前記駆動用水蒸気が前記再生室で前記吸収液を加熱して凝縮した凝縮水を前記復路に戻す分岐復路とを有する分岐回路を備え、
    前記炭酸ガス分離器から送出された前記炭酸ガスが炭酸ガス利用装置に供給される
    請求項2に記載された二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム。
  6. 前記低圧再生塔から前記再生吸収液が供給され、前記放熱装置から前記凝縮水が供給されて前記再生吸収液を加熱し前記再生吸収液に含まれる含有水の一部を水蒸気にして前記再生塔の下部に戻し、前記含有水の一部が蒸発された前記再生吸収液を前記第1熱交換器に送出するリボイラーを備える
    請求項4または請求項5に記載された二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム。
JP2021516502A 2020-07-21 2021-02-01 二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム Active JP6921370B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/028328 WO2022018832A1 (ja) 2020-07-21 2020-07-21 炭酸ガス回収システム
JPPCT/JP2020/028328 2020-07-21
PCT/JP2021/003578 WO2022018890A1 (ja) 2020-07-21 2021-02-01 二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6921370B1 true JP6921370B1 (ja) 2021-08-18
JPWO2022018890A1 JPWO2022018890A1 (ja) 2022-01-27

Family

ID=77269607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021516502A Active JP6921370B1 (ja) 2020-07-21 2021-02-01 二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6921370B1 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2022018890A1 (ja) 2022-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2022018890A1 (ja) 二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム
US9416683B2 (en) Carbon dioxide recovery method and carbon-dioxide-recovery-type steam power generation system
RU2315186C2 (ru) Тепловая электростанция с малым выделением загрязняющих веществ
JP3814206B2 (ja) 二酸化炭素回収プロセスの排熱利用方法
ES2769047T3 (es) Procedimiento y planta para la captura de CO2
CN114768488B (zh) 一种燃煤机组烟气二氧化碳捕集系统
US9339762B2 (en) Carbon dioxide recovery apparatus and carbon dioxide recovery method
WO2014175338A1 (ja) 二酸化炭素の回収方法及び回収装置
KR20120047795A (ko) 흡수 냉각기가 통합된 랭킨 사이클
JP6064770B2 (ja) 二酸化炭素の回収方法及び回収装置
CN102451605A (zh) 二氧化碳回收方法及二氧化碳回收型火力发电系统
JP2010240629A (ja) 二酸化炭素回収システム
CN109519243B (zh) 超临界co2和氨水联合循环系统及发电系统
KR101146557B1 (ko) 이산화탄소 회수장치
JP6921370B1 (ja) 二重効用化学吸収式炭酸ガス回収システム
JP4929227B2 (ja) 高湿分空気利用ガスタービンシステム
JP2002266656A (ja) ガスタービンコージェネレーションシステム
KR101071919B1 (ko) 흡수식 냉동기를 이용한 고효율 가스 압축 시스템
JP2015051382A (ja) 二酸化炭素の回収方法及び回収装置
JP6916714B2 (ja) 発電システムおよび凝縮吸収器
US20160209090A1 (en) Microemulsion-enabled heat transfer
JP2007322028A (ja) 吸収式冷凍システム
KR100449302B1 (ko) 흡수 냉동기
JP2753347B2 (ja) 蒸気タービンシステムおよびエネルギー供給システム
JP2005147447A (ja) アンモニア−水非共沸混合媒体循環システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210330

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210330

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210422

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20210427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210622

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6921370

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150