JP6919476B2 - 結合素材、シート製造装置、シート製造方法およびシート - Google Patents

結合素材、シート製造装置、シート製造方法およびシート Download PDF

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Description

本発明は、結合素材、シート製造装置、シート製造方法およびシートに関する。
印刷機に紙を投入する際に、紙揃えは安定した印刷をするために重要な要素である。トラブルなく印刷を行うためには、紙が均等に揃えられて印刷機のストッカーに投入されている必要がある。紙揃えが不十分であると、フィード(紙送りやピックアップ)の失敗による印刷機の停止、重送による印刷枚数の不整合や印刷機の故障、印刷品質の低下、その他予期せぬ不具合の原因となりうる。このことから、紙揃え専用機も開発されており、高品質で安定的な印刷の実現のため、様々な技術が開発されている。
例えば、紙揃えを乱す原因の一つとして、紙に生じる静電気が知られている。
紙の静電気を抑制するためには、室温23〜25℃、湿度55〜65%に調整するのが好ましいとされているが、使用される季節や装置等を問わず、上記の条件に調整することは、空調設備が整わなければ難しい。
湿式抄紙で製造された普通紙においては、静電気対策として、サイズプレス液に導電剤を含ませ、塗布または含浸した後に乾燥する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような方法では、サイズプレス液に含まれる水を除去するために、サイズプレス液の付与後に乾燥処理が必須であるが、一般に、比較的多量の水を用いるため、その潜熱は大きく、乾燥に要するエネルギーは大きい。したがって、乾燥処理を行うための乾燥器も大型化する。また、このような技術は、乾式の方法に適用することができない。
特許第3848052号公報
本発明の目的は、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートの製造に好適に用いることができる結合素材を提供すること、また、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを好適に製造することができるシート製造装置、シート製造方法を提供すること、また、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の結合素材は、繊維同士を結合させてシートを製造するための結合素材であって、
樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含むことを特徴とする。
これにより、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートの製造に好適に用いることができる結合素材を提供することができる。
本発明の結合素材では、前記樹脂は、ポリエステルであることが好ましい。
これにより、シートを構成する繊維同士をさらに好適に結合することができ、シートの紙力をさらに高めることができる。
本発明の結合素材では、前記多価アルコールは、ポリアルキレングリコールであることが好ましい。
これにより、シートの表面抵抗をさらに効果的に低くすることができ、静電気の発生をさらに効果的に防止することができる。また、セルロース繊維との親和性がさらに高くなり、製造されたシートから多価アルコールが不本意に脱落することをさらに効果的に防止することができる。また、シートの紙力、耐久性をさらに優れたものとすることができる。
本発明の結合素材では、前記樹脂100質量部に対する前記多価アルコールの含有率が0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
これにより、製造されるシートの紙力、耐久性と、ミスフィードのしにくさをより高いレベルで両立することができる。
本発明の結合素材は、粒子状をなしていることが好ましい。
これにより、シートの製造時において、繊維と結合素材とをより好適に混合することができ、製造されるシートの信頼性をより優れたものとすることができる。また、結合素材の取り扱いが容易となり、シートの生産性を向上させる観点からも有利である。
本発明の結合素材では、前記粒子中において、前記樹脂と、前記多価アルコールと、が相分離した状態で含まれていることが好ましい。
これにより、製造されるシートにおいて、樹脂と多価アルコールとを好適に分布させることができる。
本発明の結合素材では、前記粒子の平均粒径が5μm以上20μm以下であることが好ましい。
これにより、シートの製造時において、繊維と結合素材とをさらに好適に混合することができ、製造されるシートの信頼性をさらに優れたものとすることができる。また、結合素材の取り扱いがさらに容易となり、シートの生産性を向上させる観点からもさらに有利である。
本発明の結合素材では、前記多価アルコールの融点が前記樹脂のガラス転移点よりも高いことが好ましい。
これにより、多価アルコールがシートから不本意に脱落することをより効果的に防止することができる。また、シートの紙力をより優れたものとすることができる。
本発明のシート製造装置は、繊維を含む材料を解繊する解繊部と、
前記解繊部により解繊された解繊物に結合素材を供給する結合素材供給部と、
前記結合素材が供給された前記解繊物を加熱する加熱部と、を備え、
前記結合素材は、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含むことを特徴とする。
これにより、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを好適に製造することができるシート製造装置を提供することができる。
本発明のシート製造方法は、繊維を含む材料を解繊する解繊工程と、
前記解繊工程により解繊された解繊物に結合素材を供給する結合素材供給工程と、
前記結合素材が供給された前記解繊物を加熱する加熱工程と、を備え、
前記結合素材は、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含み、
前記加熱工程での加熱の際に前記結合素材に含まれる前記多価アルコールが液相に変化することを特徴とするシート製造方法。
これにより、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを好適に製造することができるシート製造方法を提供することができる。
本発明のシートは、繊維同士を結合素材で結合させたシートであって、
前記結合素材は、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含むことを特徴とする。
これにより、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを提供することができる。
本発明のシートでは、前記多価アルコールが、シートの表面に偏在していることが好ましい。
これにより、シートの紙力をより優れたものとしつつ、シートにおける静電気の発生をより効果的に防止することができる。
本発明のシートでは、表面抵抗率が70×1010Ω/□以下であることが好ましい。
これにより、静電気の発生をより効果的に防止することができ、ミスフィードの発生をより効果的に防止することができる。
図1は、本発明のシート製造装置の概略構成図である。 図2は、図1に示すシート製造装置が実行する工程を順に示す図である。 本発明の結合素材の形態の好適な一例を模式的に示す拡大図である。
[シート製造装置、シート製造方法]
本発明のシート製造装置100は、繊維を含む材料を解繊する解繊部13と、解繊部13により解繊された解繊物に結合素材を供給する結合素材供給部171と、結合素材が供給された解繊物を加熱する加熱部202と、を備えている。そして、結合素材は、樹脂と、常温(25℃)で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含んでいる。
また、本発明のシート製造方法は、繊維を含む材料を解繊する解繊工程と、解繊工程により解繊された解繊物に結合素材を供給する結合素材供給工程と、結合素材が供給された解繊物を加熱する加熱工程と、を備えている。そして、結合素材は、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含み、加熱工程での加熱の際に結合素材に含まれる多価アルコールが液相に変化する。そして、この方法は、シート製造装置100によって実行される。
このような本発明によれば、シートを構成する繊維同士を好適に結合することができるとともに、シートの表面抵抗を低くすることができ、静電気の発生を効果的に防止することができる。したがって、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを好適に製造することができるシート製造装置、シート製造方法を提供することができる。特に、抄紙工程を有さない乾式の方法であっても、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを好適に製造することができる。また、多価アルコールは、分子内に複数個の水酸基を有しているため、セルロース繊維との親和性が特に高く、製造されたシートから不本意に脱落することが防止される。したがって、上記のような効果が長期間にわたって安定的に得られる。また、上記のような多価アルコールは、通常のシートの使用環境、保管環境では、それ自体が、繊維同士の結合力の向上にも寄与する。したがって、シートの紙力(例えば、引張強度等)を特に優れたものとすることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明のシート製造装置の概略構成図である。図2は、図1に示すシート製造装置が実行する工程を順に示す図である。
なお、以下では、説明の都合上、図1の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言い、左側を「左」または「上流側」、右側を「右」または「下流側」と言うことがある。
図1に示すように、シート製造装置100は、原料供給部11と、粗砕部12と、解繊部13と、選別部14と、第1ウェブ形成部15と、細分部16と、混合部17と、ほぐし部18と、第2ウェブ形成部19と、シート形成部20と、切断部21と、ストック部22とを備えている。また、シート製造装置100は、加湿部231と、加湿部232と、加湿部233と、加湿部234と、加湿部235と、加湿部236と、を備えている。シート製造装置100が備える各部の作動は、図示しない制御部によって制御されている。
図2に示すように、本実施形態では、シートの製造方法は、原料供給工程と、粗砕工程と、解繊工程と、選別工程と、第1ウェブ形成工程と、分断工程と、結合素材供給工程と、混合工程と、ほぐし工程と、第2ウェブ形成工程と、加熱工程(シート形成工程)と、切断工程とを有する。
以下、シート製造装置100が備える各部の構成について説明する。
原料供給部11は、粗砕部12に原料(シート状材料)M1を供給する原料供給工程(図2参照)を行う部分である。この原料M1としては、繊維(セルロース繊維)を含む繊維含有材料で構成された、例えば、シート状をなすものである。また、原料M1は、本実施形態では、古紙、すなわち、使用済みのシートとなっているが、これに限定されず、未使用のシートであってもよい。なお、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロース(狭義のセルロース)を主成分とし繊維状をなすものであればよく、セルロース(狭義のセルロース)の他に、ヘミセルロース、リグニンを含むものであってもよい。
粗砕部12は、原料供給部11から供給された原料M1を気中(空気中)で粗砕する粗砕工程(図2参照)を行う部分である。粗砕部12は、一対の粗砕刃121と、シュート(ホッパー)122とを有している。
一対の粗砕刃121は、互いに反対方向に回転することにより、これらの間で原料M1を粗砕して、すなわち、裁断して粗砕片M2にすることができる。粗砕片M2の形状や大きさは、解繊部13における解繊処理に適しているのが好ましく、例えば、1辺の長さが100mm以下の小片であるのが好ましく、10mm以上70mm以下の小片であるのがより好ましい。
シュート122は、一対の粗砕刃121の下方に配置され、例えば、漏斗状をなすものとなっている。これにより、シュート122は、粗砕刃121によって粗砕されて落下してきた粗砕片M2を受けることができる。
また、シュート122の上方には、加湿部231が一対の粗砕刃121に隣り合って配置されている。加湿部231は、シュート122内の粗砕片M2を加湿するものである。この加湿部231は、水分を含むフィルター(図示せず)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を粗砕片M2に供給する気化式(または温風気化式)の加湿器で構成されている。加湿空気が粗砕片M2に供給されることにより、粗砕片M2が静電気によってシュート122等に付着するのを抑制することができる。
シュート122は、管(流路)241を介して、解繊部13に接続されている。シュート122に集められた粗砕片M2は、管241を通過して、解繊部13に搬送される。
解繊部13は、粗砕片M2(繊維を含む繊維含有材料)を気中(空気中)で、すなわち、乾式で解繊する解繊工程(図2参照)を行う部分である。この解繊部13での解繊処理により、粗砕片M2から解繊物M3を生成することができる。ここで「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる粗砕片M2を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。そして、この解きほぐされたものが解繊物M3となる。解繊物M3の形状は、線状や帯状である。また、解繊物M3同士は、絡み合って塊状となった状態、すなわち、いわゆる「ダマ」を形成している状態で存在してもよい。
解繊部13は、例えば、本実施形態では、高速回転するローターと、ローターの外周に位置するライナーとを有するインペラーミルで構成されている。解繊部13に流入してきた粗砕片M2は、ローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。
また、解繊部13は、ローターの回転により、粗砕部12から選別部14に向かう空気の流れ(気流)を発生させることができる。これにより、粗砕片M2を管241から解繊部13に吸引することができる。また、解繊処理後、解繊物M3を、管242を介して選別部14に送り出すことができる。
解繊部13は、解繊物M3(粗砕片M2)に付着した樹脂粒や、インク、トナー等の色材、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能も有する。
また、解繊部13は、管(流路)242を介して、選別部14に接続されている。解繊物M3(解繊後の繊維含有材料)は、管242を通過して、選別部14に搬送される。
管242の途中には、ブロアー261が設置されている。ブロアー261は、選別部14に向かう気流を発生させる気流発生装置である。これにより、選別部14への解繊物M3の送り出しが促進される。
選別部14は、解繊物M3を、繊維の長さの大小によって選別する選別工程(図2参照)を行う部分である。選別部14では、解繊物M3は、第1選別物M4−1と、第1選別物M4−1よりも大きい第2選別物M4−2とに選別される。第1選別物M4−1は、その後のシートS(シート材)の製造に適した大きさのものとなっている。第2選別物M4−2は、例えば、解繊が不十分なものや、解繊された繊維同士が過剰に凝集したもの等が含まれる。
選別部14は、ドラム部141と、ドラム部141を収納するハウジング部142とを有する。
ドラム部141は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部(篩部)141には、解繊物M3が流入してくる。そして、ドラム部141が回転することにより、網の目開きよりも小さい解繊物M3は、第1選別物M4−1として選別され、網の目開き以上の大きさの解繊物M3は、第2選別物M4−2として選別される。
第1選別物M4−1は、ドラム部141から落下する。
一方、第2選別物M4−2は、ドラム部141に接続されている管(流路)243に送り出される。管243は、ドラム部141と反対側(下流側)が管241に接続されている。この管243を通過した第2選別物M4−2は、管241内で粗砕片M2と合流して、粗砕片M2とともに解繊部13に流入する。これにより、第2選別物M4−2は、解繊部13に戻されて、粗砕片M2とともに解繊処理される。
また、ドラム部141からの第1選別物M4−1は、気中に分散しつつ落下して、ドラム部141の下方に位置する第1ウェブ形成部(分離部)15に向かう。第1ウェブ形成部15は、第1選別物M4−1から第1ウェブM5を形成する第1ウェブ形成工程(図2参照)を行う部分である。第1ウェブ形成部15は、メッシュベルト(分離ベルト)151と、3つの張架ローラー152と、吸引部(サクション機構)153とを有している。
メッシュベルト151は、無端ベルトであり、第1選別物M4−1が堆積する。このメッシュベルト151は、3つの張架ローラー152に掛け回されている。そして、張架ローラー152の回転駆動により、メッシュベルト151上の第1選別物M4−1は、下流側に搬送される。
第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の目開き以上の大きさとなっている。これにより、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の通過が規制され、よって、メッシュベルト151上に堆積することができる。また、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151上に堆積しつつ、メッシュベルト151ごと下流側に搬送されるため、層状の第1ウェブM5として形成される。
また、第1選別物M4−1には、色材CMが混在している。この色材CMは、メッシュベルト151の目開きよりも小さい。これにより、色材CMは、メッシュベルト151を通過して、さらに下方に落下する。
吸引部153は、メッシュベルト151の下方から空気を吸引することができる。これにより、メッシュベルト151を通過した色材CMを空気ごと吸引することができる。
また、吸引部153は、管(流路)244を介して、回収部27に接続されている。吸引部153で吸引された色材CMは、回収部27に回収される。
回収部27には、管(流路)245がさらに接続されている。また、管245の途中には、ブロアー262が設置されている。このブロアー262の作動により、吸引部153で吸引力を生じさせることができる。これにより、メッシュベルト151上における第1ウェブM5の形成が促進される。この第1ウェブM5は、色材CMが除去されたものとなる。また、色材CMは、ブロアー262の作動により、管244を通過して、回収部27まで到達する。
ハウジング部142は、加湿部232と接続されている。加湿部232は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部142内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、第1選別物M4−1を加湿することができ、よって、第1選別物M4−1がハウジング部142の内壁に静電気によって付着してしまうのを抑制することもできる。
選別部14の下流側には、加湿部235が配置されている。加湿部235は、水を噴霧する超音波式加湿器で構成されている。これにより、第1ウェブM5に水分を供給(加湿)することができ、よって、第1ウェブM5の水分量が調整される。この調整により、静電気による第1ウェブM5のメッシュベルト151への吸着を抑制することができる。これにより、第1ウェブM5は、メッシュベルト151が張架ローラー152で折り返される位置で、メッシュベルト151から容易に剥離される。
加湿部235の下流側には、細分部16が配置されている。細分部16は、メッシュベルト151から剥離した第1ウェブM5を分断する分断工程(図2参照)を行う部分である。細分部16は、回転可能に支持されたプロペラ161と、プロペラ161を収納するハウジング部162とを有している。そして、回転するプロペラ161に第1ウェブM5が巻き込まれることにより、第1ウェブM5を分断することができる。分断された第1ウェブM5は、細分体M6となる。また、細分体M6は、ハウジング部162内を下降する。
ハウジング部162は、加湿部233と接続されている。加湿部233は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部162内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、細分体M6がプロペラ161やハウジング部162の内壁に静電気によって付着してしまうのを抑制することもできる。
細分部16の下流側には、混合部17が配置されている。混合部17は、結合素材供給部171と、管(流路)172と、ブロアー173とを有している。混合部17は、細分体M6(解繊物)に結合素材P1を供給する結合素材供給工程(図2参照)を行うとともに、細分体M6(解繊物)と結合素材P1とを混合する混合工程(図2参照)を行う部分である。
管172は、細分部16のハウジング部162と、ほぐし部18のハウジング部182とを接続しており、細分体M6と結合素材P1との混合物M7が通過する流路である。
管172の途中には、細分体M6(解繊物)に結合素材P1を供給する結合素材供給部171が接続されている。結合素材供給部171は、スクリューフィーダー174を有している。このスクリューフィーダー174が回転駆動することにより、結合素材P1を管172に供給することができる。管172に供給された結合素材P1は、細分体M6と混合されて混合物M7となる。
結合素材供給部171(結合素材供給工程)においては、1種の結合素材P1を用いてもよいし、複数種の結合素材P1を用いてもよい。例えば、製造すべきシートSの種類に応じて、結合素材P1を選択するように構成してもよいし、単一のシートSを製造する過程において、異なるタイミングで、複数種の結合素材P1を供給するようにしてもよい。
なお、結合素材P1については、後に詳述する。
また、管172の途中には、結合素材供給部171よりも下流側にブロアー173が設置されている。ブロアー173は、ほぐし部18に向かう気流を発生させることができる。この気流により、管172内で、細分体M6と結合素材P1とを撹拌することができる。これにより、混合物M7は、細分体M6と結合素材P1とが均一に分散した状態で、ほぐし部18に流入することができる。また、混合物M7中の細分体M6は、管172内を通過する過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。
ほぐし部18は、混合物M7における、互いに絡み合った繊維同士をほぐすほぐし工程(図2参照)を行う部分である。ほぐし部18は、ドラム部181と、ドラム部181を収納するハウジング部182とを有する。
ドラム部181は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部181には、混合物M7が流入してくる。そして、ドラム部181が回転することにより、混合物M7のうち、網の目開きよりも小さい繊維等が、ドラム部181を通過することができる。その際、混合物M7がほぐされることとなる。
また、ドラム部181でほぐされた混合物M7は、気中に分散しつつ落下して、ドラム部181の下方に位置する第2ウェブ形成部19に向かう。第2ウェブ形成部19は、混合物M7から第2ウェブM8を形成する第2ウェブ形成工程(図2参照)を行う部分である。第2ウェブ形成部19は、メッシュベルト(分離ベルト)191と、張架ローラー192と、吸引部(サクション機構)193とを有している。
メッシュベルト191は、無端ベルトであり、混合物M7が堆積する。このメッシュベルト191は、4つの張架ローラー192に掛け回されている。そして、張架ローラー192の回転駆動により、メッシュベルト191上の混合物M7は、下流側に搬送される。
また、メッシュベルト191上のほとんどの混合物M7は、メッシュベルト191の目開き以上の大きさである。これにより、混合物M7は、メッシュベルト191を通過してしまうのが規制され、よって、メッシュベルト191上に堆積することができる。また、混合物M7は、メッシュベルト191上に堆積しつつ、メッシュベルト191ごと下流側に搬送されるため、層状の第2ウェブM8として形成される。
吸引部193は、メッシュベルト191の下方から空気を吸引することができる。これにより、メッシュベルト191上に混合物M7を吸引することができ、よって、混合物M7のメッシュベルト191上への堆積が促進される。
吸引部193には、管(流路)246が接続されている。また、この管246の途中には、ブロアー263が設置されている。このブロアー263の作動により、吸引部193で吸引力を生じさせることができる。
ハウジング部182は、加湿部234と接続されている。加湿部234は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部182内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、ハウジング部182内を加湿することができ、よって、混合物M7がハウジング部182の内壁に静電気によって付着してしまうのを抑制することもできる。
ほぐし部18の下流側には、加湿部236が配置されている。加湿部236は、加湿部235と同様の超音波式加湿器で構成されている。これにより、第2ウェブM8に水分を供給することができ、よって、第2ウェブM8の水分量が調整される。この調整により、静電気による第2ウェブM8のメッシュベルト191への吸着を抑制することができる。これにより、第2ウェブM8は、メッシュベルト191が張架ローラー192で折り返される位置で、メッシュベルト191から容易に剥離される。
第2ウェブ形成部19の下流側には、シート形成部20が配置されている。シート形成部20は、第2ウェブM8からシートSを形成するシート形成工程(加熱工程)(図2参照)を行う部分である。このシート形成部20は、加圧部201と、加熱部202とを有している。
加圧部201は、一対のカレンダーローラー203を有し、これらの間で第2ウェブM8を加熱せずに加圧することができる。これにより、第2ウェブM8の密度が高められる。そして、この第2ウェブM8は、加熱部202に向けて搬送される。なお、一対のカレンダーローラー203のうちの一方は、モーター(図示せず)の作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
加熱部202は、一対の加熱ローラー204を有し、これらの間で第2ウェブM8を加熱しつつ、加圧することができる。この加熱加圧により、第2ウェブM8内では、結合素材P1を構成する樹脂および多価アルコールが溶融して(液状となり)、溶融した樹脂等を介して繊維同士が結着する。これにより、シートSが形成される。そして、このシートSは、切断部21に向けて搬送される。なお、一対の加熱ローラー204の一方は、モーター(図示略)の作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
加熱部202における加熱温度(加熱工程での加熱温度)は、結合素材を構成する樹脂のガラス転移点以上の温度であり、かつ、結合素材を構成する多価アルコールの融点以上の温度であるのが好ましい。
これにより、シートSを構成する繊維同士をより好適に結合することができるとともに、シートSの表面抵抗をより低くすることができ、シートSにおける静電気の発生をより効果的に防止することができる。特に、シートSの表面に多価アルコールを好適に偏在させることができ、シートSにおける静電気の発生をより効果的に防止することができる。
結合素材を構成する樹脂のガラス転移点をTg[℃]としたとき、加熱部202における加熱温度(加熱工程での加熱温度)は、(Tg+10)℃以上(Tg+100)℃以下であるのが好ましく、(Tg+20)℃以上(Tg+90)℃以下であるのがより好ましく、(Tg+30)℃以上(Tg+85)℃以下であるのがさらに好ましい。
これにより、シートSを構成する繊維同士をさらに好適に結合することができるとともに、シートSの表面抵抗をさらに低くすることができ、シートSにおける静電気の発生をさらに効果的に防止することができる。特に、シートSの表面に多価アルコールをより好適に偏在させることができ、シートSにおける静電気の発生をさらに効果的に防止することができる。また、シートSの構成材料の不本意な変性劣化等を効果的に防止することができるとともに、加熱工程に要するエネルギー量を抑制することができ、省エネルギーの観点からも好ましい。
結合素材を構成する多価アルコールの融点をmp[℃]としたとき、加熱部202における加熱温度(加熱工程での加熱温度)は、(mp+1)℃以上(mp+90)℃以下であるのが好ましく、(mp+10)℃以上(mp+80)℃以下であるのがより好ましく、(mp+20)℃以上(mp+75)℃以下であるのがさらに好ましい。
これにより、シートSを構成する繊維同士をさらに好適に結合することができるとともに、シートSの表面抵抗をさらに低くすることができ、シートSにおける静電気の発生をさらに効果的に防止することができる。特に、シートSの表面に多価アルコールをより好適に偏在させることができ、シートSにおける静電気の発生をさらに効果的に防止することができる。また、シートSの構成材料の不本意な変性劣化等を効果的に防止することができるとともに、加熱工程に要するエネルギー量を抑制することができ、省エネルギーの観点からも好ましい。
シート形成部20の下流側には、切断部21が配置されている。切断部21は、シートSを切断する切断工程(図2参照)を行う部分である。この切断部21は、第1カッター211と、第2カッター212とを有する。
第1カッター211は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断するものである。
第2カッター212は、第1カッター211の下流側で、シートSの搬送方向に平行な方向にシートSを切断するものである。
このような第1カッター211と第2カッター212との切断により、所望のシートSが得られる。そして、このシートSは、さらに下流側に搬送されて、ストック部22に蓄積される。
[結合素材]
以下、本発明の結合素材について詳細に説明する。
図3は、本発明の結合素材の形態の好適な一例を模式的に示す拡大図である。
本発明の結合素材は、繊維同士を結合させてシートを製造するための結合素材であって、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールとを含む。そして、このような結合素材は、前述したような本発明のシート製造装置、シートの製造方法に好適に適用することができる。
このような本発明の結合素材によれば、シートを構成する繊維同士を好適に結合することができるとともに、シートの表面抵抗を低くすることができ、静電気の発生を効果的に防止することができる。したがって、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを好適に製造することができる結合素材を提供することができる。特に、抄紙工程を有さない乾式の方法であっても、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを好適に製造することができる。また、多価アルコールは、分子内に複数個の水酸基を有しているため、セルロース繊維との親和性が特に高く、製造されたシートから不本意に脱落することが防止される。したがって、上記のような効果が長期間にわたって安定的に得られる。また、上記のような多価アルコールは、通常のシートの使用環境、保管環境では、それ自体が、繊維同士の結合力の向上にも寄与する。したがって、シートの紙力(例えば、引張強度等)を特に優れたものとすることができる。
<樹脂>
樹脂は、結合素材の中でも、繊維同士の結合力の向上に大きく寄与する成分である。
なお、結合素材を構成する樹脂は、後に詳述する多価アルコールとは異なるものであり、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等を用いることができるが、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66等のポリアミド(ナイロン)、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、結合素材を構成する樹脂は、ポリエステルであるのが好ましい。
これにより、シートを構成する繊維同士をさらに好適に結合することができ、シートの紙力をさらに高めることができる。なお、ポリエステルには、その変性体やポリエステル系エラストマーも含む。
ポリエステルの水酸基価は、特に限定されないが、5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であるのが好ましく、10mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であるのがより好ましく、15mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であるのがさらに好ましい。
これにより、シートを構成する繊維同士をさらに好適に結合することができ、シートの紙力をさらに高めることができるともに、シートの耐久性を高めることができる。
ポリエステルの酸価は、特に限定されないが、200mgKOH/g以下であるのが好ましく、150mgKOH/g以下であるのがより好ましく、100mgKOH/g以下であるのがさらに好ましい。
これにより、シートを構成する繊維同士をさらに好適に結合することができ、シートの紙力をさらに高めることができるともに、シートの耐久性を高めることができる。
樹脂のガラス転移点は、特に限定されないが、50℃以上100℃以下であるのが好ましく、55℃以上90℃以下であるのがより好ましく、65℃以上85℃以下であるのがさらに好ましい。
これにより、加熱工程に要するエネルギー量をより好適に抑制することができ、シートの構成材料の不本意な変性劣化等をより効果的に防止することができるとともに、シートの紙力をより優れたものとすることができる。
樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、2,500以上400,000以下であるのが好ましく、5,000以上350,000以下であるのがより好ましく、8,000以上300,000以下であるのがさらに好ましい。
これにより、加熱工程に要するエネルギー量をより好適に抑制することができ、シートの構成材料の不本意な変性劣化等をより効果的に防止することができるとともに、シートの紙力をより優れたものとすることができる。
結合素材中における樹脂の含有率は、特に限定されないが、75質量%以上99.9質量%以下であるのが好ましく、85質量%以上99.7質量%以下であるのがより好ましく、93質量%以上99.5質量%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、製造されるシートの紙力、耐久性と、ミスフィードのしにくさをより高いレベルで両立することができる。
<多価アルコール>
多価アルコールは、分子内に複数個の水酸基を有しており、結合素材の中でも、シートにおける静電気発生の抑制に大きく寄与する成分である。
多価アルコールは、分子内に複数個の水酸基を有していればよいが、複数個の水酸基を有するモノマーの重合体であるのが好ましい。
これにより、シートの表面抵抗をより効果的に低くすることができ、静電気の発生をより効果的に防止することができる。また、セルロース繊維との親和性がより高くなり、製造されたシートから多価アルコールが不本意に脱落することをより効果的に防止することができる。したがって、前述したような効果をより長期間にわたって安定的に発揮することができる。また、シートの紙力をより優れたものとすることができる。
多価アルコールが重合体である場合、当該多価アルコールは、構成モノマーとして、酸成分を含まず、かつ、複数個の水酸基を有するモノマーを含んでいるもの(例えば、ポリエーテル)であるのが好ましい。
これにより、前述したような効果をさらに効果的に発揮させつつ、シートの耐久性をさらに優れたものとすることができる。
多価アルコールが重合体である場合、当該重合体の水酸基価は、前述した樹脂の水酸基価よりも大きいのが好ましく、具体的には、35mgKOH/g以上400mgKOH/g以下であるのが好ましく、45mgKOH/g以上350mgKOH/g以下であるのがより好ましく、50mgKOH/g以上300mgKOH/g以下であるのがさらに好ましい。
これにより、シートの表面抵抗をさらに効果的に低くすることができ、静電気の発生をさらに効果的に防止することができる。また、セルロース繊維との親和性がさらに高くなり、製造されたシートから多価アルコールが不本意に脱落することをさらに効果的に防止することができる。また、シートの紙力をさらに優れたものとすることができる。
多価アルコールが重合体である場合は、多価アルコールは、ポリアルキレングリコールであるのが好ましい。
これにより、シートの表面抵抗をさらに効果的に低くすることができ、静電気の発生をさらに効果的に防止することができる。また、セルロース繊維との親和性がさらに高くなり、製造されたシートから多価アルコールが不本意に脱落することをさらに効果的に防止することができる。また、シートの紙力、耐久性をさらに優れたものとすることができる。
ポリアルキレングリコールのモノマー(アルキレングリコール)は、下記式(1)で表すことができる。
(C2n)(OH) ・・・(1)
(式(1)中、nは1以上の整数である。)
ポリアルキレングリコールを構成するアルキレングリコールは、分子鎖の両末端に水酸基を有しているものであるのが好ましい。
これにより、シートの表面抵抗をさらに効果的に低くすることができ、静電気の発生をさらに効果的に防止することができる。また、セルロース繊維との親和性がさらに高くなり、製造されたシートから多価アルコールが不本意に脱落することをさらに効果的に防止することができる。また、シートの紙力、耐久性をさらに優れたものとすることができる。
ポリアルキレングリコールを構成するアルキレングリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンテングリコール、ヘキセングリコール等が挙げられるが、中でも、エチレングリコール、ブチレングリコールが好ましく、エチレングリコールがより好ましい。
これにより、前述した効果がさらに顕著に発揮される。
なお、ポリアルキレングリコールは、構成成分として複数種のアルキレングリコールを含むものであってもよい。
多価アルコールの融点は、樹脂のガラス転移点よりも高いのが好ましい。
これにより、多価アルコールがシートから不本意に脱落することをより効果的に防止することができる。また、シートの紙力(例えば、引張強度等)をより優れたものとすることができる。
多価アルコールの融点の具体的な値は、特に限定されないが、55℃以上120℃以下であるのが好ましく、60℃以上110℃以下であるのがより好ましく、70℃以上95℃以下であるのがさらに好ましい。
これにより、加熱工程に要するエネルギー量をより好適に抑制することができ、シートの構成材料の不本意な変性劣化等をより効果的に防止することができるとともに、シートのミスフィードのしにくさ、紙力をより優れたものとすることができる。
多価アルコールの数平均分子量は、特に限定されないが、5000以上60000以下であるのが好ましく、8000以上40000以下であるのがより好ましい。
これにより、加熱工程に要するエネルギー量をより好適に抑制することができ、シートの構成材料の不本意な変性劣化等をより効果的に防止することができるとともに、シートのミスフィードのしにくさ、紙力をより優れたものとすることができる。
結合素材中における多価アルコールの含有率は、特に限定されないが、0.1質量%以上18質量%以下であるのが好ましく、0.3質量%以上9.5質量%以下であるのがより好ましく、0.5質量%以上3.8質量%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、製造されるシートの紙力、耐久性と、ミスフィードのしにくさをより高いレベルで両立することができる。
結合素材中における樹脂100質量部に対する多価アルコールの含有率は、特に限定されないが、0.1質量部以上20質量部以下であるのが好ましく、0.3質量部以上10質量部以下であるのがより好ましく、0.5質量部以上4.0質量部以下であるのがさらに好ましい。
これにより、製造されるシートの紙力、耐久性と、ミスフィードのしにくさをより高いレベルで両立することができる。
<その他の成分>
結合素材は、前述した以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。
このような成分としては、例えば、顔料、染料等の着色剤、難燃剤、流動性向上剤等が挙げられる。また、結合素材が粒子状をなすものである場合、その他の成分は、外添剤として含まれるものであってもよい。
結合素材が外添剤を含むことにより、例えば、乾燥状態でも、結合素材の流動性をより優れたものとすることができる。
結合素材中におけるその他の成分の含有率は、10質量%以下であるのが好ましく、5.0質量%以下であるのがより好ましい。
結合素材は、例えば、ブロック状(塊状)、ペレット状、鱗片状、針状、繊維状、粒子状等、いかなる形状をなしていてもよいが、粒子状をなしているのが好ましい。
これにより、シートの製造時において、繊維と結合素材とをより好適に混合することができ、製造されるシートの信頼性をより優れたものとすることができる。また、結合素材の取り扱いが容易となり、シートの生産性を向上させる観点からも有利である。
結合素材は、例えば、樹脂と、多価アルコールとを、それぞれ、異なる粒子として含むものであってもよいが、前記粒子中において、樹脂と、多価アルコールとを、これらが相分離した状態で含んでいるのが好ましい。
これにより、製造されるシートにおいて、樹脂と多価アルコールとを好適に分布させることができる。
特に、図3に示す粒子状の結合素材Sは、樹脂R中に多数個の多価アルコールAの微粒子が分散している。
これにより、結合素材の保存時における多価アルコールの不本意な滲み出しをより効果的に防止しつつ、製造されるシートにおいて、樹脂と多価アルコールとを好適に分布させることができる。
前記粒子の平均粒径は、特に限定されないが、5μm以上20μm以下であるのが好ましく、6μm以上18μm以下であるのがより好ましく、7μm以上16μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、シートの製造時において、繊維と結合素材とをさらに好適に混合することができ、製造されるシートの信頼性をさらに優れたものとすることができる。また、結合素材の取り扱いがさらに容易となり、シートの生産性を向上させる観点からもさらに有利である。
なお、本発明において、平均粒径とは、体積基準の平均粒径をいう。
[シート]
本発明のシートは、繊維同士を前述したような結合素材で結合させたものである。言い換えると、本発明のシートは、繊維同士を結合素材で結合させたものであって、前記結合素材は、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含んでいる。そして、本発明のシートは、前述した製造装置、製造方法を適用することにより、好適に製造することができる。
このような本発明によれば、ミスフィードの発生が効果的に防止されたシートを提供することができる。また、上記のような効果が長期間にわたって安定的に得られる。また、シートの紙力を特に優れたものとすることができる。
本発明のシートにおいては、例えば、前記樹脂と前記多価アルコールとが均一に含まれていてもよいが、前記多価アルコールが、シートの表面に偏在していることが好ましい。
これにより、シートの紙力をより優れたものとしつつ、シートにおける静電気の発生をより効果的に防止することができる。
シート中における結合素材の含有率は、特に限定されないが、0.05質量%以上45質量%以下であるのが好ましく、1.0質量%以上40質量%以下であるのがより好ましく、2.0質量%以上35質量%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、シートを構成する繊維の特性(例えば、吸液性等)を十分に発揮させつつ、シートの紙力、耐久性や、ミスフィードのしにくさ等をより優れたものとすることができる。
シートの表面抵抗率は、70×1010Ω/□以下であるのが好ましく、50×1010Ω/□以下であるのがより好ましく、30×1010Ω/□以下であるのがさらに好ましい。
これにより、静電気の発生をより効果的に防止することができ、ミスフィードの発生をより効果的に防止することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、シート製造装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
例えば、シート製造装置は、解繊される前の状態の原料(繊維を含む材料)から、色材等の異物(例えば、インク、トナー由来の異物)を除去するための前処理部(異物除去部)を備えていてもよい。
また、前述した実施形態では、古紙を用いてシートを製造する場合について中心的に説明したが、本発明は、例えば、バージンの繊維(例えば、バージンパルプ)を用いてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[1]結合素材の製造
(実施例1)
前記樹脂としてのポリエステル(DIC社製、プラスディック ACT−6202、ガラス転移点:62℃)96質量部と、多価アルコールとしてのポリエチレングリコール(三洋化成工業社製、PEG−20000、融点:63℃)4.0質量部とを計量し、ブレンダーに投入してドライブレンドした。
ドライブレンドにより得られた混合物を、二軸押出混練機に投入し、110℃で混練を行うことによりポリエステルとポリエチレングリコールの混練物を得た。
混練物を冷却させた後、固化した混練物をハンマーミルで粗砕し、さらに、ジェットミルで微粉砕し、強制渦式分級機により、所望の粒径範囲(5〜25μm)の複数個の粒子を含む粉体を得た。
上記のようにして得られた粉体100質量部と、流動性向上剤としての疎水性フュームドシリカ(日本アエロジル社製、NX90G)2.0質量部とを、高速ミキサーで混合し、前記粉体に対して外添処理を施し、目的とする粒子状の結合素材を得た。
得られた結合素材において、樹脂(ポリエステル)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)とは相分離していた。また、得られた結合素材、樹脂100質量部に対して多価アルコールを4.0質量部の含有率で含んでおり、樹脂(ポリエステル)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との混合物100質量部に対して親水性フュームドシリカを2.0質量部の含有率で含んでいた。また、得られた結合素材を構成する粒子の平均粒径は、10μmであった。
(実施例2〜4)
樹脂と多価アルコールとの比率が表1に示すようになるようにした以外は、前記実施例1と同様にして結合素材を製造した。
(実施例5、6)
樹脂と多価アルコールとの比率が表1に示すようになるようにした以外は、前記実施例1と同様にして結合素材を製造した。
(実施例7、8、9)
多価アルコールの種類、樹脂との比率が表1となるように秤量し、前記実施例1と同様に二軸押出混練機により樹脂と多価アルコールからなる混練物を得た。その後、前記実施例1と同様に、粉砕加工、分級加工を行った後、疎水性フュームドシリカを外添加工し、結合素材を得た。
(実施例10)
樹脂としてポリエステル樹脂(DIC社製、プラスディックACT−6100、Tg:60℃)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして結合素材を製造した。
(実施例11)
樹脂としてポリエステル樹脂(DIC社製、プラスディックACT−6100、Tg:60℃)を用いた以外は、前記実施例3と同様にして結合素材を製造した。
(実施例12)
樹脂としてポリエステル樹脂(DIC社製、プラスディックACT−6100、Tg:60℃)を用いた以外は、前記実施例4と同様にして結合素材を製造した。
(比較例1)
混練物の原料として、ポリエステル(DIC社製、プラスディック ACT−6202)のみを用い、多価アルコールを用いなかった以外は、前記実施例1と同様にして結合素材を製造した。
各実施例および比較例の結合素材の条件を表1にまとめて示す。なお、前記各実施例の結合素材では、樹脂と多価アルコールとが相分離していた。また、表中、プラスディック ACT−6202(DIC社製)を「ACT−6202」、プラスディック ACT−6100(DIC社製)を「ACT−6100」、ポリエチレングリコールを「PEG」、疎水性フュームドシリカ(日本エアロジル社製、NX90G)を「NX90G」で示した。
Figure 0006919476
[2]シートの製造
図1に示すような装置を用意し、原料としての古紙と、前記各実施例および比較例で製造した結合素材とを用いて、前述したような方法により、A4サイズのシートを製造した。なお、加熱工程における加熱温度は、170℃とした。また、製造されたシート中における結合素材の含有率は、20.0質量%となるようにした。また、結合素材を変更した以外は、前記各実施例および比較例で、製造条件は同一とした。また、前記各実施例のシートでは、多価アルコールがシートの表面に偏在していた。また、結合素材を用いなかった以外は、前記各実施例および比較例と同様にして製造したシートを比較例2とした。
[3]評価
[3−1]表面抵抗率
前記各実施例および各比較例で製造したシートについて、三菱ケミカル社製のハイレスターUP(MCP−HT450)により、シートの両面について表面抵抗率を測定し、これらの平均値をシートの表面抵抗率として求めた。電極印加電圧は100V、測定時の電圧印加は1分間とした。
[3−2]通紙試験
前記各実施例および各比較例のシートを、レーザープリンター(セイコーエプソン社製、LP−S6500)のカセットに装填し、片面ISO5%パターンの印刷を施した。
[3−3]紙力試験(引張強度)
前記各実施例および各比較例のシートから、JIS K7162の1BAの試験片(全長75mm)に切り出した後、引張試験を実施した。同試験はJIS K7161に準拠し、室温23℃、相対湿度50%の環境で行った。
これらの結果を表2にまとめて示す。
Figure 0006919476
表2から明らかなように、本発明では優れた結果が得られた。これに対し、比較例では、満足のいく結果が得られなかった。
なお、参考に、市販のシート(普通紙)における表面抵抗率と、ミスフィードの発生率との関係を表3に示す。
Figure 0006919476
表3からも、シートの表面抵抗率(静電気の発生のし易さ)と、ミスフィードの発生率との間には相関関係があることが明らかである。
100…シート製造装置、11…原料供給部、12…粗砕部、121…粗砕刃、122…シュート(ホッパー)、13…解繊部、14…選別部、141…ドラム部(篩部)、142…ハウジング部、15…第1ウェブ形成部、151…メッシュベルト、152…張架ローラー、153…吸引部(サクション機構)、16…細分部、161…プロペラ、162…ハウジング部、17…混合部、171…結合素材供給部、172…管(流路)、173…ブロアー、174…スクリューフィーダー、18…ほぐし部、181…ドラム部、182…ハウジング部、19…第2ウェブ形成部、191…メッシュベルト(分離ベルト)、192…張架ローラー、193…吸引部(サクション機構)、20…シート形成部、21…切断部、201…加圧部、202…加熱部、203…カレンダーローラー、204…加熱ローラー、211…第1カッター、212…第2カッター、22…ストック部、231…加湿部、232…加湿部、233…加湿部、234…加湿部、235…加湿部、236…加湿部、241…管(流路)、242…管(流路)、243…管(流路)、244…管(流路)、245…管(流路)、246…管(流路)、261…ブロアー、262…ブロアー、263…ブロアー、27…回収部、CM…色材、M1…原料(シート状材料)、M2…粗砕片、M3…解繊物、M4−1…第1選別物、M4−2…第2選別物、M5…第1ウェブ、M6…細分体、M7…混合物、M8…第2ウェブ、P1…結合素材、S…シート、A…多価アルコール、R…樹脂

Claims (13)

  1. 繊維同士を結合させてシートを製造するための結合素材であって、
    樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含むことを特徴とする結合素材。
  2. 前記樹脂は、ポリエステルである請求項1に記載の結合素材。
  3. 前記多価アルコールは、ポリアルキレングリコールである請求項1または2に記載の結合素材。
  4. 前記樹脂100質量部に対する前記多価アルコールの含有率が0.1質量部以上20質量部以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の結合素材。
  5. 結合素材は、粒子状をなしている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の結合素材。
  6. 前記粒子中において、前記樹脂と、前記多価アルコールと、が相分離した状態で含まれている請求項5に記載の結合素材。
  7. 前記粒子の平均粒径が5μm以上20μm以下である請求項5または6に記載の結合素材。
  8. 前記多価アルコールの融点が前記樹脂のガラス転移点よりも高い請求項1ないし7のいずれか1項に記載の結合素材。
  9. 繊維を含む材料を解繊する解繊部と、
    前記解繊部により解繊された解繊物に結合素材を供給する結合素材供給部と、
    前記結合素材が供給された前記解繊物を加熱する加熱部と、を備え、
    前記結合素材は、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含むことを特徴とするシート製造装置。
  10. 繊維を含む材料を解繊する解繊工程と、
    前記解繊工程により解繊された解繊物に結合素材を供給する結合素材供給工程と、
    前記結合素材が供給された前記解繊物を加熱する加熱工程と、を備え、
    前記結合素材は、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含み、
    前記加熱工程での加熱の際に前記結合素材に含まれる前記多価アルコールが液相に変化することを特徴とするシート製造方法。
  11. 繊維同士を結合素材で結合させたシートであって、
    前記結合素材は、樹脂と、常温で固体でかつ加熱により液相に変化する多価アルコールと、を含むことを特徴とするシート。
  12. 前記多価アルコールが、シートの表面に偏在している請求項11に記載のシート。
  13. 表面抵抗率が70×1010Ω/□以下である請求項11または12に記載のシート。
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