以下、実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。さらに、以下の実施形態は、会社などの所定の組織が入居するオフィスエリアに設置され、当該組織に属する各従業者やその管理者に対する業務遂行をサポートする情報処理システムに対し、本発明に係る情報処理システム、情報処理装置及びプログラムを適用した場合の実施形態である。
[A]第1実施形態
[A.1]システムの全体構成
まず、図1を用いて本実施形態の情報処理システム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のシステム構成の一例を示す図である。
本実施形態の情報処理システム1は、
(1)企業や官公庁等のオフィスエリアO内における業務遂行に関する各種の処理を実行する情報処理用サーバ装置10と、
(2)情報処理用サーバ装置10とネットワークNを介して接続され、ユーザ端末装置20及び業務サポート用端末装置30を有する、オフィスエリアO内に設置されたオフィスネットワークシステム40と、
を備えている。
なお、本実施形態の情報処理システム1は、実際の構成としては、情報処理用サーバ装置10に対して複数のオフィスネットワークシステム40がネットワークNを介して接続されるが、本実施形態においては、説明を具体化するため、ネットワークNを介して、1のオフィスネットワークシステム40のみが情報処理用サーバ装置10に通信接続されている場合を例に説明を行うものとする。
また、本実施形態においては、上記の構成に代えて、情報処理用サーバ装置10は、オフィスネットワークシステム40の一部として構成してもよい。
情報処理用サーバ装置10は、各種のデータベース(以下、「DB」という。)を有し、オフィスネットワークシステム40に通信接続された複数のユーザ端末装置20に対して、SNS(ソーシャルネットワークサービス)やチャットサービスを含むデータ共有サービスなどのネットワークサービスの提供、及び、入退室管理や会議室を含む所定のエリアや備品の管理などのスケジュール管理を含むオフィス管理を実現するシステムコンピュータシステムである。
特に、本実施形態の情報処理用サーバ装置10は、
(A)各ユーザ端末装置20と連動して作成した各ユーザのスケジュールを示すスケジュールデータの管理、
(B)業務サポート用端末装置30と連動し、該当する業務サポート用端末装置30が設置されたエリア(例えば、会議室)の利用状態の管理、
(C)各業務サポート用端末装置30の周囲に存在するユーザ端末装置20(すなわち、ユーザ)を含む各ユーザのオフィスエリアOにおける存在するエリア(所在地)の管理、(D)各業務サポート用端末装置30の操作状態の管理、
をしつつ、各ユーザにおける業務をサポートするための処理(以下、「業務サポート処理」という。)を実行する構成を有している。
オフィスネットワークシステム40は、例えば、社内ネットワークを形成するシステムであり、オフィスエリアO内に存在するユーザによって利用される複数のユーザ端末装置20及びオフィスエリアO内の所定エリア(例えば、会議室や倉庫、資料室等のエリア)に設置された複数の業務サポート用端末装置30を有している。
また、オフィスネットワークシステム40は、図示しないルータ及びハブを含む、社内LAN(Local Area Network)等のイントラネットによって複数のユーザ端末装置20及び複数の業務サポート用端末装置30が相互接続された構成を有している。
なお、社内LANの具体的な構成については任意であり、オフィスエリアO内の各所に、図示せぬスイッチングハブ、ルータ、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11系の通信プロトコルに従ったアクセスポイントAP等を複数配置して、各装置間をネットワークケーブルによって接続することによって構築することができる。
また、オフィスネットワークシステム40内における通信スピードは任意であるが、1000BASE−T、SX、LX、CX等の規格に従って構築し、1Gbps程度の通信速度を持たせることが好ましい。
一方、オフィスネットワークシステム40は、ファイアウォール機能を有するゲートウェイ装置GWを有している。
そして、オフィスネットワークシステム40において、各ユーザ端末装置20及び業務サポート用端末装置30及びアクセスポイントAPや図示しないルータ及びハブ等の各種装置は、このゲートウェイ装置GWを介して、ネットワークN上に存在する情報処理用サーバ装置10と、又は、図示しないWebサーバ、メールサーバ及びファイルサーバ等と通信を実行する。
なお、オフィスネットワークシステム40は、ユーザ端末装置20間における電子メールの送受信専用のメールサーバ等を有していてもよい。
ユーザ端末装置20は、ラップトップPC(パーソナルコンピュータ)、スマートフォン、タブレット型情報通信端末装置、携帯型電話機等のユーザが携帯可能な通信端末装置である。
また、ユーザ端末装置20は、例えば、オフィスネットワークシステム40を構成するアクセスポイントAPと無線によって、通信コネクションを確立し、当該アクセスポイントAPを介して他のユーザ端末装置20及び情報処理用サーバ装置10と通信を行う構成を有している。
特に、ユーザ端末装置20は、情報処理用サーバ装置10と連動し、各ユーザにおける業務サポート処理の一部として、ユーザに所定の情報を通知するとともに、当該通知に伴ってユーザに所定の入力を促しつつ、当該入力されたユーザの操作指示を情報処理用サーバ装置10などの該当する装置に送信する構成を有している。
また、ユーザ端末装置20は、XML(Extensible Markup Lan
guage)等マークアップ言語によって記述されたデータをユーザが閲覧可能な形式にて表示するためのWebブラウザを含む各種のアプリケーションプログラム(以下、「通信アプリ」という。)を搭載している。
さらに、ユーザ端末装置20は、カレンダーアプリを搭載し、ユーザの業務上のスケジュールの管理を実行可能な構成を有し、当該カレンダーアプリに従って、ユーザによって日付と時間帯と、行き先、又は、予定が入力されると、当該入力内容に応じたスケジュールデータを生成することが可能な構成を有している。
また、ユーザ端末装置20は、所定のタイミング(例えば、毎時間又は毎日の決まった時刻等)にて、スケジュールデータを情報処理用サーバ装置10にアップロードする構成を有している。
なお、ユーザ端末装置20は、カレンダーアプリを実行し、スケジュールデータの作成、閲覧及び編集などの各種の処理(後述する予約情報の作成及び変更も含む。)を実行するが、これらの動作は、従来と同様であるため、その説明を省略する。
一方、ユーザ端末装置20は、上記の通信アプリを実行することによって、オフィスネットワークシステム40に属する各装置と通信を行うとともに、ネットワークN上の情報処理用サーバ装置10を含む各種のサーバと通信を実行する構成を有している。
特に、ユーザ端末装置20は、Webページの閲覧、電子メールやインスタントメッセージ(チャットも含む)の送受信などのコミュニケーションツールの利用、SNSの利用、及び、ネットワークドライブの使用などの各種のネットワークサービスを享受するための構成を有している。
また、ユーザ端末装置20は、オフィスネットワークシステム40に属する他のユーザ端末装置20との間においてテキストデータや画像データを含む各種のデータの送受信(すなわち、チャット)を実行し、データの共有機能及びコミュニケーションツールとしてのチャット機能を実現するアプリ(以下、「チャットアプリ」という。)を搭載している。
なお、本実施形態においては、ユーザ端末装置20は、チャットアプリの実行に代えて、Webブラウザ、又は、SNSアプリなどを利用することによってチャットを実行してもよいし、アプリは、代替するようにしてもよい。
他方、ユーザ端末装置20は、自機のユーザを識別するための識別情報(以下、「ユーザID」という。)が記憶された記憶領域を有し、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等の通信プロトコルに従って、当該ユーザIDを含むビーコン信号を発信する機能を有している。
なお、本実施形態においては、ビーコン信号の発信機能をユーザ端末装置20に搭載する構成を採用するものとして説明を行うが、ビーコン信号発信機能のみを有する専用デバイスをユーザ端末装置20とは、別に用意して、当該デバイスをユーザに携行させる方法を採用することも可能である。
業務サポート用端末装置30は、オフィスエリアO内に設けられている会議室等の所定エリアに設置された通信デバイスである。
また、業務サポート用端末装置30は、オフィスネットワークシステム40に有線で接
続され、または、アクセスポイントAPを介して無線にて、オフィスネットワークシステム40に通信接続される。
特に、業務サポート用端末装置30には、ユーザによる入力操作を受け付けるための入力ボタンを備え、このボタンに対してユーザによって入力操作が実行されると、当該操作内容(例えば、長押し(3秒以上)、ダブルクリック又は短押し(2秒以内)等)を示す操作情報を、自機の装置IDと対応付けて、情報処理用サーバ装置10にアップロードする構成を有している。
また、業務サポート用端末装置30は、ユーザ端末装置20によって発信されたビーコン信号を受信するビーコン受信機能を有しており、ユーザ端末装置20が業務サポート用端末装置30の設置エリア内にある(すなわち、影響下にある)ユーザ又はユーザ端末装置20として情報処理用サーバ装置10に登録(アップロード)する構成を有している。
一方、業務サポート用端末装置30は、PIR(Passive Infra−Red)センサ(人感センサ)を搭載している。そして、業務サポート用端末装置30は、所定のタイミング(例えば、1分間隔)毎に、自機の設置されたエリア(例えば、会議室)が、ユーザによって利用されている状態にあるか否かを示すエリア利用情報を生成し、生成したエリア利用情報を、自機の装置IDと対応付けつつ、情報処理用サーバ装置10にアップロードする構成を有している。
特に、業務サポート用端末装置30は、所定のタイミング毎に、自機の設置エリア内にユーザが存在するか否かを検出し、当該検出結果に応じてエリア利用情報を生成する。なお、業務サポート用端末装置30は、エリア内に存在するユーザの人数変化を人感センサによって検出し、当該検出したタイミング、すなわち、当該エリアに対するユーザの出入りを検出したタイミングに、情報処理用サーバ装置10に生成したエリア利用情報をアップロードしてもよい。
[A.2]各装置の詳細
[A.2.1]情報処理用サーバ装置
次に、図2〜図5を用いて本実施形態の情報処理用サーバ装置10について説明する。なお、図2は、本実施形態の情報処理用サーバ装置10の構成を示す機能ブロック図の一例であり、図3は、ユーザ管理DB11に格納されるデータの一例を示す図である。また、図4(A)、(B)及び(C)は、それぞれ、装置管理DB12、スケジュール管理DB13、施設等管理DB14に格納されるデータの一例を示す図であり、図5は、業務サポート管理DB15に格納されるデータの一例を示す図である。
本実施形態の情報処理用サーバ装置10は、図2に例示するように、処理部100と、記憶部170と、情報記憶媒体180と、ユーザ管理DB11と、装置管理DB12と、スケジュール管理DB13と、施設等管理DB14と、業務サポート管理DB15と、通信部196と、を有している。なお、情報処理用サーバ装置10は、図2の各部を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
記憶部170は、処理部100などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。特に、記憶部170は、各種の処理を実行する際に用いるワークエリアとして機能する。
情報記憶媒体180は、コンピュータにより読み取り可能であり、この情報記憶媒体180にはプログラムやデータなどが格納されている。すなわち、情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコ
ンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
なお、処理部100は、この情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)から読み出されたデータに基づいて本実施形態の種々の処理を行うことができる。
例えば、情報記憶媒体180は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ等のフラッシュメモリ、磁気テープ、又は、メモリ(ROM)、メモリカード等である。
ユーザ管理DB11、装置管理DB12、スケジュール管理DB13、施設等管理DB14、及び、業務サポート管理DB15は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ等のフラッシュメモリ、磁気テープ、又は、メモリ(ROM)、メモリカード等によって形成される。
また、ユーザ管理DB11、装置管理DB12、スケジュール管理DB13、施設等管理DB14、及び、業務サポート管理DB15は、記憶部170に形成されていてもよいし、情報記憶媒体180に形成されていてもよい。
なお、本実施形態においては、装置管理DB12、スケジュール管理DB13、施設等管理DB14、及び、業務サポート管理DB15は、ハードディスクなどによって物理的に個別に形成されていてもよいし、論理的に形成されていてもよく、専用のサーバ装置(図示しない)を設け、当該サーバ装置を、ネットワークN又はイントラネットを介して接続されたものであってもよい。
ユーザ管理DB11は、各ユーザを管理するための情報であって、各ユーザに対応するユーザIDと対応付けて、当該ユーザのユーザ情報が記憶されるデータベースである。
具体的には、ユーザ管理DB11には、図3に示すように、ユーザ情報として、各ユーザIDに対応付けて、
(1)ユーザの氏名と、
(2)対応するユーザの業務上の権限を示す権限情報と、
(3)ユーザが参加するチャットサービスを含むデータ共有サービスを利用する際のアカウント名及びパスワードと、
(4)最新のユーザの位置を示す最終の所在地(以下、「最終位置」ともいう。)と、
を示す情報が記憶される。
権限情報として、例えば、図3に示すように、当該ユーザの所属する部門名及び役職名が記憶される。ただし、権限情報の形式は、これに限定されず、各ユーザに付与される業務上の権限を表すものであればどのような形式のものであってもよい。例えば、ユーザ毎に職権に応じて、予めレベルA、B、Cの3段階の権限レベルを設定しておき、当該設定された権限レベルを権限情報に含ませるようにしてもよい。
なお、権限情報は、1人のユーザに対して、複数設定することもできる。例えば、1人のユーザが、複数の部署の業務を兼務し、部署毎に役職が与えられているような場合に、当該ユーザの権限レベルを部署毎に設定することも可能である。
また、この場合には、1人のユーザに対して、部署毎に権限レベルが設定されるため、それに伴って、権限情報のデータフィールド(記憶領域)が拡張される。
最終位置を示す情報(以下、「最終位置情報」ともいう。)は、所定のタイミングにて
実行される後述する所在地特定処理によって、ユーザの現在の所在地が取得される度に上書き更新される情報であって、直近に実行された所在地特定処理によって特定された各ユーザが存在するエリアの情報を示す。ただし、プライベートを保護する観点から、あくまでもユーザの位置ではなく、ユーザが存在するエリアを最終位置情報として登録するようになっている。
例えば、図3には、ユーザID「U001」のユーザが、「法務部」の「部長」、ユーザID「U002」が、「開発部」の「PL(プロジェクトリーダー)」、ユーザID「U003」のユーザが、「人事部」の「役職無し」のユーザである場合のデータ例が示されている。
なお、本実施形態のユーザ情報には、上記に例示する他に、ユーザのメールアドレス、SNSアカウント名、インスタントメッセージアドレス、及び、これらのコミュニケーションツール利用時のIDやパスワード等を含むようにしてもよい。
また、本実施形態においては、ユーザ管理DB11に、少なくともユーザIDと権限情報が、格納されるとともに最終位置に関する情報が記憶されて入れてばよく、その他のデータについては、必ずしも記憶されていることが必須ではない。
装置管理DB12は、業務サポート用端末装置30及びアクセスポイントAPを管理するためのデータを管理するデータベースである。
具体的には、装置管理DB12には、図4(A)に示すように、業務サポート用端末装置30及びアクセスポイントAPを管理するための情報として、各装置IDと対応付けて、各装置の種別(以下、「装置種別」という。)と、設置エリアに関する情報(具体的には、エリアID又は室名とフロア)が記憶される。
スケジュール管理DB13は、各ユーザに対応するスケジュールに関するデータ(以下、「スケジュールデータ」という。)が格納されるデータベースである。
具体的には、スケジュール管理DB13には、図4(B)に示すように、各ユーザのユーザIDと対応付けて、当該ユーザのユーザ端末装置20からアップロードされたスケジュールデータが格納される。
なお、各スケジュールデータは、該当するユーザ端末装置20から新しいデータがアップロードされると、上書きされて更新される。
施設等管理DB14は、オフィスエリアO内に設けられた各会議室などの施設や備品の予約を管理するためのデータが記憶されるデータベースである。
具体的には、施設等管理DB14には、図4(C)に示すように、予約の対象となる会議室などの施設名や備品名(以下、「対象施設名等」ともいう。)と予約情報とが対応付けて記憶されている。
特に、予約情報には、図4(C)に示すように、例えば、会議室や備品などの施設等を利用する予定の時間帯に関する情報(予約時間帯)と、予約時間帯に開催する又は使用する部署名や場所と、会議などの施設で開催される作業やイベントに参加する参加予定者や備品の使用予定者に対応するユーザIDと、開催責任者又は使用責任者に対応するユーザIDと、が含まれる構成になっている。
例えば、図4(C)には、「会議室A」において、「10:00〜11:30」の時間帯に「U003、U015,U004」によって特定される3人のユーザが参加する「人事部」の会議予定が入っており、「U015」によって特定されるユーザが当該会議の開催責任者となっている場合に格納されるデータの一例を示している。
業務サポート管理DB15は、情報処理用サーバ装置10がユーザ端末装置20と連動して実行可能な各種の業務サポートに関する処理(以下、「業務サポート処理」という。)を管理するためのデータが記憶されるデータベースである。
具体的には、業務サポート管理DB15には、図5に示すように、業務サポート用端末装置30における入力操作の内容に対応付けて、情報処理用サーバ装置10がユーザ端末装置20と連動して実行する具体的な業務サポート処理の内容と、当該業務サポート処理を実行するために必要となるユーザの役職(すなわち、権限)のレベルを示す権限レベルと、が記憶される。
例えば、図5には、業務サポート用端末装置30において、入力ボタンが「長押し」された場合に、実行可能な処理として、権限レベル毎に、
(1−1)議室の照明のON・OFFを行う会議室の照明動作処理(ON/OFF)、
(1−2)会議参加メンバー(参加予定メンバーも含む。)に対する招集通知及び位置確認を行う会議開催連絡処理A、及び、
(1−3)会議参加予定メンバーに対する会議開催連絡処理B、
が登録されている例を示す。
なお、会議室の照明動作処理(ON/OFF)とは、会議開催時刻(±10分)に照明が消灯している場合に、点灯させるための動作制御処理、会議開催終了時刻(±5分)に照明が点灯している場合に、消灯させるための動作制御処理、その他の会議中に照明の点灯及び消灯を切り換える動作制御処理を示す。
また、会議参加メンバー(参加予定メンバーも含む。)に対する招集通知及び位置確認を行う会議開催連絡処理とは、会議開始時刻に、当該参加メンバーに対して会議の開催を通知する処理及び会議開始時刻以降に会議が開催される会議室にいない参加メンバーに対して会議への出席の有無及び会議室への迅速な異動を促す通知を行うための処理である。
特に、会議開催連絡処理Aは、例えば、会議参加メンバー全員に同じメッセージを送付する処理であり、会議開催連絡処理Bは、PL以下の会議参加メンバーと部長職以上の会議参加メンバーに対して異なるメッセージを送信するなど、会議開催連絡処理Aとは異なる処理である。例えば、会議開催連絡処理Bにおいて、部長職以上の会議参加メンバーに会議に参加可能時刻(すなわち、遅刻によって参加可能になる時刻)の入力が可能なメッセージを通知し、当該参加可能時刻が入力された場合に、当該時刻とユーザ名がPLに送信される処理を含む。
一方、例えば、図5には、業務サポート用端末装置30において、入力ボタンが「ダブルクリック長押し」された場合に、実行可能な処理として、権限レベル毎に、
(2−1)会議参加予定メンバー参加全員に対してアクセス可能なチャットルームを作成するチャットルーム作成処理、
(2−2)会議参加予定メンバー参加全員に対してURLの共有や各種のデータの共有設定を行う共有設定処理、及び、
(2−3)所定のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信処理、
が登録されている例を示す。
なお、チャットルーム作成処理とは、チャットルームが作成されていない状況下において、情報処理用サーバ装置10上(具体的には、記憶部170の所定の領域)に、会議参加予定メンバー参加全員が各ユーザ端末装置20によってアクセス可能に設定されて、各ユーザのIDに対応付けて送信されるテキストメッセージ(すなわち、テキストデータ)、及び、画像データや音データを含むコンテンツデータの書き込み、及び、他のユーザによって書き込まれた各データの閲覧や取得を可能にする処理である。
特に、チャットルーム作成処理Aは、例えば、会議終了時刻まで解放された(使用可能になっている)セキュリティレベルのない(閲覧の制限のない)チャットルームを作成する処理であり、チャットルーム作成処理Bは、例えば、会議終了時刻から所定の時刻まで(例えば、会議終了時刻から24時間)まで解放されたセキュリティレベルが参加予定メンバーに限定されたチャットルームを作成する処理である。
また、共有設定処理とは、既にチャットルームが生成されている場合に実行される処理であって、参加予定メンバーにおける情報処理用サーバ装置10上(具体的には、記憶部170の所定の領域)へのアクセス権限を許可し、当該領域に記憶された各種のデータの読み出し及び当該領域への各種のデータの書き込みを許可するための処理である。
特に、共有設定処理Aは、会議中及び会議終了後一定期間(例えば、会議終了後24時間)において、参加予定メンバーのみに対するデータ書き込み許可と、参加予定メンバー外のユーザに対するデータ閲覧許可を設定する処理であり、共有設定処理Bは、参加予定メンバーのみに対するデータ書き込み許可及びデータ閲覧許可を設定する処理である。
さらに、メッセージ送信処理とは、既に共有設定されている場合に実行される処理であって、参加予定メンバー又は情報を共有すべき他のユーザに対して会議の終了又は当該会議のチャットルームの情報や共有されているデータへのアクセス場所を示す所定のメッセージを送信する処理である。
特に、メッセージ送信処理Aは、参加予定メンバーのみに所定のメッセージを送付する処理であり、メッセージ送信処理Bは、参加予定メンバー及び予め登録されたユーザ(会議の議題に関係する関係各所のユーザ)に所定のメッセージを送付する処理である。
他方、例えば、図5には、業務サポート用端末装置30において、入力ボタンが「短押し」された場合に、実行可能な処理として、権限レベル毎に、
(3−1)会議時間の延長及び短縮に伴う会議室予約の変更を行う変更処理、
(3−2)会議の休憩時などの飲み物を依頼する給茶依頼、及び、
(3−3)会議の休憩時などの飲み物とお茶請けを依頼する甘味依頼、
が登録されている例を示す。
なお、会議室予約の変更処理は、予約された会議の終了時刻30分前になった場合に、短押しされた場合に、実行される処理であって、参加メンバーやPLに会議の延長処理を実行させるための通知を該当するユーザ端末装置20に送信するとともに、当該ユーザ端末装置20を介して入力された参加メンバー又はPLの所定の操作に従って、会議室予約の終了時刻の延長及び短縮を実行する処理である。
特に、会議室予約の変更処理Aは、単に会議室予約の終了時刻の延長及び短縮、また、当該延長が不可の場合に、他の会議室を予約する処理を実行する処理であり、会議室予約の変更処理Bは、上記の処理に加えて、部長職以上のユーザに対する次のスケジュールを変更し、当該変更によって影響のある会議や打ち合わせに参加するユーザにその旨を通知する処理を含む。
通信部196は、外部(例えば、ユーザ端末装置20などのオフィスネットワークシステム40や他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
処理部100は、記憶部170に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。なお、本実施形態の処理部100が、情報記憶媒体180に格納されているプログラムやデータを読み出し、読み出したプログラムやデータを一時的に記憶部170に格納し、そのプログラムやデータに基づいて処理を行ってもよい。
また、処理部100(プロセッサ)は、記憶部170内の主記憶部をワーク領域として各種処理を行う。そして、処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
具体的には、処理部100は、通信制御部111、DB管理制御部112、ユーザ位置特定部113、業務サポート処理選択部115、業務サポート処理実行制御部116、及び、タイマ117を含む。
通信制御部111は、ネットワークNを介してオフィスネットワークシステム40のゲートウェイ装置GWとデータを送受信する処理を実行し、オフィスネットワークシステム40に属する各装置(すなわち、ユーザ端末装置20、業務サポート用端末装置30及びアクセスポイントAPなど)と通信を行う。
例えば、通信制御部111は、業務サポート用端末装置30から送信された装置IDと当該装置IDと対応付けて送信されるユーザID(具体的には、ユーザIDが登録されているユーザ端末装置20)、操作情報及びエリア利用情報を受信するとともに、実行された業務サポート処理に基づいて、オフィスネットワークシステム40に属する各装置に対して、各種のデータを送信する処理を行う。
DB管理制御部112は、各DBに対する、データの読み出し、書き込み、削除、更新等の処理を実行する。具体的には、DB管理制御部112は、ユーザ端末装置20から取得されたスケジュールデータをスケジュール管理DB13に記憶する他に、ユーザ端末装置20からの要求に応じて、施設等管理DB14に対して、後述する予約情報の登録、削除、更新、又は、閲覧に必要な各種の処理を実行する。
特に、DB管理制御部112は、ユーザ端末装置20から既存の予約情報の更新のためのスケジュールデータがアップロードされてきた場合には、当該アップロードされたスケジュールデータによって、スケジュール管理DB13に記憶されている該当するユーザのスケジュールデータを上書きしてスケジュール管理DB13を更新する。
また、DB管理制御部112は、業務サポート用端末装置30から送信された設置エリアの使用終了時刻の延長又は短縮指示を受信した場合には、施設等管理DB14に記憶されている該当する予約情報を更新する。
なお、DB管理制御部112は、ユーザ端末装置20の指示に基づいて、施設等管理DB14に記憶されている予約情報を、当該ユーザ端末装置20に提供し、ユーザに閲覧させることが可能な構成を有している。
そして、DB管理制御部112は、会議などの設置エリアの使用の予約を行う場合には
、ユーザ端末装置20に入力されたユーザの指示に基づいて、新たな予約情報を生成して、施設等管理DB14に登録する。特に、このような設置エリアの使用予約について、従来の会議室予約システムと同様であるため、その説明を書略する。
ユーザ位置特定部113は、所定のタイミングにて、オフィスエリアO内におけるユーザの所在地(所在エリア)を特定する所在地特定処理を実行する。
特に、ユーザ位置特定部113は、所定のタイミングにて業務サポート用端末装置30からアップロードされるユーザIDと該当する業務サポート用端末装置30の装置IDを受信した場合には、受信したユーザIDのユーザ(具体的には、ユーザIDが登録されているユーザ端末装置20)が該当する業務サポート用端末装置30の設置エリア(例えば、会議室)内に存在しているとして、ユーザの所在地(所在エリア)を特定する。
そして、ユーザ位置特定部113は、特定した所在地として、装置IDにおける業務サポート用端末装置30の設置エリアを、受信したユーザIDの最終位置の情報に登録する。
また、ユーザ位置特定部113は、所定のタイミング毎に、アクセスポイントAPを識別するための装置IDとともに、当該アクセスポイントAPと接続しているユーザ端末装置20のユーザIDを受信した場合には、受信したユーザIDのユーザ(具体的には、ユーザIDが登録されているユーザ端末装置20)が該当するアクセスポイントAPが設置されているエリア内に存在しているとして、ユーザの所在地(所在エリア)を特定する。
そして、ユーザ位置特定部113は、特定した所在地として、装置IDにおけるアクセスポイントAPの設置エリアを、受信したユーザIDの最終位置の情報に登録する。
なお、業務サポート用端末装置30やアクセスポイントAPに対応する装置IDは、オフィスネットワークシステム40において識別できるものであればよく、SSID等を用いるようにしてもよいし、業務サポート用端末装置30に対して割り当てられる識別番号(例えば、IPアドレスやMACアドレス)を用いるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、ユーザ位置特定部113は、業務サポート用端末装置30又はアクセスポイントAPから、業務サポート用端末装置30又はアクセスポイントAPに接続中のユーザ端末装置20に対応するユーザID及び装置IDを取得する点に代えて、ユーザID、及び、業務サポート用端末装置30又はアクセスポイントAPに対応する装置IDを、ユーザ端末装置20から取得してもよい。
さらに、ユーザ位置特定部113は、アクセスポイントAPに基づいてユーザ端末装置20におけるユーザIDの存在エリアを特定する場合には、受信したユーザIDとともに送信されたアクセスポイントAPと接続されたユーザ端末装置20との通信を行う際の電波強度の情報を受信し、当該受信した電波強度に基づいて、アクセスポイントAPからの距離を特定し、その所在地を特定してもよい。
このときに、ユーザ位置特定部113は、各ユーザ端末装置20から接続されたアクセスポイントAPだけでなく、他のアクセスポイントAPとの電波強度の情報(具体的には、2つ以上が望ましい)を取得することによって当該受信した複数のアクセスポイントにおける電波強度に基づいて、三角法等の計測法を適用し、アクセスポイントAPからの距離及び位置を特定してもよい。
なお、ユーザ位置特定部113が、ユーザの所在地を特定する方法としては、例えば、
ユーザ端末装置20にGPS(Global PositionigSystem)受信機を搭載して、ユーザ端末装置20において生成された位置情報をユーザ端末装置20から取得するようにしてもよい。
業務サポート処理選択部115は、予め定められた複数の業務サポート処理の中からユーザ端末装置20と連動して実行する少なくとも1以上の業務サポート処理を選択する。
このとき、業務サポート処理選択部115は、特定した特定ユーザが有している職務上の権限と、業務サポート用端末装置30からアップロードされた操作情報と、操作情報が操作されたタイミングと、に基づいて、複数の業務サポート処理の中から少なくとも1以上の業務サポート処理を選択する。また、業務サポート処理選択部115は、特定した特定ユーザが有している職務上の権限と、業務サポート用端末装置30からアップロードされた操作情報と、に基づいて、複数の業務サポート処理の中から少なくとも1以上の業務サポート処理を選択してもよい。
なお、業務サポート処理選択部115は、選択した複数の業務サポート処理を責任者などの特定ユーザに提示し、当該特定ユーザの操作指示によって決定された1以上の業務サポート処理を実行すべき業務サポート処理として選択してもよい。
業務サポート処理実行制御部116は、ユーザ端末装置20と連動しつつ、業務サポート処理選択部115によって選択された業務サポート処理を実行する。
特に、業務サポート処理実行制御部116は、該当するユーザに当該ユーザの操作指示を要求する場合、又は、各ユーザに所定のメッセージを通知する場合には、各ユーザ端末装置20のWebブラウジング機能、又は、チャットアプリを用いて表示させ、当該ユーザの操作指示を入力させるための処理を実行させ、かつ、入力された当該ユーザの操作指示を受信するための各種の処理を実行する。
また、業務サポート処理実行制御部116は、図示しないメールサーバや各設置エリアの備品を制御するシステムと接続され、所定の指示を行うことが可能な構成を有している。
タイマ117は、現在日時や所定のタイミングからの計測を行う機能を有している。
[A.2.2]ユーザ端末装置
次に、図6(A)を用いて、ユーザ端末装置20の機能について説明する。なお、図6(A)は、本実施形態のユーザ端末装置20の構成の一例を示す機能ブロック図である。
本実施形態のユーザ端末装置20は、図6(A)に示すように、処理部200と、タッチパネル等で構成される入力部220と、記憶部270と、情報記憶媒体280と、液晶パネル等の表示素子によって構成される表示部290と、通信部296と、を有している。
記憶部270は、処理部200などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。
情報記憶媒体280は、コンピュータにより読み取り可能であり、この情報記憶媒体280には各種のアプリ、OS(オペレーティングシステム)の他に、特に、本実施形態においては、当該ユーザ端末装置20に対応するユーザのユーザIDを含む各種のデータが記憶されている。
すなわち、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのアプリ(各部の処理をコンピュータに実行させるためのアプリ)及びユーザIDが記憶される。
例えば、情報記憶媒体280は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)、メモリカード等である。
通信部296は、外部(例えば、ユーザ端末装置20、情報処理用サーバ装置10及び他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
処理部200は、この情報記憶媒体280に格納されるアプリを読み出して実行することによって本実施形態の種々の処理を行うことができる。なお、情報記憶媒体280に記憶させておくアプリの種別については、任意である。ただし、本実施形態において、情報記憶媒体280には、少なくとも、Webブラウザ、又は、チャットアプリと、カレンダーアプリがインストールされているものとする。
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるアプリに基づいて本実施形態の種々の処理を行う。なお、本実施形態の処理部200が、情報記憶媒体280に格納されているプログラムやデータを読み出し、読み出したプログラムやデータを一時的に記憶部270に格納し、そのプログラムやデータに基づいて処理を行ってもよい。
Webブラウザ実行部210は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、Webページを閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、情報処理用サーバ装置10から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御し、例えば、通信制御部211を介してデータ共有に伴うデータ送信又は受信を実行する。
また、Webブラウザ実行部210は、通信制御部211を介して入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータを情報処理用サーバ装置10にユーザの指示を送信する。
通信制御部211は、他のユーザ端末装置20及びアクセスポイントAPなど無線通信(近距離無線通信も含む。)によってデータの送受信を実行するとともに、ネットワークNを介してオフィスネットワークシステム40のゲートウェイ装置GWと各種のデータを送受信する処理を実行する。
また、通信制御部211は、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等の通信プロトコルに従って、当該ユーザIDを含むビーコン信号を発信する機能を有している。
特に、通信制御部211は、ビーコン信号を発信する機能として、Bluetooth4.0(登録商標)の規格に基づき、各種の情報を含むパケットをブロードキャストする機能を有している。
データ処理部212は、例えば、チャットアプリやカレンダーアプリなど、ユーザ操作などに基づいてインストールされている所定のアプリを実行する。
[A.2.3]業務サポート用端末装置
次に、図6(B)を用いて、業務サポート用端末装置30の機能について説明する。なお、図6(B)は、本実施形態の業務サポート用端末装置30の構成の一例を示す機能ブロック図である。
本実施形態の業務サポート用端末装置30は、図6(B)に示すように、処理部300と、1個のボタン又はタッチパネルで構成される入力部320と、ビーコン検出部330と、人感センサ部340と、記憶部350と、情報記憶媒体360と、通信部396と、を有している。
入力部320は、物理的な押し下げスイッチ又はタッチパネル上に形成されたスイッチによって構成され、ユーザの長押し(3秒以上の押し下げ又は継続したタッチ操作)、ダブルクリック又は短押し(2秒以下の押し下げ又はタップ操作)などの操作入力を検出する。
ビーコン検出部330は、受信したビーコン信号に基づき、当該ビーコン信号を発信しているユーザ端末装置20に記憶されたユーザIDを認識しつつ、当該ユーザ端末装置20が近接位置に存在していることを検出する。
人感センサ部340は、物体からの赤外線放射の変化を感知する事によって動きを検出する焦電気装置であって、エリア内に存在するユーザの人数変化を検出し、その結果を出力する。
記憶部350は、処理部300などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。
情報記憶媒体360は、コンピュータにより読み取り可能であり、この情報記憶媒体360には各種のプログラムの他に、当該業務サポート用端末装置30に対応する装置IDを含む各種のデータが格納されている。すなわち、情報記憶媒体360には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム及びデータが記憶される。
例えば、情報記憶媒体360は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)、メモリカード等である。
通信部396は、外部(例えば、ユーザ端末装置20、情報処理用サーバ装置10及び他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
処理部300は、この情報記憶媒体360に格納されるアプリを読み出して実行することによって本実施形態の種々の処理を行うことができる。なお、本実施形態の処理部300が、情報記憶媒体360に格納されているプログラムやデータを読み出し、読み出したプログラムやデータを一時的に記憶部350に格納し、そのプログラムやデータに基づいて処理を行ってもよい。
また、処理部300は、通信制御部311、エリア利用情報生成部312、及び、登録処理部313を含む。
通信制御部311は、通信部396を制御し、ユーザ端末装置20などと無線通信によって又はゲートウェイ装置GWなどと有線通信によってデータの送受信を実行するとともに、ネットワークNを介して情報処理用サーバ装置10と各種のデータを送受信する処理を実行する。
エリア利用情報生成部312は、所定のタイミング(例えば、1分間隔)毎に、人感センサ部340から出力された信号に基づいて、自機の設置されたエリア(例えば、会議室)が、ユーザによって利用されている状態にあるか否かを示すエリア利用情報を生成し、生成したエリア利用情報を、自機の装置IDと対応付けつつ、通信部396を介して情報処理用サーバ装置10に送信する。
登録処理部313は、ビーコン検出部330と連動し、自機の周辺(具体的には、自機が設置された設置エリア内)に1又は複数のユーザ端末装置20が存在する場合であって、各ユーザ端末装置20によって発信されたビーコン信号を受信した場合に、該当するユーザ端末装置20が業務サポート用端末装置30の設置エリア内にある(すなわち、影響下にある)ユーザ端末装置20(すなわち、ユーザ)として、情報処理用サーバ装置10に登録(アップロード)する。
具体的には、登録処理部313は、自機から所定の範囲内(例えば、半径3m程度や所定の範囲に存在し所定の操作を行うことによって登録された場合も含む。)に存在するユーザ端末装置20から送信されたビーコン信号を受信すると、当該ビーコン信号を送信したユーザ端末装置20を、自機の設置エリアにある端末装置として特定する。
そして、登録処理部313は、特定したユーザ端末装置20から受信した各ビーコン信号に含まれるユーザIDを、自機の装置ID(すなわち、業務サポート用端末装置30のID)と対応付けて、情報処理用サーバ装置10に登録する。
また、登録処理部313は、入力部320を構成する入力ボタン(タッチパネル上のボタンを含む。)に入力操作(タッチパネルの場合にはタッチ操作)が行われた場合に、操作情報を生成しつつ、自機の装置IDと対応付けて情報処理用サーバ装置10に送信する。
特に、登録処理部313は、操作入力された際に最接近しているユーザ端末装置20を検出して当該ユーザ端末装置20におけるユーザIDを取得し、又は、操作入力時に入力部320の操作(入力部320を構成するキーなどを用いたユーザIDの入力操作)や検出(例えば、ビーコン信号に含まれるユーザIDの検出、又は、RFIDなどのIDタグによる近距離無線通信による検出)によって取得したユーザIDを取得し、生成した操作情報及び装置IDに対応付けて取得したユーザIDを情報処理用サーバ装置10に送信してもよい。
なお、登録処理部313は、ユーザ端末装置20と所定の通信を行う場合の電波強度を用いて所定の範囲内に存在するか否かを判断して該当するユーザ端末装置20を登録してもよいし、さらに、所定の範囲内に存在するユーザ端末装置20に対して登録許可を行う手順(パスワードの入力や所定の操作)を実行させることよって登録を要求したユーザ端末装置20についてのみ登録してもよい。
[A.3]本実施形態の手法
[A.3.1]業務サポート処理の原理
次に、図7を用いて、本実施形態の情報処理システム1における業務サポート処理の原理について説明する。なお、図7(A)、(B)は、本実施形態のオフィスネットワーク
システム40に属する各装置の設置形態の一例を示すイメージ図である。また、図7(A)は、ビルの複数階に跨がるオフィスエリアOを示し、図7(B)は、図7(A)に示すオフィスエリアOのうち、5階部分のオフィスエリアOのレイアウトを示している。
本実施形態の情報処理システム1は、企業などの各種の組織やイベントにおいて、ユーザの権限、位置及びユーザの指示に基づいて、組織内の業務を実行する際の各種のシーンに適した業務サポートに関する処理を、容易な構成によって的確に実行するシステムである。
具体的には、本実施形態の情報処理システム1は、例えば、株式会社に代表される会社組織に属する従業者など、オフィスエリアやイベント会場等の施設内において、会議議室、ミーティングスペース、実験室、又は、各イベントブースなどの所定エリアに設置された業務サポート用端末装置30を利用可能な環境化に存在するユーザを特定し、当該特定したユーザと、当該ユーザの業務上の権限や予め許可された権限などを示す権限情報と、業務サポート用端末装置30に対する操作と、に基づいて、各ユーザにおける各種の業務(会社や組織に対する業務だけでなく、イベント中の各種の作業も含む。)をサポートするための処理を実行する。
特に、本実施形態の業務サポート用端末装置30は
(A1)ユーザによる入力操作を受け付け、
(A2)受け付けた入力操作の内容を示す操作情報と自機を識別するための装置IDを対応付けつつ、情報処理用サーバ装置10に送信する構成を有している。
また、本実施形態の情報処理用サーバ装置10は、
(B1)ユーザ端末装置20を介して、所定のタイミングにて、ユーザを識別するためのユーザIDと当該ユーザの所在地を示す位置情報(すなわち、最終位置情報)を対応付けて取得し、
(B2)業務サポート用端末装置30から送信された操作情報及び装置IDを受信し、
(B3)所定のタイミングに、各ユーザの特定エリア及び業務サポート用端末装置30のエリア情報に基づいて、当該業務サポート用端末装置30が設置されている設置エリア内に存在するユーザを、特定ユーザとして、特定し、
(B4)ユーザ管理DB11にユーザIDに対応付けて記憶されている当該ユーザが属する組織内やイベントにおける特定ユーザの権限に関する権限情報と、受信した操作情報と、に基づいて、予め定められた複数の所定の処理の中から、少なくとも1の業務サポート処理を選択し、
(B5)選択した業務サポート処理を実行する、
構成を有している。
例えば、図7(A)及び(B)に示すような複数の各フロアに分かれており、かつ、フロア毎に会議室などのミーティングスペース(例えば、会議室A、B及びC)や非作業エリア(例えば、倉庫)と、それ以外のエリアが所定の面積よって分割された複数のエリア(例えば、エリアE1−1〜E3−3)と、によって構成されているオフィスエリアOにおいて、ユーザは、自分用のユーザ端末装置20を所持して、フロア内を自由に移動しつつ、各種の業務を遂行している場合であって、本実施形態における業務サポート処理を実行する場合を想定する。
なお、図7(B)には、オフィスエリアOの5Fフロア内に設けられた各会議室A〜Cと、倉庫及びコピー機横に業務サポート用端末装置30が設置されているとともに、フロア内の所定エリアにアクセスポイントAPが設置されている場合の例が示されている。
また、この場合には、装置管理DB12には、各装置の設置エリアを示す情報として、エリアIDとフロア数が記憶されている。
このような場合において、まず、情報処理用サーバ装置10は、所定のタイミングにて各業務サポート用端末装置30から送信された装置IDとユーザID、及び、各アクセスポイントAPから送信された装置IDとユーザIDと取得しつつ、これらの情報に基づいて、所在地特定処理を実行し、各ユーザの所在地を特定し、特定した各ユーザの所在地(すなわち、最終位置)をユーザ管理DB11に登録する。
そして、例えば、会議やイベントの開催中に、業務サポート用端末装置30の入力部320に対するユーザの入力操作が受け付けられ、自機の装置IDと操作情報を対応付けつつ、情報処理用サーバ装置10に送信されると、情報処理用サーバ装置10は、当該業務サポート用端末装置30の設置エリア内に存在する特定ユーザを特定しつつ、当該特定された特定ユーザに対応する権限情報と、操作情報と、業務サポート管理DB15に格納されたデータに基づいて、少なくとも1の業務サポート処理を選択し、当該選択された業務サポート処理を実行する。
特に、情報処理用サーバ装置10は、業務サポート処理としては、図5に示すように、例えば、権限情報及び操作情報に応じて、業務サポート用端末装置30が設置された設置エリアの照明の動作制御(ON又はOFF)、会議やイベントなどの開催を連絡する通知、当該会議やイベントなど延長又は早期終了などのスケジュールの変更、チャットルームによるテキストデータの送受信を含む、特定ユーザ間におけるデータの送受信又は所定のデータの共有を実行するデータ共有サービスを提供するための処理、所定のメッセージの通知、給茶や甘味の依頼などの各種の業務サポート処理を実行する。
また、情報処理用サーバ装置10は、会議室の延長又は早期終了の業務サポート処理としては、既に記憶されている予約情報を変更する。
そして、情報処理用サーバ装置10は、所定のメッセージを通知する場合には、予め設定された定型メッセージを送信してもよく、ユーザ端末装置20に搭載されたウェブラウザやチャット、電子メール、又は、インスタントメッセージなどを実行する所定のアプリにおいて通知可能なデータを送信し、種々の方法でユーザに閲覧させる。
例えば、情報処理用サーバ装置10は、給茶や甘みの依頼の場合には、総務部、秘書室又は受付等の所定の部署に所属するユーザのユーザ端末装置20に、「お茶を下さい」又は「甘いものをお願いします」等のメッセージを送信する処理を実行する。
一方、情報処理用サーバ装置10は、業務サポート用端末装置30が設置された設置エリアの使用開始時刻及び使用終了時刻を含むスケジュールを管理し、業務サポート用端末装置30に入力された操作タイミング(すなわち、操作情報を受け付けたタイミング)を加味し、該特定された特定ユーザに対応する権限情報と、操作情報と、操作タイミングと、業務サポート管理DB15に格納されたデータに基づいて、少なくとも1の業務サポート処理を選択し、当該選択された業務サポート処理を実行してもよい。
この場合には、情報処理用サーバ装置10は、同一の特定ユーザの参加する会議やイベントなどの設置エリアが使用される場合において、長押しやダブルクリックなどの同一の操作入力が実行されたとしても、使用開始時にはチャットルームを作成し、使用中はデータの共有設定を実行し、使用終了時には、次回の開催通知などの所定のメッセージの送信を実行するなど、操作タイミングによって、異なる処理を実行してもよい。
他方、情報処理用サーバ装置10は、権限情報において、設置エリアに存在するユーザの中で最高位の権限によって業務サポート処理を選択してもよいし、実際に操作情報を入力したユーザの権限によって業務サポート処理を選択してもよい。
例えば、情報処理用サーバ装置10は、設置エリアに存在するユーザの中で最高位の権限によって業務サポート処理を選択する場合において、設置エリアの使用状況として会議が実行されている場合に、「部長」、「プロジェクトリーダー」及び「役職無し」の複数のユーザが参加している状況を想定する。
この場合においては、「部長」が最高位の権限を示す権限情報となるので、例えば、当該会議の開催中にいずれかのユーザが、業務サポート用端末装置30の入力部320(例えば、ボタン)を「ダブルクリック」すると、情報処理用サーバ装置10は、誰が入力ボタンを操作した場合であっても、情報処理用サーバ装置10は、「部長」の権限に合わせて、図5に例示するいずれかの処理を選択して実行する。
すなわち、情報処理用サーバ装置10は、この場合においては、
(処理1)会議参加予定メンバー参加全員によるチャットルーム作成処理B、
(処理2)URLや各種のデータの共有設定処理B、及び、
(処理3)メッセージ送信処理B、
のいずれかの処理を選択して実行する。
また、例えば、情報処理用サーバ装置10は、設置エリアの使用状況として会議が実行されている場合に、「部長」、「PL(プロジェクトリーダー)」及び「役職無し」の複数のユーザが参加している状況であって、入力操作を実行したユーザの権限によって業務サポート用端末装置30によって入力操作を実行したユーザの権限によって業務サポート処理を選択する場合を想定する。
この場合においては、情報処理用サーバ装置10は、例えば、ユーザ端末装置20の発信するビーコン信号の受信強度が最も強いユーザ端末装置20に対応するユーザを操作ユーザとして特定する。
そして、情報処理用サーバ装置10は、当該特定した操作ユーザの権限情報が「PL」の場合には、業務サポート用端末装置30の入力部320(例えば、ボタン)を「短押し」すると、「部長」や「役職無し」が参加している場合であっても、「PL」の権限に合わせて図5に例示するいずれかの処理を選択して実行する。
すなわち、情報処理用サーバ装置10は、この場合においては、
(処理1)会議時間の延長・短縮に伴う会議室予約の変更処理A、及び、
(処理2)給茶依頼、
のいずれかの処理を選択して実行する。
本実施形態の情報処理システム1は、このような構成を有することによって、本企業等の各種の組織やイベント会場において、各ユーザに対して適した処理を、容易な構成によって、かつ、的確に所定の処理を実行することができるのとともに、会議の招集やその通知、又は、ユーザ間の情報交換や特定のユーザへの情報の提供など、組織内の各種の業務の効率やイベントにおける作業効率を向上させることができるようになっている。
また、本実施形態の情報処理システム1においては、業務サポート用端末装置30に対する入力操作が行われた場合に、業務サポート用端末装置30の設置エリア内に所在するユーザ(例えば、会議出席者)の有する業務上の権限に応じて、実行可能な処理を変更で
きるので、業務遂行上のセキュリティをも確保することができるようになっている。
なお、本実施形態において、業務サポート用端末装置30の操作入力における操作の内容としては、例えば、ボタンの長押し、ワンクリック、ダブルクリック、マルチタッチ、スライド操作、複数種類のボタンが存在する場合の押し下げられたボタンの種別などの各種の操作の内容が含まれる。特に、操作の内容としては、長押しと短押しの組合せや複数の数字の並びなど複雑な操作も含まれるが、単一の長押しやダブルクリックなどの簡易な操作が好ましい。
[A.4]情報処理システムの動作
[A.4.1]所在地特定処理
次に、図8を用いて、本実施形態の情報処理用サーバ装置10において実行される所在地特定処理について説明する。なお、図8は、情報処理用サーバ装置10において実行される所在地特定処理のフローを示すフローチャートの一例である。
本動作は、業務サポート処理を実行する際に必要となる各ユーザの所在地を登録するための処理であり、オフィスエリアOが稼働中においては、常時実行されている処理である。
また、本動作においては、ユーザ管理DB11には、図3に一例を示すデータ中、最終位置を除く全てのデータが予め記憶され、装置管理DB12、スケジュール管理DB13、施設等管理DB14及び業務サポート管理DB15には、各々、図4(A)(B)(C)及び図5に例示するデータが記憶されているものとする。
さらに、本動作は、所定のタイミングにて、オフィスネットワークシステム40の業務サポート用端末装置30又はアクセスポイントAPからアップロードされるユーザID及び装置IDの受信をトリガとして、情報処理用サーバ装置10(具体的にはユーザ位置特定部113)によって開始される処理である。
まず、通信制御部111が、業務サポート用端末装置30又はアクセスポイントAPから装置IDとともに1以上のユーザIDを含むデータ(以下、「位置特定用データ」ともいう。)を受信すると(ステップSa1)、ユーザ位置特定部113は、当該受信したデータを記憶部170に一時的に記憶させる(ステップSa2)。
次いで、ユーザ位置特定部113は、記憶した位置特定用データに含まれる装置IDを検索キーとして、DB管理制御部112に装置管理DB12を検索させ、受信したユーザIDの送信元の装置(以下、「送信元装置」ともいう。)の種別及び当該装置の設置エリアを特定する(ステップSa3)。
次いで、ユーザ位置特定部113は、位置特定用データの送信元装置がアクセスポイントAPであるか否かを判定する(ステップSa4)。
このとき、ユーザ位置特定部113は、位置特定用データの送信元装置がアクセスポイントAPではないと判定した場合(すなわち、業務サポート用端末装置30である場合)には、ステップSa3において特定された設置エリアをユーザIDによって特定されるユーザの存在エリア(所在地)に特定し(ステップSa5)、ステップSa8の処理に移行する。
また、ユーザ位置特定部113は、送信元装置がアクセスポイントAPであると判定した場合には、記憶した位置特定用データに含まれる電波強度及び隣接するアクセスポイン
トに対する電波強度の情報と、装置IDに対応する設置エリアと、に基づいて、送信元装置のアクセスポイントAPからの距離及び方向を算出する(ステップSa6)。
次いで、ユーザ位置特定部113は、送信元装置のアクセスポイントAPのオフィスエリアO内の位置と、当該位置からの距離及び方向に基づいて、ユーザの存在エリアを特定し(ステップSa7)、ステップSa8の処理に移行する。
最後に、ユーザ位置特定部113は、特定されたユーザの存在エリアを、ユーザ管理DB11の該当するユーザの最終位置情報のデータフィールドに記憶(上書き)し(ステップSa8)、本動作を終了させる。
なお、上述のように、各ユーザの最終位置が、随時ユーザ管理DB11に記憶される状態となるので、ユーザの所在地をユーザ間において共有し、他のユーザの位置を把握することもできる。したがって、例えば、各ユーザ端末装置20は、情報処理用サーバ装置10に対してユーザIDに基づいて該当するユーザの所在地を問い合わせると、当該ユーザの所在地を返信することも可能である。
この結果、本実施形態の情報処理システム1によれば、フリーアドレスのオフィスエリアOにおいても業務の効率を十分に向上させることができるという副次的な効果も得ることができるようになっている。
例えば、情報処理用サーバ装置10のDB管理制御部112は、所定のユーザから「○○課長は、今何処に居るの?」、又は、「5Fに誰が居るの」などのテキストを用いた問合せを受信すると、当該テキストから内容を解析するとともに、当該解析結果に基づいて、ユーザ管理DB11内を検索し、対象ユーザの最終位置を特定して該当するユーザ端末装置20に提供する構成を有していてもよい。
また、このとき、DB管理制御部112は、ユーザ位置特定部113と連動し、このようなユーザの所在地を返信する場合には、例えば、オフィスエリアOマップ上に参加予定ユーザの所在地をプロットしたものを該当するユーザ端末装置20に提供してもよい。
さらに、このときに、DB管理制御部112は、ユーザ位置特定部113と連動し、ユーザ端末装置20に予め記憶されたオフィスエリアマップ上に表示させるためのデータ(すなわち、マップ上にプロットするプロットデータのみ)を当該ユーザ端末装置20に提供してもよいし、当該オフィスエリアマップに表示させたデータを当該ユーザ端末装置20に提供してもよい。ただし、ユーザ端末装置20に対して提供するユーザの所在地に関する情報の形式はこれらに限られない。
[A.4.2]業務サポート処理(メイン処理)
次に、図9を用いて、本実施形態の情報処理用サーバ装置10において実行される業務サポート処理(メイン処理)について説明する。なお、図9は、情報処理用サーバ装置10において実行される業務サポート処理(メイン処理)のフローを示すフローチャートの一例である。
本動作は、会議室やイベントスペースなどの各設置エリア内に設置された業務サポート用端末装置30毎に実行されるユーザの業務をサポートするためのメイン処理である。
また、本動作においては、ユーザ管理DB11、装置管理DB12、スケジュール管理DB13、施設等管理DB14及び業務サポート管理DB15には、各々、図4(A)(B)(C)及び図5に例示するデータが記憶されているものとする。
また、本動作においては、特定の業務サポート用端末装置30を用いて予約されたオフィス内の特定のエリア(例えば会議室)における複数のユーザで実施される作業(ミーティング)又は所定のエリアで実施が予定されているイベントに対する業務サポート処理であって、作業やイベントに関する各予約情報は既に読み出され、予約された作業やイベントの開催時刻が到来するのを待機する状態となっているものとする。
そして、本動作は、予約開始時刻が到来した業務サポート用端末装置30の設置エリア毎に実行される。すなわち、本動作においては、予約開始時刻が到来していない業務サポート用端末装置30の設置エリアについては、これらの処理を実行せずに、待機状態を維持している。
さらに、本実施形態においては、業務サポート用端末装置30毎の、利用判定処理の回数及び最高位の権限を記憶する記憶部170における各バッファ領域が初期化されているものとする。
まず、業務サポート処理実行制御部116は、タイマ117と連動し、予約された作業やイベントの開催時刻が到来したことを検出すると(ステップSb1)、該当する業務サポート用端末装置30と連動し、予約された監視対象の設置エリアにおける実際の利用の有無を判定する設置エリア利用監視処理の実行を開始する(ステップSb2)。
なお、ステップSb2における業務サポート処理実行制御部116における設置エリア利用監視処理の詳細は後述する。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、該当する業務サポート用端末装置30と連動し、ユーザの該当する業務サポート用端末装置30への操作に基づく当該ユーザに対する業務サポート実行処理を開始させる(ステップSb3)。
なお、ステップSb3における業務サポート処理実行制御部116における業務サポート実行処理の詳細は後述する。
次いで、業務サポート処理選択部115は、該当する設置エリアにおいて、各ユーザのユーザ管理DB11に記憶されている最終位置の情報(すなわち、所在地特定処理によって登録(更新)された情報)と、該当する業務サポート用端末装置30の装置管理DB12に記憶されている設置エリアの情報と、に基づいて、各業務サポート用端末装置30の設置エリア内に存在するユーザを、特定ユーザとして、特定する(ステップSb4)。
なお、業務サポート処理選択部115は、特定した各特定ユーザのユーザIDを記憶部170の所定のバッファに記憶(既に該当する業務サポート用端末装置30に対応するバッファ領域にユーザIDが記憶されている場合には、上書き)する。
次いで、業務サポート処理選択部115は、ユーザ管理DB11を参照し、特定された各特定ユーザの権限を特定するとともに、特定した各特定ユーザの権限の中から、該当する業務サポート用端末装置30において設置エリア内の最高位の権限を特定する(ステップSb5)。
なお、業務サポート処理選択部115は、特定した最高位の権限を示す情報を記憶部170の所定のバッファに記憶(既に該当する業務サポート用端末装置30に対応するバッファ領域に最高位の権限を示す情報が記憶されている場合には、上書き)する。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、タイマ117と連動し、該当する業務サポート用端末装置30が設置された各設置エリアにおける予約情報に規定された終了時刻が到来したか否かを判定する(ステップSb6)。
このとき、業務サポート処理実行制御部116は、予約された作業やイベントの予約情報に規定された終了時刻が未だ到来していないと判定した場合には、ステップSb4の処理に移行し、当該終了時刻が到来したと判定した場合には、本動作を終了させる。
なお、ステップSb6においては、後述するように、設置エリア利用監視処理において設置エリアの利用中に当該利用状況が変化した場合であっても(すなわち、設置エリアの利用における終了時刻が延長又は短縮されてスケジュール(予約情報)が上書きされた場合であっても)、業務サポート処理実行制御部116は、変化した予約情報に基づいて、終了時刻の到来を判定する。
[A.4.3]設置エリア利用監視処理
次に、図10を用いて、本実施形態の情報処理用サーバ装置10において実行される設置エリア利用監視処理について説明する。なお、図10は、情報処理用サーバ装置10において実行される設置エリア利用監視処理のフローを示すフローチャートの一例である。
本動作は、業務サポート処理(メイン処理)のステップSb2の処理において実行される処理であり、例えば、会議室などの業務サポート用端末装置30が設置されている設置エリア毎に実行される処理である。
まず、業務サポート処理実行制御部116は、設置エリア利用監視処理の実行を開始すると(ステップSb2)、該当する業務サポート用端末装置30からアップロードされたエリア利用情報の受信を開始する(ステップSb201)。
なお、業務サポート処理実行制御部116は、常時、該当する業務サポート用端末装置30からアップロードされたエリア利用情報を受信し、ステップSb201の処理のタイミングから受信したエリア利用情報の利用を開始してもよい。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、該当する業務サポート用端末装置30からアップロードされたエリア利用情報を受信すると(ステップSb202)、当該受信したエリア利用情報に基づき、該当する設置エリア(例えば、会議室)が利用中か否かを判定する利用判定処理を実行する(ステップSb203)。
具体的には、業務サポート処理実行制御部116は、特定の業務サポート用端末装置30から送信された人感センサにおける出力信号を取得し、該当する設置エリアが無人か否かを判定する。
このとき、業務サポート処理実行制御部116は、該当する設置エリアが無人でないと判定した場合には、当該設置エリアが利用中であると判断して、記憶部170に記憶された会議室の利用判定処理のカウンタ(回数)をリセットし(ステップSb204)、ステップSb202の処理に移行する。
一方、業務サポート処理実行制御部116は、特定の設置エリアが無人である(すなわち、設置エリアが利用されていない)と判定した場合には、当該設置エリアが利用中でないと判断して、記憶部170に記憶された利用判定処理のカウンタに「+1」し(ステップSb205)、利用判定処理のカウンタの回数が所定回数(例えば、10回)以上か否か(すなわち、予約されている設置エリアの作業が終了しているか否か)を判定する(ス
テップSb206)。
このとき、業務サポート処理実行制御部116は、利用判定処理のカウンタの回数が所定回数以上であると判定した場合には、例えば、「会議室(設置エリア)が無人の状態で10分経過しました。予約を解除しても宜しいですか」等の文字列とともに、「はい(予約を解除する)」、「いいえ(予約を維持する)」を選択するためのボタンを含むメッセージを開催責任者のユーザ端末装置20に送信する(ステップSb207)。
なお、業務サポート処理実行制御部116は、スケジュール管理DB13の予約情報及びユーザ管理DB11のユーザ情報を参照して開催責任者を特定しつつ、メッセージを送信するユーザ端末装置20や当該ユーザ端末装置20において確認可能な電子メールアドレスを特定し、上記のメッセージを通知(送信)する。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、ステップSb207のメッセージの送信後から所定の期間内に該当するユーザ端末装置20からの操作指示を受信し、かつ、受信した操作指示において予約を維持するか否か(解除するか)を判定する(ステップSb208)。
このとき、業務サポート処理実行制御部116は、所定期間内に該当するユーザ端末装置20からの操作指示を受信しなかった場合、又は、受信した操作指示において予約を維持すると判定した場合には、ステップSb202の処理に移行する。
一方、業務サポート処理実行制御部116は、受信した操作指示において予約を維持しない(すなわち、予約を解除する)と判定した場合には、DB管理制御部112に、設置エリアの利用が終了したとして当該設置エリアのスケジュール(予約情報の終了時刻)を変更して(ステップSb209)、本動作を終了させる。
[A.4.4]業務サポート実行処理
次に、図11を用いて、本実施形態の情報処理用サーバ装置10において実行される業務サポート実行処理について説明する。なお、図11は、情報処理用サーバ装置10において実行される業務サポート実行処理のフローを示すフローチャートの一例である。
本動作は、業務サポート処理(メイン処理)のステップSb3の処理において実行される処理であって、業務サポート用端末装置30毎に実行される処理である。
なお、本動作は、特定の業務サポート用端末装置30が設置されたオフィス内の特定のエリア(例えば、会議室)において実行される業務サポート処理の動作である。
まず、業務サポート処理選択部115は、ユーザに対する業務サポート実行処理の実行開始を検出すると(ステップSb3)、業務サポート処理実行制御部116によって予約された作業やイベントの終了時刻が到来して業務サポート処理(メイン処理)が終了したか否かを判定する(ステップSb301)。
このとき、業務サポート処理選択部115は、業務サポート処理(メイン処理)が終了していないと判定した場合には、該当する業務サポート用端末装置30から送信された操作情報を受信したか否かを判定し(ステップSb302)、当該操作情報を受信しない場合には、ステップSb301及びSb302の処理を繰り返す。
一方、業務サポート処理選択部115は、ステップSb201の処理において、業務サポート処理(メイン処理)が終了したと判定した場合には、本動作を終了する。
次いで、業務サポート処理選択部115は、特定の業務サポート用端末装置30から送信された操作情報を受信すると(ステップSb302)、業務サポート管理DB15を参照し、受信した操作情報によって示されるユーザの操作指示の種別と、当該特定の業務サポート用端末装置30に対応付けて記憶部170に記憶された最高位の権限を示す情報と、タイマ117による作業開始時刻(具体的には、会議開始時刻)からの経過時刻(すなわち、タイミング)と、に基づいて、該当する業務サポート処理を選択する(ステップSb303)。
例えば、図5に示す業務サポート処理が記憶されている場合に、作業開始時刻から所定の時間内において、最高位の権限を示す情報が部長職以上であって、操作情報が長押しの場合には、業務サポート処理選択部115は、該当する会議室の照明動作処理(ON動作)を選択する。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、該当する業務サポート用端末装置30が設置されたエリア(例えば、特定の会議室)において、選択された業務サポート処理を実行し(ステップSb304)、ステップSb301の処理に移行する。
例えば、業務サポート処理実行制御部116は、該当する業務サポート用端末装置30における会議室の照明動作処理(ON動作)が選択されている場合に、当該会議室の照明をONにする。
[A.5]第1実施形態の変形例
[A.5.1]変形例1
上記実施形態においては、会議室やイベントブースなどの施設に関する業務サポート処理について説明したが、オフィスに備わるコピー機や衛生設備などの備品に関しても同様な業務サポート処理を実行してもよい。
例えば、コピー機等の周辺に業務サポート用端末装置30を設置して、業務サポート用端末装置30の入力ボタンが操作された場合に、業務サポート処理選択部115は、新入社員の権限を有するユーザによる長押しを検出した場合には、当該コピー機の操作マニュアルを該当するユーザ端末装置20に提供するための処理を選択し、当該ユーザによるダブルクリックを検出した場合には、用紙の補充を該当する部署(例えば、総務部)に通知するための処理を選択するようにしてもよい。
また、このような場合に、業務サポート処理選択部115は、総務部の権限を有するユーザによる長押しを検出した場合に、コピー機のサポートセンターに修理依頼の通知を行う処理を選択し、当該ユーザによるダブルクリックを検出した場合には、コピー機の故障(すなわち、使用禁止)を他のユーザに通知する処理を選択してもよい。
なお、業務サポート処理選択部115は、通知する処理としては、例えば、ユーザ管理DB11を「総務部」の属性を有するユーザと特定しつつ、特定したユーザのユーザ端末装置20に、又は当該ユーザ端末装置20によって確認可能な電子メールアドレスやメッセンジャーアプリを用いて、テキストメッセージを通知する処理を実行する。
一方、オフィスエリアO内に設置された自動販売機の横に業務サポート用端末装置30を設置して、業務サポート用端末装置30の入力ボタンが操作された場合に、業務サポート処理選択部115は、総務部の権限を有するユーザによる当該業務サポート用端末装置30に対する長押しを検出した場合には、業者に商品の発注をする処理(例えば、該当する商品の注文を業者のWebサイト上で実行する処理)を選択し、当該ユーザによるダブ
ルクリックを検出した場合には、釣り銭の補充を業者や担当部署に依頼する処理(上述の通知処理と同様。)を選択する。
また、このような場合に、業務サポート処理選択部115は、一般社員の権限を有するユーザよる業務サポート用端末装置30に対する長押しを検出した場合には、商品が品切れであることを該当する部署に通知する処理を選択し、当該ユーザによる業務サポート用端末装置30に対するダブルクリックを検出した場合には、自動販売機の故障で迅速な対応を該当する部署に要請するための通知をする処理を選択する。
他方、会議室などの複数の設備が装備される業務サポート用端末装置30の設置エリアにおいて、ユーザによる業務サポート用端末装置30に対する所定の処理(例えば、起動スイッチのON)を実行した場合に、業務サポート処理選択部115は、業務サポート用端末装置30からの問合せを実行し、当該ユーザの権限によって異なる、装備された設備を制御するための操作指示を選択するための処理を実行してもよい。
例えば、このような場合には、業務サポート処理選択部115は、一般社員の権限を有するユーザにおいては、業務サポート用端末装置30に対する長押しを検出すると、プロジェクタの操作に関する操作指示を該当ユーザ(具体的には該当するユーザのユーザ端末装置20)に提供し、提供した操作指示の中から1の処理を選択させ、当該業務サポート用端末装置30に対するダブルクリックを検出すると、照明のON及びOFF切換、及び、カーテンの開閉を制御するための操作指示を該当ユーザ(具体的には該当するユーザのユーザ端末装置20)に提供し、提供した操作指示の中から1の処理を選択させる。
また、例えば、このような場合には、業務サポート処理選択部115は、総務部の権限を有するユーザにおいては、業務サポート用端末装置30に対する長押しを検出すると、プロジェクタの修理に関する操作指示を該当ユーザ(具体的には該当するユーザのユーザ端末装置20)に提供し、提供した操作指示の中から1の処理を選択させ、当該業務サポート用端末装置30に対するダブルクリックを検出すると、照明、及び、カーテンの修繕を行うための操作指示を該当ユーザ(具体的には該当するユーザのユーザ端末装置20)に提供し、提供した操作指示の中から1の処理を選択させる。
なお、業務サポート処理実行制御部116は、図示しない各設備を制御する制御システムと連動してユーザに選択させた処理を実行する。
[A.5.2]変形例2
上記実施形態において、ユーザの最終位置から、現在の空きスペースを特定して、ユーザに提供する構成を採用することもできる。
この場合には、業務サポート処理選択部115は、ユーザ端末装置20から空きスペースに関する情報のリクエストがなされた時点で、各エリア内に所在するユーザの人数を特定して、空きスペースを特定するようにすればよい。
そして、業務サポート処理選択部115は、当該空きスペースに関する情報をリクエスト元のユーザ端末装置20に配信する。
なお、この場合には、例えば、各エリアにおけるユーザ密集度に応じて、オフィスエリアOのオフィスレイアウトを色分けして、色分けしたオフィスレイアウト図のデータをユーザ端末装置20に配信するようにしてもよい。
[A.5.3]変形例3
上記実施形態においては、会議室が無人の状態が継続した場合に、開催責任者に通知を行う構成を採用したが、例えば、10分以上無人の状態が継続した場合に、自動的に当該会議室の予約情報を削除して、新規予約可能な状態にしてもよい。
[A.5.4]変形例4
上記実施形態においては、業務サポート処理の動作を簡略化するため、予約情報に会議出席予定ユーザの情報を含ませる構成を採用したが、各ユーザのスケジュールデータから、各会議への出席予定ユーザを特定するようにしてもよい。
特に、この場合には、スケジュールデータから同一の時間帯に同一の会議室にて会議予定が入っている全てのユーザを参加ユーザとして特定する。
なお、DB11〜15のデータ構成は、図3〜図5に例示したものに限らず、何れかのDB11〜DB15に格納すべきデータの一部を他のDBに格納するようにすることも可能である。
[A.5.5]変形例5
上記実施形態においては、最高位の権限を特定し、当該特定した権限に応じて業務サポート処理を選択及び実行されているが、設置エリアに存在する各特定ユーザのそれぞれの権限情報に基づいて、該当する業務サポート処理を全て提示し、特定ユーザの中の責任者の指示に基づいて1以上の業務サポート処理が選択及び実行されてもよい。
例えば、業務サポート処理選択部115は、所属する部署によってネットワークへのアクセス権(例えば、アクセスできるDBが異なるなど)やセキュリティ範囲(例えば、閲覧可能か読み書き可能かなどの共有レベルが異なるなど)が異なる場合には、それぞれのアクセス権やセキュリティレベルにおける業務サポート処理を提示し、特定ユーザの中の責任者の指示に基づいて1以上の業務サポート処理を選択させてもよい。このように、本変形例においては、権限毎に異なる業務サポート処理が規定されている場合に有効である。
[A.5.6]変形例6
上記実施形態においては、主に、オフィスエリアO内における業務遂行をサポートする場合についての情報処理システム1について説明したが、イベント会場において多くのユーザが参加するイベントにおいて、イベントスタッフの作業を効率するための情報処理システムとしても適用することが可能である。
[A.5.7]変形例7
上記実施形態においては、情報処理用サーバ装置10の所在地特定処理(具体的にはユーザ位置特定部113)は、オフィスネットワークシステム40の業務サポート用端末装置30又はアクセスポイントAPからアップロードされるユーザID(具体的にはユーザ端末装置20の記憶部270に記憶されたユーザID)及び装置IDの受信をトリガとして実行させているが、当該トリガとして、ユーザ端末装置20の記憶部270に記憶されたユーザ端末装置ID(ユーザ端末装置20を識別するための識別情報)を受信することを更に加えてもよい。
また、予め、ユーザ端末装置20の記憶部270に記憶されたユーザ端末装置ID(ユーザ端末装置20を識別するための識別情報)と情報処理用サーバ装置10のユーザ管理DB11のユーザIDを対応付けて情報処理用サーバ装置10の記憶部170に記憶させておけば、ユーザIDをアップロードしなくても、情報処理用サーバ装置10で受信した当該ユーザ端末装置IDに対応付けられたユーザIDを基に当該ユーザの位置を特定する
ことも可能である。
例えば、このような場合には、ユーザIDをユーザ端末装置20の記憶部270に記憶することができない場合であっても、当該ユーザの位置を特定することが可能である。
また、例えば、このような場合であって、同一ユーザが複数のユーザ端末装置20を有している場合には、当該ユーザ端末装置20をそれぞれ識別することが可能であるとともに、下記のように優先処理を実行すればユーザの位置を的確に特定することが可能となる。
具体的には、予め、ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置20を情報処理用サーバ装置10の記憶部170に記憶させておき、ユーザ位置特定部113は、ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置20であるか否かを判断する。
そして、ユーザ位置特定部113は、例えば、上記のステップSa8の処理において、ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置20である場合にのみ、特定されたユーザの存在エリアを、ユーザ管理DB11の該当するユーザの最終位置情報のデータフィールドに記憶(上書き)する。
このようにすることによって、該ユーザが有する複数のユーザ端末装置20が異なる位置に存在する場合であっても、ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置10の位置情報を確実にユーザの位置として特定とすることが可能である。
また、予め、ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置20の順位を情報処理用サーバ装置10の記憶部170に記憶させておき、ユーザ位置特定部113は、ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置20がいずれかのエリアに存在するか否かを判断する。
そして、ユーザ位置特定部113は、例えば、上記のステップSa8の処理において、(A)ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置がいずれかのエリアに存在する場合は、ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置20により特定されたユーザの存在エリアを、(B)ユーザ位置情報を優先させるユーザ端末装置20がいずれのエリアにも存在しない場合には、ユーザ位置情報を次に優先させるユーザ端末装置20により特定されたユーザの存在エリアを、ユーザ管理DB11の該当するユーザの最終位置情報のデータフィールドに記憶(上書き)するようにしてもよい。
[A.5.8]変形例8
上記実施形態においては、位置特定データを受信する度に、情報処理用サーバ装置10の所在地特定処理(具体的にはユーザ位置特定部113)は、特定されたユーザの存在エリアを、ユーザ管理の該当するユーザの最終位置情報のデータフィールドに記憶(上書き)するため、同一ユーザが有する複数のユーザ端末装置が異なる位置に存在する場合には、ユーザ管理の該当するユーザの最終位置情報のデータフィールドが異なる値位置情報に頻繁に書き換わったり、正しい位置情を特定することができなくなる可能性もある。
そこで、本変形においては、各ユーザ端末装置20の位置情報の最終変化時刻を情報処理用サーバ装置10の記憶部170に記憶させ、ユーザ位置特定部113は、ユーザ端末装置20の最終変化時刻が更新される場合にのみ、特定されたユーザの存在エリアを、ユーザ管理の該当するユーザの最終位置情報のデータフィールドに記憶(上書き)してもよい。
例えば、このような場合には、ユーザ管理DB11の該当するユーザの最終位置情報の
データフィールドに記憶(上書き)される値は、該当するユーザの有する複数のユーザー端末装置20のうち、最後に位置情報を変化させたユーザ端末装置20の位置を示す値となり、各ユーザの位置を確実に特定することが可能である。
[A.5.9]変形例9
上記変形例6及び7において、ユーザが有する複数のユーザ端末装置20のうち、最後に位置情報が変化したユーザ端末装置20の位置情報をユーザ位置とするか、又は、予め設定した優先順によりユーザ端末装置20の位置情報をユーザ位置とするか、をシステム設定又はユーザ設定として予め情報処理用サーバ装置10の記憶部170に記憶し、当該システム設定又はユーザ設定に応じて、ユーザが複数のユーザ端末装置20を有する場合のユーザ位置情報の取得方法を変更できるようにしてもよい。
[A.5.10]変形例10
上記実施形態においては、一定期間ユーザの位置情報の受信がない場合、ユーザDB11の最終位置に記憶した位置情報を削除してもよい。これにより、本システムの対象エリア外にユーザ端末装置10が移動した場合、位置情報が取得できないユーザとして扱うことが可能となる。
[B]第2実施形態
[B.1]システムの概要
本実施形態の情報処理システム1は、第1実施形態の各処理に加えて、業務サポート用端末装置30が設置された設置エリアの予約情報に基づく会議などの作業の予約情報の開催時刻の到来前に、当該予約情報の確認を行うための通知を該当するユーザに実行する点に特徴がある。
なお、本実施形態において、上記の特徴点を除き、情報処理システム1の構成及びその動作は、第1実施形態と同様であり、同一の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[B.2]情報処理システムの動作
[B.2.1]業務サポート処理(メイン処理)
次に、図12を用いて、本実施形態の情報処理用サーバ装置10において実行される業務サポート処理(メイン処理)について説明する。なお、図12は、情報処理用サーバ装置10において実行される業務サポート処理(メイン処理)のフローを示すフローチャートの一例である。
本動作は、第1実施形態と同様に、会議室やイベントスペースなどの各設置エリア内に設置された業務サポート用端末装置30毎に実行されるユーザの業務をサポートするためのメイン処理である。ただし、本実施形態のメイン処理は、第1実施形態の業務サポート処理(メイン処理)における設置エリアにおける作業などの開催時刻の到来前に当該開催の確認を行う通知処理を実行する点が追加された動作である。
また、本動作においては、第1実施形態と同様に、ユーザ管理DB11、装置管理DB12、スケジュール管理DB13、施設等管理DB14及び業務サポート管理DB15には、各々、図4(A)(B)(C)及び図5に例示するデータが記憶されているものとする。
また、本動作においては、第1実施形態と同様に、特定の業務サポート用端末装置30を用いて予約されたオフィス内の特定のエリア(例えば会議室)における複数のユーザで実施される作業(ミーティング)又は所定のエリアで実施が予定されているイベントに対
する業務サポート処理であって、作業やイベントに関する各予約情報は既に読み出され、予約された作業やイベントの開催時刻が到来するのを待機する状態となっているものとする。
そして、本動作は、第1実施形態と同様に、予約開始時刻が到来した業務サポート用端末装置30の設置エリア毎に実行される。すなわち、本動作においては、予約開始時刻が到来していない業務サポート用端末装置30の設置エリアについては、これらの処理を実行せずに、待機状態を維持している。
さらに、本実施形態においては、第1実施形態と同様に、業務サポート用端末装置30毎の、利用判定処理の回数及び最高位の権限を記憶する記憶部170における各バッファ領域が初期化されているものとする。
まず、業務サポート処理実行制御部116は、タイマ117と連動し、予約された作業やイベントの開催時刻前の所定のタイミング(開始時刻の5分前)を検出すると(ステップSc1)、DB管理制御部112は、スケジュール管理DB13に記憶された会議に参加予定のユーザ(以下、「参加ユーザ」という。)のユーザIDを読み出しつつ、該当するユーザIDに対応付けて記憶された最終位置をユーザ管理DB11から取得する(ステップSc2)。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、各参加ユーザの最終位置が業務サポート用端末装置30の設置エリアか否かを判定し(ステップSc3)、最終位置が業務サポート用端末装置30の設置エリアでないユーザを通知対象ユーザとして特定する(ステップSc4)。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、通知対象ユーザに対して、設置エリアで会議などの参加予定の作業がもうすぐ開催される旨の通知(以下、「開催予告通知」という。)を実行する(ステップSc5)。
なお、業務サポート処理実行制御部116は、開催予告通知としては、ユーザ端末装置20又は当該ユーザ端末装置20によって確認可能な電子メールアドレスやメッセンジャーアプリを用いてテキストメッセージを通知する。
また、業務サポート処理実行制御部116は、このときに、欠席、通常参加、又は、遅刻などのユーザの状況を選択させるための情報をユーザ端末装置20のユーザによって選択可能に表示させ、当該選択された指示を受信して、該当するユーザ(責任者)に通知する処理を実行してもよい。
特に、業務サポート処理実行制御部116は、上記の通知内容や通知する処理に関しては、各ユーザに設定された権限情報に応じて変えてもよい。
次いで、予約された作業やイベントの開催時刻が到来したことを検出すると(ステップSb1)、該当する業務サポート用端末装置30と連動し、第1実施形態と同様に設置エリア利用監視処理の実行を開始する(ステップSb2)。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、該当する業務サポート用端末装置30と連動し、第1実施形態と同様に業務サポート実行処理を開始させる(ステップSb3)。
次いで、業務サポート処理選択部115は、該当する設置エリアにおいて、ユーザ管理
DB11に記憶されている各ユーザの最終位置の情報(すなわち、所在地特定処理によって登録(更新)された情報)と、装置管理DB12に記憶されている該当する業務サポート用端末装置30の設置エリアの情報と、に基づいて、各業務サポート用端末装置30の設置エリア内に存在するユーザを、特定ユーザとして、特定する(ステップSb4)。
なお、業務サポート処理選択部115は、特定した各特定ユーザのユーザIDを記憶部170の所定のバッファに記憶(既に該当する業務サポート用端末装置30に対応するバッファ領域にユーザIDが記憶されている場合には、上書き)する。
次いで、業務サポート処理選択部115は、ユーザ管理DB11を参照し、特定された各特定ユーザの権限を特定するとともに、特定した各特定ユーザの権限の中から、該当する業務サポート用端末装置30において設置エリア内の最高位の権限を特定する(ステップSb5)。
なお、業務サポート処理選択部115は、特定した最高位の権限を示す情報を記憶部170の所定のバッファに記憶(既に該当する業務サポート用端末装置30に対応するバッファ領域に最高位の権限を示す情報が記憶されている場合には、上書き)する。
次いで、業務サポート処理実行制御部116は、タイマ117と連動し、該当する業務サポート用端末装置30が設置された各設置エリアにおける予約情報に規定された終了時刻が到来したか否かを判定する(ステップSb6)。
このとき、業務サポート処理実行制御部116は、予約された作業やイベントの予約情報に規定された終了時刻が未だ到来していないと判定した場合には、ステップSb4の処理に移行し、当該終了時刻が到来したと判定した場合には、本動作を終了させる。
なお、ステップSb6においては、後述するように、設置エリア利用監視処理において設置エリアの利用中に当該利用状況が変化した場合であっても(すなわち、設置エリアの利用における終了時刻が延長又は短縮されてスケジュール(予約情報)が上書きされた場合であっても)、業務サポート処理実行制御部116は、変化した予約情報に基づいて、終了時刻の到来を判定する。
[B.3]変形例
[B.3.1]変形例1
上記実施形態においては、第1実施形態と同様に、業務サポート処理の動作を簡略化するため、予約情報に会議出席予定ユーザの情報を含ませる構成を採用したが、各ユーザのスケジュールデータから、各会議への出席予定ユーザを特定するようにしてもよい。
特に、この場合には、スケジュールデータから同一の時間帯に同一の会議室にて会議予定が入っている全てのユーザを参加ユーザとして特定する。
なお、DB11〜DB15のデータ構成は、第1実施形態と同様に、図3〜図5に例示したものに限らず、何れかのDB11〜15に格納すべきデータの一部を他のDBに格納するようにすることも可能である。
[B.3.2]変形例2
本変形例においては、開催時刻の5分前に会議などの作業などに参加する参加ユーザの最終位置に基づいて、未だ設置エリアに存在しない参加ユーザに対して、開催予告通知(リマインダー)を実行する点に代えて、所定のタイミングにおいて、オフィスエリアOなどの情報処理システム1が管理する全体エリアに存在するユーザを特定し、当該特定したユーザ又は希望するユーザに予め定めたメッセージの通知をし、又は、所定の処理を実行してもよいし、所定の条件になったタイミングにおいて、条件に該当するユーザに予め定めたメッセージの通知をし、又は、所定の処理を実行してもよい。
例えば、業務サポート処理実行制御部116は、所定のタイミング(例えば、毎日22時)になると、オフィスエリアOなどの情報処理システム1が管理する全体エリアに存在するユーザを特定し、帰宅を促すメッセージや所定の時間経過後にオフィスエリアO内の空調や照明がOFFになる旨の通知をしてもよい。
また、業務サポート処理実行制御部116は、所定のタイミングとしてオフィスエリアO内において最後の一人になったタイミングに該当するユーザに対してその旨を通知するなどの予め定めたメッセージの通知をし、又は、照明の消し忘れやオフィスエリアOの施錠忘れ等を防止するための「最終退出者マニュアル」の提供などの所定の処理を実行してもよい。
また、業務サポート処理実行制御部116は、業務サポート用端末装置30からの所定の操作指示を示す操作情報(例えば、短押し連続5回)を受信した場合に、操作指示をしたユーザが最終退出者であるかを判断し、その有無を操作指示したユーザに通知してもよいし、所定の操作情報を受信して操作指示をしたユーザが最終退出者であるかを判断し、かつ、操作指示をしたユーザの権限情報に基づいて、提供する「最終退出者マニュアル」の種別を変更し、通知するメッセージを変更し、又は、所定の処理を実行してもよい。
特に、業務サポート処理実行制御部116は、操作指示をしたユーザの権限情報が新入社員の権限である場合には、照明のスイッチの位置やコピー機の台数などが記載されている詳細な「最終退出者マニュアル」を該当するユーザのユーザ端末装置20に提供し、オフィスエリアOが複数のフロアに分かれている場合には、フロア毎の権限情報が規定されていることを前提に、フロア毎に異なる「最終退出者マニュアル」を該当するユーザのユーザ端末装置20に提供してもよい。
また、業務サポート処理実行制御部116は、権限情報が「PL」の場合には、該当するユーザのユーザ端末装置20にプロジェクトに参加するメンバーの翌日のスケジュールを送信し、部長職以上の場合には、該当するユーザのユーザ端末装置20に自分の翌日のスケジュールを送信してもよい。