JP6915142B1 - エアロゾル生成装置の電源ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】エアロゾル源にメンソールが含まれているか否かに応じて、エアロゾル源を加熱する第1ヒータや香味源を加熱する第2ヒータへの放電を適切に制御可能なエアロゾル生成装置の電源ユニットを提供する。【解決手段】エアロゾル吸引器1のMCU63は、エアロゾル源71と香味源52にメンソールが含まれているかを判断可能であり、エアロゾル源71にメンソールが含まれていると判断すると、エアロゾル源71を加熱する第1負荷45及び香味源52を加熱する第2負荷34への放電をメンソールモードで制御する。一方、エアロゾル源71と香味源52とにメンソールが含まれていないと判断すると、第1負荷45及び第2負荷34への放電をレギュラーモードで制御する。メンソールモードでの第1負荷45や第2負荷34への放電態様は、レギュラーモードでの第1負荷45や第2負荷34への放電態様とは異なる。【選択図】図6

Description

本発明は、エアロゾル生成装置の電源ユニットに関する。
特許文献1には、エアロゾル源を加熱することによって気化及び/又は霧化してエアロゾルを生成するエアロゾル送達システム100(エアロゾル生成装置)が開示されている。特許文献1のエアロゾル送達システムにおいて、生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成要素425(香味源)が収容された第2のエアロゾル生成装置400(収容室)を流れることによって、香味源に含まれる香味成分がエアロゾルに付加され、ユーザは、香味成分が含まれるエアロゾルを吸引することができる。
特許文献1に記載のエアロゾル送達システムは、リザーバ基板214と、液体輸送要素238及び発熱体240が収容された空間(加熱室)と、エアロゾル生成要素425が収容された第2のエアロゾル生成装置400(収容室)と、を備える。リザーバ基板214には、エアロゾル前駆体組成物が貯留されている。液体輸送要素238は、エアロゾル前駆体組成物をリザーバ基板214から加熱室に輸送して保持する。液体輸送要素238に保持されたエアロゾル前駆体組成物は、発熱体240によって加熱されてエアロゾル化し、第2のエアロゾル生成装置400のエアロゾル生成要素425を通過して香味成分が付加された後、ユーザに供給される。
また、特許文献1には、リザーバ基板214のエアロゾル前駆体組成物と、第2のエアロゾル生成装置400のエアロゾル生成要素と、の双方にメンソールが含まれていてもよい旨が開示されている。
特開2019−150031号公報
紙巻たばこ等と同様に、エアロゾル生成装置のユーザにも、メンソールの風味を好む者と、メンソールが含まれない風味(いわゆるレギュラーの風味)を好む者とがいる。このような嗜好が異なるそれぞれのユーザに対応するため、メンソールを含むエアロゾルと、メンソールを含まないエアロゾルと、を生成できるエアロゾル生成装置が望まれている。このようなエアロゾル生成装置にあっては、香喫味の観点から、エアロゾル源あるいは香味源を加熱するヒータへの放電を適切に制御する必要があり、従来技術ではこの点に改善の余地があった。
本発明は、エアロゾル源にメンソールが含まれているか否かに応じて、エアロゾル源を加熱する第1ヒータ、及び/又は香味源を加熱する第2ヒータへの放電を適切に制御することを可能にする。
本発明は、
エアロゾル源を加熱する第1ヒータが接続される第1コネクタと、
前記第1ヒータによる加熱で気化及び/又は霧化した前記エアロゾル源に香味を付与可能な香味源を加熱する第2ヒータが接続される第2コネクタと、
前記第1コネクタ及び前記第2コネクタと電気的に接続される電源と、
前記電源から前記第1ヒータへの放電、及び前記電源から前記第2ヒータへの放電を制御可能なコントローラと、
を備えるエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記コントローラは、
前記エアロゾル源と前記香味源とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かの判断を実行可能であり、
前記エアロゾル源にメンソールが含まれていると判断した場合に、前記第1ヒータへの放電及び前記第2ヒータへの放電をメンソールモードによって制御し、
前記エアロゾル源と前記香味源とにメンソールが含まれていないと判断した場合に、前記第1ヒータへの放電及び前記第2ヒータへの放電をレギュラーモードによって制御し、
前記メンソールモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第1ヒータへの放電態様とは異なる、
及び/又は、前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様とは異なり、
前記判断を実行する前に、前記電源から前記第2ヒータへの放電を開始させる
本発明によれば、エアロゾル源にメンソールが含まれているか否かに応じて、エアロゾル源を加熱する第1ヒータ、及び/又は香味源を加熱する第2ヒータへの放電を適切に制御することを可能にするエアロゾル生成装置の電源ユニットを提供できる。
エアロゾル吸引器の概略構成を模式的に示す斜視図である。 図1のエアロゾル吸引器の他の斜視図である。 図1のエアロゾル吸引器の断面図である。 図1のエアロゾル吸引器における電源ユニットの斜視図である。 図1のエアロゾル吸引器におけるカプセルホルダにカプセルが収容された状態の斜視図である。 図1のエアロゾル吸引器のハードウエア構成を示す模式図である。 図6に示す電源ユニットの具体例を示す図である。 図1のエアロゾル吸引器の動作を示すフローチャート(その1)である。 図1のエアロゾル吸引器の動作を示すフローチャート(その2)である。 図1のエアロゾル吸引器の動作を示すフローチャート(その3)である。 図1のエアロゾル吸引器の動作を示すフローチャート(その4)である。 フレーバー識別処理の処理内容を示すフローチャートである。 メンソールモードによる具体的な制御例を示す説明図(その1)である。 メンソールモードによる具体的な制御例を示す説明図(その2)である。 メンソールモードによる具体的な制御例を示す説明図(その3)である。
以下、本発明のエアロゾル生成装置の一実施形態であるエアロゾル吸引器1について、図1から図15を参照しながら説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。
(エアロゾル吸引器の全体概要)
図1〜図3に示すように、エアロゾル吸引器1は、燃焼を伴わずにエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルに香味成分を付加して、香味成分が含まれるエアロゾルをユーザが吸引可能とするための器具である。一例として、エアロゾル吸引器1は、棒形状となっている。
エアロゾル吸引器1は、電源ユニット10と、エアロゾル源71を貯留するカートリッジ40が収容されるカートリッジカバー20と、香味源52が収容される収容室53を有するカプセル50が収容されるカプセルホルダ30と、を備える。電源ユニット10、カートリッジカバー20、及びカプセルホルダ30は、エアロゾル吸引器1の長手方向の一端側から他端側に向かって、この順に設けられている。
電源ユニット10は、エアロゾル吸引器1の長手方向に延びる中心線Lを中心とする略円筒形状を有している。カートリッジカバー20、及びカプセルホルダ30は、エアロゾル吸引器1の長手方向に延びる中心線Lを中心とする略円環形状を有している。電源ユニット10の外周面とカートリッジカバー20の外周面とは、略同一径の略円環形状であり、カプセルホルダ30は、電源ユニット10及びカートリッジカバー20よりもやや小径の略円環形状となっている。
以下、本明細書等では説明を簡単かつ明確にするために、棒形状のエアロゾル吸引器1の長手方向を第1方向Xと定義する。そして、第1方向Xにおいて、エアロゾル吸引器1の電源ユニット10が配置されている側を底部側、エアロゾル吸引器1のカプセルホルダ30が配置されている側を頂部側、と便宜上定義する。図面には、エアロゾル吸引器1の第1方向Xにおける底部側をD、エアロゾル吸引器1の第1方向における頂部側をU、として示す。
カートリッジカバー20は、底部側及び頂部側の両端面が開口した中空の略円環形状となっている。カートリッジカバー20は、例えば、ステンレス等の金属によって形成されている。カートリッジカバー20は、底部側の端部で、電源ユニット10の頂部側の端部と連結する。カートリッジカバー20は、電源ユニット10に対して着脱可能となっている。カプセルホルダ30は、底部側及び頂部側の両端面が開口した中空の略円環形状となっている。カプセルホルダ30は、底部側の端部で、カートリッジカバー20の頂部側の端部と連結する。カプセルホルダ30は、例えば、アルミニウム等の金属によって形成されている。カプセルホルダ30は、カートリッジカバー20に対して着脱可能となっている。
カートリッジ40は、略円筒形状を有し、カートリッジカバー20の内部に収容される。カプセルホルダ30をカートリッジカバー20から取り外した状態で、カートリッジ40は、カートリッジカバー20の内部に収容することができ、また、カートリッジカバー20の内部から取り出すこともできる。したがって、エアロゾル吸引器1は、カートリッジ40を交換して使用可能である。
カプセル50は、略円筒形状を有し、第1方向Xにおける頂部側の端部が、カプセルホルダ30の頂部側の端部から第1方向Xに露出するように、中空の略円環形状のカプセルホルダ30の中空部に収容される。カプセル50は、カプセルホルダ30に対して着脱可能となっている。したがって、エアロゾル吸引器1は、カプセル50を交換して使用可能である。
(電源ユニット)
図3及び図4に示すように、電源ユニット10は、第1方向Xに延びる中心線Lを中心とする中空の略円環形状の電源ユニットケース11を備える。電源ユニットケース11は、例えば、ステンレス等の金属によって形成されている。電源ユニットケース11は、電源ユニットケース11の第1方向Xにおける頂部側の端面である頂面11aと、電源ユニットケース11の第1方向Xにおける底部側の端面である底面11bと、頂面11aから底面11bへと中心線Lを中心とする略円環状に第1方向Xに延びる側面11cと、を有する。
電源ユニットケース11の頂面11aには、放電端子12が設けられている。放電端子12は、電源ユニットケース11の頂面11aから第1方向Xの頂部側に突出するように設けられている。
また、頂面11aには、放電端子12の近傍に、後述するカートリッジ40の加熱室43に空気を供給する空気供給部13が設けられている。空気供給部13は、電源ユニットケース11の頂面11aから第1方向Xの頂部側に突出するように設けられている。
電源ユニットケース11の側面11cには、外部電源(図示省略)と電気的に接続可能な充電端子14が設けられる。本実施形態では、充電端子14は、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子、microUSB端子等が接続可能なレセプタクルであり、底面11b近傍の側面11cに設けられている。
なお、充電端子14は、外部電源から送電される電力を非接触で受電可能な受電部であってもよい。このような場合、充電端子14(受電部)は、受電コイルから構成されていてもよい。非接触による電力伝送(WPT:Wireless Power Transfer)の方式は、電磁誘導型でもよいし、磁気共鳴型でもよいし、電磁誘導型と磁気共鳴型の組合せでもよい。また、充電端子14は、外部電源から送電される電力を無接点で受電可能な受電部であってもよい。別の一例として、充電端子14は、USB端子、microUSB端子等が接続可能なレセプタクルと、上述した受電部と、の双方を有していてもよい。
電源ユニットケース11の側面11cには、ユーザが操作可能な操作部15が設けられている。操作部15は、頂面11a近傍の側面11cに設けられている。本実施形態では、操作部15は、第1方向Xから見て、中心線Lを中心にして充電端子14から約180度離れた位置に設けられている。本実施形態では、操作部15は、電源ユニットケース11の側面11cを外側から見て、円形状の押しボタン式のスイッチである。なお、操作部15は、円形状以外の形状でもよいし、押しボタン式以外のスイッチ又はタッチパネル等から構成されていてもよい。
電源ユニットケース11には、各種情報を通知する通知部16が設けられている。通知部16は、発光素子161と振動素子162と、によって構成されている(図6参照)。本実施形態では、発光素子161は、操作部15の電源ユニットケース11内側に設けられている。円形状の操作部15の周囲は、電源ユニットケース11の側面11cを外側から見て透光性を有し、発光素子161によって点灯するように構成される。本実施形態では、発光素子161は、赤色、緑色、青色、白色、紫色に発光可能となっている。
電源ユニットケース11には、電源ユニットケース11の内部に外気を取り込む不図示の空気取込口が設けられている。空気取込口は、充電端子14の周囲に設けられていてもよく、操作部15の周囲に設けられていてもよく、充電端子14及び操作部15から離れた位置で電源ユニットケース11に設けられていてもよい。空気取込口は、カートリッジカバー20に設けられていてもよい。空気取込口は、上述した箇所のうち2以上の箇所に設けられていてもよい。
中空の略円環形状の電源ユニットケース11の中空部には、電源61と、吸気センサ62と、MCU63(MCU:Micro Controller Unit)と、充電IC64(IC:Integrated Circuit)と、が収容されている。電源ユニットケース11の内部には、さらに、LDOレギュレータ65(LDO:Low Drop Out)と、DC/DCコンバータ66と、電圧センサ671及び電流センサ672を含む第1温度検出用素子67と、電圧センサ681及び電流センサ682を含む第2温度検出用素子68と、が収容されている(図6及び図7も参照)。
電源61は、二次電池や電気二重層キャパシタ等の充放電可能な蓄電デバイスであり、好ましくは、リチウムイオン二次電池である。電源61の電解質は、ゲル状の電解質、電解液、固体電解質、イオン液体の1つ又はこれらの組み合わせにより構成できる。
吸気センサ62は、パフ(吸引)動作を検出する圧力センサであり、例えば、操作部15の近傍に設けられている。吸気センサ62は、後述するカプセル50の吸口58を通じたユーザの吸引により生じた、電源ユニット10の内部の圧力(内圧)変化の値を出力するよう構成されている。例えば、吸気センサ62は、空気取込口からカプセル50の吸口58に向けて吸引される空気の流量(すなわち、ユーザの吸引動作)に応じて変化する内圧に応じた出力値(例えば、電圧値又は電流値)を出力する。吸気センサ62は、アナログ値を出力してもよいし、アナログ値から変換したデジタル値を出力してもよい。
吸気センサ62は、検出する圧力を補償するために、電源ユニット10の置かれている環境の温度(外気温)を検出する温度センサを内蔵していてもよい。また、吸気センサ62は、圧力センサではなく、コンデンサマイクロフォンや流量センサ等から構成されていてもよい。
MCU63は、エアロゾル吸引器1の各種の制御を行う電子部品(コントローラ)である。具体的には、MCU63は、プロセッサを主体に構成されており、プロセッサの動作に必要なRAM(Random Access Memory)及び各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)等の記憶媒体により構成されるメモリ63aをさらに含む(図6参照)。なお、本明細書におけるプロセッサとは、具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
MCU63は、例えば、ユーザによる吸引動作が行われることにより、吸気センサ62の出力値が閾値を超えると、エアロゾルの生成要求があったと判定する。その後、MCU63は、例えば、ユーザによる吸引動作が終了し、吸気センサ62の出力値が上記の閾値を下回ると、エアロゾルの生成要求が終了したと判定する。このように、吸気センサ62の出力値は、エアロゾルの生成要求を示す信号として利用される。したがって、吸気センサ62は、エアロゾルの生成要求を出力するセンサを構成する。なお、エアロゾルの生成要求があったかの判定をMCU63に代えて吸気センサ62が行うようにし、当該判定結果に応じたデジタル値を、MCU63が吸気センサ62から受け取るようにしてもよい。具体的一例として、吸気センサ62は、エアロゾルの生成要求があったと判定した場合にはハイレベルの信号を出力し、エアロゾルの生成要求がなくなった(すなわちエアロゾルの生成要求が終了した)と判定した場合にはローレベルの信号を出力してもよい。また、エアロゾルの生成要求があったとMCU63又は吸気センサ62が判定する閾値と、エアロゾルの生成要求が終了したとMCU63又は吸気センサ62が判定する閾値は異なっていてもよい。
なお、MCU63は、吸気センサ62に代えて、操作部15の操作に基づいてエアロゾルの生成要求を検出するようにしてもよい。例えば、ユーザがエアロゾルの吸引を開始するために操作部15に対し所定の操作を行うと、操作部15がエアロゾルの生成要求を示す信号をMCU63に出力するように構成してもよい。この場合には、操作部15が、エアロゾルの生成要求を出力するセンサを構成する。
充電IC64は、充電端子14の近傍に設けられている。充電IC64は、充電端子14から入力され電源61に充電される電力を制御して、電源61の充電制御を行う。なお、充電IC64は、MCU63の近傍に配置されていてもよい。
(カートリッジ)
図3に示すように、カートリッジ40は、軸方向を長手方向とする略円柱形状のカートリッジケース41を備える。カートリッジケース41は、例えばポリカーボネート等の樹脂によって形成されている。カートリッジケース41の内部には、エアロゾル源71を貯留する貯留室42と、エアロゾル源71を加熱する加熱室43と、が形成されている。加熱室43には、貯留室42に貯留されたエアロゾル源71を加熱室43に輸送して加熱室43で保持するウィック44と、ウィック44に保持されたエアロゾル源71を加熱して気化及び/又は霧化させる第1負荷45と、が収容されている。カートリッジ40は、第1負荷45によって加熱されることで気化及び/又は霧化したエアロゾル源71を、エアロゾル化して加熱室43からカプセル50に向かって輸送する第1エアロゾル流路46をさらに備える。
貯留室42と加熱室43とは、カートリッジ40の長手方向に互いに隣接して形成されている。加熱室43は、カートリッジ40の長手方向一端側に形成されており、貯留室42は、カートリッジ40の長手方向で加熱室43と隣接し、カートリッジ40の長手方向他端側の端部まで延びるように形成されている。カートリッジケース41の長手方向一端側の端面、すなわちカートリッジ40の長手方向において、加熱室43が配置されている側のカートリッジケース41の端面には、接続端子47が設けられている。
貯留室42は、カートリッジ40の長手方向を軸方向とする中空の略円環形状を有し、円環部にエアロゾル源71を貯留する。貯留室42には、樹脂ウェブ又は綿等の多孔体が収容され、かつ、エアロゾル源71が多孔体に含浸されていてもよい。貯留室42には、樹脂ウェブ又は綿上の多孔質体が収容されず、エアロゾル源71のみが貯留されていてもよい。エアロゾル源71は、グリセリン及び/又はプロピレングリコール等の液体を含む。
また、本実施形態では、メンソール80を含まないエアロゾル源71を貯留するレギュラータイプのカートリッジ40と、メンソール80を含むエアロゾル源71を貯留するメンソールタイプのカートリッジ40とが、エアロゾル吸引器1の製造者等によってユーザに対し提供される。図3には、メンソールタイプのカートリッジ40がエアロゾル吸引器1に装着されている場合の例を示している。なお、図3では、説明をわかりやすくするために、メンソール80を粒子状に示しているが、実際には、メンソール80は、エアロゾル源71を構成するグリセリン及び/又はプロピレングリコール等の液体に溶解している。なお、図3等に示されたメンソール80は模擬的なものに過ぎず、貯留室42におけるメンソール80の位置や数量、カプセル50におけるメンソール80の位置や数量、メンソール80と香味源52の位置関係は実物とは必ずしも一致しない点に留意されたい。
ウィック44は、毛管現象を利用して貯留室42に貯留するエアロゾル源71を、貯留室42から加熱室43に引き込んで、加熱室43で保持する液保持部材である。ウィック44は、例えば、ガラス繊維や多孔質セラミックなどによって構成される。なお、ウィック44は、貯留室42の内部に延伸してもよい。
第1負荷45は、接続端子47と電気的に接続されている。本実施形態では、第1負荷45は、所定ピッチでウィック44に巻き回された電熱線(コイル)によって構成されている。なお、第1負荷45は、ウィック44に保持されたエアロゾル源71を加熱して気化及び/又は霧化させることが可能な素子であればよい。第1負荷45は、例えば、発熱抵抗体、セラミックヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等の発熱素子であってもよい。第1負荷45としては、温度と電気抵抗値とが相関を持つものが用いられる。例えば、第1負荷45としては、温度の増加に伴って電気抵抗値も増加するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられる。これに代えて、第1負荷45としては、例えば、温度の増加に伴って電気抵抗値が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられてもよい。また、第1負荷45の一部は、加熱室43の外部に設けられていてもよい。
第1エアロゾル流路46は、中空の略円環形状を有する貯留室42の中空部に形成され、カートリッジ40の長手方向に延びている。第1エアロゾル流路46は、カートリッジ40の長手方向に略円環状に延びる壁部46aによって形成されている。第1エアロゾル流路46の壁部46aは、略円環形状を有する貯留室42の内周側壁部にもなっている。第1エアロゾル流路46は、カートリッジ40の長手方向における第1端部461が加熱室43と接続しており、カートリッジ40の長手方向における第2端部462がカートリッジケース41の他端側の端面に開口している。
第1エアロゾル流路46は、カートリッジ40の長手方向において、第1端部461から第2端部462に向かうにしたがって、断面積が不変又は増加するように形成されている。第1エアロゾル流路46の断面積は、第1端部461から第2端部462に向かうにしたがって、不連続的に増加してもよいし、図3に示されるように連続的に増加してもよい。
カートリッジ40は、カートリッジ40の長手方向が、エアロゾル吸引器1の長手方向である第1方向Xとなるように、中空の略円環形状のカートリッジカバー20の中空部に収容される。さらに、カートリッジ40は、第1方向Xにおいて、加熱室43がエアロゾル吸引器1の底部側(すなわち電源ユニット10側)、貯留室42がエアロゾル吸引器1の頂部側(すなわちカプセル50側)となるように、カートリッジカバー20の中空部に収容される。
カートリッジ40の第1エアロゾル流路46は、カートリッジ40がカートリッジカバー20の内部に収容された状態において、エアロゾル吸引器1の中心線L上を第1方向Xに延びるように形成されている。
カートリッジ40は、エアロゾル吸引器1の使用時において、接続端子47が電源ユニットケース11の頂面11aに設けられた放電端子12と接触した状態が維持されるように、カートリッジカバー20の中空部に収容される。電源ユニット10の放電端子12とカートリッジ40の接続端子47とが接触することによって、カートリッジ40の第1負荷45は、放電端子12及び接続端子47を介して、電源ユニット10の電源61と電気的に接続される。
さらに、カートリッジ40は、エアロゾル吸引器1の使用時において、電源ユニットケース11に設けられた不図示の空気取込口から流入した空気が、図3中の矢印Bで示すように、電源ユニットケース11の頂面11aに設けられた空気供給部13から加熱室43に取り込まれるように、カートリッジカバー20の中空部に収容される。なお、矢印Bは、図3中において中心線Lに対して傾いているが、中心線Lと同一方向であってもよい。換言すれば、矢印Bは、中心線Lに対して平行であってもよい。
第1負荷45は、エアロゾル吸引器1の使用時において、電源61から、電源ユニットケース11に設けられた放電端子12と、カートリッジ40に設けられた接続端子47と、を介して供給される電力によって、ウィック44に保持されたエアロゾル源71を、燃焼を伴わずに加熱する。そして、加熱室43において、第1負荷45によって加熱されたエアロゾル源71は、気化及び/又は霧化する。カートリッジ40がメンソールタイプである場合、このとき、気化及び/又は霧化したエアロゾル源71には、気化及び/又は霧化したグリセリン及び/又はプロピレングリコール等とともに、気化及び/又は霧化したメンソール80も含まれている。
そして、加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71は、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気を分散媒としてエアロゾル化する。さらに、加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71と、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気とは、加熱室43と連通する第1エアロゾル流路46の第1端部461から、第1エアロゾル流路46の第2端部462へと、さらにエアロゾル化しながら第1エアロゾル流路46を流れる。加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71は、第1エアロゾル流路46を流れる過程で温度が低下し、エアロゾル化が促進される。このようにして、加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71と、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気と、によって、加熱室43及び第1エアロゾル流路46でエアロゾル72が生成される。カートリッジ40がメンソールタイプである場合、加熱室43及び第1エアロゾル流路46でエアロゾル72には、エアロゾル源71由来のエアロゾル化したメンソール80も含まれている。
(カプセルホルダ)
カプセルホルダ30は、略円環状に第1方向Xに延びる側壁31を備え、底部側及び頂部側の両端面が開口した中空の略円環形状となっている。側壁31は、例えば、アルミニウム等の金属によって形成されている。カプセルホルダ30は、底部側の端部で、カートリッジカバー20の頂部側の端部と、螺合や係止等によって連結され、カートリッジカバー20に対して着脱可能となっている。略円環形状の側壁31の内周面31aは、エアロゾル吸引器1の中心線Lを中心とする円環形状であり、カートリッジ40の第1エアロゾル流路46よりも大径、かつ、カートリッジカバー20よりも小径となっている。
カプセルホルダ30は、側壁31の底部側の端部に設けられた底壁32を備える。底壁32は、例えば樹脂によって形成されている。底壁32は、側壁31の底部側の端部に固定され、側壁31の底部側の端部で側壁31の内周面によって囲まれた中空部を後述する連通孔33を除き閉塞する。
底壁32には、第1方向Xに貫通する連通孔33が設けられている。連通孔33は、第1方向から見て、中心線Lと重なる位置に形成されている。カートリッジ40がカートリッジカバー20の内部に収容され、かつ、カプセルホルダ30がカートリッジカバー20に装着された状態において、連通孔33は、第1方向Xの頂部側から見て、カートリッジ40の第1エアロゾル流路46が連通孔33の内部に位置するように形成されている。
カプセルホルダ30の側壁31には、第2負荷34が設けられている。図5に示すように、第2負荷34は、側壁31の底部側に設けられており、略円環形状の側壁31に沿った円環形状を有し、第1方向Xに延びている。第2負荷34は、カプセル50の収容室53を加熱して収容室53に収容された香味源52を加熱する。第2負荷34は、カプセル50の収容室53を加熱することによって香味源52を加熱可能な素子であればよい。第2負荷34は、例えば、発熱抵抗体、セラミックヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等の発熱素子であってもよい。第2負荷34としては、温度と電気抵抗値とが相関を持つものが用いられる。例えば、第2負荷34としては、温度の増加に伴って電気抵抗値も増加するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられる。これに代えて、第2負荷34としては、例えば、温度の増加に伴って電気抵抗値が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられてもよい。
カートリッジカバー20が電源ユニット10に装着され、かつ、カプセルホルダ30がカートリッジカバー20に装着された状態において、第2負荷34は、電源ユニット10の電源61と電気的に接続される(図6及び図7参照)。具体的には、カートリッジカバー20が電源ユニット10に装着され、かつ、カプセルホルダ30がカートリッジカバー20に装着された状態であるときには、電源ユニット10の放電端子17(図6参照)とカプセルホルダ30の接続端子(不図示)とが接触することによって、カプセルホルダ30の第2負荷34は、放電端子17及びカプセルホルダ30の接続端子を介して、電源ユニット10の電源61と電気的に接続される。
(カプセル)
図3に戻って、カプセル50は、略円筒形状を有し、両端面が開口して略円環状に延びる側壁51を備える。側壁51は、例えば、プラスチック等の樹脂によって形成されている。側壁51は、カプセルホルダ30の側壁31の内周面31aよりもわずかに小径の略円環形状となっている。
カプセル50は、香味源52が収容される収容室53を備える。収容室53は、図3に示されるように、側壁51に取り囲まれたカプセル50の内部空間に形成されてもよい。若しくは、後述する出口部55を除くカプセル50の内部空間全体が、収容室53であってもよい。
収容室53は、略円筒形状に延びるカプセル50の円筒軸方向の一端側に設けられる入口部54と、カプセル50の円筒軸方向の他端側に設けられる出口部55と、を備える。
香味源52は、たばこ原料を顆粒状に成形したたばこ顆粒521を含む。また、本実施形態では、メンソール80を含まない香味源52を収容するレギュラータイプのカプセル50と、メンソール80を含む香味源52を収容するメンソールタイプのカプセル50とが、エアロゾル吸引器1の製造者等によってユーザに対し提供される。メンソールタイプのカプセル50にあっては、例えば、香味源52を構成するたばこ顆粒521にメンソール80が吸着されている。
なお、香味源52は、たばこ顆粒521に代えて、刻みたばこが含まれていてもよい。また、香味源52は、たばこ顆粒521に代えて、たばこ以外の植物(例えば、ミント、漢方、又はハーブ等)が含まれていてもよい。また、香味源52は、メンソール80に加えて他の香料が付加されていてもよい。
図3に示されるように、カプセル50の内部空間に収容室53が形成される場合、入口部54は、カプセル50の円筒軸方向において、カプセル50の底部から離間した位置で、カプセル50の内部空間をカプセル50の円筒軸方向で区画する隔壁であってもよい。入口部54は、香味源52が通過不能であり、エアロゾル72が通過可能な、網目状の隔壁となっていてよい。
出口部55を除くカプセル50の内部空間全体が収容室53である場合、カプセル50の底部は入口部54を兼ねる。
出口部55は、カプセル50の円筒軸方向において、側壁51の頂部側の端部で、側壁51に取り囲まれたカプセル50の内部空間に充填されたフィルタ部材である。出口部55は、香味源52が通過不能であり、エアロゾル72が通過可能な、フィルタ部材である。本実施形態では、出口部55は、カプセル50の頂部近傍に設けられているが、出口部55は、カプセル50の頂部から離間した位置に設けられていてもよい。
収容室53は、香味源52が存在する第1空間531と、第1空間531と出口部55との間に位置して出口部55と隣接し、香味源52が存在しない第2空間532と、を有する。本実施形態では、収容室53において、第1空間531と第2空間532とは、カプセル50の円筒軸方向で隣接して形成されている。第1空間531は、カプセル50の円筒軸方向の一端側が入口部54と隣接しており、カプセル50の円筒軸方向の他端側が第2空間532と隣接している。第2空間532は、カプセル50の円筒軸方向の一端側が第1空間531と隣接しており、カプセル50の円筒軸方向の他端側が出口部55と隣接している。第1空間531と第2空間532とは、香味源52が通過不能であり、エアロゾル72が通過可能な網目状の隔壁56によって区画されていてもよい。このような隔壁56を用いずに、第1空間531と第2空間532とが形成されていてもよい。具体的一例として、収容室53の一部に香味源52が押圧された状態で収容し、収容室53内における香味源52の移動を困難にすることで、第1空間531と第2空間532とが形成されていてもよい。別の具体的一例として、香味源52が収容室53内を自由に移動できるようにしつつ、ユーザが吸口58から吸引動作を行う時には重力によって香味源52が収容室53の底部側に移動することで、第1空間531と第2空間532とが形成されるようにしてもよい。
図3に示すように、カプセル50の内部空間に収容室53が形成される場合、カプセル50には、カプセル50の円筒軸方向において、カプセル50の底部と入口部54との間に、第2エアロゾル流路57が形成されていてもよい。
第2エアロゾル流路57は、カプセル50の円筒軸方向において、カプセル50の底部と入口部54との間で、側壁51に取り囲まれたカプセル50の内部空間によって形成されている。したがって、第2エアロゾル流路57は、カプセル50の円筒軸方向における第1端部571がカプセル50の底部で開口しており、カプセル50の円筒軸方向における第2端部572が収容室53の入口部54で収容室53と接続している。
カプセルホルダ30の底壁32に設けられた連通孔33の開口面積は、カートリッジ40の第1エアロゾル流路46の断面積よりも大きくなっており、第2エアロゾル流路57の断面積は、カートリッジ40の第1エアロゾル流路46の断面積、及びカプセルホルダ30の底壁32に設けられた連通孔33の開口面積よりも大きくなっている。したがって、カートリッジ40の加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積よりも、カプセル50の収容室53に接続する第2エアロゾル流路57の第2端部572における断面積の方が大きくなっている。本実施形態におけるエアロゾル流路90は、第1エアロゾル流路46と、連通孔33と、第2エアロゾル流路57とによって構成されている。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33に接続する第1エアロゾル流路46の第2端部462における断面積より小さい。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33の断面積より小さい。連通孔33の断面積は、第2エアロゾル流路57の断面積より小さい。つまり、エアロゾル流路90は、加熱室43に接続する第1端部を構成する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積よりも、収容室53に接続する第2端部を構成する第2エアロゾル流路57の第2端部572における断面積の方が大きくなっている。また、エアロゾル流路90は、第1端部から第2端部に向かうにしたがって断面積が増加するように形成されている。
出口部55を除くカプセル50の内部空間全体が収容室53である場合、カプセル50の底部は入口部54を兼ねるため、上述した第2エアロゾル流路57は形成されない。つまり、本実施形態におけるエアロゾル流路90は、第1エアロゾル流路46と、連通孔33とによって構成されている。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33に接続する第1エアロゾル流路46の第2端部462における断面積より小さい。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33の断面積より小さい。本実施形態においても、エアロゾル流路90は、加熱室43に接続する第1端部を構成する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積よりも、収容室53に接続する第2端部を構成する連通孔33における断面積の方が大きくなっている。また、エアロゾル流路90は、第1端部から第2端部に向かうにしたがって断面積が増加するように形成されている。
なお、カプセルホルダ30にカプセル50が収容された状態において、カプセルホルダ30の底壁32とカプセル50の底部との間に空間が形成されてもよい。つまり、本実施形態におけるエアロゾル流路90は、第1エアロゾル流路46と、連通孔33と、カプセルホルダ30の底壁32とカプセル50の底部との間に形成される空間によって構成されている。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33に接続する第1エアロゾル流路46の第2端部462における断面積より小さい。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33の断面積より小さい。連通孔33の断面積は、カプセルホルダ30の底壁32とカプセル50の底部との間に形成される空間の断面積より小さい。この場合も、エアロゾル流路90は、加熱室43に接続する第1端部を構成する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積よりも、収容室53に接続する第2端部を構成する、カプセルホルダ30の底壁32とカプセル50の底部との間に形成される空間における断面積の方が大きくなっている。また、エアロゾル流路90は、第1端部から第2端部に向かうにしたがって断面積が増加するように形成されている。
カプセル50は、略円筒形状の円筒軸方向がエアロゾル吸引器1の長手方向である第1方向Xとなるように、中空の略円環形状のカプセルホルダ30の中空部に収容される。さらに、カプセル50は、第1方向Xにおいて、入口部54がエアロゾル吸引器1の底部側(すなわちカートリッジ40側)、出口部55がエアロゾル吸引器1の頂部側となるように、カプセルホルダ30の中空部に収容される。カプセル50は、カプセルホルダ30の中空部に収容された状態において、側壁51の他端側の端部が、カプセルホルダ30の頂部側の端部から第1方向Xに露出するように、カプセルホルダ30の中空部に収容される。そして、側壁51の他端側の端部は、エアロゾル吸引器1の使用時において、ユーザが吸引動作を行う吸口58となっている。カプセルホルダ30の頂部側の端部から第1方向Xに露出しやすくなるように、側壁51の他端側の端部は、段差を有していてもよい。
図5に示すように、カプセル50は、中空の略円環形状のカートリッジカバー20の中空部に収容された状態において、カプセルホルダ30に設けられた円環形状の第2負荷34の中空部分に、収容室53の一部が収容されるようになっている。
図3に戻って、収容室53は、カプセル50の円筒軸方向において、カートリッジカバー20の中空部に収容された状態で、カプセルホルダ30の第2負荷34が配置される加熱領域53Aと、加熱領域53Aと出口部55との間に位置して出口部55と隣接し、カプセルホルダ30の第2負荷34が配置されない非加熱領域53Bと、を有する。
本実施形態では、カプセル50の円筒軸方向において、加熱領域53Aは、第1空間531の少なくとも一部と重なっており、非加熱領域53Bは、第2空間532の少なくとも一部と重なっている。本実施形態では、カプセル50の円筒軸方向において、第1空間531と加熱領域53Aとは略一致しており、第2空間532と非加熱領域53Bとは略一致している。
(エアロゾル吸引器の使用時における構成)
このように構成されたエアロゾル吸引器1は、電源ユニット10に、カートリッジカバー20、カプセルホルダ30、カートリッジ40、及びカプセル50が装着された状態で使用される。この状態では、エアロゾル吸引器1には、少なくとも、カートリッジ40に設けられた第1エアロゾル流路46と、カプセルホルダ30の底壁32に設けられた連通孔33と、によって、エアロゾル流路90が形成される。図3に示されるようにカプセル50の内部空間に収容室53が形成される場合には、カプセル50に設けられた第2エアロゾル流路57も、エアロゾル流路90の一部を形成する。カプセルホルダ30にカプセル50が収容されると、カプセルホルダ30の底壁とカプセル50の底部の間に空間が形成される場合には、カプセルホルダ30の底壁とカプセル50の底部の間に形成される空間も、エアロゾル流路90の一部を形成する。エアロゾル流路90は、カートリッジ40の加熱室43とカプセル50の収容室53とを接続し、加熱室43で生成されたエアロゾル72を加熱室43から収容室53へと輸送する。
そして、エアロゾル吸引器1は、使用時において、ユーザが吸口58から吸引動作を行うと、電源ユニットケース11に設けられた不図示の空気取込口から流入した空気が、図3中の矢印Bで示すように、電源ユニットケース11の頂面11aに設けられた空気供給部13からカートリッジ40の加熱室43に取り込まれる。さらに、第1負荷45が発熱し、ウィック44に保持されたエアロゾル源71が加熱され、加熱室43において、第1負荷45によって加熱されたエアロゾル源71が気化及び/又は霧化する。そして、第1負荷45によって気化及び/又は霧化したエアロゾル源71は、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気を分散媒としてエアロゾル化する。加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71と、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気とは、加熱室43と連通する第1エアロゾル流路46の第1端部461から、第1エアロゾル流路46の第2端部462へと、さらにエアロゾル化しながら第1エアロゾル流路46を流れる。このように生成されたエアロゾル72は、第1エアロゾル流路46の第2端部462から、カプセルホルダ30の底壁32に設けられた連通孔33を通って、カプセル50の入口部54から収容室53に導入される。なお、実施形態に拠っては、エアロゾル72は収容室53に導入される前に、カプセル50に設けられた第2エアロゾル流路57を流れたり、カプセルホルダ30の底壁とカプセル50の底部の間に形成される空間を流れたりする。
入口部54から収容室53に導入されたエアロゾル72は、収容室53を入口部54から出口部55へとエアロゾル吸引器1の第1方向Xに流れる際に、第1空間531に収容された香味源52を通過することによって、香味源52から香味成分が付加される。
このようにして、エアロゾル72は、収容室53を入口部54から出口部55へとエアロゾル吸引器1の第1方向Xに流れる。よって、本実施形態では、収容室53において、入口部54から出口部55へとエアロゾル72が流れるエアロゾル72の流れ方向は、カプセル50の円筒軸方向であり、エアロゾル吸引器1の第1方向Xとなっている。
さらに、エアロゾル吸引器1の使用時において、カプセルホルダ30に設けられた第2負荷34は、発熱して収容室53の加熱領域53Aを加熱する。これにより、収容室53の第1空間531に収容された香味源52と、収容室53の加熱領域53Aを流れるエアロゾル72と、が加熱される。
エアロゾル吸引器1において、エアロゾルに付加される香味成分量を増やすためには、エアロゾル源71から発生させるエアロゾル量を多くすること、香味源52の温度を高くすること、が有効であることが実験的にわかっている。エアロゾル源71から発生させるエアロゾル量を多くするとエアロゾルに付加される香味成分量が増える現象は、エアロゾルの量が多いほど、香味源52を通過する際にエアロゾルが同伴する香味成分が増加することから説明できる。香味源52の温度を高くするとエアロゾルに付加される香味成分量が増える現象は、香味源52の温度が高いほど、香味源52や香味源52に付加された香料がエアロゾルに同伴されやすくなることから説明できる。
ここで、カプセル50内部における、香味源52に対するメンソール80の吸着について詳述する。香味源52を構成するたばこ顆粒521は、メンソール80の分子よりも十分に大きく、吸着質であるメンソール80の吸着材として機能する。メンソール80は、化学吸着によってもたばこ顆粒521に吸着するし、物理吸着によってもたばこ顆粒521に吸着する。化学吸着は、たばこ顆粒521を構成する分子における最外殻電子と、メンソール80を構成する分子における最外殻電子との、共有結合によって生じ得る。物理吸着は、たばこ顆粒521の表面とメンソール80の表面の間で働くファンデルワールス力によって生じ得る。たばこ顆粒521に対するメンソール80の吸着量が増加していくと、たばこ顆粒521とメンソール80は、吸着平衡状態と呼ばれる状態になる。吸着平衡状態では、たばこ顆粒521に新たに吸着するメンソール80の量と、たばこ顆粒521から脱離するメンソール80の量が等しくなる。つまり、たばこ顆粒521に新たにメンソール80を供給しても、見かけ上の吸着量は変化しなくなる。たばこ顆粒521とメンソール80に限らず、吸着平衡状態における吸着量は、吸着材と吸着質の温度が増加すると低下する。なお、化学吸着も物理吸着もたばこ顆粒521の界面における吸着サイトをメンソール80が占有する形で進行するが、仮にこの吸着サイトを埋め尽くした時のメンソール80の吸着量を飽和吸着量と呼ぶ。上述した吸着平衡状態における吸着量が飽和吸着量未満であることは、容易に理解されるだろう。
上述した通り、香味源52は、一般に、温度が高くなるほど、たばこ顆粒521とメンソール80との吸着平衡状態におけるたばこ顆粒521へのメンソール80の吸着量が低下する。したがって、香味源52は、第2負荷34によって加熱されて温度が高くなると、たばこ顆粒521に吸着するメンソール80の吸着量が低下し、たばこ顆粒521に吸着していたメンソール80の一部が脱離する。
そして、エアロゾル源71由来のエアロゾル化したメンソール80と、香味源52由来のエアロゾル化したメンソール80と、を含むエアロゾル72は、第2空間532を流れて出口部55から収容室53の外部に排出され、吸口58からユーザの口内に供給される。
(電源ユニットの詳細)
次に、電源ユニット10の詳細について、図6を参照しながら説明する。図6に示すように、電源ユニット10において、電源61の出力電圧を変換して第1負荷45へ印加可能な電圧変換器の一例であるDC/DCコンバータ66は、電源ユニット10にカートリッジ40が装着された状態において、第1負荷45と電源61との間に接続されている。MCU63は、DC/DCコンバータ66と電源61の間に接続されている。第2負荷34は、電源ユニット10にカートリッジ40が装着された状態において、MCU63とDC/DCコンバータ66との間に接続されている。このように、電源ユニット10では、カートリッジ40が装着された状態において、DC/DCコンバータ66及び第1負荷45の直列回路と、第2負荷34とが、電源61に対し並列接続されている。
DC/DCコンバータ66は、MCU63によって制御され、入力電圧(例えば電源61の出力電圧)を昇圧して出力可能な昇圧回路であり、入力電圧又は入力電圧を昇圧した電圧を第1負荷45へ印加可能に構成されている。DC/DCコンバータ66による第1負荷45への印加電圧を変化させることで、第1負荷45へ供給される電力を調整できるため、第1負荷45により気化又は霧化されるエアロゾル源71の量を制御することができる。DC/DCコンバータ66としては、例えば、出力電圧を監視しながらスイッチング素子のオン/オフ時間を制御することで、入力電圧を希望する出力電圧に変換するスイッチングレギュレータを用いることができる。DC/DCコンバータ66としてスイッチングレギュレータを用いる場合には、スイッチング素子を制御することで、入力電圧を昇圧せずに、そのまま出力させることができる。なお、DC/DCコンバータ66は、前述した昇圧型(ブースト・コンバータ)に限らず、降圧型(バック・コンバータ)や昇降圧型であってもよい。DC/DCコンバータ66は、例えば、第1負荷45への印加電圧を、後述するV1〜V5[V]等とするために用いられてもよい。
MCU63は、不図示の開閉器を用いて第2負荷34への放電を制御するため、第2負荷34の温度、香味源52の温度、又は収容室53の温度(すなわち後述する第2温度T2)を取得できるように構成される。また、MCU63は、第1負荷45の温度を取得できるように構成されることが好ましい。第1負荷45の温度は、第1負荷45やエアロゾル源71の過熱の抑制や、第1負荷45が気化又は霧化するエアロゾル源71の量を高度に制御するために用いることができる。
電圧センサ671は、第1負荷45に印加される電圧値を測定して出力する。電流センサ672は、第1負荷45を貫流する電流値を測定して出力する。電圧センサ671の出力と、電流センサ672の出力は、それぞれ、MCU63に入力される。MCU63は、電圧センサ671の出力と電流センサ672の出力とに基づいて第1負荷45の抵抗値を取得し、取得した第1負荷45の抵抗値に基づいて第1負荷45の温度を取得する。具体的には、例えば、電圧センサ671と電流センサ672は、オペアンプとアナログデジタル変換器によって構成されてもよい。なお、電圧センサ671の少なくとも一部及び/又は電流センサ672の少なくとも一部は、MCU63の内部に設けられてもよい。
なお、第1負荷45の抵抗値を取得する際に、第1負荷45に定電流を流す構成とすれば、第1温度検出用素子67において電流センサ672は不要である。同様に、第1負荷45の抵抗値を取得する際に、第1負荷45に定電圧を印加する構成とすれば、第1温度検出用素子67において電圧センサ671は不要である。
電圧センサ681は、第2負荷34に印加される電圧値を測定して出力する。電流センサ682は、第2負荷34を貫流する電流値を測定して出力する。電圧センサ681の出力と、電流センサ682の出力は、それぞれ、MCU63に入力される。MCU63は、電圧センサ681の出力と電流センサ682の出力とに基づいて第2負荷34の抵抗値を取得し、取得した第2負荷34の抵抗値に基づいて第2負荷34の温度を取得する。
ここで、第2負荷34の温度は、第2負荷34によって加熱される香味源52の温度と厳密には一致しないが、香味源52の温度とほぼ同じと見做すことができる。また、第2負荷34の温度は、第2負荷34によって加熱されるカプセル50の収容室53の温度と厳密には一致しないが、カプセル50の収容室53の温度とほぼ同じと見做すことができる。このため、第2温度検出用素子68は、香味源52の温度、又はカプセル50の収容室53の温度を検出するための温度検出用素子として用いることもできる。具体的には、例えば、電圧センサ681と電流センサ682は、オペアンプとアナログデジタル変換器によって構成されてもよい。なお、電圧センサ681の少なくとも一部及び/又は電流センサ682の少なくとも一部は、MCU63の内部に設けられてもよい。
なお、第2負荷34の抵抗値を取得する際に、第2負荷34に定電流を流す構成とすれば、第2温度検出用素子68において電流センサ682は不要である。同様に、第2負荷34の抵抗値を取得する際に、第2負荷34に定電圧を印加する構成とすれば、第2温度検出用素子68において電圧センサ681は不要である。
第2温度検出用素子68をカプセルホルダ30やカートリッジ40に設けても、第2温度検出用素子68の出力に基づき第2負荷34の温度、香味源52の温度、又はカプセル50の収容室53の温度を取得できるが、第2温度検出用素子68は、エアロゾル吸引器1において交換頻度が最も低い電源ユニット10に設けることが好ましい。このようにすれば、カプセルホルダ30及びカートリッジ40の製造コストを下げて、電源ユニット10に比べて交換頻度の高いカプセルホルダ30やカートリッジ40を安価にユーザに提供することが可能となる。
図7は、図6に示す電源ユニット10の具体例を示す図である。図7では、第2温度検出用素子68として電流センサ682を持たず、かつ、第1温度検出用素子67として電流センサ672を持たない構成の具体例を示している。
図7に示すように、電源ユニット10は、電源61と、MCU63と、LDOレギュレータ65と、開閉器SW1と、開閉器SW1に並列接続された抵抗素子R1及び開閉器SW2の直列回路とからなる並列回路C1と、開閉器SW3と、開閉器SW3に並列接続された抵抗素子R2及び開閉器SW4の直列回路とからなる並列回路C2と、電圧センサ671を構成するオペアンプOP1及びアナログデジタル変換器ADC1と、電圧センサ681を構成するオペアンプOP2及びアナログデジタル変換器ADC2と、を備える。オペアンプOP1とオペアンプOP2の少なくとも一方は、MCU63の内部に備えられていてもよい。
本明細書にて説明する抵抗素子とは、固定の電気抵抗値を持つ素子であればよく、例えば抵抗器、ダイオード、又はトランジスタ等である。図7の例では、抵抗素子R1及び抵抗素子R2が、それぞれ抵抗器となっている。
本明細書にて説明する開閉器とは、配線路の遮断と導通を切り替えるトランジスタ等のスイッチング素子であり、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)等のバイポーラトランジスタや、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)等の電界効果トランジスタとすることができる。また、本明細書にて説明する開閉器は、リレー(継電器)によって構成されてもよい。図7の例では、開閉器SW1〜SW4は、それぞれトランジスタとなっている。
LDOレギュレータ65は、電源61の正極に接続された主正母線LUに接続されている。MCU63は、LDOレギュレータ65と、電源61の負極に接続された主負母線LDとに接続されている。MCU63は、開閉器SW1〜SW4の各々にも接続されており、これらの開閉制御を行う。LDOレギュレータ65は、電源61からの電圧を降圧して出力する。LDOレギュレータ65の出力電圧V0は、MCU63、DC/DCコンバータ66、オペアンプOP1、オペアンプOP2、及び通知部16の各々の動作電圧としても利用される。これに代えて、MCU63、DC/DCコンバータ66、オペアンプOP1、オペアンプOP2、及び通知部16のうち少なくとも1つは、電源61の出力電圧そのものを動作電圧として利用してもよい。又は、MCU63、DC/DCコンバータ66、オペアンプOP1、オペアンプOP2、及び通知部16のうち少なくとも1つは、LDOレギュレータ65とは別のレギュレータ(不図示)が出力する電圧を動作電圧として利用してもよい。このレギュレータの出力電圧はV0と異なっていてもよいし、同じでもよい。
DC/DCコンバータ66は、主正母線LUに接続されている。第1負荷45は、主負母線LDに接続される。並列回路C1は、DC/DCコンバータ66と第1負荷45とに接続されている。
並列回路C2は、主正母線LUに接続されている。第2負荷34は、並列回路C2と主負母線LDとに接続される。
オペアンプOP1の非反転入力端子は、並列回路C1と第1負荷45との接続ノードに接続されている。オペアンプOP1の反転入力端子は、オペアンプOP1の出力端子及び主負母線LDの各々に抵抗素子を介して接続されている。
オペアンプOP2の非反転入力端子は、並列回路C2と第2負荷34との接続ノードに接続されている。オペアンプOP2の反転入力端子は、オペアンプOP2の出力端子及び主負母線LDの各々に抵抗素子を介して接続されている。
アナログデジタル変換器ADC1は、オペアンプOP1の出力端子に接続されている。アナログデジタル変換器ADC2は、オペアンプOP2の出力端子に接続されている。アナログデジタル変換器ADC1とアナログデジタル変換器ADC2は、MCU63の外部に設けられていてもよい。
(MCU)
次に、MCU63の機能について説明する。MCU63は、ROMに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することにより実現される機能ブロックとして、温度検出部と、電力制御部と、通知制御部と、を備える。
温度検出部は、第1温度検出用素子67の出力に基づいて、第1負荷45の温度である第1温度T1を取得する。また、温度検出部は、第2温度検出用素子68の出力に基づいて、第2負荷34の温度、香味源52の温度、又は収容室53の温度である第2温度T2を取得する。
図7に示す回路例の場合、温度検出部は、開閉器SW1、開閉器SW3、及び開閉器SW4を遮断状態に制御し、所定の一定電圧を出力させるようにDC/DCコンバータ66を制御する。さらに、温度検出部は、開閉器SW2を導通状態に制御した状態で、アナログデジタル変換器ADC1の出力値(第1負荷45に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第1温度T1を取得する。
なお、オペアンプOP1の非反転入力端子を抵抗素子R1のDC/DCコンバータ66側の端子に接続し、オペアンプOP1の反転入力端子を抵抗素子R1の開閉器SW2側の端子に接続する構成としてもよい。この場合には、温度検出部は、開閉器SW1、開閉器SW3、及び開閉器SW4を遮断状態に制御し、所定の一定電圧を出力させるようにDC/DCコンバータ66を制御する。さらに、温度検出部は、開閉器SW2を導通状態に制御した状態で、アナログデジタル変換器ADC1の出力値(抵抗素子R1に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第1温度T1を取得することができる。
また、図7に示す回路例の場合、温度検出部は、開閉器SW1、開閉器SW2、及び開閉器SW3を遮断状態に制御し、所定の一定電圧を出力させるように不図示のDC/DCコンバータ等の素子を制御する。さらに、温度検出部は、開閉器SW4を導通状態に制御した状態で、アナログデジタル変換器ADC2の出力値(第2負荷34に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第2温度T2を取得する。
なお、オペアンプOP2の非反転入力端子を抵抗素子R2の主正母線LU側の端子に接続し、オペアンプOP2の反転入力端子を抵抗素子R2の開閉器SW4側の端子に接続する構成としてもよい。この場合には、温度検出部は、開閉器SW1、開閉器SW2、及び開閉器SW3を遮断状態に制御し、所定の一定電圧を出力させるように不図示のDC/DCコンバータ等の素子を制御する。さらに、温度検出部は、開閉器SW4を導通状態に制御した状態で、アナログデジタル変換器ADC2の出力値(抵抗素子R2に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第2温度T2を取得することができる。
通知制御部は、各種情報をユーザに対して通知するように通知部16を制御する。例えば、通知制御部は、カプセル50の交換タイミングとなったことを検出すると、カプセル50の交換を促すカプセル交換通知を行うように通知部16を制御する。また、通知制御部は、カートリッジ40の交換タイミングとなったことを検出すると、カートリッジ40の交換を促すカートリッジ交換通知を行うように通知部16を制御する。さらに、通知制御部は、電源61の残量が少なくなったことを検出すると、電源61の交換又は充電を促す通知を行うように通知部16を制御したり、所定のタイミングでMCU63による制御状態(例えば後述の放電モード)を通知するように通知部16を制御したりしてもよい。
電力制御部は、電源61から第1負荷45への放電(以下、単に、第1負荷45への放電ともいう)、及び電源61から第2負荷34への放電(以下、単に、第2負荷34への放電ともいう)を制御する。例えば、電源ユニット10が図7に示した回路構成を有する場合、電力制御部は、開閉器SW2、開閉器SW3、及び開閉器SW4を遮断状態(すなわちオフ)にし、開閉器SW1を導通状態(すなわちオン)にすることで、第1負荷45への放電を実現できる。また、電源ユニット10が図7に示した回路構成を有する場合、電力制御部は、開閉器SW1、開閉器SW2、及び開閉器SW4を遮断状態にし、開閉器SW3を導通状態にすることで、第2負荷34への放電を実現できる。
電力制御部は、吸気センサ62の出力に基づき、ユーザからのエアロゾルの生成要求を検出すると(すなわちユーザによる吸引動作が行われると)、第1負荷45及び第2負荷34への放電を行わせる。これにより、エアロゾルの生成要求に応じて、第1負荷45によるエアロゾル源71の加熱(すなわちエアロゾルの生成)、及び第2負荷34による香味源52の加熱が行われる。このとき、電力制御部は、エアロゾルの生成要求に応じて生成されるエアロゾル(気化及び/又は霧化したエアロゾル源71)に対し、香味源52から付加される香味成分量(以下、単に、香味成分量ともいう。例えば後述の香味成分量Wflavor)が所定の目標量へ収束するように、第1負荷45及び第2負荷34への放電を制御する。この目標量は適宜決められる値であるが、例えば、香味成分量の目標範囲を適宜決定し、この目標範囲における中央値を目標量として定めてもよい。これにより、香味成分量を目標量に収束させることで、香味成分量をある程度幅を持たせた目標範囲にも収束させることができる。なお、香味成分量、目標量の単位としては重量(例えば[mg])が用いられてよい。
ところで、前述したように、エアロゾル吸引器1に装着されるカートリッジ40には、エアロゾル源71がメンソールを含むメンソールタイプのものと、エアロゾル源71がメンソールを含まないレギュラータイプのものと、がある。同様に、エアロゾル吸引器1に装着されるカプセル50には、香味源52がメンソールを含むメンソールタイプのものと、香味源52がメンソールを含まないレギュラータイプのものと、がある。
したがって、エアロゾル吸引器1は、メンソールタイプのカートリッジ40が装着され、かつメンソールタイプのカプセル50が装着されている状態、換言すると、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている状態をとり得る。
また、エアロゾル吸引器1は、メンソールタイプのカートリッジ40が装着され、かつレギュラータイプのカプセル50が装着されている状態、換言すると、エアロゾル源71のみにメンソールが含まれている状態をとり得る。
そして、エアロゾル吸引器1は、レギュラータイプのカートリッジ40が装着され、かつメンソールタイプのカプセル50が装着されている状態、換言すると、香味源52のみにメンソールが含まれている状態をとり得る。
さらに、エアロゾル吸引器1は、レギュラータイプのカートリッジ40が装着され、かつレギュラータイプのカプセル50が装着されている状態、換言すると、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていない状態をとり得る。
このようなエアロゾル吸引器1において、エアロゾル源71と香味源52とのうちメンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて、第1負荷45や第2負荷34への放電を適切に制御することが好ましい。このため、MCU63は、エアロゾル吸引器1に装着されたカートリッジ40及びカプセル50のタイプ、すなわち、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かを判断(識別)可能に構成されている。エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かの判断は、任意の方法を用いて実現してよい。例えば、後述するように、MCU63は、操作部15に対して行われた操作に基づき、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かを判断してよい。
そして、電力制御部は、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かの判断結果(識別結果)に基づいて、第1負荷45や第2負荷34への放電を制御する。このように、エアロゾル源71と香味源52とのうちメンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて、第1負荷45や第2負荷34への放電を制御することで、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて、第1負荷45や第2負荷34への放電態様を異ならせることができる。これにより、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて、第1負荷45や第2負荷34への放電を適切に制御できる。
例えば、エアロゾル吸引器1が、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている状態(すなわちカートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプ)であったとする。この場合、電力制御部は、第1負荷45への放電及び第2負荷34への放電をメンソールモードによって制御することとする。この場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様は、後述するレギュラーモードにおける第1負荷45への放電態様とは異なるものとなっている。例えば、この場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様は、図13の(b)を用いて後述するように、第1負荷45への印加電圧を段階的又は連続的に増加(すなわち変化)させるものとなっている。これにより、第1負荷45による加熱で生成されるエアロゾルの量を変化させることができる。したがって、エアロゾル源71由来のメンソールの量と香味源52由来のメンソールの量とを高度に制御することが可能となる。
また、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様も、後述するレギュラーモードにおける第2負荷34への放電態様とは異なるものとなっている。例えば、この場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様は、図13の(a)を用いて後述するように、第2負荷34の目標温度を段階的又は連続的に減少(すなわち変化)させるものとなっている。これにより、後述するように、例えば、カプセル50内の香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の時期においても、香味源52とメンソールとが吸着平衡状態に至った後の時期においても、ユーザに対して適切な量のメンソールを供給し、ユーザに提供されるメンソールを適切な量に安定させることが可能となる。
また、例えば、エアロゾル吸引器1が、エアロゾル源71のみにメンソールが含まれている状態(すなわちカートリッジ40がメンソールタイプでカプセル50がレギュラータイプ)であったとする。この場合も、電力制御部は、第1負荷45への放電及び第2負荷34への放電をメンソールモードによって制御することとする。ただし、この場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様は、前述したエアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様、及びレギュラーモードにおける第1負荷45への放電態様とは異なるものとなっている。例えば、この場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様は、図14の(b)を用いて後述するように、第1負荷45への印加電圧を段階的又は連続的に減少(すなわち変化)させるものとなっている。これにより、第1負荷45による加熱で生成されるエアロゾルの量を変化させることができる。したがって、エアロゾル源71由来のメンソールの量と香味源52由来のメンソールの量とを高度に制御することが可能となる。
また、エアロゾル源71のみにメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様は、例えば、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様と同様となっている。すなわち、この場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様は、第2負荷34の目標温度を段階的又は連続的に減少(すなわち変化)させるものとなっている(図13の(a)及び図14の(a)参照)。換言すると、この場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様も、レギュラーモードにおける第2負荷34への放電態様とは異なるものとなっている。これにより、この場合にも、カプセル50内の香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の時期においても、香味源52とメンソールとが吸着平衡状態に至った後の時期においても、ユーザに対して適切な量のメンソールを供給し、ユーザに提供されるメンソールを適切な量に安定させることが可能となる。
また、例えば、エアロゾル吸引器1が、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていない状態(すなわちカートリッジ40及びカプセル50が共にレギュラータイプ)であったとする。この場合、電力制御部は、第1負荷45への放電及び第2負荷34への放電をレギュラーモードによって制御することとする。レギュラーモードにおける第1負荷45への放電態様は、例えば、図13の(b)を用いて後述するように、第1負荷45への印加電圧を一定に維持するものとなっている。これにより、レギュラーモードの場合には、第1負荷45への印加電圧(すなわち第1負荷45へ供給する電力)の制御を簡略化できる。
また、レギュラーモードにおける第2負荷34への放電態様は、例えば、図13の(a)を用いて後述するように、第2負荷34の目標温度を段階的又は連続的に増加(すなわち変化)させるものとなっている。これにより、レギュラーモードにおいては、ユーザによる吸引が行われることにより減少する香味成分(すなわち香味源52由来の香味)を、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度を上昇させることによって補填できる。
また、例えば、エアロゾル吸引器1が、香味源52のみにメンソールが含まれている状態(すなわちカートリッジ40がレギュラータイプでカプセル50がメンソールタイプ)であったとする。この場合も、電力制御部は、第1負荷45への放電及び第2負荷34への放電をメンソールモードによって制御することとする。ただし、この場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様は、前述したエアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている場合と、エアロゾル源71のみにメンソールが含まれている場合とのいずれの場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様とは異なるものとなっている。例えば、この場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様は、レギュラーモードにおける第1負荷45への放電態様と同じものとなっている。すなわち、この場合のメンソールモードにおける第1負荷45への放電態様は、第1負荷45への印加電圧を一定に維持するものとなっている。これにより、第1負荷45による加熱で生成されるエアロゾルの量を一定にでき、第2負荷34による加熱で発生する香味源52由来のメンソールの量を制御しやすくできる。
また、香味源52のみにメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様も、前述したエアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている場合と、エアロゾル源71のみにメンソールが含まれている場合とのいずれの場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様とは異なるものとなっている。例えば、この場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様は、レギュラーモードにおける第2負荷34への放電態様と同じものとなっている。すなわち、この場合のメンソールモードにおける第2負荷34への放電態様は、第2負荷34の目標温度を段階的又は連続的に増加(すなわち変化)させるものとなっている。これにより、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)に吸着したメンソールの香味源52からの脱離を徐々に進行させることができ、ユーザに提供されるメンソールの量(すなわちメンソール由来の香味)を安定させることが可能となる。
なお、電力制御部は、香味源52のみにメンソールが含まれている場合、第1負荷45への放電及び第2負荷34への放電をレギュラーモードによって制御してもよい。
(エアロゾルの生成に用いられる各種パラメータ)
MCU63による具体的な第1負荷45等への放電制御について説明する前に、ここで、MCU63による第1負荷45等への放電制御に用いられる各種パラメータについて説明する。
ユーザによる1回の吸引動作に対し、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52(すなわちカプセル50内)を通過するエアロゾルの重量[mg]を、エアロゾル重量Waerosolと記載する。エアロゾル重量Waerosol分のエアロゾルを生成するために第1負荷45へ供給が必要な電力を、霧化電力Pliquidと記載する。また、霧化電力Pliquidの第1負荷45への供給時間を、供給時間tsenseと記載する。なお、第1負荷45の過熱抑制等の観点から、供給時間tsenseには、所定の上限値tupper(例えば2.4[s])が設けられており、MCU63は、供給時間tsenseが上限値tupperに到達した場合には、吸気センサ62の出力値にかかわらず、第1負荷45への電力供給を停止するようになっている(後述のステップS19、S20参照)。
また、カプセル50がエアロゾル吸引器1に装着されてから、ユーザによるnpuff回(ただしnpuffは0以上の自然数)の吸引動作が行われたときの、香味源52に含まれる香味成分の重量[mg]を、香味成分残量Wcapsule(npuff)と記載する。なお、新品のカプセル50(装着されてから1回も吸引動作が行われていないカプセル50)の香味源52に含まれる香味成分の重量[mg]、すなわち香味成分残量Wcapsule(npuff=0)を、Winitialとも記載する。
また、ユーザによる1回の吸引動作に対し、香味源52(すなわちカプセル50内)を通過するエアロゾルに付加される香味成分の重量[mg]を、香味成分量Wflavorと記載する。そして、香味源52の温度に関するパラメータを、温度パラメータTcapsuleと記載する。温度パラメータTcapsuleは、前述した第2温度T2を示すパラメータであり、例えば、第2負荷34の温度を示すパラメータである。
香味成分量Wflavorは、香味成分残量Wcapsule、温度パラメータTcapsule、及びエアロゾル重量Waerosolに依存することが実験的にわかっている。したがって、香味成分量Wflavorは、下記の式(1)によりモデル化することができる。
flavor = β × (Wcapsule × Tcapsule) × γ × Waerosol・・(1)
上記の式(1)におけるβは、ユーザによる1回の吸引動作に対して生成されたエアロゾルが香味源52を通過する際にどの程度の香味成分がエアロゾルに付加されるかの割合を示す係数であり、実験的に求められる。また、上記の式(1)におけるγは、実験的に求められる係数である。1回の吸引動作が行われている期間において、温度パラメータTcapsule及び香味成分残量Wcapsuleはそれぞれ変動し得るが、これらを一定値として取り扱うために、ここではこのようなγを導入している。
香味成分残量Wcapsuleは、ユーザによる吸引動作が行われるごとに減少していく。このため、香味成分残量Wcapsuleは、吸引動作が行われた回数(以下、吸引回数ともいう)に反比例する。また、エアロゾル吸引器1では、吸引動作が行われるごとに第1負荷45への放電が行われるので、香味成分残量Wcapsuleは、エアロゾルを生成するために第1負荷45への放電が行われた回数や第1負荷45への放電が行われた期間の累積値に反比例するともいえる。
上記の式(1)からわかるように、ユーザによる1回の吸引動作に対して生成されるエアロゾル重量Waerosolをほぼ一定に制御することを想定すると、香味成分量Wflavorを安定化させるためには、香味成分残量Wcapsuleの減少(すなわち吸引回数の増加)に伴って、温度パラメータTcapsule(すなわち香味源52の温度)を高める必要がある。
このため、MCU63(電力制御部)は、エアロゾル吸引器1に装着されたカートリッジ40及びカプセル50がレギュラータイプである場合(すなわちエアロゾル源71と香味源52とのいずれにもメンソールが含まれていない場合)には、第1負荷45及び第2負荷34への放電を制御するための放電モードをレギュラーモードとする。放電モードをレギュラーモードとした場合、MCU63は、香味成分残量Wcapsuleの減少(すなわち吸引回数の増加)に伴って、香味源52の温度を高めるべく、第2負荷34への放電を制御するようになっている(図13及び図14参照)。
その一方で、MCU63(電力制御部)は、エアロゾル吸引器1に装着されたカートリッジ40又はカプセル50がメンソールタイプである場合(すなわちエアロゾル源71又は香味源52にメンソールが含まれている場合)には、放電モードをレギュラーモードとは異なるメンソールモードとする。放電モードをメンソールモードとした場合、MCU63は、適切な量のメンソールをユーザに供給する観点から、香味成分残量Wcapsuleの減少(すなわち吸引回数の増加)に伴って、香味源52の温度を下げるべく、第2負荷34への放電を制御するようになっている(図13及び図14参照)。これにより、後述するように、適切な量のメンソールをユーザに供給することが可能となる。
ところで、香味成分残量Wcapsuleの減少に伴って香味源52の温度も下げると、香味成分量Wflavorの減少につながる。このため、MCU63は、香味成分残量Wcapsuleの減少に伴って香味源52の温度も下げた場合には、第1負荷45への印加電圧を高めて第1負荷45へ供給する電力を増加させることで、エアロゾル重量Waerosolを増加させてもよい(図13参照)。これにより、適切な量のメンソールをユーザに供給するために香味源52の温度を下げることに起因する香味成分量Wflavorの減少を、第1負荷45による加熱で生成されるエアロゾル重量Waerosolの増加で補填することができるため、ユーザの口内に供給される香味成分量Wflavorの減少を抑制し、ユーザに対して安定したメンソールと香味成分の供給を可能にする。
(エアロゾル吸引器の動作)
次に、エアロゾル吸引器1の動作の一例について、図8〜12を参照しながら説明する。以下に説明するエアロゾル吸引器1の動作は、例えば、MCU63のプロセッサがメモリ63a等に予め記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
図8に示すように、MCU63は、操作部15への操作等によってエアロゾル吸引器1の電源がオンとされるまで待機する(ステップS0:NOのループ)。エアロゾル吸引器1の電源がオンとされると(ステップS0:YES)、MCU63は、エアロゾル吸引器1の動作モードをエアロゾルの生成が可能な起動モードへと遷移させ、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを識別するフレーバー識別処理(後述)を実行する(ステップS1)。
なお、MCU63は、起動モードへの遷移を契機として、後述する第2負荷34の目標温度(以下、目標温度Tcap_targetともいう)が所定の温度(既定温度)に収束するように、第2負荷34への放電を開始させるようにしてもよい。これにより、起動モードへの遷移を契機として第2負荷34の予熱を行うことができ、第2負荷34や香味源52の温度を早期に高めることができる。例えば、ユーザへ供給可能なメンソールの量を確保する観点から、メンソールモードにおいては、後述するように、当初の目標温度Tcap_targetが高めの80[℃]に設定される。第2負荷34がこのような高温に達するまでにはある程度の時間を要するが、起動モードへの遷移を契機として第2負荷34の予熱を行うことで、第2負荷34がこのような高温に早期に達するのを促せる。したがって、エアロゾル源71等にメンソールが含まれている場合には、ユーザに提供されるメンソールの量(すなわちメンソール由来の香味)の早期安定化を図り、起動モードへの遷移直後(例えば、いわゆる吸い始め)から、ユーザに対して、適切な量のメンソールを安定して供給することが可能となる。
また、MCU63は、フレーバー識別処理を実行する前、すなわち、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かの判断を実行する前に、第2負荷34への放電を開始させるようにしてもよい。これにより、第2負荷34の予熱を開始するタイミングを早めて、第2負荷34や香味源52の温度を早期に高めることができる。また、このようにフレーバー識別処理の実行前に第2負荷34への放電を開始させた場合、MCU63は、フレーバー識別処理を実行すると(すなわちエアロゾル源71と香味源52とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かの判断を実行すると)、第2負荷34の予熱を終了させる。その後、MCU63は、エアロゾル源71と香味源52とのうちメンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じた第2負荷34への放電を開始するようにしてもよい。これにより、エアロゾル源71や香味源52にメンソールが含まれるか否かが判明した後には、その対象に応じて、第2負荷34への放電を適切に制御することが可能となる。
また、起動モードへの遷移を契機として第2負荷34の予熱を行う場合、MCU63は、例えば、この予熱時の第2負荷34の目標温度(既定温度)を、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている場合、及びエアロゾル源71のみにメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値(本実施形態では60[℃])未満の温度とする。これにより、第2負荷34の予熱によって第2負荷34や香味源52が高温になりすぎるのを抑制して、第2負荷34を適切な温度に予熱でき、香喫味の安定化及び第2負荷34の予熱による消費電力の削減を図ることができる。具体的には、エアロゾル源71と香味源52との両方、あるいはエアロゾル源71のみにメンソールが含まれていたとしても、第2負荷34の予熱によって香味源52が高温になりすぎて、香喫味の低下につながり得る多量のメンソールがユーザに供給されることを抑制できる。
また、起動モードへの遷移を契機として第2負荷34の予熱を行う場合、MCU63は、例えば、この予熱時の第2負荷34の目標温度を、レギュラーモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値(本実施形態では30[℃])未満の温度とする。また、香味源52のみにメンソールが含まれている場合もレギュラーモードと同様の放電態様で第2負荷34への放電を制御するので、換言すると、MCU63は、予熱時の第2負荷34の目標温度を、香味源52のみにメンソールが含まれている場合の第2負荷34の目標温度の最低値未満の温度とする。これにより、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていなかったり、香味源52のみにメンソールが含まれていたりしても、第2負荷34の予熱によって第2負荷34や香味源52が高温になりすぎるのを抑制して、第2負荷34を適切な温度に予熱でき、香喫味の安定化及び第2負荷34の予熱による消費電力の削減を図ることができる。具体的には、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていなかったり、香味源52のみにメンソールが含まれていたりしても、第2負荷34の予熱によって香味源52が高温になりすぎて、香喫味の低下つながり得る多量の香味成分やメンソールがユーザに供給されることを抑制できる。
ところで、本実施形態では、後述するように、レギュラーモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値は、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている場合、及びエアロゾル源71のみにメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値未満の温度となっている。したがって、予熱時の第2負荷34の目標温度を、レギュラーモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値未満の温度とすることで、自ずと、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれている場合、及びエアロゾル源71のみにメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値未満の温度となる。このため、予熱時の第2負荷34の目標温度を、レギュラーモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値未満の温度とすることで、エアロゾル源71と香味源52とのうちメンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象がどのような場合であっても、第2負荷34の予熱によって第2負荷34や香味源52が高温になりすぎるのを回避でき、香喫味の安定化及び第2負荷34の予熱による消費電力の削減を図ることができる。
次に、MCU63は、フレーバー識別処理の処理結果に基づいて、カートリッジ40又はカプセル50がメンソールタイプであるか否かを判定する(ステップS2)。例えば、フレーバー識別処理の処理結果としてカートリッジ40又はカプセル50がメンソールタイプである旨を設定している場合、MCU63は、ステップS2において肯定を判定し(ステップS2:YES)、電源61から第1負荷45及び第2負荷34への放電をメンソールモードによって制御するため、メンソールモード処理を実行する。
メンソールモード処理において、MCU63は、まず、メンソールモードである旨を通知部16によってユーザに通知する(ステップS3)。このとき、MCU63は、例えば、発光素子161を緑色で発光させるとともに振動素子162を振動させることで、メンソールモードである旨の通知を行う。
次に、MCU63は、香味源52に含まれる香味成分残量Wcapsule(npuff−1)に基づいて、目標温度Tcap_targetと、第1負荷45へ供給する霧化電力(以下、霧化電力Pliquidともいう)とを設定し(ステップS4)、ステップS5へ進む。ここで、香味成分残量Wcapsule(npuff−1)は、新品のカプセル50の装着後に吸引動作が1回も行われていなければWinitialとなり、吸引動作が1回以上行われていれば直前の残量更新処理(後述)により算出された香味成分残量Wcapsule(npuff)となる。なお、メンソールモードにおける目標温度Tcap_target等の具体的な設定例については、図13及び図14等を用いて後述する。
次に、MCU63は、第2温度検出用素子68の出力に基づいて、現在の第2負荷34の温度(以下、温度Tcap_senseともいう)を取得する(ステップS5)。第2負荷34の温度である温度Tcap_senseは、前述した温度パラメータTcapsuleの一例である。なお、ここでは、温度パラメータTcapsuleとして、第2負荷34の温度を用いる例を説明するが、第2負荷34の温度に代えて、香味源52又は収容室53の温度を用いるようにしてもよい。
次に、MCU63は、設定した目標温度Tcap_targetと、取得した温度Tcap_senseとに基づいて、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに収束するように、電源61から第2負荷34への放電を制御する(ステップS6)。このとき、MCU63は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに収束するように、例えばPID(Proportional−Integral−Differential)制御を行う。
また、温度Tcap_senseを目標温度Tcap_targetに収束させる制御として、PID制御の代わりに、第2負荷34への電力供給をオン・オフするON/OFF制御、P(Proportional)制御、あるいはPI(Proportional−Integral)制御等を用いてもよい。また、目標温度Tcap_targetがヒステリシスを有してもよい。
次に、MCU63は、エアロゾルの生成要求があったか否かを判定する(ステップS7)。エアロゾルの生成要求がなければ(ステップS7:NO)、MCU63は、エアロゾルの生成要求がない状態で所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS8)。エアロゾルの生成要求がない状態で所定期間が経過していなければ(ステップS8:NO)、MCU63は、ステップS6へ復帰する。
エアロゾルの生成要求がない状態で所定期間が経過すると(ステップS8:YES)、MCU63は、第2負荷34への放電を停止し(ステップS9)、エアロゾル吸引器1の動作モードをスリープモードへと遷移させ(ステップS10)、後述のステップS29へ進む。ここで、スリープモードは、起動モードよりもエアロゾル吸引器1の消費電力が少なく、かつ起動モードへの遷移可能な動作モードである。したがって、MCU63は、エアロゾル吸引器1をスリープモードへ遷移させることで、必要に応じて起動モードへの復帰が可能な状態を維持しつつ、エアロゾル吸引器1の消費電力を低減できる。
一方、エアロゾルの生成要求があれば(ステップS7:YES)、MCU63は、第2負荷34による香味源52の加熱(すなわち第2負荷34への放電)を一旦停止し、第2温度検出用素子68の出力に基づいて、温度Tcap_senseを取得する(ステップS11)。なお、MCU63は、ステップS11を実行する際に第2負荷34による香味源52の加熱(すなわち第2負荷34への放電)を停止しなくてもよい。
そして、MCU63は、取得した温度Tcap_senseが、設定した目標温度Tcap_target−δ(ただしδ≧0)よりも高いか否かを判定する(ステップS12)。このδは、エアロゾル吸引器1の製造者が任意に定めることができる。温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target−δよりも高ければ(ステップS12:YES)、MCU63は、現在の霧化電力Pliquid−Δ(ただしΔ>0)を新たな霧化電力Pliquidとして設定し(ステップS13)、ステップS16へ進む。
詳細は図13等を用いて後述するが、本実施形態では、メンソールモードによって目標温度Tcap_targetを制御している際に、MCU63は、所定の時期に目標温度Tcap_targetを80[℃]から60[℃]に変更する。このような目標温度Tcap_targetの変更直後にあっては、そのときの第2負荷34の温度である温度Tcap_sense(例えば80[℃])が変更後の目標温度Tcap_target(すなわち60[℃])を超過している可能性がある。このような場合に、MCU63は、ステップS12において肯定の判定を行って、ステップS13の処理を行うことにより霧化電力Pliquidを減らすようになっている。これにより、目標温度Tcap_targetを80[℃]から60[℃]に変更した直後等で、香味源52や第2負荷34等の実際の温度が60[℃]よりも高いような場合であっても、霧化電力Pliquidを減らして、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52に供給されるエアロゾル源71の量を減らすことができる。したがって、多量のメンソールがユーザの口内に供給されることを抑制し、適切な量のメンソールをユーザに対し安定して供給できる。
一方、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target−δよりも高くなければ(ステップS12:NO)、MCU63は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target−δよりも低いか否かを判定する(ステップS14)。温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target−δよりも低ければ(ステップS14:YES)、MCU63は、現在の霧化電力Pliquid+Δを新たな霧化電力Pliquidとして設定し(ステップS15)、ステップS16へ進む。
一方、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target−δよりも低くなければ(ステップS14:NO)、温度Tcap_sense=目標温度Tcap_target−δであるため、MCU63は、現在の霧化電力Pliquidを維持して、そのままステップS16へ進む。
次に、MCU63は、現在の放電モードをユーザに通知する(ステップS16)。例えば、メンソールモードの場合(すなわちメンソールモード処理を実行した場合)には、ステップS16において、MCU63は、例えば、発光素子161を緑色で発光させることで、メンソールモードである旨をユーザに通知する。一方、レギュラーモードの場合(すなわちレギュラーモード処理を実行した場合)には、ステップS16において、MCU63は、例えば、発光素子161を白色で発光させることで、レギュラーモードである旨をユーザに通知する。
次に、MCU63は、ステップS13又はステップS15で設定した霧化電力Pliquidが第1負荷45に供給されるようにDC/DCコンバータ66を制御する(ステップS17)。具体的には、MCU63は、DC/DCコンバータ66による第1負荷45への印加電圧を制御することで、霧化電力Pliquidが第1負荷45に供給されるようにする。これにより、霧化電力Pliquidが第1負荷45へ供給され、第1負荷45によるエアロゾル源71の加熱が行われ、気化及び/又は霧化したエアロゾル源71が発生する。
次に、MCU63は、エアロゾルの生成要求が終了したか否かを判定する(ステップS18)。エアロゾルの生成要求が終了していない場合(ステップS18:NO)、MCU63は、霧化電力Pliquidの供給開始時からの経過時間、すなわち供給時間tsenseが上限値tupperに到達したか否かを判定する(ステップS19)。供給時間tsenseが上限値tupperに到達していなければ(ステップS19:NO)、MCU63は、ステップS16へ復帰する。この場合には、第1負荷45への霧化電力Pliquidの供給、すなわち気化及び/又は霧化したエアロゾル源71の生成が継続される。
一方、エアロゾルの生成要求が終了した場合(ステップS18:YES)、及び供給時間tsenseが上限値tupperに到達した場合(ステップS19:YES)、MCU63は、第1負荷45への霧化電力Pliquidの供給(すなわち第1負荷45への放電)を停止し(ステップS20)、香味源52に含まれる香味成分残量を算出する残量更新処理を実行する。
残量更新処理において、MCU63は、まず、霧化電力Pliquidを供給した供給時間tsenseを取得する(ステップS21)。次に、MCU63は、パフ数カウンタのカウント値であるnpuffに「1」を加算する(ステップS22)。
そして、MCU63は、取得した供給時間tsenseと、エアロゾルの生成要求に応じて第1負荷45へ供給した霧化電力Pliquidと、エアロゾルの生成要求を検知した際に設定した目標温度Tcap_targetと、に基づいて、香味源52に含まれる香味成分残量Wcapsule(npuff)を更新する(ステップS23)。MCU63は、例えば、下記の式(2)から香味成分残量Wcapsule(npuff)を算出し、算出した香味成分残量Wcapsule(npuff)をメモリ63aに記憶することで、香味成分残量Wcapsule(npuff)の更新を行う。
Figure 0006915142
上記の式(2)におけるβ及びγは、上記の式(1)のβ及びγと同一であり、実験的に求められる。また、上記の式(2)におけるδは、ステップS13で用いたδと同一であり、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定される。そして、上記の式(2)におけるαは、β及びγと同様に実験的に求められる係数である。
次に、MCU63は、更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が、カプセル交換通知を行う条件となる所定の残量閾値未満であるか否かを判定する(ステップS24)。更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が残量閾値以上であれば(ステップS24:NO)、香味源52に含まれる(すなわちカプセル50内に)香味成分がまだ十分に残っていると考えられるため、MCU63は、そのままステップS29へ進む。
一方、更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が残量閾値未満であれば(ステップS24:YES)、香味源52に含まれる香味成分がほぼなくなったと考えられるため、MCU63は、カートリッジ40の交換後にカプセル50の交換が所定回数行われたか否かを判定する(ステップS25)。例えば、本実施形態では、1つのカートリッジ40に5つのカプセル50を組み合わせた形態でユーザに提供されるようになっている。この場合、ステップS25において、MCU63は、カートリッジ40の交換後にカプセル50の交換が5回行われたかを判定する。
カートリッジ40の交換後にカプセル50の交換が所定回数行われていなければ(ステップS25:NO)、カートリッジ40についてはまだ使用できる状態であると考えられるため、MCU63は、カプセル交換通知を行う(ステップS26)。例えば、MCU63は、カプセル交換通知用の動作態様で通知部16を動作させることにより、カプセル交換通知を行う。
一方、カートリッジ40の交換後にカプセル50の交換が所定回数行われていれば(ステップS25:YES)、カートリッジ40の寿命に達したと考えられるため、MCU63は、カートリッジ交換通知を行う(ステップS27)。例えば、MCU63は、カートリッジ交換通知用の動作態様で通知部16を動作させることにより、カートリッジ交換通知を行う。
次に、MCU63は、パフ数カウンタのカウント値を1にリセットするとともに、目標温度Tcap_targetの設定を初期化する(ステップS28)。目標温度Tcap_targetの設定初期化にあたって、MCU63は、例えば、目標温度Tcap_targetを絶対零度である−273[℃]に設定する。これにより、実質的に、そのときの第2負荷34の温度にかかわらず、第2負荷34への放電を停止させ、第2負荷34による香味源52の加熱を停止できる。
次に、MCU63は、操作部15への操作等によってエアロゾル吸引器1の電源がオフとされたか否かを判定する(ステップS29)。そして、エアロゾル吸引器1の電源がオフとされると(ステップS29:YES)、MCU63は、一連の処理を終了する。一方、エアロゾル吸引器1の電源がオフとされていなければ(ステップS29:NO)、MCU63は、ステップS1へ復帰する。
また、ステップS1のフレーバー識別処理の処理結果としてカートリッジ40及びカプセル50がレギュラータイプである旨を設定している場合、MCU63は、ステップS2において否定を判定し(ステップS2:NO)、電源61から第1負荷45及び第2負荷34への放電をレギュラーモードによって制御するため、レギュラーモード処理を実行する。
レギュラーモード処理において、MCU63は、まず、レギュラーモードである旨を通知部16によってユーザに通知する(ステップS30)。このとき、MCU63は、例えば、発光素子161を白色で発光させるとともに振動素子162を振動させることで、レギュラーモードである旨の通知を行う。
次に、MCU63は、香味源52に含まれる香味成分残量Wcapsule(npuff−1)に基づいて、目標の香味成分量Wflavorを達成するのに必要なエアロゾル重量Waerosolを決定する(ステップS31)。ステップS31において、MCU63は、例えば、上記の式(1)を変形して得られる下記の式(3)からエアロゾル重量Waerosolを算出し、算出されたエアロゾル重量Waerosolに決定する。
Figure 0006915142
上記の式(3)におけるβ及びγは、上記の式(1)のβ及びγと同一であり、実験的に求められる。また、上記の式(3)において、目標となる香味成分量Wflavorは、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定される。そして、上記の式(3)における香味成分残量Wcapsule(npuff−1)は、新品のカプセル50の装着後に吸引動作が1回も行われていなければWinitialとなり、吸引動作が1回以上行われていれば直前の残量更新処理により算出された香味成分残量Wcapsule(npuff)となる。
次に、MCU63は、ステップS31で決定したエアロゾル重量Waerosolに基づいて、第1負荷45へ供給する霧化電力Pliquidを設定する(ステップS32)。ステップS32において、MCU63は、例えば、下記の式(4)から霧化電力Pliquidを算出し、算出された霧化電力Pliquidを設定する。
Figure 0006915142
上記の式(4)におけるαは、上記の式(2)のαと同一であり、実験的に求められる。また、上記の式(4)におけるエアロゾル重量Waerosolは、ステップS31で決定したエアロゾル重量Waerosolである。そして、上記の式(4)におけるtは、霧化電力Pliquidを供給する見込みの供給時間tsenseであり、例えば上限値tupperとすることができる。
次に、MCU63は、ステップS32で決定した霧化電力Pliquidがその時点において電源61から第1負荷45に放電可能な所定の上限電力以下であるか否かを判定する(ステップS33)。霧化電力Pliquidが上限電力以下であれば(ステップS33:Yes)、MCU63は、前述したステップS6へ復帰する。一方、霧化電力Pliquidが上限電力を超えていれば(ステップS33:NO)、MCU63は、目標温度Tcap_targetを所定量だけ増加させて(ステップS34)、ステップS30へ復帰する。
すなわち、前述した式(1)からわかるように、目標温度Tcap_target(すなわちTcapsule)を増やすことで、その分、目標の香味成分量Wflavorを達成するのに必要なエアロゾル重量Waerosolを減らすことができるので、その結果、上記のステップS32で決定される霧化電力Pliquidを減らすことができる。MCU63は、ステップS31〜S34を繰り返すことで、当初はNOと判定されたステップS33の判定をそのうちにYESと判定させることができ、図8に示したステップS5へ移行させることが可能となる。
(フレーバー識別処理)
次に、ステップS1に示したフレーバー識別処理について説明する。図12に示すように、フレーバー識別処理において、MCU63は、まず、エアロゾル吸引器1の電源オン直後であるか否かを判定する(ステップS41)。MCU63は、例えば、エアロゾル吸引器1の電源オン後、1回目のフレーバー識別処理である場合のみ、ステップS41において肯定を判定する。
次に、MCU63は、カートリッジ40及びカプセル50のタイプの取得を試行する(ステップS42)。MCU63は、例えば、操作部15に対して行われた操作に基づいて、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを取得できる。また、カートリッジ40やカプセル50に、これらのタイプを示す情報を記憶した記憶媒体(例えばICチップ)を設けておき、MCU63は、この記憶媒体に記憶された情報を読み出すことによって、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを取得してもよい。さらに、カートリッジ40やカプセル50が有する電気抵抗値を、これらのタイプに応じて異なるようにしておき、MCU63は、これらの電気抵抗値に基づいて、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを取得してもよい。また、電気抵抗値に代えて、カプセル50やカートリッジ40における光の透過率や反射率等の検出可能な他の物理量を用いて、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを取得してもよい。
次に、MCU63は、ステップS42によりカートリッジ40及びカプセル50のタイプが取得できたか否かを判定する(ステップS43)。カートリッジ40及びカプセル50のタイプが取得できれば(ステップS43:YES)、MCU63は、ステップS42により取得できたカートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報をメモリ63aに保存する(ステップS44)。そして、MCU63は、ステップS42により取得できたカートリッジ40及びカプセル50のタイプを、今回のフレーバー識別処理の処理結果として設定して、フレーバー識別処理を終了する。
一方、カートリッジ40及びカプセル50のタイプが取得できなければ(ステップS43:NO)、MCU63は、所定のエラー処理を行って(ステップS45)、フレーバー識別処理を終了する。カートリッジ40及びカプセル50のタイプが取得できない事態は、例えば、電源ユニット10へのカートリッジ40の装着(接続)が不十分であったり、カプセルホルダ30へのカプセル50の収容が不十分であったりした場合に生じ得る。また、操作部15へ操作が行われなかったり、カートリッジ40やカプセル50の記憶媒体に記憶された情報をMCU63が読み出せなかったり、カートリッジ40やカプセル50の電気抵抗値や光の透過率や反射率が異常値を示す場合にも、MCU63は、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを取得できない。
また、エアロゾル吸引器1の電源オン直後でないと判定すると(ステップS41:NO)、MCU63は、カートリッジ40又はカプセル50の着脱が行われたか否かを判定する(ステップS46)。カートリッジ40又はカプセル50の着脱が行われていれば(ステップS46:YES)、これらのタイプが変更された可能性があるので、MCU63は、前述のステップS42に進んで、カートリッジ40及びカプセル50のタイプの取得を試行する。
一方、カートリッジ40及びカプセル50の着脱が行われていなければ(ステップS46:NO)、これらのタイプに変更がないので、MCU63は、メモリ63aに保存済みのカートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報を読み出す。そして、MCU63は、ステップS47により読み出した情報が示すカートリッジ40及びカプセル50のタイプを、今回のフレーバー識別処理の処理結果として設定して、フレーバー識別処理を終了する。
なお、MCU63は、カートリッジ40及びカプセル50の着脱を任意の方法で検知してよい。
例えば、MCU63は、電圧センサ671と電流センサ672を用いて取得される一対の放電端子12間の電気抵抗値や、電圧センサ681と電流センサ682を用いて取得される一対の放電端子17間の電気抵抗値に基づき、カートリッジ40の着脱を検知してもよい。一対の放電端子12間に第1負荷45が接続されることで一対の放電端子12が導通した状態と、一対の放電端子12間に第1負荷45が接続されず一対の放電端子12が空気により絶縁された状態とのそれぞれにおいて、MCU63が取得できる放電端子12間の電気抵抗値が異なることは明白であろう。したがって、MCU63は、放電端子12間の電気抵抗値に基づき、カートリッジ40の着脱を検知できる。
同様に、一対の放電端子17間に第2負荷34が接続されることで一対の放電端子17が導通した状態と、一対の放電端子17間に第2負荷34が接続されず一対の放電端子17が空気により絶縁された状態とのそれぞれにおいて、MCU63が取得できる放電端子17間の電気抵抗値が異なることは明白であろう。したがって、MCU63は、放電端子17間の電気抵抗値に基づき、カートリッジ40の着脱を検知できる。
また、MCU63は、電圧センサ671と電流センサ672を用いて取得される一対の放電端子12間の電気抵抗値の揺らぎ(変動)や、電圧センサ681と電流センサ682を用いて取得される一対の放電端子17間の電気抵抗値の揺らぎに基づき、カプセル50の着脱を検知してもよい。例えば、カプセル50の取付け時と取外し時においては、その取付けや取外しにより放電端子12や放電端子17に応力が加わる。この応力は、一対の放電端子12間の電気抵抗値や一対の放電端子17間の電気抵抗値に揺らぎを生じさせる。したがって、MCU63は、放電端子12間の電気抵抗値の揺らぎや、放電端子17間の電気抵抗値の揺らぎに基づき、カプセル50の着脱を検知できる。
また、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50に設けられた記憶媒体に記憶された情報に基づき、カートリッジ40やカプセル50の着脱を検知してもよい。例えば、これらの記憶媒体に記憶された情報が取得(読み出し)可能な状態から取得不可能な状態へ遷移した場合に、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の取外しを検知する。また、これらの記憶媒体に記憶された情報が取得不可能な状態から取得可能な状態へ遷移した場合に、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の取付けを検知する。
また、カートリッジ40やカプセル50に設けられた記憶媒体に、個々のカートリッジ40やカプセル50を識別する識別情報(ID)を記憶しておき、MCU63は、この識別情報に基づき、カートリッジ40やカプセル50の着脱を検知してもよい。この場合、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の識別情報が変化した場合に、カートリッジ40やカプセル50の着脱(この場合、交換)を検知する。
また、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の光の透過率や反射率に基づき、カートリッジ40やカプセル50の着脱を検知してもよい。例えば、カートリッジ40やカプセル50の光の透過率や反射率がこれらの取付けを示す値から取外しを示す値へ遷移した場合に、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の取外しを検知する。また、カートリッジ40やカプセル50の光の透過率や反射率がこれらの取外しを示す値から取付けを示す値へ遷移した場合に、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の取付けを検知する。
(カートリッジ40及びカプセル50がメンソールタイプである場合の具体的な制御例)
次に、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合(すなわちエアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれる場合)のMCU63による具体的な制御例について、図13を参照して説明する。なお、ここでは、新品のカプセル50がエアロゾル吸引器1に装着されてから、カプセル50内の香味成分残量が前述した残量閾値未満となるまで(すなわちカプセル50内の香味成分残量がほぼなくなるまで)、所定回数の吸引動作が行われるものとして説明する。また、この所定回数の吸引動作が行われている間には、十分な量のエアロゾル源71がカートリッジ40内に貯留されているものとする。
図13の(a)、(b)、(c)のそれぞれにおいて、横軸は、カプセル50内の香味源52に含まれる香味成分残量[mg](すなわち香味成分残量Wcapsule)を示している。図13の(a)における縦軸は、カプセル50(すなわち香味源52)を加熱するヒータである第2負荷34の目標温度(すなわち目標温度Tcap_target)[℃]を示している。図13の(b)における縦軸は、カートリッジ40内に貯留されたエアロゾル源71を加熱するヒータである第1負荷45への印加電圧[V]を示している。
また、図13の(c)における左側の縦軸は、1回の吸引動作によってユーザの口内に供給されるメンソール量[mg/puff]を示している。図13の(c)における右側の縦軸は、1回の吸引動作によってユーザの口内に供給される香味成分量[mg/puff]を示している。なお、1回の吸引動作によってユーザの口内に供給されるメンソール量を、以下、単位供給メンソール量ともいう。また、1回の吸引動作によってユーザの口内に供給される香味成分量を、以下、単位供給香味成分量ともいう。
図13において、第1期間Tm1は、カプセル50が交換された直後の一定期間である。具体的に、第1期間Tm1は、カプセル50内の香味成分残量が、Winitialであるときから、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定されたWth1となるまでの期間である。ここで、Wth1は、Winitialよりも小さく、かつカプセル交換通知を行う条件となる前述した残量閾値であるWth2よりも大きい値とされる。例えば、Wth1は、新品のカプセル50が装着されてから10回程度の吸引動作が行われたときの香味成分残量とすることができる。また、図13において、第2期間Tm2は、第1期間Tm1後の期間であり、具体的には、カプセル50内の香味成分残量がWth1となってからWth2となるまでの期間である。
カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合、前述したように、MCU63は、第1負荷45及び第2負荷34への放電をメンソールモードによって制御する。具体的に、この場合のメンソールモードにあっては、図13の(a)における太実線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度を80[℃]とする。
この場合の第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度(80[℃])は、例えば、メンソールの融点(例えば42〜45[℃])よりも高く、かつメンソールの沸点(例えば212〜216[℃])よりも低い温度である。また、この場合の第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度は、90[℃]以下の温度であってもよい。これにより、本実施形態では、第1期間Tm1において、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度は、80[℃]に収束するように制御される。したがって、第1期間Tm1において、香味源52に吸着されたメンソールが第2負荷34よって適切な温度に加熱されるため、香味源52からのメンソールの脱離が急速に進行することを抑制でき、適切な量のメンソールをユーザに安定して供給できる。
そして、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、その後の第2期間Tm2となると、MCU63は、第2負荷34の目標温度を直前の第1期間Tm1における目標温度よりも低い60[℃]とする。この場合の第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度(60[℃])も、例えば、メンソールの融点よりも高く、かつメンソールの沸点よりも低い温度である。また、この場合の第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度も、90[℃]以下の温度であってもよい。これにより、本実施形態では、第2期間Tm2において、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度は、60[℃]に収束するように制御される。したがって、第2期間Tm2においても、香味源52に吸着されたメンソールが第2負荷34よって適切な温度に加熱されるため、香味源52からのメンソールの脱離が急速に進行することを抑制でき、適切な量のメンソールをユーザに安定して供給できる。
このように、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第2負荷34の目標温度を80[℃]から60[℃]へ2段階で減少させるものとなっている。すなわち、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあって、第1期間Tm1には、目標温度を80[℃]とする第2負荷34への放電が行われ、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度が高めの80[℃]近傍に収束するように制御される。そして、その後の第2期間Tm2には、目標温度を60[℃]とする第2負荷34への放電が行われ、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度が低めの60[℃]近傍に収束するように制御される。
また、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、図13の(b)における太実線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1における第1負荷45への印加電圧をV1[V]とする。このV1[V]は、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定された電圧である。これにより、この場合の第1期間Tm1では、印加電圧V1[V]に応じた電力が電源61から第1負荷45へ供給され、この電力に応じた量の気化及び/又は霧化したエアロゾル源71が第1負荷45によって生成される。
そして、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、その後の第2期間Tm2となると、MCU63は、第1負荷45への印加電圧をV2[V]とする。このV2[V]は、図13の(b)に示すようにV1[V]よりも高い電圧である。V2[V]は、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定される。なお、MCU63は、例えば、DC/DCコンバータ66を制御することで、V1[V]やV2[V]といった電圧を、第1負荷45へ印加できる。
このように、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第1負荷45への印加電圧をV1[V]からV2[V]へ2段階で増加させるものとなっている。すなわち、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあって、第1期間Tm1には、印加電圧を低めのV1[V]として第1負荷45への放電が行われる。そして、その後の第2期間Tm2には、印加電圧を高めのV2[V]として第1負荷45への放電が行われ、直前の第1期間Tm1よりも大きな電力が第1負荷45へ供給される。これにより、第1負荷45によって生成される気化及び/又は霧化したエアロゾル源71の量も直前の第1期間Tm1より増加する。
カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、図13の(c)における単位供給メンソール量131aに示すものとなる。
また、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、図13の(c)における単位供給香味成分量131bに示すものとなる。
単位供給メンソール量131a及び単位供給香味成分量131bと比較するため、仮に、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであるにもかかわらず、MCU63が第1負荷45及び第2負荷34への放電(すなわち第2負荷34の目標温度や第1負荷45への印加電圧)をレギュラーモードによって制御するようにした場合の例について説明する。
レギュラーモードにあっては、図13の(a)における太破線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度を、例えば、30[℃]、60[℃]、70[℃]、85[℃]といったように、少なくともエアロゾル源71にメンソールが含まれている場合のメンソールモードよりも多段階で、段階的に高めていく。換言すると、少なくともエアロゾル源71にメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおいて第2負荷34の目標温度を変化(減少)させる段階数は、レギュラーモードにおいて第2負荷34の目標温度を変化(増加)させる段階数よりも小さくなっている。
すなわち、レギュラーモードといった第2負荷34(すなわち香味源52)の目標温度を段階的に増加させる系では、これらの実際の温度の目標温度への追従が行いやすいため、細目に目標温度を切り替えることで、安定した香味成分(すなわち香味源52由来の香味)をユーザに提供することが可能となる。その一方で、メンソールモードといった第2負荷34(すなわち香味源52)の目標温度を段階的に減少させる系では、これらの実際の温度の目標温度への追従が行いにくい。そのため、目標温度の切り替えを少なくすることで、これらの実際の温度と目標温度とが乖離する事態が発生するのを抑制することが可能となる。なお、レギュラーモードにおける第2負荷34の各目標温度や目標温度を変更するタイミングは、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定されている。また、別の一例として、レギュラーモードにおける第2負荷34の目標温度を変更するタイミングは、カプセル50内の香味源52に含まれる香味成分残量[mg](すなわち香味成分残量Wcapsule)から決定されてもよい。
例えば、ここで、レギュラーモードの第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度の最大値(ここでは70[℃])は、メンソールモードの第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度(ここでは80[℃])よりも低い温度となっている。また、レギュラーモードの第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度の最低値(ここでは70[℃])は、メンソールモードの第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度(ここでは60[℃])よりも高い温度となっている。
また、レギュラーモードにあっては、図13の(b)における太破線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧を一定のV3[V]に維持する。このV3[V]は、V1[V]よりも高く、かつV2[V]よりも低い電圧であり、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定された電圧である。なお、MCU63は、例えば、DC/DCコンバータ66を制御することで、V3[V]といった電圧を、第1負荷45へ印加できる。
カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであり、上記のレギュラーモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、図13の(c)における単位供給メンソール量132aに示すものとなる。
また、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであり、上記のレギュラーモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、図13の(c)における単位供給香味成分量132bに示すものとなる。
すなわち、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合にも、レギュラーモードによって第1負荷45及び第2負荷34への放電(すなわち第2負荷34の目標温度や第1負荷45への印加電圧)を制御するようにしたとする。この場合、メンソールモードによってこれらを制御するようにした場合に比べて、第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度が低いため、第1期間Tm1における香味源52の温度が低くなる。
したがって、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合にレギュラーモードによって第1負荷45等への放電を制御すると、メンソールモードによって制御した場合に比べて、カプセル50内で香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至るまでの時間が長くなる。この間、エアロゾル源71由来のメンソールの多くが香味源52に吸着してしまい、香味源52を通過できるメンソールが少なくなる。
以上のことから、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合にレギュラーモードによって第1負荷45等への放電を制御すると、上記のようにメンソールモードによって制御した場合に比べて、単位供給メンソール量131a及び単位供給メンソール量132aに示すように、第1期間Tm1においてユーザに供給可能な単位供給メンソール量が少なくなる。したがって、このようにすると、第1期間Tm1において、十分な量のメンソールをユーザに供給できないおそれがある。
これに対し、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、MCU63は、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の時期と想定される第1期間Tm1において、第2負荷34(すなわち香味源52)を高めの80[℃]近傍の温度とする。これにより、MCU63は、第1期間Tm1において、カプセル50内で香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが早期に吸着平衡状態に至るのを促すことができ、エアロゾル源71由来のメンソールが香味源52に吸着するのを抑制して、エアロゾル源71由来のメンソールのうち香味源52に吸着せずにユーザの口内に供給されるメンソールの量を確保できる。さらに、MCU63は、第1期間Tm1において、第2負荷34(すなわち香味源52)を高温にすることで、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)から脱離してユーザの口内に供給される香味源52由来のメンソールも増加させることができる。したがって、単位供給メンソール量131aに示すように、香味源52に含まれる香味成分が十分にある時期(新品時)から、十分な量のメンソールをユーザに供給できる。
なお、図13の(c)において、単位供給メンソール量133aは、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであって、第2負荷34による香味源52の加熱を行わないようにした場合の単位供給メンソール量の一例を示している。このようにした場合、第1期間Tm1における第2負荷34(すなわち香味源52)の温度は、室温(図13の(c)におけるR.T.参照)となる。したがって、このようにした場合も、単位供給メンソール量133aに示すように、メンソールモードによって第1負荷45等のへの放電を制御する場合に比べて、第1期間Tm1における香味源52の温度が低いために、第1期間Tm1において十分な量のメンソールをユーザに供給することができない。
ところで、第1期間Tm1において十分な量のメンソールをユーザに供給するため、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度を高く設定するようにしている。しかしながら、第1期間Tm1を経て高温になった香味源52を第2期間Tm2においてもさらに高温で加熱し続けると、多量のメンソールがユーザに供給され、香喫味の低下につながるおそれがある。
そこで、前述したように、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度を、第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度よりも低くすることで、第1期間Tm1を経て高温になった香味源52を第2期間Tm2においても高温で加熱し続けることを抑制している。これにより、単位供給メンソール量131aに示すように、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至った後の時期と想定される第2期間Tm2においては、香味源52の温度を低くすることで、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)に吸着可能なメンソールの量を増やし、単位供給メンソール量の増加を抑制できる。したがって、第2期間Tm2において、ユーザに対し適切な量のメンソールを供給することが可能となる。
また、第2期間Tm2において多量のメンソールがユーザに供給されることを抑制するため、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度を低く設定している。しかしながら、このように第2負荷34の目標温度を低く設定すると、第2期間Tm2における単位供給メンソール量の増加を抑制できるものの、第2期間Tm2における単位供給香味成分量も減少し、ユーザに十分な吸いごたえを提供できなくなることが考えられる。
そこで、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合、すなわちエアロゾル源71に加えて香味源52もメンソールを含む場合のメンソールモードにあっては、MCU63は、第1期間Tm1における第1負荷45への印加電圧をV1[V]とし、その後の第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧をV1[V]よりも高いV2[V]とする。これにより、第2期間Tm2となり、第2負荷34の目標温度を低めの60[℃]に変更したのに合わせて、第1負荷45への印加電圧を高めのV2[V]に変更できる。したがって、第2期間Tm2においては、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52に供給されるエアロゾル源71の量を増加させることができ、単位供給香味成分量131bに示すように、第2期間Tm2における単位供給香味成分量の減少を抑制できる。
(カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合の具体的な制御例)
次に、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合(すなわちエアロゾル源71のみにメンソールが含まれている場合)のMCU63による具体的な制御例について、図14を参照して説明する。カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧のみが、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードとは異なる。したがって、以下では、図13の説明と異なる箇所を中心に説明することとし、図13の説明と同様の箇所についてはその説明を適宜省略する。
カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、図14の(b)における太実線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1における第1負荷45への印加電圧をV4[V]とする。このV4[V]は、図14の(b)に示すようにV3[V]よりも高い電圧であり、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定された電圧である。これにより、この場合の第1期間Tm1では、印加電圧V3[V]に応じた電力が電源61から第1負荷45へ供給され、この電力に応じた量の気化及び/又は霧化したエアロゾル源71が第1負荷45によって生成される。
そして、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、その後の第2期間Tm2となると、MCU63は、第1負荷45への印加電圧をV5[V]とする。このV5[V]は、図14の(b)に示すように、V3[V]よりは高く、V4[V]よりは低い電圧である。V5[V]は、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定される。なお、MCU63は、例えば、DC/DCコンバータ66を制御することで、V4[V]やV5[V]といった電圧を、第1負荷45へ印加できる。
このように、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第1負荷45への印加電圧をV4[V]からV5[V]へ2段階で減少させるものとなっている。すなわち、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあって、第1期間Tm1には、印加電圧を高めのV4[V]として第1負荷45への放電が行われる。そして、その後の第2期間Tm2には、印加電圧を低めのV5[V]として第1負荷45への放電が行われ、直前の第1期間Tm1よりも少ない電力が第1負荷45へ供給される。これにより、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52に供給されるエアロゾル源71(気化及び/又は霧化したエアロゾル源71)の量も直前の第1期間Tm1より減少する。
カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、図14の(c)における単位供給メンソール量141aに示すものとなる。
カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、図14の(c)における単位供給香味成分量141bに示すものとなる。
また、カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、上記のレギュラーモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、図14の(c)における単位供給メンソール量142aに示すものとなる。
カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、上記のレギュラーモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、図14の(c)における単位供給香味成分量142bに示すものとなる。
また、カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、第2負荷34による香味源52の加熱を行わないようにした場合の単位供給メンソール量の一例は、図14の(c)における単位供給メンソール量143aに示すものとなる。
カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、第2負荷34による香味源52の加熱を行わないようにした場合の単位供給香味成分量の一例は、図14の(c)における単位供給香味成分量143bに示すものとなる。
すなわち、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合、すなわち、香味源52がメンソールを含まない場合のメンソールモードにあっては、MCU63は、第1期間Tm1における第1負荷45への印加電圧をV4[V]とし、その後の第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧をV4[V]よりも低いV5[V]とする。これにより、カプセル50内において香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の時期と想定される第1期間Tm1に、第1負荷45に高めのV4[V]を印加して(すなわち第1負荷45へ大きな電力を供給して)、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52に供給されるエアロゾル源71の量を増加させることができる。
したがって、香味源52とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の時期において、エアロゾル源71由来のメンソールのうち香味源52に吸着せずにユーザの口内に供給されるメンソールの量を増加でき、また、カプセル50内において香味源52とメンソールとが早期に吸着平衡状態に至るのを促せる。このため、単位供給メンソール量141aに示すように、香味源52に含まれる香味成分が十分にあるような時期(例えば、いわゆる吸い始め)から、適切かつ十分な量のメンソールをユーザに対し安定して供給できる。
(カプセル50のみがメンソールタイプである場合の具体的な制御例)
次に、カプセル50のみがメンソールタイプである場合(すなわち香味源52のみにメンソールが含まれている場合)のMCU63による具体的な制御例について、図15を参照して説明する。なお、以下では、図13の説明と異なる箇所を中心に説明することとし、図13の説明と同様の箇所についてはその説明を適宜省略する。
前述したように、カプセル50のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、MCU63は、レギュラーモードと同様の放電態様で、第1負荷45及び第2負荷34への放電を制御する。具体的に、この場合のメンソールモードにあっては、図15の(a)における太実線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度を、例えば、30[℃]、60[℃]、70[℃]、85[℃]といったように、多段階(ここでは4段階)で段階的に高めていく。また、この場合のメンソールモードにあっては、図15の(b)における太実線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧を一定のV3[V]に維持する。
カプセル50のみがメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、図15の(c)における単位供給メンソール量151aに示すものとなる。
カプセル50のみがメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、図15の(c)における単位供給香味成分量151bに示すものとなる。
また、カプセル50のみがメンソールタイプであり、第2負荷34による香味源52の加熱を行わないようにした場合の単位供給メンソール量の一例は、図15の(c)における単位供給メンソール量153aに示すものとなる。
カプセル50のみがメンソールタイプであり、第2負荷34による香味源52の加熱を行わないようにした場合の単位供給香味成分量の一例は、図15の(c)における単位供給香味成分量153bに示すものとなる。
カプセル50のみがメンソールタイプである場合、すなわち、香味源52のみがメンソールを含む場合のメンソールモードにあっては、MCU63は、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度を段階的に高めていくことで、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度を徐々に高めていくことができる。これにより、カプセル50内において香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)に吸着したメンソールの香味源52からの脱離を徐々に進行させることができる。つまり、香味成分残量Wcapsuleが十分にあるような時期(例えば、いわゆる吸い始め)から、十分な量のメンソールをユーザに対し安定して供給できる。換言すれば、ユーザに提供されるメンソールの量(すなわちメンソール由来の香味)の安定化を図ることができる。
以上説明したように、電源ユニット10によれば、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて、第1負荷45や第2負荷34への放電を適切に制御できる。
以上、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、本実施形態では、少なくともエアロゾル源71にメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおいて、第1負荷45への印加電圧を2段階で段階的に変化させるようにしたが、これに限らず、2段階よりも多段階で段階的に変化させたり、連続的に変化させたりするようにしてもよい。
また、例えば、本実施形態では、少なくともエアロゾル源71にメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおいて、第2負荷34の目標温度を2段階で段階的に変化させるようにしたが、これに限らず、2段階よりも多段階で(ただしレギュラーモードの場合よりは少ない段階で)段階的に変化させたり、連続的に変化させたりするようにしてもよい。同様に、レギュラーモードにおいても、第2負荷34の目標温度を4段階よりも多段階で段階的に変化させたり、連続的に変化させたりするようにしてもよい。
また、例えば、本実施形態では、起動モードへの遷移を契機として行う第2負荷34の予熱時の第2負荷34の目標温度を、メンソールモード及びレギュラーモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値未満としたが、これに限らない。例えば、起動モードへの遷移を契機として行う第2負荷34の予熱時の第2負荷34の目標温度を、レギュラーモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値以上の温度としてもよい。換言すると、予熱時の第2負荷34の目標温度を、香味源52のみにメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおける第2負荷34の目標温度の最低値以上の温度としてもよい。このようにすれば、香味源52のみにメンソールが含まれている場合には、第2負荷34の予熱を停止することで、適切な目標温度へ第2負荷34の温度を低下させることができる。また、少なくともエアロゾル源71にメンソールが含まれている場合には、さらに多くの電力を第2負荷34に供給することで、適切な目標温度へ第2負荷34の温度を到達させやすくすることができる。したがって、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象がどのような場合であっても、その対象に応じた適切な目標温度に第2負荷34を到達させやすくすることが可能となる。
また、例えば、本実施形態では、カートリッジ40の加熱室43とカプセル50の収容室53とは、物理的に離間して配置されており、エアロゾル流路90によって互いに連通しているものとしたが、加熱室43と収容室53とは、必ずしも物理的に離間して配置されていなくてもよい。加熱室43と収容室53とは、互いに断熱されて、互いに連通していてもよい。この場合においても、加熱室43と収容室53とは、互いに断熱されているので、収容室53が加熱室43の第1負荷45による熱の影響を受けにくくすることができる。これにより、香味源52でメンソールが急激に脱吸着することが抑制されるので、メンソールを安定的にユーザに供給できる。また、加熱室43と収容室53とは、物理的に離間して配置され、及び互いに断熱されており、互いに連通していてもよい。
また、例えば、エアロゾル吸引器1の全体形状は、図1のように、電源ユニット10と、カートリッジ40と、カプセル50と、が一列に並ぶ形状には限らない。エアロゾル吸引器1は、電源ユニット10に対して、カートリッジ40及びカプセル50が交換可能に構成されていればよく、略箱状等の任意の形状を採用可能である。
また、例えば、カートリッジ40は電源ユニット10と一体化された構成であってもよい。
また、例えば、カプセル50は、電源ユニット10に対して交換可能に構成されていればよく、電源ユニット10に対して着脱可能であってもよい。
また、例えば、本実施形態では、第1負荷45と第2負荷34は、電源61から放電される電力によって発熱するヒータとされているが、第1負荷45と第2負荷34は電源61から放電される電力によって発熱と冷却の双方が可能なペルチェ素子であってもよい。このように第1負荷45と第2負荷34を構成すれば、エアロゾル源71の温度と香味源52の温度に関する制御の自由度が広がるため、単位香味量をより高度に制御することができる。
また、例えば、本実施形態では、MCU63が、香味成分量が目標量へ収束するように、電源61から第1負荷45及び第2負荷34への放電を制御するものとしたが、この目標量は、特定の1つの値に限らず、ある程度の幅を持たせた範囲としてもよい。
また、例えば、本実施形態では、MCU63が、香味源52の温度が目標温度へ収束するように、電源61から第2負荷34への放電を制御するものとしたが、この目標温度は、特定の1つの値に限らず、ある程度の幅を持たせた範囲としてもよい。
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) エアロゾル源(エアロゾル源71)を加熱する第1ヒータ(第1負荷45)が接続される第1コネクタ(放電端子12)と、
前記第1ヒータによる加熱で気化及び/又は霧化した前記エアロゾル源に香味を付与可能な香味源(香味源52)を加熱する第2ヒータ(第2負荷34)が接続される第2コネクタ(放電端子17)と、
前記第1コネクタ及び前記第2コネクタと電気的に接続される電源(電源61)と、
前記電源から前記第1ヒータへの放電、及び前記電源から前記第2ヒータへの放電を制御可能なコントローラ(MCU63)と、
を備えるエアロゾル生成装置(エアロゾル吸引器1)の電源ユニット(電源ユニット10)であって、
前記コントローラは、
前記エアロゾル源と前記香味源とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かの判断を実行可能であり、
前記エアロゾル源にメンソールが含まれていると判断した場合に、前記第1ヒータへの放電及び前記第2ヒータへの放電をメンソールモードによって制御し、
前記エアロゾル源と前記香味源とにメンソールが含まれていないと判断した場合に、前記第1ヒータへの放電及び前記第2ヒータへの放電をレギュラーモードによって制御し、
前記メンソールモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第1ヒータへの放電態様とは異なる、
及び/又は、前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様とは異なる、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(1)によれば、エアロゾル源にメンソールが含まれている場合と、エアロゾル源と香味源とにメンソールが含まれていない場合とで、第1ヒータ及び第2ヒータへの放電を制御するためのモードを異ならせることができる。具体的には、第1ヒータ及び第2ヒータへの放電を、エアロゾル源にメンソールが含まれている場合にはメンソールモードによって制御し、エアロゾル源と香味源とにメンソールが含まれていない場合にはレギュラーモードによって制御できる。これにより、エアロゾル源にメンソールが含まれているか否かに応じて、第1ヒータ及び/又は第2ヒータへの放電を適切に制御することを可能にする。
(2) (1)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様とは異なる、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(2)によれば、メンソールモードの場合には、レギュラーモードの場合とは異なる放電態様で第2ヒータへの放電を制御する。これにより、エアロゾル源にメンソールが含まれているか否かに応じて、第2ヒータへの放電を適切に制御することを可能にする。
(3) (2)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度を段階的又は連続的に減少させるものであり、
前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度を段階的又は連続的に増加させるものである、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(3)によれば、メンソールモードの場合には、第2ヒータ又は香味源の温度の目標温度を段階的又は連続的に減少させる。これにより、メンソールモードの場合において、香味源とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の(例えば吸い始めの)時期には、目標温度を高めの温度として、香味源に吸着可能なメンソールの量を減らし、エアロゾル源由来のメンソールが香味源に吸着することを抑制できる。したがって、この時期において、エアロゾル源由来のメンソールのうち香味源に吸着せずにユーザに供給されるメンソールの量を確保できる。また、メンソールモードの場合において、その後(例えば香味源とメンソールとが吸着平衡状態に至った後)の時期には、目標温度を低めの温度として、香味源に吸着可能なメンソールの量を増やし、多くのメンソールがユーザに供給されることを抑制できる。以上のことから、ユーザに提供されるメンソールを適切な量に安定させることができる。さらに、(3)によれば、レギュラーモードの場合には、第2ヒータ又は香味源の温度の目標温度を段階的又は連続的に増加させる。これにより、レギュラーモードにおいては、ユーザによる吸引が行われることにより減少する香味源由来の香味成分を、第2ヒータ(すなわち香味源)の温度を上昇させることによって補填できる。以上のことから、(3)によれば、メンソールモードにおいては安定したメンソール由来の香味を、レギュラーモードにおいては安定した香味源由来の香味をユーザに提供できる。
(4) (3)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度をn段階で減少させるものであり、
前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度をm段階で増加させるものであり、
nは、mより小さい、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(4)によれば、メンソールモードの場合には、第2ヒータ又は香味源の温度の目標温度をn段階で減少させ、レギュラーモードの場合には、目標温度をm(ただしn<m)段階で増加させる。すなわち、レギュラーモードといった目標温度を段階的に増加させる系では、実際の温度の目標温度への追従が行いやすいため、細目に目標温度を切り替えることで、安定した香味源由来の香味をユーザに提供することが可能となる。その一方で、メンソールモードといった目標温度を段階的に減少させる系では、実際の温度の目標温度への追従が行いにくいため、目標温度の切り替えを少なくすることで、実際の温度と目標温度とが乖離する事態が発生するのを抑制することが可能となる。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記メンソールモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第1ヒータへの放電態様とは異なる、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(5)によれば、メンソールモードの場合には、レギュラーモードの場合とは異なる放電態様で第1ヒータへの放電を制御する。これにより、エアロゾル源にメンソールが含まれているか否かに応じて、第1ヒータへの放電を適切に制御することを可能にする。
(6) (5)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記メンソールモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記第1ヒータへ印加する電圧を段階的又は連続的に変化させるものであり、
前記レギュラーモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記第1ヒータへ印加する電圧を一定に維持するものである、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(6)によれば、メンソールモードの場合には、第1ヒータへの印加電圧を段階的又は連続的に変化させる。これにより、エアロゾル源にメンソールが含まれている場合には、第1ヒータによる加熱で生成されるエアロゾルの量を変化させることができ、エアロゾル源由来のメンソールや香味源由来の香味成分を安定してユーザに供給することを可能にする。また、(6)によれば、レギュラーモードの場合には、第1ヒータへの印加電圧を一定に維持することで、第1ヒータへの印加電圧(すなわち第1ヒータへ供給する電力)の制御を簡略化できる。したがって、エアロゾル源にメンソールが含まれているか否かに応じて、第1ヒータへの放電を適切に制御することを可能にする。
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記コントローラは、
起動モードと、前記起動モードよりも消費電力が少なく、かつ前記起動モードへ遷移可能なスリープモードとによって前記エアロゾル生成装置を動作させることが可能であり、
前記起動モードへの遷移を契機として、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度が既定温度に収束するように、前記第2ヒータへの放電を開始させる、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(7)によれば、エアロゾル生成装置の起動モードへの遷移を契機として、第2ヒータ又は香味源の目標温度を既定温度に収束させるべく第2ヒータへの放電を開始する。これにより、起動モードへの遷移を契機として第2ヒータの予熱を行うことができ、第2ヒータや香味源の温度を早期に高め、ユーザに提供されるメンソールの量(すなわちメンソール由来の香味)の早期安定化を図ることができる。
(8) (7)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度を段階的又は連続的に増加させるものであり、
前記既定温度は、前記レギュラーモードにおける前記目標温度の最低値以上である、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(8)によれば、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象がどのような場合であっても、その対象に応じた適切な目標温度に第2ヒータを到達させやすくすることが可能となる。
(9) (7)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度を段階的又は連続的に増加させるものであり、
前記既定温度は、前記レギュラーモードにおける前記目標温度の最低値未満である、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(9)によれば、起動モードへの遷移を契機として行う第2ヒータの予熱時の目標温度を、レギュラーモードである場合の第2ヒータ等の目標温度の最低値未満の温度とする。これにより、第2ヒータの予熱によって第2ヒータや香味源が高温になりすぎるのを抑制し、第2ヒータを適切な温度に予熱でき、香喫味の安定化及び第2ヒータの予熱による消費電力の削減を図ることができる。
(10) (7)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記コントローラは、
前記起動モードへの遷移を契機として、前記温度が前記既定温度に収束するように、前記エアロゾル源と前記香味源とのうち少なくとも前記エアロゾル源にメンソールが含まれるか否かを判断する前に前記第2ヒータへの放電を開始する、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
(10)によれば、起動モードへの遷移を契機として行う第2ヒータの予熱を、香味源やエアロゾル源にメンソールが含まれるか否かの判断を実行する前に行う。換言すると、香味源やエアロゾル源にメンソールが含まれるか否かの判断を実行すると、第2ヒータの予熱を終了させることができる。これにより、香味源やエアロゾル源にメンソールが含まれるか否かが判明した後には、エアロゾル源と香味源とのうちメンソールが含まれている対象に応じて、第1ヒータ及び/又は第2ヒータへの放電を適切に制御することを可能にする。
1 エアロゾル吸引器(エアロゾル生成装置)
12 放電端子(第1コネクタ)
17 放電端子(第2コネクタ)
34 第2負荷
45 第1負荷
52 香味源
61 電源
71 エアロゾル源
63 MCU(コントローラ)

Claims (10)

  1. エアロゾル源を加熱する第1ヒータが接続される第1コネクタと、
    前記第1ヒータによる加熱で気化及び/又は霧化した前記エアロゾル源に香味を付与可能な香味源を加熱する第2ヒータが接続される第2コネクタと、
    前記第1コネクタ及び前記第2コネクタと電気的に接続される電源と、
    前記電源から前記第1ヒータへの放電、及び前記電源から前記第2ヒータへの放電を制御可能なコントローラと、
    を備えるエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記コントローラは、
    前記エアロゾル源と前記香味源とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かの判断を実行可能であり、
    前記エアロゾル源にメンソールが含まれていると判断した場合に、前記第1ヒータへの放電及び前記第2ヒータへの放電をメンソールモードによって制御し、
    前記エアロゾル源と前記香味源とにメンソールが含まれていないと判断した場合に、前記第1ヒータへの放電及び前記第2ヒータへの放電をレギュラーモードによって制御し、
    前記メンソールモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第1ヒータへの放電態様とは異なる、
    及び/又は、前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様とは異なり、
    前記判断を実行する前に、前記電源から前記第2ヒータへの放電を開始させる、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  2. 請求項1に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様とは異なる、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  3. 請求項2に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度を段階的又は連続的に減少させるものであり、
    前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度を段階的又は連続的に増加させるものである、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  4. 請求項3に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記メンソールモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度をn段階で減少させるものであり、
    前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度をm段階で増加させるものであり、
    nは、mより小さい、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記メンソールモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記レギュラーモードにおける前記第1ヒータへの放電態様とは異なる、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  6. 請求項5に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記メンソールモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記第1ヒータへ印加する電圧を段階的又は連続的に変化させるものであり、
    前記レギュラーモードにおける前記第1ヒータへの放電態様は、前記第1ヒータへ印加する電圧を一定に維持するものである、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記コントローラは、
    起動モードと、前記起動モードよりも消費電力が少なく、かつ前記起動モードへ遷移可能なスリープモードとによって前記エアロゾル生成装置を動作させることが可能であり、
    前記起動モードへの遷移を契機として、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度が既定温度に収束するように、前記第2ヒータへの放電を開始させる、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  8. 請求項7に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度を段階的又は連続的に増加させるものであり、
    前記既定温度は、前記レギュラーモードにおける前記目標温度の最低値以上である、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  9. 請求項7に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記レギュラーモードにおける前記第2ヒータへの放電態様は、前記第2ヒータ又は前記香味源の温度を収束させる目標温度を段階的又は連続的に増加させるものであり、
    前記既定温度は、前記レギュラーモードにおける前記目標温度の最低値未満である、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
  10. 請求項7に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
    前記コントローラは、
    前記起動モードへの遷移を契機として、前記温度が前記既定温度に収束するように、前記エアロゾル源と前記香味源とのうち少なくとも前記エアロゾル源にメンソールが含まれるか否かを判断する前に前記第2ヒータへの放電を開始する、
    エアロゾル生成装置の電源ユニット。
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