JP6914719B2 - 配電線事故原因判定システムとその方法、及びプログラム - Google Patents

配電線事故原因判定システムとその方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、配電線の事故原因を判定する配電線事故原因判定システムとその方法、及びプログラムに関する。
配電系統において地絡事故などの配電線事故が起きた場合、事故原因を正確に判定することが重要である。従来、配電線事故の原因を正確に判定するためには、作業員が膨大な労力と時間を掛けて、解析や巡視を実施している。したがって、作業員が行う解析や巡視を効率化することが期待されており、配電線事故原因判定システムが提案されている。
従来の配電線事故原因判定システムとしては、例えば、配電線の地絡事故時の波形データとして、零相電圧波形や零相電流波形を検出し、波形解析を行って配電線の事故原因を判定するものがある。このタイプの配電線事故原因判定システムでは、電流の波形を複数の波形パターンに分類し、評価期間において各波形パターンが出現した時間の比率である出現比率を算出することにより、各波形パターンの出現比率を求める。
そして、地絡事故時において時間的に変化する事故様相を、具体的な個々の電気的現象と対応付けて捉える。個々の電気的現象は、事故原因に応じて異なるので、事故様相と個々の電気的現象とを対応させることができる。これにより、配電線の事故原因を高い精度で判定することが可能となる。
特許第5049675号公報
配電系統の運用業務や保全業務が高度化する現在、これらの業務をより効率化することが望まれており、配電線事故の原因判定技術に関しても、詳細かつ高精度な原因判定を行うことが求められている。そこで従来から、このようなニーズに応えるべく、優れた判定精度を安定して発揮することが可能な配電線事故原因判定システムの確立が待たれていた。
本発明の実施形態は、上記の点を解決するために提案されたものであり、事故原因の判定精度を定期的に点検することにより、優れた判定精度を安定して発揮することができ、配電系統の運用業務や保全業務の効率化を図った配電線事故原因判定システムとその方法、及びプログラムを提供することを、課題とする。
上記の課題を解決する本発明の実施形態は、次の構成要素(1)〜(4)を有する。
(1)予め与えられた閾値を持つ判定条件に従って、配電線事故が1線地絡事故なのか、あるいは1線地絡事故以外の事故なのかを判定する事故種別判定部。
(2)前記事故種別判定部が判定した事故種別に基づいて配電線事故の原因を判定する原因判定部。
(3)特定された事故原因である特定結果を外部のシステムから取得する特定結果取得部。
(4) 所定期間において事故種別が1線地絡事故である件数または1線地絡事故以外である件数に対する、前記原因判定部の判定結果と前記特定結果とが同じになる件数の割合に基づいて前記原因判定部の判定精度を算出する精度算出部。
なお、上記の各形態は、各部の処理をコンピュータが実行する配電線事故原因判定方法の発明として捉えることができ、さらには、各部の処理をコンピュータに実行させる配電線事故原因判定プログラムの発明としても捉えることができる。
第1の実施形態のブロック図である。 事故様相の状態の遷移に基づいて事故原因を分類する例を示す説明図である。 第1の実施形態のフローチャートである。 第1の実施形態の事故様相変化検出処理のフローチャートである。 第1の実施形態の事故様相変化検出処理のフローチャートである。 第1の実施形態の事故様相変化検出処理のフローチャートである。 第1の実施形態の事故様相変化検出処理のフローチャートである。 第1の実施形態の事故原因判定処理のフローチャートである。 第1の実施形態の事故原因判定処理のフローチャートである。 第1の実施形態の事故原因判定処理のフローチャートである。 第1の実施形態の事故原因判定処理のフローチャートである。 第1の実施形態の結果取得処理のフローチャートである。 第1の実施形態の精度算出取得処理のフローチャートである。 第2の実施形態のブロック図である。 第2の実施形態の判定条件更新処理のフローチャートである。 第3の実施形態のブロック図である。 第3の実施形態の判定条件更新処理のフローチャートである。
[第1の実施形態]
[構成]
(1)概略構成
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る配電線事故原因判定システムの一例を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、配電系統監視制御システム15の中に、第1の実施形態に係る配電線事故原因判定システム16(以下、単に判定システム16とも呼ぶ)が組み込まれている。判定システム16は、パーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータとそれを制御するためのプログラム及び周辺機器からなるコンピュータシステムから構成される。
判定システム16には、次のような処理部が設けられている。すなわち、波形データ記憶部1、波形データ取得部2、零相電流分類部3、波形データ演算部4、事故様相変化検出部5、事故種別判定部6、原因判定部7、出力結果記憶部8、特定結果取得部9、入力部10、出力部11及び精度算出部12である。
このうち、零相電流分類部3は、周波数分析部3a及び波形分類部3bを有している。波形データ演算部4は、実効値変換部4a及びピーク値算出部4bを有している。原因判定部7は、記憶部7a及び分析部7bを有している。さらに特定結果取得部9は、起動部9aと、要求部9bと、受信部9cと、受渡部9dを有している。
判定システム16で扱われるデータの流れを、図1中に矢印にて示す。判定システム16におけるデータとしては、例えば、波形データ13、出現比率14、特定結果18、種別判定結果19、判定結果20、事故様相21、原因判定精度17及び種別判定精度22、種別特定結果23、実効値24及ピーク値25(図1では点線の矢印で示す)などがある。
これらのデータのうち、特定結果18とは、特定結果取得部9によって外部のシステムから取得された、特定後の事故原因である。これに対して、判定結果20とは、原因判定部7の判定結果である。また、種別判定結果19とは、事故種別判定部6の判定結果に当たる事故種別である。これに対して、種別特定結果23とは、特定結果18に含まれるデータであり、外部のシステムにて最終的に特定され登録された事故種別である。
入力部10には、作業者から情報入力を受け入れる入力装置と、入力された情報を判定システム16に通知するインターフェースとが含まれる。入力部10は、例えば作業者が判定システム16への操作要求や、設定値の変更を入力する手段である。入力装置としては、例えば、タッチパネル(出力部11の表示装置に設置されているものを含む)、マウス、及びキーボードなどを用いることができる。
出力部11には、判定システム16の情報を出力するインターフェースと、出力された情報に基づいて作業者に操作内容の確認や選択をさせる画面を表示する表示装置とが含まれる。出力部11は、例えば判定システム16の出力結果を表示したり、システムや作業者の操作に対する警報を表示する手段である。表示装置としては、例えば、液晶表示パネルなどの表示画面を持つディスプレイを用いることができる。また、出力部11としてプリンタ等を設け、出力結果を印刷することもできる。
以下、配電線事故原因判定システム16の各処理部について、その詳細を説明する。
(2)波形データ記憶部
波形データ記憶部1は、地絡事故時の波形データ13を記憶する記憶部である。地絡事故時の波形データ13には、実測値である瞬時値が保存されており、零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧が含まれている。各相電流及び各相電圧は、内相・中相・外相の3相の電流及び電圧データとすることができる。
(3)波形データ取得部
波形データ取得部2は、波形データ記憶部1から波形データ13を取り込む処理部である。波形データ取得部2は、コンピュータが基本的に有する入力装置や通信制御等のハードウェア、あるいは、それらのハードウェアと入力用のソフトウェアや通信用のソフトウェアとの組み合わせにより実現される。波形データ所得部2は、取得した零相電流の波形データ13を零相電流分類部3に出力する。また、波形データ取得部2は、取得した零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の波形データ13を、波形データ演算部4に出力する。
(4)零相電流分類部
零相電流分類部3は、零相電流の波形分類を行う処理部である。零相電流分類部3の構成要素のうち、周波数分析部3aは、入力された零相電流について、時間的変化を捉えた周波数分析を行い、零相電流について各時刻における代表次数毎の高調波含有率を算出する。
具体的には、周波数分析部3aは、零相電流のウェーブレット変換を行い、スケーリング換算を行うことで、代表次数毎の波形を抽出して各波形の係数を零相電流の大きさに合わせる。ウェーブレット変換は、信号の時間と周波数とを同時に捉えることのできる解析方法である。
周波数分析部3aは、基本波以外の代表次数の波形に対し、基本波に対する比率で換算した場合の、各時刻における高調波含有率を算出する。周波数分析部3aは、ウェーブレット変換を行った1次波(基本波)の各時刻における波形データを、波形データ演算部4に出力する。
波形分類部3bは、周波数分析部3aが算出した高調波含有率に基づき、論理演算式を用いて、零相電流の波形を複数の波形パターンに分類する処理部である。波形分類部3bが分類する波形パターンには、例えば、正弦波(大)、正弦波(小)、高調波、三角波、針状波(大)、針状波(小)がある。また、波形分類部3bは、評価期間において各波形パターンが出現した時間の比率である出現比率14を算出し、算出した出現比率14を原因判定部7に出力する。
(5)波形データ演算部
波形データ演算部4では、零相電圧、各相電流、各相電圧について、波形データ取得部2から入力された波形データ13を用いて処理を行う。また、零相電流については、波形データ演算部4は、周波数分析部3aから入力されたウェーブレット変換を行った1次波(基本波)の各時刻における波形データ13を用いて処理を行う。
波形データ演算部4の構成要素のうち、実効値変換部4aは、波形データ13を各時刻における瞬時値から実効値24に変換する。実効値変換部4aにおける瞬時値から実効値24への変換は、例えば、二乗平均平方根(平均二乗偏差)を用いて行う。実効値変換部4aは、変換された各時刻における実効値24を事故様相変化検出部5に出力する。また、ピーク値算出部4bは、各時刻における零相電圧の絶対値の最大値であるピーク値25を算出し、算出したピーク値25を原因判定部7に出力する。
(6)事故様相変化検出部
事故様相変化検出部5は、波形データ演算部4から入力された各時刻における実効値24に基づいて、事故様相21を検出する処理部である。事故様相21とは、例えば、その事故が、1線地絡、2相地絡、2相短絡、3相短絡、CB遮断、事故相なしのいずれの事故に当てはまるかを意味する。また、事故様相21は、1線地絡、2相地絡、2相短絡の場合には、事故が起きている相が、どの相であるかという情報を含む。
また、事故様相変化検出部5は、各実効値24をある一定周期毎に分割し、一定周期毎における平均値を求めて事故様相21の変化を検出する。ここでの一定周期とは、例えば、系統周波数が60Hzの場合、その半サイクル、すなわち1/60[秒]÷2=0.00833・・・[秒]とすることができる。例えば、波形データ13の収録時間が2.0[秒]、サンプリング周期が5k[Hz](0.0002[秒])の場合、事故様相変化検出部5は、以下のようにして一定周期毎における平均値を求める。
事故様相21の検出前のデータ総数は、2.0[秒]÷0.0002[秒]で求められるため、10000[個]となる。サンプリング周期が0.0002秒のデータから上記の半サイクルのデータ数を得るには、0.00833[秒]÷0.0002[秒]から約42[個]となる。事故様相変化検出部5は、この42個のデータの平均値を求める。よって、この波形データ13の場合、10000[個]÷42[個]から約238[個]の半サイクルにおける平均値が得られる。
事故様相変化検出部5は、これら238個の平均値について、それぞれ事故様相21の検出、すなわち事故が起きている事故相の判定を行う。このような事故様相21の検出(事故相の判定)は、例えば、以下の表1に示す判定基準により各電流・電圧を判定することにより行われる。
Figure 0006914719
事故様相変化検出部5において得られた半サイクルにおける平均値は、各電流及び電圧について、閾値との比較結果や上昇/低下等の実効値24の変位量により事故相が判定される。例えば、ある平均値について、零相電流が閾値○超、零相電圧が閾値□超、かつ内相電圧が低下、中相・外相電圧が上昇、という傾向を示す場合、事故様相はNo.1という検出結果となる。
上記表1の場合、零相電流及び零相電圧は、閾値との比較で判定される。零相電流の列の「○」は「0.5A程度」、「◇」は「1A程度」を意味する。また、零相電圧の列の「□」は「300V程度」、「△」は「600V程度」を意味する。また、各相の電流及び電圧は、状態変化が現れる前である、初期値に対する変化分で判定される。
各相電流において、「×」及び「◎」は「負荷電流の最大変化の1.5倍」を意味する。「▽」は、変化分ではなく、絶対値で「50A」を意味する。各相電圧において、「低下」及び「上昇」は、変化分が300V程度以上ある場合を意味する。従って、変化分が300V程度未満の場合には、「不変」となる。また、「*」は、変化分ではなく、絶対値で「600V」を意味する。
なお、表中「−」で表された項目は、各様相No.において、事故相の判定に使用しない項目である。各数値を「程度」としたのは、本実施形態の閾値が、各数値に一致している場合、誤差を含む場合、電力系統毎の特性を加味して増減させる場合等を含むためである。事故様相変化検出部5は、以上のように各項目について事故様相の検出を行い、半サイクルの平均値の数だけ事故様相21の検出結果を求め、検出結果を事故種別判定部6及び原因判定部7に出力する。
(7)事故種別判定部
事故種別判定部6は、事故様相変化検出部5から入力された事故様相21の検出結果に基づいて、配電線事故の事故種別が「1線地絡事故」なのか、あるいは「1線地絡事故以外の事故」なのかという事故種別を判定する処理部である。事故種別判定部6は、例えば上記の238個の事故様相21の検出結果に基づいて、以下の表2の判定条件で事故種別を判定して、各配電線事故を事故種別に振り分ける。
Figure 0006914719
事故種別判定部6は、事故様相変化検出部5の検出結果のうち、1つでも表1のNo.4〜No.11の事故様相21があるという判定条件に当てはまった場合には、配電線事故は1線地絡事故以外の事故であると判定する。また、事故種別判定部6は、事故様相変化検出部5の検出結果の全てがNo.1〜No.3、及びNo.0の事故様相21に当てはまるという判定条件に合致した場合には、配電線事故は1線地絡事故であると判定する。事故種別判定部6は、こうした事故種別の判定結果を、種別判定結果19として原因判定部7に出力する。
(8)原因判定部
原因判定部7は、配電線事故の原因を判定する処理部である。原因判定部7において、記憶部7aは、以下の表3及び4に示す事故分類や分類方法を記憶する。分析部7bは、記憶部7aに記憶された表3及び4に示す分類の定義に基づいて、出現比率14、ピーク値25、種別判定結果19、さらには事故様相21を取り込んで、これらを分析し、事故原因であると判定された結果を、判定結果20として出力結果記憶部8及び精度算出部12に出力する。
(a)1線地絡事故の場合
事故種別判定部6から入力した種別判定結果19が1線地絡事故の場合、原因判定部7は、零相電流分類部3の波形分類部3bが算出した出現比率14と、波形データ演算部4のピーク値算出部4bが算出したピーク値25とを用いて、以下の表3の事故分類一覧及び分類方法の定義に基づいて事故原因を判定する。
Figure 0006914719
※1出現比率:零相電流分類部3にて、各波形パターンが選定された時間を各波形パターンの選定時間出現比率として算出した結果。
※2針状波:針状波(大)と針状波(小)を足し合わせたものとする。
例えば、波形分類部3bが算出した出現比率14において、正弦波(大)の出現比率が、例えば30%以上と大きく、また、零相電圧のピーク値25が600V以上である場合には、原因判定部7の判定結果20は分類1、「電圧相と接地系が直接接触、または導電性の高い物質を介した接触により完全地絡現象が発生」となる。
このような事故原因の例示として、「高圧線と金物接触、高圧線とクレーン接触」というデータが、記憶部7aに記憶されている。原因判定部7は、このようにして判定された分類、事故原因、及びその例示を、判定結果20に含め、出力結果記憶部8及び精度算出部12に出力する。
(b)1線地絡事故以外の事故の場合
事故種別判定部6から入力した事故種別の種別判定結果19が1線地絡事故以外の事故の場合、原因判定部7は、事故様相変化検出部5による事故様相21の検出結果を用いて、以下の表4の事故分類一覧及び分類方法の定義に基づき、事故原因を判定する。
Figure 0006914719
例えば、図2に示す通り、238個の半サイクルにおける平均値について、事故様相変化検出部5がそれぞれ事故様相No.を検出した場合、原因判定部7は、この238個の事故様相No.の状態の遷移に基づいて、事故原因を判定する。具体的には、事故様相No.が0から1に遷移するケースは上記表4の判定基準にはなく、「該当なし」となる。そのため、判定結果20の分類は0となる。また、事故様相No.が0から5に変化し、さらに11に変化するケースは、上記表4の分類1の遷移に該当する。そのため、判定結果20は分類1となる。
図2の例では、全てのデータの事故様相No.に基づき、「分類0、分類1、分類6、分類0」という事故原因が原因判定される。従って、原因判定部7が出力する判定結果20は、「分類1 開閉器、PAS、キューヒ゛クル内機器類等の1相地絡現象による絶縁破壊が短絡へ移行して、機器が焼損」となる。
もしくは、原因判定部7が出力する判定結果20は、「分類6 光子局より負荷側で高圧線断線(1相欠相、又は2相同時欠相、又は3相同時欠相) 避雷装置がない碍子近傍短絡における焼損の場合は碍子の電源側断線の可能性大(負荷側であれば断線後も事故点への電源供給により短絡が継続する可能性が高いと思われる)」となる。原因判定部7は、このようにして判定された分類、事故原因、及びその例示を判定結果20に含めて、これを出力結果記憶部8及び精度算出部12に出力する。
(9)出力結果記憶部
出力結果記憶部8は、原因判定部7及び精度算出部12からの出力結果を記憶する記憶部である。具体的には、出力結果記憶部8は、原因判定部7からの判定結果20及び精度算出部12からの原因判定精度17及び種別判定精度22を記憶する。出力結果記憶部8は、コンピュータが基本的に有する各種のメモリや補助記憶装置またはその他の各種の記録媒体により実現される。出力結果記憶部8に記憶された原因判定部7及び精度算出部12からの出力結果は、出力部11に出力されることで表示や印刷が可能となる。
(10)特定結果取得部
特定結果取得部9は、外部のシステムにて配電系統での配電線事故の原因として特定されたことを、特定結果18として外部のシステムから取得する処理部である。特定結果18には、事故原因を特定した後に登録された事故種別のデータ(つまり種別特定結果23)、事故が発生した日時、理由や状況、配電線コード、再閉路成功/永久等の情報などが含まれている。
特定結果取得部9において、起動部9aは、例えば、起動日時を設定するためのカレンダー及び時計、あるいは原因判定部7の出力件数を数えるカウンタなどからなる。特定結果取得部9の起動条件は使用環境に合わせて適宜選択可能であるが、起動部9aがカレンダー及び時計であれば、そこで設定された起動日時が特定結果取得部9の起動条件となる。また、起動部9aがカウンタであれば、そこで設定された原因判定部7の出力件数が特定結果取得部9の起動条件となる。
(11)精度算出部
精度算出部12は、事故種別判定部6及び原因判定部7の判定精度を算出する処理部である。精度算出部12は、事故種別判定部6の判定結果である種別判定結果19と、特定結果取得部9が取得した種別特定結果23(特定結果18に含まれるデータ)とを取り込み、両者を照合する。この照合結果に基づいて、精度算出部12は事故種別判定部6の種別判定精度22を算出する。
また、精度算出部12は、原因判定部7による判定結果20と、特定結果取得部9が取得した特定結果18とを取り込み、両者を照合する。この照合結果に基づいて、精度算出部12は原因判定部7の原因判定精度17を算出する。精度算出部12は、種別判定結果19と種別特定結果23との照合結果や、判定結果20と特定結果18との照合結果を、所定期間、例えば数ヶ月間蓄積し、過去に蓄積した照合結果を基にして、所定期間での判定精度17、22を算出することもできる。精度算出部12は、算出した判定精度17、22を出力結果記憶部8に出力する。
[配電線事故原因判定アルゴリズムの概要]
以上のような本実施形態による配電線事故原因判定アルゴリズムのフローの一例を、図3〜図13を参照して説明する。以下の説明では、表5に示す2つの事故原因による波形データを用いて処理の流れを説明する。各データの瞬時値の波形データは、波形データ記憶部1に予め記憶されている。
Figure 0006914719
(1)データ取得処理
配電系統で配電線事故が発生すると、通信回線を介して、零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧を含む波形データ13を、配電系統監視制御システム15から配電線事故原因原因判定システム16へ取込む。例えば、図3に示すように、波形データ取得部2は、データ1及びデータ2にかかる波形データ13を、波形データ記憶部1から取得する(図3、Step1)。
波形データ取得部2は、配電線事故時の零相電流、零相電圧、各相電流(内相、中相、外相)、各相電圧(内相、中相、外相)を取り込む。波形データ取得部2は、取得した零相電流の波形データ13を零相電流分類部3に出力するとともに、取得した零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の波形データ13を、波形データ演算部4に出力する。
(2)零相電流分類処理
零相電流分類部3において、周波数分析部3aは、入力された零相電流の時間的変化を捉えた周波数分析を行い、各時刻における代表次数毎の高調波含有率を算出する。また、波形分類部3bは、周波数分析部3aが算出した高調波含有率に基づき、零相電流の波形を複数の波形パターンに分類する。波形パターンとしては、例えば、正弦波(大)、正弦波(小)、高調波、三角波、針状波などがある。
波形分類部3bは、これらの波形パターンが選定された時刻の出現比率を、各波形パターンの選定時間出現比率14として算出する(図3、Step2)。零相電流分類部3は、算出した波形パターンの選定時間出現比率14を波形データ演算部4及び原因判定部7に出力する。上記データ1及び2について算出された各波形パターンの選定時間出現比率14は、例えば表6に示すような値となる。
Figure 0006914719
(3)実効値変換、V0ピーク値算出処理
波形データ演算部4において、実効値変換部4aは、波形データ13を、各時刻における瞬時値から実効値24に変換し、これを事故様相変化検出部5に出力する。ピーク値算出部4bは、各時刻における零相電圧の絶対値最大値であるピーク値25を算出して、これを原因判定部7に出力する(図3、Step3)。データ1及び2について算出された零相電圧のピーク値25を表7に示す。
Figure 0006914719
(4)事故様相変化検出処理
事故様相変化検出部5は、実効値変換部4aが変換した各波形データ13の実効値24に基づいて、事故が起きている事故様相21を検出して、その検出結果を判定部6及び原因判定部7に出力する(Step4)。事故様相変化検出処理について、図4〜図7のフローを参照して詳細に説明する。
まず、図4に示す通り、データ1及び2に含まれる各波形データ13の実効値24のうち、零相電流が閾値○を超え、かつ零相電圧が閾値□を超えるか(I0>○ and V0>□)を判定する(ステップS401)。I0>○ and V0>□を満たさない場合(ステップS401のNo)には、図5のステップS405に進む。
一方、I0>○ and V0>□を満たす場合(ステップS401のYes)には、内相電圧(以下V内とする)が低下かつ、中相電圧(以下V中とする)が上昇かつ、外相電圧(以下V外とする)が上昇しているかを判定する(ステップS402)。V内低下andV中上昇andV外上昇を満たす場合には(ステップS402のYes)、事故様相No.1の1線(内相)地絡と判定される。
V内低下andV中上昇andV外上昇を満たさない場合には(ステップS402のNo)、V内が上昇かつ、V中が低下かつ、V外が上昇しているかを判定する(ステップS403)。V内上昇andV中低下andV外上昇を満たす場合には(ステップS403のYes)、事故様相No.2の1線(中相)地絡と判定される。
V内上昇andV中低下andV外上昇を満たさない場合には(ステップS403のNo)、V内が上昇かつ、V中が上昇かつ、V外が低下しているかを判定する(ステップS404)。V内上昇andV中上昇andV外低下を満たす場合には(ステップS404のYes)、事故様相No.3の1線(外相)地絡と判定される。V内上昇andV中上昇andV外低下を満たさない場合には(ステップS404のNo)、図5のステップS405に進む。
図5のステップS405において、零相電流が閾値◇を超え、かつ零相電圧が閾値△を超えるか(I0>◇ and V0>△)を判定する。I0>◇ and V0>△を満たさない場合(ステップS405のNo)には、図6のステップS412に進む。
I0>◇ and V0>△を満たす場合(ステップS405のYes)には、内相電流(以下I内とする)及び中相電流(以下I中とする)が閾値×を超え、外相電流(以下I外とする)が不変であるかを判定する(ステップS406)。I内>×andI中>×andI外不変を満たす場合には(ステップS406のYes)、V内が低下かつ、V中が低下かつ、V外が上昇しているかを判定する(ステップS407)。V内低下andV中低下andV外上昇を満たす場合には(ステップS407のYes)、事故様相No.4の2線(内中)地絡と判定される。V内低下andV中低下andV外上昇を満たさない場合には(ステップS407のNo)、図6のステップS412に進む。
I内>×andI中>×andI外不変を満たさない場合には(ステップS406のNo)、I内が閾値×を超え、I中が不変であり、I外が閾値×を超えるかを判定する(ステップS408)。I内>×andI中不変andI外>×を満たす場合には(ステップS408のYes)、V内が低下かつ、V中が上昇かつ、V外が低下しているかを判定する(ステップS409)。V内低下andV中上昇andV外低下を満たす場合には(ステップS409のYes)、事故様相No.5の2線(内外)地絡と判定される。V内低下andV中上昇andV外低下を満たさない場合には(ステップS409のNo)、図6のステップS412に進む。
I内>×andI中不変andI外>×を満たさない場合には(ステップS408のNo)、I内が不変であり、I中が閾値×を超え、I外が閾値×を超えるかを判定する(ステップS410)。I内不変andI中>×andI外>×を満たす場合には(ステップS410のYes)、V内が上昇かつ、V中が低下かつ、V外が低下しているかを判定する(ステップS411)。
V内上昇andV中低下andV外低下を満たす場合には(ステップS411のYes)、事故様相No.6の2線(中外)地絡と判定される。I内不変andI中>×andI外>×を満たさない場合(ステップS410のNo)、及びV内上昇andV中低下andV外低下を満たさない場合には(ステップS411のNo)、図6のステップS412に進む。
図6のステップS412において、零相電圧が閾値△より少ないかを判定する。V0<△を満たさない場合には(ステップS412のNo)、図7のステップS419に進む。V0<△を満たす場合(ステップS412のYes)には、I内及びI中が閾値×を超え、I外が不変であるかを判定する(ステップS413)。
I内>×andI中>×andI外不変を満たす場合には(ステップS413のYes)、V内が低下かつ、V中が低下かつ、V外が不変であるかを判定する(ステップS414)。V内低下andV中低下andV外不変を満たす場合には(ステップS414のYes)、事故様相No.7の2線(内中)地絡と判定される。V内低下andV中低下andV外不変を満たさない場合には(ステップS414のNo)、図7のステップS419に進む。
I内>×andI中>×andI外不変を満たさない場合には(ステップS413のNo)、I内が閾値×を超え、I中が不変であり、I外が閾値×を超えるかを判定する(ステップS415)。I内>×andI中不変andI外>×を満たす場合には(ステップS415のYes)、V内が低下かつ、V中が不変かつ、V外が低下しているかを判定する(ステップS416)。V内低下andV中不変andV外低下を満たす場合には(ステップS416のYes)、事故様相No.8の2線(内外)地絡と判定される。V内低下andV中不変andV外低下を満たさない場合には(ステップS416のNo)、図7のステップS419に進む。
I内>×andI中不変andI外>×を満たさない場合には(ステップS415のNo)、I内が不変であり、I中が閾値×を超え、I外が閾値×を超えるかを判定する(ステップS417)。I内不変andI中>×andI外>×を満たす場合には(ステップS417のYes)、V内が不変かつ、V中が低下かつ、V外が低下しているかを判定する(ステップS418)。
V内不変andV中低下andV外低下を満たす場合には(ステップS418のYes)、事故様相No.9の2線(中外)地絡と判定される。I内不変andI中>×andI外>×を満たさない場合(ステップS417のNo)、及びV内不変andV中低下andV外低下を満たさない場合には(ステップS418のNo)、図7のステップS419に進む。
図7のステップS419において、I内が閾値◎を超え、I中が閾値◎を超え、I外が閾値◎を超えるかを判定する。I内>◎andI中>◎andI外>◎を満たす場合には(ステップS419のYes)、事故様相No.10の3相短絡と判定される。
I内>◎andI中>◎andI外>◎を満たさない場合には(ステップS419のNo)、I内、I中、I外が閾値▽より少ないかを判定する(ステップS420)。I内<▽andI中<▽andI外<▽を満たす場合には(ステップS420のYes)、V内、V中、V外が閾値*より少ないかを判定する(ステップS421)。
V内<*andV中<*andV外<*を満たす場合には(ステップS420のYes)、事故様相No.11のCB遮断と判定される。I内<▽andI中<▽andI外<▽を満たさない場合(ステップS420のNo)、及びV内<*andV中<*andV外<*を満たさない場合には(ステップS421のNo)、事故相なしと判定される。
表5のデータ1及び2について、各波形データ13の一定周期毎の平均値を求め、事故様相21の判定を行った結果を表8に示す。
Figure 0006914719
(5)事故種別判定処理
事故種別判定部6は、事故様相変化検出部5の事故様相21の検出結果に基づき、配電線事故の事故種別が「1線地絡事故」か「1線地絡以外の事故」かを判定して、事故種別判定部6の判定結果である種別判定結果19を原因判定部7及び精度算出部12に出力する(図3、Step5)。上記表2に基づき、事故様相21の検出結果により判定された事故種別(種別判定結果19)を表9に示す。
Figure 0006914719
(6)事故原因判定処理
原因判定部7は、事故種別判定部6による種別判定結果19に基づいて、最終的に想定される事故原因を判定する(図3、Step6)。また、原因判定部7は、判定結果20を出力結果記憶部8及び精度算出部12に出力する。原因判定部7による事故原因判定処理について、図8〜11を参照して詳細に説明する。
(a)1線地絡事故の場合
データ1のように事故種別判定部6による種別判定結果19が1線地絡事故の場合、Step2で算出した各波形パターンの出現比率14のうち、正弦波(大)の出現比率14が大きく、かつStep3で算出したV0のピーク値25が閾値を以上となるかを判定する(ステップS601)。この条件を満たす場合には(ステップS601のYes)、原因判定部7は、表3の分類1の事故原因であると判定する。
ステップS601の条件を満たさない場合には(ステップS601のNo)、正弦波(小)の出現比率14が大きく、かつV0のピーク値25が閾値を下回るかを判定する(ステップS602)。この条件を満たす場合には(ステップS602のYes)、原因判定部7は、表3の分類2の事故原因であると判定する。
ステップS602の条件を満たさない場合には(ステップS602のNo)、三角波の出現比率14が大きいかを判定する(ステップS603)。三角波の出現比率14が大きい場合には(ステップS603のYes)、原因判定部7は、表3の分類3の事故原因であると判定する。
ステップS603の条件を満たさない場合には(ステップS603のNo)、針状波の出現比率14が大きいかを判定する(ステップS604)。針状波の出現比率14が大きい場合には(ステップS604のYes)、原因判定部7は、表3の分類4の事故原因であると判定する。一方、針状波の出現比率14が小さい場合には(ステップS604のNo)、該当なしと成るため、原因判定部7は、表3の分類0の事故原因であると判定する。
以上の処理によって、原因判定部7が、データ2についての最終的に判定した事故原因である判定結果20を、表10に示す。
Figure 0006914719
すなわち、営巣材接触による地絡事故の波形データ13であるデータ1について、原因判定部7では、「分類3 商用周波の電流に小さなギャップ放電が混在する地絡現象が発生」と判定される(上記表3参照)。当該事故としては、「高圧線と営巣材接触」が例示されていることから、事故原因が正確に判定されている。
(b)1線地絡事故以外の事故の場合
データ2のように、事故種別判定部6にて判定された種別判定結果19が1線地絡事故以外の場合、Step4にて検出された事故様相21の状態の変化の有無を判定する(図9、ステップS610)。事故様相21の状態が変化しない場合(ステップS610のNo)、処理を終了する。一方、事故様相21の状態が変化する場合(ステップS610のNo)、事故様相21のデータがインクリメントされ、次の事故様相21の状態が変化したかどうかを判定する。この処理を事故様相21のデータ総数分だけ繰り返し、事故様相21の遷移を検出する。
(b1)事故様相が1個の場合
次に、事故様相21の状態数が1個であるかを判定する(図10、ステップS620)。事故様相21の状態数が複数ある場合(ステップS620のNo)、図11のステップS630に進む。事故様相21の状態数が1個の場合(ステップS620のYes)、表4の分類2及び3に示すように、事故状態遷移が1個の分類について判定を行う。すなわち、1個の事故様相21の状態が2相地絡または2相短絡であるかを判定する(ステップS621)。事故様相21の状態が2相地絡または2相短絡である場合(ステップS621のYes)、原因判定部7は、表4の分類2の事故原因と判定する。
事故様相21の状態が2相地絡または2相短絡でない場合(ステップS621のNo)、1個の事故様相21の状態が3相短絡であるかを判定する(ステップS622)。事故様相21の状態が3相短絡である場合(ステップS622のYes)、原因判定部7は、表4の分類3の事故原因と判定する。事故様相21の状態が3相短絡でない場合(ステップS622のNo)、該当なしとなるため、原因判定部7は、表4の分類0の事故原因と判定する。
(b2)事故様相が複数の場合
事故様相21の状態数が複数ある場合(ステップS620のNo)、1つめの状態が1線地絡かつ、2つ目の状態が2相地絡又は2相短絡かつ、3つ目の状態が3相短絡であるかが判定される(図11、ステップS630)。この条件を満たす場合(ステップS630のYes)、原因判定部7は、表4の分類1の事故原因と判定する。
ステップS630の条件を満たさない場合(ステップS630のNo)、1つ目の状態が1線地絡かつ、2つ目の状態が事故相なしであるかが判定される(ステップS631)。この条件を満たす場合(ステップS631のYes)、原因判定部7は、表4の分類4の事故原因と判定する。
ステップS631の条件を満たさない場合(ステップS631のNo)、1つ目の状態が2相地絡又は2相短絡かつ、2つ目の状態が1線地絡又は事故相なしであるかが判定される(ステップS632)。この条件を満たす場合(ステップS632のYes)、原因判定部7は、表4の分類5の事故原因と判定する。
ステップS632の条件を満たさない場合(ステップS632のNo)、1つ目の状態が3相短絡かつ、2つ目の状態が1線地絡又は2相地絡又は2相短絡又は事故相なしであるかが判定される(ステップS633)。この条件を満たす場合(ステップS633のYes)、原因判定部7は、表4の分類6の事故原因と判定する。
ステップS633の条件を満たさない場合(ステップS633のNo)、1つ目の状態が3相短絡かつ、2つ目の状態がCB遮断であるかが判定される(ステップS634)。この条件を満たす場合(ステップS634のYes)、表4の分類7の事故原因と判定される。ステップS634の条件を満たさない場合(ステップS634のNo)、該当なしとなるため、原因判定部7は、表4の分類0の事故原因と判定する。
以上の処理によって、原因判定部7が、データ2についての最終的に判定した事故原因である判定結果20を表11に示す。
Figure 0006914719
すなわち、雷害による高圧線断線事故の波形データであるデータ2について、原因判定部7により事故原因を判定すると、「分類5 光子局より負荷側で高圧線断線(1相欠相、又は2相同時欠相)」または「分類6 光子局より負荷側で高圧線断線(1相欠相、又は2相同時欠相、又は3相同時欠相)」と判定される(上記表4参照)。いずれの分類も高圧線断線事故の分類であることから、事故原因が正確に判定されている。
(7)特定結果取得処理
特定結果取得部9では、起動条件に合致したことで、起動部9aが自動的に起動する(ステップS701)。例えば、起動部9aがカレンダー及び時計であれば、カレンダーにて選定された起動日に、時計にて設定された起動時刻が来ると、特定結果取得部9が自動的に起動する。
また、起動部9aが、原因判定部7の出力件数を数えるカウンタである場合、特定結果取得部9の起動条件が「原因判定部7の判定結果が出る毎に起動」であれば、原因判定部7の判定結果が出る毎に、特定結果取得部9が起動する。なお、特定結果取得部9の起動条件としては、「原因判定部7の判定結果がN件に到達する毎に起動」であってもよいし、「原因判定部7による判定結果の分類1〜4のいずれかがN件に到達する毎に起動」であってもよい。
特定結果取得部9が起動すると、要求部9bは、外部のシステムに対して、該当する事故の特定結果18を要求する(ステップS702)。この要求を受けて外部のシステムが特定結果18を特定結果取得部9へ送信すると、受信部9cが特定結果18を受信し(ステップS703)、受信した特定結果18を受渡部9dへと受け渡す(ステップS704)。このようにして、特定結果取得部9は、外部のシステムから事故の特定結果18を取得する(図3、Step7)。既に述べたように、特定結果18は、事故原因を特定した後に登録された種別特定結果23を含んでいる。
(8)精度算出処理
精度算出処理について、図13のフローを参照して説明する。精度算出部12は、事故種別判定部6から種別判定結果19を受け取り(ステップS801)、事故種別判定部6からの種別判定結果19に関して、1線地絡事故か、それ以外の事故かを振り分ける(ステップS802)。また、精度算出部12は、特定結果取得部9から特定結果18及び種別特定結果23を受け取る(ステップS803)。
精度算出部12は、振り分けた後の種別判定結果19と、特定結果取得部9からの種別特定結果23とを照合し(ステップS804)、下記の式(1)、(2)を用いることにより、照合結果から事故種別判定部6における種別判定精度22を算出する(ステップS805)。
(1線地絡事故)
種別判定精度[%]=
判定種別と特定種別が同じになる件数/事故種別が1線地絡事故の件数×100…(1)
(1線地絡事故以外)
種別判定精度[%]=
判定種別と特定種別が同じになる件数/事故種別が1線地絡事故以外の件数×100…(2)
さらに、精度算出部12は、原因判定部7から判定結果20を受け取り(ステップS806)、この判定結果20と、特定結果取得部9からの特定結果18とを照合する(ステップS807)。精度算出部12は、下記の式(3)、(4)を用いることにより、照合結果から原因判定部7における原因判定精度17を算出する(ステップS808)。以上のようにして、精度算出部12は、種別判定精度22及び原因判定精度17を算出し、算出した判定精度17、21を出力結果記憶部8に出力する(図3、Step8)。
(1線地絡事故)
判定精度[%]=
判定原因と特定原因が同じになる件数/事故種別が1線地絡事故の件数×100…(3)
(1線地絡事故以外)
判定精度[%]=
判定原因と特定原因が同じになる件数/事故種別が1線地絡事故以外の件数×100…(4)
(9)出力処理
出力結果記憶部8は、原因判定部7からの出力結果として判定結果20を受け取り、精度算出部12からの出力結果として原因判定精度17及び種別判定精度22を受け取り、これらのデータを記憶する。出力結果記憶部8は、記憶した出力結果を出力部11に出力することで、前記データの表示や印刷を行う(図3、Step9)。
[効果]
(1)以上のような第1の実施形態では、事故種別判定部6と、判定結果20を出力する事故原因判定部7と、特定結果18を外部のシステムから取得する特定結果取得部9と、原因判定部7の原因判定精度17を算出する精度算出部12とを有している。第1の実施形態では、精度算出部12が原因判定部7の判定結果20と特定結果18とを照合することで原因判定部7の原因判定精度17を算出する。
そのため、配電線事故原因判定システム16の運用者は、精度算出部12の算出結果を監視することにより、原因判定部7の精度を点検することが可能となり、原因判定部7の判定精度を高いレベルに維持することができる。したがって、第1の実施形態に係る配電線事故原因判定システム16は、優れた判定精度を安定して発揮することができ、詳細かつ高精度な事故原因判定が実現する。このような判定システム16の運用により、配電系統の運用業務や保守業務の効率化をさらに進めることができる。
(2)精度算出部12は、事故種別判定部6の種別判定結果19と、特定結果18に含まれる種別特定結果23とを照合することで、事故種別判定部6の種別判定精度22も算出している。そのため、事故種別判定部6の種別判定精度22も点検することが可能となる。したがって、事故種別判定部6の判定に関する信頼性を高めることができ、ひいては、事故種別判定部6の判定結果を用いた原因判定部7の判定に関しても信頼性の向上を図ることができる。
(3)特定結果取得部9は、予め設定された起動条件に合致すれば、自動的に起動して外部のシステムから特定結果18を取得することができる。このため、精度算出部12は、事故種別判定部6の種別判定精度22及び原因判定部7の原因判定精度17の点検を、確実に、且つもれなく行うことができ、常に判定精度を監視することが可能である。これにより、判定システム16の安定度を向上させることができる。
[第2の実施形態]
[構成]
以下、本発明の第2の実施形態について、図14及び図15を参照して説明する。第2の実施形態の基本的な構成は、上記第1の実施形態と同じである。そのため、図14では第1の実施形態に対して新たに付加された構成要素を中心にして要部ブロック図を示し、共通した構成要素である波形データ記憶部1や波形データ取得部2などは省いている。
第2の実施形態には、精度判定部26、条件更新部27及び判定通知部28が設けられている。精度判定部26は、出力結果記憶部8から原因判定部7の原因判定精度17及び事故種別判定部6の事故種別判定精度22を取り込み、これらの判定精度17、22が予め設定された閾値を下回ったか否かを判定する。なお、精度算出部12が所定期間における判定精度17、22を算出する場合、精度判定部26は、所定期間における判定精度17、22が閾値を下回ったか否かを判定することもできる。
精度判定部26は、原因判定精度17又は事故種別判定精度22が閾値を下回ったと判定すると、これらの判定結果を判定通知部28に出力する。判定通知部28は、精度判定部26の判定結果を出力部11に出力する。これを受けて、出力部11は、前記判定結果を表示したり、予め設定された警報を表示したりする。
また、精度判定部26は、原因判定精度17又は事故種別判定精度22が閾値を下回ったと判定すると、これらの判定結果を条件更新部27に出力する。条件更新部27は、入力した判定結果に基づいて、事故種別判定部6の判定条件の閾値を更新する。なお、判定条件の閾値は、条件更新部27にて自動的に更新されるだけではなく、任意時にマニュアル操作によって更新することも可能である。そのため、例えば、判定条件の閾値の更新が不要であるとユーザが判断した場合には、マニュアル操作によって条件更新部27にて自動的に更新された閾値を元の値に戻すようにしてもよい。
条件更新部27において例えば、1線地絡事故の判定条件の閾値を更新する場合、上記の表1で示す1線(内相)地絡、1線(中相)地絡、1線(外相)地絡の判定に用いる「○」、「□」、「低下」、「上昇」の閾値を更新することとして、以下の(5)式から(8)式により、更新後の閾値を求めることができる。
Figure 0006914719
条件更新部27による事故種別判定部6の判定条件の閾値の更新としては、例えば、次のように上方修正する。
<分類1>
正弦波(大)の出現比率を大きいほうへ補正する。
(例えば、30%以上の場合、31%へ補正する。)
<分類2>
正弦波(小)の出現比率を大きいほうへ補正する。
(例えば、30%以上の場合、31%へ補正する。)
<分類3>
三角波の出現比率が大きいほうへ補正する。
(例えば、70%以上の場合、71%へ補正する。)
<分類4>
針状波の出現比率が大きいほうへ補正する。
(例えば、40%以上の場合、41%へ補正する。)
[作用]
以上のような第2の実施形態では、図15のフローに示すように、精度判定部26は、精度算出部12にて算出した原因判定精度17が予め設定された閾値を下回ったか否かを判定し(ステップS901)、原因判定精度17が閾値を下回っていれば(ステップS901のYes)、条件更新部27が、事故種別判定部6における判定条件の閾値を更新する(ステップS903)。
また、精度判定部26は、精度算出部12にて算出した種別判定精度22が予め設定された閾値を下回ったか否かを判定し(ステップS902)、種別判定精度22が閾値を下回っていれば(ステップS902のYes)、条件更新部27が、事故種別判定部6における判定条件の閾値を更新する(ステップS903)。条件更新部27が、事故種別判定部6における判定条件の閾値を更新した後、判定通知部28は精度判定部26の判定結果を出力部11に出力し、判定精度17、22をユーザに通知する(ステップS904)。このとき、ユーザに通知される判定精度17、22は、閾値を下回った際の値であってもよいし、事故種別判定部6における判定条件の閾値更新後の値であってもよい。
[効果]
(1)以上のような第2の実施形態によれば、精度判定部26が原因判定精度17及び種別判定精度22は閾値よりも低下したと判定すれば、条件更新部27が自動的に事故種別判定部6における判定条件の閾値を更新する。その結果、原因判定精度17及び種別判定精度22の低下を抑止することができ、配電系統の保全業務に関して更なる信頼性の向上を図ることができる。
(2)また、精度判定部26は、所定期間における判定精度17、22が閾値を下回ったか否かを判定することも可能なので、所定期間内の中で短い期間だけ判定精度17、22が閾値を下回ったとしても、判定条件の閾値更新を行うことがない。そのため、判定条件の閾値更新を頻繁に実施することがなく、精度判定の安定度が向上する。
(3)さらに、判定通知部28が精度判定部26の判定結果を出力部11に出力することで、判定精度17、22をユーザに通知することができる。このとき、判定通知部28がが、予め設定された閾値を下回った判定精度17、22をユーザに知らせるのであれば、ユーザは、原因判定精度17及び種別判定精度22の低下を迅速に把握することができる。
また、判定通知部28が、事故種別判定部6の判定条件閾値更新後の判定精度17、22をユーザに知らせるのであれば、ユーザは、原因判定精度17及び種別判定精度22が所定のレベルで維持されていることを把握することができる。このような第2の実施形態によれば、事故種別判定部6及び原因判定部7の状態監視が可能であり、系統の巡視業務の合理化及び軽減化が図れる。
[第3の実施形態]
[構成]
以下、本発明の第3の実施形態について、図16及び図17を参照して説明する。第3の実施形態の基本的な構成も、上記第1の実施形態と同じである。そのため、図16では第1の実施形態に対して新たに付加された構成要素を中心にして要部ブロック図を示し、共通した構成要素である波形データ記憶部1や波形データ取得部2などは省くこととする。
第3の実施形態には、第2の実施形態における精度判定部26に代えて誤り抽出部29が設けられている。誤り抽出部29は、原因判定部7による判定結果20を出力結果記憶部8から取り込むと共に、特定結果取得部9から特定結果18を取り込む。誤り抽出部29は、判定結果20と特定結果18を照合して判定結果20に誤りがあるかどうかを調査し、原因判定部7が下した判定結果20の誤りを抽出する。
また、誤り抽出部29は、事故種別判定部6から種別判定結果19を取り込むと共に、特定結果取得部9から種別特定結果23を取り込む。誤り抽出部29は、種別判定結果19と種別特定結果23を照合して種別判定結果19に誤りがあるかどうかを調査し、事故種別判定部6が下した種別判定結果19の誤りを抽出する。
また、第3の実施形態には、誤り通知部30が設けられている。誤り抽出部29が、原因判定部7の判定結果20の誤りあるいは事故種別判定部6の種別判定結果19の誤りを抽出すると、抽出結果を誤り通知部30に出力する。誤り通知部30は、これらの抽出結果を出力部11に出力する。これを受けて、出力部11は、前記抽出結果を表示したり、予め設定された警報を表示したりする。
さらに、第2の実施形態と同じく、第3の実施形態には、条件更新部27が設けられている。誤り抽出部29が原因判定部7の判定結果20の誤りあるいは事故種別判定部6の種別判定結果19の誤りを抽出すると、条件更新部27は、事故種別判定部6の判定条件の閾値を更新する。
例えば、条件更新部27は、当該ケースが判定不能(分類0)に振り分けられるよう事故原因判定条件の閾値を上方に修正する。なお、判定条件の閾値は、条件更新部27にて自動的に更新されるだけではなく、任意時にマニュアル操作によって更新することが可能となっている。そのため、例えば、判定条件の閾値の更新が不要であるとユーザが判断した場合には、マニュアル操作によって条件更新部27にて自動的に更新された閾値を元の値に戻すようにしてもよい。
[作用]
以上のような第3の実施形態では、図17のフローに示すように、誤り抽出部29が、原因判定部7の判定結果20及び事故種別判定部6の種別判定結果19の誤りを調査する(ステップS905、S906)。この調査に基づいて、誤り抽出部29が判定結果20及び種別判定結果19の誤りを発見すると(ステップS907のYes)、条件更新部27が、事故種別判定部6における判定条件の閾値を更新する(ステップS908)。また、誤り通知部30が誤り抽出部29の抽出結果を出力部11に出力することでユーザに対して原因判定部7の判定結果20の誤り及び事故種別判定部6の種別判定結果19の誤りを通知する(ステップS909)。
[効果]
(1)以上のような第3の実施形態によれば、誤り抽出部29が原因判定部7の判定結果20の誤り及び事故種別判定部6における種別判定結果19の誤りを抽出すれば、条件更新部27が自動的に事故種別判定部6における判定条件の閾値を更新する。その結果、原因判定部7の判定結果20の誤りや、事故種別判定部6の種別判定結果19の誤りを修正することが可能となり、原因判定部7及び事故種別判定部6の判定精度を常に高いレベルに維持することができる。これにより、配電系統の保全業務に関して更なる省力化を図ることができる。
(2)また、誤り抽出部29が原因判定部7の判定結果20の誤り及び事故種別判定部6における種別判定結果19の誤りを抽出すれば、誤り通知部30が誤り抽出部29の抽出結果を出力部11に出力して、原因判定部7の判定結果20の誤りや、事故種別判定部6の種別判定結果19の誤りをユーザに通知する。したがって、作業員の巡視業務の軽減化が図れる。
[他の実施形態]
(1)配電線事故原因判定システムは、CPU等を含むコンピュータを所定のプログラムで制御することによって実現できる。この場合のプログラムは、コンピュータのハードウェアを物理的に活用することで、上記のような各部の処理を実現するものである。
上記の各部の処理を実行する方法、プログラム及びプログラムを記録した記録媒体も、実施形態の一態様である。また、ハードウェアで処理する範囲、プログラムを含むソフトウェアで処理する範囲をどのように設定するかは、特定の態様には限定されない。たとえば、上記の各部のいずれかを、それぞれの処理を実現する回路として構成することも可能である。
(2)上記の実施形態では、波形データ記憶部が波形データを保存するものとしたが、波形データは必ずしもシステム内部の記憶部に保存されている必要はない。すなわち、外部から接続された記憶媒体から読み込むこともできるし、また通信回線を介して電力系統から受信する構成としても良い。また、作業者が入力部を介して波形データを入力する構成とすることもできる。
(3)実施形態に用いられる情報の具体的な内容、値は自由であり、特定の内容、数値には限定されない。実施形態において、情報が示す値に対する過不足、大小判断、一致不一致の判断等において、以上、以下、として値を含めるように判断するか、より大きい、より小さい、超える、超えない、上回る、下回る、足りない、未満として値を含めないように判断するかも自由である。従って、「超える」を「以上」に、「未満」を「以下」に読み替えても、実質的には同じである。例えば、条件更新部27による事故種別判定部6の判定条件の閾値の更新としては、上方修正だけではなく、下方修正するようにしてもよい。さらに、上記の例では、修正値は1%としたが、この値も適宜変更可能である。
(4)なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が可能である。例えば、図面に示したシステム構成は一例にすぎず、具体的な機能構成、ハードウェア構成及びソフトウェア構成等は適宜選択可能である。またコンピュータハードウェアによって配電線事故原因判定システムの機能を実現するように特化されたプログラムもまた、本発明の一態様である。
(5)例えば、特定結果取得部9の起動部9aにおいて、「事故種別判定部6による1線地絡事故という判定結果または1線地絡以外の事故という判定結果がN件に到達する毎に起動」という起動条件を設定してもよい。また、精度判定部26は、原因判定部7の判定結果20及び事故種別判定部6の種別判定結果19のうち、一方だけを判定対象としてもよい。同様に、誤り抽出部29は、原因判定部7の判定結果20及び事故種別判定部6の種別判定結果19のうち、一方だけを誤り抽出対象としてもよい。
1:波形データ記憶部
2:波形データ取得部
3:零相電流分類部
3a:周波数分析部
3b:波形分類部
4:波形データ演算部
4a:実効値変換部
4b:ピーク値算出部
5:事故様相変化検出部
6:事故種別判定部
7:原因判定部
8:出力結果記憶部
10:入力部
11:出力部
12:精度算出部
13:波形データ
14:波形パターンの選定時間出現比率
15:配電系統監視制御システム
16:配電線事故原因判定システム
17:原因判定精度
18:特定結果
19:種別判定結果
20:判定結果
21:事故様相
22:種別判定精度
23:種別特定結果
24:実効値
25:ピーク値
26:精度判定部
27:条件更新部
28:判定通知部
29:誤り抽出部
30:誤り通知部

Claims (13)

  1. 予め与えられた閾値を持つ判定条件に従って、配電線事故が1線地絡事故なのか、あるいは1線地絡事故以外の事故なのかを判定する事故種別判定部と、
    前記事故種別判定部が判定した事故種別に基づいて配電線事故の原因を判定する原因判定部と、
    特定された事故原因である特定結果を外部のシステムから取得する特定結果取得部と、
    所定期間において事故種別が1線地絡事故である件数または1線地絡事故以外である件数に対する、前記原因判定部の判定結果と前記特定結果とが同じになる件数の割合に基づいて前記原因判定部の判定精度を算出する精度算出部と、
    を有する配電線事故原因判定システム。
  2. 前記特定結果取得部は、配電線の事故種別に関する特定結果を、種別特定結果として外部のシステムから取得し、
    前記精度算出部は、前記原因判定部の判定精度を算出すると共に、所定期間において事故種別が1線地絡事故である件数または1線地絡事故以外である件数に対する、前記事故種別判定部による事故の種別の判定結果と前記種別特定結果とが同じになる件数の割合に基づいて前記事故種別判定部における種別の判定精度を算出する請求項1に記載の配電線事故原因判定システム。
  3. 前記精度算出部にて算出した判定精度が予め設定された閾値を下回ったか否かを判定する精度判定部と、
    前記判定精度が前記閾値を下回ったと前記精度判定部が判定すると、前記事故種別判定部における前記判定条件の閾値を更新する条件更新部と、
    を有する請求項1又は2に記載の配電線事故原因判定システム。
  4. 前記精度判定部の判定結果を通知する判定通知部を有する請求項3に記載の配電線事故原因判定システム。
  5. 前記事故種別判定部及び前記原因判定部の判定結果のうち、一方あるいは両方の誤りを抽出する誤り抽出部と、
    前記誤り抽出部が判定の誤りを抽出すると、前記事故種別判定部における前記判定条件の閾値を更新する条件更新部と、
    を有する請求項1〜4のいずれかに記載の配電線事故原因判定システム。
  6. 前記誤り抽出部の抽出結果を通知する誤り通知部を有する請求項5に記載の配電線事故原因判定システム。
  7. 前記特定結果取得部は、予め設定された日時になると起動する起動部を有する請求項1〜6のいずれかに記載の配電線事故原因判定システム。
  8. 前記特定結果取得部は、前記原因判定部による判定結果の件数が予め決められた数に達した時点で起動する起動部を有する請求項1〜7のいずれかに記載の配電線事故原因判定システム。
  9. 零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧を含む波形データの瞬時値を実効値に変換する実効値演算部と、
    各波形データの前記実効値を一定周期毎に分割し当該一定周期毎に事故様相を検出する事故様相変化検出部と、を有し、
    前記事故種別判定部は、前記一定周期毎の事故様相に基づいて配電線事故の事故種別を判定する請求項1〜8のいずれかに記載の配電線事故原因判定システム。
  10. 予め与えられた閾値を持つ判定条件に従って、配電線事故が1線地絡事故なのか、あるいは1線地絡事故以外の事故なのかを判定する事故種別判定処理と、
    前記事故種別判定処理が判定した事故種別に基づいて配電線事故の原因を判定する原因判定処理と、
    特定された事故原因である特定結果を外部のシステムから取得する特定結果取得処理と、
    所定期間において事故種別が1線地絡事故である件数または1線地絡事故以外である件数に対する、前記原因判定処理の判定結果と前記特定結果とが同じになる件数の割合に基づいて前記原因判定処理の判定精度を算出する精度算出処理と、
    をコンピュータが実行する配電線事故原因判定方法。
  11. 前記特定結果取得処理では、配電線の事故種別に関する特定結果を、種別特定結果として外部のシステムから取得し、
    前記精度算出処理では、前記種別特定結果と前記事故種別判定処理の判定結果とを取り込み、両者を照合することにより前記事故種別判定処理の判定精度を算出すること、
    をコンピュータが実行する請求項10に記載の配電線事故原因判定方法。
  12. 予め与えられた閾値を持つ判定条件に従って、配電線事故が1線地絡事故なのか、あるいは1線地絡事故以外の事故なのかを判定する事故種別判定処理と、
    前記事故種別判定処理が判定した事故種別に基づいて配電線事故の原因を判定する原因判定処理と、
    特定された事故原因である特定結果を外部のシステムから取得する特定結果取得処理と、
    所定期間において事故種別が1線地絡事故である件数または1線地絡事故以外である件数に対する、前記原因判定処理の判定結果と前記特定結果とが同じになる件数の割合に基づいて前記原因判定処理の判定精度を算出する精度算出処理と、
    をコンピュータに実行させる配電線事故原因判定プログラム。
  13. 前記特定結果取得処理では、配電線の事故種別に関する特定結果を、種別特定結果として外部のシステムから取得し、
    前記精度算出処理では、前記原因判定処理の判定精度を算出すると共に、所定期間において事故種別が1線地絡事故である件数または1線地絡事故以外である件数に対する、前記事故種別判定処理による事故の種別の判定結果と前記種別特定結果とが同じになる件数の割合に基づいて前記事故種別判定処理の判定精度を算出すること、
    をコンピュータに実行させる請求項12に記載の配電線事故原因判定プログラム。
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