JP6914310B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーンと、
前記フィードチェーンによって搬送される刈取穀稈を扱胴によって脱穀処理する脱穀装置と、
前記脱穀装置の後側に連設されると共に、前記フィードチェーンから脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する排藁搬送装置と、が備えられたコンバインであって、
前記扱胴を支持すると共に、機体前後方向に延びる揺動軸心周りで上下揺動可能な上部フレームと、
前記上部フレームを上方に揺動させるアクチュエータと、
前記排藁搬送装置を支持すると共に、前記排藁搬送装置が排藁の搬送を行う下降位置と前記排藁搬送装置が排藁の搬送を行わない上昇位置とに亘って、前記揺動軸心周りで上下揺動可能な排藁フレームと、が備えられ、
前記排藁搬送装置は、平面視で前記揺動軸心と交差するように設けられ、
前記排藁搬送装置のうち前記揺動軸心に対して搬送始端側に位置する搬送始端側部分と搬送終端側に位置する搬送終端側部分とが、前記排藁フレームと共に前記揺動軸心周りで上下揺動可能に構成され、かつ、前記搬送始端側部分の搬送始端部が上昇すると前記搬送終端側部分の搬送終端部が下降するように構成されていることにある。
さらに、本発明において、
前記上部フレームと前記排藁フレームとは、互いに独立して上下揺動可能に構成されていると好適である。
さらに、本発明において、
前記上部フレームの上昇限界高さと前記排藁フレームの上昇限界高さとは、異なる上昇限界高さに設定されていると好適である。
さらに、本発明において、
前記上部フレームの上昇限界高さは、前記排藁フレームの上昇限界高さよりも高い位置に設定されていると好適である。
さらに、本発明において、
前記排藁フレームは、前記上部フレームと同じ上昇限界高さまで上昇可能に構成されていると好適である。
さらに、本発明において、
前記排藁フレームを上方に揺動させるアクチュエータが備えられていると好適である。
図1及び図2には、自脱型コンバインを示している。本コンバインは、機体フレーム1と、機体フレーム1を支持する走行装置2と、を備えている。機体の前部における右側には、運転キャビン3が設けられている。運転キャビン3は、運転者が搭乗する運転部4と、運転部4を覆うキャビン5と、を備えている。運転部4の下方には、エンジン(図示省略)が設けられている。
収穫部6は、複数刈り仕様(例えば、六条刈り仕様)に構成されている。収穫部6は、複数(例えば、七個)の分草具13と、複数(例えば、六個)の引起装置14と、切断装置15と、搬送装置16と、を備えている。分草具13は、圃場の作物を分草する。引起装置14は、分草された作物を引き起こす。切断装置15は、引き起こされた作物を切断する。搬送装置16は、刈り取られた作物を脱穀装置10に向けて後方へ搬送する。
図3に示すように、脱穀装置10の上部には、扱室17が形成されている。扱室17には、扱胴11が設けられている。扱胴11は、機体前後方向に延びる回転軸心Y1周りで回転可能である。扱胴11の下方には、受網18が設けられている。扱室17の後方には、塵埃を外部に排出する排塵ファン19が設けられている。
機体後上部に、後部フレーム37が設けられている。後部フレーム37は、脱穀装置10のうち機体左右方向で機体外側に位置している。後部フレーム37は、側面視において、脱穀装置10の後部から後方に突出する略U字形状に形成されている。後部フレーム37は、丸パイプによって構成されている。
扱胴11を上方から覆う上部カバー38が設けられている。上部カバー38は、扱胴11の後端よりも後側において、排藁搬送装置12の後部の上方まで延びている。上部カバー38の右隣には、右上部カバー39が設けられている。右上部カバー39は、扱胴11の後端よりも後側において、排藁搬送装置12の後部の上方まで延びている。右上部カバー39は、機体前後方向に延びる揺動軸心周りで上下揺動可能に右側の前後向きフレーム36Rに支持されている。
上部カバー38は、上部フレーム40に支持されている。上部フレーム40は、機体前後方向に延びる伝動軸34を中心として上下揺動可能である。上部フレーム40は、伝動軸34を介して揺動軸心Y2周りで上下揺動可能に前側の壁部30及び後側の壁部30に支持されている。上部フレーム40は、前後一対の可動壁31と、左側の前後向きフレーム36Lと、を備えている。左側の前後向きフレーム36Lは、上部フレーム40のうち機体左右方向で機体外側に位置している。
上部フレーム40と共に扱胴11が油圧シリンダ41によって上方に揺動可能である。扱胴11を、脱穀処理を行う脱穀処理位置に位置保持する扱胴ロック機構42が設けられている。扱胴ロック機構42は、前後一対のフックプレート43と、前後一対の扱胴フックピン44と、を備えている。前側の壁部30及び後側の壁部30の夫々に、フックプレート43が機体前後方向に揺動軸心Y3周りで揺動可能に支持されている。フックプレート43の先端部には、扱胴フックピン44に係合可能なフック部43aが設けられている。フック部43aが扱胴フックピン44に係合することにより、扱胴11が脱穀処理位置に位置保持される。扱胴フックピン44に対するフック部43aの係合が解除されることにより、上部フレーム40と共に扱胴11が油圧シリンダ41によって上方に揺動する。前後一対のフックプレート43を揺動駆動するモータMが、後側の壁部30の後面に支持されている。モータMによって、前後一対のフックプレート43が係合側及び係合解除側に揺動される。
図6及び図7に示すように、排藁搬送装置12は、後側ほど機体左右中央側に位置するように傾いた状態で設けられている。排藁搬送装置12は、排藁の株元側を挟持搬送する株元搬送装置45と、排藁の穂先側を係止搬送する穂先搬送装置46と、を備えている。株元搬送装置45は、突起47a付きの排藁チェーン47と、排藁レール48と、を備えている。排藁レール48は、排藁チェーン47の下方において、排藁チェーン47の下側経路に対向する状態で配置されている。穂先搬送装置46は、タイン49a付きの排藁穂先チェーン49を備えている。
図6、図8及び図9に示すように、伝動軸34と排藁搬送装置12とに亘って、伝動軸34の動力を排藁搬送装置12に伝達するベルト伝動機構53が設けられている。ベルト伝動機構53は、駆動プーリ54と、従動プーリ55と、伝動ベルト56と、を備えている。駆動プーリ54は、伝動軸34のうち後側の固定壁32から後方に突出する部分に固定されている。従動プーリ55は、排藁搬送装置12の入力軸(図示省略)に固定されている。伝動ベルト56は、駆動プーリ54及び従動プーリ55に巻き回されている。
ベルト伝動機構53を、排藁搬送装置12に動力を伝達する伝達状態と、排藁搬送装置12への動力の伝達を遮断する遮断状態とに切り替えるテンションクラッチ機構57が設けられている。テンションクラッチ機構57は、第一テンションアーム58と、第一テンションローラ59と、第二テンションアーム60と、第二テンションローラ61と、テンションスプリング62と、を備えている。第一テンションアーム58は、伝動軸34に回転可能に支持されている。第一テンションアーム58の先端部には、第一テンションローラ59が回転可能に支持されている。第一テンションローラ59は、伝動ベルト56のうち下側経路に対応する部分に対して、上方から接触している。第一テンションアーム58の基端部には、テンションスプリング62が取り付けられる取り付け部63が設けられている。
図6から図11に示すように、排藁フレーム50は、前ステー51及び後ステー52を介して、排藁搬送装置12における前部及び後部を支持している。排藁フレーム50は、枠状に形成されている。排藁フレーム50は、基端フレーム66と、前フレーム67と、後フレーム68と、遊端フレーム69と、を備えている。一本の丸パイプが折り曲げられて、前フレーム67、後フレーム68及び遊端フレーム69が形成されている。排藁搬送装置12の前部が、前ステー51を介して遊端フレーム69に支持されている。排藁搬送装置12の後部が、後ステー52を介して後フレーム68のうち機体左右中央側の部分に支持されている。
図14に示すように、排藁フレーム50が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム50が位置ズレ(機体前後方向等に位置ズレ)しないように、排藁フレーム50の遊端側(遊端フレーム69)を、後部フレーム37に位置決めする位置決め機構82が設けられている。位置決め機構82は、爪部83と、爪部83が差し込まれる被差し込み部84と、を備えている。爪部83は、ステー85を介して遊端フレーム69に支持されている。爪部83は、ステー85にボルト86によって取り外し可能に固定されている。被差し込み部84は、後部フレーム37に固定(例えば、溶接固定)されている。爪部83が被差し込み部84に差し込まれることにより、排藁フレーム50が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム50が位置ズレ(機体前後方向等に位置ズレ)しないように、排藁フレーム50の遊端側(遊端フレーム69)が後部フレーム37に位置決めされる。
図14及び図15に示すように、上部フレーム40(左側の前後向きフレーム36L)と排藁フレーム50(遊端フレーム69)とを連結解除可能に連結する連結機構87が設けられている。連結機構87は、左側の前後向きフレーム36Lと、排藁フレーム50のうち機体左右方向における機体外側の端部(遊端フレーム69)とを連結可能である。連結機構87は、左側の前後向きフレーム36Lの上部と遊端フレーム69の上部とに亘って設けられている。連結機構87は、上部側固定ブラケット88と、排藁側固定ブラケット89と、連結ブラケット90と、を備えている。上部側固定ブラケット88は、左側の前後向きフレーム36Lに固定(例えば、溶接固定)されている。排藁側固定ブラケット89は、遊端フレーム69の前部に固定(例えば、溶接固定)されている。連結ブラケット90は、上部側固定ブラケット88の上面と排藁側固定ブラケット89の上面とに亘って設けられている。連結ブラケット90は、上部側固定ブラケット88及び排藁側固定ブラケット89の夫々に対して、ボルト91によって連結解除可能に連結されている。すなわち、連結機構87は、左側の前後向きフレーム36L及び遊端フレーム69の夫々に対して連結解除可能である。
図16及び図17に示すように、排藁フレーム50が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム50の基端側(基端フレーム66)を、右側の前後向きフレーム36Rに位置保持する内側ロック機構92が設けられている。内側ロック機構92は、基端フレーム66における後部側の部分を右側の前後向きフレーム36Rに位置保持する。内側ロック機構92は、内側フック93と、内側フックピン94と、を備えている。
内側ロック機構92は、排藁フレーム50が下降位置側に揺動するのに追従して、右側の前後向きフレーム36Rに係合し、かつ、排藁フレーム50が上昇位置側に揺動するのに追従して、右側の前後向きフレーム36Rに対する係合を解除する。
図18及び図19に示すように、排藁フレーム50が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム50の遊端側(遊端フレーム69)を、後部フレーム37に位置保持する外側ロック機構100が設けられている。外側ロック機構100は、外側フック101と、外側フックピン102と、を備えている。外側フック101は、基部101aと、フック部101bと、を備えている。フック部101bは、基部101aにボルト103によって取り外し可能に固定されている。
図6から図9に示すように、扱胴ロック機構42(後側のフックプレート43)と外側ロック機構100(外側フック101)とを連動連結するリンク機構106が設けられている。リンク機構106は、第一リンクアーム107と、第二リンクアーム108と、リンクロッド109と、を備えている。第一リンクアーム107は、後側のフックプレート43の基端部に相対揺動可能に連結されている。第一リンクアーム107と第二リンクアーム108とは、相対揺動可能に連結されている。
図20に示すように、昇降操作用の昇降操作部112が、運転部4に設けられている。昇降操作部112は、電源スイッチ113と、上昇スイッチ114と、下降スイッチ115と、を備えている。上昇操作する際には、上昇スイッチ114と電源スイッチ113とを、同時に押し操作する。上昇スイッチ114と電源スイッチ113とを同時に押し操作している間だけ、上昇操作が行われる。下降操作する際には、下降スイッチ115と電源スイッチ113とを、同時に押し操作する。下降スイッチ115と電源スイッチ113とを同時に押し操作している間だけ、下降操作が行われる。昇降操作部112が運転部4に加えて(あるいは、運転部4に代えて)、作業者が機外から操作可能なように、例えば、脱穀装置10の左側部に設けられていてもよい。
図2、図6、図23及び図24に示すように、排藁搬送装置12を後上方から覆う後上部カバー116が設けられている。後上部カバー116は、本体部117と、上方部分118と、を備えている。
排藁フレーム50が上昇位置側に揺動するのに連動して、上方部分118を開位置側に揺動させる連動機構120が設けられている。連動機構120は、アーム121と、ローラ122と、を備えている。アーム121は、排藁フレーム50(後フレーム68)から上方部分118の下方箇所まで延びている。アーム121の先端部に、接触部126cに対して下方から接触可能なローラ122が設けられている。ローラ122は、機体前後方向に延びる回転軸心周りで回転可能である。アーム121は、アームステー123にボルト124によって取り外し可能に固定されている。アームステー123は、後フレーム68に固定(例えば、溶接固定)されている。
図8及び図9に示すように、作業者が昇降操作部112によって上昇操作を行うと、モータMによって、前後一対のフックプレート43が係合解除側に揺動される。これにより、扱胴フックピン44に対するフックプレート43(フック部43a)の係合が解除される。そして、後側のフックプレート43の係合解除側への揺動に連動して、外側フック101が係合解除側に揺動される。
(1)上記実施形態では、外側ロック機構100が採用されている。これに代えて、外側ロック機構200が採用されていてもよい。
10 脱穀装置
11 扱胴
12 排藁搬送装置
40 上部フレーム
41 油圧シリンダ(アクチュエータ)
50 排藁フレーム
71 ガスダンパ(アクチュエータ)
H1 上昇限界高さ
H2 上昇限界高さ
Y2 揺動軸心
Claims (6)
- 刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーンと、
前記フィードチェーンによって搬送される刈取穀稈を扱胴によって脱穀処理する脱穀装置と、
前記脱穀装置の後側に連設されると共に、前記フィードチェーンから脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する排藁搬送装置と、が備えられたコンバインであって、
前記扱胴を支持すると共に、機体前後方向に延びる揺動軸心周りで上下揺動可能な上部フレームと、
前記上部フレームを上方に揺動させるアクチュエータと、
前記排藁搬送装置を支持すると共に、前記排藁搬送装置が排藁の搬送を行う下降位置と前記排藁搬送装置が排藁の搬送を行わない上昇位置とに亘って、前記揺動軸心周りで上下揺動可能な排藁フレームと、が備えられ、
前記排藁搬送装置は、平面視で前記揺動軸心と交差するように設けられ、
前記排藁搬送装置のうち前記揺動軸心に対して搬送始端側に位置する搬送始端側部分と搬送終端側に位置する搬送終端側部分とが、前記排藁フレームと共に前記揺動軸心周りで上下揺動可能に構成され、かつ、前記搬送始端側部分の搬送始端部が上昇すると前記搬送終端側部分の搬送終端部が下降するように構成されているコンバイン。 - 前記上部フレームと前記排藁フレームとは、互いに独立して上下揺動可能に構成されている請求項1に記載のコンバイン。
- 前記上部フレームの上昇限界高さと前記排藁フレームの上昇限界高さとは、異なる上昇限界高さに設定されている請求項1又は2に記載のコンバイン。
- 前記上部フレームの上昇限界高さは、前記排藁フレームの上昇限界高さよりも高い位置に設定されている請求項3に記載のコンバイン。
- 前記排藁フレームは、前記上部フレームと同じ上昇限界高さまで上昇可能に構成されている請求項1又は2に記載のコンバイン。
- 前記排藁フレームを上方に揺動させるアクチュエータが備えられている請求項1から5の何れか一項に記載のコンバイン。
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