JP6913786B1 - 安定同位体濃縮方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動時間を長期化することなく設備コスト及び動力を低減し、効率的な濃縮が可能な安定同位体濃縮方法を提供する。【解決手段】カスケード接続された複数の蒸留塔(第1塔〜第m塔;mは2以上の整数)1、9、10、11、12、13を用いる安定同位体を分離する方法であって、第(n−1)塔の塔底寄りの位置から第n塔(1<n≦m)の塔頂寄りの位置にガス及び液の一方を供給し、前記第n塔の塔頂寄りの位置から前記第(n−1)塔の塔底寄りの位置にガス及び液の他方を返送し、各蒸留塔において、塔内を上昇するガスの流量を第1流量とし、前塔又は次塔より供給されるガス又は液の流量を第2流量とするとき、第2流量を第1流量の4体積%以上とする、安定同位体濃縮方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、安定同位体濃縮方法に関する。
自然界に極僅かしか存在しない安定同位体を分離する方法として、熱拡散分離、遠心力分離、レーザ分離、化学交換分離、蒸留分離などの分離方法が知られている。これらの分離方法の中でも、蒸留分離は軽元素の大量生産に向いているため、たとえば工業的な酸素の安定同位体分離方法として、水の蒸留分離や酸素の蒸留分離が採用されている。
蒸留による安定同位体の分離方法の特徴として、分離係数が極めて1に近いため、高濃度の安定同位体を得るためには、数千程度の理論段数が必要となる。しかしながら、蒸留塔の高さには制限があることから、蒸留塔を複数に分割し、分割したこれらの複数の蒸留塔を直列に接続(以下、「カスケード接続」ともいう)することが必要となる。また、安定同位体は天然存在比が小さいため、原料のフィード量に対して製品量が非常に小さい。
そのため、直列に接続した複数の蒸留塔のうち、原料をフィードする塔の塔径が最も大きく、回収部・濃縮部の末端に近づくに従って塔内の製品の濃度が高くなることから塔径を小さくすることができる(「ステップカスケード」ともいう)。これにより、設備コストの削減だけでなく、液ホールドアップ量が減るために起動時間の短縮にも寄与する。一方で、塔径を小さくするためには、塔径を小さくした塔においてコンデンサとリボイラとをそれぞれ設ける必要があり、コンデンサ及びリボイラの数の増加によって動力の増加が生じる。
ところで、複数の蒸留塔を接続するには、n番目の蒸留塔の塔底から液を次塔(n+1番目の蒸留塔)の塔頂に供給し、n番目の蒸留塔の塔頂からガスを前塔(n−1番目の蒸留塔)の塔底に供給することが一般的である。一方、特許文献1では、複数の蒸留塔を接続するに際し、n番目の蒸留塔の塔底からガスを次塔(n+1番目の蒸留塔)の塔頂に供給し、n番目の蒸留塔の塔頂から液を前塔(n−1番目の蒸留塔)の塔底に供給する。
特許第5132822号公報
上述したように、同位体分離では、非常に長い蒸留塔を複数に分割し、これらを直列に接続して分離を行うが、コンデンサ及びリボイラを各塔に用意することで濃度により塔径を小さくさせて、必要動力を低減させると共に起動時間を短縮している。必要動力の低減には、各塔において上昇するガスを発生させるリボイラ、及び下降液を発生させるコンデンサの運転動力の低減に加え、各塔を接続するために必要な原料の流量を確保する必要がある。この接続流量が過大であるとコンデンサ及びリボイラの消費エネルギーか増大し、かつ配管が大きくなることから設備コストも増大する。一方、接続流量が不足すると各蒸留塔間で濃度の差が生まれ、効率的に濃縮することができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、起動時間を長期化することなく設備コスト及び動力を低減し、効率的な濃縮が可能な安定同位体濃縮方法を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用する。
[1] カスケード接続された複数の蒸留塔(第1塔〜第m塔;mは2以上の整数)を用いる安定同位体を分離する方法であって、
第(n−1)塔の塔底寄りの位置から第n塔(1<n≦m)の塔頂寄りの位置にガス及び液の一方を供給し、前記第n塔の塔頂寄りの位置から前記第(n−1)塔の塔底寄りの位置にガス及び液の他方を返送し、
各蒸留塔において、塔内を上昇するガスの流量を第1流量とし、前塔又は次塔より供給されるガス又は液の流量を第2流量とするとき、第2流量を第1流量の4体積%以上とする、安定同位体濃縮方法。
[2] 前記安定同位体が18Oであり、
前記第2流量を前記第1流量の4体積%以上とする、前項[1]に記載の安定同位体濃縮方法。
本発明の安定同位体濃縮方法によれば、起動時間を長期化することなく設備コスト及び動力を低減し、効率的な濃縮が可能となる。
本発明の実施形態に係る安定同位体濃縮方法に適用可能な安定同位体濃縮装置の構成を示す系統図である。 本発明の効果を検証するためのグラフである。 本発明の効果を検証するためのグラフである。 本発明の効果を検証するためのグラフである。 本発明の効果を検証するためのグラフである。 本発明の効果を検証するためのグラフである。 本発明の効果を検証するためのグラフである。
以下、本発明について、添付の図面を参照し、実施形態を示して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<安定同位体濃縮装置>
本発明の実施形態に係る安定同位体濃縮方法に適用可能な安定同位体濃縮装置の構成を示す系統図である。
本実施形態の安定同位体濃縮装置300は、13基の蒸留塔1〜13がカスケード接続された蒸留塔群と、同位体スクランブラ25と、13基のコンデンサ21と、13基のリボイラ22と、原料供給ライン30と、製品導出ライン31と、同位体濃縮ガス抽出ライン36と、同位体濃縮ガス返送ライン37と、を備える。本実施形態の安定同位体濃縮装置300は、原料化合物中に含まれる任意の安定同位体元素を含む安定同位体化合物(以下、単に「安定同位体」という場合もある)成分を高濃度に濃縮する装置である。
また、安定同位体濃縮装置300は、各蒸留塔間に、前塔から次塔へ原料を供給する供給ライン34と、次塔から前塔へ原料を返送する返送ライン35と、をそれぞれ備える。
供給ライン34には、開閉弁23がそれぞれ設けられている。
返送ライン35には、開閉弁24がそれぞれ設けられている。
以下、蒸留塔群の上流側末端からn番目の蒸留塔を第nの蒸留塔という。
なお、図1では、紙面の都合上、第1〜第13の蒸留塔1〜13のうち、高純度原料化合物(以下、単に「原料」という場合がある)が供給される第1の蒸留塔1と、第9〜第13の蒸留塔9〜13のみを図示する。
第1〜第13の蒸留塔1〜13は、原料が供給される第1の蒸留塔1、第2の蒸留塔2、第3の蒸留塔3、第4の蒸留塔4、第5の蒸留塔5、第6の蒸留塔6、第7の蒸留塔7、第8の蒸留塔8、第9の蒸留塔9、第10の蒸留塔10、第11の蒸留塔11、第12の蒸留塔12、第13の蒸留塔13(蒸留塔群の下流側末端の蒸留塔)の順で、カスケード接続されている。
第1〜第13の蒸留塔1〜13は、安定同位体元素を含む安定同位体化合物を蒸留する(蒸留カスケードプロセスを行う)ことで、塔頂側に沸点の低い軽成分の安定同位体化合物を濃縮し、塔底側に沸点の高い重成分の安定同位体化合物を濃縮するようになっている。
第1〜第13の蒸留塔1〜13のうち、原料が供給される第1の蒸留塔1が最も蒸留負荷が大きいため、最も塔径が大きくなっている。また、通常は重成分の安定同位体の組成が小さいため、第1の蒸留塔1から上流側末端および下流側末端に向かって徐々に蒸留負荷が小さくなっている(塔径が小さくなっている)。
なお、第1〜第13の蒸留塔1〜13内にはそれぞれ、精留(棚)段、規則充填材、又は不規則充填材等(いずれも図示せず)が設けられている。
供給ライン34の一端は、第(n−1)の蒸留塔(1<n≦m;mは2以上の整数)の塔底寄りの位置に接続されている。また、供給ライン34の他端は、第nの蒸留塔の塔頂寄りの位置と接続されている。供給ライン34には、第(n−1)の蒸留塔内のガスが導出される。供給ライン34に導出された原料ガスは、開閉弁23によって流量が制御された後に、第n塔の蒸留塔内に導入される。
返送ライン35の一端は、第nの蒸留塔の塔頂寄りの位置と接続されている。また、返送ライン35の他端は、第(n−1)の蒸留塔(1<n≦m;mは2以上の整数)の塔底寄りの位置に接続されている。返送ライン35には、第n塔の蒸留塔内の液が導出される。返送ライン35に導出された原料液は、開閉弁24によって流量が制御された後に、第(n−1)の蒸留塔内に導入される。
コンデンサ21は、各蒸留塔(第1〜第13の蒸留塔1〜13)に対してそれぞれ1つ設けられている。
コンデンサ21は、各蒸留塔の塔頂部の異なる位置に両端が接続された循環ライン32に設けられている。コンデンサ21は、蒸留塔内を上昇した気体を熱交換することで液化させ、再び蒸留塔内を下降させる機能を有する。コンデンサ21は、各塔の塔頂圧力を下げることができ、直列に接続した場合の圧力上昇による分離係数の低下を防ぐことができる。この例では、複数のコンデンサ21を経て熱媒体流体を循環させる熱媒体流体循環ライン38が設けられており、この熱媒体流体循環ライン38を循環する熱媒体流体によって熱交換が行われるようになっている。
リボイラ22は、各蒸留塔に対してそれぞれ1つ設けられている。
リボイラ22は、各蒸留塔の塔底部の異なる位置に両端が接続された循環ライン33に設けられている。リボイラ22は、蒸留塔内を下降した液体を熱交換することで気化させ、再び蒸留塔内を上昇させる機能を有する。この例では、複数のリボイラ22を経て熱媒体流体を循環させる熱媒体流体循環ライン39が設けられており、この熱媒体流体循環ライン39を循環する熱媒体流体によって熱交換が行われるようになっている。
原料供給ライン30は、一端が第1の蒸留塔1の中間部に接続されている。原料供給ライン30は、高純度原料を第1の蒸留塔1の中間部に供給するためのラインである。原料供給ライン30には、バルブが設けられている。
蒸留塔の中間部とは、蒸留塔の塔頂部および塔底部以外の位置を示す。
高純度とは、原料の不純物濃度合計が0.001%以下であることを示す。
なお、本実施形態の液化ガス供給方法で濃縮可能な安定同位体化合物は、特に限定されない。濃縮可能な安定同位体化合物としては、例えば、酸素、水、一酸化炭素、一酸化窒素等が挙げられる。
同位体濃縮ガス抽出ライン36は、一端が第10の蒸留塔10の中間部に接続され、他端が同位体スクランブラ25に接続されている。同位体濃縮ガス抽出ライン36には、バルブ26が設けられている。
同位体濃縮ガス抽出ライン36は、バルブ26が開の状態のとき、第10の蒸留塔10から原料化合物の一部又は全部を導出し、同位体スクランブラ25に供給するようになっている。
第10の蒸留塔10から導出される原料化合物は、第1〜第10の蒸留塔1〜10によって濃縮された安定同位体化合物を含む。
同位体スクランブラ25は、同位体交換反応(同位体スクランブリング)によって一の安定同位体元素を含む安定同位体化合物を、他の安定同位体元素を含む安定同位体化合物に変換する。これにより、所望の安定同位体元素を含む安定同位体化合物の濃度をさらに高めた濃縮物を得ることができる。同位体濃縮ガス返送ライン37により第10の蒸留塔10に返送される。
同位体濃縮ガス返送ライン37は、一端が同位体スクランブラ25に接続され、他端が第10の蒸留塔10に接続されている。同位体濃縮ガス返送ライン37には、バルブ27が設けられている。
同位体濃縮ガス返送ライン37は、バルブ27が開の状態のとき、同位体スクランブラ25から所望の安定同位体元素を含む安定同位体化合物の濃度をさらに高めた濃縮物を、第10の蒸留塔10に返送する。
第10の蒸留塔10に返送された原料化合物は、第11〜第13の蒸留塔11〜13で蒸留され、所望の安定同位体元素を含む安定同位体化合物がさらに濃縮される。
製品導出ライン(導出ライン)31は、濃縮された所望の安定同位体元素を含む安定同位体化合物を製品として導出するための経路である。製品導出ライン31は、一端が第13の蒸留塔13の下部(底部寄りの位置)に接続されている。
<安定同位体濃縮方法>
次に、図1を参照して、本発明の実施形態に係る安定同位体濃縮方法について説明する。本実施形態では、図1に示す安定同位体濃縮装置300を用いて安定同位体を濃縮する。
本実施形態の安定同位体濃縮方法は、カスケード接続された複数の蒸留塔(第1塔〜第m塔;mは2以上の整数)を用いる安定同位体を分離する方法であって、第(n−1)塔の塔底寄りの位置から第n塔(1<n≦m)の塔頂寄りの位置にガスを供給し、前記第n塔の塔頂寄りの位置から前記第(n−1)塔の塔底寄りの位置に液を返送する。
そして、各蒸留塔(図1に示す安定同位体濃縮装置300では、第2の蒸留塔2〜第13の蒸留塔13)において、塔内を上昇するガスの流量を第1流量とし、前塔より供給されるガスの流量を第2流量とするとき、第2流量を第1流量の4体積%以上とする。
ここで、本実施形態の安定同位体濃縮方法によれば、第2流量を第1流量の4体積%以上とすることで、各塔の濃度にギャップが生じることがないため、効率的な濃縮が可能となる。また、第1流量に対する第2流量は、5体積%以上とすることがより好ましい。
また、後述する実施例にて説明するように、安定同位体が18Oである場合であっても、第2流量を第1流量の4体積%以上とすることが好ましい。このように安定同位体濃縮装置300を運転することで、装置の安定時における第13の蒸留塔13の塔底部から送出される酸素ガスの安定同位体分子の存在割合を、18Oが97原子%以上とすることができる。
また、第1流量に対する第2流量の上限値は、消費エネルギー削減の観点から、30体積%以下とすることが好ましい。
一方、カスケードプロセスでは、前塔への返送ライン35も必要である。この流量は供給ライン34の流量とほぼ同じにする必要がある。この流路に関する配管や開閉弁の大きさやリボイラやコンデンサの投入エネルギーを最少にできる。
本実施形態の安定同位体濃縮方法によれば、蒸留塔間を接続するガスあるいは液体の流量を、塔内を上昇するガスの流量(第1流量)の4〜30体積%に制御することで、各塔間の濃度のスムースな接続を維持できる。これにより、各塔に設置されたリボイラ及びコンデンサで消費されるエネルギーを低減でき、高純度の製品を採取できる。
以上説明したように、本実施形態の安定同位体濃縮方法によれば、安定同位体濃縮装置300の起動時間を長期化することなく、設備コスト及び動力を低減し、効率的な濃縮が可能となる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、安定同位体濃縮装置300の蒸留塔群を構成する蒸留塔(カスケード接続された蒸留塔)の数は、13基に限定されず、任意の基数にすることができる。蒸留塔については、規則充填物が充填された充填塔に限定されず、不規則充填物が充填された充填塔、棚段塔であってもよい。
同位体スクランブラが接続されるのは、第10の蒸留塔10に限定されず、第10の蒸留塔10以外の蒸留塔であってもよい。ただし、同位体スクランブラ25が接続された蒸留塔の少なくとも1つは、蒸留塔群の下流側末端に配置された蒸留塔以外の蒸留塔である。なお、上記実施形態の安定同位体濃縮装置300では、同位体スクランブラ25を備える構成を一例として説明したが、使用する流体により同位体スクランブラ25が不要な構成であってもよい。
また、上記実施形態の安定同位体濃縮装置300では、原料供給の塔が第1塔である構成を一例として説明したが、これに限るものではなく、原料の組成や要求される収率により第1塔以外に設ける構成であってもよい。
上記実施形態では、安定同位体濃縮方法に適用する安定同位体濃縮装置300が、コンデンサ21およびリボイラ22をそれぞれ各蒸留塔に設ける構成を一例として説明したが、これに限定されない。例えば、コンデンサ21とリボイラ22は、数塔おきに設ける構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、安定同位体濃縮方法に適用する安定同位体濃縮装置300が、第(n−1)塔の塔底寄りの位置から第n塔(1<n≦m)の塔頂寄りの位置にガスを供給し、前記第n塔の塔頂寄りの位置から前記第(n−1)塔の塔底寄りの位置に液を返送する構成を一例として説明したが、これに限定されない。安定同位体濃縮装置が、第(n−1)塔の塔底寄りの位置から第n塔(1<n≦m)の塔頂寄りの位置に液を供給し、前記第n塔の塔頂寄りの位置から前記第(n−1)塔の塔底寄りの位置にガスを返送する構成であってもよい。このような構成を採用することで、各蒸留塔に設けるコンデンサ21およびリボイラ22の容量を小型にできるが、次塔に液体を供給するために液ポンプが必要となるため、消費エネルギー量の調整を要する。
以下、検証試験によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
<検証試験1>
(試験例1)
図1に示す安定同位体濃縮装置300を用いて、18Oの濃縮を行った。蒸留塔群は13本の蒸留塔で構成し、蒸留塔は充填塔とした。コンデンサ21の寒冷源には液化窒素を用い、熱媒体流体循環ライン38より各コンデンサ21に液化窒素を供給した。リボイラ22の熱源にはガス窒素を用い、熱媒体流体循環ライン39より各リボイラ22にガス窒素を供給した。
また、安定同位体濃縮装置300には、同位体スクランブラ25が設けられ、同位体濃縮ガス抜出ライン36の一端が第10の蒸留塔10に接続され、他端が同位体スクランブラ25に接続されており、酸素の一部または全部を抜出して同位体スクランブラ25に供給される。同位体スクランブラ25にて同位体交換反応がされた酸素は、同位体濃縮ガス返送ライン37より第10の蒸留塔10に返送される。
原料高純度酸素の組成は、天然存在比であった。各蒸留塔の塔頂圧力は、20kPaGであった。装置の安定時における第13の蒸留塔13の塔底部から送出される酸素ガスの安定同位体分子の存在割合は、18Oが97原子%以上となるように設定した。各塔を接続するガス及び液の流量は、各塔の上昇ガスの流量の5%とした。
図2は、試験例1における各蒸留塔の濃度分布を示す。
図2に示すように、試験例1によれば、最終塔(第13の蒸留塔13)において、目的の18O濃度は97.5原子%であった。
(試験例2)
試験例2では、各塔を接続するガス及び液の流量を、各塔の上昇ガスの流量の4%とした以外は、試験例1と同様の装置構成および運転条件とした。
図3は、試験例2における各蒸留塔の濃度分布を示す。
図3に示すように、試験例2によれば、最終塔(第13の蒸留塔13)において、目的の18O濃度は97.1原子%であった。
(試験例3)
試験例3では、各塔を接続するガス及び液の流量を、各塔の上昇ガスの流量の3%とした以外は、試験例1と同様の装置構成および運転条件とした。
図4は、試験例3における各蒸留塔の濃度分布を示す。
図4に示すように、試験例3によれば、最終塔(第13の蒸留塔13)において、目的の18O濃度は96.3原子%であり、設定値を僅かに下回った。
試験例1〜2では、各塔を接続するガス及び液の流量が、各塔の上昇ガスの流量の4%以上であり、設備を適正な大きさとし、かつ消費エネルギーも最適であった。
一方、試験例3では、各塔を接続するガス及び液の流量が、各塔の上昇ガスの流量の4%未満であり、各塔の濃度分布にギャップが発生し、高濃度の製品が採取できなくなった。
<検証試験2>
(試験例4)
図1に示す安定同位体濃縮装置300を用いて、18Oの濃縮を行った。18Oが98原子%以上となるように設定した以外の条件は試験例1と同じである。つまり、各塔を接続するガス及び液の流量は、各塔の上昇ガスの流量の5%とした。
図5は、試験例4における各蒸留塔の濃度分布を示す。
図5に示すように、試験例4によれば、最終塔(第13の蒸留塔13)において、目的の18O濃度は98.2原子%であった。
(試験例5)
試験例5では、各塔を接続するガス及び液の流量を、各塔の上昇ガスの流量の4%とした以外は、試験例4と同様の装置構成および運転条件とした。
図6は、試験例5における各蒸留塔の濃度分布を示す。
図6に示すように、試験例5によれば、最終塔(第13の蒸留塔13)において、目的の18O濃度は98.0原子%であった。
(試験例6)
試験例6では、各塔を接続するガス及び液の流量を、各塔の上昇ガスの流量の3%とした以外は、試験例4と同様の装置構成および運転条件とした。
図7は、試験例6における各蒸留塔の濃度分布を示す。
図7に示すように、試験例6によれば、最終塔(第13の蒸留塔13)において、目的の18O濃度は97.6原子%であり、設定値を下回った。
試験例4〜5では、各塔を接続するガス及び液の流量が、各塔の上昇ガスの流量の4%以上であり、設備を適正な大きさとし、かつ消費エネルギーも最適であった。
一方、試験例6では、各塔を接続するガス及び液の流量が、各塔の上昇ガスの流量の4%未満であり、各塔の濃度分布にギャップが発生し、高濃度の製品が採取できなくなった。
検証試験1及び2の結果によれば、製品となる18Oの仕様を複数の条件(98原子%以上、97原子%以上)において、各塔を接続するガス及び液の流量を各塔の上昇ガスの流量の4%以上とすることで、高濃度の製品の採取が可能となった。
複数の蒸留塔を直列に接続(カスケード接続)した蒸留塔群を備える蒸留装置を用いて、安定同位体原子を含む安定同位体を濃縮する、安定同位体濃縮方法に利用可能性を有する。
1、9、10、11、12、13・・・蒸留塔
21・・・コンデンサ
22・・・リボイラ
23,24・・・開閉弁
25・・・同位体スクランブラ
30・・・原料供給ライン
31・・・製品導出ライン(導出ライン)
34・・・供給ライン
35・・・返送ライン
300・・・安定同位体濃縮装置

Claims (2)

  1. カスケード接続された複数の蒸留塔(第1塔〜第m塔;mは2以上の整数)を用いる安定同位体を濃縮する方法であって、
    第(n−1)塔の塔底から第n塔(1<n≦m)の塔頂にガス及び液の一方を供給し、前記第n塔の塔頂から前記第(n−1)塔の塔底にガス及び液の他方を返送し、
    各蒸留塔において、塔内を上昇するガスの流量を第1流量とし、前塔又は次塔より供給されるガス又は液の流量を第2流量とするとき、第2流量を第1流量の4体積%以上とする、安定同位体濃縮方法。
  2. 前記安定同位体が18Oであり、
    前記第2流量を前記第1流量の4体積%以上とする、請求項1に記載の安定同位体濃縮方法。
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