JP6913690B2 - 一体型ガラス遷移部を有する広帯域rf放射状導波路給電部 - Google Patents

一体型ガラス遷移部を有する広帯域rf放射状導波路給電部 Download PDF

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Description

(優先権)
本特許出願は、「Broadband RF Radial Waveguide Feed with Integrated Glass Transition(一体型ガラス遷移部を有する広帯域RF放射状導波路給電部)」という名称の2016年3月1日出願の対応する仮特許出願第62/302,042号に対する優先権を主張し、当該仮特許出願を引用により組み込むものである。
本発明の実施形態は、アンテナの分野に関し、より具体的には、本発明の実施形態は、アンテナ素子を励起するのに使用されるRF給電波からのRFエネルギーがアンテナから漏出することを防止するための無線周波数(RF)チョークを有するアンテナに関する。
放射開口面(放射開口)(radiating aperture)と給電構造とを一体化した従来型の平面アンテナでは、これら2つの部分組立体間の物理的な導電接続が確保されて、電気的インターフェースからの外来放射がアンテナの放射パターンを損なうのを防止するために、直流(DC)制御及び電力調整信号並びにRF信号用の電流リターンパスを提供する。これらのタイプのアンテナにおける典型的な給電構造は、パッシブ・フェーズドアレイ・アンテナの場合において電力分配並びに開口面(開口)(aperture)のテーパ化をもたらす共通給電構成又は直列/並列複合構成を介して放射開口面(放射開口)にRFエネルギーを供給する傾向がある。これらの電力分配ネットワークは、多くのRF電力分配器及び不連続部を有しており、給電部全体のカスケード接続性能がシステム要件を満たすのを確保するのに厳しい設計基準の使用を必要とする傾向がある。エッジ給電式放射状導波路給電部の場合には、電力分配は、アンテナ半径周りのエネルギーの希薄性によって処理されるが、依然として、堅牢な広帯域設計を達成するために綿密な設計原理の使用を必要とする。
放射状給電アンテナの1つの具体的な例では、伝播波の出射及び終端用として並びに層遷移部での不連続性補償において比較的狭帯域の手法を用いた。出射の際には、4分の1波長開放伝送線路スタブは、軸方向横電磁(TEM)モードから半径方向TEMモードに遷移するように設計されていた。4分の1波長開放スタブ出射は、あたかも自由空間に放射するかのように、導波モードから準放射モードに遷移するのに中心導体の共振長に依存する。出射構造の共振は、本質的に帯域制限がなされており、共振を補償するための他の同調機構を付加することなく20%の帯域幅を超えて拡張することが困難である。フリースタンディングプローブはまた、標準のサブミニチュアバージョンA(SMA)センターピンに対して出射能力を処理する平均電力をおおよそ10ワット以下に制限する。出射時に蓄積される何らかの熱は、放射又は対流によってのみ消散され、これは、プローブの表面領域及び導波路キャビティ内部の空気流に起因して制限される。出射に加えて、下部導波部から上部遅波導波部への遷移は、1つの容量性ステップを使用して、180度E面ベンドによって引き起こされるインダクタンスをオフセットさせる。これらの手法は、導波路コンポーネントにおいて標準であるが、30%を超過する帯域幅を達成するためには、モード遷移及び不連続性補償のため、周波数により依存しない方法を使用する必要がある。
他のより広帯域の放射状導波路構造では、広帯域手法は、1つのモードから別のモードへの円滑な遷移部を有する連続テーパ状遷移部を使用するものである。この給電手法の給電部の実施例が、図1A及び図1Bに示されている。この手法は、上部導波壁に短絡した溝付き遷移部にコネクタの中心ピンを取り付ける。この手法は、広帯域幅を達成することができるが、これらの円滑な遷移部をもたらす複雑な曲線に起因して、製造が困難となる可能性がある。これらの遷移部は、通常、複雑な曲率を辿るように旋盤を使用して製造しなければならない。整合の目的で、更なる補償が必要となる場合には、この連続的曲率は、容量性又は誘導性同調のための追加機能を提供するのではなく、遷移を迅速又は緩慢にする能力のみを提供する。加えて、層遷移部は、典型的には面取りを使用して達成され、これにより広帯域整合を達成するように調整する唯一のノブを設計者に与える。
外部メタライゼーション層なしで誘電体基板に基づいたLCD/ガラスベースの放射開口面の開発は、上述の従来型の方法と同様の電気的取り付け方法を提供することを妨げている。
多くの従来型フェーズドアレイアンテナでは、放射開口面は、構造的剛性及び整列を有して熱制御チャネル及び気候制御チャネルを統合するための放射素子並びにマニホールドの両方として機能する機械加工アルミニウムハウジングから構築される。この機能のためにアルミニウムを使用する利点としては、アルミニウムが、RF及びDCで高度に導電性があり、容易に入手可能で、機械加工及び組立に良好に特徴付けられることである。或いは、一部の従来型フェーズドアレイは、RF経路設定及び集積回路(IC)統合に関する設計の柔軟性をエンジニア提供しながら、アンテナ組立に伴う「直接労働(touch labor)」の量を低減するプリント回路基板(PCB)技術を利用する。これらの製造技術はいずれも、アンテナ組立体をアンテナシャーシ及びRF給電ネットワークに容易に接地することができる卓越した方法を提供する。
アンテナ及びアンテナの使用方法が開示される。1つの実施形態において、アンテナは、放射状導波路と、放射状導波路によって供給されるRF給電波に応答して無線周波数(RF)信号を放射するように動作する開口面と、RFエネルギーが導波路の外側部分と開口面の外側部分との間のギャップを通って漏出するのを阻止するように動作する無線周波数(RF)チョークと、を備える。
本発明は、以下に示す詳細な説明から及び本発明の様々な実施形態の添付の図面から十分理解されるであろうが、詳細な説明及び本発明の様々な実施形態の添付の図面は、本発明を特定の実施形態に制限するものと捉えるべきではなく、これらは単に解説及び理解のためにある。
溝付き出射部及び面取りされた180°ベンドを有する放射状アンテナ給電部を備えた単一層ラジアルラインスロットアンテナを示す図である。 溝付き出射部及び面取りされた180°ベンドを有する放射状アンテナ給電部を備える二重層ラジアルラインスロットアンテナを示す図である。 ステップ状RF出射部及び終端部と、一体型誘電体遷移部を有するステップ状180°ベンドと、RFチョークとを有するアンテナの1つの実施形態の側面図を示す。 ステップ状RF出射部及び終端部と、一体になった誘電体遷移部を有するステップ状180°ベンドと、RFチョークとを有するアンテナの1つの実施形態の側面図を示す。 クランプ機構の1つの実施形態を示す図である。 クランプ機構の1つの実施形態を示す図である。 図2のアンテナのアンテナ給電部のRF性能を示すグラフである。 RFチョークとして使用される電磁バンドギャップ(EBG)構造の1つの実施形態を示す図である。 EBG構造を有するPCBベースのチョークの1つの実施形態の側面図を示す。 円筒状給電部及びEBGチョークを有するアンテナの1つの実施形態を示す図である。 円筒波給電を提供するのに使用される同軸給電部の1つの実施形態の上面図を示す。 円筒状給電アンテナの入力給電部の周りに同心リング状に配置されたアンテナ素子の1又は2以上のアレイを有する開口面を示す図である。 グランドプレーン及び再構成可能な共振器層を含む1つの列のアンテナ素子の斜視図を示す。 同調型共振器/スロットの1つの実施形態を示す図である。 物理的アンテナ開口面の1つの実施形態の断面図を示す。 図14A〜図14Dは、スロットアレイを形成する様々な層の1つの実施形態を示す図である。 円筒状給電アンテナ構造の1つの実施形態の側面図を示す。 アンテナシステムの別の実施形態を射出波とともに示す。 アンテナ素子に対するマトリクス駆動回路の配置の1つの実施形態を示す図である。 TFTパッケージの1つの実施形態を示す図である。 テレビジョンシステムにおいて二重受信を同時に実行する通信システムの1つの実施形態のブロック図である。 同時送信及び受信経路を有する通信システムの別の実施形態のブロック図である。
以下の説明では、本発明のより完全な説明を提供するために多くの詳細事項が記載されている。しかしながら、本発明がこれらの特定の詳細事項なしで実施できることは当業者には明らかであろう。場合によっては、本発明を曖昧にするのを避けるために、周知の構造及び装置は、詳細には示さずにブロック図の形式で示される。
本明細書で開示されるものは、広い周波数範囲にわたってエッジ給電式放射状導波路においてRF電力を分配する能力を提供する無線周波数(RF)出射部及びRFチョーク組立体を含む。1つの実施形態において、RFチョーク組立体は、導波路の外側範囲での物理的な直流(DC)電気接続なしで、ガラスベースの放射開口面を放射状導波路に結合可能にする。1つの実施形態において、RFチョークを使用することにより、RFエネルギーが、放射開口面及び導波路の外側縁部(エッジ)にてアンテナ内部で本質的に捕捉されると、広範囲のRF周波数にわたってエッジ給電式放射状導波路を有する円形放射開口面にRF波を供給可能になる。代替の実施形態において、放射開口面は、限定ではないが、サファイア、溶融シリコン、石英などを含む、ガラス以外の基板とすることができる。開口面は、液晶ディスプレイ(LCD)を含むことができる。
1つの実施形態において、RFチョーク組立体は、1又は2以上のスロットを備える。1つの実施形態において、スロットは、ミル加工された(機械加工された)スロットを含む。スロットは、4分の1波長変換器として機能することができる。別の実施形態において、RFチョーク組立体は、電磁バンドギャップ(EBG)チョークを備える。EBGチョークは、プリント回路基板(PCB)ベースのEBGチョークとすることができる。
また、本明細書では、アンテナに組み込むことができる広帯域出射及び終端特徴部が開示される。
例示的な実施形態
1つの実施形態において、放射状導波路と、放射状導波路によって供給されるRF給電波に応答して無線周波数(RF)信号を放射するように動作する開口面と、RFエネルギーが導波路の外側部分とこの開口面の外側部分との間のギャップを通って漏出することを阻止するように動作する無線周波数(RF)チョークと、を備えるアンテナが開示される。1つの実施形態において、導波路と開口面との間の物理的電気接続は存在しない。このような場合には、これら導波路及び開口面は、導波路及び開口面の外側でクランプ機構を用いて所定位置に保持することができる。それでも、これら導波路及び開口面間の導電接続は存在しない。1つの実施形態において、スリップ面は、ギャップに近接して位置し、導波路及び/又は放射開口面の可能性のある移動を容易にする。
1つの実施形態において、導波路は金属を含み、開口面は、ガラス又は液晶ディスプレイ(LCD)基板を含み、導波路及び開口面の熱膨張係数は異なる。導波路及び開口面は、異なる熱膨張係数を有するので、アンテナの動作中に熱が生じることがあり、この熱により導波路及び開口面が異なる速度で膨張し、これによって導波路及び開口面開口の互いに対する配置が変化して、導波路及び放射開口面が互いに接続されるのが防止される。
1つの実施形態において、RFチョークは、ギャップにおいて導波路の外側部分に1又は2以上のスロットを備え、スロットの各々は、ある周波数帯域のRFエネルギーをブロックするのに使用される。1つの実施形態において、スロットは、導波路の外側部分におけるリングのペアの一部である。リングは、RFエネルギーを放射するのに使用される開口面のアクティブな領域の外側に存在する。
1つの実施形態において、RFチョークは、電磁バンドギャップ(EBG)構造を含む。1つの実施形態において、EBG構造は、1又は2以上のビアを有する基板を備える。1つの実施形態において、基板は、1又は2以上の導電性パッチを有するプリント回路基板(PCB)を含み、1又は2以上のビアは、導電性材料でめっきされる。1つの実施形態において、PCBは、導電性接着剤を用いて導波路に取り付けられる。1つの実施形態において、ビアは、帯域幅が狭いことに起因して必要とされないことに留意されたい。
1つの実施形態において、開口面は、アンテナ素子のスロットアレイを有し、スロットアレイは、複数のスロット及び複数のパッチを備え、該パッチの各々は、複数のスロットにおけるスロットの上方に並置され且つ該スロットから離隔されてパッチ/スロットのペアを形成し、各パッチ/スロットのペアは、このペアにおけるパッチへの電圧印加に基づいてオン又はオフになる。1つの実施形態において、アンテナ素子は、ホログラフィックビーム誘導用(holographic beam steering)にある周波数帯域のビームを形成するように制御されて共に動作可能である。
図2及び図3は、RFチョーク組立体を有するアンテナの1つの実施形態の側面図を示している。図2及び図3を参照すると、アンテナ200は、放射状導波路201と、アンテナ素子(図示せず)を有する基板又はガラス層(パネル)202からなる開口面と、グランドプレーン203と、誘電体(又は他の層)遷移部204と、RF出射部(給電部)205と、終端部206とを含む。1つの実施形態において、ガラス層202は2つのガラス層を含むが、他の実施形態において、放射開口面は、1つのみのガラス層又は1つのみの層を有する他の基板を備えることに留意されたい。代替として、放射開口面は、RFエネルギー(例えば、ビーム)を放射するように共に動作する2つより多くの層を備えることができる。
1つの実施形態において、アンテナ素子を有するガラス層(基板)202からなる開口面は、RF出射部205から供給されるRF給電波に応答して無線周波数(RF)信号を放射するように動作し、RF給電波は、RF出射部205の中心位置からグランドプレーン203(導波板として機能する)及び180°層遷移部210の周りで放射状導波路201に沿ってアンテナ200の上部にある放射開口面へのガラス層202に進む。RFエネルギーを使用して、ガラス層202のアンテナ素子は、RFエネルギーを放射する。1つの実施形態において、給電波からのRFエネルギーに応答してガラス層によって放射されるRFエネルギーは、ビームの形態である。
1つの実施形態において、ガラス層(又は他の基板)202は、商用テレビ製造技術を使用して製造され、最外層に導電性金属を有していない。放射開口面の外層上に導電性媒体が無いことにより、部分組立体を更に侵襲的に処理することなく、部分組立体間の物理的電気接続が防止される。放射開口面を形成するガラス層202と、給電波をガラス層202に供給する導波路201との間の接続を設けるために、等価RF接続が行われて、接続シームからの放射が防止される。これがRFチョーク組立体の目的である。すなわち、RFチョーク組立体のRFチョーク220は、導波路201の外側部分と、放射開口面を形成するガラス層202の外側部分との間のギャップを通ってRFエネルギーが漏出するのを阻止するように動作可能である。更に、ガラス層202と導波路201の給電構造材料との熱膨張係数の相違は、アンテナ媒体の自由な平面熱膨張を確保するために、中間の低摩擦表面の必要性が余儀なくされる。
放射開口面を形成するガラス層202及び導波路ハウジングは、異なる熱膨張係数を有する異なる材料から作られるので、導波路201のハウジングの範囲において、温度が変化したときの物理的移動を可能にするための何らかの適応が行われる。いずれの構造にも物理的に損傷を与えることなく、ガラス層202及び導波路201ハウジングの自由な移動を可能にするために、ガラス層202は、導波路201に永続的に接合されるものではない。1つの実施形態において、ガラス層202は、クランプ型特徴部によって導波路201と近接触して機械的に保持される。すなわち、導波路の熱膨張係数の相違を考慮してガラス層202を導波路201に対してほぼ所定位置に保持するために、クランプ機構が含まれる。図4は、このようなクランプ機構の一例を示している。図4を参照すると、クランプ機構401は、ガラス層202の上方にあるレードーム、及び導波路201に結合される。
1つの実施形態において、ガラス層202(すなわち、発泡体、追加の薄膜、又はその両方)からクランプを分離するための材料が、クランプ特徴部の下方に存在する。より小さな摩擦抵抗を有する中間材料は、開口面と給電部との間に付加されてスリップ面として機能する。スリップ面は、ガラスが側方に移動することを可能にする。1つの実施形態において、上述したように、このことは、層間の熱膨張又は熱的な不整合に有用とすることができる。図2は、スリップ面領域211の一例を示している。
1つの実施形態において、この材料は、実際には薄膜であり、例えばアクリル、アセテート、又はポリカーボネートなどのプラスチック材料からなり、ガラスの下面又は導波路201のハウジングの上部に付着する。ガラス層202を緩衝し、導波路201に対してスリップ面を設けることに加えて、ガラスに取り付けられたときの薄いシート材料は、ガラスに対して何らかの更なる構造的支持及び耐擦傷性を提供する。この取り付けは、接着剤を使用して行うことができる。
1つの実施形態において、放射状給電部は、各個別の構成要素が、大きな帯域幅、すなわち50%より大きい帯域幅にわたって動作できるように設計される。給電部を構成する構成要素は、RF出射部205、180°層遷移部210、終端部206、中間グランドプレーン203(導波板)、誘電体遷移部204の誘電体装荷、及びRFチョーク組立体220である。
1つの実施形態において、RF出射部205は、入力(同)軸方向モード(伝播方向が導体を通る)から半径方向モード(RF波の伝播方向が、導体の縁部(エッジ)から導体の中心に向かって生じる)へのステップ状遷移部を有する。この遷移部は、入力ピンを、プローブのインダクタンスを補償する容量性ステップに短絡し、次に、インピーダンスが、放射状導波路201の全高さまでステップアウトする。遷移に必要なステップ数は、所望の動作帯域幅、並びに出射部の初期インピーダンスと導波部の最終インピーダンスとの差分に関連する。例えば、1つの実施形態において、帯域幅の10%の変化に対して、1ステップ遷移が使用され、20%の帯域幅変化の場合には、2ステップ遷移が使用され、50%の帯域幅変化の場合には、3(又はそれより多い)ステップ遷移が使用される。
ピンをグランドプレーン203(導波路201の上部プレート)に短絡させることにより、生じた熱をRF出射部205の中心ピンから離れて導波路201のハウジングに伝導することによってより高い動作出力レベルを可能にし、このハウジングは、1つの実施形態において、金属(例えば、アルミニウム、銅、真鍮、金など)である。誘電破壊の何らかの危険性は、ステップ状RF出射部205と導波路201のハウジングの下部との間のギャップを制御して、インピーダンスステップでの鋭いエッジを破断することにより低減される。
RF出射部205の上部終端遷移部は、遅波誘電体材料が存在する場合に付加されるインピーダンス補償と同様の方法で設計される。離散ステップを使用してインピーダンス遷移を設計することにより、RF出射部205は、3軸コンピュータ数値制御(CNC)エンドミルを使用して容易に製造される。
1つの実施形態において、180°層遷移部210は、出射部及び終端部設計と同様の方法で達成される。1つの実施形態において、面取り又は単一ステップが、90度ベンドのインダクタンスを補償するのに使用される。別の実施形態において、複数のステップが使用され、広帯域整合を達成するように個別に同調することができる。1つの実施形態において、上部導波路の遅波誘電体遷移部204が、上部90度ベンドに配置され、従って、完全180度遷移部に非対称性が付加される。この誘電体の存在は、上部及び下部の遷移ステップに非対称性を付加することによって補償することができる。
等価RF接地接続は、意図される周波数帯域内のRFエネルギーが、自由空間に放射することなくRFチョーク組立体220の界面から反射されるように、RFチョーク組立体220を給電導波路/ガラス界面に付加し、次に、伝播給電信号に対して増加的に付加することによって達成される。1つの実施形態において、これらのチョークは、高出力アプリケーションのための堅牢なRF接続を確保するのに役立つ従来型導波路チョークフランジに基づいている。このようなチョークはまた、以下に更に詳細に説明する電磁バンドギャップ(EBG)構造に基づくこともできる。幾つかのRFチョークは、直列に付加されて、送信帯域と受信帯域とで同時に使用される広帯域チョーク構成を提供することができる。
1つの実施形態において、RFチョーク組立体220は、導波路201に組み込まれた1又は2以上のスロット又はチャネルを有する導波路型チョークを含む。図2及び図3は、2つのスロットを示している。導波路201が放射状である1つの実施形態において、スロットは、実際には、導波路201の上部の内側に存在するリングである点に留意されたい。1つの実施形態において、スロットは、RF給電接合部の内側(すなわち、図2において内側縁部(エッジ)250として示されており、給電波が伝播する導波路201の内側部分の最も外側の縁部(エッジ))から4分の1波長の奇数倍(例えば、1/4、3/4、5/4など)に配置されるように設計される。1つの実施形態において、チョークチャネルはまた、反射電力がチョークチャネルの上部で同相となるように、波長の4分の1の深さである。1つの実施形態において、次に、チョーク組立体の全位相長さは、伝播給電信号と位相がずれることになり、これにより、電気的短絡の等価RF性能がチョーク組立体(例えば、スロットの上部と下部との間)に与えられる。この電気的短絡等価性は、物理的電気的接続を必要とせずに給電構造壁の連続性を維持する。
2つのチョークスロット(チャネル)が、給電波の各周波数帯域で使用できることに留意されたい。例えば、2つのチョークスロットは、1つの受信周波数帯域で使用でき、別の2つのスロットは、異なる受信周波数帯域又は送信周波数帯域で使用される。例えば、送信周波数帯域及び受信周波数帯域は、それぞれ、Ka送信周波数帯域及びKa受信周波数帯域とすることができる。別の実施例では、2つの受信周波数帯域は、Ka周波数帯域とKu周波数帯域とすることができ、或いは、通信が行われるあらゆる帯域であってもよい。スロットの間隔は、上記と同じである。すなわち、スロットは、RF給電接合部の内側(例えば、内側縁部(エッジ)250)から4分の1波長の奇数倍(例えば、1/4、3/4、5/4など)に配置されて、低インピーダンス短絡を生じるように設計されることになる。1つの実施形態において、1/4λの深さのスロットは、高インピーダンス用のサイズにされた幅を有する(ここで、λは、ブロックされる周波数のものである)。スロットの各々は、1つの周波数で共振する(その周波数でのエネルギーをブロックするため)が、チョークは、恐らくは、ある周波数帯域をブロックすることになる。例えば、スロットは、ku帯域のうちの1つの周波数で共振するが、チョークは、ku帯域全体を対象範囲とする。
図5は、図2における給電部のRF性能を示している。図5を参照すると、入力リターンロスは、50%を超える帯域幅で10dBを上回って良好である。
代替の実施形態において、アンテナは、電磁バンドギャップ(EBG)材料ベースチョークを含むことができる。1つの実施形態において、電磁バンドギャップ(EBG)材料ベースのチョークは、特定の周波数帯域にわたる伝播を防止する単位セルとして設計される。別個の周波数帯域用に設計される単位セルは、マルチバンド動作又は広帯域動作を提供するように組み合わせることができる。図6及び図7は、EBG単位セルチョークの1つの実施例を示している。図6を参照すると、単位セル600は、ビア602A〜602Dなどの複数のビアを有するプリント回路基板(PCB)601を備える。ビアの間隔は、PCB基板の厚み及びビアのサイズに応じて調整する必要がある場合がある。代替として、PCBの代わりに、テフロン(登録商標)、ガラス繊維、又は他の材料を使用することができる。
1つの実施形態において、ビア602A〜602Dは充填されておらず、例えば、銅、アルミニウムなどのような導電めっきで電気めっきされる。例えばn(窒素)などの別の材料を、保護のために導電性めっき上に堆積させることができる。別の代替の実施形態において、ビア602A〜602Dは、例えばエポキシ樹脂などの材料で充填される。
ビア602A〜602Dの各々は、それぞれパッチ603Aから603Dなどのビア上にめっき又は取り付けられた導電性パッチを有する。パッチ及びビアは、短絡のように見えるLC共振器として機能する。パッチは必須でなく、他の実施形態では使用されない点に留意されたい。
図示のように、4つのビア、すなわちビア602A〜602Dは、2つの周波数帯域用のRFチョークとして使用される。1つの実施形態において、ビア602A及び602Cは、送信周波数帯域用のRFチョークとして動作し、ビア602B及び602Dは、受信周波数帯域用のRFチョークとして動作する。2つのビアのセットの両方は、受信周波数帯域用に、又は両方とも送信周波数帯域用に使用できる点に留意されたい。
最高周波数のEBG構造は、導波路接合部の最も近くに配置されて、接合部でのインピーダンス不整合が、全周波数帯域にわたる基本導波路モードに対して減殺的に付加されないことが確保される。図7は、導波路に取り付けられた図6のEBG構造の側面図を示している。図7を参照すると、1つの実施形態において、PCB601は、接着剤を使用して導波路に結合される。ビア602Aなどの第1のビアは、導波路の側面と整列される点に留意されたい。1つの実施形態において、ビア602Aは、送信周波数帯域用のチョークの一部である。従って、PCB601のわずかな突出部が導波路の内側側壁の上に存在する。
1つの実施形態において、1又は2以上のクッションが、EBG単位セルと放射開口面として動作するガラス層又は基板との間に存在することができる。
図8は、図7に示されているチョークなどのEBGチョークを有する円筒状給電部を示している。
1つの実施形態において、ビアのない基板が使用され、組立が簡素化される(導電性接着剤が必要でないので)。
上記の開示では、外部メタライゼーション層のない誘電体基板に基づくガラスベース又はLCDベースの放射開口面について検討しているが、外部メタライゼーション層を有する誘電体基板に基づく他の放射開口面についても、依然としてこの組立手法から恩恵を受けることに留意されたい。
アンテナ実施形態の実施例
上述の技術は、平面アンテナ(flat panel antenna)と共に使用することができる。このような平面アンテナの実施形態が開示される。平面アンテナは、アンテナ開口面上にアンテナ素子の1又は2以上のアレイを含む。1つの実施形態において、アンテナ素子は、液晶セルを含む。1つの実施形態において、平面アンテナは、行及び列状に配置されていないアンテナ素子の各々を一意的にアドレス指定して駆動するためのマトリクス駆動回路を含む円筒状給電アンテナである。給電部は円形である必要はない点に留意されたい。1つの実施形態において、素子は、リング状に配置される。
1つの実施形態において、アンテナ素子の1又は2以上のアレイを有するアンテナ開口面は、共に結合された複数のセグメントから構成される。セグメントの組み合わせは、共に結合されたときに、アンテナ素子の閉じた同心リングを形成する。1つの実施形態において、同心リングは、アンテナ給電部に対して同心である。
アンテナシステムの1つの実施例の概要
1つの実施形態において、平面アンテナは、メタマテリアルアンテナシステムの一部である。通信衛星地上局用のメタマテリアルアンテナシステムの実施形態について説明する。1つの実施形態において、アンテナシステムは、民間商用衛星通信用のKa帯域周波数又はKu帯域周波数のいずれかを使用して動作するモバイルプラットフォーム(例えば、航空、海上、陸上など)上で動作する衛星地上局(ES)のコンポーネント又はサブシステムである。アンテナシステムの実施形態はまた、モバイルプラットフォーム上でない地上局(例えば、固定地上局又は可搬型地上局)でも使用できることに留意されたい。
1つの実施形態において、アンテナシステムは、表面散乱メタマテリアル技術を使用して、別個のアンテナを介して送受信ビームを形成して誘導する。1つの実施形態において、アンテナシステムは、デジタル信号処理を使用してビームを電気的に形成し誘導するアンテナシステム(フェーズドアレイアンテナなど)とは対照的に、アナログシステムである。
1つの実施形態において、アンテナシステムは、3つの機能的サブシステム、すなわち、(1)円筒波給電アーキテクチャからなる導波路構造、(2)アンテナ素子の一部である波散乱メタマテリアル単位セルのアレイ、(3)ホログラフィ原理を使用してメタマテリアル散乱素子からの調整可能な放射場(ビーム)の形成を命令する制御構造から構成される。
導波構造の例
図9は、円筒波給電を提供するのに使用される同軸給電部の1つの実施形態の上面図を示している。図9を参照すると、同軸給電部は、中心導体及び外側導体を含む。1つの実施形態において、円筒波給電アーキテクチャが、給電点から円筒状に外向きに広がる励起を中心点からアンテナに供給する。すなわち、円筒状給電アンテナは、外向きに進む同心状給電波を生成する。それでも、円筒状給電部の周りの円筒状給電アンテナの形状は、円形、正方形、又は何らかの形状とすることができる。別の実施形態において、円筒状給電アンテナは、内向きに進む給電波を生成する。このような場合、円形構造から生じる給電波が最も自然である。
図10は、円筒状給電アンテナの入力給電部の周りに同心リング状に配置されたアンテナ素子の1又は2以上のアレイを有する開口面を示している。
アンテナ素子
1つの実施形態において、アンテナ素子は、1つのグループのパッチアンテナを含む。このパッチアンテナのグループは、散乱メタマテリアル素子のアレイを含む。1つの実施形態において、アンテナシステムにおける各散乱素子は、下部導体、誘電体基板、及び上部導体からなる単位セルの一部であり、上部導体は、上部導体にエッチングされ又は堆積された相補的電気誘導型容量性共振器(「相補型電気LC」又は「CELC」)を組み込んでいる。
1つの実施形態において、液晶(LC)は、散乱素子の周りのギャップに配置される。この液晶は、上述の直接駆動型実施形態によって駆動される。1つの実施形態において、液晶は、各単位セルに封入されて、スロットに関連する下部導体をスロットのパッチに関連する上部導体から分離する。液晶は、液晶を構成する分子の配向の関数である誘電率を有し、分子の配向(従って、誘電率)は、液晶の両端のバイアス電圧を調整することによって制御することができる。1つの実施形態において、液晶は、この特性を利用して、誘導波からCELCへのエネルギー伝達のためにオン/オフスイッチを組み込む。スイッチオンになると、CELCは、電気的に小さなダイポールアンテナのように電磁波を放射する。本明細書における教示は、エネルギー伝達に関して2値的に動作する液晶を有することに限定されるものではない。
1つの実施形態において、このアンテナシステムの給電幾何形状は、アンテナ素子を給電波における波ベクトルに対して45度(45°)の角度に位置決めすることを可能にする。他の位置(例えば、40°)を利用できる点に留意されたい。この素子の位置により、素子が受け取った又は素子から送信/放射される自由空間波の制御が可能となる。1つの実施形態において、アンテナ素子は、アンテナの動作周波数の自由空間波長よりも小さい素子間隔で配列される。例えば、1波長当たりに4つの散乱素子が存在する場合には、30GHzの送信アンテナにおける素子は、約2.5mm(すなわち、30GHzの10mm自由空間波長の1/4)である。
1つの実施形態において、素子の2つのセットは、互いに垂直であり、同じ同調状態に制御された場合に等しい振幅の励起を同時に有する。これら素子のセットを給電波励起に対して+/−45度回転させると、両方の所望の特徴を同時に達成する。一方のセットを0度回転させ、他方を90度回転させると、垂直目標は達成されるが、等振幅励起の目標は達成されないことになる。0度及び90度は、単一の構造でのアンテナ素子のアレイが2つの側から給電されるときに、分離を達成するのに使用できることに留意されたい。
各単位セルからの放射出力の量は、コントローラを使用してパッチに電圧(LCチャネルの両端の電位)を印加することによって制御される。各パッチへのトレースは、パッチアンテナに電圧を供給するのに使用される。この電圧は、静電容量及びひいては個々の素子の共振周波数を同調又は離調させて、ビーム形成を実現するのに使用される。必要な電圧は、使用される液晶混合物に依存する。液晶混合物の電圧同調特性は、液晶が電圧の影響を受け始める閾値電圧と、それ以上に電圧を高めても液晶での大きな同調が生じなくなる飽和電圧とによって、主として説明される。これらの2つの特性パラメータは、異なる液晶混合物については変化することができる。
1つの実施形態において、上記で検討したように、マトリクス駆動回路は、セル毎に別個の接続(直接駆動)を有することなく各セルを他の全てのセルとは別個に駆動するために、パッチに電圧を印加するのに使用される。素子の密度が高いので、マトリクス駆動回路は、各セルを個別にアドレス指定する効率的な方法である。
1つの実施形態において、アンテナシステム用の制御構造は、2つの主要コンポーネントを含み、アンテナシステム用のアンテナアレイコントローラ(駆動電子機器を含む)は、波散乱構造の下方に存在し、マトリクス駆動スイッチングアレイは、放射を妨害しないように、放射RFアレイ全体にわたって散在する。1つの実施形態において、アンテナシステム用の駆動電子機器は、各散乱素子へのACバイアス信号の振幅又はデューティサイクルを調整することによって、この素子に対するバイアス電圧を調整し、商用テレビ機器で使用される商用既製LCD制御装置を含む。
1つの実施形態において、アンテナアレイコントローラはまた、ソフトウェアを実行するマイクロプロセッサを含有する。制御構造はまた、プロセッサに位置及び向き情報を提供するセンサ(例えば、GPS受信機、3軸コンパス、3軸加速度計、3軸ジャイロ、3軸磁力計など)を組み込むこともできる。位置及び向き情報は、地上局内の他のシステムによってプロセッサに提供することができ、及び/又はアンテナシステムの一部でないものとすることができる。
より具体的には、アンテナアレイコントローラは、動作周波数においてどの位相レベル及び振幅レベルで、どの素子をオフにしてオンにするかを制御する。これらの素子は、電圧の印加によって周波数動作に対して選択的に離調される。
送信については、コントローラが、RFパッチに一連の電圧信号を供給して、変調又は制御パターンを生成する。制御パターンにより、素子が異なる状態に同調するようになる。1つの実施形態において、多状態制御が使用され、この多状態制御では、様々な素子が異なるレベルにオン及びオフされ、矩形波(すなわち、正弦波グレイシェード変調パターン)ではなく、正弦波制御パターンに更に近付く。1つの実施形態において、一部の素子が放射し、一部の素子が放射しないのではなく、一部の素子が他の素子よりも強力に放射する。可変放射は、特定の電圧レベルを印加することによって達成され、これにより液晶誘電率を様々な量に調整し、素子を可変的に離調させて一部の素子に他の素子よりも多く放射させるようにする。
メタマテリアル素子アレイによる集束ビームの生成は、増加的干渉及び減殺的干渉の現象よって説明することができる。個々の電磁波は、これらの電磁波が自由空間で交わったときに同相を有する場合には合算(増加的干渉)され、これらの電磁波が自由空間で交わった場合に、これらの電磁波が逆位相にある場合には、電磁波は互いに打ち消し合う(減殺的干渉)。スロット式アンテナにおけるスロットが、各連続するスロットが誘導波の励起点から異なる距離に位置するように位置決めされた場合には、この素子からの散乱波は、前のスロットの散乱波と異なる位相を有するようになる。スロットが、誘導波長の4分の1の間隔をあけて配置される場合には、各スロットは、前のスロットから4分の1位相遅延を有して波を散乱させることになる。
アレイを使用すると、生成できる増加的干渉及び減殺的干渉のパターン数を増加させることができるので、理論的には、ホログラフィの原理を使用して、アンテナアレイのボアサイトからプラスマイナス90度(90°)のあらゆる方向にビームを向けることができるようになる。このように、どのメタマテリアル単位セルをオンにするか又はオフにするかを制御することによって(すなわち、どのセルをオンにし、どのセルをオフにするかについてのパターンを変更することによって)、異なる増加的干渉及び減殺的干渉パターンを生成でき、アンテナは、メインビームの方向を変えることができる。単位セルをオン及びオフにするのに必要な時間は、ビームが1つの位置から別の位置に切り替わることができる速度を決定付ける。
1つの実施形態において、アンテナシステムは、アップリンクアンテナ用の1つの誘導可能なビームと、ダウンリンクアンテナの用の1つの誘導可能なビームとを生成する。1つの実施形態において、アンテナシステムは、メタマテリアル技術を使用して、ビームを受信し、衛星からの信号を復号し、及び衛星に向けられる送信ビームを形成する。1つの実施形態において、アンテナシステムは、デジタル信号処理を使用してビームを電気的に形成し誘導するアンテナシステム(フェーズドアレイアンテナなど)とは対照的に、アナログシステムである。1つの実施形態において、アンテナシステムは、特に、従来のディッシュ型衛星受信機と比較したときに、平面で比較的薄型である「表面」アンテナとみなされる。
図11は、グランドプレーン及び再構成可能な共振器層を含むアンテナ素子の1つの列の斜視図を示している。再構成可能共振器層1230は、同調型スロット(tunable slots)1210のアレイを含む。同調型スロット1210のアレイは、アンテナを所望の方向に向けるように構成することができる。同調型スロットの各々は、液晶の両端の電圧を変化させることによって同調/調整することができる。
制御モジュール1280は、再構成可能共振器層1230に結合され、図11における液晶の両端の電圧を変化させることによって同調型スロット1210のアレイを変調する。制御モジュール1280は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、マイクロプロセッサ、コントローラ、システムオンチップ(SoC)、又は他の処理論理回路を含むことができる。1つの実施形態において、制御モジュール1280は、同調型スロット1210のアレイを駆動するための論理回路(例えば、マルチプレクサ)を含む。1つの実施形態において、制御モジュール1280は、同調型スロット1210のアレイ上に駆動されるホログラフィック回折パターンに関する仕様を含むデータを受け取る。ホログラフィック回折パターンは、アンテナと衛星との間の空間関係に応答して生成され、ホログラフィック回折パターンが、ダウンリンクビーム(及びアンテナシステムが送信を行う場合には、アップリンクビーム)を通信に好適な方向に誘導することができる。各図には図示されていないが、制御モジュール1280と同様の制御モジュールは、本開示の図に記載された同調型スロットの各アレイを駆動することができる。
無線周波数(「RF」)ホログラフィもまた、RF基準ビームがRFホログラフィック回折パターンに遭遇したときに、所望のRFビームを生成できる類似の技術を使用して実施可能である。衛星通信の場合には、基準ビームは、給電波1205などの給電波の形態である(幾つかの実施形態において、約20GHz)。給電波を放射ビームに変換するために(送信又は受信のいずれかの目的で)、所望のRFビーム(目標ビーム)と給電波(基準ビーム)との間の干渉パターンが計算される。干渉パターンは、給電波が、所望のRFビーム(所望の形状及び方向を有する)に「誘導(steering)」されるように、同調型スロット1210のアレイ上に回折パターンとして駆動される。言い換えると、ホログラフィック回折パターンに遭遇した給電波は、通信システムの設計要件に従って形成される目標ビームを「再構成」する。ホログラフィック回折パターンは、各素子の励起を包含し、導波路における波動方程式としてのwin及び射出波上の波動方程式としてのwoutを用いて、whologram=win*woutによって計算される。
図12は、同調型共振器/スロット1210の1つの実施形態を示している。同調型スロット1210は、アイリス/スロット1212、放射パッチ1211、及びアイリス1212とパッチ1211との間に配置された液晶1213を含む。1つの実施形態において、放射パッチ1211は、アイリス1212と同じ場所に配置される。
図13は、物理的アンテナ開口面の1つの実施形態の断面図を示している。アンテナ開口面は、グランドプレーン1245と、再構成可能共振器層1230に含まれるアイリス層1233内の金属層1236とを含む。1つの実施形態において、図13のアンテナ開口面は、図12の複数の同調型共振器/スロット1210を含む。アイリス/スロット1212は、金属層1236の開口部(openings)によって定められる。図11の給電波1205などの給電波は、衛星通信チャネルに適合するマイクロ波周波数を有することができる。給電波は、グランドプレーン1245と共振器層1230との間を伝播する。
再構成可能共振器層1230はまた、ガスケット層1232及びパッチ層1231を含む。ガスケット層1232は、パッチ層1231及びアイリス層1233の下方に配置される。1つの実施形態において、スペーサは、ガスケット層1232と置き換えることができることに留意されたい。1つの実施形態において、アイリス層1233は、金属層1236として銅層を含むプリント回路基板(「PCB」)である。1つの実施形態において、アイリス層1233はガラスである。アイリス層1233は、他のタイプの基板とすることができる。
開口部は、銅層内でエッチングされて、スロット1212を形成する。1つの実施形態において、アイリス層1233は、導電性接合層によって、図13における別の構造(例えば、導波路)に導電的に結合される。1つの実施形態において、アイリス層は、導電性接合層によって導電的に結合されるものではなく、その代わりに、非導電性接合層と相互連結することに留意されたい。
また、パッチ層1231は、放射パッチ1211として金属を含むPCBとすることができる。1つの実施形態において、ガスケット層1232は、金属層1236とパッチ1211との間の寸法を定める機械的離隔部をもたらすスペーサ1239を含む。1つの実施形態において、スペーサは75ミクロンであるが、他のサイズ(例えば3から200mm)が使用できる。上述したように、1つの実施形態において、図13のアンテナ開口面は、図12のパッチ1211、液晶1213、及びアイリス1212を含む同調型共振器/スロット1210などの複数の同調型共振器/スロットを備える。液晶1213用のチャンバは、スペーサ1239、アイリス層1233、及び金属層1236によって定められる。チャンバが、液晶で充填された場合には、パッチ層1231は、スペーサ1239上に積層されて、共振器層1230内に液晶をシールすることができる。
パッチ層1231とアイリス層1233との間の電圧は、パッチとスロット(例えば、同調型共振器/スロット1210)との間のギャップ内の液晶を同調するように変調することができる。液晶1213の両端の電圧を調整すると、スロット(例えば、同調型共振器/スロット1210)の静電容量が変化する。従って、スロット(例えば、同調型共振器/スロット1210)のリアクタンスは、静電容量を変化させることによって変えることができる。また、スロット1210の共振周波数は、次式:
Figure 0006913690
に従って変化し、ここで、fは、スロット1210の共振周波数であり、L及びCは、それぞれ、スロット1210のインダクタンス及び静電容量である。スロット1210の共振周波数は、導波路を通って伝播する給電波1205から放射されるエネルギーに影響を与える。一例として、給電波1205が20GHzである場合には、スロット1210の共振周波数は、17GHzに調整(静電容量を調整することによって)されて、スロット1210が、給電波1205からのエネルギーを実質的に結合しないようにすることができる。或いは、スロット1210の共振周波数は、20GHzに調整されて、スロット1210が、給電波1205からのエネルギーを結合し、このエネルギーを自由空間に放射するようにすることができる。所与の実施例は、2値的(完全に放射するか、又は全く放射しない)であるが、リアクタンス及びひいてはスロット1210の共振周波数の完全なグレイスケール制御は、多値範囲にわたる電圧変化を用いて実施可能である。従って、各スロット1210から放射されるエネルギーを精密に制御して、同調型スロットのアレイによって詳細なホログラフィック回折パターンを形成できるようになる。
1つの実施形態において、行における同調型スロットは、互いにλ/5だけ離間して配置される。他の間隔を使用することもできる。1つの実施形態において、行における各同調型スロットは、隣接する行における最も近い同調型スロットからλ/2だけ離間して配置され、従って、異なる行における共通して配向された同調型スロットは、λ/4だけ離間して配置されるが、他の間隔(例えば、λ/5、λ/6.3)も可能である。別の実施形態において、行における各同調型スロットは、隣接する行における最も近い同調型スロットからλ/3だけ離間して配置される。
本発明の実施形態は、2014年11月21日に出願された「Dynamic Polarization and Coupling Control from a Steerable Cylindrically Fed Holographic Antenna(誘導可能な円筒状給電ホログラフィックアンテナからの偏波及び結合の動的制御)」という名称の米国特許出願14/550,178号、及び2015年1月30日に出願された「Ridged Waveguide Feed Structures for Reconfigurable Antenna(再構成可能アンテナのためのリッジ型導波路給電構造)」という名称の米国特許出願14/610,502号に記載されているような再構成可能なメタマテリアル技術を使用する。
図14A〜14Dは、スロットアレイを形成する様々な層の1つの実施形態を示している。アンテナアレイは、図10に示されている例示的なリングのようなリング状に位置決めされたアンテナ素子を含む。この実施例では、アンテナアレイは、2つの異なるタイプの周波数帯域に使用される2つの異なるタイプのアンテナ素子を有することに留意されたい。
図14Aは、スロットに対応する位置を有する第1のアイリス基板層の一部を示している。図14Aを参照すると、円は、アイリス基板の底部側におけるメタライゼーション内の空き領域/スロットであり、給電部(給電波)への素子の結合を制御するためのものである。この層は、任意選択の層であり、全ての設計で使用されるわけではない点に留意されたい。図14Bは、スロットを含む第2のアイリス基板層の一部を示している。図14Cは、第2のアイリス基板層の一部を覆うパッチを示している。図14Dは、スロットアレイの一部の上面図を示している。
図15は、円筒状給電アンテナ構造の1つの実施形態の側面図を示している。アンテナは、二重層給電構造(すなわち、2つの層の給電構造)を使用して内向き進行波を生成する。1つの実施形態において、アンテナは、円形の外形を含むが、このことは必須ではない。すなわち、非円形の内向き進行波を使用することができる。1つの実施形態において、図15のアンテナ構造は、図9の同軸給電部を含む。
図15を参照すると、同軸ピン1601は、アンテナの下側レベルで場を励起するのに使用される。1つの実施形態において、同軸ピン1601は、容易に入手できる50Ω同軸ピンである。同軸ピン1601は、導電性グランドプレーン1602であるアンテナ構造の底部に結合(例えば、ボルト締め)される。
内部導体である間隙導体1603は、導電性グランドプレーン1602から離隔される。1つの実施形態において、導電性グランドプレーン1602及び間隙導体1603は互いに平行である。1つの実施形態において、グランドプレーン1602と間隙導体1603との間の距離は、0.1インチ〜0.15インチである。別の実施形態において、この距離はλ/2とすることができ、ここでλは、動作周波数での進行波の波長である。
グランドプレーン1602は、スペーサ1604を介して間隙導体1603から離隔される。1つの実施形態において、スペーサ1604は、発泡体又は空気状スペーサである。1つの実施形態において、スペーサ1604は、プラスチックスペーサを含む。
間隙導体1603の上部には、誘電体層1605がある。1つの実施形態において、誘電体層1605はプラスチックである。誘電体層1605の目的は、自由空間速度に対して進行波を減速することである。1つの実施形態において、誘電体層1605は、自由空間に対して30%進行波を減速する。1つの実施形態において、ビーム形成に好適な屈折率の範囲は、1.2〜1.8であり、自由空間は、定義上、1に等しい屈折率を有する。例えば、プラスチックなどの他の誘電スペーサ材料を用いて、この効果を達成することができる。所望の波動減速効果を達成する限り、プラスチック以外の材料を使用できる点に留意されたい。或いは、例えば機械加工又はリソグラフィにより定めることができる周期的サブ波長金属構造などの分散構造を有する材料を誘電体1605として使用することができる。
RFアレイ1606は誘電体1605の上部にある。1つの実施形態において、間隙導体1603とRFアレイ606との間の距離は、0.1〜0.15インチである。別の実施形態において、この距離はλeff/2とすることができ、ここでλeffは設計周波数での媒体中の有効波長である。
アンテナは、側面1607及び1608を含む。側面1607及び1608は、同軸ピン1601からの進行波給電が反射によって間隙導体1603の下方の領域(スペーサ層)から間隙導体1603の上方の領域(誘電体層)に伝播するような角度が付けられる。1つの実施形態において、側面1607及び1608の角度は45度の角度である。代替の実施形態において、側面1607及び1608は、反射を達成するために連続した半径に置き換えることができる。図15は、45度の角度を有する角度付き側部を示しているが、下部給電レベルから上部給電レベルへの信号伝播を達成する他の角度を使用することができる。すなわち、下部給電の有効波長が、上部給電の有効波長とは一般的に異なることを考慮すると、理想的な45度の角度からの何らかの偏差を使用して、下部給電レベルから上部給電レベルへの伝送を助けることができる。例えば、別の実施形態において、45度の角度は、単一の段部に置き換えられる。アンテナの一端上の段部は、誘電体層、間隙導体、及びスペーサ層を一周する。同じ2つの段部が、これらの層の他方の端部に存在する。
動作中、給電波が同軸ピン1601から供給されると、この給電波は、グランドプレーン1602と間隙導体1603との間の領域で同軸ピン1601から同心円状に外向きに進む。同心円状射出波は、側部1607及び1608により反射され、間隙導体1603とRFアレイ1606との間の領域で内向きに進む。円形外周の縁部(エッジ)からの反射は、この波を同相に留まらせる(すなわち、この反射は、同相反射である)。進行波は、誘電体層1605によって減速する。この時点で、進行波は、RFアレイ1606の素子との相互作用及び励起を開始して、所望の散乱を取得する。
進行波を終了させるため、アンテナの幾何学的中心で終端部1609がアンテナに含まれる。1つの実施形態において、終端部1609は、ピン終端(例えば、50Ωピン)を含む。別の実施形態において、終端部1609は、未使用エネルギーを終端させて、アンテナの給電構造を通る当該未使用エネルギーが反射して戻るのを阻止するRF吸収体を含む。これらは、RFアレイ1606の上部で使用することができる。
図16は、アンテナシステムの別の実施形態を射出波と共に示している。図16を参照すると、2つのグランドプレーン1610、1611は、互いに実質的に平行であり、グランドプレーンの間に誘電体層1612(例えば、プラスチック層など)を有している。RF吸収体1619(例えば、抵抗器)は、2つのグランドプレーン1610及び1611を共に結合する。同軸ピン1615(例えば、50Ω)は、アンテナに給電する。RFアレイ1616は、誘電体層1612及びグランドプレーン1610の上部に存在する。
動作中、給電波は、同軸ピン1615を介して供給され、同心円状外向きに進んでRFアレイ1616の素子と相互作用をする。
図15及び図16の両方のアンテナにおける円筒状給電部は、アンテナのサービス角度を改善する。1つの実施形態において、アンテナシステムは、プラスマイナス45度の方位角(±45° Az)及びプラスマイナス25度の仰角(±25° El)からなるサービス角度の代わりに、全方向でボアサイトから75度(75°)のサービス角度を有する。多数の個々の放射体から構成された何らかのビーム形成アンテナと同様に、全体のアンテナ利得は、それ自体が角度に依存するものである構成素子の利得に依存する。一般的な放射素子が使用される場合には、全体のアンテナ利得は、典型的には、ビームがボアサイトから離れて向けられるにつれて減少する。ボアサイトから75度外れたところでは、約6dBの有意な利得低下が予期される。
円筒状給電部を有するアンテナの実施形態は、1又は2以上の問題を解決する。これらは、共通分割器ネットワークを用いて給電されるアンテナと比較して給電構造を飛躍的に簡素化し、及びひいては全体で必要とされるアンテナ及びアンテナ給電量を低減するステップと、より粗い制御(全てを単純なバイナリ制御にまで拡張すること)で高ビーム性能を維持することによって製造及び制御誤差に対する感度を低下させるステップと、円筒状に配向された給電波が遠距離場において空間的に多様なサイドローブをもたらすので、直線的給電部と比較してより有利なサイドローブパターンを与えるステップと、偏波器を必要とせずに、左旋円偏波、右旋円偏波及び直線偏波を可能にすることを含めて偏波を動的であることを可能にするステップと、を含む。
波散乱素子のアレイ
図15のRFアレイ1606及び図16のRFアレイ1616は、放射体として機能する1つのグループのパッチアンテナ(すなわち、散乱体)を含む波散乱サブシステムを含む。このパッチアンテナのグループは、散乱メタマテリアル素子のアレイを含む。
1つの実施形態において、アンテナシステムにおける各散乱素子は、下部導体と、誘電体基板と、相補的電気誘導型容量性共振器(「相補型電気LC」又は「CELC」)を組み込んだ上部導体とからなる単位セルの一部であり、相補的電気誘導型容量性共振器は、上部導体にエッチング又は堆積される。
1つの実施形態において、液晶(LC)が散乱素子の周りのギャップに注入される。液晶は、各単位セルに封入され、スロットに関連する下部導体をパッチに関連する上部導体から分離する。液晶は、この液晶を構成する分子の配向の関数である誘電率を有し、分子の配向(従って、誘電率)は、液晶の両端のバイアス電圧を調整することによって制御することができる。この特性を利用して、液晶は、誘導波からCELCへのエネルギー伝達のためのオン/オフスイッチとして機能する。スイッチオンになると、CELCは、電気的に小さなダイポールアンテナのように電磁波を放射する。
LCの厚みを制御することにより、ビームスイッチング速度が増大する。下部導体と上部導体との間のギャップ(液晶の厚み)が50パーセント(50%)減少すると、速度が4倍に増大する。別の実施形態において、液晶の厚みは、約14ミリ秒(14ms)のビームスイッチング速度を結果としてもたらす。1つの実施形態において、LCは、応答性が向上するような当技術分野で周知の方法でドープされ、7ミリ秒(7ms)要件に適合できるようになる。
CELC素子は、CELC素子の面に平行で且つCELCギャップ補完物に垂直に印加される磁界に応答する。電圧がメタマテリアル散乱単位セルにおいて液晶に印加されると、誘導波の磁界成分がCELCの磁気励起を誘導し、その結果、誘導波と同じ周波数の電磁波が生成される。
単一のCELCによって生成される電磁波の位相は、誘導波ベクトル上のCELCの位置によって選択することができる。各セルは、CELCと平行な誘導波と同相の波を生成する。CELCは、波長よりも小さいので、出力波は、誘導波がCELCの下を通過するときのこの誘導波の位相と同じ位相を有する。
1つの実施形態において、このアンテナシステムの円筒状給電幾何形状は、CELC素子を、給電波における波ベクトルに対して45度(45°)の角度で位置決め可能になる。この素子の位置により、素子から生成され又は素子によって受け取られる自由空間波の偏波の制御が可能になる。1つの実施形態において、CELCは、アンテナの動作周波数の自由空間波長よりも小さい素子間隔で配列される。例えば、1波長当たりに4つの散乱素子が存在する場合、30GHzの送信アンテナの素子は、約2.5mm(すなわち、30GHzの10mm自由空間波長の1/4)となる。
1つの実施形態において、CELCは、スロットの上方に並置されたパッチを含むパッチアンテナと、これらパッチアンテナ間に液晶を有して用いて実施される。この点において、メタマテリアルアンテナは、スロット(散乱)導波路のように作用する。スロット導波路に関しては、出力波の位相は、誘導波に対するスロットの位置に依存する。
セル配置
1つの実施形態において、アンテナ素子は、系統的マトリクス駆動回路を可能にするように円筒状給電アンテナの開口面上に配置される。セルの配置は、マトリクス駆動用のトランジスタの配置を含む。図17は、アンテナ素子に対するマトリクス駆動回路の配置の1つの実施形態を示している。図17を参照すると、行コントローラ1701は、行選択信号Row1(行1)及びRow2(行2)それぞれを介してトランジスタ1711、1712に結合され、列コントローラ1702は、列選択信号Column1(列1)を介してトランジスタ1711、1712に結合される。また、トランジスタ1711は、パッチへの接続1731を介してアンテナ素子1721に結合され、トランジスタ1712は、パッチへの接続1732を介してアンテナ素子1722に結合される。
単位セルが非正規グリッド内に配置されて円筒状給電アンテナ上でマトリクス駆動回路を実現する最初の手法では、2つのステップが実行される。第1のステップでは、セルが同心リング上に配置され、セルの各々は、セルの傍らに配置されたトランジスタに接続され、このトランジスタが、各セルを別々に駆動するスイッチとして機能する。第2のステップでは、マトリクス駆動回路は、このマトリクス駆動手法が必要とするときにあらゆるトランジスタを一意のアドレスで接続するように構築される。マトリクス駆動回路は、行と列のトレースによって構築される(LCDと同様)が、セルはリング上に配置されるので、各トランジスタに一意のアドレスを割り当てる系統的方法は存在しない。このマッピング問題は、全てのトランジスタをカバーするために極めて複雑な回路を生じさせ、経路設定を行う物理的トレースの数が著しく増加させることになる。セルが高密度であるので、これらのトレースは、カップリング効果に起因してアンテナのRF性能を妨げる。また、トレースが複雑であり実装密度が高いことに起因して、トレースの経路設定は、商業的に入手可能なレイアウトツールによって行うことができない。
1つの実施形態において、マトリクス駆動回路は、セル及びトランジスタが配置される前に事前に定められる。このことは、各々が一意のアドレスを有する全てのセルを駆動するのに必要な最小数のトレースが確保される。この方式は、駆動回路の複雑性を軽減して経路設定を簡素化し、これによってアンテナのRF性能が向上する。
より具体的には、1つの手法では、第1のステップにおいて、セルは、各セルの一意のアドレスを表す行及び列から構成された正方形グリッド上に配置される。第2のステップにおいて、セルは、セルのアドレス、及び第1のステップで定められた行及び列への接続性が維持されながら、グループ化されて同心円に変換される。この変換の目的は、セルをリング上に配置するだけでなく、開口面全体にわたってセル間の距離及びリング間の距離を一定に保つことである。この目的を達成するために、セルをグループ化する幾つかの方法が存在する。
1つの実施形態において、TFTパッケージは、マトリクス駆動回路における配置及び一意のアドレス指定を可能にするのに使用される。図18は、TFTパッケージの1つの実施形態を示している。図18を参照すると、TFT及び保持キャパシタ1803が、入力ポート及び出力ポートと共に示されている。トレース1801に接続された2つの入力ポートと、トレース1802に接続された2つの出力ポートとがあり、行及び列を使用してTFTを共に接続する。1つの実施形態において、行のトレース及び列のトレースは、90°の角度で交差して、行のトレースと列のトレースとの間の結合が低減され、場合によっては最小となることがある。1つの実施形態において、行のトレース及び列のトレースは、様々な層上に存在する。
例示的なシステムの実施形態
1つの実施形態において、複合アンテナ開口面は、セットトップボックスと連動して動作するテレビジョンシステムで使用される。例えば、二重受信アンテナの場合、アンテナにより受信された衛星信号は、テレビジョンシステムのセットトップボックス(例えば、DirectTV受信機)に供給される。より具体的には、複合アンテナ動作は、2つの異なる周波数及び/又は偏波でRF信号を同時に受信することができる。すなわち、素子の1つのサブアレイは、1つの周波数及び/又は偏波でRF信号を受信するように制御され、別のサブアレイは、別の異なる周波数及び/又は偏波で信号を受信するように制御される。周波数又は偏波のこれらの相違は、テレビジョンシステムにより異なるチャネルが受信されることを表している。同様に、2つのアンテナアレイは、2つの異なる位置(例えば、2つの異なる衛星)からのチャネルを受信するため2つの異なるビーム位置に対して制御されて、複数のチャネルを同時に受信することができる。
図19は、テレビジョンシステムにおいて二重受信を同時に実行する通信システムの1つの実施形態のブロック図である。図19を参照すると、アンテナ1401は、上述したように異なる周波数及び/又は偏波で二重受信を同時に実行するように独立して動作可能な2つの空間的に交互配置されたアンテナ開口面を含む。2つの空間的に交互配置されたアンテナ動作についてのみ説明しているが、TVシステムは、2つよりも多いアンテナ開口面(例えば、3つ、4つ、5つなどのアンテナ開口面)を有することができる点に留意されたい。
1つの実施形態において、2つの交互配置されたスロットアレイを含むアンテナ1401は、ダイプレクサ1430に結合される。この結合は、2つのスロットアレイの素子から信号を受信して、ダイプレクサ1430に供給される2つの信号を生成する1又は2以上の給電ネットワークを含むことができる。1つの実施形態において、ダイプレクサ1430は、商用ダイプレクサ(例えば、A1 Microwave社製のモデルPB1081WA Ku帯域シトコムダイプレクサ)である。
ダイプレクサ1430は、低ノイズブロックダウンコンバータ(LNB)のペア1426、1427に結合され、これらLNBは、当技術分野において周知の方法でノイズフィルタリング機能、ダウンコンバート機能及び増幅を実行する。1つの実施形態において、LNB1426、1427は、室外ユニット(ODU)に存在する。別の実施形態において、LNB1426、1427は、アンテナ装置に組み込まれる。LNB1426、1427は、テレビジョン1403に結合されたセットトップボックス1402に結合される。
セットトップボックス1402は、アナログデジタル変換器(ADC)のペア1421、1422を含み、これらADCは、LNB1426、1427に結合されて、ダイプレクサ1430から出力された2つの信号をデジタル形式に変換する。
デジタル形式に変換されると、信号は、復調器1423によって復調され且つ復号器1424によって復号されて、受信波上に符号化されたデータが得られる。次に、復号されたデータは、コントローラ1425に送られ、このコントローラが、このデータをテレビジョン1403に送る。
コントローラ1450は、単一の複合物理的開口面上の両方のアンテナ開口面の交互配置されたスロットアレイ素子を含むアンテナ1401を制御する。
全二重通信システムの例
別の実施形態において、複合アンテナ開口面は、全二重通信システムで使用される。図20は、同時送信及び受信経路を有する通信システムの別の実施形態のブロック図である。1つの送信経路及び1つの受信経路のみが示されているが、通信システムは、1つよりも多い送信経路及び/又は1つよりも多い受信経路を含むことができる。
図20を参照すると、アンテナ1401は、上述のように異なる周波数で同時に送信及び受信するように独立して動作可能な2つの空間的に交互配置されたアンテナアレイを含む。1つの実施形態において、アンテナ1401は、ダイプレクサ1445に結合される。この結合は、1又は2以上の給電ネットワークによるものとすることができる。1つの実施形態において、放射状給電アンテナの場合、ダイプレクサ1445は、2つの信号を組み合わせるものであり、アンテナ1401とダイプレクサ1445の間の接続は、両方の周波数を搬送できる単一の広帯域給電ネットワークである。
ダイプレクサ1445は、低ノイズブロックダウンコンバータ(LNB)1427に結合され、このLNBは、当技術分野において周知の方法でノイズフィルタリング機能、ダウンコンバート機能、及び増幅機能を実行する。1つの実施形態において、LNB1427は、室外ユニット(ODU)に存在する。別の実施形態において、LNB1427は、アンテナ装置に組み込まれる。LNB1427は、コンピューティングシステム1440(例えば、コンピュータシステム、モデムなど)に結合されたモデム1460に結合される。
モデム1460は、アナログデジタル変換器(ADC)1422を含み、このADCは、LNB1427に結合されて、ダイプレクサ1445から出力された受信信号をデジタル形式に変換する。デジタル形式に変換されると、信号は、復調器1423によって復調されて、復号器1424によって復号されて、受信波上の符号化されたデータが得られる。次に、復号されたデータは、コントローラ1425に送られ、このコントローラが、このデータをコンピューティングシステム1440に送る。
モデム1460は更に、コンピューティングシステム1440から送信されたデータを符号化するエンコーダ1430を含む。符号化されたデータは、変調器1431によって変調され、次に、デジタルアナログ変換器(DAC)1432によってアナログに変換される。次に、アナログ信号は、BUC(アップコンバート及び高域増幅器)1433によってフィルタリングされて、ダイプレクサ1445の1つのポートに供給される。1つの実施形態において、BUC1433は、室外ユニット(ODU)に存在する。
当技術分野において周知の方法で動作するダイプレクサ1445は、伝送のため送信信号をアンテナ1401に供給する。
コントローラ1450は、単一の複合物理的開口面上のアンテナ素子の2つのアレイを含むアンテナ1401を制御する。
図20に示された全二重通信システムは、限定ではないが、インターネット通信、車両通信(ソフトウェア更新を含む)などを含む幾つかの用途があることに留意されたい。
以上の詳細説明の幾つか部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する演算のアルゴリズム及び記号表現の観点で提示されている。これらのアルゴリズム的記述及び表現は、データ処理技術分野の当業者により、自らの作業の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用される手段である。アルゴリズムは、ここでは一般的に、望ましい結果に至る自己矛盾のない一連のステップであると考えられる。これらのステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。必須ではないが、通常は、これらの量は、格納、転送、結合、比較、及び他の操作が可能な電気信号又は磁気信号の形式を取る。これらの信号をビット、値、要素、記号、符号、用語、又は数字などと言及することは、主として共通使用という理由で時に好都合であることが判明している。
しかしながら、これらの用語及び類似の用語は、全て適切な物理量に関連付けられるものとし、且つこれらの量に付与される有利なラベルに過ぎないことに注意されたい。以下の説明から明らかなように、特に明記しない限り、説明全体を通して、「処理する」又は「演算する」又は「計算する」又は「決定する」又は「表示する」などのような用語を利用する説明は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内の物理的な(電子的な)量として表されるデータをそのコンピュータシステムのメモリ又はレジスタ又は他のそのような情報ストレージ、送信又は表示デバイス内の物理量として同様に表される別のデータに操作及び変換するコンピュータシステム又は類似の電子コンピュータデバイスのアクション及び処理を指すことが認められる。
本発明はまた、本明細書の作動を実行するための装置に関する。この装置は、必要とされる目的のために特別に構成することができ、又はコンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再構成される汎用コンピュータを有することができる。このようなコンピュータプログラムは、限定ではないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD−ROM、及び光磁気ディスクを含むあらゆるタイプのディスク、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気又は光カード、又は電子命令の格納に適するあらゆるタイプの媒体のようなコンピュータ可読ストレージ媒体に格納することができ、各々がコンピュータシステムバスに結合される。
本明細書に提示したアルゴリズム及び表示は、いずれの特定のコンピュータ又は他の装置とも本質的に関連付けられたものではない。様々な汎用システムを本明細書の教示によるプログラムと共に使用することができ、又は必要とされる方法ステップを実行するより特殊化された装置を構成することが有利であることが判明する場合がある。様々なこれらのシステムに必要とされる構造は、以下の説明から明らかであろう。これに加えて、本発明は、いずれの特定のプログラミング言語に関連しても説明されていない。様々なプログラミング言語を使用して、本明細書に説明した本発明の教示を実施することができることが認められるであろう。
機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって可読の形態の情報を格納又は送信するためのいずれかの機構を含む。例えば機械可読媒体は、読取専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスクストレージ媒体、光学ストレージ媒体、フラッシュメモリデバイスなどを含む。
本発明の多くの改変及び修正が前述の説明を読んだ後で疑いなく当業者には明らかになるであろうが、例証によって図示及び説明されたいずれの特定の実施形態も限定として捉えられるものではない点を理解されたい。従って、様々な実施形態の詳細事項への言及は、本発明にとって基本的なものとしてみなされる特徴のみを記載する請求項の範囲を限定するものではない。

Claims (27)

  1. アンテナであって、該アンテナは、
    RF給電波が伝播することができる構造を有する放射状導波路と、
    開口と、
    スリップ面と、を備え、
    前記構造は、前記RF給電波が前記開口に提供されるように前記放射状導波路を囲む外側部分を有し、
    前記開口は、前記放射状導波路によって供給される前記RF給電波に応答して無線周波数(RF)信号を放射するように動作可能であり
    前記開口は、前記放射状導波路と前記開口との間に物理的な接続がないように前記放射状導波路の外側部分とギャップを形成し、
    熱及び前記放射状導波路と前記開口の熱膨張係数の相違により引き起こされる前記開口と前記放射状導波路との間の側方移動を可能にするように、前記スリップ面は、前記放射状導波路のハウジングの上面と前記開口との間に位置し、
    前記アンテナは、
    無線周波数(RF)エネルギーが前記放射状導波路の外側部分と前記開口外側部分との間の前記ギャップを通って出るのを防止するように動作可能な無線周波数(RF)チョークを備える
    ンテナ。
  2. 前記放射状導波路と前記開口の間に導電接続が存在しない、請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記放射状導波路が金属を含み、前記開口ガラス又は液晶ディスプレイ(LCD)基板を含求項1に記載のアンテナ。
  4. 前記無線周波数チョークは、前記ギャップにおいて前記放射状導波路の外側部分に1又は2以上のスロットを備え、該1又は2以上のスロットの各々が、ある周波数帯域のRFエネルギーをブロックするのに使用される、請求項1に記載のアンテナ。
  5. 前記1又は2以上のスロットは、前記放射状導波路の外側部分におけるリングのペアの一部である、請求項に記載のアンテナ。
  6. 前記無線周波数チョークは、電磁バンドギャップ(EBG)構造を含む、請求項1に記載のアンテナ。
  7. 前記電磁バンドギャップ構造は、1又は2以上のビアを有する基板を備える、請求項に記載のアンテナ。
  8. 前記基板は、1又は2以上の導電性パッドを有するプリント回路基板(PCB)を備え、前記1又は2以上のビアは、導電性材料でめっきされる、請求項に記載のアンテナ。
  9. 前記プリント回路基板は、導電性接着剤を用いて前記放射状導波路に取り付けられる、請求項に記載のアンテナ。
  10. 前記開口、アンテナ素子のスロットアレイを有し、該スロットアレイは、
    複数のスロットと、
    複数のパッチと、
    を備え、前記パッチの各々は、前記複数のスロットにおけるスロットの上方に並置されかつ該スロットから離隔されてパッチ/スロットのペアを形成し、各パッチ/スロットのペアは、該ペアの該パッチへ加えられる電圧の大きさに基づいてオフ又はオンになる、請求項1に記載のアンテナ。
  11. 前記アンテナ素子は、ホログラフィックビーム誘導で使用される周波数帯域用のビームを形成するように制御されて共に動作可能である、請求項10に記載のアンテナ。
  12. アンテナであって、該アンテナは、
    RF給電波が伝播することができる構造を有する放射状導波路であって、該構造は、該RF給電波が開口に提供される該放射状導波路の領域を囲む外側部分を有する、放射状導波路と、
    複数のアンテナ素子を有し、前記放射状導波路によって供給される前記R電波に応答して無線周波数(RF信号を放射するように動作可能な前記開口を備え、
    前記開口は、前記放射状導波路と前記開口との間に物理的な接続がないように前記放射状導波路の外側部分とギャップを形成し、該ギャップは前記開口の底部の第2の表面に面してオーバーラップする前記外側部分の第1の表面と前記開口の外側部分との間に形成され、該第2の表面は、熱及び前記放射状導波路と前記開口の熱膨張係数の相違により引き起こされる前記開口と前記放射状導波路との間の側方移動を可能にし、
    前記アンテナは、
    前記RF給電波を前記放射状導波路に供給するために前記放射状導波路に結合されたアンテナ給電部と、
    前記放射状導波路と前記開口の間の層であって、該層の外側縁部から前記複数のアンテナ素子に給電するように前記給電波が進む、層と、
    無線周波数(RF)エネルギーが前記放射状導波路の外側部分と前記開口外側部分との間の前記ギャップを通って出るのを防止するように動作可能な無線周波数(RF)チョークと、
    を備えるアンテナ。
  13. 前記層は、接地層及び誘電体層からなるグループのうちの少なくとも1つを備える、請求項12に記載のアンテナ。
  14. 前記放射状導波路と前記開口の間に導電接続が存在しない、請求項12に記載のアンテナ。
  15. 前記第2の表面は、前記開口の底部に取り付けられたスリップ面の一部である、請求項12に記載のアンテナ。
  16. 前記放射状導波路が金属を含み、前記開口ガラス又は液晶ディスプレイ(LCD)基板を含求項12に記載のアンテナ。
  17. 前記無線周波数チョークは、前記ギャップにおいて前記放射状導波路の外側部分に1又は2以上のスロットを備え、該1又は2以上のスロットの各々が、ある周波数帯域のRFエネルギーをブロックするのに使用される、請求項12に記載のアンテナ。
  18. 前記1又は2以上のスロットは、前記放射状導波路の外側部分におけるリングのペアの一部である、請求項17に記載のアンテナ。
  19. 前記無線周波数チョークは、電磁バンドギャップ(EBG)構造を含む、請求項12に記載のアンテナ。
  20. 前記電磁バンドギャップ構造は、1又は2以上のビアを有する基板を備える、請求項19に記載のアンテナ。
  21. 前記基板は、1又は2以上の導電性パッドを有するプリント回路基板(PCB)を備え、前記1又は2以上のビアは、導電性材料でめっきされる、請求項20に記載のアンテナ。
  22. 前記プリント回路基板は、導電性接着剤を用いて前記放射状導波路に取り付けられる、請求項21に記載のアンテナ。
  23. 前記開口、アンテナ素子のスロットアレイを有し、該スロットアレイは、
    複数のスロットと、
    複数のパッチと、
    を備え、前記パッチの各々は、前記複数のスロットにおけるスロットの上方に並置されかつ該スロットから離隔されてパッチ/スロットのペアを形成し、各パッチ/スロットのペアは、該ペアの該パッチへ加えられる電圧の大きさに基づいてオフ又はオンになる、請求項12に記載のアンテナ。
  24. 前記複数のスロットのうちの各スロットと前記複数のパッチにおける該スロットに関連するパッチとの間に液晶が存在する、請求項23に記載のアンテナ。
  25. どのパッチ/スロットペアがオン及びオフになるかを制御する制御パターンを適用して、これによりビームの生成をもたらすコントローラを更に備える、請求項24に記載のアンテナ。
  26. 前記アンテナ素子は、ホログラフィックビーム誘導で使用される周波数帯域用のビームを形成するように制御されて共に動作可能である、請求項12に記載のアンテナ。
  27. アンテナであって、該アンテナは、
    RF給電波が伝播する構造を有する放射状導波路であって、該構造は、該RF給電波が開口に提供される該放射状導波路の領域を囲む外側部分を有する、放射状導波路と、
    記放射状導波路によって供給される前記RF電波に応答して無線周波数(RF信号を放射するように動作可能な前記開口
    を備え
    前記開口は、前記放射状導波路と前記開口との間に物理的な接続がないように前記放射状導波路の外側部分とギャップを形成し、該ギャップは前記開口の底部の第2の表面に面してオーバーラップする前記外側部分の第1の表面と前記開口の外側部分との間に形成され、該第2の表面は、熱及び前記放射状導波路と前記開口の熱膨張係数の相違により引き起こされる前記開口と前記放射状導波路との間の側方移動を可能にし、
    前記開口は、アンテナ素子のスロットアレイを有し、
    前記スロットアレイは、
    複数のスロットと、
    複数のパッチと。
    を備え、前記パッチの各々は、前記複数のスロットにおけるスロットの上方に並置されかつ該スロットから離隔されてパッチ/スロットのペアを形成し、各パッチ/スロットのペアは、該ペアの該パッチへ加えられる電圧の大きさに基づいてオフ又はオンになり、
    前記アンテナは更に、
    無線周波数(RF)エネルギーが前記放射状導波路の外側部分と前記開口外側部分との間の前記ギャップを通って出るのを防止するように動作可能な無線周波数(RF)チョークを備え、前記放射状導波路と前記開口の間に導電接続が存在しない、
    アンテナ。
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