JP6911699B2 - 電気自動車を駆動するモータ - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車を駆動するモータ、特にそのステータ冷却機構に関する。
電気自動車では、回転軸を水平に設置した駆動モータのステータの上部に、オイルなどの液体の冷却媒体を供給して、ステータを冷却する場合がある。
下記特許文献1には、ステータの上部に冷却媒体の供給パイプを設置し、その出口から流出する冷却媒体をコイルエンドに沿って誘導するガイド部材を設けることが記載されている。
特開2011−078148号公報
液体の冷却媒体は、一般に、空気に比べて冷却効率がよい。このため、冷却媒体による被覆面積が増えるほど、冷却媒体供給量当たりの冷却効率が高くなる。しかし、冷却媒体をステータの上部から供給した場合には、冷却媒体がステータコアとコイルエンドの隙間から落ちてしまうために、側方や下方の被覆面積が小さくなる傾向にある。
また、電気自動車では、車両の姿勢に応じて搭載したモータが傾斜した場合、あるいは、冷却パイプからの供給量が減少した場合、冷却パイプから流れ出す冷却媒体の垂れ方が変わってしまい、意図した部分の冷却が出来なくなることがある。
さらに、駆動モータでは、回転数が高回転か低回転か、トルクが高いか低いかによって、銅損が支配的となりコイルの発熱が相対的に大きくなる場合と、鉄損が支配的となりステータコアの発熱が大きくなる場合が生じる。そこで、ステータコアとコイルをともに着実に冷却することが望ましい。
本発明の目的は、車両の駆動モータに冷却媒体を上方から供給する場合において、ステータコア及びロータが冷却媒体によって被覆される面積を増大させることにある。
一態様においては、電気自動車に搭載され当該電気自動車を駆動するモータは、回転軸を略水平にして設置されたロータと、前記ロータの周囲に前記回転軸と同軸で設置される筒形状のステータコアと、前記ステータコアの内周側に設けられたコイルと、液体の冷却媒体を、前記ステータコアの端面に形成されたコイルエンドの頂点付近に供給するコイルエンド供給口と、前記ステータコアの外周面の上部に供給するステータコア供給口とを備えた冷却媒体供給路と、前記ステータコアの外周面の上部かつ前記ステータコア供給口より下方に設けられ、上方から供給される少なくとも一部の前記冷却媒体を堰き止めて前記ステータコアの端面に誘導する堰と、を備え、前記ステータコア供給口からは、前記コイルエンド供給口からよりも多くの冷却媒体が供給される。
電気自動車は、モータによって駆動される車両である。ガソリンエンジンなどを駆動源として併用するハイブリッド車であってもよい。モータは、ロータとステータを備える。そして、ステータはステータコアとコイルを備える。モータは、ロータの回転軸がほぼ水平になるように車両に搭載されている。ほぼ水平とは、水平な場所に停車した場合において、水平面と回転軸のなす角度が、20度以内程度であることを指す。例えば、10度以内、5度以内、3度以内、あるいは1度以内程度に設定されていてもよい。
ステータコアは、筒形状に形成されており、ロータの外周に配置される。ステータコアは、ロータの回転軸と同軸に設定される。ここで同軸とは、製造誤差などを許容した上で、ステータコアの中心軸が実質的にロータの回転軸と一致することをいう。ステータコアは、例えば、電磁鋼板の積層、圧粉磁心の成形などによって形成することができる。ステータコアは例えば周方向に分割された分割コアを組み合わせることで形成されてもよい。
ステータコアの内周面側には、複数の細長い溝(スロット)が設けられている。スロットには、導線が巻回されて、コイルが形成されている。導線は、平角線、丸線、より線など様々なものを用いることができる。また、コイルは、長い導線を順次スロットに巻回して形成されてもよいし、短い導線(セグメントコイル)を繋ぎ合わせて形成されてもよい。
冷却媒体は、オイルなどの液体からなり、主としてステータを冷却するために用いられる。冷却媒体供給路は、ポンプ等によって吸い上げられた冷却媒体を運ぶ経路である。供給媒体を吐き出す供給口としては、少なくともコイルエンド供給口と、ステータコア供給口が設けられる。コイルエンド供給口は、コイルエンド(巻回されたコイルがステータコアの端面よりも突出した部分である)の頂点付近に冷却媒体を供給するものである。ここで頂点付近とは、円筒形に形成されるコイルエンドの一番高い部分(頂点)を中心として、±30度以内程度をいう。さらに±20度以内、あるいは、±10度以内程度の位置に設けるようにしてもよい。この供給口から冷却媒体が供給されることで、ステータコアの頂点付近が冷却されることになる。またステータコア供給口は、ステータコアの外周面の上部に供給するものである。外周面の上部とは、頂点からみて±45度以内程度をいう。ステータコア供給口は、頂点からみて±30度以内、±20度以内、さらには±10度以内の位置に設けてもよい。ステータコア供給口は、頂点に近い位置に設けられるほど、ステータコアの上部を冷却することができる。
ところで、供給された冷却媒体の流れは、供給時に与えられた方向と速さにも依存するが、基本的には重力によって外周面の傾斜方向に流れ出す。そして、外周面の頂点よりも下がるほど周方向の傾斜が次第に急になるため、周方向への動きが顕著になる。よって、冷却媒体供給口を頂点に近い位置に配置した場合には、車体が傾いたときには、冷却媒体の流れ方向が十分に定まらないことが考えられる。この観点から、ステータ供給口は、頂点からみて±5度よりも外側、±10度よりも外側、あるいは±15度よりも外側に設けて、冷却オイルの流れを安定化させてもよい。
外周面の上部には、ステータコア供給口から供給された少なくとも一部の冷却媒体を堰き止める堰が設けられている。堰とは外表面に凸部を設けることで下方への流れを堰き止める構造である。堰は冷却媒体供給口から距離をおいて形成されてもよいし、冷却媒体供給口のすぐ下方に形成されてもよい。また、堰は、例えば、ステータコアを車体に取り付けるための構造などと兼用するものであってもよい。堰によって堰き止められた冷却媒体は、ステータコアの両端面側に垂れ落ちることになる。これによって、頂点付近以外のコイルエンドも冷却されることになる。
頂点付近以外のコイルエンドは、頂点付近よりも鉛直方向に厚みをもつことから、その冷却には比較的多くの冷却媒体が必要となる。そこで、前記ステータコア供給口からは、前記コイルエンド供給口からよりも多くの冷却媒体が供給される。
一態様においては、堰は、冷却媒体の全てを堰き止めず、一部をステータコアの下方側に流すものであってもよい。この場合、ステータコアの側方が冷却媒体によって冷却されることになる。このような堰は、例えば、凸の程度を低く設定することや、冷却媒体が漏れ出す隙間を設けることで形成可能である。
一態様においては、堰は、コイルエンドの端面から流れ落ちる冷却媒体を、特定の導線付近に流すように設けられる。この特定の導線とは、あるスロットの最外周側に通された導線が、それよりも下に位置する別のスロットに渡されているような導線である。この導線が、前記あるスロットの最外周側に出入りしている付近に冷却媒体が流れ落ちるように、堰が設けられる。これによって、流れ落ちた冷却媒体の一部は、最外周側の導線に沿って、下方側に流れる。つまり、冷却媒体をコイルエンドの側面に向けて流すことができるようになる。特に、最外周側の導線が、遠方のスロットに渡されている場合には、遠方にまで冷却媒体を流すことが可能となる。例えば三相交流型のモータでは、隣接するスロットを1個離れたスロットと定義した場合に、3個以上離れたスロット、あるいは6個以上離れたスロットに導線が渡されるケースがしばしばみられる。
また、導線は、渡される先のスロットでは、最外周側に通されていてもよいし、最外周よりも内側に通されていてもよい。最外周側に渡されている場合には、この間に他の導線に邪魔されることなく、冷却媒体を遠方まで運ぶことが容易化される。
コイルエンド供給口から供給された冷却媒体はコイルエンドの頂点付近を冷却する。そして、ステータコア供給口から供給された冷却媒体は、ステータコアの上部付近を冷却するとともに、コイルエンドの頂点よりも低い位置を冷却することになる。
実施形態にかかるステータと冷却機構の概略的側面図である。 ステータと冷却機構の概略的上面図である。 冷却オイルの代表的な流跡線を示す図である。 冷却オイルの代表的な流跡線を示す図である。
以下に、図面を参照して、実施形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかるモータ10の概略的な側面図である。このモータ10は、電気自動車に搭載され、電気自動車を駆動する三相交流モータである。モータ10は、ステータ12と冷却機構40を備える。ステータ12は、円筒形のステータコア14を含んでいる。ステータコア14の中心側の空洞34には、ロータが設置されているが図示を省略している。ロータの回転軸は、図面に垂直な方向であり、ステータコア14はロータと同軸に配置されている。この軸方向は、ほぼ水平な方向となるように設定されている。すなわち、図面の上下方向は、鉛直方向の上下に対応する。
ステータコア14は、電磁鋼板を所定の形状に打ち抜き、軸方向に積層して形成されている。その外表面(円筒の外周の表面)には、ステータコア14を時計に見立てた場合における約1時の位置に堰16が形成されている。また約11時の位置には、突起部18及びそこに設けられたボルト孔20が形成されている。そして、突起部18とほぼ正三角形をなすように、7時の位置には突起部22とボルト孔24、3時の位置には突起部26とボルト孔28が設けられている。堰16と突起部18、22、26は、電磁鋼板を打ち抜く過程で形成されたものである。突起部18、22、26は、モータ10を車両に取り付ける際に用いられる。
ステータコア14の内周面には、周方向(回転方向)に等間隔に刻まれた多数のスロット30(以下では、個別のスロットに言及するときは、30a、30b、30cなどの符号を振る)が設けられている。スロット30は、ステータコア14を回転軸方向に貫くように形成されている。すなわち、ステータコア14の回転軸の一方の端面から他方の端面まで貫通する形状に形成されている。スロット30には、図示を簡略化しているが、平角線で形成され表面が絶縁されたU字形状のセグメントコイル32(以下では、個別のセグメントコイルに言及するときは32a、32b、32cなどの符号を振る)が挿入される。図1では、紙面の奥側の端面から、U字型の足が異なるスロット30に入れられて、紙面の手前側の端面から飛び出していることを想定している。そして、紙面の手前側の端面では、回路設計に基づいて、異なるセグメントコイル32の足の先端同士が電気的に接続される。
図示した例では、スロット30bから出てきたセグメントコイル32aと、スロット30dから出てきたセグメントコイル32bが、その中間点あたりで接続されている。同様にして、スロット30aから出てきたセグメントコイル32cと、スロット30cから出てきたセグメントコイル32dが、その中間点あたりで接続されている。また、スロット30eから出てきたセグメントコイル32eと、スロット30gから出てきたセグメントコイル32fが、その中間点あたりで接続されている。さらに、スロット30fから出てきたセグメントコイル32gと、スロット30hから出てきたセグメントコイル32hが、その中間点あたりで接続されている。図示した各セグメントコイル32のうち、セグメントコイル32bは、スロット30dの最外周側に通されている。同様にセグメントコイル32e、32f、32g、32hは、それぞれスロット30e、30g、30f、30hの最外周側を通されている。しかし、残るセグメントコイル32a、32c、32dは、それぞれスロット30b、30a、30cの最外周側よりも内側を通されている。
セグメントコイル32の端部間が適宜接続されることで、長い導線からなるコイルが形成されている。そして、紙面の奥側では、多数のU字型のセグメントコイル32の根本部分がステータコア14の端面から飛び出すことでコイルエンドが形成されている。また、紙面の手前側では、U字型の異なるセグメントコイル32の足の連結がなされたエンドコイルがステータコア14の端面から飛び出して形成されている。こうしたセグメントコイル32の形状、挿入位置、接続相手などは、三相交流型のモータ10の性能、コンパクト性、製造容易性などを考慮して決定される。また、あとで述べるように、モータ10では、堰16及び突起部18との関係性も考慮してセグメントコイル32が挿入されている。
冷却機構40は、冷却媒体としての冷却オイルを循環させて、ステータ12を冷却する機構である。冷却機構40には、冷却オイルが流される冷却パイプ42と、冷却パイプ42を支持する支持部材44が設けられている。支持部材44には取付部材46が接続されており、取付部材46はモータ10のケーシングに取り付けられる。これにより、冷却パイプ42は、ステータコア14の外表面の頂点(0時の位置)の真上に配置されている。
冷却パイプ42からは、冷却オイルをステータ12の各所に分流させるための分流パイプ48、50、52、54が取り付けられている。分流パイプ48、50は、ステータコア14の外表面の頂点よりも若干低い位置であって、堰16あるいは突起部18よりも上側の位置に冷却オイルを流している。また、分流パイプ52、54は、ステータコア14の手前側の端面に形成されたエンドコイルに冷却オイルを流している。その先端は、エンドコイルの頂点よりもわずかに離れた位置に向けられている。
図2は、モータ10の概略的な上面図である。図1と対応する構成には、同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
図2では、図1では図示を省略したコイルエンド60、62が示されている。コイルエンド60は、図1で示したステータコア14の手前側の端面に形成されており、コイルエンド62は奥側の端面に形成されている。コイルエンド60、62は、多数のセグメントコイル32によって形成されたものである。図2では、コイルエンド62の側には、U字型のセグメントコイル32a、32gのみを具体的に示している。このセグメントコイル32a、32gは、それぞれスロット30d、30fの最外周側を通って、コイルエンド60に至っている。そして、セグメントコイル32bはセグメントコイル32aと電気的に接続され、セグメントコイル32gはセグメントコイル32hと電気的に接続されている。コイルエンド60は、こうした電気的接続が行われるために、コイルエンド62よりもステータコア14の端面からの飛び出しが長くなっている。また、コイルエンド60では、電気的接続が行われた先端部分に樹脂などの絶縁部材が塗布されるなどして絶縁性が確保されている。
コイルエンド60には、冷却パイプ42から分流パイプ52、54が延びている。また、コイルエンド62には、冷却パイプ42から分流パイプ64、66が延びている。そして、ステータコア14の上部には、分流パイプ48、50が延びている。分流パイプ48、50は、ステータコア14の中央よりも若干、コイルエンド60側に配置されている。これは、コイルエンド60の長さがコイルエンド62の長さよりも長いことを考慮しているためである。また、分流パイプ52、54、64、66は比較的細く、分流パイプ48、50は比較的太い。これは、次に説明するように、分流パイプ48、50から流れる冷却オイルがカバーする冷却域の方が広いため、相対的に多くの冷却オイルを流すことが望ましいためである。
続いて、図3及び図4を参照して、モータ10の動作の説明を行う。図3は図2に対応した図に、冷却オイルの代表的な流跡線を重ねたものである。また、図4は図1に対応した図に、冷却オイルの代表的な流跡線を重ねたものである。図4では、図面の簡略化のため、図1で付した符号を大幅に省略している。
モータ10では、コイルに流される三相の交流によって回転磁界が形成され、これによりロータが回転する。モータ10が回転する間、ステータ12では、コイルエンド60,62を含むコイルが発熱するとともに、ステータコア14も発熱する。またコイルとステータコア14間では熱伝導も生じて、ステータ12全体が加熱することになる。このステータ12を冷却するための構成が冷却機構40である。モータ10が格納されているケーシングの下部には、冷却オイルが溜められている。この冷却オイルは、冷却ポンプによってくみ上げられて、ステータ12の上部に設置された冷却パイプ42に送られる。そして、冷却パイプ42からステータ12の上部に流されることで、ステータ12の冷却が図られる。
図3に示すように、冷却パイプ42には流跡線70に沿って冷却オイルが流れる。そして、分流パイプ52、54からは、それぞれに沿う流跡線76、78のように、冷却オイルがコイルエンド60の上部に流し込まれる。コイルエンド60の上部に供給された冷却オイルは、水平に近い角度で配置されている多数のセグメントコイル(図1で符号を付したセグメントコイル32eはその典型である)に沿って水平方向にも広がる。しかし、重力によって下向きに流れる効果も大きく、全体として図4に示した流跡線110のように、コイルエンド60からロータの側に流れ落ちる。ロータの側に落ちた冷却オイルの一部は、高速で回転するシャフト(回転軸)に跳ね飛ばされたり、ロータの周囲の乱れた気流によって方向を変えられたりする。しかし、一部は、コイルエンド60の下部に到達して、その付近を冷却した後に、ケーシングに垂れ落ちる。分流パイプ64、66の流跡線72、74を流れる冷却オイルも、コイルエンド62において、ほぼ同様の経路で流れ落ちる。
また、冷却パイプ42からは、分流パイプ48、50の流跡線80、92に沿って、ステータコア14の上部に冷却オイルが流れる。流跡線80の流れは、堰16によって堰き止められる。堰き止められた冷却オイルの一部は、堰16の手前側の窪み沿う流跡線82のように流れる。つまり、堰16の手前の窪みが、流れを誘導する誘導路となっている。そして、図4の流跡線112に沿って、ステータコア14の端面を鉛直下向きに垂れ流れる。この流れがコイルエンド60に到達する位置は、スロット30dの最外周側に通されたセグメントコイル32bがスロット30dに出入りする起点部の付近である。このため、冷却オイルの一部は、セグメントコイル32b、32aに沿って流跡線84のように流れる。また、冷却オイルの一部は、若干左右に移動しながら流跡線114のようにロータ側に垂れ落ちる。さらに冷却オイルの一部は、流跡線116のようにステータコア14とコイルエンド60の境界に沿って流れていく。
流跡線84に沿って流れる冷却オイルの一部は、セグメントコイル32aの端まで到達して、そこから、流跡線118のように、下方に流れていく。また、一部は、流跡線120のように、セグメントコイル32b、32aを流れる過程で、下方に流れ落ちていく。そして、結果的に、コイルエンド60の側方側(時計に見立てた場合の2時頃〜4時頃の領域を中心に1時頃〜5時頃)全体に行き渡ることになる。こうして、コイルが広い面積にわたって冷却オイルに被覆されることになり、冷却が促進される。
コイルエンド62の側でも同様である。すなわち、堰16で堰き止められた冷却オイルの一部が、堰16の手前の窪みに沿う流跡線86のように流れ、コイルエンド62に垂れ落ちる。そして、垂れ落ちた冷却オイルの一部は、その付近を起点とする最外周側のセグメントコイル32bに沿う流跡線88のように、コイルエンド62の側方へと流れていく。
また、冷却オイルの一部は、分流パイプ48から流れ出る勢いで堰16を乗り越える。そして、流跡線90のように、ステータコア14の側方を垂れ流れていく。この流れによって、ステータコア14の冷却が促進される。
分流パイプ50から流れ出た冷却オイルもほぼ同様にして流れる。この流れでは、突起部18が堰16と同じ機能を発揮することで、流跡線94から流跡線96へと続くコイルエンド60側の流れ、流跡線98から流跡線100へと続くコイルエンド62側の流れ、流跡線102のステータコア14の外表面の流れを作り出している。
このように、モータ10では、ステータコア14の上方に設けた冷却パイプ42から、コイルエンド60、62の上部に直接冷却オイルを流すとともに、ステータコア14の上部外表面に冷却オイルを流した。コイルエンド60、62の上部に流した冷却オイルは、車体の傾きや加減速などによらず、コイルエンド60、62の上部を冷却する。また、その一部が垂れ落ちることで、コイルエンド60、62の下部も冷却する。他方、ステータコア14の外表面に流した冷却オイルは、頂点よりも若干低い両側の位置に流しているため、車体の傾きや加減速などによらず、ステータコア14の両側面に流れる。そして、ステータコア14の上部外表面に設けられた堰16あるいは突起部18が作る誘導路によって、冷却オイルの一部が、ステータコア14の両側面からコイルエンド60、62に垂れ落ちた。垂れ落ちた先の最外周側のセグメントコイル32は、それよりも下側のスロット30に伸びている。特にモータ10は、三相交流型であり、複数のスロット30をまたいだ先(図1で示した例では6個先)のスロット30にまでセグメントコイル32が延びていた。このため、冷却オイルの一部が、このセグメントコイルに誘導されて、コイルエンド60、62の側方に広い範囲にわたって行きわたることができた。また、冷却オイルの一部は、堰16あるいは突起部18を乗り越えてステータコア14の側方を冷却した。こうして、コイルとともにステータコア14の冷却が図られた。したがって、コイルの加熱が多くなるレンジでも、ステータコア14の加熱が多くなるレンジでも、冷却オイルによる冷却が図られる。
以上においては、冷却オイルの流れは定常的であるかのように説明を行った。しかし、一般に、走行中の電気自動車では、振動、加減速、カーブ走行などのために、冷却オイルの流れは非定常であり、激しく乱れたものとなる場合もある。しかし、平均的にみれば、その流れは、近似的には以上に説明したものに近いものとなる。
また、以上では、堰16や突起部18を軸方向に一様に形成した結果、冷却オイルは、ステータコア14の両端において、同じスロットの最外周付近に垂れ流される態様について説明した。しかし、コイルの巻回状況が、両端で異なる場合もある。すなわち、あるスロットの一方の端面では、最外周側の導線が下方のスロットに渡されているが、他方の端面では最外周側の導線が上方のスロットに渡されているようなケースも考えられる。このような場合には、ステータコア14の外表面に設ける堰16や突起部18を曲線的に形成することで、誘導先を両端面で異ならせることも有効である。
なお、ここに示した実施形態は、本発明の実施態様を例示したものにすぎない。本発明は、これ以外にも、様々な態様で実施可能である。
10 モータ、12 ステータ、14 ステータコア、16 堰、18、22、26 突起部、20、24、28 ボルト孔、30、30a、30b、30c、30d、30e、30f、30g、30h スロット、32、32a、32b、32c、32d、32e、32f、32g、32h セグメントコイル、34 空洞、40 冷却機構、42 冷却パイプ、44 支持部材、46 取付部材、48、50、52、54、64、66 分流パイプ、60、62 コイルエンド、70、72、74、76、78,80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、110、112、114、116、118、120 流跡線。

Claims (1)

  1. 回転軸を略水平にして設置されたロータと、
    前記ロータの周囲に前記回転軸と同軸で設置される筒形状のステータコアと、
    前記ステータコアの内周側に設けられたコイルと、
    液体の冷却媒体を、前記ステータコアの端面に形成されたコイルエンドの頂点付近に供給するコイルエンド供給口と、前記ステータコアの外周面の上部に供給するステータコア供給口とを備えた冷却媒体供給路と、
    前記ステータコアの外周面の上部かつ前記ステータコア供給口より下方に設けられ、上方から供給される少なくとも一部の前記冷却媒体を堰き止めて前記ステータコアの端面に誘導する堰と、
    を備え、
    前記ステータコア供給口からは、前記コイルエンド供給口からよりも多くの冷却媒体が供給される、ことを特徴とする電気自動車に搭載され当該電気自動車を駆動するモータ。
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