JP6909647B2 - チューブ用集中コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、血液検体等の流体を通す複数のチューブの端部を対応する各接続口部に接続する際に用いて好適なチューブ用集中コネクタに関する。
従来より、医療分野では、血液検体等の流体に対する検査や分析等を目的とした様々な機器類が用いられており、一例として、特許文献1には、血液等の検体の検査を行う検体検査装置が開示され、また、特許文献2には、血液検体の分析を行う血液分析装置が開示されている。
特許文献1の検体検査装置は、血液等の検体を分注したチューブに試薬を分注し、撹拌混和後、インキュベーションし、更にB/F分離、洗浄等の検査に必要な処理を施し、しかる後、例えば、化学発光測定による検査を行う際の検査効率の向上を図ることを目的としたものであり、具体的には、トレー供給手段により供給されたチューブ収納トレーを搬送するトレー搬送機構から一つのチューブ収納トレーを取り出し、一定時間経過するとそれをトレー搬送機構の元の位置に戻すトレー引出手段を設け、該トレー引出手段により引き出されたチューブ収納トレー内の全チューブに対して処理装置により検査に必要な処理を施すようにしたものである。また、特許文献2の血液分析装置は、混合容器から廃液を排出する排出管で詰まりが発生した際に、迅速に対応可能にすることを目的としたものであり、具体的には、血液検体と試薬とを混合するための反応チャンバと、規定量を超えて貯留された反応チャンバの外部に送液するチューブ(送液管)と、反応チャンバからチューブを通じて液体が送液されたか否かを検知する電極とを設けたものである。
特開平7−12823号公報 特開2012−184982号公報
しかし、上述した特許文献1及び2をはじめ、医療分野で用いられる従来の機器類は、次のような解決すべき課題が存在した。
即ち、この種の機器類は、多数のチューブを内蔵し、血液検体等の流体は、各チューブを通して、サンプル容器やシャーレ等の必要な供給対象に送られる。したがって、各チューブやノズル等の部材、或いはバルブやセンサ等の部品を内蔵するユニットは、血液成分の凝固等による詰まりや汚れが生じ易く、新品との交換や洗浄等のメンテナンスを目的とした着脱が頻繁に行われることも少なくない。
この場合、医療分野故に、機器類の使用が中断される時間ができるだけ短くなるように迅速な着脱作業を可能にすることは勿論のこと、着脱作業に伴う衛生上の確保や着脱作業に伴うチューブの誤接続の防止、更には装着時における確実な接続確保等、着脱作業に伴う様々な作業条件が要求される。
特に、在宅医療などの普及によりポータブル医療機器も各種利用されるに至っているが、この種の医療機器は、一部のメンテナンス作業は患者自身により行われる場合も少なくない。この場合、ユニット交換などでは複数のチューブの着脱作業が含まれるため、誤接続を確実に防止する必要がある。
しかし、従来の機器類では、必ずしもこのような要求に十分に応えているとは言えず、これらの要求に十分に応え得る更なる改善の余地があった。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したチューブ用集中コネクタの提供を目的とするものである。
本発明に係るチューブ用集中コネクタ1は、上述した課題を解決するため、流体を通す複数のチューブT…の端部Ts…を対応する各接続口部4c…に接続する集中コネクタを構成するに際して、各チューブT…の端部Ts…に接続する複数の第一接続部2f…を一方側に配し、かつこの第一接続部2f…に連通し、先端側の外周面を先端小径となるテーパ凸面2st…により形成した第二接続部2s…を他方側に配したプラグ部P1と、このプラグ部P1に対して着脱し、当該プラグ部P1の装着時に、第二接続部2s…におけるテーパ凸面2st…が圧接可能となるテーパ凹面7mt…を用いた内周面を有する筒状のガスケット部7…を有するとともに、テーパ凹面7mt…における軸方向Fssの中間位置に、周方向Ffsに沿ったリング凸条によるインナシール部7mi…を形成してなるソケット部P2とを備え、テーパ凸面2stの軸方向Fss線に対する傾斜角度Qsを、テーパ凹面7mtの軸方向Fss線に対する傾斜角度Qmよりも小さく選定してなることを特徴とする。
また、本発明は、発明の好適な態様により、流体には、医療分野における血液又は薬剤を含む液体を適用することができる。一方、ソケット部P2には、各第二接続部2s…を接続する複数のガスケット部7…を所定位置に一体に形成してなるガスケットシートP2gを設けることができる。また、このガスケットシートP2gを設けるに際しては、第二接続部2s…に対向する接続面の反対側となる非接続面Snに、ガスケットシートP2gが嵌合するガスケットシート嵌合部11を形成するとともに、このガスケットシート嵌合部11に、各ガスケット部7…を保持するガスケット保持孔部12s…を形成してなるハウジングP2hを用いることができる。この場合、ガスケット保持孔部12s…には、ガスケット部7…の先端を覆う押えリング部12sc…を一体に形成することができるとともに、ガスケット部7…には、このガスケット部7…とハウジング2Ph間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条による第一シール部7p…を一体に形成することができる。他方、ガスケット保持孔部12s…には、ガスケット部7…とハウジングP2h間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条による第二シール部13p…を一体に形成することができる。さらに、ソケット部P2には、ハウジングP2hにおける非接続面Snに当接して、ハウジングP2hのガスケットシート嵌合部11に嵌合したガスケットシートP2gを保持するベースプレートP2bを設けることができ、この際、ガスケット部7…には、このガスケット部7…とベースプレートP2b間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条による第三シール部7c…を一体に形成することができる。また、プラグ部P1には、ソケット部P2に設けたガイド部5s…にガイドされる係止部3s…を備え、この係止部3s…は、プラグ部P1の周方向Ffへ等間隔により三個所設けることが望ましい。
このような構成を有する本発明に係るチューブ用集中コネクタ1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 多数のチューブT…を内蔵し、血液検体等の流体を、各チューブT…を通して、各サンプル容器やシャーレ等の必要な供給対象に送るとともに、各チューブT…やノズル等の部材、或いはバルブやセンサ等の部品を内蔵するユニットを、新品に交換したり、洗浄等のメンテナンスを目的として着脱を行う場合であっても、装着時における接続部位の密着性を大幅に高めることができるため、接続の確実性、更には、使用時における接続部位の緩みや位置ズレ等に対する許容度を大きくすることができる。この結果、流体漏れ等を確実に回避し、チューブ用集中コネクタとしての高い信頼性を確保できる。
(2) 部材やユニットの交換等に伴うチューブT…の着脱作業時には、チューブT…に、手などが触れる虞れがないため、着脱作業に伴う衛生面の向上を図ることができるとともに、着脱作業に伴うチューブT…の誤接続を防止できる。しかも、着脱作業を迅速かつ容易に行うことができるため、多数のチューブT…の着脱に伴って機器類の使用が中断される時間を大きく短縮できるなど、着脱時に要求される様々な作業条件を十分に満たすことができる。したがって、特に、在宅医療などで使用するポータブル医療機器に適用して最適となる。
(3) テーパ凸面2stの軸方向Fss線に対する傾斜角度Qsを、テーパ凹面7mtの軸方向Fss線に対する傾斜角度Qmよりも小さく選定したため、テーパ凹面7mtとテーパ凸面2stの非平行性によりテーパ凹面7mtに対してテーパ凸面2stの先端側を所定の角度で圧接させることができる。この結果、より密着性を高めることができ、流体漏れ等の不具合をより有効に防止できる。
(4) 好適な態様により、流体に、医療分野における血液又は薬剤を含む液体を適用すれば、医療分野で使用する検査機器等の部品交換やメンテナンス等の着脱に係わる作業時の要求に的確に応えることができるため、特に、パフォーマンスに優れたチューブ用集中コネクタ1として提供できる。
(5) 好適な態様により、ソケット部P2を構成するに際し、各第二接続部2s…を接続する複数のガスケット部7…を所定位置に一体に形成してなるガスケットシートP2gを設ければ、ソケット部P2で使用する複数のガスケット部7…をまとめて装着できるため、ガスケット部7…のコストダウン、組付性及び組付効率の向上、更には位置決めの正確性に寄与できる。
(6) 好適な態様により、ソケット部P2を構成するに際し、第二接続部2s…に対向する接続面の反対側となる非接続面Snに、ガスケットシートP2gが嵌合するガスケットシート嵌合部11を形成するとともに、このガスケットシート嵌合部11に、各ガスケット部7…を保持するガスケット保持孔部12s…を形成してなるハウジングP2hを設ければ、ハウジングP2hとガスケットシートP2gの正確な位置関係を確保できるため、ハウジングP2hに対してプラグ部P1を装着する際には、ガスケットシートP2gとプラグ部P1間の位置決め、即ち、各ガスケット部7m…と各第二接続部2s…の位置決めを正確かつ確実に行うことができる。
(7) 好適な態様により、ガスケット保持孔部12s…に、ガスケット部7…の先端を覆う押えリング部12sc…を一体に形成すれば、ガスケット部7…の先端を覆うカバーとして機能させることができるため、手や物の接触を防止し、衛生面の更なる向上、更には表面の保護を図れるとともに、第二接続部2s…が圧接した際の弾性変形を一定の範囲に規制できるため、接続時における密着性の向上及び安定化を図ることができる。
(8) 好適な態様により、ガスケット部7…に、当該ガスケット部7…とハウジング2Ph間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条による第一シール部7p…を一体に形成すれば、ソケット部P2におけるガスケット部7…とハウジング2Ph間の密着性、即ち、シーリング性能をより高めることができる。
(9) 好適な態様により、ガスケット保持孔部12s…に、ガスケット部7…とハウジングP2h間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条による第二シール部13p…を一体に形成すれば、特に、第一シール部7p…と組合わさることによる二重のシーリング効果によりシーリング性能を相乗的に高めることができる。
(10) 好適な態様により、ソケット部P2に、ハウジングP2hにおける非接続面Snに当接して、ハウジングP2hのガスケットシート嵌合部11に嵌合したガスケットシートP2gを保持するベースプレートP2bを設ければ、ハウジングP2hに対するガスケットシートP2gを確実に保持できるため、ガスケットシートP2gの位置を正確に維持できるとともに、ガスケットシートP2gのソケット部P2からの離脱防止を図ることができる。
(11) 好適な態様により、ガスケット部7…に、このガスケット部7…とベースプレートP2b間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条による第三シール部7c…を一体に形成すれば、ソケット部P2におけるガスケット部7…とベースプレートP2b間の密着性、即ち、シーリング性能をより高めることができる。
(12) 好適な態様により、プラグ部P1に、ソケット部P2に設けたガイド部5s…にガイドされる係止部3s…を備え、この係止部3s…を、プラグ部P1の周方向Ffへ等間隔により三個所設ければ、三点係合構造によりソケット部P2側に嵌合するため、ガタツキを最小限に抑えることができるとともに、結果的に、プラグ部P1とソケット部P2間の液漏れ防止効果を高めることができる。
本発明の好適実施形態に係るチューブ用集中コネクタの断面斜視図、 同チューブ用集中コネクタに備えるプラグ部の平面図、 同チューブ用集中コネクタに備えるプラグ部の断面正面図(図2中A−A線断面)、 同チューブ用集中コネクタに備えるベースプレートの平面図、 同チューブ用集中コネクタに備えるベースプレートの断面正面図(図4中B−B線断面)、 同チューブ用集中コネクタに備えるガスケットシートの平面図、 同チューブ用集中コネクタに備えるガスケットシートの断面正面図(図6中C−C線断面)、 同チューブ用集中コネクタに備えるハウジングの底面図、 同チューブ用集中コネクタに備えるハウジングの断面正面図(図8中D−D線断面)、 同チューブ用集中コネクタに備えるハウジングの一部とガスケットシートの一部の関係を示す拡大断面図、 同チューブ用集中コネクタに備えるハウジングにガスケットシートを装着した状態の一部を示す拡大断面図、 同チューブ用集中コネクタに備える操作環部の平面図、 同チューブ用集中コネクタに備える操作環部の断面正面図(図12中E−E線断面)、 同チューブ用集中コネクタに備える操作環部の外観正面図、 同チューブ用集中コネクタに備える操作環部の断面平面図(図14中F−F線断面)、 同チューブ用集中コネクタに使用する各部品の関係を断面正面図により示す分解図、 同チューブ用集中コネクタの作用説明図、 同チューブ用集中コネクタに備えるロック機構部(クリック係合部)の構成及び作用説明図、 同チューブ用集中コネクタの接続時の状態を示す外観正面図、 同チューブ用集中コネクタに備えるガスケットシートの変更例を示す断面正面図、 同チューブ用集中コネクタに備えるベースプレートの変更例を示す一部断面正面図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係るチューブ用集中コネクタ1の構成部品について、図1〜図16を参照して説明する。
本実施形態に係るチューブ用集中コネクタ1は、図16に示すように、主要な構成部品として、プラグ部P1,ベースプレートP2b,ガスケットシートP2g,ハウジングP2h及び操作環部P3を備える。この場合、ベースプレートP2b,ガスケットシートP2g及びハウジングP2hによりソケット部P2を構成する。なお、実施形態で示すチューブ用集中コネクタ1は、図1に示すように、ベースプレートP2bの一方の面側の構成と他方の面側の構成は、実質同一構成となるため、主要な構成部品としては、一枚のベースプレートP2b、二個のプラグ部P1,P1、二枚のガスケットシートP2g,P2g、二個のハウジングP2h,P2h、二個の操作環部P3,P3を用いている。
図2及び図3に、プラグ部P1を示す。このプラグ部P1は、円盤状の接続基部2とこの接続基部2の外周に設けた筒状の接続周部3を備え、ポリプロピレン樹脂等の樹脂素材を用いて全体を一体成形する。
この場合、接続基部2は、図3に示すように、表面(一方の面)の所定位置に、筒状をなす十本の第一接続部2f…を突出形成するとともに、裏面(他方の面)には各第一接続部2f…に連通する筒状をなす十本の第二接続部2s…を突出形成する。第二接続部2s…は、図3に示すように、先端側の外周面を先端小径となるテーパ凸面2st…に形成するとともに、第一接続部2f…も先端側の外周面を先端小径となるテーパ凸面により形成する。
また、第一接続部2f…が存在しない接続基部2の表面には、コネクタ表記部2dを設けることができる。コネクタ表記部11には、集中コネクタ1の種類等或いは各第一接続部2f…(各チューブT…)の位置や種類等を示す番号や記号等を表示することができる。このようなコネクタ表記部2dを設ければ、集中コネクタ1や各チューブT…に係わる情報を容易かつ正確に把握できるとともに、ソケット部P2に対する位置指標としても利用できるため、プラグ部P1の着脱を容易かつ迅速に行うことができる。
一方、接続周部3は、外周面の所定位置に、放射方向Frに突出する三つの係止部3s…を一体形成する。例示する係止部3s…の数量は三つであり、周方向Ffへ等間隔により設ける。このように、係止部3s…を周方向Ffへ等間隔により三個所設ければ、三点係合構造により後述するハウジングP2hに嵌合するため、ガタツキを最小限に抑えることができるとともに、結果的に、プラグ部P1とソケット部P2間の液漏れ防止効果を高めることができる。
この場合、一つの係止部3sは、後述するハウジングP2hにおける被接続周部5に設けた第一ガイド部5sにのみにガイドされる第一係合部3sfと、操作環部P3に設けた第二ガイド部6にのみガイドされる第二係合部3ssにより形成する。なお、他の係止部3s…も同様に形成することができるが、一つの係止部3sの幅寸法を他と異ならせることにより、プラグ部P1の周方向Ffにおける位置合わせを行うことができる。
図3には、仮想線により各第一接続部2f…に接続するチューブTを示す。第一接続部2f…は、チューブT…の端部Ts…に差し込む(圧入する)ことにより接続することができる。したがって、例示のチューブTは、所定の弾性を有するシリコンゴム素材により形成し、医療分野で使用する検査機器等に内蔵することにより、血液,薬剤を含む液体を通すことができる。このように、チューブT…に通す流体として、医療分野における血液,薬剤を含む液体を適用すれば、医療分野で使用する検査機器等の部品交換やメンテナンス等の着脱に係わる作業時の要求に的確に応えることができるため、特に、パフォーマンスに優れたチューブ用集中コネクタ1として提供できる。
図4及び図5には、ベースプレートP2bを示す。ベースプレートP2bは、ステンレス鋼材(SUS316等)などの剛性素材を用いた所定の厚さを有する一枚のプレート材から打ち抜き形成することができる。例示のベースプレートP2bは、二系統の絶縁性を確保するため、外側に位置することにより全体を矩形状に形成したアウタプレート21と、このアウタプレート21の内側に刳り貫き状に形成したインナプレート22により構成する。したがって、アウタプレート21とインナプレート22は別体となり、アウタプレート21とインナプレート22間には、分離スリット23sによる空間が形成される。また、アウタプレート21の所定位置には、流体の流路となる五つの通孔部24…を形成するとともに、インナプレート22の所定位置には、流体の流路となる五つの通孔部24…を形成する。なお、25…は、固定ネジが挿通する挿通孔を示す。各通孔部24…の位置は、前述した各第二接続部2s…の位置にそれぞれ一致する。このベースプレートP2bは、後述するハウジングP2hにおける非接続面Snに当接してガスケットシートP2gを保持することができる。したがって、このようなベースプレートP2bを設ければ、後述するハウジングP2hに対するガスケットシートP2gを確実に保持できるため、ガスケットシートP2gの位置を正確に維持できるとともに、ガスケットシートP2gのソケット部P2からの離脱防止を図ることができる。
図6及び図7には、ガスケットシートP2gを示す。ガスケットシートP2gは、フッ素ゴム等の弾性素材を用いて全体を一枚のシート状に形成する。この場合、ガスケットシートP2gの所定位置には、合計十のガスケット部7…を形成し、各ガスケット部7…の位置は、上述した合計十の各通孔部24…の位置に一致する。このように、各第二接続部2s…を接続する複数のガスケット部7…を所定位置に一体に形成してなるガスケットシートP2gを設ければ、ソケット部P2で使用する複数のガスケット部7…をまとめて装着できるため、ガスケット部7…のコストダウン、組付性及び組付効率の向上、更には位置決めの正確性に寄与できる。なお、31は、ガスケットシートP2gの中心に設けた固定ネジが挿通する挿通孔を示す。
また、一つのガスケット部7(他のガスケット部7…も同じ)は、図7に示すように、ガスケットシートP2gの一方の面側へ筒状に突出形成したガスケット本体部7mを有するとともに、他方の面側におけるガスケット本体部7mの端面部にはリング状の凹溝を設けることにより、その内側にリング凸条による第三シール部7cを形成する。ガスケットシートP2g(ガスケット部7…)に、このような第三シール部7c…を一体に形成すれば、ソケット部P2におけるガスケット部7…とベースプレートP2b間の密着性、即ち、シーリング性能をより高めることができる。
さらに、ガスケット本体部7mの放射方向外方であって一方の面側にはリング凸条による第一シール部7pを形成する。ガスケットシート2Pg(ガスケット部7…)に、このような第一シール部7p…を一体に形成すれば、ソケット部P2におけるガスケット部7…とハウジング2Ph間の密着性、即ち、シーリング性能をより高めることができる。
一方、ガスケット本体部7mの内周面は、プラグ部P1に対して着脱するとともに、当該プラグ部P1の装着時に、第二接続部2s…におけるテーパ凸面2st…が圧接可能となり、かつ軸方向Fssの中間位置に、周方向Ffsに沿ったリング凸条によるインナシール部7mi…を有するテーパ凹面7mt…により形成する。この場合、図11に示すように、テーパ凸面2stの軸方向Fss線に対する傾斜角度Qsは、テーパ凹面7mtの軸方向Fss線に対する傾斜角度Qmよりも小さく選定する。このような角度選定を行えば、テーパ凹面7mtとテーパ凸面2stの非平行性によりテーパ凹面7mtに対してテーパ凸面2stの先端側を所定の角度で圧接させることができるため、より密着性を高めることができ、流体漏れ等の不具合をより有効に防止できる。
図8及び図9には、ハウジングP2hを示す。ハウジングP2hは、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の樹脂素材を用いて全体を一体成形し、円盤状の被接続基部4とこの被接続基部4の外周に設けた筒状の被接続周部5を備える。
この場合、被接続基部4は、図8に示すように、第二接続部2s…に対向する接続面の反対側となる非接続面Sn、即ち、被接続基部4の底部下面には、前述したガスケットシートP2gが嵌合する凹状のガスケットシート嵌合部11を形成する。また、このガスケットシート嵌合部11における各ガスケット部7…に対応する位置には、それぞれガスケット保持孔部12s…を形成する。ソケット部P2に、このような形態のハウジングP2hを設ければ、ハウジングP2hとガスケットシートP2gの正確な位置関係を確保できるため、ハウジングP2hに対してプラグ部P1を装着する際には、ガスケットシートP2gとプラグ部P1間の位置決め、即ち、各ガスケット部7m…と各第二接続部2s…の位置決めを正確かつ確実に行うことができる。
図10は、一つのガスケット保持孔部12sを拡大して示す。図10中、12scは、ガスケット本体部7mの上端を覆う押えリング部を示す。ガスケット保持孔部12s…に、このような押えリング部12sc…を一体に形成すれば、ガスケット部7…の先端を覆うカバーとして機能させることができるため、手や物の接触を防止し、衛生面の更なる向上、更には表面の保護を図れるとともに、第二接続部2s…が圧接した際の弾性変形を一定の範囲に規制できるため、接続時における密着性の向上及び安定化を図ることができる。なお、ガスケット保持孔部12s…の内径の最小部分、即ち、押えリング部12scの内径は、図11に仮想線で示す前述したプラグ部P1における第二接続部2sの外径よりも大きく選定する。
また、ハウジングP2hには、ガスケット部7…におけるガスケット本体部7m…と第一シール部7p…間に当接(圧接)するリング凸条による第二シール部13p…を一体に形成する。ハウジングP2hに、このような第二シール部13p…を設ければ、特に、前述した第一シール部7p…と組合わさることによる二重のシーリング効果によりシーリング性能を相乗的に高めることができる。なお、43…は、固定ネジが挿通する挿通孔を示す。
一方、被接続周部5は、周面の所定位置に、前述したプラグ部P1に設けた複数の係止部3s…を軸方向Fsにガイドする第一ガイド部5s…を形成する。したがって、例示の場合、第一ガイド部5s…の数量は三つであり、周方向に等間隔で形成した。また、被接続周部5の内径は、この内方に、当該プラグ部P1における接続周部3をガイドしつつ収容可能になる寸法を選定する。これにより、プラグ部P1に対する径方向(放射方向)の位置決めを行うことができる。
図10及び図11に、ガスケット保持孔部12sを設けたガスケットシート嵌合部11,ガスケット部7及びベースプレートP2bの具体的な形状と関係を示す。ベースプレートP2b,ガスケットシートP2g及びハウジングP2hが組付けられることによりソケット部P2が構成される。即ち、ソケット部P2には、ベースプレートP2b及びハウジングP2hに保持されるガスケット部7を備えるとともに、このガスケット部7により、前述したプラグ部P1における第二接続部2sの先端部が当接する接続口部4cが構成される。
このように、ソケット部P2に、ガスケットシートP2gを保持する被接続基部4,及びこの被接続基部4の外周に形成し、かつ周面に、第一ガイド部5s…を形成するとともに、接続周部3を内面でガイドする筒状の被接続周部5を有するハウジングP2hを設ければ、プラグ部P1を、このプラグ部P1と相似形状のハウジングP2hによりガイドできるため、プラグ部P1をソケット部P2に接続する際の円滑性及び迅速性を確保できるとともに、安定性及び確実性の高い接続を行うことができる。
図12〜図15には、操作環部P3を示す。操作環部P3は、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の樹脂素材を用いて全体を環状(筒状)に一体成形する。この操作環部P3は、ハウジングP2hの外周面上に装着し、このハウジングP2hに対して、軸方向Fsへの変位が規制され、かつ周方向Ffへの変位が許容されるように組付けられる。このため、操作環部P3の内周面における軸方向Fsの一端には、図13に示すように、中心方向に突出したリング状の係合縁部51を形成するとともに、他方、ハウジングP2hにおける底部下面の外周縁には、図8に示すように、段差によるリング状の係合段部45を形成する。これにより、操作環部P3の内側に、ハウジングP2hを収容し、このハウジングP2hの被接続基部4をベースプレートP2bに対して固定すれば、操作環部P3は、ハウジングP2hに対して、軸方向Fsへの変位が規制され、かつ周方向Ffへの変位が許容される。
また、操作環部P3の周面には、ハウジングP2h(ソケット部P2)に対して相対的に回動させた際に、前述した係止部3s…に係合して当該係止部3s…を接続口部4c…側へ変位させる第二ガイド部6…を形成する。したがって、各第二ガイド部6…は前述した第一ガイド部5s…の位置に対応するため、第二ガイド部6…の数量は、図15に示すように、三つであり周方向へ等間隔に形成する。一つの第二ガイド部6(他の第二ガイド部6…も同じ)は、図14に示すように、操作環部P3の軸方向Fsにおける一端から軸方向Fsに沿って中間位置まで形成した前段ガイド部6fと、この中間位置における前段ガイド部6fから周方向Ffの所定位置まで傾斜させて形成した後段ガイド部6sからなる。この場合、当該中間位置における後段ガイド部6sの位置が、操作環部P3の回動始端位置Xoとなり、後段ガイド部6sの先端の位置が、操作環部P3の回動終端位置Xeとなる。特に、後段ガイド部6sにおける係止部3sが係合する辺部は傾斜係合部Lsとして形成し、回動始端位置Xoから回動終端位置Xeに行くに従って、接続口部4c…側へ変位するプラグ部P1の少なくとも力を大きくする傾斜曲線に形成する。このように形成すれば、例えば、回動初期では、接続口部4c…側へ変位する変位速度を速くし、回動終期では、加圧力を大きくできるなど、操作過程に適した望ましい操作特性を容易につくり出すことができる利点がある。
さらに、操作環部P3の外周面には、回動操作時の滑りを防止する、例えば、ローレット形状を用いた滑止形状部16を形成する。このような滑止形状部16を設けることにより、着脱作業における操作時の滑りを有効に防止できるため、容易かつ確実な着脱操作に寄与できる。
一方、操作環部P3とソケット部P2間には、当該操作環部P3の回動終端位置Xeで操作環部P3とソケット部P2を固定又は仮固定するロック機構部15…を設ける。この場合、固定とは、固定具等により固定解除を行わない限り固定状態を維持することを意味し、仮固定とは、クリック係合方式等により、強い操作を行うことにより固定解除できることを意味する。このようなロック機構部15…を設ければ、ソケット部P2に接続した際におけるプラグ部P1の緩みや抜けを有効に防止できるため、コネクタとしての信頼性をより高めることができる。
例示するロック機構部15…には、クリック係合部15c…を用いた。具体的には、図12及び図13に示すように、係合縁部51の内周面における所定の二位置に、半円状の係合凸部52…を盛上形成するとともに、図8及び図9に示すように、ハウジングP2hに設けた係合段部45の外周面における所定の二位置に、半円状の係合凹部46…を湾曲形成する。なお、53…,47…は、クリック係合時におけるストッパを示す。このようなクリック係合部15c…を用いれば、凹凸形状等の組合わせにより比較的シンプルに構成できるため、実施の容易化及び低コスト化に寄与できる。
次に、本実施形態に係るチューブ用集中コネクタ1の組付方法について、図16を参照して説明する。
本実施形態に係るチューブ用集中コネクタ1の組立に際しては、主要となる構成部品として、一枚のベースプレートP2b,二枚のガスケットシートP2g…,二つのハウジングP2h…,二つの操作環部P3…及び二つのプラグ部P1…をそれぞれ用意する。
そして、組付けに際しては、図16に示す位置関係において、まず、一方のハウジングP2hの底部下面におけるガスケットシート嵌合部11に、一方のガスケットシートP2gを嵌合状態に組付ける。また、ベースプレートP2bの一方の面に一方の操作環部P3を重ねた後、ガスケットシートP2gを組付けたハウジングP2hを、操作環部P3の内側に収容する。さらに、ベースプレートP2bの他方の面に対しても、他方のガスケットシートP2g,他方のハウジングP2h,他方の操作環部P3を用いて、一方の面と同様の組付けを行う。
次いで、この状態において、固定ネジ61…を、一方のハウジングP2hの内部から、当該ハウジングP2hの被接続基部4における挿通孔43…,ベースプレートP2bにおける挿通孔25…,他方のハウジングP2hの被接続基部4における挿通孔43…の順に挿通させ、図1に示すように、他方のハウジングP2hの内部に露出した固定ネジ61…の先端に固定ナット62…を螺着する。これにより、図11に示すように、ガスケットシートP2gは、ハウジングP2hの底部下面とベースプレートP2b間に挟まれて保持されるとともに、各ガスケット部7…は、ガスケットシート嵌合部11内に設けた各ガスケット保持孔部12s…にそれぞれ保持される。
そして、この状態においては、図11に示すように、ハウジングP2hの被接続基部4における各第二シール部13p…が各ガスケット部7…の外側の周部に圧接して各ガスケット部7…をそれぞれ弾性変形させるとともに、各ガスケット部7…における各第一シール部7p…はハウジングP2hの被接続基部4の面に加圧されて弾性変形する。また、各第三シール部7c…はベースプレートP2bの面に面接触により圧接する。これにより、ベースプレートP2bとガスケット部7間及びガスケット部7とハウジングP2h間が十分に密着し、流体の漏れは確実に回避される。
他方、一方のプラグ部P1の各第一接続部2f…には、図16に示すように、対応する一次側のチューブT…の端部Ts…をそれぞれ接続する。なお、図示を省略したが、他方のプラグ部P1の各第一接続部2f…も対応する二次側のチューブT…の端部Ts…にそれぞれ接続する。これにより、チューブ用集中コネクタ1の組付けが終了する。
次に、本実施形態に係るチューブ用集中コネクタ1の使用方法及び作用(機能)について、図17〜図19を参照して説明する。
今、チューブ用集中コネクタ1は、ソケット部P2(ハウジングP2h)とプラグ部P1が離脱状態にあり、この状態からプラグ部P1をソケット部P2に接続する場合を想定する。なお、操作環部P3は、図17(a)に示すように、第二ガイド部6における前段ガイド部6fの位置を、ハウジングP2hにおける第一ガイド部5sの位置に一致させておく。
まず、プラグ部P1を、ハウジングP2hの内側に対して、図16の位置関係で収容する。この場合、図17(a)に示すように、プラグ部P1の係止部3s…は、矢印Fuに従って、第一ガイド部5s及び前段ガイド部6fに収容する。これにより、各係止部3s…は、各第一ガイド部5s…及び各前段ガイド部6f…にそれぞれガイドされ、図17(b)に示す回動始端位置Xoまで収容させることができる。
次いで、操作環部P3を手で操作し、図17(c)に示すように、矢印Fw方向に回動させる。これにより、プラグ部P1の係止部3s…(第一係止部3sf…)は、第一ガイド部5s…により周方向Ffへの変位が規制されるため、後段ガイド部6s…が矢印Fw方向に回動変位することにより、第二係止部3ss…は、後段ガイド部6s…の傾斜係合部Ls…に沿って、接続口部4c…側へ変位する。そして、操作環部P3を、図17(c)に示す回動終端位置Xeに、第二係止部3ss…(係止部3s…)が位置するまで回動操作すれば、プラグ部P1とソケット部P2の接続は完了する。
この場合、ハウジングP2hとプラグ部P1は相似形状に形成するため、ハウジングP2hにプラグ部P1を収容する際には、プラグ部P1における接続周部3の外周面がハウジングP2hにおける被接続周部5の内周面にガイドされ、収容時の円滑性,安定性及び迅速性が確保されるとともに、接続時にはハウジングP2hとプラグ部P1間の位置決めが正確に行われる。
また、操作環部P3は、集中コネクタ1の最外郭位置に存在するとともに、操作環部P3の外周面には滑止形状部16を設けたため、着脱作業における操作時の滑りを有効に防止でき、容易かつ確実な着脱操作に寄与できる。
さらに、操作環部P3を回動操作した際には、傾斜係合部Lsを設けたため、例示の場合には、回動初期において、接続口部4c…側へ変位する変位速度が速くなり、回動終期では、加圧力が大きくなる。したがって、前述したように、操作過程に適した望ましい操作特性が容易につくり出される。そして、接続時には、各第二接続部2s…の先端部位が各ガスケット部7…に直接圧接し、十分な密着性が確保されるため、流体漏れ等の不具合が有効に防止される。
このように、本実施形態に係るチューブ用集中コネクタ1によれば、基本構成として、各チューブT…の端部Ts…に接続する複数の第一接続部2f…を一方側に配し、かつこの第一接続部2f…に連通し、先端側の外周面を先端小径となるテーパ凸面2st…により形成した第二接続部2s…を他方側に配したプラグ部P1と、このプラグ部P1に対して着脱するとともに、当該プラグ部P1の装着時に、第二接続部2s…におけるテーパ凸面2st…が圧接可能となり、かつ軸方向Fssの中間位置に、周方向Ffsに沿ったリング凸条によるインナシール部7mi…を形成したテーパ凹面7mt…を用いた内周面を有する筒状のガスケット部7…を設けたソケット部P2とを具備してなるため、多数のチューブT…を内蔵し、血液検体等の流体を、各チューブT…を通して、各サンプル容器やシャーレ等の必要な供給対象に送るとともに、各チューブT…やノズル等の部材、或いはバルブやセンサ等の部品を内蔵するユニットを、新品に交換したり、洗浄等のメンテナンスを目的として着脱を行う場合であっても、装着時における接続部位の密着性を大幅に高めることができるため、接続の確実性、更には、使用時における接続部位の緩みや位置ズレ等に対する許容度を大きくすることができる。この結果、流体漏れ等を確実に回避し、チューブ用集中コネクタとしての高い信頼性を確保できる。
さらに、部材やユニットの交換等に伴うチューブT…の着脱作業時には、チューブT…に、手などが触れる虞れがないため、着脱作業に伴う衛生面の向上を図ることができるとともに、着脱作業に伴うチューブT…の誤接続を防止できる。しかも、着脱作業を迅速かつ容易に行うことができるため、多数のチューブT…の着脱に伴って機器類の使用が中断される時間を大きく短縮できる。特に、固定ネジや固定金具等の部品を使用することなく、操作環部P3のワンタッチ操作により着脱できるなど、着脱時に要求される様々な作業条件を十分に満たすことができる。したがって、在宅医療などで使用するポータブル医療機器に適用して最適となる。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、各種変更が可能である。図20及び図21に、具体的な変更例の一例を示す。
図20は、ガスケットシートP2gの変更例を示す。図6及び図7に示したガスケットシートP2gは、ベースプレートP2bの一方の面(又は他方の面)、即ち、一次側(又は二次側)に配するガスケットシートP2gとして形成したが、図20に示すガスケットシートP2gは、一次側と二次側に配するガスケットシートを一体化したものである。したがって、全体形状は、図6及び図7に示したガスケットシートP2gの二枚の他方の面同士、即ち、ガスケットシートP2g…のベースプレートP2bに当接させる面同士を重ね合わせた形状となる。このような図20に示すガスケットシートP2gを用いることにより、ベースプレートP2bを不要にできる利点がある。
図21は、ベースプレートP2bの変更例を示す。図4に示したベースプレートP2bは、金属素材を用いて形成した場合を例示したが、図21に示すベースプレートP2bは、全体を合成樹脂素材により一体成形したものである。また、図4に示したベースプレートP2bは、ベースプレートP2bの一方の面と他方の面の双方に、同一構成のソケット部P2とP2をそれぞれ構成した場合を示したが、図21は、ベースプレートP2bの一方の面にのみソケット部P2を構成する。このため、図21の変更例では、ベースプレートP2bの他方の面には、プラグ部P1の第一接続部2f…に対応する変更接続部2fe…を直接一体成形した。したがって、図21に示すベースプレートP2bは、他方の面に配する他方(二次側)のチューブT…が他方のソケット部P2に対して着脱する必要のない場合に有効に用いることができる。
なお、図20及び図21に示した変更例は、基本的に、図1〜図19に示した各部に使用する部品の変更例となり、図1〜図19に示した各部の部品に対して置換により使用できるとともに、基本的な機能(作用効果)を享受できる。したがって、図20及び図21において、図1〜図19と同一部分については同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
その他、本発明は、このような変更例を含む実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、適用する流体としては、前述した血液,薬剤をはじめ、各種液体を適用できるとともに、空気や酸素等の各種気体を適用することも可能である。また、プラグ部P1の表面にコネクタ表記部2dを形成した例を示したが、このコネクタ表記部2dは、本発明の必須の構成要素となるものではなく、必要に応じて任意に実施できる。さらに、ソケット部P2を構成するに際し、ガスケットシートP2g,ハウジングP2h及びベースプレートP2bの組付けにより構成した場合を示したが、合成樹脂素材等により一体のソケット部P2として構成することも可能である。
一方、操作環部P3の第二ガイド部6…に、回動始端位置Xoから回動終端位置Xeに行くに従って、接続口部4c…側へ変位するプラグ部P1の力を大きくする傾斜係合部Lsを設ける場合を例示、即ち、非直線性の傾斜係合部Lsを例示したが、直線性の傾斜係合部Lsや湾曲線を含む様々な形状の傾斜係合部Lsを適用可能である。また、ベースプレートP2bは、別体に形成した外側のアウタプレート21とこのアウタプレート21の内側のインナプレート22の組合わせにより構成したが、アウタプレート21とインナプレート22を、いわば一体化した一枚のベースプレートP2bにより構成してもよい。さらに、基本機能を有するプラグ部P1に対し、このプラグ部P1に付設し、各第一接続部2f…に接続した各チューブT…の外周面に係止することにより、当該第一接続部2f…からの当該チューブT…の抜けを阻止する複数のチューブ係止孔部を有する抜け防止カバー部を付属させてもよい。
他方、ガスケットシートP2gは、複数のガスケット部7…が連結状態にあればよく、例えば、細いリンク部等により相互に連結されている形態であってもよい。一方、押えリング部12sc…は必要に応じて設けることができる。さらに、第一シール部7p…,第二シール部13p…,第三シール部7c…は、各ガスケット部7…に対して一つずつ設けた場合を示したが、二以上の多重リングにより設けてもよいし、或いは必要に応じて省略してもよい。
本発明に係るチューブ用集中コネクタは、例示した医療分野における検査機器等をはじめ、各種分野の各種機器類における、流体を通すチューブを接続する際に利用できる。
1:チューブ用集中コネクタ,2f…:第一接続部,2s…:第二接続部,2st…:テーパ凸面,3s…:係止部,4c…:接続口部,5s…:ガイド部,7…:ガスケット部,7p…:第一シール部,7c…:第三シール部,7mi…:インナシール部,11:ガスケットシート嵌合部,12s…:ガスケット保持孔部,12sc:押えリング部,13p…:第二シール部,T…:チューブ,Ts…:チューブの端部,P1:プラグ部,P2:ソケット部,P2g:ガスケットシート,P2h:ハウジング,P2b:ベースプレート,Sn:非接続面,Fss:軸方向,Ff:周方向,Ffs:周方向,Qs:傾斜角度,Qm:傾斜角度

Claims (10)

  1. 流体を通す複数のチューブの端部を対応する各接続口部に接続するチューブ用集中コネクタであって、前記各チューブの端部に接続する複数の第一接続部を一方側に配し、かつこの第一接続部に連通し、先端側の外周面を先端小径となるテーパ凸面により形成した第二接続部を他方側に配したプラグ部と、このプラグ部に対して着脱し、当該プラグ部の装着時に、前記第二接続部における前記テーパ凸面が圧接可能となるテーパ凹面を用いた内周面を有する筒状のガスケット部を有するとともに、前記テーパ凹面における軸方向の中間位置に、周方向に沿ったリング凸条によるインナシール部を形成してなるソケット部とを備え、前記テーパ凸面の軸方向線に対する傾斜角度を、前記テーパ凹面の軸方向線に対する傾斜角度よりも小さく選定してなることを特徴とするチューブ用集中コネクタ。
  2. 前記流体には、医療分野における血液又は薬剤を含む液体を適用することを特徴とする請求項1記載のチューブ用集中コネクタ。
  3. 前記ソケット部は、前記各第二接続部を接続する複数のガスケット部を所定位置に一体に形成してなるガスケットシートを備えることを特徴とする請求項1記載のチューブ用集中コネクタ。
  4. 前記ソケット部は、前記第二接続部に対向する接続面の反対側となる非接続面に、前記ガスケットシートが嵌合するガスケットシート嵌合部を形成するとともに、このガスケットシート嵌合部に、前記各ガスケット部を保持するガスケット保持孔部を形成してなるハウジングを備えることを特徴とする請求項3記載のチューブ用集中コネクタ。
  5. 前記ガスケット保持孔部には、前記ガスケット部における筒状に突出形成したガスケット本体部の先端を覆う押えリング部を一体に形成することを特徴とする請求項4記載のチューブ用集中コネクタ。
  6. 前記ガスケット部には、当該ガスケット部と前記ハウジング間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条による第一シール部を一体に形成することを特徴とする請求項4記載のチューブ用集中コネクタ。
  7. 前記ガスケット保持孔部には、前記ガスケット部と前記ハウジング間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条による第二シール部を一体に形成することを特徴とする請求項4,5又は6記載のチューブ用集中コネクタ。
  8. 前記ソケット部は、前記ハウジングにおける前記非接続面に当接して、前記ハウジングのガスケットシート嵌合部に嵌合した前記ガスケットシートを保持するベースプレートを備えることを特徴とする請求項4,5又は6記載のチューブ用集中コネクタ。
  9. 前記ガスケット部には、このガスケット部と前記ベースプレート間のシーリングを行う少なくとも一つ以上のリング凸条により第三シール部を一体に形成することを特徴とする請求項8記載のチューブ用集中コネクタ。
  10. 前記プラグ部は、前記ソケット部に設けたガイド部にガイドされる係止部を備え、この係止部は、前記プラグ部の周方向へ等間隔により三個所設けてなることを特徴とする請求項1記載のチューブ用集中コネクタ。
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