JP6908921B2 - 制振ダンパ - Google Patents

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Description

本発明は、機械システムや建築物の構造体内部に直接組み込むことができ、かつ剛性及び振動減衰性を広範囲にチューニング設計することができ、振動エネルギーを吸収して制振対象物の振れを低減するための制振ダンパに関する。
自動車、ロボット及び工作機械等の精密な機械システム並びに高層ビル等の建築物では,それぞれの固有振動特性に合わせた振動特性を有する制振ダンパを用いて振動を抑制することが必要である。
機械システムや建築物の用途によって振動抑制に対する要求は変化する。例えば、工作機械では、高精度かつ高能率な加工を実現するために、数10Hzから数100Hzの高周波振動を抑制することが求められている。一方、数100mの高さを有する超高層ビルや宇宙機などの柔軟構造物では、数Hzから数10Hzの低周波振動を抑制することが必要となる。また、求められる振動振幅の抑制レベルも制振対象物やその用途によって変化する。
形状や大きさ等の違いによって制振対象物の固有振動特性は著しく異なるので、要求仕様を満たす振動抑制技術を実現するためには、制振対象物やその用途に合わせて制振ダンパの剛性及び振動減衰性をチューニングすることが不可欠である。そのため、剛性及び振動減衰性を広範囲かつ高い自由度でチューニング可能な制振ダンパの開発が求められている。
しかし、制振ダンパの剛性及び振動減衰性は相反関係にある。たとえば、高剛性な制振ダンパの場合には振動減衰性が低くなり、高振動減衰性の制振ダンパの場合には剛性が低くなる。そのため、両者を高い自由度で独立にチューニングすることは困難である。近年では、機械システムや建築物の構造体材料として高い剛性を有する炭素繊維複合材料(CFRP)を用いることが多い。しかし、CFRPを用いても、高剛性化により固有振動数を高くし、時間領域で見たときに振動減衰性を見かけ上向上させる程度の効果しか得られていない。また、CFRPは荷重を負荷した際の変位量が多く、航空機などの大型機械や工作機械などの精密機械システムに適用する場合に変位対策が必要である他、周波数領域で見ると機械システムや建築物の固有振動振幅を十分に低減できるほどの振動減衰効果は得られない。
一般的に、機械システムや建築物の振動を抑制するために、粘性ダンパ、摩擦ダンパを外的に取り付ける(参照:非特許文献1)。しかしながら、これらの粘性ダンパ、摩擦ダンパは、剛性が著しく低く、振動減衰性は油の粘度や摩擦材の材質を変えることでしかチューニングできない。また、特定の機械システムや建築物に生じる限定的な固有振動にしか適用できない。
一方、機械システムや建築物の固有振動特性に合わせて剛性及び振動減衰性をチューニング可能な従来の制振ダンパを図14を参照して説明する。
図14の(A)においては、制振ダンパとして粘弾性材料要素からなる粘弾性ダンパ101を制振対象物100へ外的に取り付ける。粘弾性ダンパ101の剛性および振動減衰性は粘弾性材料要素の種類を変更することによりチューニング可能である。
図14の(B)においては、制振ダンパとして粘弾性材料要素1021及び質量要素1022からなる動吸振器(TMD)102を制振対象物100に取り付ける。動吸振器102では粘弾性材料要素1021および質量要素1022をそれぞれ制振対象物100の特定の固有振動数に合わせてチューニングすることによりその固有振動を抑制できる。
B. Powalka, T. Okulik, " Influence of application of special casting compound on dynamic characteristics of the guideway system", Journal of Machine Engineering, Vol. 10, No. 2 (2010), pp.71-81. Y. Jin , J. Plott, et al., "Additive Manufacturing of Custom Orthoses and Prostheses - A Review ", Procedia CIRP , Vol. 36, (2015), pp.199-204.
図14の(A)に示す従来の制振ダンパでは、剛性及び振動減衰性は粘弾性材料要素の物性により一意に決定されてしまう他、使用できる粘弾性材料要素にも制限がある。従って、その剛性や振動減衰性を高い自由度で広範囲にチューニングすることができず、機械システムや建築物の制振に十分な設計仕様を満たせないことが多いという課題がある。
また、図14の(B)に示す従来の制振ダンパでは、特定の固有振動のみにしか有効でなく、また、TMD102自体が振動系を形成しているために制振対象物100に取り付けることで新たな固有振動の数を増やしてしまうという課題がある。さらに、高剛性な機械システムや建築物に取り付けようとした場合は、質量要素1022や粘弾性材料要素1021を大きくしなければ制振ダンパに要求される設計仕様を満たすことができないので、設置スペースの制約を大きく受けるという課題もある。
さらに、上述の従来の制振ダンパは制振対象物へ外的に取り付けるので、設置スペースや重量に制約が課され、要求される制振性能を満たすために必要な設計仕様を必ずしも実現できないという課題もある。また、制振ダンパ自体の剛性は低いので、制振ダンパを外的に取り付けることで制振対象物の剛性を大幅に低下させるという課題もある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る制振ダンパは、環状の金属筋交部を有し、金属筋交部の各筋交を傾斜させかつ該各筋交の断面形状の環状の半径方向サイズを環状の周方向サイズより大きくさせて金属筋交部の剛性に異方性を持たせた金属構造体と、所定の振動数範囲で所定の振動減衰性を示す高分子材料からなり、金属筋交部の中央部及び周囲部に設けられた高分子構造体とを複合したものである。金属筋交部の剛性に異方性を持たせたことにより、制振ダンパに並進運動と回転運動を相互に変換可能な運動変換機構を設け、複合した高分子構造体に引張・圧縮、せん断、捩り等の複合した変形に伴う高い歪状態を生み出すことが可能となる。これにより、高い振動減衰性を達成する。
また、本発明に係る制振ダンパは、第1の金属プレートと、第1の金属プレート上に設けられた金属筋交部と、金属筋交部上に設けられた第2の金属プレートと、金属筋交部の中央部及び周囲部に設けられた高分子構造体とを具備するものである。
さらに、本発明に係る制振ダンパは、第1の金属プレートと、第1の金属プレート上に設けられた第1の金属筋交部と、第1の金属筋交部上に設けられたチューニング金属質量要素と、チューニング金属質量要素上に設けられた第2の金属筋交部と、第2の金属筋交部上に設けられた第2の金属プレートと、第1、第2の金属筋交部の中心部及び周囲部並びにチューニング金属質量要素の中心部に設けられた高分子構造体とを具備し、上下対称構造であるものである。
本発明によれば、金属構造体(金属プレート、金属筋交部及びチューニング金属質量要素)の幾何形状パラメータを、制振対象物である機械システムや建築物の振動特性に合わせて設計し、剛性及び振動減衰性、さらには振動状態(振動モードや固有振動数)を制御することにより、制振ダンパの性能を広範囲にチューニング可能である。また、高分子構造体の材料物性を設計することにより、所望の振動減衰性を実現できる。高分子材料の粘弾性特性は、材料ごとに広い周波数領域で多様に変化するので、制振対象物に対して適切な高分子材料を選択することで、制振対象物が有する複数の固有振動を抑制できるように振動減衰性をチューニングすることも可能である。このように、剛性を金属構造体の幾何学的設計によって、また振動減衰性を使用する高分子材料の物性の設計によって制御できる。これにより、高い自由度で剛性と減衰をチューニング可能な制振ダンパを実現できる。
また、上述の制振ダンパの金属構造体部分は金属積層造形AM(Additive Manufacturing)法を用いて、機械システムや建築物の金属構造部材と一体成型できるので、従来の制振ダンパでは不可能であった構造組み込み型の制振ダンパとして機能させることができる。これにより、制振ダンパを設置するスペースの制約がなくなり、必要な設計仕様を満たす制振ダンパを省スペースで実現することができる。また、従来、制振ダンパを設置することが困難であった機械システムや建築物の内部に存在する振動源に対しても、構造組み込み型である本発明の制振ダンパであれば制振効果が得られる。
さらに、本発明の制振ダンパは、高い剛性を有する金属構造体を用いているので、制振対象物の剛性や強度の低下を最小限に抑制したまま、制振対象物の振動減衰性を高めることができる。そのため、従来の制振ダンパを取り付けられなかった高剛性が要求される機械システムや建築物、高荷重が作用する機械システムや建築物にも本発明の制振ダンパを適用可能である。
本発明に係る剛性及び振動減衰性がチューニング設計可能な制振ダンパの第1の実施の形態を示し、(A)は金属構造体の斜視図、(B)は高分子構造体の斜視図、(C)は(A)の金属構造体と(B)の高分子構造体とを複合した複合構造体の全体斜視図である。 図1の金属構造体の動作を説明するための図であり、(A)は上部金属プレートに鉛直方向荷重を負荷した状態を示す側面図、(B)は金属構造体に並進運動が生じた場合に運動変換機構の効果で回転運動も生じることを説明するための斜視図である。 図1の制振ダンパを制振対象物に組込んだ状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る剛性及び振動減衰性がチューニング設計可能な制振ダンパの第2の実施の形態を示し、(A)は金属構造体の斜視図、(B)は高分子構造体の斜視図、(C)は(A)の金属構造体と(B)の高分子構造体とを複合した複合構造体の全体斜視図である。 図4の金属構造体の動作を説明するための図であり、(A)は上部金属プレートに鉛直方向荷重を負荷した状態を示す側面図、(B)は運動変換機構の効果により金属構造体の並進運動に合わせて回転運動も同時に生じることを説明するための斜視図である。 図4の制振ダンパを制振対象物に組込んだ状態を模式的に示す斜視図である。 図4の(A)の金属構造体の異方剛性設計に用いる幾何形状パラメータを説明するための図である。 図4の(B)の高分子構造体の材料物性を説明するための表である。 図4の(A)の金属筋交部の位相角に対する比剛性及び振動減衰比の評価結果を示すグラフである。 図4の(A)の金属筋交部の筋交本数に対する比剛性及び振動減衰比の評価結果を示すグラフである。 図4の(A)の金属筋交部の筋交断面の縦横比に対する比剛性及び振動減衰比の評価結果を示すグラフである。 図4の(A)のチューニング金属質量要素の厚さと制振ダンパの高さとの比に対する比剛性及び振動減衰比の評価結果を示すグラフである。 図7の(A)〜(D)の金属構造体の幾何形状パラメータと図8の4種類の高分子構造体の材料物性との組み合わせによる、図4の(C)の複合構造体の比剛性及び振動減衰比の差異を示し、広い範囲で剛性と振動減衰性をチューニング可能であることを示すグラフである。 従来の制振ダンパを示す図である。
図1は本発明に係る剛性及び振動減衰性をチューニング設計可能な制振ダンパの第1の実施の形態を示し、(A)は金属構造体の斜視図、(B)は高分子構造体の斜視図、(C)は(A)の金属構造体と(B)の高分子構造体とを複合した複合構造体の全体斜視図である。
図1において、制振ダンパは、金属構造体10及び高分子構造体20の複合である複合構造体30よりなる。金属構造体10は、下部金属プレート11、金属筋交部12及び上部金属プレート13によって一体的に構成される。尚、上部金属プレート13は円板状であるが、矩形状でもよい。他方、高分子構造体20は金属筋交部12の中央部及び周辺部に設けられる。
複雑な幾何学形状を有する金属構造体10は3D CADデータから直接立体を造形可能な金属積層造形AM(Additive Manufacturing)法によって容易に製造できる(参照:非特許文献2)。また、制振対象物である機械システムや建築物の金属構造部材と一体成型することも可能なため、構造埋込み型の制振ダンパを実現することも可能である。
図1においては、金属筋交部12の幾何形状パラメータを異方剛性設計して金属構造体10の剛性に異方性を持たせる。従って、図2の(A)に示すごとく、金属構造体10の上部金属プレート13に垂直方向に荷重P1を負荷すると、図2の(B)に示すごとく、上部金属プレート13の並進変位δによって生じる並進運動M1が金属筋交部12および上部金属プレート13の回転運動M2に変換される。すなわち、運動変換機構となる。このように、金属構造体10が運動変換機構を有するので、複合構造体30では、高分子構造体20に並進運動M1と回転運動M2によって圧縮・引張、せん断、捩り等を受けて高い歪を発生するため、振動エネルギーの散逸量が多くなり、高い振動減衰性を発揮する。この回転運動M2により、上部金属プレート13は回転する。運動変換機構によって生じた圧縮・引張、せん断、捩り等の複合した金属構造体10の振動的な運動により、高分子構造体20に蓄積される歪みエネルギーEresinが、運動変換機構が存在しない場合(すなわち、金属筋交部12を垂直に設けた場合)と比較して、数10〜数100倍に増加する。高分子材料に蓄積される歪エネルギーEresinが高いほど、高分子材料で散逸される振動エネルギーも高くなる。そのため、運動変換機構を設けた本発明の制振ダンパでは、運動変換機構を設けない場合よりも数10〜数100倍に振動減衰性を高くすることが可能である。また、金属材料で構成される金属構造体10を用いるため、従来の制振ダンパよりも剛性を高くすることが可能である。
図3は図1の制振ダンパを制振対象物41に組込んだ状態を模式的に示す斜視図である。
図3においては、上部金属プレート13と制振対象物41との間に潤滑油層42を設ける。この場合、制振対象物41に垂直方向の荷重P1が負荷されると、複合構造体30は並進運動M1と共に回転運動M2を行う。しかし、この回転運動M2により、上部金属プレート13が回転するも、潤滑油層42の存在のために、制振対象物41は回転せず、その姿勢は崩れない。上部金属プレート13の回転運動M2が拘束されると振動減衰性は半減するが、潤滑油層42の存在のために、上部金属プレート13の回転運動M2が拘束されず、振動減衰性の低下はほとんどない。
図1〜図3に示す第1の実施の形態においては、後述の第2の実施の形態と同様に、金属構造体10の幾何形状パラメータを調整することで剛性を設計でき、高分子構造体20の高分子材料の粘弾性特性を調整することで振動減衰性を設計可能である。このように、剛性及び振動減衰性を高い自由度でチューニングすることができるので、要求される制振ダンパの性能が異なる場合でも、制振対象物に生じる固有振動を高いレベルで剛性を維持したまま抑制できる。
図4は本発明に係る剛性及び振動減衰性をチューニング設計可能な制振ダンパの第2の実施の形態を示し、(A)は金属構造体の斜視図、(B)は高分子構造体の斜視図、(C)は(A)の金属構造体と(B)の高分子構造体とを複合した複合構造体の全体斜視図である。
図4において、制振ダンパは、金属構造体50及び高分子構造体60の複合である複合構造体70よりなる。金属構造体50は、下部金属プレート51、下部金属筋交部52、チューニング金属質量要素53、上部金属筋交部54及び上部金属プレート55によって一体的に構成される。この場合、下部金属筋交部52の筋交52aの方向と上部金属筋交部54の筋交54aの方向とは互いに逆方向になっているが、1つの筋交の位相角θで表す。他方、高分子構造体60は下部金属筋交部52の中央部及び周辺部、チューニング金属質量要素53の中央部並びに上部金属筋交部54の中央部及び周辺部に設けられ、金属構造体50の運動に伴い圧縮・引張、せん断、捩り等を受けるため、高い歪エネルギーを蓄積し、高振動減衰性を発揮する。尚、チューニング金属質量要素53は、制振ダンパの固有振動数を制振対象物である機械システムや建築物の固有振動特性に合わせて微調整するための質量要素であり、図14の(B)に示す従来の制振ダンパである動吸振器(TMD)102の質量要素1022と同様の役割を有する。
好ましくは、図4の制振ダンパは上下対称構造となっている。これにより、チューニング金属質量要素53が回転するものの、上部金属プレート55は回転しないようにする。これにより、本発明の制振ダンパを組み込んだ制振対象物に生じる不必要な回転運動を抑制できる。
複雑な幾何形状を有する金属構造体50は3D CADデータから直接立体を造形可能な金属積層造形AM(Additive Manufacturing)法によって容易に製造できる(参照:非特許文献2)。この手法を用いることで、制振対象である機械システムおよび建築物に使用される金属構造部材と金属構造体50を一体成形することができるので、構造組み込み型の制振ダンパを実現できる。
図4においては、下部金属筋交部52及び上部金属筋交部54の幾何形状パラメータを設計して金属構造体50の剛性に異方性を持たせる。従って、図5の(A)に示すごとく、金属構造体50の上部金属プレート55に垂直方向に荷重P2を負荷すると、図5の(B)に示すごとく、上側金属プレート55に並進変位δが生じてチューニング金属質量要素53には回転運動M2を生じる。このように、筋交部52および筋交部54を設計することで、金属構造体50は並進運動M1と回転運動M2とを相互に変換可能な運動変換機構を有する構造体となる。この並進運動M1および回転運動M2によって高分子構造体60には圧縮・引張、せん断、捩り等を受けるため高い歪エネルギーEresinを生じる。回転運動M2への運動変換機構が存在しない場合(すなわち、下部金属筋交部52及び上部金属筋交部54が垂直な場合)と比較して、運動変換機構が存在する場合の方が、高分子材料で生じる歪エネルギーは数10倍〜数100倍も高くなる。高分子材料に蓄積される歪エネルギーが高いほど振動減衰性は高くなるので、運動変換機構を有する複合構造体70は、高い振動減衰性を有する制振ダンパとなる。また、金属構造体を用いているので、従来の制振ダンパよりも高剛性である。
図6は図4の制振ダンパを機械システムや建築物等の制振対象物81に組み込んだ状態を模式的に示す斜視図である。
図6においては、上部金属プレート55と制振対象物81とは固定接着される。制振対象物81に垂直方向の荷重P2が負荷されると、上部金属プレート55には鉛直方向に並進運動M1が生じるが、回転運動M2は生じない。一方、チューニング金属質量要素53は金属構造体50の運動変換機構により並進運動M1と回転運動M2の両方を生じる。このとき、上部金属プレート55は回転運動しないので、制振対象物81も回転せず、その姿勢は崩れない。金属構造体50の異方剛性設計により、チューニング金属質量要素53が並進運動M1と回転運動M2を生じ、上部金属プレート55は回転運動M2を生じないように設計したためである。また、図3に示すごとく、第1の実施の形態では、回転運動M2を抑止して制振対象物41の姿勢が崩れるのを防ぐために潤滑油層42を使用しているが、第2の実施の形態では、上部金属プレート55が回転運動M2を生じないので潤滑油層は不要である。
図4、図5、図6の制振ダンパの制振特性は剛性及び振動減衰性で決定され、剛性は金属構造体50の幾何形状によって異方設計が可能であり、振動減衰性は高分子構造体60として使用する高分子材料の粘弾性特性を調整することで設計可能となる。剛性と振動減衰性は高い自由度でそれぞれをチューニング可能である。有限要素解析等を用いて金属構造体50及び高分子構造体60を制振対象物の振動特性や抑制したい固有振動に合わせて最適設計することで、例えば剛性の低下を最小限に抑制しつつ振動減衰性を高くするようにチューニングしたり、それとは逆に剛性は低下してもよいので振動減衰性を最大となるようにチューニングしたりと、様々な制振ダンパの要求性能に応じて制振ダンパの剛性および振動減衰性をチューニングすることが可能である。
本発明の第2の実施の形態の制振ダンパの制振性能の評価を行うために、図4、図5、図6の制振ダンパにおいて下記の条件を定義する。
1)下部金属プレート51の下面は完全拘束と仮定し、上下対称構造から上部金属プレート55は下部金属プレート51の真上に位置するものとする。
2)金属構造体50の幾何形状パラメータ及び高分子構造体60の材料物性が制振性能に及ぼす影響を評価するために、金属構造体50と高分子構造体60とは完全固着していると仮定する。実際には、金属構造体50と高分子構造体60との界面では、擦り、せん断による摩擦損失が生じるため、今回の仮定よりも大きな減衰効果が得られるものと予想される。
3)上部金属プレート55に荷重P2(N)を負荷したと仮定する。
このとき、垂直方向の剛性を比剛性Gとして評価し、それは
G=P2/(δ×m)
但し、δは並進変位
mは制振ダンパの質量
となる。また、振動減衰性は振動減衰比DRとして評価し、それはモード歪エネルギー法により
DR=(Eresin/Eall)×η
但し、Eallは複合構造体70の総歪みエネルギー
resinは高分子構造体60の歪みエネルギー
ηは高分子構造体60の損失係数
となる。
次に、金属構造体50の形状は幾何形状パラメータとして定義された下部金属筋交52および上部金属筋交部54の位相角θ、筋交本数n、筋交の断面縦横比α、チューニング金属質量要素厚さdと制振ダンパ高さhとの比βで決定される。ここでは、各幾何形状パラメータを3段階に変化させる。

図7の(A)に示すごとく、下部金属筋交部52、上部金属筋交部54の位相角θを、
θ=−30°
θ=0°
θ=30°
と変化させる。
図7の(B)に示すごとく、下部金属筋交部52、上部金属筋交部54の筋交52a、54aの本数nを、
n=10
n=15
n=20
と変化させる。
図7の(C)に示すごとく、下部金属筋交部52、上部金属筋交部54の筋交52a、54aの断面縦横比α=b/hを、
α=0.5
α=1.0
α=2.0
と変化させる。筋交52a、54aの断面は下部金属筋交部52、上部金属筋交部54の断面の径方向に沿った矩形とする。
図7の(D)に示すごとく、チューニング金属質量要素53の厚さdと制振ダンパの高さhとの比β=d/hを、
β=0.3
β=0.5
β=0.7
と変化させる。
また、金属構造体50の下部金属プレート51、下部金属筋交部52、チューニング金属質量要素53、上部金属筋交部54及び上部金属プレート55の材料は鋼とし、この場合のヤング率E=207GPa、損失係数η=0.0005とする。
さらに、高分子構造体60の材料A、B、C、Dとして図8に示すヤング率および損失係数が異なる4種類の材料を設定する。一般に、高分子材料はヤング率が高いほど、損失係数が低くなるため、図8のごとく数値を設定した。
上記のパラメータ(幾何形状パラメータθ、n、α、β、高分子構造体の材料A、B、C、D)の組み合わせを変化させ、有限要素法を用いて制振ダンパの比剛性(静剛性/質量)G及び振動減衰比DRを計算し、評価を行う。尚、図9〜図13においては、比剛性G及び振動減衰比DRは同一直径の鋼性円柱を用いた比剛性(静剛性/質量)及び振動減衰比で除して正規化してある。
図9は図4の金属筋交部52、54の位相角θに対する比剛性G及び振動減衰比DRの評価結果を示すグラフである。図9には高分子材料を4通りに変えた結果をまとめて示してある。また、位相角θ以外のパラメータは、n=20、α=1.0、β=0.5として計算した。
図9に示すように、比剛性Gは、位相角θ=0°の時に高く、また、ヤング率Eが高い高分子材料Dを用いたときに高くなる。位相角θ=0°、材料Dを用いたときに比剛性Gは最も大きくなる。他方、振動減衰比DRは、位相角θ=±30°の時に高く、また高分子材料として材料Bを用いた場合に高くなった。このことから、剛性を高めるためには、筋交の位相角を小さく設定し、高分子材料はヤング率が高いものを用いればよい。一方、振動減衰性を高めるには、筋交の位相角を大きくし、高分子材料は損失係数が高すぎず、低すぎない、制振対象物の振動特性に合わせて最適な損失係数を有するものを選定する必要があることが分かる。
図10は図4の金属筋交部52、54の筋交52a、54aの本数nに対する比剛性G及び振動減衰比DRの評価結果を示すグラフである。図10には高分子材料の物性を4種類に変えた結果をまとめて示してある。また、筋交本数n以外のパラメータは、θ=30°、α=1.0、β=0.5とする。
図10に示すように、比剛性Gは、筋交の本数nによりわずかに変化し、筋交本数が多い方が比剛性Gは高くなる。また、ヤング率Eが最も高い材料Dを使用したときに、最も高くなる。他方、振動減衰比DRは筋交本数nによって大きく変化し、筋交本数nが少ないほど振動減衰比DRは高くなる。また、高分子材料として材料Bを用いた場合に、ほかの材料を用いた場合よりも振動減衰比DRは高くなった。このことから、剛性を高めるためには、筋交の本数を多くし、高分子材料はヤング率が高いものを用いればよい。一方、振動減衰性を高めるには、筋交の本数を少なくし、高分子材料は損失係数が高すぎず、低すぎない、制振対象物の振動特性に合わせて最適な損失係数を有するものを選定する必要があることが分かる。
図11は図4の金属筋交部52、54の筋交52a、54aの断面縦横比αに対する比剛性G及び振動減衰比DRの評価結果を示すグラフである。図11には、高分子材料の物性を4種類に変えて計算した結果をまとめて示してある。また、断面縦横比α以外のパラメータは、θ=30°、n=20、β=0.5とする。
図11に示すように、比剛性Gは、断面縦横比αによりわずかに変化し、断面縦横比が大きい方が比剛性Gは高くなる。また、ヤング率Eが最も高い材料Dを使用したときに、最も高くなる。他方、振動減衰比DRは断面縦横比αによって大きく変化し、αが小さいほど振動減衰比DRは高くなる。さらに、高分子材料として材料Bを用いた場合に、ほかの材料を用いた場合よりも振動減衰比DRは高くなった。このことから、剛性を高めるためには筋交断面形状をチューニング金属質量要素の周方向に長い形状にし、高分子材料はヤング率が高いものを用いればよい。一方、振動減衰性を高めるには、筋交断面形状をチューニング金属質量要素の半径方向に長い形状とし、高分子材料は損失係数が高すぎず、低すぎない材料を使用することが重要である。
図12は図4のチューニング金属質量要素53の厚さdと制振ダンパの高さhとの比βに対する比剛性G及び振動減衰比DRの評価結果を示すグラフである。図12には高分子材料の物性を4種類に変えた結果をまとめている。また、β以外の幾何形状パラメータは、θ=30°、n=20、α=0.5とする。
図12に示すように、比剛性Gは、比βによって極わずかに変化し、また最もヤング率が高い材料Dを用いると比剛性Gは高くなる。他方、振動減衰比DRは、比βが大きく、かつ損失係数ηが高すぎず低すぎない材料Bのとき、最も高かった。このことから、剛性を高めるにはヤング率が高い高分子材料を選定すればよく、比βはあまり影響しない。一方、振動減衰性を高めるためには損失係数が高すぎず、低すぎない高分子材料を使用することが重要である。
図13は幾何形状パラメータのすべての組み合わせに対して有限要素法を用いた計算によって制振ダンパの剛性及び振動減衰性を評価した結果を示すグラフである。図13には、図4の高分子構造体60を図8のごとく材料A、B、C、Dと変化させたときの結果をまとめて示してある。
図13に示すように、比剛性Gおよび振動減衰比DRが広い範囲で分布していることから、金属構造体50の異方剛性設計によって剛性及び振動減衰性を広範囲にチューニング可能であることが分かる。また、高分子構造体60に使用する材料を変えた場合、その材料物性によって剛性及び振動減衰性をチューニング可能な範囲が異なる他、材料の物性だけではチューニング可能な範囲が決定されないことが分かる。例えば、損失係数ηが高い材料を用いただけでは、制振ダンパの振動減衰性は高くならない。この結果から、金属構造体50の異方剛性設計と高分子構造体60の材料設計とは連携させて行う必要がある。
また、有限要素解析によって、制振ダンパのチューニングを行うことができ、制振対象物の振動特性や抑制したい固有振動に合わせて最適な設計仕様の制振ダンパを実現できる。
尚、本発明の制振ダンパを複数個直列及び/又は並列に配置して機械システムや建築物などの制振対象物に組み込むことにより、単体よりもさらに広範囲な様々な固有振動に対応可能な制振ダンパを実現できる。
また、本発明は上述の実施の形態の自明の範囲内のいかなる変更にも適用し得る。
本発明に係る制振ダンパは、異方剛性設計により実現した運動変換機構を有する金属構造体と高分子構造体とを用いた、剛性と振動減衰性の両方を広範囲に高い自由度でチューニング可能な制振ダンパであるので、様々な機械システムや建築物の制振技術として利用可能である。
また、本発明の制振ダンパ自体が高剛性であるため、従来の制振ダンパでは困難であった高剛性な機械システムの微小振動を抑制する技術として利用可能である。
さらに、本発明の制振ダンパを構成する金属構造体は、金属積層造形AM法を用いて機械システムや建築物の金属構造体と一体成形可能であるので、従来は不可能であった構造部材自体にダンパ機能を付与する組み込み型の制振ダンパに利用可能である。これにより、設置スペース等の問題で従来の制振ダンパが使用できなかったり、内部に振動発生源が存在したりする機械システムや建築物に対しても利用可能である。
10:金属構造体
11:下部金属プレート(第1の金属プレート)
12:金属筋交部
13:上部金属プレート(第2の金属プレート)
20:高分子構造体
30:複合構造体
41:制振対象物
42:潤滑油層
50:金属構造体
51:下部金属プレート(第1の金属プレート)
52:金属筋交部(第1の金属筋交部)
53:チューニング金属質量要素
54:金属筋交部(第2の金属筋交部)
55:上部金属プレート(第2の金属プレート)
60:高分子構造体
70:複合構造体
81:制振対象物
82:潤滑油層
100:制振対象物
101:粘弾性ダンパ
102:動吸振器
1021:粘弾性材料要素
1022:質量要素

Claims (8)

  1. 環状の金属筋交部を有し、該金属筋交部の各筋交を傾斜させかつ該各筋交の断面形状の前記環状の半径方向サイズを前記環状の周方向サイズより大きくさせて該金属筋交部の剛性に異方性を持たせた金属構造体と、
    所定の振動数範囲で所定の振動減衰性を示す高分子材料よりなり、前記金属筋交部の中央部及び周囲部に設けられた高分子構造体と
    を複合した制振ダンパ。
  2. 第1の金属プレートと、
    前記第1の金属プレート上に設けられた金属筋交部と、
    前記金属筋交部上に設けられた第2の金属プレートと、
    前記金属筋交部の中央部及び周囲部に設けられた高分子構造体と
    を具備する制振ダンパ。
  3. 前記第1の金属プレート、前記金属筋交部及び前記第2の金属プレートは一体の金属構造体を構成し、該金属構造体と前記高分子構造体とは複合構造体を構成する請求項2に記載の制振ダンパ。
  4. 前記金属筋交部の筋交の断面形状は該金属筋交部の断面の径方向に沿った矩形である請求項2に記載の制振ダンパ。
  5. 第1の金属プレートと、
    前記第1の金属プレート上に設けられた第1の金属筋交部と、
    前記第1の金属筋交部上に設けられたチューニング金属質量要素と、
    前記チューニング金属質量要素上に設けられた第2の金属筋交部と、
    前記第2の金属筋交部上に設けられた第2の金属プレートと、
    前記第1、第2の金属筋交部の中心部及び周囲部並びに前記チューニング金属質量要素の中心部に設けられた高分子構造体と
    を具備し、上下対称構造である制振ダンパ。
  6. 前記第1の金属プレート、前記第1の金属筋交部、前記チューニング金属質量要素、前記第2の金属筋交部及び前記第2の金属プレートは一体の金属構造体を構成し、前記金属構造体と前記高分子構造体とは複合構造体を構成する請求項5に記載の制振ダンパ。
  7. 前記第1、第2の金属筋交部の筋交の断面形状は該各第1、第2の金属筋交部の断面の径方向に沿った矩形である請求項5に記載の制振ダンパ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の制振ダンパを複数個直列及び/又は並列に配置した制振ダンパ。
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