以下、図面を参照して、本発明による各実施形態の電動ベッド1について説明する。
〔第1実施形態〕
(装置構成)
図1は、本発明による第1実施形態の電動ベッド1の概略構成を示す図である。また、図2は、本発明による第1実施形態の電動ベッド1の全体の操作時の動作を実現する機能部の概略構成を示すブロック図である。尚、図1及び図2において、図15及び図16に示す従来の電動ベッド10と同様の構成要素には、同一の参照番号を付している。
図1及び図2を参照するに、本発明による第1実施形態の電動ベッド1は、図15及び図16に示す従来の電動ベッド10と比較して、エンコーダーやポテンションメーターなどの回転量を検知する回転量検知センサーが設けられていない点、3つの状態センサー20a,20b,20cが設けられている点、及び、コントローラー12の内部に操作信号制御部50が設けられ、操作信号制御部50にて状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づくフィードバック(FB)制御部30が設けられている点で相違しているが、その他の構成要素は同様である。ここでは、操作信号制御部50の詳細は後述するものとし、フィードバック(FB)制御部30の作用について主として説明する。
より具体的には、図1に示す第1実施形態の電動ベッド1は、人体を支えるベッドフレーム17の下方に、コントローラー12、モーター13、アクチュエーター14、及びリンク機構16が配設される。特に、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについてそれぞれほぼ無段階の調整ができるように、モーター13、アクチュエーター14、及びリンク機構16を一組として合計3組設けられている。
コントローラー12には各モーター13を駆動するためのハーネスが接続されている。各モーター13の出力軸にはそれぞれのアクチュエーター14が連結され、各アクチュエーター14のシリンダはそれぞれのリンク機構16に接続される。
そして、操作用のスイッチ11はコントローラー12に接続されており、操作者は、スイッチ11を用いて着床部18の背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについてそれぞれ所定の設定値の範囲内でほぼ無段階の調整を行う個別操作と、詳細は後述するが、設定変更可能な連動制御点を基に、背上げ角及び膝上げ高さを連動動作させる連動操作を選択的に操作できるようになっている。
ところで、第1実施形態の電動ベッド1には、着床部18の背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについての可動部位の位置に、それぞれ3つの状態センサー20a,20b,20cが設けられている。状態センサー20a,20b,20cは、それぞれ状態変化を1次元以上で検出するためのジャイロセンサーや、角度センサー、加速度センサー、衝撃センサーのうちいずれかとすることができる。3つの状態センサー20a,20b,20cから出力される各センサー信号は、破線で示すそれぞれの信号ケーブルを経てコントローラー12に接続される。
(状態センサー)
本実施形態に係るフィードバック制御に用いる状態センサー(本例では3つの状態センサー20a,20b,20c)は、1次元又は複数次元の状態変化の検出で、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さ等のそれぞれの起伏動作に対応する位置を検出可能とするものであればよい。特に、起伏動作に対応する位置を検出するには、絶対座標軸に対する、状態センサーを設置する可動部位の傾きを検出可能なセンサーとするのが好適である。
念のため、これらの具体的なセンサーについて説明すると、まず、ジャイロセンサーは回転角速度センサーとも称され、振動式、地磁気式、光学式、熱式、或いは機械式等の種々の機構のものがあるが、最も一般的に民生機器に搭載されているものとして、ICタイプの1軸(上下、左右、或いは前後といった一次元)や3軸(上下、左右、及び前後といったxyz軸の3次元)の振動式ジャイロセンサーがあり、この振動式ジャイロセンサーにはシリコンを使う静電容量方式や、水晶や他の圧電材料を使うピエゾ方式などがある。振動式ジャイロセンサーは、動き(状態変化)に応じて機械的な動作をする素子と、その素子の動作に基づく信号を処理する電子回路とを組み合わせたものであり、回転角速度を検知することで、動き(状態変化)を検知することができる。従って、3軸のジャイロセンサーや1軸のジャイロセンサーを複数用いて複数軸(複数次元)の状態を検知する状態センサーとして構成することができる。
また、角度センサーは、いわば1軸のジャイロセンサーであり、一般的には、動き(状態変化)に応じて回転する回転体と、その回転体に設けられるスリットが通過する際に磁界又は光を遮るのを検出する電子回路とを組み合わせたロータリーエンコーダーと同原理のものや、動き(状態変化)に応じて静電容量が変化する容量式膜と、その静電容量の変化に基づく信号を処理する電子回路とを組み合わせたものなどがあり、このような回転体や静電容量の変化の変化を検知することで、動き(状態変化)を検知することができる。従って、1軸の角度センサーを複数用いて複数軸(複数次元)の状態を検知する状態センサーとして構成することができる。
また、加速度センサーは、振動式、地磁気式、光学式、熱式、或いは機械式等の種々の機構のものがありジャイロセンサーの一種として扱われることがあるが、厳密には、1軸(上下、左右、或いは前後といった一次元)や3軸(上下、左右、及び前後といったxyz軸の3次元)における各軸方向の加速度を検出するものであり、電子回路の処理が異なるのみで動作原理はジャイロセンサーと同様である。加速度センサーには、最も一般的に民生機器に搭載されているものとして、ICタイプの1軸(上下、左右、或いは前後といった一次元)や3軸(上下、左右、及び前後といったxyz軸の3次元)のものがあり、特に、携帯電話等では地球の重力加速度を計測することで携帯電話の傾きを検出し、画面が常に正しい向きで表示されるようにしている。従って、3軸の加速度センサーや1軸の加速度センサーを複数用いて複数軸(複数次元)の状態を検知する状態センサーとして構成することができる。
衝撃センサーは、加速度センサーの一種として扱われることがあるが、厳密には、動き(状態変化)に応じて移動するマグネットと、そのマグネットの動きに基づく加速度を示す信号を処理する電子回路とを組み合わせたものであり、単純にセンサー部位に生じる衝撃の強さを出力するように構成される。このような1軸の衝撃センサーを複数用いて複数軸(複数次元)の状態を検知する状態センサーとして構成することができる。
本実施形態に係るフィードバック制御に用いる状態センサー(本例では3つの状態センサー20a,20b,20c)として、直接的に1軸(上下、左右、或いは前後といった一次元)や3軸(上下、左右、及び前後といったxyz軸の3次元)の軸方向の状態変化を示す信号を出力するものだけでなく、これらの軸方向の状態変化へと変換できるものであれば様々なセンサーを利用できる。
ただし、上述したジャイロセンサーや、角度センサー、加速度センサー、或いは衝撃センサーは、民生用にも広く用いられているため低廉化の観点で有利であり、特に、ジャイロセンサーや加速度センサーは広く用いられているとともに高精度であり、低コスト化だけでなく、本実施形態に係るフィードバック制御の高精度化にも適している。
ところで、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さ等のそれぞれ起伏動作に対応する位置制御を可能とするには、当該起伏動作に対応する角度で制御すればよい。このため、1軸(上下、左右、或いは前後といった一次元)の状態変化を検出するのみでも本実施形態に係るフィードバック制御を構成することができる。
このような第1実施形態の電動ベッド1の全体の操作時の動作を実現する機能部の概略構成を図2に示している。図2に示すように、コントローラー12の内部には、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づくFB制御部30が設けられている。
図2を参照するに、まず、スイッチ11から操作信号がコントローラー12へ出力される。
コントローラー12は、当該背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する所定の設定値に基づく操作信号を受け付けると、対応する動作を実現するため、駆動信号をモーター13に供給するとともに、FB制御部30の機能により状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を入力して監視し、当該センサー信号を基に当該所定の設定値に対応する状態となるようフィードバック制御を行う。
当該背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さの調整をそれぞれ行う各アクチュエーター14のシリンダは、モーター13の回転に応じて伸縮し、この伸縮に応じてそれぞれのリンク機構16を介して電動ベッド10における着床部18の可変動作が行われる。
ここで、状態センサー20a,20b,20cは、従来の治療用や介護用の電動ベッドに利用するエンコーダーやポテンションメーターと比較して廉価である。
また、状態センサー20a,20b,20cは、着床部18の背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについての可動部位の位置に設けられているため、実際の着床部18の位置を直接的に検知する。このため、実際の着床部18の位置とモーター13の回転量とが誤差が吸収され、経年変化で着床部18が変形してしまうような場合でもその検出精度に影響がほとんどない。そして、状態センサー20a,20b,20cのセンサー出力は、累積誤差が発生することもなく高精度化が実現できる。
(スイッチ)
図3は、本発明による第1実施形態の電動ベッド1のスイッチ11の概略的な構成を示している。スイッチ11は、図3では主要な機能のみを概略的に示しているが、設定値表示部111と操作・設定ボタン部112が設けられる。設定値表示部111には、個別操作モード時では背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについての現在の設定値がそれぞれの設定表示部111a,111b,111cに液晶表示され、連動モードでは後述する図6(a),図7(a)に示す座標平面の態様で液晶表示される。
また、操作・設定ボタン部112には、設定ボタン112d、個別操作ボタン112f、及び連動ボタン112hが設けられ、設定ボタン112dが押されると設定モードとなりLED表示部112eが点灯し、個別操作ボタン112fが押されると個別操作モードとなりLED表示部112gが点灯し、連動ボタン112hが押されると連動モードとなりLED表示部112iが点灯する。個別操作ボタン112fと連動ボタン112hは、そのいずれか一方のみが選択できるように切り替わるものとなっている。
個別操作ボタン112fが押されて個別操作モードとなりLED表示部112gが点灯している状態で設定ボタン112dを押すと、個別操作に関する設定モードとなり、上下ボタン112a, 112b, 112cを操作することで、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについてそれぞれ所望の設定値となるよう設定することができ、その設定値が設定値表示部111にそれぞれ表示される。設定モードとなっていることを示すLED表示部112eが点灯している状態で、設定ボタン112dを再び押すとLED表示部112eが消灯し、LED表示部112gが点灯している個別操作モードに戻る。
LED表示部112eが消灯しLED表示部112gが点灯している個別操作モードでは、上下ボタン112a, 112b, 112cを操作することで、それぞれ当該設定値を超えることのない範囲内で背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さの可変動作が可能となっており、フィードバック制御によりその設定値を超えることなく作動する。
一方、連動ボタン112hが押されて連動モードとなりLED表示部112iが点灯している状態で設定ボタン112dを押すと、背上げ角及び膝上げ高さに関する連動制御の設定モードとなり、上下ボタン112a, 112bを操作することで、背上げ角及び膝上げ高さに関する連動制御の設定変更(後述する図6(a),図7(a)に示す連動制御点Pnについて設定されているデフォルト値の設定変更)ができ、連動制御点Pnの値が設定値表示部111にて図6(a),図7(a)に示す座標平面の態様で液晶表示される。設定モードとなっていることを示すLED表示部112eが点灯している状態で、設定ボタン112dを再び押すとLED表示部112eが消灯し、LED表示部112iが点灯している連動モードに戻る。
LED表示部112eが消灯しLED表示部112iが点灯している連動モードでは、上下ボタン112a又は112bを操作することで、図6(a)に示す背上げ時の連動モードの開始と終了を操作可能となっており、例えば上下ボタン112aの“△(上昇)”を押したときに背上げ時の連動モードが開始され、その押し操作を止めたときに終了する。或いは、上下ボタン112aの“▽(下降)”を押したときに背下げ時の連動モードが開始され、その押し操作を止めたときに終了する。
上下ボタン112aと上下ボタン112bのいずれを操作しても背上げ角及び膝上げ高さに関する連動制御として同様に動作するが、ベッド高さに関する上下ボタン112cの操作は、背上げ角及び膝上げ高さに関する連動制御として動作せず、個別操作モードと同様の動作となっている。また、連動モードの動作中、設定値表示部111にて図6(a),図7(a)に示す座標平面の態様で液晶表示されるが、現在動作中の背上げ角及び膝上げ高さに対応する背角度及び膝角度の動作点が動的表示されるように構成するのが好ましい。
(コントローラー)
図4は、本発明による第1実施形態の電動ベッド1におけるコントローラー12の概略構成を示すブロック図である。コントローラー12は、操作信号制御部50、操作信号受信部51、第1センサー信号入力部52、第2センサー信号入力部53、第3センサー信号入力部54、及びモーター駆動制御部55を備える。本例では、フィードバック(FB)制御部30は、操作信号制御部50内に組み込まれている。
操作信号受信部51は、スイッチ11からの操作信号を入力し、操作信号制御部50に出力する。操作信号は、個別操作モードにおける背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについてそれぞれ所望の設定値を示す設定信号と、連動モードにおける背上げ角及び膝上げ高さに関する連動制御点の設定変更(後述する図6(a),図7(a)に示す連動制御点Pnについて設定されているデフォルト値の増減又は座標値の設定変更)を示す設定信号と、個別操作モード又は連動モードで実際に操作し動作させる旨を示す実行信号と、をそれぞれ識別できる信号フォーマットで構成されている。
第1信号入力部52、第2信号入力部53、及び第3信号入力部54は、それぞれ状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を入力し、操作信号制御部50に出力する。
モーター駆動制御部55は、操作信号制御部50から、スイッチ11からの操作信号(実行信号)に基づく個別操作モード又は連動モードの動作指示を入力して、その個別操作モード又は連動モードの動作を行うよう、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さの各々を動作させるためのモーター13a,13b,13cからなるモーター13を駆動する。
特に、モーター駆動制御部55は、操作信号制御部50におけるフィードバック(FB)制御部30からの比較信号を入力し、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を基にしたフィードバック制御で、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さの各々を動作させるようモーター13を駆動する。
操作信号制御部50は、信号種別判別部501、連動制御点設定部502、個別操作設定部503、記憶部504、個別操作・連動判定部505、連動制御設定値演算部506、個別操作設定値読出部507、動作指示部508、及びフィードバック(FB)制御部30を備える。
信号種別判別部501は、それぞれ状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を入力し、信号種別を判別して、個別操作モードにおける背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについてそれぞれ所望の設定値を示す設定信号については個別操作設定部503に出力し、連動モードにおける背上げ角及び膝上げ高さに関する連動制御点の設定変更(後述する図6(a),図7(a)に示す連動制御点Pnについて設定されているデフォルト値の増減又は座標値の設定変更)を示す設定信号については連動制御点設定部502に出力し、個別操作モード又は連動モードで実際に操作し動作させる旨を示す実行信号については個別操作・連動判定部505に出力する。
連動制御点設定部502は、信号種別判別部501から連動モードに関する設定信号を入力し、連動モードにおける背上げ角及び膝上げ高さに関する連動制御点を更新設定するよう記憶部504に記憶する。記憶部504に、当該連動制御点に関するデフォルト値又はその前回値が記憶されているとき、その連動制御点が更新される。
個別操作設定部503は、信号種別判別部501から個別操作モードに関する設定信号を入力し、個別モードにおける背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する設定値を保持するよう記憶部504に記憶する。記憶部504に、当該設定値に関するデフォルト値又はその前回値が記憶されているとき、その設定値が更新される。
記憶部504は、不揮発性メモリで構成され、個別操作モードの背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する設定値と、連動モードの背上げ角及び膝上げ高さに関する連動制御点とを記憶保持する。また、詳細は後述するが、記憶部504は、フィードバック(FB)制御部30における信号変換部31によって状態センサー20a,20b,20cの信号を背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する状態値へと変換のための、予め状態センサー20a,20b,20cの設置位置に基づいて較正したテーブル又は演算式を予め保持している。不揮発性メモリとして、ROM又はRAMを利用できる。
尚、操作信号制御部50は、中央演算処理ユニット(CPU)を備えるコンピューターとして構成することができ、記憶部504には、当該CPUにより読み出し操作信号制御部50における各機能を実現するためのプログラムが格納される。
個別操作・連動判定部505は、信号種別判別部501から個別操作モード又は連動モードに関する実行信号を入力し、個別操作モード時には個別操作モードの動作を行う旨を示す信号を個別操作設定値読出部507及び動作指示部508に出力し、連動モード時には連動モードの動作を行う旨を示す信号を連動制御設定値演算部506及び動作指示部508に出力する。
尚、連動モードの実行信号が個別操作・連動判定部505に入力されている間、個別操作・連動判定部505は連動モードの動作を行う旨を示す信号を連動制御設定値演算部506及び動作指示部508に出力しているが、連動モードの実行信号が図4に示す個別操作・連動判定部505に入力されなくなった時点で、当該連動モードの終了を示す信号をフィードバック(FB)制御部30における比較部32に出力する(図示せず)。
連動制御設定値演算部506は、個別操作・連動判定部505から連動モードの動作を行う旨を示す信号を入力すると、フィードバック(FB)制御部30における信号変換部31から、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づく現在の背上げ角及び膝上げ高さの状態値を取得し、現在の背上げ角及び膝上げ高さにそれぞれ対応する背角度及び膝角度の座標点を示す開始基準点Psを演算する。
そして、連動制御設定値演算部506は、記憶部504から、後述する図6(a),図7(a)に示す設定されている連動制御点Pnを読み出し、開始基準点Psに対し動作方向に最近位置以降の連動制御点Pnを認定し、開始基準点Psを始点とし当該連動制御点Pnを基準に曲線近似した制御線CLを演算する(後述する図9(a),(b)参照)。続いて、連動制御設定値演算部506は、開始基準点Psからの動作を当該制御線CLに従って制御するために、当該制御線CL上で実目標点Prnを所定のユークリッド距離又は所定時間単位で演算設定して逐次更新可能なレジスタ(図示せず)に当該連動モードの動作として一時保持しておく(後述する図10参照)。そして、連動制御設定値演算部506は、開始基準点Psから最近位置の実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値として動作指示部508、及びフィードバック(FB)制御部30における比較部31に出力する。
これにより、動作指示部508の動作指示に基づいて、モーター駆動制御部55が動作し、電動ベッド1の動作が当該設定値における背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸に到達するまで、フィードバック(FB)制御部30における比較部32からの比較信号によりフィードバック制御が行われる。
そして、連動制御設定値演算部506は、連動制御の動作中、電動ベッド1の動作が当該設定値(実目標点Prnの座標値)における背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸に到達したときにフィードバック(FB)制御部30における比較部32が示す開始基準点Psの更新指示を入力すると、再び、現在の背上げ角及び膝上げ高さにそれぞれ対応する背角度及び膝角度の座標点を示す開始基準点Psを演算して更新し、更新した開始基準点Psに対し当該制御線上で動作方向に最近位置の実目標点Prnを改めて目標として認定し、その目標として認定した実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値として動作指示部508、及びフィードバック(FB)制御部30における比較部31に出力する。この動作を、スイッチ11からの連動制御の終了指示があるまで繰り返す。
個別操作設定値読出部507は、個別操作・連動判定部505から個別操作モードの動作を行う旨を示す信号を入力すると、記憶部504から、設定されている背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する設定値を読み出し、動作指示部508、及びフィードバック(FB)制御部30における比較部31に出力する。これにより、動作指示部508の動作指示に基づいて、モーター駆動制御部55が動作し、電動ベッド1の動作が当該設定値に到達するまで、フィードバック(FB)制御部30における比較部32からの比較信号によりフィードバック制御が行われる。
動作指示部508は、個別操作・連動判定部505から、個別操作モード又は連動モードの動作を行う旨を示す信号が入力されると、連動制御設定値演算部506又は個別操作設定値読出部507から当該設定値(個別操作モードであれば背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する設定値、連動モードであれば背上げ角及び膝上げ高さに関する実目標点Prnの座標値)を入力し、モーター駆動制御部55に対し、当該設定値に対応する背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さの各々を動作させるためのモーター13a,13b,13cからなるモーター13の駆動を指示する。
ここで、本実施形態に係るフィードバック制御では、各モーター13に対しエンコーダーやポテンションメーターなどの回転量検知センサーを用いていないため、動作指示部508は、例えばモーター13として誘導モーターを用いるときは、当該設定値に対応する現在値から目標値までの回転速度と動作時間をモーター13毎に演算して、モーター駆動制御部55に対しモーター13の駆動を指示し、モーター駆動制御部55では、フィードバック(FB)制御部30からの比較信号を監視してそのモーター13毎の動作時間についてON/OFF制御で増減することでフィードバック制御を行う。尚、動作の開始時のスローアップや動作の停止時のスローダウンを行う動作を組み入れることもできる。
また、モーター13としてステッピングモーターを用いるときは、当該設定値に対応する現在値から目標値までの回転速度とパルスカウント値を演算して、モーター駆動制御部55に対しモーター13の駆動を指示し、モーター駆動制御部55では、フィードバック(FB)制御部30からの比較信号を監視してそのモーター13毎のパルスカウント値について増減することでフィードバック制御を行う。尚、動作の開始時のスローアップや動作の停止時のスローダウンを行う動作を組み入れることもできる。
フィードバック(FB)制御部30は、信号変換部31、及び比較部32を備える。
信号変換部31は、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を基に背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する状態値へと変換し、比較部32に出力する。尚、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を基に背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する状態値は、連動制御設定値演算部506にも出力される。
尚、信号変換部31は、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する状態値へと変換のために、予め状態センサー20a,20b,20cの設置位置に基づいて較正したテーブル又は演算式を記憶部504に予め保持しており、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を基に直ちに背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する状態値へと変換することができる。
比較部32は、連動制御設定値演算部506又は個別操作設定値読出部507から当該設定値(個別操作モードであれば背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さに関する設定値、連動モードであれば背上げ角及び膝上げ高さに関する実目標点Prnの座標値)を入力して、信号変換部31から得られる状態値に対し対比可能な数値に変換して比較し、その差分の有無を示す比較信号をモーター駆動制御部55に出力する。
従って、コントローラー12は、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を基にした当該比較信号によりモーター13をフィードバック制御する。
(フィードバック制御)
図5は、本発明による第1実施形態の電動ベッド1の概略的なフィードバック動作を示すフローチャートである。
まず、電動ベッド1の着床部18の可変動作に関する操作信号をスイッチ11からコントローラー12へ送信する(ステップS1)。
操作信号を受け付けたコントローラー12は、対応するモーター13の駆動を制御し、アクチュエーター14を駆動する(ステップS2)。
このとき、コントローラー12は、FB制御部30の比較信号を基に、状態センサー20a,20b,20cのセンサー信号を監視し(ステップS3)、電動ベッド1の着床部18の動作が目標に到達したか否かを判定する(ステップS4)。
コントローラー12は、利用者による操作終了指示が無い限り、電動ベッド1の着床部18の動作が目標に到達していなければ(ステップS4:No)、当該モーター13の駆動を継続する。
一方、コントローラー12は、電動ベッド1の着床部18の動作が目標に到達したとして判定すると(ステップS4:Yes)、個別操作モード時ではモーター13の駆動を停止させ、背角度及び膝角度の連動モード時では目標を更新して当該モーター13の駆動を継続するが、利用者による操作終了指示があるときにモーター13の駆動を停止し、アクチュエーター14の位置を保持する(ステップS5)。
このように、本実施形態の電動ベッド1においては、より低廉で尚且つ高精度のフィードバック制御が実現可能となり、連動モード及び個別操作モードにも対応した使い勝手の良い動作が実現され、結果としてベッド自体も低廉化させることができる。
(連動制御点で示される背角度及び膝角度の座標平面)
以下、本発明による第1実施形態の電動ベッド1における背角度及び膝角度の連動モードの制御方法について、より詳細に説明する。
図6(a)は本発明による第1実施形態の電動ベッド1における背上げ時の連動制御点Pnの設定値の例を示す背角度及び膝角度の座標平面図であり、図6(b)は比較例(特許文献2,3に示される従来技術に基づく背上げパターン)を示す背角度及び膝角度の座標平面図である。
また、図7(a)は本発明による第1実施形態の電動ベッド1における背下げ時の連動制御点Pnの設定値の例を示す背角度及び膝角度の座標平面図であり、図7(b)は比較例(特許文献2,3に示される従来技術に基づく背上げパターン)を示す背角度及び膝角度の座標平面図である。
まず、図6(a)及び図7(a)には、背上げ角の調整に係る着床部18の可動部位の水平状態からの持ち上がり角度である背角度aと、膝上げ高さの調整に係る着床部18の可動部位の水平状態からの持ち上がり角度である膝角度bが座標平面(a,b)で示されている。ここで、図6(b)及び図7(b)に示す従来技法とそれぞれ対比可能にするために、連動制御点Pnとして、従来技法と同一の座標点を示している。尚、本発明においても、操作信号における連動モードの実行信号を基に背上げ又は背下げの動作と膝上げ又は膝下げの動作を連動制御する際には、その背上げ又は背下げの動作に対応する着床部18の可動部位の水平状態からの持ち上がり角度である背角度a、及び膝上げ又は膝下げの動作に対応する着床部18の可動部位の水平状態からの持ち上がり角度である膝角度bで表される座標平面を用いるが、その連動制御の方法が従来技法とは異なる。
つまり、図6(b)及び図7(b)に示す特許文献2,3の技法では、背角度及び膝角度の座標平面にて複数の点で結ぶ予め設定されたパターンを記憶部に格納しておき、背角度及び膝角度がそのパターンに沿って変化するように連動制御し、更に、背角度及び膝角度の座標平面を当該パターンに基づいて複数のエリアに分割し、エリア毎に背角度及び膝角度の動作態様を予め定めて記憶部に記憶しておき、その予め定めた動作態様に従って背角度及び膝角度を連動制御するものとなっている。特に、特許文献2,3の技法では、常に背角度及び膝角度の双方を動作させて、連動制御点P3と連動制御点P4とを結ぶパターンに沿って連動動作を行う制御となっている。
一方、本実施形態に係る電動ベッド1では、例えば図6(a)を参照するに、連動制御点P1の座標点(0,0)、連動制御点P2の座標点(0,25)、連動制御点P3の座標点(40,25)、連動制御点P4の座標点(47,15)、連動制御点P5の座標点(60,15)、連動制御点P6の座標点(75,0)の6点が、デフォルト値として図4に示す記憶部504に格納されているとすると、上述したように、利用者の操作によるスイッチ11からの操作信号(連動モードにおける設定信号)によって、増減又は座標値の設定変更が容易に実現される。
更に、本実施形態に係る電動ベッド1では、図6(a)及び図7(a)に示すように、スイッチ11からの操作信号(実行信号)に基づく連動モードの動作指示により、連動制御設定値演算部506は、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づく現在の背上げ角及び膝上げ高さの状態値を取得し、現在の背上げ角及び膝上げ高さのそれぞれに対応する背角度及び膝角度の座標点を示す開始基準点Psを演算する。
そして、本実施形態に係る電動ベッド1では、図6(a)及び図7(a)に示すように、連動制御設定値演算部506は、開始基準点Psに対し動作方向に最近位置以降の連動制御点Pnを認定する。尚、後述する図9(a),(b)に例示するように、連動制御設定値演算部506は、開始基準点Psを始点とし当該連動制御点Pnを基準に曲線近似した制御線CLを演算する。続いて、後述する図10に例示するように、連動制御設定値演算部506は、開始基準点Psからの動作を当該制御線CLに従って制御するために、当該制御線CL上で実目標点Prnを所定のユークリッド距離又は所定時間単位で演算設定して逐次更新可能なレジスタ(図示せず)に当該連動モードの動作として一時保持しておき、開始基準点Psから最近位置の実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値とする。
このため、本実施形態に係る電動ベッド1では、図6(a)及び図7(a)に示すように、例えば開始基準点Psに対し動作方向に最近位置の連動制御点Pnが連動制御点P3であれば、その開始基準点Psから連動制御点P3に向かって、これに対応する実目標点Prnを目標に背角度及び膝角度の連動制御を行う。同様に、例えば開始基準点Psに対し動作方向に最近位置の連動制御点Pnが連動制御点P4であれば、その開始基準点Psから連動制御点P4に向かって、これに対応する実目標点Prnを目標に背角度及び膝角度の連動制御を行う。
このように、本実施形態に係る電動ベッド1では、開始基準点Psが当該座標平面上のいずれの位置にあっても、開始基準点Psに対し動作方向に最近位置の連動制御点Pnに向かって、これに対応する実目標点Prnを目標として動作する。更に、実目標点Prnの座標点における予め定めた背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸に到達すると、その到達した時点の位置を開始基準点Psとして更新し、当該更新した開始基準点Psに対し当該制御線上で動作方向に最近位置の実目標点Prnを改めて目標として認定し、その目標として認定した実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値として新たに更新して、利用者がスイッチ11による連動モードの操作を終了するまで継続動作する。
従って、図6(a)及び図7(a)に示す本実施形態に係る連動制御は、「複数の点で結ぶパターン」や「エリアごとの動作態様」を記憶部504に記憶として制御するものではなく、連動制御に関して利用者によって設定変更可能な連動制御点Pnのみを記憶部504に記憶し、開始基準点Psに対し動作方向に最近位置以降の連動制御点Pnを基準に曲線近似した制御線CLに従って制御するものとなっている。
このため、本実施形態に係る電動ベッド1は、連動制御に関して記憶部504の記憶容量の削減が可能となり低廉化を促進させ、尚且つ、その電動ベッド1の構造が変わるような場合や、利用者の体格等に起因する微調整を要する場合、或いは実際の着床部18の位置とモーター13の回転量とが誤差がある場合や、経年変化で着床部18が変形してしまうなどの状態が起こる場合などでも、容易に設定変更することができるため使い勝手の点で向上したものとなる。
また、本実施形態に係る電動ベッド1は、開始基準点Psに対し動作方向に最近位置以降の連動制御点Pnを基準に演算した制御線CLに従って制御するため、従来技法では背角度及び膝角度の位置によって生じうるギクシャクした動作を抑制し、好適にはより滑らかな動作となる連動制御で使い勝手を向上させることができる。
次に、本実施形態に係る電動ベッド1の連動制御における開始基準点Ps及び実目標点Prnの更新に関する制御方法の詳細について説明する。また、以下では、図6(a)に例示する連動制御点P1,P2, …,P5が設定された座標平面上の背上げに係る連動モードを代表して説明する。
(一実施例の連動制御)
図8は、本発明による第1実施形態の電動ベッド1における一実施例の連動制御を示すフローチャートである。
図8を参照するに、一実施例の連動制御では、連動モードの連動制御の開始にあたり、連動制御設定値演算部506は、記憶部504から背角度・膝角度に関する連動制御点P1,P2, …,P5の読み出す(ステップS21)。
続いて、連動制御設定値演算部506は、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づいた開始基準点Psを演算する(ステップS22)。
続いて、連動制御設定値演算部506は、開始基準点Psに対し動作方向に最近位置以降の連動制御点Pnを認定する(ステップS23)。
続いて、連動制御設定値演算部506は、開始基準点Psを始点とし当該連動制御点Pnを基準に曲線近似した制御線CLを演算し、開始基準点Psからの動作を当該制御線CLに従って制御するために、当該制御線CL上で実目標点Prnを所定のユークリッド距離又は所定時間単位で演算設定して逐次更新可能なレジスタ(図示せず)に一時保持しておき、開始基準点Psから最近位置の実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値として動作指示部508、及びフィードバック(FB)制御部30における比較部31に出力する(ステップS24)。
続いて、動作指示部508は、実目標点Prnの座標値を目標にモーター駆動制御部55を動作させる(ステップS25)。
フィードバック(FB)制御部30における比較部32は、開始基準点Psと実目標点Prnとを比較(即ち状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づいた開始基準点Psに対応する信号変換部31から得られる状態値について、設定値として入力される実目標点Prnと対比可能な数値に変換して比較)し、制御線に従った設定値に基づいて膝角度と背角度の監視に基づくフィードバック制御を行う(ステップS26)。
続いて、フィードバック(FB)制御部30における比較部32は、当該連動制御に係る電動ベッド1の動作が、実目標点Prnにおける背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸に到達したか否かを監視し(ステップS27)、到達していないとき(ステップS27:No)、ステップS26に移行し、到達するまで(ステップS27:Yes)、フィードバック制御を行う。
連動モードの実行信号が図4に示す個別操作・連動判定部505に入力されている間、個別操作・連動判定部505は連動モードの動作を行う旨を示す信号を連動制御設定値演算部506及び動作指示部508に出力しているが、連動モードの実行信号が図4に示す個別操作・連動判定部505に入力されなくなった時点で、当該連動モードの終了を示す信号をフィードバック(FB)制御部30における比較部32に出力する。
このため、図4に示す例では、ステップS27の後の処理として示しているが、実施例上では、フィードバック(FB)制御部30における比較部32は、連動制御を終了するか否かを常に監視しており(ステップS28)、当該連動モードの終了を示す信号の入力があったと判定したとき(ステップS28:Yes)、連動制御を終了する。
一方、連動制御を継続するとき(ステップS28:No)、フィードバック(FB)制御部30における比較部32は、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づく開始基準点Psを、連動制御設定値演算部506に更新指示し(ステップS29)、ステップS22以降の制御へと移行する。
このため、上述したステップS29にて当該設定値(即ち、実目標点Prnの座標点)における背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸に到達すると、連動制御設定値演算部506は、その到達した時点の位置を開始基準点Psとして更新し、更新した開始基準点Psに対し当該制御線CL上で動作方向に最近位置の実目標点Prnを改めて目標として認定し、利用者がスイッチ11による連動モードの操作を終了するまで継続動作する。
この一実施例の連動制御を実現する制御線CLを図9(a),(b)に例示している。図9(a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態の電動ベッド1における一実施例の連動制御に係る制御線の演算例を示す背角度及び膝角度の座標平面図である。
まず、図9(a)に示す例では、背上げ時の連動モードの連動制御の開始にあたり、図6(a)に示す背上げ時の連動制御点Pnが設定されているものとし、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づいた開始基準点Psを演算したとき、連動制御点P2とP3との間に、開始基準点Psが位置していたとする。この場合、連動制御設定値演算部506は、記憶部504から、6点の連動制御点Pnを読み出し、読み出した6点の連動制御点Pnのうち、開始基準点Psに対し動作方向に最近位置以降の連動制御点P3,P4,P5,P6を認定し、開始基準点Psを始点とし当該連動制御点P3,P4,P5,P6を基準に曲線近似した制御線CLを演算する。
また、図9(b)に示す例では、背上げ時の連動モードの連動制御の開始にあたり、図6(a)に示す背上げ時の連動制御点Pnが設定されているものとし、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づいた開始基準点Psを演算したとき、連動制御点P3とP4との間に、開始基準点Psが位置していたとする。この場合も、連動制御設定値演算部506は、記憶部504から、6点の連動制御点Pnを読み出し、読み出した6点の連動制御点Pnのうち、開始基準点Psに対し動作方向に最近位置以降の連動制御点P4,P5,P6を認定し、開始基準点Psを始点とし当該連動制御点P4,P5,P6を基準に曲線近似した制御線CLを演算する。
制御線CLの演算方法は、背角度及び膝角度の連動制御にあたり、滑らかに動作させることを意図したものであればよい。例えば、制御線CLの演算基準とする開始基準点Ps及び連動制御点Pnの各座標点に対し、平滑化スプライン関数、移動平均関数、ローパスフィルター関数、隣接する座標点を局所的に重み付けした線形回帰関数、n次多項式に基づく最小2乗法による近似関数、及び各座標点間に内挿を用いたこれらの関数の併用などを適用することで曲線近似した制御線CLを得ることができる。
尚、n次多項式に基づく最小2乗法による近似関数は簡便であり、制御線CLの演算基準とする座標点が、開始基準点Psを含み2点であるときは1次式、開始基準点Psを含み3点であるときは2次多項式、開始基準点Psを含み4点以上であるときは3次多項式とすることができ、開始基準点Psの位置によらず容易に曲線近似した制御線CLを得ることができる。
例えば図9(a)に例示する制御線CLの演算後、連動制御設定値演算部506は、図10に示すように、開始基準点Psからの動作を当該制御線CLに従って制御するために、当該制御線CL上で実目標点Prnを演算設定し、逐次更新可能なレジスタ(図示せず)に一時保持しておく。連動制御設定値演算部506は、制御線CL上における実目標点Prnの配列として、所定のユークリッド距離で等間隔となるように実目標点Prnを演算設定するか、又は実動作時間を考慮した所定時間単位となるように実目標点Prnを演算設定する。
そして、連動制御設定値演算部506は、開始基準点Psから最近位置の実目標点Prnの座標値(図10の例では、実目標点Pr1)の座標値を連動制御の設定値として動作指示部508、及びフィードバック(FB)制御部30における比較部31に出力する。
これにより、動作指示部508の動作指示に基づいて、モーター駆動制御部55が動作し、電動ベッド1の動作が当該設定値における背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸に到達するまで、フィードバック(FB)制御部30における比較部32からの比較信号によりフィードバック制御が行われる。
そして、連動制御設定値演算部506は、連動制御の動作中、電動ベッド1の動作が当該設定値(実目標点Prnの座標値)における背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸に到達したときにフィードバック(FB)制御部30における比較部32が示す開始基準点Psの更新指示を入力すると、再び、現在の背上げ角及び膝上げ高さにそれぞれ対応する背角度及び膝角度の座標点を示す開始基準点Psを演算して更新し、更新した開始基準点Psに対し当該制御線CL上で動作方向に最近位置の実目標点Prnを改めて目標として認定し、その目標として認定した実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値として動作指示部508、及びフィードバック(FB)制御部30における比較部31に出力する。この動作を、スイッチ11からの連動制御の終了指示があるまで繰り返す。これにより、図10の例では、破線矢印で示すような背角度及び膝角度の連動動作を連続させることができる。
ここで、本実施形態の例では、連動制御の動作中、電動ベッド1の動作が当該設定値(実目標点Prnの座標値)における背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸に到達したときに、開始基準点Psを演算して更新し、更新した開始基準点Psに対し当該制御線CL上で動作方向に最近位置の実目標点Prnを改めて目標として認定し、その目標として認定した実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値として定めるとしている。
この目標への到達判断は、予め定めた判断基準に従うものとし、例えば図10を基に例示した図11(a)に示すように、実目標点Prnの座標値における背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸にいち早く到達したときとすることや、例えば図10を基に例示した図11(b)に示すように、実目標点Prnの座標値における膝角度の座標軸にいち早く到達したときとすることや、例えば図10を基に例示した図11(c)に示すように、実目標点Prnの座標値における背角度の座標軸にいち早く到達したときとすることや、例えば図10を基に例示した図11(d)に示すように、実目標点Prnの座標値における背角度及び膝角度の正側の座標軸にいち早く到達したときとすることができる。
尚、連動制御の動作中、開始基準点Psと実目標点Prnの比較で、膝角度のみ所定の閾値(例えば2°)より大きい差がある場合では膝角度のみの監視に基づくフィードバック制御を行い、背角度のみ所定の閾値(例えば2°)より大きい差がある場合では背角度のみの監視に基づくフィードバック制御を行うのが好適である。これにより、フィードバック制御を安定化させ、不必要に右往左往するようなふらつき制御を無くすことができる。
このような図11に示す各例のようにフィードバック制御を行うと、図10に示すように、P3の座標点(40,25)に到達せずに遷移することもありうるが、本実施形態に係る構成ではこれを許容している。
そして、逐次、実目標点における背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸上に到達後、連動モードを継続するときは、開始基準点Psを演算して更新し、更新した開始基準点Psに対し当該制御線CL上で動作方向に最近位置の実目標点Prnを改めて目標として認定し、その目標として認定した実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値として定めるとしている。
即ち、本実施形態に係る一実施例の連動制御では、モーター13の回転検知によらず状態センサー20a,20b,20cに基づくFB制御としている場合や利用者によって設定変更な連動制御点Pnとして構成している場合では顕著になるが、例えば従来技法のように複数の連動制御点Pnを結ぶパターンに対し無理にそのパターンに沿って連動制御させると、背角度及び膝角度の位置によってはギクシャクした動作となることがある。このため、本実施形態に係る一実施例の連動制御では、当該制御線CL上で動作方向に最近位置の実目標点Prnを改めて目標として認定し、その目標として認定した実目標点Prnの座標値を連動制御の設定値として定めてフィードバック制御を行うことで、連動制御点Pnの座標点に到達せずに、実目標点Prnにおける背角度と膝角度のいずれか一方の座標軸上に到達しても、これを許容して、フィードバック制御を安定化させ、不必要に右往左往するようなふらつき制御を無くすこともでき、スムーズな動作を実現することができる。
〔第2実施形態〕
(装置構成)
図12は、本発明による第2実施形態の電動ベッド1の概略構成を示す図である。また、図13は、本発明による第2実施形態の電動ベッド1の全体の操作時の動作を実現する機能部の概略構成を示すブロック図である。尚、図12及び図13において、図1及び図2に示すものと同様の構成要素には、同一の参照番号を付している。
図12及び図13を参照するに、本発明による第2実施形態の電動ベッド1は、図15及び図16に示す従来の電動ベッド10と比較して、エンコーダーやポテンションメーターなどの回転量を検知する回転量検知センサーが設けられていない点、3つの状態センサー20a,20b,20cが設けられている点、及び、スイッチ11の内部に操作信号制御部50が設けられ、操作信号制御部50にて状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づくフィードバック(FB)制御部30が設けられている点で相違しているが、その他の構成要素は同様である。
より具体的には、図12に示す第2実施形態の電動ベッド1は、第1実施形態と同様に、人体を支えるベッドフレーム17の下方に、コントローラー12、モーター13、アクチュエーター14、及びリンク機構16が配設される。特に、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについてそれぞれほぼ無段階の調整ができるように、モーター13、アクチュエーター14、及びリンク機構16を一組として合計3組設けられている。
即ち、第1実施形態と同様に、第2実施形態の電動ベッド1には、着床部18の背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについての可動部位の位置に、それぞれ3つの状態センサー20a,20b,20cが設けられている。3つの状態センサー20a,20b,20cから出力される各センサー信号は、破線で示すそれぞれの信号ケーブルを経てコントローラー12に接続される。
また、第1実施形態と同様に、コントローラー12には各モーター13を駆動するためのハーネスが接続されている。各モーター13の出力軸にはそれぞれのアクチュエーター14が連結され、各アクチュエーター14のシリンダはそれぞれのリンク機構16に接続される。
そして、操作用のスイッチ11はコントローラー12に接続されており、操作者は、スイッチ11を用いて着床部18の背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについてそれぞれほぼ無段階の調整ができるようになっている。
第2実施形態のコントローラー12は、第1実施形態とは異なり、コントローラー12を図15及び図16に示す従来のコントローラー12を変更なくそのまま用いることができる。
本実施形態のスイッチ11は、その基本構成として、図3に示すものと同様とすることができる。
ただし、本実施形態のスイッチ11には、図13に示すように、状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号に基づくFB制御部30、及び操作信号制御部50が設けられている。尚、本実施形態のスイッチ11におけるFB制御部30を備える操作信号制御部50の構成は、第1実施形態における図4に示すものと同様とすることができ、図4に示すFB制御部30を備える操作信号制御部50を本実施形態のスイッチ11に組み入れるのに必要な各信号の送受信に係る制御線等は適宜設計すればよい。
図13を参照するに、まず、スイッチ11から当該背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さの調整をそれぞれ行うための電動ベッド1の着床部18の可変動作に関する制御信号がコントローラー12へ出力される。
コントローラー12は、当該制御信号を受け付けると、対応する動作を実現するため、駆動信号をモーター13に供給する。
当該背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さの調整をそれぞれ行う各アクチュエーター14のシリンダは、モーター13の回転に応じて伸縮し、この伸縮に応じてそれぞれのリンク機構16を介して電動ベッド10における着床部18の可変動作が行われる。
スイッチ11は、FB制御部30の機能により状態センサー20a,20b,20cからのセンサー信号を入力して監視し、当該センサー信号を基に目標の設定値に対応する状態となるようフィードバック制御を行う。
前述したように、状態センサー20a,20b,20cは、従来の治療用や介護用の電動ベッドに利用するエンコーダーやポテンションメーターと比較して廉価である。
また、状態センサー20a,20b,20cは、着床部18の背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについての可動部位の位置に設けられているため、実際の着床部18の位置を直接的に検知する。このため、実際の着床部18の位置とモーター13の回転量とが誤差が吸収され、経年変化で着床部18が変形してしまうような場合でもその検出精度に影響がほとんどない。そして、状態センサー20a,20b,20cのセンサー出力は、累積誤差が発生することもなく高精度化が実現できる。
(フィードバック制御)
図14は、本発明による第2実施形態の電動ベッド1の概略的なフィードバック動作を示すフローチャートである。
まず、電動ベッド1の着床部18の可変動作に関する操作信号に対応する制御信号をスイッチ11からコントローラー12へ送信する(ステップS11)。
当該制御信号を受け付けたコントローラー12は、対応するモーター13の駆動を制御し、アクチュエーター14を駆動する(ステップS12)。
このとき、スイッチ11は、FB制御部30の比較信号を基に、状態センサー20a,20b,20cのセンサー信号を監視し(ステップS13)、電動ベッド1の着床部18の動作が目標に到達したか否かを判定する(ステップS14)。
スイッチ11は、利用者による操作終了指示が無い限り、電動ベッド1の着床部18の動作が目標に到達していなければ(ステップS14:No)、当該モーター13の駆動を停止させる制御信号を送信せず、その駆動を継続させる。
一方、スイッチ11は、電動ベッド1の着床部18の動作が目標に到達したとして判定すると(ステップS14:Yes)、個別操作モード時ではモーター13の駆動を停止させる制御信号をコントローラー12に出力し、背角度及び膝角度の連動モード時では目標を更新した制御信号をコントローラー12に出力するが、利用者による操作終了指示があるときにモーター13の駆動を停止させる制御信号をコントローラー12に出力する(ステップS15)。
コントローラー12は、モーター13の駆動を停止させる制御信号を受け付けると、モーター13の駆動を停止し、アクチュエーター14の位置を保持する(ステップS16)。
以上のように、本実施形態の電動ベッド1によれば、より低廉で尚且つ高精度のフィードバック制御が実現可能となり、結果としてベッド自体も低廉化させることができる。
また、第2実施形態の電動ベッド1は、フィードバック制御を行わない既存の第1のタイプの電動ベッドについて、スイッチ11の付け替えと、状態センサー20a,20b,20cの設置のみで、第2のタイプの電動ベッドを新たに購入するよりも低廉で第2のタイプの電動ベッドへと変様させることができる。
また、第2実施形態の電動ベッド1は、エンコーダーやポテンションメーターなどの回転量を検知する回転量検知センサーに基づくフィードバック制御を行う既存の第2のタイプの電動ベッドについて、スイッチ11の付け替えと、状態センサー20a,20b,20cの設置のみで、より高精度化した第2のタイプの電動ベッドへと変様させることができる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上述した各実施形態の例では、従来技法における上述した種々の課題を解決するための手段を全て含む好適な例を代表して説明したが、種々の課題を個別に解決するように本発明に係る一実施形態の電動ベッド1を構成することができる。
即ち、包括するに、本発明に係る一実施形態の電動ベッド1は、操作信号制御部50を備え、操作信号制御部50は、連動制御に係る背角度及び膝角度の座標平面上で複数の連動制御点Pnを記憶する記憶部504と、着床部18の可動に係る可動部位の動作を直接又は間接的に検知する所定のセンサーからのセンサー信号に基づく背角度及び膝角度の座標点を示す開始基準点を始点とし当該連動制御点を基準に曲線近似した制御線CLを演算し、当該制御線CL上で演算設定した実目標点Prnに向かって当該連動制御を行う設定値を演算する連動制御設定値演算部506と、該設定値を基に当該制御線CLに従う実目標点Prnに向かってフィードバック制御を行うFB制御部30と、を備える。
これにより、滑らかな動作となる連動制御で使い勝手を向上させることができる。このとき、当該駆動機構をモーター13の駆動によるアクチュエーターで構成し、当該所定のセンサーとして、モーター13の回転量を検知する回転量検知センサーにより構成してもよいし、上述した状態センサー20a,20b,20cで構成してもよく、いずれの場合でも、滑らかな動作となる連動制御が実現されて、使い勝手を向上させることができる。
また、操作信号制御部50をスイッチ11とコントローラー12のいずれか一方に設けることができるが、スイッチ11とコントローラー12との間に中継ユニットを設け、この中継ユニットに操作信号制御部50を設けてもよい。
また、本発明に係る一実施形態の電動ベッド1において、記憶部504に記憶される複数の連動制御点Pnは外部操作(例えばスイッチ11からの操作)によって設定変更可能に構成するのが好適である。
これにより、その電動ベッド1の構造が変わるような場合や、利用者の体格等に起因する微調整を要する場合、或いは実際の着床部18の位置とモーター13の回転量とが誤差がある場合や、経年変化で着床部18が変形してしまうなどの状態が起こる場合などでも、容易に設定変更することができるため使い勝手の点で向上したものとなる。
また、本発明に係る一実施形態の電動ベッド1において、当該実目標点の座標値における背角度と膝角度のいずれか一方の予め定めた基準に従う座標軸に到達したときに当該目標に到達したと判定するよう構成するのが好適である。
これにより、不必要に右往左往するようなふらつき制御を無くすこともでき、スムーズな動作を実現することができる。
また、本発明に係る一実施形態の電動ベッド1において、フィードバック制御部30は、開始基準点Psと当該目標とした実目標点Prnとの比較で、膝角度のみ所定の閾値より大きい差がある場合では膝角度のみの監視に基づくフィードバック制御を行い、背角度のみ所定の閾値より大きい差がある場合では背角度のみの監視に基づくフィードバック制御を行うよう構成するのが好適である。
これにより、フィードバック制御を安定化させ、不必要に右往左往するようなふらつき制御を無くすことができる。
また、本発明に係る一実施形態の電動ベッド1において、所定のセンサーは、着床部18の可動に係る可動部位に設置され、ジャイロセンサー、角度センサー、加速度センサー、又は衝撃センサーからなる状態センサー20a,20b,20cからなるものとするのが好適である。
これにより、実際の着床部18の位置とモーター13の回転量とが誤差がある場合や、経年変化で着床部18が変形してしまうなどの状態が起こる場合でも、高精度のフィードバック制御が実現される。また、フィードバック制御を行わない第1のタイプの電動ベッドについて、第2のタイプの電動ベッドを新たに購入するよりも低廉で、尚且つ後付け容易な構成の部品の追加及び変更のみで、フィードバック制御を行う第2のタイプの電動ベッドへと変様させることができる。
また、上述した各実施形態の例では、着床部18の背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについての可動部位の位置に、それぞれ3つの状態センサー20a,20b,20cを設ける例を説明したが、これは好適例であり、着床部18の背上げ角及び膝上げ高さについての可動部位の位置にそれぞれ2つの状態センサー20a,20bを設けるのみでも、着床部18の背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さについてのフィードバック制御は可能である。特に、本発明に係る一実施形態の電動ベッド1において、フィードバック制御に用いる状態センサー20a,20b,20cは、ジャイロセンサーや、角度センサー、加速度センサー、衝撃センサーのうちいずれかとすることができるが、背上げ角、膝上げ高さ、及びベッド高さ等のそれぞれの起伏動作に対応する1次元の位置を検出するものを複数配置し、当該起伏動作に関する状態変化を2次元以上で検出するのが好適である。このため、本発明は、1種の起伏動作を行う電動ベッドに対しては、1つの状態センサーとすることができ、或いは3種以上の起伏動作を行う電動ベッドに対し、共通の可動部位には1つの状態センサーとすることでより低廉化を図ることができる。
従って、状態センサーは、着床部18の可動部位に少なくとも1つ設置され、鉛直方向の1軸、鉛直及び水平方向の2軸、鉛直方向と縦・横の水平方向の3軸、或いは鉛直方向と縦・横の水平方向以外の方向を含む3軸以上の絶対座標軸に対し各軸に対応する状態値を検出し、少なくとも当該可動部位における膝角度と背角度を検出可能なセンサーとする。
また、上述した実施形態の例では、着床部18に状態センサー20a,20b,20cを設ける例を説明したが、例えばリンク機構16やアクチュエーター14など、着床部18の可動に係る可動部位であれば、任意の箇所に設置することができる。
また、上述した実施形態の例では、モーター13によるアクチュエーター14を駆動機構として用いる例を説明したが、これは細密な連動制御を行うための好適例であり、油圧式や空気圧式のアクチュエーター、或いはその他の駆動機構を用いる電動ベッドとすることもできる。
また、本発明に係る一実施形態の電動ベッドは、スイッチ11の操作信号を有線又は無線でコントローラー12に送信する形態とすることもできる。