JP6904987B2 - ステント - Google Patents

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本発明は、胆管や血管等の管状器官に留置されるステントに関し、特に、逆流を防止する機能を備えたステントに関する。
胆管や血管等の管状器官の狭窄部や閉塞部に、ステントを留置して拡張することで胆汁や血液等を流れやすくする治療が行われている。食道等に留置されるステントについては、基端側からの飲食物等の流動は許容しつつ、先端側からステント内に飲食物が入り込んで逆流することを防止する逆流防止弁を設ける技術が知られている。
悪性腫瘍による胆管閉塞に対し胆管ステントを閉塞部位に留置することで胆汁が円滑に十二指腸に分泌されるようになる。しかし、十二指腸内にステントの一部を出して留置する場合、消化物や消化液が胆管内に逆流することがある。消化物や消化液の胆管内への逆流は、食物残渣や細菌感染により形成される胆泥が原因となるステント内閉塞が課題となる。
胆管に留置されるステントについて、胆汁を十二指腸側に供給する一方、十二指腸側から腸内細菌等が胆管側へ入り込むことを抑制するために逆流防止弁を設ける技術が知られている。例えば、特許文献1には、先端部に向けて次第に縮径したテーパ部が形成された筒状のステント本体と、ステント本体の先端部に固着され、基端側からステント本体内に流入した流体が通過するときに開き、先端側からステント本体内に流体が流入しようとするときに閉じる、樹脂製の弁体を有する逆流防止弁とを備え、逆流防止弁は、その基端側をステント本体の内側に固着されて、テーパ部の内側に配置されているステントが記載されている。
特開2015−126786号公報
特許文献1に記載の技術では、筒状のステント本体のテーパ部に、樹脂製の弁体を有する逆流防止弁を設ける必要があるため、ステントの製造工程が複雑なものとなっている。したがって、より簡易な構成で逆流を防止することが可能なステントの開発が望まれている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、簡易な構成で逆流を防止することが可能なステントを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ステントにテーパ部を設け、テーパ部の形状を工夫することで、逆流を防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、前記課題は、本発明によれば、ステントであって、第一端部と第二端部を備えた筒状のステント本体を備え、該ステント本体は、前記第二端部に向けて徐々に縮径したテーパ部を有し、前記テーパ部の前記第二端部における先端径dを、前記第一端部における前記ステント本体の直径Dで割ったd/Dの値が0.45±0.1であり、前記テーパ部の外表面は、前記ステント本体の直径Dである部分の外表面から連続しており、前記テーパ部の長さであるテーパ長lが7mm以上15mm以下であり、前記第一端部と前記第二端部との間の距離である前記ステントの全長Lが30mm以上80mm以下であり、前記先端径dが4.5mm±1.0mmであり、前記ステント本体の前記直径Dが10mm±0.5mmであり、前記テーパ部の長さであるテーパ長lに対する、前記第一端部と前記第二端部との間の距離である前記ステントの全長Lの比がl:L=1:3〜8であり、前記ステント本体の内側又は外側はカバーで被覆されていることにより解決される。
上記の構成によれば、ステントに逆流防止弁などの追加の構成要素を設けることなく、簡易な構成で逆流を防止することが可能である。
のとき、前記テーパ長lが10mm±2mmであると好適である。
このとき、前記全長Lが60mm±10mmであると好適である。
このとき、ステントが逆流防止弁を備えていないとよい。
このとき、ステントが胆管用であるとよい。
本発明によれば、ステントに逆流防止弁などの追加の構成要素を設けることなく、簡易な構成で逆流を防止することが可能となる。特に、本発明のステントを胆管用に用いた場合、十二指腸から胆管内へと消化物や消化液が逆流することを防止することが可能となる。
本実施形態に係るステントを示す模式図である。 数値計算で用いたステント周辺の流れ場形状を示す説明図である。 流量が80mL/minであるときの逆流抵抗比(DPTaped/DPStraight)を示すグラフである。 流量と係数bの値の関係を示すグラフである。 各流量における逆流抵抗比(DPTaped/DPStraight)を示すグラフである。 一定圧力(15Pa)がかかった際のテーパ部の先端径(d)と逆流流量の関係を示すグラフである。 胆汁相当の流れに対する逆流抵抗比(DPTaped/DPStraight)を示すグラフである。 閉塞防止曲線を示すグラフである。 実験装置の概略図である。 順方向流に関する実験値、シミュレーション値、理論値を示すグラフである。 逆方向流に関する実験値、シミュレーション値、理論値を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)に係るステントについて図1乃至図11を参照して説明する。
(ステント1)
本実施形態に係るステント1は、図1に示すように、第一端部3と第二端部4の両端部が開口した円筒状のステント本体2を備えている。ここで、ステント本体2の第二端部4は、胆管や食道等の管状器官内や体内組織内などにステント1を留置したとき、管状器官内や体内組織内を流動する胆汁や飲食物等の流体が上流側から下流側へと流動する際の、下流側の端部である。ここで、本実施形態における流体とは、体内を流れる流体を意味し、例えば、胆汁、膵液等の体液のほか、食道等を流れる飲食物、血管を流れる血液等を含む。
第一端部3と第二端部4との間の距離であるステント1の全長Lは、15mm以上100mm以下であることが好ましく、30mm以上80mm以下であることがより好ましく、60mm±10mmであることが特に好ましい。また、第一端部3におけるステント本体2の直径Dは、8mm以上12mm以下(10mm±2mm)であることが好ましく、9mm以上11mm以下(10mm±1mm)であることがより好ましく、10mm±0.5mmであることが特に好ましい。例えば、適用部位や患者に応じて、ステント本体2の直径Dを8mm、10mm、12mmから選択すればよい。
(ステント本体2)
ステント本体2は、図1に示すように、中心に軸心Cを有しており、テーパ部5以外の部位において一定の直径Dを有している。円筒状のステント本体2として、金属円筒を加工して、複数のメッシュ状の開口を形成したものを用いることが可能である。また、ステント本体2として、金属板を加工して、円筒状に屈曲させて形成したり、或いは、金属線材を織ったり組んだり絡ませたりするなどして編むことで、円筒状に形成してもよい。ステント本体2は、通常時は拡径した状態となる自己拡張型であるが、バルーンカテーテル等に装着しておき、ステントの内側に配置されたバルーンを膨らませることで、拡径させるバルーン拡径型とすることも可能である。
(テーパ部5)
ステント本体2は、第二端部4側の先端部に、第二端部4に向けて徐々に縮径した円錐形状のテーパ部5を有している。ステント本体2の軸心Cに沿ったテーパ部5の長さであるテーパ長lは、5mm以上15mm以下であることが好ましく、7mm以上15mm以下であることがより好ましく、10mm±2mmであることが特に好ましい。また、テーパ部5の第二端部4における直径である先端径dは、3mm以上7mm以下であることが好ましく、3.5mm以上6.5mm以下であることがより好ましく、4.5±1.0mmであることが特に好ましい。
(逆流防止機能)
本実施形態に係るステント1は、従来のステントとは異なり、逆流防止弁を備えていない。ステント1は、逆流防止弁を備えていない代わりに、テーパ部5の形状によって逆流防止機能を生み出している。具体的には、実施例において実証するように、先端径dを直径Dで割ったd/Dの値が0.3以上0.7以下、より好ましくは0.35以上0.65以下、特に好ましくは0.45±0.1である。
このとき、テーパ部5のテーパ長lに対する、ステント1の全長Lの比がl:L=1:1〜20であることが好ましく、l:L=1:1〜10であることがより好ましく、l:L=1:3〜8であることが更に好ましく、l:L=1:6±1であることが特に好ましい。
(材質等)
ステント本体2の材質は、特に限定されるものではなく、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W等や、Ni−Ti系合金、Co−Cr系合金、Co−Cr−Ni系合金、Cu−Zn−X(X=Al,Fe等)合金、Ni−Ti−X(X=Fe,Cu,V,Co等)合金等の形状記憶合金などを用いることが好ましい。
また、ステント本体2の所望の位置に、Pt、Ti、Pd、Rh、Au、W、Ag、Bi、Ta及びこれら金属を含む合金や、BaSO、Bi、W等の粉末を含有した合成樹脂、ステンレスなどからなる、X線不透過性のX線マーカーを設けてもよい。
本実施形態において、ステント本体2は、その内側や外側がカバーで被覆されていてもよい。このとき、ステント本体2のテーパ部5のみをカバーで被覆してもよい。カバーを形成する材料としては、例えば、ポリウレタン、シリコーン、天然ゴム、ナイロンエラストマー、ポリエーテルブロックアミド、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂、ポリブタジエン等のオレフィン系ゴム、スチレン系エラストマーなどを用いることが好ましい。
(適用部位)
本実施形態に係るステント1は、胆管用(換言すると、胆管狭窄部に対する胆管の拡張を目的)として用いることが可能である。本実施形態に係るステント1を胆管用として胆管内に配置して用いる場合、第一端部3が肝臓側(上流側)、第二端部4が十二指腸側(下流側)となる。
本実施形態に係るステント1は胆管以外にも適用可能であり、管腔の維持を目的として、膵管や、食道、気管、大腸、血管等の管状器官や、その他の体内組織に留置することもできる。
以下、具体的実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<1.概略>
(1.1.目的)
図1に示すステント1において、テーパ部5の形状によって、閉塞防止機能を実現することを目的とした。逆流防止機能の向上及び順流抵抗低減の両立をもって閉塞防止性能と定義した。操作する形状寸法は、テーパ部の先端径dとし、テーパ長l及びステント本体2の直径D(ステント径D)については、それぞれ10mmとし、ステント1の全長L(ステント長L)は60mmとした。
(1.2.結果)
先端径d=4.5mmのテーパ形状が閉塞防止機能の観点から好適であることがわかった。以下、根拠を示す。
<2.根拠>
(2.1.手法)
ステントの内部に流れが生じている時、内部におけるエネルギー損失に応じた圧力損失が生じる。ステント内部に一定流量を流している際の上流と下流の間における圧力差を用いて抵抗の評価を行った。多様な形状寸法における損失の評価を行うため、流体解析ソフトANSYS Fluentによる数値計算を用いた。図2に示すようなステント周辺の軸対象流れ場モデルを作成し、境界条件として一定流量を与え、計算を行った。
胆汁の流量は、様々な研究例からおおよそ推定できるものの、十二指腸側からの逆流流量については規定することが難しいため、胆汁の流量に対して高い流量帯も含めて計算を行う必要がある。シミュレーションでは、水を流体とし、流量を0.07〜0.5mL/min(低流量帯),20〜80mL/min(高流量帯)で15条件設定して計算を実施した。低流量の設定においては、胆汁流量の取り得る値および胆汁と水の粘性の違いを考慮して行なった。より詳細な条件設定及び実測値との比較については、次の項目において述べる。
(2.2.計算条件の詳細)
本項目では、シミュレーションにおいて用意したステント形状及び流量、モデルの設定について詳細を述べる。
(2.2.1ステント形状設定)
シミュレーションで用意した形状寸法は、以下の表1の通りである。
Figure 0006904987
(2.2.2.流量設定)
順方向流、逆方向流共に流量を同様に設定した。低流量域は0.07,0.08,0.09,0.1,0.2,0.3,0.4,0.5mL/minの8種とした。高流量域は20〜80mL/minを10mL/min刻みで7種設定を行なった。全ての流量に対して両方向のシミュレーションを行なったが、低流量域は主に順方向胆汁を、高流量域は主に逆流や実測値との比較を想定した流量値となっている。
(2.2.3.形状モデル)
流れ場のモデルとして、図2のような軸対象モデルを作成した。メッシュサイズは0.2mmとして設定した。境界条件は逆流条件の場合は十二指腸側を入口として、境界面と垂直に流れ込む体積流量を規定し、胆管側を圧力出口として規定した。順流条件の場合は上記の逆、つまり十二指腸側を出口として、胆管側を圧力入口として規定した。
(2.3.計算結果の整理)
(2.3.1.計算結果)
形状寸法と流量設定値、流れの方向から計算された差圧などのシミュレーションの結果をもとに、図3のグラフが得られた。
図3は、テーパ先端径によって逆流抵抗がどのように変化するかを示している。横軸としてテーパの先端径dをとり、縦軸として各形状において、80mL/minの逆流を与えた際の差圧DPTapedを、テーパなし形状に80mL/min逆流を与えた際の差圧DPStraightで割ったものを用いている。白丸のプロットはシミュレーション結果であり、曲線は近似曲線を表している。この曲線の導出については次項目において詳述する。
(2.3.2.利用する近似曲線)
図3のプロットとして現れた流量、先端径、差圧の関係性についてより詳細に考察を行うため、近似曲線の当てはめを行った。
一般的に円管内部での圧力損失は、以下の式(1)の形で整理される。ここで、ξは係数であり、vは平均流速である。
Figure 0006904987
この式(1)を、流量Qとテーパの先端径dを用いて書き換えると、以下の式(2)となる。
Figure 0006904987
このことから、圧力損失がdの−4乗及びQの2乗に比例することが期待される。
また、先端径d=10mmがテーパのないステントを示すことを考慮し、管径に合致する部分をd/Dへと置き換えを行った(D:ステント径)。さらに係数の部分をbとしてまとめると以下の式(3)となる。これがステントのうちテーパの先端部によって生じる圧力損失を表すと予測される。
Figure 0006904987
上記の結果から、テーパのついた形状のステントにおける圧力損失は、以下の式(4)で表される(dPStraightはテーパなし形状の圧力損失)。
Figure 0006904987
図3の曲線は、この式(4)をもとにbを調整し作成したものである。dPStraightについては以下において、詳述する。bの値を各流量において算出すると図4のようになり,20〜80mL/minにおいて、ほぼ一定値となっており、式(4)が上記流量帯において有効であることがわかった。
なお、テーパの圧力損失を取り扱う先行研究も存在するが、多くは本ケースよりも高い流速を対象とし、テーパの直径比率を固定した上でテーパ角を変化させており、圧力損失は、テーパ角のみでなく、テーパ長,入口径,出口径の複合的影響を受けることから、非常に低い流速かつ、テーパの先端径とテーパ長を固定した本ケースに対し合致するものは無かった。
(2.3.3.一定流量下でのテーパ径による差圧変化)
図3と同様に70,60,50mL/minとそれぞれの流量に対する差圧データをプロットしていくと、図5のようになった。凡例は流量を表している。
(2.3.4.一定圧力下でのテーパ径による流量変化)
以上までに、一定流量における差圧(圧力損失)として図及び曲線を導いた。2.3.2.で近似式として得た式(4)をQについて解くことで、一定圧力を与えた際にどの程度流量が流れるかを逆算することができる。このことから、一定圧力(15Pa)において、逆流する流量がどのように変化するかを計算した結果を図6に示す。
(2.4.結果)
ここまでの結果得られた図6から、テーパなし形状(入口径=10mm)と比較した時、テーパの先端径を細くするほど、同一圧力における逆流流量が小さくなることがわかった。なお、図6は15Paの際の曲線であるが、他の圧力に対してもほぼ同様の曲線が得られた。また、テーパの先端径の減少に伴い、順方向の流れがどの程度阻害されるかを確認した。順方向低速流(胆汁に相当する流れ)に対して、テーパ部の先端径dと差圧変化の関係を図7に示す。
図6は一定圧力における逆流の生じやすさを示し、図7は一定流量の順流が流れる際の抵抗の大きさを示すものである。このどちらも両立して低減されることが望ましい量であることを考慮し、両曲線の値を掛け合わせた結果を図8に示す。曲線上において低い値をとるほど逆流防止性と順流抵抗のバランスに優れたものであることを示している。
図8より、閉塞防止性能において最も優れた形状が、テーパ部の先端径d=4.5mm程度のものである可能性が示唆された。また、図4及び図8を検討すると、低流量域において近似曲線に見直しの余地があることが伺えるため、これにより4.5mmという値は多少前後しうる(例えば、4.5±1.0mm)。
<3.流体シミュレーションの妥当性検証>
以上までの議論は、流体シミュレーションの結果をもとに行われたものであるため、実測値や理論解との比較を行い、結果の妥当性を検討した。
(3.1.実験装置)
図9に概略図を示す実験装置を用いて、ステント上下流の差圧測定を行なった。具体的には、第1水槽11と第2水槽12に仕切られた水槽10を用い、ステント1の第一端部3を第1水槽11に配置し、第二端部4を第2水槽12に配置した。そして、ポンプ13を用いて一定の流量をステント1内に流し続け、上下流の圧力差を差圧計14で計測した。図9に示すように、ステント1の第一端部3が上流側の端部であり、第二端部4が下流側の端部に相当する。
(3.2.比較と条件)
実験の結果から図10及び図11のグラフが得られた。図10及び図11は、流量を横軸に、差圧を縦軸にとったものである。実測値を図中丸印で表記し、エラーバーは標準誤差を用いた。シミュレーションによる計算値を図中星印で表した。曲線は理論曲線(下記3.3.参照)を示している。同条件である(値が同じとなるべき)曲線及びプロット点は同色で示されている。順流逆流共に概ねよく一致しており、シミュレーションの結果が妥当であることがわかった。
(3.3.直線管の理論曲線)
図10及び図11で用いた理論曲線は、ステントの内壁面での損失および助走区間における壁面せん断応力、出入口での損失を考慮して計算を行ったものである。これらの要因を考慮すると、直線形状の円管において圧力と損失の関係は、以下の式(5)で表すことができる(ρ:密度,v:平均流速,dP:差圧)。
Figure 0006904987
十分に発達した層流において壁面損失係数は、以下の式(6)で表される(Re:レイノルズ数,l:ステント長,d:ステント径)。
Figure 0006904987
文献値より入り口損失係数ξentはξent≒1程度である。また、助走区間における壁面での損失はξentwall=16αと計算できる(カルマンの運動量方程式より)。
境界層の速度分布形の仮定として以下の式(7)を利用した。この時α=39/280である。
Figure 0006904987
また、助走区間の長さは、以下の式(8)で得られる(β=3/2)。
Figure 0006904987
上記をまとめて図10及び図11の理論曲線を得ている。また、2.3.2.において用いるdPStraightは、ここで求められたものである。
1 ステント
2 ステント本体
3 第一端部
4 第二端部
C 軸心
5 テーパ部
D 直径
d 先端径
l テーパ長
L 全長
10 水槽
11 第1水槽
12 第2水槽
13 ポンプ
14 差圧計

Claims (5)

  1. ステントであって、
    第一端部と第二端部を備えた筒状のステント本体を備え、
    該ステント本体は、前記第二端部に向けて徐々に縮径したテーパ部を有し、
    前記テーパ部の前記第二端部における先端径dを、前記第一端部における前記ステント本体の直径Dで割ったd/Dの値が0.45±0.1であり、
    前記テーパ部の外表面は、前記ステント本体の直径Dである部分の外表面から連続しており、
    前記テーパ部の長さであるテーパ長lが7mm以上15mm以下であり、
    前記第一端部と前記第二端部との間の距離である前記ステントの全長Lが30mm以上80mm以下であり、
    前記先端径dが4.5mm±1.0mmであり、
    前記ステント本体の前記直径Dが10mm±0.5mmであり、
    前記テーパ部の長さであるテーパ長lに対する、前記第一端部と前記第二端部との間の距離である前記ステントの全長Lの比がl:L=1:3〜8であり、
    前記ステント本体の内側又は外側はカバーで被覆されていることを特徴とするステント。
  2. 前記テーパ長lが10mm±2mmであることを特徴とする請求項に記載のステント。
  3. 前記全長Lが60mm±10mmであることを特徴とする請求項に記載のステント。
  4. 逆流防止弁を備えていないことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のステント。
  5. 胆管用であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のステント。
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