JP6903883B2 - 容器内清浄化装置 - Google Patents

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本発明は、容器内清浄化装置に関し、より詳細には、ウエハ搬送容器内を清浄化する容器内清浄化装置および清浄化方法に関する。
半導体の製造工程では、プープ(FOUP)等と呼ばれる容器を用いて、各処理装置の間のウエハの搬送が行われる。
ここで、ウエハが収納される容器内の環境は、ウエハ表面を酸化や汚染から守るために、所定の状態を上回る不活性状態及び清浄度が保たれることが好ましい。搬送容器内の気体の不活性状態や清浄度を向上させる方法としては、搬送容器の底面に形成された底孔や容器の主開口を介して、搬送容器に清浄化ガスを導入するロードポート装置や、これを含むEFEMが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−45933号公報
しかし、EFEMに含まれるロードポート装置により搬送容器内を清浄化する従来の方法では、ロードポート装置に搬送容器が載置されてからウエハの搬出を開始するまでの間に容器内を清浄化することになる。このため、容器内の清浄化が終了するまで容器からのウエハの取り出しを開始できないという不都合が生じる場合があり、ウエハの取り出しを待つことにより、処理装置の稼働率が低下するという問題が生じている。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、半導体工場内における処理装置の稼働率を低下させることなくウエハ搬送容器を清浄化する容器内清浄化装置および清浄化方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る容器内清浄化装置は、ウエハを取り出し可能な容器主開口を有するウエハ搬送容器内を清浄化する容器内清浄化装置であって、
前記ウエハ搬送容器を載置する載置部と、
前記容器主開口に接続する装置開口を備える清浄化室と、
前記容器主開口を閉鎖する蓋および前記装置開口を閉鎖するドアを開閉し、前記ウエハ搬送容器内と前記清浄化室とを連通させる開閉機構と、
前記ウエハ搬送容器内に清浄化ガスを導入可能なガス導入手段と、
前記ウエハ搬送容器内の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出する気体検出部と、
前記気体検出部の出力を用いて、前記ウエハ搬送容器内への前記清浄化ガスの導入を制御する制御部と、を有する。
本発明に係る容器内清浄化装置は、半導体工場内において、EFEMや処理室とは別途設置されるため、たとえばロードポート装置にウエハ搬送容器を設置する前に、容器内を清浄化することが可能である。容器内清浄化装置によって清浄化されたウエハ搬送容器を処理装置に付随するロードポート装置に移動させることにより、ロードポート装置では、移動後の搬送容器内に収容されたウエハを、ミニエンバイロメントや処理室に迅速に移動させることが可能となり、処理装置の稼働率を向上させることができる。また、容器内清浄化装置の清浄化室内には、ウエハの搬送装置等を設置する必要がないため、パーティクルの発生源が少なく、また、清浄化室は、ミニエンバイロメント等よりも容積が小さくてよいため、効果的にウエハ搬送容器内を清浄化することが可能である。
また、本発明に係る容器内清浄化装置は、気体検出部およびその出力を用いて清浄化ガスの導入を制御する制御部を有するため、ウエハ搬送容器内を確実に清浄化させることが可能であり、ウエハ表面を酸化や汚染から守ることができる。また、ウエハ搬送容器内の気体の成分や気体の清浄度を検出することにより、清浄化に要する時間等についても短縮することが可能であるため、従来に比べて効率的で経済的な清浄化を実現する。
また、たとえば、前記載置部は、前記ウエハ搬送容器の底面に形成された底孔に対し一方側で連通可能なボトムノズルと、前記ボトムノズルに対して前記ボトムノズルの他方側で連通する配管部と、を有し、
前記気体検出部は、前記ボトムノズル又は前記配管部に設けられており、前記底孔を介して前記ウエハ搬送容器の内部から流出した気体を検出することで、前記ウエハ搬送容器内の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出することを特徴とする。
このような清浄化装置は、容器の底孔を介してウエハ搬送容器内の気体の検出を行うため、ウエハ搬送容器の蓋および清浄化室の扉を閉鎖した状態であっても、ウエハ搬送容器内の気体の成分や気体の清浄度を検出することが可能である。したがって、このような清浄化装置によれば、例えば検出された気体の成分に応じて清浄化室内の雰囲気を調整したり、すでに清浄化されているウエハ搬送容器については蓋を開くことなく、清浄化装置での処理を終了させたりすることで、従来に比べて効率的で経済的な清浄化を実現する。
また、たとえば、本発明に係る清浄化装置は、前記ウエハ搬送容器の加速度を検出する加速度検出部を有していてもよく、
前記制御部は、前記加速度検出部の出力をさらに用いて、前記ウエハ搬送容器内への前記清浄化ガスの導入を制御してもよい。
このような容器内清浄化装置は、ウエハ搬送容器内のパーティクルの増減に関係する加速度を検出する加速度検出部を有しているため、従来にくらべて効率的に、ウエハ搬送容器内をパーティクルが少なく清浄度の高い状態にすることができる。また、このような容器清浄化装置では、何らかの理由で容器清浄化装置が載置台に正しく載置されなかったような場合には、ガスの導入時等において、加速度検出部により通常より大きい加速度が検出されるため、容器清浄化装置が正しく載置されていない状態を容易に検出できる。
また、たとえば、前記加速度検出部は、前記載置部におけるウエハ搬送容器設置面に設けられていてもよい。
ウエハ搬送容器設置面に加速度検出部を設けることにより、ウエハ搬送容器の加速度を直接的かつ正確に測定することが可能である。
また、たとえば、前記ガス導入手段は、前記清浄化室の内部に設けられており前記清浄化ガスとしてクリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出可能な室内ガス放出部を有してもよい。
このような容器内清浄化装置は、クリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出可能な室内ガス放出部を有するため、清浄化室の状態を、クリーンドライエアー充填状態と不活性ガス充填状態とに切り換えることが可能である。ここで、ウエハ搬送容器内の清浄化にあたり、ウエハの表面の酸化を防ぐために不活性ガスを用いる必要がある。そのため、清浄化室内を常に不活性ガスによって清浄化することも考えられるが、この場合、作業者が誤って不活性ガスを吸入する恐れが生じたり、コスト面において負荷が大きくなるおそれがある。そのため、ウエハ搬送容器内を清浄化している状態以外においては、清浄化室内をクリーンドライエアーにて充填しておくことにより、これらの問題点を解消することが可能である。すなわち、ウエハ搬送容器の清浄化が終了した後は、清浄化室をクリーンドライエアー充填状態としておくことにより、作業者が誤って不活性ガスを吸入する問題などを効果的に防止でき、安全性に優れている。また、装置から不活性ガスが流出する問題を防止できるため、不活性ガスの消費量も抑制することが可能である。
また、たとえば、本発明に係る容器内清浄化装置は、前記ウエハ搬送容器の外部の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出する外部検出部を有してもよく、
前記制御部は、前記外部検出部の出力をさらに用いて、前記ウエハ搬送容器内への前記清浄化ガスの導入を制御してもよい。
ウエハ搬送容器内の清浄化工程は、ウエハ搬送容器内及びこれと連通する清浄化室とを、外部の環境から遮断した状態で行うことが好ましいが、外部の気体やパーティクルがウエハ搬送容器内に流入することも起こり得る。そのため、ウエハ搬送容器の外部の気体の成分や気体の清浄度を検出する外部検出部からの出力を用いることにより、このような容器内清浄化装置は、より適切な条件で、ウエハ搬送容器内へ清浄化ガスを導入することができる。
また、例えば、本発明に係る容器内清浄化装置は、前記気体検出部の出力を記憶する記憶部を有してもよく、
前記制御部は、前記記憶部が記憶する前記気体検出部の過去の出力を用いて、前記ウエハ搬送容器内への前記清浄化ガスの導入に関する制御条件を変更可能であってもよい。
このような容器内清浄化装置は、記憶部が記憶する過去の出力を参照し、ウエハ搬送容器内への清浄化ガスの導入に関する制御条件を変更することにより、より効率的で経済的に、ウエハ搬送容器内の清浄化を行うことができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る容器内清浄装置の半導体工場内における設置状態を表す概略図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る容器内清浄化装置の概略断面図である。 図3は、図2に示す容器内清浄装置による清浄方法の第1および第2の段階を表す模式断面図である。 図4は、図2に示す容器内清浄装置による清浄方法の第3および第4の段階を表す模式断面図である。 図5は、図2に示す容器内清浄装置による清浄方法の第5および第6の段階を表す模式断面図である。 図6は、図2に示す容器内清浄装置による清浄方法の一例を表すフローチャートである。 図7は、本発明の第2実施形態に係る容器内清浄化装置の概略断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る容器内清浄化装置10の半導体工場内における配置状態を表す概略図である。図1に示すように、容器内清浄化装置10は、ロードポート装置51が付随する処理装置50に隣接して、半導体工場内に配置される。容器内清浄化装置10は、半導体工場内において、EFEMや処理室を有する処理装置50とは別途設置される。
容器内清浄化装置10は、ウエハ搬送容器としてのフープ(FOUP)2内を清浄化する、他の処理室とは分離した装置である。したがって、容器内清浄化装置10における清浄化室には、フープ2内からウエハ1を取り出すための搬送ロボット等は配置されておらず、また、他のミニエンバイロメントや処理室へ繋がるドア等も形成されていない(図2参照)。図1に示すように、容器内清浄化装置10は、フープ2を載置するための載置部14等については、処理室に付随するロードポート装置51等と同様のサイズであるが、ウエハ1をフープ2から取り出したり、取り出したウエハ1を処理したりするためのスペースが必要ないため、処理装置50に比べて小型である。
図2は、容器内清浄化装置10の概略断面図であり、載置部14にフープ2が載置された状態を表している。容器内清浄化装置10による清浄化の対象となるフープ2は、ウエハ1を取り出し可能な容器主開口2bを有している。容器主開口2bは、蓋4によって封止されており、フープ2内には、処理装置50での処理前又は処理後の複数のウエハ1が、密封して保管される。
フープ2の底面2eには、底孔としての第1の底孔2ea及び第2の底孔2ebが形成されている。第1の底孔2ea及び第2の底孔2ebの大きさは、ウエハ1が収容されるフープ2内の気体を流出させたり、後述する第1のボトムノズル21a、第2のボトムノズル21bを介してフープ2内に気体を流入させたりすることができる大きさであれば特に限定されないが、たとえばφ10〜30mm程度であり、ウエハ1の直径に比べれば十分に小さい。
第1の底孔2eaおよび第2の底孔2ebには、図示しない弁が備えられており、第1のボトムノズル21a及び第2のボトムノズル21bが第1の底孔2ea及び第2の底孔2ebから離れると、第1の底孔2eaおよび第2の底孔2ebの弁は閉じられ、フープ2内の密閉性が保たれる。なお、フープ2の底面2eには、載置部14の位置決めピン14cが接触する接触部や、フープ2を載置部14に対して固定するためのフックが係合する係合部等が備えられているが、接触部や係合部等の位置や形状は特に限定されない。
本実施形態の容器内清浄化装置10が清浄化する対象は、側面に容器主開口2bが形成されたフープ2であるが、本発明に係る容器内清浄化装置としてはこれに限定されず、フォスビ(FOSB)その他のように、フープ2以外のウエハ搬送容器を清浄化するものであってもかまわない。なお、フープ2やフォスビのようなSEMIスタンダードに準拠したウエハ搬送容器は、容器主開口2bの位置や形状が規格化されているため、容器主開口2bを介した清浄化を行う容器内清浄化装置10は、SEMIスタンダードに準拠したウエハ搬送容器に対して、幅広く適用することができる。
図2に示すように、容器内清浄化装置10は、フープ2を載置する載置部14と、清浄化室11と、フープ2内と清浄化室11とを連通させるための開閉機構15と、フープ2内に清浄化ガスを導入可能なガス導入手段としての室内ガス放出部16と、フープ2内の気体の清浄度等を検出する気体検出部30と、を有する。また、容器内清浄化装置10は、フープ2内への清浄化ガスの導入を制御する制御部20と、第1のボトムノズルと、排出口開閉機構19等を有する。
載置部14は、フープ2の下方に位置し、固定台14aと、固定台14aの上をスライド移動するスライドテーブル14bと、第1のボトムノズル21aと、第2のボトムノズル21bと、第1配管部22aと、第2配管部22bと、第3配管部22cとを有する。また、第1配管部22a及び第2配管部22bの端部には、気体検出部30が設けられている。
スライドテーブル14bは、図3(a)及び図3(b)に示すように、フープ2を載せた状態で移動し、フープ2の容器主開口2bを、清浄化室11の装置開口11aaに接続する。
第1のボトムノズル21a及び第2のボトムノズル21bは、スライドテーブル14bの上面から上方に突出可能に設けられている。図2に示すように、第1のボトムノズル21a及び第2のボトムノズル21bの上端は、スライドテーブル14bに固定されたフープ2の底面2eに接触する。第1のボトムノズル21aは無底筒状であり、フープ2の底面2eに形成された第1の底孔2eaに対して一方側で連通可能であり、他方側で第1配管部22aと連通する。また、第2のボトムノズル21bも、第1のボトムノズル21aと同様に無底筒状であり、フープ2の底面2eに形成された第2の底孔2ebに対して一方側で連通可能であり、他方側で第2配管部22bと連通する。
気体検出部30は、第1配管部22a、第2配管部22b及び第3配管部22cで構成される配管部22に設けられている。図2に示すように、気体検出部30は、第1〜第3配管部22a〜22cが接続される配管部22の接続部分に設けられているが、気体検出部30の設置位置はこれに限定されない。
気体検出部30は、フープ2の内部から流出した気体の成分及び気体の清浄度(気体に含まれるパーティクルの多少)のうち少なくとも一つを検出する。気体検出部30としては、フープ2内部に収納されるウエハ1の汚染に影響を及ぼしうる気体成分または気体中のパーティクルの多少を検出するものが好ましく、例えば、酸素濃度計、水分(水蒸気)濃度計、窒素濃度計、パーティクルカウンタなどが挙げられるが、特に限定されない。
第3配管部22cは、気体検出部30で検出した気体を、外部に排出するための流路を構成する。第1〜第3配管部22a〜22cは、気体検出部30が設置される接続部分で互いに接続されており、第1配管部22aは第1のボトムノズル21aと接続部分とを接続しており、第2配管部22bは第2のボトムノズル21bと接続部分を接続している。
気体検出部30は、第1配管部22aと第2配管部22bとを連通させて、流出した気体をフープ2へ戻す状態と、第1配管部22a及び第2配管部22bの少なくとも一方を第3配管部22cと連通させて、流出した気体を排出する状態とを、切り換え可能な切換弁および切換弁を制御する弁制御手段を有していてもよい。例えば、気体検出部30が酸素濃度計である場合、気体検出部30は、フープ2の内部から流出した気体の酸素濃度が所定の値より小さい場合、第1配管部22aと第2配管部22bとを接続し、フープ2の内部から流出した気体を、第2配管部22bを介して再びフープ2の内部に戻すことができる。これとは反対に、気体検出部30は、フープ2の内部から流出した気体の酸素濃度が所定の値以上である場合、第1配管部22aと第3配管部22cとを接続し、フープ2の内部から流出した気体を、フープ2の内部に戻すことなく、外部に排出することができる。
清浄化室11は、載置部14のスライドテーブル14bに固定されたフープ2に対向するように設けられており、略直方体状の形状を有している。清浄化室11における載置部14側の壁である前面壁部11aには、フープ2の容器主開口2bに接続する装置開口11aaが備えられる。前面壁部11aの装置開口11aaには、装置開口11aaを閉鎖するドア13が備えられており、ドア13によって装置開口11aaが閉鎖されることにより、清浄化室11は外部の環境から遮蔽されている。
清浄化室11には、フープ2の蓋4および装置開口11aaを閉鎖するドア13を開閉し、フープ2と清浄化室11とを連通させる開閉機構15が設けられている。開閉機構15は、ドア13及びドア13に係合する蓋4を、清浄化室11の内部へ移動させることにより、容器主開口2bおよび装置開口11aaを開放する。開閉機構15は、たとえばドア13に接続するアームや、アームが接続するドア13を平行移動または回動させるモータ等を有するが、開閉機構15の具体的構成は特に限定されない。
容器内清浄化装置10では、フープ2からウエハ1を取り出す必要がないため、開閉機構15による蓋4の移動距離は、フープ2の容器主開口2bの開口長さより短くてもよい。容器主開口2bの開放の程度は、フープ2内に不活性ガスを導入可能であれば足りるからである。また、容器内清浄化装置10は、装置開口11aaが形成される前面壁部11aに対向する背面壁部11cを有しており、装置開口11aaから背面壁部11cまでの距離は、ウエハ1の直径以下であってもよい。装置開口11aaから背面壁部11cまでの距離を小さくすることにより、清浄化室11の容積を小さくし、フープ2内の効率的な清浄化が可能となる。また、清浄化室11は、ロードポート装置51等によって接続されるミニエンバイロメント等は異なり、ウエハ1が通過可能な容積を有する必要がない。なお、蓋4が平行移動しない場合、蓋4の移動距離は重心移動距離とする。
容器内清浄化装置10は、室内ガス放出部16として、第1のガス放出手段16aと、第2のガス放出手段16bの2つのガス放出手段を有する。第1のガス放出手段16aと第2のガス放出手段16bは、いずれも清浄化室11の内部に設けられている。
第1のガス放出手段16aは、清浄化室11の上部(本実施形態では清浄化室11の上面壁部11d)に放出口が配置されており、清浄化室11の上方から下方に向かってガスを放出する。第1のガス放出手段16aは、クリーンドライエアー(CDA)と不活性ガスとを切り替えて放出可能である。クリーンドライエアーおよび不活性ガスは、図示しないガス配管部を介して、第1のガス放出手段16aに供給される。第1のガス放出手段16aによるガスの放出および停止や、クリーンドライエアーと不活性ガスの切り換えは、制御部20によって制御される。なお、ここでクリーンドライエアーとは、一般的な環境における空気から水分やパーティクルを除去し清浄化した空気のことを意味する。
第2のガス放出手段16bは、清浄化室11内に放出口が配置されており、装置開口11aaに向かって不活性ガスを放出する。第2のガス放出手段16bの放出口は、清浄化室11における上面壁部11dおよび前面壁部11aに垂直である側面壁部11bに配置されていることが、開いたドア13と前面壁部11aとの隙間からフープ2内に清浄化ガスを送り込む観点で好ましい。また、第2のガス放出手段16bの放出口は、互いに対向する2つの側面壁部11bに分けて配置されてもよく、これによりフープ2内に均一に不活性ガスを送り込むことが可能である。第2のガス放出手段16bが放出する不活性ガスは、第1のガス放出手段16aと同様に、図示しないガス配管部を介して、第2のガス放出手段16bに供給される。
第1および第2ガス放出手段16a、16bが放出する不活性ガスとしては、窒素ガスやアルゴンガスが考えられるが、不活性ガスの成分は特に限定されない。
また、室内ガス放出部16は、配置及び放出可能な清浄化ガスが異なる2つのガス放出手段16a、16bを有するが、室内ガス放出部16としてはこれに限定されず、1つのガス放出手段のみを有していてもよく、配置や清浄化ガスの異なる3以上のガス放出手段を有していてもよい。
また、後述する実施例では、第1のガス放出部16aは、主として清浄化室11内部の気体の成分(雰囲気)を変更するために使用され、フープ2内に清浄化ガスを導入する機能は、主として第2のガス放出手段16bが果たす。ただし、室内ガス放出部16としてはこれに限定されず、たとえば室内ガス放出部16が第1のガス放出手段16aのみを有していてもよく、第1のガス放出手段16aが、清浄化室11内部の気体の成分を変更する機能と、フープ2内に清浄化ガスを導入する機能との、両方を果たしてもよい。また、他の実施形態では、室内ガス放出部16は、上面壁部11dに放出口が配置されておりCDAを放出する第1のガス放出手段と、側面壁部11bに配置されており不活性ガスを放出する第2のガス放出手段16bとを有していてもよく、清浄化ガスを放出するガス放出手段を、その2つのガス放出手段の間で切り替えることにより、CDAと不活性ガスとを切り替えて放出可能であってもよい。
清浄化室11の底部壁部11eには、第1のガス放出手段16aおよび第2のガス放出手段16bから放出されたクリーンドライエアーおよび不活性ガスを清浄化室11から排出可能な排出口18が形成されている。また、清浄化室11は、排出口18を開閉する排出口開閉機構19を有しており、排出口開閉機構19の動作は、後述する制御部20によって制御される。
制御部20は、清浄化室11の外部に設けられており、マイクロプロセッサ等の演算手段や、気体検出部30の出力を記憶する記憶部20a等を有している。制御部20には、気体検出部30から、フープ2内の気体の成分や清浄度の検出値に関する出力が入力される。また、制御部20は、スライドテーブル14b、第1のボトムノズル21a及び第2のボトムノズル21bを駆動する駆動部や、開閉機構15、排出口開閉機構19及び気体検出部30等に対して信号の入出力を行うことによって各部分の動作を制御し、容器内清浄化装置10によるフープ2内への清浄化ガスの導入を制御する。
制御部20は、容器内清浄化装置10の各部分の動作を制御する際、気体検出部30の出力を用いることができる。たとえば、制御部20は、気体検出部30の出力値に応じて、対象となるフープ2に清浄化ガスを導入してからフープ2を他の装置に搬送させるか、又はフープ2に清浄化ガスを導入することなくフープ2を他の装置に搬送させるかを、選択することができる。また、たとえば、制御部20は、気体検出部30の出力に応じて、対象となるフープ2に清浄化ガスを導入する際におけるガスの放出量、放出速度、放出時間等を変更することができる。また、たとえば、制御部20は、気体検出部30の出力を用いて、第1のガス放出手段16aにおける放出ガスの切り替えや、第1および第2のガス放出手段16a、16bにおけるガスの放出開始及び放出停止、排出口開閉機構19による排出口18の開放量等を制御することができる。
以下、図3から図5に示す模式断面図と、図6に示すフローチャートを用いて、図2に示す容器内清浄化装置10を用いて行われるフープ2の清浄化方法の一例について、具体的に説明する。なお、図3〜図5の模式断面図では、説明の都合上、図2に示す容器内清浄化装置10に含まれる構成の一部を図示していない。
図3(a)は、清浄化方法の第1の段階を表している。清浄化方法の第1の段階では、図6に示すフープ設置処理(ステップS001)と、気体検出部30による第1検出処理(ステップS002)が実施される。フープ設置処理(ステップS001)では、工場内のOHT(オーバーヘッドトランスポート)等を介して、フープ2が載置部14に搬送および設置される。
次に、清浄化方法の第1の段階では、気体検出部30による第1検出処理(ステップS002)が実施される。より具体的には、図3(a)に示す第1及び第2のボトムノズル21a、21bが、フープ2の第1及び第2の底孔2ea、2ebに連通し、フープ2内の気体が配管部22に流入する。配管部22に設けられた気体検出部30は、フープ2内から流出した気体の成分や清浄度を検出し、制御部20に出力する。制御部20は、気体検出部30で検出された気体の成分やパーティクル量を、所定の閾値と比較する。この際、制御部20における記憶部20aは、気体検出部30の出力を記憶する。
そして、制御部20は、フープ2内がステップS002の段階で既に清浄であると判断した場合は、ステップS010の処理へ進み、フープ2に清浄化ガスを導入することなくフープ2を他の装置に搬送させる。これに対して、制御部20は、フープ2が所定の状態より清浄でないと判断した場合は、ステップS003以下の処理へ進む。なお、フープ2内が清浄である(又は清浄でない)と判断する基準は、気体検出部30の出力を用いて判断可能な基準であれば特に限定されないが、例えば、単位量当たりの気体に含まれる酸素、水蒸気又はパーティクル等の量が所定の値を下回る場合、フープ2内が清浄であると判断することができる。
なお、清浄化方法の第1の段階では、図3(a)に示すように、清浄化室11の内部はクリーンドライエアーで充填されている。すなわち、容器内清浄化装置10における第1のガス放出手段16aからは、クリーンドライエアーが放出されており、ドア13が閉じられて外部の環境から遮蔽されている清浄化室11に対して、クリーンドライエアーが導入されている。また、排出口18を開放しておくことにより、清浄化室11の上方から下方へ向かうクリーンドライエアーの流れが形成されるため、清浄化室11の内部をよりクリーンな状態に保つことができる。
図3(b)は、清浄化方法の第2の段階を表している。清浄化方法の第2の段階では、フープ2内の清浄化を行う準備処理として、図6に示すガス切り換え・テーブル移動処理(ステップS003)を実施する。
制御部20は、ステップS003に示すガス切り換え・テーブル移動処理では、まず、第1のガス放出手段16aが放出するガスをクリーンドライエアーから不活性ガスに切り換え、清浄化室11に不活性ガスを導入する。このような不活性ガスの導入により、図3(a)に示す第1の段階において清浄化室11内に充填されていたクリーンドライエアーは、排出口18から排出されるため、清浄化室11は、不活性ガスで満たされる。
さらに、制御部20は、ガス切り換え・テーブル移動処理(ステップS003)において、載置部14のスライドテーブル14bを清浄化室11へ向かって移動させ、清浄化室11の装置開口11aaを、フープ2の容器主開口2bに接続する。なお、スライドテーブル14bを移動させても、第1および第2のボトムノズル21a、21bと第1および第2の底孔2ea、2ebとの連通は維持される。
図4(a)は、清浄化方法の第3の段階を表している。清浄化方法の第3の段階では、図6に示すドア開放処理(ステップS004)と、ガス放出処理(ステップS005)と、第2検出処理(ステップS006)が実施される。
図4(a)に示すように、制御部20は、ドア開放処理(ステップS004)において、容器主開口2bを閉鎖する蓋4および装置開口11aaを閉鎖するドア13を開くように開閉機構15を駆動させ、フープ2内と清浄化室11とを連通させる。さらに、制御部20は、ガス放出処理(ステップS005)において、第2のガス放出手段16bから不活性ガスを放出させ、清浄化室11に連通するフープ2内に、不活性ガスを導入する。第2のガス放出手段16bは、装置開口11aaおよび装置開口11aaを介して連通するフープ2に向かって不活性ガスを放出することにより、フープ2内を効率的に清浄化することができる。清浄化前においてフープ2内に存在していた気体は、清浄化室11を経て、排出口18から排出される。なお、清浄化方法の第3の段階では、第1のガス放出手段16aにより放出された不活性ガスの一部を、例えば整流板や清浄化室11内に移動された蓋4などを用いて流れの方向を調整し、フープ2内に導入してもよい。
図4(a)に示す清浄化方法の第3の段階において、制御部20は、第2検出処理(ステップS006)を実施する。清浄化方法の第3の段階においても、第1及び第2のボトムノズル21a、21bは、フープ2の第1及び第2の底孔2ea、2ebに連通しているため、フープ2内の気体の一部が配管部22に流入する。配管部22に設けられた気体検出部30は、ステップS002の第1検出処理と同様に、フープ2内から流出した気体の成分や清浄度を検出し、制御部20に出力する。制御部20は、気体検出部30で検出された気体の成分やパーティクル量を、所定の閾値と比較する。この際、制御部20における記憶部20aは、気体検出部30の出力を記憶する。
そして、制御部20は、ガス導入処理(ステップS005)後の第2検出処理(ステップS006)の時点において、フープ2内が清浄であると判断した場合は、ステップS007のガス停止処理へ進む。これに対して、制御部20は、第2検出処理(ステップS002)の時点において、フープ2内が清浄でないと判断した場合は、ガス放出処理(ステップS005)を継続し、所定時間後に再度第2検出処理(ステップS006)を行う。なお、フープ2内が清浄である(又は清浄でない)と判断する基準は、ステップS002において、フープ2内が清浄である(又は清浄でない)と判断する基準と同じであっても良く、異なっていてもよい。
図4(b)は、清浄化方法の第4の段階を表している。清浄化方法の第4の段階では、図6に示すガス停止処理(ステップS007)を実施する。図4(b)に示すように、ステップS007のガス停止処理では、第2のガス放出手段16bによる不活性ガスの放出を停止する。
図5(a)は、清浄化方法の第5の段階を表している。清浄化方法の第5の段階では、図6に示すドア閉鎖処理(ステップS008)と、ガス切り換え・テーブル移動処理(ステップS009)を実施する。図5(a)に示すように、ステップS008のドア閉鎖処理において、制御部20は、容器主開口2bを閉鎖する蓋4および装置開口11aaを閉鎖するドア13を閉じるように開閉機構15を駆動させ、フープ2内を清浄化室11から分離させる。
次に、制御部20は、ステップS009のガス切り換え・テーブル移動処理において、第1のガス放出手段16aからクリーンドライエアーを放出させ、清浄化室11にクリーンドライエアーを導入する。より具体的には、図2に示す制御部20は、ドア13および蓋4が閉じられてフープ2内が清浄化室11から分離されたことを検出した後、第1のガス放出手段16aが放出するガスを不活性ガスからクリーンドライエアーに切り換え、第1のガス放出手段16aからクリーンドライエアーを放出させることにより、清浄化室11にクリーンドライエアーを導入する。クリーンドライエアーの導入により、図6におけるステップS003の処理後に清浄化室11内に充填されていた不活性ガスは、排出口18から排出される。
また、制御部20は、ステップS009のガス切り換え・テーブル移動処理において、載置部14のスライドテーブル14bを清浄化室11から離れる方向へ移動させ、清浄化室11の装置開口11aaとフープ2の容器主開口2bとの接続を解除させる。さらに、制御部20は、スライドテーブル14bを移動させることにより、図5(b)に示すように、フープ2をOHTによる受渡位置まで移動させる。
図5(b)は、清浄化方法の第6の段階を表している。清浄化方法の第6の段階では、図6に示すフープ搬送処理(ステップS010)が実施される。ステップS010のフープ搬送処理では、受渡位置に移動したフープ2が、OHTにより、所定のタイミングで他の処理装置50のロードポート装置51に搬送される。以下、半導体工場内のフープ2が載置部14に搬送される度に、上述した第1〜第6の段階(図6のステップS001〜ステップ010)が繰り返される。
なお、図5(b)に示すようにフープ2が清浄化室11から分離された後、次のフープ2が図3(a)に載置されるまでの間、第1のガス放出手段16aは、連続的にクリーンドライエアーを清浄化室11に放出しても良いが、たとえば所定時間のクリーンドライエアーの放出を行って清浄化室11の不活性ガスを排出した後、ガスの放出を停止してもよい。第1のガス放出手段16aからのガスの放出を停止している間は、図2に示す排出口開閉機構19は、排出口18を閉じておくことが好ましい。
上述のような清浄化方法によれば、フープ2の清浄化が終了した後は、清浄化室11をクリーンドライエアー充填状態としておくため、作業者が誤って不活性ガスを吸入する問題を効果的に防止でき、工場設備の安全性の観点で優れている。また、容器内清浄化装置10から不活性ガスが流出する問題を防止できるため、不活性ガスの消費量も抑制できる。
また、処理装置50に付随したロードポート装置51とは別途設置される容器内清浄化装置10を用いてフープ2内の清浄化を行うことにより、処理室に付随したロードポート装置51では、清浄化処理を行うことなく迅速に処理前のウエハ1を取り出したり、処理後のウエハ1を収容したフープ2を迅速に移動させたりすることが可能となり、処理装置50の稼働率を向上させることができる。また、スタンドアローンタイプの容器内清浄化装置10は、清浄化室11に、ウエハ1の搬送装置等を設置する必要がないためパーティクルの発生源が少なく、また、清浄化室11は、ミニエンバイロメント等よりも容積が小さくてよいため、効果的にフープ2内を清浄化することが可能である。
また、容器内清浄化装置10は、清浄化室11の環境を変化させる第1のガス放出手段16aと、フープ2内に清浄化ガスを送る第2のガス放出手段16bとを有するため、フープ2内を効率的に清浄化することが可能である。さらに、容器内清浄化装置10は、規格が統一されている容器主開口2bを介してフープ2内の清浄化を行うため、例えば工場内で複数種類のフープ2が使用されるような場合であっても、問題なく使用することができる。
また、容器内清浄化装置10は、気体検出部30の出力を用いて清浄化ガスの導入を制御する制御部20を有するため、フープ2を確実に清浄化させることが可能であり、ウエハ1を酸化や汚染から守ることができる。また、フープ2内の気体の成分や気体の清浄度を検出することにより、清浄化に要する時間等についても短縮することが可能であるため、従来に比べて効率的で経済的な清浄化を実現する。
さらに、容器内清浄化装置10は、フープ2の底孔2ea、2ebを介してフープ2内の気体の検出を行うため、フープ2の容器主開口2bおよび清浄化室11の装置開口11aaを閉鎖した状態であっても、フープ2の気体の成分や気体の清浄度を検出することが可能である。容器内清浄化装置10によれば、すでに清浄になっているフープ2については蓋4を開くことなく、容器内清浄化装置10での処理を終了させることで、効率的で経済的な処理を実現する。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されず、様々な変形例を含むことは言うまでもない。たとえば、図4(a)および(b)に示すように、開閉機構15によってフープ2の容器主開口2bまたは清浄化室11の装置開口11aaから取り外された蓋4およびドア13は、背面壁部11cに対して斜めに保持されてもよいが、背面壁部11cに対して平行に保持されてもよい。
また、容器内清浄化装置10が実施する清浄化方法は、図6のステップS001〜ステップS010に示す処理を行うものに限定されず、必要に応じて処理を追加、省略及び変更することが可能である。たとえば、制御部20は、フープ2内への清浄化ガスの導入に関する制御条件を、記憶部20aが記憶する気体検出部30の過去の出力を用いて変更してもよい。一例を挙げると、制御部20は、図6に示すステップS002においてフープ2が清浄であると判断する閾値を、ステップS006で検出される清浄化後の出力に応じて変更することができる。ステップS006で検出される清浄度が所定値より高く、ステップS004〜ステップS008の清浄化処理によって想定より大きな清浄度の向上が見込まれる場合は、ステップS002の閾値をより清浄度が高い側に変更できる。反対に、ステップS006で検出される清浄度が所定値より低く、ステップS004〜ステップS008の清浄化処理では想定されたほどの清浄度の向上が見込めない場合は、ステップS002の閾値をより清浄度が低い側に変更できる。
また、他の一例を挙げると、制御部20は、図6に示すステップS006においてフープ2が清浄であると判断する閾値を、それまでにステップS006で検出された過去の出力に応じて変更することにより、ステップS005のガス導入処理が長時間継続したり、タイムアウトしてしまうことを防止することができる。
また、容器内清浄化装置10において、気体検出部30は、図2に示すように配管部22に設けられていてもよいが、配管部22より底孔2ea、2ebに近い第1又は第2のボトムノズル21a、21bに設けられていてもよい。また、気体検出部30は、フープ2の底面2eではなく、フープ2の側面又は上面の孔に連通するノズルを介してフープ2内の気体の導入し、フープ2内の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出するものであってもよい。さらに、気体検出部30の検出センサは、フープ2の内部に設けられていてもよく、気体検出部30は、フープ2内の検出センサの出力を、配線や送受信手段を用いて通信してもよい。
フープ2の底孔およびこれに連通するボトムノズルの数は特に限定されず、また、フープ2の底孔およびこれに連通するボトムノズルは、気体検出部30へフープ2内の気体を導く用途以外の用途で設けられてもよい。
図7は、第2実施形態に係る容器内清浄化装置110の概略断面図である。容器内清浄化装置110は、第1配管部122aと第2配管部122bとが接続されておらず、第1配管部122aに気体検出部30と排出ポンプ146が設けられている点や、加速度検出部142、外部検出部143及び第2気体検出部144を有する点で、第1実施形態に係る容器内清浄化装置10とは異なるが、その他の点については容器内清浄化装置10(図2参照)と同様である。したがって、容器内清浄化装置110については、容器内清浄化装置10との相違点のみを説明し、共通点については同様の符号を付し、説明を省略する。
容器内清浄化装置110の第1配管部122aは、フープ2の第1の底孔2eaに連通する第1のボトムノズル21aに接続している。第1配管部122aにおいて、気体検出部30は、排出ポンプ146に比べて第1のボトムノズル21aの近くに配置されている。排出ポンプ146は、第1の底孔2ea及び第1のボトムノズル21aを介してフープ2内の気体を吸引することができる。制御部120は、排出ポンプ146を動作させることにより、気体検出部30にフープ2内の気体を確実に導くことができる。
容器内清浄化装置110における第2配管部122bの一方の端部は、フープ2の第2の底孔2ebに連通する第2のボトムノズル21bに接続している。第2配管部122bの他方の端部は、図示しない清浄化ガスのタンクに接続しており、制御部120は、第2配管部122b、第2のボトムノズル21b及び第2の底孔2ebを介して、フープ2内に清浄化ガスを導入できる。制御部120は、フープ2の第2の底孔2ebを介して清浄化ガスを導入することで、気体検出部30による検出のために第1の底孔2eaから排出された気体を補ったり、フープ2内の清浄度を向上させたりすることができる。したがって、このような第2のボトムノズル21bおよび第2配管部122bは、フープ2内に清浄化ガスを導入可能なガス導入手段として機能する。
容器内清浄化装置110は、フープ2の加速度を検出する加速度検出部142を有している。加速度検出部142は、載置部14におけるフープ設置面であるスライドテーブル14bの上面に設けられている。加速度検出部142の先端は、フープ2の底面2eに向かって付勢されており、加速度検出部142は、容器内清浄化装置110の動きに追従して動くことにより、フープ2の加速度を検出する。ただし、加速度検出部142としてはこれに限定されず、圧電型加速度センサ、サーボ型加速度センサ、ひずみゲージ式加速度センサ等、いずれの方式の加速度センサを用いてもよい。加速度検出部142の検出出力は、制御部120に入力される。
容器内清浄化装置110は、フープ2を取り囲む外部の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出する外部検出部143を有する。外部検出部143としては、酸素濃度計、水分(水蒸気)濃度計、窒素濃度計、パーティクルカウンタなどが挙げられるが、特に限定されない。外部検出部143の検出出力も、加速度検出部142の検出出力と同様に、制御部120に入力される。
容器内清浄化装置110は、清浄化室11に設けられており、清浄化室11内の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出する第2気体検出部144を有する。第2気体検出部144としては、酸素濃度計、水分(水蒸気)濃度計、窒素濃度計、パーティクルカウンタなどが挙げられるが、特に限定されない。第2気体検出部144は、図4(a)及び図4(b)に示すように清浄化室11とフープ2内が連通している状態では、フープ2内の清浄度等を検出する気体検出部としても機能する。第2気体検出部144の検出出力も、気体検出部30の検出出力と同様に、制御部120に入力される。
制御部120は、気体検出部30の出力に加えて、加速度検出部142、外部検出部143および第2気体検出部144の出力を用いて、フープ2内への清浄化ガスの導入を制御することができる。制御部120は、たとえば加速度検出部142で所定の値を超える加速度が検出された場合、第1のガス放出手段16a及び第2のガス放出手段16bからの清浄化ガスの放出量を変更したり、ガスの放出を停止したりすることによりフープ2の振動を抑制し、フープ2内をパーティクルが少なく清浄度の高い状態にすることができる。
また、制御部120は、たとえば外部検出部143が、フープ2及び清浄化室11の周辺環境の清浄度が所定の値より低いことを検出した場合、載置部14におけるスライドテーブル14bの移動速度を落としたり、開閉機構15による蓋4等の移動速度を落としたりすることができる。これにより、制御部120は、フープ2と清浄化室11との接続部分における気密状態のばらつきを抑制し、清浄化動作において接続部分から外部の気体がフープ2内に流入することを防止することにより、フープ2内の清浄度を悪化させる問題を防ぐことができる。
また、制御部120は、たとえば図6のステップS007に示す第2検出処理において、気体検出部30の出力に換えて、第2気体検出部144の出力を用いて、フープ2内が清浄である(又は清浄でない)と判断することができる。また、制御部120は、第2気体検出部144と気体検出部30との出力の差に応じて、室内ガス放出部16からフープ2内へ向かって放出する清浄化ガスの流量を変更してもよい。
容器内清浄化装置110は、複数の異なる検出部30、142、143、144からの出力を用いてフープ2内への清浄化ガスの導入を制御することにより、フープ2内の清浄度を効果的に上昇させることが可能である。また、容器内清浄装置110は、検出部30、142、143、144からの出力を、半導体工場内におけるロードポート装置51や処理装置50と通信可能なホストコンピュータに出力することができる。ホストコンピュータは、容器内清浄化装置110からのデータを用いることにより、半導体工場内で処理されるウエハ1の品質をより好適に管理することが可能である。また、容器内清浄化装置110は、ホストコンピュータを介して、載置部14に搬送されたフープ2内のウエハ1の処理履歴に関する情報を受け取り、ウエハ1の履歴情報を用いて、フープ2内への清浄化ガスの導入を制御してもよい。
1… ウエハ
2… フープ
2b… 容器主開口
2e… 底面
2ea… 第1の底孔
2eb… 第2の底孔
4… 蓋
10、110… 容器内清浄化装置
11… 清浄化室
11a… 前面壁部
11aa… 装置開口
11b… 側面壁部
11c… 背面壁部
11d… 上面壁部
11e… 底部壁部
13… ドア
14… 載置部
14a… 固定台
14b… スライドテーブル
14c… 位置決めピン
15… 開閉機構
16… 室内ガス放出部
16a… 第1のガス放出手段
16b… 第2のガス放出手段
18… 排出口
19… 排出口開閉機構
20、120… 制御部
20a… 記憶部
21a… 第1のボトムノズル
21b… 第2のボトムノズル
22… 配管部
22a、122a… 第1配管部
22b、122b… 第2配管部
22c… 第3配管部
30… 気体検出部
50… 処理装置
51… ロードポート装置
142… 加速度検出部
143… 外部検出部
144… 第2気体検出部
146… 排出ポンプ

Claims (5)

  1. ウエハを取り出し可能な容器主開口を有するウエハ搬送容器内を清浄化する容器内清浄化装置であって、
    前記ウエハ搬送容器を載置する載置部と、
    前記容器主開口に接続する装置開口を備える清浄化室と、
    前記容器主開口を閉鎖する蓋および前記装置開口を閉鎖するドアを開閉し、前記ウエハ搬送容器内と前記清浄化室とを連通させる開閉機構と、
    前記ウエハ搬送容器内に清浄化ガスを導入可能なガス導入手段と、
    前記ウエハ搬送容器内の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出する気体検出部と、
    前記載置部におけるウエハ搬送容器設置面に設けられ、前記ウエハ搬送容器の加速度を検出する加速度検出部と、
    前記気体検出部の出力と前記加速度検出部の出力を用いて、前記ウエハ搬送容器内への前記清浄化ガスの導入を制御する制御部と、
    を有する容器内清浄化装置。
  2. 前記載置部は、前記ウエハ搬送容器の底面に形成された底孔に対し一方側で連通可能なボトムノズルと、前記ボトムノズルに対して前記ボトムノズルの他方側で連通する配管部と、を有し、
    前記気体検出部は、前記ボトムノズル又は前記配管部に設けられており、前記底孔を介して前記ウエハ搬送容器の内部から流出した気体を検出することで、前記ウエハ搬送容器内の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出することを特徴とする請求項1に記載の容器内清浄化装置。
  3. 前記ガス導入手段は、前記清浄化室の内部に設けられており前記清浄化ガスとしてクリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出可能な室内ガス放出部をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項に記載の容器内清浄化装置。
  4. 前記ウエハ搬送容器の外部の気体の成分および気体の清浄度の少なくとも一方を検出する外部検出部をさらに有しており、
    前記制御部は、前記外部検出部の出力をさらに用いて、前記ウエハ搬送容器内への前記清浄化ガスの導入を制御する請求項1から請求項までのいずれかに記載の容器内清浄化装置。
  5. 前記気体検出部の出力を記憶する記憶部をさらに有しており、
    前記制御部は、前記記憶部が記憶する前記気体検出部の過去の出力を用いて、前記ウエハ搬送容器内への前記清浄化ガスの導入に関する制御条件を変更可能であることを特徴とする請求項1から請求項までのいずれかに記載の容器内清浄化装置。
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