JP6901584B2 - 移動体の姿勢センサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などの移動体の姿勢を検出する移動体の姿勢センサ装置に関する。
移動体の一例である自動車のナビゲーション、安全支援および自動運転といったアプリケーションでは、自動車の姿勢を精度良く検知することが、自動車の位置や走行状態の認識に重要である。ここで、自動車の姿勢とは、自動車の方位角(ヨー)と姿勢角(ピッチおよびロール)を指す。
移動体の姿勢をGNSS(Global Navigation Satellite System)で検知する場合、方位角は少なくとも1つのアンテナの地図平面上測位結果の変化から算出し、姿勢角は複数のアンテナの高度差から算出する。従って、例えば船舶のように大きい移動体においては、GNSSから方位角・姿勢角をどちらも得ることができる(特許文献1)。
特開2002−54946号公報
しかしながら、特許文献1に記載の複数のGNSSアンテナで姿勢角を得る方法を、船舶のような大きな移動体ではなく、比較的に小さな、例えば、自動車に適用した場合、自動車の全長・全幅の制約上、複数のアンテナ間の互いの距離を船舶のようには長く取ることができない。このため、ピッチ角やロール角変化によるアンテナ間の高度差は相対的に小さいものとなり、姿勢角を精度良く得ることは困難である。
角速度センサと加速度センサを用いて、自動車等の姿勢を検知する方法も考えられる。しかし、角速度センサにはゼロ点のドリフトがあるため、角度を得るための時間積分において角度オフセット誤差が生じるという課題がある。そこで、移動体の静止を監視し、移動体の静止時に加速度センサで絶対自動車姿勢を検知し、角速度センサ由来のオフセット誤差補正を行うことが考えられる。
しかしながら、角速度センサ由来のオフセット誤差補正を行う手法では、自動車が長期間連続して走行状態にある場合、角度オフセット誤差の補正を実施することができない。
このため、カメラを利用して、カメラが取得する画像の特徴点の変化から、自動車の方位角変動(ヨー回転)を計算し、これによってヨーレートセンサによる角度オフセット誤差の補正を行うことが考えられる。
しかしながら、カメラを用いて自動車の姿勢角を検知する場合、自動車の姿勢角(ピッチ角とロール角)変動は大きくとも±15度程度であるため、姿勢角の変化に伴って生じるカメラ画像中の特徴量変化が小さく、姿勢角を精度良く取得できない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、角速度センサ由来の角度オフセット誤差の補正を、移動体の走行中に実行可能であり、高精度の移動体の姿勢を検出することができる移動体の姿勢センサ装置を実現することである。
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成される。
移動体の姿勢センサ装置において、移動体の互いに直交する3軸の角速度を検出する角速度センサと、上記移動体の方位角を検出する方位角センサと、上記角速度センサが検出した角速度から方位角の変化を計算し、この計算した方位角の変化と、上記方位角センサが検出した方位角の変化との変化差を計算し、計算した上記変化差が閾値以下または最小となるように、上記角速度センサが検出した少なくとも1軸のオフセット誤差を計算し、上記移動体の姿勢を計算する計算式から、上記オフセット誤差を差し引いて、上記移動体の姿勢を計算するコントローラと、を備える。
本発明によれば、角速度センサ由来の角度オフセット誤差の補正を、移動体の走行中に実行可能であり、高精度の移動体の姿勢を検出することができる移動体の姿勢センサ装置を実現することができる。
実施例1における姿勢センサ装置が適用される、角速度センサを含む自動車のロケータシステムおよび運転支援システムの概略構成図である。 角速度センサおよび加速度センサが自動車に実装される形態例を示す図である。 3次元空間上の自動車の姿勢を、2次元地図上の姿勢に投影した図である。 実施例1におけるオイラー角のヨー角から、2次元地図上での自動車の位置を計算する信号処理のブロック図を示す図である。 実施例1における、ロケータ用MCUで実行される角速度センサのゼロ点ドリフトによる角度オフセット誤差を補正するフローチャートである。 実施例1における数値探索手順のステップS53をより具体的に示したフローチャートである。 実施例1における、3軸の角速度センサのヨー、ピッチ、ロール軸を自動車のヨー、ピッチ、ロール軸に対して10度以上、各軸をずらした状態で搭載した角速度センサの状態を示す図である。 実施例1における自動車に複数の3軸角速度センサを搭載した状態を示す図である。 実施例1において、ロケータ用MCUで実行される、自動車の位置計算と、GNSSによる自動車の位置計測結果を選択的に利用する手順の例を示すフローチャートである。 実施例1におけるマップマッチングの説明のための図である。 実施例1におけるロケータ用MCUで実行されるGNSSの信頼度に応じて、GNSSによって得られる方位角の重みと、角速度センサによって得られる方位角の重みとを変化させる処理手順を示すフローチャートである。 実施例2を構成する角速度センサを含む自動車のロケータシステムおよび運転支援システムの構成図である。 実施例2における方位角センサであるカメラによって自動車の方位角を得る手順の一例を示す図である。 実施例2におけるレーダデバイスによって自動車の方位角を得る手順の一例を示す図である。 実施例2における自動車外に設置されたカメラよって、自動車の方位角を得る手順の一例を示す図である。 実施例2における測定対象の自動車とは別の自動車に設置されたカメラによって、測定対象の自動車の方位角を得る手順の一例を示す図である。
以下の実施形態においては、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。
同様に、以下の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
(実施例1)
以下に示す実施例は、本発明を移動体の一例である自動車に適用した場合の例である。
図1は、本発明の実施例1における姿勢センサ装置が適用される、角速度センサを含む自動車のロケータ(位置測定)システムおよび運転支援システムの概略構成図である。
図1において、ロケータシステムでは、3軸(ヨー、ピッチ、ロール)の角速度を検出する角速度センサ101と、3軸の加速度センサ102と、方位角を検出する方位角センサとしてのGNSSセンサ(全地球航法衛星システムのセンサ)103と、移動体の速度を検出する速度センサ104とがロケータ用MCU(コントローラ(Micro Controller Unit))105に接続される。また、地図データ記憶部106もロケータ用MCU105に接続される。
ここで、角速度センサ101および加速度センサ102には、いわゆるMEMS(Microelectro Mechanical Systems)型のセンサを用いることで、コストや設置スペース上の利点が得られる。
ロケータ用MCU105から出力される自動車の位置情報は運転支援システム用MCU107に送られ、例えばパワートレイン・ブレーキシステム108、操舵デバイス109の制御に用いられる。また、通信デバイス110を通じて外部へ自動車の情報を通知するテレメトリシステムを構成することや、ドライバー向けGUI(Graphical User Interface)111、すなわちナビゲーション画面等への位置情報表示を行うことも可能である。
図2は角速度センサ101および加速度センサ102が自動車に実装される形態例を示す図である。なお、図2は、説明のため、パッケージのフタ部分を除去して示している。
角速度センサ101および加速度センサ102は、ロケータ用MCU105等のその他の要素から独立したパッケージ201に実装されることが望ましい。例えば、プリント基板202上に角速度センサ101、加速度センサ102が樹脂モールドパッケージ203によってまとめて実装され、通信IC204も同じ基板に実装される。ここで、プリント基板202はロケータ用MCU105や運転支援システムのMCU107が実装されるプリント基板とは異なるものである。したがって、外部との通信は通信IC204およびコネクタ205を通じて行われる。
ここでは一例としてCAN(Controller Area Network)を用いる。このような構成とすることは、角速度センサ101、加速度センサ102の自動車への設置自由度を増す効果がある。すなわち、角速度センサ101を、ロケータ用MCU105や運転支援システムのMCU107が実装されるプリント基板とは、別の基板に配置し、角速度センサ101を振動や温度変化の少ない場所へ取り付ける。これにより、外乱に対してロバストなシステムを構成できる。
ロケータ用MCU105では、次式(1)に示すヨー、ピッチ、ロールの順の軸回転で定義されるオイラー角の定義に従って、角速度センサ101の出力によりセンサの姿勢、すなわち自動車の姿勢を示すオイラー角を計算する(ただし、オイラー角の回転順序や軸の選択は前記のものに限定されない)。


Figure 0006901584
式(1)において、p(k)は、kの時点におけるヨー角速度センサの出力、q(k)は同ピッチ角速度センサの出力、r(k)は同ロール角速度センサの出力である。また、Tsはサンプリング間隔であり、Yaw(k)、Pitch(k)、Roll(k)は、それぞれkの時点におけるオイラー角の各角度である。
オイラー角の初期値(k=0)は、加速度センサ102の出力より得る。Pitch(0)は次式(2)で得られ、Roll(0)は次式(3)で得ることができる。
Figure 0006901584
Figure 0006901584
ここで、式(2)および式(3)において、gx、gy、gzは加速度センサ102のX、Y、Z軸の出力である(自動車の進行方向をX軸正、進行方向から見て右手方向をY軸正、地球中心方向をZ軸正にとる)。
なお、加速度センサ102のみでは絶対方位角に相当するYaw(0)を得ることはできない。従って、加速度センサ102および角速度センサ101から得るヨー角は、ある時点のヨー角からの相対的な角度変化を示すものとなる。以下、「方位角」とは方位角の変動量(相対方位角)を示す。
なお、加速度センサ102で、より精度の良いオイラー角初期値を得るため、例えば加速度センサ102に自動車の駐車中も電源を供給し、自動車の駐車時間にわたって傾き計算を行った平均を用いることも考えられる。
ロケータ用MCU105では、自動車の2次元(南北−東西面とする)地図上での位置を計算する。ここで、位置とは、測定開始時点からの変位量(相対位置)であって、地球上の絶対座標ではないが、GNSSセンサ103や地図データ記憶部106に記憶された地図データへのマッピングによって初期位置を与えられれば、絶対座標を得ることができる。
本実施例1で2次元地図上での位置を計算するためにオイラー角を用いる理由を述べる。
図3は、3次元空間上の自動車の姿勢を、2次元地図上の姿勢に投影した図である。図3において、自動車は、3次元空間301に存在する道路302を走行する。このため、道路302に傾斜があると、自動車の軸303もこの傾斜に沿って傾く。このとき、自動車に取り付けられたセンサもこの自動車の軸303に沿って傾くので、自動車の道路302に沿った旋回でヨー角速度センサが検知するのは、2次元地図304上の道305に存在する自動車の軸306に沿った回転ではなく、3次元図空間301に存在する自動車の軸303に沿った回転となる。
一方、オイラー角で自動車の姿勢を表現した場合、自動車が坂道を走行していても、オイラー角のヨー角は2次元空間304上の自動車の軸306のヨー角となる。このため、オイラー角のヨー角と、自動車の速度センサ104の時間積分を組み合わせることで、2次元地図上の自動車の変位を精度良く得ることができる。
以上の理由より、ロケータ用MCU105では、自動車の2次元地図上での位置を計算するため、3軸の角速度センサを用いてオイラー角を計算する。
図4は、実施例1におけるオイラー角のヨー角から、2次元地図上での自動車の位置を計算する信号処理のブロック図を示す図であり、MCU105内の機能ブロックを説明する図である。
図4において、オイラー角のヨー角402は、sin計算器403、cos計算器404で、それぞれsin成分およびcos成分に分解される。そして、sin計算器403およびcos計算器404からのsin成分およびcos成分は、速度センサ104の出力と乗算器408sおよび408cで掛け算される。
さらに、乗算器408s及び408cからの出力は、積分器409sおよび409cで、サンプリング間隔Ts406の時間積分が行われる。これにより、移動体である自動車の変位が計算される。つまり、移動体の方位角の変化と、速度センサ104が検出した速度の時間積分から得られる移動距離により、移動体の変位を計算する測位機能を有している。
ここで、速度センサ104が車輪速センサや対地ドップラーレーダ速度センサ等である場合は、得られる速度は3次元空間301上の自動車の軸303に沿った変位速度である。そこで、オイラー角のピッチ角401のcos分を、cos計算器(余弦計算器)405を経て乗算器408s及び408cで、sin計算器(正弦計算器)403およびcos計算器(余弦計算器)404からのsin成分およびcos成分と掛けることで、速度センサ104が検出した速度を補正し、2次元地図上の速度に換算することができる。
この手順によって、2次元地図上の自動車の位置計算をさらに高精度に得ることができる。特に、前述のように、オイラー角の定義をヨー、ピッチ、ロールの順で定義しておくと、ピッチ角がロール角回転前に定義されることから、ピッチ角がロール角の影響を受けにくく、位置計算の精度向上に有効である。
図5は、実施例1における、ロケータ用MCU105で実行される角速度センサ101のゼロ点ドリフトによる角度オフセット誤差を補正する手順について示すフローチャートである。ここでは、角速度センサ101を用いて計算するオイラー角のヨー、ピッチ、ロール角には角速度センサ101のゼロ点ドリフトによる角度オフセット誤差(a、b、c)がそれぞれ時刻t1の時点で乗っているとする。この時点ではオフセット誤差の値はわからないため、上記式(1)に示すオイラー角計算の初期値は、まずt1の時点でのオイラー角を用いることが、最尤の値である。次に、t1からt2までの角速度センサ101の結果から、t2の時点までのオイラー角を計算する(ステップS51)。ここで得たオイラー角のうち方位角に相当する角度であるヨー角をθ1(t)とする。
ステップS51に並行して、時刻t1からt2について、GNSSセンサ103による2次元地図上の方位角を得る(ステップS52)。これをθ2(t)とする。
もし、ステップS51で得た角速度センサ101によるオイラー角(ヨー、ピッチ、ロール)にゼロ点ドリフトによるオフセット誤差(a、b、c)がなければ、ステップS51で得たθ1(t)と、ステップS52で得たGNSSセンサ103によるθ2(t)は、いずれも2次元地図上の方位角を示しているので一致する。
しかし、実際には、本発明が対象としている課題の通り、角速度センサ101によるオイラー角のヨー、ピッチ、ロール角に角度オフセット誤差(a、b、c)が乗っているので、これらは一致しない。もし、t1の時点での角度オフセット誤差(a、b、c)がわかっていれば、これをあらかじめ差し引いた上で、ステップS51の計算を行えば、θ1(t)とθ2(t)は一致する(時点t1からt2にかけてのオフセット誤差変動は無視できるほど小さいとする)。
そこで、ステップS53では、時刻t1〜t2でθ1(t)=θ2(t)、すなわち、θ1(t)とθ2(t)との差の二乗和が最小となるようなオイラー角の角度オフセット量(a、b、c)を数値探索する。
図6は実施例1における数値探索手順のステップS53をより具体的に示したフローチャートである。図6を用いて数値探索手順を詳細に述べる。
角速度センサ101のゼロ点ドリフトによるオフセット誤差推定値の初期値(a、b、c)を設ける(ステップS61)。ここではn=1である。次に、オイラー角計算のt1時点の初期値から(a、b、c)をそれぞれ差し引いた上で、式(1)に従って、t1からt2までの角速度センサ101の結果を用いてオイラー角を計算する(ステップS62)。この方位角(ヨー角)をθ1(t)とする。
次に、ステップS62で新たに得たθ1(t)とGNSSセンサ103から得たθ2(t)との差の二乗和が所定の閾値よりも小さいならば(または最小値であれば)(ステップS63)、計算を終了する。ステップS63において、上記θ2(t)との差(角速度センサ101が検出した方位角の変化と、方位角センサ103が検出した方位角の変化との変化差)の二乗和が所定の閾値よりも小さく無い場合は(または最小値でなければ)、オフセット誤差(a、b、c)の推定値を(an+1、bn+1、cn+1)に変化させる(ステップS64)。
ここで、(a、b、c)の変化量については、例えば最急降下法等の非線形計画法の解法によって得る。数値探索の方法はここに示した手順に限定されない。また、ヨー角は相対的な変化であるので、方位角の角度オフセット誤差aはGNSSセンサ103によるt1時点の方位角を適用し、姿勢角に関する角度オフセット誤差であるbとcのみを探索してもよい。探索する変数が2つになり、探索の高速化が期待できる。
次に、ステップS65に進み、前ステップS64にて得た角度オフセット誤差の推定値(an+1、bn+1、cn+1)を用いてオイラー角を再度t1からt2まで計算する。ここで得たオイラー角は、自動車の運動として矛盾のない制約条件を満たしているかどうかをステップS66で検証する(後述する)。ここで制約条件を満たしていない場合はステップS64に戻る。ステップS64では角度オフセット誤差推定値の変化量を改めて変更し、ステップS65へと処理を進める。ステップS66の条件を満たしている場合は、ステップS63に戻り、以降、ステップS63の条件を満たすまでこのループを繰り返す。
ステップS63の条件を満たした後は、図5に戻り、ステップS54において、t1の時点での絶対姿勢角を、上の手順で推定した角度オフセット誤差の推定値(an+1、bn+1、cn+1)を差し引いた値に更新する(補正する)。また、時点t1〜t2までのオイラー角もこれに従った値に更新する(補正する)。
以上の手順によって、3軸の角速度センサ101のゼロ点ドリフトによって生じるオイラー角(ヨー、ピッチ、ロール)のオフセット誤差は、GNSSセンサ103によって得られる方位角だけで補正される。この補正は式(1)に示すようにオイラー角の計算においてヨー、ピッチ、ロールが互いに関係していることによって得られるものである。
図7は、実施例1における、3軸の角速度センサ101のヨー、ピッチ、ロール軸を、自動車701のヨー、ピッチ、ロール軸に対して10度以上、各軸をずらした状態で搭載した角速度センサ703の状態を示す図である。もし、3軸の角速度センサ703のヨー、ピッチ、ロール軸704と、自動車701のヨー、ピッチ、ロール軸702とを一致させて角速度センサ703を設置した場合、自動車701が地図平面に対して傾きのない道路を走っている間、角速度センサ703のピッチとロールがオイラー角ヨーに無関係となり、オフセット誤差探索の収束性が悪くなる。
そこで、3軸の角速度センサ703のヨー、ピッチ、ロール軸は、自動車701のヨー、ピッチ、ロール軸に対して、例えば10度以上、少なくとも一つの軸をずらす。好ましくは、各軸をずらした状態で搭載することが望ましい。
さらに、前述の通り、自動車としての運動に対して矛盾する結果に収束しないよう、制約条件(図6のステップS66)を課すことが収束性向上のために好適である。例えば、自動車が通常の運転で生じるロール角、ピッチ角は±15度程度であると考えられるので、ロール角、ピッチ角の値域にこのような制約を加えることで、角度オフセット誤差探索の収束性や安定性を向上することができる。
地図データ記憶部106などから自動車の走行中の道路の傾きなどの走行環境が既知である場合は、走行環境に応じて上記制約を変えても良い。車種や乗員数によっても上記制約範囲には違いが生じる。加速度センサ102や操舵角など自動車の運動に関するセンサの出力も、制約条件としての情報になりうる。
なお、角速度センサ101のヨー、ピッチ、ロール軸は、自動車のヨー、ピッチ、ロール軸に対して10度以上各軸をずらした状態で搭載することが望ましいと記載したが、2度以上各軸をずらすことにより、オフセット誤差探索の収束性の悪化を抑制することが可能である。
図8は、実施例1における自動車に複数の3軸角速度センサを搭載した状態を示す図である。図8に示すように、自動車801に複数の3軸角速度センサ802を搭載した場合、それぞれに生じる角度オフセット誤差は独立である。このため、複数の3軸角速度センサ802を自動車801に搭載し、それぞれについて角度オフセット誤差(a、b、c)を求め、複数の3軸角速度センサ802から得られる複数の自動車の姿勢を取得する構成とすることも考えられる。つまり、複数の3軸角速度センサ802から得られる角速度センサ101のオフセット誤差除去後の移動体のヨー、ピッチ、ロールを足し合わせ、または比較し、移動体の姿勢の検出精度および信頼性を向上することができる。また、それぞれの3軸角速度センサ802によって得られる自動車801の姿勢を比較し、矛盾があればいずれかに収束不良があったことを検出できる。
なお、図8に示した例は、3軸角速度センサ802が2つの場合の例であるが、3つ以上の3軸角速度センサを一つの自動車に搭載することも可能である。
以上示した手順によって、角速度センサ101(以降703、802も含むこととする)によって計算される自動車のオイラー角を、GNSSセンサ103によって、常時オフセット誤差のない状態に維持しておけば、自動車がトンネルに入ったり、ビル群によってGNSSセンサ103の衛星からの電波が遮断されたりする状況に陥っても、その間は角速度センサ101による2次元地図上での方位角計算を精度良く実施できるので、ロケータ用MCU105は、自動車の位置計測を継続できる。
より具体的には、GNSSセンサ103の信頼度に従って、角速度センサ101によって計算される自動車のオイラー角から得る自動車の位置計算と、GNSSセンサ103による自動車の位置計測結果を選択的に利用する。この手順について図9を参照して説明する。
図9は、実施例1において、ロケータ用MCU105で実行される、自動車の位置計算と、GNSSセンサ103による自動車の位置計測結果を選択的に利用する手順の例を示すフローチャートである。
図9において、ロケータ用MCU105は、GNSSセンサ103の信頼度を定期的に確認する(ステップS91)。これは例えば、GNSSセンサ103の捕捉衛星数や受信電波強度から判断できる。
ステップS91において、GNSSセンサ103の信頼度が高いと判断した時は、上に示した角速度センサ101によって計算されるオイラー角のオフセット誤差更新を行う(ステップS92)。続いて、GNSSセンサ103で得る方位角より、図5に示した信号処理を経て自動車の位置を計算する(ステップS93)。
一方、ステップS91で、GNSSセンサ103の信頼度が低いと判断した時は、角速度センサ101により得るオイラー角のヨー角(方位角)を用いて、自動車の位置を計算する(ステップS94)。
以上のように、角速度センサ101によらない方位角の測定システム(上述した例ではGNSSセンサ103)の信頼度に応じて、オフセット誤差の補正可否を判断することで、角度オフセット誤差の補正精度を保つことができる。
また、運転支援システム向けのMCU107など上位のシステムへ与える方位角や位置情報の精度も維持する効果をもたらす。
GNSSセンサ103による信頼度が低い時は、軌跡の地図へのマッチング(いわゆるマップマッチング)を利用することも可能である。GNSSセンサ103の信頼度が低い時、短期的な方位角の計測結果の精度は低いものとなる。しかし、地図データ記憶部106に記憶された地図データよって、走行している道路に沿って走行した際に発生する方位角の変動は予測できる。
図10は、実施例1におけるマップマッチングの説明のための図であり、90度のカーブを含む道路1001と、この道路1001を走行した自動車の軌跡1002とを示す図である。
一般に、カーブ地点での自動車軌跡のように、移動自由度の多い道路において、短期的な周期で自動車軌跡を予測することは難しい。一方で、図10に示した例では、カーブ前(図の下方部分)に直線があり、カーブ後にも直線がある。従って、このカーブ前とカーブ後における直線の間の長期的な周期で発生する方位角変化は、自動車が道路1001に沿って走る限りは90度になることが高い確度で予想可能である。
従って、このような地図データで得られる制約を用いて自動車の方位角を推定し、GNSSセンサ103によって得る方位角と合わせて、角速度センサ101による方位角の角度オフセット誤差推定値を得ることも可能である。
上位のシステムに与える方位角や位置情報は、上に示したようにGNSSセンサ103と角速度センサ101によるものを完全に切り替える方法の他に、GNSSセンサ103によって得られるものと、角速度センサ101により得られるものの両方を用いる方法も考えられる。
図11は、実施例1におけるロケータ用MCU105で実行される、GNSSセンサ103の信頼度に応じて、GNSSセンサ103によって得られる方位角の重みと、角速度センサ101によって得られる方位角の重みとを変化させる処理手順を示すフローチャートである。
図11において、ステップS111でGNSSセンサ103の信頼度が閾値以上かどうか確認し、GNSSセンサ103の信頼度が高い場合は、GNSSセンサ103で得る方位角の重みを増加して角度センサ101の重みを減少する(ステップS112)。ステップS111で、GNSSセンサ103の信頼度が閾値未満の場合は、角速度センサ101によりオイラー角で得る方位角の重みを増加し、GNSSセンサ103で得る方位角の重みを減少する(ステップS113)。
そして、ステップS114で両者の重みを考慮して自動車の位置を計算し、ステップS111に戻る。
このような構成は、時入力システムの切り替え時、つまりGNSSセンサ103と角速度センサ101との切り替えに発生する変位の飛びを防ぐなどの利点がある。
さらに、カルマンフィルタによって両システムからの入力を常時取り入れ、方位角ないし位置を計算するシステムも考えられる。この時、例えばシステムの状態変数としては角速度センサ101によるオイラー角(ヨー、ピッチ、ロール)、角速度センサ101によるオイラー角のオフセット誤差(ヨー、ピッチ、ロールそれぞれについて)、角速度センサ101各軸周りの角速度(ヨー、ピッチ、ロール)、および角速度センサ101各軸周りの角速度に乗っているバイアス誤差(ヨー、ピッチ、ロールそれぞれについて)である。システムの観測変数としてはバイアス誤差を含むオイラー角(ヨー、ピッチ、ロール)と、GNSSセンサ103によるバイアス誤差のない方位角と、角速度センサ101のバイアス誤差を含む3軸出力となる。
この場合、逐一オフセット誤差のないオイラー角を得ることが可能になるため、応答性向上などの利点がある。また、カルマンフィルタを適用する場合は、GNSSセンサ103や、角速度センサ101によって得られる方位角の信頼度に基づき、カルマンフィルタのパラメータである観測ノイズを信頼度に基づいて動的に変化させることも考えられる。
さらに、角速度センサ101によるオイラー角のヨーと、GNSSセンサ103によって得る方位角の差をカルマンフィルタの観測変数とする構成も考えられる。これはいわゆる相補フィルタと呼ばれる構成である。
以上に説明したように、実施例1によれば、角速度センサ101のゼロ点ドリフトによる角度オフセット誤差補正が、GNSSセンサ103から得られる方位角だけを用いて実行することができる。GNSSセンサ103から得られる方位角は、自動車の走行中であっても取得可能である。
従って、自動車のような姿勢角を正確に測りにくい測定対象においても、自動車の停止を必要とせず、角速度センサ101で姿勢角を精度良く得ることができるので、2次元地図上での位置計算を高精度に実行できる。
つまり、角速度センサ由来の角度オフセット誤差の補正を、移動体の走行中に実行可能であり、高精度の移動体の姿勢を検出することができる移動体の姿勢センサ装置を実現することができる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。
図12は、実施例2を構成する角速度センサ101を含む自動車のロケータシステムおよび運転支援システムの構成図である。
図12に示した実施例2と実施例1と同一の符号は、同一の要素を示し、これらの要素の説明は省略する。図12に示した実施例では、GNSSセンサ103が方位角センサ112に置き換わっており、その点が実施例1との違いである。
ここで、方位角センサ112は、カメラ(撮像部)であり、搭載された自動車の方位角を測定する。
図13は、実施例2における方位角センサ112であるカメラ1302によって自動車1301の方位角を得る手順の一例を示す図である。
図13において、自動車1301に搭載されたカメラ1302は、白線1303の映像を取得し、白線1303上の複数の点(例えば、1304a、1304b、・・・)での接線(1305a、1305b、・・・)におけるベクトルの変化量から、自動車1301の方位角を計算する。ここで、カメラ1302はステレオカメラ(2台のカメラ)として構成すれば、白線1303上の点の、カメラ1302からの距離を視差によって計算できるので好適である。
以上に示すように、自動車1301に搭載されたカメラ1302によっても、自動車1301の方位角を測定可能である。
従って、実施例1の図5に示した手順で、GNSSセンサ103で得ていた方位角を、カメラ1302で得たものに置き換えることによって、角速度センサ101によりオイラー角で得る姿勢のオフセット誤差を補正できる。
また、図9に示したGNSSセンサ103と角速度センサ101との選択的利用については、GNSSセンサ103をそのままカメラ1302に置き換えられる。ここで、カメラ1302の信頼度とは、白線検知の確からしさや、環境の明るさ等である。
GNSSセンサ103の代わりにカメラ1302を用いることで、トンネルやビル群に囲まれた道路のように、GNSSセンサ103では電波が遮断される環境においても、角速度センサ101によらず方位角を得ることができる。
一方、カメラ1301は天候変化による影響を受けやすく、また、白線のない道路での方位角検知精度が劣化するため、GNSSセンサ103とカメラ1301との両者を組み合わせ、相補的に自動車1301の方位角を検知する構成とすることが好適である。
なお、ここで方位角センサ112は、電波、音波、レーザ等の反射信号を利用するレーダデバイスとすることも可能である。レーダで検出した検出物との相対変位によって、搭載された自動車の方位角を測定する。図14は、実施例2におけるレーダデバイス1402aによって自動車1401の方位角を得る手順の一例を示す図である。ここで、レーダデバイス1402aは、一例としては77GHzを中心周波数とする無線レーダがある。しかし、超音波や、レーザなど、レーダの媒体は問わない。例えば、本実施例2では機械的にレーザの指向性を変化させて高解像度に周辺の環境を認識するいわゆるLiDARもレーダの一種である。
自動車1401に搭載されたレーダデバイス1402aは、無線信号1402bを発信し、検出物1403で反射した無線信号を受信する。レーダデバイス1402aは、ここでは一例として周波数が連続的に変化するFM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)変調を送信しているものとする。ここで、FM−CW発振信号と受信信号をミキシングし、フーリエ変換によって両信号の周波数差や周波数の時間変化を見ることで、外界の検出物1403までの距離や、相対速度を得ることができる。また、アレーアンテナや機械的に指向性を変化させるアンテナを具備することで、対象物の方向を検知できる。
上記原理によって、自動車1401が変位した際に、検出物1403との相対距離および角度の変化から、自動車1401の方位角を得ることができる。
ここで検出物1403は、自動車1401の方位角を得る目的のために道路に設けられたものであっても良いし、信号機等の道路のインフラストラクチャーや、前後を走る車などでも良い。
以上に説明したように、自動車1401に搭載されたレーダデバイス1402aによっても、自動車1401の方位角を測定可能である。従って、図5に示した手順で、GNSSセンサ103で得ていた方位角をレーダデバイス1402aで得たものに置き換えれば、角速度センサ101によりオイラー角で得る姿勢のオフセット誤差を補正できる。
また、図9に示したGNSSセンサ103は、そのままレーダデバイス1402aに置き換えて、角速度センサ101と選択的に利用することができる。ここでレーダデバイス1402aの信頼度とは、受信信号強度や、フーリエ変換等の信号処理を経て得る検出物1403の位置・方向環境の確からしさである。
GNSSセンサ103の代わりにレーダデバイス1402aを用いることで、トンネルやビル群に囲まれた道路のようにGNSSセンサ103では電波が遮断される環境においても、角速度センサ101によらず方位角を得ることができる。また、レーダデバイス1402aは一般に天候変化や周辺の明るさによる影響も受けにくい。
一方、レーダデバイス1402aは、一般に距離、角度とも分解能は相対的に粗い。
従って、GNSSセンサ103およびレーダデバイス1402aを組み合わせ、相補的に自動車の1401方位角を検知する構成とすることが好適である。
さらに、方位角センサ112は、自動車外に設置されたカメラでもよい。自動車外に設置されたカメラで検出した自動車の姿勢変化によって、対象の自動車の方位角を測定する。
図15は、実施例2における自動車1501外に設置されたカメラ1502によって、自動車1501の方位角を得る手順の一例を示す図である。ここで、カメラ1502は、道路のインフラストラクチャーとして設置され、自動車1501をカメラ1502によって連続的に撮影し、その時間間隔毎の変化量から方位角の変化を得る。ここで得た方位角の変化量は、通信デバイス1503によって、自動車1501に通知する。ここで、自動車1501側にも通信デバイス1504が具備されている。
方位角の変化量を通知するにあたっては、自動車1501とは異なる自動車への送信を防ぐために、いわゆるブロードキャストではなく、1対1の通信を確立した上で通知することが望ましい。また、インフラストラクチャーとしてのカメラ1502が悪意ある第3者のものでないことを示すために、電子証明書を通信の確立時に送付しても良い。
また、自動車1501には、姿勢変化を認識させるため、マーカー1505を具備していても良い。マーカー1505は、画像認識で検出しやすい幾何学パターンや、自動車1501の外観を損ねない不可視光線などが考えられる。
カメラ1502で撮影した自動車1501の画像から方位角を得る方法としては、様々な方法がある。一例としては、測定対象の自動車1501の3次元モデル(マーカー含む)を任意の視点から2次元画像に射影した画像と、カメラ1502が撮影した自動車1501の画像について、マーカー1505の位置関係が最も一致するような3次元モデルの視点を求め、この視点から方位角を得る方法が考えられる。
以上説明したように、自動車1501外に搭載されたカメラ1502によっても、自動車1501の方位角を測定可能である。一方、カメラ1502を自動車1501外に設置した場合、ここまで示してきたような常時の方位角計測は不可能である。このため、図5に示した手順は、自動車1501がカメラ1502の撮影可能な範囲にあるときに限って、実行する(ここで、図5のGNSSセンサ103は自動車1501外に設置したカメラ1502と置き換えられる)。
また、自動車1501外に設置したカメラ1502によって、自動車1501の方位角に加えて姿勢角を検知できるように構成しても良い。この場合、図5のステップS53は行われない。また、図5のステップS54の代わりにカメラ1502で取得した方位角と姿勢角とを、取得時点の自動車1501の姿勢として直ちに更新することとする。
また、方位角センサ112は、測定対象の自動車1501とは別の自動車に設置されたカメラでも良い。すなわち、測定対象の自動車1501とは別の自動車に設置されたカメラで検出した測定対象の自動車1501の姿勢変化によって、対象の自動車1501の方位角を測定することも可能である。
図16は、実施例2における測定対象の自動車1603とは別の自動車1601に設置されたカメラ1602によって、測定対象の自動車1603の方位角を得る手順の一例を示す図である。
測定対象の自動車1603には、マーカー1604が設置され、測定対象の自動車1603とは別の自動車1601は、カメラ1602を備える。
カメラ1602で撮影された測定対象の自動車1603およびマーカー1604は、例えば道路脇にインフラとして設置された基準マーカー1605や、道路上に設置された基準マーカー1606を基準として、図14に示した方法等によって、測定対象の自動車1603の方位角および姿勢角を計算する。
計算した姿勢角及び方位角は、通信デバイス1607を通じて測定対象の自動車1603に送信される。車対車の車々間通信であっても良いが、基地局を介した通信でも良い。測定対象の自動車1603は、通信デバイス1608を通じてこれを受信し、角速度センサ101によりオイラー角で得る方位角および姿勢角のオフセット誤差を補正する。
測定対象の自動車1603もカメラ1609を備えており、測定対象の自動車1603の前方にある自動車の測定をできるように構成され、測定対象とは別の自動車1601にも、マーカー1610が搭載され、後方の自動車からの計測に対応している。
このように車々間で互いに角速度センサ101によりオイラー角で得る方位角および姿勢角のオフセット誤差を補正できる構成とすることで、図15に示したようなインフラストラクチャーとしてのカメラを設置するコストが削減できる。
以上の説明のように、実施例2によれば、実施例1のGNSSセンサ103に代えて、カメラ等の方位角センサ112を用いることにより、実施例1により得られる効果の他に、トンネルやビル群に囲まれた道路のようにGNSSセンサ103では電波が遮断される環境においても、角速度センサ101によらず方位角を得ることができるという効果を得ることができる。
上述した実施例の他の実施例としては、実施例1又は実施例2の移動体の姿勢センサ装置を備える自動車がある。
なお、上述した例は、本発明を自動車に適用した場合の例であるが、自動車に限らず、小型の移動体であれば、適用可能である。例えば、電動二輪車にも本発明は適用可能である。
また、上述したオフセット誤差の計算は、3軸すべてはなく、少なくとも1軸のオフセットを計算し、それに基づいて、移動体の姿勢角を補正するように構成してもよい。
101、703、802・・・角速度センサ、102・・・加速度センサ、103・・・GNSSセンサ、104・・・速度センサ、105・・・ロケータ用MCU、106・・・地図データ記憶部、107・・・運転支援システム用MCU、112・・・方位角センサ、403・・・sin計算器、404、405・・・cos計算器、408c、408s・・・乗算器、409c、409s・・・積分器、701、801、1301、1401、1501、1601、1603・・・自動車、1302、1502、1602、1609・・・カメラ、1402a・・・レーダデバイス、1403・・・外界の検出物、1503、1504・・・通信デバイス、1607、1608・・・通信デバイス、1605,1606、1610・・・マーカー

Claims (13)

  1. 移動体の互いに直交する3軸の角速度を検出する角速度センサと、
    上記移動体の方位角を検出する方位角センサと、
    上記角速度センサが検出した角速度から方位角の変化を計算し、この計算した方位角の変化と、上記方位角センサが検出した方位角の変化との変化差を計算し、計算した上記変化差が閾値以下または最小となるように、上記角速度センサが検出した少なくとも1軸のオフセット誤差を計算し、上記移動体の姿勢を計算する計算式から、上記オフセット誤差を差し引いて、上記移動体の姿勢を計算するコントローラと、
    を備えることを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  2. 請求項1に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記コントローラは、上記角速度センサが検出した角速度から計算する方位角に制約条件を設定して、上記オフセット誤差を計算することを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  3. 請求項1に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記移動体の速度を検出する速度センサを備え、
    上記コントローラは、上記オフセット誤差を補正した上記移動体の方位角の変化と、上記速度センサが検出した速度の時間積分から得られる移動距離により、上記移動体の変位を計算することを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  4. 請求項3に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記コントローラは、上記オフセット誤差を補正した上移動体のピッチ角に応じて、上記速度センサが検出した速度を補正し、上記移動体の変位を計算することを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  5. 請求項3に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記コントローラは、上記方位角センサの信頼度に基づいて、上記角速度センサが検出した角速度および上記方位角センサが検出した方位角に重み付けを行い、重み付けを行った上記角速度及び方位角を用いて、上記移動体の方位角の変化を計算することを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  6. 請求項1に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記角速度センサは、上記コントローラとは別の基板上に配置されることを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  7. 請求項1に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記移動体の3軸の方位角は、オイラー角であり、上記移動体のヨー、ピッチ、ロールの順の回転で定義されることを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  8. 請求項7に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記3軸の角のヨー、ピッチ、ロール検出軸は、上記移動体のヨー、ピッチ、ロール軸に対し、少なくともいずれか1つの軸に10度以上の差がある状態で設置されることを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  9. 請求項1に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記角速度センサは複数であり、上記コントローラは、複数の上記角速度センサのオフセット誤差除去後の移動体のヨー、ピッチ、ロールを互いに足し合わせ、または比較することを特徴とする移動体の姿勢センサ検出装置。
  10. 請求項1から9のうちのいずれか一項に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記方位角センサは、全地球航法衛星システムのセンサであることを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  11. 請求項1から9のうちのいずれか一項に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記移動体は自動車であり、上記方位角センサは、カメラであることを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  12. 請求項1から9のうちのいずれか一項に記載の移動体の姿勢センサ装置において、
    上記移動体は自動車であり、上記方位角センサは、電波、音波、レーザ等の反射信号を利用するレーダであることを特徴とする移動体の姿勢センサ装置。
  13. 請求項1から12のうちのいずれか一項に記載の移動体の姿勢制御装置を備えることを特徴とする自動車。
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