JP6898982B1 - 決算処理支援システム、決算処理支援方法、及び決算処理支援プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】法人毎に異なる会計ソフトウェアを採用して法人情報及び会計情報を管理している場合に、会計ソフトウェアの種類に関わりなく法人の税務上の具体的な申告書類の作成を自動化して申告書類の作成負担を軽減する決算処理支援システムを提供する。【解決手段】税務上の申告書類の作成の支援をする決算処理支援システムであって、申告書類の作成の対象となる法人毎の個別の会計ソフトウェアにより作成された法人情報及び法人の複数の会計情報を会計ソフトウェアの種類に関わりなく取得する法人会計情報取得部と、税務上の申告書類の作成のための当該申告書類に記載される項目となる中間ファイルを、個別の会計ソフトウェアに対応して法人情報または会計情報に基づいて生成する中間ファイル生成部と、少なくとも中間ファイルから税務上の申告書類に対応した税務上の申告書類の申告データを生成し出力する申告データ生成部を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、決算処理支援システム、決算処理支援方法、及び決算処理支援プログラムに関し、特に税務上の申告書類の作成を支援するためのシステム、方法、及びプログラムに関する。
法人が法人税等を納付するに際し、税務上の申告書類として各種の法人税申告書(法人税確定申告書(別表))を作成して提出しなければならない。その前提として、別表書類、決算報告書、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、勘定科目内訳明細書、事業概況書等の各種書類が必要である。さらに、これらの列記の会計書類から税務上の申告書類の作成のためには会計、税務の専門知識を有する人材が必要である。
法人においては、会計期間内の取引等から当期の税引前当期純利益を算出することに加え、納税額の算出には、取引から生じる納税額、さらには取引及び経費に関する益金及び損金の調整が必要である。現状、税務上の申告書類の作成を支援するシステム、ソフトウェア等は存在するものの、申告書類の作成に留まる。
税務上の申告書類と、その後の税引後利益の算出においては、税務処理と会計処理の相互の連携が必須である。税引後利益の算出では課税所得の算出、法人税等の納付の情報等が必要である。具体的な記載項目、記載金額については、法人自体、または税務の専門家によって確定、算出しなければならない。
そこで、納付する法人税額の算出作業を自動化により軽減する装置(システム)が提案されている(特許文献1参照)。当該特許文献1は、会計処理と税務処理をシステム的に統合し、特別な税務処理を行うことなく、負担すべき法人税等を自動的に仕訳の形で生成して税引後利益を算出する。
引用文献1の装置によると、処理の大部分を占める仕訳の自動化が可能となり、業務の効率化は進んだといえる。しかしながら、実際の税務上の申告書類の作成は、単なる仕訳処理による形式的な金額計算の処理が多く、必ずしも引用文献1の装置では税務上の申告書類の個別具体的な記載については対応できない。また、現状の税務、会計のサービス提供を鑑みると、法人、会計事務所等が個別にシステムを導入するよりも、クラウド化による遠隔管理が所望される。
特開2016−18280号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、クラウド化による遠隔管理を前提として、法人毎に異なる会計ソフトウェアを採用して法人情報及び会計情報を管理している場合であっても、会計ソフトウェアの種類に関わりなく会計ソフトウェアに含まれる情報から法人の具体的な税務上の申告書類の作成を自動化して申告書類の作成負担を軽減する決算処理支援システム、決算処理支援方法、及び決算処理支援プログラムを提供する。
すなわち、実施形態の決算処理支援システムは、インターネット回線を通じて税務上の申告書類の作成の支援をする決算処理支援システムであって、税務上の申告書類の作成の対象となる法人毎の個別の会計ソフトウェアにより作成された法人情報及び法人の複数の会計情報を、会計ソフトウェアの種類に関わりなく取得する法人会計情報取得部と、税務上の申告書類の作成のための当該申告書類に記載される項目となる中間ファイルを、個別の会計ソフトウェアに対応して法人情報または会計情報に基づいて生成する中間ファイル生成部と、少なくとも中間ファイルから税務上の申告書類に対応した税務上の申告書類の申告データを生成し出力する申告データ生成部と、を備えることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムは、税務上の申告書類の作成のための当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を取得し税務上の申告書類の申告情報を生成する申告書類情報取得部を備えることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムは、申告書類及び記載様式から当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる対象項目を法人情報及び会計情報から抽出する抽出部を備え、個別の会計ソフトウェアに対応した記載様式情報を生成することを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムは、抽出部における前記対象項目の抽出に際して抽出の条件を保持する設定情報を生成し、前記法人情報及び前記会計情報と当該生成された前記設定情報とを対応付けて記憶する設定情報生成部を備えることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムにおいて、設定情報生成部は、会計ソフトウェアにおける勘定科目を抽出し、さらに勘定科目を補助する補助科目を抽出して勘定科目及び補助科目の情報を含む設定情報を生成し、中間ファイルに補助科目の情報を付加して中間ファイルに補助科目の情報を反映させることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムは、設定情報に対応して法人情報及び会計情報を抽出して中間ファイルを生成する情報抽出部を備えることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムにおいて、生成された中間ファイルを蓄積し、同一名称の中間ファイル毎に含まれる少なくとも勘定科目及び補助科目より元となる複数の会計情報から取引を特定して取引金額を求め、取引金額の大小を当該同一名称の中間ファイル毎に判定する中間ファイル判定部を備えることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムにおいて、中間ファイル生成部は、
生成された中間ファイルを蓄積し、同一名称の中間ファイル毎に含まれる少なくとも勘定科目及び補助科目より元となる複数の会計情報から取引を特定して取引金額を求め、取引金額の大小を当該同一名称の中間ファイル毎に他の法人と比較する中間ファイル比較部を備えることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムにおいて、中間ファイル生成部は、蓄積された取引金額の大小の結果を警告する中間ファイル警告部を備えることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムは、申告データから税額を算出する税額算出部を備えることを特徴とする。
さらに、実施形態の決算処理支援システムは、決算処理支援システムの利用を希望する利用者に対して利用者毎に認証情報を付与する認証情報付与部と、利用者から認証情報の入力があった際に認証情報を通じて利用者が正規の利用者であるか否かを判定し、利用者が正規の利用者である場合に決算処理支援システムの利用を利用者に許可する利用者判定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の決算処理支援システムは、インターネット回線を通じて税務上の申告書類の作成の支援をする決算処理支援システムであって、税務上の申告書類の作成の対象となる法人毎の個別の会計ソフトウェアにより作成された法人情報及び前記法人の複数の会計情報を、会計ソフトウェアの種類に関わりなく取得する法人会計情報取得部と、税務上の申告書類の作成のための当該申告書類に記載される項目となる中間ファイルを、個別の会計ソフトウェアに対応して法人情報または会計情報に基づいて生成する中間ファイル生成部と、少なくとも中間ファイルから税務上の申告書類に対応した税務上の申告書類の申告データを生成し出力する申告データ生成部と、を備えるため、法人毎に異なる会計ソフトウェアを採用して法人情報及び会計情報を管理している場合であっても、会計ソフトウェアの種類に関わりなく会計ソフトウェアに含まれる情報から法人の具体的な税務上の申告書類の作成を自動化して申告書類の作成負担を軽減することができる。
決算処理支援システムの構成を示す模式図である。 決算処理支援システムの演算部の構成を示す概略ブロック図である。 演算部内の機能部を示す概略ブロック図である。 納税額の確定と反映に至るまでの流れを示す模式図である。 決算処理支援システムにおけるデータの関係性を示す一覧図である。 設定情報及び中間ファイルを示す第1模式図である。 申告書類の第1の例示図である。 設定情報及び中間ファイルを示す第2模式図である。 設定情報及び中間ファイルを示す第3模式図である。 申告書類の第2の例示図である。 設定情報及び中間ファイルを示す第4模式図である。 設定情報及び中間ファイルを示す第5模式図である。 設定情報及び中間ファイルを示す第6模式図である。 決算処理支援システムの処理を説明するフローチャートである。 設定情報生成ステップの副フローチャートである。 中間ファイル生成ステップの副フローチャートである。 決算処理支援システムの認証処理を説明するフローチャートである。 決算処理支援システムの使用時の第1表示画面例である。 決算処理支援システムの使用時の第2表示画面例である。 決算処理支援システムの使用時の第3表示画面例である。 決算処理支援システムの使用時の第4表示画面例である。 決算処理支援システムの使用時の第5表示画面例である。 決算処理支援システムの使用時の第6表示画面例である。 決算処理支援システムの使用時の第7表示画面例である。 決算処理支援システムの使用時の第8表示画面例である。
実施形態として開示される決算処理支援システム1は、当該決算処理支援システム1の運用(稼働)を通じて、各法人(納税者)に対してインターネット回線を通じて税務上の申告書類の作成の支援を行い、納税額の算出、確定から法人の当期の財務、会計書類を作成するところまでを網羅的に支援するシステムである。決算処理支援システム1は、個々の法人がそれぞれ異なる会計ソフトウェアを用いて会計の管理をしているような場合であっても、異なる会計ソフトウェアに存在する法人の財務、会計の情報から必要な情報を抽出して税務上の申告書類である法人税申告書の作成を自動的に作成するシステムである。
特に実施形態の決算処理支援システム1は、前出の引用文献1に開示される伝票の仕訳処理の自動化の留まるものでは無い。後述するように、勘定科目の区分、分類に加えて、さらに勘定科目を補助する情報として補助科目も用意される。従前、勘定科目のみでは形式的な区分、分類に終始しており個別具体的な法人に特有な区分、分類まで十分に拾い出されていない。しかし、ここに補助科目がさらに用意され、勘定科目と補助科目の二つが組み合わされることにより、当初の勘定科目の情報のみでは把握しきれない詳細な情報についても補助科目の活用により、詳細な区分、分類が可能となる。そこで、税務上の申告書類へ法人の実情に沿った内容での記載が可能となる。
実施形態の決算処理支援システム1の構成は、図1の模式図として表される。決算処理支援システム1において、インターネット回線7に当該決算処理支援システム1を運用(稼働)するコンピュータ部10(演算部)が接続される。そして、インターネット回線7に当該決算処理支援システム1の事業者のコンピュータ部10からのサービス提供を受ける顧客である法人の端末2,3,4,5が接続される。また、インターネット回線7には、国税庁、税務署の端末6が接続される。決算処理支援システム1では、有線または無線のネットワーク網を通じて各種の機器、顧客である法人(端末)、本システムのサービス提供者が接続される。
図示しないものの、各種情報を蓄積するサーバもインターネット回線7に接続される。図示の便宜上、法人の端末は4個とした。現実的には、インターネット回線7への接続個数は図示に限らず複数である。本書面における法人とは、株式会社、合同会社、医療法人、農事法人、その他各種の納税義務を負う法人各を有する事業主体である。
法人の端末2,3,4,5は、当該決算処理支援システム1を運用しサービス提供を行う事業者と契約する顧客の法人の情報機器端末であり、具体的には、パーソナルコンピュータ(PC)、メインフレーム、スマートフォン、タブレット等の像表示可能な電子計算機器である。そこで、そこで、顧客である法人の端末2,3,4,5は自由に事業者のコンピュータ部10にアクセスして必要な情報の入力に加え、事業者からの税務上の申告書類の作成に必要な各種の算出結果を取得することができる。すなわち、顧客である法人は、後述の当該法人の法人情報及び当該法人の複数の会計情報(図5にて詳述)を決算処理支援システム1の運用事業者に提供し、そして事業者から税務上の申告書類、納税額の情報を得ることができる。
国税庁、税務署の端末6は図示の便宜状、1個としているが当然に複数である。国税庁、税務署の端末6はメインフレーム等のコンピュータである。主に国税庁、税務署への電子申告に用いられる。従って、実施形態の決算処理支援システム1はAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)の仕様となっている。
インターネット回線7に接続されるコンピュータ部10は、図2の概略ブロック図に示されるように、ハードウェア的には、インプット/アウトプットインターフェイス11(I/Oバッファ)、ROM12、RAM13、記憶部14、CPU15等を実装する。ソフトウェア的には、メインメモリにロードされた決算処理支援プログラム等により実現される。コンピュータ部10は、具体的には、パーソナルコンピュータ(PC)、メインフレーム、ワークステーション、クラウドコンピューティングシステム等、種々の電子計算機(計算リソース)である。
図1及び図2のコンピュータ部10の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、コンピュータ部10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行することで実現される。このプログラムを格納する記録媒体は、「一時的でない有形の媒体」、例えば、CD、DVD、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、このプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワーク、放送波等)を介して決算処理支援システム1のコンピュータ部10に供給されてもよい。
コンピュータ部10の記憶部14は、HDDまたはSSD等の公知の記憶装置である。記憶部14はコンピュータ部10の外部のサーバ(図示せず)としても良い。記憶部14は、各種のデータ、情報、決算処理支援プログラム、同プログラムの実行に必要な各種のデータ等を記憶する。また、各種の算出、演算等の演算実行する各機能部はCPU15等の演算素子である。加えて、キーボード、マウス等の入力装置、ディスプレイ等の表示装置、データ類を出力する出力装置等も適式のコンピュータ部10のイン/アウトプットインターフェイス11に接続されてもよい。
コンピュータ部10のCPU15における各機能部は、図3の概略ブロック図のとおり示される。各機能部は、法人会計情報取得部110、申告書類情報取得部120、抽出部130、設定情報生成部140、初期化部141、中間ファイル生成部150、情報抽出部151、中間ファイル判定部152、中間ファイル比較部153、中間ファイル警告部154、申告データ生成部160、税額算出部170、認証情報付与部210、利用者判定部220を備える。コンピュータ部10の動作、実行は、ソフトウェア的に、メインメモリにロードされた決算処理支援プログラム等により実現される。
決算処理支援システム1(コンピュータ部10)について、図4以降の図面を交えて説明する。図4は納税額の確定とその反映に至るまでの流れを示す模式図であり、決算処理支援システム1における基本となる処理の流れである。はじめに図4を用いて処理の概要を述べ、個々の用語は、図5以降において説明する。
{1}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、顧客である法人(納税者)の今期の決算に関する法人の情報、各種の法人会計の情報が集約する。ここでは、決算処理支援システム1のAPIの仕様により個別の情報の集約が実現される。
{2}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、現在、法人が用いている会計ソフトウェアと接続する。ここで、後述の認証情報、必要となるデータ領域の指定が行われる。
{3}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、設定情報の初期化を行う。ここでは、会計データを抽出するための勘定科目、摘要の初期値が設定される。
{4}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、設定情報の確認と編集を行う。
{5}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、中間ファイルへのデータの取り込みを行う。ここでは、設定情報から会計データが抽出される。具体的には、会計年度の合計は試算表から、取引の単位は元帳から、取引の組み合わせは仕訳伝票から、取引先情報は取引先マスタから抽出される。
{6}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、中間ファイルの確認と編集を行う。ここでは、債権、売掛金の回収不能の事由、株数、計算期間、寄付金の用途についての調整が行われる。
{7}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、税務上の申告書類の申告データを作成する。
{8}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、申告データの確認と編集を行う。
{9}:決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、納税額の確定と法人の会計書類への反映を行う。
図3に示す各機能部について、図4の流れの模式図と図5の決算処理支援システム1におけるデータの関係性を示す一覧図を踏まえつつ、図3に示す各機能部について、順に説明する。
法人会計情報取得部110は、税務上の申告書類の作成の対象となる法人毎の個別の会計ソフトウェアにより作成された法人情報及び前記法人の複数の会計情報を、前記会計ソフトウェアの種類に関わりなく取得する。
まず、税務上の申告書類とは法人税申告書の各種の別表であり、図5の一覧図に示す「法人税申告書」の各種の「別表」である。図5は、法人税申告書の別表の番号を明記し破線囲み(法人税申告書の下方参照)により示している。具体的には、次のとおりである。ただし、税法等の法改正により別表の種類、項目が変動することがある。あくまでも、次の具体例は例示としての位置づけである。
別表一:各事業年度の所得に係る申告書−国内法人の分…(Tr1)
別表四:所得の金額の計算に関する明細書…(Tr2)
別表五(1):利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書…(Tr3)
別表五(2):租税公課の納付状況等に関する明細書…(Tr4)
別表六(1):所得税額の控除に関する明細書…(Tr5)
別表六(25):給与等の引上げ及び設備投資を行った場合の法人税額の特別控除に関する明細書…(Tr6)
別表六(26):中小企業者等が給与等の引上げ及び設備投資を行った場合の法人税額の特別控除に関する明細書…(Tr7)
別表八(1):受取配当等の益金不算入に関する明細書…(Tr8)
別表十一(1):個別評価金銭債権に係る貸倒引当金の損金算入に関する明細書…(Tr9)
別表十一(1の2):一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の損金算入に関する明細書…(Tr10)
別表十四(2):寄附金の損金算入に関する明細書…(Tr11)
別表十五:交際費等の損金算入に関する明細書…(Tr12)
別表十六(1):旧法定額又は定額法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書…(Tr13)
別表十六(2):旧法率額又は定率法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書…(Tr14)
別表十六(6):繰延資産の償却額の計算に関する明細書…(Tr15)
別表十六(7):少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例に関する明細書…(Tr16)
別表十六(8):一括償却資産の損金算入の特例に関する明細書…(Tr17)
上記及び図示の別表一(Tr1)ないし別表十六(8)(Tr17)の各申告書類において記載が必要となる具体的な項目が「申告情報」である。
法人情報は、税務上の申告書類である法人税申告書の別表の記載様式(記載項目)に対応した会社情報、決算期等を含む情報である。具体的には、図5の一覧図の会社基本情報(Ac1)、取引先マスタ(Ac4)である。
会社基本情報(Ac1)は、法人の名称、法人番号、住所、代表者、決算期等の法人に関する情報である。
取引先マスタ(Ac4)は、当該法人の取引先(売掛先、買掛先)の名称、住所等の取引相手に関する情報である。
法人の複数の会計情報は、税務上の申告書類である法人税申告書の別表の記載様式(記載項目)に対応した法人の財務、会計の情報である。具体的には、図5の一覧図の勘定科目マスタ(Ac2)、補助科目マスタ(Ac3)、仕訳伝票(Ac5)、元帳(Ac6)、試算表(Ac7)、固定資産台帳(Ac8)である。
勘定科目マスタ(Ac2)は、複式簿記における仕訳、財務諸表等に用いる表示金額の内容である。当該勘定科目マスタ(Ac2)が勘定科目に相当する。
補助科目マスタ(Ac3)は、勘定科目マスタ(Ac2)をさらに補足する内容である。補助科目マスタ(Ac3)が補助科目に相当する。
仕訳伝票(Ac5)は、法人の個々の取引を借方、貸方の複式簿記により表現した伝票とその集合である。
元帳(Ac6)は、全てに勘定口座を設けて取引を仕訳帳から転記して各勘定別に記録した帳簿(総勘定元帳)である。
試算表(Ac7)は、仕訳帳から元帳の各勘定口座への転記が正確であることを検証する集計表であり、合計試算表、残高試算表、合計残高試算表である。
固定資産台帳(Ac8)は、法人が保有する不動産及び動産の固定資産の状況及び固定資産税の課税標準である固定資産の評価(例えば、減価償却の経緯)を明らかする台帳である。
なお、実施形態とその説明においては、会計ソフトウェアの中に固定資産管理ソフトウェアを含む構成としている。ソフトウェアによっては、会計ソフトウェアと固定資産管理ソフトウェアが分けられる種類もある。この場合には、固定資産管理ソフトウェアに属する固定資産台帳(Ac8)は会計ソフトウェアから分けられ以降の処理が行われる。
個々の法人は、それぞれ独自の会計ソフトウェアを使用して法人(納税者)の法人情報及び当該法人の複数の会計情報(Ac1ないしAc8)を管理している(図中の会計ソフトウェア直下の破線囲み参照)。一般に公知の会計ソフトウェアは、単に経理処理の補助に留まるものであり、そのデータ管理形式は、各種の別表、法人情報とのデータの互換性が低い。最終的に法人税申告書の各種の別表作成のためには、個別の要素を把握する必要がある。実施形態の決算処理支援システム1はAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)の仕様を実装しているため、同システムの法人会計情報取得部110は、個々の法人においてそれぞれ使用されている会計ソフトウェアが複数種類存在するとしても、各会計ソフトウェアの種類に関わりなく(個別の会計ソフトウェアの種類に対応して)、当該法人(納税者)の法人情報及び複数の会計情報(Ac1ないしAc8)を取得する。ここまでの過程は、図4の{2}に相当する。
申告書類情報取得部120は、税務上の申告書類の作成のための申告書類(法人税申告書の各種の別表)及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を取得する。そして、申告書類情報取得部120は税務上の申告書類の申告情報を生成する。記載様式が取得されるため、具体的に記載が必要とされる項目が漏れなく取得される。さらに、記載様式が申告情報としてデータ化される。このことから、実施形態の決算処理支援システム1は税務上の申告書類の自動作成を支援する目的とするシステムため、当該システム自体が記載様式を取得することで効率化が図られる。ここで言う記載様式は、法人名、法人番号、受取配当等の額をはじめとする当該法人の申告において記載が必要な申告書類中の欄中の事項(記載必要事項)である。決算処理支援システム1の目的は法人税申告書の別表の自動作成である。そこで、予め法人税申告書の別表の記載項目、記載様式の情報を取得して必要となる情報をシステム側が把握する必要がある。法人税申告書の別表は、後出の図7の「別表一」、図10の「別表八(1)」等として例示される。むろん、法人税申告書の別表は適時の法律、規則等の改正に伴い書式、様式が変更されることがある。その場合には、随時、申告書類情報取得部120は、記載が必要とされる記載様式を取得し、申告情報を更新する。ここまでの過程は、図4の{2}に相当する。
加えて、申告書類情報取得部120は、クローリング部を備えることができる。クローリング部は、インターネット上に存在するWebサイトの情報を取得して、検索用データベース・インデックスを作成する。例えば、法人税申告書の別表の随時の更新に備えて、決算処理支援システム1は、インターネット上の国税庁、税務署のWebサイトから自動的に税務上の申告書類の作成のための申告書類(法人税申告書の各種の別表)及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を取得することができる。
抽出部130は、税務上の申告書類及び記載様式から当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる対象項目を法人情報及び会計情報から抽出する。そして、抽出部130は個別の会計ソフトウェアに対応した記載様式情報を生成する。当該抽出により、税務上の申告書類及び記載様式に対応した対象項目が具体的にシステムにおいて認識される。具体的には、抽出部130は、法人税申告書の別表において記載が必要な対象項目が法人名、法人番号であれば、例えば、法人名「AAAA株式会社」、法人番号「12345678」として取得済み(決算処理支援システム1を利用する法人から提供される)の法人情報から抽出する。また、受取配当金「abcdefgh円」として会計情報(試算表Ac6等)から抽出する。ここに示した法人名、法人番号、受取配当金等の具体的な項目(情報)が記載様式情報である。ここまでの過程は、図4の{2}に相当する。
設定情報生成部140は、抽出部130における対象項目の抽出に際して抽出の条件を保持し設定情報を生成し、法人情報及び会計情報と当該生成された設定情報とを対応付けて記憶する。設定情報生成部により法人毎に種類が異なる会計ソフトウェアが用いられている場合であっても種類に対応できる。設定情報は、法人毎に個別の会計ソフトウェア(固定資産管理ソフトウェアが含まれる場合もある)により作成された法人情報及び法人の複数の会計情報から、個別の会計ソフトウェアの種類に関わりなく、税務上の申告書類を作成するために必要な条件を保持する情報である。さらに、設定情報生成部140は初期化部141を備えてもよい。初期化部141は設定情報を初期化する。
設定情報は、図5の一覧図(図中の設定情報直下の破線囲み参照)のとおり、所得金額と利益積立金(Se1)、利子・配当とその源泉徴収税(Se2)、給与引上げ(Se3)、貸倒引当金(Se4)、寄附金(Se5)、交際費(Se6)、固定資産(Se7)として例示される。例えば、法人の貸倒引当金(Se4)は「wxyz」円、寄附金(Se5)は「pqr」円、交際費(Se6)は「stu」円等として示される情報である。列記の項目から理解されるように、設定情報は専ら法人の複数の会計情報に存在する金額を集計した情報となる。なお、法人情報である取引先マスタ(Ac4)も含められる。売掛先及び買掛先毎に整理する必要から取引先毎の区別が必要となるためである。これらの設定情報は、法人毎に会計ソフトウェア(固定資産管理ソフトウェアが含まれる場合もある)の種類が異なっているとしても、必ずいずれの会計ソフトウェアの中に含まれる情報である。そこで、法人情報及び会計情報から項目を条件(検索の鍵ないし契機)として抽出が可能となる。
所得金額と利益積立金(Se1)は、勘定科目マスタ(Ac2)、補助科目マスタ(Ac3)、元帳(Ac6)、試算表(Ac7)に含まれる金額の対象項目から抽出されて生成される。
利子・配当とその源泉徴収税(Se2)は、勘定科目マスタ(Ac2)、補助科目マスタ(Ac3)、取引先マスタ(Ac4)、仕訳伝票(Ac5)、元帳(Ac6)に含まれる金額の対象項目から抽出されて生成される。
給与引上げ(Se3)は、勘定科目マスタ(Ac2)、補助科目マスタ(Ac3)、試算表(Ac7)に含まれる金額の対象項目から抽出されて生成される。
貸倒引当金(Se4)は、勘定科目マスタ(Ac2)、補助科目マスタ(Ac3)、取引先マスタ(Ac4)、試算表(Ac7)に含まれる金額の対象項目から抽出されて生成される。
寄附金(Se5)は、勘定科目マスタ(Ac2)、補助科目マスタ(Ac3)、取引先マスタ(Ac4)、元帳(Ac6)、試算表(Ac7)に含まれる金額の対象項目から抽出されて生成される。
交際費(Se6)は、勘定科目マスタ(Ac2)、補助科目マスタ(Ac3)、取引先マスタ(Ac4)、試算表(Ac7)に含まれる金額の対象項目から抽出されて生成される。
固定資産(Se7)は、固定資産台帳(Ac8)に含まれる金額の対象項目から抽出されて生成される。
加えて、設定情報生成部140は、会計ソフトにおける勘定科目(前出の勘定科目マスタ)を抽出し、さらに勘定科目を補助する補助科目(前出の補助科目マスタ)を抽出して勘定科目及び補助科目の情報を含む設定情報を生成する。そして、設定情報生成部140は、後述する中間ファイルに補助科目の情報を付加して中間ファイルに補助科目の情報を反映させることができる。
例えば、設定情報生成部140は、利子・配当とその源泉徴収税(Se2)の設定情報の場合、配当金の算出方法が2種類存在する。その場合、単に「KKKK社」の株式を「LLLL株」保有しているとの勘定科目(勘定科目マスタ)に存在する情報では足らず、補助科目(補助科目マスタ)として期首に何株、期末に何株、保有期間はどれほどか等の詳細な情報が抽出して取得される。そうすると、勘定科目に関する正確な状況が判明、補強され、当該法人の実情に即した一括評価または個別評価の申告(申告書類作成)が可能となる。
また、交際費(Se6)の設定項目の場合、例えば5,000円未満であれば雑費としての経費計上も可能である。そこで、勘定科目(勘定科目マスタ)に加え補助科目(補助科目マスタ)も加えることにより、従前の交際費から雑費に振り替えることができる。他に、旅費交通費として勘定科目(勘定科目マスタ)に含まれる情報であっても、実情は交際費の一部として支払っていた場合、旅費交通費の区分ではなく交際費に組み入れるべきとなる。特に、取引先毎の情報も補助科目に組み込むことができるため、前述の例のとおり、同じ旅費交通費の勘定科目についても、ある取引先ではそのまま旅費交通費とし、別の取引先では交際費として、より法人の実情に合わせることができる。
加えて、設定情報生成部140は、生成した設定情報の整合性の確認と次の中間ファイルの生成に合わせて設定情報をさらに編集することもできる。ここまでの過程は、図4の{3}、{4}に相当する。
初期化部141による設定情報の初期化は、いったん税務上の申告書類である法人税申告書の作成のために用いた従前の所得金額と利益積立金(Se1)ないし固定資産(Se7)の個々の設定情報の各種データを消去(初期化)することである。従前の設定情報を保持したまま、上書きすることはせず、新たに対象項目を法人情報及び会計情報から抽出し直す。初期化を行うことにより、前期の設定情報との混同が回避される。ただし、有価証券、債権等の前期(直前の決算期)から引き継ぐ性質の設定情報は全て初期化されず、部分的に残される。
また、初期化部141は、税務上の申告書類の作成のための申告書類(法人税申告書の各種の別表)及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を踏まえた会計データを抽出するための勘定科目、摘要の初期値を設定される。初期値としては、有価証券、債権の期初の評価替の金額等が該当する。一連の勘定科目、摘要の初期値が決算処理支援システム1を介して自動的に設定されるため、省力化が可能となる。ここまでの過程は、図4の{3}、{4}に相当する。
中間ファイル生成部150は、税務上の申告書類(法人税申告書の各種の別表)の作成のための当該申告書類に記載される項目となる中間ファイルを、個別の会計ソフトウェアに対応して法人情報または設定情報に基づいて(取り込んで)生成し記憶する。中間ファイルは、コンピュータ部10の記憶部14に記憶される。さらに、中間ファイル生成部150は情報抽出部151を備える。情報抽出部151は、設定情報に対応して法人情報及び会計情報を抽出して中間ファイルを生成する。
中間ファイルは、図5の一覧図のとおり、法人基本情報(Mf1)、租税公課の納付状況(Mf2)、配当金(Mf3)、貸倒引当金(Mf4)、寄附金(Mf5)、固定資産(Mf6)として例示される(図5及び図中の中間ファイル直下の破線囲み参照)。中間ファイルは、生成された設定情報に基づいて、税務上の申告書類及びその記載様式(図5の別表Tr1ないしTr17参照)において記載が必要とされる項目に即した形態にさらに調整し直したデータである。従って、中間ファイルは、納税申告書に反映可能なデータの集合である。
さらに加えると、中間ファイルのいくつかは設定情報に基づいて生成される。設定情報に含まれる勘定科目等の一般的な情報に加えて、補助科目の細目の情報も付加される。従って、税務上の申告書類の作成のための申告書類(法人税申告書の各種の別表)及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式に対しての反映が正確となる。
法人基本情報(Mf1)は、設定情報からではなく会社基本情報(Ac1)に基づいて生成される。法人基本情報(Mf1)自体には金額の情報は含まれないためである。
租税公課の納付状況(Mf2)については、例外的に租税公課(消費税)の中間納付の状況が入力される。
配当金(Mf3)は、利子・配当とその源泉徴収税(Se2)に含まれる金額の対象項目に基づいて生成される。
貸倒引当金(Mf4)は、貸倒引当金(Se4)に含まれる金額の対象項目に基づいて生成される。例えば、貸倒引当金(Mf4)は貸倒引当金(Se4)を引き継ぐため、貸倒引当金(Mf4)は「wxyz」円の金額の情報を含む。
寄附金(Mf5)は、寄附金(Se5)に含まれる金額の対象項目に基づいて生成される。例えば、寄附金(Mf5)は寄附金(Se5)を引き継ぐため、寄附金(Mf5)は「pqr」円の金額の情報を含む。
固定資産(Mf6)は、固定資産(Se7)に含まれる金額の対象項目に基づいて生成される。
中間ファイル生成部150では、中間ファイルに、さらに債権(売掛金)等の回収不能の事由、非売買目的の株数、その計算期間、寄附金の用途等の詳細な項目が追加される。このような中間ファイルへの個別事例の項目の追加は、中間ファイル生成部150に含まれる情報抽出部151により実行される。これにより、中間ファイルからの納税申告書への直接の反映が可能となる。
図5の一覧図において、所得金額と利益積立金(Se1)の設定情報の場合、直接当該設定情報から別表四(Tr2)に設定情報の金額のデータが反映可能である。このような場合には、中間ファイルを経由せず、金額のデータはそのまま法人税申告書の別表の記載に利用される。同様に、利子・配当とその源泉徴収税(Se2)の一部、給与引上げ(Se3)、貸倒引当金(Se4)の一部、交際費(Se6)、固定資産(Se7)の一部は中間ファイルを経由せず、金額のデータはそのまま法人税申告書の別表の記載にそのまま利用される。ここまでの過程は、図4の{5}、{6}に相当する。
中間ファイル生成部150は、さらに、中間ファイル判定部152、中間ファイル比較部153、中間ファイル警告部154を備えることができる。これらは、生成された中間ファイルの適否等を判定し、中間ファイルの質を担保する役割を担う。
中間ファイル判定部152は、生成された中間ファイルを蓄積し、同一名称の中間ファイル毎に含まれる少なくとも勘定科目及び補助科目より元となる複数の会計情報(仕訳伝票の摘要欄等)から取引を特定して取引金額を求め、取引金額の大小を当該同一名称の中間ファイル毎に判定する。例えば、貸倒引当金(Mf4)の中間ファイルは毎期作成され、毎期分蓄積(保存)される。中間ファイル判定部152は、前期ないし前前期の貸倒引当金(Mf4)の中間ファイルを呼び出す。自明ながら、中間ファイルには、その前段階の設定情報、さらには勘定科目(勘定科目マスタ)、補助科目(補助科目マスタ)、加えて試算表(その残高)、仕訳伝票の摘要欄等の複数の会計情報から貸倒引当金に関する個別の取引が具体的に特定される。そこで、当該貸倒引当金に関する取引における取引金額が求まる。この取引金額が税務上の申告書類への記載の金額となる。そのため、今期生成の貸倒引当金(Mf4)の中間ファイルと前期生成の貸倒引当金(Mf4)の中間ファイル(同一名称)の間において、取引金額の大小の判定において、著しい差異が生じていれば、何らかの異常の可能性が疑われる。なお、取引金額は、特定(個別)の1件の金額を表す場合と、所定の期間内の該当する金額の合計を表す場合の両方を示す。そこで、中間ファイル判定部152においては、特定(個別)の1件の金額、あるいは所定期間内の合計であるか区別して判定される。
同一名称中間ファイル毎の取引金額の大小の判定を通じて、例えば、補助科目の情報の相違から処理の誤り等の検出が容易となる。また、従前、人手により勘定科目の振り分け、補助科目の設定等を行っていた際の担当者毎のばらつきもシステムの自動化に伴い解消されて決算処理のぶれも減少する。また、或る担当者の作業により長期にわたる補助科目の情報はシステムの側で蓄積され、担当者個人に備わって業務の資質をシステム側に引き継がせることができる。結果、業務を交代した習熟度の浅い担当者であっても水準を維持して決算処理が可能となる。
中間ファイル比較部153は、生成された中間ファイルを蓄積し、同一名称の中間ファイル毎に含まれる少なくとも勘定科目及び補助科目より元となる複数の会計情報から取引を特定して取引金額を求め、取引金額の大小を当該同一名称の中間ファイル毎に他の法人と比較する。例えば、決算処理支援システム1を導入した複数の法人において、貸倒引当金(Mf4)の中間ファイルがそれぞれの法人において生成されたとする。中間ファイルについて、その前段階の設定情報、さらには勘定科目(勘定科目マスタ)、補助科目(補助科目マスタ)、加えて試算表(その残高)、仕訳伝票の摘要欄等の複数の会計情報から貸倒引当金に関する個別の取引が具体的に特定される。そこで、当該貸倒引当金に関する取引における取引金額が求まる。このとき、同一ないし近時の業種、同規模の或る法人と他の法人において同一名称の中間ファイルの間の取引金額の大小の比較において極端な相違が存在する場合、会計処理に誤りが存在する蓋然性が高い。このように、法人同士において生成された中間ファイルの相互比較が可能となることにより、会計処理の誤りの検出、さらには処理自体の適正化へと導くことが可能となる。この場合においても、取引金額は、特定(個別)の1件の金額を表す場合と、所定の期間内の該当する金額の合計を表す場合の両方を示す。そこで、中間ファイル比較部153においては、特定(個別)の1件の金額、あるいは所定期間内の合計であるか区別して比較される。
中間ファイル警告部154は、蓄積された前記取引金額の大小の結果を警告する。生成された中間ファイルに関する判定または比較の結果は、警告として、決算処理支援システム1を導入した複数の法人に返される(フィードバックされる)。この場合、図1の法人の端末2,3,4,5に表示される(図示せず)。この警告を受けた法人側では、再度の決算処理の見直し、補助科目の改定等の業務改善に反映可能となる。
申告データ生成部160は、中間ファイルと、設定情報とから、税務上の申告書類(法人税申告書の別表)に対応した税務上の申告書類の申告データを作成し出力する。すなわち、一連の設定情報、中間ファイルに存在する各種の金額、事項等のデータは、実際の現行法下の税務上の申告書類(法人税申告書の別表Tr1ないしTr17)の記載様式に即した形式に最終的に調整される。そこで、申告データ生成部160は、生成した税務上の申告書類の申告データの整合性の確認と記載様式に即した形式への編集を行う。そして、法人税申告書がデータ形式(紙面印刷)として出力される。ここまでの過程は、図4の{7}、{8}に相当する。
図6ないし図13を用い法人税申告書の別表とその前段階の中間ファイル等との関係を説明する。図6の模式図では、中間ファイルの法人基本情報(Mf1)に含まれる事項は別表一(Tr1)、別表五(2)(Tr2)、別表六(25)(Tr6)、別表六(26)(Tr7)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて各別表へ出力される。なお、所得金額と利益積立金(Se1)に含まれる事項は別表四(Tr2)、別表五(1)(Tr3)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて各別表へ出力される(図5参照)。図7は別表一:各事業年度の所得に係る申告書−国内法人の分(Tr1)の具体例である。
図7中の記載欄51は法人名等の記載である。ここには、会社基本情報(Ac1)、法人基本情報(Mf1)と経由して生成された法人名(法人名「AAAA株式会社」、法人番号「12345678」等)の申告データが生成され、同申告データが記載欄51に出力(記載)される。
図8の模式図では、租税公課の納付状況(Mf2)に含まれる事項は別表五(2)(Tr4)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される。図9の模式図では、配当金(Mf3)に含まれる事項は別表六(1)(Tr5)、別表八(1)(Tr8)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される。利子・配当とその源泉徴収税(Se2)に含まれる事項は別表八(1)(Tr8)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される。また、給与引上げ(Se3)に含まれる事項は別表六(25)(Tr6)、別表六(26)(Tr7)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される(図5参照)。
図10は別表八(1):受取配当等の益金不算入に関する明細書(Tr8)の具体例である。図10中の記載欄52は受取配当等の記載である。勘定科目マスタ(Ac2)、補助科目マスタ(Ac3)、取引先マスタ(Ac4)、仕訳伝票(Ac5)、及び元帳(Ac6)から、設定情報の利子・配当とその源泉徴収税(Se2)、そして、中間ファイルの配当金(Mf3)と経由して生成された具体的な受取配当の申告データ(具体的な金額)が生成され、同申告データが記載欄52に出力(記載)される。
図11の模式図では、貸倒引当金(Mf4)に含まれる事項は別表十一(1)(Tr9)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される。さらに、貸倒引当金(Se4)に含まれる事項は、別表十一(1の2)(Tr10)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される。図12の模式図では、寄附金(Mf5)に含まれる事項は、別表十四(2)(Tr11)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される。交際費(Se6)に含まれる事項は、別表十五(Tr12)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される(図5参照)。
図13の模式図では、固定資産(Mf6)は、別表十六(1)(Tr13)、別表十六(2)(Tr14)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される。固定資産(Se7)に含まれる事項は、別表六(25)(Tr6)、別表十六(6)(Tr15)、別表十六(7)(Tr16)、別表十六(8)(Tr17)の記載様式に即した形式の申告データに調整されて同別表へ出力される。図13の固定資産(Mf6)は固定資産管理ソフトウェアに含まれる項目であるものの、同様の処理の観点から会計ソフトウェアに含めて説明している。
税額算出部170は、中間ファイル及び設定情報から算定される各種の申告データから当期の納税額を算出する。前述のとおり、税務上の申告書類(法人税申告書の別表)における記載が必要な事項は申告データとして自動生成されている。ここまでの過程を経ることにより初めて当該法人(納税者)の当期の正確な納税額が確定する。そこで、損益計算書における税引前当期純利益から税金が差し引かれ、税引後当期純利益が算出され損益計算書は完成する。そして、税引後当期純利益から貸借対照表は完成する。ここまでの過程は、図4の{9}に相当する。
実施形態の決算処理支援システム1のとおり、中間ファイル生成部150を備えて中間ファイル(Mf1ないしMf6)が生成される。このため、中間ファイルを介することにより税務上の申告書類(法人税申告書の別表)の記載のための具体的な申告データの生成が容易である。特に、法人の会計ソフトウェアの個別の法人情報、会計情報から税務上の申告書類に至る間のデータ上の互換性等が乏しく直接的な利用が難しい場合であっても、決算処理支援システム1の有するAPIの仕様により、会計ソフトウェア(Ac1ないしAc7)、設定情報(Se1ないしSe7)、中間ファイル(Mf1ないしMf6)と順に自動的なデータ加工を経て、税務上の申告書類(法人税申告書の別表)の記載のための具体的な申告データが生成される。このため、申告書類の作成の負担軽減は大きく軽減される。
実施形態の決算処理支援システム1(コンピュータ部10)は、さらに、認証情報付与部210と利用者判定部220を備える(図3参照)。認証情報付与部210は、決算処理支援システム1の利用を希望する法人の利用者に対して当該利用者毎に認証情報を付与する。そして、利用者から認証情報の入力があった際に認証情報を通じて利用者が正規の利用者であるか否かを判定し、利用者が正規の利用者である場合に決算処理支援システム1の利用を利用者に許可する。
利用者毎に認証情報を付与し、当該認証情報をシステムが管理することにより、システムの情報、機密漏洩への安全性が高められる。特に、法人の会計情報が扱われるため、機密管理には万全を期す必要がある。なお、認証情報の付与に際しては、法人における利用者の種類、サービス(契約)の内容に応じて取り扱い可能な情報の領域に差異が設けられる。認証情報の付与、判定に関しては既存の認証の技術が用いられる。この過程は、図4の{2}に相当する。
続いて、図14以降のフローチャートを用い、実施形態の決算処理支援方法を決算処理支援プログラムとともに説明する。実施形態の決算処理支援方法は、決算処理支援プログラムに基づいて、決算処理支援システム1のコンピュータ部10(図1ないし図3参照)により実行される。決算処理支援プログラムは、図1のコンピュータ部10に対して、法人会計情報取得機能、申告書類情報取得機能、抽出機能、設定情報生成機能、中間ファイル生成機能、申告データ生成機能、税額算出機能、さらには認証情報付与機能、利用者判定機能等の各種機能を実行させる。これらの各機能は図示の順に実行される。なお、各機能は前述の決算処理支援システム1の説明と重複するため、詳細は省略する。
図14のフローチャートは決算処理支援方法の全体の流れ(決算処理支援システム処理M)であり、法人会計情報取得ステップ(S110)、申告書類情報取得ステップ(S120)、抽出ステップ(S130)、設定情報生成ステップ(S140)、中間ファイル生成ステップ(S150)、申告データ生成ステップ(S160)、税額算出ステップ(S170)の各種ステップを備える。その他、決算処理支援方法は、記憶、格納、呼び出し、演算、比較等の各種の図示しないステップも備える。
法人会計情報取得機能は、税務上の申告書類の作成の対象となる法人毎の個別の会計ソフトウェアにより作成された法人情報及び法人の複数の会計情報を、会計ソフトウェアのより取得する(S110;法人会計情報取得ステップ)。法人会計情報取得機能は決算処理支援システム1のコンピュータ部10の法人会計情報取得部110(図3参照)により実行される。
申告書類情報取得機能は、税務上の申告書類の作成のための当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を取得し税務上の申告書類の申告情報を生成する(S120;申告書類情報取得ステップ)。申告書類情報取得機能は、コンピュータ部10の申告書類情報取得部120により実行される。
抽出機能は、申告書類及び記載様式から当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる対象項目を法人情報及び会計情報から抽出し、前記個別の会計ソフトウェアに対応した記載様式情報を生成する(S130;抽出ステップ)。抽出機能は、コンピュータ部10の抽出部130により実行される。
設定情報生成機能は、抽出機能における対象項目の抽出に際して抽出の条件を保持する設定情報を生成し、法人情報及び会計情報と当該生成された設定情報とを対応付けて記憶する(S140;設定情報生成ステップ)。加えて、設定情報生成機能は、会計ソフトウェアにおける勘定科目を抽出し、さらに勘定科目を補助する補助科目を抽出して勘定科目及び補助科目の情報を含む設定情報を生成し、中間ファイルに補助科目の情報を付加して中間ファイルに補助科目の情報を反映させる。設定情報生成機能は、コンピュータ部10の設定情報生成部140により実行される。
設定情報生成機能は初期化機能を備える。初期化機能は設定情報を初期化する(図15のフローチャートのS141;初期化ステップ)。初期化機能は、コンピュータ部10の初期化部141により実行される。
中間ファイル生成機能は、税務上の申告書類の作成のための当該申告書類に記載される項目となる中間ファイルを、個別の会計ソフトウェアに対応して法人情報または会計情報に基づいて生成する(S150;中間ファイル生成ステップ)。中間ファイル生成機能は、コンピュータ部10の中間ファイル生成部150により実行される。
中間ファイル生成機能は情報抽出機能、中間ファイル判定機能、中間ファイル比較機能、中間ファイル警告機能を備える。情報抽出機能は設定情報に対応して法人情報及び会計情報を抽出して中間ファイルを生成する(図16のフローチャートのS151;情報抽出ステップ)。情報抽出機能は、コンピュータ部10の情報抽出部151により実行される。
中間ファイル判定機能は生成された中間ファイルを蓄積し、同一名称の中間ファイル毎に含まれる少なくとも勘定科目及び補助科目より元となる複数の会計情報から取引を特定して取引金額を求め、取引金額の大小を当該同一名称の中間ファイル毎に判定する(図16のフローチャートのS152;中間ファイル判定ステップ)。中間ファイル判定機能は、コンピュータ部10の中間ファイル判定部152により実行される。
中間ファイル比較機能は生成された中間ファイルを蓄積し、同一名称の中間ファイル毎に含まれる少なくとも勘定科目及び補助科目より元となる複数の会計情報から取引を特定して取引金額を求め、取引金額の大小を当該同一名称の中間ファイル毎に他の法人と比較する(図16のフローチャートのS153;中間ファイル比較ステップ)。中間ファイル比較機能は、コンピュータ部10の中間ファイル比較部153により実行される。
中間ファイル警告機能は蓄積された取引金額の大小の結果を警告する(図16のフローチャートのS154;中間ファイル警告ステップ)。中間ファイル警告機能は、コンピュータ部10の中間ファイル警告部153により実行される。
申告データ生成機能は、少なくとも前記中間ファイルから、前記税務上の申告書類に対応した前記税務上の申告書類の申告データを生成し出力する(S160;申告データ生成ステップ)。申告データ生成機能は、コンピュータ部10の申告データ生成部160により実行される。
税額算出機能は、申告データから税額を算出する(S170;税額算出ステップ)。税額算出機能は、コンピュータ部10の税額算出部170により実行される。
図17のフローチャートは利用者の認証の処理を含む決算処理支援方法の全体の流れであり、認証情報付与ステップ(S210)、利用者判定ステップ(S220)、決算処理支援システム処理Mの各種ステップを備える。その他、当該処理方法は、記憶、格納、呼び出し、演算、比較等の各種の図示しないステップも備える。
認証情報付与機能は、決算処理支援システム1の利用を希望する利用者に対して利用者毎に認証情報を付与する(S210;認証情報付与ステップ)。認証情報付与機能はコンピュータ部10の認証情報付与部210により実行される。
利用者判定機能は、利用者から認証情報の入力があった際に認証情報を通じて利用者が正規の利用者であるか否かを判定し、利用者が正規の利用者である場合に決算処理支援システム1の利用を利用者に許可する(S220;利用者判定ステップ)。利用者判定機能はコンピュータ部10の利用者判定部220により実行される。
利用者判定ステップ(S220)において、利用者が正規の利用者であると判定された場合に決算処理支援システム処理Mが実行される。また、利用者が正規の利用者ではないと判定された場合には決算処理支援システム処理Mは実行されない。決算処理支援システム処理Mは図14、図15、図16のフローチャートにおける説明と重複するため、再度説明を省略する。
これより、図18ないし図25の画像例を用い決算処理支援システム1の操作等について説明する。各画像例は、法人の端末2,3,4,5のディスプレイ(図示せず)に表示される。なお、各表示画像例は一例であり開示の内容に拘束されない。
図18の画像例は、会計ソフトウェアにおける会社基本情報(Ac1)の取得時の表示である。画像中、法人番号、法人名等の情報が取得される。
図19の画像例は、租税公課の納付状況(Mf2)の中間ファイルの内容の一覧である。法人税及び地方法人税等の項目と、期首未納額、当期発生税額、納税充当金納付額、損金経理納付額等の欄が表示され、該当部分に金額が補充される。
図20の画像例は、所得金額と利益積立金(Se1)の情報と別表四(Tr2)及びと別表五(1)(Tr3)に記載する項目との関係を示す。画像例では、当期利益又は当期欠損の額、社外流出、配当を抽出する勘定科目、配当を特定するための摘要、所得金額と利益積立金の計算に関する明細について必要な欄が表示され、該当部分に項目、金額が補充される。
図21の画像例は、利子・配当とその源泉徴収税(Se2)と別表六(1)(Tr5)及び別表八(1)(Tr8)に記載する項目との関係を示す。画像例では、1.公社債及び預貯金の利子、合同運用信託の収益の分配等、2.剰余金の配当、利益の配当、剰余金の配分等の項目が表示され、その直下に記載が必要な欄も表示される。そして、該当部分に項目、金額が補充される。
図22の画像例は、給与引上げ(Se3)と別表六(25)(Tr6)及び別表六(26)(Tr7)に記載する項目との関係を示す。画像例では、雇用者給与等支給額、教育訓練費の額等の項目が表示され、その直下に記載が必要な欄も表示される。そして、該当部分に項目、金額が補充される。
図23の画像例は、貸倒引当金(Se4)と別表十一(1)(Tr9)及び別表十一(1の2)(Tr10)に記載する項目との関係を示す。図23は一括評価の表示例53である。この例では、一括評価債権(別表十一(一の二))の設定の項目が表示され、その直下に記載が必要な欄も表示される。そして、該当部分に項目が補充される。
図24の画像例も、貸倒引当金(Se4)と別表十一(1)(Tr9)及び別表十一(1の2)(Tr10)に記載する項目との関係を示す。図24は個別評価の表示例54である。この例では、個別評価債権(別表十一(一))の設定の項目が表示され、その直下に記載が必要な欄も表示される。そして、該当部分に項目が補充される。個別評価の選択により処理を進めるに際しては、補助科目(補助科目マスタ)の情報が私用される。
図25の画像例は、交際費(Se6)と別表十五(Tr12)に記載する項目との関係を示す。画像例では、支出交際費等の額の明細等の項目が表示され、その直下に記載が必要な欄も表示される。そして、該当部分に項目、金額が補充される。
本発明の決算処理支援システムは、顧客である法人(納税者)と当該決算処理支援システムの運用者とをAPIの仕様によりインターネット回線で接続しており、個々の法人における現状の法人情報及び会計情報から自動的に税務上の申告書類を作成することができる。従って、申告書類の作成負担の軽減に寄与する。併せて、決算処理支援方法及び決算処理支援プログラムにおいても、同様の効果が見込まれる。
1 決算処理支援システム
2,3,4,5 法人の端末
6 国税庁、税務署の端末
7 インターネット回線
10 コンピュータ部10(演算部)
11 イン/アウトインターフェイス
12 ROM
13 RAM
14 記憶部
15 CPU
51,52 記載欄
110 法人会計情報取得部
120 申告書類情報取得部
130 抽出部
140 設定情報生成部
141 初期化部
150 中間ファイル生成部
151 情報抽出部
152 中間ファイル判定部
153 中間ファイル比較部
154 中間ファイル警告部
160 申告データ生成部
170 税額算出部
210 認証情報付与部
220 利用者判定部

Claims (10)

  1. インターネット回線を通じて税務上の申告書類の作成の支援をする決算処理支援システムであって、
    税務上の申告書類の作成の対象となる法人毎の個別の会計ソフトウェアにより作成された法人情報及び法人毎の実情に沿った内容で記載される勘定科目と前記勘定科目を補助する補助科目の二つの組み合わせにより作成される前記法人の複数の会計情報を、前記会計ソフトウェアより取得する法人会計情報取得部と、
    前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を取得し前記税務上の申告書類の申告情報を生成する申告書類情報取得部と、
    前記申告書類及び前記記載様式から当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる対象項目を前記法人情報及び前記会計情報から抽出する抽出部と、
    前記抽出部における前記対象項目の抽出に際して、前記法人の複数の会計情報に存在する金額を特定する情報である設定情報を生成し、前記法人情報及び前記法人の複数の会計情報から前記設定情報の前記対象項目を条件として抽出し、前記法人情報及び前記会計情報と当該生成された前記設定情報とを対応付けて記憶する設定情報生成部と、
    前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類に記載される項目となる中間ファイルを、前記個別の会計ソフトウェアに対応して前記法人情報または前記会計情報に基づいて生成する中間ファイル生成部と、
    少なくとも前記中間ファイルから前記税務上の申告書類に対応した前記税務上の申告書類の申告データを生成し出力する申告データ生成部と、を備え、
    前記設定情報生成部は、前記会計ソフトウェアにおける前記勘定科目を抽出し、さらに前記補助科目を抽出して前記勘定科目及び前記補助科目の情報を含む前記設定情報を生成し、前記中間ファイルに前記補助科目の情報を付加して前記中間ファイルに前記補助科目の情報を反映させ
    前記設定情報生成部は初期化部を備え、前記初期化部は、税務上の申告書類の作成のために用いた従前の前記設定情報を初期化して、新たに前記対象項目を前記法人情報及び前記法人の複数の会計情報から前記設定情報の項目を条件として抽出し直し、前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を踏まえた会計データを抽出するための一連の前記勘定科目の初期値を設定する
    ことを特徴とする決算処理支援システム。
  2. 前記抽出部は、前記個別の会計ソフトウェアに対応した記載様式情報を生成する請求項1に記載の決算処理支援システム。
  3. 前記中間ファイル生成部は、
    前記設定情報に対応して前記法人情報及び前記会計情報を抽出して前記中間ファイルを生成する情報抽出部を備える請求項1に記載の決算処理支援システム。
  4. 前記中間ファイル生成部は、
    生成された前記中間ファイルを蓄積し、同一名称の前記中間ファイル毎に含まれる少なくとも前記勘定科目及び前記補助科目より元となる前記複数の会計情報から取引を特定して取引金額を求め、前記取引金額を当該同一名称の前記中間ファイル毎に判定する中間ファイル判定部を備える請求項に記載の決算処理支援システム。
  5. 前記中間ファイル生成部は、
    生成された前記中間ファイルを蓄積し、同一名称の前記中間ファイル毎に含まれる少なくとも前記勘定科目及び前記補助科目より元となる前記複数の会計情報から取引を特定して取引金額を求め、前記取引金額を当該同一名称の前記中間ファイル毎に他の法人と比較する中間ファイル比較部を備える請求項に記載の決算処理支援システム。
  6. 前記中間ファイル生成部は、
    蓄積された前記取引金額の結果を警告する中間ファイル警告部を備える請求項またはに記載の決算処理支援システム。
  7. 前記決算処理支援システムは、
    前記申告データから税額を算出する税額算出部を備える請求項1ないしのいずれか1項に記載の決算処理支援システム。
  8. 前記決算処理支援システムの利用を希望する利用者に対して前記利用者毎に認証情報を付与する認証情報付与部と、
    前記利用者から前記認証情報の入力があった際に前記認証情報を通じて前記利用者が正規の利用者であるか否かを判定し、前記利用者が正規の利用者である場合に前記決算処理支援システムの利用を前記利用者に許可する利用者判定部と、
    を備える請求項1ないしのいずれか1項に記載の決算処理支援システム。
  9. インターネット回線を通じて税務上の申告書類の作成の支援をする決算処理支援システムにおける決算処理支援方法であって、
    前記決算処理支援システムのコンピュータ部は、
    税務上の申告書類の作成の対象となる法人毎の個別の会計ソフトウェアにより作成された法人情報及び法人毎の実情に沿った内容で記載される勘定科目と前記勘定科目を補助する補助科目の二つの組み合わせにより作成される前記法人の複数の会計情報を、前記会計ソフトウェアより取得する法人会計情報取得ステップと、
    前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を取得し前記税務上の申告書類の申告情報を生成する申告書類情報取得ステップと、
    前記申告書類及び前記記載様式から当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる対象項目を前記法人情報及び前記会計情報から抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにおける前記対象項目の抽出に際して、前記法人の複数の会計情報に存在する金額を特定する情報である設定情報を生成し、前記法人情報及び前記法人の複数の会計情報から前記設定情報の前記対象項目を条件として抽出し、前記法人情報及び前記会計情報と当該生成された前記設定情報とを対応付けて記憶する設定情報生成ステップと、
    前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類に記載される項目となる中間ファイルを、前記個別の会計ソフトウェアに対応して前記法人情報または前記会計情報に基づいて生成する中間ファイル生成ステップと、
    少なくとも前記中間ファイルから前記税務上の申告書類に対応した前記税務上の申告書類の申告データを生成し出力する申告データ生成ステップと、を実行し、
    前記設定情報生成ステップは、前記会計ソフトウェアにおける前記勘定科目を抽出し、さらに前記補助科目を抽出して前記勘定科目及び前記補助科目の情報を含む前記設定情報を生成し、前記中間ファイルに前記補助科目の情報を付加して前記中間ファイルに前記補助科目の情報を反映させ
    前記設定情報生成ステップは初期化ステップを備え、前記初期化ステップは、税務上の申告書類の作成のために用いた従前の前記設定情報を初期化して、新たに前記対象項目を前記法人情報及び前記法人の複数の会計情報から前記設定情報の項目を条件として抽出し直し、前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を踏まえた会計データを抽出するための一連の前記勘定科目の初期値を設定する
    ことを特徴とする決算処理支援方法。
  10. インターネット回線を通じて税務上の申告書類の作成の支援をする決算処理支援システムにおける決算処理支援プログラムであって、
    前記決算処理支援システムのコンピュータ部に、
    税務上の申告書類の作成の対象となる法人毎の個別の会計ソフトウェアにより作成された法人情報及び法人毎の実情に沿った内容で記載される勘定科目と前記勘定科目を補助する補助科目の二つの組み合わせにより作成される前記法人の複数の会計情報を、前記会計ソフトウェアより取得する法人会計情報取得機能と、
    前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を取得し前記税務上の申告書類の申告情報を生成する申告書類情報取得機能と、
    前記申告書類及び前記記載様式から当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる対象項目を前記法人情報及び前記会計情報から抽出する抽出機能と、
    前記抽出機能における前記対象項目の抽出に際して、前記法人の複数の会計情報に存在する金額を特定する情報である設定情報を生成し、前記法人情報及び前記法人の複数の会計情報から前記設定情報の前記対象項目を条件として抽出し、前記法人情報及び前記会計情報と当該生成された前記設定情報とを対応付けて記憶する設定情報生成機能と、
    前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類に記載される項目となる中間ファイルを、前記個別の会計ソフトウェアに対応して前記法人情報または前記会計情報に基づいて生成する中間ファイル生成機能と、
    少なくとも前記中間ファイルから前記税務上の申告書類に対応した前記税務上の申告書類の申告データを生成し出力する申告データ生成機能と、を実現させ、
    前記設定情報生成機能は、前記会計ソフトウェアにおける前記勘定科目を抽出し、さらに前記補助科目を抽出して前記勘定科目及び前記補助科目の情報を含む前記設定情報を生成し、前記中間ファイルに前記補助科目の情報を付加して前記中間ファイルに前記補助科目の情報を反映させ
    前記設定情報生成機能は初期化機能を備え、前記初期化機能は、税務上の申告書類の作成のために用いた従前の前記設定情報を初期化して、新たに前記対象項目を前記法人情報及び前記法人の複数の会計情報から前記設定情報の項目を条件として抽出し直し、前記税務上の申告書類の作成のための当該申告書類及び当該申告書類において記載が必要とされる記載様式を踏まえた会計データを抽出するための一連の前記勘定科目の初期値を設定する
    ことを特徴とする決算処理支援プログラム。
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