JP6896615B2 - 自動バイオリアクタシステム、臓器を脱細胞化するためのプロトコルを自動的に実施するためのシステム、及び廃棄物の除染システム - Google Patents

自動バイオリアクタシステム、臓器を脱細胞化するためのプロトコルを自動的に実施するためのシステム、及び廃棄物の除染システム Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、全体をここに参照することにより本出願に援用される2014年9月2日提出の米国仮特許出願No.62/044,647の利益を主張するものである。
本明細書で説明するシステム及び方法は、概ねバイオリアクタとそのシステムに関し、さらに詳しくは、臓器を脱細胞化するための自動バイオリアクタシステム、臓器を脱細胞化するためのプロトコルを自動的に実施するためのシステム、そして、バイオリアクタに対する廃棄物の除染システムに関する。
同種異系の肺移植は、終末期肺疾患の治療である一方、肺移植を待つ患者の数は、着実に増えているが、利用できるドナーの臓器の数が限られているため、ほんの一握りの患者のみが臓器移植を受けている。例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、世界で6400万人が罹患している。世界保健機関は、2030年までに、COPDは、死因の第三位になると予測している。別の例では、肺動脈高血圧症(PAH)は、肺の血管系の病気であり、右心不全を引き起こし、死に至ることがある。PAHに関してはFDAが認可した治療法があるが、完治することはなく、一部の患者にとっては、肺移植が唯一の選択肢となっている。一言で言えば、需要に合うだけの充分な臓器がないのである。
移植用として入手可能な臓器を受け取った患者でさえも、患者への肺移植の臨床的成功は、免疫抑制や慢性拒絶反応によって妨げられ、しかも患者が臓器移植を受けた数年後に起きることさえある。最良の場合のシナリオでは、患者は、残りの人生において、ひどい副作用が現れることもあるものの、薬を飲むことでこれらの問題を押さえ込むことである。
ヒト組織工学は、古典的な移植に対して別の可能性を提供する。このタイプの再生手法は組織のドナープール要因で呈される制限を有効に回避し、特定の患者特有の自己細胞又は幹細胞を植えつけるための三次元のスキャフォールドを提供することによって同種移植の拒絶反応を防ぐ可能性を有している。この技術は、臓器を一連の洗浄剤、塩、及び/又は酵素と共に処理して脱細胞化として知られるプロセスにおいて、細胞物質を完全に取り除く一方、細胞外マトリックスをそのまま残し、そのマトリックスがその後の組織再生のスキャフォールドとして作用できるようにするものである。脱細胞化とは、通常、一連の洗浄剤で臓器を灌流し、反復して洗浄して残留するDNAや他の細胞残屑を臓器から取り除くことである。これにより、スキャフォールドに細胞外マトリックス(ECM)たんぱく質、臓器構造、及び血管系が保持される。言い換えれば、スキャフォールドは、臓器の構造特性を保持するが、生きた細胞又は細胞成分を持っていないことになる。免疫拒絶を刺激する細胞性抗原は、通常細胞面にあり、そのような抗原を除去することにより、再細胞化したスキャフォールドが患者に移植された後の拒絶のリスクを低減できる。肺の場合、気道と肺胞並びに肺毛細血管床を保護して気体交換組織の完全性を確保しなければならないため、脱細胞化プロセスは特に複雑である。
脱細胞化プロトコルを手動で行っている間に人間が介入し、操作することにより、汚染のリスクが高まり、最終製品の不変性が低減し、結果として得られるスキャフォールドの三次元構造と微細構造に悪影響を及ぼす可能性があるため、潜在的に実行不可能な製品に膨大な時間と資源を無駄にすることになる。
改良されたバイオリアクタシステム及びそれに関連するシステムを提供するのが望ましい。
本発明の一実施形態は、臓器を収容する主チャンバと、少なくとも1つの試薬入口と、少なくとも1つの試薬出口と、少なくとも1つの灌流入口とを含む、臓器を脱細胞化させるための自動バイオリアクタシステムに関する。このシステムは、さらに、液相の試薬を収容する少なくとも1つの試薬チャンバと、少なくとも1つの試薬チャンバから少なくとも1つの試薬入口を通って主チャンバに液相試薬を送達する少なくとも1本の試薬導管を備える。少なくとも1本の灌流導管は液相試薬を少なくとも1つの試薬出口から少なくとも1つの灌流入口を通って臓器に送達するように構成されている。少なくとも1つの灌流ポンプは、液相試薬を少なくとも1本の灌流導管を通して流すように構成されている。少なくとも1つの灌流圧センサは、少なくとも1本の灌流導管を通って流れる液相試薬の圧力を検出する。制御システムは、少なくとも1本の灌流導管を流れる液相試薬の所望圧力を表す入力を受け取り、少なくとも1つの灌流圧センサによって検出される圧力の入力を受け取り、所望圧力を表す受け取った入力と検出した圧力の受け取った入力に基づいて少なくとも1つの灌流ポンプに液相試薬を流すように制御する信号を出力する。
本発明の別の実施形態は、臓器に流入する液体の圧力を検出するように構成された少なくとも1つの灌流圧センサと、臓器に流入する液体を制御するように構成された少なくとも1つの灌流バルブと、臓器に液体を流すように構成された少なくとも1つの灌流ポンプとを備える臓器を脱細胞化させるためのプロトコルを自動的に実施するためのシステムに関する。本システムは、さらに、臓器に灌流するための工程を有するプロトコルを受け取り、少なくとも1つの灌流圧センサからの入力を受け取り、少なくとも1つの灌流バルブと少なくとも1つの灌流ポンプを制御して自動的にプロトコルの工程をすべて実施して臓器の脱細胞化を行うように構成された制御システムを含む。
本発明のさらに別の実施形態は、灌流する臓器を収容するように構成された主チャンバと、主チャンバから廃棄流体を受容するよう構成された廃棄物チャンバと、主チャンバから廃棄流体を廃棄物チャンバに送達するように構成された廃棄導管とを備えたバイオリアクタ用の廃棄物の除染システムに関する。本システムは、さらに、除染流体を貯蔵するように構成された除染流体チャンバと、除染流体チャンバから除染流体を廃棄流体内に導入するように構成された除染導管を備える。
好ましい実施形態による自動バイオリアクタシステムのバイオリアクタの略図である。 好ましい実施形態による図1のバイオリアクタ用制御システムのブロック図である。 図2の制御システムのユーザインターフェースの主画面の一実施形態を示すスクリーンショットである。
概要
本明細書で説明する自動バイオリアクタシステムは、開始後にそのプロトコルの実行を成功させるためのユーザの入力をほとんどもしくは全く必要とせずに脱細胞化プロトコルのすべての工程を自動的に実施できるように構成可能なバイオリアクタを提供する。自動バイオリアクタシステムは、脱細胞化が行われる主チャンバと、主チャンバに連続する閉回路にて脱細胞化を容易に行うために必要な試薬を供給する一連の試薬チャンバとを備える。制御システムは、コントローラとユーザインターフェースを有し、自動バイオリアクタシステムに組み込まれ、試薬の流れをプロトコルの全工程を通して移動させるバルブとポンプを制御することによって閉鎖されたシステム内で脱細胞化プロセスを完全自動化する。脱細胞化プロセスを完全自動化とすることによって、バイオリアクタの構成要素との直接のヒューマンインターフェースが減り、それによってプロセスにおける滅菌状態、不変性、そして効率が向上し、より生存能力があり、構造的に健全な脱細胞化臓器を後の移植のために得る可能性を高めることができる。さらに、自動バイオリアクタシステムにより、複数のバイオリアクタで同時に複数のプロトコルを実行できる中央制御システムを可能とし、複数のシステムで効率と不変性をさらに向上することができる。
下記に説明するプロセスは、肺の脱細胞化プロトコルを背景としているが、本明細書で説明する自動バイオリアクタシステムは、これらのプロトコルや臓器に限定するものではない。例えば、自動バイオリアクタシステムは、臓器の灌流を必要とする他の適用方法を実施する際にも使用できる。これらの適用方法は、脱細胞化した肺が必要とされるプロセス、並びに結果として得られたスキャフォールド材料の下流分析、スキャフォールドの再細胞化、及び新生期の機能肺の操作を含んでいてもよいが、これらに限定されない。さらに、自動バイオリアクタシステムは、適したどの器官又は臓器部分を灌流するためにも利用できる。よって、用語「臓器」は、臓器全体並びに肺葉などのような臓器の機能部を含む。
図1は、豚の肺の脱細胞化プロトコル全体を実施するための自動バイオリアクタシステム100の実施形態を示す。図1の自動バイオリアクタシステム100は、概ね灌流する肺5を収容するように構成された主チャンバ15と、チャンバ充填部10と灌流部20を備える。廃棄物の除染システム30を、自動バイオリアクタシステム100に設けてもよい。
図2に示すように、自動バイオリアクタシステム100は、後にさらに詳しく説明するように、様々な構成要素に電気接続され、バイオリアクタの各部内でそれらを制御するように構成されたコントローラ50をさらに備える。さらに、後にさらに詳しく説明するように、ユーザインターフェース70もコントローラ50と接続されており、それと通信して、自動バイオリアクタシステム100のユーザ管理を行う。
主チャンバ
主チャンバ15は、臓器又は肺5の灌流用に滅菌で密閉された環境を作り、維持できれば、いかなる適したチャンバでもよい。主チャンバ15は、好ましくは、後により詳しく説明する試薬入口14と、試薬出口23と、灌流入口24と、廃棄物出口31、32とを備える。さらに、主チャンバ15は、後により詳しく説明する重量センサ60の上に位置する。いくつかの実施形態では、主チャンバ15の本体は少なくとも部分的に透明又は半透明で、ユーザはバイオリアクタシステムを使用中に臓器を見ることができる。いくつかの実施形態では、主チャンバ15は使用中に主チャンバの内部の操作を行うための入口を有する。この操作は、ツールや計器のような物体を主チャンバ15に物理的に挿入することで行われ、あるいは、この操作はユーザに主チャンバ内に既にある物体を操作するためのインターフェースを提供することができる。例えば、入口は、主チャンバ15を、手袋ボックスとして使用できるように設計することができる。
チャンバ充填部
図1に示すように、チャンバ充填部10は、複数の試薬チャンバ11を備え、それぞれがチューブ40の形態でもよい試薬導管を介して主チャンバ15と流体接続されている。複数の試薬チャンバ11を示しているが、利用されるチャンバの数はそれより少なくても多くてもよい。試薬チャンバ11は脱細胞化プロトコルにおける所与の工程に必要な特定のタイプの液相試薬を保持するように構成されている。液相試薬は溶液、乳液、又は懸濁液の形態であってよい。試薬チャンバ11は、カルボイ、シリンジ又は同種のものなど、試薬を保持するのに適していればいかなる容器でもよい。さらに、試薬チャンバ11のそれぞれに収容された試薬は、臓器を脱細胞化させるのに必要な、例えば、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、トリトンXー100、又は同種のものなど、適していれば、いかなる試薬でもよい。試薬導管のチューブ40は、試薬とバイオマテリアルを移送するのに、そしてチャンバ同士の滅菌接続状態を維持するのに適していれば、シリコンチューブ又は同種のものなど、従来のいかなる材料からなるものでもよい。図1に示すように、試薬導管、例えば、チューブ40によれば、液相試薬を、試薬入口14への接続を介して主チャンバ15に流すことができる。
試薬チャンバ11と主チャンバ15の間には、試薬バルブマニホールド12と試薬ポンプ13が位置している。試薬バルブマニホールド12は、所与の試薬チャンバ11から、肺5を収容する主チャンバ15への液相試薬の流れを制御する。試薬バルブマニホールド12は、複数のバルブポートを備える。試薬バルブマニホールド12に設けるバルブポートの数は、プロトコルに必要な液相試薬の数だけインラインで流すのに適していればいくつでもよい。図1に示すように、試薬バルブマニホールド12は、5つのバルブポートを備え、主チャンバ15の試薬入口14に接続するチューブ40を通して5種類までの試薬チャンバ11の流れを制御できる。試薬バルブマニホールド13は、特定の試薬チャンバ11から主チャンバ15のチャンバ充填口14までの液相試薬の流れを制御するのに適していればいかなるバルブ機構でもよい。好ましくは、試薬バルブマニホールド13は、ソレノイドピンチ型バルブ機構の形態の試薬バルブを備える。これらのソレノイドピンチ型バルブ機構は、ピンチ型バルブ機構を使用する場合には可撓性を有するチューブ40に力をかけて液相試薬の流れを妨げることによって、チューブ40を通して液相試薬の流れを制御することができる。このようなバルブ機構は、チューブ40の内部に収容された試薬との接触を最小限とする外部遮断装置であるので、システムの滅菌状態を向上する。
試薬ポンプ13は、試薬バルブマニホールド12の下流でチューブ40に接続される。試薬ポンプ13は、所与の試薬チャンバ11から試薬入口14へ液相試薬を流す。試薬ポンプ13は、主チャンバ15へ流体を送出するのに適していればいかなる機構でもよい。図1に示す実施形態では、試薬ポンプ13は、より大きい流量や流圧でも可能であるとともに、チューブ40内の液体の滅菌状態を維持できるダブルヘッド蠕動ポンプである。図2に示すように、試薬バルブマニホールド12及び試薬ポンプ13は、コントローラ50に電気接続され、制御されるように構成されている。
上記のように、主チャンバ15は、例えば、秤のような重量センサ60上に載置される。重量センサ60は、主チャンバ15内の重量を検出するように構成されている。図2に示すように、重量センサ60は、コントローラ50に検出した重量を伝達する。
灌流システム
灌流システム20の実施形態を図1に示す。主チャンバ15の試薬出口23から主チャンバ15の灌流入口24まで延びる好ましい形態の追加のチューブ40で、主チャンバ15に収容されている液相試薬が再循環され、肺5を通って灌流できるように、灌流導管を有する閉循環システムとして構成されるのが好ましい。灌流導管を形成するチューブ40は、さらに灌流入口24を通って主チャンバ15内にそして、主チャンバ15に収容されている肺5内まで延びる。図1に示すように、チューブ40は灌流が肺5の心肺回路を通って行われるよう肺5の肺動脈内に延びるように構成されていてもよい。
肺5を通る液相試薬の流れは、図2に示すようにコントローラ50に電気接続されて制御されるように構成された灌流ポンプ21によって引き起こされる。図1に示すように、灌流ポンプ21はシングルヘッド蠕動ポンプでもよい。パルス緩衝器22を備え、灌流ポンプ21と主チャンバ15の間に位置させてもよい。パルス緩衝器22は、肺5に灌流する前に気泡が液相試薬に入るのを防ぐ役割がある、もしくは、操作中に灌流ポンプ21が生成する可能性がある流れのパルスによって肺5が損傷するのを防ぐ役割がある。パルス緩衝器22は、灌流システム内で循環する残りの流体を保持するのに適していればいかなる閉鎖された容器でもよい。さらに、パルス緩衝器22は、パルス緩衝器22のウェル内で汚染に繋がりかねない状態である沈滞が起きる可能性を低減するために攪拌棒を備えていてもよい。さらに、パルス緩衝器22は、肺5への液相試薬の流れにおける圧力の出力波形のノイズを低減できるようにしてもよい。そして、後にさらに詳しく説明する灌流圧センサ25によってより正確に圧力を測定できるようにしてもよい。
主チャンバ15の灌流入口24の上流でチューブ40には、チューブ40を通って肺5に流れる液相試薬の圧力を検出する灌流圧センサ25が接続されている。図2に示すように、灌流圧センサ25は、さらに、液相試薬の検出圧をコントローラ50に伝達するように構成されている。灌流圧センサ25は、液相試薬の圧力を灌流入口24の上流のいかなる箇所で検出するように構成されてもよい。図1に示すように、灌流圧センサ25は灌流圧センサ25が灌流入口24の圧力を検出するようにチューブ40に接続されている。灌流圧センサ25は、チャンバの外の、肺5が主チャンバ5の中で灌流中に浮揚する高さとほぼ一致する高さに載置してもよい。
廃棄物の除染システム
図1に示すように、廃棄物の除染システム30の好ましい実施形態は、概ね除染流体チャンバ34と廃棄物チャンバ35を備える。廃棄物チャンバ35は、チューブ40の形態でありうる廃棄導管を介して主チャンバ15からの廃棄流体を受容するように流体連結される一方、除染流体チャンバ34は、追加のチューブ40によって形成されうる除染導管を介して廃棄物チャンバ35と流体接続される。除染流体チャンバ34は、例えば、漂白剤のような除染流体を保持するように構成される一方、廃棄物チャンバ35は主チャンバ15からの廃棄流体と除染流体チャンバ34からの除染流体を含む混合体を保持するように構成される。
図1に示すように、主チャンバ15と廃棄物チャンバ35の間には、主チャンバ15から廃棄物出口31、32を通る廃棄流体の流れを制御する2つのドレンバルブ33が配置されている。上記のように、バルブマニホールド12により、ドレンバルブ33は、閉鎖されたシステムの滅菌状態を高めるためのバルブ閉鎖機構としてソレノイドピンチバルブを備えていてもよい。さらに、廃棄物出口31、32はそれぞれ一方向弁を備え、廃棄流体が主チャンバ15内に流れ戻らないように防ぐ構成としてもよい。
ドレンバルブ33の下流には、除染ポンプ36が接続され、図2に示すようにコントローラ50に電気接続されて制御される。除染ポンプ36は、廃棄流体を主チャンバ10から廃棄物チャンバ27まで流す。さらに、除染ポンプ36は、図1に示すように、除染流体チャンバ34から廃棄物チャンバ35まで除染流体を流すようにしてもよい。図1に示すように、除染ポンプ55は、2つのポンプヘッドが主チャンバ15を廃棄物チャンバ35に接続するチューブ40内に廃棄流体を流し、他の2つのポンプヘッドは、除染流体を除染流体チャンバ34から廃棄物チャンバ35に流すように構成された4ヘッド蠕動ポンプの形態でもよい。
場合によっては、ある除染プロトコルは、廃棄流体が安全に適切に排液できるように、予め廃棄流体を特定の割合の除染流体と混合する必要がある。例えば、廃棄の前に、廃棄流体の総量に対して所望の割合(例えば、10%)の漂白剤を廃棄流体に混ぜてもよい。そのため、一実施形態では、除染流体チャンバ34から廃棄物チャンバ35まで延びる除染導管の直径は、主チャンバ15から廃棄物チャンバ35まで延びる廃棄導管の直径に対して所望の割合(例えば、10分の1の寸法)だけ小さい。そして、図1に示すように、除染ポンプ36は主チャンバ15からの廃棄流体を流すと共に除染流体チャンバ34からの除染流体も流すため、除染ポンプ36は、除染流体が、廃棄物チャンバ35に流れ込む流体の流量に対して適した割合で混合されるような一定の流量で送出するように構成してもよい。さらに、図1に示すように除染流体を確実に適切に廃棄流体と混合できるように、除染流体はインラインで廃棄導管内の廃棄物チャンバ35の上流で廃棄流体内に導入される。しかしながら、除染流体は廃棄物チャンバ35内の廃棄流体に直接導入し、その後廃棄物チャンバ35内で混合してもよい。
さらに、別のポンプを代替として使用して廃棄流体を主チャンバ15から廃棄物チャンバ35まで流すと共に、除染流体チャンバ34から廃棄物チャンバ35に流すようにしてもよい。この意味では、コントローラ50は、除染ポンプ36と追加のポンプをそれぞれ制御して廃棄流体を主チャンバ10から、そして除染流体を除染流体チャンバ34からそれぞれ流すように構成してもよい。それぞれのポンプは、除染流体が廃棄流体と安全で適切な廃棄に必要な割合で混合されるようにそれぞれの流量で操作するよう制御される。
図1に示すように、追加のチューブ40の形態の排液導管は、廃棄物チャンバ35から排液管37まで延びている。廃棄物チャンバ35と排液管37の間には、ドレンポンプ38が位置しており、廃棄流体と除染流体の混合体を廃棄物チャンバ35から排液管37まで流す。図2に示すように、ドレンポンプ38は、ダブルヘッド蠕動ポンプでもよく、コントローラ50に電気接続されて制御される。しかしながら、その代わりとしてドレンポンプ38を省略して、排液導管を廃棄物チャンバ35の底から延ばしてもよい。ソレノイドピンチバルブのようなバルブを廃棄物チャンバ35の出口の下流に備えてもよい。そして、開放されると廃棄流体と除染流体の混合体が重力を介して排液管37に流れるようにバルブを制御するようにコントローラ50を構成してもよい。
さらに図1に示すように、廃棄流体が自動バイオリアクタシステム100の外部に流れ出るのを防ぐ二次手段としての役割を果たす複数の二次汚染チャンバ39を示している。図1に示すように、主チャンバ15と、除染流体チャンバ34と、廃棄物チャンバ35はそれぞれ二次汚染チャンバ39に載置される。二次汚染チャンバ39は、流体がこれらのチャンバそれぞれから溢れた分を保持する役目を果たす。図1に示すように、二次汚染チャンバ39はそれぞれ複数の排液導管に接続され、それぞれがチューブ40によって形成されており、二次汚染チャンバ39内に収容された流体が排液管37の中に流れるようにする。
自動バイオリアクタシステム100は図1に示すセンサに限らず、灌流プロセスに関連する変数を測定できるどの追加のセンサの利用を組み込んでもよい。例えば、温度制御システムを備えていてもよい。温度制御システムは、液相試薬と、主チャンバ15に収容されている肺5の温度を検出するために温度センサを主チャンバ15に隣接して載置してもよい。温度制御システムは、さらに液相試薬と、主チャンバ15に収容されている肺5を加熱及び/又は冷却するための加熱及び/又は冷却要素を備えていてもよい。そして、温度センサはコントローラ50に検出した温度を伝達するように構成してもよい。そして、コントローラ50は、液相試薬と肺5の温度を脱細胞化プロセスに安全な温度に調整するため、加熱及び/又は冷却要素を制御するように構成してもよい。主チャンバ15内の温度を制御することによって、システムの滅菌性と臓器構造の完全性をさらに維持することができる。限定はしないが、pHセンサ、導電率センサ、及びそれと同種のものなどのようなさらなるセンサを備えてもよい。
上記のように、自動バイオリアクタシステム100は、閉鎖された滅菌環境で肺の脱細胞化を行うためのバイオリアクタを備える。脱細胞化プロセスを制御する機構との人の関わりを制限し、システムの動作部分(例えば、バルブ機構、ポンプ)が内部の要素(例えば、液体試薬、臓器)との接触を最小限とすることによって、より滅菌状態のバイオリアクタシステムを実現でき、それによって脱細胞化プロセス後の生存能力があり、より構造的に健全なスキャフォールドの実現の可能性を高めることができる。
制御工程
肺5を脱細胞化させるための全体のプロトコルを自動化するための制御プロセスの概要について、図1及び2を引き続き参照しながら説明する。一般的に、制御システムは、チャンバ充填プロセス、灌流プロセス、及び廃棄物除染プロセスの3種のプロセスを順次、及び/又は同時に実行することによって自動的にプロトコル全体の工程すべてを実行してもよい。
プロトコルは、臓器を灌流又は脱細胞化するための周知のプロトコルのいずれかでも、新しいプロトコルでもよい。プロトコルは、様々な方法のうちのいずれの方法でシステムに設けてもよい。例えば、プロトコルは、データスプレッドシートの一部としてアップロードしてもよい。あるいは、プロトコル、もしくは多数のプロトコルをシステム内に保存し、ユーザが選択するようにしてもよい。さらに、別の方法として、保存されたプロトコルにユーザが変更を加えてもよい。
制御システム、あるいはそのコントローラ50は、汎用のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、又は他のプログラマブル論理装置、離散型ゲート又はトランジスタ論理、ディスクリートのハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明する機能を実施するために設計されたそれらの組み合わせなどでよい。汎用のプロセッサは、マイクロプロセッサでもよいが、代わりに、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、あるいはステートマシンでもよい。プロセッサは、演算装置の組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つ以上のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他の同様な構成のもの、として実装してもよい。本明細書で説明する実施形態に関連して説明した方法又はアルゴリズムの工程は、直接ハードウェアにおいて、プロセッサが実施するソフトウェアモジュールにおいて、あるいは、それら2つの組み合わせにおいて実施してもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、あるいは任意の従来の他の形態の記憶媒体の中にあってもよい。例示の記憶媒体は、プロセッサに接続され、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ったり、そこに情報を書き込んだりできるようになっている。あるいは、記憶媒体は、プロセッサと一体化されていてもよい。プロセッサと記憶媒体は、ASIC内にあってもよい。ASICはユーザ端末内にあってもよい。代替として、プロセッサと記憶媒体はユーザ端末内にディスクリートの構成要素として存在していてもよい。一つ以上の好ましい実施形態では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれらの組み合わせで実装してもよい。そのようなハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれらの組み合わせは、サーバ、データベース、システム内の関連付けられた構成要素、その構成要素及び/又は同種のものの一部でもよい、あるいはそれらのいずれか一つ又は組み合わせで実装されるものでもよい。ソフトウェアで実装される場合は、その機能を1つ以上の指示又はコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶又は伝送してもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及びコンピュータプログラムを1箇所から他の場所へ移動しやすくする何らかの媒体を備えた通信媒体の両者を備えていてもよい。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる、いかなる利用可能な媒体でもよい。例として、ただし限定はしないが、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、あるいは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、あるいは他の磁気記憶装置、又は指示又はデータ構造の形態の任意のプログラムコードを保持又は記憶するのに使用でき、コンピュータでアクセスできる他のどの媒体を含んでいてもよい。さらに、いかなる接続も、適切にコンピュータ可読媒体と呼ぶ。例えば、ソフトウェアがウェブサイト、サーバあるいは他の遠隔ソースから同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)あるいは赤外線、無線、マイクロ波などのようなワイヤレス技術などを使って伝送される場合には、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL又は赤外線、無線、マイクロ波などのようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスクには、通常レーザで光学的にデータを再生するコンパクトディスク(CD)、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)及びブルーレイディスクと、磁気的にデータを再生するフロッピーディスクが含まれる。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範疇に含まれるべきものである。
チャンバ充填プロセスは、コントローラ50が信号を試薬バルブマニホールド12に出力して1つ以上のバルブを開き(一方では同時に、プロセスに必要のないバルブは閉じる)、所与の試薬チャンバ11に収容されている液相試薬を流すことから始まる。同時に、コントローラ50も信号を試薬ポンプ13に出力して、液相試薬を現在開放されているバルブラインに接続した試薬チャンバ11から、試薬入口14に繋がるチューブ40内に流す。試薬ポンプ13は、指定されたプロトコル及び/又はユーザ設定によって駆動される。例えば、コントローラ50は、試薬ポンプ13に出力して一定の流量(例えば、毎分100ml)又は一定の圧力(例えば、30mmHg)で送出してもよい。試薬ポンプ13が蠕動ポンプである場合には、コントローラ50はさらに試薬ポンプ13に出力して所与の方向(すなわち、時計回り又は反時計回り)に操作してもよい。
主チャンバ15は所望の液相試薬で充填されているので、図2に示すように、コントローラ50は連続して重量センサ60に検出される主チャンバ15の重量の入力を受け取る。この検出した重量を使って、コントローラ50は、主チャンバ15内に存在する液相試薬の量を、所与のタイミングで判定する。例えば、コントローラ50は、検出した主チャンバ15の重量と、プロトコルの実行前にプログラムに予め記憶させておいてもよい、使用中の液相試薬の周知の比重との両方に基づいて液相試薬の量を判定してもよい。連続して主チャンバ15の重量、したがって主チャンバ15内に存在する液相試薬の量を監視することによって、コントローラ50は、いつ、プロトコルのチャンバ充填工程に必要とされる液相試薬の量に達したかを判定してもよい。
さらに、コントローラ50は最大量の液体試薬が主チャンバ15に導入されたかどうか、及び/又は、それはいつかを判定するように構成してもよい。この場合、コントローラ50は、予め記憶した、主チャンバ15が保持できる流体の最大量、あるいは、最大量のある割合とすることができる閾値量でプロトコルの実行前に、プログラム化される。チャンバ充填工程の実行中に、コントローラ50が、主チャンバ10が充填された、すなわち閾値量に達したと判断したら、コントローラ50は、チャンバ充填工程が主チャンバ15への追加の液体試薬の導入を必要としていても、(試薬ポンプ13の操作を停止することによって)チャンバ充填工程の継続を停止するように構成してもよい。そして、コントローラ50は、自動的にプロトコルにおいて次の工程(例えば、灌流工程又は排液工程)へ進むことができる。この意味から、連続的に主チャンバ10の重量を監視することによって、コントローラ50は、主チャンバ15があふれるのを防ぎ、システムの安全装置を提供することができる。
灌流プロセスの間、すべてのバルブをシステム内で閉じると、コントローラ50は信号を出力して灌流ポンプ21を制御し、主チャンバ15に収容された液相試薬を肺5へ(例えば、肺5の肺動脈内へ)流す。上記に同様の記載をしたが、チャンバ充填プロセスについて上記したように、コントローラ50は信号を出力して灌流ポンプ21を制御し、プロトコルで規定したように一定の圧力又は一定の流量で液相試薬を流す。さらに、蠕動ポンプを使用する場合には、コントローラ50は灌流ポンプ21に命令を出して所与の方向へ同様に動作させてもよい。
灌流中、コントローラ50は、図2に示すように、灌流圧センサ25によって検出した肺5への液相試薬の流圧の入力を連続して受け取る。コントローラ50は、肺5への液相試薬の所望圧力及び/又は流量の入力を受け取るように構成してもよい。所望圧力及び/又は流量はプロトコルによって規定してもよく、あるいはユーザが指定してもよく、あるいは灌流導管を通しての所望圧力を表す入力を制御システムに入力してもよい。受け取った検出圧力と受け取った所望圧力を表す入力に基づいて、コントローラ50は信号を出力して灌流ポンプ21を制御して肺5への所望圧力及び/又は流量を連続的に維持してもよい。コントローラ50は、検出圧力が、肺5への液相試薬の所望圧力及び/又は流量から予め記憶した閾値量だけ逸れているかどうか、及び/又はそれがいつ逸れたかを検出するように構成してもよい。例えば、コントローラ50は、検出した圧力がプロトコルが規定した圧力及び/又は流量より15%高い又は低いかどうか、及び/又はいつそうなったかを検出するように構成してもよい。コントローラ50は、さらにこの逸脱をユーザインターフェース70に伝達し、その後、ユーザにトラブルシューティングの目的で警告するように構成してもよい。
灌流工程が完了すると、コントローラ50は、次の工程に進む前に、例えば、水や生理食塩水を使って、追加の洗浄工程を開始して、残留液体試薬を肺5又は灌流導管から洗い流すように構成してもよい。この場合、コントローラ50は、チャンバ充填部10のバルブマニホールド14に信号を出力してバルブを開き、洗浄液を保持するように構成された試薬チャンバ11から流すようにしてもよい。そして、コントローラ50は、試薬ポンプ13と灌流ポンプ21を制御してシステム全体に洗浄液を流すようにしてもよい。
廃棄物除染プロセス中、コントローラ50は、信号を出力してドレンバルブ33を開き、廃棄流体を主チャンバ15から廃棄物チャンバ35へ流すようにする。同時に、コントローラ50は、信号を除染ポンプ36に出力して主チャンバ15から廃棄物チャンバ35に廃棄流体を流す。上記のように、及び、図1に示すように、除染ポンプ36は、除染流体チャンバ34から廃棄物チャンバ35に除染流体を向けるようにしてもよい。そして、コントローラ50は、信号を除染ポンプ36に出力して、廃棄流体と除染流体を共にチューブ40を通って2つの流体が適切な割合で混合されるように流してもよい。
あるいは、2つの別のポンプを使用して廃棄流体と除染流体をそれぞれ流すようにする場合には、コントローラ50は信号をそれぞれのポンプに出力し、それぞれの流体を、その2つの流体が適切に混合されるような流量で流すようにしてもよい。上記に同様の記載をしたが、コントローラ50は、信号を除染ポンプ36に出力して、チューブ40内を流れる廃棄流体及び/又は除染流体を一定の圧力又は一定の流量で送出するようにしてもよい。
廃棄物除染プロセスが進むと、コントローラ50は、重量センサ60によって検出された重量の入力を受け取ることによって主チャンバ15から排液された廃棄流体の量を連続して監視する。一度必要な量の廃棄流体が主チャンバ15から排液されると、プロトコルで規定されるように、コントローラ50は信号をバルブ33に出力して閉じる。一度廃棄流体と除染流体の混合体が混合され廃棄物チャンバ35内で必要な時間落ち着かせて適切な除染が確実に行われると、コントローラ50は、信号をドレンポンプ38に出力して廃棄物チャンバ35に収容された流体を廃棄のために排液管37に流す。あるいは、上記のように、コントローラ50は信号を出力して廃棄物チャンバの底にあるバルブを開放して廃棄物チャンバ35内に収容されている流体を重力で排液する構成でもよい。
上記のように、そして図2に示すように、コントローラ50はユーザインターフェース70と通信する。ユーザインターフェース70により、ユーザは、脱細胞化プロトコルを遠隔で書き込み、制御システムへアップロードし、また、自動バイオリアクタシステム100によって実行する自動プロトコルを設定及び管理する。
ユーザインターフェース70の主画面の実施形態を図3に示し、後により詳しく説明する。
ユーザインターフェース70により、ユーザは、ポンプとバルブ機能の操作情報を含む一連の工程(レシピ)を定義する。ユーザが定義したレシピは、プロトコル全体を実行中の所与のタイミングで適切な構成要素を制御するようにコントローラ50を誘導する働きをする。一連の工程をユーザが何らかの適したテキストベースのプログラムを使って(遠隔で、又はユーザインターフェース70内で)書き込み、制御システムにアップロードして実行してもよい。さらに、ユーザが定義した一連の工程を制御システムに保存して後に呼び出し、実行し、それによって通常使用されるプロトコルや設定が容易に選択及び実行できるようにしてもよい。
自動脱細胞化プロセスを始める前に、ユーザインターフェース70により、ユーザは、システム設定コマンド89の元に脱細胞化プロトコルで使用中の所与のバイオリアクタのシステム設定を行い、それにより、ユーザインターフェース70の別のウィンドウを開いてユーザがバイオリアクタシステムの設定を確立できるようにしてもよい。圧力入力、ソレノイドラックのデジタル出力、及びポンプのタスクをここで確定して、データが装置から正しく読み出されるように構成してもよい。一度所望のシステム設定をユーザが選択すると、ユーザは、開始コマンドにより、ユーザインターフェース70を通して自動バイオリアクタシステム100による選択したプロトコルの実行を開始してもよい。新しいレシピを開始する前にハードウェアを初期化するため、再初期化ハードウェアコマンド90を含んでいてもよい。
自動脱細胞化プロセスの実行中、ユーザインターフェース70により、ユーザはプロトコルの実行を遠隔で監視及び管理することができるようになる。例えば、図3に示すようにユーザインターフェース70の主画面のセクションAでは、ユーザは進行中にコマンドボタン71を使ってプロトコルの実行を開始、停止、休止することができる。コマンドボタン71を使って実行を休止させるとすべてのポンプが一時的に停止するが、ユーザはセクションEに含まれるオーバーライドパラメータを使ってポンプを作動させることもできる。これについては、後により詳しく説明する。さらに、コマンドボタン71はさらにスキップコマンドを含んでおり、ユーザは、プロトコルの現在の工程をスキップしその後の工程に進むことができる。
ユーザインターフェース70は、さらに、ユーザにプロトコルが実行されているときのバイオリアクタの状態に関する実時間情報を提供することもできる。例えば、図3のセクションCに示すように、ユーザインターフェース70により、ユーザは現在の工程及び/又は全体のプロトコルの実行残り時間をインジケータ73で見ることができる。ユーザインターフェース70は、また、タブ72で、プロトコルのすべての工程を閲覧可能なリストで提供し、システムが実行中の現在の工程をインジケータ74で示すことができる。さらに、ユーザインターフェース70により、ユーザは、システム内に存在する各種センサからコントローラ50が受け取った入力を監視することができる。例えば、ユーザインターフェース70は、図3に示す主画面のセクションDに、圧力センサ25によって検出される圧力を示す波形図75を時系列で表示するように構成してもよい。波形図に関しては、適したグラフィカル操作ツール(例えば、ズーム、スケール、ドラッグなど)でユーザが操作してもよい。実際に測定した圧力の値と、コントローラ50が圧力センサ25から受け取った検出圧の入力に基づいて判定した流量も表76に表示してよい。さらに、複数の圧力センサを使用するシステムに対して、トグルボタン87を設け、ユーザがそれぞれの圧力センサが検出した圧力に関する実時間情報を切り替え及び/又は追加できるようにしてもよい。同様に、コントローラ50で判定した主チャンバ15に収容する液相試薬の量もセクションDのインジケータ77で実時間に表示してもよい。ユーザは、再調整コマンド88を使って圧力センサをゼロ設定及び/又は調整してもよい。しかしながら、好ましくは、再調整コマンド88はレシピが開始する前にのみアクティブとし、自動脱細胞化プロトコルがアクティブの時には非アクティブとする。
さらに、ユーザインターフェース70は、バルブ及びポンプの現在の操作状態をユーザに通知するように構成してもよい。例えば、ユーザインターフェース70は、ユーザに対し、所与のポンプの現在の操作状態(例えば、アイドル、テスト、アラーム状態)をタブ78に表示してもよい。このタブには、圧力入力、ポンプ、及びソレノイドのエラーなどを表示してもよい。量の測定の表示を含み、充填工程での量を計算する際に使用するスケールデバッグ値を表示してもよい。
システム全体の主たる状態(例えば、アイドル、試験/運転、アラーム状態)をユーザに対し、ユーザインターフェース70の主画面のセクションCにおいてインジケータ79で表示してもよい。上記のように、コントローラ50は、所与のポンプによって駆動される流量の検出した圧力が、所定の閾値より大きく逸れているかどうかを検出するように構成してもよい。このような逸脱がある場合、コントローラ50はこの状態をユーザに対してポンプのアラーム状態(例えば、インジケータ79は、圧力読取値が少なくとも1つのポンプの圧力設定点から15%逸れたときには、緑から黄色へ変わり、圧力読取値が少なくとも1つのポンプの圧力設定点から30%以上逸れたときには黄色から赤に変わるなど)を警告するように構成できるユーザインターフェース70に通知するようにしてもよい。
トラブルシューティングを出来るようにするため、ユーザインターフェース70は図3に示すような主画面のセクションEにオーバーライドパラメータを含んでいてもよい。このセクションでは、ユーザはプロトコルの実行中、アップロードされたプロトコルから逸れるためにポンプ設定とバルブの状態を変更することができる。例えば、ポンプ設定は、ポンプ制御セクション82でオーバーライドしてもよい。ポンプ制御セクション82を使って、ユーザはポンプをON、OFFとする、ポンプの操作モードを変更する(例えば、一定流量から一定圧力へ)、ポンプの操作方向を変更する(例えば、時計回りから反時計回りに)、及び/又は流量及び/又は圧力設定点を変更するなどができる。同様に、バルブ設定も、ユーザがシステム内の特定のバルブを開け閉めするバルブ制御セクション83で変更することができる。流体設定は、流体制御セクション84で手動で変更してもよい。図3に示すように、ユーザは、バルブ制御セクション83に示されたバルブによって制御される流体の流れに対応するドロップダウンメニューのリストから流体を選ぶことができる。あるいは、ユーザは、ドロップダウンメニューに含まれていない特定の流体を手動で挿入することを選択できる。よって、システムを更新する流体設定コマンド85を使用することができる。一度選択を更新したら、表示量と主チャンバ15の目標充填量を計算するために、制御システムに比重情報が渡される。ユーザがバイオリアクタ自体についての情報を入力できるようにするため、血管設定コマンドを含めることもできる。よって、ユーザインターフェース70は、連続監視と自動脱細胞化プロセスの管理が可能であり、プロトコル全体に対し、より効果があり効率の高い制御が可能である。
ユーザインターフェース70は、ユーザがプロトコルを実施する際にシステムに関する通知を遠隔で受け取ることができるようになる通知設定コマンド81を含んでいてもよい。この設定コマンド81により、制御システムとシステム全体の状態の定期的なアップデートによって、例えば、所与の工程におけるいかなる変更をも電子メールのような形態で自動的に通知することを可能とすることが出来る。さらに、ユーザインターフェース70により、後に参照できるようにシステムに保存されているコメントコマンド86によってデータログに、タイムスタンプ付きのコメントを挿入することができる。これにより、ユーザは、例えば、圧力センサを調整することにより、分析を目的として、データログの異常に対応するであろう設定中に行われた工程について示した注釈を挿入するなどの、プロトコルに対して行った特定の変更を通知することができる。
また、ユーザインターフェース70により、図1に示すもののようにそれぞれが別のバイオリアクタで行われる複数のプロトコルの実行の監視及び管理をできるようにしてもよい。この場合、コントローラ50は中央制御システムとして作動し、ユーザが定義した一連の工程それぞれに従ってバイオリアクタのそれぞれの構成要素を制御する。ユーザインターフェース70により、ユーザはそれぞれ別のプロトコルを同時に監視及び管理するために実施したプロトコルの間をトグルすることができる。このような集中型システムを可能とすることにより、いくつかの脱細胞化プロトコルを同時に行い、プロセス全体の効率を高めることができる。
バイオリアクタシステムで脱細胞化する肺組織を準備するためのプロトコルの例
生物学的安全キャビネット(BSC)に清潔な作業量域を準備する。準備手順のすべての工程を、良好な滅菌法を使って行い、環境的微生物汚染の導入を最低限とする。必要に応じて、滅菌スリーブと手袋と交換手袋を使用する。
臓器(すなわち、心肺回路)を輸送コンテナから解き、血管系、気道、胸膜及び実質への外傷をしっかりと検査する。そして、滅菌状態にて臓器を適切に解剖する。パッケージも殺菌できる。肺動脈カニューラを肺動脈に挿入して固定し、心筋を取り除くなど、臓器を解剖する。残った心臓の組織はどこを切り取ってもよい。そしてバイオリアクタシステムでのその後の灌流中の抗凝結のために、肺静脈を介してヘパリン化した生理食塩水で肺を灌流する。そして、準備した肺の重量を計り、必要な場合には主チャンバに投入するための層流フード領域に移す。
層流フードでのバイオリアクタのセットアップの例
層流フードのブロワーをONにすると、層流フードが適したクリーニング溶液を噴霧する。加熱滅菌した主チャンバを層流フードの近くに移動させ、加熱滅菌ラップの外側の層をはずす。主チャンバは傾斜を使ってフードの中にスライドする。スリーブと手術用手袋で、主チャンバの加熱滅菌ラップの内側の層をはずし、フードから取り除く。バイオリアクタガラスと基部との間のスペーサを取り除く。すべてのスペーサを取り除いたら、ガラスが基部の周りに同じマージンを有して載置された底ガスケット上に着座していることを確認する。
ガラスを覆う加熱滅菌ラップを取り除く。層流フードの外部にいる人がトップリングの外側の層を取り除き、滅菌手袋を使ってフード内に運ぶ。滅菌布をフードの中に運ぶ。そして、ボルトとツールを使ってトップリングを金属のスタンドオフに固定する。
主チャンバの蓋を層流フード内に運ぶ。蓋は主チャンバの上部に載置され、ファスナーで蓋をトップリングに取り付ける。主チャンバが周囲に対して閉鎖されているので、蓋と基部のすべてのポートが密閉される。バイオウェルダを使って試薬導管ラインを試薬チューブ組立体に溶接する。組立体は試薬チャンバに溶接される。蠕動ポンプを使って主チャンバを充填する。
チューブ排液管のレベルまで充填した後、試薬ポンプを停止する。灌流導管を基部からパルス緩衝器の一端まで溶接する。パルス緩衝器の反対側を、バイオリアクタの上部の灌流導管に溶接し、灌流回路を完成させる。
灌流は、溶液を灌流導管内に灌流させることによって開始し、滅菌シリンジを使って空気をラインから取り除く。主チャンバは約20Lまで充填する。
層流フードへの肺の無菌設置のプロトコル例
灌流ポンプをゆっくり(毎分25mL)運転し、すべての空気を灌流導管から追い出す。臓器(肺)を層流フードに運び、布をかけた滅菌パンの中に入れる。主チャンバの蓋のクランクが緩む。滅菌手袋で肺を主チャンバ内に移動し、接続する。
灌流導管に気泡がないか評価する。試薬ポンプを使って、主チャンバが約20Lになるまで溶液を1xPBS試薬チャンバの後方に送出する。試薬導管は密閉され、1xPBS試薬チャンバから切り離される。そして主チャンバは、層流フードから取りはずされ、脱細胞化ステーションに移動させられる。層流フードは、肺を設置した後は適した消毒薬で消毒される。
自動肺脱細胞化プロトコルの例
主チャンバが秤の上に載置されると、バイオウェルダを使って後に続くラインを溶接して(1)試薬導管、(2)排液導管、(3)試薬チャンバのバイオリアクタ流体回路の、バルブマニホールドへの接続を完成させる。
そして灌流を手動により低速で開始する。約1〜2LのPBSを主チャンバ内に手動により毎分1000mLの速度で充填する。
灌流圧センサを、チャンバの外の、肺がほとんどの実験で浮遊する高さ、40Lの高さにあわせて載置する。灌流圧センサは「再較正」ボタンを押すことによってゼロにして、圧力トランスデューサ1(又はレシピで指定されている灌流ポンプを制御しているトランスデューサならどれでも)をゼロにする。
実験は、適切なレシピファイル、データ保存場所、及び溶液/チャンバ設定のプロンプトに従って、「開始」ボタンを押すことによって開始される。
肺のセットが受けるであろう自動脱細胞化プロセスの例は、以下の通りである。(1)一度レシピを始めたら2時間30mmHgでPBSに灌流し、主チャンバから20L排液し、(2)5日間に亘り、0.5%SDSでチャンバの充填、灌流、及び排液を5サイクル行って、(3)チャンバの充填と排液を1サイクル行って、DiH2Oに1日さらし、(4)1日に、0.5%のトリトンXでチャンバの充填、灌流、及び排液を1サイクル行い、及び(5)5日間に亘り、最終洗浄工程のPBSでチャンバの充填、灌流、及び排液を5サイクル行う。
組織の状態とバイオリアクタの機能の頻繁な監視はこのプロセスでは重要である。組織の灌流効率に応じて、オーバーフローによる排液の手動介入が必要となる場合もある。滅菌テストや分析のプロセス中にチャンバ流体のサンプリングを行ってもよい。これらのサンプルは、主チャンバの上部のふき取り可能なポートを通して取り出す。
脱細胞化組織の保存の例
実験の最後に、脱細胞化組織を保存するか、サンプルにしてホルマリン漬けにするか、その両方を行う。
実験はソフトウェアのインターフェース上で「停止」ボタンを押すことによって停止する。主チャンバは、主チャンバに液体が残っていない状態になるまで手動で排液する(必要ならば廃棄物をまず排出する)。クリップスターツール又はヒートシールツールを使って、主チャンバから周囲のチューブまでのすべての接続を閉鎖する。
主チャンバを層流フードに置く前に、主チャンバの外部を消毒する。主チャンバを層流フード内に入れ、パン/布を滅菌する。蓋を取り除く。滅菌手袋を使い、肺を灌流導管から切り離してパンの中に入れる。パンを層流フードから取り出し、バイオセイフティ・キャビネットまで運び、保存又はサンプリングする。主チャンバを層流フードから取り除き、プロトコルに従ってユニットを消毒する。
チャンバとステーションのクリーニングのためのプロトコルの例
チャンバの下流のすべてのチューブと取り付け具(排液導管、廃棄物)は、生物学的有害物質廃棄容器に廃棄しなければならない。灌流導管のチューブもこの方法で廃棄しなければならない。しかし圧力センサは洗浄して保存してもよい。
主チャンバ上のコーティングとその構成要素の相対的な壊れやすさにより、主チャンバの部分は刺激の少ない洗剤を使って手で洗う必要がある。清浄な主チャンバ部分は乾かしてもよい。
廃棄物チャンバはその外側のチューブをはがし、このチューブは生物学的有害物質として廃棄する。カルボイ自体は部品洗浄機で洗浄できる。廃棄物排出カルボイ内のキャップ/ディップチューブは手で洗浄しなければならない。廃棄物排出カルボイを収容する過充填保護容器は、脱細胞化実験の間にこぼれたりした場合には手で洗浄できる。漂白剤カルボイは、洗浄の必要はなく、単に適したタイミングで漂白剤を充填すればよい。漂白剤ラインのチューブ回路は脱細胞化ごとに交換し、漂白剤に曝された取り付け具がひび割れないように防ぐ必要がある。
パルス緩衝器内の残留流体は、漂白剤で除染し、排液管に流さなければならない。パルス緩衝器自体は、分解して洗浄してもよい。攪拌棒を手で洗浄又は、部品洗浄機の中のバスケット内で洗浄してもよい。
バイオリアクタプログラムの操作例
バイオリアクタプログラムは、コンピュータデスクトップから開き、システム設定は、ハードウェア又はソフトウェアの変更があった場合には更新する。システム設定では、通常の脱細胞化プロセスのためにデータが装置から正しく読み込まれるようにしなければならない。(1)アナログ入力装置(圧力入力)(2)ディグアウト装置(ソレノイド)、(3)アナログ出力タスク(ポンプ制御)及び(4)スケールCOMポート(スケールポート接続)の4つのプロパティを設定する。 灌流ポンプが圧力で制御されている場合の灌流ラインの最小及び最大流量を決定する流量制限も設定する。PCのIDをシステムパラメータが保存される識別子として使う。例えば、PCのIDが「バイオリアクタ1」に設定されると、関連するすべての設定がこのIDに保存される。プログラムの実行で最後に使用したPCのID(及び関連するシステム設定)が、その後にプログラムを実行する際、デフォルトとして表示される。PIDパラメータのKp、Ki、及びKdデフォルト値は、0.1である。メジアンフィルタランクは、圧力センサから読み取ったデータ点の平均を取り、ノイズを最小限に抑えるフィルタである。指定した値が大きければ大きいほど、フィルタの効果が大きく現れる。デフォルト値は2になっているが、変更して圧力チャートのノイズを低減させることもできる。自動脱細胞化プロセスの値としては25が適していることがわかっている。
「電子メール設定」ボタンは、電子メール構成画面を開く。電子メール設定はいつでも変更できる。電子メールメッセージを受信するには、ボックスにチェックを入れるようになっており、システム状態の変更通知と定期的なテスト状態の電子メールを含む。電子メールを受け取る間隔を入力する。例えば、01:00:00という間隔を指定すると、毎時間定期的に電子メールを送る。定期的な電子メールは、システム、ステップ、ポンプ、及びソレノイドバルブの現在の状態の評価として送信される。さらに、システム状態変更電子メールはシステム状態が変わるたびに自動又は手動操作のいずれかで送信する。すべての情報が適切に入力されたら、テストボタンをクリックすることによってテスト電子メールが送られる。設定が首尾よくできて、テスト電子メールを受信したら、「保存及び終了」ボタンを押して、変更を保存して、主画面に戻る。
「スタート」ボタンをクリックすることによって、レシピ選択ボックスが表示される。「.XLSファイルを開く」ボタンをクリックすることによって最新のレシピのテキストファイルが開く。レシピファイルは、概してデスクトップのフォルダ上にある。レシピを見て、適したファイルが選択されていることを確認し、「続ける」ボタンをクリックすると、データ記録情報を入力するようプロンプトでユーザを促す。データを保存するフォルダを選択する。選択されたフォルダは、使用したバイオリアクタステーションを反映する(4A、4C、5A、5C)。データポイント保存周波数(60秒)を選択する。プロセスを始めるため、すべての設定を入力したら、「続ける」ボタンを選択する。
レシピを選択したら、ユーザは流体と導管の設定を適切に行ったか確認するように促される。レシピを選択した後、ユーザは自動脱細胞化プロセスを開始する前に最後のプロンプトが表示される。開始したら、フロントパネルの「休止」ボタンをクリックすることによりレシピを休止することができる。ユーザはトラブルシューティングの目的でレシピの実行を休止する必要がある場合もある。休止状態では、プログラムは、「再開」ボタンを点滅させ、ユーザに手動のトラブルシューティングの後に実行を継続するようにプロンプトで促す。休止状態では、ユーザは、バルブをトグルし、ポンプをON及びOFFし、ポンプの設定を調整する。ポンプは休止状態の間も運転している場合もあるが、背景色はグレーのままで、アイドル状態であることを意味する。データは休止状態でも記録を続ける。レシピは、同じ工程で再開し、休止した時と同じ残りの工程時間で再開される。休止中にいずれかのポンプ設定が変わったら、これらの変更は工程の再開時も存続する。ポンプとソレノイドバルブは、レシピの運転中も手動で設定できる。ユーザは、灌流ポンプを一定流量の代わりに一定圧力に切り替えるなど、トラブルシューティングの目的で手動でこれらの設定を調整する必要がある場合もある。オーバーライド設定は工程の残りの部分、並びに休止や再開動作でも維持される。
レシピが最後の工程を完了すると、主の状態に「テスト完了」と表示される。データは、マイクロソフトのエクセルでアクセス可能なファイルに記録される。実行時間に対する圧力対タイムスタンプデータが保存される。
これまで、特定の好ましい実施形態について参照してきたが、本発明はそれに限定されるものではない。当業者にとっては、開示された実施形態に対し、様々な変更を加えることができ、又そのような変更は本発明の範囲に含まれるものとする。
特に指定がない限り、それぞれの要素の数は単数及び複数を含むと理解するものとする。
これらの文献、特許出願、及び本明細書で参照した特許はその内容全体を参照することにより本明細書に援用される。

Claims (11)

  1. 臓器を脱細胞化するための自動バイオリアクタシステムであって、
    前記臓器を収容するように構成され、少なくとも1つの試薬入口と、少なくとも1つの試薬出口と、少なくとも1つの灌流入口とを含む主チャンバと、
    液相試薬を収容する少なくとも1つの試薬チャンバと、
    前記液相試薬を前記少なくとも1つの試薬チャンバから前記少なくとも1つの試薬入口を通って前記主チャンバに送達するように構成された少なくとも1本の試薬導管と、
    前記少なくとも1本の試薬導管を通る前記液相試薬の流れを制御するように構成された少なくとも1つの試薬バルブと、
    前記液相試薬を前記少なくとも1つの試薬出口から前記少なくとも1つの灌流入口を通って前記主チャンバに収容された前記臓器に送達するように構成された少なくとも1本の灌流導管と、
    前記液相試薬を前記少なくとも1本の灌流導管を通して流すように構成された少なくとも1つの灌流ポンプと、
    前記少なくとも1本の灌流導管を通って流れる前記液相試薬の圧力を検出するよう構成された少なくとも1つの灌流圧センサと、
    前記主チャンバに収容された重量を検出するように構成された重量センサと、
    制御システムであって、
    前記少なくとも1本の灌流導管を通って流れる前記液相試薬の所望の圧力を表す入力を受け取り、
    前記少なくとも1つの灌流圧センサによって検出された前記圧力の入力を受け取り、
    前記重量センサによって検出された前記重量の入力を受け取り、
    前記少なくとも1つの試薬バルブを検出した重量に基づいて制御する信号を出力し、そして
    前記少なくとも1つの灌流ポンプを制御して、所望の圧力を表す受け取った入力と検出された圧力の受け取った入力に基づいて前記液相試薬を流す信号を出力するように構成された制御システムとを備える前記自動バイオリアクタシステム。
  2. 記少なくとも1本の試薬導管を通して前記液相試薬を流すように構成された少なくとも1つの試薬ポンプをさらに備える、請求項1に記載の自動バイオリアクタシステム。
  3. 前記制御システムは、前記液相試薬の検出した重量と比重に基づいて前記主チャンバ内に収容された前記液相試薬の量を計算する請求項に記載の自動バイオリアクタシステム。
  4. 前記所望の圧力を表す前記入力が、圧力及び/又は流量の少なくとも一方である請求項1に記載の自動バイオリアクタシステム。
  5. 前記少なくとも1つの灌流圧センサは前記少なくとも1つの灌流入口の圧力を検出するように構成された請求項1に記載の自動バイオリアクタシステム。
  6. 記試薬導管は可撓性を有し、前記少なくとも1つの試薬バルブは、可撓性の試薬導管に力を加えて前記液相試薬の流れを阻止するピンチバルブである請求項1に記載の自動バイオリアクタシステム。
  7. 前記主チャンバ内の温度を検出するように構成された少なくとも1つの温度センサと、
    前記主チャンバ内の前記温度を調整するように構成された少なくとも1つの温度制御システムとをさらに備え、
    前記制御システムは、さらに
    前記少なくとも1つの温度センサによって検出された前記温度の入力を受け取り、
    信号を出力して前記温度制御システムを制御して前記主チャンバ内の前記温度を調整する請求項1に記載の自動バイオリアクタシステム。
  8. 臓器の脱細胞化のためのプロトコルを自動的に実施するシステムであって、
    前記臓器に流れる液体の圧力を検出するように構成された少なくとも1つの灌流圧センサと、
    前記臓器内への液体の流れを制御するように構成された少なくとも1つの灌流バルブと、前記臓器内に液体を流すように構成された少なくとも1つの灌流ポンプと、
    前記臓器を収容する主チャンバ内への液相試薬の流れを制御するように構成された少なくとも1つの試薬バルブと、
    前記主チャンバに収容された重量を検出するように構成された重量センサと、
    制御システムであって、
    前記臓器を灌流するための工程を有するプロトコルを受け取り、
    前記重量センサからの入力を受け取り、
    前記少なくとも1つの灌流圧センサからの入力を受け取り、
    前記少なくとも1つの灌流バルブ、前記少なくとも1つの試薬バルブ、及び前記少なくとも1つの灌流ポンプを制御して、前記臓器を脱細胞化させるための前記プロトコルの前記工程をすべて自動的に実行するように構成された制御システムとを含む前記システム。
  9. 記制御システムは、さらに、
    前記重量センサが検出した前記重量の入力を受け取り、
    検出した重量の受け取った入力に基づいて前記プロトコルの工程の完了を停止し、前記プロトコルのその後の工程を実行して進むように構成された請求項8に記載のシステム。
  10. 前記制御システムはさらに前記プロトコルの間にユーザから入力を受け取ってユーザが前記プロトコルの工程をオーバーライドし、前記少なくとも1つの灌流バルブ及び/又は前記少なくとも1つの灌流ポンプの少なくとも一方の設定を調整するように構成された請求項8に記載のシステム。
  11. 前記制御システムは、さらに前記プロトコルを保存し、ユーザの要求により前記プロトコルを呼び出すように構成された請求項8に記載のシステム。
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