JP6896511B2 - ケーブル敷設管理システム - Google Patents
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Description
各機器に接続されるケーブルは、この分離区分内で完結して敷設される必要があり、異なる分離区分の電路に混在して敷設されることは許容されない。
よって、ケーブルの配置状況は厳格に管理される必要がある。
作業員は、Y半券が貼付されたケーブルを、X半券に経路番号で記載された敷設経路に沿って敷設した後、X半券に併記された敷設チェック表で目視により敷設経路のチェックをする。
その後、作業員は、接続図面を見ながら機器にケーブル端末を接続した後に、接続図面通りの接続位置で接続されたことを目視で確認して敷設作業を終了する。
なお、ケーブル端末接続時の記録を電子化することもなされている。
また、バーコードに代えて、無線通信によって読み書きを行う自動認識システムRFID(Radio Frequency IDentification)を用いてケーブルを特定してもよい。
このため、極めて複雑な配置でケーブルが敷設される場合、分離区分跨ぎになるケーブル誤敷設が発生するおそれもあった。
図1は、第1実施形態に係るケーブル敷設管理システム10(以下、単に「管理システム10」という)の概略構成図である。
保持情報は、第1実施形態では、標識器20のID(以下、「標識ID」という)である。
この場合、作業員がバーコードリーダ等のデータ取得部14で標識器20に保持された保持情報をケーブル12の敷設時に随時読み取って管理器40に記録させる。
この場合でも、ケーブル12の通過記録の蓄積は半自動化されるので、作業員が手書きで記録することと比較して、人的エラーは大幅に軽減される。
各実施形態では、分離区分内の機器16(16a,16b)の配置及びこの機器16への配線設計が決定すると、その情報は電子データで構成される配線表63に整理されて配線表保持部62に保持される。
ケーブル敷設経路11は、ケーブルトレイ等の経路番号又は通過する電線管の番号などで特定されるとともに、その経路上の各ノードにIDが付与される。
各標識器20に付与された標識IDは、各標識器20内の標識ID保持部24に保持される。
通過記録部41には、管理器40が読み込んだ標識IDが記憶される。
読み込みは、例えば電源42から電力供給を受けて動作する標識情報受信部43内の標識IDセンサ45で、標識器20の近傍を管理器40が通過した際に感知して読み込む。
標識器20の表面、裏面及び側面で信号の到達範囲が異なることや、信号の強度が変化することもあるので、この近傍は、常に一定距離内を指称するものではない。
例えば、「標識器20の近傍」は、標識器20の上部空間30cm以内である。
また、信号の到達範囲が広い場合は、管理器40側で感知範囲として限定した範囲内をいう。
標識器20はケーブル敷設経路11上に設置されるものであり、作業員がデータを記録させたということは、その管理器40が貼付されたケーブル12は、必ず標識器20の近傍に敷設されることを意味するからである。
ケーブル属性保持部44は、管理器40が貼付されたそのケーブル12の属性を記憶する。
ケーブル12の属性は、例えば、そのケーブル12のID、サイズ、線種、長さ及び接続先である。
作業員は、この敷設実績経路を確認することで、敷設状態を把握することができる。
また、予め作成されて配線表保持部62内に保持された機器16及びケーブル12の全体配置とこの敷設実績経路とを照合することで、敷設作業が設計通りに行われたか否か確認することができる。
そして、分離区分毎に機器16の配置を決定し(S12)、各機器16を接続するケーブル12の配線設計をする。
そして、ケーブル敷設経路11を敷設し(S15)、ケーブル敷設経路11の各ノード上に標識器20を設置する(S16)。
そして、管理器40をケーブル12の両端部に貼付する(S18)。
このとき、管理器40は、標識器20が発信する保持情報である標識IDを、通過記録部41に記憶する(S20)。
そして、管理器40が通過記録部41に記憶した敷設記録を、データ取得部14等を介して実績データ記録部61にアップロードする(S22)。
例えば、配線表保持部62の全体配置と実績データとを比較することで、ケーブル12が設計通りに配置されたか否かを確認することができる。
例えば、標識器20、管理器40、及びデータ管理装置60は、CPU等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、或いはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置、を具備するコンピュータとして構成することができる。
また、このようなソフトウェア処理に換えて、ASIC(Application Specific Integration Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアで実現することもできる。
また、図1に示す構成のうち、標識ID保持部24、ケーブル属性保持部44、通過記録部41、実績データ記録部61、配線表保持部62は、ROMまたはRAM等の記憶装置によって実現される。
また、ケーブル12の敷設時に手書きによる記録が不要になるので、敷設時の作業負担を軽減するとともに、誤敷設を防止することができる。
図3は、第2実施形態に係る管理システム10の概略構成図である。
また、管理器40には、管理IDを保持する管理ID保持部46と、この管理IDを標識器20に発信する管理ID発信部47と、を備える。
管理IDは、各ケーブル12に付与されるIDと例えば同一のIDである。
以上の構成によって標識器20が管理IDを取得することができれば、さらに下記の構成を備えることで、この管理IDを活用した敷設管理をすることができる。
例えば、標識器20は、さらに、通過ケーブル記憶部29と、通過予定ケーブル登録部31と、を備える。
通過ケーブル記憶部29には、管理IDセンサ28が読み取った管理IDが記憶される。
よって、通過予定ケーブル登録部31と通過ケーブル記憶部29とに記憶された管理IDを比較することで、不適当なケーブル12が誤って敷設されたか否かを確認することができる。
また、未通過のケーブル12を敷設否として特定することもできることになる。
また、管理器40に管理情報発信部48をさらに備えることで、管理ID以外の管理器40の保持情報を、管理器40が通過した標識器20に記憶させることもできる。
これらの情報は、例えば通過ケーブル記憶部29に管理IDとともに記憶され、適宜データ取得部14を介して作業員が読み取ることができる。
図4は、第3実施形態に係る管理システム10の概略構成図である。
また、標識器20が、発信された経路確認信号に呼応して点灯器32を点灯させる第1点灯部33を備える。点灯器32は、例えば、標識器20の表面に設けられたLEDである。
発信された経路確認信号は、管理情報受信部26を介して第1点灯部33に受信され、この経路確認信号に含まれる管理IDが読み取られる。
つまり、管理器40の通過予定の標識器20のみが経路確認信号の発信に呼応して点灯器32を点灯させるため、ケーブル12の敷設経路11を現場で照らすことができる。
図5は、第4実施形態に係る管理システム10の概略構成図である。
第2点灯部38a及び第3点灯部38bを併用する場合は、点灯器32の点灯態様を異なるものにする。
これらの点灯部38(38a,38b)によって、不適当なケーブル12の敷設がなくなるので、未通過のケーブル12のみ特定すれば十分になるからである。
図6は、第5実施形態に係る管理システム10の概略構成図である。
また、第5実施形態では、管理器40が、記憶した標識IDの標識器20が近傍を通過した場合に第2点灯器53を点灯させる第4点灯部57を備える。
第5実施形態では、管理器40に第2点灯器53を設け、この第2点灯器53を点灯させることで、ケーブル12の敷設時に随時敷設の正否または正誤を確認することができる。
なお、管理器40の点灯によって敷設の正否または正誤を確認すること以外は、第5実施形態は第4実施形態と構成的にも動作的にも同様となるので、重複する説明を省略する。
図7は、第6実施形態に係る管理システム10の概略構成図である。
そして、標識IDがこの通過順に取得されなかった場合に第2点灯器53を点灯させる第5点灯部58を備える。
また、適切な敷設経路11で敷設されたか否かについても、後に電子データで確認することができることが必要である。
そして、通過記録部41に記憶された実際に管理器40が通過した標識器20の標識IDが、通過予定標識登録部54に登録された標識IDと異なる場合、第5点灯部58により第2点灯器53を点灯させる。
これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
Claims (15)
- ケーブル敷設経路上に設置されて自己の保持情報を発信する2以上の標識器と、
ケーブルに貼付される管理器と、
前記管理器内に設けられるとともに前記標識器の近傍を前記管理器が通過した際にこの標識器の保持情報を前記標識器と前記管理器との機器間通信で取得して記憶する通過記録部と、を備えることを特徴とするケーブル敷設管理システム。 - 前記標識器は、前記管理器が近傍を通過した際にこの管理器のIDを読み取る管理IDセンサを備える請求項1に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記標識器は、前記管理IDセンサが読み取ったIDを記憶する通過ケーブル記憶部を備える請求項2に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記標識器は、通過予定の管理器のIDが予め登録される通過予定ケーブル登録部を備える請求項3に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記通過ケーブル記憶部は、感知したIDが登録されたIDである場合に前記IDを記憶する請求項4に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記標識器は、前記管理器が発信する経路確認信号に呼応して点灯器を点灯させる第1点灯部を備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記標識器は、前記管理IDセンサに読み取られたIDが登録されたIDである場合に点灯器を点灯させる第2点灯部を備える請求項4に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記標識器は、前記管理IDセンサに読み取られたIDが登録されたIDでない場合に点灯器を点灯させる第3点灯部を備える請求項4に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記管理器は、自己のIDを前記標識器に発信する管理ID発信部を備える請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記管理器は、通過予定の標識器のIDを予め記憶する通過予定標識登録部を備える請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記管理器は、前記通過予定標識登録部にIDが記憶された標識器が近傍を通過した場合に点灯器を点灯させる第4点灯部を備える請求項10に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記通過予定標識登録部は、前記管理器が通過予定の標識器のIDを通過順に記憶し、
前記通過順に前記標識器のIDが取得されなかった場合に点灯器を点灯させる第5点灯部を備える請求項10に記載のケーブル敷設管理システム。 - 前記管理器は、貼付されたケーブルの属性を記憶するケーブル属性保持部を備える請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のケーブル敷設管理システム。
- 前記管理器及び前記標識器の少なくとも一方に記憶した情報を読み出すデータ取得部と、
前記データ取得部の読み出した前記情報に基づいて前記ケーブルの敷設実績経路の記録を作成する実績データ記録部と、を備える請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のケーブル敷設管理システム。 - 前記データ取得部は、前記情報を、前記管理器及び前記標識器の少なくとも一方に貼付されたバーコード、2次元コード又はRFIDを介して読み取る請求項14に記載のケーブル敷設管理システム。
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