JP6896459B2 - 自動分析装置及び自動分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、血液等の生体試料を分析する自動分析装置に係り、特に、測定対象に光を照射して、測定対象から散乱する光の分布から試料に含まれる目的成分の成分量を測定する自動分析装置及び自動分析方法に関する。
自動分析装置は、試料と試薬とを混合して反応させることで、生体試料内の成分を分析する。
試料に含まれる成分量を分析する方法としては、光源からの光を試料と試薬とが混合した反応液に照射し、反応液から得られる散乱光量を測定して、光量と濃度の関係から試料に含まれる目的成分の成分量を求める方法等がある。
特許文献1には、測定対象以外のノイズ成分(例えば、気泡或いは傷)の散乱光の影響を低減し、S/N比特性を改善するために、異なる角度で配置された複数の検出器のうち、1つの検出器によって取得された信号を基準信号とし、近似式を用いたその変動率に基づいて、信号データを補正した上で、濃度演算を行う技術について開示されている。
ここで、散乱光を得るための方法としては、ラテックス粒子の表面に抗体を結合させた試薬(以下、ラテックス試薬とも称される)を用い、光源からの光を反応液に照射することで、試料中に含まれる成分を認識し凝集させた凝集塊から散乱光を得る方法(ラテックス免疫凝集法)等がある。
特開2012−007921号公報
近年、自動分析装置ではますます高精度且つ高速な分析を実現することが求められており、光度計で透過光量を測定するのではなく、散乱光量を測定することによる高感度化も試みられている。
ここで、特許文献1に記載される方法によれば、散乱光量の絶対値で測定対象の成分量を分析するため、光源の発光量(照射光量)を安定化する必要がある。そのため、本技術においては、LED等の光源を連続的に発光させて光源の発光量(照射光量)を安定させる等の対応を取る必要がある。
しかしながら、上記のように光源を連続的に発光させる場合、光源の発光量(照射光量)が安定するまでの待ち時間(アイドルタイム)が発生するため、分析装置を起動してから分析を開始するまでに時間を要してしまうことになる。
そこで、本発明は、散乱光の測定において、光源の発光量(照射光量)が仮に不安定な状態であっても定量的な分析を実行し得る自動分析装置及び自動分析方法を提供する。
上記課題を解決するため、本発明に係る自動分析装置は、分注された試料と試薬を収容し得る反応容器と、光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器と、前記第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求める演算部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る自動分析方法は、少なくとも、試料分注機構と試薬分注機構及び演算部を有する自動分析装置の自動分析方法であって、前記試料分注機構により、反応容器へ所定量の試料を分注し、前記試薬分注機構により、試料が分注された反応容器へ所定量の試薬を分注し、前記演算部は、光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求めることを特徴とする。
本発明によれば、散乱光の測定において、光源の発光量(照射光量)が仮に不安定な状態であっても定量的な分析を実行し得る自動分析装置及び自動分析方法を提供することが可能となる。
具体的には、光源の発光量(照射光量)が安定するまで待つ必要がなく、自動分析装置の起動直後から分析を開始することが可能となることから、トータルの分析時間を短縮できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例に係る実施例1の自動分析装置の全体概略構成図である。 図1に示す測光機構を構成する検出器と光源より反応容器へ照射される入射光の位置関係を示す図である。 図1に示す全体制御部の機能ブロック図である。 低濃度の散乱光分布及び高濃度の散乱光分布の説明図である。 実施例1における低濃度の散乱光分布及び高濃度の散乱光分布の説明図である。 本発明の他の実施例に係る実施例2の自動分析装置を構成する全体制御部の機能ブロック図である。 実施例2における規格化した散乱光量の反応過程を示すグラフである。 実施例2における低濃度の散乱光分布及び高濃度の散乱光分布の説明図である。 実施例2における規格化した散乱光量の検量線を示すグラフである。 実施例2における規格化した散乱光量の精度を従来技術と比較する図である。 実施例2の変形例の全体制御部の機能ブロック図である。 本発明の他の実施例に係る実施例3の測光機構を構成する検出器と光源より反応容器へ照射される入射光の位置関係を示す図である。 実施例3の自動分析装置を構成する全体制御部の機能ブロック図である。 実施例3における低濃度の散乱光と入射光、及び、高濃度の散乱光と入射光の説明図である。 本発明の他の実施例に係る実施例4の自動分析装置を構成する全体制御部の機能ブロック図である。 本発明の他の実施例に係る実施例5の自動分析装置を構成する全体制御部の機能ブロック図である。 実施例5における規格化した散乱光量の反応過程を示すグラフである。 実施例5における規格化した散乱光量の検量線を示すグラフである。 本発明の他の実施例に係る実施例6の自動分析装置の測光機構を構成する検出器のゲイン設定の説明図である。
本明細書において、「試料」とは、入院或いは通院患者の血液等及び、健康診断等における被検者の血液等の生体試料の双方を含む。
本発明の一実施形態に係る自動分析装置では、上述の従来技術のように散乱光量の絶対値を用いて測定対象の成分量を分析することに代えて、散乱光量の相対値で測定対象の成分量を分析することに特徴を有する。
ここで、本発明の一実施形態においては、散乱光量の相対値を次のように定義する。まず、試料が所定量分注された反応容器を通過した光を、0°散乱光(含む透過光)の光軸に対して、当該光軸を含む同一平面内において相互に異なる角度で設置された複数の光検出器(光検出素子)から測定信号を取得し、散乱光分布を得る。
次に、散乱光分布の全体光量は、光源の発光量(照射光量)の変動に依存し変動するものの、散乱光分布(例えば、0°散乱光(含む透過光)の光軸に対してθ1の角度にて設置された光検出器(光検出素子)と、θ2の角度にて設置された光検出器(光検出素子)からの測定信号の割合)は、発光量(照射光量)が変動すれば全ての光検出器(光検出素子)の測定信号も変動することから、発光量(照射光量)変動の影響は少ない。
ここで、図4に、低濃度の散乱光分布及び高濃度の散乱光分布の説明図を示す。図4に示すように、低濃度の散乱光分布では、0°散乱光(含む透過光)の光強度は、20°(θ1)散乱光及び30°(θ2)散乱光の光強度に圧倒的な優位性を示している。これに対し、高濃度の散乱光分布では、0°散乱光(含む透過光)の光強度は、20°(θ1)散乱光及び30°(θ2)散乱光の光強度よりも優位性を示すものの、その差は低濃度の散乱光分布に比べ明らかに小さい。すなわち、散乱光分布は、測定対象の濃度によって変化する特性を有している。
従って、予め既知濃度の測定対象の散乱光分布を測定し、濃度と散乱光分布の関係式を検量線として作成し記憶部に格納しておけば、未知濃度の試料の散乱光分布を測定する際には、記憶部に格納される検量線(上記関係式)と測定した散乱光分布に基づいて試料の濃度を算出することができる。
粒子の散乱光量は、レイリー散乱と見做すと次式(1)で表される。
Figure 0006896459
ここで、nは1cmあたりの粒子数、Vは全散乱体積、αは粒子の分極率、λは波長、γは双極子のダンピング率であり、Iは散乱光の光強度、I0は入射光の光強度である。式(1)の左辺により、γ、V、α、λが一定の分析装置であれば、散乱光分布は試料濃度にのみ依存する。
本発明に一実施形態に係る自動分析装置では、この散乱光分布による試料の分析を、散乱光量の相対値と定義している。
以下、具体的な散乱光分布による試料の分析に関し、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る実施例1の自動分析装置の全体概略構成図である。図1に示すように自動分析装置100は、主として、試料102を収容する試料容器103を周方向に沿って所定の間隔にて相互に離間するよう複数格納する試料ディスク101、反応容器105を周方向に沿って所定の間隔にて相互に離間するよう複数格納する反応ディスク104、反応ディスク104に格納されている反応容器105の恒温状態を保つための恒温槽循環液体112、種々の試薬108を収容する試薬容器109を周方向に沿って複数格納する試薬ディスク107、試料容器103内の試料102を反応容器105へ所定量分注する試料分注機構106、試薬容器109内の試薬108を反応容器105へ所定量分注する試薬分注機構110、分注された試料102と試薬108を反応容器105内で攪拌し混合する攪拌機構111、反応容器105内の試料102と試薬108の混合物の反応過程及び反応後の散乱光を測定する測光機構113、測光(検査)が終了した後に反応容器105を洗浄する反応容器洗浄機構114、及びこれらの動作を制御する全体制御部120より構成される。これらの各構成要素は、検査を開始する前に予めユーザー(検査技師)により全体制御部120を構成する入力部118(例えば、ポインティングデバイス、キーボード、タブレット等)を介して設定された情報(例えば、分析項目、分析項目に応じた試料及び試薬の分注量(液量)等)に基づき、制御回路115がプログラムを作成し当該ブログラムを実行することにより動作が制御される。また、測光機構113により測定された測光データは、測光回路116に入力され、演算部117を介して出力部119に出力される。なお、出力部119は、測定結果やユーザー(検査技師)による各種操作に係るグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)等を表示する。
なお、図1では、試料ディスク101に周方向に沿って複数の試料容器103を格納する例を示すが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、同心円状に内周側及び外周側に周方向に沿って複数の試料容器103を格納するよう試料ディスク101を構成しても良い。また、更には、試料ディスク101に代えて、試料102を収容する複数本の試料容器をサンプルラックに収納する構成としても良い。
また、反応ディスク104についても、例えば、同心円状に内周側及び外周側に周方向に沿って複数の反応容器105を格納する構成としても良い。但しこの場合、内周側に格納される反応容器105と外周側に格納刺される反応容器105とが、反応ディスク104の径方向において重ならぬよう格納する必要がある。
また、図1においては、全体制御部120が各構成要素を制御する構成としたが、これに代えて、構成要素毎に独立して制御部を備える構成としても良い。
以下に、自動分析装置100の動作について説明する。
制御回路115からの制御信号(制御指令)により、試料分注機構106は、試料容器103より所定量(所定の液量)の試料102を吸引し、指定された反応容器105に所定量(所定の液量)のサンプルを吐出することで試料分注動作を実行する。次に、制御回路115からの制御信号(制御指令)により、試料分注機構106によって所定量(所定の液量)の試料102が分注された反応容器105が試薬分注ポジションへ位置付けるよう反応ディスク104が回転する。試料分注機構106は、制御回路115からの制御信号(制御指令)により試薬ディスク107に格納される試薬容器109から分析項目に応じた液量の試薬108を吸引する。その後、試料分注機構106は、円弧状の軌跡を描くよう回動し、試薬分注ポジションに位置付けられた所定量(所定の液量)の試薬102を収容する反応容器105へ試薬108を吐出することで試薬分注動作を実行する。ここで、反応容器105内に収容された、試料102と試薬108との混合液を反応液と称する。
続いて、反応ディスク104は、制御回路115からの制御信号(制御指令)により、試料102及び試薬108が分注された反応容器105が攪拌ポジション、すなわち、攪拌機構111が設置されている位置まで回転する。攪拌機構111は、反応容器105内の試料102と試薬108を攪拌し混合する。反応容器105は反応ディスク104の下部に満たされた恒温槽循環液体112によって、一定の温度、例えば37℃に保たれており、反応の促進と反応の進行の安定化が図られている。ここで、攪拌機構111は、例えば、先端に設けられた攪拌翼或いはへら状の棒(図示せず)を反応容器105内の試料102と試薬108との混合液である反応液に浸潤させて回転することにより実行される。なお、攪拌機構111は、攪拌翼或いはへら状の棒を回転させる方式に限られない。例えば、反応容器105内の反応液に超音波を照射し攪拌する構成としても良い。また、これに代えて、反応ディスク104を正逆反転(反時計回り、時計回りに)回動させる構成、或いは、試薬分注機構110から反応容器105へ試薬108を吐出する際の吐出圧により試料102と試薬108との混合液である反応液を攪拌するよう構成としても良い。
反応容器105内の反応液は、反応ディスク104の回転動作に伴い、測光機構113を通過するときにその光学特性変化が測光回路116を介して測定される。このようにして得られた測光データは、測光回路116より演算部117へ転送される。演算部117は、詳細後述する、試料中の対象成分の濃度を求め、求めた対象成分の濃度を出力部119に出力され表示される。
反応後の反応容器105は、反応ディスク104の回転動作により、洗浄ポジションに位置付けられる。反応容器洗浄機構114は、反応容器105内の試料102と試薬108の混合液である反応液を吸引し、空となった反応容器105の洗浄処理を実行する。洗浄処理された反応容器105は、次の反応に繰り返し使用される、或いは、図示しない反応容器廃棄部に廃棄される。
図2は、図1に示す測光機構113を構成する検出器と光源より反応容器105へ照射される入射光の位置関係を示す図である。
図2に示すように、測光機構113は、照射光を発する光源(図示せず)、試料102と試薬108の混合液である反応液を収容する反応容器105を通過した光のうち、0°散乱光(含む透過光)を検出する0°散乱光(含む透過光)検出器201、0°散乱光(含む透過光)の光軸に対して、当該光軸を含む同一平面内において相互に異なる角度で設置されたθ1散乱光検出器202及びθ2散乱光検出器203を備える。これら0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203から測定信号(測光データ)を取得し、散乱光分布を得る。散乱光の検出器は、透過光の光軸に対して0°、20°(θ1)、30°(θ2)の検出角度で、それぞれ、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203が設置されている。図2では、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203の3個の検出器を設置する場合を一例として示すが、検出器の数はこれに限られるものではない。例えば、0°散乱光(含む透過光)の光軸に対して10°〜40°の範囲内にて、相互に異なる角度で複数の検出器を設置しても良い。この場合、相互に隣接する検出器が10°間隔にて配することが望ましい。
反応液中の試料の散乱光分布は反応ディスク104が回転して、反応容器105内に収容される反応液中の試料が、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203の前を通過する度に取得することができる。散乱光分布は、取得順に1サイクル目、2サイクル目、・・・34サイクル目と定義して区別する。なお、この説明は全ての実施例で共通なので以後、省略する。
散乱光分布からは、例えば、以下の情報を得ることができる。
(1)光源に対して(0°散乱光(含む透過光)の光軸に対して)θ1の角度にて設置されたθ1散乱光検出器202(光検出素子)からの測定信号(以下、θ1散乱光と称す)は、θ2散乱光の何%の光強度を示すか。
(2)θ1散乱光の光強度は全体光量の何%を占めるか。
上記(1)、(2)に示す情報を散乱光分布から数値に変換して表現することを、本実施例における規格化と定義する。
本実施例では、この規格化した散乱光分布によって試料の濃度を分析することを特徴とする。
以下、具体的な規格化の方法について説明する。
図1及び図2に示す本実施例の自動分析装置100は、以下の規格化の方法を用いる分析装置である。
規格化方法は、例えば、θ1散乱光(20°散乱光)とθ2散乱光(30°散乱光)の光強度割合や、0°散乱光(含む透過光)とθ2散乱光(30°散乱光)の光強度割合、のうように2種類の検出角度の散乱光割合を求めることで、図5に示すような散乱光分布を規格化する方法である。図5は、本実施例における低濃度の散乱光分布及び高濃度の散乱光分布の説明図である。図5において、横軸は検出角度であり、縦軸は光強度である。
図5に示すように、低濃度の散乱光分布では、θ1散乱光(20°散乱光)、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度比は小さく、高濃度の散乱光分布では、θ1散乱光(20°散乱光)、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度比は大きくなる。
規格化した散乱光分布としての散乱光割合は、以下の式(2)にて求められる。
Figure 0006896459
ここで、光強度θはθ1散乱光の光強度であり、光強度θはθ2散乱光の光強度である。
散乱光割合は試料102と試薬108が反応する前から一定の値を示す。よって、濃度演算では、試料102と試薬108が反応する前の散乱光割合に対して、試料102と試薬108が反応して増加した分の散乱光割合を用いることが望ましい。この増加した分の散乱光割合を「演算散乱光割合」と定義し、「演算散乱光割合」の算出方法は、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷θ1散乱光(20°散乱光)の光強度を散乱光割合とし、33サイクル目と34サイクル目の散乱光割合の平均値から、19サイクル目と20サイクル目の散乱光割合の平均値を引いた値と定義する。なお、ここでは、16サイクル目にて、反応容器105内の試料102に、試薬分注機構110により所定量の試薬108が分注されるものとする。
この演算散乱光割合から、以下のように入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。
(1)まず、自動分析装置100において、予め既知濃度の試料(以下、キャリブレータと称す)の散乱光分布を分析して、キャリブレータの散乱光分布から上記式(2)にて演算散乱光割合を求め、濃度と演算散乱光割合の関係式(検量線)を求めておく。
(2)次に、この自動分析装置100において、未知濃度の入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の散乱光分布から求めた演算散乱光割合を、検量線の演算散乱光割合に当てはめて、入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。
次に、自動分析装置100を構成する全体制御部120の詳細について説明する。
図3は、図1に示す全体制御部120の機能ブロック図である。図3に示すように、全体制御部120は、制御回路115、測光回路116、演算部117、入力部118、出力部119、入力I/F124、及び出力I/F125を備え、これらは、内部バス126を介して相互に接続されている。演算部117は、記憶部121、演算散乱光割合算出部122、及び成分濃度決定部123を有する。制御回路115、測光回路116、演算散乱光割合算出部122、及び成分濃度決定部123は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
入力部118は、ユーザー(検査技師)による、分析項目、或は、分析項目に応じた試料及び試薬の分注量(液量)等を受け付けると、入力I/F124及び内部バス126を介して、記憶部121の所定の記憶領域に格納する。
制御回路115は、内部バス126を介して記憶部121へアクセスし、所定の記憶領域に格納される、分析項目、或は、分析項目に応じた試料及び試薬の分注量(液量)等を読み出し、プログラムを作成し、当該プログラムを実行する。制御回路115がプログラムを実行することにより、試料ディスク101、試料分注機構106、試薬ディスク107、試薬分注機構110、反応ディスク104、攪拌機構111、測光機構113、及び反応容器洗浄機構114へ、内部バス126及び出力I/F125を介して制御信号(制御指令)を出力し、上述の自動分析装置100の動作を制御する。
測光回路116は、測光機構113を構成する、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203から測定信号(測光データ)を取得し、内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に取得した測定信号(測光データ)を測定データとして格納する。
演算散乱光割合算出部122は、キャリブレータの散乱光分布を分析して、キャリブレータの散乱光分布から上述の式(2)にて演算散乱光割合を求め、濃度と演算散乱光割合の関係式である検量線を、分析項目毎に求め内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に格納する。また、演算散乱光割合算出部122は、19サイクル目のθ1散乱光検出器202及びθ2散乱光検出器203による測定信号(測光データ)から、上述の式(2)により、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷θ1散乱光(20°散乱光)の光強度として、19サイクル目の散乱光割合を求める。同様に、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷θ1散乱光(20°散乱光)の光強度として、20サイクル目の散乱光割合を求め、19サイクル目の散乱光割合と20サイクル目の散乱光割合の平均値を求める。また、演算散乱光割合算出部122は、33サイクル目のθ1散乱光検出器202及びθ2散乱光検出器203による測定信号(測光データ)から、上述の式(2)により、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷θ1散乱光(20°散乱光)の光強度として、33サイクル目の散乱光割合を求める。同様に、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷θ1散乱光(20°散乱光)の光強度として、34サイクル目の散乱光割合を求め、33サイクル目の散乱光割合と34サイクル目の散乱光割合の平均値を求める。そして、演算散乱光割合算出部122は、33サイクル目の散乱光割合と34サイクル目の散乱光割合の平均値から、19サイクル目の散乱光割合と20サイクル目の散乱光割合の平均値を引いた値を「演算散乱光割合」として、内部バス126を介して成分濃度決定部123へ転送する。
成分濃度決定部123は、内部バス126を介して演算散乱光割合算出部122より、未知濃度の入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の散乱光分布から求めた演算散乱光割合を入力すると、記憶部121に格納される分析項目に対応する検量線を読み出し、当該検量線に基づき入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。成分濃度決定部123は、算出した入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を、内部バス126及び出力I/F125を介して出力部119へ出力し、出力部119を構成する表示装置の画面上に表示する。
なお、本実施例では、θ1=20°、θ2=30°とし、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203の3個の検出器を用いる場合を一例として説明したがこれに限られるものではない。例えば、θ1=10°、θ2=20°、θ3=30°、θ4=40°とし、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203に加え、更に、θ3散乱光検出器及びθ4散乱光検出器を有する構成としても良い。この場合、上述の式(2)に示した散乱光割合は、散乱光割合=(光強度θ3+光強度θ4)/2÷(光強度θ1+光強度θ2)/2=(光強度θ3+光強度θ4)/(光強度θ1+光強度θ2)として求めれば良い。
以上の通り本実施例によれば、規格化された散乱光分布としての演算散乱光割合に基づいて試料の成分濃度を求めることから、散乱光の測定において、光源の発光量(照射光量)が仮に不安定な状態であっても定量的な分析を実行し得る自動分析装置を提供することが可能となる。
そして、光源の発光量(照射光量)が安定するまで待つ必要がなく、自動分析装置の起動直後から分析を開始することが可能となることから、トータルの分析時間を短縮できる。
図6は、本発明の他の実施例に係る実施例2の自動分析装置を構成する全体制御部の機能ブロック図である。図3に示した演算散乱光割合算出部122に代えて、演算散乱光角度重心算出部127を全体制御部120a内の演算部117に有する点が、実施例1と異なる。その他の構成は実施例1と同様であるため、以下では、実施例1と同様の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1及び図6に示す実施例の自動分析装置100は、以下の規格化の方法を用いる自動分析装置である。
規格化方法は、散乱光の光強度に検出角度の情報を付加して、複数の検出角度の散乱光の光強度を加算し、その加算値を全体光量で割ることで、図8に示すような「散乱光角度重心」を求める方法である。図8は、本実施例における低濃度の散乱光分布及び高濃度の散乱光分布の説明図である。図8の上図に示すように、低濃度の散乱光分布では、白抜き点線矢印にて示す散乱光角度重心は小さい。一方、図8の下図に示すように、高濃度の散乱光分布では、白抜き点線矢印にて示す散乱光角度重心が大きくなる。本実施例における規格化した散乱光分布としての散乱光角度重心は、以下の式(3)にて求められる。
Figure 0006896459
ここで、検出角度θは検出器nの入射光軸(0°散乱光(含む透過光)の光軸)に対する検出角度であり、光強度θは検出器nの光強度であり、Nは検出器数である。本実施例においても、実施例1と同様に、3個の検出器、すなわち、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203を用い、θ1=20°、θ2=30°とした場合を一例として以下説明する。
上述の式(3)にて定義される散乱光角度重心は、(全体値)÷(個数)を表したものである。例えば、任意の測定サイクル目において、0°散乱光の光強度が10000カウント、θ1散乱光(20°散乱光)の光強度が3000カウント、θ2散乱光(30°散乱光)が2000カウントである場合を想定する。このとき、任意の測定サイクル目の散乱光角度重心は(検出角度×光強度)の合計値÷全体光量であることから、((0×10000)+(20×3000)+(30×2000))÷(10000+3000+2000)=120000÷15000=8となる。
本実施例における「演算散乱光角度重心」は、33サイクル目と34サイクル目の「散乱光角度重心」の平均値から、19サイクル目と20サイクル目の「散乱光角度重心」の平均値を引いた値と定義する。
この「演算散乱光角度重心」から、以下のように入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。
(1)まず、本実施例の自動分析装置100において、予めキャリブレータの散乱光分布を分析して、キャリブレータの散乱光分布から上記式(3)にて「演算散乱光角度重心」を求め、濃度と「演算散乱光角度重心」の関係式(検量線)を求めておく。
(2)次に、この自動分析装置100において、入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の散乱光分布から求めた「演算散乱光角度重心」を、検量線の「演算散乱光角度重心」に当てはめて、入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。
本実施例では、角度依存性を有する散乱光量同士を加算する手法の1つである。上記式(3)の検出角度θは、検出角度に代えて、特定の数値に置き換えても良い。
次に、自動分析装置100を構成する全体制御部120aの詳細について説明する。
図6は、本実施例における自動分析装置100を構成する全体制御部120aの機能ブロック図である。図6に示すように、全体制御部120aは、制御回路115、測光回路116、演算部117、入力部118、出力部119、入力I/F124、及び出力I/F125を備え、これらは、内部バス126を介して相互に接続されている。演算部117は、記憶部121、演算散乱光角度重心算出部127、及び成分濃度決定部123を有する。制御回路115、測光回路116、演算散乱光角度重心算出部127、及び成分濃度決定部123は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
入力部118及び制御回路115については実施例1と同様であり、ここでは説明を挿略する。
演算散乱光角度重心算出部127は、キャリブレータの散乱光分布を分析して、キャリブレータの散乱光分布から上述の式(3)にて「演算散乱光角度重心」を求め、濃度と「演算散乱光角度重心」の関係式である検量線を、分析項目毎に求め内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に格納する。また、演算散乱光角度重心算出部127は、19サイクル目の、0°散乱光(含む透過光)の検出角度×光強度、θ1散乱光(20°散乱光)の検出角度×光強度、及びθ2散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度の総和を、0°散乱光(含む透過光)及びθ1散乱光(20°散乱光)並びにθ2散乱光(30°散乱光)の光強度の総和(全体光量)で割る(除する)ことにより、19サイクル目の散乱光角度重心を求める。同様に、20サイクル目の散乱光角度重心を求め、19サイクル目の散乱光角度重心と20サイクル目の散乱光角度重心の平均値を求める。また、演算散乱光角度重心算出部127は、33サイクル目の、0°散乱光(含む透過光)の検出角度×光強度、θ1散乱光(20°散乱光)の検出角度×光強度、及びθ2散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度の総和を、0°散乱光(含む透過光)及びθ1散乱光(20°散乱光)並びにθ2散乱光(30°散乱光)の光強度の総和(全体光量)で割る(除する)ことにより、33サイクル目の散乱光角度重心を求める。同様に、34サイクル目の散乱光角度重心を求め、33サイクル目の散乱光角度重心と34サイクル目の散乱光角度重心の平均値を求める。そして、演算散乱光角度重心算出部127は、33サイクル目の散乱光角度重心と34サイクル目の散乱光角度重心の平均値から、19サイクル目の散乱光角度重心と20サイクル目の散乱光角度重心の平均値を引いた値を「演算散乱光角度重心」として、内部バス126を介して成分濃度決定部123へ転送する。
成分濃度決定部123は、内部バス126を介して演算散乱光角度重心算出部127より、未知濃度の入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の散乱光分布から求めた「演算散乱光角度重心」を入力すると、記憶部121に格納される分析項目に対応する検量線を読み出し、当該検量線に基づき入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。成分濃度決定部123は、算出した入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を、内部バス126及び出力I/F125を介して出力部119へ出力し、出力部119を構成する表示装置の画面上に表示する。
図7は、規格化した散乱光量の反応過程を示すグラフである。図7では、検出角度0°、20°、30°に、それぞれ、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、θ2散乱光検出器203を設置した本実施例の自動分析装置100において、測定対象である試料の分析を開始してから、試料の1サイクル目〜34サイクル目の散乱光角度重心の値を示している。なお、16サイクル目にて、反応容器105内の試料102に、試薬分注機構110により所定量の試薬108を分注した。
図7の横軸は測定サイクル数であり、縦軸は散乱光角度重心である。図7の上図は、縦軸である散乱光角度重心をノーマルスケールにて示したグラフであり、図7の下図は、縦軸である散乱光角度重心を拡大スケールにて示したグラフである。なお、図7では、任意の測定サイクル目の散乱光角度重心は、1〜3サイクル目(セルブランク:空の反応容器105)の散乱角度重心を引いた値で示している。すなわち、セルブランクを基準として表している。
図7の上図及び下図に示す本実施例における反応過程グラフでは、従来技術で得られる反応過程グラフに酷似した結果が得られた。
図9は、本実施例における規格化した散乱光量の検量線を示すグラフである。検出角度0°、20°、30°に、それぞれ、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、θ2散乱光検出器203を設置した本実施例の自動分析装置100における、検量線グラフを示している。
図9の横軸はキャリブレータ(既知濃度の試料)の濃度(ng/mL)であり、縦軸は散乱光角度重心である。図9に示す検量線グラフでは、従来技術で得られる検量線グラフに酷似した結果が得られた。
図10は、本実施例における規格化した散乱光量の精度を従来技術と比較する図である。
図10において、比較対象として挙げた従来技術では、33サイクル目と34サイクル目の30°散乱光の光強度の平均値から、19サイクル目と20サイクル目の30°散乱光の光強度の平均値を引いて、30°散乱光の演算光強度を算出した。また、図10では、ある項目の成分濃度19.8[ng/mL]における、従来技術の30°散乱光の演算光強度の精度と、本実施例の散乱光分布の平均的な散乱角度の平均値の、測定精度を比較した図である(N=10)。精度は、平均値÷標準偏差からCV(%)を算出して示した。その結果、従来技術よりも本実施例の方が、精度が向上する結果が得られた。
これは、散乱光には「光吸収」がないため、全検出角度の全体光量の取得は、セルブランク値取得と同義といえる。よって、本実施例では、実質的にセルブランク値を反映した計算式となり、光源の発光量(照射光量)の僅かな変化を相殺することができたと考えられる。
図11は、実施例2の変形例の全体制御部120aの機能ブロック図である。図11では、上述の図6に示した演算散乱光角度重心算出部127に代えて、強調散乱光角度重心算出部128を設けた点に特徴がある。また、図6に示した例では、θ1=20°、θ2=30°とし、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203の3個の検出器を用いる場合を一例として説明したが、図11に示す変形例では、θ1=10°、θ2=20°、θ3=30°、θ4=40°とし、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203に加え、更に、θ3散乱光検出器及びθ4散乱光検出器を有する構成としている。
強調散乱光角度重心は、以下の式(4)にて求められる。
Figure 0006896459
ここで、検出角度θは検出器nの入射光軸(0°散乱光(含む透過光)の光軸)に対する検出角度であり、光強度θは検出器nの光強度であり、Nは検出器数である。
上記式(4)に示すように、強調散乱光角度重心は、θ3散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度とθ4散乱光(40°散乱光)の検出角度×光強度の和を、0°散乱光の光強度、θ1散乱光(10°散乱光)の光強度、θ2散乱光(20°散乱光)の光強度、θ3散乱光(30°散乱光)の光強度、及びθ4散乱光(40°散乱光)の光強度の総和で割った(除した)値である。
本実施例における「演算強調散乱光角度重心」は、33サイクル目と34サイクル目の「強調散乱光角度重心」の平均値から、19サイクル目と20サイクル目の「強調散乱光角度重心」の平均値を引いた値と定義する。
図11に示す全体制御部120aを構成する強調散乱光角度重心算出部128は、キャリブレータの散乱光分布を分析して、キャリブレータの散乱光分布から上述の式(4)にて「演算強調散乱光角度重心」を求め、濃度と「演算強調散乱光角度重心」の関係式である検量線を、分析項目毎に求め内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に格納する。また、強調散乱光角度重心算出部128は、19サイクル目の、θ3散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度とθ4散乱光(40°散乱光)の検出角度×光強度の和を、0°散乱光の光強度、θ1散乱光(10°散乱光)の光強度、θ2散乱光(20°散乱光)の光強度、θ3散乱光(30°散乱光)の光強度、及びθ4散乱光(40°散乱光)の光強度の総和(全体光量)で割る(除する)ことにより、19サイクル目の強調散乱光角度重心を求める。同様に、20サイクル目の強調散乱光角度重心を求め、19サイクル目の強調散乱光角度重心と20サイクル目の強調散乱光角度重心の平均値を求める。また、強調散乱光角度重心算出部128は、33サイクル目の、θ3散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度とθ4散乱光(40°散乱光)の検出角度×光強度の和を、を、0°散乱光の光強度、θ1散乱光(10°散乱光)の光強度、θ2散乱光(20°散乱光)の光強度、θ3散乱光(30°散乱光)の光強度、及びθ4散乱光(40°散乱光)の光強度の総和(全体光量)で割る(除する)ことにより、33サイクル目の強調散乱光角度重心を求める。同様に、34サイクル目の強調散乱光角度重心を求め、33サイクル目の強調散乱光角度重心と34サイクル目の強調散乱光角度重心の平均値を求める。そして、強調散乱光角度重心算出部128は、33サイクル目の強調散乱光角度重心と34サイクル目の強調散乱光角度重心の平均値から、19サイクル目の強調散乱光角度重心と20サイクル目の強調散乱光角度重心の平均値を引いた値を「演算強調散乱光角度重心」として、内部バス126を介して成分濃度決定部123へ転送する。
成分濃度決定部123は、内部バス126を介して強調散乱光角度重心算出部128より、未知濃度の入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の散乱光分布から求めた「演算強調散乱光角度重心」を入力すると、記憶部121に格納される分析項目に対応する検量線を読み出し、当該検量線に基づき入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。成分濃度決定部123は、算出した入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を、内部バス126及び出力I/F125を介して出力部119へ出力し、出力部119を構成する表示装置の画面上に表示する。
以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、分析精度の向上を図ることが可能となる。
図12は、本発明の他の実施例に係る実施例3の測光機構113を構成する検出器と光源より反応容器へ照射される入射光の位置関係を示す図であり、図13は、本実施例の自動分析装置を構成する全体制御部120bの機能ブロック図である。反応容器105を通過する透過光や散乱光量は、全角度方向の光量を取得することは困難である。そこで、図12に示すように、反応容器105の光源(図示せず)側にビームスプリッタ204と入射光検出器205を設け、反応容器105へ入射する入射光量を取得する構成とした点、及び、全体制御部120bを構成する演算散乱光割合算出部122aが実行する処理が、実施例1と異なる。その他の構成は実施例1と同様であるため、以下では、実施例1と同様の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図14は、本実施例における低濃度の散乱光と入射光、及び、高濃度の散乱光と入射光の説明図である。図14の上図は、低濃度の散乱光と入射光との関係を示すものであり、入射光については濃度依存性なく、入射光の光強度は変化せず、30°散乱光の光強度は小さい。また、図14の下図は、高濃度の散乱光と入射光との関係を示すものであり、入射光については濃度依存性なく、入射光の光強度は変化せず、30°散乱光の光強度は大きい。すなわち、散乱光と入射光の関係は、低濃度でも高濃度でも入射光強度は変化せず、30°散乱光などの散乱光量のみ変化する。
図1、図12及び図13に示す本実施例の自動分析装置100は、以下の規格化の方法を用いる自動分析装置である。
規格化方法は、図12に示す入射光検出器205にて検出される、反応容器105に入射する入射光量を用いて、以下の式(5)にて散乱光量を規格化する。
Figure 0006896459
ここで、光強度θは、θ1散乱光の光強度又はθ2散乱光の光強度であり、入射光強度は入射光検出器205により計測される反応容器105へ入射する入射光強度である。
本実施例における「演算散乱光割合」は、33サイクル目と34サイクル目の「散乱光角度重心」の平均値から、19サイクル目と20サイクル目の「散乱光角度重心」の平均値を引いた値と定義する。なお、ここでは、16サイクル目にて、反応容器105内の試料102に、試薬分注機構110により所定量の試薬108が分注されるものとする。
次に、自動分析装置100を構成する全体制御部120bの詳細について説明する。
図13に示すように、全体制御部120bは、制御回路115、測光回路116、演算部117、入力部118、出力部119、入力I/F124、及び出力I/F125を備え、これらは、内部バス126を介して相互に接続されている。演算部117は、記憶部121、演算散乱光割合算出部122a、及び成分濃度決定部123を有する。制御回路115、測光回路116、演算散乱光割合算出部122a、及び成分濃度決定部123は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
入力部118及び制御回路115については実施例1と同様であり、ここでは説明を挿略する。
測光回路116は、測光機構113を構成する、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、θ2散乱光検出器203、及び入射光検出器205から測定信号(測光データ)を取得し、内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に取得した測定信号(測光データ)を測定データとして格納する。
演算散乱光割合算出部122aは、キャリブレータの散乱光分布を分析して、キャリブレータの散乱光分布から上述の式(5)にて演算散乱光割合を求め、濃度と演算散乱光割合の関係式である検量線を、分析項目毎に求め内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に格納する。また、演算散乱光割合算出部122aは、19サイクル目のθ2散乱光検出器203による測定信号(測光データ)及び入射光検出器205による測定信号(測光データ)から、上述の式(5)により、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷入射光強度として、19サイクル目の散乱光割合を求める。同様に、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷入射光強度として、20サイクル目の散乱光割合を求め、19サイクル目の散乱光割合と20サイクル目の散乱光割合の平均値を求める。また、演算散乱光割合算出部122aは、33サイクル目のθ2散乱光検出器203による測定信号(測光データ)及び入射光検出器205による測定信号(測光データ)から、上述の式(5)により、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷入射光強度として、33サイクル目の散乱光割合を求める。同様に、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度÷入射光強度として、34サイクル目の散乱光割合を求め、33サイクル目の散乱光割合と34サイクル目の散乱光割合の平均値を求める。そして、演算散乱光割合算出部122aは、33サイクル目の散乱光割合と34サイクル目の散乱光割合の平均値から、19サイクル目の散乱光割合と20サイクル目の散乱光割合の平均値を引いた値を「演算散乱光割合」として、内部バス126を介して成分濃度決定部123へ転送する。なお、θ1散乱光(20°散乱光)の光強度についても同様である。
成分濃度決定部123は、内部バス126を介して演算散乱光割合算出部122aより、未知濃度の入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の散乱光分布から求めた演算散乱光割合を入力すると、記憶部121に格納される分析項目に対応する検量線を読み出し、当該検量線に基づき入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。成分濃度決定部123は、算出した入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を、内部バス126及び出力I/F125を介して出力部119へ出力し、出力部119を構成する表示装置の画面上に表示する。
本実施例では、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度、及び、θ1散乱光(20°散乱光)の光強度に基づき、それぞれ「演算散乱光割合」を求める構成としたが、これに限られず、θ2散乱光(30°散乱光)の光強度、又は、θ1散乱光(20°散乱光)の光強度に基づき、1の「演算散乱光割合」を求める構成としても良い。
以上の通り本実施例によれば、入射光強度に対する散乱光の光強度に基づき散乱光割合を求める構成であることから、実施例1の効果に加え、散乱光を検出するための検出器の数を低減することが可能となる。
図15は、本発明の他の実施例に係る実施例4の自動分析装置を構成する全体制御部120cの機能ブロック図である。なお、測光機構113の構成は、上述の実施例3に示した図12と同様である。反応容器105を通過する透過光や散乱光量は、全角度方向の光量を取得することは困難である。そこで、図12に示すように、反応容器105の光源(図示せず)側にビームスプリッタ204と入射光検出器205を設け、反応容器105へ入射する入射光量を取得する構成とした点、及び、図3に示した演算散乱光割合算出部122に代えて、演算散乱光角度重心算出部127aを全体制御部120c内の演算部117に有する点が、実施例1と異なる。その他の構成は実施例1と同様であるため、以下では、実施例1と同様の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1、図12及び図15に示す本実施例の自動分析装置100は、以下の規格化の方法を用いる自動分析装置である。
規格化方法は、図12に示す入射光検出器205にて検出される、反応容器105に入射する入射光量を用いて、以下の式(6)にて散乱光量を規格化する。
Figure 0006896459
ここで、検出角度θは検出器nの入射光軸(0°散乱光(含む透過光)の光軸)に対する検出角度であり、光強度θは検出器nの光強度であり、Nは検出器数であり、入射光強度は入射光検出器205により計測される反応容器105へ入射する入射光強度である。
本実施例における「演算散乱光角度重心」は、33サイクル目と34サイクル目の「散乱光角度重心」の平均値から、19サイクル目と20サイクル目の「散乱光角度重心」の平均値を引いた値と定義する。なお、ここでは、16サイクル目にて、反応容器105内の試料102に、試薬分注機構110により所定量の試薬108が分注されるものとする。
次に、自動分析装置100を構成する全体制御部120cの詳細について説明する。
図15に示すように、全体制御部120cは、制御回路115、測光回路116、演算部117、入力部118、出力部119、入力I/F124、及び出力I/F125を備え、これらは、内部バス126を介して相互に接続されている。演算部117は、記憶部121、演算散乱光角度重心算出部127a、及び成分濃度決定部123を有する。制御回路115、測光回路116、演算散乱光角度重心算出部127a、及び成分濃度決定部123は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
入力部118及び制御回路115については実施例1と同様であり、ここでは説明を挿略する。
測光回路116は、測光機構113を構成する、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、θ2散乱光検出器203、及び入射光検出器205から測定信号(測光データ)を取得し、内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に取得した測定信号(測光データ)を測定データとして格納する。
演算散乱光角度重心算出部127aは、キャリブレータの散乱光分布を分析して、キャリブレータの散乱光分布から上述の式(6)にて「演算散乱光角度重心」を求め、濃度と「演算散乱光角度重心」の関係式である検量線を、分析項目毎に求め内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に格納する。また、演算散乱光角度重心算出部127aは、19サイクル目の、0°散乱光(含む透過光)の検出角度×光強度、θ1散乱光(20°散乱光)の検出角度×光強度、及びθ2散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度の総和を、入射光検出器205による入射光強度で割る(除する)ことにより、19サイクル目の散乱光角度重心を求める。同様に、20サイクル目の散乱光角度重心を求め、19サイクル目の散乱光角度重心と20サイクル目の散乱光角度重心の平均値を求める。また、演算散乱光角度重心算出部127aは、33サイクル目の、0°散乱光(含む透過光)の検出角度×光強度、θ1散乱光(20°散乱光)の検出角度×光強度、及びθ2散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度の総和を、入射光検出器205による入射光強度で割る(除する)ことにより、33サイクル目の散乱光角度重心を求める。同様に、34サイクル目の散乱光角度重心を求め、33サイクル目の散乱光角度重心と34サイクル目の散乱光角度重心の平均値を求める。そして、演算散乱光角度重心算出部127aは、33サイクル目の散乱光角度重心と34サイクル目の散乱光角度重心の平均値から、19サイクル目の散乱光角度重心と20サイクル目の散乱光角度重心の平均値を引いた値を「演算散乱光角度重心」として、内部バス126を介して成分濃度決定部123へ転送する。
成分濃度決定部123は、内部バス126を介して演算散乱光角度重心算出部127aより、未知濃度の入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の散乱光分布から求めた「演算散乱光角度重心」を入力すると、記憶部121に格納される分析項目に対応する検量線を読み出し、当該検量線に基づき入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。成分濃度決定部123は、算出した入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を、内部バス126及び出力I/F125を介して出力部119へ出力し、出力部119を構成する表示装置の画面上に表示する。
以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、分析精度の向上を図ることが可能となる。
図16は、本発明の他の実施例に係る実施例5の自動分析装置を構成する全体制御部120dの機能ブロック図である。上述の実施例1乃至実施例4では、上述の式(2)〜式(6)に示したように、規格化された散乱光分布を求めるに際し、分子と分母の光強度は、同一測定サイクルを想定していた。これに対し、本実施例では、分子を測定サイクルの値とし、分母については、試料102、試薬108を反応容器105に分注する前に相当する1〜3サイクル目の値の平均値(セルブランク値)を用いる点が、これまでの実施例と異なる。
以下では、上述の式(3)の分母をセルブランク値、すなわち、空の反応容器105を通過した光は、そのほとんどが0°散乱光(含む透過光)となる。なお、測光機構113は、上述の図2に示した構成と同一である場合を想定する。
1〜3サイクル目の平均値(セルブランク値)として、0°散乱光(含む透過光)の光強度が15000カウント、θ1散乱光(20°散乱光)の光強度が500カウント、θ2散乱光(30°散乱光)を500カウントとしたとき、全体光量は15000+500+500=16000となる。
任意の測定サイクル目の0°散乱光(含む透過光)の光強度が10000カウント、θ1散乱光(20°散乱光)の光強度が3000カウント、θ2散乱光(30°散乱光)を2000カウントとしたとき、任意の測定サイクルの散乱光角度重心は、((0×10000)+(20×3000)+(30×2000))÷16000=120000÷16000=7.5となる。
ただし、本実施例は、設置する検出器が少なく、且つ、光源の発光量(照射光量)が少ない場合に有効となる。
なお、本実施例において、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203として用いる検出器は、フォトダイオードやフォトマルを想定している。
次に、自動分析装置100を構成する全体制御部120dの詳細について説明する。
図16は、本実施例における自動分析装置100を構成する全体制御部120dの機能ブロック図である。図16に示すように、全体制御部120dは、制御回路115、測光回路116、演算部117、入力部118、出力部119、入力I/F124、及び出力I/F125を備え、これらは、内部バス126を介して相互に接続されている。演算部117は、記憶部121、演算散乱光角度重心算出部127b、及び成分濃度決定部123を有する。制御回路115、測光回路116、演算散乱光角度重心算出部127b、及び成分濃度決定部123は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
入力部118及び制御回路115については実施例1と同様であり、ここでは説明を挿略する。
演算散乱光角度重心算出部127bは、キャリブレータの散乱光分布を分析して、キャリブレータの散乱光分布から上述の式(3)にて「演算散乱光角度重心」を求め、濃度と「演算散乱光角度重心」の関係式である検量線を、分析項目毎に求め内部バス126を介して記憶部121の所定の記憶領域に格納する。また、演算散乱光角度重心算出部127bは、19サイクル目の、0°散乱光(含む透過光)の検出角度×光強度、θ1散乱光(20°散乱光)の検出角度×光強度、及びθ2散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度の総和を、1〜3サクル目における0°散乱光(含む透過光)及びθ1散乱光(20°散乱光)並びにθ2散乱光(30°散乱光)の光強度の総和(全体光量)の平均値で割る(除する)ことにより、19サイクル目の散乱光角度重心を求める。同様に、20サイクル目の散乱光角度重心を求め、19サイクル目の散乱光角度重心と20サイクル目の散乱光角度重心の平均値を求める。また、演算散乱光角度重心算出部127bは、33サイクル目の、0°散乱光(含む透過光)の検出角度×光強度、θ1散乱光(20°散乱光)の検出角度×光強度、及びθ2散乱光(30°散乱光)の検出角度×光強度の総和を、1〜3サクル目における0°散乱光(含む透過光)及びθ1散乱光(20°散乱光)並びにθ2散乱光(30°散乱光)の光強度の総和(全体光量)の平均値でわる(除する)ことにより、33サイクル目の散乱光角度重心を求める。同様に、34サイクル目の散乱光角度重心を求め、33サイクル目の散乱光角度重心と34サイクル目の散乱光角度重心の平均値を求める。そして、演算散乱光角度重心算出部127は、33サイクル目の散乱光角度重心と34サイクル目の散乱光角度重心の平均値から、19サイクル目の散乱光角度重心と20サイクル目の散乱光角度重心の平均値を引いた値を「演算散乱光角度重心」として、内部バス126を介して成分濃度決定部123へ転送する。
成分濃度決定部123は、内部バス126を介して演算散乱光角度重心算出部127bより、未知濃度の入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の散乱光分布から求めた「演算散乱光角度重心」を入力すると、記憶部121に格納される分析項目に対応する検量線を読み出し、当該検量線に基づき入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を算出する。成分濃度決定部123は、算出した入院或いは通院患者の血液等又は健康診断等における被検者の血液等の試料の成分濃度を、内部バス126及び出力I/F125を介して出力部119へ出力し、出力部119を構成する表示装置の画面上に表示する。
図17は、本実施例における規格化した散乱光量の反応過程を示すグラフである。図17では、検出角度0°、20°、30°に、それぞれ、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、θ2散乱光検出器203を設置した本実施例の自動分析装置100において、測定対象である試料の分析を開始してから、試料の1サイクル目〜34サイクル目の散乱光角度重心の値を示している。なお、16サイクル目にて、反応容器105内の試料102に、試薬分注機構110により所定量の試薬108を分注した。
図17の横軸は測定サイクル数であり、縦軸は散乱光角度重心である。図17の上図は、縦軸である散乱光角度重心をノーマルスケールにて示したグラフであり、図17の下図は、縦軸である散乱光角度重心を拡大スケールにて示したグラフである。なお、図17では、任意の測定サイクル目の散乱光角度重心は、1〜3サイクル目(セルブランク:空の反応容器105)の散乱角度重心を引いた値で示している。すなわち、セルブランクを基準として表している。
図17の上図及び下図に示す本実施例における反応過程グラフでは、従来技術で得られる反応過程グラフに酷似した結果が得られた。
図18は、本実施例における規格化した散乱光量の検量線を示すグラフである。検出角度0°、20°、30°に、それぞれ、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、θ2散乱光検出器203を設置した本実施例の自動分析装置100における、検量線グラフを示している。
図18の横軸はキャリブレータ(既知濃度の試料)の濃度(ng/mL)であり、縦軸は散乱光角度重心である。図9に示す検量線グラフでは、従来技術で得られる検量線グラフに酷似した結果が得られた。
以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、設置する検出器を少なく、且つ、光源の発光量(照射光量)が少ない場合にも対応可能となる。
図19は、本発明の他の実施例に係る実施例6の自動分析装置の測光機構を構成する検出器のゲイン設定の説明図である。上述の各本実施例では、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203として用いる検出器は、フォトダイオードやフォトマルを想定しているが、本実施例では、CCDカメラ1個のみで、これら0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203として機能させる構成としている点が異なる。
本実施例では、0°散乱光(含む透過光)検出器201、θ1散乱光検出器202、及びθ2散乱光検出器203として、1つのCCDカメラを用い、CCDカメラから取得する1ピクセル(1画素)あたりの測定信号は、光軸中心のピクセル(画素)を上述の式(2)〜式(6)における検出角度0°、光軸中心からのピクセル数(距離)を検出角度に置き換えたものである。CCDカメラは、一般的に、受光面が、フォトダイオードやフォトマル等の光検出素子より大きいので、全角度方向(立体角方向)の散乱光が取得しやすい利点がある。
また、図19に示すように、散乱光は角度が大きくなるほど散乱光も拡散しているのに対し、検出器の受光面は一定である。これは、0°散乱光(含む透過光)は検出角度0°の光検出器201でほぼ取得できるのに対し、θ1散乱光(20°散乱光)、θ2散乱光(30°散乱光)は、検出角度20°の光検出器202、30°の光検出器203で少ししか取得できないことになる。そこで本実施例では、異なる検出角度の光強度同士を計算に使用する上で、全角度方向(立体角方向)の散乱光を取得することが理想とされることから、この差をなくすことが望ましい。よって、光検出器のゲイン設定を角度毎に変更する必要がある。
例えば、検出角度0°の光検出器ゲインを1倍とした場合、検出角度30°の「検出器外周」と「検出器内周」間の面積301と、θ2散乱光検出器203の面積の比が100:1であるとき、検出角度30°の光検出器ゲインを100倍に設定とすることが望ましい。
以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、光検出器のゲイン調整をすることなく、容易に分析精度の向上を図ることが可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
100・・・自動分析装置
101・・・試料ディスク
102・・・試料
103・・・試料容器
104・・・反応ディスク
105・・・反応容器
106・・・試料分注機構
107・・・試薬ディスク
108・・・試薬
109・・・試薬容器
110・・・試薬分注機構
111・・・攪拌機構
112・・・恒温槽循環液体
113・・・測光機構
114・・・反応容器洗浄機構
115・・・制御回路
116・・・測光回路
117・・・演算部
118・・・入力部
119・・・出力部
120,120a,120b,120c,120d・・・全体制御部
121・・・記憶部
122,122a・・・演算散乱光割合算出部
123・・・成分濃度決定部
124・・・入力I/F
125・・・出力I/F
126・・・内部バス
127,127a,127b・・・演算散乱光角度重心算出部
128・・・強調散乱光角度重心算出部
201・・・0°散乱光(含む透過光)検出器
202・・・θ1散乱光検出器
203・・・θ2散乱光検出器
204・・・ビームスリッタ
205・・・入射光検出器
301・・・検出器外周と検出器内周の間の面積

Claims (10)

  1. 分注された試料と試薬を収容し得る反応容器と、
    光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくとも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器と、
    前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求める演算部と、を備え
    前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度が、前記第1散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度よりも大きく、
    前記演算部は、前記第2散乱光検出器により取得された光強度を前記第1散乱光検出器により取得された光強度で除した散乱光割合を前記散乱光分布として求める散乱光割合算出部を有することを特徴とする自動分析装置。
  2. 分注された試料と試薬を収容し得る反応容器と、
    光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくとも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器と、
    前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求める演算部と、を備え、
    前記演算部は、少なくとも、前記第1散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第1散乱光検出器により取得された光強度の積と、前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第2散乱光検出器により取得された光強度の積との和を、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の和にて除し散乱光角度重心を前記散乱光分布として求める散乱光角度重心算出部を有することを特徴とする自動分析装置。
  3. 分注された試料と試薬を収容し得る反応容器と、
    光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくとも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器と、
    前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求める演算部と、を備え、
    前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度が、前記第1散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度よりも大きく、
    前記演算部は、少なくとも前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第2散乱光検出器により取得された光強度の積を、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の和にて除し強調散乱光角度重心を前記散乱光分布として求める強調散乱光角度重心算出部を有することを特徴とする自動分析装置。
  4. 分注された試料と試薬を収容し得る反応容器と、
    光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくとも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器と、
    前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求める演算部と、を備え、
    前記反応容器へ照射される照射光の入射光強度を取得する入射光検出器を備え、
    前記演算部は、少なくとも、前記第1散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第1散乱光検出器により取得された光強度の積と、前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第2散乱光検出器により取得された光強度の積との和を、前記入射光検出器により取得された入射光強度で除し散乱光角度重心を前記散乱光分布として求める散乱光角度重心算出部を有することを特徴とする自動分析装置。
  5. 分注された試料と試薬を収容し得る反応容器と、
    光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくとも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器と、
    前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求める演算部と、を備え、
    前記演算部は、少なくとも、前記第1散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第1散乱光検出器により取得された光強度の積と、前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第2散乱光検出器により取得された光強度の積との和を、前記反応容器に試料と試薬が分注される前に前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の和にて除し散乱光角度重心を前記散乱光分布として求める散乱光角度重心算出部を有することを特徴とする自動分析装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の自動分析装置において、
    前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器を、1つのCCDカメラとし、前記第1散乱光検出器に対応する画素の光強度及び前記第2散乱光検出器に対応する画素の光強度を、それぞれ前記第1散乱光検出器により取得された光強度及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度とすることを特徴とする自動分析装置。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の自動分析装置において、
    前記演算部は、予めの既知濃度の試料であるキャリブレータの散乱光分布を分析し、当該キャリブレータの散乱光分布と濃度との関係を示す検量線を記憶部に格納することを特徴とする自動分析装置。
  8. 少なくとも、試料分注機構と試薬分注機構及び演算部を有する自動分析装置の自動分析方法であって、
    前記試料分注機構により、反応容器へ所定量の試料を分注し、
    前記試薬分注機構により、試料が分注された反応容器へ所定量の試薬を分注し、
    前記演算部は、光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくとも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求め、
    前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度が、前記第1散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度よりも大きく、
    前記第2散乱光検出器により取得された光強度を前記第1散乱光検出器により取得された光強度で除した散乱光割合を前記散乱光分布として求めることを特徴とする自動分析方法。
  9. 少なくとも、試料分注機構と試薬分注機構及び演算部を有する自動分析装置の自動分析方法であって、
    前記試料分注機構により、反応容器へ所定量の試料を分注し、
    前記試薬分注機構により、試料が分注された反応容器へ所定量の試薬を分注し、
    前記演算部は、光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくとも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求め、
    少なくとも、前記第1散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第1散乱光検出器により取得された光強度の積と、前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第2散乱光検出器により取得された光強度の積との和を、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の和にて除し散乱光角度重心を前記散乱光分布として求めることを特徴とする自動分析方法。
  10. 少なくとも、試料分注機構と試薬分注機構及び演算部を有する自動分析装置の自動分析方法であって、
    前記試料分注機構により、反応容器へ所定量の試料を分注し、
    前記試薬分注機構により、試料が分注された反応容器へ所定量の試薬を分注し、
    前記演算部は、光源からの光を前記反応容器に照射し、前記反応容器を通過した透過光の光軸に対し、少なくとも異なる角度にて配される第1散乱光検出器及び第2散乱光検出器により取得された光強度の比又は、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器の検出角度及び取得された光強度に基づき、散乱光分布を求め、求めた散乱光分布と記憶部に予め格納された濃度と散乱光分布との関係を示す検量線に基づき、前記試料の濃度を求め、
    前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度が、前記第1散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度よりも大きく、
    少なくとも前記第2散乱光検出器が前記透過光の光軸となす角である検出角度と前記第2散乱光検出器により取得された光強度の積を、前記第1散乱光検出器及び前記第2散乱光検出器により取得された光強度の和にて除し強調散乱光角度重心を前記散乱光分布として求めることを特徴とする自動分析方法。
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